JP2021196189A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明の切り替えに伴う負担を軽減して物体の表面を検査する。【解決手段】物体の表面を検査する検査装置において、明暗パターンを物体の表面に照射する照明部と、照明部により明暗パターンが照明された物体の表面を撮像する撮像部と、撮像部により撮像された画像を処理することにより物体の表面の評価を行う処理部と、を有し、回転中の物体に対して、物体が1回転する間に照明部により明暗パターンの位相をずらしながら照明して、撮像部により撮像することを、複数周回分、繰り返すことにより、物体の複数の画像を取得し、処理部は、複数の画像に基づいて物体の表面における画像を評価する。【選択図】図1

Description

本発明は、物体の表面を検査する検査装置及び検査方法に関する。
物体の外観を評価することは重要な命題であり、近年、自動車やその他工業製品の仕上がり検査においては自動化がすすめられている。特に、空間的にある周期で明暗をもつラインパターンの照明(以下、ラインパターン照明)を検査対象の物体に照明して、物体の凹凸や傷などの欠陥を検査する装置が知られている。
特許文献1には、検査対象の物体を回転させながら所定の回転角度で複数回撮像して得られる複数の画像を用いて物体の欠陥を検査する検査装置が開示されている。
特開2019−158553号公報
特許文献1に記載の欠陥検査装置では、物体が1回転する度に、照明部が照射する縞パターンを切り替えて、複数の画像を取得している。しかし、このような照明の切り替えを行うと、切り替え機構の駆動と停止の繰り返しの負荷、又は、切り替え機構の駆動から停止までの駆動時間など切り替えに要する時間の増大が問題となる。
そこで、本発明では、照明の切り替えに伴う負担を軽減して物体の表面を検査することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一側面としての検査装置は、物体の表面を検査する検査装置において、明暗パターンを前記物体の表面に照射する照明部と、前記照明部により前記明暗パターンが照明された前記物体の表面を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された画像を処理することにより前記物体の表面の評価を行う処理部と、を有し、回転中の前記物体に対して、前記物体が1回転する間に前記照明部により前記明暗パターンの位相をずらしながら照明して、前記撮像部により撮像することを、複数周回分、繰り返すことにより、前記物体の複数の画像を取得し、前記処理部は、前記複数の画像に基づいて前記物体の表面における画像を評価することを特徴とする。
本発明によれば、照明の切り替えに伴う負担を軽減して物体の表面を検査することができる。
検査装置の概略図である。 検査物体のBRDFを示す図である。 物体の評価面への入射角度と評価面の長さを示す図である。 検査方法のフローチャートである。 撮影中における物体の移動を示す図である。 円柱の物体を検査する構成を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、検査装置50を示す概略図である。検査装置50は、検査対象の物体4を検査するため、照明部1と、カメラ2(撮像部)と、制御部3、画像処理部5、表示部6、及び、移動機構7を備える。
照明部1は、高拡散の配光特性を持ち、明部と暗部からなる面照明により、明暗のライン状のパターン照明光(明暗パターン)を物体4に照射する。照明部1は、明部(光透過部)1Aと暗部(非透過部、遮光部)1BがピッチPで空間的に交互に平面上に配置された面照明である。例えば、内部に敷き詰められたLEDの上に拡散板を配置することで得られる一様に明るい面照明に、非透過部として、黒いインクでシルク印刷したり、黒い金属等の板材を配置したりすることで構成することができる。
カメラ2は、例えばCCDやCMOSなどの2次元エリアセンサーとレンズで構成され、物体4の評価面(検査面)の画像を取得できるものとする。カメラ2は、照明部1により物体4の評価面に照射された照明光の反射光を撮影する。
制御部3は、検査装置50の各部を制御する。制御部3は、例えばCPUやメモリなどを有する基板によって構成されており、照明部1、カメラ2、及び、移動機構7を同期して制御する。
画像処理部5は、画像を演算処理する機能を有し、例えば汎用的なPCであっても画像処理専用マシンであってもよく、CPU、GPU又はDSPなどの演算装置を有する。カメラ2で撮像された画像はケーブル、制御部3を経由して画像処理部5に転送される。画像処理部5は、カメラ2で生成された画像に対して画像処理を行い、物体表面の欠陥(傷)を判定するための様々な数値処理を行い、欠陥の有無や合否を判定できる。具体的には、画像処理部5は、物体4の評価面にある欠陥、傷の大きさや深さ、見た目の目立ち具合などを数値化し合否判定することができる。
表示部6は、例えばディスプレイであって、取得した画像、画像処理部5で数値処理した結果、又は、数値処理した結果を使用して判定した欠陥の合否結果、等を表示することができる。
移動機構7は、照明部1を保持して照明部1を移動可能に構成した機構である。具体的には、照明部1は、移動機構7により、照明部1の明部1A、暗部1Bのラインの延びる方向(長手方向)に対して直交する方向(図1中のX方向、ピッチPの周期方向)に移動可能と構成されている。物体4は、回転駆動機構8に支持されていて、回動可能になっている。移動機構7、回転駆動機構8は、制御部3と接続され、制御部3により制御される。物体4の回転角度は回転駆動機構8に連結されたエンコーダ9によって検出され、エンコーダ9による検出結果が制御部3へ回転角度情報として出力される。
物体4は、例えば金属加工面や、樹脂成型面、印刷面などの光拡散面などを有する。本実施形態では、物体4は回転対称形状であって、フライスで加工、製作された金属加工面である。具体的には、六角柱形状の物体4の側面にある評価面41〜46のそれぞれは、加工時に表面に機械加工によるヒキ目が出来た、鏡面ではない光拡散面であるとして説明する。物体4の金属加工面は、図2(a)に示すように、入射光100が正対する方向つまり入射角θが45°以下の小さい値の時は拡散に近いBRDF特性105B(BRDF=双方向反射率分布関数)をもつ。一方、金属加工面は、図2(b)に示すように、入射光100が反射面に沿うような緩い角度、つまり入射角θが80°〜90°の時は、正反射方向にほとんどの光が反射される鋭いBRDF特性105Cをもつ。
照明部1から物体4に向けて照射された照明光の正反射方向周辺への反射光を、カメラ2で撮像する配置になっている。そのため、物体4の評価面と、カメラ2により撮影される評価面での照明光の反射光の方向(カメラ2の光軸)とが、10°以下の角度になるように、照明部1、物体4及びカメラ2を配置する。このように配置すると、物体4の評価面上には、照明部1によるパターン照明光の鏡像が写し出され、カメラ2で撮像できることになる。
カメラ2は、レンズの焦点位置と絞りが調整され、評価面41〜46のそれぞれの面に焦点が合い、明瞭に観察できることが好ましい。本実施形態においては、図3に示す評価面41の長さLが20mm、入射角θを85°とすると、評価面41の全面に焦点を合わせるためには、焦点深度は20mm×sin(85°)=19.9mm必要になる。一方、評価面41で幅1mmの欠陥は、カメラ2の方向から欠陥を見ると、1mm×cos(85°)=0.087mmとなる。この欠陥を判別するためには、光学系のボケの許容量はそれより小さいことが好ましい。つまり、カメラ2のレンズの焦点方向に19.9mmにわたって50μm程度のボケしか許容せず、マクロ撮影的に欠陥の観察をする本用途においては、レンズ絞りを相当数絞る必要がある。このことから、検査時間と撮像時間を両立するために、レンズ光軸とセンサー面を傾斜させて焦点面を光軸と傾けるシャインプルーフ構成にして、レンズの絞りを出来るだけ開いて、センサーに到達する光を確保することも効果的である。ただし、判定すべき傷の大きさに応じて、焦点がぼけていることは構わない。
上記のように、鏡面でない金属加工面の測定をする場合にはカメラ2のレンズ絞りを相当数絞る構成が要求される。よって、十分な明るさのS/N比の高い画像を得るには、照明部1の照明光量は大光量であることが要求される。上記を鑑みると、照明部1はLCDモニターにラインパターンを投影したり、プロジェクタで白い壁面にラインパターンを照明したりするような構成では達成は難しく、高輝度LED使用した面光源に、遮光部としてのマスクをしたような照明が好ましい。
次に、欠陥の検出(検査)の方法について述べる。図4に、本実施形態の検査装置を用いた、物体の表面上の欠陥を検査する方法のフローチャートを示す。
まず、移動機構7と回転機構8の動作を開始するように、制御部3が移動機構7と回転機構8を制御し、照明部1の移動と物体4の回転動作を開始する(S11)。
次に、物体4の回転角をエンコーダ9で計測し、物体4の1つの側面である評価面41がカメラ2の画角内の中央等に収まる角度を検出する。制御部3は、評価面41がカメラ2の画角内の中央等に収まる角度に対応する、エンコーダ9の出力に基づいて、エンコーダ9の出力とカメラ2の同期を取り、照明部1を発光させて、カメラ2で評価面41を撮像する。制御部3は、撮像された評価面41の画像を初期画像I1(x,y)として取得する(S12)。なお、エンコーダ9で回転角度を検出するので、撮像と物体4の回転位置は高精度に同期がとれる。
物体4は連続して回転し続けるので、時間の経過とともにカメラ画角内での物体4のシルエットは変化し、同時に評価面41の面法線方向が変化し移動していく。S13において、物体4の画像の取得回数jが規定の回数6N(Nは整数)に達したか否かを判定する(S13)。初めはj=1なので、6Nに達していないと判定し、jをカウントアップして(S14)、S12に戻る。そして、エンコーダ9により、物体4の評価面41の隣の側面である評価面42がカメラ2の画角内に収まる角度を検出する。制御部3は、エンコーダ9による検出角度(読み値)が60°加算された値になったときに、照明部1とカメラ2の同期を取り、照明部1を発光させて、カメラ2で評価面42を撮像する。制御部3は、撮像された評価面42の画像をI2(x,y)として取得する。この時、取得した画像では、評価面42は評価面41が映り込んでいた時と、同一のシルエット(角度)になる。つまり、初期状態の時の評価面41と60°物体4が回転した時の評価面42の面法線方向は等しくなる。このように、S12〜S14を繰り返して、物体4の撮像は、エンコーダの出力値が60°になる毎に行われ、評価面41〜46の法線方向が同じになるように物体4が撮像される。S13において、物体4の画像の取得回数が規定の回数6Nに達したと判定した場合に、S15へ進む。
なお、物体4の回転中も、照明部1は移動機構7によって駆動され、連続的に移動する。そのため、物体4が1回転する間、物体4の各評価面に照射されるラインパターン照明光の位相はそれぞれ異なり、物体4の毎周回においても照明光の位相は進んでいく。つまり、回転中の物体に対して、物体が1回転する間に照明部により明暗パターンの位相をずらしながら照明して、撮像部により撮像することを、複数周回分、繰り返すことにより、物体の複数の画像を取得する。
例えば、物体4の各評価面の番号をm(m=0、1、2…)、物体4の回転速度をs(rps)、照明部1の移動速度をv(m/sec)とする。物体4の初期周回(1周目)で評価面41の画像を撮像するとき、照明部1と物体4の相対的な位置を初期位置とすると、1周目で物体4の各評価面mを撮像するときの当該相対位置ΔXはmv/6sとなる。次の周回で評価面41を撮像するときに、照明部1と物体4の相対的な位置は初期位置からΔX1=v/sだけ移動する。照明部1と物体4の相対的な位置は、物体4の回転がi周目(iは整数)では初期位置からΔXi=v(i−1)/sだけ移動する。つまり、物体4に映り込むパターン照明光の位置は照明部1の移動速度vと物体4の回転速度sで決まる。
初期周回(1周目)で物体4の各評価面mを撮像した画像中に映り込むラインパターン照明光の位相は、mv/6sPとなる。2周目以降は、初期周回に対するi周目における照明光の位相変化はv(i−1)/sPとなる。つまり、各評価面を撮像して得られる画像のラインパターン照明光の位相は(m/6+i−1)v/sPとなる。
得られた画像で、位相差法によりラインパターン照明光の位相から欠陥を検査するには、位相の異なる3種類以上のラインパターン照明光が映り込んだ画像が必要である。同一の評価面における位相が2種類より多くなること、つまり、v/sが0.5Pの倍数でない条件で、物体4の回転が3周以上(i≧3)周回時に3種類以上の位相のラインパターン光が映り込んだ3つ以上の画像があればよい。
鏡面でない拡散面において、入射方向の変化による正反射方向への反射光量は、フレネル反射による反射光量の変化と、BRDFの変化による反射光量の変化が重畳される。つまり、物体4が鏡面でない場合は物体4が鏡面の場合に比較し、入射角度の変化により敏感になる。しかし、本実施形態のように検査対象物体が六角柱の場合、60°毎に評価面41から順番に評価面42、43、44、45、46と撮像していくと、常に評価面の法線方向と位置がカメラ2の画角内でおなじに保たれる。そのため、それぞれの評価面からカメラに到達する反射光量が一定に保たれる。このことにより、カメラを同一撮像条件に設定したままで評価画像を連続的に撮像していくことができる。
また、物体4を回転させながらカメラ2で撮像するので,各評価面の画像にはカメラ2の露光時間と物体4の回転速度に応じたボケが生じる。具体的には、図5のように、物体4の回転中心Oから半径rに位置する評価面41上の欠陥411が存在するとして、欠陥411は物体4の回転に応じて、露光時間中に距離kだけ離れた位置412まで移動する。露光時間をtとすると、距離kは2πrstとなり、これがボケに相当する。
上記kは欠陥の検査の必要に応じて要求量が異なる。例えばφ1mmの欠陥を明瞭に検出するためには画像のボケに相当するkは0.2mm以下程度であることが好ましい。欠陥の存在する位置の回転中心からの半径rを200mm、物体を1rpsで回転させるとすると、カメラ2の露光時間が1msecでも、画像のボケに相当するkは0.2mmとなり、欠陥を検出するための上限のボケの大きさとなる。さらに小さい0.1mm前後の傷を検査するには、カメラ2の露光時間を0.1msecにして画像のボケに相当するkを0.02mmに抑える必要がある。
最適な画像を得るための露光時間t、はラインパターン照明光の輝度に反比例するのでラインパターン照明光の輝度を上げれば、より細かい欠陥が可視化でき、検出感度が上がる。
以上のように、高精度、高感度に欠陥や傷の検出をするためには、照明の輝度を高くすることが効果的であり、さらには、検査時間は短時間化の要求からも照明の輝度を高くすることが望まれる。上記要望を達成するために大光量照明を使用する場合、照明部の重量も増加していくが、照明部のストップ&ゴーを必要としない本実施形態の装置構成と検査フローが効果的である。
また、LED照明等は、光量を確保した上でさらにストロボ発光を行うと輝度を上げることができ、露光時間を短くする上で効果的であるが、その場合も本実施形態の検査フローは効果的に作用する。ストロボ発光の場合には、発光がカメラ2の露光時間内の一部の時間に行われても、発光がカメラ2の露光時間を含むように行われてもよい。
制御部3は、jが6Nになると、照明、撮像、照明部の移動及び物体4の回転の制御をそれぞれ終了する。以上のように照明部と物体の駆動を行い、毎周回各評価面を撮像することで、経時的には、ラインパターン照明光がΔXj(j=1、2、・・・6×N)移動した6×N枚の画像(N≧3)が、カメラ2で取得される。本実施形態では物体4は六角柱なので、制御部3は、各評価面41〜46の6か所についてN枚ずつで合計6N枚の画像を取得する。
次に、制御部3は、得られた6N枚の画像を各評価面の画像に弁別し、各評価面についてN枚(N≧3)ずつの画像に再編成する(S15)。得られた6×N枚の画像を各評価面の画像として再構成すると、各場所で初期位相が異なり、映り込むライパターン照明光の位相がvj/sPだけ異なるN枚の画像がそれぞれ得られる。
次に、評価面41を1としてm番目(本実施形態ではmは1〜6)の評価面について合成画像を生成する(S16)。照明部1が評価面に対してΔXjだけ変化した時、位相が4πΔXj/Pラジアンでシフトする周波数成分の強度変化に関する情報を用いて、N枚の画像から、第一の合成画像を生成する。合成画像の一例は、位相が4πΔX1/Pラジアンでシフトする周波数成分の位相画像である。物体が平面の場合には、画像上に発生する、周期P/2の縞状パターンに対応する周波数成分の位相画像である。
照明部1と物体4の相対的な位置をP/M幅(Mは整数)のステップでシフトさせた場合、ΔXk(k=1,2,・・・M)は、ΔXk=(P/M)×(k―1)となる。ただし、ΔX1がゼロである場合も含むもので、1番目の画像が基準位置(ゼロ)から変化したものである場合は、ΔXk=(P/M)×kとなる。
合成画像の例としては、位相が4πΔXk/Pラジアンでシフトする周波数成分の位相画像である。位相画像θ(x,y)は、以下の式1により算出できる。
Figure 2021196189
位相画像では、表面性状として評価面41〜46の表面の傾きを評価することができ、可視化することもできる。これが、N枚(N≧3)の画像を処理して被検面の表面の情報を含む処理画像であり、位相が4πΔXk/Pラジアンでシフトする周波数成分の強度変化に関する情報を用いて生成された処理画像である。
ただし、本実施形態ではラインパターン照明を走査しながら異なるタイミングで評価面を撮像しているため、評価面毎に初期位相が異なることに注意が必要である。異なる評価面を同一の評価尺度で欠陥有無の評価を行うために、評価面毎の初期位相差の影響を受けない様に画像の合成を行う。
本実施形態では、初期位相の影響を受けずに欠陥による位相変化を可視化する合成画像を生成するために、位相の微分に相当する位相差を算出する。位相差Δθx(x,y)およびΔθy(x,y)は以下の式2により算出できる。
Figure 2021196189
その他の画像合成手法としては、位相画像に評価面毎の位相差を加えることも可能である。第一の評価面の位相画像を基準にすると、m番目の評価面における初期位相差は式3で表される。
Figure 2021196189
式3を用いてm番の評価面における位相画像を式4のように求めることで、撮像時のラインパターン照明の初期位相が異なっていても、初期位相が等しい位相画像を合成することができる。
Figure 2021196189
更に別の手段として、位相画像における低周波数成分を除去してもよい。対象とする欠陥が点状の傷や線状の傷の場合、評価面形状による位相変化の空間周波数に対し、欠陥による位相変化の空間周波数が十分に高いことから、低周波成分を除去しても欠陥検出に影響がない。低周波成分を除去する際に、初期位相差も除去することで評価面毎の位相差の影響のない画像を合成することができる。位相画像の低周波除去の手法としては、位相接続を行ってからガウスフィルタなどのフィルタリングで低周波成分を演算してから除去すればよい。位相接続前の画像情報にフィルタリングすることで位相接続を使わずに位相の高周波成分を演算しても構わない。
別の合成画像の例は振幅画像である。振幅画像A(x,y)は、以下の式5により算出できる。
Figure 2021196189
振幅画像を使用した欠陥検査においても、各評価面で位相の異なる画像が得られた場合でも、すべての評価面を同一評価尺度で評価することができる。
照明部1の位置が移動すると、評価面41上に反射された、照明部1の発光点に相当する明るい点や照明部1の暗部に相当する暗い点も移動するため、カメラの画素上の1点では、強度の明暗が変化する。
カメラから物体4の評価面41〜46を望む角度を5°以下に設定することで先に述べたように検査面が金属加工面のような粗面であっても光沢性を持ち、照明の明暗像が評価面上には明瞭に反射して見える。そのため、高S/Nで明暗の差に相当する振幅が発生する。
さらなる合成画像の例は平均画像である。これらの画像はラインパターン照明の位相に依存しないで演算できるため、評価面毎の位相差の影響を受けない。振幅画像A(x、y)と、平均画像Iave(x、y)は、以下の式6により算出できる。
Figure 2021196189
平均画像では、表面性状として反射率の分布を評価できる。したがって、平均画像では、汚れや錆びなど、正常な部分と反射率に違いがある欠陥の情報を得ることができる。可視化することもできる。
次に、制御部3は、上記の振幅画像、位相画像、位相差画像、又は、平均画像を用いて物体4のm=1番の評価面の表面の欠陥を検出する(S17)。欠陥検出に用いる処理画像が、振幅画像、位相画像、位相差画像、平均画像であるかによって、光学的に評価可能な表面性状が異なる。その結果、可視化される欠陥も異なるため、これらの画像を組み合わせることで、多様な表面性状を評価して、多様な欠陥を可視化することができる。
次に、mが6であるかどうかを判定する(S18)。mが6ではない場合、mを1増やして(S19)、S16に戻る。そして、mが6になるまでS16〜S19を繰り返す。上記の欠陥検出処理をm=1〜6まで同様に行うことで、評価面41〜46の各部において傷、欠陥検査を行うことができる。
合成画像については、前記振幅画像や前記位相画像にフィルター処理を施したり初期位相を取り除いたりした画像は各測定点におけるラインパターンの初期位相の影響がない画像である。そのため、この画像を使用することで全評価面について同一判定基準で欠陥検査をすることができる。
また、本実施形態において物体4の各評価面はフライス加工され、ヒキ目のある光拡散面であるとしたが、鏡面においても同様の装置構成、検査フローで欠陥検査をすることができる。照明光としては明暗の繰り返されるラインパターン照明光としたが、決められた空間周波数で輝度が徐々に変化するラインパターン照明光であってもよい。
本実施形態においては回転対称の六角柱を例に説明したが、形状はこれに限ることはない。八角柱などの多角柱、多面体、ギアのように同一の形状が円周上に繰り返されるような形状でも、本実施形態の検査装置及び検査方法を適用することができる。
図6は、円柱形状の物体4を検査する構成を示す図である。検査対象の物体4が円柱である。円柱である物体4は回転機構8によって回転駆動され、同時に照明部1は駆動機構7で連続移動される。物体4の表面はカメラ2の画角に含まる範囲で評価領域47〜52に領域分割され、順次撮影される。例えば、物体4の回転角度をエンコーダ8で計測しながら60°毎に同期を取ってカメラ2で撮影動作を行う。1周につき6枚の画像が取得され、上記の検査フローで、毎周回で評価領域47〜52について、同一領域で映り込む位相が異なる3枚以上の画像を得て、画像を合成する。これにより、位相差法を含む詳細な結果検査が各領域につき可能になり、全領域の検査をすることで円柱側面全体の検査を高速かつ高精度、高感度で実施することが可能となる。画像の合成や欠陥の検査方法については上記に記載したとおりである。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。例えば、カメラ2として時間相関イメージセンサを用いて、カメラを露光させながら照明部1を移動させて撮影する外観検査装置にも適用することができる。また、照明部1を移動させる例を説明したが、照明部1を固定して照明部が生成するパターンをずらすことにより、照明光の位相を変更する例にも適用することができる。

Claims (9)

  1. 物体の表面を検査する検査装置において、
    明暗パターンを前記物体の表面に照射する照明部と、
    前記照明部により前記明暗パターンが照明された前記物体の表面を撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像を処理することにより前記物体の表面の評価を行う処理部と、を有し、
    回転中の前記物体に対して、前記物体が1回転する間に前記照明部により前記明暗パターンの位相をずらしながら照明して、前記撮像部により撮像することを、複数周回分、繰り返すことにより、前記物体の複数の画像を取得し、
    前記処理部は、前記複数の画像に基づいて前記物体の表面における画像を評価することを特徴とする検査装置。
  2. 前記処理部は、前記物体の同一の面について、前記明暗パターンの位相が異なる3つの画像を取得し、前記3つの画像に基づいて前記物体の表面における画像を評価することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記物体が1回転する間に前記照明部により前記明暗パターンの位相をずらしながら照明して、前記物体の複数の面を前記撮像部により撮像し、
    前記処理部は、前記複数の面のそれぞれについて得られた複数の画像に基づいて、前記物体の複数の面における画像を評価することを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記処理部は、前記物体の複数の面のそれぞれについて得られた画像を同一の評価尺度で評価することを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  5. 前記処理部は、前記物体の表面を評価する画像として、前記明暗パターンの位相に依存しない画像を用いることを特徴とする請求項3又は4に記載の検査装置。
  6. 前記処理部が評価に用いる画像の周波数成分に関する情報は強度、振幅、位相又は位相差であることを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
  7. 前記物体は回転対称形状であり、前記物体の複数の面を同一の角度で前記撮像部により撮像し、
    前記処理部は、前記複数の面のそれぞれについて得られた複数の画像に基づいて、前記物体の複数の面における画像を評価することを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の検査装置。
  8. 前記照明部を移動させる移動機構を有し、
    前記移動機構により前記照明部を移動させることにより、前記明暗パターンの位相をずらすことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の検査装置。
  9. 物体の表面を検査する検査方法において、
    明暗パターンを前記物体の表面に照射する照明工程と、
    前記明暗パターンが照明された前記物体の表面を撮像する撮像工程と、
    撮像された画像を処理することにより前記物体の表面の評価を行う評価工程と、を有し、
    回転中の前記物体に対して、前記物体が1回転する間に前記照明部により前記明暗パターンの位相をずらしながら照明して、前記撮像部により撮像することを、複数周回分、繰り返すことにより、前記物体の複数の画像を取得し、
    前記複数の画像に基づいて前記物体の表面における画像を評価することを特徴とする検査方法。
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