JP2021195967A - 二重殻円筒形液体水素タンク - Google Patents

二重殻円筒形液体水素タンク Download PDF

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Abstract

【課題】断熱性能が高く、且つ支持力が大きい底部断熱支持構造を有する真空断熱方式の二重殻円筒形液体水素タンクを提供する。【解決手段】内槽と外槽との間の空間は真空に保たれる。底部断熱支持構造は、第1矩形筒状体31と第2矩形筒状体32とを鉛直方向に重ね合わせて外槽の底板上に載置した支持ブロック33と、支持ブロック上に載置した敷板34とを備え、内槽の底板は敷板上に載置されている。第1矩形筒状体は、2個の第1矩形水平壁部と、2個の第1矩形鉛直壁部とによって第1四角柱状開口31eを取り囲み、第1四角柱状開口の中心軸線が水平面内のX方向に向くように配置され、第2矩形筒状体は2個の第2矩形水平壁部と、2個の第2矩形鉛直壁部とによって第2四角柱状開口を取り囲み、第2四角柱状開口の中心軸線が水平面内のX方向と直交するY方向に向くように配置されている。【選択図】図2

Description

この発明は、真空断熱方式の二重殻円筒形液体水素タンクに関し、特に内槽の底部断熱支持構造に焦点を当てたものである。
液化天然ガス(LNG)を低温にて大量に貯蔵するLNGタンクが知られている。現在、LNGは火力発電のエネルギー源となっており、LNGタンクは大型化が進み、20万mの容積のものも提供されている。
LNGタンクは、設置場所に応じて地上用、地下用、タンカー用がある。また、その形状から、球形、円筒形、角形タンクがある。さらに、その断熱構造から、二重殻式、メンブレン式タンクがある。LNGタンクの構造は、概ね、LNGを貯蔵する内槽と、内槽を取り囲む外槽とを備え、内槽と外槽との間の空間に大気圧窒素雰囲気で粉状パーライト層、ポリウレタン層、泡ガラス層などの断熱層を設けている。
本願発明が対象とするものは、LNGではなく、液体水素である。液体水素は水素ガスを液化したものであり、液体水素タンクは液体水素を貯蔵するものである。水素ガスは燃焼しても炭酸ガスを排出しないので、LNGに比べてより環境にやさしいクリーンなエネルギーである。このため、近い将来、本格的な水素燃料時代が到来すると思われる。この時には、貯蔵容量が数万m以上もの大型液体水素タンクが必要になってくる。
水素ガスの沸点は−253℃であり、LNGの沸点である−162℃よりも91℃低い。液体水素はLNGに比べて蒸発し易く、液体水素貯蔵時における蒸発ロスが大きい。このため、液体水素タンクには、LNGタンクの断熱性能よりも高い断熱性能が求められる。具体的には、LNG船モス型球形タンクの断熱性能は14W/m程度であるが、液体水素タンクでは2W/m程度が要求される。
例えばLNGタンクの断熱層の厚さが300mmである場合、液体水素タンクの断熱にLNGタンクと同じ断熱材を使用したとすると、液体水素タンクの液体水素蒸発率(BOR)をLNGタンクのLNG蒸発率と同じにするためには、液体水素タンクの断熱層の厚さを3000mmにする必要がある。このような極端に厚い断熱層を設けることを回避するために、液体水素タンクには断熱性能が高い真空断熱の利用が必要になってくる。
将来建造される大型液体水素タンクは、従来の大型LNGタンクの延長線上でその構造を改良し、発展させたものと予想される。因みに、現存する液体水素タンクとして最大容量のものはロケット発射用設備であり、国内では種子島に540mの液体水素タンク、海外では米国NASAに3,218mの液体水素タンクがある。両タンクとも内槽吊り下げ方式の構造で、パーライト真空断熱方式の陸上二重殻球形タンクである。現在において、1万mを超えるような大型液体水素タンクは存在しない。
特開2011−127624号公報(特許文献1)は、二重殻円筒形LNGタンクの構造を開示している。図16は、この公報に開示された二重殻円筒形LNGタンクの構造を示している。この図を参照して、従来の二重殻円筒形LNGタンクの底部断熱支持構造を説明する。
LNGタンクは、LNGを貯蔵している円筒形の内槽1と、内槽1を取り囲む円筒形の外槽2と、底部断熱支持構造3とを備える。内槽1は、底板1aと、側板1bと、ドーム状の屋根板1cとを有し、外槽2は、底板2aと、側板2bと、ドーム状の屋根板2cとを有する。外槽2の底板2aは、基礎上に支持される。
内槽1の底板1aは、一般に、側板1bを下から支える板厚の大きいアニュラー板部と、アニュラー板部の内径側に位置する板厚の小さい内径側底板部とからなるが、ここでは両者を含めて底板と記す。以下において、両者の区別が必要なときには、アニュラー板部及び内径側底板部と記す。
外槽2と内槽1との間の空間に断熱層が形成される。この断熱層は、外槽2の底板2aと内槽1の底板1aとの間に設けられる底部断熱支持構造3と、外槽2の側板2b及び屋根板2cと、内槽1の側板1b及び屋根板1cとの間に設けられる窒素ガス・粉状パーライト断熱層4とからなる。
底部断熱支持構造3は、外槽2の底板2a上に設けられた平盤状のレベルコンクリートからなる底部支持部3aと、この底部支持部3a上であって内槽1の底板1aのアニュラー板部の下方に設けられたコンクリート製のリング状支持部3bと、リング状支持部3bの内径側であって底部支持部3a上に設けられた積層構造部3cとを有する。
底部支持部3aは、断熱コンクリート、例えば現場打設のパーライトコンクリートからなる。リング状支持部3bには、内槽1の側板自重、内槽1の屋根板自重、LNG自重等の荷重がかかる。そのため、リング状支持部3bには断熱性及び高い支持強度が要求される。リング状支持部3bは、例えばパーライトコンクリートブロック、軽骨コンクリートブロックからなる。
積層構造部3cは、多孔質断熱材3c1と不陸調整材(キャッピング材)3c2とを交互に積層し、この積層部の上に強度の高い硬質断熱材3c3を配置したものである。積層構造部3cには、LNG自重だけがかかる。多孔質断熱材3c1は、例えば泡ガラスブロックである。強度の高い硬質断熱材3c3は、例えば軽量気泡軽骨コンクリートである。
内槽1の底板1aは、リング状支持部3b及び硬質断熱材3c3上に載っている。言い換えれば、内槽1は、底部断熱支持構造3を介して基礎に支持されている。
低温工学Vol.38, No.5(2003)193頁〜203頁に掲載された神谷祥二氏執筆の論文「液体水素輸送・貯蔵技術の開発」(非特許文献1)には、固体真空断熱方式の二重殻円筒形液体水素タンクの底部断熱支持構造が記載されている。この論文に記載のタンクでは、内槽と外槽との間の空間を真空にし、内槽の底板のアニュラー板部の下に位置するリング状支持部を、単一のコンクリート製にするのではなく、高密度ポリウレタンフォームブロックと、その上に位置する軽骨コンクリートブロックとの2層構造としている。
リング状支持部には、液体水素自重、内槽側板自重、内槽屋根板自重がかかるため、高い圧縮強度が求められる。それと同時に、高い断熱性能も求められる。非特許文献1に記載の構造では、断熱性能をある程度犠牲にして圧縮強度を高めた軽骨コンクリートブロックでまず大きな荷重を受け止め、次に高密度ポリウレタンフォームブロック等で軽骨コンクリートブロックからの荷重を受け止めるようにしている。軽骨コンクリートの圧縮強度及び熱伝導率は高密度ポリウレタンフォームよりも高い。そのため、圧縮強度は主として軽骨コンクリートが担い、断熱性は主として高密度ポリウレタンフォームが担う。内槽の底板の内径側底板部下方の断熱構造は、図16に示したタンクとほぼ同様に、泡ガラス(フォームグラス)およびポリウレタンフォームからなっている。
特開2008−164066号公報(特許文献2)には、低温液化ガス貯蔵タンクの底部断熱支持構造として複数の筒状体を平面的に並設したものを使用している。
国際公開WO2014/174819号公報(特許文献3)は、船舶に搭載されて液化ガスを貯蔵するタンクの支持構造を開示している。具体的には、真空断熱方式の二重殻横置き円筒形タンクにおいて、熱伝導率が低くて強度の高いガラス繊維強化プラスチック(GFRP)からなる筒状体を内槽と外槽との間に複数設けて、内槽が筒状体を介して外槽に支持される構造が提案されている。
特開2020−29873号公報(特許文献4)は、液化ガスを貯蔵するタンクの内槽と外槽との間の断熱床構造を開示している。図17は、この特許文献4の図2を引用掲載したものである。この公報に開示された真空断熱方式の二重殻円筒形タンクでは、格子断面形状もしくは円管断面形状の低熱伝導材料からなる側壁が、外槽の底板と内槽の底板との間に配置されている。
特開平7−139699号公報(特許文献5)は、超大型の内槽を支持でき且つ保冷性能の高い内槽の支持台を備えた極低温タンクを開示している。図18は、この特許文献5の図2を引用掲載したものである。この公報に開示された真空断熱方式の二重殻円筒形タンクでは、硬質剛性樹脂板材を横断面ハニカム状または格子状に組み立てて形成された支持台が、基台と内槽との間に設けられている。
特開2011−127624号公報 特開2008−164066号公報 国際公開WO2014/174819号公報 特開2020−29873号公報 特開平7−139699号公報
低温工学Vol.38, No.5(2003)193頁〜203頁に掲載された神谷祥二氏執筆の論文「液体水素輸送・貯蔵技術の開発」
非特許文献1に記載された固体真空断熱方式の二重殻円筒形液体水素タンクの底部断熱支持構造では、液体水素自重、内槽自重等の大きな荷重がかかるリング状支持部が、高密度ポリウレタンフォームブロックと、断熱性能をある程度犠牲にして圧縮強度を高めた軽骨コンクリートブロックとからなっている。すなわち、軽骨コンクリートブロックで大きな荷重を受け止め、次に軽骨コンクリートブロックを高密度ポリウレタンフォームブロックで受け止める構造になっている。
軽骨コンクリートブロックの熱伝導率は、例えば常温で0.52(W/m・K)程度であり、真空部の熱伝導率(例えば常温で0.003(W/m・K)程度)の173倍にもなる。高密度ポリウレタンフォームの熱伝導率は常温で0.023(W/m・K)程度であり、真空部の熱伝導率に比べてはるかに大きい。そのため、リング状支持部で固体真空断熱方式を採用しても、液体水素タンクに要求される2W/m程度の断熱性能を実用的な断熱厚さ(例えば1.5m以内)で達成するのは難しい。
高密度ポリウレタンフォームの熱伝導率は軽骨コンクリートブロックの熱伝導率よりもかなり小さいが、その圧縮強度が軽骨コンクリートブロックの圧縮強度(常温で40MPa程度)に比べて格段に小さすぎるので、リング状支持部全体を高密度ポリウレタンフォームで構成することはできない。さらに、軽骨コンクリートブロック中に含まれる水分などからのアウトガスがあり、内槽と外槽との間の空間を高度な真空(例えば、0.01Pa〜0.0001Pa)に保つのが難しくなる。
リング状支持部の内側の断熱支持構造部には、比重が0.071の液体水素の自重しかかからない。この断熱支持構造部は、泡ガラスブロックやポリウレタンフォームブロックからなる。泡ガラスの熱伝導率は常温で0.047(W/m・K)程度であり、ポリウレタンフォームの熱伝導率は常温で0.023(W/m・K)程度である。泡ガラスブロックを用いる断熱支持構造の場合、固体真空断熱方式を採用しても、この断熱部で2W/m程度の断熱性能を実用的な断熱厚さで達成するのは困難である。また、ポリウレタンフォームブロックのみからなる断熱支持構造は採用し難い。なぜなら、ポリウレタンフォームの圧縮強度は常温で0.29MPa程度であり、泡ガラスの圧縮強度(常温で1.6MPa程度)に比べてかなり小さいので、内槽完成時での内槽の水張試験ができなくなるおそれがある。
特許文献3に開示された断熱支持構造の場合でも、外槽から内槽への熱の侵入を効果的に抑制することができない。このことをより詳しく説明する。内槽の外周面には、周方向に延びる帯状の補強板が溶接によって固定され、さらにこの補強板には内側嵌合部を有する内側部材が溶接によって固定されている。外槽の内周面には一対の円弧状のバーが溶接によって固定されている。一対の円弧状バーの間の領域で外槽の内周面に、外側嵌合部を有する外側部材が配置される。外側部材は一対の円弧状バーに挟まれた領域内で外槽の内周面に沿ってスライド可能である。GFRPの筒状体の上方端部は内側嵌合部に嵌合し、下方端部は外側嵌合部に嵌合している。このような構造の場合、補強板と内側部材と筒状体の壁と外側部材とによって、内槽と外槽との間に熱橋ができている。
GFRPの熱伝導率はステンレス鋼の熱伝導率の40分の1程度であるが、真空部の熱伝導率(例えば、0.003W/m・K)の133倍程度もあるので、外槽からこの熱橋を介して内槽に流入する伝熱量は少なくなく、高い断熱性能が要求される液体水素タンクにおいては好ましくない。
図17に示す断熱床構造の場合でも、外槽から内槽への熱の侵入を抑制することが必要である。基台上に設けられた外槽の底板と内槽の底板との間の真空保冷層に、格子断面形状または円管状断面形状の低熱伝導率材からなる側壁が鉛直に配置されているので、この側壁が外槽の底板と内槽の底板との間で熱橋となっている。このため、所望の断熱性能を得るには断熱床の高さを大きくしなければならず、ひいては断熱床の座屈強度の低下を招く。
図18に示す支持台の場合でも、外槽から内槽への熱の侵入をさらに抑制する余地がある。図19は、図18に示した支持台の図解的平面図を示している。
図18に示すように、アルミ蒸着された表面を持つ硬質剛性樹脂板を格子状に組み立てて形成された支持台が、基台(2)と内槽(4)の底板(4a)との間に設けられている。支持台は、格子状の単位格子層(3a,3b,3c)を3段に積み重ねたものである。単位格子層の積み重ねは、図19に示す構造、すなわち断面正方形の筒状体同士を上下に当接させて積み重ねたものと熱伝導的に等価と考えられる。
図19において、上段に位置する断面正方形の筒状体の開口を実線で示し、その下の下段に位置する断面正方形の筒状体の開口を点線で示している。図示するように、上段の単位格子層を構成する断面正方形の筒状体は、下段の単位格子層を構成する断面正方形の筒状体に対して、一辺の長さdの半分のd/2の長さだけ横にずらして積み重ねられている。この構造では、上段の断面正方形の筒状体の対向する2個の鉛直壁と、下段の断面正方形の筒状体の対向する2個の鉛直壁とが重なって、鉛直方向に連なった壁を形成する。この鉛直方向に連なった壁が基台と内槽の底板との間で熱橋となる。
図19において、上下の鉛直壁の重なり部分8に斜めハッチングを施している。図示するように、4個の鉛直壁を持つ各筒状体は、2個の鉛直壁部分で重なるので全断面積に占める重なり部分の断面積はかなり大きい。断面積を小さくする一つの手法として、重なり部分となる鉛直壁の厚みを小さくすることが考えられるが、そのようにすれば座屈強度が低下してしまう。したがって、支持台の所望座屈強度を確保しながら、重なり部分の面積を減らす工夫が必要である。
二重殻円筒形液体水素タンクで真空断熱方式を採用する場合、大きな真空空間を確保しながら、且つ支持力が大きい底部断熱支持構造をどのように作るかが大きな課題となる。また、熱伝導率があまりにも高いコンクリートブロックを含むリング状支持部を無くすような底部断熱支持構造が望まれる。
そこで、本発明は、断熱性能が高く、且つ支持力が大きい底部断熱支持構造を有する真空断熱方式の二重殻円筒形液体水素タンクを提供することを目的とする。
一つの局面において、本発明に係る二重殻円筒形液体水素タンクは、底板、側板及び屋根板を有する内槽と、底板、側板及び屋根板を有する外槽と、外槽の底板と内槽の底板との間に設けられる底部断熱支持構造とを備え、内槽と外槽との間の空間を真空に保つものである。
底部断熱支持構造は、第1矩形筒状体と第2矩形筒状体とを鉛直方向に重ね合わせて外槽の底板上に載置した支持ブロックと、支持ブロック上に載置した敷板とを備える。内槽の底板は敷板上に載置されている。
第1矩形筒状体は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第1矩形水平壁部と、離れた鉛直面内に延在して対向する2個の第1矩形鉛直壁部とによって第1四角柱状開口を取り囲み、この第1四角柱状開口の中心軸線が水平面内のX方向に向くように配置されている。第2矩形筒状体は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第2矩形水平壁部と、離れた鉛直面内に延在して対向する2個の第2矩形鉛直壁部とによって第2四角柱状開口を取り囲み、この第2四角柱状開口の中心軸線が水平面内のX方向と直交するY方向に向くように配置されている。
好ましくは、第1矩形水平壁部および第2矩形水平壁部は、同一の大きさの正方形形状である。
一つの実施形態では、外槽の底板は、アンカーボルトを介して基礎に固定されるものであり、支持ブロックは、最も下方に位置する矩形筒状体の矩形水平壁部に固定されて外槽の底板上に露出するアンカーボルトの頭部を覆うアンカーキャップをさらに備える。
支持ブロックは複数個あり、この複数個の支持ブロックは、外槽の底板上にX方向およびY方向に並べて載置されて支持ブロック群を形成している。この場合、底部断熱支持構造は、外槽の底板上に固定されて支持ブロック群の外周部に接してこの支持ブロック群を取り囲む堰板をさらに備える。
好ましくは、各矩形筒状体の2個の矩形水平壁部のうち、下方に位置する矩形水平壁部には、X方向に沿って両端まで延びる第1スリットと、Y方向に沿って両端まで延びる第2スリットとが形成されている。
一つの実施形態では、支持ブロックは鉛直方向に沿って複数個あり、鉛直方向の下方に位置する下方支持ブロックと、下方支持ブロック上に重なって位置する上方支持ブロックとは、X方向および/またはY方向にずれて位置している。
各矩形筒状体の材質は、例えば、ガラス繊維強化プラスチックである。
他の局面において、本発明に係る二重殻円筒形液体水素タンクは、底板、側板及び屋根板を有する内槽と、底板、側板及び屋根板を有する外槽と、外槽の底板と内槽の底板との間に設けられる底部断熱支持構造とを備え、内槽と外槽との間の空間を真空に保つものであり、以下の特徴を有する。
すなわち、底部断熱支持構造は、骨格構造体と、この骨格構造体の上面に載置され、水平方向に延在する敷板とを備える。内槽の底板は、敷板上に載置されている。骨格構造体は、2個の水平面および4個の鉛直面からなる6面体の骨格を形成し、各面が開放されている骨格六面体を複数個備える。複数個の骨格六面体は、外槽の底板上に水平面に沿ってX方向およびそれに直交するY方向に並べて配置され、さらに鉛直方向に重ねて配置される。
上記構成の本発明によれば、断熱性能が高く、且つ支持力が大きい底部断熱支持構造を有する、真空断熱方式の大型二重殻円筒形液体水素タンクを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る二重殻円筒形液体水素タンクを示す図解図である。 底部断熱支持構造を拡大して示す図解図である。 外槽の床板上に載置された支持ブロックの配置を示す図解的平面図である。 支持ブロックを拡大して示す図解図である。 矩形筒状体を底面側から見た斜視図である。 上下に積み重ねた複数の矩形筒状体の接続構造を示す断面図である。 上下に積み重ねた複数の矩形筒状体の接続構造の他の例を示すであり、(a)は接続用のパンを示す斜視図、(b)はパンを介して上下の矩形筒状体を接続した構造の断面図である。 アンカーキャップに関連する構造の断面図である。 1個の矩形筒状体と、2個の矩形筒状体を積み重ねたものとの間で、伝導熱量が如何に相違するのかを説明するための図であり、(a)は1個の矩形筒状体を示し、(b)は開口の向きを90度異ならせて積み重ねた2個の矩形筒状体を示している。 開口の向きを90度異ならせて積み重ねた2個の矩形筒状体の壁の重なり部分を説明するための図である。 複数の支持ブロックを間隔をあけてX方向およびY方向に整列させた配置を示す図である。 複数の支持ブロックを千鳥状に配置させた状態を示す図である。 上下に位置する複数の支持ブロックをX方向にずらした状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は図解的平面図である。 上下に位置する複数の支持ブロックをX方向およびY方向にずらした状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は図解的平面図である。 骨格構造体を示す図であり、(a)は1個の骨格六面体を示す斜視図、(b)は複数の骨格六面体を水平方向および鉛直方向に整列させた骨格構造体を示す斜視図、(c)は上段の骨格六面体と下段の骨格六面体とをX方向およびY方向にずらした位置関係の骨格構造体を示す斜視図である。 従来の二重殻円筒形LNGタンクを示す図解図である。 従来の真空断熱方式の二重殻円筒形タンクの断熱床構造を示す図解図である。 従来の真空断熱方式の二重殻円筒形タンクの支持台の構造を示す図解図である。 図18に示した支持台の図解的平面図である。
図1〜図8を参照して、本発明の一実施形態に係る二重殻円筒形液体水素タンクの構成を説明する。各図において、同一の参照番号は同一の要素を示す。
[二重殻円筒形液体水素タンクの全体構成]
二重殻円筒形液体水素タンクは、底板11、側板12及びドーム状の屋根板13を有する内槽10と、底板21、側板22及びドーム状の屋根板23を有する外槽20と、外槽20の底板21と内槽10の底板11との間に設けられる底部断熱支持構造30とを備える。内槽10と外槽20との間の空間は真空に保たれる。内槽10は例えばステンレス鋼板からなり、内槽10を取り囲む外槽20は例えば普通鋼板からなる。外層20の底板21は、アンカーボルト51を介して基礎50上に密着固定される。内槽10内に液体水素が貯蔵される。外槽20は外圧座屈に対抗するために、側板22及び屋根板23の外表面に補強構造が設けられる。なお、内槽10の材質として、ステンレスに代えてアルミニウムを使用することもできる。
内槽10と外槽20との間の空間を真空に保つので、外槽20の底板21には基礎50からめくれ上がらせようとする力が作用する。この力に対抗するために、外槽20の底板21をアンカーボルト51を介して基礎50に密着固定する必要がある。特に、外槽20の側板22と底部断熱支持構造30との間に位置する外槽20の底板部分には、外槽20の自重や貯蔵された液体水素の自重が直接かかりにくいので、この底板部分をアンカーボルト51を介して基礎50に密着固定しなければならない。
内槽10の底板11は、側板12を下から支える板厚の大きいアニュラー板部と、アニュラー板部の内径側に位置する板厚の小さい内径側底板部とからなる。アニュラー板部の板厚は例えば35mm程度であり、内径側底板部の板厚は例えば25mm程度である。
[底部断熱支持構造の構成]
図2に詳細構造を示している底部断熱支持構造30は、第1矩形筒状体31と第2矩形筒状体32とを鉛直方向に重ね合わせて外槽20の底板21上に載置した支持ブロック33と、支持ブロック33上に載置した敷板34とを備える。内槽10の底板11は、敷板34上に載置されている。敷板34の材質は、例えばステンレス鋼である。
図示した実施形態における支持ブロック33は、第1矩形筒状体31と第2矩形筒状体32とを交互に積み重ねた4段構造である。第1および第2矩形筒状体31,32の材質は、例えばガラス繊維強化プラスチック(GFRP)である。GFRPの熱伝導率は、例えば0.4(W/m・K)程度であり、強度は400MPa程度である。
支持ブロック33は複数個あり、この複数個の支持ブロック33は、図3に示すように、外槽20の底板21上にX方向およびそれに直交するY方向に並べて載置されて支持ブロック群を形成している。支持ブロック群は、平面視でみると、ほぼ円形であり、その外周縁部は内槽10の側板12と外槽20の側板22との間に位置する。
敷板34の外縁部は、支持ブロック群の外縁部よりも径方向の外側に位置している。敷板34は気密性を要しない。敷板34は、例えば公知の底板製作のように、多数の小板を並べて当接配置し、小板同士を突き合わせ溶接して作られる。好ましくは、突き合わせ溶接は開先溶接であり、余盛はフラッシュイングされる。突き合わせ溶接は、部分溶け込み溶接であってもよい。また、溶接は、継手全体に亘って行ってよいし、小板同士が互いにずれないように固定される程度に適宜部分的(飛び石的)に行ってもよい。支持ブロック33の天板の中央部が鉛直方向の上方から作用する荷重によって凹まないようにするために、望ましくは敷板34の板厚を大きくして内槽10の底板11から伝達される荷重を均等に分散するようにする。
底部断熱支持構造30は、好ましくは、外槽20の底板21上に固定された堰板35を備える。この堰板35は、外槽20の底板21上に位置する支持ブロック群の外周部に接して、この支持ブロック群を取り囲む。堰板35は、例えばステンレス鋼板からなり、支持ブロック33の配列をガイドするとともに、支持ブロック33がX方向およびY方向に移動するのを抑制する。
[支持ブロックおよび矩形筒状体の説明]
一つの支持ブロック33を示す図4および一つの矩形筒状体を示す図5を参照して、支持ブロック33および矩形筒状体31,32の特徴的な構成を説明する。
第1矩形筒状体31は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第1矩形水平壁部31a,31bと、離れた2つの鉛直面内に延在して対向する2個の第1矩形鉛直壁部31c,31dとを備える。2個の第1矩形水平壁部31a,31bと2個の第1矩形鉛直壁部31c、31dとによって、第1四角柱状開口31eを取り囲む。第1四角柱状開口31eの中心軸線は、水平面内のX方向を向くように配置されている。図4では、この中心軸線を「X軸線」と記載している。
第1矩形筒状体31上に重ね合わされる第2矩形筒状体32は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第2矩形水平壁部32a,32bと、離れた2つの鉛直面内に延在して対向する2個の第2矩形鉛直壁部32c,32dとを備える。2個の第2矩形水平壁部32a,32bと2個の第2矩形鉛直壁部32c,32dとによって、第2四角柱状開口32eを取り囲む。第2四角柱状開口32eの中心軸線は、水平面内のX方向と直交するY方向に向くように配置されている。図4では、この中心軸線を「Y軸線」と記載している。
好ましい実施形態では、第1矩形筒状体31の第1矩形水平壁部31a,31bおよび第2矩形筒状体32の第2矩形水平壁部32a,32bは、同一の大きさの正方形形状である。
内槽10は、底部断熱支持構造30および外槽20の底板21を介して基礎50上に支持される。内槽10内に液体水素が貯蔵されると、内槽10は冷却されて収縮し、内槽10の底板11は、敷板34上をタンク内側方向にスライドする。
内槽10に液体水素10を貯蔵すると、敷板34に接する支持ブロック33の上面は約−253℃になり、外槽20の底板21に接する支持ブロック33の下面は常温の約25℃になる。支持ブロック33が4段重ねの矩形筒状体31,32で構成される場合、各矩形筒状体31,32の一方の矩形水平壁部31a,32aと他方の矩形水平壁部31b,32bとの間に約70℃の温度差([253+25]/4)が生じる。GFRPの線膨張率は8×10−6/℃と小さいが、上記の温度差によって一方の矩形水平壁部31a,32aの熱収縮量と他方の矩形水平壁部31b,32bの熱収縮量との間で差が生じる。この熱収縮量の差により、下方に位置する矩形水平壁部31b,32bが少し下方に向かって凸状に湾曲しようとする。
本発明の好ましい実施形態では、熱収縮量の差による下方の矩形水平壁部31b、32bの湾曲を抑制するために、図5に示すように、底面側に位置する矩形水平壁部31b、32bに、X方向に沿って両端まで延びる第1スリット37と、Y方向に沿って両端まで延びる第2スリット38とが形成されている。スリット37,38の幅は、GFRPの線膨張率が小さいので2mm程度で十分である。第2スリット38の両端は、2個の矩形鉛直壁部31c,31d,32c,32dの途中位置まで切り込まれている。
矩形筒状体31,32が冷却されて一方の矩形水平壁部31a,32aと他方の矩形水平壁部31b,32bとの間に熱収縮量の差が生じたとき、下方の矩形水平壁部31b,32bが下方に向かって膨出変形しようとするが、第1スリット37および第2スリット38によって分割された4枚の小さな正方形板は、周縁部からの拘束から解放されて自由に熱収縮できる。その結果、下方の矩形水平壁部31b,32bに作用する曲げモーメントを低減し、この矩形水平壁部31b,32bの膨出変形を抑制できる。
[上下に位置する矩形筒状体同士の連結]
一つの実施形態では、各矩形筒状体31,32の各矩形水平壁部31a,31b,32a,32bに、接続用固定ピンを挿通させるための穴39が4個設けられている。第1スリット37及び第2スリット38が設けられている下方の矩形水平壁部31b,32bに注目すると、1個の小さな正方形板に1個の穴39が設けられている。
図6に示すように、上下に隣接する矩形筒状体31,32の矩形水平壁部は、穴39を挿通する固定ピン40を介して接続される。穴39の直径はピン40の直径よりも少し大きめにし、矩形筒状体31,32の水平方向の熱変形を許容するとともに、矩形筒状体同士の相互水平移動も許容している。固定ピン40は、例えばGFRPからなる。上下に隣接する矩形筒状体31,32間に、矩形水平壁部31b、32bの湾曲を抑制するために、板厚の大きいステンレス鋼板を介在させるようにしてもよい。
図7は、上下に隣接する矩形筒状体の接続構造の他の例を示している。図7(a)は、接続用パン41を示している。接続用パン41は、例えばステンレス鋼板からなり、矩形筒状体31,32の矩形水平壁部31a,31b,32a,32bとほぼ同じ大きさで同じ形状の水平壁部42と、水平壁部42の外周縁から鉛直方向の上下に延びる鉛直帯部43とを備える。接続用パン41は、下方に位置する矩形筒状体の上部を覆うように置かれ、上方に位置する矩形筒状体は接続用パン41の水平壁部42上に置かれる。上下に隣接する矩形筒状体31,32の当接部分の周囲は鉛直帯部43によって囲まれるので、両矩形筒状体31,32の水平方向の相対移動を抑制する。鉛直帯部42の囲い面積を矩形筒状体の矩形水平壁部31a,31b,32a,32bの面積よりもわずかに大きくしておけば、熱収縮時の上下の矩形筒状体31,32のわずかな水平方向相対移動を許容する。
[アンカーキャップに関連する構造]
本発明の一つの実施形態では、図8に示すように、支持ブロック33が、アンカーキャップ44を備える。アンカーキャップ44は、例えばステンレス鋼板からなる底部開放の箱型形状をしており、最も下方に位置する矩形筒状体31の矩形水平壁部31bに固定されている。好ましくは、アンカーキャップ44の天壁44aと矩形筒状体31,32の矩形水平壁部31a,31b,32a,32bとは同じ大きさの正方形形状であり、上下に隣接する矩形筒状体とアンカーキャップ44とは、固定ピン40を介して接続されている。アンカーキャップ44は、外槽20の底板21上に露出するアンカーボルト51の頭部を覆う。
アンカーボルト51に関連する構造に注目すると、アンカーボルト51の上方端部は外槽20の底板21上に突出し、この突出部分に座板53を介してナット52が締着固定されている。外槽20の底板21と座板53との隅角部、座板53とナット52との隅角部、およびナット52とアンカーボルト51の突出部との隅角部は隅肉溶接によって気密性が保たれており、基礎50からのガスの侵入を遮断している。
図2に示すように、アンカーキャップ44は、外槽20の底板21上でX方向およびY方向に当接して整列するように配置されている。すべてのアンカーキャップ44がアンカーボルト51の頭部を覆っているわけではない。アンカーボルト51が存在していない領域に載置されたアンカーキャップ44は、当然のことながら、アンカーボルト51の頭部を覆っていない。
支持ブロック33がその底部にアンカーキャップ44を備える場合には、堰板35はXおよびY方向に整列配置されたアンカーキャップ群の最外周部に当接するようにして外槽20の底板21上に溶接固定される。堰板35は例えばステンレス鋼板からなり、アンカーキャップ44の配置をガイドするとともに、アンカーキャップ44が外槽20の底板21上で前後左右(XおよびY方向)に移動するのを抑制する。
アンカーボルト51の頭部を外槽20の底板21から飛び出さないように構成することもできる。例えば、外槽20の底板21の板厚を大きくして、その上面に凹部を設け、アンカーボルト51の頭部がこの凹部内に収まるようにする。凹部内に収まったアンカーボルト51の頭部にはナットが締着固定される。そして、凹部は栓溶接によって気密に埋められる。この構造の場合であれば、支持ブロック33はアンカーキャップを備える必要がなく、矩形筒状体31,32の積み重ねが外槽20の底板21上に直接載置される。
外槽20の底板21上に多数の支持ブロック33を載置する場合、以下の施工法を採用するのが望ましい。例えば縦寸法500mm、横寸法500mm、高さ600mmの支持ブロック16個を2m×2mの正方形板に載置した大型支持ブロックを作り、これを利用するブロック施工法を適用できる。
上述の底部断熱支持構造であれば、内槽10の底板11のアニュラー板部下方の真空部にコンクリートブロックが存在しない。従来技術の問題点として指摘したように、コンクリートブロックは、熱伝導率が高く断熱性能を低下させるとともに、真空度を低下させるアウトガスを発生する。
[鉛直方向の上方から下方に向かって作用する荷重への対応]
液体水素の比重は0.07と小さいが、内槽10に液体水素を貯蔵したとき、内槽10の側板12に側圧が作用するため、内槽側板−アニュラー板部T継手部にモーメントがかかり、アニュラー板部外端部の下側エッジ部が敷板34の上面に押し付けられる。すなわち、アニュラー板部外端部の下側エッジ部が敷板34の上面に突っ張る形となる。敷板34は、軽骨コンクリートよりも強度が高くて硬いステンレス鋼板からなるので、この突っ張りを支障なく受け止めることができる。
アニュラー板部下部には上述したように大きな荷重がかかるが、その内側に位置する内径側底板部の下部には液体水素自重がかかるだけである。そこで、アニュラー板部下部では、敷板34及び矩形筒状体31,32の板厚を大きくし、内径側底板部の下部では、敷板34及び矩形筒状体31,31の板厚を小さくすることができる。この場合、図2に示すように、敷板34は、板厚の大きい部分と板厚の小さい部分とで段差を生じる構造となるが、この段差を調整するために、板厚の小さい内径側底板部下部の敷板34上に、例えばアウトガスがなく圧縮強度が高い高密度ポリウレタンフォームシート34aを配置する。
[輻射伝熱の低減]
外槽20の底板21(約25℃)から内槽10の底板11(約−253℃)への輻射による熱の移動を少なくすることが望まれる。図4に示す実施形態の底部断熱支持構造30では、支持ブロック33が4個の矩形筒状体31,32から構成されているので、8枚の矩形水平壁部31a,31b,32a,32bが鉛直方向に間隔をあけて水平面内に位置している。これらの矩形水平壁部は、外槽20の底板21から内槽10の底板11への輻射による熱の移動に対してシールドとして機能する。
輻射伝熱をより低減するために、矩形筒状体の内壁面に例えば低輻射性の断熱シートや積層真空断熱材を備えるようにしてもよい。
[底部断熱支持構造の断熱性能]
本発明の実施形態に係る底部断熱支持構造30の断熱性能を以下に詳細に説明する。
理解を容易にするために、図9に示すように、外形輪郭形状が同じ2つの構造体を例示的に採りあげて説明する。(a)は幅500mm×奥行500mm×高さ600mmのGFRPからなる1個の正方形筒状体である。(b)は幅500mm×奥行500mm×高さ300mmのGFRPからなる矩形筒状体2個を上下に積み重ねたものである。下段に位置する矩形筒状体の四角柱状開口の中心軸線は水平面内のX方向に向き、上段に位置する矩形筒状体の四角柱状開口の中心軸線は、水平面内のX方向と直交するY方向に向くように配置されている。
(a)に示す構造体および(b)に示す構造体の板厚は、ともに10mmとする。矩形筒状体の壁の熱伝導率λwを0.4(W/m・K)、筒状体の空間部(真空部)の熱伝導率λvを0.003(W/m・K)とする。内槽10に液体水素が貯蔵されるとき、外槽20の底板21は常温の25℃になり、敷板34は−253℃になるので、(a)および(b)に示す構造体の上面と下面との温度差を278℃とする。
(a)に示す構造体の伝熱量Qaは、3,95W(15.8W/m)になる。(b)に示す構造体の伝熱量Qbは、0.45W(1.80W/m)となり、(a)の構造体の伝熱量の11%に過ぎない。したがって、(b)に示すように四角柱状開口の中心軸線を直交する関係となるように2個の矩形筒状体を2段に積み重ねた構造体であれば、(a)に示す1個の正方形筒状体に比べて、伝熱量を大幅に下げることができる。
図10は、図9(b)に示す構造体、すなわち2個の矩形筒状体を、四角柱状開口の中心軸線が直交する関係となるように2段に積み重ねた構造体の図解的平面図である。上段の矩形筒状体の壁と下段の矩形筒状体の壁との重なり部分を斜線で示している。筒状体の鉛直壁部分を熱伝導的に見れば、正方形水平壁部の角部(重なり部分)では、1辺が10mmの正方形断面で高さが600mmのGFRPの柱となるが、重なり部分以外の鉛直壁部分では、板厚10mm、幅480mm、高さ300mmのGFRPの壁と、板厚10mm、幅480mm、高さ300mmの真空壁との合成壁となる。4個の角部の重なり部分の合計断面積は、2個の矩形筒状体の鉛直壁部分の合計断面積の約1%である。
図9の(a)に示す構造体の伝熱量を図9の(b)に示す構造体の伝熱量と同じにするには、構造体の高さを600mmから5267mmまで高くする必要があり、その場合には構造体の座屈荷重が大幅に低下する。
複数の矩形筒状体の向きを変えて上下に積み重ねた支持ブロックの伝熱量は、積み重ねの段数を変えてもほぼ同じである。ただ同じ高さの支持ブロックの座屈強度を考えると、積み重なる各矩形筒状体の高さを小さくして段数を多くするほうが望ましい。また、多くの段数であれば、鉛直方向に間隔をあけて位置する矩形水平壁部の数が多くなるので、輻射熱に対するシールド効果が高まる。
図4に示した支持ブロック33は、幅500mm×奥行500mm×高さ150mmで板厚が10mmの矩形筒状体を4段に重ね、合計高さを600mmにしたものである。この支持ブロックを備える底部断熱支持構造の伝熱量は、上述のことから0.45W(1.80W/m)程度となり、液体水素タンクに必要な断熱性能2W/m程度をクリアする。
[支持ブロック(矩形筒状体の積み重ね)の配置例]
前述の実施形態では、複数の支持ブロック33がX方向およびY方向に整列し、隣接する支持ブロック33同士が当接する関係であった。また、支持ブロック33の構成要素である第1矩形筒状体31、第2矩形筒状体32およびアンカーキャップ44が同じ正方形の平面形状を有するものであった。
図11は、複数の支持ブロックの他の配置形態を示している。この例では、各支持ブロック33の矩形筒状体は、アンカーキャップよりも小さな正方形の平面形状を有している。そのため、各支持ブロック33のアンカーキャップは、X方向およびY方向に整列し、隣接するアンカーキャップ同士が当接する位置関係にあるが、各支持ブロック33の矩形筒状体の積み重ね構造同士は間隔をあけて位置する。間隔の大きさは、この間隔をあけた領域上に位置する敷板が載荷荷重により大きく凹まない程度にする。
図12は、複数の支持ブロックのさらに他の配置形態を示している。この例では、各支持ブロック33のアンカーキャップは、X方向およびY方向に整列し、隣接するアンカーキャップ同士が当接する位置関係にあるが、各支持ブロック33の矩形筒状体の積み重ね構造は、千鳥状に配置されている。この配置形態の場合、各支持ブロック33の矩形筒状体の積み重ね構造体同士のX方向およびY方向における間隔が大きくなるので、支持ブロックの上に位置する敷板の板厚を大きくする必要がある。
[真空化の容易性]
大型液体水素タンクの場合、真空にすべき空間が巨大となるため、この巨大空間を高度に真空化することは容易ではなく、真空化のために多大な時間とコストを必要とする。本発明に係る底部断熱支持構造は板と筒状体の骨組だけによって構成されているので、その大部分が気体空間である。他方、非特許文献1に記載された液体水素タンクの底部断熱支持構造は、多数のポリウレタンフォームブロックや泡ガラスブロックの積層構造を含むものであり、ブロック間にはわずかな隙間が多数生じている。この真空化の排気においては、狭い隙間に気体が滞留しやすいため、非特許文献1の液体水素タンクでは積層構造部を高度に真空化するのは容易ではない。すなわち、真空化の対象となる空間が単なる気体空間であるのか、あるいは積層断熱層を含む空間であるのかは、空間の真空化の難易度に大きく影響する。
例えば、タンクに比べてスケールが格段に小さい低温用真空パネル(VIP)でさえ、空間の高度な真空を容易に達成するために、コア部のポリウレタンフォームブロック自体に排気用通気孔を設けたりするからである。本発明に係る底部断熱支持構造であれば、従来技術のポリウレタンフォームブロックなどの積層断熱層を含む底部断熱支持構造に比べて、格段に空間の真空化が容易になる。
[水平方向の伝熱量]
図2に示すように、敷板34と外槽20の側板22との間には長さDの真空部が確保されている。このため、側板22から敷板34に向かう水平方向の伝熱量は小さくなる。例えば、Dの長さが500mmの場合、側板22から敷板34への水平方向の伝熱量は、側板22の温度を25℃、敷板34の温度を−253℃、真空部の熱伝導率を0.003W/m・Kとして、1.7W/m程度である。
[矩形筒状体を備える底部断熱支持構造の支持力]
次に、矩形筒状体を備える底部断熱支持構造の支持力について記載する。底部断熱支持構造は、内槽の重量と貯蔵された液体水素の重量の合計重量に耐えなければならない。そのため、敷板の板厚を大きくして内槽の底板からの伝達荷重を均等に分散させるようにすることが必要である。
図1および図2に示した底部断熱支持構造30は、アンカーキャップ44を有する支持ブロック33と、敷板34とを備える。アンカーキャップ44はステンレス鋼板からなる高さの低い台座であるので、底部断熱支持構造30の支持力は支持ブロック33の支持力で決まる。図4に示すように、支持ブロック33は、4個の同じ形状の矩形筒状体31,32を4段に重ねたものであり、その高さが600mmである。この場合、各矩形筒状体31,32同士は互いに独立しているので、支持ブロック33の支持力は1個の矩形筒状体の形状、板厚、材質によって大略決まる。
例えば、直径40mの内槽の場合、アニュラー板部下部で底部断熱支持構造にかかる荷重を大きめに見積もっても6kg/cm程度であるとする。図4に示すような高さを600mmにした支持ブロック33の座屈耐荷重は、GFRPの曲げ弾性率が高いこと、および1個の矩形筒状体の鉛直方向の高さが150mmと低いこととが相まって、大きくなるので、底部断熱支持構造30の支持力は上記の荷重を容易にクリアすることができる。前述したように、底部断熱支持構造として、1個の矩形筒状体をその開口の中心軸線を鉛直方向に向けて用いる場合、本発明の実施形態に係る底部断熱支持構造と同等の断熱性能を得るためには、その高さが5767mmも必要となり、底部断熱支持構造を実用的な1.5m以内の高さに収めることが難しくなり、さらに座屈耐荷重も激減する。
[支持ブロックの多段積み重ね構造]
図13は、支持ブロック33を鉛直方向の上下に積み重ねた構造を示している。各支持ブロック33は、四角柱状開口の中心軸線を直交した位置関係となるように積み重ねた第1矩形筒状体31と第2矩形筒状体32とを備える。下段に位置する複数の支持ブロック33は、X方向およびY方向に整列して配置され、上段に位置する複数の支持ブロック33もX方向およびY方向に整列して配置されている。
図13に示す実施形態の特徴は、図13(a)に示すように、上段に位置する各支持ブロック33が、下段に位置する各支持ブロック33に対してX方向にずれて位置していることである。図13(b)に示すように、上段に位置する支持ブロック33(実線で示す)は、2個の矩形筒状体を上下に重ね合わせたものであり、矩形水平壁部の角部に位置する領域が支持ブロック33の天面から底面にまで連なる重なり部分46となる。同様に、下段に位置する支持ブロック33(点線で示す)も、2個の矩形筒状体を上下に重ね合わせたものであり、矩形水平壁部の角部に位置する領域が支持ブロック33の天面から底面にまで連なる重なり部分47となる。
図13(b)に示すように、上下段の支持ブロック33をX方向にずらした位置関係で配置することにより、上段の支持ブロックの重なり部分46と、下段の支持ブロックの重なり部分47とは、X方向にずれて重ならなくなる。言い換えれば、図13の実施形態によれば、上下段の支持ブロック33間に鉛直方向に連続して連なる柱や壁は存在しないので、断熱性能の向上が見込まれる。
図14は、支持ブロックの多段積み重ね構造の他の例である。図示した実施形態では、図14(a)に示すように、上段に位置する各支持ブロック33が、下段に位置する各支持ブロック33に対してX方向およびY方向にずれて位置していることである。図14(b)に示すように、上段に位置する支持ブロック33(実線で示す)の重なり部分46と、下段に位置する支持ブロック33(点線で示す)の重なり部分47とは、X方向およびY方向にずれて位置しているので、図13の実施形態と同様に、上下段の支持ブロック33間に鉛直方向に連続して連なる柱や壁は存在しない。したがって、断熱性能の向上が見込まれる。
[骨格構造体を用いた底部断熱支持構造]
図15は、本発明の他の実施形態に係る底部断熱支持構造の要部を示している。
この実施形態における二重殻円筒形液体水素タンクは、前述の実施形態と同様に、内槽と、外槽と、底部断熱支持構造とを備え、内槽と外槽との間の空間を真空に保つものである。底部断熱支持構造は、外槽の底板上に配置される骨格構造体と、骨格構造体の上面に載置され、水平方向に延在する敷板とを備える。内槽の底板は、敷板上に載置されている。
図15に示す実施形態の特徴は、前述の実施形態の支持ブロックに代えて骨格構造体を備えたことにある。図15(a)は、骨格構造体60の構成要素である1個の骨格六面体61を備える。図示するように、骨格六面体61は、2個の水平面61a,61bおよび4個の鉛直面61c,61d,61e,61fからなる6面体の骨格を構成し、各面が開放されている。
図15(b)は、複数の骨格六面体61を外槽の底板上に水平面に沿ってX方向及びそれに直交するY方向に並べて配置し、さらに鉛直方向に重ねて配置したものである。図15(b)に示す骨格構造体60によれば、上下に積み重ねた骨格六面体61同士が鉛直方向に連なって重なるのは、骨格六面体61の角部において鉛直方向に延びる柱部分だけであり、断熱性能の向上が見込まれる。座屈荷重を高めるためには、多段に積み重ねる各骨格六面体61の鉛直方向高さを小さくすればよい。
図15(c)は、骨格構造体の他の例を示している。図示する骨格構造体65は、上段に位置する各骨格六面体61を下段に位置する各骨格六面体61に対してX方向およびY方向にずらして配置したものである。この図15(c)に示す骨格構造体によれば、上下に積み重ねた骨格六面体61同士が鉛直方向に連なって重なる領域が存在しなくなるので、さらなる断熱性能の向上が見込まれる。
図示していないが、上段に位置する骨格六面体と下段に位置する骨格六面体とをX方向にだけ、あるいはY方向にだけずらした配置関係でも、上下に積み重なる骨格六面体同士が鉛直方向に連なって重なる領域が存在しなくなるので、断熱性能の向上が見込まれる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、図示した実施形態は例示的なものである。本発明は、図示した実施形態に限定されるものではなく、本発明と同一の範囲内においてまたは均等の範囲内において種々の修正や変形が可能である。
本発明は、断熱性能に優れ、且つ支持力が大きい底部断熱支持構造を有する真空断熱方式の大型の二重殻円筒形液体水素タンクとして有利に利用され得る。
10 内槽、11 底板、12 側板、13 屋根板、20 外槽、21 底板、22 側板、23 屋根板、30 内槽底部支持構造、31 第1矩形筒状体、31a,31b 第1矩形水平壁部、31c,31d 第1矩形鉛直壁部、31e 第1四角柱状開口、32 第2矩形筒状体、32a,32b 第2矩形水平壁部、32c,32d 第2矩形鉛直壁部、32e 第2四角柱状開口、33 支持ブロック、34 敷板、35 堰板、37 第1スリット、38 第2スリット、39 穴、40 固定ピン、41 接続用パン、42 水平壁部、43 鉛直帯部、44 アンカーキャップ、46,47 重なり部分、50 基礎、51 アンカーボルト、60 骨格構造体、61 骨格六面体、61a,61b 水平面、61c,61d,61e,61f 鉛直面、65 骨格構造体。

Claims (8)

  1. 底板、側板及び屋根板を有する内槽と、底板、側板及び屋根板を有する外槽と、前記外槽の底板と前記内槽の底板との間に設けられる底部断熱支持構造とを備え、前記内槽と前記外槽との間の空間を真空に保つ二重殻円筒形液体水素タンクであって、
    前記底部断熱支持構造は、
    第1矩形筒状体と第2矩形筒状体とを鉛直方向に重ね合わせて前記外槽の底板上に載置した支持ブロックと、
    前記支持ブロック上に載置した敷板とを備え、
    前記内槽の底板は前記敷板上に載置されており、
    前記第1矩形筒状体は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第1矩形水平壁部と、離れた鉛直面内に延在して対向する2個の第1矩形鉛直壁部とによって第1四角柱状開口を取り囲み、この第1四角柱状開口の中心軸線が水平面内のX方向に向くように配置されており、
    前記第2矩形筒状体は、離れた2つの水平面内に延在して対向する2個の第2矩形水平壁部と、離れた鉛直面内に延在して対向する2個の第2矩形鉛直壁部とによって第2四角柱状開口を取り囲み、この第2四角柱状開口の中心軸線が水平面内の前記X方向と直交するY方向に向くように配置されている、二重殻円筒形液体水素タンク。
  2. 前記第1矩形水平壁部および前記第2矩形水平壁部は、同一の大きさの正方形形状である、請求項1に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  3. 前記外槽の底板は、アンカーボルトを介して基礎に固定されるものであり、
    前記支持ブロックは、最も下方に位置する矩形筒状体の矩形水平壁部に固定されて前記外槽の底板上に露出するアンカーボルトの頭部を覆うアンカーキャップをさらに備える、請求項1または2に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  4. 前記支持ブロックは複数個あり、この複数個の支持ブロックは、前記外槽の底板上にX方向およびY方向に並べて載置されて支持ブロック群を形成しており、
    前記底部断熱支持構造は、前記外槽の底板上に固定されて前記支持ブロック群の外周部に接してこの支持ブロック群を取り囲む堰板をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  5. 前記各矩形筒状体の2個の矩形水平壁部のうち、下方に位置する矩形水平壁部には、X方向に沿って両端まで延びる第1スリットと、Y方向に沿って両端まで延びる第2スリットとが形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  6. 前記支持ブロックは鉛直方向に沿って複数個あり、鉛直方向の下方に位置する下方支持ブロックと、前記下方支持ブロック上に重なって位置する上方支持ブロックとは、X方向および/またはY方向にずれて位置している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  7. 前記各矩形筒状体の材質は、ガラス繊維強化プラスチックである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の二重殻円筒形液体水素タンク。
  8. 底板、側板及び屋根板を有する内槽と、底板、側板及び屋根板を有する外槽と、前記外槽の底板と前記内槽の底板との間に設けられる底部断熱支持構造とを備え、前記内槽と前記外槽との間の空間を真空に保つ二重殻円筒形液体水素タンクであって、
    前記底部断熱支持構造は、
    2個の水平面および4個の鉛直面からなる6面体の骨格を形成し、各面が開放されている骨格六面体を、前記外槽の底板上に水平面に沿ってX方向およびそれに直交するY方向に並べて配置され、さらに鉛直方向に重ねて配置された骨格構造体と、
    前記骨格構造体の上面に載置され、水平方向に延在する敷板とを備え、
    前記内槽の底板は前記敷板上に載置されている、二重殻円筒形液体水素タンク。
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