JP2021195869A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼フィードバック制御において、気筒間空燃比ずれが発生した際にも排気ガスの悪化を抑制する。【解決手段】複数の気筒2を有するエンジンに燃料を供給する噴射装置10と、エンジンの空燃比を検出する空燃比検出手段12,14と、空燃比検出手段12,14の検出結果に応じての空燃比を制御する空燃比フィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段31と、エンジン始動時から空燃比フィードバック制御が開始されるまでの間に行われ、エンジンの回転変動を検知した際に噴射装置10による燃料噴射量を増加させる燃焼フィードバック制御を行う燃焼フィードバック制御手段32と、複数の気筒2間における気筒間空燃比ずれ故障を検知する気筒間空燃比ずれ検知手段33とを備え、気筒間空燃比ずれ検知手段33により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、燃焼フィードバック制御手段32はエンジンの回転変動を検知した際の噴射装置10による燃料噴射量の増加を制限するエンジンの制御装置とした。【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンの制御装置に関する。
一般に、エンジン始動後において、空燃比がリーン側となる所定の燃料噴射量に制御することにより、HCの排出を抑制するとともに排気浄化装置の触媒温度を早期に上昇させて活性化を促進し、排気浄化性能を改善する手法がある。このとき、失火しない程度に、安定限界ぎりぎりの所定値まで空燃比をリーン化することが行われる。
その後、排気浄化装置の暖機が完了すれば、始動時以外の通常の運転状態で用いられる空燃比フィードバック制御に移行する(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平9−53492号公報(段落0002,0003等参照) 特開2012−202333号公報(段落0027〜0029、図3等参照)
上記特許文献1,2のように、エンジン始動後は、燃料噴射量を所定値とする制御が行われる。このとき、エンジンの回転変動が所定の閾値より大きくなると、失火の可能性があると判断して燃料噴射量を増量する燃焼フィードバック制御が働く。
しかし、複数の気筒を有するエンジンでは、気筒間で空燃比が異なる現象、いわゆる気筒間空燃比ずれが発生する場合がある。気筒間空燃比ずれは、例えば、経年によるインジェクタの目詰まりやニードルへの異物噛み込み、通電不良等の種々の原因によるものが考えられる。気筒間空燃比ずれが発生するとエンジンの回転変動が大きくなるので、燃焼フィードバック制御により、燃料噴射量を増量して燃焼を安定させようとする制御が作用する。これにより、正常な空燃比の気筒からの排気ガスが悪化するおそれがある。このような排気ガスの悪化を抑制するために燃料噴射量の増量が作動しにくいように閾値を大きな値に設定にすると、例えば、重質燃料が混入して燃料の霧化が充分ではない場合や、排気ガス再循環装置の故障時等、本来燃料噴射量の増量が必要な運転状態において、必要な燃料噴射量の増量が行われないという問題が生じ得る。
そこで、この発明の課題は、エンジン始動時から空燃比フィードバック制御に移行するまでの間に、エンジンの回転変動に応じて空燃比を制御する燃焼フィードバック制御において、気筒間空燃比ずれが発生した際にも排気ガスの悪化を抑制することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、複数の気筒を有するエンジンに燃料を供給する噴射装置と、前記エンジンの空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段の検出結果に応じて空燃比を制御する空燃比フィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と、エンジン始動時から前記空燃比フィードバック制御が開始されるまでの間に行われ、前記エンジンの回転変動を検知した際に前記噴射装置による燃料噴射量を増加させる燃焼フィードバック制御を行う燃焼フィードバック制御手段と、前記複数の気筒間における気筒間空燃比ずれ故障を検知する気筒間空燃比ずれ検知手段と、を備え、前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は前記エンジンの回転変動を検知した際の前記噴射装置による燃料噴射量の増加を制限するエンジンの制御装置を採用した。
ここで、前記気筒間空燃比ずれ検知手段は、前記気筒間空燃比ずれ故障の故障度合いの大きさを検知可能であり、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記故障度合いが大きいほど前記エンジンの回転変動を検知した際の前記燃料噴射量の増加の制限を大きくする構成を採用することができる。
また、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記燃焼フィードバック制御における燃料噴射量が上限値を超えないように前記燃料噴射量を制御し、前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記上限値を気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されない場合に比べ低く設定する構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記エンジンの回転変動を検知する度に燃料噴射量を所定量増量させ、前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記所定量を気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されない場合に比べ低く設定する構成を採用することができる。
また、前記エンジンの排気通路に設けられた排気浄化装置をさらに有し、前記空燃比検出手段は、前記排気浄化装置よりも上流側の前記排気通路に設けられたリニア空燃比センサからなる第一空燃比検出手段と、前記排気浄化装置よりも下流側の前記排気通路に設けられたOセンサからなる第二空燃比検出手段と、を備え、前記気筒間空燃比ずれ検知手段は、前記空燃比フィードバック制御における前記第一空燃比検出手段の出力がストイキを含む所定範囲を逸脱した回数であるピーク回数、及び前記空燃比フィードバック制御における前記第二空燃比検出手段の出力がリーン側の所定値を下回っている時間であるリーン滞留時間の積算値、又はそのいずれかに基づいて気筒間空燃比ずれ故障を検知する構成を採用することができる。
エンジン始動時から空燃比フィードバック制御に移行するまでの間に、エンジンの回転変動に応じて空燃比を制御する燃焼フィードバック制御において、気筒間空燃比ずれが発生した際にも、排気ガスの悪化を抑制することができる。
この発明の一の実施形態例を示すエンジンの制御装置を模式的に示す全体図である。 制御例を説明するタイムチャートである。 制御例を説明するフローチャートである。 具体的な制御情報の関係を示すタイムチャートである。
この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はこの発明のエンジン1の制御装置の構成を示す全体図である。
エンジン1は自動車用の4気筒エンジンである。図1に示すように、シリンダ(気筒)2を4つ並列に備えており、それぞれのシリンダ2内に空気を送り込む吸気ポートに通じる吸気通路4、排気ポートから引き出された排気通路5、各シリンダ2に燃料を供給する噴射装置10等を備えている。なお、図1では、この発明に直接関係する部材、手段のみを示し、他の部材等については図示省略している。また、図面では、4つのシリンダ2を備えた例を示しているが、エンジンは、2気筒以上であればよく、気筒の配置は直列でなくてもよい。また、噴射装置10は各シリンダ2内に直接燃料を噴射するものとしているが、吸気ポートに燃料を噴射するものとしてもよい。
吸気通路4の上流側の部分には、流路面積を調整するスロットルバルブ3が設けられ、吸気量を調整可能としている。また、排気通路5には、排気通路5内の空燃比を検出する空燃比検出手段が設けられている。空燃比検出手段として、排気マニホールドの各通路の合流部よりも下流側の合流後排気通路11に、第一空燃比センサ(第一空燃比検出手段)12が取り付けられている。合流後排気通路11の先には、下流側へ向かって、排気中の窒素酸化物等を除去する触媒等を備えた排気浄化装置13、さらにその下流側に空燃比検出手段として第二空燃比センサ(第二空燃比検出手段)14が取り付けられ、さらにその下流側にマフラ15等が設けられている。
スロットルバルブ3、及び筒内噴射装置10を含むエンジンの動作に必要な機器は、それぞれこのエンジン1を搭載する車両が備える電子制御ユニット(Electronic Control Unit)30によって制御される。また、第一空燃比検出手段12、第二空燃比検出手段14等からの各種情報は、電子制御ユニット30に伝達される。
電子制御ユニット30は、シリンダ2内の空燃比を制御する空燃比フィードバック制御手段31を備えている。空燃比フィードバック制御手段31は、スロットルバルブ3を制御して吸気通路4の吸気量を調整する。また、空燃比フィードバック制御手段31は、筒内噴射装置10からシリンダ2に噴射する燃料の量を調整する。個々のシリンダ2の排気は排気通路5へ排出され、排気浄化装置13で浄化された後、マフラ15を通じて排出される。
空燃比フィードバック制御手段31は、エンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比となるように空燃比を制御する。詳細には、エンジンの排気通路の排気浄化装置より上流に配置された第一空燃比センサ12(リニア空燃比センサ/Linear Air Fuel Ratio Sensor)の値を目標空燃比に一致させるように、エンジンへの燃料供給量を制御するメインフィードバック制御を実施している。
ただし、排気浄化装置13より上流にある第一空燃比センサ12(リニア空燃比センサ)は、得られる値の変動が激しいという問題がある。また、第一空燃比センサ12は並列の排気通路5から排気されるガスを受けて検出するため、気筒ごとに検出精度への影響が異なる。さらに、空燃比はシリンダ2ごとに癖があり、全てのシリンダ2が同様の挙動を示すわけではない。このため、第一空燃比センサ12によるメインフィードバック制御だけでは、運転条件に対応できない場合もある。これを是正するため、排気浄化装置13より下流に設けた第二空燃比センサ14(リヤOセンサ)の値に基づいて、メインフィードバック制御が行う制御の値を補完するサブフィードバック制御も行われている。これらのメインフィードバック制御やサブフィードバック制御等を総称して、空燃比フィードバック制御と称する。
上記のように、空燃比フィードバック制御は第一空燃比センサ12や第二空燃比センサ14の出力値により行われるが、エンジン始動直後は第一空燃比センサ12や第二空燃比センサ14が十分に活性化しておらず、空燃比フィードバック制御を正確に行うことができない。そこで、電子制御ユニット30は、エンジン始動時から所定時間経過するまでの間は、燃料噴射量を所定の値である初期値とし、エンジンの回転変動に応じて燃料噴射量を補正制御する燃焼フィードバック制御を行う燃焼フィードバック制御手段32を備えている。燃焼フィードバック制御は、エンジン始動後から初期値での燃料噴射によるエンジン運転中にエンジンの回転変動によりエンジンの失火を検知すると、噴射装置10によるエンジンへの燃料供給量を増量させてエンジンの回転を安定させる制御である。初期値は、例えば排ガスの排出量が所定の目標値を下回るような値とすればよく、空燃比がリーンとなるような値が望ましい。初期値は、予め実験等で求めておけばよい。また、エンジンの失火は、エンジンの回転変動が所定値を超えたことによって検知される。燃焼フィードバック制御の終了後は、空燃比フィードバック制御を開始させる。燃焼フィードバック制御の期間は、通常はエンジンを始動した時から20秒〜30秒程度の短時間である。
また、電子制御ユニット30は、複数のシリンダ2間における気筒間空燃比ずれ故障を検知する気筒間空燃比ずれ検知手段33を備えている。気筒間空燃比ずれ故障の検出には種々の方法があるが、この実施形態では、空燃比検出手段の情報を活用している。運転時に気筒間空燃比ずれ故障を検出した際には、その気筒間空燃比ずれ故障の有無と故障の内容が電子制御ユニット30に記憶され、その記憶が、次回運転開始時におけるエンジン始動後の燃焼フィードバック制御に活用される。なお、本実施形態及び請求項における「気筒間空燃比ずれ故障を検知する」との記載は、気筒間空燃比ずれ故障が発生したことが確定したことを検知するもののみならず、気筒間空燃比ずれ故障が発生した可能性があることを検知するものも含む。
気筒間空燃比ずれ検知手段による気筒間空燃比ずれ故障の検出方法について、以下、図4を用いて説明する。なお、以下の方法による気筒間空燃比ずれ故障の検出は、第一空燃比センサ12や第二空燃比センサ14の情報を使用するため、第一空燃比センサ12や第二空燃比センサ14が活性化した後、すなわち空燃比フィードバック制御の作動中に行われる。
一般に、気筒間空燃比ずれ故障が発生すると、未燃ガスが発生するが、未燃ガス中の水素の拡散速度が酸素に比べて早いため、第一空燃比センサ12の出力は燃料過多であるリッチ側にシフトする傾向にある。第一空燃比センサ12の出力がリッチ側にシフトすると、メインフィードバック制御はこれを是正しようとして、空燃比を燃料過少であるリーン側へ補正する。このため、排気浄化装置の触媒はリーン雰囲気での動作となる。このとき、第二空燃比センサ14の出力もリーンとなる。その状態が継続すると、リーンに滞在した時間、すなわちリーン滞在時間に応じて、メインフィードバック制御が目標とする空燃比をリッチ側に補正するようにサブフィードバック制御がされて、排出ガスの悪化を抑制しようとする。このリーン滞在時間を用いた補正をロングタイム補正と称し、その補正量をロングタイム補正量と称する。
図4(a)〜(f)は、第一空燃比センサ12の情報において、気筒間空燃比ずれ故障が生じた状態を示すタイムチャートである。図4(a)の第一空燃比センサ12の値の高周波出力成分には、所定のリッチ/リーン判定値の範囲を超えるデータが現れている。この範囲を超えた回数(判定回数)を、図4(b)の所定期間毎の経過を示すサンプリングカウンタ期間ごとにカウントする。サンプリングカウンタ期間ごとに取得した判定カウント回数は、図4(c)に示すように、サンプリングカウンタ期間F0〜F1の間は判定回数が比較的多いが、サンプリングカウンタ期間F1〜F2の間は判定回数が比較的少ない。それぞれのサンプリングカウンタ期間における判定回数を仮記憶する。
図4(d)の故障判定カウンタは、個々のサンプリングカウンタ期間において故障判定値を超えるたびにカウントを加算し、個々のサンプリングカウンタ期間において故障判定値を超えていなければカウントを減算する。図4(e)の平均化カウンタは、故障判定カウンタのカウントを何回分のサンプリングカウンタ期間で蓄積するかを示している。図ではF4までの4回をもってピーク平均値の算出を行っているが、特にこれに限るものではなく、データ数を増やして判定の精度を上げるためには、サンプリングカウンタ期間の合計が100秒以上あると好ましい。いずれにしても、そこまでのサンプリングカウンタ期間分の判定回数の合計を期間の合計で割り、図4(f)のピーク平均値を求める(図中の符号P1、Q1参照)。ピーク平均値が劣化判定値を上回っていたら、気筒間空燃比ずれ故障が発生している可能性があると判別できる。また、F6のように、故障判定カウンタがゼロになると、気筒間空燃比ずれ故障の発生が確定したものとし、運転者に警報を出す等を行う。
また、図4(g)〜(j)は、第二空燃比センサ14の情報において、気筒間空燃比ずれ故障が生じた状態を示すタイムチャートである。図4(g)は第二空燃比センサ14による空燃比の情報を示し、図4(h)は第二空燃比センサ14の情報に基づくリアルタイム補正量を示している。空燃比フィードバック制御手段31は、第二空燃比センサ14で得られた情報がリーン側に設定したリーン所定値(リーン判定電圧)よりもリーン側であれば(図中のR1〜R2、R5〜R6の区間参照)、目標空燃比をリッチ補正する制御を行う。また、空燃比フィードバック制御手段31は、リッチ側に設定したリッチ所定値(リーン判定電圧)よりもリッチ側であれば(図中のR3〜R4、R7以降の区間参照)、目標空燃比をリーン補正する制御を行う。
図4(i)は、第二空燃比センサ14で得られた情報に基づくリアルタイム補正量をフィルタ処理した滞留判定値である。また、図4(j)は、滞留判定値がリッチ判定値を超えた時間、及び、リーン判定値以下である時間によって算出されたリーン滞留時間(リーン滞留時間の積算値)である。滞留判定値がリッチ判定値を超えた場合、その経過時間に応じてリーン滞留時間は加算され、及び、リーン判定値以下である場合、その経過時間に応じてリーン滞留時間は減算される。滞留判定値がリーン判定値を超えかつリッチ判定値以下の場合、リーン滞留時間はその値を維持する。図中の符号S1〜S7は、それぞれ符号T1〜T7に対応している。このリーン滞留時間に応じて、メインフィードバック制御が目標とする空燃比をリッチ側に補正するロングタイム補正量を設定して、排出ガスの悪化を抑制するサブフィードバック制御が行われている。また、このとき、リーン滞留時間が劣化判定値を上回れば、気筒間空燃比ずれ検知手段33は、気筒間空燃比ずれ故障が発生している可能性があると判別する。また、リーン滞留時間が劣化判定値よりも大きい故障判定値を上回れば、気筒間空燃比ずれ故障の発生が確定したものとし、運転者に警報を出す等を行う。
このように、気筒間空燃比ずれ検知手段33は、第一空燃比センサ12として用いたリニア空燃比センサの高周波出力のピーク回数、及び、第二空燃比センサ14として用いたリヤOセンサの情報によるリーン滞留時間の積算値、又は、そのいずれかに基づいて気筒間空燃比ずれ故障を検知することができる。
燃焼フィードバック制御において、図2(a)又は図2(b)に示すように、前回の運転時に気筒間空燃比ずれ故障発生の可能性があるとの情報がある場合を想定する。図2(a)は、符号a2は劣化判定値a0を超えており気筒間空燃比ずれ故障が発生している可能性がある劣化状態である。符号a1は劣化判定値a0を超えておらず、気筒間空燃比ずれ故障が発生していない正常状態である。図2(b)は、符号b2は劣化判定値b0を超えており気筒間空燃比ずれ故障が発生している可能性がある劣化状態である。符号b1は劣化判定値b0を超えておらず、気筒間空燃比ずれ故障が発生していない正常状態である。
図2(c)はエンジン回転数の変動を示している。図2(c)の回転数の変動に基づき、図2(d)の回転数偏差が算出される。回転数偏差が、半失火判定値以下である符号d1,d2,d3,d4・・・の各地点では、通常の燃焼フィードバック制御であれば、燃料噴射量を初期値から図2(e)の符号e1の線のように所定量補正する補正制御を行う。本実施形態では、補正制御により燃料噴射量が増量されている。燃料噴射量を増量した後は、再び回転変動を検知するまでは徐々に燃料噴射量を減少させる。すなわち、短期間で回転変動が何度も発生した場合は燃料噴射量が徐々に増量していき、長期間にわたり回転変動が発生しない場合は燃料噴射量が初期値に向かい減少していく。このようにすることで、エンジン回転を安定させつつ極力初期値での燃料噴射量でエンジン運転を行うようにしている。このとき、燃料噴射量は上限値と下限値をそれぞれ有し、燃料噴射量が所定の上限値を超えないように、また、所定の下限値を下回らないように設定されている。しかし、気筒間空燃比ずれ故障が発生している可能性のある劣化状態であれば、符号f1に示すように、補正制御による燃料噴射量の補正量が低い値に制限される制御が行われる。本実施形態では、燃料噴射量の上限値が正常状態(気筒間空燃比ずれ故障が発生していない状態)に比べ減少している。図中の符号e0は正常状態での燃料噴射上限値を示し、符号f0は劣化状態で制限された低い値の燃料噴射上限値を示している。
ここで、燃焼フィードバック制御において、正常状態では燃料の増量補正量に関し、劣化状態では燃料の増量補正量の上限を低減する制御だけでなく、劣化状態では燃料の増量補正量をゼロとする(燃料の増量補正を行わない)制御も可能である。また、劣化状態では燃料の増量補正量の上限を低減するのではなく、エンジンの回転変動が発生した際に増量する燃料噴射量を少なくし、燃料の増量補正量が上限値に達し難くする制御も可能である。
また、気筒間空燃比ずれ故障やその可能性の内容に基づいて、補正量を低減する度合いを変化させる制御も可能である。例えば、気筒間空燃比ずれ故障における故障したシリンダ2の空燃比のずれ量(正常値の空燃比に対するずれ量、又は、他のシリンダ2の空燃比とのずれ量)を基準に、そのずれ量が大きいほど、燃料の増量補正量を制限する度合いを高める(補正量の上限値を低くする)制御が可能である。故障したシリンダ2の空燃比のずれ量を認定するための要素として、第一空燃比センサ12として用いたリニア空燃比センサの高周波出力のピーク回数、第二空燃比センサ14として用いたリヤOセンサの情報によるリーン滞留時間の積算値の各要素が挙げられる。
例えば、ピーク回数に閾値を設定し、その閾値を挟んで2段階又は3段階以上のグレードに分けて、それぞれのグレードに異なる補正量の制限度合いを設定することができる。また、リーン滞留時間に閾値を設定し、同じくその閾値を挟んで2段階又は3段階以上のグレードに分けて、それぞれのグレードに異なる補正量の制限度合いを設定することができる。このピーク回数による補正量の制限度合いの調整と、リーン滞留時間のグレードによる補正量の制限度合いの調整は、それぞれ単独で用いてもよいし、両者を併用してもよい。
図3のフローチャートでは、ピーク回数による補正量の制限度合いの調整と、リーン滞留時間のグレードによる補正量の制限度合いの調整を併用している。図3のステップS1において、第一空燃比センサ12の高周波出力成分を検出する。ステップS2では、高周波出力成分が劣化判定値以上であるかどうかが判別される。劣化判定値以上であれば、劣化状態であるのでステップS4へ移行する。ステップS4では、次回のエンジン始動時、すなわち気筒間空燃比ずれ故障の判定後のエンジン始動時に行われる燃焼フィードバック制御における補正量上限値を変更し、その結果としてステップS5において排気ガスの良化が実現される。ステップS2において、劣化判定値以上でなければ、ステップS3へ移行する。ステップS3において、第二空燃比センサ14のリーン滞留時間が所定値以上であるかどうかが判別される。リーン滞留時間が所定値以上であれば、気筒間空燃比ずれ故障状態であるのでステップS4へ移行し、次回のエンジン始動時に行われる燃焼フィードバック制御における補正量上限値を変更する。リーン滞留時間が所定値以上でなければ、気筒間空燃比ずれ故障が発生していない正常状態であるのでステップS5へ移行し、次回のエンジン始動時に行われる燃焼フィードバック制御を通常の燃焼フィードバック制御として、補正量上限値を変更しない。
1 エンジン
2 シリンダ
3 スロットルバルブ
4 吸気通路
5 排気通路
10 噴射装置(筒内噴射装置)
12 第一空燃比検出手段(第一空燃比センサ)
13 排気浄化装置
14 第二空燃比検出手段(第二空燃比センサ)
30 電子制御ユニット
31 空燃比フィードバック制御手段
32 燃焼フィードバック制御手段
33 気筒間空燃比ずれ検知手段

Claims (5)

  1. 複数の気筒を有するエンジンに燃料を供給する噴射装置と、
    前記エンジンの空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記空燃比検出手段の検出結果に応じて空燃比を制御する空燃比フィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と、
    エンジン始動時から前記空燃比フィードバック制御が開始されるまでの間に行われ、前記エンジンの回転変動を検知した際に前記噴射装置による燃料噴射量を増加させる燃焼フィードバック制御を行う燃焼フィードバック制御手段と、
    前記複数の気筒間における気筒間空燃比ずれ故障を検知する気筒間空燃比ずれ検知手段と、
    を備え、
    前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は前記エンジンの回転変動を検知した際の前記噴射装置による燃料噴射量の増加を制限するエンジンの制御装置。
  2. 前記気筒間空燃比ずれ検知手段は、前記気筒間空燃比ずれ故障の故障度合いの大きさを検知可能であり、
    前記燃焼フィードバック制御手段は、前記故障度合いが大きいほど前記エンジンの回転変動を検知した際の前記燃料噴射量の増加の制限を大きくする、
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記燃焼フィードバック制御手段は、前記燃焼フィードバック制御における燃料噴射量が上限値を超えないように前記燃料噴射量を制御し、
    前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記上限値を気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されない場合に比べ低く設定する、
    請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記燃焼フィードバック制御手段は、前記エンジンの回転変動を検知する度に燃料噴射量を所定量増量させ、
    前記気筒間空燃比ずれ検知手段により気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されると、前記燃焼フィードバック制御手段は、前記所定量を気筒間空燃比ずれ故障の発生が検知されない場合に比べ低く設定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記エンジンの排気通路に設けられた排気浄化装置をさらに有し、
    前記空燃比検出手段は、前記排気浄化装置よりも上流側の前記排気通路に設けられたリニア空燃比センサからなる第一空燃比検出手段と、前記排気浄化装置よりも下流側の前記排気通路に設けられたOセンサからなる第二空燃比検出手段と、
    を備え、
    前記気筒間空燃比ずれ検知手段は、
    前記空燃比フィードバック制御における前記第一空燃比検出手段の出力がストイキを含む所定範囲を逸脱した回数であるピーク回数、及び前記空燃比フィードバック制御における前記第二空燃比検出手段の出力がリーン側の所定値を下回っている時間であるリーン滞留時間の積算値、又はそのいずれかに基づいて気筒間空燃比ずれ故障を検知する請求項1から4のいずれか1項に記載のエンジンの制御装置。
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