JP2021195766A - 建材の連結具、その連結構造及びその連結方法 - Google Patents

建材の連結具、その連結構造及びその連結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構造を簡単化することができる建材の連結具、及びその連結具を用いる建材の連結構造と建材の連結方法を提供する。【解決手段】間隔をあけて配設される2つの建材となっている、例えば、ドア枠2と壁側の補助部材8を連結する連結具10Aは、ドア枠2に配置される基礎部材20と、基礎部材20から補助部材8側へ延びる長さを有し、補助部材8に結合具24で結合される連結部材21とを含んで構成され、連結部材21は、基礎部材20に配置されるベース部21Aと、ベース部21Aから延出する連結部21B,21Cとを有し、連結部21B,21Cはベース部21Aに対して折り曲げ可能となっていて、ベース部21Aに対して補助部材8側へ折り曲げられた連結部21B,21Cが結合具24により補助部材8に結合される。【選択図】図17

Description

本発明は、間隔をあけて配設される2つの建材を連結するための建材の連結具、その連結構造及びその連結方法に係り、例えば、開き戸装置や引き戸装置等の装置側建材となっているドア枠等の開口枠を壁の開口部に配置する際に、この開口枠と壁側建材を連結するために用いることができるものである。
下記の特許文献1には、間隔をあけて配設される2つの建材となっているドア枠等の開口枠と壁側建材とを連結するための連結構造が示されている。この連結構造は、連結具を用いるものであって、この連結具は、2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材となっている中心軸と、この中心軸から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合される連結部材と、を含んで構成されたものとなっている。また、この連結構造では、2つの建材を連結するためには、2つの建材の間隔の方向と一方の建材の厚さ方向とに直交する方向に向いていた連結部材を中心軸を中心に回動させることにより、この連結部材の向きを他方の建材側への向きとし、この後に、連結部材の先端部を結合具によってこの他方の建材に結合することにより、2つの建材は連結具により連結される。
特開2020−7748号公報
間隔をあけて配設される2つの建材を連結するためにかかるコストを低減化することが求められ、これを実現するためには、これらの建材を連結するための連結具を簡単な構造のものにしなければならない。
本発明の目的は、構造を簡単化することができる建材の連結具、及びその連結具を用いる建材の連結構造と建材の連結方法を提供するところにある。
本発明に係る建材の連結具は、間隔をあけて配設される2つの建材を連結するための建材の連結具であって、前記2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合される連結部材と、を含んで構成される建材の連結具において、前記連結部材は、前記基礎部材に配置されるベース部と、このベース部から延出する連結部とを有し、この連結部は、前記ベース部に対して折り曲げ可能となっており、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げられた前記連結部が前記結合具により前記他方の建材に結合されることを特徴とするものである。
このため、本発明において、2つの建材のうちの前記一方の建材に配置される基礎部材と共に連結具の構成部材となっている連結部材は、基礎部材に配置されるベース部と、このベース部から延出する連結部とを有し、この連結部は、ベース部に対して折り曲げ可能となっていて、この折り曲げを他方の建材側へ行うことにより、連結部を結合具によって2つの建材のうちの前記他方の建材に結合することができ、これにより、2つの建材を連結できる。このため、連結部材を、ベース部に対して連結部を前記他方の建材側へ折り曲げ可能にしたものにすればよいため、構造が簡単化されている連結具により2つの建材を連結することができ、これにより、2つの建材を連結するためにかかるコストの低減化を図ることができる。
以上の本発明において、連結部材に設ける連結部の個数は任意である。すなわち、連結部の個数を、ベース部から互いに反対方向に延出する2個としてもよく、あるいは、連結部の個数を、1個としてもよい。
連結部の個数を、ベース部から互いに反対方向に延出する2個とした場合において、ベース部に対して折り曲げられたこれらの連結部を結合具により前記他方の建材に結合したときに、2個の連結部が角度をなしているものとすると、前記一方の建材を、前記他方の建材に対して2つの建材の間隔の方向と前記一方の建材の厚さ方向とに直交する方向に不動状態にできるため、この方向に前記一方の建材を位置決めすることができる。
また、以上の本発明において、連結部材を、少なくともベース部と連結部との間の境界部又はこの境界部の近傍が、折り曲げ方向が厚さ方向となっている平板状とすることが好ましい。これによると、ベース部に対する連結部の折り曲げを容易に行えるようになる。
また、連結部材には、ベース部と連結部との間の境界部又はこの境界部の近傍において、折り曲げ強度を低下させるための強度低下部を設けることが好ましい。これによっても、ベース部に対する連結部の折り曲げを容易に行えるようになる。
このような強度低下部は、各種の形態によって連結部材に設けることができる。その一例の強度低下部は、連結部材が前記一方の建材の厚さ方向の幅寸法を有するものとなっている場合に、連結部の幅寸法をベース部の幅寸法よりも小さくすることにより、連結部とベース部との間に幅方向の段差部を設け、この段差部を連結部材に設けられた強度低下部とすることである。
また、他の例の強度低下部は、連結部材にこの連結部材の厚さ方向に貫通した孔を形成し、この孔を連結部材の強度低下部とすることである。この孔は、連結部材が、前記一方の建材の厚さ方向の幅寸法を有するものとなっている場合には、連結部材の幅方向に長い長孔としてもよく、あるいは、連結部材の幅方向に複数個が並設された丸孔や長孔としてもよい。
さらに、連結部材に設ける強度低下部は、連結部材の厚さ方向の途中まで窪んだ窪み部や、連結部材の厚さよりも寸法が小さい薄肉部をこの連結部材に形成することによっても、連結部材に設けることができる。
また、連結部材のベース部に対して折り曲げられた連結部を前記他方の建材に結合するための結合具は、連結部と前記他方の建材との両方に予め加工された孔に挿入されることにより、連結部を前記他方の建材に結合するもの、例えば、ビスや、リベット、ボルト及びナットでもよく、あるいは、接着剤でもよく、あるいは、連結部と前記他方の建材とのうち、少なくとも前記他方の建材にねじ切り孔加工することにより、連結部を前記他方の建材に結合するものでもよい。
これらのうち、連結部材のベース部に対して折り曲げられた連結部を前記他方の建材に結合するための結合具を、連結部と前記他方の建材とのうち、少なくとも前記他方の建材にねじ切り孔加工することにより、連結部を前記他方の建材に結合するものにすると、連結部を前記他方の建材の任意の箇所に結合することができ、これにより、例えば、2つの建材の間隔の大きさに応じて、連結部を2つの建材の間隔の方向と平行にして連結部を前記他方の建材に結合することや、連結部を2つの建材の間隔の方向に対して傾けて連結部を前記他方の建材に結合することが可能となる。
また、連結部が、結合具により前記他方の建材に連結部の先端部において結合されるものとなっている場合であって、連結部材のベース部に対して折り曲げられた連結部の先端部を前記他方の建材に結合する結合具を、連結部の先端部と前記他方の建材とのうち、少なくとも前記他方の建材にねじ切り孔加工することにより、連結部の先端部を前記他方の建材に結合するものとする場合には、連結部の先端部を、結合具の軸部が挿入される筒状部とし、この結合具の軸部により、前記他方の建材がねじ切り孔加工されるようにしてもよい。これによると、結合具の軸部を連結部の先端部に設けられた筒状部により案内させながら、結合具の軸部により前記他方の建材をねじ切り孔加工することができる。
また、このように連結部の先端部を、結合具の軸部が挿入される筒状部とし、結合具の軸部によって前記他方の建材がねじ切り孔加工されるようにする場合には、連結部に、筒状部を2個の分割筒状部に分割する切り込み部を設け、この切り込み部に前記他方の建材の板状部を挿入するようにしてもよい。これによると、結合具の軸部により前記他方の建材がねじ切り孔加工される直前とねじ切り孔加工された直後との両方において、結合具の軸部を連結部の先端部に設けられた筒状部により案内させることができ、また、結合具により連結部の先端部を前記他方の建材に結合した後は、前記他方の建材の板状部が2個の分割筒状部によって挟まれているため、連結部が設けられている連結部材が筒状部の長さ方向に移動することを阻止できるようになる。
なお、以上のように連結部の先端部を、結合具の軸部が挿入される筒状部とすることは、任意の形態により実施することができる。その一例の筒状部は、連結部の先端部に筒部材を溶接等で結合したものとすることであり、他の例の筒状部は、連結部材のうち、少なくとも連結部が板状となっている場合に、筒状部を、板状となっている連結部の先端部をカール加工することにより形成されたものとすることである。
これらのうち、後者のように、筒状部を、板状となっている連結部の先端部をカール加工することにより形成されたものとすると、連結部材全体を板状の部材によって形成することが可能となる。
本発明に係る建材の連結構造は、間隔をあけて配設される2つの建材を連結具により連結するための建材の連結構造であって、前記連結具は、前記2つの建材のうちの一方の建材に配置された基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合された連結部材と、を含んで構成されている建材の連結構造において、前記連結部材は、前記基礎部材に配置されたベース部と、このベース部から延出する連結部とを有し、この連結部は、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げられており、前記連結部が前記結合具により前記他方の建材に結合されていることを特徴とするものである。
この建材の連結構造でも、2つの建材のうちの前記一方の建材に配置される基礎部材と共に連結具の構成部材となっている連結部材は、基礎部材に配置されるベース部と、このベース部から延出する連結部とを有するものとなっており、この連結部は、ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げられており、このような連結部が結合具によって2つの建材のうちの前記他方の建材に結合されていることにより、2つの建材が連結されている。このため、連結部材を、ベース部に対して連結部を折り曲げ可能とすればよいため、構造が簡単化されている連結具により2つの建材を連結することができ、これにより、2つの建材を連結するためにかかるコストの低減化を図ることができる。
なお、この建材の連結構造において、連結部材にベース部から延出して設けられる連結部の個数を2個とする場合には、これらの連結部を互いに平行にして前記他方の建材に結合具に結合してもよく、あるいは、2個の連結部を、これらの連結部が角度をなして前記他方の建材に結合具により結合してもよい。
これらのうち、後者のように、2個の連結部を、これらの連結部が角度をなして前記他方の建材に結合具により結合すると、前記一方の建材を、前記他方の建材に対して2つの建材の間隔の方向と前記一方の建材の厚さ方向とに直交する方向に不動状態にでき、このため、この方向に前記一方の建材を位置決めすることができる。
本発明に係る建材の連結方法は、間隔をあけて配設される2つの建材を連結具により連結するための建材の連結方法であって、前記連結具は、前記2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合される連結部材と、を含んで構成される建材の連結方法において、前記連結部材のベース部を前記基礎部材に配置するための作業工程と、前記連結部材に前記ベース部から延出して設けられている連結部を、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げるための作業工程と、前記連結部を、前記結合具により前記他方の建材に結合するための作業工程と、を含んでいることを特徴とするものである。
この建材の連結方法でも、2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材と共に連結具の構成部材となっている連結部材は、基礎部材に配置されるベース部と、このベース部から延出する連結部とを有するものとなっており、この連結部は、ベース部に対して折り曲げ可能となっていて、この折り曲げを前記他方の建材側へ行うことにより、連結部を結合具によって2つの建材のうちの他方の建材に結合することができ、これにより、2つの建材を連結できる。このため、ベース部に対して連結部を前記他方の建材側へ折り曲げ可能とすればよいため、構造が簡単化されている連結具により2つの建材を連結することができ、これにより、2つの建材を連結するためにかかるコストの低減化を図ることができる。
なお、以上説明した本発明に係る建材の連結具、連結構造、連結方法において、連結部材のベース部を基礎部材に配置することは、ベース部を基礎部材に溶接や、接着、ビス等の結合具により固定して配置することでもよく、あるいは、ベース部と基礎部材のうち、一方に設けた係止部や係合部を他方に設けた被係止部や被係合部に係止や係合することでもよく、あるいは、ベース部を基礎部材に、例えば、凹凸嵌合等により配置して、ベース部を基礎部材に対して前記一方の建材の厚さ方向の成分を有する方向に移動可能に配置することでもよい。
また、以上説明した本発明に係る建材の連結具、連結構造、連結方法によって連結される2つの建材は、任意の建材でよく、これらの建材の一例は、壁側の建材と、この建材と左右方向や上下方向に対向して配置される開口枠とであり、この開口枠は、例えば、開き戸装置のためのドア枠でもよく、引き戸装置のための開口枠でもよく、壁に形成される通行用開口部のための開口枠でもよく、内部に配置された部材が嵌め殺しとなっている嵌め殺し式開口枠でもよく、窓等のためのサッシ枠等でもよく、また、2つの建材のうち、1つの建材は、通常時はドア枠から開けられている防火扉を収納するための戸袋等でもよい。また、本発明に係る建材の連結具、連結構造、連結方法は、建物の中間柱を含む柱や、梁、横桟、面材等の2つの建材を連結するためにも用いることができ、適用する建材は任意である。
また、本発明に係る建材の連結具、連結構造、連結方法は、建物等の構造物に新設される建材に適用できるとともに、改修される建材にも適用することができる。
本発明によると、2つの建材を連結するための連結具の構造を簡単化することができるという効果を得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建材の連結具が適用されている開き戸装置を示す全体正面図である。 図2は、開き戸装置側の建材となっているドア枠を示す全体正面図である。 図3は、第1連結具と第2連結具により、ドア枠と、壁側の建材となっている補強部材とを、補強部材に取り付けられている補助部材を介して連結している構造を示す全体正面図である。 図4は、図3のS4−S4線断面図であって、第1連結具による連結構造を示す平断面図である。 図5は、第1連結具による連結構造を示す図4の正面図である。 図6は、第2連結具による連結構造を示す図5と同様の図である。 図7は、連結具の基礎部材が取り付けられたドア枠を示す図であって、(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は正面図、(D)は右側面図である。 図8は、連結具の基礎部材に連結具の連結部材を配置したときのドア枠を示す図であって、(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は正面図、(D)は右側面図である。 図9は、第1連結具について示す図8の一部拡大図である。 図10は、第1連結具の連結部材を示す図であって、(A)は側面図、(B)は正面図である。 図11は、第1連結具の連結部材を示す斜視図である。 図12は、図9の斜視図である。 図13は、第2連結具について示す図8の一部拡大図である。 図14は、第2連結具の連結部材を示す斜視図である。 図15は、第1連結具の連結部材を折り曲げ操作する直前の状態を示す図12と同様の図である。 図16は、第1連結具の連結部材を折り曲げ操作した直後の状態を示す図5と同様の図である。 図17は、第1連結具の折り曲げられた連結部材の先端部を結合具により壁側の建材となっている補強部材に補助部材を介して結合する作業を示す図5と同様の図である。 図18は、第2連結具について示す図12と同様の図である。 図19は、第2連結具について示す図15と同様の図である。 図20は、第2連結具について示す図16と同様の図である。 図21は、第2連結具について示す図17と同様の図である。 図22は、別実施形態に係る第1連結具を示す図9と同様の図である。 図23は、図22の別実施形態に係る第1連結具の連結部材を示す図であって、(A)は側面図、(B)は正面図である。 図24は、図22の別実施形態に係る第1連結具の連結部材を示す斜視図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1には、開き戸装置の全体正面図が示され、この開き戸装置は、開き戸1がドア枠2にヒンジ3を中心に回動自在に取り付けられて構成され、ドア枠2は、建物の壁4に形成された開口部4Aの内側に配置されている。図2には、開き戸1が取り付けられる以前のドア枠2が示されている。この図2に示されているように、ドア枠2は、内側が開き戸1により開閉される出入口11となっている開口枠であり、本実施形態のドア枠2は四方枠となっているため、このドア枠2は、左右の側枠部材2A,2Bと、上枠部材2Cと、沓摺部材である下枠部材2Dとからなり、これらの枠部材2A,2B,2C,2Dは予め工場で溶接接合されて、開き装置が設置施工される建物等の構築物の建築現場に搬送されるものとなっている。
なお、ドア枠2は、下枠部材2Dが存在しない三方枠でもよい。
図3には、図1及び図2で示されている壁4へのドア枠2の配置状態が示されており、図4は、図3のS4−S4線断面である。図1及び図2で示されている壁4は、図4に示されているように、芯部材5の表裏両面に石膏ボード等の面材6を止着することにより形成され、この壁4に設けられた図1及び図2の開口部4Aの内側にドア枠2が配置されている。図3には、壁4の内部に多数設けられている芯部材5のうち、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと左右方向に対向する箇所において、縦方向が長さ方向となって配置されている芯部材5A,5Bと、ドア枠2の上枠部材2Cと上下方向に対向する箇所において、左右方向が長さ方向となって配置されている芯部材5Cとが示されている。
壁4の開口部4Aの内側にドア枠2を配置する作業を行う以前において、芯部材5A,5B,5Cには、図3及び図4で示す補強部材7が予め結合されており、また、これらの補強部材7ごとに補助部材8が図4の結合具9により取り付けられている。この補助部材8は、2個の板状部となっている突片部8A,8Bが直角をなすアングル材で形成されており、これらの突片部8A,8Bのうち、一方の突片部8Aが補強部材7に結合具9により結合され、他方の突片部8Bは、ドア枠2側へ突出している。
以上において、芯部材5、補強部材7及び補助部材8は、壁4側の部材となっているため、これらの芯部材5、補強部材7及び補助部材8は、壁側建材である。これに対して開き戸1及びドア枠2は、壁4に設置される開き戸装置側の部材であるため、これらの開き戸1及びドア枠2は、開き戸装置側建材となっている。
図3には、壁4の開口部4Aの内側にドア枠2を配置する作業を行った後に、ドア枠2を連結具10により補助部材8を介して補強部材7に連結した状態が示されている。このようにドア枠2を補助部材8を介して補強部材7に連結するための連結具10は、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cのそれぞれについて、複数個設けられている。これらの連結具10には、第1連結具10Aと第2連結具10Bとがあり、図4と、図4の正面図である図5には、第1連結具10Aが示され、図6には、第2連結具10Bが示されている。図3に示されているように、第1連結具10Aは、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと、これらの側枠部材2A,2Bと左右方向に対向して芯部材5A,5Bに取り付けられている補強部材7とを、補助部材8を介して連結するものとなっており、また、第1連結具10Aは、ドア枠2の上枠部材2Cと、この上枠部材2Cと上下方向に対向して芯部材5Cに取り付けられている補強部材7とを、補助部材8を介して連結するものにもなっている。また、第2連結具10Bは、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと、これらの側枠部材2A,2Bと左右方向に対向して芯部材5A,5Bに取り付けられている補強部材7とを、補助部材8を介して連結するものとなっている。
図3に示されているように、第1連結具10Aは、左右の側枠部材2A,2Bの長さ方向である上下方向に複数個配置されているとともに、上枠部材2Cの長さ方向である左右方向にも複数個配置され、第2連結具10Bは、左右の側枠部材2A,2Bのそれぞれの下端部近くにおいて、1個ずつ配置されている。なお、第2連結具10Bは省略してもよい。
図4及び図5に示されているように、第1連結具10Aは、ドア枠2に配置された基礎部材20と、板状となっているこの基礎部材20に、基礎部材20の厚さ方向に重ね合わせられて配置された連結部材21とからなり、この連結部材21は、基礎部材20に重ね合わせられているベース部21Aと、このベース部21Aから補助部材8側へ互いに逆方向の斜めに延びている2個の連結部21B,21Cとからなる。これらの連結部21B,21Cの先端部は、図5に示されているように、ドリルねじである結合具24により補助部材8の板状の突片部8Bに結合されている。また、図6に示されているように、第2連結部材10Bも、ドア枠2に配置された基礎部材22と、板状となっているこの基礎部材22に、基礎部材22の厚さ方向に重ね合わせられて配置された連結部材23とからなり、この連結部材23は、基礎部材22に重ね合わせられているベース部23Aと、このベース部23Aから補助部材8側へ斜めに延びている1個の連結部23Bとからなり、この連結部23Bの先端部は、ドリルねじである結合具25により補助部材8の板状の突片部8Bに結合されている。
なお、第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23における連結部21B,21C,23Bは、ベース部21A,23Aに対して折り曲げられることにより、これらのベース部21A,23Aから補助部材8側へ斜めに延びている。図8(A)〜(D)には、ベース部21A,23Aに対する連結部21B,21C,23Bの折り曲げが行われる以前におけるドア枠2の平面図、右側面図、正面図及び左側面図が示されている。これらの図8(A)〜(D)から分かるように、ドア枠2の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cに配置されている第1及び第2連結具10A,10Bの基礎部材20,22は、それぞれが長方形の金属板によって形成された同一形状及び同一寸法のものとなっている。
基礎部材20,22は、ドア枠2を製造する工場において、ドア枠2の構成部材となっている左右の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cとに溶接で固定されている。すなわち、図7に示されているように、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cのうち、それぞれの側枠部材2A,2Bには、複数個の基礎部材20と1個の基礎部材22とが工場で溶接により固定され、上枠部材2Cには、複数個の基礎部材20が工場で溶接により固定されている。
ドア枠2の平面図、右側面図、正面図及び左側面図である図7(A)〜(D)から分かるように、それぞれの側枠部材2A,2Bに複数個の基礎部材20と1個の基礎部材22とを溶接で固定する作業は、これらの基礎部材20,22を、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向、すなわち、側枠部材2A,2Bの長さ方向である上下方向へ傾けるとともに、上下方向に対するこれらの基礎部材20,22の傾き方向を順番に逆にし、かつこれらの基礎部材20,22の絶対傾き角度(上下の傾き方向を除外した基礎部材20,22の傾き角度)を同じに行われる。また、上枠部材2Cに複数個の基礎部材20を溶接で固定する作業は、これらの基礎部材20を、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向、すなわち、上枠部材2Cの長さ方向である左右方向へ傾けるとともに、左右方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を逆にし、かつこれらの基礎部材20の絶対傾き角度(左右の傾き方向を除外した基礎部材20,22の傾き角度)を同じに行われる。
図9には、図8で示されている第1連結具10Aと第2連結具10Bのうち、第1連結具10Aの部分が拡大されて示され、図10及び図11には、第1連結具10Aの構成部材となっている基礎部材20と連結部材21のうち、連結部材21だけが示されている。図10(A)(B)は、連結部材21の側面図と正面図であり、図11は、連結部材21の斜視図である。これらの図10及び図11から分かるように、連結部材21は、金属板に打ち抜き加工と折り曲げ加工とカール加工等を行って製造されたものであり、前述したベース部21Aから2個の連結部21B,21Cが互いに反対方向に延出している。図10(A)における左右方向は、連結部材21の幅方向であり、この幅方向は、前述したドア枠2の厚さ方向である。
連結部材21のうち、2個の連結部21B,21Cは、同じ幅寸法を有するものとなっているとともに、ベース部21Aからの同じ延出長さ寸法を有するものとなっており、また、2個の連結部21B,21Cの幅寸法は、連結部材21の本体ともなっているベース部21Aの幅寸法よりも小さくなっている。このため、ベース部21Aと2個の連結部21B,21Cとの間の境界部には、これらの幅寸法の差による幅方向の段差部26が設けられている。また、これらの境界部の近傍である連結部21B,21Cにおけるベース部21A側の基部には、幅方向に長い長孔27が形成されており、これらの長孔27は、連結部材21の厚さ方向に貫通した貫通孔である。
さらに、ベース部21Aの幅方向両側の側部における2個の連結部21B,21C側の端部には、連結部材21の幅方向と連結部21B,21Cの延出方向とに直交する方向へ、すなわち、連結部材21の厚さ方向へ突出した4個の跨ぎ部28がベース部21Aと接続されて形成されており、これらの跨ぎ部28は、図12に示されているように、連結部材21のベース部21Aを基礎部材20に重ね合わせて配置したときに、板状の部材となっている基礎部材20の外側を跨ぐものとなっている。そして、それぞれの跨ぎ部28におけるベース部21A側とは反対側の端部となっている先端部には、外れ防止部29が形成されている。これらの外れ防止部29のうち、2個の連結部21B,21C側に分かれて設けられているそれぞれ2個ずつの外れ防止部29は、跨ぎ部28から互い反対側であるベース部21Aの内側へ突出したものとなっており、このため、これらの外れ防止部29は、互いに向かい合う方向に突出している。
これらの外れ防止部29が突出する方向は、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置される基礎部材20に、この基礎部材20の厚さ方向にベース部21Aが重ね合わせられる連結部材21については、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8の間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている上下方向であり、上枠部材2Cに配置される基礎部材20に、この基礎部材20の厚さ方向にベース部21Aが重ね合わせられる連結部材21については、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8の間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている左右方向である。
これにより、ドア枠2の側枠部材2A,2B及び上枠部材2Cに固定配置されている第1連結具10Aの基礎部材20に連結部材21のベース部21Aを重ね合わせて配置したときには、これらの外れ防止部29のうち、ベース部21Aの対角線方向に配置されている2個の外れ防止部29が、これらの外れ防止部29が先端に設けられている跨ぎ部28が基礎部材20の外側を跨ぐことにより、基礎部材20の裏側において、この基礎部材20と対面することになる。
図10(A)に示されているように、2個の連結部21B,21Cの先端部には、板状となっている連結部21B,21Cをカール加工することによって形成された筒状部30が設けられている。また、それぞれの連結部21B,21Cには、これらの連結部21B,21Cの幅方向中央部において、これらの連結部21B,21Cの先端側からベース部21A側へ切り込まれた切り込み部31が形成され、この切り込み部31により、それぞれの筒状部30は、2個の分割筒状部30Aに分割されている。
図13には、図8で示されている第1連結具10Aと第2連結具10Bのうち、第2連結具10Bの部分が拡大されて示されており、図14には、第2連結具10Bの構成部材となっている基礎部材22と連結部材23のうち、連結部材23だけの斜視図が示されている。図14から分かるように、この連結部材23も、金属板に打ち抜き加工と折り曲げ加工とカール加工等を行うことにより製造され、前述したベース部23Aから1個の連結部23Bが延出している。この連結部材23における幅方向は、第1連結具10Aの連結部材21における幅方向と同じ方向であり、この幅方向は、前述したドア枠2の厚さ方向でもある。
第2連結具10Bの連結部材23は、第1連結具10Aの連結部材21に設けられている2個の連結部21B,21Cのうち、1個の連結部21Cを省略したものと同じである。このため、連結部材23のベース部23A及び連結部23Bは、連結部材21のベース部21A及び連結部21Bに相当し、連結部23Bの幅寸法は、この連結部材23の本体ともなっているベース部23Aの幅寸法よりも小さくなっているため、ベース部23Aと連結部23Bとの間の境界部には、これらの幅寸法の差による幅方向の段差部36が設けられており、この境界部の近傍である連結部23Bにおけるベース部23A側の基部には、連結部材23の厚さ方向に貫通し、連結部材23の幅方向に長くなっている長孔37が形成されている。また、ベース部23Aの幅方向両側の側部における連結部23B側の端部と、この端部とは反対側の端部には、第1連結具10Aの連結部材21における跨ぎ部28と同様に、ベース部23Aと接続された4個の跨ぎ部38が、連結部材23の幅方向と連結部23Bの延出方向とに直交する方向へ、すなわち、連結部材23の厚さ方向へ突出して形成されている。これらの跨ぎ部38は、図18に示されているように、連結部材23のベース部23Aを、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに固定配置されている第2連結具10Bの基礎部材22に重ね合わせて配置したときに、板状の部材となっている基礎部材22の外側を跨ぐものとなっている。
それぞれの跨ぎ部38におけるベース部23A側とは反対側の端部となっている先端部には、外れ防止部39が形成され、これらの外れ防止部39のうち、連結部23B側の端部と、この端部とは反対側の端部とに分かれて設けられているそれぞれ2個ずつの外れ防止部39は、跨ぎ部38から互い反対側であるベース部23Aの内側へ突出したものとなっていて、これらの外れ防止部39は、互いに向かい合う方向に突出している。このため、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに固定配置されている基礎部材22に、連結部材23のベース部23Aを重ね合わせることによって連結部材23を配置したときには、これらの外れ防止部39のうち、ベース部23Aの対角線方向に配置されている2個の外れ防止部39が、これらの外れ防止部39が先端に設けられている跨ぎ部38が基礎部材22の外側を跨ぐことにより、この基礎部材22の裏側において、この基礎部材22と対面することになる。
また、図14に示されているように、連結部23Bの先端部には、板状となっている連結部21B,21Cのカール加工による筒状部40が設けられ、連結部23Bには、この連結部23Bの幅方向中央部において、連結部23Bの先端側からベース部23A側へ切り込まれた切り込み部41が形成されているため、この切り込み部41により、筒状部40は、2個の分割筒状部40Aに分割されている。
前述したように第1連結具10Aの連結部材21に設けられた4個の外れ防止部29のうち、ベース部21Aの対角線方向に配置されている2個の外れ防止部29を、ドア枠2の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cに固定配置された基礎部材20の裏側において、これらの基礎部材20と対面させて、連結部材21のベース部21Aを基礎部材20にこの基礎部材20の厚さ方向に重ね合わせる作業、及び第2連結具10Bの連結部材23に設けられた4個の外れ防止部39のうち、ベース部23Aの対角線方向に配置されている2個の外れ防止部39を、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに固定配置された基礎部材22の裏側において、これらの基礎部材22と対面させて、連結部材23のベース部23Aを基礎部材22にこの基礎部材22の厚さ方向に重ね合わせる作業は、ドア枠2を工場から図1で示されている開き装置の設置施工現場に搬入した後に実施される。これらの作業は、第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23の姿勢を、ドア枠2の側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cに対して傾いた状態となっている基礎部材20,22に対し、直角をなす姿勢とし、この後に、連結部材21,23の姿勢を、ドア枠2の側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cの長さ方向と平行になる姿勢に変更することによって行われる。
なお、それぞれの跨ぎ部28,38からの外れ防止部29,39の突出量を充分大きくし、基礎部材20,22を工場でドア枠2の側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cに溶接で固定配置する以前において、基礎部材20,22を横方向から連結部材21,23のベース部21A,23Aと外れ防止部29,39との間に挿入し、これにより、基礎部材20,22から連結部材21,23が外れ防止部29,39により脱落しないようにすることにより、上述した作業を、ドア枠2を工場から図1の開き装置の設置施工現場に搬入する以前において、実施してもよい。
以上の作業により第1及び第2連結具10A,10Bをドア枠2に配置した後に、図4で示されている壁4の面材6を芯部材5に止着する以前において、ドア枠2を図2等で説明した壁4の開口部4Aの内側に挿入する作業が行われる。この作業が行われるときには、第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23における連結部21B,21C,23Bは、まだ折り曲げられていないため、ベース部21A,23Aに対して平坦の状態となっていて、これらのベース部21A,23Aから側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cの長さ方向に延出している。このため、第1及び第2連結具10A,10Bにより連結される2つの建材となっているドア枠2の側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の左右方向のすき間が小さく、また、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の上下方向のすき間が小さくても、ドア枠2を壁4の開口部4Aに容易に挿入することができる。
この後に、それぞれの第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23を、基礎部材20,21をガイド部材にしてドア枠2の厚さ方向へ移動させることにより、これらの連結部材21,23についての基礎部材20,22における配置位置を調整する作業が行われる。この調整作業は、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8とが第1及び第2連結具10A,10Bにより連結され、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8とが第1連結具10Aにより連結されたときに、例えば、ドア枠2の厚さ方向の中心と壁4の厚さ方向の中心とが一致するように、壁4の厚さ方向におけるドア枠2の配置位置を所定位置とするための位置決め作業である。
それぞれの第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23を、基礎部材20,22をガイド部材にしてドア枠2の厚さ方向へ移動させることは、図9及び図13に示されているように、基礎部材20,22が横長の長方形の板材により形成されているため、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置された基礎部材20,22については、側枠部材2A,2Bの長さ方向に離れて互いに平行となっている外縁部20A,20B,22A,22Bをガイド部としながら、また、上枠部材2Cに配置された基礎部材20については、上枠部材2Cの長さ方向に離れて互いに平行となっている外縁部20A,20Bをガイド部としながら、それぞれ行われる。このときには、連結部材21,23の本体となっているベース部21A,23Aと接続されている跨ぎ部28,38の端部に設けられている4個の外れ防止部29,39のうち、ベース部21A,23Aの対角線方向に設けられている2個の外れ防止部29,39が基礎部材20,22の裏側と対面しているため、これらの外れ防止部29,39とベース部21A,23Aの間に挿入された外縁部20A,20B,22A,22Bから連結部材21,23が外れることを防止することができる。
また、基礎部材20,22は全体が平板状のものであるために、外縁部20A,20B,22A,22Bによる上記ガイド部は、連結部材21,23を移動させる方向に厚さ寸法が一定となっている基礎部材20,22における平板状の部分に形成されていることになり、このため、ガイド部により案内させて行う連結部材21,23の移動を円滑に行うことができる。
前述したように、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに固定配置されている第1及び第2連結具10A,10Bの基礎部材20,22は、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である上下方向へ傾けられているため、基礎部材20,22の互いに平行となっている外縁部20A,20B,22A,22Bによる上記ガイド部は、ドア枠2の厚さ方向の成分と、この厚さ方向と直交する上下方向の成分とを有するものになっている。また、ドア枠2の上枠部材2Cに固定配置されている第1連結具10Aの基礎部材20は、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である左右方向へ傾けられているため、基礎部材20の互いに平行となっている外縁部20A,20Bによる上記ガイド部は、ドア枠2の厚さ方向の成分と、この厚さ方向と直交する左右方向の成分とを有するものになっている。
このため、上述したようにそれぞれの第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23を、基礎部材20,22をガイド部材にしてドア枠2の厚さ方向へ移動させると、これらの連結部材21,23のうち、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置された基礎部材20,22のガイド部により案内される連結部材21,23は、ドア枠2の厚さ方向の成分と上下方向の成分とを有する方向へ移動し、また、上枠部材2Cに配置された基礎部材20のガイド部により案内される連結部材21は、ドア枠2の厚さ方向の成分と左右方向の成分とを有する方向へ移動する。
このようにして基礎部材20,22における連結部材21,23の配置位置を調整する作業を実施した後に、壁4の開口部4A内におけるドア枠2の配置位置を、図3で示されている側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向である左右方向に移動させて、ドア枠2の配置位置を左右方向の適正位置とする作業が行われる。
次に、それぞれの第1及び第2連結具10A,10Bにおける連結部材21,23の連結部21B,21C,23Bをベース部21A,23Aに対して折り曲げるための作業が行われる。図15には、これらの作業のうち、ドア枠2の側枠部材2Aに配置された第1連結具10Aについての折り曲げ作業が代表例として示されており、また、図19には、それぞれの第2連結具10Bにおける連結部材23の連結部23Bをベース部23Aに対して折り曲げるための作業のうち、ドア枠2の側枠部材2Aに配置された第2連結具10Bについての折り曲げ作業が、代表例として示されている。
第1連結具10Aにおける連結部材21の2個の連結部21B,21Cをベース部21Aに対して折り曲げるための作業は、図15で示されている操作工具50を用いて行われる。この操作工具50は、作業者が手で把持する把持部51と、この把持部51から2個の枝部52A,52Bが分岐して延出している二股部52と、この二股部52の基部に取り付けられた緩衝部材53とを備えたものとなっている。それぞれの枝部52A,52Bを連結部材21の2個の連結部21B,21Cの裏側に挿入して、緩衝部材53をドア枠2の外面に当接させた後に、作業者が、緩衝部材53の箇所を支点にして把持部51を矢印の方向に回動操作すると、これらの連結部21B,21Cを、図16に示されているように、ベース部21Aに対して折り曲げることができ、これにより、連結部21B,21Cを、壁4側へ斜めに向いた向きとすることができる。
また、図19で示されている第2連結具10Bにおける連結部材23の連結部23Bを折り曲げるための作業も操作工具50を用いて行われ、この折り曲げ作業は、2個の枝部52A,52Bのうち、一方の枝部52Aを連結部23Bの裏側に挿入して、第1連結部10Aのときと同様にして、緩衝部材53をドア枠2の外面に当接させた後に、作業者が、緩衝部材53の箇所を支点にして把持部51を矢印の方向に回動操作して行われ、これにより、連結部23Bは、図20に示されているように、ベース部23Aに対して折り曲げられ、連結部23Bを、壁4側へ斜めに向いた向きとすることができる。
なお、第2連結具10Bにおける連結部材23の連結部を、第1連結具10Aにおける連結部材21の2個の連結部21B,21Cと異なり、1個の連結部23Bだけとしている理由は、この第2連結部10Bは、前述したように、ドア枠2の側枠部材2A,2Bの下端部の近傍に配置されるものであるため、この配置を、開き戸装置が設置される床等と干渉することなく行えるようにするためである。
以上のようにして、第1及び第2連結具10A,10Bにおける連結部材21,23の連結部21B,21C,23Bをベース部21A,23Aに対して折り曲げると、側枠部材2Aに配置された第1連結具10Aの連結部材21における連結部21Bについて示している図4から分かるように、第1連結具10Aの連結部材21に2個設けられている連結部21B,21Cと、第2連結具10Bの連結部材23に設けられている連結部23Bは、壁4の前述した補強部材7に取り付けられている補助部材8に近づくことになり、さらに、折り曲げを行うと、この補助部材8のうち、ドア枠2側へ突出している板状の突片部8Bを、連結部21B,21C,23Bに形成されている切り込み部31,41の内部に挿入させることができる。
この後、図17及び図21に示されているように、連結部21B,21C,23Bの先端部に形成されている筒状部30,40の内部に前述したドリルねじとなっている結合具24,25の軸部24A,25Aを挿入して、結合具24,25を電動工具等で回転させることにより、これらの軸部24A,25Aの先端により、補助部材8の板状となっている突片部8Bをねじ切り孔加工しながら、連結部21B,21C,23Bの先端部を結合具24,25によりそれぞれの補助部材8に結合する。これにより、ドア枠2は、このドア枠2の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cとに対向して壁4に設けられているそれぞれの補強部材7に、第1及び第2連結具10A,10Bによって補助部材8を介して連結されることになる。
なお、結合具24,25の軸部24A,25Aの先端により、補助部材8の突片部8Bをねじ切り孔加工しながら、連結部21B,21C,23Bの先端部を結合具24,25によりそれぞれの補助部材8に結合する際には、図17及び図21に示されているように、操作工具50の枝部52A,52Bにより連結部21B,21C,23Bを押し続けることにより、これらの連結部21B,21C,23Bの先端部を補助部材8の突片部8Aの表面に押圧することが好ましい。これによると、ねじ切り孔加工時において、連結部21B,21C,23Bが振動等の微動することを防止して、このねじ切り孔加工を容易に行える。
以上説明した本実施形態に係る第1及び第2連結具10A,10Bによると、連結部材21,23のうち、2つの建材となっているドア枠2と壁4の補助部材8とを連結するための連結部21B,21C,23Bは、連結部材21,23のベース部21A,23Aに対して折り曲げ可能となっており、この折り曲げを行うことにより、連結部材21,23の先端部を補助部材8に結合具24,25により結合することができるため、連結部材21,23の構造の簡単化を図ることができ、延いては、第1及び第2連結具10A,10B全体の構造の簡単化も図ることができる。
また、前述した作業により、結合具24,25によって連結部21B,21C,23Bの先端部をそれぞれの補助部材8に結合したときには、ドア枠2の側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8とを連結している第1連結具10Aでは、図17に示されているように、この第1連結具10Aの連結部材21に2個設けられている連結部21B,21Cのうち、一方の連結部21Bは、上向きの傾斜状態となって壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8に連結され、他方の連結部21Cは、下向きの傾斜状態となって壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8に連結されている。このため、これらの連結部21B,21Cが、ドア枠2と壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向となっている左右方向に対してなす角度は異なっていて、2個の連結部21B,21Cは角度をなしており、このため、ドア枠2を、連結部21B,21Cにより、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向になっている上下方向に不動状態とさせることができる。
また、ドア枠2の上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8とを連結している第1連結具10Aでは、図面では示されていないが、この第1連結具10Aの連結部材21に2個設けられている連結部21B,21Cのうち、一方の連結部21Bは、左右方向の一方側へ傾いた傾斜状態となって壁4の芯部材5C側の補助部材8に連結され、他方の連結部21Cは、左右方向の他方側へ傾いた傾斜状態となって壁4の芯部材5C側の補助部材8に連結されている。このため、これらの連結部21B,21Cが、ドア枠2と壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向となっている上下方向に対してなす角度は異なっていて、2個の連結部21B,21Cは角度をなしており、これにより、ドア枠2を、連結部21B,21Cにより、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向になっている左右方向に不動状態とさせることができる。
さらに、側枠部材2A,2Bに複数個が配置されている第1連結具10Aのそれぞれの基礎部材20は、前述したように、これらの基礎部材20を、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である上下方向へ傾けるとともに、上下方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を順番に逆とし、かつこれらの基礎部材20の絶対傾き角度を同じにして、側枠部材2A,2Bに配置されているため、基礎部材20の互いに平行となっている外縁部20A,20Bによって形成されている前述のガイド部も、これらの基礎部材20と同じ傾き方向及び同じ傾き角度を有するものとなっている。
このため、これらの基礎部材20に設けられているガイド部には、上下方向に対する傾き方向が異なるものが存在することになる。
また、上枠部材2Cに複数配置されている第1連結具10Aのそれぞれの基礎部材20は、これらの基礎部材20を、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である左右方向へ傾けるとともに、左右方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を逆とし、かつこれらの基礎部材20の絶対傾き角度を同じにして、上枠部材2Cに配置されているため、基礎部材20の互いに平行となっている外縁部20A,20Bによって形成されている前述のガイド部も、これらの基礎部材20と同じ傾き方向及び同じ傾き角度を有するものとなっている。
このため、これらの基礎部材20に設けられているガイド部には、左右方向に対する傾き方向が異なるものが存在することになる。
このため、それぞれの連結部材21の先端部を結合具24,25により補助部材8に結合した後は、第1及び第2連結具10A,10Bにより壁4のそれぞれの補強部材7に補助部材8を介して連結されたドア枠2は、これらの第1及び第2連結具10A,10Bに対してドア枠2の厚さ方向に移動できないため、このドア枠2の厚さ方向に移動不能の不動状態となる。これにより、それぞれの連結部材21の先端部を結合具24,25により補助部材8に結合する以前において、基礎部材20のガイド部に案内させて連結部材21を移動させることにより実施する、例えば、前述のようにドア枠2の厚さ方向の中心と壁4の厚さ方向の中心とを一致させて、壁4の厚さ方向における所定位置にドア枠2を配置した場合には、このドア枠2を、ドア枠2の厚さ方向の所定の位置で位置決め状態にして壁4の補強部材7に補助部材8を介して第1及び第2連結具10A,10Bにより連結することができる。
したがって、本実施形態によると、2つの建材となっているドア枠2と壁4側の補助部材8とを、複数の第1及び第2連結具10A,10Bにより、ドア枠2をこのドア枠2の厚さ方向に位置決めして連結することは、側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cに配置されるそれぞれ複数の基礎部材20を配置する際に、これらの基礎部材20を異なる傾きにして配置することにより実現することができるため、第1連結具10Aの構造の簡単化を図ることができる。
なお、本実施形態では、上述のようにそれぞれの第1連結具10Aの連結部材21の先端部を結合具24,25により補助部材8に結合した後に、ドア枠2を、このドア枠2の厚さ方向に位置決めして移動不能の不動状態とすることは、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに複数配置される基礎部材20については、これらの基礎部材20を、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である上下方向へ傾けるとともに、上下方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を順番に逆とし、かつこれらの基礎部材20の絶対傾き角度を同じにすることにより行い、また、上枠部材2Cに配置される複数の基礎部材20については、これらの基礎部材20を、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8との間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向である左右方向へ傾けるとともに、左右方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を逆とし、かつこれらの基礎部材20の絶対傾き角度を同じにすることにより行うようにしているが、側枠部材2A,2Bに複数配置される基礎部材20については、上下方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を同じにするとともに、傾き角度を異ならせ、また、上枠部材2Cに複数配置される基礎部材20については、左右方向に対するこれらの基礎部材20の傾き方向を同じにするとともに、傾き角度を異ならせることによっても、ドア枠2を、このドア枠2の厚さ方向に移動不能の不動状態とすることができる。
また、ドア枠2を、このドア枠2の厚さ方向に移動不能の不動状態とすることは、側枠部材2A,2Bに複数配置される基礎部材20については、これらの基礎部材20のうち、一部の基礎部材20を上下方向に傾けないとともに、他の基礎部材20を上下方向へ傾け、上枠部材2Cに複数配置される基礎部材20については、これらの基礎部材20のうち、一部の基礎部材20を左右方向に傾けないとともに、他の基礎部材20左右方向へ傾けることによっても実現することができる。
また、本実施形態によると、第1及び第2連結具10A,10Bにおけるそれぞれの基礎部材20,22は、同一形状及び同一寸法のものとなっているため、これらの第1及び第2連結具10A,10Bを、基礎部材20,22を共通化して生産することができる。
また、複数の第1連結具10Aの基礎部材20を、ドア枠2の側枠部材2A,2Bについては上下方向に対する方向や傾き角度を異ならせ、上枠部材2Cについては左右方向に対する方向や傾き角度を異ならせることにより、側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cとに配置しても、連結部材21には、この連結部材21の幅方向の両側において、外れ防止部29が、側枠部材2A,2Bに配置される連結部材21については側枠部材2A,2Bの長さ方向における同じ位置に、上枠部材2Cに配置される連結部材21については上枠部材2Cの長さ方向における同じ位置に、それぞれ設けられているため、4個の外れ防止部29のうち、対角線方向に配置されている2個の外れ防止部29が、基礎部材20の裏側において、この基礎部材20と対面することになり、このため、これらの基礎部材20に対して連結部材21を共通化することができる。
さらに、本実施形態に係る第2連結具10Bの連結部材23は、第1連結具10Aの連結部材21に2個設けられている連結部21B,21Cのうち、連結部21Cを省略したものと同じになっているため、この連結部材23は、連結部材21から連結部21Cを削除する加工を行うことにより容易に生産することができる。
また、第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23における連結部21B,21C,23Bの先端部を結合具24,25により補助部材8に結合することは、補助部材8の板状となっている突片部8Bをドリルねじとなっている結合具24,25により行われるため、この結合作業に先立って、前述したように、壁4の開口部4A内におけるドア枠2の配置位置を、図3で示されている側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8との間の間隔の方向である左右方向に移動させて、ドア枠2の配置位置を左右方向の適正位置とする作業を行っても、側枠部材2A,2Bに配置されている第1及び第2連結具10A,10Bのうち、第1連結具10Aの連結部材21の2個の連結部21B,21Cがなす角度や、第2連結具10Bの連結部材23の連結部23Bが補助部材8に対してなす角度が変化して、連結部21B,21C,23Bの先端部を結合具24,25により所定どおりに補助部材8に結合することができる。
また、壁4の開口部4A内におけるドア枠2の配置位置を、上下方向の適正位置とするために、ドア枠2の配置位置を上下方向に変更させた場合には、上枠部材2Cに配置されている第1連結具10Aの連結部材21の2個の連結部21B,21Cがなす角度が変化することにより、これらの連結部21B,21Cの先端部を、上枠部材2Cと対向した壁4の芯部材5Cに取り付けられている補助部材8に所定どおりに結合することができる。
さらに、連結部21B,21C,23Bの先端部を結合具24,25により補助部材8に結合する作業は、図17及び図21で示したように、連結部21B,21C,23Bの先端部に設けた筒状部30,40に結合具24,25の軸部24A,25Aを挿入して行うため、これらの軸部24A,25Aを筒状部30,40により案内させながら、軸部24A,25Aにより、補助部材8の板状となっている突片部8Bをねじ切り孔加工することができる。
また、連結部21B,21C,23Bには、筒状部30,40をそれぞれ2個の分割筒状部30A,40Aに分割する切り込み部31,41が設けられ、これらの切り込み部31,41に補助部材8の突片部8Bが挿入されて、結合具24,25の軸部24A,25Aにより突片部8Bがねじ切り孔加工されるため、結合具24,25の軸部24A,25Aにより突片部8Bをねじ切り孔加工する直前とねじ切り孔加工された直後との両方において、これらの軸部24A,25Aを筒状部30,40により案内させることができる。
さらに、結合具24,25により連結部21B,21C,23Bの先端部を補助部材8の突片部8Bに結合した後は、板状となっているこの突片部8Bは、2個の分割筒状部30A,40Aによって挟まれることになるため、連結部21B,21C,23Bが設けられている連結部材21,23が筒状部30,40の長さ方向、すわなち、ドア枠2の厚さ方向に移動することを阻止できる。
また、筒状部30,40は、板状となっている連結部材21,23の先端部をカール加工することによって形成されたものであるため、筒状部30,40を、連結部材21,23の先端部に筒状部材を溶接等で結合して設ける場合よりも、連結部材21,23に筒状部30,40を容易に設けることができる。
また、以上の本実施形態に係る第1及び第2連結具10A,10Bの連結部材21,23の全体は、金属板によって形成されているため、ベース部21A,23Aと連結部21B,21C,23Bとの間の境界部やこの境界部の近傍は、ベース部21A,23Aに対する連結部21B,21C,23Bの折り曲げ方向が厚さ方向となった平板状となっており、このため、操作工具50による連結部21B,21C,23Bの折り曲げ作業を容易に実施することができる。
また、ベース部21A,23Aと連結部21B,21C,23Bとの間の境界部には、前述したように、ベース部21A,23Aの幅寸法と連結部21B,21C,23Aの幅寸法との差による段差部26,36が設けられており、これらの段差部26,36は、ベース部21A,23Aに対する連結部21B,21C,23Bの折り曲げ強度を低下させるための強度低下部となっているため、この点でも、操作工具50による連結部21B,21C,23Aの折り曲げ作業を容易に実施することができる。
さらに、ベース部21A,23Aと連結部21B,21C,23Bとの間の境界部の近傍には、前述したように、ドア枠2の厚さ方向であって、連結部材21,23の幅方向ともなっている方向に長い長孔27,37が、連結部材21,23の厚さ方向に貫通して形成され、これらの長孔27,37も、ベース部21A,23Aに対する連結部21B,21C,23Bの折り曲げ強度を低下させるための強度低下部となっているため、この点でも、操作工具50による連結部21B,21C,23Aの折り曲げ作業を容易に実施することができる。
図22には、別実施形態に係る第1連結具60Aが示されている。この第1連結具60Aも、ドア枠2に固定配置された金属板による長方形の基礎部材70と、この基礎部材70に、基礎部材70の厚さ方向に重ね合わせられて配置された連結部材71とが構成部材となって構成されている。連結部材71は、前述した実施形態の第1連結具10Aと同様に、基礎部材70に、この基礎部材70の厚さ方向に重ね合わせられて配置されるベース部71Aと、このベース部71Aから互いに反対方向に延出している2個の連結部71B,71Cとを有している。また、連結部材71には、ベース部71Aに対する連結部71B,71Cの折り曲げ強度を低下させるための強度低下部となって段差部76と長孔77が形成されているとともに、連結部71B,71Cの先端部には、切り込み部81によって分割された2個の分割筒状部80Aによる筒状部80がカール加工により形成されている。
基礎部材70は、この基礎部材70の互いに平行となっている2個の外縁部70A,70Bと平行に長孔85が形成され、ドア枠2の厚さ方向の成分を有するこの長孔85のうち、互いに平行となっている2個の内面長辺部85A,85Bが、連結部材71の移動を案内するためのガイド部となっている。これらの内面長辺部85A,85Bは、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置される基礎部材70については、側枠部材2A,2Bの長さ方向に離れており、上枠部材2Cに配置される基礎部材70については、上枠部材2Cの長さ方向に離れている。
図23(A)(B)には、連結部材71の側面図と正面図が示され、図24には、連結部材71の斜視図が示されている。これらの図23及び図24に示されているように、連結部材71のベース部71Aには、このベース部71Aの幅方向両側における2個の連結部71B,71Cの間の中央部において、ベース部23Aと接続された2個の跨ぎ部88が、連結部材71の厚さ方向へ突出して形成され、これらの跨ぎ部88は、図22から分かるように、連結部材71のベース部71Aを、ドア枠2の側枠部材2A,2Bや上枠部材2Cに固定配置されている基礎部材70に重ね合わせて配置したときに、板状の部材となっている基礎部材70に形成されている長孔85の2個の内面長辺部85A,85Bを、これらの内面長辺部85A,85Bの外側において、すなわち、長孔85の内側において、跨ぐものとなっており、2個の跨ぎ部88のそれぞれの先端部には、2個の外れ防止部89が互いに逆方向に突出して設けられている。
これらの外れ防止部89の突出方向は、ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置される基礎部材70に、この基礎部材70の厚さ方向にベース部71Aが重ね合わせられる連結部材71については、側枠部材2A,2Bと壁4の芯部材5A,5B側の補助部材8の間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている上下方向であり、上枠部材2Cに配置される基礎部材70に、この基礎部材70の厚さ方向にベース部71Aが重ね合わせられる連結部材71については、上枠部材2Cと壁4の芯部材5C側の補助部材8の間の間隔の方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている左右方向である。
ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置されるそれぞれ基礎部材70は、前述した実施形態の基礎部材20と同様に、側枠部材2A,2Bの長さ方向である上下方向へ傾けられて配置され、上枠部材2Cに配置されるそれぞれ基礎部材70は、上枠部材2Cの長さ方向である左右方向へ傾けられて配置される。このため、連結部材71に4個設けられている外れ防止部89のうち、対角線方向に配置されている2個の外れ防止部89を、基礎部材70の裏側において、この基礎部材70と対面させながら、連結部材71を基礎部材70の上記ガイド部により案内させて移動させることができ、これにより、前述した実施形態と同様の作用効果を得られる。
以上説明したこの実施形態の連結具は、連結部材71に2個の連結具71B,71Cが設けられた第1連結具60Aであるが、連結部材の移動を案内するガイド部を長孔の内面長辺部とすることは、連結部材に1個の連結部を設ける第2連結具についても実施できる。
本発明は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業に利用することができる。
2 開き装置側の建材であるドア枠
2A,2B 側枠部材
2C 上枠部材
7 壁側の建材である補強部材
8 壁側の建材である補助部材
10 連結具
10A,60A 第1連結具
10B 第2連結具
20,70 第1連結具の基礎部材
20A,20B ガイド部である外縁部
21,71 第1連結具の連結部材
21A,71A 第1連結具の連結部材の本体でもあるベース部
21B,21C,71B,71C 第1連結具の連結部材の連結部
22 第2連結具の基礎部材
22A,22B ガイド部である外縁部
23 第2連結具の連結部材
23A 第2連結具の連結部材の本体でもあるベース部
23B 第2連結具の連結部材の連結部
24,25 結合具
24A,25A 結合具の軸部
26,36,76 強度低下部である段差部
27,37,77 強度低下部である長孔
28,38,88 跨ぎ部
29,39,89 外れ防止部
30,40,80 筒状部
30A,40A,80A 分割筒状部
31,41,81 切り込み部
85 長孔
85A,85B ガイド部である内面長辺部

Claims (16)

  1. 間隔をあけて配設される2つの建材を連結するための建材の連結具であって、
    前記2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合される連結部材と、を含んで構成される建材の連結具において、
    前記連結部材は、前記基礎部材に配置されるベース部と、このベース部から延出する連結部とを有し、この連結部は、前記ベース部に対して折り曲げ可能となっており、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げられた前記連結部が前記結合具により前記他方の建材に結合されることを特徴とする建材の連結具。
  2. 請求項1に記載の建材の連結具において、前記連結部の個数が、前記ベース部から互いに反対方向に延出する2個となっていることを特徴とする建材の連結具。
  3. 請求項1に記載の建材の連結具において、前記連結部の個数が1個となっていることを特徴とする建材の連結具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の建材の連結具において、前記連結部材は、少なくとも前記ベース部と前記連結部との間の境界部又はこの境界部の近傍が、折り曲げ方向が厚さ方向となっている平板状になっていることを特徴とする建材の連結具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の建材の連結具において、前記連結部材には、前記ベース部と前記連結部との間の境界部又はこの境界部の近傍において、折り曲げ強度を低下させるための強度低下部が設けられていることを特徴とする建材の連結具。
  6. 請求項5に記載の建材の連結具において、前記連結部材は、前記一方の建材の厚さ方向の幅寸法を有するものとなっており、前記連結部の幅寸法が前記ベース部の幅寸法よりも小さくなっていることによって前記連結部と前記ベース部との間に幅方向の段差部が設けられ、この段差部が前記連結部材に設けられた前記強度低下部となっていることを特徴とする建材の連結具。
  7. 請求項5に記載の建材の連結具において、前記強度低下部は、前記連結部材の厚さ方向に貫通した孔になっていることを特徴とする建材の連結具。
  8. 請求項7に記載の建材の連結具において、前記連結部材は、前記一方の建材の厚さ方向の幅寸法を有するものとなっており、前記孔は、前記連結部材の幅方向に長い長孔となっていることを特徴とする建材の連結具。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の建材の連結具において、前記連結部を前記他方の建材に結合する前記結合具は、前記連結部と前記他方の建材とのうち、少なくとも前記他方の建材にねじ切り孔加工することにより、前記連結部を前記他方の建材に結合するものとなっていることを特徴とする建材の連結具。
  10. 請求項9に記載の建材の連結具において、前記連結部は、前記結合具により前記他方の建材に前記連結部の先端部において結合されることを特徴とする建材の連結具。
  11. 請求項10に記載の建材の連結具において、前記連結部の前記先端部は、前記結合具の軸部が挿入される筒状部となっており、前記結合具の前記軸部により、前記他方の建材が前記ねじ切り孔加工されることを特徴とする建材の連結具。
  12. 請求項11に記載の建材の連結具において、前記連結部には、前記筒状部を2個の分割筒状部に分割する切り込み部が設けられ、この切り込み部に、前記他方の建材の板状部が挿入されることを特徴とする建材の連結具。
  13. 請求項11又は12に記載の建材の連結具において、前記連結部材のうち、少なくとも前記連結部は板状となっており、前記筒状部は、板状となっている前記連結部の前記先端部をカール加工することにより形成されていることを特徴とする建材の連結具。
  14. 間隔をあけて配設される2つの建材を連結具により連結するための建材の連結構造であって、
    前記連結具は、前記2つの建材のうちの一方の建材に配置された基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合された連結部材と、を含んで構成されている建材の連結構造において、
    前記連結部材は、前記基礎部材に配置されたベース部と、このベース部から延出する連結部とを有し、この連結部は、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げられており、前記連結部が前記結合具により前記他方の建材に結合されていることを特徴とする建材の連結構造。
  15. 請求項14に記載の建材の連結構造において、前記連結部の個数は2個であり、前記他方の建材に前記結合具により結合されている前記2個の連結部は、角度をなしていることを特徴とする建材の連結構造。
  16. 間隔をあけて配設される2つの建材を連結具により連結するための建材の連結方法であって、
    前記連結具は、前記2つの建材のうちの一方の建材に配置される基礎部材と、この基礎部材から他方の建材側へ延びる長さを有し、この他方の建材に結合具により結合される連結部材と、を含んで構成される建材の連結方法において、
    前記連結部材のベース部を前記基礎部材に配置するための作業工程と、
    前記連結部材に前記ベース部から延出して設けられている連結部を、前記ベース部に対して前記他方の建材側へ折り曲げるための作業工程と、
    前記連結部を、前記結合具により前記他方の建材に結合するための作業工程と、
    を含んでいることを特徴とする建材の連結方法。

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