JP2021194848A - 成形体及びその製造方法並びに内装材 - Google Patents

成形体及びその製造方法並びに内装材 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時に付着し易くなるという課題を解決する成形体及びその製造方法並びに内装材を提供する。【解決手段】本成形体1は、第1被覆層11と、基材層12と、第2被覆層13と、がこの順に接合された多層構造10を有し、基材層12は、植物繊維121と、植物繊維同士を結着するバインダ樹脂122と、を含み、バインダ樹脂122は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含み、第1被覆層11及び第2被覆層13は、非酸変性ポリオレフィンを含み、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンを含まない。本内装材は、本成形体と、成形体の表面に張り付けられた意匠層と、を備える。本方法は、第1ウェブと第2ウェブと第3ウェブとが、この順に積層された積層ウェブを得る工程と、積層ウェブを厚さ方向へ圧縮して繊維ボードを得る工程と、繊維ボードを賦形して前記成形体を得る工程と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、成形体及びその製造方法並びに内装材に関する。更に詳しくは、植物繊維を利用した成形体及びその製造方法並びに内装材に関する。
近年、各種内装材等の基材として、植物繊維をポリオレフィンで結着した繊維質の成形体が利用されている。このように、繊維及び樹脂を複合的に利用する成形体としては、上述の(A)補強繊維を樹脂結着した成形体以外に、例えば、(B)補強繊維を樹脂に練り込んで固めた成形体(射出成形用など)、(C)未硬化樹脂に補強繊維を含浸後、硬化させた成形体(FRP等)などが知られている。これらと比較すると、成形体Aは、樹脂量を少なくでき、軽量な成形体にできる利点を有する。一方で、この特性を効果的に得るため、より少ない樹脂量で補強繊維同士を強固に結着できることが求められる。その為、例えば、樹脂の一部に結着補助成分を利用する技術が知られている(特許文献1)。
特開2009−234129号公報 特開2017−072973号公報
上記特許文献1に開示されるように、補強繊維として植物繊維を利用し、結着樹脂としてポリオレフィンを利用する技術が知られている。この態様では、結着補助成分として、変性ポリオレフィンが利用される。しかしながら、変性ポリオレフィンの利用は、植物繊維同士の結着を向上させる一方で、金属等への親和性も生じることとなり、成形時に金型や治具等へ付着し易くなり、製造に手間を要するという課題を生じる側面がある。この課題に対し、上記特許文献2は、変性量の変更により解決を得ている。
他方、課題解決に際しては、1つの手段だけでなく、より多くの手段を有することが好ましい。状況に応じて最適な手段を選択できる他、複数の手段を組合せることができるからである。これにより、成形体自体の自由度や製造時の自由度を大きくすることができる。このため、上記特許文献2に開示された技術以外に、より多くの解決手段が求められる。
また、上述のような課題解決をより簡便に導入できることが求められる。即ち、課題解決できるものの、その手段の導入により作業効率の低下やコストアップを招くと利用し難いものとなる。従って、作業効率の低下やコストアップを招くことなく、成形体及びその製造に際して、機能付与を行えることが求められる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、植物繊維の結着に変性ポリオレフィンを利用する成形体において、成形時に金型や治具等へ付着し易くなる課題を解決する成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。更には、このような成形体を利用した内装材を提供することを目的とする。
本発明は以下に示す通りである。
[1]本発明の成形体は、第1被覆層と、基材層と、第2被覆層と、がこの順に接合された多層構造を有し、
前記基材層は、植物繊維と、前記植物繊維同士を結着するバインダ樹脂と、を含み、
前記バインダ樹脂は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含み、
前記第1被覆層及び前記第2被覆層は、前記非酸変性ポリオレフィンを含み、前記植物繊維及び前記酸変性ポリオレフィンを含まないことを要旨とする。
[2]本発明の成形体では、前記第1被覆層及び前記第2被覆層は、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造を有することができる。
[3]本発明の成形体では、前記第1被覆層の目付をMg/mとし、前記基材層の目付をMg/mとし、前記第2被覆層の目付をMg/mとした場合に、0.025≦(M+M)/M≦1とすることができる。
[4]本発明の成形体では、前記第1被覆層及び前記第2被覆層のうちの少なくとも一方の被複層が、着色剤を含むことができる。
[5]本発明の内装材は、本発明の成形体と、前記成形体の表面に張着された意匠層と、を備えることを要旨とする。
[6]本発明の成形体の製造方法は、前記第1被覆層及び前記第2被覆層が、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造を有する成形体の製造方法であって、
前記第1被覆層となる第1ウェブと、前記基材層となる第2ウェブと、前記第2被覆層となる第3ウェブとが、この順に積層された積層ウェブを得る積層ウェブ形成工程と、
前記積層ウェブを厚さ方向へ圧縮して繊維ボードを得る繊維ボード形成工程と、
前記繊維ボードを賦形して前記成形体を得る成形工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の成形体によれば、植物繊維及び酸変性ポリオレフィンを含まない第1被覆層及び第2被覆層という新たな構成を備えることにより、成形時に金型や治具等へ付着し難くすることができる。これにより、製造効率を向上させることができる。
本発明の成形体において、第1被覆層及び第2被覆層が、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造を有する場合は、従来利用している製造ラインを拡張し、1つのラインで容易に製造できる。また、網状構造以外にも、成形時の加熱及びプレス等の加工条件により、成形体の表面をフィルム状構造、塗膜状構造等に仕上げることができる。
本発明の成形体において、第1被覆層及び第2被覆層のうちの少なくとも一方の被複層が、着色剤を含む場合には、少ない着色剤量により成形体全体をカバーする意匠性を得ることができる。
本発明の内装材によれば、低コストに種々の意匠性を有する内装材を簡便に得ることができる。
本発明の成形体の製造方法によれば、網状構造の第1被覆層及び前記第2被覆層という新たな構成を備えた成形体を、成形時に金型や治具等へ付着することを抑制しながら製造できる。これにより、製造効率を向上させることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
成形体の一例を説明する説明図である。 成形体の他例を説明する説明図である。 内装材の一例を説明する説明図である。 成形体の製造方法の一例を説明する説明図である。 成形体の製造方法の他例を説明する説明図である。 内装材の製造方法の一例を説明する説明図である。
以下、本発明を、図も参照しながら詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]成形体
本発明の成形体(1)は、第1被覆層(11)と、基材層(12)と、第2被覆層(13)と、がこの順に接合された多層構造(10)を有し、
基材層(12)は、植物繊維(121)と、植物繊維(121)同士を結着するバインダ樹脂(122)と、を含み、
バインダ樹脂(122)は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含み、
第1被覆層(11)及び第2被覆層(13)は、非酸変性ポリオレフィンを含み、植物繊維(121)及び酸変性ポリオレフィンを含まないことを特徴とする(図1及び図2参照)。
上記「基材層(12)」は、植物繊維121と、植物繊維121同士を結着するバインダ樹脂122と、を含む層である。
植物繊維121は、基材層12の主構造を担う材料であり、植物に由来する繊維である。植物繊維を取り出す植物体の部位は限定されず、木質部、非木質部、葉部、茎部及び根部等のいずれであってもよい。更に、特定部位のみから取り出された植物繊維であってもよく、複数の異なる部位から取り出された植物繊維の混合繊維でもよい。
植物から取り出された繊維は、そのまま植物繊維としてもよいし、各種加工を施したうえで植物繊維としてもよい。各種加工としては、レッティング(微生物を利用したレッティング、酵素を利用したレッティング等を含む)、ボイル、蒸煮、加熱、乾燥、裁断、叩打、洗浄、薬品処理等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
植物繊維121を取り出す植物種は限定されず、例えば、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、針葉樹(杉、檜等)、広葉樹、綿花等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ケナフ及び/又はジュート麻が好ましい。
尚、ケナフは、木質茎を有し、アオイ科に分類される植物である。このケナフには、学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等が含まれ、通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が含まれる。
また、ジュート麻には、黄麻(コウマ、Corchorus capsularis L.)、及び、綱麻(ツナソ)、シマツナソ並びにモロヘイヤ、を含む麻及びシナノキ科の植物が含まれる。
植物繊維121の繊維長及び繊維径は限定されないが、例えば、繊維長と繊維径との比を10〜15000にすることができる。また、繊維長は10mm以上であることが好ましい。これにより高い強度(曲げ強さ及び曲げ弾性率等、以下同様)が得られる。この繊維長は10〜150mmがより好ましく、20〜100mmが更に好ましく、30〜80mmが特に好ましい。また、繊維径は1mm以下が好ましく、0.01〜1mmがより好ましく、0.02〜0.7mmが更に好ましく、0.03〜0.5mmが特に好ましい。
上述の各範囲では、得られる基材層12において、各々より高い強度を得ることができる。植物繊維として、この繊維長及び繊維径を外れるものを含むことは妨げられないが、その含有量は、植物繊維全体に対して10質量%(特に3体積%)以下にすることが好ましい。
尚、植物繊維121の繊維長及び繊維径は、通常、その製造過程において、実質的に変化されない。従って、成形体1の基材層12に含まれる植物繊維121、基材層12となる第3ウェブ135に含まれる植物繊維121、積層ウェブ105に含まれる植物繊維121、繊維ボード16に含まれる植物繊維121は、実質的に、同じ繊維長及び同じ繊維径を有する。
また、上述した繊維長は平均繊維長を意味し(以下同様)、JIS L1015に準拠して、直接法にて無作為に単繊維を1本ずつ取り出し、置尺上で繊維長を測定し、合計200本について測定した平均値である。更に、上記繊維径は平均繊維径を意味し(以下同様)、無作為に単繊維を1本ずつ取り出し、繊維の長さ方向の中央における繊維径を、光学顕微鏡を用いて実測し、合計200本について測定した平均値である。
基材層12に含まれる植物繊維121の割合は限定されないが、植物繊維121とバインダ樹脂122との合計を100質量%とした場合に、30〜95質量%が好ましく、32〜85質量%がより好ましく、33〜75質量%が更に好ましく、35〜70質量%が特に好ましい。
更に、基材層12全体を100質量%とした場合に、植物繊維121とバインダ樹脂122とは合計で70質量%以上であることが好ましく、80〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%が更に好ましい。
尚、基材層12は、植物繊維121以外の他の補強繊維を含むことができる。他の補強繊維としては、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維、樹脂繊維(後述するバインダ樹脂以外の樹脂により構成される樹脂繊維、例えば、ポリアミド樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維など)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
他の補強繊維を含む場合、植物繊維121と他の補強繊維との合計を100質量%とした場合に、他の補強繊維の割合は、通常、50質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
上記「バインダ樹脂(122)」は、植物繊維121同士を結着する樹脂であり、バインダ樹脂122は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含む。バインダ樹脂122の樹脂種は限定されず、硬化樹脂を含んでもよいが、バインダ樹脂122全体100質量%のうち20質量%以下であることが好ましく、更に、熱可塑性樹脂のみからなることが好ましい。
バインダ樹脂122に含まれる酸変性ポリオレフィンは、骨格樹脂であるポリオレフィン(オレフィン樹脂)に酸変性基が導入された樹脂である。酸変性基以外の他の変性基の有無は問わない。酸変性ポリオレフィンは、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
骨格樹脂であるポリオレフィンには、1種のオレフィンによる単独重合体、2種以上のオレフィンによる共重合体(二元共重合体、三元共重合体など)が含まれる。
また、ポリオレフィンを構成するオレフィン単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
例えば、オレフィン単量体としてプロピレンを用いるポリプロピレンには、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体等が含まれる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。ポリプロピレンは、通常、全構成単位数のうちの50%以上がプロピレン単量体に由来する。
また、オレフィン単量体としてエチレンを用いるポリエチレンには、エチレン単独重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体等が含まれる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。ポリエチレンは、通常、全構成単位数のうちの50%以上がエチレン単量体に由来する。
これらのポリプロピレンやポリエチレン等の各種オレフィン樹脂は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
酸変性ポリオレフィンが有する酸変性基の種類は限定されず、例えば、無水カルボン酸基(−CO−O−OC−)及びカルボン酸基(−COOH)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、酸変性基は、どのような化合物を用いて導入されてもよく、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、無水マレイン酸及び無水イタコン酸が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
酸変性ポリオレフィンの分子量は限定されず、例えば、重量平均分子量(GPC法による)は、10000〜200000とすることができ、15000〜100000が好ましく、20000〜60000がより好ましく、25000〜45000が更に好ましい。
また、酸価(JIS K0070による)は、2以上(通常、120以下)とすることができ、10〜80が好ましく、15〜70がより好ましく、20〜60が更に好ましく、23〜30が特に好ましい。
一方、バインダ樹脂122に含まれる非酸変性ポリオレフィンは、酸変性されていないポリオレフィンである。非酸変性ポリオレフィンの変性の有無は限定されず、非変性ポリオレフィンでもよく、酸変性基以外の変性基により変性された変性ポリオレフィンでもよく、これらの混合物であってもよい。
上述のうち、非変性ポリオレフィンとしては、前述した酸変性ポリオレフィンを構成する骨格樹脂の記載を適用できる。即ち、非変性ポリオレフィンとしては、ホモポリオレフィン(ホモポリプロピレン、ホモポリエチレン等)、オレフィン共重合体(ブロックポリオレフィン等)などが挙げられ、更には、オレフィン共重合体として、プロピレン・エチレン共重合体(ブロックポリプロピレン)、エチレン・プロピレン共重合体等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、非酸変性ポリオレフィンが、酸変性基以外の変性基により変性される場合としては、アクリル変性(アクリロイル基による変性)、エポキシ変性(エポキシ基による変性)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
バインダ樹脂122に含まれる非酸変性ポリオレフィンの分子量は限定されず、例えば、重量平均分子量(GPC法による)は、10000〜200000とすることができ、15000〜100000が好ましく、20000〜60000がより好ましく、25000〜45000が更に好ましい。
バインダ樹脂122に含まれる酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、の割合は限定されず、酸変性ポリオレフィン及び非酸変性ポリオレフィンの合計を100質量%とした場合に、酸変性ポリオレフィンの割合は、50質量%以下(通常、0.1質量%以上)にすることが好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が更に好ましく、2〜20質量%が特に好ましく、3〜10質量%がとりわけ好ましい。
尚、バインダ樹脂122は、ポリオレフィン以外の他の熱可塑性樹脂を含有してもよいが、バインダ樹脂122の全体を100質量%とした場合、ポリオレフィン以外の他の熱可塑性樹脂の割合は10質量%以下(含有されるとすれば、例えば、0.01質量以上)であることが好ましい。
基材層12の厚さは限定されないが、例えば、0.5mm以上とすることができ、0.5〜200mmが好ましく、1.0〜80mmがより好ましく、1.5〜40mmが更に好ましい。
また、基材層12の目付は限定されないが、例えば、100g/m以上とすることができ、200〜3000g/mが好ましく、400〜2500g/mがより好ましく、800〜1800g/mが更に好ましい。
上記「第1被覆層(11)」は、基材層12の一面側に接合された被覆層である。第2被覆層13とは、基材層12を介して対向されている。第1被覆層11と基材層12との間には、他層を介してもよいが、直接、接合されていてもよい。
この第1被覆層11は、非酸変性ポリオレフィンを含み、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンを含まない層である。酸変性ポリオレフィンを含まない層であることから、前述したように、成形時に金型や治具等の被接触体へ付着し易いという問題を生じない。即ち、基材層12において、酸変性ポリオレフィンをどのように含有させようとも、更には、酸度の高い酸変性ポリオレフィンを利用しようとも、第1被覆層11には、酸変性ポリオレフィンが含まれないことにより、上述の問題を生じることがない。
尚、第1被覆層11に、植物繊維121は含まれないが、これは実質的に含まれない意味であり、不可避的に含まれることは排除されない。不可避的に含まれるとは、例えば、下記態様が挙げられる。即ち、本成形体は、後述のように、第1被覆層11となる第1ウェブ115と、基材層12となる第2ウェブ125と、を含んだ積層ウェブ105を圧縮して製造され得る。この圧縮の際、第2ウェブ125内の植物繊維122が、第1ウェブ115側へ突出することで、結果的に、基材層125から突出された植物繊維122が、第1被覆層11内へも挿通された状態等が挙げられる。
また、非酸変性ポリオレフィン、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンについては前述した通りである。但し、第1被覆層11に含まれる非酸変性ポリオレフィンと、基材層12及び第2被覆層13に含まれる非酸変性ポリオレフィンと、は同じであってもよいし、異なってもよい。
より具体的には、第1被覆層11としては、(1)網状構造15(図2参照)を有する形態(即ち、樹脂繊維堆積物が溶融されて網状構造となった層)、(2)樹脂フィルムが溶融されてなる層(この場合の樹脂フィルムは、有孔フィルムであってもよく、無孔フィルムであってもよい)、(3)樹脂塗膜からなる層、などが挙げられる。
これらの形態の第1被覆層11を有することにより、成形時に金型や治具等と、成形しようとする積層体とが接する際に、酸変性ポリオレフィンが含まれない層を介して接することとなり、前述の通り、金型や治具等の被接触体への付着という問題を生じなくすることができる。
また、この付着防止という観点においては、基材層12と被接触体との間を離間させることができればよいため、第1被覆層11は、無孔層であってもよく、有孔層(多孔性の層など)であってもよい。
第1被覆層11の厚さは限定されないが、例えば、0.01mm以上とすることができ、0.1〜20mmが好ましく、0.2〜10mmがより好ましく、0.3〜5mmが更に好ましい。また、第1被覆層11が、有孔層である場合、例えば、0.5mm以上とすることができ、0.3〜20mmが好ましく、0.5〜15mmがより好ましく、0.8〜10mmがより好ましい。尚、ここでいう第1被覆層11の厚さは、平均厚さであり、無作為に選択された異なる10点の実測値の平均値であるものとする。
更に、第1被覆層11の目付は限定されないが、例えば、40g/m以上とすることができ、40〜1000g/mが好ましく、80〜800g/mがより好ましく、100〜500g/mが更に好ましい。
上述の(1)〜(3)の形態のなかでも、本発明の成形体1では、(1)の形態が好ましい。即ち、第1被覆層11は、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造15を有する形態であることが好ましい(図2参照)。
第1被覆層11が、網状構造15を有することで、第1被覆層11を薄く維持しながら、前述の作用を得ることができる。即ち、成形体の全質量に対する被覆層の影響を小さくおさえながら、製造時に被接触体へ付着という問題を防止できる。更に、第2被覆層13と共に網状構造15を有する場合には、成形体1の表裏の通気を得ることができる。
加えて、基材層12は、従来、植物繊維121と樹脂繊維122’との混合繊維からなるウェブを形成し、このウェブを加熱することによって、ウェブ内の樹脂繊維122’を溶融し、そのうえでプレス賦形して成形体を得る。即ち、このプレス賦形によって、溶融された樹脂繊維122’がバインダ樹脂122として機能できる状態となり、植物繊維121同士を結着している。このように、基材層12を繊維原料から作成するため、被覆層も繊維を利用して形成することで、従来、利用している製造ラインをそのまま転用できるため、成形体1を効率よく製造できる。より具体的な製法については、成形体の製造方法において詳述する。
上記「第2被覆層(13)」は、基材層12の他面側に接合された被覆層である。第1被覆層11とは、基材層12を介して対向されている。第2被覆層13と基材層12との間には、他層を介してもよいが、直接、接合されていてもよい。
第2被覆層13は、第1被覆層11と同様に、非酸変性ポリオレフィンを含み、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンを含まない層である。酸変性ポリオレフィンを含まない層であることから、前述したように、成形時に金型や治具等の被接触体へ付着し易いという問題を生じない。即ち、基材層12において、酸変性ポリオレフィンをどのように含有させようとも、更には、酸度の高い酸変性ポリオレフィンを利用しようとも、第1被覆層11には、酸変性ポリオレフィンが含まれないことにより、上述の問題を生じることがない。非酸変性ポリオレフィン、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンについては前述した通りであり、第2被覆層12に、植物繊維121が不可避的に含まれることは排除されないことも第1被覆層11と同様である。
また、第2被覆層13も、第1被覆層11と同様に、(1)網状構造15を有する形態(即ち、樹脂繊維堆積物が溶融されて網状構造となった層)、(2)樹脂フィルムが溶融されてなる層(この場合の樹脂フィルムは、有孔フィルムであってもよく、無孔フィルムであってもよい)、(3)樹脂塗膜からなる層、などの形態にすることができる。但し、このような形態は、第1被覆層11と第2被覆層13とで同じであってもよいし、異なってもよい。
これら(1)〜(3)の形態のなかでも、第2被覆層13は、第1被覆層11と同様に、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造15を有する形態であることが好ましい。その理由は、前述の通りである。
付着防止という観点においては、基材層12と被接触体との間を離間させることができればよいため、第2被覆層13は、無孔層であってもよく、有孔層(多孔性の層など)であってもよい。
第2被覆層13の厚さは限定されないが、例えば、0.01mm以上とすることができ、0.1〜20mmが好ましく、0.2〜10mmがより好ましく、0.3〜5mmが更に好ましい。また、第2被覆層13が、有孔層である場合、例えば、0.5mm以上とすることができ、0.3〜20mmが好ましく、0.5〜15mmがより好ましく、0.8〜10mmがより好ましい。尚、ここでいう第2被覆層13の厚さは、平均厚さであり、無作為に選択された異なる10点の実測値の平均値であるものとする。
更に、第2被覆層13の目付は限定されないが、例えば、40g/m以上とすることができ、40〜1000g/mが好ましく、80〜800g/mがより好ましく、100〜500g/mが更に好ましい。
尚、第2被覆層13の厚さ及び目付は、第1被覆層11と同じであってもよく異なってもよい。
上記「多層構造(10)」は、第1被覆層11と、基材層12と、第2被覆層13と、がこの順に接合された構造である。この多層構造10は、第1被覆層11と基材層12との層間、第2被覆層13と基材層12との層間に、各々、他層を介してもよいし、他層を介さず直接接合されてもよい。他層を介する場合、他層としては、接合層が挙げられる。即ち、例えば、接着剤層(粘着、ホットメルト等)が挙げられる。
しかしながら、本発明においては、多層構造10は、他層を介さず、とりわけ、接着剤層を介さず各層が直接接合された態様であることが好ましい。
多層構造10において、各層の厚さ及び目付は、前述の通り、各層の好ましい範囲とすることができるが、より具体的には、第1被覆層11の目付をM(g/m)とし、基材層12の目付をM(g/m)とし、第2被覆層13の目付をM(g/m)とした場合に、(M+M)/Mは、通常、(M+M)/M≦1である。更に、(M+M)/Mは、0.025≦(M+M)/M≦0.9にすることができる。この場合、とりわけ、第1被覆層11及び第2被覆層13を薄く維持でき、成形体1の全質量に対する2つの被覆層の質量的な影響を小さく抑えながら、被接触体への付着という問題を効果的に防止できる。上記値は、更に、0.05≦(M+M)/M≦0.8が好ましく、0.08≦(M+M)/M≦0.5がより好ましく、0.1≦(M+M)/M≦0.3が更に好ましい。
また、本発明の成形体1においては、第1被覆層11及び第2被覆層13のうちの少なくとも一方の被複層に着色剤を含有することができる。この場合には、少ない着色剤量により成形体1の全体をカバーする意匠性を得ることができる。
即ち、第1被覆層11及び第2被覆層13を備えず、基材層のみからなる成形体1では、基材層を構成するバインダ樹脂に、着色剤を配合しても、共に含まれた植物繊維に遮られて成形体1の全体を十分に着色することが困難である。また、植物繊維による遮蔽作用が小さいとしても、着色を得るための着色剤量は多くなってしまう。このため、第1被覆層11及び第2被覆層13を備えない従来の成形体では、意匠を施すために、成形体の表面に塗装を施したり、フィルムを接合したりする必要がある。
これに対して、本発明の成形体1は、基材層12を被覆する第1被覆層11及び第2被覆層13を備え、第1被覆層11及び第2被覆層13は、植物繊維を含有しない。このため、配合する着色剤を効果的に作用させることができる。
そして、第1被覆層11及び/又は第2被覆層13が、基材層12よりも薄い場合には、着色剤の使用量を少なくすることができる。即ち、基材層12の意匠性に関わらず、第1被覆層11及び/又は第2被覆層13に覆われることで、第1被覆層11及び/又は第2被覆層13が意匠の前面となり、結果として、基材層12全体に対する意匠を施すことができる。即ち、成形体1全体に対して、より低コストで意匠を施すことができる。更に、基材層12を構成するバインダ樹脂122に対して着色剤を配合する必要がない。このため、少ない着色剤量により、成形体1全体に対する着色効果を得ることができる。
本発明の成形体1の大きさ、形状、用途等は何ら限定されないが、例えば、自動車等の車両関連分野、船舶関連分野、航空機関連分野、建築関連分野等において広く利用される。より具体的には、上記各分野における、内装材、外装材、構造材等として好適である。このうち上記車両関連分野のなかでも、自動車用品としては、自動車用内装材、自動車用インストルメントパネル基材、自動車用外装材等が挙げられる。具体的には、ドア基材(ドアトリム基材)、パッケージトレー基材、トノーカバー基材、ピラーガーニッシュ基材、スイッチベース基材、クオーターパネル基材、アームレストの芯材、シート構造材、シートバックボード、天井材、コンソールボックス基材、自動車用ダッシュボード基材、デッキトリム基材等が挙げられる。更に、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材が挙げられる。即ち、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等が挙げられる。
[2]成形体の製造方法
第1被覆層(11)となる第1ウェブ(115)と、基材層(12)となる第2ウェブ(125)と、第2被覆層(13)となる第3ウェブ(135)とが、この順に積層された積層ウェブ(105)を得る積層ウェブ形成工程(R1)と、
積層ウェブ(105)を厚さ方向へ圧縮して繊維ボード(16)を得る圧縮工程(R2)と、
繊維ボード(16)を賦形して成形体(1)を得る賦形工程(R3)と、を備える。
本方法によって、網状構造15を有する成形体1を製造することができる。即ち、第1被覆層11と、基材層12と、第2被覆層13と、がこの順に接合された多層構造10を有し、
基材層12は、植物繊維121と、植物繊維121同士を結着するバインダ樹脂122と、を含み、
バインダ樹脂122は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含み、
第1被覆層11及び第2被覆層13は、いずれも、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造15を有するとともに、非酸変性ポリオレフィンを含み、植物繊維121及び酸変性ポリオレフィンを含まない成形体1を製造することができる。
上記「第1ウェブ(115)」は、積層ウェブ105に含まれるウェブであって、成形体1において網状構造15を有する第1被覆層11となるウェブである。
従って、第1ウェブ115は、非酸変性ポリオレフィンを含み、酸変性ポリオレフィンを含まない樹脂繊維により形成できる。より具体的には、マトリックス樹脂として、非酸変性ポリオレフィンのみを含んだ樹脂繊維を用いることができる。尚、非酸変性ポリオレフィン及び酸変性ポリオレフィンに関する詳細は前述の通りである。
更に、樹脂繊維は、マトリックス樹脂以外に、添加剤(例えば、着色剤、無機難燃剤、酸化防止剤、抗菌剤、増量剤等)を含むことができる。その配合は限定されないが、マトリックス樹脂と添加剤との合計を100質量%とした場合、例えば、添加剤を20質量%以下、更に10質量%以下にすることができる。
樹脂繊維の繊維長及び繊維径は限定されないが、繊維長と繊維径との比が10〜15000の範囲であることが好ましい。より具体的には、繊維長は10mm以上であることが好ましく、10〜150mmがより好ましく、20〜100mmが更に好ましく、30〜80mmが特に好ましい。
また、繊維径は1mm以下が好ましく、0.001〜1.5mmがより好ましく、0.005〜0.7mmが更に好ましく、0.008〜0.5mmが更に好ましく、0.01〜0.3mmが特に好ましい。尚、繊維長及び繊維径の測定に関しては、前述した植物繊維と同様である。
また、樹脂繊維として、上述の繊維長及び繊維径を外れた形態のものを含むことができる。外れた形態の樹脂繊維を含む場合、その含有量は、樹脂繊維全体に対して10質量%(特に3質量%)以下であることが好ましい。
樹脂繊維の繊度は限定されないが、例えば、15dtex以下が好ましい。樹脂繊維の繊度を15dtex以下に抑えることにより、ウェブ原料としてより利用し易い形態を得ることができる。この繊度は、更に、1〜15dtexが好ましく、3〜11dtexがより好ましく、4〜10dtexが更に好ましい。
第1ウェブ115はどのように形成してもよく、例えば、エアレイ及びカード等のウェブ製造機を用いて形成できる。例えば、エアレイを用いる場合、樹脂繊維が所望の厚さとなるように堆積させることで、第1ウェブ115を得ることができる。
上記「第2ウェブ(125)」は、積層ウェブ105に含まれるウェブであって、成形体1において基材層12となるウェブである。
従って、第2ウェブ125は、植物繊維121と樹脂繊維とから形成できる。植物繊維121については前述の通りである。一方、第2ウェブ125を構成する樹脂繊維は、(1)酸変性ポリオレフィンと非酸変性ポリオレフィンとを含んだ樹脂繊維の利用、(2)酸変性ポリオレフィンを含んだ樹脂繊維と、非酸変性ポリオレフィンを含んだ樹脂繊維と、の併用、などにより形成できる。より具体的には、上記(1)の態様としては、マトリックス樹脂として、酸変性ポリオレフィン及び非酸変性ポリオレフィンを含んだ樹脂繊維を利用できる。また、上記(2)の態様としては、マトリックス樹脂として、酸変性ポリオレフィンを含み且つ非酸変性ポリオレフィンを含まない樹脂繊維と、マトリックス樹脂として、非酸変性ポリオレフィンを含み且つ酸変性ポリオレフィンを含まない樹脂繊維と、を併用することができる。
第2ウェブ125を構成する樹脂繊維にも、マトリックス樹脂以外に、添加剤(例えば、着色剤、無機難燃剤、酸化防止剤、抗菌剤、増量剤等)を配合できること、及び、その量に関しては、第1ウェブを構成する樹脂繊維の説明と同様である。
また、第2ウェブ125を構成する樹脂繊維の繊維長及び繊維径は限定されないが、第1ウェブ115を構成する樹脂繊維の各々を適用できる。但し、これらは同じであってもよく異なってもよい。
第2ウェブ125は、第1ウェブ115と同様に、どのように形成してもよい。例えば、エアレイを用いる場合、植物繊維121と樹脂繊維とが所望の割合に混合されるように送風により繊維を吹き飛ばし、所望の厚さとなるように堆積させることで第2ウェブ125を得ることができる。
上記「第3ウェブ(135)」は、積層ウェブ105に含まれるウェブであって、成形体1において網状構造15を有する第2被覆層13となるウェブである。
従って、第3ウェブ135は、第1ウェブ115と同様に、非酸変性ポリオレフィンを含み、酸変性ポリオレフィンを含まない樹脂繊維により形成できる。また、より具体的には、マトリックス樹脂として、非酸変性ポリオレフィンのみを含んだ樹脂繊維を用いることができることも同様である。
更に、第3ウェブ135を構成する樹脂繊維が、マトリックス樹脂以外に、添加剤(例えば、着色剤、無機難燃剤、酸化防止剤、抗菌剤、増量剤等)を含むことができることも同様であり、その配合についても同様である。
また、第3ウェブ135を構成する樹脂繊維の繊維長、繊維径及び繊度は限定されないが、第1ウェブ115を構成する各々を適用できる。但し、これらは同じであってもよく異なってもよい。
上記「積層ウェブ(105)」は、第1被覆層11となる第1ウェブ115、基材層12となる第2ウェブ125と、第2被覆層13となる第3ウェブ135とが、この順に積層されたウェブである。この積層ウェブ105は、積層ウェブ形成工程により得られる。
尚、「この順に積層された」とは、第1ウェブ115、第2ウェブ125、第3ウェブ135の順による積層も、第3ウェブ135、第2ウェブ125、第1ウェブ115の順による積層も、どちらも含む意味である。
上記「積層ウェブ形成工程(R1)」は、第1ウェブ115と、第2ウェブ125と、第3ウェブ135とが、この順に積層された積層ウェブ105を形成する工程である。上記構成であればよく、積層ウェブ105はどのように形成してもよいが、例えば、下記(1)及び(2)により得ることができる。
(1)図4に例示されるように、ウェブ形成手段51、52及び53を用いて、各ウェブ(115、125及び135)を作成しながら、ライン上で順次積層する態様。
この態様では、例えば、第1ウェブ115と第3ウェブ135とを、実質的に同じ目付のウェブにしてもよいし、異なる目付のウェブにしてもよい。異なる目付のウェブにする場合、第2ウェブが、表裏において材料構成比の傾斜、密度の傾斜等を有しても、第1ウェブ115と第3ウェブ135との差異により、この傾斜を補正することができる。
(2)図5に例示されるように、第2ウェブ125を2分割し、第2Aウェブ125Aと、第2Bウェブ125Bと、に分けて形成する態様。即ち、ウェブ形成手段51、52、53及び54を用いて、各ウェブ(115、125A、125B及び153)を作成しながら、ライン上で順次積層する態様である。
この態様では、例えば、第1ウェブ115となるウェブと第2Aウェブ125Aとを積層された積層ウェブ素材と、第3ウェブ135となるウェブと第2Bウェブ125Bとを積層された積層ウェブ素材と、を形成した後、2つの積層ウェブ素材の第2Aウェブ125Aと第2Bウェブ125Bとが対面するように積層して積層ウェブ105を形成する態様へ変更することもできる。
また、上記(2)の態様では、例えば、第1ウェブ115と第3ウェブ135とが、実質的に同じ目付のウェブであり、第2Aウェブ125Aと第2Bウェブ125Bとが、実質的に同じ目付のウェブであれば、上述した2つの積層ウェブ素材は同じウェブであることになる。このため、1種類の積層ウェブ素材を作成し、この積層ウェブ素材を内向きに2つ積層することで積層ウェブ105を形成してもよい。従って、製造ライン内に配置するウェブ形成手段の数を、上記(1)の態様に比べて少なくすることもできる。更に、同じ2つの積層ウェブ素材から積層ウェブ105を形成するため、表面側と裏面側とで均質な積層ウェブ105を形成できる。
尚、上記(1)及び(2)の態様、更には、その他の態様に関わらず、積層ウェブ形成工程R1では、各ウェブを積層した後、必要に応じて交絡(ニードルパンチ等の交絡手段6を利用できる)して圧縮することができる。
更に、必要な大きさとなるように裁断手段7を用いて積層ウェブ105の大きさを調整することもできる。
上記「圧縮工程(R2)」は、積層ウェブ105を厚さ方向へ圧縮して繊維ボード16を形成する工程である。この際には、圧縮以外にも、加熱を行うことができる。即ち、積層ウェブ105に含まれる樹脂繊維を溶融又は軟化させて、圧縮した際に、植物繊維121同士を結着し易くすることができる。溶融又は軟化された樹脂は、圧縮により、植物繊維121同士の間へ流動される。そして、冷却されることにより、樹脂が固化されて、積層ウェブ105は、繊維ボード16となる。圧縮工程R2における圧縮は、どのように行ってもよく、その圧力も限定されず、公知の方法により行うことができる。また、加熱を行う場合にも同様である。
圧縮工程R2における加圧圧力は限定されず、所望の特性により変化させることができるが、例えば、0.5〜8MPaとすることができ、0.7〜5MPaが好ましく、1〜4MPaがより好ましい。更に、加熱を行う場合、加熱温度は限定されず、樹脂繊維を流動させることができる温度であればよい。具体的には、170〜250℃とすることが好ましく、180〜240℃とすることがより好ましく、190〜230℃とすることが特に好ましい。また、溶融した樹脂を固化する際には、20〜30℃程にまで冷却することが好ましい。この冷却は、強制的冷却であってもよいし、放冷であってもよい。
また、圧縮工程R2において加熱を行う場合、加圧と加熱とは同時であってもよく、別々に行うこともできる。別々に行う場合、流動可能な樹脂が固化される以前に加圧を行う。一方、同時に行う態様としては、熱間プレスを利用できる。
得られる繊維ボード16の目付及び厚さ等は限定されないが、例えば、目付は400〜3000g/mとすることができ、更には600〜2000g/mとすることができる。また、厚さは0.5mm以上(通常、50mm以下)とすることができ、更には1〜25mm、特に1.5〜10mmとすることができる。
上記「賦形工程R3」は、繊維ボード16を賦形して成形体1を得る工程である。上述した繊維ボード16が最終製品であれば、この繊維ボード16が成形体1となるため、賦形工程を行う必要はない。しかしながら、必要な凹凸形状は、通常、賦形工程R3により施すことができる。
また、賦形工程R3では、賦形を行うだけでなく、賦形と同時に意匠層3を形成することができる。即ち、例えば、繊維ボード16を、加熱装置9を用いて加熱し、繊維ボード16に含まれるバインダ樹脂を軟化又は溶融させた後、加熱された状態の繊維ボード16に、意匠層3となる意匠素材31を重ね合わせ、次いで、冷間プレス機10を用いて冷間プレスすることにより、意匠層3と成形体1とを有する内装材2を製造することができる(図6参照)。
賦形工程R3においても、圧縮工程R2と同様に、加熱及び加圧を行うことができる。即ち、加熱工程R31(加熱手段9を用いて繊維ボード16を加熱する工程)、及び、加圧工程32(加熱された繊維ボード16を、加圧手段10を用いて加圧する工程)を含むことができる。この際に、加熱温度、加圧圧力は限定されないが、圧縮工程R2と同様のものとすることができる。また、賦形工程R3では、加熱と圧縮とを同時に行ってもよいが、別々に行うことが好ましい。具体的には、加熱工程R31した後、加圧工程R32(冷間プレス等)を行うことが好ましい。
前述の通り、従来の方法では、圧縮工程及び賦形工程において、離型シートを要した。これは、酸変性ポリオレフィン等の変性樹脂が、基材層から露出された状態で、金型や治具と接するからである。例えば、圧縮工程では、熱板の表面にフッ素樹脂製の離型シートを供給して、2枚の離型シートで積層ウェブ105を挟みながら加熱プレスする対策が講じられる。また、この離型シートは、使用による劣化があるため、交換を要し、その際には、装置の稼働を停止する必要があった。これに対して、本方法では、離型シートを要しない。そのため、交換の必要がなく、装置の稼働を停止する必要がない。このため、生産性が高く、コストを低減できる。
[3]内装材
本発明の内装材2は、本発明の成形体1と、成形体1の表面に張り付けられた意匠層3と、を備えることを特徴とする(図3参照)。
意匠層3としては、例えば、織物、編物、不織布、天然皮革、合成皮革、樹脂シート、コーティング層等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。更に、これらの意匠層3は、成形体1に対してどのように接合されてもよい。即ち、接着、粘着、融着等により接合できる。
本発明の内装材によれば、低コストに種々の意匠性を有する内装材を簡便に得ることができる。
内装材2の具体的な種類は限定されないが、例えば、車両用途においては、インストルメントパネル、ドアトリム、パッケージトレー、トノーカバー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、アームレスト、シート、シートバックボード、天井材、コンソールボックス、ダッシュボード、デッキトリム等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
[4]実施形態の例示
以下、実施形態より、本発明を更に具体的に説明する。
[第1の実施形態]
(1)非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)のみからなる樹脂繊維(平均繊維長50mm)を、カード機を利用して、この樹脂繊維のみからなる第1ウェブ115に形成する。
(2)ケナフ繊維(平均繊維長70mm、繊度4〜10dtex)からなる植物繊維121を用意とする。更に、非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)90質量%と、酸変性ポリオレフィン(マレイン酸変性ポリプロピレン)10質量%と、を含んだ繊維(平均繊維長50mm)を用意する。これらの繊維を、カード機を利用して、植物繊維121と樹脂繊維との質量比が60:40である第2ウェブ125に形成する。
(3)非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)のみからなる樹脂繊維(平均繊維長50mm)を、カード機を利用して、この樹脂繊維のみからなる第3ウェブ315に形成する。
(4)これらの第1ウェブ115、第2ウェブ125、第3ウェブ135をこの順に積層して、積層ウェブ105を形成し、裁断する。
(5)裁断された積層ウェブ105を200℃まで加熱した後、圧縮しながら25℃まで冷却して、厚さ2.4mm、目付1.0kg/mの繊維ボード16を得る。
得られる繊維ボード16は、第1被覆層11(目付Mg/m)と、基材層12(目付Mg/m)と、第2被覆層13(目付Mg/m)と、をこの順に備えた形態となる。このうち、第1被覆層11は、ホモポリプロピレンからなる樹脂繊維が溶融されて網状構造となった層である。また、基材層12は、植物繊維121がバインダ樹脂122で結着され、結着樹脂が非酸変性ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンとを含んだ層である。更に、第2被覆層13は、ホモポリプロピレンからなる樹脂繊維が溶融されて網状構造となった層である。各層の目付の相関は、M=M3であり、M+M3≦M2である。
この構成により、圧縮時に離型シートを用いることなく、繊維ボード16を形成できる。
[第2の実施形態]
(1)非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)と着色剤とからなる樹脂繊維(平均繊維長50mm)を、カード機を利用して、この樹脂繊維のみからなる第1ウェブ115に形成する。
(2)ケナフ繊維(平均繊維長70mm、繊度4〜10dtex)からなる植物繊維121を用意とする。更に、非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)90質量%と、酸変性ポリオレフィン(マレイン酸変性ポリプロピレン)10質量%と、を含んだ繊維(平均繊維長50mm)を用意する。これらの繊維を、カード機を利用して、植物繊維121と樹脂繊維との質量比が60:40である第2ウェブ125に形成する。
(3)非酸変性ポリオレフィン(ホモポリプロピレン)のみからなる樹脂繊維(平均繊維長50mm)を、カード機を利用して、この樹脂繊維のみからなる第3ウェブ315に形成する。
(4)これらの第1ウェブ115、第2ウェブ125、第3ウェブ135をこの順に積層して、積層ウェブ105を形成し、裁断する。
(5)裁断された積層ウェブ105を200℃まで加熱した後、圧縮しながら25℃まで冷却して、厚さ2.4mm、目付1.0kg/mの繊維ボード16を得る。
得られる繊維ボード16は、第1被覆層11(目付Mg/m)と、基材層12(目付Mg/m)と、第2被覆層13(目付Mg/m)と、をこの順に備えた形態となる。このうち、第1被覆層11は、ホモポリプロピレンからなる樹脂繊維が溶融されて網状構造となった層である。また、基材層12は、植物繊維121がバインダ樹脂122で結着され、結着樹脂が非酸変性ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンとを含んだ層である。更に、第2被覆層13は、ホモポリプロピレンからなる樹脂繊維が溶融されて網状構造となった層である。各層の目付の相関は、M=Mであり、M+M≦Mである。
この構成により、圧縮時に離型シートを用いることなく、繊維ボード16を形成できる。更には、第1被覆層11側から観察した場合に、配合された着色剤によって着色された状態であり、他層へ着色剤を配合することなく、少ない着色剤の使用によって、繊維ボード全体に波及される着色を得ることができる。
[第3の実施形態]
第1の実施形態と同様にして、繊維ボード16を得る。但し、得られる繊維ボード16は、第1被覆層11(目付Mg/m)と、基材層12(目付Mg/m)と、第2被覆層13(目付Mg/m)と、をこの順に備えた形態であり、各層の目付の相関が、M≠Mであり、M+M≦Mである点で異なる。
この構成により、圧縮時に離型シートを用いることなく、繊維ボード16を形成できる。更には、第1被覆層11と第2被覆層13との目付に差を設けることにより、表裏の収縮率を変えて、基材層12内の構成材料の偏りによる表裏収縮差を抑え込むこと可能となる。即ち、基材層12の1層のためにウェブの貼合せを要しない。
本発明は、自動車等の車両関連分野、船舶関連分野、航空機関連分野、建築関連分野等において広く利用される。本発明により得られる繊維ボードは、上記分野における内装材、外装材、構造材等として好適である。
1;成形体、
10;多層構造、
11;第1被覆層、
12;基材層、
121;植物繊維、
122;バインダ樹脂、122’;樹脂繊維、
13;第2被覆層、
15;網状構造、
105;積層ウェブ、
115;第1ウェブ、
125;第2ウェブ、125A;第2Aウェブ、125B;第2Bウェブ、
135;第3ウェブ、
16;繊維ボード、
2;内装材、
3;意匠層、
51、52、53、54;ウェブ形成手段、
6;交絡手段(ニードルパンチ)、
7;切断手段。

Claims (6)

  1. 第1被覆層と、基材層と、第2被覆層と、がこの順に接合された多層構造を有し、
    前記基材層は、植物繊維と、前記植物繊維同士を結着するバインダ樹脂と、を含み、
    前記バインダ樹脂は、酸変性ポリオレフィンと、非酸変性ポリオレフィンと、を含み、
    前記第1被覆層及び前記第2被覆層は、前記非酸変性ポリオレフィンを含み、前記植物繊維及び前記酸変性ポリオレフィンを含まないことを特徴とする成形体。
  2. 前記第1被覆層及び前記第2被覆層は、樹脂繊維堆積物が溶融されてなる網状構造を有する請求項1に記載の成形体。
  3. 前記第1被覆層の目付をMg/mとし、前記基材層の目付をMg/mとし、前記第2被覆層の目付をMg/mとした場合に、0.025≦(M+M)/M≦1である請求項1又は2に記載の成形体。
  4. 前記第1被覆層及び前記第2被覆層のうちの少なくとも一方の被複層が、着色剤を含む請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の成形体。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の成形体と、前記成形体の表面に張り付けられた意匠層と、を備えることを特徴とする内装材。
  6. 請求項2に記載の成形体の製造方法であって、
    前記第1被覆層となる第1ウェブと、前記基材層となる第2ウェブと、前記第2被覆層となる第3ウェブとが、この順に積層された積層ウェブを得る積層ウェブ形成工程と、
    前記積層ウェブを厚さ方向へ圧縮して繊維ボードを得る繊維ボード形成工程と、
    前記繊維ボードを賦形して前記成形体を得る成形工程と、を備えることを特徴とする成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7407257B1 (ja) * 2022-10-04 2023-12-28 フロムファーイースト株式会社 人工皮革、及び人工皮革の製造方法

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