JP2021193015A - 飛行体及びこれを用いた荷物の輸送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物の積み込みと取り出しが簡便に行え、専門の知識がない者であっても容易且つ安全に運用可能な飛行体を提供すること。【解決手段】本開示は、飛行体に関するものである。飛行体は、対象物を積載する搭載空間と、搭載空間に対象物を積込むための積込口と、搭載空間に積載された対象物を取り出すための取出口と、を備えている。本開示の積込口と、取出口は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている。かかる構成によれば、専門的な知識がない者であっても容易且つ安全に運用することが可能となる。【選択図】図2

Description

本開示は、飛行体に関し、特に、荷物を運ぶための機構を備えた飛行体、並びに荷物の輸送方法に関する。
近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体(以下、「飛行体」と総称する)を利用して荷物の配達を行う試みがなされており、無人航空機による配送の実用化に向けた取り組みが進んでいる。特許文献1には、食品等の様々な物品(以下、「対象物」)の配送が可能な飛行体が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、対象物を格納する配達ユニットを備える無人航空機が、自律もしくは部分的に自律してあらゆるタイプのアイテムを配達するために使用可能な配達用ドローンを提供する(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/035578号 米国特許出願公開第20180196445号明細書
特許文献1においては、1つ又は複数の対象物を格納する配達ユニットを備える無人航空機の情報をモニタしながら対象物を遠隔アドレスに配送可能とし、また、配達ユニットが展開可能部分を備えることで受け取りユーザーが対象物を受け取ることができる。
しかしながら、この特許文献1にも用いられている荷物を機体の下側から取り付ける方法は、発送者が対象物の取り付けを行う場合方法が簡便とは言い難い。
実際に小売店や運送業者によって運用され、配送業務が行われる場合、機体への対象物搭載方法は、より多くの人が、専門の知識を必要とせず、簡単に運用でき、且つローコストであることが望ましい。
特許文献2においては、積み込み作業を簡便化する方法として、荷物の積み込みが自動で行われる装置が開発されている。
積み込み装置は、機体に搭載する対象物を所定の場所にセットするだけで、機体への対象物搭載や機体の離陸等が市道で行われる。しかし、このような自動システムの装置は大型であったり、装置そのものの導入コストが大きかったりするため、実務への導入は困難である。
そこで、本開示は、対象物の積み込みと取り出しが簡便に行え、専門の知識がない者であっても容易且つ安全に運用可能な、飛行体を提供することを一つの目的とする。
本開示によれば、対象物を積載する搭載空間と、搭載空間に対象物を積込むための積込口と、搭載空間に積載された対象物を取り出すための取出口と、
を備える飛行体であって、積込口と、取出口は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている、飛行体を提供することができる。
本開示によれば、対象物の積み込みと取り出しが簡便に行え、専門の知識がない者であっても容易且つ安全に運用可能な飛行体を提供し得る。
本開示による荷物の出し入れ方法を側面から見た概念図である。 図1の荷物の出し入れ方法の他の側面図である。 本開示による荷物の出し入れ方法を側面から見た概念図である。 図3の荷物の出し入れ方法の他の側面図である。 本開示による荷物の出し入れ方法を備える飛行体が対象物を複数搭載している時の概念図である。 本開示による荷物の出し入れ方法を備える飛行体が対象物を複数搭載している時のその他の概念図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の上方からの対象物投入時の図である。 図7の荷物の出し入れ方法の飛行時の図である。 図7の荷物の出し入れ方法の対象物排出時の図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の側方からの対象物投入時の図である。 図10の荷物の出し入れ方法の飛行時の図である。 図10の荷物の出し入れ方法の対象物排出時の図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の対象物を複数搭載する場合の上方からの対象物投入時の図である。 図13の荷物の出し入れ方法の飛行時の図である。 図13の荷物の出し入れ方法の対象物排出時の図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の側面図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の側面図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の側面図である。 図13の荷物の出し入れ方法の対象物排出時の図である。 本開示による荷物の出し入れ方法の対象物排出機構を上面から見た図である。 図20の対象物排出機構の排出時の動作例である。 本開示による荷物の出し入れ方法を備える移動体を側面から見た概念図である 図22の移動体の対象物排出時の図である。 本開示による荷物の出し入れ方法を備える飛行体が、下方から対象物を搭載する時の側面図である。 本開示による荷物の出し入れ方法を備える移動体が、下方から対象物を搭載する時の側面図である。 図1の飛行体の機能ブロック図である。
本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の実施の形態によるは、以下のような構成を備える。
[項目1]
対象物を積載する搭載空間と、
前記搭載空間に前記対象物を積込むための積込口と、
前記搭載空間に積載された前記対象物を取り出すための取出口と、
を備える飛行体であって、
前記積込口と、前記取出口は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている、
飛行体。
[項目2]
項目1に記載の飛行体であって
前記積込口は、前記搭載空間の上方に設けられており、
前記取出口は、前記搭載空間の下方に設けられている、
飛行体。
[項目3]
項目1に記載の飛行体であって
前記積込口は、前記搭載空間の側方に設けられており、
前記取出口は、前記搭載空間の下方に設けられている、
飛行体。
[項目4]
項目1乃至項目3のいずれかに記載の飛行体であって、
前記取出口は、前記対象物を排出するための排出機構を有している、
飛行体。
[項目5]
項目4のいずれかに記載の飛行体であって、
前記排出機構は、着陸地点において所定のデバイスと通信を行うことにより、排出実行信号を受信することによって排出を行う、
飛行体。
<本開示による実施形態の詳細>
以下、本開示の実施の形態によるについて、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示されるように、本開示の実施の形態による飛行体100は、対象物10を積載する搭載空間50を備えている。搭載空間50は、対象物10を積込むための積込口51および対象物10を取り出すための取出口52が設けられており、積込口51と取出口52は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている。
また、飛行体100は飛行を行うために少なくともプロペラ110やモーター111等の要素を備えており、それらを動作させるためのエネルギー(例えば、二次電池や燃料電池、化石燃料等)を搭載していることが望ましい。
なお、図示されている飛行体100は、本開示の構造の説明を容易にするため簡略化されて描かれており、例えば、制御部等の詳しい構成は図示していない。
飛行体100および移動体200は図の矢印Dの方向(−YX方向)を進行方向としている(詳しくは後述する)。
なお、以下の説明において、以下の定義に従って用語を使い分けることがある。
前後方向:+Y方向及び−Y方向、上下方向(または鉛直方向):+Z方向及びZ方向、左右方向(または水平方向):+X方向及び−X方向、進行方向(前方):−Y方向、後退方向(後方):+Y方向、上昇方向(上方):+Z方向、下降方向(下方):−Z方向
プロペラ110a、110bは、モーター111からの出力を受けて回転する。プロペラ110a、110bが回転することによって、飛行体100を出発地から離陸させ、移動させ、目的地に着陸させるための推進力が発生する。なお、プロペラ110a、110bは、右方向への回転、停止及び左方向への回転が可能である。
図1に示されるように、飛行体100は搭載部を備えており、配送する対象物10a(以下、単に対象物10とも称する)の搭載が可能である。搭載する対象物10は、例示すれば、企業・個人間で交わされる書類・商品や、飲食店が提供する食品、救援物資、調査機器などがあるが、これに限らない。
本開示の飛行体が備えるプロペラ110は、1以上の羽根を有している。羽根(回転子)の数は、任意(例えば、1、2、3、4、またはそれ以上の羽根)でよい。また、羽根の形状は、平らな形状、曲がった形状、よじれた形状、テーパ形状、またはそれらの組み合わせ等の任意の形状が可能である。なお、羽根の形状は変化可能である(例えば、伸縮、折りたたみ、折り曲げ等)。羽根は対称的(同一の上部及び下部表面を有する)または非対称的(異なる形状の上部及び下部表面を有する)であってもよい。羽根はエアホイル、ウイング、または羽根が空中を移動される時に動的空気力(例えば、揚力、推力)を生成するために好適な幾何学形状に形成可能である。羽根の幾何学形状は、揚力及び推力を増加させ、抗力を削減する等の、羽根の動的空気特性を最適化するために適宜選択可能である。
また、本開示の飛行体が備えるプロペラは、固定ピッチ、可変ピッチ、また固定ピッチと可変ピッチの混合などが考えられるが、これに限らない。
モーター111は、プロペラ110の回転を生じさせるものであり、例えば、駆動ユニットは、電気モーター又はエンジン等を含むことが可能である。羽根は、モーター111によって駆動可能であり、モーター111の回転軸(例えば、モータ111の長軸)の周りに回転する。
羽根は、すべて同一方向に回転可能であるし、独立して回転することも可能である。羽根のいくつかは一方の方向に回転し、他の羽根は他方方向に回転する。羽根は、同一回転数ですべて回転することも可能であり、夫々異なる回転数で回転することも可能である。回転数は移動体の寸法(例えば、大きさ、重さ)や制御状態(速さ、移動方向等)に基づいて自動又は手動により定めることができる。
飛行体100は、風速と風向に応じて、各モーターの回転数や、飛行角度を決定する。これにより、飛行体は上昇・下降したり、加速・減速したり、方向転換したりといった移動を行うことができる。
飛行体100は、事前または飛行中に設定されるルートやルールに準じた自律的な飛行や、プロポを用いた操縦による飛行を行うことができる。例えば、配送業務においては、発送元となる施設から配送先の施設や住宅まで自律的に飛行することが望ましい。
本開示の飛行体100が備える搭載空間50は、飛行体内部または外部に設けられており、対象物が飛行体の傾きに準じて傾くように搭載してもよいし、また、1軸以上のジンバル構造等の手段を用いて独立変位可能に接続し、飛行体の傾きの干渉を受けないように搭載してもよい。
飛行体を利用した対象物の配送について、以下に事業者から個人宅へ配送する場合の例を示す。
(1)配送を行う事業(例えば、運送業者、小売業者、コンビニエンスストア、ファストフード店など)の事業従事者が対象物を飛行体に搭載する。
(2)配送先に向け、飛行体が離陸する。
(3)飛行体が配送先に到着する。
(4)所定の場所に飛行体が着陸または所定の場所でホバリングする。
(5)荷物を排出し、所定の場所に対象物を下ろす。
(6)飛行体が再上昇し、移動を開始する。
(7)続けて配送を行う場合は次の配送先に向かい、同様に荷物を排出する。
(8)配送が完了した飛行体は、所定の施設へと戻る。
(9)飛行体に対して、バッテリー交換や充電、メンテナンスなど必要な事項を行う。
既存の宅配用無人航空機においては、機体の下方から対象物の積み込みと取り出しを行う機体以外に、対象物搭載用のケースが備えられ、機体の側方からケースを開閉して対象物の積み込みおよび取り出しを行うことが可能な機体も多く開発されている。この方法を取る機体では、機体の下方への対象物の搭載と異なり、ユーザーは複雑な作業を求められない。
しかし、今後無人航空機による宅配などが普及した場合に、荷物の受け取りは事業従事者ではなく、個人宅に住む一般市民が行うこととなる。その場合には、個人宅に着陸した機体から、機体のケースを開けて荷物を取り出し、ケースの蓋を閉じるという動作を個人が行うこととなる。
動作を個人に委ねる場合には多くの危険が伴うことが想定される。例えば、ケースの閉め忘れや、機体の様々な部分に不用意に触れることによる故障や事故、幼児や動物などの怪我やいたずら、悪意を持った個人による改造や破壊、機体の再起動時の巻き込み事故などがあげられる。機体に何らかの損傷があった場合には、配送ルートのトレースにより発生点を絞り込むことは可能となるものの、このようなリスクが起きる可能性は減らすことが望ましい。
個人宅で荷物を受け取るユーザーが、機体に近づいたり触れたりする必要のない手段として、機体の下部に荷物を搭載し、配送先で荷物を切り離すという方法がある。この方法は、事業従事者が荷物を機体下側から機体に接続させ、配達先に着陸後荷物を下に下ろす他、配達先で着陸せず、上空から荷物を下ろすため、荷物を受け取るユーザーは機体に触れる必要がなくなる。しかし、荷物搭載用のケースに横方向から搭載する方法と比較して、事業従事者の動作は煩雑もしくは複雑なものとなってしまう。
そこで、本開示における荷物搭載システムにおいては、例えば図2等に示されるように、機体への荷物搭載用の開口部と機体から荷物を下ろす為の開口部を別途設けることにより、荷物の搭載動作の簡便さを維持しながら、荷下ろし時の安全性を向上させる。
図7に示されるように、飛行体への荷物の搭載は機体上部から落とし込むことで荷物を搭載できる。そのため、手動で機体下部に荷物を取り付ける動作は不要となり、複雑な動作や機体への接触を最低限にすることが可能となる。
また、防水・防塵や空力等に配慮してカバーを取り付けた場合にも、基本的に上蓋の開閉の操作のみが求められる。
<実施例1>
図1乃至図2に示されるように、対象物10は機体の上方から搭載され、機体の下方から対象物10を取り出すことが可能である。
図7において、機体の上方に設けられた積込口51から積み込まれた対象物は排出機構53により機体の所定の位置で止まる。この時、Z方向の固定と共にX及びY方向の固定手段を設ける場合、搭載する対象物10の寸法が機体の搭載部の格納最大サイズより小さいものでも搭載部内で滑らないように搭載する事が可能となる。排出機構53が対象物10の保持を止めるもしくは対象物10を着陸地点に降ろす動作をすることにより、対象物10は飛行体100から排出される。
また、対象物搭載用の積込口51及び取出口52には、防滴や空力、機体の挙動による対象物10の落下防止等の観点から、蓋等が設けられてもよい。蓋には、ロック機構(ロックピン等)、所定の力をかけなければ開かない機構(磁石等)、ロックの有無が目視で確認可能な機構等が備えられていることが好ましい。セキュリティの観点からのロック機構については後述する。
図8に示すように、対象物10を搭載した飛行体100は配送先へと飛行する。人の操作を介する飛行もしくは自律制御を含む飛行により、飛行体100は対象物10の配送先の所定の位置へ到達する。
図9に示すように、飛行体100が所定の場所で着陸やホバリング等の、対象物10の排出に好適な状態となった場合に、対象物10は、排出機構53により、機体下部から排出され得る。
飛行体100は、対象物10を所定の場所に取り出した後その場を離れ、次の目的地へ向かうことが出来る。また、対象物10を受け取るユーザーは、所定の場所に届けられた対象物を取得することが出来る。受け取りユーザーが飛行体10の機体に接触する必要がないため、機体側とユーザー側のどちらにとっても安全性が高い運用が可能となる。
<実施例2>
本開示による第1の実施の形態パターン2の詳細において、パターン1と重複する構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明は省略する。
図3乃至図4、および図10乃至図12に示されるように、対象物10は機体の側方から搭載され、機体の下方から対象物10を取り出すことが可能である。
飛行体100が有している、対象物10を排出するための排出機構53は、単純な機構としては図9や図12に示される開閉機構ならびに、図20乃至図21に示される回転機構等が挙げられる。このような排出機構は、対象物10の保持と排出両方の役割を果たすことが可能であり、保持していた対象物10を動作により自由落下させ、飛行体から排出する。
飛行体100が着陸している場合に、自由落下による対象物10への衝撃は軽度であるが、上空にて対象物10の排出を行う場合には、対象物10に予め落下傘等の降下速度を減衰させる機構を設けておくことが好ましい。例えば、人の立ち入りや飛行体の着陸が困難な山中等に救援物資を届けたり、調査機器を設置したりする場合には、上空からの対象物10の投下が必要となる。
他に、ギアによる送り出しや、ロボットアーム、スロープ等を利用することで、自由落下のような対象物10への衝撃を抑えながら排出を行うことが可能となる。例えばスロープでは、搭載空間50の蓋を兼用させてもよい。
また、飛行体100は、図5乃至図6のように対象物10を複数配送先分積んでもよい。対象物10を機体の上方から搭載し、機体の下方から降ろす方式をとる場合、複数の送付先の対象物10を載せ、円滑に荷下ろしをするためには、図13乃至図19に示されるように、先入れ先出しとなるよう先に下ろす対象物10から積むことが好ましい。しかしながら、対象物10の搭載順についてはこれに限らない。
なお、積込口51を下側に設けた飛行体においては、着陸面に置かれている対象物10を飛行体が回収することが可能となる。下側から回収された対象物10を上側や左右に設けられた取出口52から排出することとすれば、図13乃至図15とは反対の方向に先入れ先出しとすることが可能である。
例えば図24乃至図25に示されるように、地上に置かれている対象物10a(図ではロードコーンを例示している)を、本開示の実施の形態による飛行体100または移動体200が回収し、上方又は側方から排出することが可能であり、この場合、先入れ先出しを実現するとともに、対象物10aの取り出しを簡便にする。
飛行体100の運用においては、前述した防滴や空力、対象物の落下防止等の観点からのロック機構以外に、セキュリティの観点からのロック機構を備えることが望ましい。
飛行体100に設けられた排出機構は、着陸地点や対象物の排出地点において、所定のデバイスと通信を行い、排出実行信号を受信することによって排出を行うことが可能となるとした場合、搭載物が誤った地点で排出されたり、受け入れ態勢が整っていない場合に排出されたりといった事故を防止することができる。
上述した飛行体は、図26に示される機能ブロックを有している。なお、図26の機能ブロックは最低限の参考構成である。フライトコントローラは、所謂処理ユニットである。処理ユニットは、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。処理ユニットは、図示しないメモリを有しており、当該メモリにアクセス可能である。メモリは、1つ以上のステップを行うために処理ユニットが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。メモリは、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラやセンサ類から取得したデータは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影した静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。
処理ユニットは、回転翼機の状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θ、θ及びθ)を有する回転翼機の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために回転翼機の推進機構(モータ等)を制御する。制御モジュールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
処理ユニットは、1つ以上の外部のデバイス(例えば、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部と通信可能である。送受信機は、有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。例えば、送受信部は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。送受信部は、センサ類で取得したデータ、処理ユニットが生成した処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
本実施の形態によるセンサ類は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。
<第2の実施の形態>
本開示による第2の実施の形態の詳細において、第1の実施の形態と重複する構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明は省略する。
図22乃至図23に示されるように、本開示の実施の形態による移動体200は、対象物10を積載する搭載空間50を備えている。搭載空間50は、対象物10を積込むための積込口51および対象物10を取り出すための取出口52が設けられており、積込口51と取出口52は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている。
移動体200は、すでに周知である自動走行ロボット等の、対象物を搭載でき、且つ目的の地点までの移動を可能とする機能を有している。
以上説明したように、本開示の実施の形態によれば、荷物の積込口と取出し口とを異なるものとたため、荷物の積込と取出しを効率良く行うことが可能になる。なお、積込口は前側、後側、右側、左側、上側、下側のいずれでもよい。特に上側である場合には荷物を降ろすだけであるため簡単に積込むことができる。また上から積込むことが困難である場合には、例えば、前側、後側、右側、左側等、水平方向から積み込むこととしてもよい。また、荷物の取出口も、積込口と異なっていれば、前側、後側、右側、左側、上側、下側のいずれでもよい。この場合、荷物の自動の積み下ろしを行う場合には下側から取り出すこととしてもよいが、例えば、手動で荷物を取り出す場合には前側、後側、右側、左側等、水平方向から取り出すこととしてもよい。また、重量が大きくなければ上側から取り出すこととしてもよい。
更には、必要に応じて、積込口と取出口は夫々又は一方が複数あってもよい。これにより、特に、着陸場所の状況に応じて、取り出しやすい取出し口を選択してから荷物を取り出すことが可能となる。
以上説明したように、本開示によれば、荷物等の対象物を第1の方向(積載口に積載する際に荷物を積み込む方向)に沿って積込口から搭載空間に積載する。その後、飛行体を飛行させて目的地まで移動し、目的地において、荷物を第2の方向(搭載空間内に積載された荷物を取出口から取り出す方向)に沿って取出口から取り出す。この場合、積載口と取出口が少なくとも部分的に異なっている。このため、荷物の積載方向と取出し方向も異なることとすることができる。かかる構成によれば、積込時と取出時の周囲の環境が異なっていてもスムーズに荷物を出し入れすることが可能となる。
また、このように、2方向からの積込み及び取出しを可能としておけば、一方を積み込み用、他方を取り出し用としてそれらの用途を固定しなくとも、飛行体の発着場所の環境に応じて柔軟に対応することができる。
上述した実施の形態は、本開示の理解を容易にするための例示に過ぎず、本開示を限定して解釈するためのものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本開示にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
10a〜10e 対象物
50 搭載空間
51 積込口
52 取出口
53 排出機構
100 飛行体
110a〜100h プロペラ
111a〜111h モーター
200 移動体


Claims (6)

  1. 対象物を搭載する搭載空間と、
    前記搭載空間に前記対象物を積込むための積込口と、
    前記搭載空間に積載された前記対象物を取り出すための取出口と、
    を備える飛行体であって、
    前記積込口と、前記取出口は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている、
    飛行体。
  2. 請求項1に記載の飛行体であって
    前記積込口は、前記搭載空間の上方に設けられており、
    前記取出口は、前記搭載空間の下方に設けられている、
    飛行体。
  3. 請求項1に記載の飛行体であって
    前記積込口は、前記搭載空間の側方に設けられており、
    前記取出口は、前記搭載空間の下方に設けられている、
    飛行体。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の飛行体であって、
    前記取出口は、前記対象物を排出するための排出機構を有している、
    飛行体。
  5. 請求項4のいずれかに記載の飛行体であって、
    前記排出機構は、着陸地点において所定のデバイスと通信を行うことにより、排出実行信号を受信することによって排出を行う、
    飛行体。
  6. 対象物を積載する搭載空間と;前記搭載空間に前記対象物を積込むための積込口と;前記搭載空間に積載された前記対象物を取り出すための取出口と;を備え、前記積込口と、前記取出口は少なくとも部分的に異なる位置に設けられている飛行体を利用した荷物の輸送方法であって、
    前記対象物を第1の方向に沿って前記積込口から前記搭載空間に積載する、積載ステップと、
    前記飛行体が目的地まで飛行するステップと、
    前記対象物を第2の方向に沿って前記取出口から取り出す、取出ステップと、を含む、
    荷物の輸送方法。

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