以下、決済装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、本実施形態は、POS(Point of Sales)端末を決済装置の一態様とした場合である。
[第1の実施形態]
図1は、決済装置としてのPOS端末10を含む決済システムの概略構成図である。決済システムは、POS端末10と決済端末20とを含む。POS端末10と決済端末20とは、通信ケーブル30によって接続されている。POS端末10と決済端末20とは、典型的には店舗のレジ(会計場)に設置されている。レジが複数ある店舗では、POS端末10と決済端末20とが、各レジにそれぞれ設置されている。
POS端末10は、消費者が購入する商品の販売データを登録処理するための端末である。POS端末10は、商品販売データが登録処理された商取引の代金が現金で支払われる場合に、決済処理を行う。POS端末10は、典型的にはキャッシャ等と称される店員がオペレータとなる。POS端末10は、消費者自身がオペレータとなるセルフタイプのものであってもよい。
POS端末10は、第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ50と接続している。第1の通信ネットワーク41は、例えばLAN(Local Area Network)である。複数のPOS端末10が稼動している店舗では、各POS端末10がそれぞれ第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ40と接続している。
店舗サーバ50は、その店舗での商品販売を一元的に管理する機能を有する。この機能を実現するために、店舗サーバ50は、商品データベース51を備える。商品データベース51は、商品毎に作成される商品データレコードの集合体である。商品データレコードは、商品コード、商品名、単価等のデータ項目を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するために商品毎に設定された一意の識別コードである。商品名及び単価は、その商品コードで識別される商品の固有名称及び1点あたりの価格である。POS端末10は、消費者が購入する商品の商品データレコードに記述されている価格等を基に、当該商品の販売データを登録処理する。したがって、POS端末10の台数に係わらず、同一商品は同一価格で商品販売データが登録処理されることとなる。
また店舗サーバ50は、店舗と会員登録を行った消費者を一元的に管理する機能も有する。この機能を実現するために、店舗サーバ50は、会員データベース52を備える。会員データベース52は、会員毎に作成される会員データレコード521(図2を参照)の集合体である。図2に示すように、会員データレコード521は、会員ID、優待ランクL、累積ポイント等のデータ項目を含む。会員IDは、各会員を個々に識別するために会員毎に設定された一意の識別コードである。
優待ランクLは、その会員IDで識別される会員の店舗に対する貢献度から設定されるランクである。優待ランクLは、例えば売上実績が大きいほど高くなるように段階的に設定された値である。優待ランクLは、例えば来店頻度が多いほど高くなるように段階的に設定された値であってもよい。あるいは優待ランクは、売上実績と来店頻度とを加味して段階的に設定された値であってもよい。
累積ポイントは、その会員IDで識別される会員に対して付与されたサービスポイントの累積値である。会員は、累積ポイントに応じたサービスを受けることができる。サービスは、例えば累積ポイントの全部又は一部を額面金額とする金券の発行サービスである。このようなサービスは周知のものであり、その種類は特に限定されるものではない。
決済端末20は、非現金決済を処理するための端末である。すなわち決済端末20は、商品販売データが登録処理された商取引の代金がクレジット決済、電子マネー決済、コード決済等の非現金で支払われる場合に、決済処理を行う。決済端末20は、店員若しくは消費者によって操作される。
決済端末20は、第2の通信ネットワーク42を介して複数の決済サーバ60と接続している。第2の通信ネットワーク42は、例えばインターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)等である。第2の通信ネットワーク42は、電話通信網又は移動体通信網を含んでもよい。あるいは第2の通信ネットワーク42は、これらの組み合わせであってもよい。複数の決済端末20が稼動している店舗では、各決済端末20がそれぞれ第2の通信ネットワーク42を介して複数の決済サーバ60と接続している。
決済サーバ60は、決済端末20での非現金決済による決済処理を支援するためのサーバ用コンピュータである。決済サーバ60は、クレジットカード発行会社、電子マネーサービス運営会社、コード決済サービス運営会社等によって管理される。例えば、クレジットカード発行会社によって管理される決済サーバ60は、決済端末20で読み取られたクレジットカードの認証を行い、正当性が承認されたクレジットカードでの代金支払いを完了させる。電子マネーサービス運営会社によって管理される決済サーバ60は、決済端末で読み取られた電子マネー媒体の電子マネーによる代金支払いを完了させる。コード決済サービス運営会社によって管理される決済サーバ60は、決済端末で読み取られたバーコード又は二次元コードに関連付けられたチャージ残高による代金支払いを完了させる。
図3は、決済端末20の要部回路構成を示すブロック図である。決済端末20は、プロセッサ21、メモリ22、タッチパネル23、通信インターフェース24及び第1乃至第4の外部インターフェース251、252、253、254を備える。決済端末20は、プロセッサ21と、メモリ22、タッチパネル23、通信インターフェース24及び第1乃至第4の外部インターフェース251、252、253、254とを、システムバス26で接続している。システムバス26は、アドレスバス、データバス等を含む。決済端末20は、プロセッサ21とメモリ22とをシステムバス26で接続することによって、コンピュータを構成している。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、決済端末20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メモリ22は、上記コンピュータの記憶部分に相当する。メモリ22は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。またメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
タッチパネル23は、決済端末20の入力デバイス及び表示デバイスを兼ね備えた機器である。タッチパネル23は、表示デバイスに表示された画像に対するタッチ位置を入力デバイスによって検知し、そのタッチ位置情報をプロセッサ21に出力する。
通信インターフェース24は、第2の通信ネットワーク42を介して接続された複数の決済サーバ60との間でデータ通信を行うための回路である。
第1の外部インターフェース251は、POS端末10との通信用である。第1の外部インターフェース251には、通信ケーブル30が接続される。
第2の外部インターフェース252は、リーダ・ライタ71との通信用である。リーダ・ライタ71は、電子マネー媒体の読取り及び書込みに供せられる。電子マネー媒体は、電子マネー決済で使用される記憶媒体である。例えばICカード、スマートフォン等が電子マネー媒体に相当する。
第3の外部インターフェース253は、ピンパッド72との通信用である。ピンパッド72は、クレジットカードの読取り及び暗証番号の入力に供せられる。
第4の外部インターフェース254は、コードリーダ73との通信用である。コードリーダ73は、コード決済用のデータコードの読取りに供せられる。データコードは、例えばバーコード又は二次元コードである。データコードは、英数字、記号等を含む文字列であってもよい。
なお、外部インターフェースの数は4つに限定されない。決済端末20は、その他のデバイス通信用の外部インターフェースを備えていてもよい。
図4は、POS端末10の要部回路構成を示すブロック図である。POS端末10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15、リーダ16、キーボード17、ディスプレイ18、プリンタ19、及び第1乃至第3の外部インターフェース110、111、112を備える。POS端末10は、プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15、リーダ16、キーボード17、ディスプレイ18、プリンタ19及び第1乃至第3の外部インターフェース110、111、112とを、システムバス120で接続している。システムバス120は、アドレスバス、データバス等を含む。POS端末10は、プロセッサ11とメインメモリ12及び補助記憶デバイス13とをシステムバス120で接続することによって、コンピュータを構成している。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、POS端末10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPUである。
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。またメインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13としては、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の周知の記憶デバイスを単独で、あるいは複数組み合わせて用いられる。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ11での処理によって生成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス13は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
メインメモリ12又は補助記憶デバイス13が記憶するアプリケーションプログラムは、後述する制御プログラムを含む。制御プログラムをメインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールすることができる。記録媒体は、CD−ROM、メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
時計14は、POS端末10の時刻情報源として機能する。プロセッサ11は、時計14によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時刻を計時する。
通信インターフェース15は、第1の通信ネットワーク41を介して接続された店舗サーバ50との間でデータ通信を行うための回路である。
リーダ16は、会員カードのデータを読み取るための入力デバイスである。会員カードは、会員となった各会員が所持するカード媒体である。会員カードには、当該会員固有の会員IDが記録されている。会員IDは、会員カードに磁気記録されていてもよいし、ICメモリに電気的に記録されていてもよい。あるいは会員IDは、会員カードの表面にバーコード又は二次元コードの形態で印刷されていてもよい。会員IDが会員カードに対して磁気記録されている場合、リーダ16は磁気カードリーダである。会員IDが会員カードに設けられたICメモリに記憶されている場合、リーダ16はICカードリーダである。会員IDが会員カードの表面にバーコード又は2次元コードの形態で印刷されている場合、リーダ16は、コードリーダである。この場合、会員IDをバーコード又は二次元コードの形態で表示可能なスマートフォンを会員カードの代用品として使用することもできる。
キーボード17は、点数、金額、商品コード等の数値を置数するための置数キーの他、乗算キー、小計キー、締めキー等の種々のファンクションキーを配設した入力デバイスである。締めキーは、商取引の登録締めを操作者が宣言するためのキーである。締めキーは、決済方法別に用意されている。すなわち現金決済用の締めキー、クレジット決済用の締めキー、電子マネー決済用の締めキー、コード決済用の締めキー等がキーボード17に配設されている。
ディスプレイ18は、POS端末10で登録された商品の名称(商品名)、価格、合計金額、釣銭額等を表示するための出力デバイスである。ディスプレイ18は、POS端末10を操作する店員用と消費者用の2種類ある。なお、入力デバイスと出力デバイスとを兼用したタッチパネルを、キーボード17及びディスプレイ18の代わりに適用してもよい。
プリンタ19は、所定のレシート用紙に商取引の明細を表すレシートデータを印字出力するための出力デバイスである。レシートデータが印字されたレシート用紙は、カッタにより切断されて、紙レシートとして発行される。
第1の外部インターフェース110は、決済端末20との通信用である。第1の外部インターフェース110には、通信ケーブル30が接続される。
第2の外部インターフェース111は、スキャナ81との通信用である。スキャナ81は、商品に付されたバーコード又は二次元コードの読取りに供せられる。各商品には、その商品固有の商品コードを示すバーコード又は二次元コードが付されている。
第3の外部インターフェース112は、ドロワ82との通信用である。ドロワ82は、釣銭用の現金等を収納するための部材である。第3の外部インターフェース112は、自動釣銭機との通信用であってもよい。
なお、外部インターフェースの数は3つに限定されない。POS端末10は、その他のデバイス通信用の外部インターフェースを備えていてもよい。
かかる構成のPOS端末10は、消費者との商取引に対してサービスポイントが付与される第1の優待サービスとその商取引の非現金決済に対してサービスポイントが付与される第2の優待サービスとを統合するために、第1テーブル91(図5を参照)と、第2テーブル92(図6を参照)とを備えている。第1テーブル91及び第2テーブル92は、メインメモリ12の揮発性メモリ領域に形成されている。あるいは第1テーブル91及び第2テーブル92は、補助記憶デバイス13に形成されていてもよい。
図5に示すように、第1テーブル91は、優待ランクL別にポイント倍率MLを記述したデータテーブルである。本実施形態では、優待ランクLは、値が大きくなればなるほどランクが高くなる。そして、第1テーブル91には、優待ランクLが高くなるに従いポイント倍率MLが大きくなるように、データが設定されている。
図6に示すように、第2テーブル92は、決済種別S毎にポイント倍率MSを記述したデータテーブルである。決済種別Sとは、店舗で利用可能な非電子決済の種類を表す。本実施形態では、クレジット決済A、クレジット決済B、電子マネー決済A、電子マネー決済B、コード決済A、コード決済B等を決済種別とする。クレジット決済Aは、クレジットカード発行会社Aが発行するクレジットカードによる決済を表す種別である。クレジット決済Bは、クレジットカード発行会社Bが発行するクレジットカードによる決済を表す種別である。電子マネー決済Aは、電子マネーサービス運営会社Aが管理する電子マネー決済を表す種別である。電子マネー決済Bは、電子マネーサービス運営会社Bが管理する電子マネー決済を表す種別である。コード決済Aは、コード決済サービス運営会社Aが管理するコード決済を特定する。コード決済Bは、コード決済サービス運営会社Bが管理するコード決済を表す種別である。そして第2テーブル92には、決済種別S毎に任意のポイント倍率MSが割り当てられるように、データが設定されている。
図7及び図8は、POS端末10のプロセッサ11が、制御プログラムに従い実行する1商取引の処理手順を示す流れ図である。以下、これらの流れ図を用いて、決済装置として機能するPOS端末10の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する動作は一例である。同様な結果が得られるのであれば、その手順等は特に限定されるものではない。
始めに、プロセッサ11は、ACT1としてレジスタRa、レジスタRb及びレジスタRcの値をいずれも“0”にリセットする。またプロセッサ11は、ACT2として第1フラグFa及び第2フラグFbをいずれも“0”にリセットする。
レジスタRa、レジスタRb及びレジスタRcは、メインメモリ12に形成されている。レジスタRaは、消費者の優待ランクLに対応したポイント倍率MLを記憶するための領域である。レジスタRbは、消費者の決済種別Sに対応したポイント倍率MSを記憶するための領域である。レジスタRcは、ポイント倍率MLとポイント倍率MSとの合算値を記憶するための領域である。
第1フラグFa及び第2フラグFbは、いずれもメインメモリ12の揮発性メモリ領域に記憶される1ビットデータである。第1フラグFaは、商取引が会員取引である場合に“1”となる。第2フラグFbは、商取引の商品登録が開始されると“1”となる。
ACT1及びACT2の処理を終えると、プロセッサ11は、ACT3として第1フラグFaが“0”であるか否かを確認する。当初は、第1フラグFaは“0”である。プロセッサ11は、ACT3においてYESと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ11は、ACT4として会員取引が宣言されたか否かを確認する。会員取引が宣言されていない場合、プロセッサ11は、ACT4においてNOと判定し、ACT5へと進む。プロセッサ11は、ACT5として商品登録が行われたか否かを確認する。商品登録が行われていない場合、プロセッサ11は、ACT5においてNOと判定し、ACT6へと進む。プロセッサ11は、ACT6として登録締めが宣言されたか否かを確認する。登録締めが宣言されていない場合、プロセッサ11は、ACT6においてNOと判定し、ACT3へと戻る。ここにプロセッサ11は、第1フラグFaが“0”にリセットされている状態では、ACT4乃至ACT6において、会員取引が宣言されるか、商品登録が行われるか、登録締めが宣言されるのを待ち受ける。
ACT4乃至ACT6の待ち受け状態において、リーダ16で会員IDが読み取られると、プロセッサ11は、会員取引が宣言されたと判断する。プロセッサ11は、ACT4においてYESと判定し、ACT7へと進む。プロセッサ11は、ACT7として店舗サーバ50にその会員IDで識別される会員の優待ランクLを問い合わせる。
具体的にはプロセッサ11は、その会員IDを含む優待ランク問合せコマンドを店舗サーバ50に送信するように通信インターフェース15を制御する。この制御により、通信インターフェース15から優待ランク問合せコマンドが送信される。優待ランク問合せコマンドは、第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ50へと送られる。優待ランク問合せコマンドには、リーダ16で読み取られた会員IDが含まれている。
優待ランク問合せコマンドを受信した店舗サーバ50は、会員データベース52を検索する。そして店舗サーバ50は、優待ランク問合せコマンドに含まれている会員IDが記録された会員データレコード521を会員データベース52から取得する。店舗サーバ50は、第1の通信ネットワーク41を介して優待ランク問合せコマンド送信元のPOS端末10へと会員データレコード521を送信する。
優待ランク問合せコマンドの送信を制御したプロセッサ11は、ACT8として店舗サーバ50からの応答を待ち受ける。この状態で、通信インターフェース15を介して会員データレコード521を受信すると、プロセッサ11は、ACT8においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ11は、ACT9としてその会員データレコード521から優待ランクLを取得する。
次いでプロセッサ11は、ACT10として第1テーブル91を検索して、当該優待ランクLに対応付けられたポイント倍率MLを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT11としてそのポイント倍率MLをレジスタRaに格納する。またプロセッサ11は、ACT12として第1フラグFaを“1”にセットする。その後、プロセッサ11は、ACT3へと戻る。すなわちプロセッサ11は、第1フラグFaが“0”にリセットされているか否かを判断する。この場合、第1フラグFaは“1”にセットされている。したがってプロセッサ11は、ACT3においてNOと判定し、ACT5へと進む。
このように、会員取引が宣言された場合には、プロセッサ11は、その会員の優待ランクLを取得し、さらにその優待ランクLに関連付けられたポイント倍率MLを取得して、そのポイント倍率MLをレジスタRaに格納する。その後、プロセッサ11は、ACT5及びACT6の待ち受け状態となる。
ACT4乃至ACT6の待ち受け状態若しくはACT5及びACT6の待ち受け状態において、スキャナ81又はキーボード17を介して商品コードが入力されると、プロセッサ11は、商品登録が行われたと判断する。プロセッサ11は、ACT5においてYESと判定し、ACT13へと進む。
プロセッサ11は、ACT13として第2フラグFbが“0”にリセットされているか否かを確認する。第2フラグFbが“0”にリセットされている場合、プロセッサ11は、ACT13においてYESと判定し、ACT14へと進む。プロセッサ11は、ACT14として第2フラグFbを“1”にセットする。その後、プロセッサ11は、ACT15へと進む。一方、第2フラグFbが既に“1”にセットされている場合には、プロセッサ11は、ACT13においてNOと判定し、ACT14をスキップして、ACT15へと進む。
プロセッサ11は、ACT15として商品販売登録処理を実行する。具体的にはプロセッサ11は、商品データ問合せコマンドを店舗サーバ50に送信するように通信インターフェース15を制御する。この制御により、通信インターフェース15から商品データ問合せコマンドが送信される。商品データ問合せコマンドは、第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ50へと送られる。商品データ問合せコマンドには、スキャナ81又はキーボード17を介して入力された商品コードが含まれている。
商品データ問合せコマンドを受信した店舗サーバ50は、商品データベース51を検索する。そして店舗サーバ50は、商品データ問合せコマンドに含まれている商品コードが記録された商品データレコードを商品データベース51から取得する。店舗サーバ50は、第1の通信ネットワーク41を介して商品データ問合せコマンド送信元のPOS端末10へと商品データレコードを送信する。
商品データレコードを受信したPOS端末10のプロセッサ11は、その商品データレコードに含まれる商品名、価格等を基に商品販売データを生成する。商品販売データは、商品コード、商品名、価格、販売点数、販売金額等を含む。販売点数は、商品コードとともにキーボード17を介して乗数が入力された場合にはその乗数である。乗数が入力されていない場合には、販売点数は“1”となる。販売金額は、価格に販売点数を乗算した金額である。プロセッサ11は、商品販売データを取引メモリに登録する。取引メモリは、メインメモリ12の揮発性メモリ領域に形成されている。取引メモリは、第2フラグFbが“1”にセットされる際にクリアされている。
商品販売登録処理を終えると、プロセッサ11は、ACT3へと戻る。したがって、2点目以降の商品登録が行われる毎に、プロセッサ11は、上述した商品販売登録処理を実行する。その結果、取引メモリには、消費者が購入する各商品の商品販売データが順次記憶されることとなる。
ACT4乃至ACT6の待ち受け状態若しくはACT5及びACT6の待ち受け状態において、いずれかの締めキーが入力されると、プロセッサ11は、登録締めが宣言されたと判断する。プロセッサ11は、ACT6においてYESと判定し、ACT16へと進む。プロセッサ11は、ACT16として第2フラグFbが“1”にセットされているか否かを確認する。第2フラグFbが“0”にリセットされていると、締めキーの入力は、商品登録が行われていない状態で登録締めが宣言されたエラー操作となる。プロセッサ11は、ACT16においてNOと判定し、ACT3へと戻る。すなわち、締めキーの入力は無視される。
これに対し、第2フラグFbが“1”にセットされていた場合には、プロセッサ11は、ACT16においてYESと判定し、図8のACT21へと進む。プロセッサ11は、ACT21として現金決済が宣言されたか否かを確認する。現金決済用の締めキーが入力された場合、プロセッサ11は、現金決済が宣言されたと判断する。プロセッサ11は、ACT21においてYESと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ11は、ACT22として現金決済処理を実行する。すなわちプロセッサ11は、キーボード17を介して入力された預り金額から商取引の合計金額を減算して釣銭額を算出し、その釣銭額をディスプレイ18に表示される。
現金決済処理を終えると、プロセッサ11は、ACT23として第1フラグFaが“1”にセットされているか否かを確認する。第1フラグFaが“1”にセットされている場合、すなわち会員との商取引の場合には、プロセッサ11は、ACT23においてYESと判定し、ACT24へと進む。プロセッサ11は、ACT24として商取引のデータを基に今回ポイントPaを算出する。例えばプロセッサ11は、商取引の合計金額を所定の基準金額で除算し、その商の整数値を今回ポイントPaとして算出する。なお、今回ポイントPaの算出方法は、これに限定されるものではない。
プロセッサ11は、ACT25として今回ポイントPaにレジスタRaの値を乗算する。すなわちプロセッサ11は、商取引のデータを基に算出された今回ポイントPaを、当該商取引の対象である会員の優待ランクLに対応したポイント倍率MLで整数倍したポイントに更新する。
プロセッサ11は、ACT26としてポイント通知コマンドを店舗サーバ50に送信するように通信インターフェース15を制御する。この制御により、通信インターフェース15からポイント通知コマンドが送信される。ポイント通知コマンドは、第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ50へと送られる。ポイント通知コマンドには、リーダ16で読み取られている会員IDと、ACT25の処理で算出された今回ポイントPaとが含まれている。
ポイント通知コマンドを受信した店舗サーバ50は、会員データベース52を検索する。そして店舗サーバ50は、ポイント通知コマンドに含まれている会員IDが記録された会員データレコード521の累積ポイントに、同ポイント通知コマンドに含まれている今回ポイントPaを加算する。
このように、第1フラグFaが“1”にセットされていた場合、すなわち会員との商取引の場合には、プロセッサ11は、ACT24乃至ACT26の処理を実行する。そして、ACT24乃至ACT26の処理を終えると、プロセッサ11は、ACT27へと進む。一方、第1フラグFaが“0”にリセットされていた場合、すなわち非会員との商取引の場合には、プロセッサ11は、ACT23においてNOと判定する。そしてプロセッサ11は、ACT24乃至ACT26の処理をスキップして、ACT27へと進む。
プロセッサ11は、ACT27として取引メモリに登録された商品販売データを基にレシートデータを生成する。そしてプロセッサ11は、レシートデータをプリンタ19に出力して、レシートの発行を制御する。この制御により、商取引の明細を表すレシートが発行される。以上で、プロセッサ11は、現金決済による商取引の情報処理を終了する。
第2フラグFbが“1”にセットされている状態で、現金決済用の締めキー以外の締めキーの入力により登録締めが宣言された場合には、プロセッサ11は、ACT21においてNOと判定し、ACT28へと進む。プロセッサ11は、ACT28として決済方式を決済端末20へと通知する。すなわちプロセッサ11は、クレジット決済用の締めキーが入力された場合には、クレジット決済を通知するためのデータを、外部インターフェース110を介して決済端末20に送信する。電子マネー決済用の締めキーが入力された場合には、電子マネー決済を通知するためのデータを、外部インターフェース110を介して決済端末20に送信する。コード決済用の締めキーが入力された場合には、コード決済を通知するためのデータを、外部インターフェース110を介して決済端末20に送信する。
外部インターフェース251を介して決済方式の通知を受けた決済端末20のプロセッサ21は、非現金決済による決済処理を実行する。すなわち、POS端末10からクレジット決済を通知するためのデータを受信した場合には、プロセッサ21は、ピンパッド72を起動する。そしてプロセッサ21は、ピンパッド72を介して読み取られたクレジットカードの発行会社によって管理される決済サーバ60と協働して、当該クレジットカードによる決済を処理する。同様に、POS端末10から電子マネー決済を通知するためのデータを受信した場合には、プロセッサ21は、リーダ・ライタ71を起動する。そしてプロセッサ21は、リーダ・ライタ71を介して読み取られた電子マネー媒体の運営会社によって管理される決済サーバ60と協働して、電子マネーによる決済を処理する。また、POS端末10からコード決済を通知するためのデータを受信した場合には、プロセッサ21は、コードリーダ73を起動する。そしてプロセッサ21は、コードリーダ73を介して読み取られたバーコード又は二次元コードの運営会社によって管理される決済サーバ60と協働して、バーコード又は二次元コードに関連付けられたチャージ残高による決済を処理する。
こうして、非現金決済による決済処理を終えると、プロセッサ21は、POS端末10に決済終了を通知する。すなわちプロセッサ21は、決済終了を通知するためのデータを、外部インターフェース251を介してPOS端末10に送信する。このデータには、決済種別Sが含まれる。例えばクレジットカード発行会社Aが発行するクレジットカードによる決済処理が終了した場合には、クレジット決済Aを表す決済種別Sが含まれる。例えば電子マネーサービス運営会社Aが発行する電子マネーによる決済処理が終了した場合には、電子マネー決済Aを表す決済種別Sが含まれる。例えばコード決済サービス運営会社Aが管理するコード決済による決済処理が終了した場合には、コード決済Aを表す決済種別Sが含まれる。
決済方式を通知したプロセッサ11は、ACT29として決済端末20から決済終了通知が来るのを待ち受ける。外部インターフェース110を介して決済終了通知を示すデータを受信すると、プロセッサ11は、ACT29においてYESと判定し、ACT30へと進む。プロセッサ11は、ACT30として第1フラグFaが“1”にセットされているか否かを確認する。第1フラグFaが“0”にリセットされている場合、すなわち非会員による非現金決済の場合には、プロセッサ11は、ACT30においてNOと判定し、ACT27へと進む。すなわちプロセッサ11は、レシートの発行を制御する。
第1フラグFaが“1”にセットされている場合、すなわち会員による非現金決済の場合には、プロセッサ11は、ACT30においてYESと判定し、ACT31へと進む。プロセッサ11は、ACT31として決済端末20からのデータに含まれている決済種別Sを取得する。
プロセッサ11は、ACT32として第2テーブル92を検索して、当該決済種別Sに対応付けられたポイント倍率MSを取得する。プロセッサ11は、ACT33としてポイント倍率MSをレジスタRbに格納する。次いでプロセッサ11は、ACT34としてレジスタRaに格納されているポイント倍率MLとレジスタRbに格納されているポイント倍率MSとを加算する。そしてプロセッサ11は、その加算後のポイント倍率(ML+MS)をレジスタRcに格納する。
プロセッサ11は、ACT35として商取引のデータを基に今回ポイントPaを算出する。そしてプロセッサ11は、ACT36として今回ポイントPaにレジスタRcの値を乗算する。すなわちプロセッサ11は、商取引のデータを基に算出された今回ポイントPaを、当該商取引の対象である会員の優待ランクLに対応したポイント倍率MLと決済種別Sに対応したポイント倍率MSとの合算値で整数倍したポイントに更新する。
プロセッサ11は、ACT37としてポイント通知コマンドを店舗サーバ50に送信するように通信インターフェース15を制御する。この制御により、通信インターフェース15からポイント通知コマンドが送信される。ポイント通知コマンドは、第1の通信ネットワーク41を介して店舗サーバ50へと送られる。ポイント通知コマンドには、リーダ16で読み取られている会員IDと、ACT36の処理で算出された今回ポイントPaとが含まれている。その後、プロセッサ11は、ACT27へと進む。すなわちプロセッサ11は、レシートの発行を制御する。以上で、プロセッサ11は、非現金決済による商取引の情報処理を終了する。
このように、POS端末10のプロセッサ11は、図8のACT34乃至ACT36の処理を実行することにより、決定手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、商取引の対象者である消費者に係る情報と、商取引を決済するための決済方法を特定する情報とを基に、消費者に付与される特典情報を決定する。詳しくは、プロセッサ11は、消費者に係る情報である優待ランクLと関連付けられたポイント倍率MLと、決済方法を特定する情報である決済種別Sと関連付けられたポイント倍率MSとを合算した倍率(ML+MS)で今回ポイントPaを整数倍したサービスポイントを特典情報としている。そして、プロセッサ11は、ACT37の処理を実行することにより、付与手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、特典情報であるサービスポイントを店舗サーバ50に出力して、消費者の累積ポイントに加えさせている。
したがって、本実施形態によれば、消費者との商取引に対してサービスポイントが付与される第1の優待サービスと、その商取引の非現金決済に対してサービスポイントが付与される第2の優待サービスとを統合することができる。その結果、消費者は、商取引の決済に非現金決済を活用することで、より多くのポイントを短期間で溜めることができるので、消費者にとって大変有意義なものとなる。また、非現金決済の普及にも大きく貢献することができる。
特に、プロセッサ11は、優待ランクLから導出される第1情報としてのポイント倍率MLと、決済種別Sから導出される第2情報としてのポイント倍率MSとを基に、今回ポイントを決定している。したがって、予め、優待ランクLと関連付けて第1情報を設定し、また、決済種別Sと関連付けて第2情報を設定しておけば、第1の優待サービスと第2の優待サービスとを統合した特典情報を容易に消費者に付与することができる。
その上、POS端末10は、優待ランクLと関連付けてポイント倍率MLを記憶する第1テーブル91を有している。またプロセッサ11は、ACT7乃至ACT9の処理を実行することで、第1検出手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、消費者に係る情報として優待ランクLを検出する。そしてプロセッサ11は、ACT10の処理を実行することで、第1取得手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、優待ランクLで第1テーブル91を検索してポイント倍率MLを取得する。
同様に、POS端末10は、決済種別Sと関連付けてポイント倍率MSを記憶する第2テーブル92を有している。またプロセッサ11は、ACT28乃至ACT31の処理を実行することで、第2検出手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、決済方法を特定する情報として決済種別Sを検出する。そして、プロセッサ11は、ACT32の処理を実行することで、第2取得手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、決済種別Sで第2テーブル92を検索してポイント倍率MSを取得する。しかして、プロセッサ11は、第1取得手段で取得したポイント倍率MLと、第2取得手段で取得したポイント倍率MSとによって消費者に付与される特典情報を決定している。
したがって、第1テーブル91に対するポイント倍率ML及び第2テーブル92に対するポイント倍率MSの設定如何によって、消費者に付与される特典情報の特典度合いを必要に応じて変更することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、図9乃至図11を用いて説明する。
第1の実施形態では、POS端末10が第1テーブル91と第2テーブル92とを有する場合を例示した。第2の実施形態では、POS端末10が、第1テーブル91及び第2テーブル92の代わりに第3テーブル93(図9を参照)を有する。
図9に示すように、第3テーブル93は、優待ランクLと決済種別Sとの組合せ別にポイント倍率MLSを記述したデータテーブルである。第3テーブル93には、優待ランクLと決済種別Sとの全ての組み合わせに対して任意のポイント倍率MLSが割り当てられるように、データが設定されている。
図10及び図11は、第2の実施形態において、POS端末10のプロセッサ11が、制御プログラムに従い実行する1商取引の処理手順を示す流れ図である。なお、図10及び図11においては、図7及び図8を用いて説明した第1の実施形態と共通する処理に対して同一符号を付している。したがって、以下では、第1の実施形態と異なる処理のみ説明する。
先ず、第2の実施形態が第1の実施形態と異なる処理ステップの1つ目は、図10のACT9の後の処理である。プロセッサ11は、ACT9において会員データレコード521から優待ランクLを取得したならば、ACT41としてその優待ランクLを第1レジスタRaに格納する。すなわち第1の実施形態では、プロセッサ11は、優待ランクLを取得したならば、その優待ランクLに対応付けられたポイント倍率MLを取得して、そのポイント倍率MLをレジスタRaに格納した。これに対して第2の実施形態では、プロセッサ11は、優待ランクLを取得したならば、その優待ランクLをそのままレジスタRaに格納する。
次いで、第2の実施形態が第1の実施形態と異なる処理ステップの2つ目は、図11のACT31の後の処理である。プロセッサ11は、ACT31において決済種別Sを取得したならば、ACT42としてその決済種別Sを第2レジスタRbに格納する。すなわち第1の実施形態では、プロセッサ11は、決済種別Sを取得したならば、その決済種別Sに対応付けられたポイント倍率MSを取得して、そのポイント倍率MSをレジスタRbに格納した。これに対して第2の実施形態では、プロセッサ11は、決済種別Sを取得したならば、その決済種別SをそのままレジスタRaに格納する。
そして第2の実施形態では、プロセッサ11は、ACT43として第3テーブル93を検索して、第1レジスタRaに格納されている優待ランクLと第2レジスタRbに格納されている決済種別Sとの組合せに対応付けられたポイント倍率MLSを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT44としてポイント倍率MLSをレジスタRbに格納する。すなわち第1の実施形態では、プロセッサ11は、レジスタRaに格納されているポイント倍率MLとレジスタRbに格納されているポイント倍率MSとを加算し、加算後のポイント倍率(ML+MS)をレジスタRcに格納した。これに対して第2の実施形態では、プロセッサ11は、優待ランクLと決済種別Sとの組合せに対応付けられたポイント倍率MLSをレジスタRcに格納する。その後のACT35以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
このように構成された第2の実施形態においても、消費者との商取引に対してサービスポイントが付与される第1の優待サービスと、その商取引の非現金決済に対してサービスポイントが付与される第2の優待サービスとを統合できるメリットを有する。
特に、第2の実施形態においては、POS端末10は、優待ランクLと決済種別Sとの組合せと関連付けて任意のポイント倍率MLSを記憶する第3テーブル93を有している。またプロセッサ11は、ACT7乃至ACT9及びACT41の処理を実行することで、第1検出手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、消費者に係る情報として優待ランクLを検出する。またプロセッサ11は、ACT28乃至ACT31及びACT42の処理を実行することで、第2検出手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、決済方法を特定する情報として決済種別Sを検出する。そしてプロセッサ11は、ACT35及びACT36の処理を実行することで、第3取得手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、優待ランクLと決済種別Sとで第3テーブル93を検索して、ポイント倍率MLSを取得する。しかして、プロセッサ11は、第3取得手段で取得したポイント倍率MLSによって消費者に付与される特典情報を決定している。
したがって、第3テーブル93に対するポイント倍率MLSの設定如何によって、消費者に付与される特典情報の特典度合いを必要に応じて変更することができる。
以上、決済装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、POS端末10を決済装置の一態様として説明した。他の実施形態としては、決済端末20を決済装置の一態様としてもよい。あるいは、第1テーブル91をPOS端末10が有し、第2テーブル92を決済端末が有することで、POS端末10と決済端末20とが協働して決済装置を構成することも可能である。
前記実施形態では、特典情報をサービスポイントとした。特典情報は、サービスポイントに限定されるものではない。例えば値引券の値引額あるいは割引券の割引率を特典情報としてもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。