JP2024030512A - 会計システム、登録機、会計機及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】会計業務の効率化を維持でき、会計場の混雑を緩和できるセミセルフ式会計システムを提供する。
【解決手段】登録機は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する。登録機は、売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する。登録機は、第1決済金額と第2決済金額とを可視化する。会計機は、売買取引を決済するための支払いデータを入力する。会計機は、特典付与条件の成立又は不成立を決定する。会計機は、特典付与条件の成立が決定された場合には第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済し、特典付与条件の不成立が決定された場合には第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する。
【選択図】 図12
【解決手段】登録機は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する。登録機は、売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する。登録機は、第1決済金額と第2決済金額とを可視化する。会計機は、売買取引を決済するための支払いデータを入力する。会計機は、特典付与条件の成立又は不成立を決定する。会計機は、特典付与条件の成立が決定された場合には第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済し、特典付与条件の不成立が決定された場合には第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する。
【選択図】 図12
Description
本発明の実施形態は、登録機と会計機とを含む会計システムに関する。
商品の登録を処理する登録機と、当該登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを分離し、登録機を店員が操作し、会計機を客が操作するようにしたセミセルフ式の会計システムがある。このような会計システムは、商品の登録に必要な商品コードの入力操作を店員が行うため、同操作も客が行うフルセルフ式の会計システムと比べて商品の登録に要する時間を短縮できる。その上、購入する商品の登録が終わった客が会計機で会計を終える前であっても、次の客が購入する商品の登録を始めることができるので効率的であり、会計場の混雑を緩和できるというメリットがある。
一方、会員となった客に対して値引等の特典を付与するようにした会員サービスは、多くの小売店で実施されている。セミセルフ式の会計システムが導入された小売店において会員サービスを実施する場合、会員となった客を識別する会員IDを登録機に登録することで、客は値引等の特典を受けることができる。このため店員は、客が会員であるか否かを確認し、会員の場合には会員IDの提示を求め、提示された会員IDを登録機に登録するための操作を行うという煩雑な業務が要求される。また、会員IDの提示を求められた客は、会員カードを探して店員に渡したり、スマートフォンのディスプレイに会員IDのバーコードを表示させて店員に見せたりするため、登録機の占有時間が長くなる。その結果、セミセルフ式の会計システムを導入したメリットが小さくなるという懸念がある。このような懸念は、会員ID等の特典付与に係る情報の登録を登録機ではなく会計機で行うようにすることで解消できると考えられる。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、例えば会員サービスを実施する場合でも会計業務の効率化を維持でき、会計場の混雑を緩和できるセミセルフ式の会計システムを提供しようとするものである。
一実施形態において、会計システムは、商品の登録を処理する登録機と、登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを含む。
登録機は、第1演算手段と、第2演算手段と、可視化手段と備える。第1演算手段は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する。第2演算手段は、売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する。可視化手段は、第1決済金額と第2決済金額とを可視化する。
会計機は、入力手段と、決定手段と、決済手段とを備える。入力手段は、売買取引を決済するための支払いデータを入力する。決定手段は、特典付与条件の成立又は不成立を決定する。決済手段は、特典付与条件の成立が決定された場合には第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済し、特典付与条件の不成立が決定された場合には第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する。
登録機は、第1演算手段と、第2演算手段と、可視化手段と備える。第1演算手段は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する。第2演算手段は、売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する。可視化手段は、第1決済金額と第2決済金額とを可視化する。
会計機は、入力手段と、決定手段と、決済手段とを備える。入力手段は、売買取引を決済するための支払いデータを入力する。決定手段は、特典付与条件の成立又は不成立を決定する。決済手段は、特典付与条件の成立が決定された場合には第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済し、特典付与条件の不成立が決定された場合には第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する。
以下、会計業務の効率化を維持でき、会計場の混雑を緩和できるセミセルフ式会計システムの実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、本実施形態は、会員となった客に対して値引の特典を付与する会員サービスを実施する小売店に構築されるセミセルフ式会計システムを例示する。
なお、本実施形態は、会員となった客に対して値引の特典を付与する会員サービスを実施する小売店に構築されるセミセルフ式会計システムを例示する。
[セミセルフ式会計システムの構成説明]
図1は、本実施形態に係るセミセルフ式会計システム100の概略構成図である。なお、以下の説明では、セミセルフ式会計システム100を単に会計システム100と表す。
会計システム100は、複数台の登録機10と、複数台の会計機20と、サーバ30とを含む。そして、各登録機10と各会計機20とサーバ30とをLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク40で接続することにより、会計システム100を構築する。
図1は、本実施形態に係るセミセルフ式会計システム100の概略構成図である。なお、以下の説明では、セミセルフ式会計システム100を単に会計システム100と表す。
会計システム100は、複数台の登録機10と、複数台の会計機20と、サーバ30とを含む。そして、各登録機10と各会計機20とサーバ30とをLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク40で接続することにより、会計システム100を構築する。
図1は、3台の登録機10と6台の会計機20とを備えた会計システム100を示している。かかる構成において、1台の登録機10と2台の会計機20とが1つのチェックアウトレーンに配置される。したがって図1では、3つのチェックアウトレーンを備えたスーパーマーケット等の小売店に導入された会計システム100を例示する。
なお、1つのチェックアウトレーンに配置される会計機20の台数は2台に限定されない。会計機20の台数は1台のみであってもよいし、3台以上であってもよい。また、チェックアウトレーン毎に会計機20の台数が異なっていてもよい。さらには、チェックアウトレーンを無くして、登録機10が設置されている場所から会計機20が設置されている場所まで客が自由に移動できるようにしてもよい。
登録機10は、客が購入する商品の登録を処理するための電子機器である。登録機10は、POS(Point Of Sales)端末、金銭登録機等と称される場合がある。登録機10は、原則、店員によって操作される。因みに、商品は店舗で販売される品目に限らない。例えばレジ袋、化粧箱等の梱包用品、宅配手数料、施設使用料等の有料のサービス品目も登録機10に登録可能な商品の一例である。
会計機20は、登録機10で登録された商品の売買取引を決済する電子機器である。会計機20は、決済端末、精算機等と称される場合がある。会計機20は、原則、客によって操作される。因みに客は、消費者、購買者、購入者、店舗利用者等と言い換えることができる。
サーバ30は、複数台の登録機10と、複数台の会計機20とを、それぞれ一元的に管理するサービスを提供するためのコンピュータである。各登録機10は、サーバ30から提供されるサービスにより、どの登録機10であっても同じように商品登録を処理することができる。各会計機20も、サーバ30から提供されるサービスにより、どの会計機20であっても同じように売買取引の決済を処理することができる。
このようなサービスを提供するために、サーバ30は、少なくとも商品データベース50と会員データベース60とを備えている。商品データベース50及び会員データベース60は、サーバ30の内部記憶装置に保存されていてもよいし、外部記憶装置に保存され、サーバ30が適宜アクセスするようにしてもよい。外部記憶装置は、クラウドシステム上のコンピュータが有する記憶装置であってもよい。
商品データベース50は、商品毎に作成される商品レコード51(図2を参照)の集合体である。
図2は、商品レコード51の主要なデータ構成を示す模式図である。図示するように商品レコード51は、商品コード、商品名、単価、値引対象フラグFa、売上点数P、売上金額Q、値引額R等のデータ項目からなる。商品コードは、各商品を個々に識別するために商品毎に設定された一意のコードである。商品名及び単価は、商品コードで識別される商品の名称及び1点当たりの価格である。
値引対象フラグFaは、特典付与条件が成立した場合に値引される値引対象商品であるか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、値引対象商品に対する値引対象フラグを“1”とし、値引対象外商品に対する値引対象フラグを“0”とする。特典付与条件は、客が会員であることである。すなわち客が会員である場合には、特典付与条件が成立する。客が非会員である場合には、特典付与条件が成立しない。特典付与条件が成立すると、値引対象商品に対して値引を行うという特典が付与される。
売上点数Pは、商品コードで識別される商品の売上点数を累積した点数である。売上金額Qは、商品コードで識別される商品の売上金額を累積した金額である。値引額Rは、商品コードで識別される商品が値引されて販売された際の値引額を累積した金額である。
会員データベース60は、会員サービスの適用を受けるために会員となった消費者毎に作成される会員レコード61(図3を参照)の集合体である。
図3は、会員レコード61の主要なデータ構成を示す模式図である。図示するように会員レコード61は、会員ID、会員名、入会日、売上実績、ランクL等のデータ項目からなる。会員IDは、各会員を個々に識別するために会員毎に設定された一意のコードである。会員名及び入会日は、会員IDで識別される会員の氏名及び会員になった日付である。売上実績は、入会してから現時点までの会員による店舗売上の実績に係るデータである。例えば当該会員が購入した商品の総売上金額又は総売上点数のいずれか、もしくは両方を売上実績とする。あるいは、来店回数を売上実績の1つとして加味してもよい。
ランクLは、会員の優待ランキングである。会員は、ランクLが高いほど大きな特典を得ることができる。具体的には、ランクLが高いほど値引対象商品の割引率が高くなる。ランクLは、売上実績に応じて決定される。ランクLは、入会日からの経過日数を考慮して決定してもよい。ランクLの決定方法は任意である。売上実績又は入会日からの経過日数以外の要件でランクLを決定してもよい。また、ランクLの段階数も特に限定されない。第1位と第2位の2段階であってもよいし、3段階以上であってもよい。ランクLは、第1位のみであってもよい。つまり、会員は全員が第1位の会員であるとしてもよい。
因みに本実施形態では、ランクLを第1位、第2位及び第3位の3段階とする。そして、ランクLが第1位の会員に対しては、ランクLが第2位又は第3位の会員に対するよりも大きな割引率で値引対象商品を値引き販売し、ランクLが第2位の会員に対しては、ランクLが第3位の会員に対するよりも大きな割引率で値引対象商品を値引き販売し、ランクLが第3位の会員に対しては、ランクLが第2位又は第3位の会員に対するよりも小さな割引率で値引対象商品を値引き販売する会員サービスを実施する場合を例示する。
[登録機の構成説明]
図4は、登録機10の要部回路構成を示すブロック図である。図示するように登録機10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15、複数のデバイスインターフェース161~164及びシステム伝送路17を備える。システム伝送路17は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。登録機10は、プロセッサ11とメインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15及び複数のデバイスインターフェース161~164とをシステム伝送路17で接続することにより、コンピュータを構成する。そして登録機10は、各デバイスインターフェース161~164に、それぞれキーボード181、スキャナ182、店員用ディスプレイ183及び客用ディスプレイ184の各種デバイスを接続する。なお、登録機10が備えるデバイスは、上記のデバイスに限定されない。登録機10は、タッチパネル、プリンタ、磁気カードリーダ、ICカードリーダ・ライタ等の他のデバイスを、それぞれデバイスインターフェースを介して接続してもよい。
図4は、登録機10の要部回路構成を示すブロック図である。図示するように登録機10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15、複数のデバイスインターフェース161~164及びシステム伝送路17を備える。システム伝送路17は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。登録機10は、プロセッサ11とメインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、通信インターフェース15及び複数のデバイスインターフェース161~164とをシステム伝送路17で接続することにより、コンピュータを構成する。そして登録機10は、各デバイスインターフェース161~164に、それぞれキーボード181、スキャナ182、店員用ディスプレイ183及び客用ディスプレイ184の各種デバイスを接続する。なお、登録機10が備えるデバイスは、上記のデバイスに限定されない。登録機10は、タッチパネル、プリンタ、磁気カードリーダ、ICカードリーダ・ライタ等の他のデバイスを、それぞれデバイスインターフェースを介して接続してもよい。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、登録機10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス13となり得る。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ、又は、プロセッサ11での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス13は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計14は、日付と時刻を計時する。プロセッサ11は、時計14によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
通信インターフェース15は、通信ネットワーク40を介して各会計機20及びサーバ30とデータ通信を行うための回路である。
デバイスインターフェース161は、キーボード181との間でデータ通信を行うための回路である。キーボード181は、入力操作されたキーに応じたキー信号を処理する入力デバイスである。キーボード181には、登録機10に必要なキー、例えばテンキー、PLU(Price Look Up)キー、乗算キー、クリアキー、小計キー、送信キー等が配置されている。
デバイスインターフェース162は、スキャナ182との間でデータ通信を行うための回路である。スキャナ182は、商品に付されたバーコードを光で走査して読み取る光学式の入力デバイスである。スキャナ182は、カメラで撮影した画像からバーコードを読み取る撮像式の入力デバイスであってもよい。
デバイスインターフェース163は、店員用ディスプレイ183との間でデータ通信を行うための回路である。店員用ディスプレイ183は、登録機10のオペレータである店員に対して、例えば登録された商品の品名、単価等の種々の情報を表示する表示デバイスである。店員用ディスプレイ183は、タッチパネルであってもよい。
デバイスインターフェース164は、客用ディスプレイ184との間でデータ通信を行うための回路である。客用ディスプレイ184は、登録機10で登録される商品を購入する客に対して客用ディスプレイ184と同様の情報を表示する表示デバイスである。客用ディスプレイ184は、タッチパネルであってもよい。
かかる構成の登録機10は、プロセッサ11が第1演算手段111、第2演算手段112、可視化手段113及び出力手段114としての機能を有する。
第1演算手段111は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する機能である。第2演算手段112は、同売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する機能である。可視化手段113は、第1決済金額と第2決済金額とを、例えば客用ディスプレイ184に表示させることによって可視化する機能である。出力手段114は、例えば通信ネットワーク40を通じて第1決済金額と第2決済金額とを会計機20に出力する機能である。
第1演算手段111、第2演算手段112、可視化手段113及び出力手段114としての機能は、プロセッサ11が登録機プログラム131に従って実行する情報処理によって実現される。登録機プログラム131は、補助記憶デバイス13にインストールされている。登録機プログラム131は、メインメモリ12にインストールされてもよい。登録機プログラム131をメインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールする方法は特に限定されない。リムーバブルな記録媒体に登録機プログラム131を記録して、あるいはネットワークを介した通信により登録機プログラム131を配信して、登録機プログラム131をメインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールすることができる。記録媒体は、SDメモリカード、USBメモリ等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
登録機10は、メインメモリ12における揮発性記憶領域の一部を登録商品テーブル121及びランク別テーブル122としている。
図5は、登録商品テーブル121の構成を示す模式図である。図示するように登録商品テーブル121は、商品コード、商品名、単価、値引対象フラグFa、点数p及び金額qの各データを表形式で記憶可能な領域である。各データの詳細については、後述する動作説明の中で明らかにする。
図6は、ランク別テーブル122の構成を示す模式図である。図示するようにランク別テーブル122は、ランク第1位、ランク第2位、ランク第3位及びランク無しのそれぞれについて、割引率、第1決済金額、値引対象金額、値引額及び第2決済金額を記憶可能な領域である。そして、割引率については、ランク第1位に対して“Xa”が予め記憶され、ランク第2位に対して“Xb”が予め記憶され、ランク第3位に対して“Xc”が予め記憶され、ランク無しに対して“0”が予め記憶されている。ここで、Xa,Xb,Xcは、[Xa>Xb>Xc>0]なる関係式が成立する任意の値である。第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qad、値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbd、値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcd及び第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddは、“0”をデフォルトとし、登録機プログラム131に従った情報処理の中で適宜更新される値である。
[会計機の構成説明]
図7は、会計機20の要部回路構成を示すブロック図である。図示するように会計機20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25、釣銭機インターフェース26、複数のデバイスインターフェース271~274及びシステム伝送路28を備える。システム伝送路28は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。会計機20は、プロセッサ21とメインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25、釣銭機インターフェース26及び複数のデバイスインターフェース271~274とをシステム伝送路28で接続することにより、コンピュータを構成する。そして会計機20は、各デバイスインターフェース271~274に、それぞれタッチパネル291、プリンタ292、スキャナ293、及びカードリーダ294の各種デバイスを接続する。なお、会計機20が備えるデバイスは、上記のデバイスに限定されない。会計機20は、キーボード、パトランプ、ピンパッド等の他のデバイスを、それぞれデバイスインターフェースを介して接続してもよい。
図7は、会計機20の要部回路構成を示すブロック図である。図示するように会計機20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25、釣銭機インターフェース26、複数のデバイスインターフェース271~274及びシステム伝送路28を備える。システム伝送路28は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。会計機20は、プロセッサ21とメインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25、釣銭機インターフェース26及び複数のデバイスインターフェース271~274とをシステム伝送路28で接続することにより、コンピュータを構成する。そして会計機20は、各デバイスインターフェース271~274に、それぞれタッチパネル291、プリンタ292、スキャナ293、及びカードリーダ294の各種デバイスを接続する。なお、会計機20が備えるデバイスは、上記のデバイスに限定されない。会計機20は、キーボード、パトランプ、ピンパッド等の他のデバイスを、それぞれデバイスインターフェースを介して接続してもよい。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、会計機20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
補助記憶デバイス23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス23となり得る。補助記憶デバイス23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、又は、プロセッサ21での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス23は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計24は、日付と時刻を計時する。プロセッサ21は、時計24によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
通信インターフェース25は、通信ネットワーク40を介して各登録機10及びサーバ30とデータ通信を行うための回路である。通信インターフェース25は、通信ネットワーク40を介して電子マネーサーバ等とデータ通信を行うことも可能である。電子マネーサーバは、電子マネーによる決済を可能とするサービスを提供するコンピュータである。
釣銭機インターフェース26は、自動釣銭機70との間でデータ通信を行うための回路である。自動釣銭機70は、投入口から投入された紙幣又は硬貨の枚数を金種別に計数して投入金額を算出し、投入金額データを会計機20へと出力する機能と、会計機20から受信した釣銭データを基に、釣銭相当の紙幣又は硬貨を払出口から払い出す機能とを有する。すなわち釣銭機インターフェース26は、自動釣銭機70から投入金額データを受信する機能と、自動釣銭機70に釣銭データを送信する機能とを有する。
デバイスインターフェース271は、タッチパネル291との間でデータ通信を行うための回路である。タッチパネル291は、ディスプレイに文字、記号、画像等からなる表示要素を表示可能な表示デバイスである。またタッチパネル291は、ディスプレイに対するタッチ操作位置をセンサで検知し、その位置の表示要素が入力されたものとして処理する入力デバイスでもある。
デバイスインターフェース272は、プリンタ292との間でデータ通信を行うための回路である。プリンタ292は、取引の決済に係るデータを紙媒体に印刷して、レシート等を発行する印刷デバイスである。
デバイスインターフェース273は、スキャナ293との間でデータ通信を行うための回路である。スキャナ293は、スマートフォン等の端末のディスプレイに表示されたバーコード、二次元コード等の機械可読コードを読取可能な入力デバイスである。
デバイスインターフェース274は、カードリーダ294との間でデータ通信を行うための回路である。カードリーダ294は、例えば電子マネーカード、会員カード等のカード媒体からデータを読み取り、読み取ったカードデータを処理する入力デバイスである。カードリーダ294は、磁気カードに対応した磁気カードリーダであってもよいし、ICカードに対応したICカードリーダであってもよい。また、磁気カードリーダとICカードリーダとが併用されていてもよい。ICカードリーダは、非接触式のICカードリーダであってもよいし、接触式のICカードリーダであってもよい。また、カードリーダ294は、データの書込み機能を備えたカードリーダ・ライタであってもよい。
かかる構成の会計機20は、プロセッサ21が入力手段211、取得手段212、決定手段213、第1決済手段214及び第2決済手段215としての機能を有する。
入力手段211は、売買取引を決済するための支払いデータを入力する機能である。売買取引が現金で決済される場合、支払いデータは、自動釣銭機70から入力される投入金額データである。売買取引が電子マネーで決済される場合、支払いデータは、スキャナ293又はカードリーダ294で読み取った電子マネーIDを基に電子マネーサーバから入力される電子マネー残高データである。すなわち入力手段211は、自動釣銭機70からの投入金額データを入力する機能と、電子マネーサーバからの電子マネー残高データを入力する機能とを含む。
取得手段212は、登録機10で登録された商品を購入する購入者の情報を取得する機能である。本実施形態において、購入者の情報とは、会員であるという情報である。すなわち購入者の情報は、会員IDである。取得手段212は、購入者が所有する会員カードのデータを読み取ったカードリーダ294から、購入者の情報として会員IDを取得する。取得手段212は、スマートフォンの表示デバイスに表示されたバーコード又は二次元コード等の機械可読コードを読み取ったスキャナ293から、購入者の情報として会員IDを取得することも可能である。
決定手段213は、特典付与条件の成立又は不成立を決定する機能である。例えば決定手段213は、取得手段212により会員IDを含む購入者の情報を取得し得た場合、特典付与条件の成立を決定する。取得手段212により会員IDを含む情報を取得し得なかった場合、決定手段213は、特典付与条件の不成立を決定する。
第1決済手段214は、決定手段213により特典付与条件の成立が決定された場合、第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する機能である。第2決済手段215は、決定手段213により特典付与条件の不成立が決定された場合、第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する機能である。なお、第1決済手段214及び第2決済手段215は、総称して決済手段と言い換えることもできる。
入力手段211、取得手段212、決定手段213、第1決済手段214及び第2決済手段215としての機能は、プロセッサ21が会計機プログラム231に従って実行する情報処理によって実現される。会計機プログラム231は、補助記憶デバイス23にインストールされている。会計機プログラム231は、メインメモリ22にインストールされてもよい。会計機プログラム231をメインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールする方法は特に限定されない。リムーバブルな記録媒体に決済プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により会計機プログラム231を配信して、会計機プログラム231をメインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールすることができる。記録媒体は、SDメモリカード、USBメモリ等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
会計機20は、メインメモリ22における揮発性記憶領域の一部を按分テーブル221の領域としている。
図8は、按分テーブル221の構成を示す模式図である。図示するように按分テーブル221は、商品コード、値引対象フラグFa、点数p、金額q、按分率、単品値引額rの各データを表形式で記憶可能な領域である。各データの詳細については、後述する動作説明の中で明らかにする。
[会計システムの動作説明]
図9は、登録機10のプロセッサ11が登録機プログラム131に従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図10は、会計機20のプロセッサ21が会計機プログラム231に従って実行する情報処理の要部手順である。図11は、図10の流れ図で示す情報処理の中の按分処理の手順を具体的に示す流れ図である。図12は、登録機10の客用ディスプレイ184に表示される画像80の一例であり、図13乃至図15は、会計機20のタッチパネル291に表示される画像の一例である。以下、各図を用いて会計システム100の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する情報処理の手順は一例である。同様な効果を奏し得るのであれば、その手順は適宜変更することができる。また、画像に配置される表示要素およびテキストも一例である。同様な効果を奏し得るのであれば、表示要素の配置およびテキスト内容も適宜変更することができる。
図9は、登録機10のプロセッサ11が登録機プログラム131に従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図10は、会計機20のプロセッサ21が会計機プログラム231に従って実行する情報処理の要部手順である。図11は、図10の流れ図で示す情報処理の中の按分処理の手順を具体的に示す流れ図である。図12は、登録機10の客用ディスプレイ184に表示される画像80の一例であり、図13乃至図15は、会計機20のタッチパネル291に表示される画像の一例である。以下、各図を用いて会計システム100の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する情報処理の手順は一例である。同様な効果を奏し得るのであれば、その手順は適宜変更することができる。また、画像に配置される表示要素およびテキストも一例である。同様な効果を奏し得るのであれば、表示要素の配置およびテキスト内容も適宜変更することができる。
はじめに、登録機10の動作について図9及び図12を用いて説明する。登録機10のプロセッサ11は、アイドル状態になると、図9の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。先ず、プロセッサ11は、ACT1として初期化を行う。この初期化により、登録商品テーブル121がクリアされる。またランク別テーブル122の第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qad、値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbd、値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcd及び第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddが全てデフォルトの値“0”となる。
初期化を終えたプロセッサ11は、ACT2へと進む。プロセッサ11は、ACT2として商品コードが入力されたか否かを確認する。商品コードが入力されていない場合、プロセッサ11は、ACT2からACT3へと進む。プロセッサ11は、ACT3として小計キーが入力されたか否かを確認する。小計キーが入力されていない場合、プロセッサ11は、ACT2へと戻る。ここにプロセッサ11は、ACT2及びACT3において商品コードが入力されるか、小計キーが入力されるのを待ち受ける。なお、商品コードが1つも入力されていない場合、小計キーの入力は無効となる。したがって、初期化を終えた段階では、プロセッサ11は、商品コードが入力されるのを待ち受けている。
客が商品の会計を申し出ると、登録機10を操作する店員は、先ず、キーボード181又はスキャナ182を操作して、会計を行う商品の商品コードを登録機10に順次入力する。そして、全ての商品の商品コードを入力し終えると、店員は、小計キーを操作する。
ACT2及びACT3の待ち受け状態において、スキャナ182により商品コードを表すバーコードが読み取られるか、キーボード181のPLUキー操作により商品コードが入力されると、プロセッサ11は、ACT2からACT4へと進む。プロセッサ11は、ACT4として商品データベース50にアクセスして、入力された商品コードを含む商品レコード51から商品データを取得する。商品データは、商品コード、商品名、単価、値引対象フラグFa等である。
商品データを取得したプロセッサ11は、ACT4からACT5へと進む。プロセッサ11は、ACT5として商品販売データの登録処理を行う。具体的にはプロセッサ11は、取得した商品データの商品コード、商品名、単価、値引対象フラグFaと、点数p及び金額qの各データで商品販売データを作成する。点数pは、“1”である。点数pは、商品コードが入力される直前又は直後にキーボード181のテンキーと乗算キーとにより乗数が入力された場合にはその乗数となる。金額qは、単価に点数pを乗算した金額である。プロセッサ11は、商品販売データを1レコードとして登録商品テーブル121に記述する。
商品販売データの登録処理を終えたプロセッサ11は、ACT5からACT6へと進む。プロセッサ11は、ACT6として第1演算手段111としての機能により、ランク別テーブル122の第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadに、それぞれ金額qを加算する。またプロセッサ11は、ACT7として商品販売データの値引対象フラグFaを調べる。ここで、値引対象フラグFaが“1”、つまりは登録処理された商品が値引対象商品である場合には、プロセッサ11は、ACT7からACT8へと進む。プロセッサ11は、ACT8としてランク別テーブル122の値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbdに、それぞれ金額qを加算する。値引対象フラグFaが“0”、つまりは登録処理された商品が値引対象外商品である場合には、プロセッサ11は、ACT8の処理をスキップする。
ACT8の処理を終えるかスキップしたプロセッサ11は、ACT2へと戻る。プロセッサ11は、ACT2及びACT3の待ち受け状態となる。したがってプロセッサ11は、商品コードが入力される毎に、ACT4乃至ACT8の処理を前述したのと同様に繰り返し実行する。すなわちプロセッサ11は、その商品コードで識別される商品の販売データを登録商品テーブル121に登録処理する。またプロセッサ11は、その商品販売データの金額qを、ランク別テーブル122の第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadにそれぞれ加算する。また、商品が値引対象商品である場合には、プロセッサ11は、その商品販売データの金額qを、ランク別テーブル122の値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbdにそれぞれ加算する。
ACT2及びACT3の待ち受け状態において、小計キーが入力されると、プロセッサ11は、ACT3からACT9へと進む。プロセッサ11は、ACT9としてランク別テーブル122の値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbdに、それぞれ同一ランクの割引率Xa,Xb,Xc,0を乗算して、値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcdを算出する。そしてプロセッサ11は、ACT10として第2演算手段112としての機能により、ランク毎に第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadから値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcdを減算して第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddを算出する。
ACT9及びACT10の処理を終えたプロセッサ11は、ACT11へと進む。プロセッサ11は、ACT11として可視化手段113としての機能により、第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qad及び第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddを店員用ディスプレイ183及び客用ディスプレイ184に表示させる。
図12は、ACT11において客用ディスプレイ184に表示された画像80の一例である。画像80は、第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadに相当する画像81と、第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddに相当する画像82とを含む。第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadは、ランクに拘らず同一金額である。よって画像81は、例えば第1決済金額Qddをお買上金額として表す画像である。一方、第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddは、ランク毎に第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadから値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcdを減額した金額である。よって画像82は、例えば会員ランク第1位の値引額Qca及び第2決済金額Qdaと、会員ランク第2位の値引額Qcb及び第2決済金額Qdbと、会員ランク第3位の値引額Qcc及び第2決済金額Qdcと、非会員の値引額Qcd及び第2決済金額Qddとを表形式で表した画像である。
因みに、図12は、第1決済金額が10,000円であり、会員ランク第1位の割引率が20%、会員ランク第2位の割引率が10%、会員ランク第3位の割引率が5%、非会員の割引率が0%の場合である。したがって、画像82は、会員ランク第1位に対して会員割引額が2,000円、お支払い金額が8,000円と表示され、会員ランク第2位に対して会員割引額が1,000円、お支払い金額が9,000円と表示され、会員ランク第3位に対して会員割引額が500円、お支払い金額が9,500円と表示され、非会員に対して会員割引額が0円、お支払い金額が10,000円と表示される。
画像80は、会員であるか非会員であるかに拘らず、登録機10で商品の登録を終えた全ての客に対して表示される。したがって、例えば会員ランク第1位の客は、10,000円の買物に対して8,000円を支払えばよいことを知り得る。同様に、会員ランク第2位の客は、10,000円の買物に対して9,000円を支払えばよいことを知り得、会員ランク第3位の客は、9,500円を支払えばよいことを知り得る。また、非会員の客は、10,000円を支払えばよいことを知り得る。その上、画像82の情報から、会員になることで値引の特典が付与されることを意識づけされる。その結果、会員になりたいという客が増えることが期待される。
なお、店員用ディスプレイ183に対しても、図12に示した画像80がそのまま表示される。あるいは店員用ディスプレイ183に対しては、第1決済金額を表す画像81が表示されるだけであってもよい。そして、決済金額を確認した店員は、送信キーを操作する。
決済金額を表示し終えたプロセッサ11は、ACT11からACT12へと進む。プロセッサ11は、ACT12として登録商品テーブル121とランク別テーブル122の各データを基に決済データを生成する。すなわち決済データは、登録商品テーブル121に記憶された商品販売データと、ランク別テーブル122に記憶されたランク別の第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qad、値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbd、値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcd及び第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddとを含むデータである。なお、第1決済金額Qaa,Qab,Qac,Qadについては、いずれか1種類を含むだけであってもよい。また、値引対象金額Qba,Qbb,Qbc,Qbdは省略してもよい。
決済データを生成し終えたプロセッサ11は、ACT12からACT13へと進む。プロセッサ11は、ACT13として送信キーが入力されるのを待ち受ける。送信キーが入力されると、プロセッサ11は、ACT13からACT14へと進む。プロセッサ11は、ACT14として出力手段114としての機能により、決済データを送信するように通信インターフェース15を制御する。この制御により、通信インターフェース15を介して決済データが送信される。決済データは、通信ネットワーク40を経由していずれかの会計機20へと送信される。
決済データの送信先となる会計機20は、基本的には、登録機10と同一のチェックアウトレーンに設置されたアイドル中の会計機20である。アイドル中の会計機20とは、売買取引を決済するための処理を行っていない会計機20である。登録機10と同一のチェックアウトレーンにアイドル中の会計機20が存在しない場合、別のチェックアウトレーンのアイドル中の会計機20に決済データが送信されてもよい。アイドル中の会計機20が複数台存在する場合には、原則、優先順位の高い会計機20に決済データが送信される。例えば登録機10は、優先順位が最上位の会計機20に決済データを送信する。このとき、当該会計機20がアイドル中の場合には、決済データを受信する。しかし、アイドル中でない場合には、当該会計機20は、優先順位が下位の他の会計機20に決済データを転送する。このような手法により、アイドル中の会計機20の中で優先順位が最も高い会計機20に決済データが送信される。
決済データを送信し終えたプロセッサ11は、ACT14からACT15へと進む。プロセッサ11は、ACT15として決済データの送信先となった会計機20を特定可能な情報を店員用ディスプレイ183に表示させる。この情報を確認した店員は、客に対し、決済データが送信された会計機20で代金の支払いを行うように指示する。なお、会計機20を特定可能な情報の表示先を客用ディスプレイ184とし、客が自ら決済データ送信先の会計機20に移動して、代金の支払いを行うようにしてもよい。
決済データの送信先である会計機20を特定可能な情報を表示させたプロセッサ11は、図9の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。プロセッサ11は、アイドル状態に戻る。
次に、会計機20の動作について図10、図11、図13乃至図15を用いて説明する。会計機20のプロセッサ21は、アイドル状態になると、図10の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。プロセッサ21は、ACT21として、入力手段211としての機能により、決済データを待ち受ける。登録機10から送信された決済データ、あるいは他の会計機20から転送された決済データを、通信インターフェース25を介して受信すると、プロセッサ21は、ACT21からACT22へと進む。プロセッサ21は、ACT22として会員取引フラグFbを“0”にリセットする。会員取引フラグFbは、例えばメインメモリ22の揮発性記憶領域に記憶されている1ビットデータである。次いで、プロセッサ21は、ACT23としてタッチパネル291に支払い選択画面の画像90を表示させる。
図13は、画像90の一表示例を示す模式図である。図示するように画像90は、現金ボタン91、電子マネーボタン92及び店員呼出ボタン93を含む。現金ボタン91は、代金支払い方法として現金を選択する客がタッチ操作するキーである。電子マネーボタン92は、代金支払い方法として電子マネーを選択する客がタッチ操作するキーである。店員呼出ボタン93は、店員を呼び出したい客がタッチ操作するキーである。現金ボタン91、電子マネーボタン92及び店員呼出ボタン93は、いずれもタッチパネル291の画面上にソフトウェア的に再現されたキーの画像である。また画像90は、お買上金額の情報94を含む。この情報は、決済データに含まれている第1決済金額の情報である。さらに画像90は、「会員の方は、会員カードをカードリーダに挿入するか、会員バーコードをスキャンしてからお支払い方法を選択してください」という内容のメッセージ95を含む。なお、メッセージの内容は、図示するものに限定されないのは言うまでもないことである。また、メッセージ95は、表示するのでなく音声で流してもよい。あるいはタッチパネル291とは別の代替に表示して、客に通知してもよい。
客には会員の客と非会員の客とがいる。また、会員の中には、会員カードを所持している客と、スマートフォンに会員専用のアプリケーションソフトウェアをインストールした客とがいる。会員カードには、その会員固有の会員IDが記録されている。会員専用のアプリケーションソフトウェアを起動すると、スマートフォンの表示デバイスにはその会員固有の会員IDがバーコード又は二次元コードの機械可読コードの形態で表示される。
非会員の客が画像90を確認すると、支払い方法を選択するための操作を行う。すなわち、商品の代金を現金で支払う客は、現金ボタン91をタッチする。商品の代金を電子マネーで支払う客は、電子マネーボタン92をタッチする。
会員の客が画像90を確認すると、会員カードのデータをカードリーダ294で読み取らせるか、スマートフォンに表示させた機械可読コードをスキャナ293で読み取らせてから、支払い方法を選択するための操作を行う。
支払い方法選択画面の画像90を表示させたプロセッサ21は、ACT23からACT24へと進む。プロセッサ21は、ACT24として支払い方法が選択されたか否かを確認する。支払い方法が選択されていない場合、プロセッサ21は、ACT24からACT25へと進む。プロセッサ21は、ACT25として会員取引フラグFbを調べる。会員取引フラグFbが“0”にリセットされている場合、プロセッサ21は、ACT25からACT26へと進む。プロセッサ21は、ACT26として取得手段212としての機能により、会員IDが入力されたか否かを確認する。会員IDが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT26からACT24へと戻る。ここに、会員取引フラグFbが“0”にリセットされている状態においては、プロセッサ21は、ACT24乃至ACT26の処理により、支払い方法が選択されるか会員IDが入力されるのを待ち受ける。
ACT24乃至ACT26の待ち受け状態において、会員カードのデータがカードリーダ294で読み取られるか、スマートフォンの機械可読コードがスキャナ293で読み取られると、プロセッサ21は、会員IDが入力されたと判定する。プロセッサ21は、ACT26からACT27へと進む。プロセッサ21は、ACT27として会員データベース60にアクセスして、入力された会員IDを含む会員レコード61から会員データを取得する。会員データは、会員ID、ランクL等である。
会員データを取得したプロセッサ21は、ACT27からACT28へと進む。プロセッサ21は、ACT28として会員データからランクLを検出する。またプロセッサ21は、ACT29として会員取引フラグFbを“1”にセットする。しかる後、プロセッサ21は、ACT24へと戻る。今度は、会員取引フラグFbが“1”にセットされているので、プロセッサ21は、ACT25においてNOと判定する。プロセッサ21は、ACT25からACT24へと戻る。したがって、会員IDが入力されてACT27乃至ACT29の処理を終えたプロセッサ21は、支払い方法が選択されるのを待ち受ける。
例えば画像90の現金ボタン91がタッチされるか電子マネーボタン92がタッチされると、プロセッサ21は、支払い方法が選択されたと判定する。プロセッサ21は、ACT24からACT30へと進む。プロセッサ21は、ACT30として決定手段213としての機能により、会員取引フラグFbを調べる。会員取引フラグFbが“1”にセットされている場合、すなわち会員IDが入力された後に支払い方法が選択された場合には、プロセッサ21は、特典付与条件成立と決定する。プロセッサ21は、ACT30からACT31へと進む。プロセッサ21は、ACT31として決済データから第2決済金額QdLを取得し、決済金額メモリに記述する。決済金額メモリは、メインメモリ22における揮発性記憶領域の一部である。第2決済金額QdLは、第2決済金額Qda,Qdb,Qdc、QddのうちACT28の処理で検出されたランクの第2決済金額である。すなわち、客が会員ランク第1位の場合には、第2決済金額Qdaが決済金額メモリに記述される。客が会員ランク第2位の場合には、第2決済金額Qdbが決済金額メモリに記述される。客が会員ランク第3位の場合には、第2決済金額Qdcが決済金額メモリに記述される。
これに対し、会員取引フラグFbが“0”にリセットされている場合、すなわち会員IDが入力されることなく支払い方法が選択された場合には、プロセッサ21は、特典付与条件不成立と決定する。プロセッサ21は、ACT30からACT32へと進む。プロセッサ21は、ACT32として決済データから第1決済金額Qadを取得し、決済金額メモリに記述する。なお、ACT32においては、第1決済金額Qadの代わりに、非会員の第2決済金額Qddを決済金額メモリに記述してもよい。
ACT31又はACT32の処理を終えたプロセッサ21は、ACT33へと進む。プロセッサ21は、ACT33として決済金額メモリに記述した決済金額をタッチパネル291に表示させる。
図14は、非会員の客が現金ボタン91をタッチした場合にタッチパネル291に表示される画像910の一例である。図示するように画像910は、店員呼出ボタン911を含む。店員呼出ボタン911は、タッチパネル291の画面上にソフトウェア的に再現されたキーの画像である。また画像910は、お買上金額、投入金額及び釣銭額(お釣り)の情報912を含む。お買上金額は、決済データに含まれている第1決済金額の情報である。図14の例では10,000円である。投入金額は、自動釣銭機70に投入された現金の総額であり、釣銭額は投入金額からお買上金額を減じた金額である。自動釣銭機70に現金が投入される前は、投入金額及び釣銭額の双方とも0円である。さらに画像910は、「お買上金額相当の現金を自動釣銭機に投入してください」という内容のメッセージ913を含む。なお、メッセージの内容は、図示するものに限定されないのは言うまでもないことである。また、メッセージ95は、表示するのでなく音声で流してもよい。あるいはタッチパネル291とは別の代替に表示して、客に通知してもよい。
メッセージ913を確認した非会員の客は、お買上金額10,000円相当の現金を自動釣銭機70に投入する。例えば一万円札を自動釣銭機70に投入することにより、情報912における投入金額は10,000円となる。この場合、釣銭額は0円である。
図15は、割引率が20%である会員ランク第1位の客が会員IDを入力した後に現金ボタン91をタッチした場合にタッチパネル291に表示される画像920の一例である。図示するように画像920は、店員呼出ボタン921を含む。店員呼出ボタン921は、タッチパネル291の画面上にソフトウェア的に再現されたキーの画像である。また画像920は、お買上金額、会員値引額、お支払い金額、投入金額及び釣銭額(お釣り)の情報922を含む。お買上金額は、決済データに含まれている第1決済金額の情報である。図15の例では10,000円である。
会員値引額は、ランク別テーブル122における値引額Qca,Qcb,Qcc,Qcdのうち当該会員のランクに対応した値引額である。すなわち、客が会員ランク第1位の場合には、値引額Qcaが会員値引額として表示される。客が会員ランク第2位の場合には、値引額Qcbが会員値引額として表示される。客が会員ランク第3位の場合には、値引額Qccが会員値引額として表示される。したがって、図15の例では、会員値引額として2,000円が表示される。
お支払い金額は、ランク別テーブル122における第2決済金額Qda,Qdb,Qdc,Qddのうち当該会員のランクに対応した第2決済金額である。すなわち、客が会員ランク第1位の場合には、第2決済金額Qdaがお支払い金額として表示される。客が会員ランク第2位の場合には、第2決済金額Qdbがお支払い金額として表示される。客が会員ランク第3位の場合には、第2決済金額Qdcがお支払い金額として表示される。したがって、図15の例では、お支払い金額として8,000円が表示される。
投入金額は、自動釣銭機70に投入された現金の総額であり、釣銭額は投入金額からお買上金額を減じた金額である。自動釣銭機70に現金が投入される前は、投入金額及び釣銭額の双方とも0円である。さらに画像920は、「お支払い金額相当の現金を自動釣銭機に投入してください」という内容のメッセージ923を含む。なお、メッセージの内容は、図示するものに限定されないのは言うまでもないことである。また、メッセージ95は、表示するのでなく音声で流してもよい。あるいはタッチパネル291とは別の代替に表示して、客に通知してもよい。
メッセージ923を確認した会員ランク第1位の客は、お支払い金額8,000円相当の現金を自動釣銭機70に投入する。例えば一万円札を自動釣銭機70に投入することにより、情報922における投入金額は10,000円となる。また釣銭額は2,000円となる。
決済金額をタッチパネル291に表示させたプロセッサ21は、ACT33からACT34へと進む。プロセッサ21は、ACT34として第1決済手段214又は第2決済手段215としての機能により、支払い方法に応じた入金を待ち受ける。すなわち客が非会員であり特典付与条件が不成立の場合には、プロセッサ21は、第1決済金額Qadに対する入金を待ち受ける。客が会員であり特典付与条件が成立の場合には、プロセッサ21は、第2決済金額QdLに対する入金を待ち受ける。
例えば支払い方法として現金支払いが選択された場合、プロセッサ21は、自動釣銭機70に投入された現金の金額を入金額のデータとして取得する。例えば支払い方法として電子マネーが選択された場合、プロセッサ21は、カードリーダ294又はスキャナ293により読み取った電子マネーIDに対応付けられた電子マネーの残高データを入金額のデータとして取得する。
入金額のデータを取得すると、プロセッサ21は、ACT34からACT35へと進む。プロセッサ21は、ACT35として、決済処理を実行する。例えば現金支払いが選択された場合には、プロセッサ21は、入金額から決済金額を差し引いて釣銭額を算出する。すなわち、客が非会員であり特典付与条件が不成立の場合には、プロセッサ21は、入金額から決済金額Qadを差し引いて釣銭額を算出する。客が会員であり特典付与条件が成立の場合には、プロセッサ21は、入金額から決済金額QdLを差し引いて釣銭額を算出する。その結果、釣銭額が0円よりも大きい場合には、プロセッサ21は、自動釣銭機70に釣銭データを出力する。この釣銭データにより自動釣銭機70から釣銭額相当の現金が払い出される。またプロセッサ21は、レシートの印字データをプリンタ292に出力する。その結果、プリンタ292が動作して、レシートが印字発行される。
一方、電子マネー支払いが選択された場合には、プロセッサ21は、電子マネー残高データから決済金額を差し引くための処理を行う。この場合も、客が非会員であり特典付与条件が不成立の場合には、プロセッサ21は、電子マネー残高データから決済金額Qadを差し引く。客が会員であり特典付与条件が成立の場合には、プロセッサ21は、電子マネー残高データから決済金額QdLを差し引く。またプロセッサ21は、レシートの印字データをプリンタ292に出力する。
決済処理を終えると、プロセッサ21は、ACT35からACT36へと進む。プロセッサ21は、ACT36として会員取引フラグFbを再度調べる。そして、会員取引フラグFbが“1”にセットされている場合、プロセッサ21は、ACT36からACT37へと進む。プロセッサ21は、ACT37として按分処理を実行する。一方、会員取引フラグFbが“1”にセットされていない場合には、プロセッサ21は、ACT37の按分処理をスキップする。
図11は、按分処理の具体的な手順を示す流れ図である。プロセッサ21は、按分処理に入ると、先ず、ACT41として決済データから値引額QcLを取得し、値引額メモリに記述する。値引額メモリは、メインメモリ22における揮発性記憶領域の一部である。値引額QcLは、値引額Qca,Qcb,Qcc、QcdのうちACT28の処理で検出されたランクの値引額である。すなわち、客が会員ランク第1位の場合には、値引額Qcaが値引額メモリに記述される。客が会員ランク第2位の場合には、値引額Qcbが値引額メモリに記述される。客が会員ランク第3位の場合には、値引額Qccが値引額メモリに記述される。
次に、プロセッサ21は、ACT42として登録商品テーブル121の各レコードにおける商品コード、値引対象フラグFa、点数p及び金額qの各データを按分テーブル221に展開する。そしてプロセッサ21は、ACT43として按分テーブル221から値引対象フラグFaが“1”のデータを抽出する。例えば、登録商品テーブル121に展開されたデータのうち、金額qが1000円のデータDAと、金額qが800円のデータDBと、金額qが600円のデータDCが、値引対象フラグFaが“1”のデータである場合、プロセッサ21、これらのデータDA,DB,DCを抽出する。
次いでプロセッサ21は、ACT44として抽出したデータDA,DB,DCの金額qの比率を算出する。この場合、データDAにおける金額qの比率は「1000/2400=5/12」となり、データDBにおける金額qの比率は「800/2400=1/3」となり、データDCにおける金額qの比率は「600/2400=1/4」となる。
金額qの比率を算出し終えると、プロセッサ21は、ACT45として按分テーブル221に展開したデータ毎に按分率を決定する。按分率は、値引対象フラグFaが“0”のデータについては、“0”となる。値引対象フラグFaが“1”のデータについては、ACT44の処理で算出した比率となる。すなわち、データDAの按分率は、「5/12=0.42」となり、データDBの按分率は「1/3=0.33」となり、データDCの按分率は「1/4=0.25」となる。
按分率が決定されると、プロセッサ21は、ACT46として按分テーブル221に展開したデータ毎に単品値引額rを算出する。単品値引額rは、値引対象フラグFaが“0”のデータについては0円である。値引対象フラグFaが“1”のデータについては、値引額メモリの値引額を按分率で按分した金額である。例えば値引額が480円の場合、データDAの単品値引額rは「480*0.42=202円」となり、データDBの単品値引額rは「480*0.33=158円」となり、データCの単品値引額rは「480*0.25=120円」となる。
以上で、プロセッサ21は、按分処理を終了する。
按分処理を終了するかスキップしたプロセッサ21は、ACT38へと進む。プロセッサ21は、ACT38として売上データの送信処理を実行する。この処理は、按分処理をスキップした場合には、決済データに含まれる登録商品テーブル121のデータを売上データとしてサーバ30に送信する処理である。按分処理が実行した場合には、按分テーブル221のデータを売上データとしてサーバ30に送信する処理である。
按分処理を終了するかスキップしたプロセッサ21は、ACT38へと進む。プロセッサ21は、ACT38として売上データの送信処理を実行する。この処理は、按分処理をスキップした場合には、決済データに含まれる登録商品テーブル121のデータを売上データとしてサーバ30に送信する処理である。按分処理が実行した場合には、按分テーブル221のデータを売上データとしてサーバ30に送信する処理である。
会計機20から売上データを受信したサーバ30は、その売上データを基に、商品レコード51の売上点数P、売上金額Q及び値引額Rを更新する。具体的には、登録商品テーブル121のデータを受信した場合には、サーバ30は、そのデータの商品コードと対応付けられた点数p及び金額qを、同一商品コードを含む商品レコード51の売上点数P及び売上金額Qにそれぞれ加算する。按分テーブル221のデータを売上データとして受信した場合には、サーバ30は、そのデータの商品コードと対応付けられた点数p、金額q及び単品値引額rを、同一商品コードを含む商品レコード51の売上点数P、売上金額Q、値引額Rにそれぞれ加算する。
売上データの送信処理を終了すると、プロセッサ21は、図10の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。プロセッサ21は、アイドル状態に戻る。
以上詳述したように、本実施形態の会計システム100によれば、会員である客の会員IDを登録する操作は、会計機20において客自身の操作により行われる。したがって登録機10を操作する店員が、客が会員であるか否かを確認し、会員の場合には会員IDの提示を求め、提示された会員IDを登録機10に登録するというような煩雑な業務を行う必要がない。また、1人の客が登録機10を占有する時間の長短は、その客が会員であるか否かという要件とは無関係である。その結果、会員サービスを実施する場合でも会計業務の効率化を維持でき、会計場の混雑を緩和できる、というセミセルフ式会計システムの利点を保持することができる。
以上、会計業務の効率化を維持でき、会計場の混雑を緩和できるセミセルフ式会計システムの実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、会員であるか否かを特典付与条件とした。特典付与条件は、これに限定されない。例えば社員本人または家族に対しては割引価格で商品を販売するという社員割引制度がある。この場合、決定手段213は、社員本人または家族であること特定する情報が入力された場合に、特典付与条件が成立したと決定する。それ以外は、特典付与条件が不成立であると決定する。
特典の種類は、第1決済金額の値引に限定されない。例えば、商品の単価として第1単価と第2単価の2種類が設定されており、特典付与条件不成立の場合には第1単価を採用し、特典付与条件成立の場合には第2単価を使用するという特典制度がある。この場合、第1演算手段111は、登録された商品の第1単価に基づき特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出し、第2演算手段112は、登録された商品の第2単価に基づき特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出すればよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…登録機、20…会計機、30…サーバ、40…通信ネットワーク、50…商品データベース、60…会員データベース、11,21…プロセッサ、12,22…メインメモリ、13,23…補助記憶デバイス、14,24…時計、15,25…通信インターフェース、26…釣銭機インターフェース、70…自動釣銭機、111…第1演算手段、112…第2演算手段、113…可視化手段、114…出力手段、121…登録商品テーブル、122…ランク別テーブル、131…登録機プログラム、161~164,271~274…デバイスインターフェース、181…キーボード、182…スキャナ、183…店員用ディスプレイ、184…客用ディスプレイ、211…入力手段、212…取得手段、213…決定手段、214…第1決済手段、215…第2決済手段、221…按分テーブル、231…会計機プログラム、291…タッチパネル、292…プリンタ、293…スキャナ、294…カードリーダ。
Claims (6)
- 商品の登録を処理する登録機と、前記登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを含む会計システムにおいて、
前記登録機は、
登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する第1演算手段と、
前記売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する第2演算手段と、
前記第1決済金額と前記第2決済金額とを可視化する可視化手段と、
を具備し、
前記会計機は、
売買取引を決済するための支払いデータを入力する入力手段と、
特典付与条件の成立又は不成立を決定する決定手段と、
前記決定手段により前記特典付与条件の成立が決定された場合には前記第1決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済し、前記特典付与条件の不成立が決定された場合には前記第2決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済する決済手段と、
を具備する会計システム。 - 商品の登録を処理する登録機と、前記登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを含み、前記登録機は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額と特典付与条件成立の場合の第2決済金額とを算出する会計システムの会計機であって、
売買取引を決済するための支払いデータを入力する入力手段と、
特典付与条件の成立又は不成立を決定する決定手段と、
前記決定手段により前記特典付与条件の成立が決定された場合には前記第1決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済し、前記特典付与条件の不成立が決定された場合には前記第2決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済する決済手段と、
を具備する会計機。 - 前記登録機で登録された商品を購入する購入者の情報を取得する取得手段、
をさらに具備し、
前記決定手段は、前記取得手段により前記購入者の情報を取得し得た場合、特典付与条件の成立を決定する、請求項2記載の会計機。 - 商品の登録を処理する登録機と、前記登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを含む会計システムの登録機であって、
登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額を算出する第1演算手段と、
前記売買取引の決済金額として特典付与条件成立の場合の第2決済金額を算出する第2演算手段と、
前記第1決済金額と前記第2決済金額とを可視化する可視化手段と、
前記第1決済金額と前記第2決済金額とを前記会計機に出力する出力手段と、
を具備し、
前記出力手段により出力された前記第1決済金額と前記第2決済金額とを取得した前記会計機は、特典付与条件の成立が決定された場合には第1決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済し、特典付与条件の不成立が決定された場合には第2決済金額に相当する支払いデータで売買取引を決済する、登録機。 - 登録された商品を購入する購入者に対して情報を表示する表示デバイス、
を備え、
前記可視化手段は、前記第1決済金額と前記第2決済金額とを前記表示デバイスに並べて表示させることにより可視化する、請求項4記載の登録機。 - 商品の登録を処理する登録機と、前記登録機で登録された商品の売買取引を決済する会計機とを含み、前記登録機は、登録された商品に基づき売買取引の決済金額として特典付与条件不成立の場合の第1決済金額と特典付与条件成立の場合の第2決済金額とを算出する会計システムの会計機のコンピュータに、
売買取引を決済するための支払いデータの入力を受け付ける機能、
特典付与条件の成立又は不成立を決定する機能、
前記特典付与条件の成立が決定された場合には前記第1決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済する機能、及び、
前記特典付与条件の不成立が決定された場合には前記第2決済金額に相当する支払いデータで前記売買取引を決済する機能、
を実現させるためのプログラム。
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JP2022133448A JP2024030512A (ja) | 2022-08-24 | 2022-08-24 | 会計システム、登録機、会計機及びそのプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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2022
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