JP2021190665A - 冷却装置 - Google Patents

冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021190665A
JP2021190665A JP2020097901A JP2020097901A JP2021190665A JP 2021190665 A JP2021190665 A JP 2021190665A JP 2020097901 A JP2020097901 A JP 2020097901A JP 2020097901 A JP2020097901 A JP 2020097901A JP 2021190665 A JP2021190665 A JP 2021190665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling device
resin
space
metal member
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020097901A
Other languages
English (en)
Inventor
和樹 木村
Kazuki Kimura
瑞枝 栗谷川
Mizue Kuriyagawa
知記 鳥居
Tomoki Torii
宜秀 鳥羽
Yoshihide Toba
高志 中田
Takashi Nakada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2020097901A priority Critical patent/JP2021190665A/ja
Publication of JP2021190665A publication Critical patent/JP2021190665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】冷却効率に優れる冷却装置の提供。【解決手段】金属部材と、前記金属部材と接合している樹脂部材とから形成され、流体が流動する空間を内部に有し、前記空間の端部の少なくとも一部における前記流体の流速が前記空間の中央部における前記流体の流速よりも大きくなるように前記流体の流動が制御される、冷却装置。【選択図】図1

Description

本発明は、冷却装置に関する。
コンピュータに搭載するCPU、電気自動車に搭載する二次電池のような作動時に発熱する物体(発熱体)を冷却するための手段として、水等の液状の冷媒を用いる冷却装置が種々提案されている。たとえば、金属等の放熱性に優れる材料からなる筐体の内部に冷媒を流通させるための流路を備える冷却装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。液状の冷媒を用いる冷却装置は、発熱体を効率よく冷却するために、装置の内部で冷媒を流動させる。具体的には、装置の内部に注入された冷媒に発熱体の熱を伝達し、次いで熱を受け取った冷媒を装置の外部に排出することで、発熱体の熱の放散を促進する。
特開2015−210032号公報
近年、発熱体の大型化や発熱量の増大をうけて、冷却装置に一層の冷却性能の向上が望まれているが、あわせて装置の小型化や軽量化の要請にも対応する必要がある。したがって、装置の規模を大きくする以外の方法で冷却性能を増大させる、すなわち、冷却効率を改善することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑み、冷却効率に優れる冷却装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>金属部材と、前記金属部材と接合している樹脂部材とから形成され、流体が流動する空間を内部に有し、前記空間の端部の少なくとも一部における前記流体の流速が前記空間の中央部における前記流体の流速よりも大きくなるように前記流体の流動が制御される、冷却装置。
<2>前記空間の内部に存在する凸部により前記流体の流動が制御される、<1>に記載の冷却装置。
<3>前記空間の端部における前記凸部の体積占有率は、前記空間の中央部における前記凸部の体積占有率よりも大きい、<1>又は<2>に記載の冷却装置。
<4>前記凸部の少なくとも一部は前記金属部材の一部である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の冷却装置。
<5>前記凸部の少なくとも一部は前記樹脂部材の一部である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の冷却装置。
<6>前記金属部材は表面処理による凹凸構造を有する、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の冷却装置。
<7>前記樹脂部材が第1の樹脂部材及び第2の樹脂部材を含み、前記第2の樹脂部材が前記金属部材と前記第1の部材との間に配置され、かつ前記金属部材及び前記第1の樹脂部材とそれぞれ接合している、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の冷却装置。
<8>前記金属部材と前記樹脂部材とが接着剤を介して接合している、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の冷却装置。
<9>二次電池を冷却するための、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の冷却装置。
本発明によれば、冷却効率に優れる冷却装置が提供される。
冷却装置の構成の一例を模式的に示す図である。
本開示において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値または下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値または下限値に置き換えてもよく、また、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、材料中の各成分の量は、材料中の各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、材料中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
<冷却装置>
本発明の冷却装置は、金属部材と、前記金属部材と接合している樹脂部材とから形成され、流体が流動する空間を内部に有し、
前記空間の端部の少なくとも一部における前記流体の流速が前記空間の中央部における前記流体の流速よりも大きくなるように前記流体の流動が制御される、冷却装置である。
上記構成の冷却装置では、流体が流動する空間における流体の速度が、空間の端部の少なくとも一部において中央部よりも大きくなるように流体の流動が制御されている。すなわち、冷却装置上に発熱体を配置した場合、空間の端部に相当する発熱体の部分への流体の時間当たり供給量が相対的に大きく、熱の伝達量も相対的に大きい。このため、空間の端部に相当する部分の発熱量が大きい発熱体(例えば、端子部の発熱量が大きい二次電池)を冷却する際に、当該部分の冷却を集中的に行うことができる。
また、上記構成の冷却装置は、冷却装置の規模を大きくすることなく冷却性能の向上を達成できるため、装置の小型化や軽量化との両立を実現できる。
さらに、本発明の冷却装置は金属部材と、金属部材と接合している樹脂部材とから形成されている。このため、全体が金属から形成される冷却装置に比べて軽量化の点で有利である。また、全体が金属からなる冷却装置は金属部材のロウ付け、溶接等の工程を経て製造されるが、冷却装置の一部を樹脂部材とすることで射出成形などの手法を採用することが可能になり、より複雑な形状を容易に製造できる。このため、上記端部における流体の速度を細かく制御でき、製造方法の自由度が高い。
冷却装置の流体が流動する空間において、空間の端部の少なくとも一部における流体の流速が空間の中央部における流体の流速よりも大きくなるように流体の流動を制御する方法は、特に制限されない。たとえば(1)空間の内部に凸部を設ける方法、(2)空間の高さ(冷却装置を水平な台に置いた場合における空間の垂直方向の寸法)に差を設ける方法、などが挙げられる。
(1)空間の内部に存在する凸部を設ける方法として具体的には、空間の内部に複数の凸部を設け、凸部の数を空間の中央部よりも端部においてより多くする方法、凸部の間隔を空間の中央部よりも端部においてより狭くする方法、凸部の大きさを空間の中央部よりも端部においてより大きくする方法、などにより、空間の端部における凸部の体積占有率を空間の中央部における凸部の体積占有率よりも大きくする方法が挙げられる。
空間の端部における凸部の体積占有率を空間の中央部における凸部の体積占有率よりも大きくすることで、空間の端部における液体が流動する経路(流路)の断面積が中央部における断面積よりも小さくなる。流量が一定である流体の流速は、流路の断面積に反比例する。このため、空間の端部における流速を中央部における流速よりも大きくすることができる。
空間の内部に設けられる凸部の少なくとも一部は、冷却装置を構成する金属部材又は樹脂部材の一部であってもよい。
金属部材の一部として凸部を設けることは、流動制御作用とともに大きい伝熱面積も有する凸部が得られるという利点がある。
樹脂部材の一部として凸部を設けることは、金属部材に比べて形状の自由度が大きく、きめ細かい流動の制御が可能になるという利点がある。
冷却装置は、金属部材の一部である凸部と、樹脂部材の一部である凸部のいずれか一方を備えていても、両方を備えていてもよい。
冷却装置は、冷却装置を構成する金属部材又は樹脂部材と別の部材である凸部を備えてもよい。
空間の内部に設けられる凸部の形状は特に制限されず、柱状、壁状、これらの組み合わせなどであってよい。
(2)空間の内部の高さに差を設ける方法として具体的には、冷却装置を構成する金属部材又は樹脂部材の空間に相当する部分の厚みを変化させることで、空間の端部における高さを中央部における高さよりも低くすることが挙げられる。
空間の端部における高さを中央部における高さよりも低くすることで、空間の端部における液体が流動する経路(流路)の断面積が中央部における断面積よりも小さくなる。流量が一定である流体の流速は、流路の断面積に反比例する。このため、空間の端部における流速を中央部における流速よりも大きくすることができる。
本開示において冷却装置の「空間の端部」とは、冷却装置が発熱体と接する面に垂直な方向から観察したときに、空間に相当する領域の輪郭又はその近傍の少なくとも一部を意味する。冷却装置の「空間の中央部」とは、冷却装置が発熱体と接する面に垂直な方向から観察したときに、空間に相当する領域の中央部を意味する。
本発明の冷却装置の空間の構成の一例を、図1に示す。図1に示す冷却装置は、空間の内部に供給された流体が矢印で示す方向に流動し、かつ流体の供給口及び排出口付近における流速が中央部における流速よりも大きくなるように構成されている。
具体的には、流体の供給口付近(図中の右上領域)では、空間に設けられる凸部の数が中央部より多くなっている。また、流体の供給口付近(図中の左下領域)では、空間の高さが中央部より低くなっている。
上記の構成とすることで、空間の端部としての流体の供給口及び排出口付近における流体の流速が中央部における流体の流速よりも大きくなるように流体の流動を制御している。
(冷却装置の形状)
冷却装置の形状は、冷却装置に接する発熱体を冷却可能であれば特に制限されない。冷却性能の観点からは、冷却装置は、発熱体と接する部分の面積が充分に確保される形状であることが好ましい。たとえば、互いに向き合う2つの主面(面積が最大の面)と、内部の空間に流体を流動させるために十分な厚みの側面と、を有する形状(プレート状等)であってもよい。
冷却装置の主面の形状は特に制限されず、四角形、円形その他の形状であってもよい。筐体の主面は、平坦であっても湾曲していてもよい。冷却装置の主面の面積は特に制限されず、冷却装置の用途等に応じて選択できる。たとえば、冷却装置の主面の面積は50cm〜5,000cmの範囲内であってもよい。また、冷却装置の厚みは1mm〜50mmの範囲内であってもよい。
冷却性能の観点からは、冷却装置は、少なくとも発熱体と接する部分が金属部材であることが好ましい。また、発熱体と冷却装置の間には別の熱伝導性物質(サーマルインターフェイスマテリアルやギャップフィラーと呼ばれる、熱伝導性シートや熱伝導性接着剤)が存在しても良い。
冷却装置は、流体を空間に導入するための開口部と、流体を空間の外部に排出するための開口部とを備えてもよい。これらの開口部の位置は特に制限されず、冷却装置の形状、用途等に応じて選択できる。
開口部には、筐体の内部と外部の配管とを接続するジョイント部が設けられてもよい。ジョイント部の材質は特に制限されず、金属であっても樹脂であってもよい。
冷却装置は、冷却装置の上に配置された発熱体の周囲を覆うカバー部材を備えてもよい。カバー部材の材質は特に制限されず、金属であっても樹脂であってもよい。
(金属部材)
冷却装置に用いる金属部材の材質は特に制限されず、冷却装置の用途などに応じて選択できる。
金属部材の材質として具体的には、鉄、銅、ニッケル、金、銀、プラチナ、コバルト、亜鉛、鉛、スズ、チタン、クロム、アルミニウム、マグネシウム、マンガンおよび前記金属を含む合金(ステンレス、真鍮、リン青銅等)が挙げられる。
熱伝導性の観点からは、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅および銅合金が好ましく、銅および銅合金がより好ましい。
軽量化および強度確保の観点からは、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、およびマグネシウム合金がより好ましい。
樹脂部材との接合強度を高める観点からは、金属部材は、少なくとも樹脂部材と接合する部分が表面処理による凹凸構造を有していることが好ましい。
金属部材が表面処理による凹凸構造を有していると、溶融した樹脂が凹凸構造に入り込んだ状態となり、接合強度が向上する傾向にある。
金属部材の表面処理を行う方法は特に制限されず、公知の方法から選択してもよい。
たとえば、特許第4020957号に開示されているようなレーザーを用いる方法;NaOH等の無機塩基、またはHCl、HNO等の無機酸の水溶液に金属部材の表面を浸漬する方法;特許第4541153号に開示されているような、陽極酸化により金属部材の表面を処理する方法;国際公開第2015−8847号に開示されているような、酸系エッチング剤(好ましくは、無機酸、第二鉄イオンまたは第二銅イオン)および必要に応じてマンガンイオン、塩化アルミニウム六水和物、塩化ナトリウム等を含む酸系エッチング剤水溶液によってエッチングする置換晶析法;国際公開第2009/31632号に開示されているような、水和ヒドラジン、アンモニア、および水溶性アミン化合物から選ばれる1種以上の水溶液に金属部材の表面を浸漬する方法(以下、NMT法と呼ぶ場合がある);特開2008−162115号公報に開示されているような温水処理法;ブラスト処理、レーザー処理等の粗化処理が挙げられる。粗化処理の方法は、金属部材の材質、所望の比表面積の値等に応じて使い分けることが可能である。
上記方法の中でも、樹脂部材との接合強度を確保する観点からは、酸系エッチング剤による表面処理が好ましい。
酸系エッチング剤による処理としては、例えば、下記工程(1)〜(4)をこの順に実施する方法が挙げられる。
(1)前処理工程
金属部材の表面に存在する酸化膜や水酸化物等からなる被膜を除去するための前処理を行う。通常、機械研磨や化学研磨処理が行われる。接合側表面に機械油等の著しい汚染がある場合は、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性水溶液による処理や、脱脂を行ってもよい。
(2)亜鉛イオン含有アルカリ水溶液による処理工程
水酸化アルカリ(MOH又はM(OH))と亜鉛イオン(Zn2+)とを質量比(MOH又はM(OH)/Zn2+)で1〜100の割合で含む亜鉛イオン含有アルカリ水溶液中に、前処理後の金属部材を浸漬し、表面に亜鉛含有被膜を形成する。なお、前記MOH又はM(OH)のMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である。
(3)酸系エッチング剤による処理工程
工程(2)の後に、金属部材を、第二鉄イオンと第二銅イオンの少なくとも一方と、酸を含む酸系エッチング剤により処理して、金属部材の表面上の亜鉛含有被膜を溶離させると共に、ミクロンオーダーの凹凸形状を形成する。
(4)後処理工程
上記工程(3)の後に、金属部材を洗浄する。通常は、水洗および乾燥操作からなる。スマット除去のために超音波洗浄操作を含めてもよい。
金属部材と樹脂部材との接触面積を増大させる観点からは、表面処理を2回以上行ってもよい。例えば、上記工程(1)〜(4)を実施して金属部材の表面にミクロンオーダーの凹凸構造(ベース粗面)を形成し、その後さらにナノオーダーの凹凸構造(ファイン粗面)を形成してもよい。
金属部材の表面にベース粗面を形成した後にファイン粗面を形成する方法としては、例えば、ベース粗面が形成された金属部材を25℃における標準電極電位Eが−0.2超え0.8以下、好ましくは0超え0.5以下の金属カチオンを含む酸化性酸性水溶液と接触させる方法が挙げられる。
上記酸化性酸性水溶液は、上記Eが−0.2以下の金属カチオンを含まないことが好ましい。
25℃における標準電極電位Eが−0.2超え0.8以下である金属カチオンとしては、Pb2+、Sn2+、Ag、Hg2+、Cu2+等が挙げられる。これらの中では、金属の希少性の視点、対応金属塩の安全性・毒性の視点からは、Cu2+が好ましい。
Cu2+を発生させる化合物としては、水酸化銅、酸化第二銅、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸銅、硝酸銅などの無機化合物が挙げられ、安全性、毒性の視点、樹枝状層の付与効率の視点からは、酸化第二銅が好ましい。
酸化性酸性水溶液としては、硝酸または硝酸に対し塩酸、弗酸、硫酸のいずれかを混合した酸が挙げられる。さらに、過酢酸、過ギ酸に代表される過カルボン酸水溶液を用いてもよい。酸化性酸性水溶液として硝酸を用い、金属カチオン発生化合物として酸化第二銅を用いる場合、水溶液を構成する硝酸濃度は、例えば10質量%〜40質量%、好ましくは15質量%〜38質量%、より好ましくは20質量%〜35質量%である。また、水溶液を構成する銅イオン濃度は、例えば1質量%〜15質量%、好ましくは2質量%〜12質量%、より好ましくは2質量%〜8質量%である。
ベース粗面が形成された金属部材を酸化性酸性水溶液と接触させる際の温度は特に制限されないが、発熱反応を制御しつつ経済的なスピードで粗化を完結するために、例えば常温〜60℃、好ましくは30℃〜50℃の処理温度が採用される。この際の処理時間は、例えば1分〜15分、好ましくは2分〜10分の範囲にある。
金属部材の表面処理により形成される凹凸構造の状態は、樹脂部材との接合強度を充分に得られるものであれば特に制限されない。
凹凸構造における凹部の平均孔径は、たとえば5nm〜250μmであってよく、好ましくは10nm〜150μmであり、より好ましくは15nm〜100μmである。
また、凹凸構造における凹部の平均孔深さは、たとえば5nm〜250μmであってよく、好ましくは10nm〜150μmであり、より好ましくは15nm〜100μmである。
凹凸構造における凹部の平均孔径または平均孔深さのいずれかまたは両方が上記数値範囲内であると、より強固な接合が得られる傾向にある。
凹凸構造における凹部の平均孔径および平均孔深さは、電子顕微鏡またはレーザー顕微鏡を用いることによって求めることができる。具体的には、金属部材の表面および表面の断面を撮影する。得られた写真から、任意の凹部を50個選択し、それらの凹部の孔径および孔深さから、凹部の平均孔径および平均孔深さをそれぞれ算術平均値として算出することができる。
必要に応じ、金属部材は、メッキ層を有していてもよい。メッキ層の効果や役割は様々であり、金属部材への導電性の付与、金属部材の溶接、防食性の付与等が挙げられる。例えば、導電性を付与するためのメッキ層は、金属部材の表面に絶縁性の皮膜が形成されて接触抵抗が生じるのを抑制するなどの効果がある。メッキ層の材質は特に制限されず、スズ(Sn)、亜鉛(Zi)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の公知の材料を使用することができる。メッキ層の厚みは特に制限されない。例えば、10nm〜2,000μmの範囲であってもよい。
金属部材がメッキ層を有する場合、金属部材の表面の全体にメッキ層を有していても、表面の一部にメッキ層を有していてもよい。
接触抵抗を抑制する観点からは、金属部材が少なくとも樹脂部材と接していない部分にメッキ層を有していることが好ましい。
樹脂部材との接合強度を確保する観点からは、金属部材が樹脂部材と接合している部分にメッキ層を有しないことが好ましい。
(樹脂部材)
冷却装置の製造に用いる樹脂部材は、樹脂を含む。樹脂の種類は特に制限されず、冷却装置の用途などに応じて選択できる。
樹脂として具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン系樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル・スチレン樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリケトン樹脂等の熱可塑性樹脂;
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂;
オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー(TPE);及びゴム等の熱硬化性エラストマーが挙げられる。
冷却装置の製造に用いる樹脂部材は1つのみでも、複数であってもよい。1つのみの樹脂部材を使用する場合、金属部材と樹脂部材の締結方法は特に限定されず、上述したような金属部材表面の凹凸構造に溶融した樹脂を入り込ませる方法に加え、例えば接着剤を用いても、ねじ等の機械的締結手段を用いても、それらの組み合わせでもよい。
複数の樹脂部材を使用する場合、すべての樹脂部材を金属部材と接合させても、一部の樹脂部材を金属部材と接合させない構成としてもよい。たとえば、樹脂部材として第1の樹脂部材及び第2の樹脂部材を使用し、第1の樹脂部材で流体が流れる空間や、流体の流動を制御する凸部を形成し、第2の樹脂部材を金属部材及び第1の樹脂部材と接合させてもよい。樹脂部材同士の接合の方法は特に制限されず、溶着や融着などにより行っても、接着剤を用いても、ねじ等の機械的締結手段を用いてもよい。溶着や融着を実施する方法は、レーザー溶着、振動溶着、超音波溶着などのような一般的な溶着法を用いても良いし、2色成形やダイスライドインジェクションに代表されるような、複数の樹脂部材を射出成形で溶着融着する方法であっても良い。冷却装置に複数の樹脂部材が使用される場合、複数の樹脂部材に含まれる樹脂の種類は同じであっても、異なっていてもよい。
複数の樹脂部材を使用する場合の具体例としては、冷却装置の主面の一方を構成する金属部材と、冷却装置の主面の別の一方を構成する樹脂部材と、の間に別の樹脂部材を配置され、この樹脂部材によって主面を構成する金属部材と樹脂部材とが結合している構成が挙げられる。
樹脂部材は、樹脂以外の成分を含んでもよい。樹脂以外の成分としては、ガラス繊維、カーボン繊維、無機粉末等の充填材、熱安定剤、酸化防止剤、顔料、耐候剤、難燃剤、可塑剤、分散剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤等が挙げられる。
樹脂部材が樹脂以外の成分を含む場合、混合物全体に占める樹脂の割合は10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。
(冷却装置の用途)
冷却装置の用途は、特に制限されない。たとえば、コンピュータに搭載されるCPU、電気自動車に搭載される二次電池等の発熱体の冷却のために好適に用いられる。その他、空調設備、給湯設備、発電設備等の、温度管理が必要とされるあらゆる用途に好適に用いられる。
上記の中でも特に、二次電池は端子部における発熱量が本体部よりも大きい傾向にある。したがって、本発明の冷却装置は二次電池の冷却のために好適に用いられる。

Claims (9)

  1. 金属部材と、前記金属部材と接合している樹脂部材とから形成され、流体が流動する空間を内部に有し、
    前記空間の端部の少なくとも一部における前記流体の流速が前記空間の中央部における前記流体の流速よりも大きくなるように前記流体の流動が制御される、冷却装置。
  2. 前記空間の内部に存在する凸部により前記流体の流動が制御される、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記空間の端部における前記凸部の体積占有率は、前記空間の中央部における前記凸部の体積占有率よりも大きい、請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記凸部の少なくとも一部は前記金属部材の一部である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記凸部の少なくとも一部は前記樹脂部材の一部である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の冷却装置。
  6. 前記金属部材は表面処理による凹凸構造を有する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の冷却装置。
  7. 前記樹脂部材が第1の樹脂部材及び第2の樹脂部材を含み、前記第2の樹脂部材が前記金属部材と前記第1の部材との間に配置され、かつ前記金属部材及び前記第1の樹脂部材とそれぞれ接合している、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の冷却装置。
  8. 前記金属部材と前記樹脂部材とが接着剤を介して接合している、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の冷却装置。
  9. 二次電池を冷却するための、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の冷却装置。
JP2020097901A 2020-06-04 2020-06-04 冷却装置 Pending JP2021190665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020097901A JP2021190665A (ja) 2020-06-04 2020-06-04 冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020097901A JP2021190665A (ja) 2020-06-04 2020-06-04 冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021190665A true JP2021190665A (ja) 2021-12-13

Family

ID=78847500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020097901A Pending JP2021190665A (ja) 2020-06-04 2020-06-04 冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021190665A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104480467B (zh) 一种喷射成型硅铝合金轻质封装材料表面镀覆方法
JP7249408B2 (ja) 冷却装置及び冷却装置の製造方法
WO2021256328A1 (ja) 金属樹脂複合体、冷却装置、金属樹脂複合体の製造方法及び安全弁構造
JP2003183843A (ja) 電子部品の製造方法、及び電子部品
WO2016011908A1 (zh) 一种耐电弧烧蚀的钨合金开关触点及其制备方法
US9999148B2 (en) Electronics housing and manufacturing method of electronics housing
JP3827276B2 (ja) 極小物品のバレル電気めっき方法
WO2016011912A1 (zh) 耐电弧烧蚀的开关触点及其制备方法
JP2021190665A (ja) 冷却装置
JP6047515B2 (ja) ステンレス鋼の表面加工方法とそれを用いた熱交換器
CN101003897A (zh) 化学镀Ni-Cu-P合金在镁合金表面的处理方法
EP3168332B2 (en) Use of a jig electrolytic stripper for removing palladium from an object and a method for removing palladium
KR100825903B1 (ko) 전자파 차폐용 탄성다공체 시트 및 그 제조방법
CN105247111B (zh) 镀品的制造方法
JPH0790691A (ja) 超撥水性被膜表面処理材およびその被覆方法
JP2011117066A (ja) 多孔質金属及びその製造方法
JP2007158017A (ja) 配線基板およびその製造方法
WO2023171729A1 (ja) バスバーユニット、電気自動車用モーター及びバスバーの製造方法
US20230417493A1 (en) Temperature control unit and method for manufacturing temperature control unit
JP7454488B2 (ja) 温度制御ユニット及び温度制御ユニットの製造方法
JP2022082324A (ja) 温度制御ユニット及び温度制御ユニットの製造方法
CN109420936A (zh) 硬金属电化学研磨方法
JP6058728B2 (ja) 電解めっき用電極及びこれを含む電解めっき装置
JP4900351B2 (ja) 構造体の製造方法および構造体の製造装置
WO2022004558A1 (ja) 熱伝導部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240405