JP2021189072A - 物体検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】物体検知装置において検知精度を向上させる。【解決手段】超音波を送信する送信部20Aと、超音波を受信して受信信号を出力する複数の受信部20Bと、複数の受信部20Bから出力された複数の受信信号に基づいて物体検知判定を行う検知判定部3と、を備える物体検知装置であって、検知判定部3は、物体検知判定の対象となる位置を設定し、複数の受信部20Bから出力された複数の受信信号を正規化し、該設定された位置に基づいて、該正規化された複数の受信信号から振幅を抽出し、該抽出された複数の振幅に関する値を乗算することによって、該設定された位置についての物体の存在確率を算出し、存在確率に基づいて物体検知判定を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、物体検知装置に関するものである。
自動駐車システム等の性能向上のために、障害物を詳細に検知する技術が求められている。これについて、例えば特許文献1では、複数の超音波センサを用いて物体を検知する技術が提案されている。この技術は、ミリ波レーダの開口合成技術を超音波センサに置き換えたもので、複数の受信信号を、物体の位置と受波素子の位置で決まる伝播距離に応じて時間ディレイさせてから加算することで3Dデータを得ている。
しかしながら、超音波センサにおいては、反射波の強度は、温度変化による音速の変化、空間を伝播する際に発生する振幅揺らぎや、ノイズの影響を強く受ける。また、超音波センサに対して傾斜した壁や段差等からの反射波の強度は特に小さく、前述の振幅の揺らぎ等に情報が埋もれるため、特許文献1に記載の技術では反射信号の検出が困難である。
また、特許文献1に記載の技術は、広い帯域のランダム信号の送受信が必要であるが、車載センサでは狭帯域のマイクロフォンが用いられるため分解能が低下する。また、この技術では伝播時間のずれにより反射信号の振幅が小さくなる。これらの理由により、特許文献1に記載の技術では、物体の検知精度が低い。
本発明は上記点に鑑みて、物体検知装置において検知精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、超音波を送信する送信部(20A)と、超音波を受信して受信信号を出力する複数の受信部(20B)と、複数の受信部から出力された複数の受信信号に基づいて物体検知判定を行う検知判定部(3)と、を備える物体検知装置であって、検知判定部は、物体検知判定の対象となる位置を設定し、複数の受信部から出力された複数の受信信号を正規化し、該設定された位置に基づいて、該正規化された複数の受信信号から振幅を抽出し、該抽出された複数の振幅に関する値を乗算することによって、該設定された位置についての物体の存在確率を算出し、存在確率に基づいて物体検知判定を行う。
複数の受信信号を正規化することにより、空気揺らぎ等の影響が低減され、他の信号に埋もれた小さい反射信号を検出することが可能となる。これにより、物体の検知精度が向上する。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。図1に示す本実施形態の物体検知装置1は、不図示の車両に搭載されていて、当該車両の周囲の物体Bを検知するように構成されている。物体検知装置1を搭載する車両を、以下「自車両」と称する。不図示の車両は、例えば、自動車である。
第1実施形態について説明する。図1に示す本実施形態の物体検知装置1は、不図示の車両に搭載されていて、当該車両の周囲の物体Bを検知するように構成されている。物体検知装置1を搭載する車両を、以下「自車両」と称する。不図示の車両は、例えば、自動車である。
物体検知装置1は、超音波センサ2と、超音波センサ2の動作を制御する制御部3とを備えている。超音波センサ2は、超音波である探査波を送信するとともに探査波の物体Bによる反射波を受信することで、物体Bを検知するように構成されている。具体的には、超音波センサ2は、送信部20Aと受信部20Bとを有している。送信部20Aは、探査波を外部に向けて送信可能に設けられている。受信部20Bは、送信部20Aから送信された探査波の物体Bによる反射波を含む超音波を受信可能に設けられている。
超音波センサ2は、送受信器としてのトランスデューサ21と、送信回路22と、受信回路23と、駆動信号生成部24とを備えている。送信部20Aは、トランスデューサ21と送信回路22とによって構成されている。受信部20Bは、トランスデューサ21と受信回路23とによって構成されている。
超音波センサ2は、トランスデューサ21と受信回路23とをそれぞれ複数備えており、複数の受信部20Bが構成されている。複数のトランスデューサ21のうちの1つは、探査波を外部に向けて送信する送信器としての機能と、反射波を受信する受信器としての機能とを有していて、送信回路22および受信回路23と電気接続されている。すなわち、送信部20Aおよび複数の受信部20Bのうちの1つは、このトランスデューサ21を共用して、送信機能および受信機能を実現するように構成されている。このトランスデューサ21をトランスデューサ21Aとし、他のトランスデューサ21をトランスデューサ21Bとする。トランスデューサ21Bは、反射波を受信する受信器としての機能とを有していて、受信回路23と電気接続されている。
トランスデューサ21は、圧電素子等の電気−機械エネルギー変換素子を内蔵した、超音波マイクロフォンとして構成されている。トランスデューサ21Aは、探査波を自車両の外部に送信可能および反射波を自車両の外部から受信可能なように、自車両の外表面に面する位置に配置されている。トランスデューサ21Bは、反射波を自車両の外部から受信可能なように、自車両の外表面に面する位置に配置されている。
トランスデューサ21は、2方向に複数並ぶように配置されている。本実施形態では、超音波センサ2が2つのトランスデューサ21Bを備える場合について説明する。例えば、図2に示すように、トランスデューサ21Aと一方のトランスデューサ21Bは車両左右方向に沿って並べられ、他方のトランスデューサ21Bはこれらのトランスデューサ21とは車両上下方向位置が異なるように配置される。なお、ここでは、各トランスデューサ21が図2に示すように配置された場合について説明するが、トランスデューサ21Aと一方のトランスデューサ21Bが車両前後方向に沿って並べられてもよい。
送信回路22は、入力された駆動信号に基づいてトランスデューサ21Aを駆動することで、トランスデューサ21Aにて探査波を発信させるように設けられている。具体的には、送信回路22は、デジタル/アナログ変換回路等を有している。すなわち、送信回路22は、駆動信号生成部24から出力された駆動信号に対してデジタル/アナログ変換等の信号処理を施すことで、素子入力信号を生成するように構成されている。素子入力信号は、トランスデューサ21Aを駆動するための交流電圧信号である。そして、送信回路22は、生成した素子入力信号をトランスデューサ21Aに印加してトランスデューサ21Aにおける電気−機械エネルギー変換素子を励振することで、探査波を発生させるように構成されている。
受信回路23は、トランスデューサ21による超音波の受信結果に対応する受信信号を生成して制御部3に出力するように設けられている。具体的には、受信回路23は、増幅回路およびアナログ/デジタル変換回路等を有している。すなわち、受信回路23は、トランスデューサ21が出力した素子出力信号に対して、増幅およびアナログ/デジタル変換等の信号処理を施すことで、受信波の振幅および周波数に関する情報を含む受信信号を生成するように構成されている。素子出力信号は、超音波の受信により、トランスデューサ21に設けられた電気−機械エネルギー変換素子が発生する交流電圧信号である。
駆動信号生成部24は、駆動信号を生成して送信回路22に出力するように設けられている。駆動信号は、トランスデューサ21Aを駆動してトランスデューサ21Aから探査波を発信させるための信号である。
制御部3は、車載通信回線を介して超音波センサ2と情報通信可能に接続されており、超音波センサ2の送受信動作を制御するように構成されている。制御部3は、受信信号に基づいて物体検知判定を行うように構成されており、検知判定部に相当する。
制御部3は、いわゆるソナーECUとして設けられていて、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性リライタブルメモリ、等を有する車載マイクロコンピュータを備えている。ECUはElectronic Control Unitの略である。不揮発性リライタブルメモリは、例えば、EEPROM、フラッシュROM、等である。EEPROMはElectronically Erasable and Programmable Read Only Memoryの略である。
図3は、壁状の物体Bに向かって超音波を送信したときの超音波の反射の様子を示す鳥瞰図である。図3では、信号強度の強い超音波を太矢印で示し、信号強度の弱い超音波を細矢印で示している。図3において、点P1、点P2は物体B上の点であり、l11はトランスデューサ21Aと点P1との距離であり、l12、l22、l32はそれぞれトランスデューサ21A、一方のトランスデューサ21B、他方のトランスデューサ21Bと点P2との距離である。
図3に示すように、トランスデューサ21Aから点P1に向かって、物体Bの壁面に垂直に送信された超音波については、トランスデューサ21Aに信号強度の強い反射波が戻ってくる。また、図示していないが、トランスデューサ21Bにも点P1から信号強度の強い反射波が戻ってくる。
一方、トランスデューサ21Aから点P2に向かって、物体Bの壁面の法線に対して傾斜した角度で送信された超音波については、点P2からトランスデューサ21に信号強度の強い反射波は戻らず、信号強度の弱い反射波が戻ってくる。
図4は、図3に示す反射波を受信して各トランスデューサ21から出力される受信信号の振幅を示す図である。s1、s2、s3は、それぞれ、トランスデューサ21Aを備える受信部20B、一方のトランスデューサ21Bを備える受信部20B、他方のトランスデューサ21Bを備える受信部20Bの受信信号の振幅である。tは時間である。
図4に示すように、点P1からの反射信号は、伝播距離2l11に対応する時刻t11に、トランスデューサ21Aの受信信号に大きく現れる。また、トランスデューサ21Bの受信信号においても、点P1からの反射信号は、各トランスデューサ21Bと点P1との距離に対応する時刻に大きく現れる。このように、点P1からの反射信号は、受信信号に大きく現れるため、検出が容易である。
点P2からの反射信号も、伝播距離2l12、l12+l22、l12+l32に対応する時刻t12、t22、t32に、各トランスデューサ21の受信信号に現れる。しかしながら、点P2からの反射信号は小さく、他の信号に埋もれるため、検出が困難である。
本実施形態では、このように他の信号に埋もれる反射信号も検出し、例えば図3に示すような場合に点P1に加えて点P2にも物体があることを検知し、物体の詳細な形状の把握を図る。具体的には、制御部3は、受信信号が取得された際に図5に示すステップS101〜ステップS105を実行して物体を検知する。
この処理において、制御部3は、物体検知判定の対象となる位置を設定し、複数の受信部20Bから出力された複数の受信信号を正規化し、該設定された位置に基づいて、該正規化された複数の受信信号から振幅を抽出する。そして、制御部3は、該抽出された複数の振幅に関する値を乗算することによって、該設定された位置についての物体の存在確率を算出し、算出した存在確率に基づいて物体検知判定を行う。
本実施形態では、制御部3は、抽出した複数の受信信号の振幅と後述するモデル信号の振幅とを比較し、複数の受信信号に対応する複数の存在確率を個別に算出する 。具体的には、制御部3は、受信信号の振幅をモデル信号の振幅で除算して、この結果を個別の存在確率とする。そして、制御部3は、振幅に関する値として該算出された個別の存在確率を用い、複数の存在確率を乗算することによって、該設定された位置についての物体の存在確率を算出する。
ステップS101にて、制御部3は、モデル信号を取得する。モデル信号は、実際の受信信号と比較するための信号であり、物体と各トランスデューサ21との位置関係から想定される受信信号である。モデル信号は、ステップS101で生成してもよいし、あらかじめ生成して記憶しておいたものを用いてもよい。
制御部3は、自車両の外部の空間における複数の位置を、物体が存在するか否か判定する判定対象位置として設定する。モデル信号は、複数の判定対象位置それぞれについて生成される。
例えば、制御部3は、N1、N2、N3を2以上の整数として、自車両の外部の空間の所定範囲を、x方向でx1〜xN1に分割し、y方向でy1〜yN2に分割し、z方向でz1〜zN3に分割した座標マップを記憶している。x方向は自車両から見た奥行き方向であり、y方向は自車両の左右方向であり、z方向は自車両の上下方向である。そして、制御部3は、点P1、1、1(x1、y1、z1)〜点PN1、N2、N3(xN1、yN2、zN3)それぞれについて、その位置を判定対象位置として設定し、その位置に物体がある場合に物体と各トランスデューサ21との位置関係から想定される各受信部20Bの受信信号をモデル信号として生成する。
例えば、図6で示す点Pa、b、c(xa、yb、zc)とトランスデューサ21Aおよび2つのトランスデューサ21Bとの位置関係から生成されるモデル信号は、図7に示すようになる。aは1以上N1以下の整数、bは1以上N2以下の整数、cは1以上N3以下の整数である。
すなわち、点Pa、b、c(xa、yb、zc)とトランスデューサ21A、一方のトランスデューサ21B、他方のトランスデューサ21Bとの距離をそれぞれl1、l2、l3とし、距離2l1、l1+l2、l1+l3に対応する反射信号が現れる時刻をt1、t2、t3とし、時刻t1、t2、t3における振幅s1、s2、s3をst1、st2、st3として、モデル信号は、振幅st1、st2、st3と比較されるように生成される。なお、時刻t1、t2、t3は、探査波が送信されてから、距離2l1、l1+l2、l1+l3を音速で除算して得られる時間が経過した時刻に対応する。
ステップS101の後、制御部3は、複数の判定対象位置それぞれについて、モデル信号と受信信号とを比較し、この結果から物体の存在確率を算出する。
具体的には、続くステップS102にて、制御部3は、複数の判定対象位置から1つを選択し、続くステップS103にて、制御部3は、ステップS102で選択された判定対象位置に対応するモデル信号と受信信号とを比較し、物体の存在確率を算出する。
存在確率は、例えば受信信号をモデル信号で除算した結果で表すことができる。具体的には、振幅st1、st2、st3と比較されるモデル信号の振幅をそれぞれb1、b2、b3とし、送信部20Aから各受信部20Bまでの伝播距離に対応する存在確率をp1、p2、p3として、p1=st1/b1、p2=st2/b2、p3=st3/b3とされる。そして、選択された判定対象位置の物体の存在確率Pmは、下記の数式(1)のように、存在確率p1、p2、p3の積で表される。st1>b1の場合には、p1=1としてもよい。p2、p3についても同様である。
(数1)
Pm=p1・p2・p3
なお、振幅st1、st2、st3としては、正規化された受信信号から抽出された振幅が用いられる。制御部3は、この正規化において、複数の受信信号を、複数の受信信号のうちの最大値で除算するか、または、複数の受信信号を、それぞれの最大値で除算するか、または、複数の受信信号を、最大値が1以下となるように所定値で除算する。
Pm=p1・p2・p3
なお、振幅st1、st2、st3としては、正規化された受信信号から抽出された振幅が用いられる。制御部3は、この正規化において、複数の受信信号を、複数の受信信号のうちの最大値で除算するか、または、複数の受信信号を、それぞれの最大値で除算するか、または、複数の受信信号を、最大値が1以下となるように所定値で除算する。
例えば、振幅st1、st2、st3として、これらのうちの最大値や、最大値よりも十分に大きな値で、元の値を除算したものが用いられる。また、振幅s1、s2、s3をそれぞれ平均値や総和が1となるように除算し、除算した振幅s1、s2、s3から振幅st1、st2、st3を抽出してもよい。また、振幅st1、st2、st3をそれぞれ振幅s1、s2、s3の最大値で除算して正規化してもよい。
このようにして、選択された判定対象位置に物体が存在する確率である存在確率Pmが算出される。制御部3は、ステップS104にて、すべての判定対象位置について存在確率の算出が完了したか否かを判定し、完了していないと判定すると、ステップS102に進んで存在確率が算出されていない判定対象位置を選択し、ステップS103にて存在確率の算出を行う。すべての判定対象位置について存在確率の算出が完了すると、制御部3はステップS104からステップS105に進み、存在確率の算出結果に基づいて物体検知判定を行い、処理を終了する。ステップS105では、例えば、制御部3は、存在確率の算出結果と自車両の速度等に基づいて、物体との衝突可能性が高いか否かを判定し、判定結果に応じて回避制御や制動制御を行う。
空気揺らぎ、物体との距離、物体形状等によって反射波の振幅は増減するが、複数の受信信号を正規化することで、空気揺らぎや距離減衰による受信信号の振幅波形の変動を低減することができる。これにより、受信信号の振幅波形は物体の形状情報を多く含むことになる。
この受信信号とモデル信号との比較により、振幅の小さい反射信号も含めた振幅波形全体から物体形状情報を抽出することができる。例えば、本実施形態では、受信信号の振幅をモデル信号の振幅で除算しており、この結果を、物体の存在確率として近似的に扱うことができる。
これらの処理により、複数の受信信号に対応する複数の存在確率が個別に算出され、この複数の存在確率を乗算することによって、判定対象位置ごとの物体の存在確率が算出される。そして、この物体の存在確率に基づいて、物体の詳細な位置や形状を把握することができる。例えば、図3の物体Bのうち点P2の近傍の部分も検知することができる。
以上説明したように、本実施形態では、複数の受信信号を正規化することにより、空気揺らぎ等の影響が低減され、振幅の大きい反射信号に加えて、他の信号に埋もれた振幅の小さい反射信号も検出することが可能となる。これにより、トランスデューサ21に対して傾斜した壁や段差等の物体の検出精度が向上する。さらに、存在確率の算出結果から、物体の詳細な位置や形状を把握することができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、本発明は、上記実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、本発明は、上記実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
モデル信号を、物体の位置に加えて、物体表面の角度から想定される受信信号とし、存在確率が最大となるようにモデル信号の想定に用いられる物体表面の角度を補正し、該最小となった存在確率に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
モデル信号を、物体の位置に加えて、物体表面の角度から想定される受信信号とし、存在確率が最大となるようにモデル信号の想定に用いられる物体表面の角度を補正し、該最小となった存在確率に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
例えば、制御部3は、図8に示すように、所定の位置に壁状の物体モデルを配置してモデル信号を生成する。そして、制御部3は、ステップS103で存在確率を算出する際に、物体モデルの壁面の法線ベクトルVを変化させてモデル信号の振幅を補正し、存在確率が最大となる法線ベクトルVを最小2乗法で探索する。
モデル信号の振幅は、例えばPhongの反射モデルを用いて算出することができる。すなわち、図9に示すように、送信波の振幅をI0、物体モデル表面の反射率をk、物体モデルからトランスデューサ21A、トランスデューサ21Bに向かうベクトルをL、法線ベクトルVとベクトルLのなす角をθとして、モデル信号の振幅Iは、次式で表される。
(数2)
I=I0×k×cosnθ=I0×k×(L・V)n
このように物体表面の角度を加味してモデル信号を生成することにより、トランスデューサ21に対して傾斜した壁等の反射信号の弱い物体について、検知精度を向上させることができる。また、存在確率が最大となるように法線ベクトルVを補正して、物体表面の角度を推定することができる。
I=I0×k×cosnθ=I0×k×(L・V)n
このように物体表面の角度を加味してモデル信号を生成することにより、トランスデューサ21に対して傾斜した壁等の反射信号の弱い物体について、検知精度を向上させることができる。また、存在確率が最大となるように法線ベクトルVを補正して、物体表面の角度を推定することができる。
物体表面の角度を推定する場合には、推定した角度と検知された物体位置との整合を取るように、検知結果を補正してもよい。
すなわち、制御部3は、存在確率が所定値よりも高い位置が複数得られた場合に、この複数の位置に基づいて物体の形状を推定する。そして、制御部3は、該形状における物体表面の角度と、補正された法線ベクトルVに対応する物体表面の角度との差が小さくなるように物体の形状の推定結果を補正する。
図10は、複数の位置についての存在確率の算出結果と、上記の方法で補正された法線ベクトルの一例を示す図である。図10および後述する図11、図13において、点ハッチングを付された四角は、存在確率が所定値よりも大きくなった位置であり、存在確率の高さを点ハッチングの密度によって表している。また、マップ上の矢印は、各位置において存在確率が最大となる法線ベクトルを示し、直線L1、L2、L3は、存在確率が所定値よりも大きい位置の近似平面を示し、この平面が物体表面の候補とされる。
このように物体表面の候補が複数得られた場合に、得られた候補の角度と、上記の方法で推定された角度とを比較し、両者の差がより小さい候補を検知結果として採用することができる。
例えば、直線L1、L2で示す物体表面の候補は、上記の方法で補正された法線ベクトルとほぼ垂直になっている。一方、直線L3で示す物体表面の候補は、上記の方法で推定された角度との差が大きくなっている。このような場合に、直線L3で示す候補を採用せず、直線L1、L2で示す候補のみを検知結果として採用することで、物体形状の検知精度を向上させることができる。
採用する候補の選定については、例えば、直線L1〜L3に平行なベクトルと、推定された法線ベクトルとの内積が所定値より小さいものを検知結果として採用することができる。
また、物体表面の候補の角度と、上記の方法で推定された角度とを比較し、両者の差が小さくなるように、上記の方法で推定された角度を補正してもよい。
(変形例2)
壁のような広い面を持つ物体からの反射波は、選択された判定対象位置の近傍からも強度の高い反射信号が返ってくる。したがって、物体の位置に加えて、物体表面の面積から想定される受信信号をモデル信号としてもよい。
壁のような広い面を持つ物体からの反射波は、選択された判定対象位置の近傍からも強度の高い反射信号が返ってくる。したがって、物体の位置に加えて、物体表面の面積から想定される受信信号をモデル信号としてもよい。
このようなモデル信号の振幅は、例えば、すべてのPa、b、c、Nについてのδ(Pa、b、c、N)×I(N)の総和で求めることができる。δ(Pa、b、c、N)は、点Pa、b、cに法線方向がベクトルNの方向と一致する物体が存在する場合に1となり、その他の場合は0となる。I(N)は、ベクトルNと一致する方向に送信される探査波の振幅である。
なお、物体表面の面積から想定される受信信号をモデル信号とすることで、変形例1において存在確率の算出の際に法線ベクトルVを変化させるパターンを減らすことが可能となり、処理負荷を低減することができる。
(変形例3)
超音波が物体を透過しないと仮定すれば、トランスデューサ21から見た奥行き方向において検知可能な物体位置は1つのみとなる。したがって、この奥行き方向で存在確率の高い2つ以上の位置が検出された場合には、その中で存在確率が最も大きい位置に物体が存在する可能性が高いとして、この位置に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
超音波が物体を透過しないと仮定すれば、トランスデューサ21から見た奥行き方向において検知可能な物体位置は1つのみとなる。したがって、この奥行き方向で存在確率の高い2つ以上の位置が検出された場合には、その中で存在確率が最も大きい位置に物体が存在する可能性が高いとして、この位置に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
例えば、存在確率の算出結果が図11に示すようになった場合、矢印A1で示す軸を奥行き方向の探索軸とすると、図12に示すように、探索軸上に存在確率が高い位置が4つ存在する。この4つの位置の存在確率を比較すると、一点鎖線で示す位置の存在確率が最大となるので、この位置に基づいて物体検知判定が行われる。
このように物体検知判定に用いる位置を選択する方法は、図13に示すようなトランスデューサ21から見た深度マップを得るのに適している。このような深度マップは、例えば、車載カメラによって得られた自車両の周囲の撮像画像と照合して物体を検知するために用いられる。
(変形例4)
物体の形状の連続性を考えれば、狭い範囲にある複数の位置において存在確率が高くなれば、その範囲に連続した形状の物体が存在する確率が高いといえる。したがって、存在確率が所定値よりも高い位置が複数得られた場合に、存在確率が所定値よりも高い位置を候補位置として、複数の候補位置のうち、隣接する候補位置との直線距離が最も小さい候補位置に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
物体の形状の連続性を考えれば、狭い範囲にある複数の位置において存在確率が高くなれば、その範囲に連続した形状の物体が存在する確率が高いといえる。したがって、存在確率が所定値よりも高い位置が複数得られた場合に、存在確率が所定値よりも高い位置を候補位置として、複数の候補位置のうち、隣接する候補位置との直線距離が最も小さい候補位置に基づいて物体検知判定を行ってもよい。
(変形例5)
受信信号の振幅にはトランスデューサ21の指向性が影響するので、判定対象位置とトランスデューサ21との位置関係から開き角、仰角を算出し、物体の位置に加えて、これらの角度とトランスデューサ21の指向性から想定される受信信号をモデル信号としてもよい。
受信信号の振幅にはトランスデューサ21の指向性が影響するので、判定対象位置とトランスデューサ21との位置関係から開き角、仰角を算出し、物体の位置に加えて、これらの角度とトランスデューサ21の指向性から想定される受信信号をモデル信号としてもよい。
(変形例6)
超音波センサ2がトランスデューサ21Bを1つのみ備え、2つの受信部20Bで超音波を受信するようにしてもよい。この場合、上記実施形態と同様の方法で、物体の2次元位置を検知することができる。
超音波センサ2がトランスデューサ21Bを1つのみ備え、2つの受信部20Bで超音波を受信するようにしてもよい。この場合、上記実施形態と同様の方法で、物体の2次元位置を検知することができる。
また、超音波センサ2が3つ以上のトランスデューサ21Bを備え、4つ以上の受信部20Bで超音波を受信するようにしてもよい。超音波センサ2が3つのトランスデューサ21Bを備える場合には、例えば図14に示すように、4つのトランスデューサ21のうちの2つを車両左右方向に沿って並べ、残りの2つを車両上下方向に沿って並べる。各方向において並んだ2つのトランスデューサ21の距離を大きくするほど、検知精度を向上させることができる。
(変形例7)
トランスデューサ21から見て手前から順に判定対象位置を選択して存在確率を算出し、存在確率が所定値よりも大きい結果が出た時点で、そのy方向位置、z方向位置における判定対象位置の変更および存在確率の算出を終了してもよい。
トランスデューサ21から見て手前から順に判定対象位置を選択して存在確率を算出し、存在確率が所定値よりも大きい結果が出た時点で、そのy方向位置、z方向位置における判定対象位置の変更および存在確率の算出を終了してもよい。
(変形例8)
正規化処理により、受信信号の振幅が0以上1以下となるため、振幅を存在確率として近似して使用することができる。すなわち、上記実施形態では受信信号の振幅をモデル信号の振幅で除算したが、この除算を行わずに、正規化された受信信号の振幅をそのままp1〜p3として用いてもよい。例えば判定対象位置に球状の物体モデルを配置してモデル信号を生成する場合には、振幅b1〜b3が互いに等しくなるため、この除算を省略することができる。
正規化処理により、受信信号の振幅が0以上1以下となるため、振幅を存在確率として近似して使用することができる。すなわち、上記実施形態では受信信号の振幅をモデル信号の振幅で除算したが、この除算を行わずに、正規化された受信信号の振幅をそのままp1〜p3として用いてもよい。例えば判定対象位置に球状の物体モデルを配置してモデル信号を生成する場合には、振幅b1〜b3が互いに等しくなるため、この除算を省略することができる。
なお、例えば壁状の物体モデルを配置する場合には、受信信号の振幅をモデル信号の振幅で除算することで、物体モデルの形状等に基づいて重みづけされた振幅を情報として活用できるようになる。
(変形例9)
超音波センサ2がトランスデューサ21Aを複数備え、複数の送信部20Aから探査波が送信されてもよい。また、送信部20Aが、トランスデューサ21を受信部20Bと共用せず、超音波の送信専用のトランスデューサ21を備えていてもよい。
超音波センサ2がトランスデューサ21Aを複数備え、複数の送信部20Aから探査波が送信されてもよい。また、送信部20Aが、トランスデューサ21を受信部20Bと共用せず、超音波の送信専用のトランスデューサ21を備えていてもよい。
(変形例10)
上記実施形態では受信信号の振幅が0〜1となるように正規化したが、振幅がこれとは異なる値となるように正規化してもよい。例えば受信信号の振幅が0〜100となるように正規化して、p1〜p3の算出時に100で除算してもよい。
上記実施形態では受信信号の振幅が0〜1となるように正規化したが、振幅がこれとは異なる値となるように正規化してもよい。例えば受信信号の振幅が0〜100となるように正規化して、p1〜p3の算出時に100で除算してもよい。
20A 送信部
20B 受信部
3 制御部
20B 受信部
3 制御部
Claims (9)
- 超音波を送信する送信部(20A)と、
超音波を受信して受信信号を出力する複数の受信部(20B)と、
複数の前記受信部から出力された複数の前記受信信号に基づいて物体検知判定を行う検知判定部(3)と、を備える物体検知装置であって、
前記検知判定部は、
物体検知判定の対象となる位置を設定し、
複数の前記受信部から出力された複数の前記受信信号を正規化し、
該設定された位置に基づいて、該正規化された複数の前記受信信号から振幅を抽出し、
該抽出された複数の振幅に関する値を乗算することによって、該設定された位置についての物体の存在確率を算出し、
前記存在確率に基づいて物体検知判定を行う物体検知装置。 - 前記検知判定部は、前記正規化において、
複数の前記受信信号を、複数の前記受信信号のうちの最大値で除算するか、または、
複数の前記受信信号を、それぞれの最大値で除算するか、または、
複数の前記受信信号を、最大値が1以下となるように所定値で除算する請求項1に記載の物体検知装置。 - 前記検知判定部は、
該設定された位置に物体がある場合に想定される前記受信信号をモデル信号として、
前記受信信号の振幅を前記モデル信号の振幅で除算した値を用いて、前記存在確率を算出する請求項1または2に記載の物体検知装置。 - 前記モデル信号は、物体の位置に加えて、物体表面の角度から想定される前記受信信号であり、
前記検知判定部は、
前記存在確率が最大となるように前記モデル信号の想定に用いられる物体表面の角度を補正し、
該最大となった前記存在確率に基づいて物体検知判定を行う請求項3に記載の物体検知装置。 - 物体検知判定の対象となる複数の位置が設定され、
前記検知判定部は、
該複数の位置から、前記存在確率が所定値よりも高い位置が複数得られた場合に、
前記存在確率が所定値よりも高い複数の位置に基づいて物体の形状を推定し、
該形状における物体表面の角度と、該補正された物体表面の角度との差が小さくなるように、物体の形状の推定結果、または、該補正された物体表面の角度を補正する請求項4に記載の物体検知装置。 - 前記モデル信号は、物体の位置に加えて、物体表面の面積から想定される前記受信信号である請求項3ないし5のいずれか1つに記載の物体検知装置。
- 前記モデル信号は、物体の位置に加えて、前記受信部の指向性から想定される前記受信信号である請求項3ないし6のいずれか1つに記載の物体検知装置。
- 前記検知判定部は、
前記受信部からの奥行き方向における複数の位置について前記存在確率を算出し、
該複数の位置のうち前記存在確率が最も高い位置に基づいて物体検知判定を行う請求項1ないし7に記載の物体検知装置。 - 物体検知判定の対象となる複数の位置が設定され、
前記検知判定部は、
該複数の位置から、前記存在確率が所定値よりも高い位置が複数得られた場合に、
前記存在確率が所定値よりも高い位置を候補位置として、
複数の前記候補位置のうち、隣接する候補位置との距離が最も小さい候補位置に基づいて物体検知判定を行う請求項1ないし8のいずれか1つに記載の物体検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020095704A JP2021189072A (ja) | 2020-06-01 | 2020-06-01 | 物体検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020095704A JP2021189072A (ja) | 2020-06-01 | 2020-06-01 | 物体検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021189072A true JP2021189072A (ja) | 2021-12-13 |
Family
ID=78849438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020095704A Pending JP2021189072A (ja) | 2020-06-01 | 2020-06-01 | 物体検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021189072A (ja) |
-
2020
- 2020-06-01 JP JP2020095704A patent/JP2021189072A/ja active Pending
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