JP2021188614A - ポンプケーシングおよびポンプ装置 - Google Patents

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晶規 村田
Akinori Murata
修一郎 本田
Shuichiro Honda
宏行 藤澤
Hiroyuki Fujisawa
賢 山崎
Masaru Yamazaki
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Abstract

【課題】簡易な構造で、容易に内部流路を洗浄することができるポンプケーシングが提供される。【解決手段】ポンプケーシング5は、吸込口12が形成された吸込ノズル100を備えている。吸込ノズル100は、吸込口12に向かって、下方に傾斜している。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプケーシングおよびポンプ装置に関する。
回転軸と、回転軸に固定された羽根車と、回転軸とともに羽根車を回転させるモータと、羽根車を収容し、かつ吸込口および吐出口を有するポンプケーシングと、を備えたポンプ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
モータが駆動されると、回転軸および羽根車が回転する。羽根車が回転すると、液体は、吸込口を通って、ポンプケーシング内に流入し、羽根車の回転に伴って昇圧される。昇圧された液体は、吐出口から吐き出される。
特開2017−96374号公報 特開2017−89839号公報
ポンプ装置は、使用用途によっては、搬送液の品質を保つため、定期的に分解洗浄される。配管からポンプを取り外して、ポンプケーシング内を洗浄するとき、ポンプケーシング内に液体が残留しないよう完全に除去する必要がある。また、取り外したポンプを移動する時に、ポンプケーシング内に残留した液体で周囲を汚してしまうことが懸念される。
そこで、本発明は、簡易な構造で、容易に内部流路を洗浄することができるポンプケーシングおよびこのポンプケーシングを備えたポンプ装置を提供することを目的とする。
一態様では、水平方向に延びる吸込管に接続される吸込口を有するポンプケーシングが提供される。前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、前記吸込ノズルは、前記吸込口に向かって、下方に傾斜している。
一態様では、前記吸込口は、前記ポンプケーシング内で最も低い最下部となる。
一態様では、前記ポンプケーシングは、前記吸込ノズルが接続されたボリュート部を備えており、前記吸込ノズルは、前記ボリュート部から斜め下方に延びる直線形状である。
一態様では、前記吸込口は、前記ボリュート部の下方に配置されており、前記ボリュート部と前記吸込ノズルとの間には、前記吸込ノズルを前記吸込管に接続するための作業スペースが形成されている。
一態様では、吸込口および吐出口を有するポンプケーシングが提供される。前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有している。
一態様では、羽根車と、前記羽根車が固定された回転軸と、前記回転軸を回転させるモータと、前記羽根車を収容する上記ポンプケーシングと、を備える、ポンプ装置が提供される。
一態様では、前記ポンプ装置は、前記ポンプケーシングに接続された脚部を備えている。
一態様では、前記脚部は、前記吸込口を有する吸込フランジ部の下方に、前記吸込口から排出される液体を受け止めるドレンパンを配置するための空間を形成する。
一態様では、前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有しており、前記脚部は、前記ドレン口の下方に、前記ドレン口から排出される液体を受け止めるドレンパンを配置するための空間を形成する。
一態様では、前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有しており、前記脚部は、前記ドレン口に接続可能な配管を配置するための空間を形成する。
一態様では、羽根車と、前記羽根車が固定された回転軸と、前記回転軸を回転させるモータと、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、を備えるポンプ装置が提供される。前記モータは、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受を支持する軸受支持部を有するモータケーシングと、前記軸受の、前記回転軸の軸線方向への移動を制限する軸受押さえと、を備えている。
一態様では、前記軸受押さえは、前記軸受支持部に固定されている。
一態様では、前記軸受押さえは、環状形状を有している。
一態様では、前記ポンプ装置は、立形のポンプ装置である。
一態様では、立形のポンプ装置が提供される。前記ポンプ装置は、羽根車と、前記羽根車が固定された回転軸と、前記羽根車を収容する羽根車収容構造と、前記羽根車と前記羽根車収容構造との間の隙間の大きさを調整するための隙間調整構造と、を備えている。
一態様では、前記隙間調整構造は、前記回転軸の段部に装着されたディスタンスピースと、前記ディスタンスピースと前記羽根車との間に配置された、少なくとも1つのシムと、を備えている。
一態様では、吸込口を有する吸込ノズルと、前記吸込ノズルが接続されたボリュート部と、を備え、前記吸込ノズルは、前記ボリュート部に接続された接続部から前記吸込口に向かって、下方に傾斜し、かつ前記吸込口から前記接続部に向かって、断面積が大きくなる流路を有している、ポンプケーシングが提供される。
一態様では、前記吸込ノズルは、前記吸込口と前記接続部との間に配置された幅広部を有している。
一態様では、前記幅広部は、水平方向に延びている。
一態様では、前記流路の断面積は、前記吸込口から前記接続部に向かって、一定の変化率で大きくなる。
一態様では、吸込口を有する吸込ノズルと、前記吸込ノズルの接続部が接続された、ボリュート室を有するボリュート部と、を備えるポンプケーシングが提供される。前記ボリュート室の底面が、前記ボリュート室の外周部から前記接続部に向かって、下方に傾斜している。
一態様では、前記吸込ノズルは、前記接続部から前記吸込口に向かって下方に傾斜している。
一態様では、前記吸込口が前記ポンプケーシングの吐出口よりも低い位置に配置されている。
ポンプケーシングは、その流路における最下部にて内部の液体を排出可能な吸込ノズルを備えている。したがって、ポンプケーシング内の液体は、重力の作用により、吸込ノズルから外部に排出される。
ポンプ装置の一実施形態を示す図である。 吸込ノズルを備えたポンプケーシングの効果を説明するための図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。 図3のA線方向から見た図である。 吸込フランジ部の他の実施形態を示す図である。 脚部の他の実施形態を示す図である。 吸込ノズルの他の実施形態を示す図である。 モータの一実施形態を示す図である。 軸受押さえを示す図である。 隙間調整構造を示す図である。 隙間調整構造の拡大図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。 図12のB−B線断面図である。 図12のC線方向から見た図である。 ポンプケーシングの他の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、ポンプ装置の一実施形態を示す図である。図1に示すように、ポンプ装置は、取り扱い液(搬送液)を加圧する回転軸1と、回転軸1に固定された羽根車3と、羽根車3を収容するポンプケーシング5と、回転軸1を回転させるモータ7と、ポンプケーシング5とモータ7との間に配置された中間ブラケット50と、高圧の液体の漏洩を防止するための軸封装置30と、を備えている。ポンプケーシング5は、吸込口12および吐出口13を備えており、耐腐食性を有する材質(例えば、ステンレス)から構成されている。図1に示す実施形態では、回転軸1は鉛直に配置されている(図1の軸線CL方向参照)。また、中間ブラケット50は、回転軸1が貫通する開口50aを有し、軸封装置30は回転軸1が貫通する開口50aから外部(ここで外部は、モータ7)へ漏れる搬送液をシールする。
モータ7が駆動されると、モータ7の回転は、回転軸1に伝達され、回転軸1および羽根車3が回転する。羽根車3が回転すると、液体は吸込口12を通ってポンプケーシング5内に流入し、羽根車3の回転に伴って昇圧される。昇圧された液体は、吐出口13から吐き出される。図1に示す実施形態では、羽根車3は、セミオープン型羽根車である。一実施形態では、羽根車3は、ボルテックス型羽根車であってもよく、クローズド型羽根車であってもよい。
軸封装置30は、回転軸1と中間ブラケット50との間の隙間を封止する装置である。軸封装置30の一例として、ダブルメカニカルシールが挙げられる。軸封装置30は、回転軸1に固定された回転側シール部材(図示しない)と、中間ブラケット50に固定された静止側シール部材(図示しない)と、を備えている。したがって、回転軸1が回転すると、回転側シール部材は、静止側シール部材に摺接し、軸封装置30が発熱する。
さらに、このようなポンプ装置では、その取り扱い液の温度の範囲が低温(例えば、マイナス25度)から高温(例えば、140度)である場合がある。例えば、取り扱い液の温度が軸封装置30の許容温度よりも高温である場合、高温の取り扱い液が直接、軸封装置30に接触すると、摺動によって発熱した軸封装置30の温度が更に上昇してしまう。なお、本実施形態では、取り扱い液として、0.05mm程度のスラリーを含むスラリー液を含む。一実施形態では、取り扱い液は清水や汚水でもよい。
このように、軸封装置30は、回転側シール部材および静止側シール部材の摺動に加えて高温の取り扱い液との接触によって、非常に高温になり、故障するおそれがある。結果として、軸封装置30は、その機能を十分に発揮することができず、液体がモータ7側へ漏洩し、モータ7が被水するおそれがある。そこで、ポンプ装置では、軸封装置30の故障を確実に防止することができる構造が望まれる。
ポンプ装置は、軸封装置30に流れる液体を所定の温度範囲内に保つ常温流路60を備えている。つまり、ポンプ装置は、開口50aが搬送液を軸封装置30へ流入する流路90(第1流路)を形成し、流路90内の搬送液を所定の温度範囲内に保つ常温流路60(第2流路)を備えている。本実施形態では、常温流路60は、中間ブラケット50に形成されている。より具体的には、中間ブラケット50は、ポンプケーシング5の開口端5aを覆うカバー部51と、カバー部51に接続されたブラケット部52と、を備えている。そして、常温流路60は、カバー部51およびブラケット部52の少なくとも1つに形成されている。
常温流路60は、カバー部51およびブラケット部52の両方に形成されているが、一実施形態では、常温流路60は、カバー部51にのみ形成されてもよく、または、ブラケット部52にのみ形成されてもよい。つまり、カバー部51における回転軸1が貫通する開口51aおよび/またはブラケット部52における回転軸1が貫通する開口52aにて開口50aが形成される。そして、開口50aは流路90を形成し、当該流路90の搬送液を所定の温度範囲内に保つことができるよう、常温流路60が開口50aの少なくとも一部分に近接して形成される。ここで、軸封装置30は、その製品仕様によって許容される温度範囲が決められている。「流路90の搬送液を所定の温度範囲内に保つ」と記す所定の温度範囲内とは、軸封装置30が摺動によって発熱しても許容範囲内の温度に収まることを意味する。
常温流路60は、回転軸1の外周面と中間ブラケット50の内周面(開口50a)が形成する流路90よりも軸径方向外側に配置されている。羽根車3の回転によって加圧された取り扱い液は、この流路90を流れるときに、側壁60aで隔てた常温流路60の流体にて、熱交換された後、軸封装置30に接触する。つまり、常温流路60の流体にて適温となった流路90の取り扱い液を軸封装置30の潤滑に用いることができる。よって、軸封装置30は、取り扱い液が許容範囲外であっても、モータ7側への漏洩を防止することができる。
常温流路60は、液体入口61および液体出口62に連通している。液体(例えば、水道水)は、図示しない液体供給源から液体入口61を通じて、常温流路60に流入する。常温流路60に流入した常温の液体(例えば、0℃〜65℃の清水)は、常温流路60の半径方向内側に配置された流路90に存在する液体の温度を所定の範囲内(例えば、0℃〜65℃)にする。
例えば、取り扱い液の温度が軸封装置30の許容範囲よりも高温(例えば、140℃)である場合、高温の取り扱い液は、常温流路60を流れる液体(例えば、常温0℃〜35℃の水道水や工業用水)によって、冷却される。逆に、取り扱い液の温度が軸封装置30の許容範囲よりも低温(例えば、マイナス25℃)である場合、低温の取り扱い液は、常温流路60を流れる液体(例えば、常温0℃〜35℃の水道水や工業用水)によって、加熱される。これにより、軸封装置30の温度を許容範囲内に保つことができる。その後、常温流路60に流入した液体は、液体出口62から排出される。なお、常温流路60を流れる液体は、流体の一例であって、この流体の一例として、水道水や工場用水であってもよいし、気体であってもよい。
このように、軸封装置30が許容範囲外の温度の取り扱い液と接触するのを避けつつ、軸封装置30の温度を許容範囲内に保つための流体には取り扱いが簡単な清水(水道水や工場揚水等)を用いることもできる。また、本実施形態では、軸封装置30の温度調整に用いる常温流路60内の流体と、羽根車3にて昇圧する取り扱い液が混入しない。そのため、当該取り扱いと異なる流体を用いて、軸封装置30の温度を許容範囲内に保つことができる。つまり、使用者は、常温流路60の流体を設備や環境によって選択することができる。そのため、本実施形態のポンプ装置は、搬送液がスラリー等を含む特殊液の場合に特に有効である。
更に、中間ブラケット50は、軸封装置30に流れる液体(すなわち、取り扱い液)の流路を絞る絞り部65を備えていることが好ましい。図1に示す絞り部65は、環状形状を有する部材(例えば、ブッシュ)である。絞り部65は、流路90の入口であるカバー部51の内周面に固定されており、回転軸1と同心状に配置されている。絞り部65は、取り扱い液の、軸封装置30への流路90(すなわち、絞り部65と羽根車3との間の隙間)を小さくすることで、流路90に流れる取り扱い液の流速を制限することができる。これにより、常温流路60の流体と熱交換される時間が長くなり、冷却効果が期待できる。
更に、軸封装置30と絞り部65との間には、軸封装置30に流れる液体の滞留室66が形成されていることが好ましい。この滞留室66は、回転軸1の外周面とカバー部51の内周面との間に形成された環状の部屋であり、絞り部65と羽根車3との間の隙間を通過した液体は、この滞留室66に滞留する。
ポンプ装置の初期運転時において、羽根車3の回転によって、ポンプケーシング5内に流入した取り扱い液は、羽根車3と絞り部65との間の僅かな隙間を通過して、滞留室66に流入する。そして、一旦、滞留室66に流入した液体は、ポンプケーシング5内の圧力が十分に低下するまで滞留室66に滞留し続ける。
常温流路60は、滞留室66の外側に配置されており、滞留室66は、軸封装置30に連通している。より具体的には、常温流路60は、滞留室66を取り囲む環状の流路である。したがって、滞留室66に存在する液体は、常温流路60を流れる液体によって、より積極的に熱交換される。
このように、軸封装置30に接する液体を滞留室66に、長時間滞留させて常温流路60を流れる液体による熱交換されることにより、軸封装置30の温度が許容範囲内となる。つまり、軸封装置30の温度が許容範囲内となる所定の温度範囲内の取り扱い液が滞留室66に留まり、当該滞留室66に留まった液体が軸封装置30の潤滑に用いられる。このような構成により、所定の温度範囲外の高温または低温の液体の、軸封装置30との接触は、滞留室66に存在する液体によって阻害される。結果として、軸封装置30は、高温または低温の液体との接触に起因して、故障するのを防止できる。
なお、本実施形態では、ポンプ装置は、軸封装置30に流れる液体を所定の温度範囲内に保つ常温流路60を備えているが、軸封装置30の保護手段はこれに限定されない。一実施形態では、ポンプ装置は、軸封装置30を保護できれば、常温流路60、絞り部65、滞留室66等の少なくとも1つを備えていなくてもよい。
上述したように、ポンプ装置は、使用用途によっては、定期的に分解洗浄される。この分解洗浄時において、ポンプ装置内の液体を完全に除去する必要があるが、ポンプケーシング5の内部流路が複雑な形状をしているため、液体が残留すると、その液体を除去することは手間である。
特に、本実施形態に係るポンプ装置では、取り扱い液として、スラリー液が含まれるため、ポンプ装置の分解洗浄時に、スラリーがポンプケーシング5内に残留しやすい。そこで、以下に説明する実施形態では、簡易な構造で、容易に、洗浄することができるポンプケーシング5の構造について、図面を参照して説明する。
ポンプケーシング5は、吸込口12が形成された吸込ノズル100を備えている。ポンプ装置は、吸込口12が水平方向に延びる吸込管Sに、吐出口13が水平方向に延びる吐出管Dに、締結具(例えば、ボルトとナット)にて、フランジ接続される。そして、その状態で、運転される。この吸込ノズル100は、吸込口12に向かって下方に傾斜している。より具体的には、ポンプケーシング5は、吸込ノズル100が接続されたボリュート部101をさらに備えており、吸込ノズル100は、ボリュート部101から吸込口12に向かって、下方に傾斜している。
ボリュート部101は、ポンプケーシング5に収容される羽根車3の周囲にボリュート室102を形成している。ボリュート室102にて羽根車3が加圧した搬送液は、ボリュート室102から横に延びる吐出口13から吐出する。吸込ノズル100は、ボリュート部101の底部の中央に接続されており、ボリュート部101の下方に向かって延びている。
吸込ノズル100は、ボリュート部101に接続された接続部100aと、吸込口12を有する吸込フランジ部100bと、接続部100aおよび吸込フランジ部100bに接続されたノズル部100cと、を備えている。ノズル部100cは、接続部100aから吸込フランジ部100bに向かって斜め下方に延びており、吸込ノズル100の吸込口12は、吸込ノズル100の接続部100aよりも下方に配置されている。つまり、吸込口12は、ポンプケーシング5内の流路における最下部である。
したがって、作業者がポンプ装置を停止して、吸込管Sから吸込ノズル100を取り外すことにより、吸込ノズル100内の液体は、図1の矢印に示すように、ノズル部100cに留まることなく、重力の作用により、羽根車3の吐出し側の流路およびボリュート部101から吸込口12に向かって、スムーズに流れる。結果として、ポンプ装置の分解洗浄時において、ポンプケーシング5内の液体は、特別な作業を要することなく、下方に傾斜する吸込ノズル100を流れて、吸込口12を通じて外部に排出される。
このように、本実施形態のポンプ装置は、吸込ノズル100を斜め下方に延ばすだけの簡単な構造で、吸込み側の配管(吸込管S)が外されたときに、ポンプケーシング5内から液体を流出させることができる。このような構造により、ポンプケーシング5から液体を除去するためのドレン作業を簡略化することができ、作業者は、手間をかけることなく、ポンプ装置を分解洗浄することができる。
図2は、吸込ノズル100を備えたポンプケーシング5の効果を説明するための図である。図2では、図1に示す実施形態に係る吸込ノズル100(図2の下側図面参照)と、比較例として従来の吸込ノズル1000(図2の上側図面参照)と、を示す。
図2の上側図面に示すように、従来の吸込ノズル1000は、ボリュート部101に接続された接続部1000aと、吐出口13と略同じ高さとなる吸込口12を有する吸込フランジ部1000bと、接続部1000aおよび吸込フランジ部1000bに接続されたU字形状を有するノズル部1000cと、を備えている。つまり、従来の吸込ノズル1000は吸込口12と吐出口13が略同じ高さであるため、接続部1000aから斜め下方に延びるノズル部1000cが斜め上方に湾曲し、当該湾曲した部分にポンプケーシング5内で最も低い底部1000dが形成される。
よって、吸込管Sから吸込フランジ部1000bを取り外したとき、ポンプケーシング5内の液体は、底部1000dに残留してしまう。つまり、比較例に示す吸込みノズル1000でポンプケーシング5内の液体を完全に除去するには、作業者が下記の例に示すようなドレン作業を行う必要がある。
(1)高圧気体の噴射によって底部1000dに残留する液体を吹き飛ばすドレン作業。
(2)ポンプケーシング5を傾け底部1000dよりも吸込口12を下げるドレン作業。
(3)別の装置(例えば、ポンプ装置やツールなど)を使用するドレン作業。
これに対して、本実施形態では、ノズル部100cが接続部1000aから斜め下方に延びる直線形状とすることで、吸込口12をポンプケーシング5内の流路で最も低い底部100dとした。そのため、吸込管Sを吸込フランジ部100bから取り外すと、ポンプケーシング5内の液体は、重力の作用によって、底部100dである吸込口12を通じて外部に排出され、ノズル部100c内にほとんど残留しない。これにより、上述のドレン作業が省略できるので、ポンプケーシング5内の洗浄作業を簡易化できる。
さらに、図2の下側の本実施形態では、吸込ノズル100(より具体的には、ノズル部100c)は、接続部100aから吸込口12まで、一直線上に、斜め下方向に延びている。したがって、作業者は、吸込口12を通じて、吸込ノズル100の内部を容易に視認することができ、結果として、吸込ノズル100の内部点検(例えば、残留物の有無)を容易に行うことができる。
また、比較例で吸込フランジ部1000bの上部がボリュート部101と横並びに配置されている。したがって、作業スペースWSaがボリュート部101と吸込フランジ部1000bとの間に形成されるよう、吸込ノズル1000が外側に延びている。この作業スペースWSaは、例えば、締結具(例えば、ボルトとナットとの組み合わせ)110によって、ポンプ装置と吸込管Sをフランジ接続する作業に必要な空間である。
それに比して、本実施形態の吸込ノズル100の吸込フランジ部100bはボリュート部101よりも低い位置に配置されるので、ボリュート部101と、その下方のノズル部100cとの間にも作業スペースWSaが形成できる。
つまり、吸込ノズル100では、作業スペースWSaをボリュート部101の下方にも確保できる。このような構造により、ポンプ装置の中心線CLと吸込フランジ部100bとの間の距離D1は、ポンプ装置の中心線CLと吸込フランジ部1000bとの間の距離D2よりも差分DSだけ小さくできる。つまり、本実施形態では、比較例に比して、ボリュート部101よりも外側へ延びる吸込ノズル100の長さを短くできる。したがって、本実施形態に係る吸込ノズル100を備えるポンプ装置は、その全体のサイズをコンパクトにすることができる。
図3は、ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。図3に示す実施形態では、ポンプ装置は、ポンプケーシング5に接続された脚部150,151を備えている。脚部150,151を設けることにより、ポンプ装置は、自立することができるので、作業者は、ポンプ装置を容易に持ち運ぶことができる。
さらに脚部150,151は、吸込フランジ部100bと床FLとの間に高さHの空間を形成することが好ましい。高さHの空間を形成することにより、吸込フランジ部100bの真下に、廃液を回収するためのドレンパン155を配置することができる。図3に示すように、吐出口13の真下にドレンパン156を配置してもよい。これにより、配管を取り外した際に流れ出る廃液を容易に回収できる。
図4は、図3のA線方向から見た図である。図4では、吸込フランジ部100bは、接地面を有しており、2つの脚部151は、吸込フランジ部100bの接地面にて形成される。吸込フランジ部100bおよび脚部151は、一体成形部材である。ドレンパン155は、互いに隣接する2つの脚部151の間に配置されている。なお、本実施形態で吸込フランジ部100bは、接地面を有していればよく、図に示す形状に限定されない。吸込管Sとフランジ接続できれば、どのような形状でもよい。
図5は、吸込フランジ部100bの他の実施形態を示す図である。図5に示す実施形態では、吸込フランジ部100bは円形形状を有しており、2つの脚部151は、吸込フランジ部100bの下部から下方に向かって延びている。図5に示すように、吸込口12の下方にドレンパン155を配置するために、互いに隣接する脚部151の間の距離W2は、吸込口12の直径W1よりも大きい(W2>W1)。このような構成により、ドレンパン155は吸込口12の下方に配置され、2つの脚部151はドレンパン155の両側に配置される。
吸込管を吸込ノズル100から取り外すことにより、吸込ノズル100内の液体は、ノズル部100cに留まることなく、重力の作用により、ボリュート部101から吸込口12に向かって流れ、吸込口12から流れ出す。吸込フランジ部100bの真下に配置されたドレンパン155は、吸込口12から流れ出した液体を受け止めることができる。
吸込口12がポンプケーシング5内の流路で最も低い底部100dであるため、吸込フランジ部100bの底部がポンプ装置の中で最も低い位置に配置される。よって、図4および図5に示すように、容易に、吸込フランジ部100bと脚部151を併用することができる。さらに、脚部150,151を設けることにより、吸込フランジ部100bの下方に作業スペースWScを形成することができる。この作業スペースWScは、締結具110によって、吸込ノズル100を吸込管に接続するための空間である。作業スペースWScを形成することにより、作業者は、吸込ノズル100と吸込管とを容易に着脱することができる。
図6は、脚部の他の実施形態を示す図である。図6に示すように、ポンプ装置は、脚部150,151の代わりに、ポンプケーシング5を介して中間ブラケット50に連結された脚部160を備えてもよい。図6に示す実施形態では、中間ブラケット50のカバー部51には、カバー部51から外側に張り出した突起部161が形成されている。同様に、ポンプケーシング5には、ポンプケーシング5から外側に張り出した突起部162が形成されている。カバー部51の突起部161およびポンプケーシング5の突起部162は、締結具(例えば、ボルト)165によって互いに連結される。
脚部160は、ベース部166と、ベース部166から鉛直方向に向かって延びる壁部167と、壁部167に固定され、かつポンプケーシング5の突起部162に接続可能な接続部168と、を備えている。突起部162および接続部168は、締結具(例えば、ボルト)170によって互いに接続される。
このような構成により、中間ブラケット50およびポンプケーシング5は、締結具165によって互いに接続され、ポンプケーシング5および脚部160は、締結具170によって互いに接続される。図6に示す実施形態においても、脚部160を設けることにより、ドレンパン155,156(図3参照)をポンプケーシング5の下方に配置することができ、吸込ノズル100を吸込管に接続するための作業スペースWSc(図3参照)を確保することができる。
図7は、吸込ノズル100の他の実施形態を示す図である。図7に示す実施形態においても、ポンプ装置は、脚部150,151を備えている。図7に示す実施形態では、吸込ノズル100は、U字形状を有するノズル部100cを備えている。図7に示すように、ノズル部100cは、その最下部180にドレン口181を有している。ドレン口181は、ノズル部100c内の液体を外部に排出するための貫通穴である。通常、ポンプ装置の運転時では、ドレン口181は、蓋(図示しない)で閉じられている。ポンプケーシング5の分解洗浄時において、蓋を取り外して、ドレン口181を通じて、ポンプケーシング5内の液体を排出する。
図7に示す実施形態では、脚部150,151は、ノズル部100cの最下部180と床FLとの間に高さHの空間を形成する。高さHの空間を形成することにより、液体の排出時において、ドレン口181の真下にドレンパン(図示しない)を配置したり、ドレン用の配管をドレン口181に接続することができる。
さらに、脚部150,151を設けることにより、ポンプ装置の持ち運びが容易になるという効果、および吸込フランジ部100bの下方に作業スペースWScを形成することができるという効果を奏することができる。
上述した実施形態に係るポンプ装置は、0.05mm程度のスラリー(すなわち、ライトスラリー)を含む液体(すなわち、スラリー液)を搬送可能な立形ポンプ装置である。スラリー液を搬送するために、羽根車3は、セミオープン型羽根車であることが好ましい。セミオープン型羽根車を採用することにより、ポンプケーシング5と羽根車3との間にスラリーが挟まることを抑制することができる。さらに、ポンプ装置は、流量に対して大きな揚程を得るために、一般的な羽根車と比べて、大きな直径を有する羽根車3を備えており、回転軸1を低速(例えば、1500min−1)で回転させる。
このような構造により、ポンプの吸込圧力は大きくなり、結果として、羽根車3を上方向(すなわち、カバー部51に向かう方向)に押す大きなスラスト力が発生する。このスラスト力により、羽根車3とカバー部51との間の隙間の大きさが変化すると、ポンプ装置が所望の性能を発揮することができないおそれや、スラリーが羽根車3とカバー部51との間の隙間に挟まるおそれが発生する。そこで、以下に説明する実施形態では、ポンプ装置は、大きなスラスト力が発生しても、羽根車3の上向きの移動を制限することができる構造を有している。
図8は、モータ7の一実施形態を示す図である。図8に示すように、モータ7は、回転軸1を回転自在に支持する第1軸受201Aおよび第2軸受201Bと、第1軸受201Aおよび第2軸受201Bを支持する第1軸受支持部202Aおよび第2軸受支持部202Bを有するモータケーシング203と、第1軸受201Aの、回転軸1の軸線CL方向への移動を制限する軸受押さえ205と、を備えている。
回転軸1は、モータケーシング203を貫通して延びており、回転軸1の端部1aには、冷却ファン206が固定されている。冷却ファン206は、モータケーシング203に接続されたファンカバー209に収容されている。第2軸受201Bは、冷却ファン206に隣接して配置された反負荷側軸受である。第1軸受201Aは、冷却ファン206から離間して配置された負荷側軸受である。
第1軸受201Aと第2軸受201Bとの間には、回転軸1を回転させるための回転子(ロータ)210および固定子(ステータ)211が配置されている。回転子210は回転軸1に固定されており、固定子211は、回転子210を囲んで、電力を巻線(コイル)211bが受けて回転磁界を形成する。固定子211は、ステータコア211aと、ステータコア211aに巻かれた複数の巻線211bと、を備えている。回転子210は、回転子210と固定子211との間に形成される回転磁界によって回転し、回転子210が固定された回転軸1は回転子210とともに回転する。
第1軸受201Aは第1軸受支持部202Aに支持されており、第2軸受201Bは第2軸受支持部202Bに支持されている。上述したように、羽根車3を押し上げるスラスト力が発生すると、このスラスト力は、回転軸1を通じて、第1軸受201Aおよび第2軸受201Bに作用する。第2軸受201Bに作用するスラスト力は、第2軸受支持部202Bによって受け止められる一方で、第1軸受201Aに作用するスラスト力は、第1軸受支持部202Aに受け止められない。そこで、モータ7は、第1軸受201Aに作用するスラスト力を受け止める軸受押さえ205を備えている。
図9は、軸受押さえ205を示す図である。図9に示すように、軸受押さえ205は、複数の締結具212によって第1軸受支持部202Aに固定されている。軸受押さえ205は、環状形状を有しており、回転軸1と同心状に配置されている。複数の締結具212は、軸受押さえ205の円周方向に沿って等間隔に配置されていることが好ましい。軸受押さえ205は、締結具212が挿入可能な貫通穴207を有している。第1軸受支持部202Aは、締結具212が挿入可能な締結穴208を有している。これら貫通穴207および締結穴208に締結具212を挿入して、締結具212を締め付けることにより、軸受押さえ205は、第1軸受支持部202Aに固定される。
本実施形態によれば、軸受押さえ205は、第1軸受201Aに作用するスラスト力を確実に受け止めることができる。したがって、ポンプ装置は、羽根車3に上向きの大きなスラスト力が発生しても、羽根車3とカバー部51との間の隙間の大きさを所望の大きさに維持することができる。
上述したように、ポンプ装置は、ライトスラリーを含むスラリー液を搬送可能である。スラリー液が継続的に搬送されると、スラリー液に接触するポンプ装置の構成要素(羽根車3やポンプケーシング5やカバー部51など)が摩耗するおそれがある。この摩耗により、羽根車3とその周辺部材(例えば、ポンプケーシング5、カバー部51)との間の隙間の大きさが変化し、結果として、ポンプ装置の性能に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、ポンプ装置は、高温の取り扱い液も搬送可能である。この場合、取り扱い液の熱の影響により、ポンプ装置の構成要素が熱膨張し、結果として、羽根車3とその周辺部材との間の隙間の大きさが変化するおそれがある。そこで、以下に説明する実施形態では、ポンプ装置は、上記隙間の大きさを調整するための隙間調整構造を備えている。
図10は、隙間調整構造を示す図である。以下に説明する実施形態では、羽根車3の周辺部材(例えば、ポンプケーシング5、カバー部51)を総称して、羽根車収容構造300と呼ぶことがある。図10に示すように、ポンプ装置は、羽根車3を収容する羽根車収容構造300と、羽根車3と羽根車収容構造300との間の隙間の大きさを調整するための隙間調整構造305と、を備えている。
図11は、隙間調整構造305の拡大図である。図11に示すように、隙間調整構造305は、回転軸1の段部1bに装着されたディスタンスピース306と、ディスタンスピース306と羽根車3との間に配置された、少なくとも1つのシム307と、を備えている。
ディスタンスピース306およびシム307のそれぞれは、環状形状を有しており、回転軸1と同心状に配置されている。シム307は、微小な厚さ(例えば、0.1mm)を有している。作業者は、ディスタンスピース306が装着された状態で、1枚または2枚以上のシム307を配置することにより、羽根車3と羽根車収容構造300との間の隙間の大きさを調整する。
高温の取り扱い液を搬送する場合、作業者は、羽根車3および羽根車収容構造300の熱膨張を考慮して、配置すべきシム307の枚数を決定する。本実施形態によれば、シム307の枚数を調整するという簡単な方法により、羽根車3と羽根車収容構造300との間の隙間の大きさを自由に調整することができる。特に、本実施形態では、ポンプ装置は、羽根車3がモータ7から延びる回転軸1に直接的に固定される構造を有しているため、複雑な構造を必要とせずに隙間を調整することができる隙間調整構造305を設けることは、特に有効である。
本実施形態によれば、スラリー液の搬送に起因して、羽根車3や羽根車収容構造300が摩耗した場合であっても、作業者は、ポンプ装置のメンテナンス時において、シム307を追加することにより、羽根車3と羽根車収容構造300との間の隙間の大きさを適切な大きさに調整することができる。したがって、ポンプ装置のコストを削減することができる。
本実施形態によれば、ポンプ装置は、隙間調整構造305を備えることにより、スラリー液を搬送するための特殊な構造を有する必要はなく、清水などの取り扱い液も搬送可能である。より具体的には、作業者は、清水などの取り扱い液を搬送する場合には、隙間調整構造305を取り外せばよく、スラリー液を搬送する場合には、隙間調整構造305を取り付ければよい。
図12は、ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。図12に示すように、吸込ノズル100は、ボリュート部101から吸込口12に向かって、下方に傾斜している。このような構造により、ボリュート部101よりも外側へ延びる吸込ノズル100の長さを短くでき、結果として、ポンプ装置の全体のサイズをコンパクトにすることができる(図2参照)。
ポンプ装置のサイズをコンパクトにするためには、吸込ノズル100の高さ方向の大きさを小さくし、かつ吸込ノズル100の幅方向(より具体的には、ポンプ装置の中心線CLから吸込フランジ部100bに向かう方向)の大きさを小さくすることが望ましい。また、吸込ノズル100の形状の変化を最小限に留めて、吸込ノズル100の流路の断面積(高さ方向の断面積)を一定の変化率で大きくすることが重要である。なぜなら、ポンプケーシング5は、一般的に、吸込側の流量が大きく絞られると、キャビテーションなどの不具合が発生するためである。したがって、吸込ノズル100は、その流路において、所定の断面積を確保しつつ、圧力損失を抑制する形状を有することが望ましい。
図13は、図12のB−B線断面図である。図14は、図12のC線方向から見た図である。図13および図14に示すように、吸込ノズル100は、ボリュート部101(より具体的には、ボリュート部101に接続された接続部100a)から吸込口12に向かって下方に傾斜する流路400と、吸込口12から接続部100aに向かって、一定の変化率で流路400の断面積が大きくなるように、吸込口12と接続部100aとの間に配置された幅広部100dと、を有している。
幅広部100dは、吸込ノズル100の高さ方向の大きさを小さくして、コンパクトなポンプ装置を実現するために、水平方向に延びている。幅広部100dにおける取り扱い液の流量は、増大する。したがって、幅広部100dを設けることにより、吸込ノズル100は、その流路400の断面積を一定の変化率で大きくすることができる。結果として、ポンプ装置は、キャビテーションの発生を防止しつつ、必要な流量を確保することができる。さらに、吸込ノズル100は、圧力損失を抑制するような最適な角度で傾斜することができる。
図15は、ポンプケーシングの他の実施形態を示す図である。図15に示すように、ポンプケーシング5は、ドレン構造を有してもよい。より具体的には、ポンプケーシング5のボリュート部101は、羽根車3が収容されたボリュート室102を有している。ボリュート室102には、羽根車3の下方に位置する底面102aと、羽根車3の外側に位置する外周部102bと、が形成されている。ボリュート室102の底面102aは、ボリュート室102の外周部102bから接続部100aに向かって、下方に傾斜している。
このような底面102aを形成することにより、ポンプ装置の運転の停止後にボリュート室102に存在する取り扱い液は、重力の作用により、底面102aを流下し、ボリュート室102からスムーズに排出される。図15に示す実施形態では、吸込ノズル100は、吸込口12に向かって、下方に傾斜している。したがって、ボリュート室102から排出された取り扱い液は、接続部100aから吸込フランジ部100bに向かって斜め下方に延びるノズル部100cを流下し、吸込口12からスムーズに排出される。
図15に示すように、吸込口12は、吐出口13よりも低い位置に配置されており、かつ吸込フランジ部100b側に配置されている。したがって、ボリュート室102に残留する取り扱い液は、吐出口13側に流れることなく、確実に吸込ノズル100に導かれる。
図15に示す実施形態では、図1に示す実施形態に係るポンプケーシング5に適用されたドレン構造について説明したが、このようなドレン構造は、図12に示す実施形態に係るポンプケーシング5にも適用可能である。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 回転軸
1a 端部
1b 段部
3 羽根車
5 ポンプケーシング
5a 開口端
7 モータ
12 吸込口
13 吐出口
30 軸封装置
50 中間ブラケット
50a 開口
51 カバー部
51a 開口
52 ブラケット部
52a 開口
60 常温流路(第2流路)
60a 側壁
61 液体入口
62 液体出口
65 絞り部
90 流路(第1流路)
100 吸込ノズル
100a 接続部
100b フランジ部
100c ノズル部
100d 幅広部
101 ボリュート部
102 ボリュート室
102a 底面
102b 外周面
150,151 脚部
155,156 ドレンパン
160 脚部
161,162 突起部
165 締結具
166 ベース部
167 壁部
168 接続部
170 締結具
180 最下部
181 ドレン口
201A 第1軸受
201B 第2軸受
202A 第1軸受支持部
202B 第2軸受支持部
203 モータケーシング
205 軸受押さえ
206 冷却ファン
207 貫通穴
208 締結穴
209 ファンカバー
210 回転子(ロータ)
211 固定子(ステータ)
211a ステータコア
211b 巻線
212 締結具
300 羽根車収容構造
305 隙間調整構造
306 ディスタンスピース
307 シム
400 流路
1000 吸込ノズル
1000a 接続部
1000b フランジ部
1000c ノズル部

Claims (23)

  1. 水平方向に延びる吸込管に接続される吸込口を有するポンプケーシングであって、
    前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、
    前記吸込ノズルは、前記吸込口に向かって、下方に傾斜している、ポンプケーシング。
  2. 前記吸込口は、前記ポンプケーシング内で最も低い最下部となる、請求項1に記載のポンプケーシング。
  3. 前記ポンプケーシングは、前記吸込ノズルが接続されたボリュート部を備えており、
    前記吸込ノズルは、前記ボリュート部から斜め下方に延びる直線形状である、請求項1または請求項2に記載のポンプケーシング。
  4. 前記吸込口は、前記ボリュート部の下方に配置されており、
    前記ボリュート部と前記吸込ノズルとの間には、前記吸込ノズルを前記吸込管に接続するための作業スペースが形成されている、請求項3に記載のポンプケーシング。
  5. 吸込口および吐出口を有するポンプケーシングであって、
    前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、
    前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有している、ポンプケーシング。
  6. 羽根車と、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記回転軸を回転させるモータと、
    前記羽根車を収容する請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のポンプケーシングと、を備える、ポンプ装置。
  7. 前記ポンプ装置は、前記ポンプケーシングに接続された脚部を備えている、請求項6に記載のポンプ装置。
  8. 前記脚部は、前記吸込口を有する吸込フランジ部の下方に、前記吸込口から排出される液体を受け止めるドレンパンを配置するための空間を形成する、請求項7に記載のポンプ装置。
  9. 前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、
    前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有しており、
    前記脚部は、前記ドレン口の下方に、前記ドレン口から排出される液体を受け止めるドレンパンを配置するための空間を形成する、請求項8に記載のポンプ装置。
  10. 前記ポンプケーシングは、前記吸込口が形成された吸込ノズルを備えており、
    前記吸込ノズルは、その最下部にドレン口を有しており、
    前記脚部は、前記ドレン口に接続可能な配管を配置するための空間を形成する、請求項7に記載のポンプ装置。
  11. 羽根車と、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記回転軸を回転させるモータと、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、を備え、
    前記モータは、
    前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    前記軸受を支持する軸受支持部を有するモータケーシングと、
    前記軸受の、前記回転軸の軸線方向への移動を制限する軸受押さえと、を備えている、ポンプ装置。
  12. 前記軸受押さえは、前記軸受支持部に固定されている、請求項11に記載のポンプ装置。
  13. 前記軸受押さえは、環状形状を有している、請求項11または請求項12に記載のポンプ装置。
  14. 前記ポンプ装置は、立形のポンプ装置である、請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載のポンプ装置。
  15. 立形のポンプ装置であって、
    前記ポンプ装置は、
    羽根車と、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記羽根車を収容する羽根車収容構造と、
    前記羽根車と前記羽根車収容構造との間の隙間の大きさを調整するための隙間調整構造と、を備えている、ポンプ装置。
  16. 前記隙間調整構造は、
    前記回転軸の段部に装着されたディスタンスピースと、
    前記ディスタンスピースと前記羽根車との間に配置された、少なくとも1つのシムと、を備えている、請求項15に記載のポンプ装置。
  17. 吸込口を有する吸込ノズルと、
    前記吸込ノズルが接続されたボリュート部と、を備え、
    前記吸込ノズルは、前記ボリュート部に接続された接続部から前記吸込口に向かって、下方に傾斜し、かつ前記吸込口から前記接続部に向かって、断面積が大きくなる流路を有している、ポンプケーシング。
  18. 前記吸込ノズルは、前記吸込口と前記接続部との間に配置された幅広部を有している、請求項17に記載のポンプケーシング。
  19. 前記幅広部は、水平方向に延びている、請求項18に記載のポンプケーシング。
  20. 前記流路の断面積は、前記吸込口から前記接続部に向かって、一定の変化率で大きくなる、請求項17〜請求項19のいずれか一項に記載のポンプケーシング。
  21. 吸込口を有する吸込ノズルと、
    前記吸込ノズルの接続部が接続された、ボリュート室を有するボリュート部と、を備え、
    前記ボリュート室の底面が、前記ボリュート室の外周部から前記接続部に向かって、下方に傾斜している、ポンプケーシング。
  22. 前記吸込ノズルは、前記接続部から前記吸込口に向かって下方に傾斜している、請求項21に記載のポンプケーシング。
  23. 前記吸込口が前記ポンプケーシングの吐出口よりも低い位置に配置されている、請求項21または請求項22に記載のポンプケーシング。
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