JP2021188573A - 流量制御弁 - Google Patents

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卓也 小川
Takuya Ogawa
賢士 楠田
Kenji Kusuda
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Abstract

【課題】比較的簡単な構成により、確実にバルブ部材がボデー部材の流体通路の内壁に衝突するのを抑制して、異音の発生の防止ないし低減を図る。【解決手段】PCVバルブ(流量制御弁)40は流体通路44が形成されるボデー部材42と、流体通路44内に配設される軸形状のバルブ部材58と、バルブ部材58の軸部60に巻装されてバルブ部材58を後退方向へ付勢するコイルスプリング68とを備え、流体通路44にバルブ部材58の進退によって当該流体通路44を流れる流体の流量を制御する計量部70が設定される。そして、バルブ部材58にはコイルスプリング68が係止されるつば部76が形成されており、コイルスプリング68はつば部76と接触する一巻き目68Aがバルブ部材58の軸部60と係合する巻き径とされており、それ以降の巻き径がつば部の外径よりも大きい外形の巻き径とされている。【選択図】図2

Description

本明細書に開示の技術は、流量制御弁に関する。特に、ボデー部材内の流体通路にバルブ部材を備え、バルブ部材の進退移動に伴う振動によりバルブ部材がボデー部材と衝突することにより発生する異音の防止ないし低減を図る流量制御弁に関する。
自動車等の車両における内燃機関(エンジン)のブローバイガス還元装置には、ブローバイガスの流量を制御する流量制御弁としてPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブが用いられる(下記特許文献1参照)。
PCVバルブは、ボデー部材に流体通路が設けられており、この流体通路内に軸方向に進退可能に配設される軸形状のバルブ部材と、このバルブ部材を後退方向へ付勢するコイルスプリングとを備えて構成される。そして、流体通路の途中に形成される計量孔と、バルブ部材に形成される計量面とにより流体流通の計量部が構成される。そして、バルブ部材の進退によって計量部の通路断面積を調整することにより流体通路を流れる流体の流量を制御するようになっている。
ところで、PCVバルブは、エンジン運転中における、バルブ部材の進退移動に伴う振動によりバルブ部材がボデー部材と衝突し、異音が発生する領域がある。この異音の発生を防止するために、従来から各種の方策が提案されている。
例えば、下記特許文献1のような対策提案がある。この提案のPCVバルブは、流体通路を有するボデー部材と、このボデー部材の流体通路内に軸方向に進退移動可能に設けられたバルブ部材と、バルブ部材を後退方向へ付勢するコイルスプリングとを備える。そして、かかる構成における、ボデー部材の運動量よりもバルブ部材の運動量が大きくなるように、ボデー部材の質量およびバルブ部材の質量を設定する。これにより、ボデー部材とバルブ部材の衝突を抑制するようにしている。
なお、上記のPCVバルブでは、ボデー部材の流体通路内に設けられたシート部材の計量孔と、バルブ部材に形成された計量面とにより計量部が構成されている。そして、バルブ部材の進退移動によって、計量部の通路断面積を変化させて、流体通路を流れる流体の流量を制御するようになっている。
特開2017−15007号公報
上述の流量制御弁としてのPCVバルブは、バルブ部材のボデー部材への衝突を抑制することは可能ではあるが、車両毎に異なる運転状態によるバルブ部材の運動量を基にPCVバルブを設計することになり、確実に衝突を抑制し、異音の発生の抑制を図ることは困難である。
而して、本明細書に開示の技術が解決しようとする課題は、上述した点に鑑みて創案されたものであって、比較的簡単な構成により、確実にバルブ部材がボデー部材の流体通路の内壁に衝突するのを抑制して、異音の発生の防止ないし低減を図ることにある。
上記課題を解決するために、本明細書に開示の流量制御弁は、次の手段をとる。
第1の手段は、流体通路が形成されるボデー部材と、前記ボデー部材の流体通路内に軸方向に進退移動可能に配設される軸形状のバルブ部材と、前記軸形状のバルブ部材の軸部に巻装されて、一端が前記バルブ部材に係止され、他端が前記ボデー部材に係止されて、前記バルブ部材を後退方向へ付勢するコイルスプリングとを備え、前記ボデー部材と前記バルブ部材との間の流体通路に前記バルブ部材の進退によって当該流体通路を流れる流体の流量を制御する計量部が設定されている流量制御弁であって、前記バルブ部材には、前記コイルスプリングが係止される座面となるつば部が形成されており、前記コイルスプリングは前記つば部と接触する一巻き目の巻き径が前記つば部の外径よりも小さく、それ以降の巻き径が前記つば部よりも大きい巻き径とされている流量制御弁である。
上記第1の手段によれば、バルブ部材に形成されるつば部の外径よりも、コイルスプリングの一巻き目以降の外径は大きい。これにより、バルブ部材のつば部および軸部はコイルスプリングによりガイドされて、バルブ部材がボデー部材の流体通路の内壁に衝突するのが抑制される。その結果、異音の発生の防止ないし低減を図ることができる。
第2の手段は、上述した第1の手段の流量制御弁であって、前記コイルスプリングの一巻き目は、前記バルブ部材の軸部に径方向内方に向けて形成された凹部形状に嵌って係止される構成である流量制御弁である。
上記第2の手段によれば、コイルスプリングの一巻き目が嵌る凹部形状はバルブ部材の軸部の径方向に形成される。これにより、つば部の外形の縮小化を図ることができると共に、流量制御弁全体のコンパクト化を図ることができる。
第3の手段は、上述した第1の手段の流量制御弁であって前記コイルスプリングの一巻き目は、前記つば部に軸方向に形成された凹部形状に嵌って係止される構成である流量制御弁である。
上記第3の手段によれば、凹部形状はつば部に軸方向に形成される。これにより、コイルスプリングの一巻き目を確実につば部に係止させることができる。
第4の手段は、上述した第1の手段〜第3の手段のいずれかの手段の流量制御弁であって、前記計量部は、前記ボデー部材に備えられるシート部に形成される計量孔と、前記バルブ部材に形成される計量面とにより構成される流量制御弁である。
上記第4の手段によれば、計量孔と計量面により計量部が形成されて、バルブ部材の進退移動によって、計量部の通路断面積が変化し、流体通路を流れる流体の流量を確実に制御する。
本明細書に開示の流量制御弁によれば、比較的簡単な構成により、確実にバルブ部材がボデー部材の流体通路の内壁に衝突するのを抑制して、異音の発生の防止ないし低減を図ることができる。
流量制御弁としてのPCVバルブが配置されるブローバイガス還元装置を示す構成図である。 本実施形態のPCVバルブの全体構成を示す断面図である。 バルブ部材にコイルスプリングが巻装された状態を示す外観構成図である。 図2のIV矢視部の拡大図である。 図2において、バルブ部材が傾いた状態を示す図である。 図7に示す線図を説明するために図2に説明用の符号を付した図である。 バルブ部材の移動に伴うクリアランスの変化を示す線図である。
以下、本明細書に開示の技術である流量制御弁の実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施形態の流量制御弁は、自動車等車両のエンジンに備えられるPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブである。PCVバルブは、エンジンのブローバイガスの流量を制御するバルブである。
なお、本明細書の説明における、左右、上下等の方向表示説明は、当該図示状態における方向を示すものであり、特に指定しない限り、PCVバルブを車両等に搭載した状態の方向を示すものではない。
(ブローバイガス還元装置10の構成)
先ず、PCVバルブ40が用いられるブローバイガス還元装置10の全体構成の概略を説明する。ブローバイガス還元装置10の全体構成は図1に示される。図1に示すように、ブローバイガス還元装置10は、内燃機関であるエンジン12のエンジン本体13の燃焼室からシリンダブロック14のクランクボデー部材15内に洩れたブローバイガスをインテークマニホールド20内に導入することにより、燃焼室で再び燃焼させるシステムである。
エンジン本体13は、シリンダブロック14と、クランクボデー部材15の下面側に締結されたオイルパン16と、シリンダブロック14の上面側に締結されたシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17の上面側に締結されたシリンダヘッドカバー18とを備えている。そして、エンジン本体13は、吸気、圧縮、爆発、排気といった行程を経ることにより駆動力を得る。また、エンジン本体13の燃焼室(不図示)内での燃焼にともない、エンジン本体13内すなわちクランクボデー部材15内や、そのクランクボデー部材15内に連通するシリンダヘッドカバー18内にはブローバイガスが発生する。
シリンダヘッドカバー18には、新気導入口18a及びブローバイガス取出口18bが設けられている。新気導入口18aに、新気導入通路30の一端(下流端)が連通されている。また、ブローバイガス取出口18bに、ブローバイガス通路36の一端(上流端)が連通されている。なお、新気導入口18a及び/又はブローバイガス取出口18bは、シリンダヘッドカバー18に代えてクランクボデー部材15に設けることもできる。
シリンダヘッド17には、インテークマニホールド20の一端(下流端)が連通されている。インテークマニホールド20はサージタンク21を備えている。インテークマニホールド20の他端(上流端)には、スロットルボデー24及び吸気管路23を介してエアクリーナ25が連通されている。スロットルボデー24は、スロットル弁24aを備えている。
スロットル弁24aは、例えば、アクセルペダル(不図示)に連繋されており、そのペダルの踏込み量(操作量)に応じて開閉される。また、エアクリーナ25は、空気いわゆる新気を導入するもので、その新気を濾過するフィルタエレメント26を内蔵している。エアクリーナ25、吸気管路23、スロットルボデー24及びインテークマニホールド20により、新気すなわち吸入空気をエンジン本体13の燃焼室に導入するための一連の吸気通路27が形成される。吸気通路27において、スロットル弁24aよりも上流側通路部分を上流側の吸気通路部27aといい、スロットル弁24aよりも下流側の通路部分を下流側の吸気通路部27bという。
吸気管路23には新気取入部29が形成されている。新気取入部29には、新気導入通路30の他端(上流端)が連通されている。新気導入通路30には逆流防止弁32が設けられている。逆流防止弁32は、上流側の吸気通路部27aからクランクボデー部材15内への空気いわゆる新気の流れ(図1中、矢印Y1参照)を許容し、かつ、その逆方向への流れすなわち逆流(図1中、矢印Y3参照)を阻止する。また、サージタンク21にはブローバイガス導入口34が形成されている。ブローバイガス導入口34には、ブローバイガス通路36の他端(下流端)が連通されている。
(ブローバイガス還元装置10の作動)
次に、上述したブローバイガス還元装置10の作動について説明する。エンジン12の軽、中負荷時においては、スロットル弁24aはほぼ全閉に近い状態にある。このため、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bに上流側の吸気通路部27aより大きな負圧(真空側に大きくなる負圧)が発生する。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが、ブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図1中、矢印Y2参照)。このとき、ブローバイガス通路36を流れるブローバイガスの流量がPCVバルブ40(後述する)によって制御される。
また、ブローバイガスがエンジン本体13内からブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入されるにともない逆流防止弁32が開弁する。これにより、吸気通路27の上流側の吸気通路部27aの新気が、新気導入通路30を通じてエンジン本体13内に導入される(図1中、矢印Y1参照)。そして、エンジン本体13内に導入された新気は、ブローバイガスとともにブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図1中、矢印Y2参照)。このようにして、エンジン本体13内が掃気される。
また、エンジンの高負荷においては、スロットル弁24aの開度が大きくなる。したがって、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bの圧力が大気圧に近づく。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが下流側の吸気通路部27b内に導入されにくくなり、エンジン本体13内の圧力も大気圧に近づく。このため、上流側の吸気通路部27aから新気導入通路30を通ってエンジン本体13内に導入される新規の流量も減少する。また、逆流防止弁32の閉弁によって、エンジン本体13内から新気導入通路30へのブローバイガスの逆流(図1中、矢印Y3参照)が阻止される。
(PCVバルブ)
ブローバイガス通路36には、ブローバイガスの流量を制御するためのPCVバルブ40が流量制御弁として設けられている。PCVバルブ40は、ブローバイガスの上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じてブローバイガスの流量を制御する。すなわち、差圧を計量することによって、差圧の急変にともなうブローバイガスの流量の急変を防止するものである。以下、PCVバルブの詳細な実施形態について説明する。
(PCVバルブ40の実施形態)
先ず、PCVバルブ40の実施形態は図2〜図4に示される。図2はPCVバルブ40の全体構成の断面図を示す。図3はバルブ部材58にコイルスプリング68が巻装された外観構成を示す。図4は図2のIV矢視部の拡大図を示す。PCVバルブ40は、主に、ボデー部材42と、バルブ部材58と、コイルスプリング68とを備えて構成される。
(ボデー部材42)
ボデー部材42は内部に円筒形状の流体通路44を備える。流体通路44はブローバイガスが図2で見て左側から右側方向に流れる通路として形成される。したがって、流体通路44の左側の開口が入口46となっており、右側の開口が出口48となっている。
円筒形状の流体通路44は、左側から段階的に大径から小径となる円筒形状に形成されており、左側から順に大径の第1流体通路44A、中径の第2流体通路44B、小径の第3流体通路44Cとなっている。そして、大径の第1流体通路44Aはボデー部材42の大径の第1通路壁面42Aにより形成され、中径の第2流体通路44Bは中径の第2通路壁面42Bにより形成され、小径の第3流体通路44Cは小径の第3通路壁面42Cにより形成される。
中径の第2通路壁面42Bと小径の第3通路壁面42Cとの接続部は、段差形状とされており、段差部50が形成されるとともに、後で詳述する計量部70を構成するシート部90が形成されている。なお、中径の第2通路壁面42Bの円筒形状の大きさは、詳細を後述するコイルスプリング68の巻径が嵌合する大きさとされている。
ボデー部材42は、外筒部位42Dに2個のOリング54が配設されており、この2個のOリング54を介して、PCVバルブ取付部位(不図示)にフローティング状態で支持される。また、ボデー部材42の流体通路44の入口46には、後述するバルブ部材58の後退方向の移動を阻止する係止部材56が嵌め込まれて取付けられている。
(バルブ部材58)
次に、バルブ部材58について説明する。図2に示すように、バルブ部材58はボデー部材42の流体通路44内に配設される。バルブ部材58は概略形状が軸形状に形成されており、つば部76と軸部60とから形成される。図2で見て、つば部76は軸部60の左端部に一体的に形成されており、係止部材56に当接することにより、バルブ部材58の左移動が阻止される構成となっている。
図2で見て、バルブ部材58が係止部材56に当接した左位置状態において、軸部60の右方部位は、ボデー部材42の中央部位置に形成されたシート部90の位置に嵌合する位置状態として配設されている。なお、バルブ部材58における軸部60の右方向部位には、後述するように計量部70の計量面74が形成されている。
(スプリング68)
次に、図2により、バルブ部材58を後退方向に付勢するコイルスプリング68について説明する。コイルスプリング68は、概略、ボデー部材42の大径の第1流体通路44Aと中径の第2流体通路44Bとの連通する空間部に配設されており、軸部60に巻装した形態として配設される。そして、図2で見て、コイルスプリング68の左端(一端)は、バルブ部材58のつば部76に係止され、右端(他端)は、ボデー部材42におけるシート部90の段差部50に係止されて配設される。
上記の配置構成により、コイルスプリング68は、常時、バルブ部材58を、図2で見て、左方向の後退方向に付勢する。これにより、本実施形態では、ボデー部材42の入口46側の左端部に取付けられた係止部材56に当接する構成となっている。なお、現実的な構成としては、バルブ部材58が係止部材56に当接する位置が定位置ではなく、「開弁状態」であることが定位置となっている。すなわち、コイルスプリング68の自由長の長さ設定、及び搭載状態により、バルブ部材58が係止部材56に当たる場合も、当たらない場合もある構成となっている。
次に、図3および図4によりバルブ部材58に対するコイルスプリング68の配置構成を説明する。図3はバルブ部材58の軸部60にコイルスプリング68が巻装された外観状態を示す。図4は図2における図3のIV矢視個所の拡大図を示す。先ず、図4により、コイルスプリング68の左端部の一巻き目68Aの、バルブ部材58のつば部76への着座構造について説明する。図4に示すようにコイルスプリング68はつば部76と着座接触する一巻き目68Aはバルブ部材58の軸部60の外径と係合する巻き径とされており、その外径S1はつば部76の外形D1よりも小径とされている。すなわち、D1>S1とされている。
バルブ部材58のつば部76に形成されるコイルスプリング68の座面92は、コイルスプリング68の一巻き目68Aが嵌ることのできる凹部形状58Aとされている。この凹部形状58Aはつば部76と軸部60の境界に形成されており、バルブ部材58の軸部60の径方向内方に向けて凹んで形成されている。
次に、図3に示すように、コイルスプリング68の一巻き目68A以降の巻き径68Bの外径寸法はS2とされており、バルブ部材58のつば部76の外径D1よりも大きく形成されている。すなわち、S2>D1とされている。なお、本実施形態では、コイルスプリング68の一巻き目の径S1と、一巻き目以降の径S2と、つば部76の外径D1との関係は、S1<D1<S2となっている。したがって、コイルスプリング68の一巻き目68Aが嵌る凹部形状58Aの径は最も小径とされている。
なお、コイルスプリング68における中径の第2流体通路44Bに配設される個所は、図2に示されるように、中径の第2通路壁面42Bに接触嵌合する状態として配設される。これにより、バルブ部材58はコイルスプリング68を介してボデー部材42に支持される構成となる。すなわち、バルブ部材58はつば部76の位置においてコイルスプリング68の一巻き目68Aで支持され、このコイルスプリング68の反対方向(図2で見て右方向)の位置でボデー部材42の中径の第2通路壁面42Bに接触嵌合して支持される。
(計量部70)
次に、図2により、計量部70の構成について説明する。計量部70は、ボデー部材42とバルブ部材58との間の流体通路44に、バルブ部材58の進退によって流体通路44を流れる流体(ブローバイガス)の流量を制御する構成として配設される。
計量部70は、ボデー部材42に形成される計量孔72と、バルブ部材58の軸部60に形成される計量面74とにより構成される。本実施形態では、計量孔72は、中径の第2通路壁面42Bと小径の第3通路壁面42Cとの間に形成されるシート部90の内径によって形成される。
計量面74は図2においてKで示される軸部60の範囲の軸形状により形成される。本実施形態では、計量面74のKの範囲は2段階に形成されており、K1の範囲とK2の範囲とからなっている。K1の範囲を第1計量面とし、K2の範囲を第2計量面とする。図2で見て、第1計量面K1の範囲は右から左方向に向けて直線の円錐形状の拡径形状として形成されている。第2計量面K2の範囲は右から左方向に向けて緩やかな太鼓形状で拡径に形成されている。なお、第2計量面K2の範囲は、第1計量面K1の範囲より大幅に広い(軸方向に長い)範囲となっている。
(PCVバルブ40の実施形態の作用効果)
図2に示すPCVバルブ40は、ブローバイガスの流体は入口46から流入して、出口48から流出する。この流れは、図1で説明したインテークマニホールド20の負圧によって生じる。そして、負圧が大きいほど、バルブ部材58は、図2で見て、右方向に振れる移動をする。この移動は、コイルスプリング68の後退方向(左方向)への付勢力に抗して行われる。
バルブ部材58の右方向への振れ移動により、バルブ部材58に形成された計量面74(K)と、ボデー部材42のシート部90に形成された計量孔72とが干渉する位置関係となり、流量の制御がおこなわれ、PCVバルブ40の出口48から、ブローバイガスの流体がインテークマニホールド20に流出する。
このように、先ず、PCVバルブ40は、図1に示すように、ブローバイガスの上流側圧力と下流側圧力との差圧の急変にともなうブローバイガスの流量の急変を防止する作用をする。
(本実施形態が特徴とする作用効果)
本実施形態が特徴とする作用効果は次の通りである。本実施形態によれば、図3および図4に示すように、コイルスプリング68の一巻き目68A以降の外径S2は、バルブ部材58の端部に形成されるつば部76の外径D1よりも大きい形態として配置される。
その結果、図5に示すように、バルブ部材58の軸部60が傾いた状態となったとしても、コイルスプリング68が大径の第1通路壁面42Aに当たるのみで、バルブ部材58のつば部76と当たることが抑制される。すなわち、バルブ部材58のつば部76と大径の第1通路壁面42Aとのクリアランスが確保され、干渉が防止ないし抑制される。したがって、流量制御に伴うバルブ部材の振動移動に際して、異音の発生の防止ないし低減を図ることができる。なお、本実施形態の構成によれば、バルブ部材の重心が先端部分側に移動するため、より傾きを抑制できる効果もある。
また、本実施形態においては、図4に示されるように、コイルスプリング68の一巻き目68Aの座面92は凹部形状58Aとされており、かつ、この凹部形状58Aはバルブ部材の軸部の径方向内方に向けて形成されている。これにより、コイルスプリングの一巻き目68Aを確実に着座させることができると共に、つば部76の外形の縮小化を図ることができる。その結果、PCVバルブ40全体のコンパクト化を図ることができる。
(計量部70の流量制御作用)
次に、計量部70の流量制御作用の詳細を説明する。図2に示すように、計量部70は、バルブ部材58の計量面74が、バルブ部材58の進退移動により、図2において計量孔72に挿入された状態となることにより、計量面74と計量孔72との間を流れる流体の流量が制御される。
この作用を図6および図7により説明する。図6は図2と同じ図であるが、図7に示す線図を説明する都合上再掲した。図7はバルブ部材が動いた距離に対するクリアランスを示す線図である。線図として2本示されており、破線で示す線図Xはつば部76とボデー部材42の大径の第1通路壁面42A及び中径の第2通路壁面42Bとのクリアランスを示す。もう1本の実線で示す線図Hはシート部90の計量孔72とバルブ部材58の軸部60に形成された計量面74との間のクリアランスを示す。
先ず、破線で示す線図Xについて説明する。線図Xは前述もしたように、つば部76とボデー部材42の大径の第1通路壁面42A及び中径の第2通路壁面42Bとのクリアランスを示している。線図XにおけるX1点は、図6に示すバルブ部材58のつば部76のt2位置が右移動してボデー部材42の大径の第1通路壁面42Aのf1の位置まで来た状態である。したがって、X1点までのクリアランスはつば部76と大径の第1通路壁面42Aとの間のクリアランスである。
X2点は、図6に示すバルブ部材58のつば部76のt2位置がボデー部材42の大径の第1通路壁面42Aのf2の位置まで来た状態である。したがって、X1〜X2の範囲は、つば部のt2が、大径の第1通路壁面42Aと中径の第2通路壁面42B間の段差箇所を通過する際のクリアランス状態である。なお、X2点以降のクリアランスはつば部76と中径の第2通路壁面42Bとの間のクリアランスである。
次に、実線で示す線図Hについて説明する。線図Hは前述もしたように、シート部90の計量孔72とバルブ部材58の軸部60に形成された計量面74との間のクリアランスを示している。線図HにおけるH1点は、バルブ部材58の右方向移動により、図6に示すバルブ部材58の計量面74のb1位置が計量面74のf3位置まで来た状態であり、H2位置はバルブ部材58の右方向移動が更に進行して、b2位置がf3位置に来た状態である。したがって、H1点からH2点までのクリアランス変化は、シート部90の計量孔72と、バルブ部材58の軸部60に形成された第1計量面K1との間のクリアランス変化である。
H3点は、図6に示すバルブ部材58の計量面74のb3位置がシート部90のf3の位置まで来た状態である。したがって、H2〜H3の範囲は、計量面74における第2計量面K2とシート部90の計量孔72とのクリアランスである。なお、H3点以降のクリアランスはバルブ部材58における計量面74以降の軸部60とシート部90の計量孔72との間のクリアランスである。
以上の説明からも分かるように、本実施形態のPCVバルブ40の流量制御は実線で示す線図Hによって行われている。すなわち、ボデー部材42に形成されたシート部90の計量孔72と、バルブ部材58の軸部60に形成された計量面74との間のクリアランスが、もっとも狭く形成されており、この隙間を調整することにより流量が制御される。
(他の実施形態)
本明細書に開示の技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態の流量制御弁は、自動車等車両のエンジンに用いられるPCVバルブであったが、その他、一般的な流量を制御する流量制御弁には、広く適用可能である。
また、上述の実施形態では、コイルスプリング68のバルブ部材58のつば部76への着座構成は、凹部形状58Aを設ける構成であったが、凹部形状58Aを形成する構成でなくてもよい。ストレート形状の軸部60の外径にコイルスプリングの68の一巻き目を着座させる構成でも良い。
また、上述の実施形態では、コイルスプリング68の一巻き目68Aを係止させる凹部形状58Aはバルブ部材58の軸部60の径方向内方に向けて形成される構成であった。このコイルスプリング68の一巻き目68Aを係止させる凹部形状はつば部76に軸方向に形成する構成であってもよい。かかる構成であっても、コイルスプリング68の一巻き目68Aを確実につば部76に係止させることができる。
また、バルブ部材58の構成は、中実形状又は中空形状のどちらであってもよい。中空形状の場合にはバルブ部材58の軽量化を図ることができる。
また、上記実施形態においては、計量部70における計量面74の形状は、2段階形状であったが、1段階または3段階以上の形状構成であってもよい。
また、上記実施形態では、小径の第3流体通路44Cに、いわゆるクッションスプリングの配設を省略した構成であるが、クッションスプリングを配設する構成であっても良い。
10 ブローバイガス還元装置
12 エンジン
13 エンジン本体
14 シリンダブロック
15 クランクボデー部材
16 オイルパン
17 シリンダヘッド
18 シリンダヘッドカバー
18a 新気導入口
18b ブローバイガス取出口
20 インテークマニホールド
21 サージタンク
23 吸気管路
24 スロットルボデー
24a スロットル弁
25 エアクリーナ
26 フィルタエレメント
27 吸気通路
27a 上流側の吸気通路部
27b 下流側の吸気通路部
29 新気取入部
30 新気導入通路
32 逆流防止弁
34 ブローバイガス導入口
36 ブローバイガス通路
40 PCVバルブ(流量制御弁)
42 ボデー部材
42A 大径の第1通路壁面
42B 中径の第2通路壁面
42C 小径の第3通路壁面
42D 外筒部位
44 流体通路
44A 大径の第1流体通路
44B 中径の第2流体通路
44C 小径の第3流体通路
46 入口
48 出口
50 段差部
54 Oリング
56 係止部材
58 バルブ部材
58A 凹部形状
60 軸部
68 コイルスプリング
70 計量部
72 計量孔
74 計量面
76 つば部
90 シート部
92 座面
K1 第1計量面
K2 第2計量面

Claims (4)

  1. 流体通路が形成されるボデー部材と、
    前記ボデー部材の流体通路内に軸方向に進退移動可能に配設される軸形状のバルブ部材と、
    前記軸形状のバルブ部材の軸部に巻装されて、一端が前記バルブ部材に係止され、他端が前記ボデー部材に係止されて、前記バルブ部材を後退方向へ付勢するコイルスプリングとを備え、
    前記ボデー部材と前記バルブ部材との間の流体通路に前記バルブ部材の進退によって当該流体通路を流れる流体の流量を制御する計量部が設定されている流量制御弁であって、
    前記バルブ部材には、前記コイルスプリングが係止される座面となるつば部が形成されており、
    前記コイルスプリングは前記つば部と接触する一巻き目の巻き径が前記つば部の外径よりも小さく、それ以降の巻き径が前記つば部よりも大きい巻き径とされている流量制御弁。
  2. 請求項1に記載の流量制御弁であって、
    前記コイルスプリングの一巻き目は、前記バルブ部材の軸部に径方向内方に向けて形成された凹部形状に嵌って係止される構成である流量制御弁。
  3. 請求項1に記載の流量制御弁であって、
    前記コイルスプリングの一巻き目は、前記つば部に軸方向に形成された凹部形状に嵌って係止される構成である流量制御弁。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかの請求項に記載の流量制御弁であって、
    前記計量部は、前記ボデー部材に備えられるシート部に形成される計量孔と、前記バルブ部材に形成される計量面とにより構成される流量制御弁。
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