JP2021188543A - 流体循環装置 - Google Patents

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隆介 佐々木
Ryusuke Sasaki
雅澄 吉田
Masazumi Yoshida
浩和 田中
Hirokazu Tanaka
貴彦 青▲柳▼
Takahiko Aoyagi
登 高木
Noboru Takagi
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【課題】電流供給により閉塞位置に弁体が維持される開閉弁での電流の無駄な消費を抑制できる流体循環装置を構成する。【解決手段】ポンプ1と、ポンプ1から送り出された流体を循環させる循環流路L1,L2と、循環流路L1,L2の開閉が自在な開閉弁V1,V2と、開閉弁Vを制御する弁制御装置と、を備え、開閉弁V1,V2が、循環流路L1,L2に流れる流体の圧力が開放方向に作用する弁体と、電流供給により磁力で弁体を閉塞位置に維持するソレノイドとを備えて構成され、弁制御装置は、ソレノイドへの電流供給により弁体が閉塞位置に移行した後に、ソレノイドに供給する電流を低減する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体循環装置に関する。
流体循環装置として、内燃機関の冷却液をポンプで熱交換器に供給し、この供給の後に内燃機関に戻す循環路を備え、この循環路を開閉するソレノイド弁を備えた構成が特許文献1に記載されている。
この特許文献1では、ソレノイド弁が、弁座に当接して閉塞状態となり、弁座から離間することにより開放状態となる磁性体で成る弁体と、通電により弁体を弁座に当接させる吸引力を作用させるソレノイドとを備えて構成されている。
特開2012−167572号公報
特許文献1に記載されるソレノイド弁は、ソレノイドに通電することにより弁体を閉塞位置に維持し、通電を停止することで冷却液の圧力で弁体が開放位置に移動するため、構造が単純で制御も容易に行える良好な面を有するものである。
しかしながら、長時間に亘って弁体を閉塞位置に維持する場合にはソレノイドに長時間通電する必要があり、電流を無駄に消費することになる。また、車両では、内燃機関でオルタネータ等の発電機を駆動して発電を行うため、ソレノイドに電流を継続的に供給する場合には、燃料の消費を増大させ、熱効率の低下から燃費の悪化に繋がることになり、改善が望まれている。
このような理由から、電流供給により閉塞位置に弁体が維持される開閉弁での電流の無駄な消費を抑制できる流体循環装置が求められる。
本発明に係る流体循環装置の特徴構成は、ポンプと、前記ポンプから送り出された流体を循環させる循環流路と、前記循環流路の開閉が自在な開閉弁と、前記開閉弁を制御する弁制御装置と、を備え、前記開閉弁が、前記循環流路に流れる流体の圧力が開放方向に作用する弁体と、電流供給により磁力で前記弁体を閉塞位置に維持するソレノイドとを備えて構成され、前記弁制御装置は、前記ソレノイドへの電流供給により前記弁体が前記閉塞位置に移行した後に、前記ソレノイドに供給する電流を低減する点にある。
この特徴構成によると、ソレノイドに電流を供給することで弁体を閉塞位置に維持し、ポンプから送り出される流体の流れを阻止できる。このように弁体を閉塞位置に移行した後に、ソレノイドに供給する電流を低減することで、弁体を閉塞位置に維持したまま電流の消費量の低減が可能となる。つまり、弁体を閉塞位置に移行した後には、弁体を閉塞位置に維持し得る電流を供給することにより不必要に大きい電流を供給する不都合を解消できる。
従って、電流供給により閉塞位置に弁体が維持される開閉弁での電流の無駄な消費を抑制できる流体循環装置が構成された。
上記構成に加えた構成として、前記循環流路に流れる前記流体の圧力を取得する圧力取得部を備え、前記弁制御装置は、前記圧力取得部で取得した圧力に基づいて前記ソレノイドに供給する電流を設定しても良い。
これによると、圧力取得部が流体の圧力を取得することにより、例えば、取得した圧力が上昇した場合にソレノイドに供給する電流を増大させ、取得した圧力が低下した場合にはソレノイドに供給する電流を低減する制御により、流体の圧力に基づき最適な電流を供給し、電流の無駄の抑制が可能となる。
上記構成に加えた構成として、前記圧力取得部が、前記ポンプの回転数に基づいて圧力を取得しても良い。
これによると、例えば、回転数センサを圧力取得部として用いることにより、圧力センサを特別に備えることなく、ソレノイドに供給する電流の無駄を抑制できる。
上記構成に加えた構成として、前記流体の流体温を検出する流体温センサを備え、前記弁制御装置は、前記流体温センサで検出される流体温に基づいて前記ソレノイドに供給する電流を設定しても良い。
エンジンの冷却に用いる冷却液等の流体は、温度が低下するほど粘性が上昇し、流路抵抗も増大する。このため、ポンプが一定の回転数で回転している状況でも、流体の温度が低いほど流体の弁体に作用する圧力は低下する。このような理由から、液温センサで検出した液温に基づいてソレノイドに供給する電流を設定することで流体の温度が変化した場合でも弁体を閉塞位置に維持する適正な電流を供給できる。
上記構成に加えた構成として、前記ソレノイドに電流を供給する電源の電圧を検出する電圧センサを備え、前記弁制御装置は、PWM制御のデューティ比の設定により前記ソレノイドに供給する電流を制御するように構成され、前記弁制御装置は、前記電圧センサで検出される電圧に基づいて目標電流値に対するデューティ比の値を変更しても良い。
これによると、電圧センサで検出される電圧に基づいて弁制御装置で設定されるデューティ比を変更することにより、電源の電圧が低下した場合と、電源の電圧が上昇した場合との何れの場合でも弁体を閉塞位置に維持するために必要となる適正な電流をソレノイドに供給できる。
上記構成に加えた構成として、前記弁制御装置は、前記ソレノイドへの電流供給により前記弁体が前記閉塞位置に移行したことを確認する確認処理の後に、前記ソレノイドに供給する電流を低減しても良い。
流体が流れていない状況であっても、ソレノイドに電流を供給した場合には、弁体が閉塞位置に達するまで所定の時間を必要とする。また、弁体とソレノイドとが離間している状態で、弁体を閉塞位置に移動させるために必要な磁力は、弁体を閉塞位置に維持するために必要な磁力より大きい。従って、ソレノイドに電流を供給し、弁体が閉塞位置に達したことを確認処理によって確認した後に、ソレノイドに供給する電流を低減することにより弁体を閉塞位置に必ず維持することが可能となる。
流体循環装置の流路構成を示す図である。 閉塞位置と開放位置とを示す開閉弁の断面図である。 冷却制御装置を含むブロック回路図である。 弁制御のフローチャートである。 始動−暖機時の制御のタイミングチャートである。 暖機後の制御のタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1には流体循環装置Aの流路構成を示しており、この流体循環装置Aは、エンジンEの冷却水(流体の一例)を送るウォータポンプ1(ポンプの一例)と、サーモスタット弁2(図面ではT/Sと記載)とを備えると共に、エンジンEの冷却水が供給される放熱流路L0と、第1熱交換流路L1と、第2熱交換流路L2とを備えている。
この流体循環装置Aは、第1熱交換流路L1と、第2熱交換流路L2とが、ウォータポンプ1からの冷却水(流体)を、熱交換器(詳細は後述する)に供給した後にエンジンEに戻す循環流路として構成されている。また、この流体循環装置Aでは、第1熱交換流路L1の流路断面積が第2熱交換流路L2の流路断面積より大きく設定されている。
ウォータポンプ1は、エンジンEのクランクシャフト3の駆動力で駆動され、このウォータポンプ1は、エンジンEのインレット側に冷却水を供給する。また、エンジンEのアウトレット側から送り出された冷却水は、放熱流路L0と、第1熱交換流路L1と、第2熱交換流路L2とに流れる。
ウォータポンプ1の上流側にサーモスタット弁2(図面ではT/Sと記載)を配置しており、このサーモスタット弁2に対し、放熱流路L0の戻り側が接続され、第1熱交換流路L1と第2熱交換流路L2とが合流した流路の戻り側が接続されている。
放熱流路L0は、流路中にラジエータ5を備えており、サーモスタット弁2は、冷却水の水温が設定値未満である場合に放熱流路L0の戻り側を閉塞することで暖機を促進させる。これに対し、冷却水の水温が設定値を超えることで放熱流路L0の戻り側をサーモスタット弁2で開放し、ラジエータ5での冷却水の放熱を可能にする。尚、サーモスタット弁2の配置は、図1に示される位置に限るものではない。
第1熱交換流路L1は、第1開閉弁V1と、車両の室内の空気を加熱する(暖房する)ヒータコア6(図面ではH/Cと記載)と、車両のトランスミッション(図示せず)のオイルを熱するオイルウォーマ7(図ではTM/Wと記載)との間で熱交換を行うように、これらを冷却水が流れる方向に直列に配置している。
第2熱交換流路L2は、第2開閉弁V2と、スロットルバルブ8(図面ではT/Bと記載)と、EGRバルブ9(図面ではEGR/Vと記載)と、EGRクーラ10(図面ではEGR/Cと記載)との間で熱交換を行うように、これらを冷却水が流れる方向に直列して配置している。
この構成では、ヒータコア6と、オイルウォーマ7と、スロットルバルブ8と、EGRバルブ9と、EGRクーラ10とが熱交換器の具体例である。
〔開閉弁〕
第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とは共通する構成を有するものであり、これらを上位概念として開閉弁Vと称する。開閉弁Vは図2に示すように、筒状のハウジング21の下端に、このハウジング21の中心となる中心芯と同軸芯で導入筒22を備え、ハウジング21の上端をトップカバー23で覆い、ハウジング21上部の弁空間から中心芯に直交する方向に冷却水を送り出す導出筒24を形成し、弁空間において導入筒22から導出筒24に冷却水を流す流路を開閉する弁体25を備えている。この弁体25は、冷却水からの圧力が開放方向に作用する位置に配置されている。
導入筒22は、ハウジング21の上部の弁空間に達する位置まで配置され、この導入筒22の外周と、ハウジング21の内周とにソレノイド26を配置している。このソレノイド26は、鉄材等の磁性材料で成るヨーク26aに対し、導体の線材を巻回したコイル26bを収容しており、ヨーク26aの上端には弁座27が形成されている。
弁体25は、鉄材等の磁性材料を円板状に成形したものであり、弁空間において図2(a)に示す閉塞位置と、図2(b)に示す開放位置との切換自在に構成されている。また、この弁体25の上面中央には上方に突出するガイドロッド25aが形成され、このガイドロッド25aを収容する状態でガイドするガイド筒28がトップカバー23の下面に形成されている。更に、弁体25を閉塞位置の方向に付勢するスプリング29を弁空間に備えている。
この開閉弁Vは、導入筒22に冷却水が供給されない場合(冷却水からの圧力が作用しない場合)には、スプリング29の付勢力により弁体25を弁座27に密着する閉塞位置を維持する。また、ソレノイド26に電流を供給しない場合には、導入筒22から導入された冷却水の圧力によって弁体25が開放位置に移動できるようスプリング29の付勢力が設定されている。つまり、図2(b)に示すように導入筒22から矢印F1の方向に導入された冷却水の圧力により弁体25を閉塞位置から開放位置に移動させ、冷却水を導出筒24から矢印F2の方向への送り出しを可能にする。
これに対して、弁体25を弁座27に密着する状態でソレノイド26に電流を供給した場合には、導入筒22から導入された冷却水の圧力に抗して弁体25を閉塞位置に維持するように構成されている。
このような構造から、開閉弁Vは、弁体25を閉塞位置に維持するためにソレノイド26に対して継続的な電力供給を必要とする。前述したように、エンジンEで駆動されるウォータポンプ1は、エンジンEの回転数(厳密にはクランクシャフト3の回転数、図1参照)によって弁体25に対して冷却水から作用する圧力も変化する。従って、エンジンEの回転に拘わらず決まった電流をソレノイド26に供給するものでは、無駄に電流を消費することになり、この無駄を解消するために、流体循環装置Aは、図3に示す冷却制御装置15で制御される。
〔制御構成〕
図1に示すように、エンジンEのアウトレット側から排出される流路には、冷却水の温度(流体温の具体例)を検出する水温センサ11(流体温センサの一例)を備え、クランクシャフト3の近傍には、クランクシャフト3の単位時間あたり回転数を検出する回転数センサ12を備えている。
図3に示すように、車両には、ECU(engine control unit )を備えており、このECUは、エンジン制御装置35と、冷却制御装置15とを備えている。
ECUは、ON操作でエンジンEを始動する始動スイッチ31と、水温センサ11と、回転数センサ12と、バッテリー32(電源の一例)の電圧を検出する電圧センサ33とからの信号が入力される。また、ECUは、PWM制御のデューティ比の設定により、バッテリー32から第1開閉弁V1および第2開閉弁V2のソレノイド26に供給する電流を制御する駆動回路34に制御信号を出力し、エンジンEのスタータモータ、インジェクタ、点火プラグ等を制御する制御信号を出力する。
冷却制御装置15は、駆動回路34を制御する電流制御部16と、回転数センサ12(圧力取得部の一例)の検出結果に基づき冷却水から弁体25に作用する水圧を推定する圧力推定部17と、ソレノイド26に電流を供給することで開放位置にある弁体25が閉塞維持に移行したことを、時間経過に基づいて確認する閉弁確認部18とを備えている。
回転数センサ12は、本来、水圧を検出する機能を有しないため、回転数センサ12で検出された回転数に基づき圧力推定部17が水圧を推定することで、回転数センサ12を圧力取得部として機能させている。これら、電流制御部16と、圧力推定部17と、閉弁確認部18とはソフトウエアで構成されるものであるが、夫々の一部を、例えば、ロジック回路等のハードウエアで構成しても良い。
エンジン制御装置35は、エンジンEを始動させるスタータモータ、エンジンEの燃焼室に燃料を噴射するインジェクタ、燃焼室の混合気を燃焼させる点火プラグ等を制御するものである。従って、エンジン制御装置35は、始動スイッチ31がON操作された場合には、スタータモータを駆動し、クランクシャフト3が適度な回転速度に達した後に、インジェクタで燃料を供給し、点火プラグでの点火によりエンジンEの始動を実現する。尚、エンジン制御装置35は、始動スイッチ31がOFF操作された場合には、燃焼室への燃料をカットすることでエンジンEの停止を実現する。このエンジン制御装置35は、ソフトウエアで構成されるものであるが、一部を、例えば、ロジック回路等のハードウエアで構成しても良い。
〔制御形態〕
冷却制御装置15は、図4のフローチャートに示す弁制御を行い、この制御時のうち、エンジンEの始動直後の暖機時(「始動−暖機時」)におけるエンジン回転数、ソレノイド26に供給される電流等を図5のタイミングチャートに示し、エンジンEの稼動した後(「暖機後」)におけるエンジン回転数、ソレノイド26に供給される電流等を図6のタイミングチャートに示している。尚、図4のフローチャートは、「始動−暖機時」における制御と、「暖機後」の制御とを1つのフローチャートの流れに含んでいる。
つまり、図5の「始動−暖機時」タイミングチャートに示すように、始動スイッチ31がON操作され、図5にスイッチ状態(SW)として示すように、イグニッションタイミングIGでON操作が検出された場合には、このタイミングで第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に電流供給の可否を判断する信号として弁制御信号(V1)(V2)で示すON信号がセットされる。
このようにON信号がセットされることにより、図5の駆動デューティ(Duty)に示すように第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に対し、デューティ比100%の電流が供給される。
次に、図5のエンジン回転数(E/rpm)に示すように回転数センサ12で検出される回転数の上昇に基づき、エンジンEが始動したことが、始動タイミングSTで判定された場合には、始動判別信号(E/S)においてエンジンEの始動がセットされる。このようにエンジンEの始動が判定された後には、始動タイミングSTから1秒程度の設定時間Tが経過した後に、駆動デューティ(Duty)に示すように第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に対して弁制御信号(V1)(V2)で示すように、エンジンEの回転数を反映した電流を供給する制御が行われる。
このように始動タイミングSTから設定時間Tが経過したことに基づき、弁体25が閉塞位置にあることを確認する制御が閉弁確認部18で行われる。
この制御を、図4のフローチャートに従って説明すると、始動スイッチ31のON操作に伴い制御が開始された場合には、開弁要求の有無が判定される(#101ステップ)。イグニッションタイミングIG(図5を参照)においては、暖機を必要としているため、開閉弁Vを開く要求がない(#101ステップのNo)。従って、エンジンEの始動直後では、暖機は完了しておらず(#102ステップのNo)、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に対してデューティ比100%(図5ではDuty100%)の電流が供給される(#103ステップ)。
尚、フローチャートには示していないが、始動スイッチ31がON操作された場合には、エンジン制御装置35がスタータモータを駆動し、インジェクタ、点火プラグ等を制御してエンジンEを始動させる。
また、この制御では、図4フローチャートに示すように、デューティ比100%の電流を供給した後には、エンジンEが始動から設定時間Tが経過したことで閉弁を確認する(#105ステップ)まで、この制御が継続する。この#105ステップが、閉弁確認部18により、弁体25が閉塞位置に移行したことを時間経過に基づいて確認する確認処理である。
つまり、冷却制御装置15の電流制御部16で設定されるデューティ比100%の信号で駆動回路34を制御することにより、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に電流が供給される。このようにデューティ比100%の電流が供給されることにより、開閉弁Vの弁体25が確実に閉塞位置に維持され、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とにおける冷却水の流れが遮断される。
次に、始動タイミングSTから設定時間Tが経過したことが判定された場合には(#105ステップのYes)、回転数センサ12の検出値に基づいて冷却水の圧力を取得し、水温センサ11から水温を取得し、電圧センサ33から電源電圧を取得し、この取得に基づいて設定されたデューティ比(フローチャートにはDutyを設定)の電流が第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に供給される(#106、#107ステップ)。
第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とは共通する構成を有しているが、図5の駆動デューティ(Duty)に示されるように、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に供給される電流が異なる値に設定される理由は、前述したように、第1熱交換流路L1の流路断面積が、第2熱交換流路L2の流路断面積より大きく設定され、夫々の流路抵抗が異なるため、この流路抵抗によって第1開閉弁V1と第2開閉弁V2との弁体25に作用する圧力の差に対応するためである。
また、設定された水圧に対し、弁体25を閉塞位置に維持するために必要な最低限の電流は決まっており、例えば、エンジンEの回転数が変化した場合のように、冷却水の水圧が変化した場合には、この変化に対応して最低限の電流を僅かに超える電流が演算等によって求められ、この電流に対応した基準となるデューティ比が設定される。更に、#107ステップでは、水温に基づいた冷却水の粘性に基づく補正値と、電源電圧に基づく補正値とに基づいてデューティ比が補正され、補正されたデューティ比で駆動回路34が制御されることにより夫々のソレノイド26に供給される。
つまり、冷却水は、温度が低下するほど粘性が上昇し、熱交換流路に流れる際の流路抵抗も増大する。このため、冷却水の圧力が一定でも(ウォータポンプ1の回転数が一定でも)、冷却水の温度が低いほど冷却水から弁体25に作用する圧力は低下する。この圧力変化を補正して適正な電流を供給できるように、水温センサ11で検出された水温に基づいて補正値が設定される。
また、バッテリー32の電圧が低下した場合には、デューティ比が一定であってもソレノイド26に供給される電流は低下する。このような電流変化を補正して適正な電流を供給できるように、電圧センサ33で検出されたバッテリー32の電圧に基づいて補正値が設定される。
尚、2種の補正値を設定するために、例えば、水温から補正値を求めるテーブルを用いることや、水温から補正値を求める演算を行うことや、バッテリー32の電圧(電源電圧)から補正値を求めるテーブルを用いることや、バッテリー32の電圧から補正値を求める演算を行うように電流制御部16の制御形態が設定されている。
図5に示すタイミングチャートに対応して、図4のフローチャートの#103〜#105ステップの制御が「始動−暖機時」にのみ実行される。
次に、図6の「暖機後」タイミングチャートに示すように、水温センサ11の検出結果に基づき暖機が完了したことを判定した場合には、暖気判定(W/S)に示す暖気完了タイミングWTに達した時点で第2開閉弁V2の開放が許容され、第1開閉弁V1は閉塞位置が維持される。
この制御では、このように第2開閉弁V2の弁制御信号(V2)がOFF状態に設定された場合には、駆動デューティ(Duty)に示されるように、第2開閉弁V2のソレノイド26に対する電力供給が停止される。また、この制御では、第1開閉弁V1の弁制御信号(V1)はON状態に設定されたままであり、駆動デューティ(Duty)に示されるように、この第1開閉弁V1に対しエンジンEの回転数を反映した電流が供給される。
この制御を、図4のフローチャートに従って説明すると、暖機が完了した場合には、#103〜#105ステップの制御は実行されず、#107ステップにおいて、設定された電流が第1開閉弁V1と第2開閉弁V2とのソレノイド26に供給される。また、制御がリターンした後の#101ステップにおいて、冷却制御装置15で設定される開弁要求に対応する判断により(#101ステップのYes)、第2開閉弁V2のソレノイド26に供給される電流のデューティ比が0%に設定されることで(#108ステップ)、ソレノイド26に電流は供給されず、この第2開閉弁V2の弁体25は開放位置に移動し、この第2開閉弁V2は開放位置に切り換わる。
特に、この流体循環装置Aにおいて、車内の暖房を必要とする操作(例えば、車内暖房スイッチのON操作等)が行われた場合には、冷却制御装置15が駆動回路34を介して第1開閉弁V1に供給する電流のデューティ比を0%に設定することになる。
〔実施形態の作用効果〕
このように流体循環装置Aでは、開閉弁Vを閉状態に維持する場合には、エンジンEの始動直前においてソレノイド26に対し、PWM制御のデューティ比100%となる電流を供給して開閉弁Vの弁体25を確実に閉塞位置に維持し、エンジンEが始動した後には、エンジン回転数に基づき弁体25に対して冷却水から作用する圧力を考慮してデューティ比を制御することにより、弁体25を閉塞位置に維持することが可能な最低限近くまで電流の低減を可能にして無駄な電流の消費を解消している。
車両では、エンジンEでオルタネータ等の発電機を駆動して発電を行うため、ソレノイド26に電流を継続的に供給するものと比較すると、ソレノイド26に供給する電流の低減により、結果として、燃料の消費の低減が実現される。
また、弁体25に対して冷却水から作用する圧力は、エンジンEの回転数だけで決まるものではなく、冷却水の粘性でも決まるため、粘性を決める冷却水の水温に基づいてデューティ比の補正を行うことで、適正な電流をソレノイド26に供給できる。更に、バッテリー32の電圧が低下した場合には、デューティ比が一定であってもソレノイド26に供給される電流は低下するため、電圧センサ33で検出されたバッテリー32の電圧に基づく補正値に基づいてデューティ比を補正する補正値を設定することで、適正な電流をソレノイド26に供給し、電流の無駄な消費を一層良好に抑制できる。
ソレノイド26に電流を供給し、エンジンEが始動した始動タイミングSTを基準に弁体25が確実に閉塞位置に移動したと判断できる設定時間Tが経過した後に、閉弁確認部18がソレノイド26に供給する電流の低減を図るため、例えば、流体の圧力で弁体25が開放位置に移動する不都合を防止し、確実に閉塞位置に維持できる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)圧力取得部として、回転数センサ12の検出結果に基づいて圧力を推定する構成に変えて、エンジンEが稼動する際の冷却水の圧力を直接検出するため、圧力センサを用いる。このように圧力センサを用いることにより取得される圧力の値の精度を高くすることが可能となる。
特に、この別実施形態(a)のように圧力センサを用いる場合に、圧力センサを開閉弁Vに冷却水を供給する流路のうち、開閉弁Vの上流で、開閉弁Vの近傍に配置することにより、その開閉弁Vの弁体25に作用する圧力を高精度で検出し、ソレノイド26に供給する電流を高い精度で適正に設定できる。
(b)閉弁確認部18として、弁体25の位置を検出するようにホール素子や、近接センサを用いることにより、弁体25の位置を的確に検出し、エンジンEが始動した後にソレノイド26に供給する電流を低減するタイミングを適切に設定して、電流の低減を良好に行える。
本発明は、流体循環装置に利用することができる。
1 ウォータポンプ(ポンプ)
11 水温センサ(流体温センサ)
12 回転数センサ(圧力取得部)
15 冷却制御装置(弁制御装置)
25 弁体
26 ソレノイド
32 バッテリー(電源)
33 電圧センサ
L1 第1熱交換流路(循環流路)
L2 第2熱交換流路(循環流路)
V 開閉弁
V1 第1開閉弁(開閉弁)
V2 第2開閉弁(開閉弁)

Claims (6)

  1. ポンプと、
    前記ポンプから送り出された流体を循環させる循環流路と、
    前記循環流路の開閉が自在な開閉弁と、
    前記開閉弁を制御する弁制御装置と、を備え、
    前記開閉弁が、前記循環流路に流れる流体の圧力が開放方向に作用する弁体と、電流供給により磁力で前記弁体を閉塞位置に維持するソレノイドとを備えて構成され、
    前記弁制御装置は、前記ソレノイドへの電流供給により前記弁体が前記閉塞位置に移行した後に、前記ソレノイドに供給する電流を低減する流体循環装置。
  2. 前記循環流路に流れる前記流体の圧力を取得する圧力取得部を備え、
    前記弁制御装置は、前記圧力取得部で取得した圧力に基づいて前記ソレノイドに供給する電流を設定する請求項1に記載の流体循環装置。
  3. 前記圧力取得部が、前記ポンプの回転数に基づいて圧力を取得する請求項2に記載の流体循環装置。
  4. 前記流体の流体温を検出する流体温センサを備え、
    前記弁制御装置は、前記流体温センサで検出される流体温に基づいて前記ソレノイドに供給する電流を設定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体循環装置。
  5. 前記ソレノイドに電流を供給する電源の電圧を検出する電圧センサを備え、
    前記弁制御装置は、PWM制御のデューティ比の設定により前記ソレノイドに供給する電流を制御するように構成され、前記弁制御装置は、前記電圧センサで検出される電圧に基づいて目標電流値に対するデューティ比の値を変更する請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体循環装置。
  6. 前記弁制御装置は、前記ソレノイドへの電流供給により前記弁体が前記閉塞位置に移行したことを確認する確認処理の後に、前記ソレノイドに供給する電流を低減する請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体循環装置。
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