JP2021188535A

JP2021188535A - 首掛け式冷風ファン

Info

Publication number: JP2021188535A
Application number: JP2020091907A
Authority: JP
Inventors: 浩哉山内; Hiroya Yamauchi
Original assignee: D&f Co Ltd; Nakasho Machine Co Ltd
Current assignee: D&f Co Ltd; Nakasho Machine Co Ltd
Priority date: 2020-05-27
Filing date: 2020-05-27
Publication date: 2021-12-13

Abstract

【課題】首筋の血流を無理なく冷却して負担少なく効率よい熱中症対策を行える首掛け式冷風ファンを提供する。【解決手段】首回りにかけられ、長手方向に間隔をあけて冷風の噴出し孔が形成されたフレキシブルチューブ２０と、フレキシブルチューブの両先端に設けられ、フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて顔面下方の外気を吸引しえる吸引ファン３０と、フレキシブルチューブの中間に設けられ、フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて首回り背面部位に接触される薄型ケース４０と、薄型ケースに内蔵される充電可能なバッテリーと、薄型ケースに内蔵され、バッテリーを電源として吸引ファンに通電して駆動する制御回路と、薄型ケースに設けられ、バッテリー充電用の充電コードの接続口部と制御回路の操作スイッチと、首回りに掛けられたフレキシブルチューブの両先端を相互に引寄せて保持し得る紐５０と、を備える。【選択図】図１

Description

本発明は首掛け式冷風ファンに関し、特に首筋の血流（血液）を無理なく冷やして負担少なく効率よい熱中症対策を行えるようにした冷風ファンに関する。

熱中症とは高温環境下で体内の水分や塩分（ナトリウムなど）のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発生する障害の総称を言い、その発生要因としては高温、多湿、無風状態、輻射源があるなどの環境下において、身体から外気への熱放射が減少し、汗の発汗が不十分となることであると報告されている。

また、地球温暖化の傾向はヒートアイランド現象などの緑地や水面の減少と、建築物、舗装面の増大による地表面の人工化、あるいは空調システム、電気機器、自動車などの人間活動に伴う排熱の増加が原因とされ、さらに気温３０度を超える時間の増加とその範囲の拡大や、熱帯夜の出現日数も増加傾向にあるとされており、それに伴って長時間の高温環境で作業に従事する職業の人や、炎天下での長時間の重労働や、水分や塩分の摂取を一時的に制限される激しいスポーツや苛酷な環境で労働を行う場合は体温を調節する何らかの防御手段を採ることが必要不可欠とされている。

例えば、首筋の付け根や脇下などの動脈に近い局所部位を冷却することにより体内の血液の温度を効果的に下げるための熱中症対策用の保冷剤や冷却シートが市販されているが、最近は保冷剤や冷却シートを縫い込んだりポケット収納することができるスカーフ、帽子、シャツ、ジャケットなどのクールビズ衣料が商品化され、注目を集めている。

しかし、上述の保冷剤や冷却シートを利用したクールビズ衣料は、冷却時間が限定的であり、長時間の高温度作業者や炎天下での重労働作業者用の体温調節具としては冷却能力が不足し、それらの職業の人にとっては小型軽量の携帯機能を有し、長時間の冷却能力を有する体温調節具を必要とする作業者にとってその要求を満たすものではなかった。

これに対し、腰に装着したケース内に軸流ファンによって外気を取り入れ、氷や保冷剤と熱交換を行って低温の冷気を発生させ、超音波を利用してミストを発生させ、ミストを含む冷気を胸部や背中に供給して体温を低下させるようにした携帯式エアーコンディショナーが提案されている（特許文献１）。

しかし、特許文献１記載の携帯式エアーコンディショナーではミストを含む低温の冷気によって急激に汗を止めて体温を低下させると、身体に対して大きな負担をかけることがある。特に、身体内はまだまだ高温であるのに身体表面を急激に冷却すると、脳は「もう涼しい」と判断してしまい、身体の調子をくるわせる原因にもなる。

これに対し、後頭部に電動ファンを配設し、頭部を冷やすようにした携帯式冷却装置が提案されている（特許文献２）。

特開２０１７−５３６１１号公報特開２００３−４９３１７号公報

しかし、特許文献１記載の冷却装置では後頭部の首部に電動ファンを配設しているので、電動ファンを身体に保持するキャップやへアバンドを必要とし、頭部に負担がかかり煩わしいという問題があった。

本発明はかかる問題点に鑑み、頭部に負担をかけることなく、首筋の血流（血液）を無理なく冷却して負担少なく効率よい熱中症対策を行えるようにした首掛け式冷風ファンを提供することを課題とする。

そこで、本発明に係る首掛け式冷風ファンは、首回りにかけられ、長手方向に間隔をあけて冷風の噴出し孔が形成されたフレキシブルチューブと、該フレキシブルチューブの両先端に設けられ、上記フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて顔面下方の外気を吸引しえる吸引ファンと、上記フレキシブルチューブの中間に設けられ、上記フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて首回り背面部位に接触される薄型ケースと、該薄型ケースに内蔵される充電可能なバッテリーと、上記薄型ケースに内蔵され、上記バッテリーを電源として上記吸引ファンに通電して駆動する制御回路と、上記薄型ケースに設けられ、上記バッテリー充電用の充電コードの接続口部と上記制御回路の操作スイッチと、首回りに掛けられた上記フレキシブルチューブの両先端を相互に引寄せて保持し得る紐と、を備えたことを特徴とする。

体調、年齢、体重によって個人差があるが、脳に送られる血液量は一般男性でほぼ６００ｍＬ／分〜８００ｍＬ／分と言われている。高温多湿の条件下で血液温度（体温）が上昇すると、身体は脳の指令によって体温を下げようとして汗をかき、熱を体外に放出しようとする。そのとき、血液を皮膚表面の毛細血管に集まり、脳に送られる血液量が減少し、脳への血液量が減少すると、高熱疲労、目眩、立ち眩みが発生することがある。

本発明の特徴の１つはフレキシブルチューブを首回りに掛け、顔面下方の自然な外気をフレキシブルチューブに吸引し、フレキシブルチューブの冷風噴出し孔から外気を冷風として首回りに噴き出させるようにした点にある。

これにより、ミストを含む低温の冷気によって急激に汗を止めて体温を低下させる場合に比して自然の冷風を首回りに当てることができる結果、身体に無理ない涼風感が得られ、脳に送られる血流（血液）を冷やし、適度に汗をかかせ体温の急激な低下を防ぎ、熱疲労や立ち眩みを抑制して熱中症の対策を図ることができる。

また、フレキシブルチューブの途中に薄型ケースを設け、薄型ケースに制御回路及びバッテリーを内蔵する一方、フレキシブルチューブの両先端に吸引ファンを設けるようにしたので、薄型ケースの重さと吸引ファンの重さがバランスされ、首に掛かる負担が少なく、長時間使用しても首が疲れることもない。

本発明に掛かる首掛け式冷風ファンの好ましい実施形態の使用例を示す全体斜視図である。上記実施形態を示す斜視図である。上記実施形態における機能ブロックを示す図である。上記実施形態における回路構成の具体例の一部を示す図である。上記回路構成の具体例の他の部分を示す図である。上記回路構成の具体例のさらに他の部分を示す図である。

以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図１ないし図６は本発明に係る首掛け式冷風ファンの好ましい実施形態を示す。図において、首掛け式冷風ファン１０はフレキシブルチューブ２０、２つの吸引ファン３０及び薄型ケース４０から構成されている。

フレキシブルチューブ２０は軟質の合成樹脂材料を用いて断面矩形状に製作され、フレキシブルチューブ２０の断面矩形状の内側隅部には複数の冷風噴出し孔２１が適切な間隔をあけて形成され、フレキシブルチューブ２０を首回りに掛けた状態で首の下側から上側に向けて冷風を吹き付けることができるようになっている。

フレキシブルチューブ２０の両先端には吸引ファン３０のＡＢＳ樹脂やＰＥ樹脂などの合成樹脂製ハウジングが固定され、吸引ファン３０はフレキシブルチューブ２０を首回りに掛けた状態にて顔面下方の外気を吸引してフレキシブルチューブ２０内に供給できるようになっている。

また、フレキシブルチューブ２０の長手方向中央（フレキシブルチューブ２０を首回りに掛けた状態にて首回り背面部位に接触される箇所）にはＡＢＳ樹脂やＰＥ樹脂などの合成樹脂製の薄型ケース４０が固定され、薄型ケース４０には繰り返し充電可能なバッテリー５２、例えばリチウムイオン電池（３．７Ｖ、４０００ｍＡｈ）が内蔵されるとともに、バッテリー５２を電源として吸引ファン３０に通電して駆動する制御回路５７が内蔵されている。

さらに、薄型ケース４０にはバッテリー充電用の充電コードの接続口部４１及び制御回路５１の操作スイッチ５３が設けられ、又フレキシブルチューブ２０の両先端部間にはフレキシブルチューブ２０の両先端を相互に引寄せて保持し得る紐５０が設けられ、紐５０はクリップ５１によって引寄せ間隔を調整できるようになっている。

図３は本例の冷風ファンの機能ブロック図を示す。図において、５７は制御回路、５３は制御回路５７の操作スイッチ、５６は吸引ファン３０の駆動モータ、５４は赤色ＬＥＤ、５５は緑色ＬＥＤである。

ここで、図４ないし図６に回路の具体例を示すが、マイクロコンピュータやリチウムイオン電池などを含んで下記の処理を実現できれば他の構成を採用することもできるので、その詳細な説明は省略する。

夏期炎天下の作業中に熱中症が懸念される場合、図１に示すように、フレキシブルチューブ２０を首回りに掛け、フレキシブルチューブ２０の両先端を紐５０で引き寄せ、クリップ５１によって適当な長さに調整する。

その状態で手を首背面部位に回して薄型ケース４０の操作スイッチ５３をＯＮさせる。なお、フレキシブルチューブ２０を首回りに掛ける前に操作スイッチ５３をＯＮさせておいてもよい。なお、薄型ケース４０には赤色ＬＥＤ５４及び緑色ＬＥＤ５５が設けられているので、緑色ＬＥＤ５５の点灯を確認して操作スイッチ４２を操作するのがよい。

また、本例の首掛け式冷風ファン１０には通常送風のノーマルモード（連続約４時間）、弱送風のエコノミーモード（連続約６時間）及び強送風のエクストラモード（連続約３時間）の３つの運転モードがあり、操作スイッチ５３をＯＮ操作する回数によってモードを選択できるようになっている。

本例の首掛け式冷風ファン１０を始動させると、吸引ファン３０が通電されて駆動され、顔面下方の天然の外気がモードに応じた量だけ吸引され、フレキシブルチューブ２０内に供給され、フレキシブルチューブ２０の複数の各冷風噴出し孔２１から天然の外気が冷風として噴き出され、首回りの下方から上方に向けて冷風が吹き付けられて首回りが無理なく適度な涼風感でもって冷やされ、これによって脳に送られる血流（血液）を冷し、適度に汗をかかせ体温の急激な低下を防ぎ、熱疲労や立ち眩みを抑制して熱中症の対策を図ることができる。

本例の首掛け式冷風ファン１０では動作の停止約２０分前になると、制御回路５７の制御によって赤色ＬＥＤ５４が点滅し、送風停止約１０分前に風力が半分になり、こうして二重の電池切れ警告機能が作動される。

電池切れになると、操作スイッチ５３をＯＦＦにし、バッテリー充電用の充電コード５８を接続口部４１に接続し、充電を行う。このとき、赤色ＬＥＤ５４が点灯して充電中であることを知らせる。充電が完了すると、赤色ＬＥＤ５４が消灯し、緑色ＬＥＤ５５が点灯するので、充電が完了したことを知ることができる。市販のスマートフォンの充電器５９を使用すると、約４．５時間で充電することができる。

１０首掛け式冷風ファン
２０フレキシブルチューブ
２１冷風噴出し孔
３０吸引ファン
４０薄型ケース
４１充電コードの接続口
４２操作スイッチ
５０紐

Claims

首回りにかけられ、長手方向に間隔をあけて冷風の噴出し孔が形成されたフレキシブルチューブと、
該フレキシブルチューブの両先端に設けられ、上記フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて顔面下方の外気を吸引しえる吸引ファンと、
上記フレキシブルチューブの中間に設けられ、上記フレキシブルチューブが首回りに掛けられた状態にて首回り背面部位に接触される薄型ケースと、
該薄型ケースに内蔵される充電可能なバッテリーと、
上記薄型ケースに内蔵され、上記バッテリーを電源として上記吸引ファンに通電して駆動する制御回路と、
上記薄型ケースに設けられ、上記バッテリー充電用の充電コードの接続口部と上記制御回路の操作スイッチと、
首回りに掛けられた上記フレキシブルチューブの両先端を相互に引寄せて保持し得る紐と、
を備えたことを特徴とする首掛け式冷風ファン。
上記制御回路によって通電制御され、充電中を示す赤色ＬＥＤ及び充電が完了したこ戸を示す緑色ＬＥＤをさらに備えた請求項１記載の首掛け式冷風ファン。
上記制御回路は、送風動作停止の第１の時間前に赤色ＬＥＤを点滅させ、送風動作停止の第２の時間前に風力を半分に制御するようになっている請求項２記載の首掛け式冷風ファン。