<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの1番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤貝」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「白貝」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの中段図柄,中リール32Mの上段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベットによって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、上記のラインL1〜L6のうち、折れ曲がりラインL6が有効ラインとして設定される。より詳しくは、本スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合と2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合とがあり、これら3枚又は2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとして設定され、他のラインL1〜L5は有効ラインとしては設定されない。以下の説明では、折れ曲がりラインL6を有効ラインMLと称する場合がある。また、以下では、3枚のメダルがベットされて開始されるゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されるゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されるゲームを1ベットゲーム、ともいう。なお、本実施形態では、1ベットゲームは設定されない。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(a)に示すように、有効ラインMLに第1小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2小役入賞となる。第2小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(b)に示すように、有効ラインMLに第2小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第3小役入賞となる。第3小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(c)に示すように、有効ラインMLに第3小役入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞や第2小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第4小役入賞となる。第4小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(d)に示すように、有効ラインMLに第4小役入賞に対応する図柄が停止すると、右上がりラインL5には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第3小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第5小役入賞となる。第5小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(e)に示すように、有効ラインMLに第5小役入賞に対応する図柄が停止すると、下ラインL3には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第4小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第6小役入賞となる。第6小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは8枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(f)に示すように、有効ラインMLに第6小役入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段、中リール32Mの中段、右リール32Rの下段にそれぞれ「ベル」図柄が停止する(小山型に停止する)。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄の停止位置の相違から、上記の第1小役入賞〜第5小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第7小役入賞となる。第7小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(a)に示すように、有効ラインMLに第7小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第8小役入賞となる。第8小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(b)に示すように、有効ラインMLに第8小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「スイカ」図柄が揃うラインの相違から、上記の第7小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
第9小役〜第32小役は、主に、第1小役〜第6小役の取りこぼし時に入賞が成立する、所謂取りこぼし役である。第9小役入賞〜第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第9小役〜第32小役は、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄、「赤貝」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄又は「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄、「青年」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄、「リプレイ」図柄、「BAR」図柄、「ベル」図柄又は「白貝」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄、「スイカ」図柄、「赤貝」図柄、「BAR」図柄又は「リプレイ」図柄と、による対応する組み合わせが有効ラインML上に停止することで入賞が成立する。図8及び図9に示すように、これら第9小役入賞〜第32小役入賞に対応する図柄の組み合わせは、いずれも直線ライン(L1〜L5)に「ベル」図柄が揃って停止することがないように設定されており、ベルに対応する小役入賞が成立していないことを容易に理解可能となるように設定されている。
左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第33小役入賞となる。第33小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。
図12(f)に示すように、有効ラインMLに第33小役入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「BAR」図柄が揃って停止する場合があるように設定されている。
ちなみに、上記の第1小役入賞〜第33小役入賞に基づいてメダルが払い出される構成において、払い出される小役は、遊技の結果に応じて付与される特典(遊技価値)の一種である。なお、本明細書においては、払い出されたメダルのことを出玉とも称する場合があり、投入した(ベットした)メダルの数に対する払出メダル(出玉)の数の割合を出玉率とも称する場合がある。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典(遊技価値)が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。図10に示すように、これら第1再遊技〜第12再遊技に対して、入賞となる図柄組み合わせがそれぞれ設定されている。
第1再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(c)に示すように、有効ラインMLに第1再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「リプレイ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、リプレイに対応する再遊技入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
第2再遊技は、左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第2再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図13(e)に示すように、中ラインL2には「白7」図柄が揃って停止する。
第3再遊技は、左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第3再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図13(f)に示すように、左リール32Lの中段及び中リール32Mの中段に「白7」図柄が停止し、右リール32Rの中段に「赤7」図柄が停止する。
第4再遊技及び第5再遊技は、複数の再遊技が重複して当選する場合の調整用の再遊技である。
第6再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(d)に示すように、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの上段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの下段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの下段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの中段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第7再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(e)に示すように、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの上段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの中段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの中段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの下段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第8再遊技は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(a)に示すように、有効ラインMLに第8再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「スイカ」図柄が揃って停止する。
第9再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(b)に示すように、有効ラインMLに第9再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段と中リール32Mの中段とに「リプレイ」図柄が停止する一方、右リール32Rの中段には「リプレイ」図柄が停止せず(右リール32Rの中段に「ベル」図柄が停止し)、所謂中段リプレイテンパイ外れの停止態様となる。
第10再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。また、第12再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄、「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(c)及び図13(d)に示すように、有効ラインMLに第10再遊技入賞又は第12再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段に「チェリー」図柄が停止する。第10再遊技又は第12再遊技に当選している場合、右リール32Rに「チェリー」図柄を狙って停止操作を行うと、第10再遊技入賞の場合には上段に「チェリー」図柄が停止し、第12再遊技入賞の場合には中段又は下段に「チェリー」図柄が停止するため、これら第10再遊技入賞と第12再遊技入賞とを区別することが可能である。第11再遊技は、これら第10再遊技や第12再遊技を入賞させることができない場合、すなわち取りこぼしが生じ得る場合に入賞が成立するものである。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞がある。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1BB入賞となる。第1BB入賞が成立した場合、遊技状態が第1BB状態に移行する。有効ラインMLに第1BB入賞に対応する図柄が停止すると、図14(a)に示すように、右上がりラインL5に「BAR」図柄が揃って停止したり、図14(b)に示すように、右上がりラインL5に左から順に「赤7」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄が停止したりする。
左リール32Lの「赤貝」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2BB入賞となる。第2BB入賞が成立した場合、遊技状態が第2BB状態に移行する。有効ラインMLに第2BB入賞に対応する図柄が停止すると、図14(c)に示すように、下ラインL3に「白7」図柄が揃って停止したり、図14(d)に示すように、下ラインL3に左から順に「白7」図柄、「白7」図柄、「赤7」図柄が停止したりする。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図15)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
ストップスイッチ42〜44には、ストップランプ42b〜44bがそれぞれ内蔵されている。当該ストップランプ42b〜44bからの光はストップスイッチ42〜44の操作面を一部透過し、ストップランプ42b〜44bの光はストップスイッチ42〜44を介して視認可能となる。そして、ストップスイッチ42〜44の操作が有効となる場合には、当該ストップランプ42b〜44bが点灯制御され、ストップスイッチ42〜44の操作が無効となる場合には、対応するストップランプ42b〜44bがそれぞれ消灯制御される。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に、ゲームの規定枚数のうちの予め定められた特定枚数を投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。特定枚数は、遊技の進行状況によって設定されるものである。例えば、ゲームの規定枚数が3枚として設定されており特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が2枚として設定されており特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われる。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56,57は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56,57は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。なお、本スロットマシン10では、仮想メダルを1枚投入するためクレジット投入スイッチは設けられていない。
第1クレジット投入スイッチ56は第2クレジット投入スイッチ57よりも、遊技者により操作される操作面が大きく設定されており、その操作性が第1クレジット投入スイッチ56の方が第2クレジット投入スイッチ57よりも優れている。そのため、通常であれば、遊技者は、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を進行することが想定される。つまり、通常であれば、規定枚数のうちの設定されている特定枚数を投入して遊技を行うものと考えられる。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との右方には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、を有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
前面扉12において、遊技パネル25の下方であって、ストップスイッチ42〜44よりも下方には、遊技機の機種名が記載されたり、所定の表示画面を構成する下表示部69が設けられている。なお、下表示部69を液晶表示部として構成してもよく、下表示部69に演出用の操作ボタンを設けてもよく、下表示部69全体を操作可能に構成してもよい。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
主制御装置101には、遊技者にとって有利な遊技状態と、そうではない状態との比率を明示するための役比モニタ77が設けられている。役比モニタ77は、前面扉12を開放状態とすることで遊技機前方から視認可能となり、且つ、前面扉12を閉鎖状態とすることで遊技機前方から視認不可となるように、主制御装置101において遊技機前方を向く側に設置されており、より詳しくは、主制御装置101が収容される基板ボックスを介して役比モニタ77の表示面が視認可能となるように、基板ボックス内に収容されている。ちなみに、前面扉12が閉鎖状態とされている場合、役比モニタ77は表示窓26L〜26Rの隙間等のからも視認不可であり、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されて前面扉12を開放状態としない限り、役比モニタ77を確認することが不可となっている。なお、役比モニタ77については、後に詳細に説明する。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図15及び図16のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、役比モニタ77、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、設定値を記憶するための設定値情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図17参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図16に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側にストップランプ42b〜44b、上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいてストップランプ42b〜44b、上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)等が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
また、表示制御装置81に接続されている各構成42b〜44b,63〜65の全てまたは一部を主制御装置101に直接する構成としたうえで、主制御装置101がこれら各構成42b〜44b,63〜65の全て又は一部を直接制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図17は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図15参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算・加算するタイマ更新処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62及び指示モニタ68にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図18のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS212に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、2ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には2枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(ステップS107)にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56,57の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56,57の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定枚数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、ボーナス状態(BB状態)における規定枚数として「3」が設定されており、ボーナス状態以外の遊技状態における規定枚数として「2」及び「3」が設定されている。つまり、ボーナス状態においては、ベット数が「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、ボーナス状態以外ではベット数が「2」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、ボーナス状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「1」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定枚数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定枚数に達している場合には、ステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドを、ステップS206にてサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81では、ベット操作に基づく報知(例えば、遊技開始条件が成立したことの報知や、以前のゲームでの抽選結果の報知)のための処理を実行し、スピーカ64や補助表示部65の制御を行う。
ステップS206の処理を実行した後は、ステップS207にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定枚数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS208にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、折れ曲がりラインL6のみを有効ラインと設定する。ステップS209では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS210の抽選処理、ステップS211のリール制御処理、ステップS212のメダル払出処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS210の抽選処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態及びボーナス状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。そして、通常遊技状態においては、上記のようにベットの規定枚数が「3」と「2」が設定されていることから、通常遊技状態用の抽選テーブルは、3ベットゲームでの抽選テーブルと、2ベットゲームでの抽選テーブルとが設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、いずれかのボーナス状態フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。そして、今回のゲームが3ベットゲームである場合には、3ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図20)を選択し、今回のゲームが2ベットゲームである場合には、2ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図21)を選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、RAM106の初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作された状態でスタートレバー41が操作されたことを設定値の確定操作とし、その時点での設定値を今回の設定値として、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図20は、3ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。また、図21は、2ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた遊技結果の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=23のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグをセットする。また、IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第1BB当選フラグをセットし、IV=26のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第2BB当選フラグをセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットしない。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=11のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、図20に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において3ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプAに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は、設定1では約27.3分の1であり、設定3では約27.5分の1であり、設定6では約28.3分の1であり、設定値が高くなるほど当選しにくくなるように設定されている。通常リプBに当選となる確率(IV=2の際に当選となる確率)及び通常リプCに当選となる確率(IV=3の際に当選となる確率)は、いずれも設定値に関わらず約26.2分の1である。チャンス目Aに当選となる確率(IV=4の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約164分の1であり、チャンス目Bに当選となる確率(IV=5の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約262分の1であり、チャンス目Cに当選となる確率(IV=6の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約16400分の1であり、チャンス目Cよりもチャンス目Bの方が当選し易く、チャンス目Bよりもチャンス目Aの方が当選し易くなるように設定されている。チェリーAに当選となる確率(IV=7の際に当選となる確率)は、設定1では約107分の1であり、設定3では約104分の1であり、設定6では約93.6分の1であり、設定値が高くなるほど当選し易くなるように設定されている。チェリーBに当選となる確率(IV=8の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約215分の1であり、チェリーCに当選となる確率(IV=9の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約13100分の1であり、チェリーCよりもチェリーBの方が当選し易く、チェリーBよりもチェリーAの方が当選し易くなるように設定されている。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約504分の1である。順押しベル1、順押しベル2、挟み押しベル1、挟み押しベル2、中順押しベル1、中順押しベル2、中逆押しベル1、中逆押しベル2、逆挟みベル1、逆挟みベル2、逆押しベル1、逆押しベル2(以下では、これらをまとめて押し順ベルと称する)に当選となる確率(IV=11〜22の際に当選となる確率)は、設定値に関わらずそれぞれ約18.4分の1であり、押し順ベルに当選となる確率をまとめると約1.56分の1である。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約107分の1である。第1BBに当選となる確率(IV=25の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約6.22分の1であり、他の役(再遊技や小役、IV=1〜24)の当選確率よりも高く設定されている。3ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)や第2BB(IV=26)には当選しないように設定されている(対応するポイント値PVに0が設定されている)。
その他、通常遊技状態において3ベットゲームで遊技を行った場合、第1小役〜第6小役及び第33小役のいずれかの入賞が可能となる特殊役(IV=27)が設定されている。特殊役に当選となる確率(IV=27の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約20分の1である。特殊役については、後に詳細に説明する。
3ベットゲームにおいて、第1BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第1BBに当選している状況では、3ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約6.22分の1(第1BBの分)である。
これに対して、図21に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において2ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーCに当選となる確率(IV=1〜9の際に当選となる確率)は、上記3ベットゲームで遊技を行った場合の確率と同じ確率である。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約9.64分の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選し易くなるように設定されている。押し順ベル(IV=11〜22)は、2ベットゲームでは当選しないように設定されている。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約257の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選しにくくなるように設定されている。2ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約1.81分の1である。また、2ベットゲームでは第1BB(IV=25)には当選しないように設定されている一方、第2BB(IV=26)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約4.95分の1である。2ベットゲームにおいても、第2BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第2BBに当選している状況では、2ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約4.95分の1(第2BBの分)である。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS308の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットするための抽選結果コマンド設定処理を実行する。抽選結果コマンド設定処理の詳細については、後に詳細に説明するが、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、押し順ベル1に当選(IV=11の際に当選)となり、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグがセットされた場合、第1小役、第9小役、第10小役及び第13小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、スイカに当選(IV=23の際に当選)となり、第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグがセットされた場合、第7小役入賞及び第8小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。更に、停止情報設定処理では、特殊役に当選(IV=27の際に当選)となり、第1小役当選フラグ〜第6小役当選フラグ及び第33小役当選フラグがセットされた場合、第1小役〜第6小役及び第33小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
本スロットマシン10においては、第1BBは3ベットゲームでおいてのみ入賞が成立し得るように設定されており、第2BBは2ベットゲームにおいてのみ入賞が成立し得るように設定されている。そのため、第1BB当選フラグがセットされている場合であっても、2ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第1BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第1BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。また、第2BB当選フラグがセットされている場合であっても、3ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第2BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第2BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。
続くステップS313では、ステップS312にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、第1BBに当選している状況(第1BB当選フラグがセットされており、第1BB当選が持ち越されている状況)で、更にスイカに当選し、第1BB入賞と、第7小役入賞及び第8小役入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第7小役入賞、第8小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、第2BBに当選している状況(第2BB当選フラグがセットされており、第2BB当選が持ち越されている状況)で、更に通常リプAに当選し、第2BB入賞と、第1再遊技、第2再遊技、第3再遊技及び第4再遊技入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第2BB入賞よりも各再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
更に、ステップS313の優先設定処理では、特殊役に当選しており、第1小役入賞〜第6小役入賞及び第33小役入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、ストップスイッチ42〜44が第1操作態様にて操作された場合には第33小役入賞が優先して成立し、第2操作態様にて操作された場合には第1小役入賞〜第6小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ステップS313の処理を実行した後は、ステップS314にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68や役比モニタ77の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS211のリール制御処理について、図22のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401にて、回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果や、ステップS310にて行った抽選結果対応処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定枚数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、表示制御装置81にその旨の進行(コマンド)を出力し、表示制御装置81側のCPU181は、各ストップスイッチ42〜44に内蔵されているストップランプ42b〜44bを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。停止指令コマンドを受信した表示制御装置81は、対応するリールを停止させることの演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うように制御するとともに、今回操作されたストップスイッチ42〜44に対応するストップランプ42b〜44bを消灯するように制御する。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=11〜22の際に当選となった場合、すなわち押し順ベルに当選となった場合(図20、図21参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図23は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば、中順押しベル1に当選している場合には、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右、左→右→中、中→右→左、右→左→中、又は右→中→左の順で操作された場合には第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞が成立するように停止情報を設定し、中→左→右の順で操作された場合には第3小役入賞が成立するように停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中順押しベル1に当選となり、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、上記のとおり、第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第17小役図柄は、「赤7」図柄及び「BAR」図柄である。また、左リール32Lにおける第18小役図柄は、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄である。そして、左リール32Lにおける第21小役図柄は、「リプレイ」図柄及び「青年」図柄である。左リール32Lには、これら第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄が、図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず、有効ライン(中段)に第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄のいずれかが停止する。本スロットマシン10では、複数の対象図柄を停止可能なタイミングで操作された場合には、スベリコマ数が少ない図柄を有効ラインに停止させるように停止制御が行われる。すなわち、例えば、左リール32Lの1番目の「ベル」図柄が下段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42の操作が行われた場合、第18小役図柄である4番目の「赤貝」図柄(2コマスベリ)、及び、第21小役図柄である5番目の「リプレイ」図柄(3コマスベリ)を中段に停止させることが可能であるところ、最もスベリコマ数の少ない4番目の「赤貝」図柄が中段に停止するように左リール32Lの停止制御が行われる。この場合、第18小役入賞が成立する余地は残るものの、第17小役入賞及び第21小役入賞は成立しないこととなる。
左リール32Lの第18小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第18小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
中リール32Mにおける第18小役図柄は、「リプレイ」図柄である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように「リプレイ」図柄が配置されている。そのため、この場合には、中ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止するように停止制御が行われる。
右リール32Rにおける第18小役図柄は、「白貝」図柄及び「青年」図柄である。右リール32Rには、「白貝」図柄及び「青年」図柄同士の間隔が5図柄以上となるようにこれらの図柄が配置されている。つまり、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第18小役図柄である「白貝」図柄又は「青年」図柄を上段に停止させることができる場合と、上段に停止させることができない場合と、がある。上段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると第18小役入賞が成立し、上段に停止させることができないタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると所謂取りこぼしとなる。
ここで、左リール32Lの中段に「赤貝」図柄が停止し、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止する場合とは、上記のように中順押しベル1に当選して第18小役入賞が成立する可能性がある場合のほか、中順押しベル2に当選して第20小役入賞が成立する可能性がある場合もある。すなわち、中順押しベル2における第20小役図柄は、左リール32Lと中リール32Mとが第18小役図柄と共通している。そして、右リール32Rにおいて、第18小役図柄が「白貝」図柄及び「青年」図柄であるのに対して、第20小役図柄が「赤7」図柄及び「白7」図柄であり異なっている。特に、右リール32Rにおいて、第18小役図柄と第20小役図柄とは、第18小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第20小役図柄を有効ラインに停止させることができず、第20小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第18小役図柄を有効ラインに停止させることができないようにこれら各図柄が配置されている。そのため、中順押しベル1に当選しているのか中順押しベル2に当選しているのかがわからないことを前提とすると、左リール32Lと中リール32Mとを停止させて、第18小役入賞及び第20小役入賞の可能性がある停止態様となっていても、それを狙って入賞させることができない。
次に、中順押しベル1当選となり、各ストップスイッチ42〜44が、中→左→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第3小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第3小役図柄である「リプレイ」図柄が、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「リプレイ」図柄が停止する。
左リール32Lには、第3小役図柄である「ベル」図柄が、「ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第3小役図柄である「スイカ」図柄及び「赤貝」図柄が、これら図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄が停止する。上のとおり、中順押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第3小役入賞が成立する。
上記のように、押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた所定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、他の小役入賞が成立するか、いずれの小役入賞も成立せずに取りこぼしとなる。ちなみに、共通ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立する。
次に、特殊役に当選となり、各ストップスイッチ42〜44のうち左ストップスイッチ42が最初に操作された場合を例として説明する。かかる場合には、図24に示すように第1小役入賞、第2小役入賞又は第33小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第1小役図柄や第2小役図柄は、「リプレイ」図柄である。また、左リール32Lにおける第33小役図柄は、「BAR」図柄である。この場合、5番の「リプレイ」図柄〜9番の「BAR」図柄が中段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、第1小役図柄や第2小役図柄である「リプレイ」図柄ではなく第33小役図柄である「BAR」図柄を中段に停止するように駆動制御する。そして、中リール32Mの第33小役図柄や右リール32Rの第33小役図柄である「ベル」図柄は、ストップスイッチ43〜44の操作タイミングに関わらず有効ラインMLの位置に停止し、第33小役入賞が成立する。
これに対して、特殊役に当選となり、各ストップスイッチ42〜44のうち左ストップスイッチ42が最初に操作された場合であっても、0番の「リプレイ」図柄〜4番の「赤貝」図柄や、10番の「リプレイ」図柄〜19番の「白貝」図柄が中段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、第1小役図柄や第2小役図柄である「リプレイ」図柄を中段に停止するように駆動制御する。そして、中リール32Mの第1小役図柄や右リール32Rの第1小役図柄である「リプレイ」図柄は、ストップスイッチ43〜44の操作タイミングに関わらず有効ラインMLの位置に停止し、中リール32Mの第2小役図柄や右リール32Rの第2小役図柄である「ベル」図柄は、ストップスイッチ43〜44の操作タイミングに関わらず有効ラインMLの位置に停止するため、第1小役入賞又は第2小役入賞が成立する。
また、特殊役に当選となり、各ストップスイッチ42〜44のうちの左ストップスイッチ42以外が最初に操作された場合、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第3小役入賞〜第6小役入賞が成立する。
つまり、特殊役に当選となった場合、第1操作態様として左リール32Lの5番の「リプレイ」図柄〜9番の「BAR」図柄が中段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には第33小役入賞が成立して1枚のメダル払出が行われ、当該第1操作態様とは異なる第2操作態様にて各ストップスイッチ42〜44が操作された場合には第1小役入賞〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が行われる。
上記の通り、第1小役〜第6小役は、いずれかの押し順ベルに当選した場合であって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が対応する操作順序であった場合にも入賞が成立する。そうすると、特殊役に当選となった場合において、第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作すると、当該特殊役に当選したゲームであったことを明確に把握することが可能である一方で、当該特殊役に当選となった場合において、第2操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作すると、当該特殊役を契機として第1小役入賞〜第6小役入賞が成立したのか、それとも押し順ベル当選時の操作順序が第1小役〜第6小役に対応するものであったから入賞が成立したのかを、遊技者はその停止出目や払出枚数から判断することができない。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて、払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて、ボーナス状態処理を実行する。ボーナス状態処理については、後に詳細に説明する。ボーナス状態処理を実行した後は、ステップS415にて、入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS416にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS417にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS212のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技モードを再遊技モードとする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技モードが再遊技モードであると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS414のボーナス状態処理を、図25のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS501では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態が第1BB状態又は第2BB状態であるか否かを判定する。これら第1BB状態や第2BB状態であるか否かは、第1BB状態又は第2BB状態へ移行する際にRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされる第1BB状態フラグや第2BB状態フラグの有無により判別可能である。すなわち、ステップS501では、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれもがセットされていない場合には、第1BB状態及び第2BB状態ではないと判定してステップS502に進む。
ステップS502では、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされており、いずれかのBBに当選している状態であるか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進む。
ステップS503では、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたMAXベットカウンタに3を入力する処理を行う。MAXベットカウンタは、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に仮想メダルの投入を行う特定枚数を設定するためのものである。すなわち、MAXベットカウンタに3が入力されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、3枚の仮想メダルの投入が行われる。この場合、MAXベットカウンタはゲームの規定枚数を設定するものではないため、ゲームの規定枚数として2枚又は3枚が設定されている状況においては、第2クレジット投入スイッチ57の操作を行うことで2ベットゲームを行うことは許容されている。なお、ステップS503にて既にMAXベットカウンタに3が入力されている場合には、その状態を維持する。
なお、MAXベットカウンタの初期値は2であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該MAXベットカウンタには2が入力されてスロットマシン10が起動する。
続くステップS504では、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。いずれかのBB入賞も成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB入賞が成立している場合には、ステップS505に進み、第1BB入賞が成立したか否かを判定する。
第1BB入賞が成立している場合には、ステップS506にて、各種カウンタエリア106eに設けられたBBカウンタに「15」を入力する処理を実行する。BBカウンタは、各BB状態における上限払出数を規定するためのカウンタである。すなわち、ステップS506にてBBカウンタに「15」が入力されることにより、15枚以上のメダルが払い出されることにより第1BB状態が終了するように設定される。ステップS507では、第1BB当選フラグをクリアする。そして、ステップS508では、第1BB状態フラグを各種フラグ格納エリア106dにセットする。これにより、次ゲームからはステップS501にて肯定判定することになる。続くステップS509では、第1BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1BB開始コマンドは、第1BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドであり、かかる第1BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第1BB状態が開始されることに対応する第1BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。また、表示制御装置81では、第1BB開始コマンドを受信することにより、次ゲームからが第1BB状態であることが把握可能となり、次ゲームから第1BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。
ステップS509にて第1BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。規定ベット数とは、上記のゲームの規定枚数に相当する。すなわち、第1BB状態に移行することでゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第1BB状態が行われる。
なお、規定ベット数の初期値は2及び3であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該規定ベット数は2と3が設定されてスロットマシン10が起動する。
ステップS505にて第1BB入賞が成立していないと判定する場合とは、第2BB入賞が成立している場合である。この場合、ステップS511に進み、上記のBBカウンタに「15」を入力する処理を実行する。すなわち、15枚以上のメダルが払い出されることにより第2BB状態が終了するように設定される。そして、ステップS512にて第2BB当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS513にて第2BB状態フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS514にて第2BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2BB開始コマンドは、第1BB開始コマンドに対応するものであり、第2BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。第2BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第2BB状態が開始されることに対応する第2BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御し、次ゲームからは第2BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。なお、第1BB開始演出と第2BB開始演出とは、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。また、第1BB状態用の演出と第2BB状態用の演出とも、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。
ステップS514にて第2BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。すなわち、第1BB状態だけでなく、第2BB状態においてもゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第2BB状態が行われる。
ステップS501にて肯定判定し、第1BB状態又は第2BB状態である場合、ステップS515に進み、第1BB状態や第2BB状態中の処理を行う。図25は、BB状態用抽選テーブルの一例を示している。なお、本実施形態では、第1BB状態と第2BB状態とで共通の抽選テーブルを用いる構成としているが、それぞれ別々の抽選テーブルを設け、当選し得る役の種類や各役の当選確率を異ならせてもよい。本実施形態では、図26に示すように、第1BB状態や第2BB状態において、通常リプAと、共通ベルと、重複1枚役とに当選し得るように設定されている。通常リプA当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約61.2分の1であり、共通ベル当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は約5.96分の1であり、重複1枚役当選となる確率(IV=24の際に当選となる確率)は約1.31分の1である。また、第1BB状態や第2BB状態において、いずれの役にも当選しない外れ結果となる確率は、約10.14分の1である。この場合、1ゲーム当たりで約0.00枚のメダル増加が期待でき(純増枚数プラスマイナス約0.00枚)、第1BB状態や第2BB状態ではメダルの増減が生じない。言い換えると、第1BB状態や第2BB状態ではメダル増加を見込めないもののメダルを減らすことなくゲームを進行することが可能となる。
ここで、3ベットゲームにおける通常遊技状態と、3ベットゲームにて移行し得る第1BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも13枚払出が発生する第1小役入賞〜第6小役入賞により生じるものであり、その役としては、通常遊技状態では押し順ベルであり、第1BB状態においては共通ベルである。これらメイン小役の入賞率を比較すると、通常遊技状態においては、一定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されていることを想定すると、約9.36分の1の確率で入賞するのに対して、第1BB状態においては約5.96分の1の確率で入賞し、3ベットゲームでは、第1BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。また、2ベットゲームにおける通常遊技状態と、2ベットゲームにて移行し得る第2BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも共通ベルであり、通常遊技状態では約9.64分の1の確率で入賞するのに対して、第2BB状態においては約5.96分の1の確率で入賞し、2ベットゲームにおいても、第2BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。
但し、上記のとおり、第1BB状態や第2BB状態を消化しても持ちメダルの増加は期待できない。
ボーナス状態処理において、ステップS515では、上記のBB状態用抽選テーブルによる抽選処理や各リール制御の結果として、今回のゲームでいずれかの小役入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。入賞が成立している場合には、ステップS516にて入賞に対応する払出数を上記各種カウンタエリア106eのBBカウンタから減算する処理を実行する。そして、ステップS517にて、ステップS516の減算処理の結果としてBBカウンタが0以下となったか否かを判定する。例えば、共通ベル当選となり、第1小役入賞〜第6小役入賞が成立すると13枚の払出が発生することから、ステップS516ではBBカウンタから13を減算する。
ステップS517にて0以下ではないと判定した場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。一方、0以下であると判定した場合、ステップS518にて、現状のBB状態に対応するBB状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、第1BB状態であれば第1BB状態フラグをクリアし、第2BB状態であれば第2BB状態フラグをクリアする。そして、ステップS519にてMAXベットカウンタに2を入力する処理を実行し、ステップS520にて今回終了するBB状態に対応するBB終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。より詳しくは、第1BB状態を終了する場合には第1BB終了コマンドを出力設定し、第2BB状態を終了する場合には第2BB終了コマンドを出力設定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信した表示制御装置81は、第1BB終了用の演出や第2BB終了用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65を制御する。
その後、ステップS521にて、規定ベット数を2と3に設定してから、本ボーナス状態処理を終了する。この場合、第1BB状態や第2BB状態の終了後の通常遊技状態においては、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能となる。これに対して、上記のとおりステップS519にてMAXベットカウンタに2が入力されることから、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行うと、2枚の仮想メダルの投入が行われ、2ベットゲームにてゲームが行われるようになる。つまり、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグのいずれもがセットされていない状況においては、2ベットゲームにてゲームが行われ易くなるように設定されている。ちなみに、第1BB状態や第2BB状態の終了後においては、MAXベットカウンタに2が入力されることから第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作では3枚ベットができず、3ベットゲームを行うためにはメダル投入口45からメダルを3枚投入する必要がある。
ここで、本スロットマシン10において、2ベットゲームと3ベットゲームとを利用した遊技性について、図27を参照しながら簡単に説明する。
第1BB当選フラグや第2BB当選フラグがセットされておらず、いずれのBBにも当選してない通常遊技状態は、所謂非内部状態と称される状態である。この場合、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり2が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には2ベットゲームとなる。
非内部状態において、3ベットゲームでは第1BBには当選し得る一方、第2BBには当選せず、2ベットゲームでは第2BBには当選し得る一方、第1BBには当選しない。上記のように第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技においては、基本的には2ベットゲームにおいて第2BBの当選が生じ得る。
第1BBや第2BBに当選し、その当選ゲームにおいて入賞が成立しなかった場合には、第1BB当選や第2BB当選を持ち越した内部状態(持ち越し状態)となる。内部状態においても、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり3が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には3ベットゲームとなる。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、第1BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第1BB入賞が成立し得る一方、2ベットゲームでは第1BB入賞が成立しないように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。また、第2BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第2BB入賞が成立しない一方、2ベットゲームでは第2BB入賞が成立し得るように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて第1BBに当選した場合に、そのまま3ベットゲームを継続すれば第1BB入賞を成立させることができるものの、第1BBに当選後、2ベットゲームに切り替えると、当該第1BB入賞を成立させることができない。また、2ベットゲームにおいて第2BBに当選した場合に、そのまま2ベットゲームを継続すれば第2BB入賞を成立させることができるものの、第2BBに当選後、3ベットゲームに切り替えると、当該第2BB入賞を成立させることができない。そして、第1BBや第2BBは重複して当選することはなく、第1BB当選を持ち越している状況で再度第1BBに当選することはないし、第2BBに重複して当選することもない。また、第2BB当選を持ち越している状況で再度第2BBに当選することはないし、第1BBに重複して当選することもない。つまり、第1BBに当選した場合に2ベットゲームで遊技を行うと、第1BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続し、第2BBに当選した場合に3ベットゲームで遊技を行うと、第2BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続することになる。
ここで、上記のように第1BB入賞が3ベットゲームにおいてのみ成立するようにし、第2BB入賞が2ベットゲームにおいてのみ成立するようにしていることから、第2BB当選を持ち越している状況での3ベットゲームでいずれの役にも当選しない外れ結果となった場合であっても第2BB入賞が成立することはないし、第1BB当選を持ち越している状況での2ベットゲームで外れ結果となった場合であっても第1BB入賞が成立することはない。このようにすることで、第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態における役構成や各リール32L,32M,32Rの制御を劇的に簡素化することが可能となる。仮に、3ベットゲームにおいて第2BB入賞が成立し得る構成であったり、2ベットゲームにおいて第1BB入賞が成立し得る構成であったりすると、その第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態を継続させようとする場合、外れ結果とならないような抽選テーブルとする必要が生じるし、例えば取りこぼしが生じ得る役において、その取りこぼし時に別の役に入賞させる必要が生じるからである。
また、第1BB状態や第2BB状態においては、メダル増加のメインとなる役はいずれも共通ベルである。また、非内部状態や内部状態において、2ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は共通ベルであるのに対して、3ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は押し順ベルである。共通ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングに関わらず第1小役〜第6小役のいずれかの入賞が成立するものであるのに対して、押し順ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングによって入賞する小役が異なる。つまり、第1BB状態や第2BB状態よりも、3ベットゲームでの非内部状態や内部状態の方が、押し順ベル当選時の操作順序や操作タイミング(主に操作順序)によるメダル増減の振れ幅は大きい。そして、例えば、押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞となる操作順序(図23)の報知等を行うことで、入賞をアシストするATモード(アシストタイムモード、ナビモード)と行わない非ATモード(非ナビモード)とを切り替えることで、その報知(アシスト)の有無によってメダルが増加する状態とメダルが減少する状態とを創出することも可能となる。
第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技の基本的な流れとしては、先ず、非内部状態において、2ベットゲームにて遊技が行われ、その2ベットゲームにて第2BBに当選する。第2BBに当選すると、内部状態となり、3ベットゲームに切り替わり、上記当選した第2BB入賞を成立させることができない状態のまま遊技が進行する。この場合、上記のように、第2BB当選を持ち越した3ベットゲームにおいては、第1BBに当選となることもないし第2BB入賞となることもなく、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技が継続されることになる。
以下、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を前提とし、その遊技(以下の説明では、通常遊技とも称する)での押し順ベル当選時の報知(押し順報知)等を利用した遊技性を説明する。
<抽選結果対応処理>
先ず、図28のフローチャートを参照しながら、ステップS310にて実施される抽選結果対応処理について説明する。抽選結果対応処理は、各ゲームの抽選処理が行われた後に実施される処理であり、ゲームの抽選結果に基づいて押し順報知が発生するATモードへの移行抽選等を行う処理である。
先ず、ステップS601〜ステップS603では、今回開始するゲームのベット数を把握する処理を実行する。すなわち、ステップS601では、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれかのフラグがセットされているか否かを把握して、今回開始するゲームがいずれかのBB状態であるか否かの判定を行う。BB状態ではない場合には、ステップS602にてベット数が3であるか否かを判定する。また、BB状態である場合には、ステップS603にてベット数が2であるか否かを判定する。既に説明した通り、第1BBや第2BBの当選前の非内部状態や、第1BBや第2BB当選後の内部状態においては規定ベット数として2と3が設定されており、第1BB状態や第2BB状態においては規定ベット数として3が設定されている。ステップS602やステップS603の処理は、今回のゲームのベット数が、遊技状態に対応付けられて規定(設定)されている一の特定規定数(特定設定数)であるか否かを判定する処理であり、当該特定規定数はない場合には、ステップS604以降の表示モード用の処理(指示機能用の処理)を行うことなく抽選結果対応処理を終了する。
すなわち、非内部状態や内部状態においては、3ベットゲームでは表示モード用の処理は実行される一方、2ベットゲームでは表示モード用の処理は実行されない。また、第1BB状態や第2BB状態においては、規定ベット数として3が設定されていることから、2ベットゲームは実行されず、第1BB状態や第2BB状態では表示モード用の処理は実行されない。
つまり、本実施形態では、仮に内部状態が2ベットゲームにて遊技された場合、ステップS604以降のATモードへの移行抽選等が行われずに遊技者にとって不利となる構成としている。このようにすることで、内部状態を3ベットゲームにて遊技させ、第2BBを持ち越す通常遊技を行わせ易くすることができる。
ステップS602又はステップS603にて肯定判定した場合、ステップS604にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。本スロットマシン10では、押し順報知等の発生の有無について、当該押し順報知等が発生し得る有利区間と、発生し得ない通常区間とが設定されている。有利区間フラグは、今回のゲームが有利区間であることをCPU102が把握するためのフラグであり、有利区間へ移行することに基づいてセットされ、通常区間に移行することに基づいてクリアされる。
有利区間フラグがセットされていない場合、今回のゲームが通常区間であることを意味し、この場合、ステップS605にて有利区間移行抽選処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。
有利区間移行抽選処理では、図29のフローチャートに示すように、ステップS701にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS702にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから有利区間移行抽選テーブルを取得する。有利区間移行抽選テーブルは、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、有利区間への移行率(有利区間移行抽選の当選確率)が設定されている。有利区間への移行抽選の契機役としては、図30にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカ、特殊役が設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が有利区間への移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS702にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS703にて有利区間移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。有利区間移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS703ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。そして、ステップS704にて有利区間移行抽選を実行し、ステップS705にて、移行抽選に当選したか否かを判定する。ちなみに、本実施形態では、いずれの契機役であっても100%の確率で有利区間移行抽選に当選するように抽選テーブルが設定されている。この場合、ステップS701にて把握したゲームの結果が、移行抽選の契機役である(外れ結果ではない)と判定した場合、ステップS702〜ステップS705の処理を省略することも可能である。
ステップS705にて移行抽選に当選していると判定した場合、ステップS706にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。有利区間当選ゲームフラグは、今回のゲームで有利区間への移行抽選に当選したゲームであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706の処理を実行した後は、有利区間移行抽選処理を終了する。
抽選結果対応処理の説明に戻り、ステップS604にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS606に進む。ステップS606では、各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ及びATモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。ATモードフラグは、ATモードであることをCPU102が把握するためのフラグであって、ATモードへの移行が可能となる場合にセットされるフラグである。また、ATモード当選フラグは、ATモード移行抽選にて当選し、ATモードへの移行が確定している状況であって、且つATモード移行前の状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS606にていずれのフラグもセットされていない場合には、ステップS607にて開始時AT抽選用処理を実行する。一方、ステップS606にていずれかのフラグがセットされている場合、ステップS608にて継続判定処理を実行し、ステップS609にてAT上乗せ用処理を実行する。
<開始時AT抽選用処理>
先ず、ステップS607の開始時AT抽選用処理について図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS801では、各種カウンタエリア106eに設けられた天井カウンタが0であるかを判定する。天井カウンタは、有利区間移行後のゲーム数が天井ゲーム数に至った場合、ATモード移行抽選の当否に関わらず(当選することなく)ATモードへの移行を生じさせるためのカウンタであり、当該天井ゲーム数までの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。天井ゲーム数は有利区間移行時に設定される。ちなみに、天井カウンタの減算は、ゲームの終了に際して実行される。つまり、ステップS801にて天井カウンタが0であると判定する場合とは、今回の前のゲームで天井ゲーム数が0となったことを意味する。
天井カウンタが0ではない場合、ステップS802〜ステップS807にてATモード移行抽選用の処理を実行する。
すなわち、ステップS802にて、ATモード移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。ATモード移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS802ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。続くステップS803では、今回のゲームの抽選結果を把握する処理を実行する。そして、ステップS804では、各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。本実施形態では、ATモード移行抽選の当選確率が異なる表示モードとして、通常モードと、当該通常モードよりもATモード移行抽選に当選し易いCZモードとが設定されており、CZモードフラグはCZモードであることをCPUが把握するためのフラグである。
ステップS804にてCZモードフラグがセットされていない場合には、ステップS805にて、各種テーブル記憶エリア105aから開始時通常用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行する。一方、ステップS804にてCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS806にて、開始時CZ用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行する。
これら開始時通常用ATモード移行抽選テーブルと開始時CZ用ATモード移行抽選テーブルとは、図30に示すように、ゲームの抽選結果に応じてATモード移行抽選の当選確率がそれぞれ設定されており、例えば、チャンス目Aを契機とするATモード移行抽選であれば、通常用では1%の確率でATモード移行当選となり、CZ用であれば3%の確率でATモード移行当選となる、といったように、開始時通常用ATモード移行抽選テーブルよりも開始時CZ用ATモード移行抽選テーブルの方がATモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。また、通常リプA、通常リプB及び通常リプCについては、通常用ではATモード移行当選とならない一方、CZ用ではATモード移行当選となり得るように設定されている。
ちなみに、本開始時AT抽選用処理にて用いられる開始時通常用ATモード移行抽選テーブルと開始時CZ用ATモード移行抽選テーブルでは、ゲームの抽選結果が特殊役である場合、ATモード移行当選とならないように設定されている。なお、開始時AT抽選用処理では、特殊役を契機としてATモード移行抽選を行わないようにしてもよい。
ステップS805又はステップS806にてATモード移行抽選テーブルを取得した後は、当該取得した移行抽選テーブルと、ステップS803にて把握したゲームの抽選結果と、ステップS802にて取得したAT抽選用の乱数と、を用いて、ステップS807にてATモード移行抽選処理を実行する。具体的には、ステップS802にて取得したAT抽選用の乱数が、ステップS805又はステップS806にて取得したテーブルにおいて各ゲームの抽選結果に応じて設定された当選用の数値範囲内であるか否かを判定し、AT抽選用の乱数が当選用の数値範囲内である場合にはATモード移行当選と判定し、AT抽選用の乱数が当選用の数値範囲外である場合にはATモード移行非当選と判定する。そして、ステップS808にてATモード移行当選であったか否かを判定する。
ステップS808にてATモード移行当選であると判定した場合と、ステップS802にて天井カウンタが0であると判定した場合は、ステップS809〜ステップS812のATモード当選用の処理を実行する。また、ステップS808てATモード移行当選ではないと判定した場合は、ステップS813〜ステップS816にてATモード非当選用の処理を実行する。
ATモード当選用の処理において、ステップS809では、CZモードフラグがセットされているか否かを判定し、CZモード中のATモード移行当選であるか否かを確認する。CZモード中の当選である場合、ステップS810及びステップS811にてCZモードを終了させるための処理を行う。すなわち、ステップS810では、CZモードフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS811にて各種カウンタエリア106eに設けられたCZゲームカウンタを0にクリアする処理を実行する。CZゲームカウンタはCZモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、CZモードへ移行する場合にCZモードの継続ゲーム数(10ゲーム)に相当する値(10)が入力され、ゲームを消化する度に1ずつ減算されるカウンタである。
ステップS809にてCZモードフラグがセットされていない場合、又はステップS811の処理を実行した後は、ステップS812にて各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグをセットする処理を実行する。かかる処理により、次ゲームからステップS606にて肯定判定することとなる。
ATモード非当選用の処理では、ステップS813にてCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされている場合には、そのままAT抽選用処理を終了する。CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS814にて、CZモード移行抽選処理を実行する。CZモード移行抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aからCZモード移行抽選テーブルを取得して、ステップS803にて把握したゲームの抽選結果を利用してCZモードへ移行させるか否かを抽選により決定する。CZモード移行抽選テーブルは、図30に示すように、ゲームの抽選結果に応じてCZモード移行抽選の当選確率が異なるように設定されており、より具体的には、ATモード移行抽選に当選し易いゲームの抽選結果ほど、CZモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。すなわち、ATモード移行抽選に当選し易いゲームの抽選結果であったのにもかかわらず、ATモード移行抽選に非当選であった場合、CZモードへは移行し易くなるように設定されている。
ステップS814にてCZモード移行抽選処理を実行した後は、ステップS815にてCZモード移行当選であったか否かを判定し、移行当選ではない場合には、そのままAT抽選用処理を終了する。CZモード移行当選である場合、ステップS816にて、各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグをセットする処理を実行する。
ステップS812又はステップS816にていずれかの当選フラグをセットした後は、ステップS817〜ステップS820にて前兆モードの設定処理を行う。前兆モードとは、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選していることを示唆する前兆演出を行うモードであり、本実施形態では、これらの移行抽選に当選した場合、0ゲーム〜40ゲームの前兆モードを経てから当選している移行抽選の報知が行われる。
ステップS817では、前兆ゲームの抽選処理を実行する。前兆ゲーム数の抽選処理では、当選している移行抽選の種類、当選契機となったゲームの抽選結果等によって前兆ゲーム数を抽選する。例えば、ATモード移行抽選に当選している場合の方がCZモード移行抽選に当選している場合よりも長い前兆ゲーム数が選択され易くなっていたり、チェリーAにて移行抽選に当選した場合の方がチェリーCにて移行抽選に当選した場合よりも長い前兆ゲーム数が選択され易くなっている。
なお、本実施形態では、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、ステップS817では前兆ゲーム数を0となるように設定する。上記のようにCZモード中にATモード移行抽選に当選すると、CZモードの残りゲーム数に関わらずCZモードが終了するようにしているため、当該CZモードの終了を通じてATモード移行抽選に当選したことを遊技者は把握可能である。そこで、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合には前兆モードを0ゲームとすることで、ATモード移行抽選に当選したことを把握しているのにもかかわらず、その移行抽選に当選したことの示唆報知が前兆モードとして行われることによる違和感を低減することができる。
続くステップS818では、ステップS817の抽選結果を各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに入力する処理を実行する。前兆カウンタは、前兆ゲームの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、前兆モード中のゲームを消化する度に1ずつ減算されるカウンタである。
そして、ステップS819にて各種フラグ格納エリア106dに前兆フラグをセットする処理を実行し、ステップS820にて前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本AT抽選用処理を終了する。前兆フラグは前兆モード中であることをCPU102が把握するためのフラグであり、前兆コマンドは前兆モードに設定されたこと、及びその前兆モードのゲーム数やいずれの移行抽選に当選しているかを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。前兆コマンドを受信した表示制御装置81は、前兆モードのゲーム数や当選している移行抽選の種類を把握し、前兆モード中の演出を補助表示部65やスピーカ64にて実行するための処理を行う。
<継続判定処理>
次に、ステップS608にて実行される継続判定処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、継続判定処理は、ATモード当選フラグやATモードフラグがセットされている状況で実行される処理である。
ここで、本実施形態におけるATモードは、予め定められた所定数(例えば18)のゲームを1セット(単位継続数、単位状態)とし、例えば、1セットのATモードを更新する場合(セットを開始する場合又はセットを終了する場合)に次のセットの継続抽選を行い、当該継続抽選に当選している場合には当該セットの終了後、次のセットへ移行し、当該継続抽選に非当選である場合には次のセットへ移行せずにATモードが終了する構成としている。そして、ステップS608の継続判定処理では、セットの更新に際して上記の継続抽選を行うための処理である。
ステップS901では、各種カウンタエリア106eに設けられたATゲームカウンタが18であるか否かを判定する。ATゲームカウンタは、1セットの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、セットの更新に際して18が入力されるカウンタである。すなわち、ステップS901では、今回開始するゲームがATモードの1セットの開始ゲームであるか否かを判定する。開始ゲームではない場合には、そのまま本継続判定処理を終了する。開始ゲームである場合には、ステップS902に進む。
ステップS902では、各種カウンタエリア106eに設けられたATセットカウンタが0であるか否かを判定する。ATセットカウンタは、上記の継続抽選に非当選であっても又は継続抽選を行うことなく次のセットへ継続させることを可能とするセット数をCPU102が把握するためのカウンタであり、継続条件が成立している状況で上乗せ当選した場合に1が加算され、継続抽選に非当選である場合や継続抽選を行うことなく次のセットへ継続させた場合に1減算されるカウンタである。ATセットカウンタが0である場合、ステップS903にて今回のATモードにて選択されている継続抽選の当選確率を把握する。
ここで、本実施形態では、上記の継続抽選の当選確率(以下、「継続率」とも称する)として、複数の継続率が設定されており、具体的には、図42に示すように最も継続率の高い90%と、それよりも継続率が低い60%及び10%が設定されている。当該継続率は、ATモードへの移行に際して設定される(後述のステップS1211における継続率設定処理)。ステップS903では、当該継続率設定処理にて設定されている情報を読み出し、今回のATモードの継続率を把握する。
ステップS903にて継続率を把握した後は、ステップS904にて継続抽選処理を実行する。すなわち、90%の継続率が選択されている場合には、ステップS904の処理では90%の確率で継続当選し、10%の継続率が選択されている場合には、ステップS904の処理では10%の確率で継続当選する。
ステップS905では、ステップS904の処理結果が継続当選であったか否かを判定し、継続当選であった場合には、ステップS906にて各種フラグ格納エリア106dに継続フラグをセットする処理を実行する。継続フラグは、今回のセットの継続条件(次のセットへ移行する条件)が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。そして、ステップS907にて継続コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、継続判定処理を終了する。
また、ステップS902にてATセットカウンタが0ではないと判定した場合、ステップS908にてATセットカウンタを1減算する処理を実行してから、ステップS906に進み、継続フラグのセット、及び継続コマンドのセットを行ってから、継続判定処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ATセットカウンタが0ではない場合、継続抽選を経ることなく、セットの継続条件が成立する構成としている。なお、ATセットカウンタの値に関わらず継続抽選を実行し、継続非当選である場合にATセットカウンタが1以上であれば継続条件が成立する構成としてもよい。
上記のように、本実施形態では、ATモードの1セットの開始時(スタートレバー41の操作時)に、今回開始するセットの次のセットまでATモードが継続するか否かの継続条件の成否判定が行われ、継続条件が成立していると判定した場合には、継続フラグがセットされ、その情報が表示制御装置81へ出力される。この場合、表示制御装置81では、継続条件が成立していることを前提とした演出を今回のセットの演出として行うようにするための処理を行う。
これに対して、ステップS905にて継続当選ではないと判定した場合には、そのまま継続判定処理を終了する。この場合、ATモードの1セットの開始時には継続条件は成立しておらず、セットの開始に際して継続コマンドの出力も行われない。表示制御装置81では、セットの開始に際して継続コマンドを受信しないことを通じて継続条件が成立していないことを把握し、継続条件が成立していないことを前提とした演出を今回のセットの演出として行うようにするための処理を行う。
<AT上乗せ用処理>
次に、ステップS609にて実行されるAT上乗せ用処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。AT上乗せ用処理では、上記の継続抽選とは別途、ATモードのセット数を上乗せすることの上乗せ抽選を行い、当該上乗せ抽選にて当選した場合には、次のセットの継続抽選の結果に関わらず次のセットまで継続するようにする。
先ずステップS1001にて、上乗せ抽選用の乱数を取得する処理を実行する。上乗せ抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS1001ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。続くステップS1002では、今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS1003にて、各種テーブル記憶エリア105aから上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
上乗せ抽選テーブルは、図30に示すように、ゲームの抽選結果に応じて、上乗せ当選率が設定されており、各ゲームの抽選処理にて当選し易い通常リプA〜通常リプCや、押し順ベルといった通常役では上乗せ当選しない一方、各ゲームの抽選処理にて当選しにくいチャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーC、共通ベル、スイカ、といった特定役では上乗せ当選し得るように設定されている。そして、特定役のうち、例えば、チャンス目Aよりもチャンス目Cの方が上乗せ当選し易く、チェリーAよりもチェリーCの方が上乗せ当選し易い、といったように、各ゲームの抽選処理にて当選しにくい抽選結果ほど、上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。なお、各ゲームの抽選結果が通常役である場合には上乗せ当選しない構成を、各ゲームの抽選結果が通常役である場合には上乗せ抽選を行わない構成としてもよい。また、各ゲームの抽選結果が通常役である場合にも上乗せ当選し得る構成とし、当該通常役での上乗せ当選の確率を特定役の場合の上乗せ当選の確率よりも低くなるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ゲームの抽選結果が特殊役である場合、上記の通り開始時AT抽選用処理ではATモード移行当選とならないように設定されていたものの、本AT上乗せ用処理における上乗せ抽選では特殊役であっても上乗せ当選となり得るように設定されている。
ステップS1003にて上乗せ抽選テーブルを取得した後は、ステップS1004にて上乗せ抽選を実行する。具体的には、ステップS1001にて取得した上乗せ抽選用の乱数が、ステップS1003にて取得したテーブルにおいて各ゲームの抽選結果に応じて設定された当選用の数値範囲内であるか否かを判定し、上乗せ抽選用の乱数が当選用の数値範囲内である場合には上乗せ当選と判定し、上乗せ抽選用の乱数が当選用の数値範囲外である場合には上乗せ非当選と判定する。ステップS1004にて上乗せ抽選を行った後は、ステップS1005にて上乗せ抽選に当選したか否かの判定を行う。上乗せ抽選に非当選であった場合には、そのままAT上乗せ用処理を終了する。上乗せ抽選に当選であった場合には、ステップS1006にて、継続フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS1006にて継続フラグがセットされていない場合、ステップS1007にて継続フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS1008にて継続コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本AT上乗せ用処理を終了する。継続コマンドを受信した表示制御装置81は、継続条件が成立したことに対応する演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための処理を実行する。
これに対して、ステップS1006にて継続フラグがセットされている場合、ステップS1009にてATセットカウンタに1を加算する処理を実行する。ステップS1009にATセットカウンタに1が加算されることにより、少なくとも今回のセットの次の次のセットまでATモードが継続することが確定する。なお、本実施形態では、上乗せ抽選に当選した場合に一律でATセットカウンタに1を加算する構成としているが、2以上の数を加算する場合がある構成としてもよく、例えば、上乗せ当選の契機となったゲームの抽選結果に応じてATセットカウンタに加算する数を抽選により決定する構成としてもよい。
続くステップS1010ではセット上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本上乗せ用処理を終了する。セット上乗せコマンドは、上乗せ抽選に当選したことやATセットカウンタの値を表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。なお、複数のセット数を一の上乗せ当選にて上乗せする場合がある構成においては、当該セット上乗せコマンドに当該上乗せするセット数の情報を設定する構成とするとよい。セット上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、セット上乗せが行われたことに対応する演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための処理を実行する。
抽選結果対応処理(図28)において、ステップS607又はステップS609の処理を実行した後は、ステップS610〜ステップS619にて、ストップスイッチ42〜44の押し順報知用の処理を実行する。
<押し順報知の概要>
ステップS610〜ステップS619にて実行される押し順報知用の処理の説明に先立って、指示モニタ68にて実行される押し順報知や、補助表示部65にて実行される押し順報知演出の概要について説明する。なお、押し順報知や押し順報知演出は、例えば、押し順ナビ、順序報知や態様報知とも称することが可能である。指示モニタ68は主制御装置101に接続されており、主制御装置101により押し順報知が行われる。これに対して、補助表示部65は表示制御装置81に接続されており、表示制御装置81により押し順報知演出が行われる。
先ず、この指示モニタ68の構成について、図34を参照しながら説明する。図34(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図34(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図34(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1〜N8が設けられている。各表示用セグメントN1〜N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1〜N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1〜N8について詳細には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、数字の「0」〜「6」及び「9」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「0」〜「6」及び「9」と、「0.」〜「6.」及び「9.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1〜N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1〜N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1〜N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、ストップスイッチ42〜44の操作態様によって入賞する結果が異なる操作態様役のうち、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって入賞する結果が異なる押し順役の操作順序を報知する場合と、操作態様役の種別を報知する場合とに用いられる表示用セグメントである。
この場合、図34(b)に示すように、「1」〜「6」の表示は押し順役の操作順序の報知に対応しており、例えば、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42〜44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42〜44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
また、図34(c)に示すように、「0」及び「9」は操作態様役の種別の報知に対応しており、操作態様役における押し順役のうち押し順ベルである場合には、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2及び第4表示用セグメントN4〜第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「0」が表示される。この場合、指示モニタ68の表示態様から、押し順ベルに当選していることを遊技者は把握可能となるものの、当該押し順ベルであっても、上記図34(b)の場合のように有利な操作態様が明示されないことから、指示モニタ68の表示態様からは有利な操作態様を把握することはできない。
また、操作態様役における特殊役である場合には、第1表示用セグメントN1〜第3表示用セグメントN3及び第5表示用セグメントN5〜第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「9」が表示される。既に説明した通り、特殊役である場合には、ストップスイッチ42〜44を第1操作態様にて操作した場合には第33小役入賞が成立し、ストップスイッチ42〜44を第2操作態様にて操作した場合には第1小役入賞〜第6小役入賞が成立し、これら第1操作態様や第2操作態様は、予め定められた操作態様である。つまり、指示モニタ68にて上記のように特殊役である旨の報知が行われた場合には、第2操作態様にて操作することで、払出枚数が多い第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることが可能である。
第8表示用セグメントN8は、有利区間に移行し、押し順報知が発生し得る状況となる報知条件を含む所定の開始条件が成立した場合に、その開始条件が成立したゲームにて点灯される。また、ATモードが終了して有利区間から通常区間へ移行する場合に消灯される。
つまり、押し順ベル等の操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなる区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間において、実際に押し順報知による恩恵が得られるようになる特定区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間や、有利区間であっても特定区間ではない非特定区間中は消灯する区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42〜44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42〜44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42〜44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
次に、補助表示部65にて行われる押し順報知演出について、図35を参照しながら説明する。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。
図35(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図35(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図35(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
ステップS610〜ステップS619における押し順報知用の処理の説明を行う。
すなわち、ステップS610では、今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であったか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS611にて、ATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ATモードフラグがセットされている場合、ステップS612にて今回の押し順ベルの種類に応じて第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS613にて、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序の情報を含むようにそれぞれ設定された押し順報知コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。つまり、ステップS613では、第1小役用押し順報知コマンド〜第6小役用押し順報知コマンドのいずれかをセットする処理を実行する。これらの押し順報知コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS611にてATモードフラグがセットされていない場合には、ステップS614にて、押し順ベルのグループ報知(図34(c))が行われるように指示モニタ68を制御する。つまり、ステップS614では、操作態様役のうち押し順ベルである旨の報知が行われるように指示モニタ68を制御する。その後、抽選結果対応処理を終了する。
ステップS610にて押し順ベル当選ではないと判定した場合、ステップS615にて特殊役当選であるか否かを判定する。特殊役当選ではない場合、そのまま本抽選結果対応処理を終了する。特殊役当選である場合、ステップS616にてATモードフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS616にてATモードフラグがセットされていない場合には、ステップS617にて、特殊役報知(図34(c))が行われるように指示モニタ68を制御する。つまり、ステップS617では、操作態様役のうちの特殊役である旨の報知が行われるように指示モニタ68を制御する。その後、抽選結果対応処理を終了する。
ステップS616にてATモードフラグがセットされている場合、ステップS618に進む。ステップS618では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序のうち、予め定められた操作順序として、第6小役入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS619にて、第6小役入賞に対応する操作順序の情報を含むように設定された第6小役用の押し順報知コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順報知コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
このように、本実施形態では、操作態様役のうちの押し順ベルに当選したゲームがATモード中であれば、指示モニタ68にて第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることを可能とするストップスイッチ42〜44の操作順序の報知が行われるとともに、当該操作順序の情報を含む押し順報知コマンドが表示制御装置81へ出力されて、補助表示部65による押し順報知演出が行われる。その一方で、押し順ベルに当選したゲームがATモード中ではなければ、指示モニタ68では押し順ベルである旨の報知は行われるものの、第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることを可能とするストップスイッチ42〜44の操作順序の報知は行われないし、当該操作順序の情報を含む押し順報知コマンドも表示制御装置81に出力されないため、補助表示部65による押し順報知演出が行われない。
更に、本実施形態においては、抽選処理(図19)におけるステップS311の抽選結果コマンド設定処理では、押し順ベルに当選しているゲームでは押し順ベルのうちのいずれの結果(IV11〜22)に当選しているかの情報が表示制御装置81へ出力されないようにしている。
具体的には、図36(a)のフローチャートに示すように、ステップS1101にて、今回のゲームがインデックス値IV=11〜22にて当選となり、いずれかの押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベル当選ではない場合、ステップS1102にて、各当選結果に対応する抽選結果コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果コマンド設定処理を終了する。すなわち、ステップS1102では、例えば、インデックス値IV=1にて当選となった場合、通常リプAを示す抽選結果コマンドをセットし、インデックス値I=8にて当選となった場合、チェリーAを示す抽選結果コマンドをセットし、インデックス値IV=27にて当選となった場合、特殊役を示す抽選結果コマンドをセットする。
これに対して、ステップS1101にていずれかの押し順ベルに当選していると判定した場合、ステップS1103にて押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果コマンド設定処理を終了する。当該押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドは、押し順ベルのいずれかに当選していることの情報を含むものの、いずれの押し順ベルに当選しているかの情報、すなわち、例えば、順押しベル1に当選していることの情報(IV=11にて当選となったことの情報)や、中逆押しベル2に当選していることの情報(IV=18にて当選となったことの情報)等の情報を含まないように設定されている。
つまり、図36(b)にも示すように、本実施形態では、押し順ベルに当選していることの情報は、ATモード中か否かに関わらず、押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドとして表示制御装置81へ出力される。そして、ATモード中においては、第1小役入賞〜第6小役入賞用の押し順報知コマンドが合わせて出力されることにより、表示制御装置81にて押し順報知演出が実行可能となる。これに対して、ATモード中ではない場合、第1小役入賞〜第6小役入賞用の押し順報知コマンドは表示制御装置81出力されないし、上記の通り、押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドしか出力されないため、表示制御装置81側では、ATモードではないのにもかかわらず、押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることが可能なストップスイッチ42〜44の操作順序を把握することができない。このようにすることで、主制御装置101から表示制御装置81へ出力されるコマンドや表示制御装置81を不正に解析するなどして、ATモードではないのにもかかわらずATモードの恩恵(押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることが可能となる恩恵)を享受しようとする不正行為等を行わせないようにすることができる。
しかも、本実施形態では、ATモード中において特殊役当選となった場合、第1小役入賞〜第6小役入賞及び第33小役入賞のうち、第6小役入賞用の押し順報知を指示モニタ68にて実行するとともに、第6小役入賞用の押し順報知コマンドを出力するようにしている。このようにすることで、ATモード中においては、払出枚数の少ない側である第33小役入賞ではなく、払出枚数の多い側である第1小役入賞〜第6小役入賞のうちの第6小役入賞を成立させるようにすることができ、ATモードの有利度を向上させることができる。
それだけではなく、払出枚数の多い側の第1小役入賞〜第6小役入賞のうち、予め定められた一の小役(押し順)である第6小役入賞用の押し順報知を指示モニタ68にて実行するようにし、第6小役入賞用の押し順報知コマンドを出力するようにしている。このようにすることで、特殊役当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞のうちのいずれの小役入賞を成立させるかを選択する処理等が必要なくなり、処理の大幅な簡素化を図ることが可能となる。
さらに、上記の通り、特殊役当選がATモード中であれば、抽選結果対応処理におけるAT上乗せ用処理にて上乗せ抽選の対象となるところ、当該特殊役当選時の上乗せ抽選の当選確率は、押し順ベル当選時の上乗せ抽選の当選確率よりも高く、特殊役当選時は10%の確率で上乗せ当選する一方、押し順ベル当選時は上乗せ当選しないように設定されている。この場合、ATモード中の特殊役当選時においては、押し順ベル当選時に報知される第1小役入賞〜第6小役入賞用の押し順報知のうちの第6小役入賞用の押し順報知を行うとともに、押し順ベル当選時に出力される第1小役入賞〜第6小役入賞用の押し順報知コマンドのうちの第6小役入賞用の押し順報知コマンドを出力するようにしていることから、ATモード中の特殊役当選を押し順ベル当選にうまくまぎれさせることが可能となり、あたかも押し順ベル当選に基づいて上乗せ抽選が行われているかのような印象を与えることが可能となる。これにより、押し順ベル当選時の恩恵(上乗せ抽選の当選確率等)を高め過ぎないようにしながら、押し順ベル当選時の注目度を高めることが可能となる。
<入賞結果対応処理>
次に、リール制御処理におけるステップS415にて実施される入賞結果対応処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。入賞結果対応処理では、ゲームの遊技結果に応じて、ATモードを開始させたり終了させたりするための処理を行う。
先ずステップS1201にて、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれかのフラグがセットされているか否かを把握して、今回開始するゲームがいずれかのBB状態であるか否かの判定を行う。BB状態ではない場合には、ステップS1202にてベット数が3であるか否かを判定する。また、BB状態である場合には、ステップS1203にてベット数が2であるか否かを判定する。すなわち、ステップS1201〜ステップS1203の処理は、上記ステップS601〜ステップS603の処理に対応する処理であり、遊技状態に対応付けられて規定されている一の特定規定数であるか否かを判定する処理である。特定規定数ではない場合には、ステップS1204以降の表示モード用の処理(指示機能用の処理)を行うことなく入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1202又はステップS1203にて肯定判定し、ベット数が特定規定数である場合には、ステップS1204に進む。ステップS1204では、ATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ATモードフラグがセットされていない場合、ステップS1205にて、ATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。ATモードフラグもATモード当選フラグもセットされておらず、ATモード移行抽選に当選していない状況である場合、ステップS1206に進み、停止時AT抽選用処理を実行する。
<停止時AT抽選用処理>
ステップS1206の停止時AT抽選用処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、今回のゲームの抽選結果を把握する処理を実行する。続くステップS1302では、今回のゲームの抽選結果が特殊役であったか否かを判定する。特殊役であった場合、ステップS1303にて、今回のゲームのストップスイッチ42〜44の操作態様が第1操作態様であったか否かを判定する。
既に説明した通り、特殊役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44を第1操作態様にて操作すると第33小役入賞が成立し、第2操作態様にて操作すると第1小役入賞〜第6小役入賞が成立する。この場合、各ストップスイッチ42〜44の操作タイミングや操作順序をレジスタ等に一時記憶しておき、ステップS1303にて第1操作態様か否かを判定する構成としてもよいし、入賞結果を把握することで、第33小役入賞が成立していること(第1小役入賞〜第6小役入賞のいずれもが成立していないこと)から第1操作態様にて操作されたと判定する構成としてもよい。
なお、特に、特殊役において、第1操作態様であっても第33小役入賞を成立させることができず、取りこぼしが生じるような構成や、第2操作態様であっても第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることができず、取りこぼしが生じるような構成とする場合においては、前者のように各ストップスイッチ42〜44の操作タイミングや操作順序を記憶しておいて、その情報からいずれの操作態様かを判断する構成とするとよい。逆に、本実施形態のように、少なくとも第1操作態様であれば第33小役入賞の取りこぼしが生じないような構成であれば、第33小役入賞が成立していることから第1操作態様にて操作されたと判断するとよく、また、第1小役入賞〜第6小役入賞が成立しており、且つ特殊役当選である場合には、第1操作態様ではなく第2操作態様であったと判断する構成としてもよい。
ステップS1303にて、特殊役当選時に第1操作態様にて操作されたと判定した場合と、ステップS1302にて特殊役以外の抽選結果であったと判定した場合とは、ステップS1304〜ステップS1306にて天井カウンタを減算する処理を実行し、その後、ステップS1307〜ステップS1323にてATモード移行抽選等の処理を実行する。これに対して、ステップS1303にて、特殊役当選時に第1操作態様ではなく第2操作態様にて操作されたと判定した場合、天井カウンタの減算処理やATモード移行抽選等を行うことなく、そのまま停止時AT抽選用処理を終了する。
すなわち、上記の通り、特殊役当選時において、第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作することで第33小役入賞が成立し、第2操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作することで第33小役入賞時よりもメダル払出枚数が多い第1小役入賞〜第6小役入賞が成立する構成において、第1操作態様であれば天井カウンタの減算処理やATモード移行抽選等が実行されるのに対して、第2操作態様の場合には天井カウンタの減算処理やATモード移行抽選等は実行されない。また、開始時AT抽選用処理では、特殊役当選に基づくATモード移行抽選やCZモード移行抽選等は行われない。そのため、特殊役当選時に第1操作態様よりも第2操作態様にて操作した場合の方が、メダル払出数は多くなるものの、第2操作態様にて操作すると指示機能に関する処理が第1操作態様の場合よりも制限された態様にて実行される。このようにして、いずれの恩恵を享受するかを遊技者が選択可能な遊技性として遊技の多様化が図られている。
天井カウンタの減算用処理では、ステップS1304にて減算値抽選処理を実行する。減算値抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから天井減算値テーブルを取得し、ステップS1301にて把握した抽選結果に基づいて、今回のゲームにて天井カウンタから減算する値を抽選により決定する。図39に示すように、本実施形態では、減算値として1〜100が設定されており、特殊役以外の抽選結果では外れ結果を含めて基本的には1が選択され易く、所謂レア役としての特定役当選時は1よりも大きい減算値が天井カウンタから減算される場合があるように設定されている。その一方で、特殊役当選時は、特定役当選時よりも1より大きい減算値が選択される確率が高くなるように設定されている。
ステップS1304にて減算値抽選処理を実行した後は、ステップS1305にて減算値コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。減算値コマンドは、今回のゲームの減算値の情報が含まれている。その後、ステップS1306にて、ステップS1304にて抽選した減算値を天井カウンタから減算する処理を実行する。ちなみに、天井カウンタが0となった場合には、上記の通り、次のゲームの開始時AT抽選用処理にて、ATモード当選フラグがセットされることになる。なお、ステップS1306では、天井カウンタの残り数よりも今回の減算値の方が大きい場合には、天井カウンタを0として、マイナス値にならないように設定されている。このようにすることで、マイナス値を起因とするエラーの発生を抑制することが可能である。但し、天井カウンタの残り数よりも今回の減算値の方が大きい場合には、遊技者にとって有利な事象を生じさせる構成としてもよく、残り数と減算値との差分に応じて有利な事象を生じさせたり、有利な事象の種類を異ならせたりしてもよい。有利な事象とは、例えば、ATモードのセット上乗せや、ATモードの種別として有利な第2ATモードが選択され易くなったり、設定値の示唆演出を発生させたり、レア画像を表示させたりすることが考えられる。
ステップS1306にて天井カウンタの減算を行った後は、ステップS1307〜ステップS1311にてATモード抽選用の処理を実行する。すなわち、ステップS1307では、CZモードフラグやCZモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのフラグもセットされていない場合には、ステップS1308にて停止時通常用ATモード移行抽選テーブルを各種テーブル記憶エリア105aから取得する処理を実行する。一方、CZモードフラグやCZモード当選フラグがセットされており、CZモード中やCZモードへの移行が確定している状況であれば、ステップS1309にて各種テーブル記憶エリア105aから停止時CZ用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行する。
これら停止時通常用ATモード移行抽選テーブルや停止時CZ用ATモード移行抽選テーブルは、図39に示すように、特殊役である場合にはATモード移行当選となり得るように設定されている一方で、他の抽選結果ではATモード移行当選とならないように設定されている。これは、特殊役以外の抽選結果においては、開始時AT抽選用処理においてATモード移行抽選が行われており、このようにすることで、開始時と停止時とで重複して移行抽選が行われることによって出玉率が高騰してしまわないようにしている。また、停止時通常用ATモード移行抽選テーブルと停止時CZ用ATモード移行抽選テーブルとを比較すると、開始時のものと同様に通常用よりもCZ用の方がATモード移行当選となり易くなるように設定されている。
3ベットゲームにおける各抽選結果の出現率(当選確率)と、当該抽選結果に基づくATモード移行抽選の当選確率との関係を、図40を参照しながら説明する。
既に説明した通り、開始時AT抽選用処理においては、各ゲームでの出現率が低い抽選結果ほどATモード移行当選となり易いように設定されており、例えば、約164分の1の確率で出現するチャンス目AはCZモードにおいて3%の確率でATモード移行当選となり、約262分の1の確率で出現するチャンス目BはCZモードにおいて5%の確率でATモード移行当選となる。この場合、CZモードにおいて、チャンス目Aを契機としてATモード移行当選となる確率は約5460分の1であり、チャンス目Bを契機としてATモード移行当選となる確率は約5240分の1である。これに対して、停止時AT抽選用処理においては、約20分の1の確率で出現する特殊役当選時には、第1操作態様にて操作することで約40分の1の確率でATモード移行当選となり、CZモードにおいて、特殊役を契機としてATモード移行当選となる確率は約200分の1である。
つまり、ATモード移行当選となる契機が特殊役となる割合は、他の結果よりも圧倒的に高くなるように設定されており、具体的には、CZモードにおいて、特殊役を契機として約200分の1の確率でATモード移行当選となり、特殊役以外を契機として約178分の1の確率でATモード移行当選となり、CZモードにおいて約半数が特殊役を契機としてATモード移行当選となることになる。
但し、上記の通り、特殊役当選となったゲームにおいて第1操作態様ではなく第2操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作すると、ATモード移行抽選自体が行われないことから、ATモード移行当選を目指す遊技性においては、メダル払出数が少なくても特殊役当選時において第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作したほうが遊技者にとって有利となる。
各移行抽選テーブルを取得した後は、ステップS1310にてATモード移行抽選を実行する。そして、ステップS1311にてATモード移行当選となったか否かを判定する。
ATモード移行当選となった場合、ステップS1312〜ステップS1315にてATモード当選用の処理を実行し、ATモード移行当選とはならなかった場合には、ステップS1316〜ステップS1319にてCZモード用の処理を実行する。その後、ステップS1320〜ステップS1323にて前兆モード用の処理を実行してから、停止時AT抽選用処理を終了する。ステップS1312〜ステップS1323の処理は、開始時AT抽選用処理におけるステップS809〜ステップS820の処理と同様である。
なお、停止時AT抽選用処理においても、ATモード移行当選となった場合やCZモード移行当選となった場合には前兆ゲーム数が設定されて前兆コマンドが出力される。そして、CZモード中にATモード移行当選となった場合には、前兆ゲーム数が0として設定される。この場合、本停止時AT抽選用処理に続けて実行される前兆ゲーム数用処理(ステップS1208)において、次ゲームからATモードを開始するための処理が行われる。つまり、CZモード中の開始時AT抽選用処理にてATモード移行当選となった場合も、停止時AT抽選用処理にてATモード移行当選となった場合も、同様に今回のゲームにてATモード移行当選となったことの報知が行われ、次ゲームからATモードが開始されることになる。
入賞結果対応処理(図37)の説明に戻る。
ステップS1205にて既にATモード移行抽選に当選していると判定した場合と、ステップS1206にて停止時AT抽選用処理を実行した後は、ステップS1207に進む。ステップS1207では、前兆フラグがセットされているか否かを判定する。前兆フラグがセットされている場合、ステップS1208にて、前兆ゲーム数用処理を実行してから、入賞結果対応処理を終了する。
一方、ステップS1207にて前兆フラグがセットされていない場合、ステップS1209にてCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされており、CZモード中である場合には、ステップS1210にてCZゲーム数用処理を実行してから、入賞結果対応処理を終了する。ステップS1209にて否定判定した場合には、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1204にてATモードフラグがセットされており、ATモード中である場合には、ステップS1211にてATゲーム数用処理を実行してから、入賞結果対応処理を終了する。
以下、前兆ゲーム数用処理、CZゲーム数用処理、ATゲーム数用処理について、それぞれ説明する。
<前兆ゲーム数用処理>
前兆ゲーム数用処理では、図41に示すように、ステップS1401にて前兆カウンタを1減算する処理を実行する。なお、開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理における前兆ゲーム数を設定する処理で、前兆ゲーム数を0として設定している場合は(前兆カウンタに0を入力している場合は)、ステップS1401では前兆カウンタを減算しない。そして、ステップS1402にて前兆カウンタが0であるか否かを判定し、0ではない場合には、そのまま前兆モード用処理を終了する。前兆カウンタが0である場合には、ステップS1403にて前兆フラグをクリアする処理を実行する。
続くステップS1404では、ATモード当選フラグがセットされているか否かを判定することで、今回の前兆モードがATモード移行抽選に当選したことに基づいて移行したものであったか否かを把握する。ATモード当選フラグがセットされておらず、今回の前兆モードがCZモード移行抽選に当選したことに基づくものであった場合、ステップS1405に進む。ステップS1405では、CZモード当選フラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1406にてCZモードフラグをセットし、ステップS1407にて各種カウンタエリア106eに設けられたCZゲームカウンタに所定数としての10を入力する処理を実行する。CZゲームカウンタはCZモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、CZモードにおいて1ゲーム消化する度に1ずつ減算されるカウンタである。その後、ステップS1408にてCZ開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モード用処理を終了する。CZ開始コマンドを受信した表示制御装置81は、CZモード移行抽選に当選したことの報知とともに、CZモードが開始されることの報知が補助表示部65やスピーカ64にて行われるように制御する。
ステップS1404にてATモード当選フラグがセットされており、今回の前兆モードがATモード移行抽選に当選したことに基づく前兆モードであった場合、ステップS1409にて、ATモード当選フラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1410にて、各種フラグ格納エリア106dにATモードフラグをセットする処理を実行する。続くステップS1411では、継続率設定処理を実行する。上記の通り、本実施形態におけるATモードは所定数のゲーム数を1セットとするセット管理型のATモードであり、残りセット数が存在しない状況(ATセットカウンタが0である状況)でセットの継続抽選に非当選となるまでATモードが継続する構成としており、ステップS1411の継続率設定処理は継続抽選の当選確率(継続率)を設定する処理である。
本実施形態では、図42に示すように、当選確率の設定処理にて設定される設定値に応じて、複数設けられた継続率(90%、60%、10%)の選択率が異なるように設定されており、ステップS1411では、当該設定値に基づいて、いずれの継続率を選択するかを抽選により決定する。具体的には、基本的には設定値が高いほど(出玉率が高くなる設定値ほど)高い継続率が選択され易くなるように設定されており、例えば、60%の継続率は設定1では30%の確率で選択されるのに対して、設定6では70%の確率で選択される。但し、90%の継続率は奇数設定の方が偶数設定よりも選択され易くなっており、最も選択され易い設定値は設定5である。そして、90%の継続率を選択した場合には、各種フラグ格納エリア106dに90%フラグをセットし、60%の継続率を選択した場合には、各種フラグ格納エリア106dに60%フラグをセットし、10%の継続率を選択した場合には、各種フラグ格納エリア106dに10%フラグをセットする。これら各継続率を示す情報(90%フラグ、60%フラグ、10%フラグ)は、今回移行するATモードが終了する際にクリアされるフラグである。つまり、一旦、ATモードの継続率が設定された場合には、当該ATモードが終了するまで、その継続率にて各セットの継続抽選が行われる構成としている。
ステップS1411にて継続率設定処理を実行した後は、ステップS1412にてATゲームカウンタに18を入力する処理を実行する。上記の通り、ATゲームカウンタは、ATモードの1セットが終了するまでのゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、1ゲーム消化する度に1ずつ減算されるカウンタである。そして、ATゲームカウンタが0となった場合に継続条件が成立していれば、再度ATゲームカウンタに所定数である18が入力され、ATゲームカウンタが0となった場合に継続条件が成立していなければ、ATモードが終了することになる。
その後、ステップS1412にて、AT開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行し、前兆モード用処理を終了する。AT開始コマンドを受信した表示制御装置81は、ATモードが開始されることに対応する演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うように制御する。この場合、今回終了するゲームの次のゲームからATモードが開始されることになる。
<CZゲーム数用処理>
CZゲーム数用処理では、図43のフローチャートに示すように、ステップS1501にてCZゲームカウンタを1減算する処理を実行する。続くステップS1502では、ステップS1501の処理結果に基づいて、CZゲームカウンタが0となったか否かを判定する。CZゲームカウンタが0となっていない場合には、そのままCZモード用処理を終了する。
CZゲームカウンタが0となっている場合には、ステップS1503にてCZモードフラグをクリアする処理を実行する。その後、ステップS1504にてCZ終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本CZモード用処理を終了する。CZ終了コマンドを受信した表示制御装置81では、CZモードが終了したことの報知が補助表示部65やスピーカ64にて行われるように制御する。
なお、既に説明した通り、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、CZモードはその時点で終了し、前兆モードに移行する構成としている。そのため、ステップS1503にてCZモードフラグがクリアされることによってCZモードが終了する場合とは、CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかったことを意味する。
<ATゲーム数用処理>
ATゲーム数用処理では、図44のフローチャートに示すように、ステップS1601にてATゲームカウンタを1減算する処理を実行する。続くステップS1602では、ステップS1601の処理結果に基づいて、ATゲームカウンタが0となったか否かを判定する。ATゲームカウンタが0となっていない場合には、そのままATモード用処理を終了する。
ATゲームカウンタが0となっている場合には、ステップS1603にて継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされており、継続条件が成立している場合、次のセットに移行させるための処理(ステップS1604〜ステップS1606)を実行する。これに対して、ステップS1603にて継続フラグがセットされていない場合には、ATモードを終了させるための処理(ステップS1607〜ステップS1610)を実行する。
ステップS1603にて継続条件が成立している場合、ステップS1604にて継続フラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1604にてATゲームカウンタに18を入力する処理を実行し、ステップS1606にてセット更新コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本ATモード用処理を終了する。セット更新コマンドを受信した表示制御装置81は、ATモードのセットの移行が行われたことに対応させて補助表示部65やスピーカ64の演出を更新するための処理を実行する。
一方、ステップS1603にて継続条件が成立していない場合、ステップS1607にてATモードフラグをクリアし、ステップS1608にて継続率の情報(90%フラグ、60%フラグ、10%フラグ)をクリアする処理を実行する。そして、ステップS1609にて各種フラグ格納エリア106dにATモード終了フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS1610にてAT終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本ATモード用処理を終了する。ATモード終了フラグは、ATモード終了に際して、有利区間を終了させるためのフラグである。ATモード終了コマンドを受信した表示制御装置81は、ATモードが終了したことに対応する演出を行うように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
<有利区間の管理>
次に、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を制御したり、有利区間へ移行させたり有利区間を終了させるための、区間表示第1処理、及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図45を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図19)におけるステップS314にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1701では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。既に説明した通り、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間のうち、少なくとも押し順報知が発生し得る報知条件が成立している特定区間である場合を示している。ステップS1701にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。有利区間当選ゲームフラグは、有利区間移行抽選処理において有利区間移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、その当選ゲームであることをCPU102が特定するためのフラグである。有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1703にて有利区間当選ゲームフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1704にて有利区間フラグをセットする処理を実行する。
ステップS1705では、有利区間中のゲーム数のカウント、より詳しくは、各種カウンタエリア106eの有利区間ゲーム数AGの計測を開始する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間の実行ゲーム数を把握する把握手段に相当するものである。そして、ステップS1706にて、有利区間移行時処理を実行する。有利区間移行時処理は、今回移行させる有利区間の状態や有利度を設定する処理である。具体的には、有利区間移行時処理では、上記の天井カウンタを抽選等により設定し、有利区間移行後、ATモード移行抽選に当選することなくATモードへの移行を許容する天井ゲーム数の設定を行う。天井カウンタの抽選は、例えば、設定値や当該ゲームの抽選結果等を利用して行うとよく、高設定ほど短い天井ゲーム数が選択され易くなるようにしたり、奇数設定よりも偶数設定の方が短い天井ゲーム数が選択され易くなるようにしたり、今回のゲームの抽選結果として当選しにくい結果ほど、短い天井ゲーム数が選択され易くなるようにするとよい。そして、抽選により決定した天井ゲーム数に相当する値を天井カウンタに入力するとよく、例えば、天井カウンタに対応する情報を含む天井コマンドを表示制御装置81へ出力することで、天井ゲーム数を示唆する演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われる構成としてもよい。
ちなみに、本実施形態では、天井ゲーム数の最大数が700となるように設定されている。つまり、有利区間に移行した後、通常であれば、少なくとも700ゲームを消化することで天井カウンタが0となり、ATモード当選フラグがセットされるように設定されている。
但し、上記のように、各ゲームを特定規定数のベット数で遊技しなかった場合は天井カウンタの減算が行われない他、特殊役当選時に第1操作態様ではなく第2操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作した場合にも天井カウンタの減算が行われない。そのため、実際に遊技したゲーム数が700ゲーム以上となった場合であっても、天井カウンタが0とならずにATモード当選フラグがセットされない場合も生じ得る。また、天井カウンタの減算値は、各ゲームで1よりも多い値が選択される場合もあり、有利区間移行時に設定された天井カウンタの値に相当するゲーム数を消化するよりも前に天井カウンタが0となる場合もある。
区間表示第1処理において、ステップS1706にて有利区間移行時処理を実行した後は、ステップS1707にて、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。
ステップS1701にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1708にて、有利区間中の表示を継続する処理を実行する。ステップS1708について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
ステップS1702にて有利区間当選ゲームフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1707にて表示開始処理を実行した後、又はステップS1708の表示継続処理を実行した後は、ステップS1709にてATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1709にていずれのATモードフラグもセットされていないと判定した場合は、ステップS1710にて、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第1カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第1カウンタは、押し順報知が発生しないゲーム数、すなわち、通常区間と非特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
これに対して、ステップS1709にていずれかのATモードフラグがセットされていると判定した場合、ステップS1711にて、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第2カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第2カウンタは、押し順報知が発生可能なゲーム数、すなわち、特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
ステップS1710又はステップS1711の処理を実行した後は、ステップS1712にて役比算出処理を実行する。かかる処理では、役比第2カウンタの値を役比第1カウンタと役比第2カウンタとの加算値(全ゲーム数)で除算する処理を行う。すなわち、役比算出処理は、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合を算出する処理である。そして、ステップS1713にて、ステップS1712の演算処理結果が役比モニタ77にて表示されるようにするための処理を実行する。
図5に示すように、役比モニタ77は、7つの表示用セグメントからなる7セグ表示部を複数有している。具体的には、役比モニタ77は、7セグ表示部としての第1表示部77a、第2表示部77b、第3表示部77c、第4表示部77d、第5表示部77eを有している。第1表示部77a〜第5表示部77eにおける表示用セグメントは、指示モニタ68の表示用セグメントN1〜N7と同様に、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、役比モニタ77は、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっており、特に、役比モニタ77では、5桁の数字を表示可能となっている。
ステップS1713では、ステップS1712の演算処理の結果を役比モニタ77に出力するとともに、役比モニタ77にて、4桁の数字が表示されるように役比モニタ77における各表示部77a〜77eの表示制御を行う。具体的には、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合として、例えば、「0.5012」といったように、1よりも小さい数であって、小数点以下4桁までの数字が役比モニタ77にて表示される。ステップS1713の処理を実行した後は、区間表示第1処理を終了する。
なお、ステップS1712の演算処理において小数点以下第5桁の数字を四捨五入する処理を行ったうえで、役比モニタ77の表示制御を行う構成としてもよい。また、役比モニタ77のうち、第1表示部77aは、基本的には「0」が表示されるため、第1表示部77aを有さないようにしたり、第1表示部77aを印刷等によって「0」との表示が常にされる構成としてもよい。また、第1表示部77aと第2表示部77bとの間に、小数点が印刷等により表示される構成とするとよい。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS416にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1801では、有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。有利区間フラグがセットされている場合には、ステップS1802にて、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。続くステップS1803では、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間増減枚数MY(MYカウンタ)の更新処理を実行する。
ステップS1803のMY更新処理では、今回のゲームの遊技結果がいずれかの再遊技入賞ではないことを条件として、払出枚数から投入枚数(ベット数)を減算し、その減算結果を有利区間増減枚数MYに加算することによって、有利区間増減枚数MYの更新を行う。
ステップS1803のMY更新処理を実行した後は、ステップS1804にて、残ゲーム数管理処理を実行し、続くステップS1805にて、残枚数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残ゲーム数管理処理では、例えば、有利区間ゲーム数AG(有利区間の消化ゲーム数)と、ATゲームカウンタ(ATモードの残りゲーム数)との合計が、有利区間の上限ゲーム数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第1超過フラグをセットするとともに、当該第1超過フラグをセットしたことの情報を含む第1超過コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。また、残枚数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数(2400枚)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残払出枚数管理処理では、例えば、ATゲームカウンタとATモード中の1ゲーム当たりの平均増加枚数とから算出される期待増加枚数と、現状の有利区間増減枚数MYとの合計が有利区間の増減枚数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第2超過フラグをセットするとともに、当該第2超過フラグをセットしたことの情報を含む第2超過コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。
残ゲーム数管理処理、残枚数管理処理を実行した後は、ステップS1806にて、上記有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数である1500に達したか否か、又は有利区間増減枚数MYが上限増加数である2400以上となったか否かを判定する。これらいずれかの強制終了条件が成立している場合には、ステップS1807にて、有利区間ゲーム数AG及び有利区間増減枚数MYを0にクリアする。続くステップS1808では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を終了させる処理を行う。そして、ステップS1809にて、有利区間中の各種フラグやカウンタ等のパラメータ、情報を初期化する処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS1809の有利区間用情報の初期化処理について、具体的には、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理を実行する。例えば、有利区間フラグや、各種ATモードフラグ等がクリアされておらずセットされていれば、これらのフラグをクリアする。さらに、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MY、ATモードの継続ゲーム数用のカウンタ、AT準備カウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、本有利区間用情報の初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS1806にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達しておらず、且つ有利区間増減枚数MYが上限増加数に達していないと判定した場合は、ステップS1810に進み、ATモード終了フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード終了フラグがセットされている場合、ステップS1807に進み、有利区間終了用の処理を実行する。ATモード終了フラグがセットされていない場合、そのまま有利区間終了用の処理を実行する。
<演出設定処理>
表示制御装置81のCPU181にて実行される演出設定処理について、図47のフローチャートに基づき説明する。演出設定処理は、CPU181により所定周期(例えば、2msec周期)で起動される処理である。
演出設定処理では、先ずステップS1901にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1902にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1901にて否定判定した場合、又はステップS1902の処理を実行した後は、ステップS1903にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS206にてセットされるベットコマンド等である。ベット時コマンドである場合には、ステップS1904にて今回のベット操作に基づく演出設定を行うためのベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1903にて否定判定した場合、又はステップS1904の処理を実行した後は、ステップS1905にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、抽選結果対応処理(図27)等にてセットされる前兆コマンド、継続コマンド、セット上乗せコマンド及び押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1906にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1905にて否定判定した場合、又はステップS1906の処理を実行した後は、ステップS1907にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS406にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS1908にて今回の停止操作に基づく演出設定を行うための各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS1907にて否定判定した場合、又はステップS1908の処理を実行した後は、ステップS1909にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS419にてセットされる入賞結果コマンドの他、ボーナス状態処理(図24)や入賞結果対応処理(図36)等にてセットされる第1BB開始コマンド、第2BB開始コマンド、第1BB終了コマンド、第2BB終了コマンド、前兆コマンド、CZ開始コマンド、AT開始コマンド、CZ終了コマンド、セット更新コマンド、AT終了コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS1910にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1909にて否定判定した場合、又はステップS1910の処理を実行した後は、ステップS1911にて、その他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1911では、上記の各演出設定処理にて設定された各種演出が、対応するタイミングにて実行されるように補助表示部65やスピーカ64等を制御する。また、ステップS1911では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、開始時演出設定処理、全停止時演出設定処理について説明する。
<開始時演出設定処理>
ステップS1906の開始時演出設定処理について、図48のフローチャートに基づき説明する。
ステップS2001では、受信している抽選結果コマンドが、押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドであるか否かを判定する。既に説明した通り、本実施形態における抽選結果コマンド設定処理(図36(a))では、いずれかの押し順ベルである場合には個別の結果を示す抽選結果コマンドではなく、押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドを出力する構成としている。ステップS2001にて押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドを受信しており、いずれかの押し順ベルに当選しているゲームである場合、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、いずれかの押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、ATモード中にいずれかの押し順ベルに当選した場合には、当選している押し順ベルの種類に応じて、第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させる操作順序に対応する押し順報知コマンドが出力される構成としている(図36(b)参照)。いずれかの押し順報知コマンドを受信している場合、ステップS2003にて対応する押し順報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
ステップS2001にて押し順ベルグループを示す抽選結果コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2004にて特殊役を示す抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2004にて肯定判定し、今回のゲームの抽選結果が特殊役である場合、ステップS2005にて押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、ATモード中に特殊役当選となったゲームでは、第1小役入賞〜第6小役入賞のうち、第6小役入賞を成立させる操作順序に対応する押し順報知コマンドが出力される構成としている(図36(b)参照)。押し順報知コマンドを受信している場合、ステップS2003に進み、第6小役入賞用の押し順報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
ステップS2004にて特殊役を示す抽選結果コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2006にていずれかの特定役を示す抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、特定役とは、各ゲームの抽選結果として出現しにくい(当選しにくい)所謂レア役と称される抽選結果であり、本実施形態では、チャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーC及びスイカを特定役として設定している。図30に示す通り、これらの抽選結果を契機とする開始時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選ではATモード移行当選となる確率が他の抽選結果よりも高くなるように設定されている。また、ATモードの上乗せ抽選ではこれら特定役当選である場合には当該上乗せ抽選に当選し得る一方、通常リプA等の通常役当選である場合には上乗せ抽選に当選し得ない構成としている。今回のゲームの抽選結果が特定役当選である場合、ステップS2007にて、特定役報知演出を設定する処理を実行する。特定役報知演出の設定処理では、今回のゲームの抽選結果が上記特定役のいずれかであることの特定役報知が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。特定役報知としては、例えば、3つ設けられているストップスイッチ42〜44に対応させて、ビックリマークのキャラクタが補助表示部65に3つ表示されるような演出が設定されている。
ステップS2002、ステップS2005若しくはステップS2006にて否定判定した場合、又はステップS2003若しくはステップS2007の処理を実行した後は、ステップS2008に進む。ステップS2008では、開始時前兆演出設定処理を実行する。開始時前兆演出設定処理では、主制御装置101における開始時AT抽選用処理にて出力設定される前兆コマンドに基づいて、前兆モードに設定する処理を実行するとともに、前兆モード中の各ゲームの前兆演出を設定する処理を実行する。かかる開始時前兆演出設定処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS2009では、各種フラグ格納エリア183aにサブ側CZフラグがセットされているか否かを判定する。サブ側CZフラグは、CZモード中であることをCPU181が把握するためのフラグである。サブ側CZフラグがセットされている場合、ステップS2010にて開始時CZ演出設定処理を実行する。開始時CZ演出設定処理では、CZモード中の各ゲームの抽選結果に応じて、今回開始するゲームの演出を設定する処理を実行する。かかる開始時CZ演出設定処理についても、後に詳細に説明する。
ステップS2009にて否定判定した場合、又はステップS2010の処理を実行した後は、ステップS2010にてAT演出設定処理を実行する。AT演出設定処理では、所定数としての18ゲームを1セットとするセット管理型のATモードにおいて、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決し、セットの継続条件が成立していれば当該味方キャラクタが勝利し、継続条件が成立していなければ味方キャラクタが敗北して敵キャラクタが勝利するといったバトル演出を1セット中の演出として設定する処理を実行する。この場合、例えば、1セットのゲームの内、前半の10ゲームの各ゲームでは、味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する対峙演出が行われるように設定し、後半の8ゲームの各ゲームでは、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル演出が行われるように設定する処理を実行する。
ステップS2011にてAT演出設定処理を実行した後は、ステップS2012にてその他の開始時演出設定処理を実行してから、本開始時演出設定処理を終了する。ステップS2012では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことの報知を行うための処理等を実行する。
<全停止時演出設定処理>
次に、演出設定処理(図47)におけるステップS1910の全停止時演出設定処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、全停止時演出設定処理は、新たに受信したコマンドが、入賞結果コマンド、第1BB開始コマンド、第2BB開始コマンド、第1BB終了コマンド、第2BB終了コマンド、前兆コマンド、CZ開始コマンド、AT開始コマンド、CZ終了コマンド、セット更新コマンド、AT終了コマンド等の全停止時コマンドである場合に、演出設定を行うための処理である。
ステップS2101では、CZ開始コマンドを受信しているか否かを判定する。CZ開始コマンドを受信している場合、ステップS2102にて各種フラグ格納エリア183aにサブ側CZフラグをセットする処理を実行し、ステップS2103にてCZ開始演出を次ゲームのベット時演出として、補助表示部65やスピーカ64にて行うための演出設定処理を実行する。CZ開始演出は、例えば、図50(a)に示すように、今回のゲームからCZモードが開始されること、及びCZモードの残りゲーム数(10)を補助表示部65にて表示する。つまり、停止時コマンドとしてCZ開始コマンドを受信している場合、当該ゲームが終了した後、次のゲームのベット操作に基づいて、CZ開始演出が実行されるようになる。ステップS2102にてサブ側CZフラグをセットすることにより、次ゲームの開始時演出設定処理におけるステップS2009にて肯定判定し、開始時CZ演出設定処理が行われるようになる。
ステップS2101にて否定判定した場合、ステップS2104にて、上記のサブ側CZフラグが既にセットされているか否かを判定する。既にセットされており、今回終了するゲームがCZモード中のゲームである場合、ステップS2105にて停止時CZ演出設定処理を実行する。停止時CZ演出設定処理は、ゲームの開始に際して上記の開始時CZ演出設定処理にて設定されたCZモード中の演出を、ゲームの終了に際して修正したりするための処理である。かかる停止時CZ演出設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2104にて否定判定した場合、ステップS2106にてAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。AT開始コマンドを受信している場合、ステップS2107にて各種フラグ格納エリア183aにサブ側ATフラグをセットする処理を実行し、続くステップS2108にてAT開始用処理を実行する。AT開始用処理では、例えば、ATモードの各セットの消化ゲーム数を把握するためのゲーム数カウンタに、開始するセットのゲーム数を入力する処理を実行したり、セットの継続数を把握するためのセットカウンタに1を入力する処理を実行したり、次ゲームのベット時演出として、AT開始演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための処理を実行する。AT開始演出は、例えば、図51(a)に示すように、ATモードが開始される旨の表示(「AT スタート」といった文字表示)が行われる演出が設定されている。つまり、停止時コマンドとしてAT開始コマンドを受信している場合、当該ゲームが終了した後、次のゲームのベット操作に基づいて、AT開始演出が実行されるようになる。なお、AT開始演出において、開始するATモードの継続率を示唆するように、例えば、背景や効果音が継続率に応じて異なるように設定してもよい。
ステップS2106にて否定判定した場合、ステップS2109にてAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドを受信している場合、ステップS2110にてサブ側ATフラグをクリアする処理を実行し、ステップS2111にてAT終了演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための演出設定処理を実行する。AT終了演出は、例えば、図51(b)に示すように、ATモードが終了する旨の表示(「またね」といった文字表示)とともに、今回のATモードの継続セット数や獲得メダル数の報知を行う演出が設定されている。
ステップS2109にて否定判定した場合、ステップS2112にてセット更新コマンドを受信しているか否かを判定する。セット更新コマンドを受信しており、ATモードの1セットが終了し、次のセットに移行する場合、ステップS2113にてセット更新用処理を実行する。セット更新用処理では、前回のセットの継続条件の有無に関する情報等を今回のセットの開始に際してクリアする処理を実行したり、今回のセットのゲーム数を上記のゲーム数カウンタに入力する処理を実行したりする。
ステップS2112にて否定判定した場合、ステップS2114にて停止時前兆演出設定処理を実行する。既に説明した通り、本実施形態では、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選がゲームの開始だけではなく終了時にも実行され、その結果に基づいて前兆コマンドが出力され得る。停止時前兆演出設定処理は、ゲームの終了に際して出力される前兆コマンドに基づいて前兆モードの各種演出を設定する処理を実行する。かかる停止時前兆モード設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2103、ステップS2105、ステップS2108、ステップS2111、ステップS2113若しくはステップS2114の処理を実行した後は、ステップS2115にて、ゲーム数管理処理を実行する。ゲーム数管理処理は、有利区間に移行してからATモード移行当選となるまでの天井までのゲーム数を管理するとともに、天井に到達した場合の演出を設定する処理である。かかるゲーム数関処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2115の処理を実行した後は、ステップS2116にてその他の全停止時演出設定処理を実行してから、本全停止時演出設定処理を終了する。ステップS2116では、BBの開始や終了に際して出力される各種コマンド対応する演出を行うための処理を行ったり、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
<CZ演出の概要>
開始時CZ演出設定処理や停止時CZ演出設定処理の説明に先立ち、本実施形態におけるCZモード中の各ゲームの演出の概要について、図54等を参照しながら説明する。
既に説明したとおり、本実施形態におけるCZモードでは、通常モードよりもATモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。そして、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、前兆ゲーム数が0ゲームに設定され、当該ゲームにてATモード移行当選となったことの報知が行われ、次ゲームからATモードが開始されるようにしている。つまり、本実施形態では、CZモード中の各ゲームにおいてATモード移行抽選の結果がそのゲームのうちに報知される、といったように完全告知型の報知態様が採用されている。このようにすることで、CZモードからATモードへの遊技の流れをよりスムーズなものとすることができるし、CZモード中の各ゲームの注目度を好適に高めることが可能となる。
CZモード中の各ゲームの具体的な演出としては、本実施形態では、補助表示部65において数字のキャラクタの変動領域を複数設け、当該複数の変動領域にて停止する数字のキャラクタが所定の組み合わせとなることでATモード移行抽選に当選していることの報知が行われるようにする。なお、本実施形態では、同一の数字のキャラクタが停止してゾロ目が形成された場合を所定の組み合わせとして設定している。例えば、図54(a1)〜図54(c1)に示すように、補助表示部65において数字のキャラクタの変動領域として、左から順に左変動領域SP1、中変動領域SP2、右変動領域SP3を設定し、これら変動領域SP1〜SP3に表示させる数字のキャラクタとして、1〜9までの数字のキャラクタを設定する。そして、各ゲームが開始される際に、これら変動領域SP1〜SP3における数字のキャラクタを、例えば、縦方向に変動表示させ、ストップスイッチ42〜44が操作されるたびに、左から順に数字のキャラクタを停止させる。図54(a1)は、左ストップスイッチ42が操作されて左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止した様子を示しており、図54(b1)は、中ストップスイッチ43が操作されて中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止した様子を示しており、図54(c1)は、右ストップスイッチ44が操作されて右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止した様子を示している。この場合、図54では、左変動領域SP1と中変動領域SP2に同一の数字である「1」のキャラクタが停止しているものの、右変動領域SP3には左中の数字とは異なる「4」のキャラクタが停止しており、所定の組み合わせが形成されていないことを示している。つまり、ATモード移行抽選に当選していないことの報知が行われている。
ここで、ストップスイッチ42〜44は、スロットマシン10の手前側に配置される初期位置から奥側に配置される操作位置に変位可能に設けられている。そして、ストップスイッチ42〜44は、操作位置から初期位置に向けて付勢手段としてのバネ等によって付勢されており、操作前は初期位置に配置されている。初期位置に配置されたストップスイッチ42〜44を操作位置に向けて押圧操作して、付勢手段の付勢力を上回る力を奥側に付与することで、ストップスイッチ42〜44は操作位置に向けて変位する。そして、ストップスイッチ42〜44から手等を離すと、上記の付勢手段による付勢力によって初期位置に復帰する。
ストップ検出センサ42a〜44aから主制御装置101への検知信号は、ストップスイッチ42〜44が初期位置から操作位置に変位した場合にOFF状態からON状態に変化し、ストップスイッチ42〜44が操作位置から初期位置に変位する場合にON状態からOFF状態に変化する。主制御装置101は、ストップスイッチ42〜44からの検知信号がOFF状態からON状態に立ち上がることを把握することで、ストップスイッチ42〜44が初期位置から操作位置に向けて変位したことを把握することが可能となり、ストップスイッチ42〜44からの検知信号がON状態からOFF状態に立ち下がることを把握することで、ストップスイッチ42〜44が操作位置から初期位置に向けて変位することを把握することが可能となる。
なお、以下の説明において、ストップスイッチ42〜44を初期位置から操作位置に向けて操作することを停止ON操作とも称し、ストップスイッチ42〜44を操作位置から初期位置に向けて操作すること(手等を離すこと)を停止OFF操作とも称する。また、各ストップスイッチ42〜44のうち最初の停止ON操作を第1停止ON操作、最初の停止OFF操作を第1停止OFF操作、2番目の停止ON操作を第2停止ON操作、2番目の停止OFF操作を第2停止OFF操作、3番目の停止ON操作を第3停止ON操作、3番目の停止OFF操作を第3停止OFF操作とそれぞれ称する。
CZモード中の演出において、上記の各変動領域SP1〜SP3の数字のキャラクタの停止は、ストップスイッチ42〜44の操作のうち、停止ON操作に基づいて実行される。すなわち、図54(a2)に示すように、左ストップスイッチ42を停止ON操作することで、左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止し、図54(b2)に示すように、中ストップスイッチ43を停止ON操作することで、中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止し、図54(c2)に示すように、右ストップスイッチ44を停止ON操作することで、右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止する。
なお、第1停止ON操作時に左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止し、第2停止ON操作時に中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止し、第3停止ON操作時に右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止する構成とし、数字のキャラクタが停止する各変動領域SP1〜SP3をストップスイッチ42〜44の停止順序とを一対一で対応付ける構成としているが、数字のキャラクタが停止する各変動領域SP1〜SP3を各ストップスイッチ42〜44とが一対一で対応付けられた構成としてもよい。具体的には、例えば、第1停止ON操作として中ストップスイッチ43を操作すると、中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止し、第2停止ON操作として右ストップスイッチ44を操作すると、右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止し、第3停止ON操作として左ストップスイッチ42を操作すると、左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止する構成としてもよい。
<開始時CZ演出設定処理>
開始時演出設定処理(図48)におけるステップS2010の開始時CZ演出設定処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、サブ側CZフラグがセットされているか否かを判定する。サブ側CZフラグがセットされていない場合には、そのまま本開始時CZ演出設定処理を終了する。サブ側CZフラグがセットされている場合、ステップS2202にて、CZゲーム数表示の更新処理を実行する。なお、CZモード中のゲーム数は、停止時CZ演出設定処理にて管理する構成としているが、補助表示部65におけるCZモードの残りゲーム数の表示(残りゲーム数画像GP、図54参照)は、ゲームの開始時に更新する構成としている。ステップS2202では、CZモードの残りゲーム数に応じて、対応する残りゲーム数画像GPをROM182の記憶エリアから読み出し、更新後の残りゲーム数画像GPが表示されるように補助表示部65を制御する。
CZゲーム数表示の更新処理を実行した後は、ステップS2203にて今回のゲームの開始時コマンドとして、特定役を示す抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。特定役を示す抽選結果コマンドを受信している場合、ステップS2204にて、今回のゲームのCZモード中演出として、第1停止ON操作時に停止させる数字のキャラクタと、第2停止ON操作時に停止させる数字のキャラクタとを同じ数字のキャラクタとなるテンパイ演出(図55(a))が行われるように設定する。テンパイ演出を行うことで、上記のようにATモード移行当選に対応する所定の組み合わせが形成されることへの期待感を高めることが可能となる。
これに対して、ステップS2203にて特定役を示す抽選結果コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2205に進み、特殊役を示す抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。特殊役を示す抽選結果コマンドを受信しておらず、今回のゲームの抽選結果が特定役でもなく特殊役でもない場合、ステップS2206にて今回のゲームの開始時コマンドとして、前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、開始時AT抽選用処理において、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選した場合には前兆コマンドが出力されるように設定されているところ、CZモード中に前兆コマンドを受信する場合とは、今回のゲームのATモード移行抽選にて当選したことを意味する。また、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、前兆ゲーム数は0ゲームに設定されるため、今回のゲームの次のゲームからATモードが開始される。
ステップS2206にて前兆コマンドを受信している場合、ステップS2204に進み、第1停止ON操作及び第2停止ON操作によって上記のテンパイ演出が行われるように演出を設定する。これに対して、前兆コマンドを受信していない場合、ステップS2207に進み、通常用テンパイ演出抽選処理を実行する。通常用テンパイ演出抽選処理では、例えば、今回のゲームの抽選結果に関わらず、約5%の確率でテンパイ演出が発生するように抽選を行う。そして、ステップS2208にて、上記のテンパイ演出の抽選処理にて当選したか否かを判定し、当選している場合には、ステップS2204に進んでテンパイ演出が行われるようにする。
これに対して、ステップS2208にてテンパイ演出の抽選処理にて非当選であったと判定した場合、ステップS2209にて第1停止ON操作時に停止させる数字のキャラクタと、第2停止ON操作時に停止させる数字のキャラクタとを異ならせるバラケ目演出(図55(b))が行われるように設定する。バラケ目演出を行うことで、上記のようにATモード移行当選に対応する所定の組み合わせが形成されることへの期待感を低くすることが可能となる。
ステップS2204にて、第1停止ON操作及び第2停止ON操作においてテンパイ演出が行われるように設定した後は、ステップS2210にて前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆コマンドを受信しており、今回のゲームのATモード移行抽選の結果が当選結果であった場合、ステップS2211にて、今回のゲームの第3停止ON操作に基づいて、爆弾演出を発生させるか否かを抽選により決定する。
爆弾演出は、図57(a)に示すように、第3停止ON時演出として右変動領域SP3に数字のキャラクタを停止させるとともに、爆弾のキャラクタ(爆弾画像BP)を表示する演出である。爆弾演出では、その後、第3停止OFF操作が行われた後、図57(b)に示すように、当該爆弾画像BPが爆発する爆発画像EPが表示される爆発演出が実行されたり、図59(a)に示すように、爆弾画像BPが爆発せずに不発画像NPが表示される不発演出が実行されたりする。爆弾演出が爆発演出に切り替わると、図58(a)に示すように、各変動領域SP1〜SP3にて所定の組み合わせが形成されていなかった状態から、所定の組み合わせが形成された状態に切り替わり、ATモード移行抽選に当選したことの報知が行われるとともに、図58(b)に示すように、AT当選演出が行われる。これに対して、爆弾演出が不発演出が実行されると、図59(b)に示すように、各変動領域SP1〜SP3にて所定の組み合わせが形成されていなかった状態が維持されて、ATモード移行抽選に当選しなかったことの報知として外れ再表示演出が行われる。
ここで、爆弾画像BPは、右変動領域SP3の数字のキャラクタとは重ならない領域に表示されるように設定されており、具体的には、中変動領域SP2の数字のキャラクタの前面に表示されて当該数字のキャラクタと重なる一方、右変動領域SP3の数字のキャラクタとは重ならず、更に左変動領域SP1の数字のキャラクタとも重ならない位置に表示されるようにしている。このようにすることで、爆弾画像BPが表示されることによって、第3停止ON操作時に停止される右変動領域SP3の数字のキャラクタを把握することが困難となったり把握することができなくなったりすることを好適に回避することができる。
これに対して、爆発画像EP(図57(b))は、各変動領域SP1〜SP3に停止している数字のキャラクタの前面に表示されてこれら数字のキャラクタと重なるように表示される。より詳しくは、本実施形態では、数字のキャラクタが視認できなくなる程度に爆発画像EPが表示されるように設定されている。このようにすることで、爆発後に数字のキャラクタを所定の組み合わせが形成されている状態とする場合に違和感を与えにくくすることが可能となる。
ステップS2211の当選時爆弾演出抽選処理では、ゲームの抽選結果に応じて爆弾演出を発生させるか否かを決定する。本実施形態では、例えば、特定役のうちチャンス目Aを契機とする抽選の方がチャンス目Cを契機とする抽選よりも爆弾演出が発生し易いといったように、ATモード移行抽選に当選しにくい結果ほど爆発演出が発生し易くなるようにしている。爆弾演出抽選処理を実行した後は、ステップS2212にて爆弾演出抽選に当選したか否かを判定し、当選していなければ、ステップS2213にて、第3停止ON操作によって、上記のテンパイ演出にて停止させている数字のキャラクタと同じ数字のキャラクタが停止して所定の組み合わせが形成されたゾロ目演出(図56(a))が行われるように設定する。そして、ステップS2214にて、今回のゲームの第3停止OFF操作に基づいてAT当選演出(図56(b))が行われるように設定してから、本開始時CZ演出設定処理を終了する。AT当選演出は、ATモード移行当選となったことを祝福するように、例えば、軍人のキャラクタが雄たけびを上げる様子が補助表示部65にて表示されるように設定されている。
ステップS2212にてATモード移行当選時の爆発演出抽選に当選しなかった場合、ステップS2215にて、第3停止ON操作時に上記のテンパイ演出にて停止させている数字のキャラクタとは異なる数字のキャラクタを停止させるテンパイ外れ演出(図55(a))が行われるように設定する。また、ステップS2210にて前兆コマンドを受信していないと判定した場合も、ステップS2216にて第3停止ON操作時に上記のテンパイ演出にて停止させている数字のキャラクタとは異なる数字のキャラクタを停止させるテンパイ外れ演出(図55(a))が行われるように設定する。更に、テンパイ演出ではなくバラケ目演出が行われる場合において、ステップS2209の処理を実行した後は、ステップS2217にて第3停止ON操作時にランダムな数字のキャラクタを停止差させるバラケ目演出(図55(b))が行われるように設定する。
ステップS2216又はステップS2217の処理を実行した後は、ステップS2218に進む。ステップS2218では、各種フラグ格納エリア183aに特殊役フラグがセットされているか否かを判定する。特殊役フラグは、特殊役当選時にステップS2222にてセットされるフラグである。今回はステップS2205にて否定判定しているので、特殊役フラグがセットされていない場合であり、ステップS2218では否定判定し、ステップS2219に進む。
ステップS2219では、今回のゲームの第3停止ON操作に基づいて、爆弾演出を発生させるか否かを抽選により決定する。
ステップS2219のATモード移行非当選時の爆弾演出抽選処理では、ゲームの抽選結果に応じて爆弾演出を発生させるか否かを決定する。例えば、特定役を契機とする抽選の方が特定役以外を契機とする抽選よりも爆弾演出が発生し易くするようにする。爆弾演出抽選処理を実行した後は、ステップS2220にて爆弾演出抽選に当選したか否かを判定し、当選していなければ、そのまま開始時CZ演出設定処理を終了する。爆弾演出抽選に当選している場合、ステップS2221にて第3停止ON操作に基づいて爆弾画像BPが表示されるように設定してから、本開始時CZ演出設定処理を終了する。
このように、各ゲームの抽選結果と、開始時に実行されるATモード移行抽選の結果とに応じて、変動領域SP1〜SP3においてゾロ目演出が行われてATモード移行抽選に当選したことの報知が行われたり、テンパイ外れ目演出やバラケ目演出が行われることによってATモード移行抽選に当選していないことの報知が行われる。
これに対して、ゲームの抽選結果が特殊役である場合には、当該ゲームにおけるストップスイッチ42〜44の操作態様が第1操作態様であればATモード移行抽選が行われるものの、第2操作態様であるとATモード移行抽選は行われない。そうすると、上記の通り、特殊役当選時においては、開始時AT抽選用処理ではATモード移行抽選が行われず、停止時AT抽選用処理にてATモード移行抽選が行われるようにしている。そのため、CZモードの開始時では特殊役に当選していることは判別可能であるものの、ATモード移行抽選の当否は把握することができない。そこで、本実施形態では、特殊役に基づいて停止時に実行されるATモード移行抽選の結果に対応する演出を、各変動領域SP1〜SO3の変動表示として事前に開始するようにしながら、停止時のATモード移行抽選が実行されてから、当該事前に開始した演出をATモード移行抽選の結果に対応させて修正するように設定している。
具体的には、ステップS2205にて特殊役を示す抽選結果コマンドを受信していると判定した場合、ステップS2222にて各種フラグ格納エリア183aに特殊役フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS2223にて特殊役用のテンパイ演出抽選処理を実行する。本テンパイ演出抽選処理は、上記のステップS2207におけるテンパイ演出抽選処理とは当選確率が異なるように設定されており、具体的には特殊役当選時の方が特殊役ではなく且つ特定役でもない場合よりもテンパイ演出が発生し易くなるように設定されており、より詳しくは、ステップS2223では30%の確率でテンパイ演出が発生するように設定されている。
ステップS2223にてテンパイ演出抽選処理を実行した後は、ステップS2208にてテンパイ演出抽選に当選したか否かを判定し、当選している場合には、ステップS2204にてテンパイ演出の設定用の処理を行う。ちなみに、特殊役当選時においては、開始時AT抽選用処理にて前兆コマンドが出力されることはないため、テンパイ演出を行った場合であっても、ステップS2210にて否定判定し、ステップS2216にてテンパイ外れ演出が行われるように設定される。
一方、ステップS2208にてテンパイ演出抽選に非当選であると判定した場合には、ステップS2209及びステップS2217にてバラケ目演出が行われるように設定される。
ステップS2216又はステップS2217の処理を実行した後は、上記のように、ステップS2218に進み、上記の特殊役フラグがセットされているか否かを判定する。今回は特殊役フラグがセットされているため、ステップS2218にて肯定判定し、ステップS2221に進む。ステップS2221では、上記の通り、第3停止ON操作に基づいて爆弾画像BPが表示されるように設定する。
つまり、特殊役当選ゲームでは、特殊役非当選時よりもテンパイ演出が発生し易くなるように設定されているとともに、第3停止ON操作時に爆弾画像BPが表示される爆弾演出が必ず発生する。
<停止時CZ演出設定処理>
次に、停止時演出設定処理(図49)におけるステップS2105の停止時CZ演出設定処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2301では、上記の爆弾演出を実行中であるか否かを判定する。爆弾演出を実行中である場合には、ステップS2302にて今回の開始時コマンド又は停止時コマンドとして前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。上記の通り、CZモード中に前兆コマンドを受信する場合とは、ATモード移行抽選に当選した場合であり、開始時コマンドとして前兆コマンドを受信する場合とは、開始時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合であり、停止時コマンドとして前兆コマンドを受信する場合とは、特殊役当選時に第1操作態様にて操作されてATモード移行抽選が行われ、そのATモード移行抽選にて当選した場合である。そして、この場合においても、前兆ゲーム数が0ゲームに設定されるため、今回終了するゲームの次のゲームからATモードが開始される。
前兆コマンドを受信している場合、ステップS2303にて、今回の爆弾演出において爆弾画像BPが爆発画像EPに切り替わる爆発演出(図57(b))が行われるように設定する。そして、ステップS2304にて、爆発演出が終了する際にゾロ目演出(図58(a))が行われるように設定し、その後、ステップS2305にてゾロ目演出後にAT当選演出(図58(b))が行われるように設定してから、本停止時CZ演出設定処理を終了する。
これに対して、ステップS2302にて前兆コマンドを受信していない場合、ステップS2306に進み、今回の爆弾演出において爆弾画像BPが不発画像NPに切り替わる不発演出(図59(a))が行われるように設定する。そして、ステップS2307にて、当該不発演出が終了する際に、もともと表示していたテンパイ外れ目やバラケ目が表示される外れ再表示演出(図59(b))が行われるように設定する。
ステップS2308にて爆弾演出を実行していないと判定した場合、又はステップS2307の処理を実行した後は、ステップS2308にて各種カウンタエリア183bに設けられたCZゲーム数カウンタが0であるか否かを判定する。CZゲーム数カウンタは、CZモードの開始に際してCZモードのゲーム数(10)が入力される。CZゲーム数カウンタが0ではない場合には、ステップS2309にて当該CZゲーム数カウンタを1減算する処理を実行してから、本停止時CZ演出設定処理を終了する。この場合、上記の開始時CZ演出設定処理におけるステップS2202にて、ステップS2309にて減算されたCZゲーム数カウンタの値に対応する残りゲーム数画像GPが表示されるようにCZゲーム数表示の更新処理を行う。
ステップS2308にてCZゲーム数カウンタが0である場合、ステップS2310にてCZモード終了演出が行われるように設定する処理を実行してから、停止時CZ演出設定処理を終了する。CZモード終了演出は、図50(b)に示すように、CZモードの残りゲーム数が0となり、CZモードが終了したことを報知する演出が設定されている。なお、ステップS2306の不発演出やステップS2307の外れ再表示演出を設定した場合、これら不発演出や外れ再表示演出が行われた後でCZモード終了演出が行われるように設定する。
<特殊役当選ゲームの演出>
次に、CZモード中の特殊役当選ゲームの演出の様子を、図60のタイミングチャートを参照しながら説明する。図60(a1)は、特殊役当選ゲームで第1操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作されてATモード移行抽選に当選した場合を示しており、図60(b1)は、特殊役当選ゲームで第2操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作されてATモード移行抽選に非当選となった場合を示している。既に説明した通り、特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作すると第33小役入賞が成立して1枚のメダル払出が行われる一方、特殊役当選ゲームで第2操作態様にて操作すると第1小役入賞〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が行われる。
ta1にてスタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、当該ta1の開始操作に基づき抽選処理が行われ、特殊役に当選した場合、当該ta1にて実行される開始時AT抽選用処理ではATモード移行抽選にて非当選となる。また、CZモード中においては、ta1の開始操作に基づき各変動領域SP1〜SP3における数字のキャラクタの変動表示が開始される。
ta2にて第1停止ON操作が行われると、図60(a2)に示すように、左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止する。また、ta3にて第2停止ON操作が行われると、図60(a3)に示すように、中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止する。図においては、特殊役用のテンパイ演出抽選処理(ステップS2220)にて当選した場合を示しており、図60(a3)では、テンパイ演出が行われている。そして、ta4にて第3停止ON操作が行われると、図60(a4)に示すように、テンパイ外れ演出となるように右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止するとともに、爆弾演出が開始される。これら、図60(a2)〜図60(a4)の演出は、開始時CZ演出設定処理にて設定され、特殊役に基づく停止時のATモード移行抽選が行われるよりも前に設定される事前演出に相当する。
上記の通り、主制御装置101側の入賞結果対応処理(図37)は、リール制御処理(図22)におけるステップS415にて実行され、払出判定処理(ステップS413)よりも後に実行される。つまり、入賞結果対応処理は、各リール32L,32M,32Rが停止した後、当該停止に基づくメダル払出が完了してから実行される。
この場合、ta4の第3停止ON操作に基づき爆弾演出が開始された後、ta5にて第3停止OFF操作が行われると、第33小役入賞に基づくメダル払出が開始される。そして、ta6にてメダル払出が完了した後、停止時AT抽選用処理が実行され、その結果として、前兆コマンドを受信してta6にて爆弾演出が爆発演出に切り替わる(図60(a5))。その後、ta7にて、爆発演出からゾロ目演出に切り替わり(図60(a6))、ta8にて、AT当選演出が実行される(図60(a7))。このようにして、ta1にて開始されたゲーム内でATモード移行抽選に当選したことの報知(図60(a7))が行われる。この場合、当該ゲームの次のゲームからATモードが開始される。
特殊役当選ゲームで第2操作態様にて操作した場合、図60(b1)に示すように、tb1にて行われた開始操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、tb2の第1停止ON操作に基づき左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止し(図60(b2))、tb3の第2停止ON操作に基づき中変動領域SP2に数字のキャラクタが停止し(図60(b3))、tb4の第3停止ON操作に基づき右変動領域SP3に数字のキャラクタが停止するとともに、爆弾演出が開始される(図60(b4))。これら、図60(b2)〜図60(b4)の演出も、開始時CZ演出設定処理にて設定され、特殊役に基づく停止時のATモード移行抽選が行われるよりも前に設定される事前演出に相当する。
上記の通り、特殊役当選ゲームで第2操作態様にて操作すると、第33小役入賞時よりもメダル払出数の多い第1小役入賞〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が行われる。
そうすると、tb5にて第3停止OFF操作を行ってから、第33小役入賞時の1枚のメダル払出が完了するtb6よりも後であるtb7にて第1小役入賞〜第6小役入賞に基づく8枚のメダル払出が完了する。つまり、入賞結果対応処理における停止時AT抽選用処理は、tb6よりも後であるtb7にて実行され、当該停止時のATモード移行抽選の結果もtb7に把握可能となる。
この場合、tb4から開始された爆弾演出は、tb7にて不発演出に切り替わり、その後、tb8にて外れ再表示演出が行われて、今回のゲームのATモード移行抽選の結果が外れ結果であったことが報知される。
図による詳細な説明は省略するが、特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作した場合において、停止時AT抽選用処理にてATモード移行当選とならなかった場合、ta6の停止時CZ演出設定処理にて前兆コマンドを受信していないと判定することとなり、この場合、ta6にて爆弾演出が不発演出に切り替わり、その後、ta7にて外れ再表示演出が表示される。
このように、本実施形態では、ゲームの抽選結果が特殊役である場合、当該ゲームにおけるストップスイッチ42〜44の操作態様が第1操作態様であれば、1枚のメダル払出が生じ得るとともに、指示機能に関する処理の一処理であるATモード移行抽選が実行される一方、当該ゲームにおけるストップスイッチ42〜44の操作態様が第2操作態様であれば、第1操作態様の場合よりも多い8枚のメダル払出が生じ得るとともに、指示機能に関する処理の一処理であるATモード移行抽選が実行されない構成としている。そのため、持ちメダルの減りを少なくする遊技性では第2操作態様にて操作したほうが遊技者にとって有利となり、ATモード移行を目指す遊技性では第1操作態様にて操作したほうが遊技者にとって有利となる。このように、いずれの遊技を行うかを遊技者が選択可能となるため、遊技者の多様なニーズに応じた遊技機を提供することが可能となる。
そのうえで、特殊役当選ゲームにおいては、ゲームの開始時から特殊役に対応させた爆弾演出を行うように設定したうえで、当該特殊役当選ゲームの終了時に行われるATモード移行抽選の結果に応じて、爆弾演出を爆発演出とするか不発演出とするかを切り替えるようにしたことから、操作態様によって指示機能に関する処理の実行の有無や実行態様が異なる特殊役であっても、当該特殊役当選となったゲーム内で指示機能に関する処理の結果の報知を行うことが可能となる。これにより、指示機能に関する処理の結果報知を次のゲーム以降に持ち越さないようにすることができ、所謂完全告知タイプの報知態様として、各ゲームにおける結果報知への注目度を劇的に高めることが可能となる。
特に、本実施形態では、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、当該移行抽選に当選したゲームの次のゲームからATモードが開始されるようにしていることから、特殊役を契機としてATモード移行抽選に当選した場合であっても、当該ATモード移行当選を報知したうえで、次ゲームからATモードを開始させることが可能となる。よって、遊技結果や報知側の都合によってATモードの開始タイミングを遅らせる必要が生じず、処理の簡素化を図りながらスムーズな遊技性を実現することができる。
停止時AT抽選用処理はメダルの払い出しが完了した後で実行されるため、第3停止OFF操作が行われてから停止時AT抽選用処理が行われるまでの期間は、特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作した場合と、特殊役当選ゲームにおいて第2操作態様にて操作した場合とで、異なるようになる。つまり、図57(a1)及び図57(a2)のように第3停止ON操作にて爆弾演出が開始された場合において、図57(b2)のように第3停止OFF操作が行われてから、図57(b1)のように爆発演出が発生するまでの期間は、第33小役入賞に基づく1枚のメダル払出が完了するまでのA期間(図60におけるta5からta6)であるのに対し、第3停止ON操作にて爆発演出が開始された場合において、図59(b2)のように第3停止OFF操作が行われてから、図59(b1)のように不発演出が発生するまでの期間は、第1小役入賞〜第6小役入賞に基づく8枚のメダル払出が完了するまでのB期間(図60におけるtb5からtb6)であり、A期間よりもB期間の方が長くなるように設定されている。この場合、爆弾演出がATモード移行当選側の爆発演出に切り替わるタイミングの方が、ATモード移行非当選側の不発演出に切り替わるタイミングよりも早いタイミングで到来する。このようにすることで、ATモード移行当選側の演出を行う場合に、各変動領域SP1〜SP3を利用したゾロ目演出だけではなく、AT当選演出を行う時間を担保することが可能となる。
上記のように、本実施形態では、爆弾演出は特殊役当選ゲームだけではなく、ATモード移行当選時の爆弾演出抽選処理(ステップS2211)やATモード移行非当選時の爆弾演出抽選処理(ステップS2219)にて当選した場合も発生し得る構成としているところ、爆弾演出が行われている状況において、第3停止OFF操作が行われてから停止時CZ演出設定処理が行われるまでの待機期間は、ゲームの抽選結果に応じて長さが異なっている。
具体的には、図61に示すように、特殊役当選ゲームにおける第3停止OFF操作が行われてから停止時CZ演出設定処理が行われるまでの待機期間は、第1操作態様であれば1枚のメダル払出が行われる期間に相当するA期間であって、より具体的には約0.5secである。これに対して、特殊役当選ゲームにおける上記の待機期間は、第2操作態様であれば8枚のメダル払出が行われる期間に相当する期間でありA期間よりも長いB期間であって、より具体的には約4.0secである。
スイカ当選ゲームにおける待機期間は、3枚のメダル払出が行われる期間に相当する期間でありA期間よりも長くB期間よりも短いC期間であって、より具体的には約1.5secである。
また、本実施形態では、再遊技結果のうち、通常リプA〜C入賞に基づく再遊技処理にて当該通常リプA〜C当選となったゲームのベット数と同数のベットが設定される期間と、チャンス目A〜CやチェリーA〜C入賞に基づく再遊技処理にて当該チャンス目A〜CやチェリーA〜C当選となったゲームのベット数と同数のベットが設定される期間とが異なるように設定されており、通常リプA〜Cにおけるベットの期間の方がチャンス目A〜CやチェリーA〜Cにおけるベットの期間よりも長くなるように設定されている。また、チャンス目A〜CやチェリーA〜Cによるベットの期間は、同じ枚数のメダル払出が行われる期間と同じ長さの期間となるように設定されている。このようにして、再遊技結果により構成されるチャンス目A〜CやチェリーA〜Cといった特定役が、スイカのようなメダル払出が行われる小役結果と同じ扱いである印象を与えるとともに、通常リプA〜Cのような再遊技結果とは異なる結果である印象を与えることが可能となっている。
そうすると、通常リプA〜C当選ゲームにおける上記の待機期間は、3枚のベットが行われる期間に相当する期間であり、スイカ当選ゲームにおける上記のC期間よりも長くB期間よりも短いD期間であって、より具体的には約3.0secである。
また、チャンス目A〜CやチェリーA〜C当選ゲームにおける上記の待機期間は、3枚のベットが行われる期間であっても3枚のメダル払出が行われる期間と同じ長さの期間であり、スイカ当選ゲームにおける上記のC期間と同じ長さであって、具体的には約1.5secである。
これらA期間〜C期間は、いずれも爆弾演出が爆発演出に移行する可能性がある期間であり、このように遊技結果に応じてメダルの払い出しに要する期間や再遊技処理におけるベット設定に要する期間が異なることを利用して、爆発演出が発生するまでの期間を多様化していることから、爆発演出が発生することへの期待感を好適に高めることが可能となる。
そして、特殊役当選ゲームにおける第1操作態様のA期間が最も爆発演出が発生し易く、次いでスイカ当選ゲームやチャンス目A〜CやチェリーA〜C当選ゲームのC期間が爆発演出が発生し易く、その次に、通常リプA〜C当選ゲームのD期間が爆発演出が発生し易く、特殊役当選ゲームにおける第2操作態様のB期間では爆発演出は発生しないように設定されている。そのうえで、A期間が最も短く、C期間、D期間、B期間の順で長くなるようにしていることから、より早期に爆発演出が発生することに期待させるながらも、少なくともD期間までは爆発演出の発生に期待を寄せさせることが可能となっており、爆発演出の注目度を好適に高めることが可能となる。
更に、押し順ベル当選ゲームとの関係では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されると、8枚のメダル払出が行われることから、上記の待機期間はB期間となる。この場合、押し順ベル当選時にはATモード移行抽選に当選しないように設定されていることから(図30)、B期間が経過してからAT当選報知側の演出に切り替える必要がなく、短い期間で演出を無理やり行おうとした場合の違和感や処理負荷の増大化を生じさせないようにすることができる。
また、押し順ベル当選時において、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応しない非正解操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されると、1枚のメダル払出が行われたりメダル払出が行われないことから、上記の待機期間は0又はA期間となる。つまり、1枚のメダル払出が行われるA期間であっても、いずれの小役入賞も成立していなかったり、第33小役入賞ではなく第9小役入賞〜第32小役入賞が成立していると、爆発演出が発生することはないため、停止出目への注目度を高めることができ、第33小役入賞が成立するように、第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作させるように促すことが可能となる。
<前兆ゲーム数について>
次に、前兆コマンドに基づいて設定される前兆モード中の演出について説明する。前兆モードとは、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選した場合において、当該移行抽選に当選していることを示唆する前兆演出が各ゲームで実行され得るようになるモードであり、設定された前兆ゲーム数が0となるゲームにて、ATモード移行当選となったことの報知やCZモード移行当選となったことの報知が行われるように設定されている。
既に説明した通り、前兆ゲーム数は、主制御装置101側の開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理において、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選した場合に前兆ゲーム数抽選処理(ステップS817、ステップS1320)にて決定される。そして、CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合には、前兆ゲーム数は0ゲームに設定されることは上述の通りである。
ここでは、通常モード中の前兆ゲーム数について図62を参照しながら詳細に説明する。
上記の通り、前兆ゲーム数としては、0ゲーム〜40ゲームのいずれかが選択されるように設定されている。本実施形態では、開始時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合と、停止時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合とで、選択され易い前兆ゲーム数が異なるように設定されている。また、開始時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合と、停止時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合とで、選択され易い前兆ゲーム数が異なるように設定されている。更に、開始時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合と、開始時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合とで、選択され易い前兆ゲーム数が異なるし、停止時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合と、停止時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合とで、選択され易い前兆ゲーム数が異なるように設定されている。
具体的には、開始時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合、1ゲーム〜5ゲーム、15ゲーム〜40ゲームのいずれかが前兆ゲーム数として設定されるのに対して、停止時AT抽選用処理にてATモード移行抽選に当選した場合、1ゲームから12ゲームのいずれかが前兆ゲーム数として設定される。また、開始時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合、1ゲーム〜32ゲームのいずれかが前兆ゲーム数として設定されるのに対して、停止時AT抽選用処理にてCZモード移行抽選に当選した場合、1ゲーム〜7ゲームのいずれかが前兆ゲーム数として設定される。
停止時AT抽選用処理にてATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選する場合とは、特殊役当選時に第1操作態様にて操作した場合のみであり、遊技者はその移行当選の契機となった特殊役当選ゲームを明確に把握している可能性が高い。これに対して、開始時AT抽選用処理にてATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選する場合とは特定役当選が契機となることが多いものの、チャンス目A〜CやチェリーA〜Cは再遊技結果により構成されているため取りこぼしは生じないし、取りこぼしの有無は移行抽選の当否結果は影響しないことから、遊技者はその移行当選の契機となった特定役当選ゲームを見逃してしまう可能性もある。更に、CZモード移行抽選に関しては、特定役ではなく通常リプA〜Cでも移行当選となり得るようにしていることから、どのゲームでCZモード移行当選となったかを判別することは困難である。そこで、移行当選となったことに気付かない可能性がある開始時AT抽選用処理における前兆ゲーム数を比較的長いゲーム数が選択され易くすることで、どのような状況からもATモードやCZモードの移行当選となり得る印象を与えることが可能となり、移行当選となったことの報知が行われた場合の驚きを提供することができるし、そのようにすることで、通常モードの各ゲームの注目度低下を抑制することが可能となる。また、逆に、特殊役が契機となる停止時AT抽選用処理において決定される前兆ゲーム数を、開始時AT抽選用処理において決定される前兆ゲーム数よりも短いゲーム数が選択され易くすることで、その当選し易い移行抽選が実行されたことを把握してからその当否結果が報知されるまでの期間を短くし、遊技の中だるみを生じさせないようにすることができる。
また、ATモード移行抽選に当選した場合と、CZモード移行抽選に当選した場合とを比較すると、開始時AT抽選用処理及び停止時AT抽選用処理のいずれであっても、設定される前兆ゲーム数がATモード移行抽選に当選している場合のほうが長い前兆ゲーム数となり易いように設定されている。このようにすることで、各ゲームの前兆演出等から、前兆モードであることを把握した遊技者としては、なるべく長く当該前兆モードが継続することを望むようになり、遊技者のATモードへの期待感を利用して注目度が高められるゲームの割合を増やすことが可能となる。
特に、開始時AT抽選用処理にてATモード移行当選時に設定される前兆ゲーム数と、開始時AT抽選用処理にてCZモード移行当選時に設定される前兆ゲーム数とでは、CZモード移行当選時には32ゲームまでの前兆ゲーム数が選択されるのに対して、ATモード移行当選時には33ゲーム以上の前兆ゲーム数が選択され得るように設定されている。このようにすることで、前兆モードであることを把握した遊技者は、それが33ゲーム以上継続することに期待感を寄せながら前兆モード中の各演出を注目するようになり、各演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
また、本実施形態では、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選していなくても、前兆モード中の演出と同じ又は似た前兆演出が実行されるとともに、最終的にATモード移行当選となったことの報知やCZモード移行当選となったことの報知が行われない疑似前兆モードが設定されている。
疑似前兆モードのゲーム数としては、1ゲーム〜6ゲーム及び10ゲーム〜18ゲームのいずれかが選択されるように設定されている。この場合、前兆演出が行われている状況が19ゲーム以上継続することで、ATモード移行当選又はCZモード移行当選に基づく前兆モードであることが確定する。そのため、前兆演出から前兆モード又は疑似前兆モードであることを把握した遊技者は、そのモードが19ゲーム以上継続することを望むようになり、各ゲームへの注目度を好適に高めることが可能である。
そして、主制御装置101における開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理では、上記のように設定された前兆ゲーム数テーブルに基づいて、前兆ゲーム数を決定し、その前兆ゲーム数の情報を含む前兆コマンドを表示制御装置81へ出力する。
以下、表示制御装置81側の処理である、開始時前兆演出設定処理、停止時前兆演出設定処理、及びゲーム数管理処理を説明する。
<開始時前兆演出設定処理>
先ず、開始時前兆演出設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。開始時前兆演出設定処理は、開始時演出設定処理(図48)におけるステップS2008にて実行される処理である。
ステップS2401では、現状の表示モードが通常モードであるか否かを判定する。CZモードやATモードである場合や、通常区間である場合は、そのまま本開始時前兆演出設定処理を終了する。通常モードである場合は、ステップS2402に進む。
ステップS2402では、各種カウンタエリア183bに設けられたサブ側前兆カウンタが0よりも大きい値となっているか否かを判定する。サブ側前兆カウンタは、前兆モードや疑似前兆モードに設定される場合に前兆ゲーム数に相当する値が入力され、ゲームの消化に際して1ずつ減算されるカウンタである。つまりステップS2402の処理は、前兆モードや疑似前兆モード中であるか否かを判定する処理である。
サブ側前兆カウンタが0であり、前兆モードや疑似前兆モード中ではないと判定した場合、ステップS2403にて、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆コマンドを受信していない場合、ステップS2404にて、疑似前兆抽選処理を実行する。疑似前兆抽選処理は、上記の疑似前兆モードに設定するか否かを抽選により決定する処理である。当該疑似前兆抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから疑似前兆抽選用のテーブルを取得し、今回のゲームの抽選結果に応じて疑似前兆モードに設定するか否かの抽選を行う。本実施形態における疑似前兆抽選用のテーブルでは、各ゲームの抽選結果として出現しにくい結果ほど疑似前兆抽選に当選し易くなるように設定されており、例えば、チャンス目Cよりもチャンス目Aの方が疑似前兆抽選に当選し易くなるように設定されている。つまり、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選し易い結果にてこれらの移行抽選に非当選となった場合には、疑似前兆モードとなり易くなるように設定されている。
疑似前兆抽選処理を実行した後は、ステップS2405にて疑似前兆抽選に当選したか否かを判定し、非当選であった場合には、そのまま開始時前兆演出設定処理を終了する。疑似前兆抽選に当選している場合、ステップS2406にて、各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグをセットする処理を実行し、ステップS2407にて疑似前兆ゲーム数抽選処理を実行する。疑似前兆ゲーム数抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから上記の疑似前兆モード用のゲーム数テーブル(図62)を取得して、今回の疑似前兆モードにおける前兆ゲーム数を抽選により決定する。
これに対して、ステップS2403にて、前兆モードや疑似前兆モードではない状況にて前兆コマンドを受信している場合、ステップS2408に進む。ステップS2408では、受信している前兆コマンドがATモード移行抽選に当選となったことを契機とするものか否かを判定する。ATモード移行抽選に当選となったことを契機として出力された前兆コマンドではなく、CZモード移行抽選に当選となったことを契機とするものである場合、ステップS2409にて各種フラグ格納エリア183aにサブ側CZモード当選フラグをセットする処理を実行する。一方、ATモード移行抽選に当選となったことを契機とするものである場合は、ステップS2410にて各種フラグ格納エリア183aにサブ側ATモード当選フラグをセットする処理を実行する。ステップS2409又はステップS2410の処理を実行した後は、ステップS2411にて、受信している前兆コマンドに設定されている前兆ゲーム数の情報を把握する処理を実行する。
ステップS2407にて疑似前兆ゲーム数抽選処理を実行した後、又はステップS2411にて前兆モード用の前兆ゲーム数を把握する処理を実行した後は、ステップS2412にて上記のサブ側前兆カウンタに疑似前兆モード又は前兆モードの前兆ゲーム数に相当する値を入力する処理を実行する。かかる処理によって、次のゲームのステップS2402では肯定判定することになる。
ステップS2412の処理を実行した後は、ステップS2413にて、ステップS2412にて入力したゲーム数が所定ゲーム数(8ゲーム)以下であるか否かを判定する。8ゲーム以下である場合、ステップS2414にて、今回の前兆モードや疑似前兆モードにおける前兆演出として第1前兆モード演出を設定する処理を実行してから、本開始時前兆演出設定処理を終了する。本実施形態における第1前兆モード演出では、最大所定ゲーム(8ゲーム)に亘って連続する連続演出が設定されており、例えば、メインキャラクタが敵キャラクタを探して旅に出る演出が設定されている。そして、前兆ゲーム数の残りゲーム数に応じてメインキャラクタの行く先が決定され、各ゲームで敵キャラクタに遭遇するか否かの報知が行われる。前兆ゲーム数が0となるゲームでは、前兆モードであれば敵キャラクタに遭遇してこれらかバトルが開始される様子が表示され、疑似前兆モードであれば敵キャラクタに遭遇せずに捜索を諦める様子が表示される。
ステップS2413にて前兆ゲーム数が所定ゲーム数よりも多いと判定した場合、ステップS2415にて、サブ側ATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。サブ側ATモード当選フラグがセットされておらず、CZモード移行当選を契機とする前兆モードであったり、疑似前兆モードである場合、ステップS2416にて、今回の前兆モードや疑似前兆モードにおける前兆演出として第2前兆モード演出を設定する処理を実行してから、本開始時前兆演出設定処理を終了する。本実施形態における第2前兆モード演出では、少なくとも所定ゲーム(8ゲーム)よりも多いゲーム数に亘って連続する連続演出が設定されており、例えば、メインキャラクタが敵キャラクタとのバトルに向けて、トレーニングをする演出が設定されている。そして、前兆ゲーム数の残りゲーム数に応じてメインキャラクタのトレーニング内容が決定され、当該決定されたトレーニングを行う様子が表示されるとともに、各ゲームで敵キャラクタとのバトルが開始されるか否かの報知が行われる。前兆ゲーム数が0となるゲームでは、前兆モードであれば敵キャラクタとのバトルが開始される様子が表示され、疑似前兆モードであればトレーニングにてメインキャラクタがけがをして敵キャラクタとのバトルを諦める様子が表示される。
ステップS2415にてサブ側ATモード当選フラグがセットされていると判定し、今回の前兆モードがATモード移行当選を契機とする前兆モードであって、前兆ゲーム数が所定ゲーム数よりも多い場合、ステップS2417に進む。ステップS2417では、第3前兆抽選処理を実行する。
ここで、本実施形態では、前兆モード中の演出として、上記の第1前兆モード演出と第2前兆モード演出の他に、選択された場合にはATモード移行当選であることが確定する第3前兆モード演出が設定されている。第本実施形態における3前兆モード演出では、少なくとも所定ゲーム(8ゲーム)よりも多いゲーム数に亘って連続する連続演出が設定されており、例えば、メインキャラクタが敵キャラクタとのバトルに向けて、狭い部屋で作戦を練る様子が表示される演出が設定されている。そして、前兆ゲーム数の残りゲーム数に応じてメインキャラクタが作戦を閃いたり悩んだりする様子が表示され、各ゲームで敵キャラクタとのバトルが開始されるか否かの報知が行われる。前兆ゲーム数が0となるゲームでは、敵キャラクタとのバトルが開始される様子が表示される。
ステップS2417では、上記の第3前兆モード演出を設定するか否かを抽選により決定する。本実施形態では、第3前兆抽選処理の当選確率が、主制御装置101のメイン処理における当選確率の設定処理にて設定される設定値に応じて異なるように設定されており、設定6が最も当選確率が高く、設定1が最も当選確率が低くなる、といったように、高設定ほど第3前兆モード演出が発生し易くなるように設定されている。
ステップS2417にて第3前兆抽選処理を実行した後は、ステップS2418にて第3前兆抽選処理にて当選したか否かを判定し、当選していない場合には、ステップS2416にて第2前兆モード演出を設定する処理を実行してから、本開始時前兆演出設定処理を終了する。一方、第3前兆抽選処理にて当選している場合、ステップS2719にて第3前兆モード演出を設定する処理を実行してから、本開始時前兆演出設定処理を終了する。
以上のように、前兆コマンドを受信することに基づいて前兆モードの各演出が設定され、また、前兆モードではない状況で疑似前兆抽選に当選することで疑似前兆モードの各演出が設定される。そして、ステップS2402にてサブ側前兆カウンタが0よりも大きいと判定し、既に前兆モードや疑似前兆モードの設定が行われている状況で開始されるゲームでは、ステップS2420に進み、疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定することで、前兆モードと疑似前兆モードとのいずれであるかを把握する。
疑似前兆モードである場合、ステップS2421に進み、今回のゲームの開始時コマンドとして前兆コマンドを受信したか否かを判定する。前兆コマンドを受信しており、疑似前兆モード中にATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選した場合、ステップS2422にて疑似前兆フラグをクリアしてから、ステップS2408に進む。この場合、疑似前兆モードの演出内容を、前兆モードの演出内容に変更する処理(ステップS2408〜ステップS2419)が実行される。
ステップS2420にて疑似前兆モードではなく前兆モードであると判定した場合や、ステップS2421にて疑似前兆モードであっても今回のゲームの開始時コマンドとして前兆コマンドを受信していない場合は、ステップS2423に進み、サブ側前兆カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2424にてサブ側前兆カウンタの値に応じた前兆演出が、補助表示部65やスピーカ64にて行われるように設定する処理を実行してから、本開始時前兆演出設定処理を終了する。
<停止時前兆演出設定処理>
次に、停止時前兆演出設定処理について、図64のフローチャートを参照しながら説明する。停止時前兆演出設定処理は、全停止時演出設定処理(図49)におけるステップS2114にて実行される処理である。
ステップS2501では、ステップS2401と同様に、通常モードであるか否かを判定し、CZモードやATモードである場合や通常区間中である場合は、そのまま停止時前兆演出設定処理を終了する。通常モードである場合、ステップS2502にて、サブ側前兆カウンタが0よりも大きいか否かを判定して、既に前兆モードや疑似前兆モードであるか否かを把握する。サブ側前兆カウンタが0である場合、ステップS2503にて今回のゲームの停止時コマンドとして前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。受信していない場合には、そのまま本停止時前兆演出設定処理を終了する。すなわち、停止時前兆演出設定処理では、疑似前兆モードの設定用の処理が設けられていない。このように、疑似前兆モードの設定に関しては開始時前兆演出設定処理に委ねることで、処理の重複を解消し、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
前兆コマンドを受信している場合、ステップS2504に進む。既に説明した通り、停止時コマンドとして前兆コマンドが出力される場合とは、特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作されたうえで、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に当選した場合である。この場合、ステップS2504では、ATモード移行当選に基づく前兆コマンドであるか否か、すなわち、特殊役当選時に第1操作態様にて操作して指示機能に関する処理のうちのATモード移行抽選に当選した場合であるか否かを判定する。第1操作態様にて操作したもののATモード移行抽選には当選せず、指示機能に関する処理のうちのCZモード移行抽選に当選した場合、ステップS2505にてサブ側CZモード当選フラグをセットする処理を実行する。一方、ATモード移行抽選に当選している場合、ステップS2506にてサブ側ATモード当選フラグをセットする処理を実行する。ステップS2505又はステップS2506の処理を実行した後は、ステップS2507にて前兆ゲーム数を把握する処理を実行する。
前兆ゲーム数を把握した後は、ステップS2508〜ステップS2515にて、上記のステップS2512〜ステップS2519の処理と同様に、サブ側前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を実行した後、前兆ゲーム数が所定ゲーム数以下であれば、第1前兆モード演出が行われるようにし、所定ゲーム数よりも多ければ、第2前兆モード演出又は第3前兆モード演出が行われるようにしてから、本停止時前兆演出設定処理を終了する。なお、本実施形態における、ステップS2513の第3前兆抽選処理の当選確率と、ステップS2417の第3前兆抽選処理の当選確率とは異なり得るように設定されており、具体的には、ステップS2513では、低設定ほど第3前兆抽選に当選し易く、ステップS2417では高設定ほど第3前兆抽選に当選し易くなるように設定されている。このようにすることで、設定値の予測を行ううえでは、開始時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選に当選したのか、停止時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選に当選したのかを把握する必要が生じるようになり、各ゲームの抽選結果への注目度を好適に高めることが可能となる。また、このようにすることで、開始時と停止時とを合わせると、設定値による第3前兆モード演出の発生率を平均化することが可能となる。
ステップS2502にてサブ側前兆カウンタが0よりも大きいと判定した場合、ステップS2516にて疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合、ステップS2517にて今回のゲームの停止時コマンドとして、前兆コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合には、ステップS2518にて疑似前兆フラグをクリアしてから、ステップS2504〜ステップS2515にて、疑似前兆モードから前兆モードに書き換える処理を実行する。ステップS2516にて疑似前兆モードではない場合や、ステップS2517にて前兆コマンドを受信していない場合には、そのまま本停止時前兆演出設定処理を終了する。
<ゲーム数管理処理>
次に、ゲーム数管理処理について、図65のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理は、全停止時演出設定処理(図49)におけるステップS2115にて実行される処理であり、補助表示部65における有利区間移行後のゲーム数の表示を更新したり、天井ゲーム数に到達した場合の演出を設定する処理を実行する。
ステップS2601では、通常モード又はCZモードであるか否かを判定し、ATモードである場合や通常区間中である場合は、そのまま停止時前兆演出設定処理を終了する。通常モード又はCZモードである場合、ステップS2602にて、各種カウンタエリア183bに設けられたサブ側ゲーム数カウンタを1加算する処理を実行する。サブ側ゲーム数カウンタは、有利区間に移行してからATモードが開始されるまでのゲーム数をCPU181が把握するためのカウンタであり、ATモードへの移行が生じたり、有利区間が終了する場合に0にクリアされるカウンタである。続くステップS2603では、ゲーム数表示の更新処理を実行する。具体的には、補助表示部65の所定領域にて表示する有利区間移行後のゲーム数の表示(有利区間ゲーム数画像AP、図66参照)を、ステップS2602のサブ側ゲーム数カウンタの値に応じて表示を更新する処理を実行する。
上記の通り、本実施形態では、有利区間に移行した場合に、天井ゲーム数が設定され、特定規定数によるゲームの回数が当該天井ゲーム数に到達した場合には、ATモード移行抽選を介することなくATモード当選フラグがセットされる(図31、開始時AT抽選用処理参照)。そして、本実施形態では、天井ゲーム数は最大700ゲームとして設定されており、少なくとも700ゲームを消化することで、ATモードへの移行が確定する(図66(a))。
また、本実施形態では、各ゲームの消化に応じて天井カウンタを減算する処理を行う場合、減算値抽選処理(ステップS1304)を実行したうえで、1よりも大きい数が減算される場合があるようにしている。この減算値抽選処理では、特に、特殊役を契機として大きな減算値が選択され易くなっている(図39)。但し、特殊役当選ゲームであっても、第1操作態様にて操作が行われれば減算値抽選処理は実行されるものの、第2操作態様にて操作が行われると減算値抽選処理は実行されないし、当該ゲームでの天井カウンタの減算も行われない。
つまり、特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作した場合には、図66(b)に示すように、t0にて有利区間に移行した後、t1やt2にて1よりも大きい減算値が選択されて天井カウンタから減算された結果、t4の700ゲームよりも少ないゲームにて天井カウンタが0になる場合がある(t3)。これに対して、特殊役当選ゲームで第2操作態様にて操作した場合には、図66(c)に示すように、t0にて有利区間に移行した後、t1やt2等の特殊役当選ゲームでは天井カウンタの減算が行われず、そうすると、実際の消化ゲーム数が700ゲームに達するt4であっても、天井カウンタは0にはならず、それよりも後であるt5にて天井カウンタが0になる。
つまり、第2操作態様にて操作した場合、有利区間移行後のゲーム数の表示(有利区間ゲーム数画像AP)が最大天井ゲーム数である700に到達しても、ATモード当選フラグがセットされない場合があることになる。
ゲーム数管理処理において、ステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604にて、今回のゲームの停止時コマンドとして、減算値コマンドを受信したか否かを判定する。減算値コマンドを受信している場合には、ステップS2605にて今回の減算値を減算値コマンドから把握し、当該減算値の絶対値を各種カウンタエリア183bのサブ側天井カウンタに加算する処理を実行する。ちなみに、上記の通り、特殊役当選ゲームで主制御装置101から減算値コマンドが出力される場合とは、ストップスイッチ42〜44が第1操作態様にて操作された場合であり、第2操作態様にて操作された場合には減算値コマンドの出力は行われない。
ステップS2604にて減算値コマンドを受信していないと判定した場合、又はステップS2605の処理を実行した後pは、ステップS2606にて、サブ側ゲーム数カウンタが天井ゲーム数に相当する値となっているか否かを判定する。具体的には、天井ゲーム数が700と設定されている場合には、ステップS2602にて更新したサブ側ゲーム数カウンタが700に至った場合に、ステップS2606にて肯定判定する。サブ側ゲーム数カウンタが天井ゲーム数とは異なる場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
上記の通り、サブ側ゲーム数カウンタはATモードへの移行が生じたり有利区間が終了する場合に0にクリアされるところ、ステップS2606にて肯定判定し、サブ側ゲーム数カウンタが天井ゲーム数に至る場合とは、天井ゲーム数に亘ってゲームを実行したものの、未だにATモードへの移行が生じていないことを意味する。この場合、ステップS2607にて、サブ側ATモード当選フラグ又はサブ側CZモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合とは、主制御装置101側の天井カウンタが0となって前兆モードに設定された後であったり、CZモード移行抽選に当選した後であることを意味する。この場合、ステップS2607にて肯定判定して、そのままゲーム数管理処理を終了する。
これに対して、ステップS2607にて否定判定し、天井ゲーム数が消化されたのにもかかわらず、サブ側ATモード当選フラグやサブ側CZモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2608に進み、天井ゲーム数(700)と、サブ側天井カウンタとの差分を算出する処理を実行する。つまり、例えば、特殊役当選時に第2操作態様にて操作する等して、天井ゲーム数の減算が行われなかった分のゲーム数を把握する(図66(c)参照)。これにより、実質的に後何ゲームで天井に到達するかを把握することが可能である。
ステップS2608の処理を実行した後は、ステップS2609にて、上記の疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS2610にて、上記のサブ側前兆カウンタにステップS2608にて把握した天井到達までの実際の残りゲーム数を入力する処理を実行する。つまりこの場合、天井到達までの実際の残りゲーム数に亘る疑似前兆モードの設定が行われる。
そして、ステップS2611にて、天井到達までの実際の残りゲーム数が所定ゲーム数(8ゲーム)以下であるか否かを判定する。所定ゲーム数以下である場合には、ステップS2612にて疑似前兆モードにおける前兆演出を第1前兆モード演出として設定する処理を実行してから、本ゲーム数管理処理を終了する。これに対して、天井到達までの実際の残りゲーム数が所定ゲーム数よりも多い場合、今回の疑似前兆モードにおける前兆演出を第3前兆モード演出として設定する処理を実行してから、本ゲーム数管理処理を終了する。
この場合、主制御装置101側で天井カウンタが0となることでATモード当選フラグがセットされるとともに、前兆コマンドが出力される。そうすると、上記の開始時前兆演出設定処理において疑似前兆モードから前兆モードの書き換え用の処理(ステップS2420〜ステップS2422、ステップS2408〜ステップS2419)が実行されて、天井到達に基づく前兆ゲーム数を消化すると、ATモードへの移行が生じるようになる。
ここで、本実施形態における天井ゲーム数は700ゲームに設定されており、特殊役の当選確率は約20分の1であり、天井ゲーム数に至るまでに平均すると概ね35回の特殊役当選ゲームが到来することになる。そうすると、特殊役当選ゲームにおいて常に第2操作態様にて操作した場合、700ゲーム消化するまでに35回分の減算が平均して行われないこととなり、700ゲーム消化した際の天井ゲーム到達までの実際の残りゲーム数は平均35ゲームとなる。
天井到達時の前兆ゲーム数としては、図62に示すように、1ゲーム〜5ゲームの比較的短いゲーム数が選択され易いように設定されている。これに対して、開始時AT抽選用処理にて設定されるATモード移行当選時の前兆ゲーム数は最大40ゲームまで選択され得るように設定されている。
つまり、仮に天井ゲーム数に至るまで特殊役当選ゲームで毎回第2操作態様にて操作した場合であっても、700ゲームに到達し、疑似前兆モードが開始されてから、実際の天井に到達し、天井到達に基づく前兆ゲーム数が設定される場合、当該前兆ゲーム数は40ゲーム以内に収まり易くなる。このようにすることで、通常のATモード移行当選に基づく前兆演出の範囲内で、実際の天井到達までの疑似前兆モードを含めた前兆演出を行うことが可能となり易く、遊技者に違和感を与えにくくすることが可能となるし、専用の演出データを記憶しておく必要性がさほど高くなくなるため、記憶データの削減も図ることが可能となる。
また、天井ゲーム数に到達した際の疑似前兆モードでは、通常であればATモード移行抽選に当選している前兆モードであることが確定する第3前兆モード演出が設定されるようにしたことから、天井ゲーム数に到達したのにもかかわらず、ATモードが開始されないことによる遊技者の残念感を、通常であればATモードが確定する演出によってうまく和らげることも可能である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1操作態様にて操作された場合には、第1特典が付与されるとともに指示機能に関する処理を第1処理として実行し、第2操作態様にて操作された場合には第1特典よりも有利な第2特典が付与されるとともに、当該指示機能に関する処理を第1処理よりも不利な第2処理として実行する特殊役を設け、当該特殊役に当選したゲームで実行される指示機能に関する処理の結果に対応する報知を当該ゲーム中に実行するようにした。より具体的には、CZモード中に特殊役に当選した場合、当該特殊役を契機とするATモード移行抽選の結果に対応する報知を、当該特殊役に当選したゲームの終了時に実行するようにした。このようにすることで、CZモード中にATモード移行当選となった場合、前兆ゲーム数が0として設定され、当該移行当選となったゲームの次のゲームからATモードが開始される、といった完全告知型の遊技であっても当該特殊役を適用することが可能となり、特殊役を契機とするATモード移行抽選に当選した場合であっても、次ゲームからATモードを開始する際に、当該ATモード移行当選がATモード開始前に報知されていないといった不都合を生じさせないようにすることが可能となる。
また、このようにすることで、特殊役を契機としてATモード移行当選となる場合であっても、他の結果と同様にスピーディに(前兆ゲームを最短の0ゲームとして)ATモードを開始させることが可能となり、指示機能に関する処理がゲームの終了時にしか行われ得ない特殊役を既存の遊技に好適に適用することが可能となる。
特殊役当選時に第1操作態様にて操作された場合には停止時AT抽選用処理にて高確率でATモード移行当選となるようにしている一方、第2操作態様にて操作された場合にはATモード移行当選とならないように設定している。このように、特殊役当選時の操作態様に応じて実行される指示機能に関する処理を両極端なものとすることで、当該特殊役当選ゲームでのストップスイッチ42〜44の操作をより慎重に行わせることが可能となる。
CZモード中に特殊役当選となった場合、当該ゲームで第1操作態様にて操作された場合のATモード移行抽選では、50%の確率でATモード移行当選となるように設定されており、CZモード中のATモード移行当選の契機の約半数が特殊役となるように設定されている。つまり、仮に特殊役を契機とするATモード移行当選の場合には、CZモードであっても数ゲーム後にATモード移行当選を報知したりATモードを開始したりするような構成としてしまうと、ATモードへ移行する約半数がそのような間延びした演出を経た構成となってしまい得る。その点、上記構成のようにすることで、比較的発生し易い特殊役を契機とするATモード移行に関し、ATモード移行抽選からATモード移行までをよりスピーディに行うことが可能となり、遊技をより好適に進行させることが可能となる。
ATモードにおいては、押し順ベル当選時に押し順報知演出が発生することで第1小役〜第6小役入賞を成立させることが可能となるところ、当該押し順報知演出は開始時演出としてスタートレバー41の操作に基づき実行される。つまり、ATモードの1ゲーム目で押し順ベルに当選した場合、当該1ゲーム目の開始時演出として押し順報知演出が発生する。このような構成であるからこそ、特殊役当選ゲームであっても当該ゲーム内でATモード移行当選を報知するようにすることで、次ゲームからATモードが開始される構成において、押し順報知演出が実行されるよりも前にATモード移行当選を事前に報知する構成とすることができる。
CZモード中においては、各ゲームで数字のキャラクタがゾロ目となるか否かといった演出によってATモード移行抽選の当否が報知される構成としているところ、かかる演出においてゾロ目となってATモード移行当選となる期待度の高い演出としてテンパイ演出が設定されており、当該テンパイ演出は、ゲームの終了タイミングよりも前であって、特殊役当選時の第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミングとなる第1停止操作よりも後で発生する。このようにすることで、CZモード中の各ゲームの終了時にATモード移行抽選の当否を報知するうえで、それを事前に盛り上げる効果を奏しながらも、当該テンパイ演出の発生の有無によって第1操作態様にて操作するか第2操作態様にて操作するかを決定する行為を行いにくくすることができる。
特殊役当選時のATモード移行抽選は、停止時AT抽選用処理において実行されるところ、当該停止時AT抽選用処理は、全てのストップスイッチ42〜44の操作が完了した後に実行する構成としている。つまり、特殊役に基づくATモード移行抽選の結果を当該ゲームで報知しようとするならば、全てのストップスイッチ42〜44の操作が完了した後、次のゲームのベット操作が行われるよりも前に当該報知を行う必要があり、当該報知の実行タイミングは極めて限られている。そこで、上記のようにテンパイ演出等によって事前にゾロ目演出となることを煽るようにすることで各ゲームの演出への注目度を高めることが可能となる。
上記のテンパイ演出は、ATモード移行当選となる場合には発生し易いものの、ATモード移行非当選となる場合にも発生し得るようにしている。このようにすることで、特殊役当選ゲームにおいて未だATモード移行抽選が実行されていない状況でテンパイ演出を実行する構成としても、その後のATモード移行抽選に非当選となった場合に矛盾とならないようにしながらも、当該テンパイ演出の発生時にATモード移行当選となることへ期待感を煽ることが可能となる。
本実施形態では、上記のテンパイ演出を特殊役当選ゲームだけではなく、開始時AT抽選用処理においてATモード移行当選となった場合には発生し易いように設定している。このようにすることで、テンパイ演出がATモード移行当選につながる割合を高めることができ、特殊役当選ゲームにおいて未だATモード移行抽選が実行されていない場合であっても、テンパイ演出が発生した場合の期待感を煽ることが可能となる。
<変形例1>
上記のように、第1操作態様にて操作された場合には、指示機能に関する処理を第1処理として実行し、第2操作態様にて操作された場合には当該指示機能に関する処理を第2処理として実行する特殊役において、本実施形態においては、第1処理は、ATモード移行抽選を実行するように設定され、第2処理はATモード移行抽選を実行しないように設定されている。このような処理の差から、第1処理及び第2処理の内の第1処理が行われることに対応する演出を第1処理の結果を待たずに開始させることが可能である。そこで、本変形例では、特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作されたことが判別可能となるタイミングで、当該第1操作態様にて操作された場合の指示機能に関する処理に対応する演出を開始させる。
具体的には、上記のように特殊役当選ゲームにおいて、左リール32Lを最初に停止させるとともに、左リール32Lにおける5番の「リプレイ」図柄が中段に到達するタイミングから9番の「BAR」図柄が中段に到達するタイミングで停止操作が行われた場合を第1操作態様としており、中リール32Mや右リール32Rを最初に停止させたり、左リール32Lを最初に停止させたと場合であっても上記の範囲外のタイミングで停止し操作が行われた場合には第2操作態様としている(図24)。この場合、特殊役当選ゲームにおいて第1停止ON操作が行われた時点で、第1操作態様が行われたか否かの判別が可能といえる。そこで、変形例では、第1停止ON操作が行われた場合に、第1操作態様に基づき実行されるATモード移行抽選用の報知を開始させる。
図67(a)は、本変形例における第1停止ON時演出設定処理を示すフローチャートである。第1停止ON時演出設定処理は、表示制御装置81の演出設定処理(図47)における各停止操作時演出設定処理(ステップS1708)の一処理として実行される処理であり、第1停止ON操作が行われたことに対応するコマンドを主制御装置101から受信した場合に実行される処理である。
ステップS2701では、実行しているゲームが特殊役当選ゲームであるか否かを判定する。特殊役当選ゲームである場合、ステップS2702にて第1操作態様であるか否かを判定する。すなわち、今回実行されたの第1停止ON操作が、左リール32Lを最初に停止させるとともに、左リール32Lにおける5番の「リプレイ」図柄が中段に到達するタイミングから9番の「BAR」図柄が中段に到達するタイミングでの停止操作であったか否かを判定する。
第1操作態様である場合には、ステップS2703にて、サブ側CZフラグがセットされているか否かを判定することで、今回のゲームがCZモード中のゲームであるか否かを確認する。CZモード中のゲームである場合、ステップS2704にて、今回のゲームに設定されている演出がバラケ目演出であるか否かを判定する。特殊役当選ゲームの開始時に実行されるテンパイ演出抽選処理(ステップS2223)にて非当選となってテンパイ演出ではなくバラケ目演出が設定されている場合、ステップS2705に進み、設定されているバラケ目演出をテンパイ外れ目演出に変更する処理を実行してから、本第1停止ON時演出設定処理を終了する。
この場合、中変動領域SP2に停止させる数字のキャラクタを、今回停止させた左変動領域SP1の数字のキャラクタと同じものとなるようにして、バラケ目演出をテンパイ外れ目演出に修正するようにするとよい。そして、設定済みのバラケ目演出において、左変動領域SP1と右変動領域SP3とが同じ数字のキャラクタとなるように設定されている場合には、中変動領域SP2に停止させる数字のキャラクタを左変動領域SP1に停止している数字のキャラクタと同じものに修正するとともに、右変動領域SP3に停止させる予定であった数字のキャラクタを左変動領域SP1に停止している数字のキャラクタと異なるものに修正するようにするとよい。ステップS2701〜ステップS2704にて否定判定した場合は、そのまま、本第1停止ON時演出設定処理を終了する。
図67(b)に示すように、CZモード中の特殊役当選ゲームにおいてバラケ目演出が設定されている場合であっても、第1停止ON操作が第1操作態様に対応するものであれば、図67(c1)に示すように、次の第2停止ON操作に基づいて中変動領域SP2に停止する数字のキャラクタが、既に停止済みの左変動領域SPにおける数字のキャラクタと同じものとなって第2停止ON操作時にはテンパイ演出が行われるようになる。これにより、今回のゲームにおいてゾロ目演出が実行されて、ATモード移行当選である旨の報知が行われる期待感を煽ることが可能となり、遊技者の注目度を好適に高めることができる。但し、この場合においても、第3停止ON操作時にはゾロ目演出ではなくテンパイ外れ目演出が実行され、その後、爆弾演出を介してATモード移行抽選の結果が報知される。
これに対して、第1停止ON操作が第1操作態様に対応するものではなく第2操作態様に対応するものである場合、図67(c2)に示すように、中変動領域SP2に停止させる数字のキャラクタの修正を行わないため、バラケ目がそのまま実行されることになる。
このようにすることで、操作態様によって指示機能に関する処理の内容が異なる特殊役であっても、停止操作が完了するよりも前から、当該指示機能に関する処理に対応させた演出を開始させることが可能となる。
特に、上記のようにしても、バラケ目演出をテンパイ外れ目演出に修正するだけであるため、仮に、その後の停止時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選にて非当選結果となった場合であっても、ATモード移行抽選に非当選であるのにもかかわらずゾロ目演出が発生していしまうことはない。よって、演出上の矛盾が生じない範囲で、停止時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選に対応する演出を、その移行抽選の実行前から開始させることが可能となる。
<変形例2>
本変形例では、CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合に、当該ゲームでATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われない場合があるような構成とする。図68は、本変形例における開始時AT抽選用処理を示すフローチャートである。
本変形例においては、ステップS2809にて、CZモード中にATモード移行抽選に当選したと判定した場合の処理が、上記実施形態における処理と異なっており、その他の処理(ステップS2801〜ステップS2820)は対応する処理(ステップS801〜ステップS820)と同様である。
つまり、ステップS2809にて、CZモード中にATモード移行抽選に当選したと判定した場合(ステップS2808:YES,ステップS2809:YES)、ステップS2821にてCZゲームカウンタが所定数(3)よりも大きく、CZモードの残りゲーム数が所定数よりも多く残存している否かを判定する。所定数よりも多く残存している場合、ステップS2822にて、遅延抽選処理を実行する。遅延抽選処理は、ATモード移行抽選に当選した場合に、当該ゲームでATモード移行抽選に当選した旨の報知が行わないようにするか否かを抽選により決定する処理である。例えば、ATモード移行当選となった契機としての抽選結果に応じて遅延抽選の当選確率が異なるようにしてもよく、チャンス目Cよりもチャンス目Aの方が遅延抽選に当選し易い、といったように各ゲームの出現率が高い抽選結果を契機としてATモード移行当選となった場合のほうが出現率が低い抽選結果を契機とする場合よりも遅延抽選に当選し易い構成としてもよい。また、CZモードの残りゲーム数が多いほど遅延抽選に当選し易い構成としてもよい。
ステップS2822にて遅延抽選処理を実行した後は、ステップS2823にて遅延抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合、ステップS2824にてATモード当選フラグをセットする処理を実行したうえで、ステップS2825にて各種フラグ格納エリア106dに遅延フラグをセットする処理を実行してから、本開始時AT抽選用処理を終了する。一方、ステップS2821にて、CZモードの残りゲーム数が所定数以下である場合や、ステップS2823にて遅延抽選に非当選であったと判定した場合は、ステップS2810に進み、CZモードを終了させて、0ゲームの前兆モードに設定する処理等を実行してから開始時AT抽選用処理を終了する。
つまり、上記の遅延抽選に当選することで、ATモード当選フラグはセットされるもののCZモードは終了せず、0ゲームの前兆モードにも設定されず、それに対応する前兆コマンドも出力されないことから、表示制御装置81側では、今回のゲームではAT当選報知は実行せず、引き続きCZモード中の演出を継続して実行するようになる。
但し、上記の通り、CZモードを終了させない場合であっても、ATモード当選フラグをセットしていることから、次のゲームの抽選結果対応処理(図28)では、ステップS606にて肯定判定し、開始時AT抽選用処理ではなく、継続判定処理やAT上乗せ用処理が実行されることになる。但し、ATモードは開始されていないことから、継続判定処理(図32)では、ステップS901にて否定判定するだけである。
図69は、本変形例におけるAT上乗せ用処理を示すフローチャートである。
ステップS2901〜ステップS2910は、上記ステップS1001〜ステップS1010の処理と同様である。つまり、ATモード開始前であっても、既にATモード移行抽選に当選しているのであるからATモードのセットの上乗せ抽選が行われる。このようにすれば、遅延抽選に当選することが遊技者にとって不利益となってしまわないようにすることが可能となる。
ステップS2905にて否定判定した場合、又はステップS2908若しくはステップS2910の処理を実行した後は、ステップS2911にて、上記の遅延フラグがセットされているか否かを判定する。遅延フラグがセットされていなければ、そのままAT上乗せ用処理を終了する。
遅延フラグがセットされており、CZモードにおいてATモード移行抽選に当選したものの、前兆コマンドを未だ出力していない状況である場合、ステップS2912にて、今回のゲームの抽選結果が特殊役当選であるか否かを判定する。特殊役当選である場合、ステップS2913〜ステップS2916にて前兆モードに設定するための処理を実行する。すなわち、ステップS2913では、前兆カウンタに0を入力し、ステップS2913では前兆フラグをセットする。そして、ステップS2915にてATモード移行抽選に当選し、前兆ゲーム数が0である旨の情報を含む前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。その後、ステップS2916にて遅延フラグをクリアする処理を実行してから、本AT上乗せ用処理を終了する。
これに対して、ステップS2912にて特殊役当選ではないと判定した場合、ステップS2917にてCZゲームカウンタが1であるか否かを判定する。CZゲームカウンタが1である場合とは、今回開始するゲームが終了する際にCZゲーム数用処理にてCZゲームカウンタが0とされて、CZモードが終了する場合である。この場合、ステップS2913に進み、前兆ゲーム数が0ゲームである前兆モードに設定する処理を実行する。ステップS2917にてCZゲームカウンタが0ではない場合には、そのまま本AT上乗せ用処理を終了する。
つまり、CZモード中の開始時AT抽選用処理にてATモード移行当選となった場合、遅延抽選に当選することで、今回のゲームではATモード移行当選となった旨の報知が行われないようになる。この場合、図70(a1)に示すように、例えばスイカ当選を契機として、ATモード移行抽選に当選した場合において、遅延抽選に当選すると、今回のゲームでは前兆コマンドが出力されないことから、図70(a2)に示すように、今回のゲームのCZモード中の演出としては、ゾロ目演出ではなくテンパイ外れ目演出が実行される。
その後、今回のCZモードが終了するよりも前に特殊役に当選すると(図70(b1))、当該ゲームにおいてゾロ目演出が実行されてATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われる(図70(b2))。この場合、当該ゾロ目演出は、今回のゲームの開始時に出力される前兆コマンドに基づいて、開始時CZ演出設定処理にて設定される。そのため、爆弾演出を介さないでそのままゾロ目演出が実行される場合もあれば(ステップS2213及びステップS2214)、爆弾演出を介してゾロ目演出が実行される場合もある(ステップS2215、ステップS2221、ステップS2303〜ステップS2305)。このようにすることで、特殊役当選ゲームにおいて、最終停止後にATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われる場合だけではなく、それよりも以前に当該当選した旨の報知が行われる場合があるようになり、特殊役当選ゲームにおいて、最終停止前から演出に注目させることが可能となる。
しかも、遅延抽選に当選したことを介して、特殊役当選ゲームにてATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われる場合、当該特殊役当選ゲームでは、図70(b1)に示すように、第1操作態様及び第2操作態様のいずれの操作態様にて操作しても、当該当選した旨の報知が行われることになる。このようにすることで、第1操作態様ではATモード移行抽選が実行されるものの、第2操作態様ではATモード移行抽選が実行されないような構成としても、あたかも第2操作態様であってもATモード移行抽選が行われているかのような印象を与えることも可能となり、例えば、誤って第2操作態様にて操作してしまった遊技者であっても、希望をもって報知を見守らせることが可能となるし、第2操作態様だとATモード移行抽選が行われないことを理解していない遊技者であっても、特殊役当選ゲームを存分に楽しませることが可能である。
更に、上記構成のように、特殊役当選ゲームにおいて、第2操作態様でもATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われ得るようにしたことから、第2操作態様にて第1小役入賞〜第6小役入賞が成立した場合、あたかも押し順ベルを契機とするATモード移行抽選にて当選した、といった印象をも与えることが可能となり、押し順ベル当選時の注目度を高めることも可能である。この場合、特殊役当選ゲームでは第1小役入賞〜第6小役入賞は生じるものの、第9小役入賞〜第32小役入賞は生じないことを通じて、押し順ベル当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が第1小役入賞〜第6小役入賞に合致していればATモード移行抽選に当選する、といった印象をも与えることが可能である。このようにすることで、ATモード移行前であっても、押し順ベル当選時のストップスイッチ42〜44の操作順序に高い関心を持たせることが可能となり、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能である。
なお、かかる効果を高めるべく、特殊役当選時に遅延フラグがセットされている場合には、今回のCZモード演出とともに、図70(c)に示すように、ストップスイッチ42〜44の操作順序を遊技者に予想させる演出を補助表示部65等にて行う構成としてもよい。具体的には、補助表示部65にて3つのストップスイッチ42〜44に対応させて、はてなマークのキャラクタを3つ表示させる。そして、ストップスイッチ42〜44が操作される度に、操作順序が合致していたことを報知すべく、操作されたストップスイッチ42〜44に対応するはてなマークを、正解を示すマーク(例えば丸のキャラクタ)に切り替える演出を行う。この場合、特殊役当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させるようにするために、3つのはてなマークのうちの、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作すべき旨の報知を合わせて行うようにするとよい。このようにすることで、第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることに成功したからこそ、ATモード移行抽選に当選して、ゾロ目演出(図70(b2))が実行された印象をより強く与えることが可能である。
更に、押し順ベル当選ゲームにおいても、上記の操作順序を遊技者に予想させる押し順予想演出を実行する構成としてもよい。但し、押し順ベル当選ゲームでは、本実施形態では、CZモードであってもATモード移行抽選に当選しない(図30)ことから、操作順序が第1小役入賞〜第6小役入賞に合致していても、ゾロ目演出は発生しないことになる。
この場合、例えば、図70(d)に示すように、押し順ベル当選ゲームにおいて上記の押し順予想演出を発生させ、ストップスイッチ42〜44の操作順序が第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序であった場合、当該押し順予想演出において押し順が正解であった旨の正解演出を行い、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応しない操作順序であった場合、当該押し順予想演出において押し順が不正解であった旨の不正解演出を行う構成とする。そうすると、押し順ベル当選ゲームにおいて正解演出が発生しても、ATモード当選とならないことから、特殊役時の第1小役入賞〜第6小役入賞と合わせて、遊技者には、押し順ベル当選時の第1小役入賞〜第6小役入賞の操作順序に正解した一部で、ATモード移行抽選に当選するといった印象を与えることが可能である。
特殊役当選ゲームにおいては、押し順予想演出にて中ストップスイッチ43や右ストップスイッチ44に対応する中と右のはてなのキャラクタを、「1」等と表示してもよい。このようにすることで、第1操作態様にて操作されないようにし、第2操作態様にて操作することを促すことができる。
なお、押し順ベル当選ゲームにおいてもCZモード移行抽選に当選し得る構成としてもよい。このようにすることで、特殊役時の第1小役入賞〜第6小役入賞と合わせて、押し順ベル当選時に、ATモード移行抽選に当選し得るものの、第1小役入賞〜第6小役入賞の操作順序に正解したほうが正解しないよりもATモード移行抽選に当選し易い印象を与えることが可能となり、押し順ベルですら、操作態様によって指示機能に関する処理の内容等が異なる特殊役の一種である印象を与えることも可能となる。よって、遊技の興趣向上を図るうえで、大いに役立てることが可能である。
さらに、遅延フラグがセットされている状況で押し順ベルに当選した場合に、押し順予想演出を行うとともに、第1小役入賞〜第6小役入賞の操作順序に正解した場合、正解演出を行うとともに、ゾロ目演出を発生させてATモード移行当選を報知する構成としてもよい。この場合、遅延フラグがセットされている状況で押し順ベルに当選した場合の一部で(所定抽選に当選した場合に)、上記のように正解演出とゾロ目演出を発生させる構成とするとよい。
<変形例3>
本変形例では、特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作した場合の停止出目が、他の抽選結果における停止出目と一部共通することを利用して、ATモード移行抽選に当選した旨の報知を操作完了前に実行するようにする。
図71(a)は、本変形例における第1停止ON時演出設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3001では、今回のゲームの抽選結果がチェリーA〜Cであるか否かを判定する。続くステップS3002では、今回の第1停止ON操作に基づいて停止させた停止出目を把握して、左リール32Lの中段に「BAR」図柄が停止しているか否かを判定する。上記の通り、チェリーA〜Cに当選すると、第10再遊技当選フラグや第12再遊技当選フラグがセットされるところ(図20等参照)、左リール32Lの第10再遊技図柄や第12再遊技図柄は、「BAR」図柄である(図10参照)。これに対して、チェリーA〜Cに当選したゲームにおいて、左リール32Lに「BAR」図柄を停止させることができないタイミングで左ストップスイッチ42の操作が行われた場合、左リール32Lの中段に第11再遊技図柄たる「赤7」図柄、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄のいずれかが停止する。
ステップS3002では、第1停止ON操作が左リール32Lに対応するものであって、且つその停止出目が、第10再遊技入賞や第12再遊技入賞に対応するものであり、第11再遊技入賞に対応するものではないことを判定する。ステップS3002にて肯定判定した場合、ステップS3003にてサブ側CZフラグがセットされており、今回開始しているゲームがCZモード中であるか否かを判定する。CZモード中である場合、ステップS3004にて、今回のゲームの開始時コマンドとして前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆コマンドを受信している場合とは、今回のチェリーA〜Cを契機としてATモード移行抽選に当選したことを意味する。
前兆コマンドを受信している場合、ステップS3005にて、当該第1停止ON操作に基づいて確定演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるように制御してから、本第1停止ON時演出設定処理を終了する。確定演出は、ATモード移行抽選に当選した旨を報知する演出であり、本変形例では、図71(b)に示すように、第1リールの停止に対応させて左変動領域SP1に数字のキャラクタが停止し、更に変動中である中変動領域SP2や右変動領域SP3に確定演出に対応させた画像が表示されるようにしている。なお、当該確定演出に対応させた画像の背景(中変動領域SP2及び右変動領域SP3)には、左変動領域SP1に停止させた数字のキャラクタと同じ数字のキャラクタがこれら中変動領域SP2や右変動領域SP3に停止することを予告する停止予告画像(数字のキャラクタをうっすらと表示する画像)が表示している。このようにすることで、第1リールを停止した時点で、第2リールや第3リールを停止するよりも前に、ATモード移行抽選に当選したこと(今回のゲームでAT当選演出が行われること)を遊技者は把握することが可能となる。
ステップS3001〜ステップS3004のいずれかで否定判定した場合、そのまま本第1停止ON時演出設定処理を終了する。
図71(c1)に示すように、左リール32Lの中段に「BAR」図柄が停止する場合とは、中リール32Mや右リール32Rを停止させて第10再遊技入賞が成立する場合(図71(c2))や第12再遊技入賞が成立する場合(図71(c3))の他、第33小役入賞が成立する場合もある停止出目である(図71(c4))。
つまり、左リール32Lの中段に「BAR」図柄が停止した場合とは、特殊役当選時に第1操作態様にて操作した場合の停止出目も含む。そのため、チェリーA〜Cに基づくATモード移行抽選に当選した場合において、「BAR」図柄が中段に停止した時点で確定演出を発生させることで、特殊役当選に基づいて実行される停止後のATモード移行抽選の結果が事前に報知されている印象を遊技者に与えることも可能となる。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの停止操作や停止操作時の演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
なお、上記変形例3を変形例2に適用し、遅延フラグがセットされている状況下で特殊役に当選し、第1停止ON操作に基づいて左リール32Lの中段に「BAR」図柄が停止した時点で上記の確定演出を発生させるようにしてもよい。このようにすることで、左リール32Lの中段に「BAR」が停止した時点で確定演出が発生することの頻度を高めることができる。そして、その後の停止操作によって、特殊役であるかチェリーA〜Cであるかの判別が可能となったとしても、確定演出がチェリーA〜Cを契機とするものだけではなく特殊役を契機としても発生する印象を与えることができることから、当該確定演出が発生した時点で特殊役当選を連想させ易くさせることができる。よって、特殊役当選時の注目度を好適に高めることが可能となる。
<変形例4>
本変形例では、停止時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選の結果を、停止時AT抽選用処理の実行タイミングよりも先に特定し、当該特定結果に基づいて当該ゲームの演出を決定する。
図72は、本変形例における開始時AT抽選用処理の一部を示すフローチャートである。既に説明した通り、開始時AT抽選用処理は、スタートレバー41の操作に基づいて実行される処理であり、特殊役当選か否かは判定可能であるものの、当該ゲームで第1操作態様にて操作されるか第2操作態様にて操作されるかは判別することはできない。
開始時AT抽選用処理にてステップS801にて天井カウンタが0ではないと判定した後、ステップS3101にてAT抽選乱数を取得する処理を実行する。そして、ステップS3102にてゲームの抽選結果を把握する処理を実行する。これらステップS3101及びステップS3102の処理は、上記ステップS802及びステップS803の処理と同様である。
続くステップS3103では、ステップS3102の処理結果に基づいて、今回のゲームの抽選結果が特殊役当選であるか否かを判定する。特殊役当選である場合には、ステップS3104にて事前判定処理を実行する。ステップS3103にて特殊役当選ではないと判定した場合や、ステップS3104にて事前判定処理を実行した後は、ステップS804に進み、開始時のATモード移行抽選等を実行する。
図73は、上記ステップS3104の事前判定処理を示すフローチャートである。事前判定処理は、停止時AT抽選用処理におけるATモード移行抽選の結果を、停止時AT抽選用処理の実行タイミングよりも先に特定するための処理である。
すなわち、ステップS3201では、CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS3202にて停止時通常用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、CZモードフラグがセットされている場合には、ステップS3203にて停止時CZ用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行する。これらの抽選テーブルは、図39に示すとおりである。
いずれかの抽選テーブルを取得した後は、ステップS3204にて、今回の特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作された場合のATモード移行抽選を、上記抽選テーブルと、ステップS3101にて取得したAT抽選乱数とから実行する。つまり、停止時AT抽選用処理(図38)においても、同様の抽選テーブルと、開始操作に基づいて取得したAT抽選乱数と、を用いてATモード移行抽選を実行する構成であることから、ステップS3204にて実行するATモード移行抽選と、停止時AT抽選用処理にて実行するATモード移行抽選(ステップS1310)とは同じ結果となり、通常モードであれば10%の確率でATモード移行当選となり、CZモードであれば50%の確率でATモード移行当選となる。
更に、本実施形態では、ステップS3205にて、今回の特殊役当選ゲームにおいて第2操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作された場合のATモード移行抽選を、上記抽選テーブルと、ステップS3101にて取得したAT抽選乱数とから実行する。本実施形態における停止時AT抽選用処理(図38)では、第2操作態様にて操作された場合にはATモード移行抽選を実行しない構成としているが、仮に第2操作態様にて操作された場合にもATモード移行抽選を実行する構成とした場合には、当該停止時AT抽選用処理では、同様の抽選テーブルと、開始操作に基づいて取得したAT抽選乱数と、を用いてATモード移行抽選を実行するのであるから、ステップS3205にて実行するATモード移行抽選と、停止時AT抽選用処理にて実行するATモード移行抽選(ステップS1310)とは同じ結果となる。そして、本実施形態であれば、通常モードであれば0%の確率でATモード移行当選となり、CZモードであれば0%の確率でATモード移行当選となり、いずれのモードであってもATモード移行抽選に当選しない。
ステップS3204及びステップS3205の処理を実行した後は、ステップS3206にて、ステップS3204の処理結果がATモード移行当選であったか否かを判定し、ATモード移行当選であった場合には、ステップS3207にて第1操作当選予告コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1操作当選予告コマンドは、今回の特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作すればATモード移行抽選に当選することを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。
ステップS3206にて否定判定した場合やステップS3207の処理を実行した後は、ステップS3208にて、ステップS3205の処理結果がATモード移行当選であったか否かを判定し、ATモード移行当選であった場合には、ステップS3209にて第2操作当選予告コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2操作当選予告コマンドは、今回の特殊役当選ゲームにおいて第2操作態様にて操作すればATモード移行抽選に当選することを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。ステップS3208にて否定判定した場合、又はステップS3209の処理を実行した後は、本事前判定処理を終了する。
図74は、本変形例における開始時CZ演出設定処理を示すフローチャートである。
本変形例における開始時CZ演出設定処理では、特殊役当選時の処理(ステップS3305:YES)が異なっており、その他の処理(ステップS3301〜ステップS3321)は上記ステップS2201〜ステップS2221の処理と同様である。
具体的には、CZモード中に特殊役当選となったゲームでは、ステップS3305にて肯定判定して、ステップS3322に進む。ステップS3322では、特殊役フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3323にて、上記の第1操作当選予告コマンド又は第2操作当選予告コマンドを受信しているか否かを判定する。これらいずれかの当選予告コマンドを受信している場合、ステップS3304に進み、テンパイ演出が実行されるように演出を設定する。
つまり、事前判定処理によって、いずれかの操作態様にて操作すればATモード移行抽選に当選すると事前に特定された場合、開始時CZ演出設定処理では、ATモード移行当選である旨の報知が行われることの期待度が高いテンパイ演出が実行されるようになる。このようにすることで、停止時AT抽選用処理の結果を待たずに、当該停止時AT抽選用処理の結果に対応する演出を開始させることが可能となる。
但し、上記の通り、特殊役当選時においては、開始時AT抽選用にて前兆コマンドが出力されることはないため、ステップS3310にて否定判定し、テンパイ外れ目演出が行われるように設定される。また、第1操作当選予告コマンドや第2操作当選予告コマンドを受信していない場合、ステップS3324の特殊役用のテンパイ演出抽選処理を経て、当該抽選に当選した場合にも、ステップS3304にてテンパイ演出が行われるように設定され、その後、テンパイ外れ目演出が行われるように設定される。
つまり、第1操作当選予告コマンドや第2操作当選予告コマンドを受信している場合には、テンパイ演出抽選処理を経ることなくテンパイ演出が実行されるようになり、その結果、これらの当選予告コマンドを受信しない場合も含めて、テンパイ演出が実行された場合にATモード移行当選である旨の報知につながる割合が大きくなり、当該テンパイ演出への期待感を好適に高めることが可能となる。
特に、本変形例では、第1操作当選予告コマンドや第2操作当選予告コマンドを受信したか否かが、テンパイ演出の発生の有無から予測可能な構成であり、当該テンパイ演出の発生の有無は第2停止ON操作により判別される。つまり、テンパイ演出が発生する場合とは、既に第1操作態様及び第2操作態様のいずれの操作となるかが決定された後のタイミングである。このような構成とすることで、第1操作当選予告コマンドや第2操作当選予告コマンドを受信した場合に発生する演出によって操作態様を変更する行為を抑制し、当該発生する演出を知っている遊技者だけが有利となるような事象を生じさせないようにすることができる。よって、遊技の公平性が担保される。
つまり、例えば、第1操作当選予告コマンドを受信した場合には、第1停止ON操作が行われるよりも前のタイミングで、特殊な演出(例えば、レバー操作時の効果音を通常時とは異なる特殊な効果音とする演出)が発生するようにした場合、第1操作態様にて操作することで、ATモード移行当選となることを事前に把握することが可能となるため、遊技の興趣向上を高めるうえでは好ましい。しかし、このような構成とすると、上記の特殊な演出が発生しないゲームでは、仮に第1操作態様にて操作してもATモード移行当選とならないのであるから、第2操作態様にて操作してより多くのメダル払出を受ける方が遊技者にとって好ましくなる。そのため、操作前に事前判定処理の結果に対応する特殊な演出が発生することは、遊技の興趣向上を図るうえでは好ましいものの、遊技の公平性を担保するうえでは好ましくないといえる。本変形例では、上記の通り第1操作態様と第2操作態様との分岐後に事前判定処理の結果に対応する報知が行われるようにしていることから、公平性を担保しながらも、当該報知による上記の効果を期待することが可能となる。
ちなみに、上記のような操作前に事前判定処理の結果に対応する特殊な演出を実行する構成とする場合、第1操作当選予告コマンドを受信した場合に必ず当該特殊な演出が発生する構成ではなく、第1操作当選予告コマンドを受信した場合に特殊な演出が発生しない場合もある構成とすることでも、当該特殊な演出が発生しないからといって第2操作態様にて操作したほうがよいことが確定するわけではなくなる。つまり、事前判定処理の結果に対応する演出を行ううえで、当該演出から、第1操作態様にて操作してもATモード移行抽選に非当選であることが確定しないようにすることで、事前判定処理の結果に関わらず第1操作態様にて操作させる動機付けとすることができ、遊技の公平性を好適に担保することが可能である。
なお、第1操作当選予告コマンドや第2操作当選予告コマンドを受信した場合、テンパイ演出とは異なる特別演出を実行するようにしてもよい。特別演出としては、例えば、図71(b)の確定演出を適用してもよい。また、テンパイ演出時の効果音を通常時には発生しない又は発生しにくい特殊な効果音としたり、通常時は登場しない又は登場しにくいキャラクタを登場させたりするとよい。このようにすることで、特殊役当選時の操作態様への注目度をより高めることが可能となるし、特に、上記実施形態のように第2操作態様ではATモード移行当選にならないように設定されている構成においては、第1操作態様にて操作されていることが想定され、上記特別演出が実行されることで、ATモード移行当選となることを事前に把握することが可能となる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
<変形例5>
本変形例では、上記の事前判定処理を利用した遊技性を説明する。具体的には、本変形例では、事前判定処理にて特殊役当選時に第1操作態様にて操作することでATモード移行抽選に当選することを特定した場合、上記のように第1操作当選予告コマンドを出力する構成としたうえで、特殊役当選時に当該第1操作当選予告コマンドを受信していない場合には、第2操作態様にて操作させて、第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させるようにする特定報知演出を実行する。なお、当該特定報知演出を実行するモードを、以下の説明ではナビモードと称する。
図75は、本変形例におけるナビモード用処理を示すフローチャートである。ナビモード用処理は、表示制御装置81側の開始時演出設定処理(図48)におけるその他の処理(ステップS2012)の一処理として実行される処理である。
ステップS3401では、今回開始するゲームで有利区間への移行が生じたか否かを判定する。有利区間への移行が生じた場合、ステップS3402にて、上記のナビモードに移行させるか否かのナビモード抽選を実行する。本変形例では、当選確率の設定処理にて設定される設定値に応じてナビモード抽選の当選確率が異なるように設定されており、具体的には、出玉率が高くなる高設定ほどナビモード抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS3402にてナビモード抽選を実行した後は、ステップS3403にて、ナビモード抽選に当選したか否かを判定する。ナビモード抽選に当選している場合、ステップS3404にて各種フラグ格納エリア183aにナビモードフラグをセットする処理を実行する。
ステップS3401若しくはステップS3403にて否定判定した場合、又はステップS3404の処理を実行した後は、ステップS3405にて、今回開始するゲームでATモードへの移行が生じるか否かを判定する。今回開始するゲームがATモード移行ゲームである場合、ステップS3406にてナビモードフラグをクリアする処理を実行してから、本ナビモード用処理を終了する。ステップS3405にてATモード移行ゲームではない場合には、そのまま本ナビモード用処理を終了する。
つまり、本変形例では、有利区間の移行に際して実行されるナビモード抽選に当選するとナビモードに設定され、ATモードへの移行が生じることで、ナビモードが終了する。また、本変形例では、有利区間の終了に際してはナビモードが終了しないようにしていることから、仮にATモードへ移行することなく有利区間が終了してしまった場合であっても、ナビモードは継続し、ATモードへの移行が生じるまで当該ナビモードによる恩恵を享受することが可能となる。
図76は、本変形例における特定報知用処理を示すフローチャートである。特定報知用処理も、表示制御装置81側の開始時演出設定処理(図48)におけるその他の処理(ステップS2012)の一処理として実行される処理である。
ステップS3501では、今回の開始時コマンドとして特殊役を示す抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3501にて肯定判定し、今回のゲームの抽選結果が特殊役である場合、ステップS3502に進む。ステップS3502では、上記の第1操作当選予告コマンドを受信しているか否かを判定する。
第1操作当選予告コマンドを受信している場合とは、上記の通り、特殊役当選ゲームであって、第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作することで、ATモード移行抽選に当選することが事前に特定されている場合である。第1操作当選予告コマンドを受信していない場合、すなわち、特殊役当選時に第1操作態様にてストップスイッチ42〜44の操作を行ってもATモード移行抽選に当選しない場合、ステップS3503にて上記のナビモードフラグがセットされているか否かを判定する。ナビモードフラグがセットされている場合、ステップS3504にて、今回のゲームの開始時演出として特定報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて実行されるように設定する処理を実行してから、本特定報知用処理を終了する。すなわち、上記の特定報知演出は、開始時演出として実行され、ストップスイッチ42〜44の操作前に実行される演出である。
ステップS3502にて第1操作当選予告コマンドを受信している場合や、ステップS3503にてナビモードフラグがセットされていない場合には、特定報知演出を設定することなく、そのまま特定報知用処理を終了する。
ステップS3501にて特殊役当選ゲームではないと判定した場合、ステップS3505に進み、特別役を示す抽選結果コマンドを受信しており、今回のゲームの抽選結果が特別役当選であるか否かを判定する。
ここで、本変形例では、図77(c)に示すように、入賞態様として第13再遊技が追加されており、左リール32Lの「リプレイ」図柄、中リール32Mの「リプレイ」図柄、右リール32Rの「ベル」図柄が有効ラインに停止すると、第13再遊技入賞が成立するように設定されている。上記の特別役は、第13再遊技入賞が可能となる役であり、3ベットゲームにおいて特殊役等の他のAT当選契機となる結果よりも低確率(具体的には約5000分の1の確率)で当選する。また、本変形例における開始時AT抽選用処理における開始時通常用ATモード移行抽選テーブルや開始時CZ用ATモード移行抽選テーブルでは、上記の特別役では100%の確率でATモード移行当選となるように設定されている。
ステップS3505にて、今回のゲームの抽選結果が特別役当選であると判定した場合、ステップS3506にて、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆コマンドを受信している場合とは、特別役に基づくATモード移行抽選に当選したことを意味し、ATモードではなく通常モードやCZモード中に特別役当選となったことを意味する。前兆コマンドを受信している場合、ステップS3504に進み、上記の特定報知演出を行うための処理を実行してから、本特定報知用処理を終了する。ステップS3505又はステップS3506にて否定判定した場合、そのまま特定報知用処理を終了する。
本実施形態における特定報知演出では、図77(a)に示すように、補助表示部65にて「赤7」図柄のキャラクタを3つ揃えて表示させるとともに、「狙え」という文字表示を行ったり、スピーカ64から「狙え」といった音声を出力し、各リール32L,32M,32Rに「赤7」図柄を狙うべき状況であることを報知する演出が設定されている。
ここで、第13再遊技入賞が成立する場合、「赤7」図柄を狙って各ストップスイッチ42〜44を操作すると、図77(b1)に示すように、下ラインL3に「赤7」図柄が揃って停止し得る。これに対して、特殊役当選ゲームにおいて「赤7」図柄を狙う操作態様は、第1操作態様の範囲内には含まれておらず(図24)、左リール32Lから停止操作した場合であっても、第33小役入賞は成立せず、第1小役入賞が成立する。
この場合、図77(b2)に示すように、「赤7」図柄を狙って第1小役入賞を成立させる場合の左リール32L及び中リール32Mの停止出目は、第13再遊技入賞時の停止出目と共通しており、これら左リール32L及び中リール32Mを停止させた時点では、第1小役入賞が成立するか、それとも第13再遊技入賞が成立するかを判別することができない。
つまり、「赤7」図柄を狙うべき状況であることの報知が行われる特定報知演出が実行された場合において、遊技者は、特殊役当選ゲームにおいてATモード移行抽選に当選しないから第2操作態様での操作が促されているのか、それとも、ATモード移行抽選に当選となる第13再遊技当選となっているのかを判別することができない。このようにすることで、ATモード移行当選を目指す遊技性において、特定報知演出が実行された場合に特殊役当選時のATモード移行非当選が確定しないようになり、特定報知演出が行われることやそれに基づいてストップスイッチ42〜44を操作することの楽しみを向上させることができる。
ナビモードの恩恵を、図77(d)を用いて説明する。
ナビモードに設定されていない状況においては、特殊役当選ゲームでは特定報知演出が発生しないことから、ATモード移行抽選を受けるためにはストップスイッチ42〜44を第1操作態様にて操作すべきであり、この場合、上記の通り、第33小役入賞が成立するようになる。このように常に第1操作態様にて遊技した場合、1ゲーム当たり約1.37枚のメダル減少が見込め、メダル50枚当たり約36.40ゲーム消化することが可能である。これに対して、特殊役当選ゲームで常に第2操作態様にて操作すると、1ゲーム当たり約1.02枚の減少が見込め、メダル50枚当たり約48.84ゲーム消化することが可能となり、第1操作態様にて操作する場合よりも第2操作態様にて操作した場合の方が、同じ枚数で消化できるゲーム数は多くなる。但し、上記のように、第2操作態様とすることで、ATモード移行抽選を受けることができなくなるし、天井カウンタの減算も行われないようになるため、ATモード移行を目指す遊技性においては、第1操作態様にて操作したほうが第2操作態様にて操作するよりも遊技者にとって有利となる。
特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作した場合には約半数がATモード移行当選となるとして、ナビモードでは、当該ATモード移行当選となる場合に必ず特定報知演出が発生するとすると、当該半数を第1操作態様にて操作し、半数は第2操作態様にて操作することとなる。この場合、1ゲーム当たり約1.20枚のメダル減少が見込め、メダル50枚当たり約41.71ゲーム消化することが可能となる。よって、常に第2操作態様にて操作する場合よりも同じ枚数で消化できるゲーム数は少なくなるものの、常に第1操作態様にて操作する場合よりも同じ枚数で消化できるゲーム数は多くなり、且つ、ATモード移行抽選を効率的に受けることが可能となる。つまり、ATモード移行抽選を目指す遊技性においては、当該ナビモードでの遊技が、常に第1操作態様にて操作する場合よりも有利となる。このようにすることで、特殊役を利用した構成において遊技の多様化を図ることが可能となる。
ここで、上記のように停止時ATモード移行抽選では、少なくとも特殊役当選時において、設定値に関わらず共通の確率でATモード移行抽選を行うように設定されている。これに対して、ナビモード抽選の当選確率は高設定ほど当選し易くしている。このようにすることで、ATモードの移行率に設定差を設けなくても、単位メダル数当たりのゲーム数(ベース)を設定値に応じて異ならせることが可能となる。
<変形例6>
本変形例では、ATモード中の特殊役当選ゲームについて説明する。
上記実施形態では、特殊役を契機とする指示機能に関する処理のうち、ATモードの上乗せ抽選については、第1操作態様にて操作された場合と第2操作態様にて操作された場合とで同じ処理を行う構成としており、具体的には、特殊役当選ゲームであっても他の抽選結果と同様に、開始時に実行されるAT上乗せ用処理にて上乗せ抽選を実行する構成としていた。本変形例では、これを変更し、ATモード中の上乗せ抽選についても、第1操作態様にて操作した場合と第2操作態様にて操作した場合とで、処理の内容を異ならせる。
図78(a)は、本変形例におけるATゲーム数用処理の一部を示すフローチャートである。上記の通り、ATゲーム数用処理は、リール制御処理(図22)における払出判定処理よりも後で実行される入賞結果対応処理(ステップS415)のステップS1211にて実行される処理である。
本変形例では、先ずステップS3601にて停止時AT上乗せ用処理を実行する。その後、ステップS1601にてATゲーム数カウンタの減算処理を実行し、ATモード中のゲーム数の管理を行う。
図78(b)は、ステップS3601における停止時AT上乗せ用処理を示すフローチャートである。
停止時AT上乗せ用処理は、基本的には、上記の開始時に実行されるAT上乗せ用処理(図33)と同様の処理であり、停止時AT上乗せ用処理では、上乗せ抽選に用いる上乗せ抽選乱数を取得する処理が行われない他、今回のゲームの操作態様を把握する処理を行う点と、上乗せ抽選にて利用する上乗せ抽選テーブルと、が異なっている。すなわち、本変形例では、ステップS3611にて今回のゲームの操作態様を把握し、その後のステップS3612〜ステップS3620の処理は、上記ステップS1002〜ステップS1010の処理と同様であり、ステップS3613にて取得する上乗せ抽選テーブルが、ステップS1003にて取得する上乗せ抽選テーブルと異なっている。
上乗せ抽選テーブルについて、具体的には、本変形例における開始時に実行されるAT上乗せ抽選用処理(以下、停止時のものと区別すべく、開始時AT上乗せ抽選用処理と称する)では、図79に示すように、特殊役に基づく上乗せ抽選が非当選となるように設定されている。一方、上記の停止時AT上乗せ用処理におけるステップS3613にて取得する上乗せ抽選テーブルでは、今回の特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作された場合には30%の確率で上乗せ抽選に当選するものの、第2操作態様にて操作された場合には上乗せ抽選に当選しないように設定されている。
図80は、本変形例における開始時AT上乗せ用処理の一部を示すフローチャートである。本処理は、抽選結果対応処理(図28)におけるステップS609のAT上乗せ用書士の変形例である。
ステップS3701及びステップS3702の処理は、上記ステップS1001及びステップS1002の処理と同様であり、上乗せ抽選乱数を取得して、今回のゲームの抽選結果を把握する。続くステップS3703では、今回のゲームの抽選結果が特殊役当選であるか否かを判定し、特殊役当選である場合には、ステップS3704にて上乗せ事前判定処理を実行する。ステップS3703にて特殊役当選ではないと判定した場合や、ステップS3704の処理を実行した後は、ステップS1004に進み、開始時の上乗せ抽選処理を実行する。上記の通り、特殊役当選ゲームでは開始時の上乗せ抽選処理では当選しないように設定されている。なお、特殊役当選ゲームでは、開始時の上乗せ抽選が行われない構成としてもよい。
図81は、ステップS3704の上乗せ事前判定処理を示すフローチャートである。
ステップS3801では、停止時AT上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。ステップS3801にて取得する抽選テーブルは、ステップS3613にて取得する抽選テーブルと同じ抽選テーブルである。続くステップS3802では、今回の特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作された場合のAT上乗せ抽選を、上記抽選テーブルと、ステップS3701にて取得した上乗せ抽選乱数とから実行する。つまり、停止時AT上乗せ抽選用処理(図78(b))においても、同様の抽選テーブルと、開始操作に基づいて取得した上乗せ抽選乱数と、を用いてAT上乗せ抽選を実行する構成であることから、ステップS3802にて実行するAT上乗せ抽選と、停止時AT上乗せ抽選用処理にて実行するAT上乗せ抽選(ステップS3614)とは同じ結果となり、30%の確率で上乗せ当選となる。
ステップS3802の処理を実行した後は、ステップS3803にて、今回の特殊役当選ゲームにおいて第2操作態様にてストップスイッチ42〜44が操作された場合のAT上乗せ抽選を、上記抽選テーブルと、ステップS3701にて取得した上乗せ抽選乱数とから実行する。この場合も、停止時AT上乗せ抽選用処理(図78(b))におけるAT上乗せ抽選の結果と同じ結果となり、ステップS3803にて実行するAT上乗せ抽選では上乗せ当選とならない。なお、第2操作態様にて操作された場合には、上乗せ抽選を行わない構成とする場合には、上乗せ事前判定処理においても第2操作態様にて操作された場合の上乗せ抽選を行わない構成としてもよい。
ステップS3802やステップS3803にて停止時の上乗せ抽選の結果を、開始時に事前に特定する処理を実行した後は、ステップS3804にて、第1操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作した場合に上乗せ抽選に当選するか否かを判定し、上乗せ抽選に当選する場合には、ステップS3805にて第1操作当選予告コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。また、ステップS3804にて否定判定した場合や、ステップS3805の処理を実行した後は、ステップS3806にて、第2操作態様にてストップスイッチ42〜44を操作した場合に上乗せ抽選に当選するか否かを判定し、上乗せ抽選に当選する場合には、ステップS3807にて第2操作当選予告コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。ステップS3806にて否定判定した場合、又はステップS3807の処理を実行した後は、上乗せ事前判定処理を終了する。
図82(a)は、本変形例における開始時演出設定処理の一部を示すフローチャートである。上記の通り、開始時演出設定処理は、表示制御装置81においてゲームの開始に際して開始時コマンドを受信している場合に実行される処理である。
ステップS3901〜ステップS3903は、上記ステップS2001〜ステップS2003の処理と同様であり、押し順ベルグループ用の抽選結果コマンドを受信している場合であって、第1小役入賞〜第6小役入賞用のいずれかの押し順報知コマンドを受信している場合には、対応する操作順序の押し順報知演出が行われるように設定する。
ステップS3901にて押し順ベルグループ用の抽選結果コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS3904にて特殊役用の抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。特殊役用の抽選結果コマンドを受信している場合、ステップS3905にて押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。上記の通り、特殊役当選ゲームで押し順報知コマンドが出力される場合とは、ATモード中であることを意味する。なお、上記の通り、特殊役当選時の押し順報知コマンドは、第6小役入賞用の操作順序を示す押し順報知コマンドである。
ATモード中の特殊役当選である場合、ステップS3906に進み、上記の第1操作当選予告コマンドを受信しているか否かを判定する。第1操作当選予告コマンドを受信していない場合、すなわち、今回の特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作しても上乗せ抽選に当選しない場合には、ステップS3903に進み、第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知演出が行われるように設定する。この場合、特殊役当選に基づいて、1枚のメダル払出が生じる第33小役入賞ではなく、8枚のメダル払出が生じる第6小役入賞を成立させることが可能となる。つまり、今回の特殊役に基づく上乗せ抽選では、仮に第1操作態様にて操作させも非当選となるのであれば、メダル払出枚数の多い第2操作態様にて操作させることで、ATモード中のメダル増加速度(純増枚数)を向上させることが可能となる。
これに対して、ATモード中の特殊役当選であっても、ステップS3906にて、第1操作当選予告コマンドを受信していると判定しており、今回の特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作させれば上乗せ当選となる場合、ステップS3907にて、ATモードのゲーム数やメダル増加枚数が有利区間の上限に達することが確定しているか否かの判定を実行する。既に説明した通り、主制御装置101側の区間表示第2処理(図46)における残ゲーム数管理処理(ステップS1804)では、有利区間の消化ゲーム数と、ATモードの残りゲーム数との合計が、有利区間の上限ゲーム数より多い状況となり、既に、このまま残りのATモードを消化することで有利区間の上限ゲーム数に到達することが確定するような状況であれば、第1超過コマンドを出力する。また、区間表示第2処理における残枚数管理処理(ステップS1805)では、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数(2400枚)に達する状況となり、このまま残りのATモードを消化することで有利区間の上限増加数に到達するであろう状況であれば、第2超過コマンドを出力する。上記のステップS3907では、これらの第1超過コマンドや第2超過コマンドを受信しているか否かを把握することで、有利区間の上限に到達するであろう状況であるか否かを判定可能である。
ステップS3907にて、上限に到達しないような状況であると判定した場合、ステップS3908にて、AT中特定報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて実行されるように設定する。これに対して、ステップS3907にて、上限に到達する状況であると判定した場合、すなわち、今回の特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作させれば上乗せ当選するような状況であっても、当該上乗せ当選に基づいてATモードの上乗せ処理が行われてもゲーム数やメダル増加数的には無意味となり得るような状況であれば、ステップS3903に進み、第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知演出が行われるように設定する。この場合、当該特殊役当選ゲームでは、メダル払出枚数の多い第6小役入賞を成立させることが可能となる。
つまり、本変形例では、ATモード中の特殊役当選ゲームにおいて、第1操作態様にて操作されれば上乗せ当選となる場合であっても、有利区間の上限ゲーム数や上限増加枚数との関係で指示する操作態様を異ならせており、既に確定している残りのATモードのゲーム数だけで有利区間の上限ゲーム数や上限増加枚数に到達するような状況であれば、これ以上、ATモードの上乗せ処理を行う必要がないとして、第1操作態様ではなく第2操作態様にて操作させてメダル払出枚数の多い第6小役入賞を成立させるようにしている。このようにすることで、上限に到達することが確定しているような状況で、更に上乗せ当選することの虚無感を遊技者に与えないようにすることができるし、当該上限に到達することが確定しているのであれば早期に上限増加枚数に到達するようにすることができるし、又は、上限ゲーム数に到達した際の総メダル払出数が多くなるようにすることができる。
上記ステップS3908のAT中特定報知演出としては、本変形例では、図82(b)に示すように、3つ設けられているストップスイッチ42〜44に対応させて、ビックリマークのキャラクタが補助表示部65に3つ表示されるような演出が設定されており、上記の特定役報知演出と同様の演出が設定されている。
本実施形態では、特定役のうちチェリーA〜Cに当選している場合、第10再遊技入賞〜第12再遊技入賞が成立し得るようになり、このうち、第12再遊技入賞を成立させることが可能なタイミングでストップスイッチ42〜44を操作した際に、当該第12再遊技入賞が成立した場合には、チェリーB又はチェリーC当選であったことが確定し、第12再遊技入賞を成立させることが可能なタイミングでストップスイッチ42〜44を操作したのにもかかわらず第10再遊技入賞が成立した場合には、チェリーAであったことが確定する。これに対して、第11再遊技入賞を成立させると、チェリーA〜Cのいずれに当選していたかを判別することができない。
そうすると、特定役報知演出が発生した場合に、チェリーA〜Cの種別を判別しようとするのであれば、少なくとも、第11再遊技入賞ではなく第10再遊技入賞や第12再遊技入賞が成立するタイミングでストップスイッチ42〜44を操作する必要があるといえる。左リール32Lにおける第10再遊技図柄や第12再遊技図柄は「BAR」図柄であり、第11再遊技図柄は「赤7」図柄、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄であるため、左リール32Lにおいて第10再遊技入賞や第12再遊技入賞を成立させることが可能なタイミングとは、特殊役当選時の第1操作態様に相当するタイミングである。
つまり、特定役報知演出が行われた場合、それが特殊役を契機とするものではなくても、当選役の種別を判別しようとする遊技者であればストップスイッチ42〜44は第1操作態様にて操作するものと考えられる。そのため、AT中特定報知演出の報知態様を特定役報知演出の報知態様と同様の報知態様とすることで、特殊役当選時であっても同様の操作が行われることが期待できるし、AT中特定報知演出専用の演出データを記憶しておく必要がなく、記憶容量の削減を図ることも可能である。逆に、遊技者からすると、特定役報知演出又はAT中特定報知演出が行われた場合には、特殊役に当選している可能性があると把握できるため、第1操作態様として、左リール32Lの「BAR」図柄を最初に狙って操作するものと考えられる。その結果、チェリーA〜Cの判別も可能となり、当選結果に応じて上乗せ当選確率が相違するといった遊技性を十分に理解できるようになり、当該理解度の向上を通じて、遊技の面白味をこれまで以上に感じさせることが可能となる。
なお、ステップS3904にて特殊役当選ではないと判定した場合には、ステップS3909にて特定役当選であるか否かを判定し、特定役当選である場合には、ステップS3910にて特定役報知演出を行うための処理を実行する。ステップS3909及びステップS3910は、ステップS2006及びステップS2007の処理と同様である。ステップS3902、ステップS3905若しくステップS3909にて否定判定した場合、又はステップS3903、ステップS3908若しくはステップS3910の処理を実行した後は、ステップS2008に進み、開始時前兆演出設定処理を実行する。
上記のようにすることで、図82(c)に示すように、特殊役当選時の操作態様を、上乗せ当選と上限到達との関係で異ならせたうえで、ATモード中の純増枚数を状況に応じて異ならせることが可能となる。つまり、ATモード中において、第1操作当選予告コマンドを受信した場合に第1操作態様にて操作すれば上乗せ抽選に当選し、且つ当該上乗せ当選による上乗せを行っても意味がある状況であれば、第1操作態様にて操作させることで、ATモード中の純増枚数は1ゲーム当たり約2.74枚の増加が見込めるようになる。これに対して、ATモード中において、第1操作当選予告コマンドを受信した場合に第1操作態様にて操作すれば上乗せ抽選に当選する場合であっても、当該上乗せ当選による上乗せを行っても意味がない状況であれば、第2操作態様にて操作させることで、ATモード中の純増枚数は1ゲーム当たり約2.98枚の増加が見込めるようになり、上乗せ当選する際に第1操作態様にて操作させる場合よりも純増枚数は多くなる。このように、上乗せ当選しても無意味な状況であれば、あえて上乗せ抽選を行わせない操作態様にて操作させて、メダル増加速度を向上させるようにすることで、より早期に上限増加枚数に到達させることができるようになったり、上限ゲーム数到達時の増加枚数を増やすことができるようになる。
更に、第1超過コマンドや第2超過コマンドの受信前であり、上限に到達することが確定していないような状況において、第1操作当選予告コマンドの受信の有無に関わらずAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する場合があるようにしてもよい。このようにすると、上乗せ抽選に当選しているか否かが判別できないようになる又は判別しにくくなるため、特殊役当選時には、常に第1操作態様にて操作する必要が生じ得る。そうすると、このような態様で進行する遊技の純増枚数は1ゲーム当たり約2.63枚の増加が見込めるようになり、第1操作当選予告コマンドを受信した場合にだけAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での純増枚数よりも少なくなる。
この場合、例えば、ATモードに移行して序盤は、特殊役当選時には第1操作当選予告コマンドの受信の有無に関わらずAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様にて遊技を進行させ、所定契機が生じた場合(例えば移行抽選に当選したり所定数のセットを消化する等の移行条件が成立した場合)に、第1操作当選予告コマンドを受信した場合にだけAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技に切り替えさせ、更に、第1超過コマンドや第2超過コマンドを受信した場合には、第1操作態様にて操作すれば上乗せ抽選に当選する場合であっても第2操作態様にて操作させる態様での遊技に切り替える、といったように報知の態様を状況に応じて切り替える構成としてもよい。なお、特殊役当選時に第1操作当選予告コマンドの受信の有無に関わらずAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技から、第1操作当選予告コマンドを受信した場合にだけAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技に切り替えた後、更に、特殊役当選時に第1操作当選予告コマンドの受信の有無に関わらずAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技に切り替える場合があるようにしてもよい。また、ATモード移行時に特殊役当選時に第1操作当選予告コマンドの受信の有無に関わらずAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技と、第1操作当選予告コマンドを受信した場合にだけAT中特定報知演出(特定役報知演出)を実行する態様での遊技とのいずれにて遊技させるかを抽選等により決定する構成としてもよい。
<変形例7>
本変形例では、ATモード中に特殊役に当選した場合の押し順報知の態様を上記実施形態と異ならせる。具体的には、上記実施形態では、ATモード中に特殊役に当選した場合、第1小役入賞〜第6小役入賞のうちの予め定められた第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知や押し順報知演出を行う構成としていた。これに対して、本変形例では、第1小役入賞〜第6小役入賞のうちのいずれの操作順序を報知するかを抽選により決定する。
図83(a)は、本変形例における抽選結果対応処理の一部を示すフローチャートである。
ステップS607にて開始時AT抽選用処理を実行した後や、ステップS609にてAT上乗せ用処理を実行した後は、ステップS4001にて押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合には、ステップS4002〜ステップS4005にて、上記のステップS611〜ステップS614の処理と同様に、ATモード中であれば第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知や押し順報知演出用の処理を実行し、ATモード中ではなければ、押し順報知を実行せず、押し順ベルグループ報知を行うようにする。
ステップS4001にて押し順ベル当選ではない場合、ステップS4006にて特殊役当選であるか否かを判定する。特殊役当選である場合、ステップS4007にてATモードフラグがセットされているか否かを判定し、セットされていない場合には、ステップS4008にて特殊役報知を行うようにする。ステップS4008の処理は、ステップS617の処理と同様である。
ステップS4007にてATモードフラグがセットされており、ATモード中の特殊役当選である場合、ステップS4009に進む。ステップS4009では、報知小役抽選処理を実行する。報知小役抽選処理では、今回の特殊役当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞のいずれに対応する操作順序の押し順報知を実行するかを抽選により決定する。この場合、各種テーブル記憶エリア105aに記憶されている報知小役抽選テーブルを取得して、いずれの小役に対応する押し順報知を行うかを選択する。
ステップS4009にて報知小役抽選処理を実行した後は、ステップS4010にてステップS4009の処理結果に対応する操作順序の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4010にて、ステップS4009の処理結果に対応する押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。また、ステップS4006にて否定判定した場合は、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
ステップS4009の報知小役抽選処理にて利用される報知小役抽選テーブルは、図83(b)に示すように、当選確率の設定処理にて設定される設定値によって、選択する小役の割合が異なるように設定されている。このうち、第2小役〜第6小役は、特に設定1,3,5では、第3小役及び第5小役が選択される割合の方が第2小役、第4小役及び第6小役が選択される割合よりも高くなるように設定されており、また、設定2、4では、第2小役、第4小役及び第6小役が選択される割合の方が第3小役及び第5小役が選択される割合よりも高くなるように設定されている、といったように、報知される小役の選択率から、設定値を予測することが可能となっている。
また、第1小役が選択される割合が特に設定値によって異なり、出玉率が高くなる設定値ほど(高設定ほど)、第1小役が選択される割合が高くなるように設定されている。そのため、第1小役の選択率からも設定値を予測することが可能である。ここで、第1小役に対応する操作順序の押し順報知とは、左→中→右の操作順序であるところ、特殊役当選ゲームで左リール32Lを最初に停止させた場合、上記の通り、その停止操作のタイミングによっては第1小役入賞ではなく第33小役入賞が成立する。
つまり、ATモード中に、第1小役に対応する操作順序の押し順報知が行われた場合であって、且つ、第33小役入賞を成立させることが可能なタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合に、第1小役入賞ではなく第33小役入賞が成立した場合には、当該第1小役に対応する操作順序の押し順報知が特殊役を契機とする押し順報知であったと把握でき、第33小役入賞ではなく第1小役入賞が成立した場合には、当該第1小役に対応する操作順序の押し順報知が押し順ベルを契機とする押し順報知であったと把握できる。このようにすることで、第1小役に対応する操作順序の押し順報知の割合から設定値の予測を行ううえでは、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングを工夫することで押し順ベルを契機とする押し順報知を排除してその予測を行うことが可能となり、予測精度を向上させることができる。
但し、このような設定値の予測精度を向上させようとすると、8枚のメダル払出ではなく1枚のメダル払出を受けることとなる。そのため、設定値の予測精度を向上させるべきか、それともメダルの払出枚数を多くするか、を遊技者に選択させる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
しかも、上記のようにATモード中に特殊役に当選した場合、第1小役入賞〜第6小役入賞のいずれにも対応する押し順報知が行われるようにしていることから、各操作順序の押し順報知の発生率を平均化することができる。このようにすることで、押し順報知が行われた場合に所定の操作順序に対応する押し順報知が発生し易いといった違和感を遊技者に与えないようすることができるし、かかる偏りに起因する不都合を生じさせないようにすることができる。例えば、ATモード中に、押し順ベル当選時や特殊役当選時以外でもチェリーA〜Cやチャンス目A〜Cでも押し順報知や押し順報知演出を発生させる構成としたうえで、押し順ベルや特殊役の押し順報知や押し順報知演出とチェリーA〜Cやチャンス目A〜Cの押し順報知や押し順報知演出とが見た目上識別しにくい又は識別できない態様とすると、当該押し順報知演出等が発生した場合には、遊技者は、当該押し順報知演出等がAT上乗せ抽選にて当選し易いチェリーA〜Cやチャンス目A〜Cであることや特殊役を契機とするものであることを期待するものと考えられる。しかし、上記のように押し順報知演出等の発生率が操作順序によって偏りがあると、せっかく押し順報知演出等の態様からは抽選結果を予測できない又は予測しにくいようにしたのにもかかわらず、その操作順序によって契機となった抽選結果が予測されてしまう、といった不都合が生じ得る。その点、上記のように、操作順序に偏りが生じにくい態様とすることで、かかる不都合を好適に回避することが可能となる。
本変形例では、第1小役〜第6小役に対応する押し順報知の発生率のばらつき(標準偏差)は設定1では7%、設定2では5%、設定3では6%、設定4では7%、設定5では7%、設定6では15%であり、各設定値の平均ばらつきは8%である。これに対して、第1小役に対応する押し順報知の発生率における設定値ごとのばらつきは13%であり、第1小役〜第6小役の押し順報知のばらつきの平均値よりも高い。つまり、各小役の押し順報知の発生率から設定値の予測を行うよりも、第1小役の押し順報知の発生率だけから設定値の予測を行ったほうが効率的に設定値の予測を行うことが可能である。
但し、仮に、特殊役当選時に第1小役に対応する押し順報知が行われたとしても、第1操作態様にて操作せずに第2操作態様にて操作すると、第1小役入賞は成立するものの、それが順押しベル1,2当選を契機とするものなのか否かの判別ができなくなる。つまり、特殊役当選時に第1小役入賞を成立させてしまうと、それが押し順ベルを契機とする第1小役入賞に紛れてしまい、設定値の予測を効率的に行うことができなくなる。このようにすることで、設定値の予測を行いたいのであれば、払出枚数の少ない側の第33小役入賞を狙う遊技性が実現され、単にメダル増加を目指す遊技から脱却し、ATモード中の遊技の興趣向上が図られる。
<変形例8>
本変形例では、所定契機で特殊役当選時の報知小役を抽選し、その後の特殊役当選時には当該抽選結果を流用して報知小役を決定する。図84(a)は、本変形例における有利区間移行時処理を示すフローチャートである。有利区間移行時処理は、区間表示第1処理(図45)におけるステップS1706にて実行される処理である。
ステップS4021では、今回のゲームの抽選結果を把握し、続くステップS4022にて天井ゲーム数テーブルを取得する処理を実行し、ステップS4023にて天井ゲーム数抽選処理を実行する。そして、ステップS4024にて、天井カウンタにステップS4023の処理結果を入力し、ステップS4025にて天井ゲーム数の情報を含む天井コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。上記の通り、天井カウンタは、各ゲームの抽選結果に応じて減算値抽選が行われ、当該天井カウンタが0となることでATモード移行抽選を介することなくATモードへの移行が生じるようになる。
ステップS4026では、報知小役抽選処理を実行する。本変形例における報知小役抽選処理にて利用される報知小役抽選テーブルは、図84(b)に示すように、当選確率の設定処理にて設定される設定値によって、選択する小役の割合が異なるように設定されている。このうち、6通りある操作順序のうち、5通りの操作順序についてはいずれも同じ選択率となるように設定されており、残りの1通りの操作順序だけが他の操作順序の選択率とは異なるように設定されている。そして、当該他の操作順序の選択率と異なる操作順序が、設定値によって異なるように設定されている。
この場合、第1小役〜第6小役の押し順報知の選択率のばらつきと、それぞれの押し順報知における設定値ごとのばらつきとは、同じ値となり、設定値の予測を行うのであれば、第1小役〜第6小役の発生率をそれぞれカウントする必要が生じるようになる。つまり、設定値の予測を行いにくくすることができ、遊技の公平性を高めることが可能となる。
ステップS4026にて報知小役抽選処理を実行した後は、ステップS4027にて抽選結果の小役を各種カウンタエリア106eの報知小役カウンタに記憶する処理を実行してから、本有利区間移行時処理を終了する。この場合、ステップS4026の処理結果として第1小役が選択された場合には、報知小役カウンタに1を入力し、第2小役が選択された場合には、報知小役カウンタに2を入力する、といったように、報知小役カウンタには1〜6のいずれかの値が入力されることになる。そして、本変形例における抽選結果対応処理におけるステップS618では、上記の報知小役カウンタの値を参照して実行する押し順報知を決定する。すなわち、報知小役カウンタに1が入力されていれば第1小役の押し順報知を実行するとともに、第1小役に対応する押し順報知コマンドをセットし(ステップS619)、報知小役カウンタに2が入力されていれば第2小役の押し順報知を実行するとともに、第2小役に対応する押し順報知コマンドをセットする。
このようにすることで、押し順報知にランダム性を生じさせながらも、特殊役当選時に報知小役抽選処理を実行する必要が生じなくなるため、各ゲームの処理負荷を軽減することが可能となる。
上記の通り、報知小役抽選処理は有利区間移行時処理にて実行するようにしていることから、有利区間に移行する度に(有利区間が終了する度に)、特殊役当選時の報知小役が変更されるようになる。このようにすることで、より押し順報知がランダムなものとなり、当該押し順報知が偏ることによって特殊役当選であることが見抜かれてしなう等の不都合を生じさせないようにすることができるし、設定値の予測遊技の難易度を向上させることも可能となり、遊技の興趣向上も図ることが可能である。
<変形例9>
本変形例では、報知小役抽選テーブルの変形例を説明する。
図85(a)では、第1小役や第2小役に対応する押し順報知が選択されない例を示している。つまり、特殊役当選時において第1操作態様の可能性が生じる第1小役や第2小役に対応する操作順序については選択されないようにしている。このようにすることで、ATモード中にメダル払出枚数の少ない第33小役入賞が成立する可能性を極力少なくし、よりスムーズなメダル増加を実現することが可能である。
図85(b)は、上記のように特殊役当選時に第1小役や第2小役の押し順報知が発生しない構成において、押し順ベル側の当選確率を調整して、各押し順報知の均等化を図る例を示している。
すなわち、図85(b1)に示すように、特殊役は各ゲームで約5%(約20分の1)の確率で当選するため、ATモード中に各ゲームで特殊役を契機とする第3小役〜第6小役に対応する押し順報知は約1.25%の確率で発生する。これに対して、特殊役を契機とする第1小役〜第2小役に対応する押し順報知は発生しない。そこで、各ゲームで約64%(約1.56分の1)の確率で当選する押し順ベルを、図85(b2)に示すように、第1小役に対応する順押しベル1,2や第2小役に対応する挟み押しベル1,2を他の第3小役〜第6小役に対応する役よりも当選し易くなるように設定する。本変形例では、第1小役に対応する順押しベル1,2や第2小役に対応する挟み押しベル1,2に対して、全押し順ベルのうちの18%ずつを割り振り、他の役に対して16%を割り振っている。その結果、各ゲームで押し順ベルを契機として第1小役、第2小役に対応する押し順報知はそれぞれ約11.54%の確率で発生し、第3小役〜第6小役に対応する押し順報知はそれぞれ約10.25%の確率で発生する。
そして、これら特殊役を契機とする押し順報知と、押し順ベルを契機とする押し順報知とを合計すると、図85(b3)に示すように、第1小役、第2小役に対応する押し順報知はそれぞれ約11.54%の確率で発生し、第3小役〜第6小役に対応する押し順報知はそれぞれ約11.50%の確率で発生する。その結果、特殊役における各報知の発生率の差(約1.25%)よりも当該差を小さくすることが可能となる(約0,04%)。このように、特殊役を契機とする押し順報知の偏りを、他の結果の押し順報知によって補うようにすることで、押し順報知の均等化を好適に図ることが可能となり、押し順報知から遊技結果が予測されてしまう不都合を回避することができる。
<変形例10>
本変形例では、特殊役を契機とする有利区間移行抽選処理においても、ストップスイッチ42〜44の操作態様によってその抽選処理の内容を異ならせる。上記実施形態では、ゲームの開始時に有利区間移行抽選処理を実行する構成としていたが、本変形例では、ゲームの終了時に実行する構成に変更する。かかる点について、図による詳細な説明は省略するが、本変形例における抽選結果対応処理では、ステップS604にて有利区間フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS605の有利区間移行抽選処理を実行することなく、そのまま抽選結果対応処理を終了する。そして、本変形例における有利区間移行抽選処理は、リール制御処理(図22)におけるステップS416の区間表示第2処理にて実行する構成とする。
図86は、本変形例における区間表示第2処理を示すフローチャートである。
本変形例では、ステップS4101にて有利区間フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS4111にて有利区間移行抽選処理を実行してから、区間表示第2処理を終了する。その他、ステップS4101〜ステップS4110の処理は、上記ステップS1801〜ステップS1810の処理と同様である。
図87は、本変形例における有利区間移行抽選処理を示すフローチャートである。
本変形例では、ステップS4201にてゲーム抽選結果を把握した後、ステップS4202にて今回のゲームのストップスイッチ42〜44の操作態様を把握する処理を実行する。そして、ステップS4203にて有利区間移行抽選テーブルを取得する処理を実行して、ステップS4204にて有利区間移行抽選用の乱数を取得し、ステップS4205にて有利区間移行抽選を実行する。
本変形例における有利区間移行抽選テーブルは、図89(a)に示すように、上記実施形態のものと比較して、特殊役を契機とする移行抽選の当選確率が異なっており、その他の結果を契機とする移行抽選の当選確率は同じである。具体的には、本変形例では、特殊役当選ゲームにおけるストップスイッチ42〜44の操作態様が第1操作態様である場合の方が第2操作態様である場合よりも有利区間移行抽選の当選確率が高くなるように設定されており、第1操作態様であれば100%の確率で有利区間移行抽選に当選し、第2操作態様であれば0%の確率で有利区間移行抽選に当選する。すなわち、第2操作態様であれば有利区間に移行しないように設定されている。
ステップS4205にて有利区間移行抽選を実行した後は、ステップS4206にて当該移行抽選に当選したか否かを判定し、当選している場合には、ステップS4207にて有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。かかる処理により、次のゲームの区間表示第1処理にて有利区間フラグがセットされることとなる。
ステップS4207の処理を実行した後は、ステップS4208にて有利区間移行時処理を実行する。すなわち、本変形例では、有利区間移行時処理を区間表示第1処理(図45)におけるステップS1706では実行せず、ステップS4208にて実行する構成とする。ステップS4206にて否定判定した場合、又はステップS4208の処理を実行した後は、有利区間移行抽選処理を終了する。
つまり、本変形例では、通常区間において特殊役当選時に第1操作態様にて操作すると当該ゲームで有利区間に移行する一方、特殊役当選時に第2操作態様にて操作すると当該ゲームでは有利区間に移行しないようになる。上記の通り、第1操作態様にて操作すると第33小役入賞が成立して1枚のメダル払出が行われ、第2操作態様にて操作すると第1小役入賞〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が行われる。内部状態においては、3ベットゲームにて有利区間移行抽選が行われ、外れ結果及び特殊役を除く全ての抽選結果で有利区間移行抽選に当選することから、特殊役当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させて今回のゲームで有利区間に移行させなくても、次のゲームで有利区間に移行させれば、2枚のメダルが増加することとなり、遊技者にとっては有利となる。つまり、通常区間においては、第2操作態様にて操作していた方が、遊技者にとって有利である。
ステップS4208の有利区間移行時処理では、各ゲームの抽選結果に応じて天井ゲーム数の設定が行われる。具体的には、図88のフローチャートに示すように、ステップS4301にて今回のゲームの抽選結果を把握する処理を実行する。そして、ステップS4302にて天井ゲーム数テーブルを取得する処理を実行し、ステップS4303にて天井ゲーム数抽選処理を実行する。そして、ステップS4304にて、天井カウンタにステップS4303の処理結果を入力し、ステップS4305にて天井ゲーム数の情報を含む天井コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本有利区間移行時処理を終了する。
本変形例における天井ゲーム数テーブルは、図89(a)に示すように、特殊役を契機とする天井ゲーム数抽選以外では、700ゲームを最大天井とし、抽選結果に応じて最大天井ゲーム数よりも少ない天井ゲーム数が選択され得るように設定されている。具体的には、ゲームの抽選結果として出現率が低い結果ほど、少ない天井ゲーム数が選択され易くなるように設定されており、例えば、チャンス目Cの方がチャンス目Aよりも少ない天井ゲーム数が選択され易くなるように設定されている。
特殊役当選を契機として選択される天井ゲーム数としては、特殊役当選ゲームの操作態様によって選択される天井ゲーム数が異なるように設定されており、第1操作態様であれば700ゲームが選択され、第2操作態様であれば当該700ゲームよりも多い1000ゲームが天井ゲーム数として選択される。但し、本変形例では、上記の通り特殊役当選ゲームでは第2操作態様にて操作されると、有利区間移行抽選に当選しないように設定しているため、特殊役を契機として有利区間に移行する場合の天井ゲーム数は実質的には700ゲームである。
つまり、通常区間において、特殊役当選ゲームで有利区間に移行させると、選択される天井ゲーム数の面からしても、他の抽選結果で有利区間に移行する場合よりも遊技者にとって不利な場面が生じ得るようになっており、特殊役当選ゲームで有利区間に移行させると天井ゲーム数は700ゲームであるが、他の抽選結果で有利区間に移行させれば、当該700ゲームよりも少ないゲーム数が天井ゲーム数として選択され得る。この場合、通常区間においては、特殊役当選時に第2操作態様にて操作して、当該ゲームでの有利区間への移行を避け、次回以降のゲームで他の抽選結果にて有利区間へ移行させたほうが遊技者にとって有利となる。
そうすると、図89(b)に示すように、ストップスイッチ42〜44の操作態様によって、メダル払出数が異なり、且つ、指示機能に関する処理の内容が異なる特殊役において、通常区間と有利区間とでいずれの操作態様にて操作したほうが有利となるかが異なるようになる。つまり、有利区間中では、第1操作態様であれば、指示機能に関する処理におけるATモード移行抽選や上乗せ抽選が実行されるものの、第2操作態様であれば、これらのATモード移行抽選や上乗せ抽選が実行されないため、ATモードに移行させてメダル増加を目指す遊技性において、有利区間中であれば、特殊役当選ゲームは、第1操作態様にて操作した方が第2操作態様にて操作するよりも遊技者にとって有利である。これに対して、通常区間中では、第1操作態様であれば、指示機能に関する処理における有利区間移行抽選は実行されるものの、第2操作態様であれば、当該有利区間移行抽選は実行されないため、有利区間に移行させてATモードへの移行を目指す遊技性において、一見すると第1操作態様にて操作するほうが第2操作態様にて操作するよりも有利に思える。しかし、上記のように、特殊役を契機として有利区間に移行した場合よりも、他の結果を契機として有利区間に移行した場合の方が天井ゲーム数が少なくなり得るように設定されていることから、実質的には、通常区間中の特殊役当選時には、第1操作態様にて操作するよりも第2操作態様にて操作する方が、遊技者にとって有利となる。よって、通常区間と有利区間とで、特殊役当選時において有利な操作態様が異なるようになり、かかる構成を利用することで、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
<変形例11>
本変形例では、複数種類の特殊役を設ける例について説明する。
図90(a)に示すように、本変形例では、3ベットゲームにおける通常遊技状態用の抽選テーブルに、ストップスイッチ42〜44を第1操作態様にて操作することで第1特典が付与されるとともに指示機能に関する処理として第1処理が実行され、第2操作態様にて操作することで第1特典よりも有利な第2特典が付与されるとともに指示機能に関する処理として第1処理よりも遊技者にとって不利な第2処理が実行される特殊役として、特殊役A、特殊役B、特殊役Cが設定されている。各特殊役A〜Cにはいずれも約60分の1の確率で当選するように設定されており、いずれかの特殊役A〜Cに当選する確率は約20分の1であり、上記実施形態と同様である。
図90(b)に示すように、本変形例では、各特殊役A〜Cに設定されている第1操作態様及び第2操作態様が異なっているとともに、入賞する結果が上記実施形態と異なっている。
具体的には、特殊役Aは、左ストップスイッチ42を特定番目として最初に操作することが第1操作態様として設定されており、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を特定番目として最初に操作することが第2操作態様として設定されており、第1操作態様にて操作された場合には第33小役ではなく第9小役〜第33小役のいずれかの入賞が成立して1枚のメダル払出が生じ、第2操作態様にて操作した場合には第3小役〜第6小役のいずれかの入賞が成立して8枚のメダル払出が生じる。
また、特殊役Bは、中ストップスイッチ43を特定番目として最初に操作することが第1操作態様として設定されており、左ストップスイッチ42又は右ストップスイッチ44を特定番目として最初に操作することが第2操作態様として設定されており、第1操作態様にて操作された場合には第33小役ではなく第9小役〜第33小役のいずれかの入賞が成立して1枚のメダル払出が生じ、第2操作態様にて操作した場合には第1小役、第2小役、第5小役及び第6小役のいずれかの入賞が成立して8枚のメダル払出が生じる。
特殊役Cは、右ストップスイッチ44を特定番目として最初に操作することが第1操作態様として設定されており、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を特定番目として最初に操作することが第2操作態様として設定されており、第1操作態様にて操作された場合には第33小役ではなく第9小役〜第33小役のいずれかの入賞が成立して1枚のメダル払出が生じ、第2操作態様にて操作した場合には第1小役〜第4小役のいずれかの入賞が成立して8枚のメダル払出が生じる。
各特殊役A〜Cの指示機能に関する処理としての第1処理や第2処理は、上記実施形態と同様であり、第1操作態様にて操作した場合には、通常モードでは10%の確率でATモード移行当選となり、CZモードでは50%の確率でATモード移行当選となるものの、第2操作態様にて操作した場合にはいずれもATモード移行当選とならない。また、ATモード中においては、操作態様に関わらず10%の確率で上乗せ当選する。
つまり、本変形例では、各特殊役A〜Cにおいて、第1操作態様が別の特殊役における第2操作態様として設定されているとともに、第2操作態様が別の特殊役における第1操作態様として設定されている。具体的には、特殊役Aの第1操作態様は特殊役B及び特殊役Cの第2操作態様であり、特殊役Aの第2操作態様は特殊役Bの第1操作態様である。また、特殊役Bの第1操作態様は特殊役A及び特殊役Cの第2操作態様であり、特殊役Bの第2操作態様は特殊役Cの第1操作態様である。そして、特殊役Cの第1操作態様は特殊役A及び特殊役Bの第2操作態様であり、特殊役Cの第2操作態様は特殊役Aの第1操作態様である。
また、本変形例における特殊役A〜Cでは、いずれも第1操作態様や第2操作態様がストップスイッチ42〜44の操作順序が対応付けられているものの、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングについては対応付けられていない。つまり、第1操作態様や第2操作態様に対応付けられた操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することで、その操作タイミングに関わらず第1操作態様や第2操作態様にて操作されたとして、対応する結果の入賞が成立するとともに、指示機能に関する処理が実行される。
このようにすることで、例えば、毎ゲーム、同じストップスイッチを最初に操作する操作態様にて遊技された場合であっても、特殊役当選時の操作態様が第1操作態様だけではなく第2操作態様ともなり得るようになる。つまり、上記実施形態においては、左ストップスイッチ42を最初に操作する操作態様にて遊技された場合、第1操作態様となる場合と第2操作態様となる場合とがあり、中ストップスイッチ43や右ストップスイッチ44を最初に操作する遊技態様にて遊技された場合、第1操作態様とはならず必ず第2操作態様となる。これに対して本変形例では、いずれのストップスイッチ42〜44を最初に操作する操作態様にて遊技された場合であっても第1操作態様だけではなく第2操作態様ともなり得るようになる。よって、遊技の公平性を担保し易くなる。
但し、特殊役当選時に第1操作態様にて操作して指示機能に関する処理を有利に進めさせるか、第2操作態様にて操作して多くのメダルを獲得できるようにするか、といったようにいずれ遊技を選択するかは遊技者の自由であり、その点は、本変形例でも遊技者が選択可能とされている。以下、そのための構成について説明する。
図92は、本変形例における抽選結果対応処理の一部を示すフローチャートである。
ステップS610にて今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選ではないと判定した場合、ステップS4401に進む。ステップS4401では、今回のゲームの抽選結果がいずれかの特殊役当選であるか否かを判定し、特殊役当選ではない場合にはそのまま本抽選結果対応処理を終了する。いずれかの特殊役当選である場合には、ステップS4402に進む。
ステップS4402では、ATモードフラグがセットされており、ATモード中であるか否かを判定する。ATモード中ではない場合には、ステップS4403にて、今回当選している特殊役が特殊役Aであるか否かを判定する。特殊役Aである場合には、ステップS4404にて、操作態様役のうちの特殊役Aである旨の報知が行われるように指示モニタ68を制御する。
ここで、本変形例では、図90(d)に示すように、指示モニタ68の表示態様として、「7」、「8」、「9」が設定されており、これら「7」、「8」、「9」は操作態様役の種別の報知として、「7」が特殊役Aに対応し、「8」が特殊役Bに対応し、「9」が特殊役Cに対応するように設定されている。すなわち、操作態様役における特殊役Aである場合には、第1表示用セグメントN1、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7〜が点灯表示されて「7」が表示される。また、操作態様役における特殊役Bである場合には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7〜が点灯表示されて「8」が表示される。そして、操作態様役における特殊役Cである場合には、第1表示用セグメントN1〜第3表示用セグメントN3及び第5表示用セグメントN5〜第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「9」が表示される。これら「7」〜「9」の表示はいずれも遊技者が識別可能であり、遊技者は、特殊役のうちのいずれの特殊役A〜Cに当選しているかを操作態様役の種別の報知から把握することが可能である。
ステップS4404では、上記の操作態様役のうちの特殊役Aである旨の報知として、「7」が表示されるように指示モニタ68を制御する。これにより、今回のゲームの抽選結果が特殊役A当選であり、左ストップスイッチ42を最初に操作することで第1操作態様となり、中ストップスイッチ43や右ストップスイッチ44を最初に操作することで第2操作態様となることを遊技者は把握可能となる。
更に、本変形例では、ATモード中以外であっても、表示制御装置81側の押し順報知演出が発生し得るようにしている。
すなわち、ステップS4404の処理を実行した後は、ステップS4405にて各種フラグ格納エリア183aにA用切替フラグがセットされているか否かを判定する。A用切替フラグは、特殊役A当選時の押し順報知演出を行ううえで、各押し順報知演出の発生頻度を調節するためのフラグである。すなわち、当該A用切替フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS4406にて、A用切替フラグをセットする処理を実行し、続くステップS4407にて、押し順ベルであれば第1小役に対応する操作順序(左→中→右)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4405にてA用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4408にてA用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4409にて、押し順ベルであれば第2小役に対応する操作順序(左→右→中)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
ステップS4403にて特殊役Aではないと判定した場合、ステップS4410に進み、今回当選している特殊役が特殊役Bであるか否かを判定する。特殊役Bである場合には、ステップS4411にて、操作態様役のうちの特殊役Bである旨の報知として、「8」が表示されるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS4412にて各種フラグ格納エリア183aにB用切替フラグがセットされているか否かを判定する。B用切替フラグがセットされていない場合、ステップS4413にてB用切替フラグをセットする処理を実行し、ステップS4414にて押し順ベルであれば第3小役に対応する操作順序(中→左→右)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4412にてB用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4415にてB用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4416にて、押し順ベルであれば第4小役に対応する操作順序(中→右→左)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
また、ステップS4410にて特殊役Bではないと判定した場合とは、今回の特殊役が特殊役Cであることを意味し、この場合、ステップS4417にて、操作態様役のうちの特殊役Cである旨の報知として、「9」が表示されるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS4418にて各種フラグ格納エリア183aにC用切替フラグがセットされているか否かを判定する。C用切替フラグがセットされていない場合、ステップS4419にてC用切替フラグをセットする処理を実行し、ステップS4420にて押し順ベルであれば第5小役に対応する操作順序(右→左→中)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4418にてC用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4421にてC用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4422にて、押し順ベルであれば第6小役に対応する操作順序(右→中→左)の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
つまり、図90(c)に示すように、通常モードやCZモードにおいて特殊役A〜Cに当選した場合、指示モニタ68における操作態様役の種別の報知として特殊役A〜Cである旨の報知がそれぞれ行われる。これにより、例えば、今回のゲームの抽選結果が特殊役A当選であり、左ストップスイッチ42を最初に操作することで第1操作態様となり、中ストップスイッチ43や右ストップスイッチ44を最初に操作することで第2操作態様となることを遊技者は把握可能となるし、今回のゲームの抽選結果が特殊役B当選であり、中ストップスイッチ43を最初に操作することで第1操作態様となり、左ストップスイッチ42や右ストップスイッチ44を最初に操作することで第2操作態様となることを遊技者は把握可能となるし、今回のゲームの抽選結果が特殊役C当選であり、右ストップスイッチ44を最初に操作することで第1操作態様となり、左ストップスイッチ42や中ストップスイッチ43を最初に操作することで第2操作態様となることを遊技者は把握可能となる。
ここで、本変形例では図91に示すように、ATモード中の特殊役や押し順ベル当選時の押し順報知演出の報知態様と、通常モードやCZモードにおける特殊役当選時の押し順報知演出の報知態様とが異なっている。具体的には、図91(a)に示すように、ATモード中の特殊役や押し順ベル当選時の押し順報知演出では、例えば「ベル」図柄に対応させて黄色のキャラクタに数字を付してストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するように設定されている一方で、図91(b)に示すように、通常モードやCZモードにおける特殊役当選時の押し順報知演出では、数字の付されたキャラクタの色がATモード中のものと異なり、例えば紫色のキャラクタに数字を付してストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する(図ではハッチの向きを異ならせて表示している)。このようにすることで、ATモード移行前において押し順報知演出が発生した場合に、その押し順報知演出が押し順ベルに対応するものではなく、特殊役に対応するものであることを遊技者に明確に知らしめることが可能となり、押し順報知演出に従って操作したのにもかかわらず第1小役〜第6小役入賞のいずれもが成立しないことへの違和感を与えないようにすることができる。なお、本変形例でも、上記のようにATモード中においては、特殊役当選時の押し順報知演出と押し順ベル当選時の押し順報知演出とは報知態様が共通しており、このようにすることで特殊役当選を押し順ベル当選に紛れさせる効果等を期待することが可能である。
更に、表示制御装置81側の押し順報知演出として、特殊役Aの場合には、第1小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第2小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行され、特殊役Bの場合には、第3小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第4小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行され、特殊役Cの場合には、第5小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第6小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行される。このようにすることで、通常モードやCZモードにおいて、押し順報知演出によって特殊役A〜C当選時に有利な側のATモード移行抽選をより確実に受けさせることが可能となり、且つ、その発生させる押し順報知演出が偏ってしまうことを抑制することができる。
ステップS4402にてATモード中の特殊役当選であると判定した場合、ステップS4423に進む。ステップS4423では、今回当選している特殊役が特殊役Aであるか否かを判定する。特殊役Aである場合には、ステップS4424にて、A用切替フラグがセットされているか否かを判定する。A用切替フラグがセットされていない場合、ステップS4425にてA用切替フラグをセットする処理を実行し、ステップS4426にて押し順ベルであれば第3小役に対応する操作順序(中→左→右)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4427にて、当該第3小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4424にてA用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4428にてA用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4429にて、押し順ベルであれば第4小役に対応する操作順序(中→右→左)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4430にて、当該第4小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
ステップS4423にて特殊役Aではないと判定した場合、ステップS4431にて今回当選している特殊役が特殊役Bであるか否かを判定する。特殊役Bである場合には、ステップS4432にて、B用切替フラグがセットされているか否かを判定する。B用切替フラグがセットされていない場合、ステップS4433にてB用切替フラグをセットする処理を実行し、ステップS4434にて押し順ベルであれば第5小役に対応する操作順序(右→左→中)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4435にて、当該第5小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4432にてB用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4436にてB用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4437にて、押し順ベルであれば第6小役に対応する操作順序(右→中→左)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4438にて、当該第6小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
ステップS4431にて特殊役Bではないと判定した場合とは、今回当選している特殊役が特殊役Cであることを意味する。この場合、ステップS4439にて、C用切替フラグがセットされているか否かを判定する。C用切替フラグがセットされていない場合、ステップS4440にてC用切替フラグをセットする処理を実行し、ステップS4441にて押し順ベルであれば第1小役に対応する操作順序(左→中→右)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4442にて、当該第1小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。一方、ステップS4439にてC用切替フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4443にてC用切替フラグをクリアする処理を実行し、ステップS4443にて、押し順ベルであれば第2小役に対応する操作順序(左→右→中)の押し順報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS4444にて、当該第2小役に対応する操作順序の押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
すなわち、図90(c)に示すように、ATモード中の表示制御装置81側の押し順報知演出として、特殊役Aの場合には、第3小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第4小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行され、特殊役Bの場合には、第5小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第6小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行され、特殊役Cの場合には、第1小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、第2小役に対応する操作順序に対応する押し順報知演出と、が交互で実行される。このようにすることで、ATモードにおいて、押し順報知演出によって特殊役A〜C当選時にメダル払出数の多い小役入賞を成立させることが可能となり、且つ、その発生させる押し順報知演出が偏ってしまうことを抑制することができる。
このように、本変形例では、特殊役を複数種類設け、それぞれの特殊役で第1操作態様と第2操作態様とが互い違いとなるように設定したことにより、一の特殊役に対応する第1操作態様にて操作し続けた場合には、他の特殊役を第2操作態様にて操作することとなり、各特殊役で第1操作態様による遊技と第2操作態様による遊技とを平等に遊技させることが可能となり、遊技の公平性が担保され易くなる。
そのうえで、各特殊役当選時に、通常モードやCZモードにおいては第1操作態様に対応する押し順報知演出を発生させ、ATモードにおいては第2操作態様に対応する押し順報知を発生させるようにしたため、いずれの特殊役であってもATモード移行までは第1操作態様にて操作させ、ATモード移行後は第2操作態様にて操作させることができ、特殊役を複数設けた本変形例においても上記実施形態における遊技を行わせることが可能となる。
更に、第1操作態様や第2操作態様が、押し順ベルであれば複数の小役入賞となる操作順序に対応している構成において、特殊役当選枚に報知する操作順序を切り替える構成とした。つまり、例えば、特殊役Aにおいて、ATモード移行前は、押し順ベルであれば第1小役と第2小役との操作順序に対応する押し順報知演出を交互に切り替え、ATモード移行後は、押し順ベルであれば第3小役と第4小役に対応する操作順序を交互に切り替えるようにしている。このようにすることで、比較的簡素な構成にて押し順報知演出の偏りを解消することが可能となる。
<変形例12>
本変形例では、上記変形例11のように特殊役を複数設ける構成において、各特殊役によって指示機能に関する処理の態様を異ならせる例について説明する。具体的には、本変形例では、AT中の指示機能に関する処理を、特殊役A及び特殊役Bと特殊役Cとで異ならせる。
図93(a)に示すように、特殊役A〜Cにおける第1操作態様と第2操作態様とは、上記変形例11と同様であり、特殊役Aの第1操作態様が特殊役B,Cの第2操作態様であり、特殊役Bの第1操作態様が特殊役C,Aの第2操作態様であり、特殊役Cの第1操作態様が特殊役A,Bの第2操作態様として設定されている。また、ATモード移行前において、特殊役A〜Cのいずれもが第1操作態様にて操作することでATモード移行抽選を受けることが可能となり、第2操作態様にて操作することでATモード移行抽選を受けることができないように設定されている。
本変形では、図94に示すように、ATモード中において、特殊役A,Bであれば上記変形例11と同様に、操作態様に関わらず同じAT上乗せ抽選を実行する。つまり、第1操作態様にて操作した場合であっても第2操作態様にて操作した場合であっても上乗せ抽選に当選する確率は同じ確率である。これに対して、特殊役Cでは、ATモード中であっても、第1操作態様にて操作した場合と第2操作態様にて操作した場合とで上乗せ抽選の有利度が異なっており、第1操作態様にて操作した場合には上乗せ当選し得るものの、第2操作態様にて操作した場合には上乗せ当選しないように設定されている。なお、この場合の具体的な処理については、図による説明は省略するが、例えば、特殊役A,Bでは、図33等におけるAT上乗せ用処理にて上乗せ当選し得るように上乗せ抽選を行い、特殊役Cであれば、図78等における停止時AT上乗せ用処理にて操作態様に応じて上乗せ当選し得るように上乗せ抽選を行うようにするとよい。
そして、ATモード中の押し順報知演出として、特殊役A,Bについては、第2操作態様に相当する押し順報知演出を行うようにする。これに対して、特殊役Cについては、図81等の上乗せ事前判定処理に基づいて、第1操作態様にて操作されれば上乗せ当選する場合には、第1操作態様に相当する押し順報知演出を行うようにする一方、第1操作態様にて操作しても上乗せ当選しない場合には、第2操作態様に相当する押し順報知演出を行うようにする。
このように、特殊役によって指示機能に関する処理の内容を異ならせることで、いずれの特殊役に当選するかへの注目度を高めることができるし、押し順報知演出が発生した場合の期待感を押し順報知演出が示す操作順序に応じて異ならせることができる。
すなわち、例えば、図94に示すように、特殊役A,Bは開始時AT上乗せ用処理にて30%の確率で上乗せ当選し、特殊役Cは停止時AT上乗せ用処理にて第1操作態様時の30%の確率で上乗せ当選するとした場合、図93(b)に示すように、特殊役Aや特殊役Bでは、第2操作態様に相当する各操作順序の押し順報知演出においてそれぞれの上乗せ当選期待度は同等であり、特殊役A,Bを契機として発生し得る押し順報知演出のうち約30%が上乗せ当選となることに期待できる。これに対して、特殊役Cについては、第1操作態様に相当する操作順序の押し順報知演出が発生した場合には100%の確率で上乗せ当選するものの、それ以外の操作順序に対応する押し順報知演出が発生した場合には0%の確率で上乗せ当選する。このようにすることで、押し順報知演出の示す内容によって上乗せ当選期待度が大きく異なることとなり、押し順報知演出への注目度を好適に高めることができる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作された場合の特典と、第2操作態様にて操作された場合の特典は、上記のものに限定されない。つまり、第1操作態様にて操作された場合に第33小役入賞や第9小役〜第32小役入賞が成立して1枚のメダル払出が行われ、第2操作態様にて操作された場合に第1小役〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が行われる構成としたが、第1操作態様にて操作された場合に1枚よりも多いメダルが払い出される構成としてもよいし、1枚のメダルが払い出される場合と1枚よりも多いメダルが払い出される場合とがある構成としてもよいし、いずれの結果入賞も成立せずに取りこぼしが生じる構成としてもよく、少なくとも、第2操作態様にて操作された場合よりも少ない特典(メダル枚数)となるように設定されていればよい。そして、第2操作態様にて操作された場合には8枚よりも多いメダル払出が行われる構成や、8枚よりも少ないメダル払出が行われる構成としてもよい。
更に、第1操作態様にて操作された場合には遊技状態が移行せず又は第1状態に移行し、第2操作態様にて操作された場合にはそれまでの状態や第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態に移行する構成としてもよい。例えば、第1状態や第2状態をいずれかの再遊技当選となる確率が向上するRT状態とし、第1状態よりも第2状態のほうが再遊技当選となる確率を高くしたり、当該RT状態の継続ゲーム数を多くしたり継続率を高くしたりする構成としてもよい。また、小役当選確率が異なるボーナス状態を第2状態としてもよく、第2状態としてのボーナス状態よりも当該ボーナス状態の有利度が低いボーナス状態を第1状態としてもよい。
いずれにしても、第1操作態様にて操作された場合に付与される特典よりも、第2操作態様にて操作された場合に付与される特典の方が遊技者にとって有利となる構成であればよい。
(2)特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作された場合の指示機能に関する処理と、第2操作態様にて操作された場合の指示機能に関する処理は、上記のものに限定されない。例えば、第1操作態様及び第2操作態様のいずれで操作された場合であってもATモード移行抽選を行うものの、ATモード移行当選となる確率が第1操作態様のほうが高く、第2操作態様の方が低い構成としてもよく、ATモード移行当選となった場合には第1操作態様の方が第2操作態様よりも有利なATモード(ゲーム数が多い、セット数が多い、セット継続率が高い、上乗せ当選し易い等)へ移行し易い構成としてもよい。また、第1操作態様の方が第2操作態様よりも上乗せ当選し易い構成としてもよく、第1操作態様にて上乗せ当選した場合の方が、第2操作態様にて上乗せ当選した場合よりも上乗せ当選時の上乗せゲーム数や上乗せセット数が多い構成としてもよい。更に、第1操作態様にて操作された場合にはATモード移行抽選とCZモード移行抽選を行う一方、第2操作態様にて操作された場合にはCZモード移行抽選だけを行う構成としたり、第1操作態様にて操作された場合にはATモード移行抽選を行う一方、第2操作態様にて操作された場合にはCZモード移行抽選を行うといったように、指示機能に関する処理の有利度だけではなく、処理の種類も異なる構成としてもよい。
第1操作態様にて操作された場合の方が第2操作態様にて操作された場合よりもATモード移行抽選に当選し易い構成としたうえで、第1操作態様を契機として移行するATモードよりも第2操作態様を契機として移行するATモードの方が遊技者にとって有利となる構成としてもよい。また、第1操作態様にて操作された場合の方が第2操作態様にて操作された場合のよりも上乗せ当選し易い構成としたうえで、第1操作態様を契機とするATモード上乗せよりも第2操作態様を契機とするATモード上乗せの方が上乗せゲーム数が多かったりセット数が多い等遊技者にとって有利となり易い構成としてもよい。これらの場合、ATモード移行抽選の当選確率と移行するATモードの有利度や、上乗せ抽選の当選確率と当選時の上乗せの有利度を加味すると、第1操作態様の方が第2操作態様よりも遊技者にとって有利となる構成とするとよい。
(3)特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作された場合には第1特典が付与されるとともに指示機能に関する処理は第1処理が実行される一方、第2操作態様にて操作された場合には第2特典が付与されるとともに指示機能に関する処理は第2処理が実行される構成において、第1特典と第2特典との有利度の差と、第1処理と第2処理との有利度の差との関係は上記のものに限定されない。つまり、上記では、第1特典として1枚のメダル払出が行われ、第2特典として8枚のメダル払出が行われ、第1処理としては高確率でATモード移行当選となり、第2処理としてはATモード移行当選とならない、といった構成等を用い、ATモード移行を目指すうえでは第1操作態様にて操作した場合の方が遊技者にとって有利となるように設定していた。これを変更し、例えば、第1特典と第2特典との有利度の差を上記のものよりも大きくし、第1処理と第2処理との有利度の差を上記のものよりも小さくする等して、ATモード移行を目指すうえで、第1操作態様よりも第2操作態様にて操作して天井を目指したほうが有利となる構成としてもよい。
(4)特殊役当選ゲームにおいて第1操作態様にて操作された場合には天井までのゲーム数(天井カウンタ)の減算を行う一方、第2操作態様にて操作された場合には天井までのゲーム数の減算を行わない構成としたが、第2操作態様にて操作された場合には天井までのゲーム数を加算する構成としてもよく、この場合、加算するゲーム数は一律のゲーム数であってもよいし、加算するゲーム数を抽選等により決定する構成としてもよい。また、第2操作態様にて操作された場合には天井までのゲーム数の減算を当該ゲームだけではなくそれ以後の特定数(例えば5)のゲームに亘って行わない構成としてもよく、当該減算を行わない特定数を抽選により決定する構成としてもよい。加算するゲーム数や減算を行わないゲーム数を抽選にて決定する構成の場合、設定値に応じて選択され易い加算ゲーム数や減算停止ゲーム数が異なり得る構成としてもよく、例えば、高設定ほど少ない加算ゲーム数や減算停止ゲーム数が選択され易い構成としてもよい。
(5)第1停止操作を行うストップスイッチ42〜44の種類とその操作タイミングによって第1操作態様と第2操作態様とが区別される例や、第1操作態様を行うストップスイッチ42〜44の種類によって第1操作態様と第2操作態様とが区別される例を示し、第1停止操作が両操作態様の分岐タイミングとなるように設定したが、第2停止操作や第3停止操作を行うストップスイッチ42〜44の種類とその操作タイミングによって両操作態様が区別される構成としてもよいし、第2停止操作や第3停止操作を行うストップスイッチ42〜44の種類によって両操作態様が区別される構成としてもよく、これらの場合、当該区別される第2停止操作や第3停止操作を両操作態様の分岐タイミングとして、上記各発明に適用するとよい。
(6)特殊役を契機としてATモード移行当選となる割合を、他の結果を契機としてATモード移行当選となる割合の約半数としたが、これは一例であり、特殊役を契機としてATモード移行当選となる割合はこれよりも低くてもよいし高くてもよい。また、通常モードでは特殊役を契機としてATモード移行当選となる割合を他よりも低くし、CZモードでは特殊役を契機としてATモード移行当選となる割合を他よりも高くする構成としたり、その逆としたりしてもよい。
(7)特殊役を契機としてATモード移行当選となった場合と、他の結果を契機としてATモード移行当選となった場合とで、移行するATモードの有利度を異ならせてもよく、特殊役を契機としてATモード移行当選となった場合には他の結果を契機としてATモード移行当選となった場合よりも遊技者にとって有利なATモードに移行する構成としたり、その逆としたりしても良い。
(8)天井到達時のATモードと、天井到達前のATモード移行抽選に当選することで移行するATモードとの有利度を異ならせてもよく、天井到達時のATモードを到達前の移行抽選に基づくATモードよりも有利な構成とすることで、天井近くで特殊役当選となったゲームでは第1操作態様にてATモード移行抽選を受けるよりも、第2操作態様にてATモード移行抽選を受けない方が遊技者にとって有利となる、といったように、天井ゲーム数との関係で特殊役当選時の両操作態様を選択させる遊技性を実現することが可能である。
(9)CZモード中の各ゲームの演出態様は上記のものに限定されない。少なくとも、各ゲームでATモード移行抽選の結果が報知される完全告知タイプの演出態様とすることで、特殊役を契機とするATモード移行抽選の結果を当該特殊役当選となったゲーム内で報知する意義が高められる。例えば、爆弾演出において爆弾画像BPから爆発画像EPや不発画像NPへの切り替えを遊技者による所定操作部の操作に基づいて行う構成としてもよい。所定操作部としては演出用の演出スイッチ66であってもよい。なお、上記のように爆弾画像BPから爆発画像EPや不発画像NPへの切り替えを遊技者による操作に基づいて行う構成の場合、少なくとも当該爆弾演出が開始されたゲームの次のゲームにおいてスタートレバー41の操作が行われるよりも前に、上記の切り替えが行われる構成とすることが好ましく、第1クレジット投入スイッチ56やメダル投入口45からのメダル投入といった次ゲームのベット操作に基づいて上記の切り替えを行う構成としてもよい。ちなみに、上記実施形態においても、爆弾演出が開始されてから爆発画像EPや不発画像NPへの切り替え前に第1クレジット投入スイッチ56やメダル投入口45からのメダル投入といった次ゲームのベット操作が行われた場合には、予定していた画像への切り替えや、AT当選報知等を上記のベット操作に基づいて行う構成とするとよい。
(10)CZモード中に特殊役当選となったゲームにおいて、ATモード非当選となった場合、当該ゲームのATモード移行抽選の結果報知を次ゲーム以降まで持ち越す構成としてもよい。この場合、ATモード非当選であることから当該特殊役当選となったゲームの次ゲームからATモードは開始されないからである。
(11)CZモード中のATモード当選報知を第3停止操作後のゾロ目演出よりも前に実行する構成としてもよい。この場合、特殊役以外の結果に基づくATモード移行抽選の結果報知としては、スタートレバー41の操作後であれば実行可能であり、特殊役の場合、事前判定処理を用いる等することで、当該第3停止操作よりも前にATモード移行抽選の結果報知を行うことが可能である。そして、特殊役に基づくATモード移行抽選の結果報知のタイミングが特殊役以外の結果に基づくATモード移行抽選の結果報知のタイミングと同じタイミングとなる場合があるとよい。
(12)CZモード中にATモード移行当選となった場合に実行するゾロ目演出において、表示させる数字のキャラクタの種類と今回のゲームの抽選結果やATモード移行当選の契機となった抽選結果とを対応付けてもよい。例えば、特定役を契機としてATモード移行当選となった場合には奇数の数字のキャラクタがゾロ目演出として表示され易く、通常リプA〜C等の通常役を契機としてATモード移行当選となった場合には偶数の数字のキャラクタがゾロ目演出として表示され易く、特殊役を契機としてATモード移行当選となった場合には所定の数字(例えば0)のキャラクタがゾロ目演出として表示され易い構成としてもよい。この場合、第1停止時に左変動領域SP1に停止するキャラクタから今回のゲームの抽選結果を把握することも可能であり、その数字のキャラクタとの関係で、ATモード移行抽選の期待度や、今回行った操作態様との関係でのATモード移行抽選の期待度を把握することが可能となり、遊技の大幅な興趣向上が期待できる。
また、特殊役当選時の事前判定処理によって、第1操作態様であればATモード移行当選となる場合と、第1操作態様であってもATモード移行当選とならない場合とで、第1停止時に停止させる数字のキャラクタを異ならせる構成としてもよい。すなわち、上記のように、特定役を契機としてATモード移行当選となった場合には奇数の数字のキャラクタがゾロ目演出として表示され易く、特殊役を契機としてATモード移行当選となった場合には所定の数字のキャラクタがゾロ目演出として表示され易い構成としたうえで、第1操作態様であればATモード移行当選となる場合には、左変動領域SP1に上記所定の数字のキャラクタを停止させる一方、第1操作態様であってもATモード移行当選とならない場合には、左変動領域SP1に奇数の数字のキャラクタを停止させる構成としてもよい。上記の通り、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合、特殊役当選時の停止出目と、特定役のうちのチェリーA〜Cの停止出目は共通していることから、仮に、特殊役当選時に第1操作態様にて操作してもATモード移行当選とならない場合であって、左変動領域SP1に奇数の数字のキャラクタが停止した場合であっても、チェリーA〜Cを契機とするATモード移行抽選に当選していることに期待させることもでき、ATモード移行当選への期待感を持続させることが可能である。
(13)停止出目が共通となり得る特殊役と押し順ベルとについて、特殊役の方が押し順ベルよりもATモード移行抽選に当選し易い構成としたが、特殊役よりも押し順ベルの方がATモード移行抽選に当選し易い構成としてもよく、特殊役当選時の第2操作態様であっても押し順ベルの方がATモード移行抽選に当選し易い構成としてもよい。
(14)事前判定処理を通常モードでは実行せず、CZモード中だけ行うようにしてもよい。また、CZモードにおいて事前判定処理を行う場合と行わない場合とがあるように設定してもよく、CZモード移行時に事前判定処理を行うCZモードと行わないCZモードとを抽選等により決定する構成としてもよい。例えば、チェリーAに基づいてCZモードに移行した場合には当該CZモードにて事前判定処理を行うものの、チェリーBに基づいてCZモードに移行した場合には当該CZモードにて事前判定処理を行わないといったように、CZモードへの移行契機となった抽選結果(CZモード移行当選となったゲームでの抽選結果)に応じて、当該CZモード中に事前判定処理を行うか否かを決定する構成としてもよい。更に、事前判定処理を行うか否かを遊技者が事前に選択可能な構成としてもよい。
(15)事前判定処理にて特殊役当選時に第1操作態様にて操作することでATモード移行当選となると特定された場合、第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミングよりも前であって、例えば、開始時演出としてATモード移行当選となる旨の報知やその可能性が高い旨の報知を行うようにしてもよい。このようにすることで、当該報知が発生した場合には、より慎重に第1操作態様にて操作するものと考えられ、自らのストップスイッチ42〜44の操作によってATモード移行当選を確定させる喜びを感じさせることが可能である。この場合、当該ATモード移行当選となる旨の報知やその可能性が高い旨の報知と同様の報知態様又は似た報知態様にて、開始時AT抽選用処理にてATモード移行当選となった場合の報知が行われ得る構成とするとよい。
(16)事前判定処理にて特殊役当選時にATモード移行当選となることが特定された場合、第1操作態様と第2操作態様とを選択させる報知(例えば、図70(c))を実行する構成としてもよい。このようにすることで、自らの第1操作態様の操作によって、ATモード移行当選を勝ち取る印象を強く与えることができ、遊技の興趣向上に役立てることができる。この場合、特殊役当選時に第1操作態様にて操作された場合と第2操作態様にて操作された場合とのいずれもでATモード移行当選となり得るようにすることで、第1操作態様を選択した場合だけではなく第2操作態様を選択した場合にもATモード移行当選となる可能性があるようになり、自らの操作だけではなく選択によってもATモード移行当選を勝ち取った印象を与えることができる。なお、上記構成において、第1操作態様にて操作された場合の方が第2操作態様にて操作された場合よりもATモード移行当選となり易くするとよい。更にこの場合、第1操作態様にて操作された場合に移行するATモードよりも第2操作態様にて操作された場合に移行するATモードの方が遊技者にとって有利となり易い構成とすることで、第2操作態様を選択する意義も生じさせることができ、当該選択させる遊技の興趣向上が図られる。
(17)ナビモードを表示制御装置81側で管理する構成としたが、主制御装置101側で管理する構成としてもよい。すなわち、特殊役当選時に第1操作態様にて操作してもATモード移行抽選に当選しない場合には、第2操作態様にて操作させる遊技性を主制御装置101にて管理する構成とし、図75のナビモード用処理や図76の特定報知用処理を主制御装置101にて実行する構成としてもよい。この場合、特定報知演出として、例えば、押し順ベルであれば第1小役〜第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知を実行する構成としてもよく、指示モニタ68による押し順報知も実行するようにしてもよい。
(18)ナビモードの開始契機や終了契機は上記のものに限定されない。開始契機としては、有利区間移行時に代えて又は加えて、所定契機で行われる(例えば特殊役を契機とする)ATモード移行抽選やCZモード移行抽選に非当選であった場合を開始契機としてもよいし、ATモード移行抽選やCZモード移行抽選の非当選となった回数が所定数に至った場合や、ゲーム数が所定数(天井前のゲーム数であるとよい)に至った場合を開始契機としてもよく、これらの開始契機の一部で(抽選等を経て)ナビモードに移行する構成としてもよい。また、終了契機は、ATモード移行時に代えて又は加えて、有利区間終了時を終了契機としてもよいし、ナビモードに移行してからのゲーム数や特定報知演出の発生回数(特殊役を契機とするATモード移行抽選の非当選回数)が所定数に至った場合を終了契機としてもよく、これらの終了契機の一部で(抽選等を経て)ナビモードが終了する構成としてもよい。
(19)ナビモードへ移行することで特定報知演出が発生し得るようになる構成としたが、特殊役当選ゲームで第1操作態様にて操作してもATモード非当選となった場合に、特定報知演出を実行するか否かを決定する構成としてもよい。この場合、例えば、前回の特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作してもATモード非当選であり、今回の特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作してもATモード非当選である場合に、すなわち、特殊役を契機として2回連続でATモード非当選となった場合に特定報知演出を発生させる、といったように、以前の特殊役当選時のATモード移行抽選の結果を参照して、今回の特殊役当選時の特定報知演出の発生の有無を決定する構成としてもよい。更に、以前の特殊役当選時の操作態様によって今回の特殊役当選時の特定報知演出の発生の有無を決定する構成としてもよく、例えば、前回の特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作したうえでATモード非当選となり、今回の特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作してもATモード非当選である場合には特定報知演出を発生させる一方、前回の特殊役当選ゲームにて第2操作態様にて操作したうえでATモード非当選となり、今回の特殊役当選ゲームにて第1操作態様にて操作してもATモード非当選である場合には特定報知演出を発生させない構成としてもよい。
(20)ナビモードへの移行抽選の当選確率に設定差を設けたが、設定値に関わらず一律の確率でナビモードへ移行する構成としてもよい。また、ナビモード移行抽選が行われるゲームの抽選結果に応じて移行当選となる確率が異なるようにしてもよく、例えば特定役や特殊役を契機とするナビモード移行抽選よりも押し順ベルを契機とするナビモード移行抽選の方がナビモード移行当選となり易い構成としてもよく、その逆の構成としてもよい。
(21)ナビモード中においては、特殊役当選であって且つ第1操作態様にて操作してもATモード移行抽選に当選とならない場合には、特定報知演出を行う構成としたが、特定報知演出に代えて又は加えて、第2操作態様で操作する旨の演出(例えば、押し順ベルであれば第1小役〜第6小役入賞に対応する操作順序の押し順報知演出)を行う構成としてもよい。この場合、特定報知演出が行われる場合と、第2操作態様で操作する旨の演出が行われる場合とが混在する構成としてもよく、例えば、これらの演出を交互に実行する構成としてもよいし、いずれの演出を実行するかを抽選により決定する構成としてもよい。
(22)停止時AT抽選用処理や、停止時上乗せ抽選用処理といったように、特殊役当選ゲームでの操作態様に応じた指示機能に関する処理を、当該ゲームのメダル払出が完了した後で実行することを前提として説明したが、ストップスイッチ42〜44の操作が完了した後であればよく、メダル払出の開始前であってもよいし、メダル払出の開始後であって完了前であってもよい。
(23)特殊役当選ゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44の操作が完了した後、フリーズ演出を発生させる構成としてもよい。この場合、当該フリーズ演出の開始前やフリーズ演出中に、停止時AT抽選用処理や、停止時上乗せ抽選用処理といったように、特殊役当選ゲームでの操作態様に応じた指示機能に関する処理を実行する構成としてもよい。そして、当該フリーズ演出中に又は当該フリーズ演出にてこれら停止時AT抽選用処理や、停止時上乗せ抽選用処理の結果を報知する構成としてもよい。
(24)ATモード中以外で押し順ベルに当選した場合、指示モニタ68にて押し順ベルグループ報知を実行する構成としたが、かかる構成は必須ではなく押し順ベル当選時に押し順ベルグループ報知を実行しない構成としてもよい。また、押し順ベルに当選した場合、押し順ベルグループ用の抽選結果コマンドを出力する構成としたが、ATモード中以外においては、押し順ベルに当選した場合であっても抽選結果コマンドを出力しない構成としてもよい。少なくとも、ATモード以外において、表示制御装置81にて押し順ベル当選時の有利な操作順序(第1小役〜第6小役入賞に対応する操作順序)が特定できない構成であればよい。
(25)押し順ベルに当選した場合、押し順ベルグループ用の抽選結果コマンドを出力する構成としたが、当該押し順ベルグループ用の抽選結果コマンドは他の抽選結果時にも出力される構成としてもよい。すなわち、抽選結果を特定役と特殊役とそれ以外の通常役(通常ベルA〜C、押し順ベル)とにグループ分けし、これら特定役用の抽選結果コマンドと特殊役用の抽選結果コマンドと通常役用の抽選結果コマンドを表示制御装置81へ出力する構成としてもよい。
(26)ATモード移行前の特殊役当選ゲームでは、指示モニタ68にて特殊役用の報知を行う構成としたが、第1操作態様にて操作すべき旨の報知を指示モニタ68にて実行する構成としてもよい。具体的には、例えば、上記実施形態のように特殊役用の報知として「9」を実行する構成に代えて又は加えて、左ストップスイッチ42を最初に操作する操作順序として、押し順ベルであれば第1小役入賞や第2小役入賞に対応する操作順序を示す「1」や「2」を表示する構成としてもよい。また、特殊役A報知や特殊役B報知、特殊役C報知も同様であり、特殊役A報知を行う場合には第1小役入賞や第2小役入賞に対応する操作順序を示す「1」や「2」を表示する構成としてもよく、特殊役B報知を行う場合には第3小役入賞や第4小役入賞に対応する操作順序を示す「3」や「4」を表示する構成としてもよく、特殊役C報知を行う場合には第5小役入賞や第6小役入賞に対応する操作順序を示す「5」や「6」を表示する構成としてもよい。但し、これら特殊役A〜Cの場合、補助表示部65にて表示する押し順報知演出と同じ操作順序に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御するようにするとよい。
(27)ATモード移行前の特殊役当選時に、表示制御装置81側で第1操作態様に対応する押し順報知演出を実行する場合、押し順ベルの場合と区別可能な押し順報知演出としたが、押し順ベルと同じ報知態様での押し順報知演出としてもよいし、押し順ベルと同じ報知態様での押し順報知演出が行われる場合と押し順ベルと異なる報知態様での押し順報知演出が行われる場合とがあるようにしてもよい。
(28)ATモード中の押し順ベル当選時に、押し順報知コマンドとして、第1小役〜第6小役入賞に対応する操作順序を示す押し順報知コマンドを主制御装置101から表示制御装置81へ出力する構成としたが、第1小役〜第6小役に対応するコマンドを主制御装置101から表示制御装置81へ出力する構成としてもよい。また、押し順ベルのうちのいずれの抽選結果であるかを示すコマンドを主制御装置101から表示制御装置81へ出力する構成としてもよい。これらの場合、特殊役当選時に第2操作態様にて操作させて第1小役〜第6小役入賞を成立させるようにするために、対応するコマンド(第1小役〜第6小役に対応するコマンドや、入賞させるべき第1小役〜第6小役に対応する押し順ベルの結果を示すコマンド)を主制御装置101から表示制御装置81へ出力する構成とするとよい。そして、表示制御装置81において図23のテーブルを記憶させておくなどして、受信したコマンドに基づいて報知すべき操作順序を特定可能としておくとよい。
(29)表示上の天井ゲーム数に到達した場合に、天井カウンタが0となるまでのズレに応じて前兆演出を決定する構成としたが、天井カウンタが0となってから前兆演出を決定する構成としてもよい。
(30)表示上の天井ゲーム数に到達した場合に、天井カウンタが0となるまでのズレに応じて前兆演出を決定する構成において、当該ズレが予め設けられた前兆演出のゲーム数に至った場合に前兆演出を設定する構成としてもよい。すなわち、上記実施形態においては通常時の前兆モードは最大で40ゲームとしているところ、表示上の天井ゲーム数に到達した場合に、天井カウンタが0となるまでのズレが40ゲーム以内であれば、当該表示上の天井ゲーム数に到達した時点で前兆演出を設定し、当該ズレが40ゲームよりも多ければ、ズレが40ゲーム以内となるまでゲームが消化された際に前兆演出を設定する構成としてもよい。このようにすることで、記憶しておく前兆演出のパターンを少なくすることが可能である。
(31)表示上の天井ゲーム数は、特殊役当選時の操作態様に関わらず更新させる構成としたが、操作態様によって更新する場合と更新しない場合がある構成としてもよく、第2操作態様にて操作されて天井カウンタの減算が行われない場合の一部で更新が行われ、第2操作態様にて操作されて天井カウンタの減算が行われない場合であっても更新が行われる場合があるようにしてもよい。これらの場合であっても、減算値抽選処理により1よりも大きい値が天井カウンタから減算される場合を考慮すると、表示上の天井ゲーム数が天井に到達するゲームと、天井カウンタが0となるゲームとにはズレが生じ得る。
(32)特殊役以外のゲームでも、例えば操作態様によって、又は抽選によって天井カウンタの減算が行われない場合があるようにしてもよい。
(33)天井ゲーム数を有利区間移行時に抽選により決定する構成としたが、天井ゲーム数は一律のゲーム数(例えば700ゲーム)として設定する構成としてもよい。
(34)有利区間移行抽選をストップスイッチ42〜44の操作完了後に行う構成としたうえで、特殊役当選ゲームでの操作態様に応じて当該有利区間移行抽選の当選確率を異ならせる構成としたが、有利区間移行抽選をストップスイッチ42〜44の操作完了後に行う構成とするだけで、特殊役当選ゲームでの操作態様に関わらず有利区間移行抽選の当選確率を同じ確率(同じ処理)とする構成としてもよい。この場合、通常区間において特殊役に当選した場合、当該特殊役当選であることが把握可能なように補助表示部65等にてその旨の報知を行う構成としてもよい。このようにすることで、実際には特殊役当選の操作態様にかかわらず、共通の処理が行われる場面ですら、操作態様を気にしながら遊技を行わせることが可能となり、処理構成の複雑化を生じないようにしながら興趣向上を図ることができる。なお、かかる構成であっても、特殊役当選時に操作態様に関わらず有利区間移行抽選が行われるのであれば、通常区間における特殊役当選時には第2操作態様にて操作したほうが有利であり、有利区間と有利な操作態様が逆になる。ちなみに、上記のように、特殊役当選の操作態様にかかわらず共通の処理が行われる場面で特殊役である旨の報知を行うことによる効果は、ATモード中においても期待でき、ATモード中の特殊役当選ゲームで特殊役当選である旨の報知を行う場合がある構成としてもよい。
(35)特殊役を複数設ける場合、特殊役の種類は3種類に限定されず、2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。この場合、一の特殊役における第1操作態様が他の特殊役における第2操作態様となり、他の特殊役における第1操作態様が一の特殊役における第2操作態様となる関係であると、一の特殊役における第1操作態様にて操作し続ける遊技を行った場合に、他の特殊役については第2操作態様にて操作されるようになり、第1操作態様と第2操作態様とまんべんなく操作させる効果を期待できる。
(36)特殊役を複数設ける構成においては、一の特殊役について第1操作態様にて操作された場合に付与される第1特典と、第2操作態様にて操作された場合に付与される第2特典とが、他の特殊役について第1操作態様にて操作された場合に付与される第1特典と、第2操作態様にて操作された場合に付与される第2特典と異なっていてもよい。この場合、第1特典同士が異なる一方、第2特典同士は同じである構成や、第1特典同士は同じである一方、第2特典同士が異なる構成や、第1特典同士及び第2特典同士のいずれもが異なる構成であってもよい。また、特殊役を3種類以上設ける構成においては、それぞれの第1特典や第2特典が全て異なる構成だけではなく、第1の特殊役と第2の特殊役についての第1特典は同じである一方、第3の特殊役についての第1特典は第1の特殊役や第2の特殊役のそれとは異なる、といったように、一部の特殊役同士の特典は同じである一方、他の特殊役の特典とは異なる関係であってもよい。これらの場合、第1特典や第2特典は他の特殊役と異なる一方、第1特典と第2特典との有利度(例えばメダル払出枚数)との差分は共通している構成としてもよい。
(37)特殊役を複数設ける構成においては、一の特殊役について第1操作態様にて操作された場合に実行される指示機能に関する第1処理と、第2操作態様にて操作された場合に実行される指示機能に関する第2処理とが、他の特殊役について第1操作態様にて操作された場合に実行される指示機能に関する第1処理と、第2操作態様にて操作された場合に実行される指示機能に関する第2処理と異なっていてもよい。この場合、第1処理同士が異なる一方、第2処理同士は同じである構成や、第1処理同士は同じである一方、第2処理同士が異なる構成や、第1処理同士及び第2処理同士のいずれもが異なる構成であってもよい。また、特殊役を3種類以上設ける構成においては、それぞれの第1処理や第2処理が全て異なる構成だけではなく、第1の特殊役と第2の特殊役についての第1処理は同じである一方、第3の特殊役についての第1処理は第1の特殊役や第2の特殊役のそれとは異なる、といったように、一部の特殊役同士の処理は同じである一方、他の特殊役の処理とは異なる関係であってもよい。これらの場合、第1処理や第2処理は他の特殊役と異なる一方、第1処理と第2処理との有利度(例えばATモードの当選確率)との差分は共通している構成としてもよい。
(38)特殊役として、第1操作態様にて操作された場合には第1特典が付与されるとともに指示機能に関する第1処理が実行され、第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には第1特典よりも有利な第2特典が付与されるとともに指示機能に関する処理であって第1処理よりも不利な第2処理が実行される構成としたが、第1操作態様や第2操作態様だけではなく、第1操作態様や第2操作態様とは異なる第3操作態様にて操作された場合には、第3特典が付与されるとともに指示機能に関する第3処理が行われる特殊役を設けてもよい。この場合、第3特典は第1特典及び第2特典のいずれとも異なる構成としてもよいし、第1特典とは異なる一方、第2特典とは同じである構成や、第1特典とは同じである一方、第2特典とは異なる構成としてもよく、第3処理についても第1処理及び第2処理のいずれとも異なる構成としてもよいし、第1処理とは異なる一方、第2処理とは同じである構成や、第1処理とは同じである一方、第2処理とは異なる構成としてもよい。いずれにしても、第3特典と第3処理とのセットが、第1特典と第1処理とのセット及び第2特典と第2処理とのセットとは同じ内容ではない構成であればよく、一部の内容が同じであってもよい。そして、第3特典の内容が第1特典や第2特典の内容と異なることや、第3処理の内容が第1処理や第2処理の内容と異なることによって遊技者にとっての有利度が異なる構成とすることが好ましく、第3特典と第3処理とのセットで得られる利益が、第1特典と第1処理とのセットで得られる利益とも異なるし、第2特典と第2処理とのセットで得られる利益と異なる構成とするとよい。
より具体的には、例えば、第1操作態様にて操作された場合には第33小役入賞が成立して1枚のメダル払出が生じ、第1処理として50%の確率でATモード移行当選となるATモード移行抽選が実行され、第2操作態様にて操作された場合には第1小役〜第6小役入賞が成立して8枚のメダル払出が生じ、第2処理として0%の確率でATモード移行当選となるATモード移行抽選に実行される構成において、第3操作態様にて操作された場合には第7小役又は第8小役入賞が成立して3枚のメダル払出が生じ、第3処理として25%の確率でATモード移行当選となるATモード移行抽選が実行される構成としてもよい。
(39)特殊役当選時に第1操作態様にて操作された場合と、第2操作態様にて操作された場合とで、異なる小役入賞が成立可能となる構成としたが、第1操作態様にて操作された場合には所定の再遊技入賞が成立する一方、第2操作態様にて操作された場合には所定の小役入賞が成立する構成や、第1操作態様にて操作された場合には所定の小役入賞が成立する一方、第2操作態様にて操作された場合には所定の再遊技入賞が成立する構成や、第1操作態様にて操作された場合には所定の小役入賞が成立する一方、第2操作態様にて操作された場合には所定のボーナス入賞が成立する構成や、第1操作態様にて操作された場合にはいずれの結果入賞も成立しない一方、第2操作態様にて操作された場合には所定の小役や再遊技、ボーナス入賞が成立する構成としてもよい。
(40)特殊役当選時にストップスイッチ42〜44の操作が完了した後で指示機能に関する処理を実行する構成としたが、特殊役当選時にスタートレバー41の操作時とストップスイッチ42〜44の操作が完了した後とで指示機能に関する処理を実行する構成としてもよい。
例えば、特殊役当選時の開始時AT抽選用処理において、ATモード移行抽選の第1抽選を行い、当該第1抽選に当選した場合であって、第1操作態様にて操作された場合には停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットする等のATモードへの移行を確定させる一方、開始時の第1抽選に非当選であった場合には、第1操作態様にて操作された場合であっても停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットしないようにし、また、開始時の第1抽選に当選であった場合には、第2操作態様にて操作された場合であっても停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットしないようにし、開始時の第1抽選に非当選であった場合には、第2操作態様にて操作された場合であっても停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットしないようにする構成としてもよい。
更に、特殊役当選時の開始時AT抽選用処理において、ATモード移行抽選の第1抽選を行い、当該第1抽選の結果が第1結果であった場合であって、第1操作態様にて操作された場合には停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットする等のATモードへの移行を確定させる一方、開始時の第1抽選の結果が第1結果とは異なる第2結果であった場合には、第1操作態様にて操作された場合であっても停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットしないようにし、開始時の第1抽選の結果が第2結果であった場合には、第2操作態様にて操作された場合には停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットする等のATモードへの移行を確定させる一方、開始時の第1抽選の結果が第2結果であった場合には、第1操作態様にて操作された場合であっても停止時AT抽選用処理にてATモード当選フラグをセットしないようにする構成としてもよい。
(41)特殊役を複数設ける構成において、各ゲームでの各特殊役の当選確率を同じ確率として説明したが、当選確率が異なる構成としてもよい。この場合、例えば特殊役A〜Cを設ける構成において、特殊役A及び特殊役Bの当選確率は同じであるものの、特殊役Cの当選確率は異なる、といったように一部の特殊役の当選確率が異なる構成としてもよいし、特殊役A〜Cのいずれの当選確率も互いに異なる構成としてもよい。
(42)特殊役の当選確率が遊技状態に応じて異なる構成としてもよい。例えば、再遊技当選となる確率が向上するRT状態へ移行すると、移行前の通常状態と比較して特殊役当選となる確率が変化する(高くなる、低くなる)構成としてもよい。また、特殊役を複数設ける構成においては、第1状態では特殊役Aの当選確率が特殊役Bよりも高い一方、特殊役Bの当選確率が特殊役Aよりも低く、第2状態では特殊役Bの当選確率が特殊役Aよりも高い一方、特殊役Aの当選確率が特殊役Bよりも低い、といったように、状態に応じて当選し易い特殊役が異なる構成としてもよい。
(43)特殊役を複数設ける構成においても、ストップスイッチ42〜44の操作順序だけではなく操作タイミングによって第1操作態様と第2操作態様とを区別する構成としてもよい。
(44)特殊役に基づくAT抽選等をストップスイッチ42〜44の操作後(停止時AT抽選用処理等)にて実行し、それ以外の結果に基づくAT抽選等をストップスイッチ42〜44の操作前(スタートレバー41の操作時、開始時AT抽選用処理等)にて実行する構成としたが、特殊役以外の結果であってもストップスイッチ42〜44の操作後(停止時AT抽選用処理)にてAT抽選等を実行する構成としてもよいし、特殊役であってもストップスイッチ42〜44の操作前(開始時AT抽選用処理)にてAT抽選等を実行する構成としてもよい。これらの場合であっても、例えば、CZモード中のAT抽選の結果報知としての演出制御がストップスイッチ42〜44の操作後のAT抽選に基づくもの(停止時CZ演出設定処理)と操作前のAT抽選に基づくもの(開始時CZ演出設定処理)とで異なる構成とするとよい。
(45)第1BB状態や第2BB状態の1ゲーム当たりのメダルの純増枚数を約プラス0.00枚として、第1BB状態や第2BB状態ではメダルが増えもせず、減りもしない構成としたが、メダルが増加し得る構成としてもよいし、メダルが減少し得る構成としてもよい。この場合、第1BB状態や第2BB状態での純増枚数が、少なくとも内部状態や非内部状態を3ベットゲームにて遊技した場合の純増枚数よりも多い純増枚数数であればよい。
(46)遊技者が、内部状態や非内部状態を3ベットゲームではなく2ベットゲームにて遊技したり、第1BB入賞や第2BB入賞を成立させることで、指示機能に関する各処理の実行が許容される状態から制限される状態に移行する構成としたが、遊技機側で、例えば、所定ゲーム数の消化によって指示機能に関する各処理の実行が許容される状態から制限される状態に移行する構成としてもよい。
(47)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(48)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(49)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
(50)上記実施形態では遊技媒体としてのメダルを投入することベット数を設定して遊技が開始可能となり、当該遊技の入賞に対応する特典として所定数のメダルが払い出されるタイプの遊技機について例示したが、メダルを使用しないメダルレスタイプの遊技機を否定するものではない。このようなメダルレスタイプの遊技機においては、例えば、仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を用いてゲームのベット数を設定して遊技を開始可能とし、当該遊技の入賞に対応する特典として上記所定数のメダルに応じた仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を付与する構成とするとよい。この場合、当該仮想遊技媒体数を所定の表示部にて表示する構成としてもよいし、当該仮想遊技媒体数に対応する情報を本遊技機外部に出力する構成としてもよい。
また、上記のパチンコ機においては、遊技球の払い出しが行われるタイプのパチンコ機だけでなく、遊技機外部に遊技球が排出されない封入タイプのパチンコ機であってもよい。このような封入タイプのパチンコ機においては、例えば賞球数を示す情報を報知する構成とするとよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定処理として第1特定処理を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理を実行する又は前記特定処理を実行しないように設定されており、
前記特殊遊技において、前記停止操作手段の操作が実行された後である特定タイミングにて、前記特定処理に対応する特定報知を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81のよる停止時CZ演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第1特定処理が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第2特定処理が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1特定処理の方が第2特定処理よりも遊技者にとって有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、態様報知の機能が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典や特定処理が異なる特殊結果に当選した遊技では、停止操作手段の操作が実行された後、特定処理の結果に対応する特定報知を実行可能としたことから、特殊結果に基づく特定処理の結果をその特殊結果当選となった遊技内で報知する構成となる。よって、各ゲームで特定処理の結果を報知するような所謂完全告知タイプの遊技機であっても、特殊結果を設定することが可能となり、遊技の興趣向上に大いに役立てることができる。
特徴A2.前記特定処理手段は、
前記態様報知手段による態様報知が実行され易くする特定事象(ATモード移行当選、CZモード移行、AT上乗せ当選、天井カウンタの減算)を生じさせるための処理を前記特定処理として実行可能な手段を備え、
前記第1特定処理を実行した場合の方が前記第2特定処理を実行した場合よりも前記特定事象が生じ易いように設定されており、
前記特定報知手段は、前記特定事象が生じることに対応する報知として前記特定報知を実行するものであり、
前記特定処理手段による前記特定処理の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する対応結果(ATモード移行当選、CZモード移行当選)である場合、当該特定事象を生じさせる特定事象制御手段(主制御装置101による前兆モードの設定を行う処理)を備え、
前記特定事象制御手段は、前記特殊結果を契機とする前記特定処理の結果が前記対応結果となった場合、当該特殊結果となった前記特殊遊技の次の遊技にて前記特定事象を生じさせることが可能な手段(主制御装置101による前兆ゲーム数を0に設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に第1操作態様にて操作すると特定事象が生じ易い第1特定処理が実行され、第2操作態様にて操作すると第1操作態様の場合よりも特定事象が生じにくい第2特定処理が実行される構成において、特定事象が生じることに対応する特定報知が当該特殊結果となったゲームにて実行される。そのうえで、当該特殊結果となった特殊遊技の次の遊技にて特定事象が生じるため、特定事象が生じることに対応する特定報知を、特定事象が生じるとした対応結果となった遊技内にて実行すべき必要性が高められる。このようにすることで、停止操作手段の操作が行われた後、特定処理が実行されて次の遊技にて特定事象が生じ得るような構成であっても、その特定事象が生じることが知らされないまま特定事象が生じてしまうことが回避され、特定事象の不意打ちを抑制することができるし、特定報知が実行され得る期間がより限定的なものとなるため、遊技者の意識が当該期間に集中し、遊技への注目度を極限まで高めることが可能となる。
特徴A3.前記特定事象制御手段により前記特定事象が生じた場合、当該特定事象が生じた遊技以降の遊技(ATモード)は、当該特定事象が生じる前の遊技(CZモード、通常モード)よりも、遊技者にとっての有利度が高い遊技であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果を契機とする特定処理の結果が対応結果となった特殊遊技を境として遊技者にとっての有利度が高くなるため、特定報知を特殊遊技にて行う必要性が高くなる。よって、このような場面で特徴A1の構成を適用することで、特徴A1の優れた効果がより好適に奏されることが期待できるようになる。
なお、「遊技者にとっての有利度が高い」との表現について、「前記特典付与手段により付与される特典として1回の遊技当たりで期待できる単位期待特典(純増枚数)が多い」と表現してもよく、また、「前記特定処理の結果が遊技者にとって有利な結果となり易い」と表現してもよい。
特徴A4.前記特定処理手段による前記特定処理の結果に基づいて、前記特殊遊技の次の遊技以降での前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度を、前記特殊遊技までの遊技での実行頻度よりも高くなるようにすることが可能な手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果を契機とする特定処理の結果に基づいて、当該特殊結果となった特殊遊技の次の遊技以降の遊技では態様報知の実行頻度が高くなる。そのため、遊技者は態様報知に従うことで所望の結果入賞を成立させることが可能となり、当該所望の結果入賞に基づく特典を効率よく獲得することができるようになる。そして、特殊遊技内で特定処理の結果に対応する特定報知が行われるようにしたことから、少なくとも態様報知の実行頻度が高くなるよりも前にその旨が特定報知により知らされることとなり、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
特徴A5.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合は、第1結果の入賞が成立可能となる一方で、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合は、前記第1結果の入賞が成立した場合とは前記特典付与手段により付与される特典が異なる第2結果の入賞が成立可能となる態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記態様報知手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて、前記第1の操作態様及び前記第2の操作態様を含む操作態様を前記態様報知として実行可能な構成であることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選となった特殊遊技の次の遊技が態様結果当選となり、当該態様結果に基づいて態様報知が行われる場合、少なくとも特殊結果を契機とする特定処理の結果に対応する特定報知が特殊遊技内で実行されていれば、態様結果当選となった遊技の開始時に実行される態様報知と特定報知とが重複しにくくなる。このようにすることで、報知が重複することによって遊技者を混乱させてしまうことを回避することができる。
特に特徴A4のように、態様報知の実行頻度が特殊遊技の次の遊技から高くなるような構成においては、上記のような特殊結果当選となった遊技の次の遊技の開始時に態様報知が行われる可能性は高くなり、特殊遊技内で特定報知を実行しておく意義は高い。
特徴A6.前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果(例えば特定役)である遊技にて、前記停止操作手段が操作されるよりも前に前記特定処理として第3特定処理を実行可能な手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理等を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である遊技において、少なくとも前記特定タイミングまでに前記第3特定処理の結果に対応する報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81のよる開始時CZ演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果である遊技では停止操作手段の操作前に第3特定処理が行われるところ、このような場合には、当該遊技内にて第3特定処理の結果に対応する報知は容易に行うことが可能である。つまり、特定報知は、当該特定結果である場合の報知に合わせるようにして特定タイミングにて実行するように設定されているともいえ、このようにすることで、抽選処理の抽選結果によって特定処理の結果の報知タイミングが異なることの違和感を与えないようにすることができるし、当該報知タイミングの相違から特定処理の結果が見抜かれてしまうことも解消することができる。
なお、「第2特定報知手段」との関係で、特徴A1における「特定報知手段」を「第1特定報知手段」と言い換えてもよい。
特徴A7.前記第2特定報知手段は、前記特定タイミングよりも前のタイミングで前記第3特定処理の結果に対応する報知(テンパイ演出)を実行可能であることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果である遊技では停止操作手段の操作前に第3特定処理が行われ、特定タイミングよりも前のタイミングにて当該第3特定処理の結果に対応する報知が実行される。つまり、特定処理として第1特定処理や第2特定処理が実行される場合には停止操作手段の操作後である特定タイミングにて当該特定処理の結果に対応する報知が実行されることを前提とし、特定結果当選時には特定タイミングよりも前に特定処理としての第3特定処理の結果に対応する報知が実行されるようになる。このようにすることで、特定処理の結果に対応する報知が実行されるタイミングが多様化されるし、その特定処理の契機となる抽選結果と報知タイミングとの関係で特定処理の結果を予測させる遊技も実現可能となり、遊技の興趣向上に寄与することができる。
特徴A8.前記特定処理手段は、
前記態様報知手段による態様報知が実行され易くする特定事象(ATモード移行当選、CZモード移行、AT上乗せ当選、天井カウンタの減算)を生じさせるための処理を前記特定処理として実行可能な手段を備え、
前記特殊結果である場合の前記特定処理の方が、所定の前記特定結果(例えば、チェリーA)である場合の前記特定処理よりも前記特定事象が生じ易くなるように設定されていることを特徴とする特徴A6又は特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果に基づいて第1特定処理や第2特定処理といった特定処理が行われた場合の方が、特定結果に基づいて第3特定処理といった特定処理が行われた場合よりも特定事象が生じ易い。そのため、特定処理の結果に対応する報知は、特定結果当選となった遊技である場合の方が圧倒的にその遊技内で実行し易いものの、遊技者が求める特定事象につながることの報知は特殊結果当選となった遊技の方が発生し易くなる。そこで、特定処理の結果に対応する報知を、あえて特殊結果であっても当該特定処理が行われた遊技内で実行するようにすることで、特定結果である遊技ですら特定処理の結果に対応する報知へ期待感を寄せさせることが可能となる。
特徴A9.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となる確率よりも、他の前記特定結果(通常リプA〜C、チャンス目A〜C、チェリーA〜C,スイカ)となる確率の方が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴A6乃至特徴A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果となる方が他の特定結果となるよりも出現率が低くなるため、特殊結果側に特定処理の結果に対応する報知のタイミングを合わせてしまうと、他の特定結果の場合に、特定処理が実行されてからなかなかその報知が行われないなどの不都合が生じ易くなる。その点、他の特定結果に合わせて特定処理の結果を報知するようにすることで、特殊結果であることを他の特定結果に紛れさせることができ、報知タイミングから特定処理の結果に対応する報知の内容が見抜かれてしまうことを抑制し、当該報知への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A10.前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果(例えば特定役)である遊技にて、前記停止操作手段が操作されるよりも前に前記特定処理として第3特定処理を実行可能な手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理等を実行する機能)を備え、
前記特殊結果を契機として前記第1特定処理を実行した場合の方が、所定の前記特定結果を契機として前記第3特定処理を実行した場合よりも遊技者にとって有利となるように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時には第1操作態様にて操作することで、他の特定結果当選時において操作態様に関わらず実行される第3特定処理よりも有利な第1特定処理が行われる。このような構成であれば、特殊結果当選時の操作態様をより慎重に行わせることが可能となるし、その操作に基づく第1特定処理の結果をより早期に知りたいと思わせることができ、特徴A1のように特殊結果となった特殊遊技内にて特定報知を行う意義が高められる。
特徴A11.前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果(例えば特定役)である遊技にて、前記停止操作手段が操作されるよりも前に前記特定処理として第3特定処理を実行可能な手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理等を実行する機能)を備え、
前記特殊結果を契機として前記第2特定処理を実行した場合よりも、所定の前記特定結果を契機として前記第3特定処理を実行した場合の方が遊技者にとって有利となるように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時には第2操作態様にて操作してしまうと、他の特定結果当選時において操作態様に関わらず実行される第3特定処理よりも不利な第2特定処理が行われる。このような構成であれば、特殊結果当選時の操作態様をより慎重に行わせることが可能となる。特に特徴A10との関係からも、その操作に基づく第2特定処理の結果をより早期に知りたいと思わせることができ、特徴A1のように特殊結果となった特殊遊技内にて特定報知を行う意義が高められる。
特徴A12.前記特定処理の結果に対応する先報知(テンパイ演出や確定演出や特定報知演出)を実行可能な先報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理において特殊役を契機としてテンパイ演出や特定報知演出が行われるようにする処理を実行する機能やチェリー当選時の確定演出が行われるようにする処理を実行する機能)を備え、
前記先報知手段は、前記特殊遊技における前記特定タイミングよりも前のタイミングで前記先報知を実行することが可能な手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理において特殊役を契機としてテンパイ演出や特定報知演出が行われるようにする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段の操作態様によって特定処理が異なる構成において、当該特定処理の結果に対応する特定報知が行われる特定タイミングよりも前のタイミングにて当該特定処理に対応させた先報知が行われる場合があるようにしたことから、遊技者は、特定報知が行われることを事前に察知することが可能となるし、報知タイミングが限られている特定報知であってもその期間をより長く確保することが可能となり、遊技演出の好適化を図ることができるようになる。
特徴A13.前記特定報知手段は、前記特定処理の結果に応じて、遊技者にとって有利となる有利内容及び当該有利内容が行われた場合よりも遊技者にとって不利となる非有利内容を含む内容報知のいずれかを前記特定報知として実行可能であり、
前記先報知手段により前記先報知が行われた後、前記有利内容の前記特定報知が行われる場合があり、且つ、前記先報知手段により前記先報知が行われた後、前記非有利内容の前記特定報知が行われる場合があるように設定されており、
更に、前記先報知手段により前記先報知が行われた後、前記有利内容の前記特定報知の方が前記非有利内容の前記特定報知よりも行われ易い構成であることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定処理の実行前に先報知を行う場合であっても、その後の特定報知が有利内容となる場合もあれば非有利内容となる場合があるようになり、先報知を行ったとしてもその後の特定報知に矛盾が生じにくくなる。そのうえで、先報知が行われた場合には、有利内容となり易いことから、当該先報知への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A14.前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの各前記停止操作手段の操作が行われるうえでの分岐タイミング(第1停止ON操作)以後に前記先報知手段による前記先報知が行われるようにする手段(表示制御装置81によるテンパイ演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12又は特徴A13に記載の遊技機。
上記構成によれば、先報知手段による先報知によっていずれの操作態様にて操作するかを遊技者が決定することができなくなる。つまり、例えば、仮に特定報知の内容を事前に察知できるのであれば、その察知した内容が遊技者にとって好ましいものではなければ第2特定処理が行われるものの第2特典を獲得するように第2操作態様にて操作することも考えられるところ、上記のように先報知を第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミング以後で発生させることで、上記の行為が行われにくくなる。
特徴A15.前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの各前記停止操作手段の操作が行われるうえでの分岐タイミング(第1停止ON操作)よりも前に前記先報知手段による前記先報知が行われるようにする手段(表示制御装置81による特定報知演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12乃至特徴A14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、先報知手段による先報知によっていずれの操作態様にて操作するかを遊技者が決定することができるようになる。つまり、例えば、仮に特定報知の内容を事前に察知できるのであれば、その察知した内容が遊技者にとって好ましいものではなければ第2特定処理が行われるものの第2特典を獲得するように第2操作態様にて操作することも考えられるし、察知した内容が遊技者にとって好ましいものであればより慎重に停止操作手段を操作するものと考えられ、上記のように先報知を第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミングよりも前に発生させることで、先報知によって第1操作態様と第2操作態様とのいずれにて操作すべきかを判断させたうえで効率的に特典を獲得させる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となるし、特定報知に向けて演出を大いに盛り上げることも可能である。
特徴A16.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果である遊技において、前記先報知又は当該先報知と報知態様が共通する報知が行われるようにする第2先報知手段(表示制御装置81による特殊役非当選時にテンパイ演出や特定報知演出を行うようにする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12乃至特徴A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、先報知が他の特定結果であっても発生するようになるため、先報知が特殊結果の目印となりにくくなる。よって、報知内容から遊技結果を予測しにくくし、より純粋に報知を楽しませることが可能となる。
特徴A17.前記特定処理手段は前記特定処理を実行するよりも前に取得する特定数値情報(AT抽選用乱数や上乗せ抽選用乱数)を用いて前記特定処理を実行する構成であり、
前記特定数値情報が前記特定処理に用いられた場合の当該特定処理の結果を、当該特定処理が行われるよりも前に特定可能な先特定手段(主制御装置101による事前判定処理等を実行する機能)を備え、
前記先報知は前記先特定手段の特定結果に基づいて実行されることを特徴とする特徴A12乃至特徴A16のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様によって処理が異なる特殊結果であっても、第1操作態様にて操作された場合の第1特定処理の結果や第2操作態様にて操作された場合の第2特定処理の結果を事前に特定することが可能となり、当該事前に先特定された結果に基づいて先報知が行われるようになるため、先報知の信頼性を高めることが可能となる。
特徴A18.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果であって、前記停止操作手段を前記第1操作態様にて操作した場合、各前記周回体のうち特定周回体(左リール32L)の特定位置に特定絵柄が停止して、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せが停止する構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果(チェリーA〜C)である場合、前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止するとともに、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せ及び前記第2の絵柄組合せとは異なる第3の絵柄組合せが停止することで、当該特定結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記先報知手段は、前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止し、且つ他の周回体が停止していない状況で前記先報知を実行可能な特定手段(表示制御装置81によるチェリー当選時の確定演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12乃至特徴A17のいずれか1に記載の遊技機。
特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合、それが特定結果に基づくものなのか、それとも特殊役結果当選時の第1操作態様によるものなのかが、停止出目からは判別することができない。このような構成において、当該特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合に先報知が行われる場合があるようにしたことから、当該先報知が特定結果に基づく特定処理に対応するものなのか、それともその後の第1特定処理や第2特定処理に対応するものなのかを判別することができず、先報知が行われた場合の結果を予測するうえでの選択枝が増え、当該先報知と特定報知の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A19.前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である遊技にて、前記停止操作手段が操作されるよりも前に前記特定処理として第3特定処理を実行可能な手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理等を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記特定結果に基づく前記第3特定処理の結果に対応する報知を前記先報知として実行することを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作前に第3特定処理が行われており、その結果に対応する報知が特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合に先報知として実行される。このようにすることで、当該先報知が行われる場面が、特殊結果であれば未だ特定処理の実行前の停止出目と同じ状況としながらも、先報知の内容に矛盾が生じないようになり、先報知への信頼性を高めることが可能となる。
特徴A20.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止することなく前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止することを特徴とする特徴A18又は特徴A19に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に第1操作態様にて操作した場合には特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止するものの、第2操作態様にて操作した場合には特定絵柄が停止しないため、先報知が、操作態様の選択の結果として実行された印象を強く与えることが可能となる。このようにすることで、先報知への注目度を高めることができる。
なお、上記構成は、「各前記停止操作手段の操作が行われるうえで、前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの分岐タイミング(第1停止ON操作)が設定されており、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合に、前記第1操作態様にて操作することで前記分岐タイミングにて前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止する一方、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合に、前記第2操作態様にて操作することで前記分岐タイミングにて前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止せずに他の絵柄が停止する」構成を限定することで、第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミングで特定絵柄が停止するか否かが異なることがより明確化される。
特徴A21.前記停止操作手段は、各前記周回体の数に対応させて複数設けられており、
前記特定処理手段は、全ての前記停止操作手段の操作が実行された後で前記第1特定処理又は前記第2特定処理を実行するものであり、
前記特定報知手段は、前記特殊遊技において前記第1特定処理又は前記第2特定処理が実行された後、前記特定報知を実行することを特徴とする特徴A1乃至特徴A20のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数設けられた停止操作手段の操作が全て完了した後で、第1特定処理や第2特定処理が実行されて特定報知が行われるようになる。このような構成とすることで、特殊結果当選時の停止操作手段のより慎重な操作が促されるようになるし、当該特殊結果に当選となった特殊遊技内で特定報知を行うタイミングはより限定的なものとなる。これにより、特定報知へ注目すべきタイミングが集約され、特定報知への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A22.前記特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となった前記特殊遊技の次の遊技が開始されるよりも前に前記特定報知を実行することを特徴とする特徴A1乃至特徴A21のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知が特殊結果当選となった特殊遊技内で実行され、次の遊技に特定報知が持ち越されることがないことが明確化される。このような構成とすることで、特定報知が行われる特定タイミングがより限定化され、当該特定報知への注目度を好適に高めることが可能となる。
なお、上記特徴A1乃至特徴A22に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴A1乃至特徴A22の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記第1操作態様又は前記第2操作態様を含む操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)と、
前記有利判定の結果に対応する特定報知を所定の報知手段にて実行可能な特定報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理や停止時CZ演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利判定手段は、
前記始動操作手段が操作された場合に前記有利判定としての第1有利判定を実行する第1有利判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理を実行する機能)と、
前記停止操作手段が操作された後で前記有利判定としての第2有利判定を実行する第2有利判定手段(主制御装置101による停止時AT抽選用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定報知手段は、
所定の前記停止操作手段が操作されるよりも前である特定タイミングにて前記第1有利判定の結果に対応する第1特定報知(特定役に基づくテンパイ演出)を前記特定報知として実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定タイミングにて前記第2有利判定の結果に対応する第2特定報知(特殊役に基づくテンパイ演出)を前記特定報知として実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81による停止時CZ演出設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与される特殊結果が設定されており、第1操作態様や第2操作態様を含む操作態様の態様報知が行われる場合があるため、当該態様報知の有無によって同じ結果でも得られる特典が異なる、といった遊技性を実現することができる。
このように停止操作手段の操作によって得られる特典が異なり得るような遊技性を前提としながらも、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定が、停止操作手段の操作前である始動操作手段の操作に基づいて行われる場合と、停止操作手段の操作後に行われる場合とがあるため、単に操作態様によって第1特典や第2特典のいずれを得ることができるか、といった遊技だけではなく、操作の前後の有利判定も含めて遊技性に盛り込むことができ、遊技の多様化が図られている。
そのうえで、停止操作手段の操作前の第1有利判定の結果に対応する第1特定報知が所定の停止操作手段の操作前の特定タイミングにて行われるようにしながらも、停止操作手段の操作後の第2有利判定の結果に対応する第2特定報知についても特定タイミングにて行われるようにしていることから、実行された特定報知が第1有利判定と第2有利判定とのいずれに対応するものかの区別がつきにくくなるし、有利判定の実行前の第2特定報知であっても有利判定の実行後の第1特定報知によって当該第2特定報知への信頼感を高めることができ、当該特定報知への注目度を向上させることができる。
特徴B2.前記停止操作手段は複数である特定数設けられており、
前記第2有利判定手段は、前記特定数の前記停止操作手段が操作された後、前記第2有利判定を実行することを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2有利判定は、全ての停止操作手段を操作した後で実行される。このようにすることで、所定の停止操作手段が操作されるよりも前のタイミングである特定タイミングが、全ての停止操作手段の操作完了前のタイミングであることが明確化される。よって、第2特定報知が第2有利判定の実行前の事前報知であることも明確化され、第1特定報知を利用してこのような事前報知の信頼性を高める特徴B1の効果も際立てることができる。
特徴B3.前記第2特定報知手段は、所定の前記停止操作手段(第3リールに対応するストップスイッチ)の操作前であって特定の停止操作手段(第1リールに対応するストップスイッチ)の操作後を前記特定タイミングとて前記第2特定報知を実行可能な手段(表示制御装置81によるテンパイ演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定報知は、少なくとも特定の停止操作手段の操作は行われた後で実行されるようになることから、例えば停止操作手段の操作順序によって第2有利判定の内容や結果が異なるような構成においては、ある程度の絞り込みを行ったうえで第2特定報知を行うことも可能である。よって、第2特定報知自体の信頼性を高めることができる。
特徴B4.前記第2特定報知手段は、前記特定の停止操作手段が第1態様(第1停止且つ所定箇所)にて操作された場合には前記第2特定報知を実行するようにする一方、前記特定の停止操作手段が前記第1態様とは異なる第2態様(第2,第3停止、又は第1停止且つ所定箇所以外)にて操作された場合には前記第2特定報知が実行されないようにすることが可能な手段(表示制御装置81による第1停止ON時演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段の操作後に実行される第2有利判定が、特定の停止操作手段を第1態様にて操作するか第2態様にて操作するかによって異なる印象を遊技者に与えることが可能となり、第2特定報知を通じて停止操作手段をより慎重に且つ期待感を持たせながら操作させることが可能となる。
特徴B5.前記第2有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が所定の結果である場合において、前記特定の停止操作手段が前記第1態様にて操作された場合には前記第2有利判定を実行可能となり、前記特定の停止操作手段が前記第2態様にて操作された場合には前記第2有利判定を実行不可となる場合があるように設定されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴B4のように操作態様によって第2特定報知の実行の有無が異なることとの整合性が担保される。よって、特定報知の信頼性が高められ、特定報知に関心を寄せさせることが可能となる。
特徴B6.各遊技において、前記有利判定が行われる場合に又は前記有利判定が行われた場合に、前記所定の報知手段にて所定報知を開始させ、当該有利判定の結果に対応する結果報知となるようにして前記所定報知を終了させる所定報知手段(表示制御装置81による各変動領域SP1〜SP3による数字のキャラクタによる変動表示を実行する機能)を備え、
前記第1特定報知手段は、前記第1特定報知を前記所定報知における前記特定タイミングにて実行したうえで、前記第1有利判定の結果に対応する前記結果報知となるように前記所定報知手段による前記所定報知を実行させ、
前記第2特定報知手段は、前記第2特定報知を前記所定報知における前記特定タイミングにて実行したうえで、前記第2有利判定の結果に対応する前記結果報知となるように前記所定報知手段による前記所定報知を実行させることを特徴とする特徴B1乃至特徴B5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定報知や第2特定報知は、所定報知の途中の演出であって、これら各特定報知が行われた後、有利判定の結果に対応する結果報知が行われるようになる。このようにすることで、第2有利判定が行われるよりも前に第2特定報知が行われる構成であっても、その後に結果報知が行われることを通じて、第2特定報知の報知内容を補填するようにすることも可能となる。つまり、第2特定報知を事前報知として扱うことが可能となり、第2特定報知の報知内容の自由度が大幅に向上する。
特徴B7.通常状態(通常区間)と、当該通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態(有利区間)とが設定されており、
前記有利状態において予め定められた終了条件が成立した場合、当該有利状態を終了させる終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理における上限ゲーム数や上限増加枚数に到達したことに基づく有利区間終了用の処理を実行する機能)と、
前記終了手段により前記有利状態が終了されることが、前記終了条件が成立するよりも前に特定されている状況において、前記第2特定報知手段による前記第2特定報知を実行する特定手段(表示制御装置81による特殊役当選時にAT中特定報知演出ではなく第1小役用〜第6小役用の押し順報知演出を行うための処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段の操作後に行われる第2有利判定に対応する第2特定報知が事前に行われることを、有利状態の上限に到達することの合図とすることができる。このようにすることで、第2特定報知を、単に第2有利判定の事前告知といった機能だけではなく、有利状態の上限に到達することの事前告知といった機能を有するようにすることが可能となり、機能の集約化を通じて第2特定報知への注目度を高めることが可能となる。
特徴B8.前記第2特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合に前記第2特定報知を実行可能であり、
前記第2特定報知は、前記第2操作態様に対応する内容の報知を含むことを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利状態の上限に到達することが特定されている状況において第2特定報知が行われると、第2特典が付与されるようになる第2操作態様が示される。このようにすることで、有利状態が終了するにあったって、遊技者はより多くの特典を獲得することが可能となるし、有利状態で獲得可能な特典数に上限が設けられているような構成においては、より早期に上限に到達させることが可能となる。
なお、上記特徴B1乃至特徴B8に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴B1乃至特徴B8の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知を実行し易くなる特定事象を生じさせることの特定判定を実行する特定判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定判定手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定判定として第1特定判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定判定として前記第1特定判定よりも前記特定事象が生じにくくなる第2特定判定を実行する又は前記特定判定を実行しないように設定されており、
前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する対応結果となった場合、当該対応結果となったことに対応する特定報知を当該遊技よりも後の前記特殊遊技にて実行可能な特定報知手段(主制御装置101による遅延フラグに基づく前兆コマンドを出力する処理や、表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理において前兆コマンドに基づきゾロ目演出を行うようにする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、態様報知が実行され易くなる特定事象を生じさせることの第1特定判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、特定事象を生じさせることの第2特定判定が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1特定判定の方が第2特定判定よりも特定事象が生じ易くなるように設定されているため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、特定事象を生じさせるうえで有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、特定判定の結果が特定事象を生じさせる対応結果である場合、当該対応結果であることの特定報知が当該遊技ではなく、それ以後の、特殊結果に当選した特殊遊技にて実行される場合があるようにしている。つまり、特殊結果当選となった特殊遊技では、停止操作が行われた後にしか特定報知ができないといった不都合が生じ得るものの、かかる不都合を、それよりも以前の遊技での特定判定の結果報知を特殊遊技にて行うことでフォローする構成となる。このようにすることで、特殊結果を設けることによる遊技性向上の恩恵を享受しながらも、特殊結果当選となった特殊遊技での特定報知の自由度を劇的に向上させることができる。
特徴C2.前記特定判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果である特定遊技において、前記停止操作手段の操作態様に関わらず前記特定判定として第3特定判定を実行可能に設定されており、
前記特定報知手段は、前記特定判定手段による前記第3特定判定の結果が前記対応結果となった場合、当該対応結果となったことに対応する特定報知を、当該特定遊技よりも後の前記特殊遊技にて実行可能であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様に関わらず第3特定判定が行われる特定遊技にて特定報知を行う代わりに、操作態様によって第1特定判定や第2特定判定が行われる特殊遊技にて特定報知が行われるようになり、操作態様と特定報知との関連性が強められる。よって、自らの操作態様によって対応結果を勝ち取った印象を強く与えることが可能となり、遊技の興趣向上に好適に寄与することができる。
特徴C3.前記特定判定手段による前記第3特定判定の結果が前記対応結果となった場合、当該対応結果となったことに対応する特定報知を、当該特定遊技にて実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理にてゾロ目演出が行われるように設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様に関わらず第3特定判定が行われる特定遊技にて特定報知が行われる場合もあるようになる。このようにすることで、特定遊技の注目度を低くし過ぎないようにしながらも、特殊遊技での特定報知の自由度を向上させるといった優れた効果を期待できるようになる。
特徴C4.前記特定判定手段による前記第3特定判定の結果が前記対応結果となった場合、当該対応結果となったことに対応する特定報知を、当該特定遊技よりも後の遊技であって前記特殊遊技とは異なる遊技にて実行可能な第3特定報知手段(主制御装置101による遅延フラグ及びCZモードの終了に基づいて前兆コマンドを出力する処理や、表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理において前兆コマンドに基づきゾロ目演出を行うようにする機能能)を備えていることを特徴とする特徴C2又は特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様に関わらず第3特定判定が行われる特定遊技にて特定報知を行わなかった場合に、特殊結果当選とならなくても特定報知が実行できるようなるため、いつまでも特定報知が行われない、といった不都合を好適に回避することができる。
特徴C5.前記特定報知手段は、前記特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合に前記特定報知を実行可能であり、且つ、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1乃至特徴C4のいずれか1に記載の遊技機。
操作態様によって第1特定判定と第2特定判定が行われる特殊結果であっても、それ以前の特定判定の結果に対応する特定報知を特殊結果当選となった特殊遊技にて実行する構成であるため、当該特定報知は、操作態様に関わらず実行可能である。そこで、上記構成のように、いずれの操作態様であっても特定報知が行われるようにすることで、第1特定判定や第2特定判定(特に第2特定判定)の結果が対応結果となる確率が、実際よりも高い確率である印象を与えることが可能となる。このようにすることで、特に、第2操作態様にて操作して、第2の絵柄組合せが停止した場合であっても、特定事象の発生に期待させることが可能となる。
特徴C6.前記第2の絵柄組合せは、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特別結果(押し順ベル)である場合にも、前記有効位置に停止可能となる構成であることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選となった特殊遊技にて、それ以前の特定判定の結果に対応する特定報知が行われた場合、その特殊遊技での停止出目から、特殊結果当選であったのか、それとも特別結果当選であったのかが判別しにくくなる。つまり、特殊遊技にて特定報知を行う構成を利用して、特殊結果を契機として特定事象が生じる印象を与えるだけではなく、特別結果を契機として特定事象が生じる印象をも与えることが可能となる。これにより、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴C7.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合には、前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せ及び前記第2の絵柄組合せとは異なる第3の絵柄組合せが停止可能となることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時の特定報知によって、特別結果当選となった遊技での注目度を高めるうえで、特別結果当選時の操作態様によって、第2の絵柄組合せが停止する場合と、そうではない場合とがあるようになるため、特殊結果当選時に第2の絵柄組合せが停止して特定報知が行われたことを、特別結果当選時の操作態様が第1の操作態様であったからこそ実行されたものである、という印象を与えることができる。よって、所謂押し順役である既存の特別結果と、特殊結果との停止出目の共通性をうまく利用して、特別結果当選時の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴C8.前記特定判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であることに基づいて前記特定判定を実行する場合、前記第1特定判定よりも前記対応結果となりにくくなるように当該特定判定を実行することを特徴とする特徴C6又は特徴C7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時にそれ以前の特定処理の結果に基づいて特定報知を行うとともに、特殊結果当選時に第2操作態様にて操作された場合の停止出目と、特別結果での停止出目の共通性を利用して、特別結果に基づく特定処理にて対応結果となることの印象を与えることも可能である。つまり、単に特別結果当選時にも特定報知を行うことで、特別結果であっても対応結果となることの印象を与えるのだけではなく、特殊結果に基づいて対応結果となる場合があること及び当該特殊結果との停止出目の共通性を利用することで、特別結果であっても対応結果となることの印象を与えるうえで嘘くささを低減することができ、当該印象を与え易くすることが可能となる。
特徴C9.前記始動操作手段が操作されたことに基づいて、所定報知(押し順予想演出)を実行し、前記停止操作手段が第1特定順序にて操作されることで、前記特定判定の結果が前記対応結果であることを示唆する第1特別報知(正解演出)を実行し、前記停止操作手段が前記第1特定順序とは異なる第2特定順序で操作されることで、前記特定判定の結果が前記対応結果とは異なる結果であることを示唆する第2特別報知(不正解演出)を実行する特別演出実行手段(図70(c))を備え、
前記特別演出実行手段は、前記特定報知手段による前記特定報知が実行される前記特殊遊技にて、前記所定報知を実行し、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記第1特別報知を実行することが可能であることを特徴とする特徴C1乃至特徴C8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のように、所定報知を実行した後、停止操作手段の操作順序に応じて特定判定の結果が特定結果であることを示唆する第1特別報知を実行したり、特定結果ではないことを示唆する第2特別報知を実行する、といったように、停止操作手段の操作順序を予想させるような演出が実行される場合があるような構成において、特殊結果当選となった特殊遊技において特定報知が実行される場合、特定判定として第2特定判定が実行される等の不利な側の第2操作態様にて操作された場合であっても、特定結果であることを示唆する第1特別報知を実行するようにすることで、第2操作態様にて操作して、第2の絵柄組合せが停止した場合であっても、特定事象の発生に期待させることが可能となる。
特徴C10.前記第2の絵柄組合せは、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特別結果(押し順ベル)である場合にも、前記有効位置に停止可能となる構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合には、前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せ及び前記第2の絵柄組合せとは異なる第3の絵柄組合せが停止可能となる構成であり、
前記特別演出実行手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記所定報知を実行し、前記停止操作手段が前記第1の操作態様にて操作された場合に前記第1特別報知を実行することが可能であることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選時に第1の操作態様にて操作して、第2の絵柄組合せを停止させた場合、特定判定の結果が特定結果であることを示唆する第1特別報知が行われる場合がある。このようにすることで、特殊結果当選時に第2操作態様にて操作して第2の絵柄組合せを停止させた場合に第1特別報知が実行されるとともに、特定報知が実行されるといった特徴C9との関係で、あたかも特別結果当選時に第2の絵柄組合せを停止させることに成功したことによって第1特別報知が実行された(特定結果を勝ち取った)ような印象を与えることが可能となる。以上の結果、特殊結果に当選した遊技だけではなく、特別結果に当選した遊技についても注目度を向上させることができ、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴C11.前記特別演出実行手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記所定報知を実行し、前記停止操作手段が前記第2の操作態様にて操作された場合に前記第2特別報知を実行することが可能であることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果に当選した場合において、第2の絵柄組合せを停止させることに成功した場合に第1特別報知が実行されることとの関係で、第2の絵柄組合せを停止させることに失敗した場合に第2特別報知が実行されるので、第1特別報知が操作順序や停止出目との関係で実行されている印象をより強めることができる。
特徴C12.前記特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であって、前記特別演出実行手段によって前記第1特別報知が実行される遊技において、前記特定報知を実行しないようにすることが可能である(図70(d))ことを特徴とする特徴C10又は特徴C11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選時に第2の絵柄組合せを停止させることに成功し、第1特別報知が実行された場合であっても、対応結果であることの特定報知が実行されない場合がある。つまり、第2の絵柄組合せが停止して第1特別報知が実行された場合の一部で、特定報知が実行されることになる。このようにすることで、特別結果に当選した際に第2の絵柄組合せを停止させることができたのにもかかわらず、特定報知が実行されない(特定事象が生じない)こととの矛盾を解消することができる。
なお、上記特徴C1乃至特徴C12に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴C1乃至特徴C12の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する数の特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記特典付与手段は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せが停止して前記第1特典を付与する場合には第1期間を要し、前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止して前記第2特典を付与する場合には前記第1期間よりも長い第2期間を要する構成であり、
遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば主制御装置101によるATモード移行抽選やAT上乗せ抽選を実行する機能)と、
前記有利判定手段による有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する有利結果である場合、前記有利事象を生じさせる有利事象手段(例えば、主制御装置101によるATモードへ移行させる処理や上乗せを行う処理を実行する機能)と、
所定報知(爆弾演出)を開始した後、前記有利判定手段による有利判定の結果が前記有利結果であることに対応する有利内容(爆発演出)、及び前記有利判定手段による有利判定の結果が前記有利結果とは異なる結果であることに対応する非有利内容(不発演出)を含むいずれかの内容報知が行われる特定報知(CZモードの各ゲームの演出)を所定の報知手段にて実行する特定報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理や停止時CZ演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
各前記周回体が停止した後、前記第1期間が経過する第1タイミングの方が、各前記周回体が停止した後、前記第2期間が経過する第2タイミングよりも、前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行され易いように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する数の遊技価値が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、抽選結果が特殊結果であれば、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典が付与されるため、特殊結果となった場合、特典の有利な側(第2操作態様)の操作を選択したほうが遊技者にとって有利となり得る。
また、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定が行われ、当該有利判定の結果が特定報知として報知される。特定報知は、所定報知を実行した後、有利事象の発生に対応する有利内容及び有利事象の発生に対応しない非有利内容のいずれかの内容報知が行われるように設定されているため、有利事象の発生を望む遊技者としては、特定報知が有利内容となることを期待するものと考えられる。
そして、各周回体の周回が停止した後、第1特典の付与が行われる期間である第1期間が経過した後の方が、第2特典の付与が行われる期間である第2期間が経過した後よりも、特定報知は有利内容となり易くなるように設定されている。
このようにすることで、より有利な特典を獲得したい気持ちと、特定報知を有利内容とさせて有利事象の発生を確定させたい気持ちといった、相反する気持ちを利用して、特殊結果当選となった遊技の遊技性を劇的に向上させることが可能となる。
特徴D2.前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記有利判定として第1有利判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記有利判定として前記第1有利判定よりも前記有利結果となりにくい第2有利判定を実行する又は前記有利判定を実行しないように設定されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊役当選となった特殊遊技においては、停止操作手段の操作態様によって有利判定の内容や実行の有無が異なり、第1特典が付与される側の第1操作態様の方が、第2特典が付与される側の第2操作態様よりも有利事象が生じ易くなる。上記のように、第1特典が付与される第1期間が経過する第1タイミングの方が、第2特典が付与される第2期間が経過する第2タイミングの方が、有利事象が生じることに対応する有利内容になり易いのであるから、このような構成であれば、特殊遊技における有利判定の内容や実行の有無と、付与される特典との関係が特定報知と合致するようになる。よって、有利判定と特定報知との矛盾を生じさせにくくすることができ、特定報知の信頼性を高め遊技の興趣向上に大いに役立てることが可能となる。
特徴D3.前記特典付与手段は、前記第1特典よりも遊技者にとって有利であって、前記第2特典よりも遊技者によって不利な第3特典を付与する場合には、前記第1期間よりも長く前記第2期間よりも短い第3期間を要し、
前記抽選手段による抽選結果が特定結果であって、前記有効位置に前記特定結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該特定結果に対応する特典として前記第3特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
各前記周回体が停止した後、前記第3期間が経過する第3タイミングでは、前記第1タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行されにくく、且つ、前記第2タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行され易いように設定されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に付与され得る第1特典や第2特典だけではなく、他の特定結果当選時に付与され得る第3特典についても、特典付与に要する期間の長さに応じて、有利内容のなり易さが関連付けられているようになる。このようにすることで、従来からの、より有利度の高い特典を獲得しようとする遊技から脱却し、より有利度の低い特典を獲得することで、別の有利事象が生じ易くなる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴D4.前記抽選手段による抽選結果が特別結果である場合、前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第2特典が付与される構成であり、
各前記周回体が停止した後、前記第2期間が経過する前記第2タイミングにおいて、当該第2期間が前記特別結果を契機とする期間である場合には、前記特殊結果を契機とする期間である場合よりも、前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行されにくいように設定されている又は前記有利内容とならないように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典付与に要する期間が同じ第2期間であっても、有利内容のなり易さは抽選結果によっても異なることとなる。特に、特殊結果である場合に第2特典が付与される場合と、特別結果である場合に第2特典が付与される場合とで停止出目が共通しており、当該停止出目からは有利内容のなり易さは把握することができない。このようにすることで、抽選結果と特典付与に要する期間との長さから内容報知の種類を予測する、という遊技性を実現することが可能となる。
特徴D5.前記抽選手段による抽選結果が特別結果である場合、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第3の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典が付与される構成であり、
各前記周回体が停止した後、前記第1期間が経過する前記第1タイミングにおいて、当該第1期間が前記特別結果を契機とする期間である場合には、前記特殊結果を契機とする期間である場合よりも、前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行されにくいように設定されている又は前記有利内容とならないように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典付与に要する期間が同じ第1期間であっても、有利内容のなり易さは抽選結果によっても異なることとなる。特に、特殊結果である場合に第1特典が付与される場合と、特別結果である場合に第1特典が付与される場合とで停止出目が異なることから、当該停止出目と特典付与に要する期間との長さから内容報知の種類を予測する、という遊技性を実現することが可能となる。
特徴D6.前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に前記再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、前記特典付与手段により前記特典として当該再遊技結果となった遊技と同数の賭数が設定される再遊技処理が実行される構成であり、
所定の前記再遊技結果(例えばチェリーA〜C)である場合、所定数の賭数が前記再遊技処理にて設定される場合に第4期間を要し、特定の前記再遊技結果(例えば通常リプA〜C)である場合、前記所定数の賭数が前記再遊技処理にて設定される場合に前記第4期間よりも長い第5期間を要するように設定されており、
各前記周回体が停止した後、前記第4期間が経過する第4タイミングの方が、各前記周回体が停止した後、前記第5期間が経過する第5タイミングよりも、前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行され易いように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技結果入賞に基づいて賭数が設定される期間の長さによっても、特定報知が有利内容となるなり易さが異なるようになり、より短い期間で賭数が設定される場合の方が有利内容となり易くなる。このようにすることで、他の特殊結果のように第1特典や第2特典が付与される場合の演出内容と、再遊技結果の場合の演出内容とを大きく異ならせる必要が生じず、比較的簡素な構成にて特徴D1の斬新な遊技性を、再遊技結果でも実現することが可能となる。
特徴D7.前記特典付与手段は、前記第1特典よりも遊技者にとって有利であって、前記第2特典よりも遊技者によって不利な第3特典を付与する場合には、前記第1期間よりも長く前記第2期間よりも短い第3期間を要し、
前記抽選手段による抽選結果が特定結果であって、前記有効位置に前記特定結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該特定結果に対応する特典として前記第3特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
各前記周回体が停止した後、前記第3期間が経過する第3タイミングでは、前記第1タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行されにくく、且つ、前記第2タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行され易いように設定されており、
前記第4期間は前記第3期間と同じ又は略同じ長さの期間として設定されており、
前記所定の再遊技結果に基づいて各前記周回体が停止した後、前記第4タイミングとなった場合と、前記特定結果に基づいて各前記周回体が停止した後、前記第3タイミングとなった場合とで、前記特定報知手段による前記特定報知における前記有利内容の実行され易さが同じ又は同程度となるように設定されていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に付与され得る第1特典や第2特典だけではなく、他の特定結果当選時に付与され得る第3特典についても、特典付与に要する期間の長さに応じて、有利内容になり易さが関連付けられているようになる。このようにすることで、従来からの、より有利度の高い特典を獲得しようとする遊技から脱却し、より有利度の低い特典を獲得することで、別の有利事象が生じ易くなる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
そのうえで、所定の再遊技結果に基づいて所定数の賭数が設定される第4期間は第3期間の長さと同じ又は略同じ期間として設定されており、所定の再遊技結果である場合も特定結果である場合も周回体が停止してから第3期間や第4期間が経過した場合の有利内容のなり易さは共通している。このようにすることで、所謂小役結果や再遊技結果の種別に関わらず、周回体が停止してからの期間に応じて有利内容のなり易さが異なる、といった特徴D1の斬新な遊技性を実現することができ、遊技の興趣向上に大いに役立てることが可能となる。
特徴D8.前記特典付与手段は、前記第1特典よりも遊技者にとって有利であって、前記第2特典よりも遊技者によって不利な第3特典を付与する場合には、前記第1期間よりも長く前記第2期間よりも短い第3期間を要し、
前記抽選手段による抽選結果が特定結果であって、前記有効位置に前記特定結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該特定結果に対応する特典として前記第3特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
各前記周回体が停止した後、前記第3期間が経過する第3タイミングでは、前記第1タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行されにくく、且つ、前記第2タイミングよりも前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容として実行され易いように設定されており、
前記第5期間は前記第3期間よりも長い期間として設定されており、
前記特定の再遊技結果に基づいて各前記周回体が停止した後、前記第5タイミングとなった場合よりも、前記特定結果に基づいて各前記周回体が停止した後、前記第3タイミングとなった場合の方が、前記特定報知手段による前記特定報知の前記内容報知が前記有利内容になり易いように設定されていることを特徴とする特徴D6又は特徴D7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に付与され得る第1特典や第2特典だけではなく、他の特定結果当選時に付与され得る第3特典についても、特典付与に要する期間の長さに応じて、有利内容のなり易さが関連付けられているようになる。このようにすることで、従来からの、より有利度の高い特典を獲得しようとする遊技から脱却し、より有利度の低い特典を獲得することで、別の有利事象が生じ易くなる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
そのうえで、特定の再遊技結果に基づいて所定数の賭数が設定される第5期間は第3期間の長さよりも長い期間として設定されており、特定の再遊技結果である場合に周回体が停止してから第5期間が経過した場合は、特定結果である場合に周回体が停止してから第3期間が経過した場合のよりも有利内容になりにくいように設定されている。このようにすることで、所謂小役結果や再遊技結果の種別に関わらず、周回体が停止してからの期間に応じて有利内容になり易さが異なる、といった特徴D1の斬新な遊技性を実現することができ、遊技の興趣向上に大いに役立てることが可能となる。
特徴D9.前記停止操作手段は複数である特定数設けられており、
前記特定報知手段は、前記複数ある前記停止操作手段のうち、前記特定数の前記停止操作手段が操作された場合に、前記所定報知を開始させることを特徴とする特徴D1乃至特徴D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知において所定報知が開始されてから内容報知が有利内容となるまでの期間が、全周回体が停止してから特典付与が完了するまでの期間に対応付けられることになる。このようにすることで、周回体の停止後の期間ですら、遊技に組み込むことが可能となり、かかる構成を利用して遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
特徴D10.前記特定報知手段は、前記非有利内容の前記内容報知を実行した後は、前記有利判定手段による有利判定の結果に対応する結果報知を実行する一方、前記有利内容の前記内容報知を実行した後は、前記結果報知の前又は後で、前記有利事象が生じることに対応する対応報知(AT当選報知)を実行可能であることを特徴とする特徴D1乃至特徴D9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のように、有利内容の内容報知を行う場合には、対応報知と結果報知とセットで行われ、非有利内容の内容報知を行う場合には、結果報知だけが行われる構成において、特徴D1のように、周回体が停止してからの期間が短いほど有利内容となり易いようにしておけば、対応報知の分の期間をうまく確保することが可能となり、演出用の期間の長さを有利判定の結果に応じて異ならせる必要が生じず、遊技進行の好適化を図りながらも、特徴D1の優れた効果を期待することが可能となる。
なお、上記特徴D1乃至特徴D10に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴D1乃至特徴D10の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果と、特定数値情報(AT抽選用乱数や上乗せ抽選用乱数)とを用いて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記有利判定として第1有利判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記有利判定として前記第1有利判定よりも遊技者にとって不利となる第2有利判定を実行する又は前記有利判定を実行しないように設定されており、
前記特定数値情報が前記有利判定に用いられた場合の当該有利判定の結果を、当該有利判定が行われるよりも前に特定可能な先特定手段(主制御装置101による事前判定処理等を実行する機能)を備え、
前記先特定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記特定数値情報が前記第1有利判定に用いられた場合の当該第1有利判定の結果を特定可能な第1先特定手段を備え、
前記特殊遊技において、所定の前記停止操作手段の操作が実行される前である特定タイミングにて、前記第1先特定手段による特定結果に対応する特定報知を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81のよる第1停止ON時演出設定処理や、特定報知演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、遊技者にとって有利となる有利事象を生じさせる有利判定として第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、有利判定として第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1有利判定の方が第2有利判定よりも有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、有利判定が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典や有利判定が異なる特殊結果に当選した遊技において、その有利判定が行われるよりも前に、少なくとも第1操作態様にて操作されたと仮定したうえで、第1有利判定が実行された場合の当該第1有利判定の結果が特定され、その特定結果に対応する特定報知が、有利判定の実行タイミングよりも前に実行される場合がある。
このようにすることで、遊技者にとって有利な側の第1有利判定の結果が先に特定可能となり、当該有利な側の結果に応じた演出を事前に行うようにすることができるようになるため、当該有利判定の結果を前もって大いに煽る演出を設定することが可能となる。よって、演出設計の自由度が大幅に向上し、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
特徴E2.前記特定報知手段は、前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの各前記停止操作手段の操作が行われるうえでの分岐タイミング(第1停止ON操作)以後のタイミングを前記特定タイミングとして前記特定報知が行われるようにする手段(表示制御装置81によるテンパイ演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知によっていずれの操作態様にて操作するかを遊技者が決定することができなくなる。つまり、例えば、仮に特定報知の内容を操作前に完全に察知できるのであれば、その察知した内容が遊技者にとって好ましいものではなければ第2有利判定が行われるものの第2特典を獲得するように第2操作態様にて操作することも考えられるところ、上記のように特定報知を第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミング以後で発生するようにすれば、特定報知に基づいていずれの操作態様とするかを決定できないようにしながら、有利判定前から当該有利判定の結果に対応する演出を開始することができる。
特徴E3.複数設けられた前記停止操作手段のうち、特定の停止操作手段(左ストップスイッチ42)を特定番目(1番目)に操作することが前記第1操作態様となり、前記特定の停止操作手段とは異なる所定の停止操作手段(中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44)を前記特定番目に操作することが前記第2操作態様となり、前記分岐タイミングは、前記特定番目の前記停止操作手段が操作されたタイミングであることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成は特徴E2の具体的構成であり、上記のようにすることで、いずれの停止操作手段を特定番目に操作するかを把握するだけでいずれの有利判定が実行されるかを判断することが可能となり、比較的簡素な構成にて特殊結果当選時の有利判定を行うことが可能となり、且つ、特殊結果当選時に先特定手段による特定を行うことが可能となる。
特徴E4.前記特定の停止操作手段を前記特定番目に操作し、且つ当該特定の停止操作手段に対応する特定周回体における特定絵柄が特定範囲に存在しているタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第1操作態様となり、前記特定の停止操作手段とは異なる所定の停止操作手段(中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44)を前記特定番目に操作すること、及び前記特定の停止操作手段を前記特定番目に操作し、且つ前記特定周回体における前記特定絵柄が前記特定範囲に存在しないタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第2操作態様となるように設定されていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1操作態様や第2操作態様は、特定の停止操作手段を特定番目に操作するだけではなく、当該特定の停止操作手段の操作タイミングも含めて第1操作態様となるか第2操作態様となるかが異なるようになる。このようにすることで、第1操作態様を行うことの難易度が向上し、第1有利判定を行わせるための操作を含めて遊技性が向上するし、第1操作態様や第2操作態様にとらわれず操作する場合には、第2操作態様となる確率が高くなり、これにより有利な側の第2特典が得られ易くなる。よって、有利判定を行わせることを優先する遊技性と、有利判定を行わせることを優先しない遊技性とが大きく異なるようになり、いずれを選択するかの判断の楽しさを向上させることができる。
特徴E5.前記特定報知手段は、前記特定報知を、前記特定番目よりも後の前記停止操作手段の操作に基づいて実行することが可能であることを特徴とする特徴E3又は特徴E4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知は、操作態様の分岐タイミングである特定番目の操作よりも後の操作に基づいて実行されることとなる。このようにすることで、分岐タイミングで先特定手段による特定を行い、且つ特定報知を実行する、といった窮屈な処理構成とすることなく、特定報知を行ううえでの時間的猶予を確保することが可能となる。更に、特定番目の操作は操作態様の分岐タイミングとなるのであるから、遊技者としてもより慎重な操作を行おうとしているものと考えられるところ、このようなタイミングで特定報知を行ってしまうと、せっかくの特定報知が見逃されてしまう可能性がある。その点、上記のように分岐タイミングよりも後で特定報知を発生させるようにすることで、当該特定報知の見逃しを好適に抑制することができる。
特徴E6.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる特定結果である遊技において、前記特定報知が前記特定タイミングにて行われるようにする第2特定報知手段(表示制御装置81による特殊役非当選時にテンパイ演出や特定報知演出を行うようにする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知が他の特定結果であっても発生するようになるため、特定報知が特殊結果の目印となりにくくなる。よって、報知内容から遊技結果を予測しにくくし、より純粋に報知を楽しませることが可能となる。
特徴E7.前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記停止操作手段が操作されるよりも前に前記有利判定としての第3有利判定を実行可能な構成であり、
前記第2特定報知手段は、前記第3有利判定の結果に基づいて前記特定報知を実行することを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様によって有利判定の内容や実行の有無が異なる特殊結果とは異なり、特定結果であれば停止操作手段の操作前に第3有利判定が実行されるようになる。そして、特定結果に基づく特定報知は、第3有利判定の結果に基づく報知であるため、特定タイミングであっても事前の報知とならず、先特定手段といった特殊な処理を経る必要がない。つまり、このような構成を前提としたうえで、特殊結果当選となった特殊遊技での特定報知の実行タイミングを、当該特定結果当選時の特定報知の実行タイミングに合わせるようにして、特殊遊技だけが報知の態様が異なってしまう、といった違和感を与えないようにすることが可能となる。
特徴E8.前記有利判定手段は、前記第1有利判定を実行する場合及び前記第2有利判定を実行する場合と、前記第3有利判定を実行する場合とで、同じ前記特定数値情報を用いることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの有利判定を行う場合であっても、共通の特定数値情報を用いる構成であるため、各有利判定に応じて特定数値情報をそれぞれ用意するよりも記憶容量の削減が図られる。しかも、取得時にいずれの抽選結果であるかが把握できていない場合や、いずれの操作態様となるかが把握できない場合であっても、取得用の処理を異ならせることなく共通の取得処理にて有利判定を行わせることが可能となり、処理構成の圧倒的な簡略化が図られる。
特徴E9.前記先特定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記特定数値情報が前記第2有利判定に用いられた場合の当該第2有利判定の結果を特定可能な第2先特定手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利な側の第1有利判定だけではなく、第2有利判定側も先特定するようにしているため、第2操作態様にて操作することで有利事象が生じるようになるような場面もカバーして、特定報知を行ったり、別の報知を行ったりすることも可能となり、特殊結果当選となった特殊遊技での報知やその報知に基づく遊技性の多様化を図ることが可能となる。
特徴E10.前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果である場合にも実行され得る報知態様にて前記特定報知手段による前記特定報知を実行させる手段(表示制御装置81による第1操作当選予告コマンド等を受信していない場合であってもテンパイ演出を発生させる処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知から、第1操作態様にて操作しても有利事象が生じないこと、すなわち、第1操作態様ではなく第2操作態様にて操作すべきことが確定しないようになる。このようにすることで、特定報知が、第2特典を得やすくする指標となりにくくなり、遊技の公平性を担保することが可能となる。
特徴E11.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果と、特定数値情報(AT抽選用乱数や上乗せ抽選用乱数)とを用いて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記有利判定として第1有利判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記有利判定として前記第1有利判定よりも遊技者にとって不利となる第2有利判定を実行する又は前記有利判定を実行しないように設定されており、
前記特定数値情報が前記有利判定に用いられた場合の当該有利判定の結果を、当該有利判定が行われるよりも前に特定可能な先特定手段(主制御装置101による事前判定処理等を実行する機能)を備え、
前記特殊遊技において、所定の前記停止操作手段の操作が実行される前である特定タイミングにて、前記先特定手段による特定結果に対応する特定報知を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81のよる第1停止ON時演出設定処理や、特定報知演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、遊技者にとって有利となる有利事象を生じさせる有利判定として第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、有利判定として第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1有利判定の方が第2有利判定よりも有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、有利判定が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典や有利判定が異なる特殊結果に当選した遊技において、その有利判定が行われるよりも前に、有利判定が実行された場合の当該有利判定の結果が特定され、その特定結果に対応する特定報知が、有利判定の実行タイミングよりも前に実行される場合がある。
このようにすることで、有利判定の結果に応じた演出を事前に行うことが可能となるため、当該有利判定の結果を前もって大いに煽る演出を設定することができる。よって、演出設計の自由度が大幅に向上し、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、上記特徴E11に対して、特徴E1乃至特徴E10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
なお、上記特徴E1乃至特徴E11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴E1乃至特徴E11の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴F群>
特徴F1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果と、特定数値情報(AT抽選用乱数や上乗せ抽選用乱数)とを用いて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記有利判定として第1有利判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記有利判定として前記第1有利判定よりも遊技者にとって不利となる第2有利判定を実行する又は前記有利判定を実行しないように設定されており、
前記特定数値情報が前記有利判定に用いられた場合の当該有利判定の結果を、当該有利判定が行われるよりも前に特定可能な先特定手段(主制御装置101による事前判定処理等を実行する機能)と、
前記特殊遊技において、所定の前記停止操作手段の操作が実行される前である特定タイミングにて、前記先特定手段による特定結果に対応する特定報知を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81のよる第1停止ON時演出設定処理や、特定報知演出を行うための処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果である場合にも実行され得る報知態様にて前記特定報知手段による前記特定報知を実行させる制限手段(表示制御装置81による第1操作当選予告コマンド等を受信していない場合であってもテンパイ演出を発生させる処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、遊技者にとって有利となる有利事象を生じさせる有利判定として第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、有利判定として第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1有利判定の方が第2有利判定よりも有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、有利判定が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典や有利判定が異なる特殊結果に当選した遊技において、その有利判定が行われるよりも前に、有利判定が実行された場合の当該有利判定の結果が特定され、その特定結果に対応する特定報知が、有利判定の実行タイミングよりも前に実行される場合がある。
このようにすることで、有利判定の結果に応じた演出を事前に行うことができるようになるため、当該有利判定の結果を前もって大いに煽る演出を設定することが可能となる。
但し、有利判定の結果が事前に察知できることを通じて、いずれの操作態様にて操作すべきかが判断できてしまうと、遊技の公平性が担保しにくくなる。つまり、第1操作態様にて操作したとしても有利な側の第1有利判定の結果が有利事象を生じさせることに対応する結果とならないのであるのであれば、いっそのこと第2操作態様にて操作して、第2特典を獲得する、といった行為も行われ得る。その点、上記構成においては、特定報知が行われた場合に第1有利判定が行われたとしても有利事象を生じさせることに対応しない結果となることが確定しないようにする制限手段を備えていることから、上記の行為が行われにくくなる。よって、遊技の公平性を担保しながらも、特定報知による演出効果を好適に期待することが可能となる。
なお、上記構成における「前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果である場合にも実行され得る報知態様にて前記特定報知手段による前記特定報知を実行させる手段を備えている」は、「前記特定報知手段は前記第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせないことに対応する結果となることが確定しないように当該特定報知を実行する」と表現してもよく、「前記特定報知手段により前記特定報知が実行された場合であって前記第1有利判定が実行された場合に、当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果となる場合があり、且つ、前記特定報知手段により前記特定報知が実行された場合であって前記第1有利判定が実行された場合に、当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせないことに対応する結果となる場合があるように、当該特定報知の報知態様が設定されている」等と表現してもよい。
特徴F2.前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果である場合、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合には実行されない報知態様(確定演出)にて前記特定報知手段による前記特定報知を実行させることが許容されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1操作態様にて操作を行えば有利事象が生じることが確定するような報知態様での特定報知は許容されていることから、有利事象が生じないことが確定してしまうような報知態様は制限するようにすることによって特定報知自体の信頼性が低下してしまうことを解消するだけではなく、信頼性を向上させることも可能であり、特定報知への注目度を好適に高めることができる。
特徴F3.前記特定報知手段は、所定の報知手段にて特別報知(テンパイ演出)が実行されることを前記特定報知として実行し、
前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合であっても、前記特別報知が実行される場合があるように設定されていることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成は特徴F1の具体的構成であり、上記構成のように、先特定手段による特定結果に関わらず特別報知が実行され得るような構成とすれば、特定報知を特別報知の実行の有無といった比較的簡素な構成にて特徴F1の優れた効果を奏することが可能となる。
特徴F4.前記特殊遊技にて前記特別報知を実行することの実行抽選を行う実行抽選手段(表示制御装置81によるテンパイ演出抽選処理を実行する機能)を備え、
前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果となる場合、前記実行抽選手段による前記実行抽選にて前記特別報知を実行することに対応する実行結果となる確率が当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない結果である場合よりも高くなる又は、前記実行抽選を経ることなく前記特別報知を実行するように設定されていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知の実行抽選の当選確率を調節したり、実行抽選の有無を異ならせるだけで、先特定手段による特定結果を報知することが可能となり、有利判定の結果を事前に報知するようにしながらも、極めて簡素な構成にて特徴F1の効果を奏することが可能となる。
特徴F5.前記有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する対応結果である場合において当該有利判定の結果に対応する結果報知を行う場合、当該有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない非対応結果を前記結果報知として実行した後、所定報知を実行し、前記対応結果を前記結果報知として実行する第1結果報知手段(表示制御装置81によるAT当選時の爆弾演出を実行する機能)と、
前記有利判定の結果が前記非対応結果である場合において当該有利判定の結果に対応する結果報知を行う場合、前記非対応結果を前記結果報知として実行した後、前記所定報知を実行し、前記非対応結果を前記結果報知として実行する第2結果報知手段(表示制御装置81によるAT非当選時の爆弾演出を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が、前記有利判定の結果が前記対応結果であるとの結果であって、前記特定報知手段により前記特定報知が行われる場合、前記第1結果報知手段による前記結果報知が行われるようにする手段(表示制御装置81による第1操作当選予告コマンド等を受信している場合に爆弾演出を発生させる処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利判定の結果が有利事象を生じさせることに対応する対応結果である場合の結果報知を行う際に、有利事象を生じさせることに対応しない非対応結果を結果報知として報知してから、所定報知を介して対応結果を結果報知として報知したり、所定報知を介するものの非対応結果のままで終了したりする、所謂復活演出が設けられており、特定報知を行う場合、非対応結果としてから所定報知を介して対応結果となるようにしている。つまり、特定報知が行われて、一旦、有利事象の発生に対応しない非対応結果が結果報知として報知されたとしても、その後、復活して対応結果が結果報知として報知される可能性があるのであるから、特定報知の態様やその実行の有無から有利判定の結果が非対応結果となるのではと予測できたとしても、それだけで第2操作態様としてしまうと、上記の復活の可能性を自らの操作によって無くしてしまうことになる。このようにすることで、特定報知による演出効果を期待しながらも、特定報知が第2特典を効率的に獲得できる目印とならないようにすることが可能となる。
特徴F6.前記先特定手段による特定結果が、前記有利判定の結果が前記非対応結果であるとの結果であって、前記特定報知手段により前記特定報知が行われる場合、前記第2結果報知手段による前記結果報知が行われるようにする手段(表示制御装置81による第1操作当選予告コマンド等を受信していなくても爆弾演出を発生させる処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利判定の結果を事前に特定した結果、その有利判定が有利事象を生じさせることに対応しない非対応結果であるとの特定結果であった場合も、一旦、非対応結果としてから所定報知を介して更に非対応結果となるように結果報知が行われる。このように、仮に有利判定の結果が非対応結果であっても所謂復活演出が行われるようにすることで、有利判定の結果が対応結果である場合の復活演出との区別がつきにくく、これにより、特定報知が第2特典を効率的に獲得できる目印とならないようにすることが可能となる。
特徴F7.前記停止操作手段を複数である特定数有し、
前記第1結果報知手段及び前記第2結果報知手段は、前記特定数の前記停止操作手段が操作された場合に前記所定報知を実行することを特徴とする特徴F5又は特徴F6に記載の遊技機。
上記構成によれば、全ての停止操作手段を操作することで所定報知が発生するようになる。つまり、第1結果報知手段や第2結果報知手段によって結果報知が行われた後、所定報知を介して正しい結果報知に切り替わる(そのままとされる)うえで、所定報知は、全ての停止操作手段が操作された場合に発生し、正しい結果報知は、停止操作手段の操作が完了した後となる。このようにすることで、操作態様によって有利判定の内容や実行の有無が異なる構成において、事前にその結果を特定報知として報知しながらも、最後まで停止操作手段の操作と報知の展開とを楽しませることが可能となる。
特徴F8.前記特定報知は、前記特定数の前記停止操作手段が操作されるよりも前に実行されることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
上記構成のようにすることで、特定報知が有利判定の前に実行されることが明確化され、特定報知による演出効果を好適に期待することが可能となる。
なお、上記特徴F1乃至特徴F8に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴F1乃至特徴F8の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴G群>
特徴G1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果と、特定数値情報(AT抽選用乱数や上乗せ抽選用乱数)とを用いて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記有利判定として第1有利判定を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記有利判定として前記第1有利判定よりも遊技者にとって不利となる第2有利判定を実行する又は前記有利判定を実行しないように設定されており、
前記特定数値情報が前記有利判定に用いられた場合の当該有利判定の結果を、当該有利判定が行われるよりも前に特定可能な先特定手段(主制御装置101による事前判定処理等を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が、前記第1有利判定が行われた場合に当該第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応しない非対応結果である場合、前記特殊遊技における所定の前記停止操作手段の操作が実行される前である特定タイミングにて、当該非対応結果に対応する特定報知を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81による特定報知演出を行うための処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、遊技者にとって有利となる有利事象を生じさせる有利判定として第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、有利判定として第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1有利判定の方が第2有利判定よりも有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、有利判定が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典や有利判定が異なる特殊結果に当選した遊技において、その有利判定が行われるよりも前に、第1有利判定が実行されたと仮定し、当該第1有利判定の結果が特定され、その特定結果が有利事象を生じさせることに対応しない非対応結果である場合は、当該非対応結果であることに対応する特定報知が、有利判定の実行タイミングよりも前に実行される場合がある。このようにすることで、当該特殊結果当選時において、第1操作態様にて操作したとしても有利な側の第1有利判定の結果が有利事象を生じさせることに対応する結果とならないのであるから、第2操作態様にて操作して第2特典を獲得させる、といった遊技性を実現することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴G2.前記特定報知手段は、前記特定タイミングとして前記始動操作手段が操作された場合に前記特定報知を行うようにすることが可能であることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知は停止操作手段の操作前である始動操作手段の操作時に実行される。このようにすることで、特定報知によって第1操作態様ではなく第2操作態様を行わせるうえで、既に第1操作態様にて操作してしまった後で特定報知が実行される、といった無意味な演出としないようにすることが可能となる。
特徴G3.前記特定報知の実行判定を行う実行判定手段(表示制御装置81によるナビモード抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特定報知手段は、前記実行判定手段による実行判定の結果が前記特定報知を実行することに対応する実行結果である場合に前記特定報知を実行することを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選となり、且つ第1有利判定の結果が非対応結果となる場合であっても、実行判定に当選しなければ特定報知は実行されない。このように、第1有利判定に当選となり有利事象を生じさせる遊技に、第1有利判定に非当選となり有利事象が生じない代わりに第2操作態様にて第2特典を得る遊技を追加するうえで、当該第2特典を得る遊技では実行判定に当選する必要もあるようになる。そのため、第1有利判定に当選となることを目指すとともに、第1有利判定に非当選となるならば、せめて実行判定は当選して欲しい、といったように多段階的に期待させる遊技が実現され、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴G4.前記特典付与手段により付与される前記特典の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数設定されており、当該複数の設定値のうちの一の設定値を設定する設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値が設定されている場合と前記第1設定値よりも遊技者にとって有利となる第2設定値が設定されている場合とで、前記第1有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する対応結果となる確率は共通している一方、前記設定手段により前記第1設定値が設定されている場合と前記第2設定値が設定されている場合とで、前記実行判定手段による実行判定の結果が前記実行結果となる確率が異なっていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1有利判定の当選確率を設定値によって異ならせなくても、実行判定の当選確率を設定値によって異ならせることで、特殊結果当選時の第2特典の獲得率を設定値によって異ならせることが可能となる。このようにすることで、出玉率等を設計するうえで、有利事象の発生率を異ならせることなく、単位遊技価値で遊技できる遊技数(所謂ベース)を設定値によって異ならせることが可能となる。
特徴G5.遊技状態として、前記特定報知手段による前記特定報知が実行される特定状態(ナビモード)と、当該特定状態よりも前記特定報知手段による前記特定報知が実行されにくい又は前記特定報知が実行されない非特定状態(通常モード)と、が設定されており、
移行条件(ナビモード当選)が成立した場合に、前記非特定状態から前記特定状態に移行させる手段(表示制御装置81によるナビモードフラグをセットする処理を実行する機能)と、
終了条件(ATモード移行)が成立した場合、前記特定状態から前記非特定状態に移行させる手段(表示制御装置81によるナビモードフラグをクリアする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態に移行することで、特定報知が発生し易くなるため、特殊役当選時に第2特典を獲得しながら効率的に有利事象を生じさせる有利判定を受けることが可能となる。このような、特定状態を設定することで、遊技の興趣向上を図るうえで、大いに役立てることが可能となる。
なお、「特定状態」を「第1状態」、「非特定状態」を「第2状態」と表現してもよい。
特徴G6.前記特典付与手段は、遊技に供される遊技価値を前記特典として付与し、
前記第1特典は第1数の遊技価値であり、
前記第2特典は前記第1数よりも多い第2数の遊技価値であり、
単位遊技価値当たりで実行可能な平均遊技数又は単位遊技当たり増加する遊技価値の平均増加数は、前記非特定状態において前記特殊遊技を前記第1操作態様にて操作する第1遊技態様よりも、前記特定状態において前記特殊遊技にて前記特定報知が行われた場合には前記第2操作態様にて操作し、当該特殊遊技にて前記特定報知が行われなかった場合には前記第1操作態様にて操作する第2遊技態様の方が多くなり、
更に、前記単位遊技価値当たりで実行可能な平均遊技数又は単位遊技当たりで増加する遊技価値の平均増加数は、前記特定状態において前記特殊遊技にて前記特定報知が行われた場合には前記第2操作態様にて操作し、当該特殊遊技にて前記特定報知が行われなかった場合には前記第1操作態様にて操作する第2遊技態様よりも、前記非特定状態において前記特殊遊技を前記第2操作態様にて操作する第3遊技態様の方が多くなることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
上記構成は、特定報知による恩恵を特典付与手段により付与される特典との関係で具体的に表現したものであり、上記構成のように、特定報知が行われることで、有利事象が生じる対応結果となる有利判定を効率的に受けながらも、非対応結果の場合には有利判定を受けずに第2数の遊技価値を獲得するという第2遊技態様が、常に第1操作態様にて操作する第1遊技態様よりも単位遊技価値当たりの平均遊技数や単位遊技当たりの遊技価値の平均増加数が多くなり、且つ、常に第2操作態様にて操作する第3遊技態様よりも単位遊技価値当たりの平均遊技数や単位遊技数当たりの遊技価値の平均増加数が少なくなるようになる。よって、いずれの遊技を行うかを遊技者に選択させるうえで、その選択肢が増え、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴G7.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段の操作態様に関わらず、他の結果よりも前記有利判定手段による有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する対応結果となり易い特別結果が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である遊技において、前記特定報知手段による前記特定報知と報知態様が共通する特別報知を実行する特別報知手段(表示制御装置81による特別役に基づく特定報知演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知と特別報知とは報知態様が共通していることから、特殊結果当選時に第2操作態様にて操作することを報知しているのか、それとも有利判定に当選し易い特別結果当選である旨を報知しているのかが判別することができない。つまり、特別結果当選に基づいて有利事象が発生するのでは、と期待させながら、当該特別結果当選ではなくても、第2特典を得ることができるようになる、といった報知とすることができ、第1有利判定に非当選であるから第2操作態様にて操作する場合ですら、有利事象の発生に期待感を持たせることが可能となる。
なお、「他の結果」とは、「特殊結果」であってもよいし、それとも異なる結果であってもよい。また、「特別結果」は有利判定の結果が対応結果と最もなり易い結果ではなくてもよく、「特別結果」よりも対応結果となり易い結果が存在していてもよく、少なくとも、「特別結果」を契機とする有利判定の結果が対応結果となることがある構成であればよい。
特徴G8.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記有効位置に前記特別結果に対応する特別の絵柄組合せが停止した場合に、前記特別結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記特別報知は、前記有効位置に前記特別の絵柄組合せを停止させることが可能な第3操作態様にて操作すべき旨の報知を行うように報知態様が設定されており、
前記第3操作態様は、前記第2操作態様に含まれていることを特徴とする特徴G7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果入賞を成立させるべき旨の報知を特別報知として行うようにして、当該特別結果入賞を成立可能とする第3操作態様が第2操作態様に含まれるようにすることで、同様の報知態様である特定報知が行われた場合には、特別結果入賞を狙わせながら第2操作態様を行わせることが可能となり、遊技者は特段意識せずに第2特典を獲得することができるようになる。
特徴G9.通常状態(通常区間)と、当該通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態(有利区間)とが設定されており、
前記有利状態において予め定められた終了条件が成立した場合、当該有利状態を終了させる終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理における上限ゲーム数や上限増加枚数に到達したことに基づく有利区間終了用の処理を実行する機能)を備え、
前記終了手段により前記有利状態が終了されることが、前記終了条件が成立するよりも前に特定されている状況において、前記特定報知手段による前記特定報知を実行が許容される構成であることを特徴とする特徴G1乃至特徴G8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知を行うことによって、より早期に終了条件を成立させるようにしたり、終了条件が成立する場合に獲得している総獲得特典を多くすることが可能となる。よって、有利状態での遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、上記特徴G1乃至特徴G9に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴G1乃至特徴G9の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴H群>
特徴H1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作順序にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1操作順序とは異なる第2操作順序にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる順序結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理、AT上乗せ抽選用処理等の指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、遊技状態を通常状態から遊技者にとって有利な有利状態に移行させることを前記有利事象として、当該有利状態への移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
前記順序結果のうちの第1順序結果では、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となり、前記順序結果のうちの前記第1順序結果とは異なる第2順序結果では、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となるように設定されており、
前記停止操作手段の操作順序についての順序報知を所定の報知手段にて実行する順序報知手段(主制御装置101による指示モニタ68にて押し順報知を実行する機能)を備え、
前記順序報知手段は、前記通常状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果及び前記第2順序結果のいずれであるかを遊技者が識別困難となるように前記所定の報知手段を制御する一方、前記有利状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果であれば前記第1操作順序に対応する順序報知を実行し、前記第2順序結果であれば前記第2操作順序に対応する順序報知を実行するものであり、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第3結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記有利判定手段による前記有利判定として第1有利判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第3結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い前記第4結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記有利判定手段による前記有利判定として前記第1有利判定よりも前記有利事象を生じさせることに対応する有利結果となりにくい第2有利判定が実行される又は前記有利判定が実行されない特殊結果が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記停止操作手段が前記第2操作態様として前記第1操作順序にて操作された場合に前記第4結果の入賞が成立可能となり、且つ前記停止操作手段が前記第2操作態様として前記第2操作順序にて操作された場合は前記第4結果の入賞が成立可能となる構成であり、
前記順序報知手段は、前記有利状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記第1操作順序及び前記第2操作順序を含む複数の操作順序の順序報知のうちの予め定められた一の操作順序に対応する特定順序報知(第6小役用の押し順報知)を前記所定の報知手段にて実行可能な特定順序報知手段(主制御装置101による特殊役当選ゲームにて第6小役用の押し順報知を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作順序にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2操作順序にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、有利状態に移行することで当該押し順役の押し順報知としての順序報知が行われるようになるため、順序報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。
順序結果としては、第1順序結果と第2順序結果とが設定されており、第1結果入賞となる操作順序は互いに異なっている。そして、順序結果となった場合であっても、有利状態への移行前であれば、第1順序結果と第2順序結果との判別ができない態様にて順序報知が行われるように設定されていることから、各ゲームの抽選結果から第1結果入賞となる操作順序を判別しようとする行為が行われにくくなっている。このようにすることで、有利状態への移行が生じた場合に順序報知によって有利度を大きく異ならせるうえで、移行前からその恩恵が享受されてしまう不都合を解消することができる。
そのうえで、抽選手段による抽選結果として、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第3結果入賞が成立可能となるとともに、有利判定の判定結果が有利事象を生じさせることに対応する有利結果となり易い第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第3結果入賞時よりも特典が多い第4結果入賞が成立可能となるものの、有利判定として有利結果となりにくい第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、遊技者は、有利判定の有利度を選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
この場合、特殊結果当選時においては、第1順序結果の場合に第1結果入賞となる第1操作順序にて操作した場合であっても、第2順序結果の場合に第1結果入賞となる第2操作順序にて操作した場合であっても、第2操作態様として第4結果入賞が成立するように設定されている。
ここで、有利状態移行前においては、特殊結果当選時においては、なるべく有利事象を生じさせるべく第1操作態様にて操作させたほうが遊技者にとって有利となると考えられるものの、有利状態においては、なるべく多くの特典を獲得させるべく、第2操作態様にて操作させるべきと考えられる。
そこで、上記構成においては、有利状態中に特殊結果当選となった場合には、第1操作順序や第2操作順序といった順序報知を行うことで第4結果入賞の成立を促すようにしていることから、特殊結果当選時により多くの特典を獲得させる遊技性を実現するうえで、特殊結果専用の第2操作態様用の報知を設ける必要がなく、記憶容量の削減を図ることが可能となる。
それだけではなく、上記構成においては、特殊役当選時の第2操作態様として、第1操作順序や第2操作順序のうちの予め定められた一の操作順序に対応する特定順序報知を順序報知として報知する構成としている。このようにすることで、いずれの操作順序でも第4結果入賞が成立するものの、いずれの操作順序を報知するかを特殊役当選時に決定する必要が生じず、処理構成を極端に簡素なものとすることができる。よって、極めて簡素な構成にて、有利状態中に特殊結果に当選した場合に、第4結果入賞を成立させるようにすることが可能となる。
なお、「前記順序報知手段は、前記通常状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果及び前記第2順序結果のいずれであるかを遊技者が識別困難となるように前記所定の報知手段を制御する一方、前記有利状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果であれば前記第1操作順序に対応する順序報知を実行し、前記第2順序結果であれば前記第2操作順序に対応する順序報知を実行するものであり、」との構成は、「前記順序報知手段は、前記通常状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果及び前記第2順序結果のいずれであるかを遊技者が識別困難となるように特別報知を実行する一方、前記有利状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果であれば前記第1操作順序に対応する順序報知を実行し、前記第2順序結果であれば前記第2操作順序に対応する順序報知を実行するものであり、」と表現してもよく、かかる表現の変更は同様の表現を用いた特徴や特徴群にも適用可能である。
特徴H2.前記特定順序報知は、前記第1操作態様とならない操作順序に対応する順序報知として設定されていることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時の特定順序報知に従ったのにもかかわらず、第3結果入賞が成立してしまう事象を好適に回避することが可能となる。
特徴H3.予め定められた特定の停止操作手段を特定番目に操作し、且つ当該特定の停止操作手段に対応する特定周回体における特定絵柄が特定範囲に存在しているタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第1操作態様となり、前記特定の停止操作手段とは異なる所定の停止操作手段(中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44)を前記特定番目に操作すること、及び前記特定の停止操作手段を前記特定番目に操作し、且つ前記特定周回体における前記特定絵柄が前記特定範囲に存在していないタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第2操作態様となるように設定されており、
前記特定順序報知は、前記特定番目に前記所定の停止操作手段を操作する操作順序の順序報知となるように設定されていることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作順序と操作タイミングによって第1操作態様が規定されていることころ、仮に操作順序が第1操作態様のものであっても、操作タイミングさえ異ならせれば第2操作態様とすることも可能である。つまり、特定順序報知を行った場合に、操作タイミングによっては第3結果入賞が成立したり第4結果入賞が成立したりする構成とすることも可能であるものの、上記構成ではあえてそのようにせず、特定順序報知の操作順序通りに停止操作手段を操作すれば、その操作タイミングに関わらず必ず第4結果入賞が成立するようになり、有利状態中の特殊結果当選時により多くの特典を獲得させる意図にマッチした構成とすることが可能となる。
特徴H4.前記有効位置に前記第1結果に対応する第1の絵柄組合せが停止した場合、当該第1結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与され、前記有効位置に前記第4結果に対応する第4の絵柄組合せが停止した場合、当該第4結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記第1の絵柄組合せは、前記第4の絵柄組合せと同じ又は対応する絵柄組合せであることを特徴とする特徴H1乃至特徴H3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果当選に基づいて第1結果入賞が成立した場合と、特殊結果当選に基づいて第4結果入賞が成立した場合とで、停止出目が共通なものとなる。そして、特殊結果当選時に順序報知手段により報知される特定順序報知は、順序結果当選時にも実行され得るものであることから、当該第1結果入賞や第4結果入賞が、順序結果当選に基因するものなのか、特殊結果当選に基因するものなのか、出目や順序報知からは判別することができなくなる。このようにすることで、例えば、特殊結果の当選確率や、順序結果の当選確率から、設定値を予測できる等、遊技者にとって有益な情報を予測できるような構成において、その予測を行いにくくさせることが可能となる。
なお「対応する絵柄組合せ」とは、有効位置に停止する絵柄組合せ同士は異なるものの、当該有効位置とは異なる位置に、いずれも特定の絵柄組合せが停止する関係を意味する。この場合、特定の絵柄組合せが停止する位置は両結果で異なっていてもよい。この点は、同様の表現を用いた他の特徴や他の特徴群にも適用可能である。
特徴H5.前記有効位置に前記第1結果に対応する第1の絵柄組合せが停止した場合、当該第1結果に対応する第1特典が前記特典付与手段により付与され、前記有効位置に前記第4結果に対応する第4の絵柄組合せが停止した場合、当該第4結果に対応する第4特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記第1特典は、前記第4特典と同じ特典であることを特徴とする特徴H1乃至特徴H4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果当選に基づいて第1結果入賞が成立した場合と、特殊結果当選に基づいて第4結果入賞が成立した場合とで、付与される特典が共通なものとなる。そして、特殊結果当選時に順序報知手段により報知される特定順序報知は、順序結果当選時にも実行され得るものであることから、当該第1結果入賞や第4結果入賞が、順序結果当選に基因するものなのか、特殊結果当選に基因するものなのか、付与される特典や順序報知からは判別することができなくなる。このようにすることで、例えば、特殊結果の当選確率や、順序結果の当選確率から、設定値を予測できる等、遊技者にとって有益な情報を予測できるような構成において、その予測を行いにくくさせることが可能となる。
特徴H6.前記第4結果は前記1結果であることを特徴とする特徴H4又は特徴H5に記載の遊技機。
上記構成は、特徴H4や特徴H5の具体的構成であり、このように同じ結果とすることで、特徴H4や特徴H5の優れた効果を極めて簡素な構成にて期待できるようになる。
特徴H7.少なくとも前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となるよりも前の所定契機(有利区間移行)に基づいて、前記第1操作順序及び前記第2操作順序を含む複数の操作順序に対応する順序報知から一の操作順序に対応する順序報知を選択する選択手段(主制御装置101による報知小役抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特定順序報知手段は、前記選択手段により選択された順序報知を前記特定順序報知として前記所定の報知手段にて実行することを特徴とする特徴H1乃至特徴H6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のように、予め定められた一の順序報知としての特定順序報知を所定契機に基づき決定するようにすれば、特殊結果当選時の処理負荷を軽減しながらも、特殊結果当選時に報知される順序報知のランダム性を担保することが可能となる。
特徴H8.前記所定契機は、前記有利状態に移行する場合に生じることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定契機は有利状態移行に際して生じることから、特殊結果当選となり、順序報知を実行すべき状況であるのにも関わらず選択が完了していないといった不都合は生じないし、工場出荷時を所定契機とするような構成よりは選択頻度を高くすることができる。よって、順序報知のランダム性を確保しながらも、処理負荷の低減を図ることが可能となる。
なお、上記特徴H1乃至特徴H8に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴H1乃至特徴H8の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴I群>
特徴I1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作順序にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1操作順序とは異なる第2操作順序にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる順序結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理、AT上乗せ抽選用処理等の指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、遊技状態を通常状態から遊技者にとって有利な有利状態に移行させることを前記有利事象として、当該有利状態への移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
前記順序結果のうちの第1順序結果では、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となり、前記順序結果のうちの前記第1順序結果とは異なる第2順序結果では、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となるように設定されており、
前記停止操作手段の操作順序についての順序報知を所定の報知手段にて実行する順序報知手段(主制御装置101による指示モニタ68にて押し順報知を実行する機能)を備え、
前記順序報知手段は、前記通常状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果及び前記第2順序結果のいずれであるかを遊技者が識別困難となる前記所定の報知手段を制御する一方、前記有利状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果であれば前記第1操作順序に対応する順序報知を実行し、前記第2順序結果であれば前記第2操作順序に対応する順序報知を実行するものであり、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第3結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記有利判定手段による前記有利判定として第1有利判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第3結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い前記第4結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記有利判定手段による前記有利判定として前記第1有利判定よりも前記有利事象を生じさせることに対応する有利結果となりにくい第2有利判定が実行される又は前記有利判定が実行されない特殊結果が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記停止操作手段が前記第2操作態様として前記第1操作順序にて操作された場合に前記第4結果の入賞が成立可能となり、且つ前記停止操作手段が前記第2操作態様として前記第2操作順序にて操作された場合は前記第4結果の入賞が成立可能となる構成であり、
前記順序報知手段は、前記有利状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記第1操作順序及び前記第2操作順序を含む複数の操作順序に対応する順序報知から一の操作順序に対応する順序報知を選択する選択手段(主制御装置101による報知小役抽選処理を実行する機能)を備え、当該選択手段により選択された順序報知を実行することを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作順序にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2操作順序にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、有利状態に移行することで当該押し順役の押し順報知としての順序報知が行われるようになるため、順序報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。
順序結果としては、第1順序結果と第2順序結果とが設定されており、第1結果入賞となる操作順序は互いに異なっている。そして、順序結果となった場合であっても、有利状態への移行前であれば、第1順序結果と第2順序結果との判別ができない態様にて順序報知が行われるように設定されていることから、各ゲームの抽選結果から第1結果入賞となる操作順序を判別しようとする行為が行われにくくなっている。このようにすることで、有利状態への移行が生じた場合に順序報知によって有利度を大きく異ならせるうえで、移行前からその恩恵が享受されてしまう不都合を解消することができる。
そのうえで、抽選手段による抽選結果として、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第3結果入賞が成立可能となるとともに、有利判定の判定結果が有利事象を生じさせることに対応する有利結果となり易い第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第3結果入賞時よりも特典が多い第4結果入賞が成立可能となるものの、有利判定として有利結果となりにくい第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、遊技者は、有利判定の有利度を選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
この場合、特殊結果当選時においては、第1順序結果の場合に第1結果入賞となる第1操作順序にて操作した場合であっても、第2順序結果の場合に第1結果入賞となる第2操作順序にて操作した場合であっても、第2操作態様として第4結果入賞が成立するように設定されている。
ここで、有利状態移行前においては、特殊結果当選時においては、なるべく有利事象を生じさせるべく第1操作態様にて操作させたほうが遊技者にとって有利となると考えられるものの、有利状態においては、なるべく多くの特典を獲得させるべく、第2操作態様にて操作させるべきと考えられる。
そこで、上記構成においては、有利状態中に特殊結果当選となった場合には、第1操作順序や第2操作順序といった順序報知を行うことで第4結果入賞の成立を促すようにしていることから、特殊結果当選時により多くの特典を獲得させる遊技性を実現するうえで、特殊結果専用の第2操作態様用の報知を設ける必要がなく、記憶容量の削減を図ることが可能となる。
それだけではなく、上記構成においては、特殊役当選時の第2操作態様として、第1操作順序や第2操作順序のうちから一の操作順序に対応する順序報知を選択し、その選択した順序報知を行うようにしていることから、順序報知の実行割合を均等化することが可能となる。このようにすることで、順序報知から特殊結果当選が見抜かれてしまう等の不都合を生じさせないようにすることができる。
特徴I2.前記選択手段は、前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知を含めて前記順序報知を選択することを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時の順序報知によって第4小役入賞が成立する他、第3小役入賞も成立する場合があるようになる。このようにすることで、第3小役入賞が成立したり第4小役入賞が成立したりすることも遊技性に含めることができるし、順序報知の均等化をより好適に行うことが可能となる。
特徴I3.前記特典付与手段により付与される前記特典の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数設定されており、当該複数の設定値のうちの一の設定値を設定する設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値が設定されている場合と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値が設定されている場合とで、前記選択手段が前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知を選択する割合が異なっていることを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序報知に従って操作したのにも関わらず、第4結果ではなく第3結果が入賞する場合がある構成において、当該第3結果が入賞する場合には特典が少ないものの、設定値の予測の材料とすることが可能となる場合であり、寧ろ遊技者にとっては好ましい事象もとなり得る。このようにすることで、第1操作態様となる順序報知も含めて選択するようにして各順序報知の発生率の均等化を図りながらも、第1操作態様となる順序報知が選択された場合に遊技者が不利益を被り得る点をうまくフォローすることが可能となる。
特徴I4.前記設定手段により第1設定値が設定されている場合と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値が設定されている場合とで、前記選択手段が前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知を選択する割合の差は、前記第1設定値が設定されている場合において所定の前記順序報知を前記選択手段が選択する割合と他の前記順序報知を前記選択手段が選択する割合との差よりも大きいことを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
上記構成によれば、各順序報知の発生率の均等化を図りながらも、各順序報知の選択率の差は、第1操作態様となる順序報知の選択率の設定差よりも大きくなるため、第1操作態様となる順序報知から設定値を予測する遊技を行い易くなる。このようにすることで、第1操作態様となる順序報知が行われることによって、第3小役入賞が成立して少ない特典となることの残念感をうまくフォローすることが可能となる。
特徴I5.前記操作順序は複数である特定数の種類を有し、
前記選択手段は、少なくとも前記操作順序のうち所定の操作順序を除く他の操作順序の選択率が均等となるように選択することを特徴とする特徴I1乃至特徴I3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作順序が100%で割り切れないような構成であっても、少なくとも所定の操作順序以外の他の操作順序に関しては選択率が均等化される。このようにすることで、順序報知をより均等に実行することが可能となる。
特徴I6.前記特典付与手段により付与される前記特典の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数設定されており、当該複数の設定値のうちの一の設定値を設定する設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により第1設定値が設定されている場合と、前記設定手段により前記第1設定値とは異なる第2設定値が設定されている場合とで、前記所定の順序報知として設定される順序報知が異なることを特徴とする特徴I5に記載の遊技機。
上記構成によれば、100%で割り切れなかった選択率の余りを利用して、設定値の予測を行わせることが可能となる。これにより、順序報知の均等化を図りながらも、その順序報知の均等化を完全に行えない部分をうまく利用して、設定値の予測を行わせるといった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴I7.前記特典付与手段により付与される前記特典の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が前記特定数設定されており、当該特定数の設定値のうちの一の設定値を設定する設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段により設定されている設定値に応じて、前記所定の順序報知として設定される順序報知が異なることを特徴とする特徴I5又は特徴I6に記載の遊技機。
上記構成によれば、100%で割り切れなかった選択率の余りを利用して、設定値の予測を行わせることが可能となる。これにより、順序報知の均等化を図りながらも、その順序報知の均等化を完全に行えない部分をうまく利用して、設定値の予測を行わせるといった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴I8.前記選択手段は、前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知を含めずに前記順序報知を選択する、又は他の操作順序に対応する順序報知よりも前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知を選択しにくいことを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時の順序報知にさえ従えば第4小役入賞が成立するようになり、第3小役入賞は成立しないようになる。このようにすることで、有利状態において、容易に多くの特典を獲得できるようにすることが可能となる。
特徴I9.前記抽選手段による抽選結果が特別結果(押し順ベル)である場合、前記第1操作態様となる操作順序にて前記停止操作手段が操作されることで前記特別結果に対応する結果(第1小役、第2小役)の入賞が成立可能となり、前記第1操作態様とはならない操作順序にて前記停止操作手段が操作されることで前記特別結果に対応する結果(第3小役〜第6小役)の入賞が成立可能となるように設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合に、前記順序報知手段による前記順序報知が実行される頻度が、前記第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知の方が、前記第1操作態様とならない操作順序に対応する順序報知よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴I8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に第1操作態様となる操作順序に対応する順序報知が行われない分を、当別結果当選時の順序報知によってうまくカバーすることが可能となる。このようにすることで、遊技全体を通じて順序報知の均等化を図ることが可能となる。
特徴I10.予め定められた特定の停止操作手段を特定番目に操作し、且つ当該特定の停止操作手段に対応する特定周回体における特定絵柄が特定範囲に存在しているタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第1操作態様となり、前記特定の停止操作手段とは異なる所定の停止操作手段(中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44)を前記特定番目に操作すること、及び前記特定の停止操作手段を前記特定番目に操作し、且つ前記特定周回体における前記特定絵柄が前記特定範囲に存在していないタイミングで当該特定の停止操作手段を操作することが前記第2操作態様となるように設定されていることを特徴とする特徴I1乃至I9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作順序と操作タイミングによって第1操作態様が規定されていることころ、仮に操作順序が第1操作態様のものであっても、操作タイミングさえ異ならせれば第2操作態様とすることも可能である。つまり、第1操作態様となる操作順序に対応する操作順序を含めて選択する構成においては、当該第1操作態様となる操作順序の順序報知が行われた場合、操作タイミングによって第3結果入賞が成立したり第4結果入賞が成立したりする。そのため、より多くの特典を獲得したいのであれば、操作タイミングを駆使する必要があり、かかる構成を遊技性に組み込むことで遊技の興趣向上が図られる。
特徴I11.前記選択手段は、少なくとも前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となるよりも前の所定契機(有利区間移行)に基づいて、前記第1操作順序及び前記第2操作順序を含む複数の操作順序に対応する順序報知から一の操作順序に対応する順序報知を選択し、
前記順序報知手段は、前記所定契機で選択された順序報知を、前記特殊結果となった場合に実行することを特徴とする特徴I1乃至I10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選となる度に操作順序を選択する構成と比較して、圧倒的な処理負荷の低減を図ることが可能となる。
特徴I12.前記所定契機は、前記有利状態に移行する場合に生じることを特徴とする特徴I11に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定契機は有利状態移行に際して生じることから、特殊結果当選となり、順序報知を実行すべき状況であるのにも関わらず選択が完了していないといった不都合は生じないし、特殊結果当選の度に実行するよりも選択頻度は低くするものの、例えば、工場出荷時を所定契機とするような構成寄りは選択頻度を高くすることができる。よって、順序報知のランダム性を確保しながらも、処理負荷の低減を図ることが可能となる。
なお、上記特徴I1乃至特徴I12に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴I1乃至特徴I12の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴J群>
特徴J1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作順序にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1操作順序とは異なる第2操作順序にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる順序結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理、AT上乗せ抽選用処理等の指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、遊技状態を通常状態から遊技者にとって有利な有利状態に移行させることを前記有利事象として、当該有利状態への移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
前記順序結果のうちの第1順序結果では、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となり、前記順序結果のうちの前記第1順序結果とは異なる第2順序結果では、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで前記第1結果又は当該第1結果に対応する結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで前記第2結果又は当該第2結果に対応する結果の入賞が成立可能となるように設定されており、
前記停止操作手段の操作順序についての順序報知を所定の報知手段にて実行する順序報知手段(主制御装置101による指示モニタ68にて押し順報知を実行する機能)を備え、
前記順序報知手段は、前記通常状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果及び前記第2順序結果のいずれであるかを遊技者が識別困難となる前記所定の報知手段を制御する一方、前記有利状態にて前記抽選手段による抽選結果が前記順序結果である場合、前記第1順序結果であれば前記第1操作順序に対応する順序報知を実行し、前記第2順序結果であれば前記第2操作順序に対応する順序報知を実行するものであり、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第3結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記有利判定手段による前記有利判定として第1有利判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第3結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い第4結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記有利判定手段による前記有利判定として前記第1有利判定よりも前記有利事象を生じさせることに対応する有利結果となりにくい第2有利判定が実行される又は前記有利判定が実行されない特殊結果(特殊役)が設定されており、
少なくとも前記第1操作順序による前記停止操作手段の操作は前記第2操作態様に含まれており、
前記有利状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記第1操作順序に対応する順序報知を前記所定の報知手段にて実行可能な特定順序報知手段(主制御装置101による特殊役当選時の押し順報知を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作順序にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2操作順序にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、有利状態に移行することで当該押し順役の押し順報知としての順序報知が行われるようになるため、順序報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。
順序結果としては、第1順序結果と第2順序結果とが設定されており、第1結果入賞となる操作順序は互いに異なっている。そして、順序結果となった場合であっても、有利状態への移行前であれば、第1順序結果と第2順序結果との判別ができない態様にて順序報知が行われるように設定されていることから、各ゲームの抽選結果から第1結果入賞となる操作順序を判別しようとする行為が行われにくくなっている。このようにすることで、有利状態への移行が生じた場合に順序報知によって有利度を大きく異ならせるうえで、移行前からその恩恵が享受されてしまう不都合を解消することができる。
そのうえで、抽選手段による抽選結果として、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第3結果入賞が成立可能となるとともに、有利判定の判定結果が有利事象を生じさせることに対応する有利結果となり易い第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第3結果入賞時よりも特典が多い第4結果入賞が成立可能となるものの、有利判定として有利結果となりにくい第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、遊技者は、有利判定の有利度を選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
しかも、特殊結果当選時の第2操作態様は第1操作順序を含む態様であり、その構成を利用して、有利状態中は、特殊結果当選時に第1操作順序に対応する順序報知が行われるようにしている。これにより、特殊結果当選時により多くの特典を獲得させるべく第2操作態様に操作させるうえで、順序結果における順序報知といった既存の構成を使用して、特殊結果専用の報知を設ける必要がなくなる。しかも、特殊結果当選を、順序結果当選時の第1順序結果にうまく紛れさせることが可能となるため、例えば、特殊結果の当選確率や順序結果の当選確率等から設定値の予測を行えるような構成において、その予測を行いにくくさせることも可能となる。以上の結果、遊技の興趣向上を容易に図ることが可能となる。
特徴J2.前記有効位置に前記第1結果に対応する第1の絵柄組合せが停止した場合、当該第1結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与され、前記有効位置に前記第4結果に対応する第4の絵柄組合せが停止した場合、当該第4結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記第1の絵柄組合せは、前記第4の絵柄組合せと同じ又は対応する絵柄組合せであることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果当選に基づいて第1結果入賞が成立した場合と、特殊結果当選に基づいて第4結果入賞が成立した場合とで、停止出目が共通なものとなる。そして、特殊結果当選時に順序報知手段により報知される特定順序報知は、順序結果当選時にも実行され得るものであることから、当該第1結果入賞や第4結果入賞が、順序結果当選に基因するものなのか、特殊結果当選に基因するものなのか、出目や順序報知からは判別することができなくなる。このようにすることで、例えば、特殊結果の当選確率や、順序結果の当選確率から、設定値を予測できる等、遊技者にとって有益な情報を予測できるような構成において、その予測を行いにくくさせることが可能となる。
特徴J3.前記第1順序結果では、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで当該第1順序結果に対応付けられた前記第1結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで当該第1順序結果に対応付けられた前記第2結果の入賞が成立可能となり、前記第2順序結果では、前記停止操作手段を前記第2操作順序にて操作することで当該第2順序結果に対応付けられた前記第1結果の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段を前記第1操作順序にて操作することで当該第2順序結果に対応付けられた前記第2結果の入賞が成立可能となるように設定されており、
前記有効位置に前記第1結果に対応する第1の絵柄組合せのうち、前記第1順序結果に対応付けられた前記第1結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与され、前記有効位置に前記第4結果に対応する第4の絵柄組合せが停止した場合、当該第4結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記第1順序結果に対応付けられた前記第1結果に対応する絵柄組合せは、前記第4の絵柄組合せと同じ又は対応する絵柄組合せであることを特徴とする特徴J2に記載の遊技機。
上記構成は、特徴J2において順序結果当選時に各操作順序に応じていずれも第1結果に相当する結果が入賞するものの、厳密にはそれぞれの操作順序で異なる結果が入賞するような構成の具体的構成である。このような構成においても、特殊結果当選時の第4結果入賞の停止出目と順序結果当選時の第1結果に相当する結果入賞の停止出目とを共通化することで、特殊結果を順序結果にうまく紛れらせる効果を高めることが可能となる。
特徴J4.前記有効位置に前記第1結果に対応する第1の絵柄組合せが停止した場合、当該第1結果に対応する第1特典が前記特典付与手段により付与され、前記有効位置に前記第4結果に対応する第4の絵柄組合せが停止した場合、当該第4結果に対応する第4特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記第1特典は、前記第4特典と同じ特典であることを特徴とする特徴J1乃至特徴J3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果当選に基づいて第1結果入賞が成立した場合と、特殊結果当選に基づいて第4結果入賞が成立した場合とで、付与される特典が共通なものとなる。そして、特殊結果当選時に順序報知手段により報知される特定順序報知は、順序結果当選時にも実行され得るものであることから、当該第1結果入賞や第4結果入賞が、順序結果当選に基因するものなのか、特殊結果当選に基因するものなのか、付与される特典や順序報知からは判別することができなくなる。このようにすることで、例えば、特殊結果の当選確率や、順序結果の当選確率から、設定値を予測できる等、遊技者にとって有益な情報を予測できるような構成において、その予測を行いにくくさせることが可能となる。
特徴J5.前記第4結果は前記1結果であることを特徴とする特徴J2乃至特徴J4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成は、特徴J2乃至特徴J4の具体的構成であり、このように同じ結果とすることで、特徴J2乃至特徴J4の優れた効果を極めて簡素な構成にて期待できるようになる。
特徴J6.前記順序結果を契機として前記順序報知手段により実行される前記第1操作順序に対応する順序報知の報知態様と、前記特殊結果を契機として前記特定順序報知手段により実行される前記第1操作順序に対応する順序報知の報知態様とが共通の報知態様であることを特徴とする特徴J1乃至特徴J5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果における第1操作順序の順序報知と特殊結果における第1操作順序の順序報知との報知態様が同じ報知態様にて実行されるため、単に操作順序の共通性だけではなく報知態様からも、特殊結果を順序結果に紛れさせることの効果が期待できるようになる。
特徴J7.前記有利状態において前記抽選手段による抽選結果が前記第1順序結果である場合、前記第1操作順序についての情報又は前記第1順序結果であることの情報である特定情報を他の制御装置(表示制御装置81)に対して出力することが可能な第1出力手段(主制御装置101による押し順ベル当選時に第6小役用の押し順コマンドを出力設定する処理を実行する機能)と、
前記有利状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記特定情報を前記他の制御装置に対して出力することが可能な第2出力手段(主制御装置101による押し順ベル当選時に第6小役用の押し順コマンドを出力設定する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果当選時に第1操作順序の順序報知が行われる場合、第1操作順序についての情報や第1順序結果であることの情報である特定情報が他の制御装置に対して出力される構成において、特殊結果当選時に第1操作順序の順序報知が行われる場合も、当該特定情報が他の制御装置に対して出力されるため、順序報知だけではなく、当該特定情報を不正に解析する等しても、順序結果なのか特殊結果なのかの判別ができない。このようにすることで、不正に結果を判別することにより利益を得ようとする行為等が行われにくくすることが可能となる。
特徴J8.前記他の制御装置は、前記特定情報に基づいて前記第1操作順序に対応する特定報知(押し順報知)を特定の報知手段(補助表示部65やスピーカ64)にて実行する特定報知手段(表示制御装置81による押し順報知演出を実行する機能)を備え、
前記特定報知手段は、前記特定情報が前記順序結果を契機として出力された場合と、前記特定情報が前記特殊結果を契機として出力された場合とで、共通の報知態様にて前記特定報知を実行することを特徴とする特徴J7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の報知手段側の特定報知についても、順序結果を契機とするものなのか特殊結果を契機とするものなのかの判別ができないようになり、特徴J1の効果をより好適に奏することが可能となる。
特徴J9.前記順序結果に基づく前記有利判定にて前記有利結果となる確率又は当該有利結果となった場合の前記有利事象の有利度と、前記特殊結果に基づく前記有利判定にて前記有利結果となる確率又は当該有利結果となった場合の前記有利事象の有利度とが異なっていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序結果に基づく有利判定の当選確率や有利度と、特殊結果当選に基づく有利判定の当選確率や有利度とが異なるため、特殊結果当選時の順序報知を順序結果の順序報知を利用することで特殊結果当選を順序報知に紛れさす構成を利用して、順序結果に基づいて有利事象が生じることを特殊結果に基づいて有利事象が生じると思わせたり、逆に特殊結果に基づいて有利事象が生じることを順序結果に基づいて有利事象が生じると思わせたりすることができる。
特徴J10.前記順序結果に基づく前記有利判定にて前記有利結果となる確率又は当該有利結果となった場合の前記有利事象の有利度よりも、前記特殊結果に基づく前記有利判定にて前記有利結果となる確率又は当該有利結果となった場合の前記有利事象の有利度の方が高いことを特徴とする特徴J9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果に基づいて有利事象が生じることを順序結果に基づいて有利事象が生じる印象を与えることができる。つまり、順序結果を、単に順序報知の有無によって付与する特典を異ならせる機能だけではなく、有利事象の有力な契機となり得る印象を遊技者に与えることが可能となり、当該順序結果を利用する遊技の興趣を大幅に向上させることができる。
特徴J11.前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となる確率よりも、前記順序結果となる確率の方が高いことを特徴とする特徴J10に記載の遊技機。
上記構成のように、順序結果の方が特殊結果よりも当選し易いことから、通常であれば、このような順序結果を有利事象の契機とすると出玉率が高騰する等の不都合が生じ得る。その点、上記特徴J1や特徴J10のように、特殊結果を利用して順序結果に対する有利事象への期待感を高めるようにすることで、出玉率の高騰を回避しながらも、当選し易い順序結果への注目度を好適に高めることが可能となる。
なお、上記特徴J1乃至特徴J11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴J1乃至特徴J11の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴K群>
特徴K1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理、AT上乗せ抽選用処理等の指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、遊技状態を通常状態から遊技者にとって有利な有利状態に移行させることを前記有利事象として、当該有利状態への移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
所定契機(有利区間移行)からの遊技数が特定遊技数に達した場合に、前記移行判定手段による前記移行判定を介することなく又は前記移行判定の結果が前記有利状態へ移行することに対応する移行結果とは異なる結果であっても、前記有利状態へ移行させるための移行用処理を実行する特定移行手段(主制御装置101による天井カウンタが0となることに基づいてATモード当選フラグをセットする処理を実行する機能)と、
所定契機からの遊技数に対応する遊技数情報を把握する把握手段(主制御装置101による天井カウンタを把握する処理を実行する機能)と、
前記所定契機からの遊技の進行に応じて前記遊技数情報を更新する更新手段(主制御装置101による天井カウンタからの減算処理を実行する機能)と、
前記所定契機からの遊技数を遊技数報知として所定の報知手段(補助表示部65)にて報知し、遊技の進行に応じて前記遊技数報知を更新する遊技数報知手段(表示制御装置81による有利区間ゲーム数画像APを表示させる機能)と、
前記所定契機からの遊技において特定条件(特殊役当選時に第2操作態様にて操作すること、特殊役の限定)が成立した場合、前記更新手段による前記遊技数情報の更新を制限する又は前記更新手段による更新が行われる場合よりも前記遊技数情報が前記特定遊技数に対応する特定情報(天井カウンタ=0)となりにくくする特定処理を実行する特定処理手段(主制御装置101による特殊役当選ゲームで第2操作態様にて操作した場合に天井カウンタの減算を行わないようにする処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定移行手段は、前記遊技数情報が前記特定情報となることで前記移行用処理を実行する構成であり、
前記遊技数報知手段は、前記特定処理手段により前記特定処理が行われる遊技であっても前記遊技数報知を更新し、
前記遊技数報知手段による前記遊技数報知が前記特定遊技数に対応する報知となる場合、前記遊技数情報が前記特定情報となるまでの遊技数が特定数以下である場合には、第1特定報知(第1前兆モード演出)を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行し、前記遊技数情報が前記特定情報となるまでの遊技数が特定数よりも多い場合には、前記第1特定報知とは異なる第2特定報知(第3前兆モード演出)を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行可能な特定報知手段(表示制御装置81による停止時前兆演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、抽選の結果に応じて有利判定として遊技者にとって有利な有利状態へ移行させる移行判定が行われるほか、所定契機からの遊技数が特定遊技数に至ることで有利状態に移行する場合がある。つまり、各遊技の抽選だけではなく有利状態を目指す遊技性を追加するうえで、遊技数が特定遊技数に至った場合には移行判定を介することなく有利状態に移行させるといった所謂天井を設けるようにすることで、遊技を途中で止めにくくさせ遊技継続の後押しとすることが可能となる。
上記構成においては、所定契機からの遊技において特定条件が成立すると、遊技数に対応する遊技数情報の更新が制限される場合がある一方で、所定契機からの遊技数を示す遊技数報知は特定条件が成立しても更新が行われるため、遊技数報知側では天井に対応する特定遊技数に至っているのにもかかわらず遊技数情報側は天井に対応する特定情報に至っていない、といった事象が生じ得る。
このような事象が生じると、遊技者は、特定遊技数となることで有利状態への移行用処理が行われることを期待して遊技していたのにもかかわらず、それが行われないといった不安感にかられ、せっかくそこまで遊技してきたのにもかかわらず遊技を終了してしまう可能性も否めない。
そこで、上記構成では、遊技数報知が特定遊技数に到達した際に、遊技数情報が特定情報に至るまでの遊技数を把握し、その遊技数が特定数以下であれば第1特定報知を実行し、特定数よりも多ければ第2特定報知を実行するようにしたことで、これまでの遊技が無駄ではなかったことを理解できるとともに、あとどれくらいで天井に到達するかを特定報知の種類から把握することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
特徴K2.前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記移行結果である場合、所定遊技数の遊技を実行後、前記有利状態へ移行させる手段(主制御装置101による前兆ゲーム数の設定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記移行結果となった場合、前記有利状態へ移行するまでの遊技において、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて特別報知を実行する特別報知手段(表示制御装置81による開始時前兆演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別報知手段は、前記所定遊技数が前記特定数以下である場合、前記特別報知として第1特別報知を実行し、前記所定遊技数が前記特定数よりも多い場合、前記特別報知として前記第1特別報知とは異なる第2特別報知を実行し、
前記特定報知手段により実行される前記第1特定報知の報知態様は、前記特別報知手段により実行される前記第1特別報知の報知態様と同じ報知態様なるように又は前記第1特別報知の報知態様と遊技者が識別困難な報知態様となるように設定されており、前記特定報知手段により実行される前記第2特定報知の報知態様は、前記特別報知手段により実行される前記第2特別報知の報知態様と同じ報知態様なるように又は前記第2特別報知の報知態様と遊技者が識別困難な報知態様となるように設定されていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技数報知が特定遊技数に到達して特定報知が行われる場合、特定遊技数に至る前に移行判定にて当選して有利状態に移行する場合の特別報知と見た目上同じ報知態様にて特定報知が行われるようになる。このようにすることで、天井到達用の特定報知として別途報知態様のデータを記憶しておく必要が生じず、記憶容量の削減を図ることができるし、遊技者も、あとどれくらいで有利状態に移行するかを明確に把握することが可能となる。
特徴K3.前記有利状態として第1有利状態(ATモード)と当該第1有利状態よりも遊技者にとって不利な第2有利状態(CZモード)とが設定されており、
前記特定移行手段は、前記第1有利状態に移行させる構成であり、
前記特別報知手段は、前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1有利状態へ移行させることに対応する結果であり、前記所定遊技数が前記特定数よりも多い場合には、前記特別報知として前記第2特別報知を実行し、前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2有利状態へ移行させることに対応する結果であり、前記所定遊技数が前記特定数よりも多い場合には、前記特別報知として前記第2特別報知とは異なる第3特別報知を実行することを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技報知が特定遊技数に到達した後、天井までの遊技数が特定数よりも多い場合に実行される第2特定報知の報知態様は、通常時であれば有利な側の第1有利状態への移行が生じる際に実行される第2特別報知の報知態様と同じ報知態様となる。このようにすることで、表示上の天井に到達したのにもかかわらず有利状態になかなか移行しない、といった遊技者の焦りや苛立ちを、第1有利状態への移行が確定することの報知(第2特定報知、第2特別報知)によってうまくフォローすることができ、第1有利状態への移行が生じるまでの遊技者の気持ちを和らげることができる。
特徴K4.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第1結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記有利判定手段による前記有利判定として第1有利判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い第2結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記有利判定手段による前記有利判定として前記第1有利判定よりも前記有利事象を生じさせることに対応する有利結果となりにくい第2有利判定が実行される又は前記有利判定が実行されない特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果であって前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作されたことを前記特定条件の成立として前記特定処理を実行可能であることを特徴とする特徴K1乃至特徴K3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となるとともに、有利判定の判定結果が有利事象を生じさせることに対応する有利結果となり易い第1有利判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が多い第2結果入賞が成立可能となるものの、有利判定として有利結果となりにくい第2有利判定が実行される特殊結果が設定されており、遊技者は、有利判定の有利度を選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
しかも、特殊結果当選時に第2操作態様にて操作すると、遊技数情報の更新が制限される特定処理が実行されるため、第2操作態様は、不利な側の第2有利判定が行われるだけではなく、今回の遊技が天井までの遊技数に寄与しない等となってしまう。つまり、第2特典を得たいからといっても、第2操作態様にて操作すると有利状態へ移行させる遊技性においては遊技者にとって不利となる。
但し、第1操作態様や第2操作態様の区別を理解していない遊技者や、それらの操作態様を意図的に区別して行うことができない遊技者も想定されるし、第2特典を得る遊技を選択することは遊技者の自由であり、上記のような特殊結果を設けるとどうしても天井までの表示上の遊技数と実際の遊技数とに齟齬が生じ易くなる。
そこで、上記特徴K1のように遊技数報知が特定遊技数に到達した場合の、実際の天井までの遊技数に応じて特定報知を行うようにしておけば、このような特殊結果による遊技の多様化といった効果を得ながらも、まもなく天井に到達することを遊技者に理解させたり、天井までの遊技数を特定報知から把握させるといった優れた効果を期待することが可能となる。
特徴K5.前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記移行結果である場合、所定遊技数の遊技を実行後、前記有利状態へ移行させる手段(主制御装置101による前兆ゲーム数の設定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記移行結果となった場合、前記有利状態へ移行するまでの遊技において、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて特別報知を実行する特別報知手段(表示制御装置81による開始時前兆演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定遊技数の遊技を行った場合の前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となる平均回数と、前記特殊結果に基づいて前記特定処理が行われた場合に当該特定処理が行われなかった場合の前記更新手段により更新される前記遊技数情報からの更新数との平均差分と、の積が、前記所定遊技数の最大数以下となるように設定されていることを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に、毎回、第2操作態様にて操作された場合であっても、遊技数報知が特定遊技数に達した場合の、実際の天井までの遊技数が、通常時の移行判定にて当選した場合の特別報知が行われる所定遊技数以内となり易くなる。このようにすることで、表示上の天井に到達した際に特定報知を開始させるような構成であっても、あまりに長く特定報知が行われるといった中だるみを生じさせないようにすることができるし、特徴K2のように特別報知の報知態様を特定報知に流用するような構成においては、その流用を極めてスムーズに行うことも可能である。
特徴K6.前記特定移行手段は、前記遊技数情報が前記特定情報となった遊技から、特定遊技数の遊技後に前記有利状態に移行するように前記移行用処理を実行する構成であり、
前記特定遊技数の遊技を行った場合の前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果となる平均回数と、前記特殊結果に基づいて前記特定処理が行われた場合に当該特定処理が行われなかった場合の前記更新手段により更新される前記遊技数情報からの更新数と、の平均差分と、の積に、前記特定遊技数を加算した遊技数が、前記所定遊技数の最大数以下となるように設定されていることを特徴とする特徴K5に記載の遊技機。
上記構成によれば、天井に到達した場合には特定遊技数の遊技を経て有利状態に移行するところ、このような特定遊技数を加味して、特殊結果当選時に、毎回、第2操作態様にて操作された場合であっても、遊技数報知が特定遊技数に達した場合の、実際の天井までの遊技数が、通常時の移行判定にて当選した場合の特別報知が行われる所定遊技数以内となり易くなる。よって、天井に到達した後、有利区間移行までに演出等を行う猶予を特定遊技数として設けたうえで、当該特定遊技数をそのまま表示上の天井を超過した場合にも流用しながら上記の効果を期待することが可能となる。このようにすれば、複雑な処理やデータ量の増大化を招くことなく、有利状態移行までの演出の好適化を図ることが可能となる。
特徴K7.前記更新手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果であって前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果とは異なる結果である場合に前記遊技数情報を更新した際の当該更新の前後の差分よりも差分が大きくなるように前記遊技数情報の更新を行うことが可能であることを特徴とする特徴K4乃至特徴K6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に第1操作態様にて操作することで、遊技数情報を他の抽選結果の場合よりも大きく更新することが可能となる。そのため、特殊結果当選時に第1操作態様にて操作することで天井到達を早める一方、第2操作態様にて操作することで天井到達を遅くする、といったように、いずれの操作態様にて操作するかで両極端の結果となる。よって、特殊結果当選時の操作態様をより慎重に行わせることができ、遊技の興趣向上を図るうえで大いに貢献することが可能となる。
特徴K8.前記第1操作態様よりも前記第2操作態様の方が、操作難易度が低い操作態様である(第1操作態様は操作順序に加えて操作タイミングを駆使する必要がある)ことを特徴とする特徴K7に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様を駆使しなければ、特殊結果当選時には第2操作態様となり易く、特定処理によって、表示上の天井到達と、実際の天井到達とにズレが生じ易くなる。そのため、このような構成に対して、特徴K1のような構成を採用することの意義は高いと考えられる。
特徴K9.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理、AT上乗せ抽選用処理等の指示機能に関する処理を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、遊技状態を通常状態から遊技者にとって有利な有利状態に移行させることを前記有利事象として、当該有利状態への移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記有利状態へ移行することに対応する移行結果である場合となった場合、前記有利状態へ移行するまでの遊技において、所定の報知手段にて特別報知を実行する特別報知手段(表示制御装置81による開始時前兆演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第1結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記移行判定手段による前記移行判定として第1移行判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い第2結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記移行判定手段による前記移行判定として前記第1移行判定よりも前記移行結果となりにくい第2移行判定が実行される又は前記移行判定が実行されない特殊結果(特殊役)が設定されており、
所定契機(有利区間移行)からの遊技数が特定遊技数に達した場合に、前記移行判定手段による前記移行判定を介することなく又は前記移行判定の結果が前記移行結果とは異なる結果であっても、前記有利状態へ移行させるための移行用処理を実行する特定移行手段(主制御装置101による天井カウンタが0となることに基づいてATモード当選フラグをセットする処理を実行する機能)と、
所定契機からの遊技数に対応する遊技数情報を把握する把握手段(主制御装置101による天井カウンタを把握する処理を実行する機能)と、
前記所定契機からの遊技の進行に応じて前記遊技数情報を更新する更新手段(主制御装置101による天井カウンタの減算処理を実行する機能)と、
前記所定契機からの遊技数を遊技数報知として所定の報知手段(補助表示部65)にて報知し、遊技の進行に応じて前記遊技数報知を更新する遊技数報知手段(表示制御装置81による有利区間ゲーム数画像APを表示させる機能)と、
を備え、
前記特定移行手段は、前記遊技数情報が前記特定遊技数に対応する特定情報となることで前記移行用処理を実行する構成であり、
前記遊技数報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果であって前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された遊技であっても前記遊技数報知を更新し、
前記特別報知手段は、前記特別報知として第1特別報知(第1前兆モード演出)と第2特別報知(第3前兆モード演出)とを実行可能であり、移行させる前記有利状態の有利度が高いほど、前記第1特別報知よりも前記第2特別報知を実行し易い構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である遊技にて前記停止操作手段を前記第2操作態様にて操作することにより、前記遊技数報知手段による前記遊技数報知が前記特定遊技数に対応する報知となる場合、前記特別報知手段による前記第2特別報知が実行され易くなることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、抽選の結果に応じて有利判定として遊技者にとって有利な有利状態へ移行させる移行判定が行われるほか、所定契機からの遊技数が特定遊技数に至ることで有利状態に移行する場合がある。つまり、各遊技の抽選だけではなく有利状態を目指す遊技性を追加するうえで、遊技数が特定遊技数に至った場合には移行判定を介することなく有利状態に移行させるといった所謂天井を設けるようにすることで、遊技を途中で止めにくくさせ遊技継続の後押しとすることが可能となる。
更に、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となるとともに、移行判定の判定結果が有利状態への移行を生じさせる移行結果となり易い第1移行判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が多い第2結果入賞が成立可能となるものの、移行判定として移行結果となりにくい第2移行判定が実行される特殊結果が設定されており、遊技者は、移行判定の有利度を選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
この場合、有利状態への移行を生じさせるためには特殊結果当選時に第1操作態様にて操作すべきと考えられるものの、遊技者によっては、第1操作態様としようとしても誤って第2操作態様としてしまう可能性もあり、有利状態への移行を目指す遊技性において特殊結果を設けると遊技の公平性が担保されにくい。
そこで、上記構成においては、特殊結果当選時に第2操作態様にて操作された場合には、天井到達時に有利な有利状態への移行に対応する第2特別報知が実行され易くなるようにしたことから、誤って第2操作態様にて操作してしまった遊技者をうまくフォローすることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、上記特徴K9に対して、特徴K1乃至特徴K8のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
なお、上記特徴K1乃至特徴K9に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴K1乃至特徴K9の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴L群>
特徴L1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記態様結果である場合、前記第1の操作態様及び前記第2の操作態様のいずれか含む操作態様についての態様報知を実行する態様報知手段(主制御装置101による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態として、前記態様報知手段による態様報知が実行可能となる特定状態(有利区間)と、前記態様報知手段による態様報知が実行不可となる又は前記特定状態よりも態様報知が実行されにくくなる通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定処理手段は、前記特定処理として、前記通常状態から前記特定状態へ移行させることの移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選処理を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第3結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記移行判定手段による前記移行判定として第1移行判定が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第3結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い前記第4結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記移行判定手段による前記移行判定として前記第1移行判定よりも前記特定状態へ移行させることに対応する移行結果となりにくい第2移行判定が実行される又は前記移行判定が実行されない特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記移行判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が特定結果(特定役)である場合よりも当該特定結果とは異なる所定結果である場合の方が、有利な前記特定状態(少ないゲーム数で天井に到達する有利区間)に移行させることが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、特定状態に移行することで当該押し順役の押し順報知としての態様報知が行われるようになるため、態様報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。
そのうえで、抽選手段による抽選結果として、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第3結果入賞が成立可能となるとともに、特定状態への移行判定として第1移行判定が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第3結果入賞時よりも特典が多い第4結果入賞が成立可能となるものの、移行判定として第1移行判定よりも特定状態へ移行させることに対応する移行結果となりにくい第2移行判定が実行されたり移行判定が実行されない特殊結果が設定されており、遊技者は、特定状態への移行させることを選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
そして、態様報知が実行可能となる特定状態へは、特定処理のうちの移行判定手段による移行判定にて移行結果となると移行するところ、当該移行判定では特定結果当選を契機として実行された方が所定結果当選を契機として実行された場合よりも有利な特定状態へ移行される結果となり易い。
そうすると、上記のように特殊結果当選時の操作態様によって移行判定の内容や得られる特典が異なる点を利用して、特殊結果当選時には第2操作態様にて操作して、第2特典を獲得しながら特定状態への移行を生じさせないようにし、抽選結果が特定結果となるまで特定状態への移行を生じさせない、といった遊技を行うことも可能となり、このような構成を利用することで、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴L2.前記移行判定手段は、前記特殊結果に基づいて前記特定状態へ移行させる場合よりも、前記特定結果に基づいて前記特定状態へ移行させる場合の方が遊技者にとって有利な特定状態へ移行し易いことを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果当選時に特定状態へ移行させずに、特定結果当選を待つことの意義がより明確化される。よって、上記特徴L1の特殊な遊技性を好適に実現することが可能となる。
特徴L3.前記移行判定手段による移行判定の結果が前記移行結果となった場合、当該移行する特定状態の有利度を設定する設定手段(主制御装置101による天井ゲーム数の設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記特定結果に基づいて移行する前記特定状態の方が、前記所定結果に基づいて移行する前記特定状態よりも有利となるように設定し易いことを特徴とする特徴L1又は特徴L2に記載の遊技機。
上記構成のように、設定手段を移行判定手段とは別途設けることで、機能を各手段に分散化することができ、処理負荷の増大化によるエラー等の発生を抑制することができる。
特徴L4.遊技を実行するために必要な遊技価値が特定数(3枚)として設定されており、
前記第4結果の入賞が成立した場合に付与される特典は、前記特定数の2倍以上の遊技価値(8枚)に相当することを特徴とする特徴L1乃至L3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果に当選となった遊技にて第2操作態様にて操作し、移行判定の結果が移行結果となることを棒に振ったとしても、当該遊技にて要した遊技価値と、次の遊技にて必要な遊技価値以上の遊技価値が獲得できるので、当該遊技が無駄になりにくく、寧ろ特徴L1の特定結果待ちの遊技性を遊技価値の減りを考慮することなく実現させることができる。
特徴L5.前記特定状態において前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合には、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は前記特定処理として第1特定処理が実行される一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理が実行される又は前記特定処理が実行されない構成であり、
前記第1操作態様にて前記停止操作手段を操作した場合の方が、前記第2操作態様にて操作した場合よりも遊技者にとって有利となるように前記第3結果及び前記第4結果が入賞した場合の特典、前記第1特定処理及び前記第2特定処理が設定されていることを特徴とする特徴L1乃至特徴L4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態に移行した後は、特殊結果当選時に第1操作態様にて操作したほうが第2操作態様にて操作するよりも遊技者にとって有利となる。このようにすることで、特定状態移行前の特殊結果当選では第2操作態様にて操作させ、特定状態移行後の特殊結果当選では第1操作態様にて操作させるといった、特定状態の移行を挟んで真逆の操作を推奨する極めて特殊な遊技性を実現することができる。よって、このような構成を利用して、遊技の多様化を図ることができる。
特徴L6.前記特定状態として、前記態様報知手段による態様報知が実行され易くなる第1特定状態(ATモード)と、当該第1特定状態よりも前記態様報知手段による態様報知が実行されにくくなる又は実行されなくなる第2特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記第2特定状態から前記第1特定状態へ移行させることの移行判定を実行する特定移行判定手段(主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理を実行する機能)を備え、
前記第1特定処理及び前記第2特定処理は、前記特定移行判定手段による移行判定を含み、
前記特定移行判定手段による移行判定として前記第1特定処理が実行された場合の方が、前記第2特定処理が実行された場合よりも、前記第1特定状態へ移行することの特定移行結果となり易い構成であることを特徴とする特徴L5に記載の遊技機。
上記構成は、特徴L5の具体的構成である。
特徴L7.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記態様結果である場合、前記第1の操作態様及び前記第2の操作態様のいずれか含む操作態様についての態様報知を実行する態様報知手段(主制御装置101による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態として、前記態様報知手段による態様報知が実行可能となる特定状態(有利区間)と、前記態様報知手段による態様報知が実行不可となる又は前記特定状態よりも態様報知が実行されにくくなる通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記通常状態から前記特定状態へ移行させることの移行判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選処理を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第3結果(第33小役)の入賞が成立可能となり、且つ前記特定処理手段による前記特定処理として第1特定処理が実行される一方、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第3結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が多い前記第4結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となり、且つ、前記特定処理手段による前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者時とって不利となる第2特定処理が実行される又は前記特定処理が実行されない特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記移行判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が特定結果(特定役)である場合よりも当該特定結果とは異なる所定結果である場合の方が、有利な前記特定状態(少ないゲーム数で天井に到達する有利区間)に移行させることが可能であり、且つ、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である場合、前記停止操作手段の操作態様に関わらず前記移行判定を実行する構成であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、特定状態に移行することで当該押し順役の押し順報知としての態様報知が行われるようになるため、態様報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。
そのうえで、抽選手段による抽選結果として、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第3結果入賞が成立可能となるとともに、特定状態への移行判定や特定状態の有利度を設定したりする等の特定処理として第1特定処理が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第3結果入賞時よりも特典が多い第4結果入賞が成立可能となるものの、特定処理として第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理が実行されたり特定処理が実行されない特殊結果が設定されており、遊技者は、特定状態への移行させることを選択するか、特典の多い方を選択するか、といった極めて特殊な遊技性を追加することができる。
そして、態様報知が実行可能となる特定状態へは、移行判定手段による移行判定にて移行結果となると移行するところ、当該移行判定では特定結果当選を契機として実行された方が所定結果当選を契機として実行された場合よりも有利な特定状態へ移行される結果となり易い。
そうすると、上記のように特殊結果当選時の操作態様によって特定処理の内容や得られる特典が異なる点を利用して、特殊結果当選時には第2操作態様にて操作して、第2特典を獲得しながら特定状態への移行を生じさせないようにし、抽選結果が特定結果となるまで特定状態への移行を生じさせない、といった遊技を行うことも可能となり得る。
そこで、上記構成では、特殊結果に基づく移行判定では、停止操作手段の操作態様に関わらず移行判定を実行するようにしたことで、上記のように第2特典を獲得しながら特定状態への移行を回避する、といった行為を行わせないようにすることができる。よって、遊技の公平性を好適に担保することができる。
なお、上記特徴L1乃至特徴L7に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴J1乃至特徴J8の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴M群>
特徴M1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特殊結果である特殊遊技において、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定処理として第1特定処理を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理を実行する又は前記特定処理を実行しないように設定されており、
前記特殊結果として、第1特殊結果(特殊役A)と、当該第1特殊結果とは異なる第2特殊結果(特殊役B)とが設定されており、
前記第1特殊結果についての前記第1操作態様(左ストップスイッチ42を最初に操作する操作態様)が前記第2特殊結果についての前記第2操作態様となるように設定されており、前記第2特殊結果についての前記第1操作態様(中ストップスイッチ43を最初に操作する操作態様)が前記第1特殊結果についての前記第2操作態様となるように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第1特定処理が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第2特定処理が実行される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利である一方、第1特定処理の方が第2特定処理よりも遊技者にとって有利であるため、特殊結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、態様報知の機能が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
しかも、上記構成においては、特殊結果を複数設け、第1特殊結果についての第1操作態様が第2特殊結果についての第2操作態様となり、第2特殊結果についての第1操作態様が第1特殊結果についての第2操作態様となるように設定したことから、第1特殊結果についての第1操作態様にて遊技を継続して行う遊技者であっても、第1特殊結果における第1操作態様での恩恵だけではなく、第2特殊結果における第2操作態様での恩恵を享受させることができるし、第1特殊結果についての第2操作態様にて遊技を継続して行う遊技者であっても、第1特殊結果における第2操作態様での恩恵だけではなく、第2特殊結果における第1操作態様での恩恵を享受させることが可能となる。よって、遊技者間の公平性を担保しながらも、上記の特殊結果を用いた斬新な遊技性を創出することが可能となる。
特徴M2.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果である場合、当該第1特殊結果についての前記第1操作態様に対応する第1特定報知(通常モードやCZモード中の特殊役当選時の押し順報知演出)を所定の報知手段にて実行し、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果である場合、当該第2特殊結果についての前記第1操作態様に対応する第1特定報知(通常モードやCZモード中の特殊役当選時の押し順報知演出)を所定の報知手段にて実行する第1特定報知手段(主制御装置101による抽選結果対応処理にて、ATモードフラグがセットされていない状況で特殊役A〜C当選時の押し順報知コマンドを出力設定する処理を実行する機能、表示制御装置81による押し順報知演出を行う処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の特殊結果を設けて第1操作態様だけではなく第2操作態様でも操作させるような遊技を前提としながらも、第1特殊結果に当選した場合に第1操作態様にて操作させ、第2特殊結果に当選した場合に第1操作態様にて操作させる、といった遊技も行わせることが可能となる。このようにすることで、一の遊技機で複数の遊技性を実現することができるし、第1特定報知手段による報知に従うか否かは遊技者の自由であるから、特殊結果当選時に第1操作態様だけではなく第2操作態様でも操作する遊技を行うか、それぞれの特殊結果に応じた第1操作態様にて操作する遊技を行うかを遊技者が選択することも可能となる。これにより、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
特徴M3.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記態様報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記態様結果である場合、前記第1の操作態様及び前記第2の操作態様のいずれか含む操作態様についての前記態様報知を実行可能であり、
前記第1特定報知手段による前記第1特定報知の報知態様と、前記態様報知手段による前記態様報知の報知態様とは遊技者が識別可能となるように異なっていることを特徴とする特徴M2に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段を第1の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、当該押し順役の押し順報知としての態様報知が行われるようになるため、態様報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。このような遊技において、特殊結果についての第1操作態様を報知する第1特定報知を遊技性に追加する場合、態様報知に従って操作した場合に有利な側の第1結果入賞が成立可能となることを前提とすると、同じように停止操作手段の操作態様を報知する態様報知と第1特定報知との関係から、第1特定報知に従って操作した場合にも有利な側の第2特典が得られるようになると遊技者は勘違いしてしまう可能性がある。その点、上記構成のように、態様報知と第1特定報知との報知態様を遊技者が識別可能となるように異ならせていることから、第1特定報知に従って操作した場合に不利な側の第1特典が得られるようになった場合であっても、遊技者に違和感を与えにくくすることが可能となる。そして、上記のようにしながら第1操作態様にて操作させることで、遊技者に違和感なく有利な側の第1特定処理を行わせる遊技性を実現することが可能となる。
特徴M4.前記第1特殊結果についての前記第1操作態様は複数の操作態様を含み、
前記第2特殊結果についての前記第1操作態様は複数の操作態様を含み、
前記第1特定報知手段は、前記第1特殊結果についての前記第1操作態様としての前記複数の操作態様のうち一の操作態様に対応する第1特定報知を実行する手段と、前記第1特殊結果についての前記第1操作態様としての前記複数の操作態様のうち前記一の操作態様とは異なる他の操作態様に対応する第1特定報知を実行する手段と、前記第2特殊結果についての前記第1操作態様としての前記複数の操作態様のうち一の操作態様に対応する第1特定報知を実行する手段と、前記第2特殊結果についての前記第1操作態様としての前記複数の操作態様のうち前記一の操作態様とは異なる他の操作態様に対応する第1特定報知を実行する手段と、を備えていることを特徴とする特徴M2又は特徴M3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果についての第1操作態様や第2特殊結果についての第1操作態様は、それぞれ複数の操作態様が含まれるように設定されているところ、これら各特殊結果当選時に第1操作態様を報知する第1特定報知としては、それぞれの操作態様が実行される場合があるように設定されているため、第1操作態様に複数の操作態様が含まれていても、報知される操作態様が偏ってしまう事象を回避することが可能となる。よって、常に同じような操作態様が報知される構成と比較して、第1特定報知への信頼性を高めることができる。
特徴M5.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果である場合、当該第1特殊結果についての前記第2操作態様に対応する第2特定報知(ATモード中の特殊役当選時の押し順報知演出)を所定の報知手段にて実行し、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果である場合、当該第2特殊結果についての前記第2操作態様に対応する第2特定報知(ATモード中の特殊役当選時の押し順報知演出)を所定の報知手段にて実行する第2特定報知手段(主制御装置101による抽選結果対応処理にて、ATモードフラグがセットされている状況で特殊役A〜C当選時の押し順報知コマンドを出力設定する処理を実行する機能、表示制御装置81による押し順報知演出を行う処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の特殊結果を設けて第1操作態様だけではなく第2操作態様でも操作させるような遊技を前提としながらも、第1特殊結果に当選した場合に第2操作態様にて操作させ、第2特殊結果に当選した場合に第2操作態様にて操作させる、といった遊技も行わせることが可能となる。このようにすることで、一の遊技機で複数の遊技性を実現することができるし、第2特定報知手段による報知に従うか否かは遊技者の自由であるから、特殊結果当選時に第1操作態様だけではなく第2操作態様でも操作する遊技を行うか、それぞれの特殊結果に応じた第2操作態様にて操作する遊技を行うかを遊技者が選択することも可能となる。これにより、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
特徴M6.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1の操作態様にて操作された場合は第1結果(第1小役〜第6小役)の入賞が成立可能となる一方、前記停止操作手段が前記第1の操作態様とは異なる第2の操作態様にて操作された場合には前記第1結果よりも前記特典付与手段により付与される特典が少ない第2結果(第9小役〜第32小役)の入賞が成立可能となる態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記態様報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記態様結果である場合、前記第1の操作態様及び前記第2の操作態様のいずれか含む操作態様についての前記態様報知を実行可能であり、
前記第2特定報知手段による前記第2特定報知の報知態様と、前記態様報知手段による前記態様報知の報知態様とは遊技者が識別困難となるように設定されていることを特徴とする特徴M5に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段を第1の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞が成立可能となる一方、第2の操作態様にて操作した場合には第1結果入賞時よりも特典が少ない第2結果入賞が成立可能となる所謂押し順役が設けられており、当該押し順役の押し順報知としての態様報知が行われるようになるため、態様報知の有無によって有利度を大きく異ならせることが可能となる、といった優れた遊技性を実現することができる。このような遊技において、特殊結果についての第2操作態様を報知する第2特定報知を遊技性に追加する場合、態様報知に従って操作した場合に有利な側の第1結果入賞が成立可能となることを前提とし、第2特定報知に従って操作した場合にも有利な側の第2特典が得られるようになる。そして、態様報知と第2特定報知との報知態様は遊技者が識別困難となるように設定されていることから、遊技者はいずれの報知かを特段意識することなく、その報知に従えば有利な側の操作を行うことが可能となる。
特徴M7.前記第1特殊結果についての前記第2操作態様は複数の操作態様を含み、
前記第2特殊結果についての前記第2操作態様は複数の操作態様を含み、
前記第2特定報知手段は、前記第1特殊結果についての前記第2操作態様としての前記複数の操作態様のうち一の操作態様に対応する第2特定報知を実行する手段と、前記第1特殊結果についての前記第2操作態様としての前記複数の操作態様のうち前記一の操作態様とは異なる他の操作態様に対応する第2特定報知を実行する手段と、前記第2特殊結果についての前記第2操作態様としての前記複数の操作態様のうち一の操作態様に対応する第2特定報知を実行する手段と、前記第2特殊結果についての前記第2操作態様としての前記複数の操作態様のうち前記一の操作態様とは異なる他の操作態様に対応する第2特定報知を実行する手段と、を備えていることを特徴とする特徴M5又は特徴M6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果についての第2操作態様や第2特殊結果についての第2操作態様は、それぞれ複数の操作態様が含まれるように設定されているところ、これら各特殊結果当選時に第2操作態様を報知する第2特定報知としては、それぞれの操作態様が実行される場合があるように設定されているため、第2操作態様に複数の操作態様が含まれていても、報知される操作態様が偏ってしまう事象を回避することが可能となる。よって、常に同じような操作態様が報知される構成と比較して、第2特定報知への信頼性を高めることができる。
特徴M8.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合に前記特定処理手段により実行される前記第1特定処理及び前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合に前記特定処理手段により実行される前記第1特定処理と、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記特定処理手段により実行される前記第2特定処理及び前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記特定処理手段により実行される前記第2特定処理と、の少なくともいずれかが異なる処理となるように設定されている(図93、図94)ことを特徴とする特徴M1乃至特徴M7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果と第2特殊結果とでは、操作態様によって実行される特定処理の内容が異なるように設定されていることから、同じように第1操作態様や第2操作態様にて操作していても当選する特殊結果によって、態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理による恩恵が異なるようになる。よって、いずれの特殊結果であるかへの注目度を向上させるようにしながら、実行する操作態様がいずれの特殊結果についての第1操作態様(第2操作態様)かにも関心を寄せさせることが可能となり、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴M9.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合に前記特典付与手段により付与される前記第1特典及び前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合に前記特典付与手段により付与される前記第1特典と、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記特典付与手段により付与される前記第2特典及び前記抽選手段による抽選結果が前記第2特殊結果であって、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合に前記特典付与手段により付与される前記第2特典と、の少なくともいずれかが異なる特典となるように設定されていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果と第2特殊結果とでは、操作態様によって実行される付与される特典が異なるように設定されていることから、同じように第1操作態様や第2操作態様にて操作していても当選する特殊結果によって、得られる特典が異なるようになる。よって、いずれの特殊結果であるかへの注目度を向上させるようにしながら、実行する操作態様がいずれの特殊結果についての第1操作態様(第2操作態様)かにも関心を寄せさせることが可能となり、遊技の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴M10.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果及び前記第2特殊結果のいずれであるかを遊技者が識別困難とする手段(主制御装置101によるATモード中の特殊役A〜C当選時は特殊役用の報知ではなく操作順序の報知を行う機能)を備えていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果であるか第2特殊結果であるかを遊技者が識別困難となり、操作している操作態様が、第1特殊結果当選時の第1操作態様なのか、第2特殊結果当選時の第2操作態様なのかの区別がつかなくなる。このようにすることで、自らの操作がいずれの結果に対応するものなのか予測しながら遊技を行う、といった斬新な遊技性を実現することができる。
特に特徴M8や特徴M9のように、特殊結果によって実行される特定処理や特典が異なる構成においては、いずれの結果に対応する操作かによって、遊技者の利益も大きく異なり得るようになるため、上記の自らの操作がいずれに対応するものなのかを予測する面白みを向上させることが可能である。
特徴M11.前記抽選手段による抽選結果が前記第1特殊結果及び前記第2特殊結果のいずれであるかを遊技者が識別可能とする手段(主制御装置101によるATモード移行前の特殊役A〜C当選時は特殊役用の報知を行う機能)を備えていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特殊結果であるか第2特殊結果であるかを遊技者が識別可能となり、操作している操作態様が、第1特殊結果当選時の第1操作態様なのか、第2特殊結果当選時の第2操作態様なのかの区別がつくようになる。このようにすることで、自らの操作がいずれの結果に対応するものなのか把握しながら遊技を行うようになり、その操作をより慎重に行わせることが可能となる。
特に特徴M8や特徴M9のように、特殊結果によって実行される特定処理や特典が異なる構成においては、いずれの結果に対応する操作かによって、遊技者の利益も大きく異なり得るようになるため、上記の自らの操作がいずれに対応するものなのかを把握することの重要性も増し、上記構成を適用することの意義は高い。
特徴M12.前記特殊結果として、前記第1特殊結果及び前記第2特殊結果とは異なる第3特殊結果(特殊役C)が設定されており、
前記第1特殊結果についての前記第1操作態様(左ストップスイッチ42を最初に操作する操作態様)が前記第2特殊結果及び前記第3特殊結果についての前記第2操作態様となるように設定されており、前記第2特殊結果についての前記第1操作態様(中ストップスイッチ43を最初に操作する操作態様)が前記第1特殊結果及び前記第3特殊結果についての前記第2操作態様となるように設定されており、前記第3特殊結果についての前記第1操作態様(右ストップスイッチ44を最初に操作する操作態様)が前記第1特殊結果及び前記第2特殊結果についての前記第2操作態様となるように設定されており、
前記停止操作手段は、第1停止操作手段、第2停止操作手段、及び第3停止操作手段により構成されており、
前記第1特殊結果についての前記第1操作態様は前記第1停止操作手段を特定番目に操作することであり、前記第2特殊結果についての前記第1操作態様は前記第2停止操作手段を前記特定番目に操作することであり、前記第3特殊結果についての前記第1操作態様は前記第3停止操作手段を前記特定番目に操作することであことを特徴とする特徴M1乃至特徴M11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特殊結果を停止操作手段の数だけ設け、いずれの停止操作手段を特定番目に操作するかが、各特殊結果についての第1操作態様として設定されている。このようにすることで、いずれの特殊結果に当選しているかを予測し、更にいずれの操作態様にて操作するか、といった遊技性において、どの停止操作手段を特定番目に操作すればよいかだけの選択となり、当該斬新な遊技における難易度を下げ、多くの遊技者に当該遊技を楽しませることが可能となる。
なお、上記特徴M1乃至特徴M12に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴J1乃至特徴J8の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C12、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至特徴N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴N群>
特徴N1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる態様結果(押し順ベル、特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
前記特定処理手段による前記特定処理に対応する特定報知を実行する特定報知手段(表示制御装置81による開始時CZ演出設定処理や停止時CZ演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定報知手段は、
第1契機(第3停止操作)に基づいて実行される前記特定処理に対応する特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81のよるゾロ目演出やバラケ目演出を行うための処理を実行する機能)と、
前記第1契機とは異なる第2契機(スタートレバー41の操作)に基づいて実行される前記特定処理に対応する特定報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81によるチェリー当選時の確定演出を行うための処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特定報知手段による前記特定報知の報知制御と、前記第2特定報知手段による前記特定報知の報知制御とが異なっていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利であるため、特殊結果となった場合、停止操作手段の操作態様の態様報知の実行の有無によって有利度を異ならせることが可能であり、遊技の興趣向上に貢献することができる。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典が異なり得る遊技性において、操作態様についての態様報知に関する特定処理が第1契機に基づいて実行された場合と、第2契機に基づいて実行された場合とで、当該特定処理に対応する特定報知の報知制御が異なるようにしていることから、特定報知から特定処理の結果を遊技者が予測するうえで、いずれの契機に基づく特定処理であるかも含めて注目させることができ、契機によって特定処理の結果や内容が異なる等との遊技性に適用したりする等、態様報知を利用した遊技の興趣向上を図るうえで、大いに役立てることが可能となる。
特徴N2.前記特定処理手段は、
前記抽選手段による抽選結果が第1結果(特殊役)である場合、前記第1契機として、前記停止操作手段の操作後に前記特定処理を実行する第1特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果(特定役)である場合、前記第2契機として、前記停止操作手段の操作前に前記特定処理を実行する第2特定処理手段(例えば、主制御装置101による停止時AT抽選用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である第1遊技における前記停止操作手段の操作後である特定タイミングにて前記特定報知として第1特定報知を実行し、
前記第2特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第2結果である第2遊技における前記特定タイミングより前(第1停止ON操作時)に、前記特定報知として第2特定報知を実行することを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作態様によって付与される特典が異なり得る遊技性において、操作態様についての態様報知に関する特定処理を、抽選手段による抽選結果が第1結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにし、第2結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにし、第1結果である場合には、操作後の特定タイミングにて特定処理に対応する第1特定報知が実行され、第2結果である場合には、特定タイミングよりも前に特定処理に対応する第2特定報知が実行されるため、抽選結果と特定処理の実行タイミングとが関連付けられ、抽選結果から特定処理の実行タイミングを予測・把握したうえで、当該特定処理の結果が遊技者にとって有利となるように、停止操作手段を操作する手に力が入る面白みのある遊技性を実現することができる。
特徴N3.前記第1結果は前記態様結果であり、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である場合、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定処理として第1特定処理を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理を実行する又は前記特定処理を実行しないように設定されており、
前記第1遊技において、前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの各前記停止操作手段の操作が行われるうえでの分岐タイミング(第1停止ON操作)以後であって、前記特定タイミングよりも前に前記特定処理に対応する報知が行われるようにする手段(表示制御装置81によるテンパイ演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N2に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選結果が第1結果である場合、停止操作手段を第1操作態様にて操作すると第1特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第1特定処理が実行される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作すると第2特典が付与されるとともに、態様報知の機能に関する特定処理として第2特定処理が実行されるため、第1結果となった場合、特典付与手段により付与される特典の有利な側(第2操作態様)と、態様報知の機能が有利な側(第1操作態様)との選択を遊技者に委ねる、といった斬新な遊技性を実現することが可能である。
そのうえで、操作後である特定タイミングにて第1特定報知が実行される第1遊技において、第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミング以後であって特定タイミングよりも前に特定処理に対応する報知が実行される場合があるようにしたことから、特定処理に対応する報知をなるべく早期に実行可能としながらも、当該報知によって第1操作態様とすべきか第2操作態様とすべきかを悟られないようにすることができる。つまり、例えば、仮に特定処理の結果を事前に察知できるのであれば、その察知した結果が遊技者にとって好ましいものではなければ第2特定処理が行われるものの第2特典を獲得するように第2操作態様にて操作することも考えられるところ、上記のように特定処理に対応する報知を第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミング以後で発生させることで、上記の行為が行われにくくなる。よって、遊技の公平性を担保しながらも、第1遊技における特定処理に対応する報知をより早期から開始させることが可能となる。
特徴N4.前記第1結果は前記態様結果であり、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である場合、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定処理として第1特定処理を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理を実行する又は前記特定処理を実行しないように設定されており、
前記第2遊技において、前記第1遊技であれば前記第1操作態様と前記第2操作態様とのいずれの操作態様となるかの各前記停止操作手段の操作が行われるうえでの分岐タイミングとなるタイミング(第1停止ON操作時)で、前記特定処理に対応する報知を実行可能な手段(表示制御装置81によるチェリー当選時の確定演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N2又は特徴N3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2結果に基づく特定処理に対応する報知を第1操作態様と第2操作態様との分岐タイミングで発生させることで、仮にその報知からは、結果を把握することができず、第1結果とも予測され得るものであれば、当該報知が行われた場合に、第1操作態様と第2操作態様との操作の選択が正しく、特定処理の結果が遊技者にとって好ましいものであったか否かを、当該分岐タイミングでの報知によって把握させる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となし、特定タイミングでの報知に向けて演出を大いに盛り上げることも可能である。
特徴N5.前記第1結果は前記態様結果であり、
前記特定処理手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である場合、前記停止操作手段が前記第1操作態様にて操作された場合には前記特定処理として第1特定処理を実行する一方、前記停止操作手段が前記第2操作態様にて操作された場合には前記特定処理として前記第1特定処理よりも遊技者にとって不利となる第2特定処理を実行する又は前記特定処理を実行しないように設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果であって、前記停止操作手段を前記第1操作態様にて操作した場合、各前記周回体のうち特定周回体(左リール32L)の特定位置に特定絵柄が停止して、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せが停止する構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2結果(チェリーA〜C)である場合、前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止するとともに、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せ及び前記第2の絵柄組合せとは異なる第3の絵柄組合せが停止することで、当該第2結果に対応する特典が前記特典付与手段により付与される構成であり、
前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止し、且つ他の周回体が停止していない状況で特別報知を実行可能な特別報知手段(表示制御装置81によるチェリー当選時の確定演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N2乃至特徴N4のいずれか1に記載の遊技機。
特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合、それが第2結果に基づくものなのか、それとも第1結果当選時の第1操作態様によるものなのかが、停止出目からは判別することができない。このような構成において、当該特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合に特別報知が行われる場合があるようにしたことから、当該特別報知が第2結果に基づく特定処理に対応するものなのか、それともその後の第1特定処理や第2特定処理に対応するものなのかを判別することができず、特別報知が行われた場合の結果を予測するうえでの選択枝が増え、当該特別報知の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴N6.前記特別報知手段は、前記第2結果に基づく前記特定処理の結果に対応する報知を前記特別報知として実行することを特徴とする特徴N5に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作前に特定処理が行われており、その結果に対応する報知が特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止した場合に特別報知として実行される。このようにすることで、当該特別報知が行われる場面が、第1結果であれば未だ特定処理の実行前の停止出目と同じ状況としながらも、特別報知の内容に矛盾が生じないようになり、特別報知への信頼性を高めることが可能となる。
特徴N7.前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である場合、前記特定周回体の特定位置に前記特定絵柄が停止することなく前記有効位置に前記第2の絵柄組合せが停止することを特徴とする特徴N5又は特徴N6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果当選時に第1操作態様にて操作した場合には特定周回体の特定位置に特定絵柄が停止するものの、第2操作態様にて操作した場合には特定絵柄が停止しないため、特別報知が、操作態様の選択の結果として実行された印象を強く与えることが可能となる。このようにすることで、特別報知への注目度を好適に高めることができる。
特徴N8.前記特定処理手段は、
前記態様報知手段による態様報知が実行され易くする特定事象(ATモード移行当選、CZモード移行、AT上乗せ当選、天井カウンタの減算)を生じさせるための処理を前記特定処理として実行可能な手段を備え、
前記第1結果である場合の前記特定処理の方が、所定の前記第2結果(例えば、チェリーA)である場合の前記特定処理よりも前記特定事象が生じ易くなるように設定されていることを特徴とする特徴N2乃至特徴N7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果に基づいて操作後に特定処理が行われた場合の方が、第2結果に基づいて操作前に特定処理が行われた場合よりも特定事象が生じ易い。そのため、第2結果当選となった遊技である場合の方が圧倒的にその遊技内で特定処理の結果に対応する報知を実行し易いものの、遊技者が求める特定事象につながる特定処理は第1結果当選となった遊技のほうが実行され易くなる。そこで、特定処理の結果に対応する報知を、第1結果であってもあえて特定処理が行われた遊技内の特別タイミングにて実行するようにすることで、第2結果である遊技ですら特定処理の結果に対応する報知へ期待感を寄せさせることが可能となる。
特徴N9.前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果となる確率よりも、前記第2結果(通常リプA〜C、チャンス目A〜C、チェリーA〜C,スイカ)となる確率の方が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴N2乃至特徴N8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果となる方が第2結果となるよりも出現率が低くなるため、第1結果側に特定処理の結果に対応する報知のタイミングを合わせてしまうと、第2結果の場合に、特定処理が実行されてからなかなかその報知が行われないなどの不都合が生じ易くなる。その点、いずれの結果でもその遊技内の特別タイミングにて特定処理の結果に対応する報知を実行するようにすることで、第1結果であることを第2結果に紛れさせることができ、報知タイミングから特定処理の結果に対応する報知の内容が見抜かれてしまうことを抑制し、当該報知への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴N10.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定処理手段は、
前記抽選手段による抽選結果が第1結果(特殊役)である場合、前記停止操作手段の操作後に前記特定処理を実行する第1特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果(特定役)である場合、前記停止操作手段の操作前に前記特定処理を実行する第2特定処理手段(例えば、主制御装置101による停止時AT抽選用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である第1遊技における前記停止操作手段の操作後である特定タイミングにて、前記特定処理に対応する第1特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81のよるゾロ目演出やバラケ目演出を行うための処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2結果である第2遊技における前記特定タイミングより前(第1停止ON操作時)に、前記特定処理の結果に対応する第2特定報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81によるチェリー当選時の確定演出を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利であるため、特殊結果となった場合、停止操作手段の操作態様の態様報知の実行の有無によって有利度を異ならせることが可能であり、遊技の興趣向上に貢献することができる。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典が異なり得る遊技性において、操作態様についての態様報知に関する特定処理を、抽選手段による抽選結果が第1結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにし、第2結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにしたことから、抽選結果と特定処理の実行タイミングとが関連付けられ、抽選結果を予測する遊技と、その予測に基づいて特定処理の実行タイミングを把握したうえで、当該特定処理の結果が遊技者にとって有利となるように、停止操作手段を操作する手に力が入る面白みのある遊技性を実現することができる。
そのうえで、第1結果である場合には、操作後の特定タイミングにて特定処理の結果に対応する第2特定報知が実行され、第2結果である場合には、特定タイミングよりも前に特定処理の結果に対応する第3特定報知が実行されるため、第2特定報知や第3特定報知によっていずれの結果であるかを予測することを可能とし、各特定報知への注目度を好適に高めるとともに、結果を予測したうえで停止操作手段を操作させる遊技性を好適に実現することが可能となる。
上記特徴N10に対して、特徴N1乃至特徴N9にて限定した各構成を個別に適用してもよく、各構成を組み合わせて適用してもよい。
特徴N11.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定の結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定の結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、
前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により第1特典(1枚のメダル払出)が付与される一方、
前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合は、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止可能となり、前記特典付与手段により前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典(8枚のメダル払出)が付与されることとなる特殊結果(特殊役)が設定されており、
前記停止操作手段の操作態様の態様報知を所定の報知手段にて実行する態様報知手段(例えば主制御装置101による指示モニタ68による押し順報知を実行する機能)と、
前記態様報知手段による態様報知の機能に関する特定処理を実行する特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理や停止時AT抽選用処理等、指示機能に関する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定処理手段は、
前記抽選手段による抽選結果が第1結果(特殊役)である場合、前記停止操作手段の操作後に前記特定処理を実行する第1特定処理手段(例えば、主制御装置101による開始時AT抽選用処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果(特定役)である場合、前記停止操作手段の操作前に前記特定処理を実行する第2特定処理手段(例えば、主制御装置101による停止時AT抽選用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である第1遊技における特別タイミング(第2停止ON操作時)において、前記特定処理に対応する第1特定報知を実行可能であって、且つ前記抽選手段による抽選結果が前記第2結果である第2遊技における前記特別タイミング(第2停止ON操作時)において、前記特定処理に対応する前記第1特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81のよるテンパイ演出を発生させるための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、停止操作手段を第1操作態様にて操作した場合には第1特典が付与される一方、停止操作手段を第2操作態様にて操作した場合には第2特典が付与される特殊結果が設定されており、第1特典よりも第2特典の方が遊技者にとって有利であるため、特殊結果となった場合、停止操作手段の操作態様の態様報知の実行の有無によって有利度を異ならせることが可能であり、遊技の興趣向上に貢献することができる。
しかも、上記構成においては、このような操作態様によって付与される特典が異なり得る遊技性において、操作態様についての態様報知に関する特定処理を、抽選手段による抽選結果が第1結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにし、第2結果である場合には停止操作手段の操作後に実行されるようにしたことから、抽選結果と特定処理の実行タイミングとが関連付けられ、抽選結果を予測する遊技と、その予測に基づいて特定処理の実行タイミングを把握したうえで、当該特定処理の結果が遊技者にとって有利となるように、停止操作手段を操作する手に力が入る面白みのある遊技性を実現することができる。
そのうえで、操作後に特定処理が実行される第1結果である場合と操作前に特定処理が実行される第2結果である場合とで、いずれの結果の遊技においても特別タイミングにて特定処理の結果に対応する第1特定報知が実行される場合があるようにしたことから、抽選結果が分かりにくくなり、上記の遊技性の面白みをより高めることが可能となる。
上記特徴N11に対して、特徴N1乃至特徴N10にて限定した各構成を個別に適用してもよく、各構成を組み合わせて適用してもよい。
なお、上記特徴N1乃至特徴N11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴N1乃至特徴N10の各構成に対して、特徴A1乃至特徴A22、特徴B1乃至特徴B8、特徴C1乃至特徴C8、特徴D1乃至特徴D10、特徴E1乃至特徴E11、特徴F1乃至特徴F8、特徴G1乃至特徴G9、特徴H1乃至特徴H8、特徴I1乃至特徴I12、特徴J1乃至特徴J8、特徴K1乃至特徴K9、特徴L1乃至特徴L7、特徴M1乃至特徴M12、特徴N1乃至N11のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以上詳述した特徴A群乃至特徴N群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴N群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。