JP2021104456A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】スロットマシン10は、クレジット投入スイッチ56〜58の操作によってベットを行った後、スタートレバー41が操作されると各リール32L,32M,32Rの回転が開始されるとともに、ベット数に応じた抽選処理が行われる。そして、各リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作によって停止させると、抽選処理の抽選結果に応じた停止出目が停止し得る。本スロットマシン10では、3ベットで行われる遊技では、遊技結果の役として3枚以上の払出が行われる役や再遊技役が設定されている一方、1ベットで行われる遊技では、遊技結果の役として1枚の払出が行われる役や再遊技役が設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、
複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化し得る特定状態に移行させることに対応する移行結果であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第1賭数よりも多い数の遊技媒体の払い出しが行われる又は再遊技を実行可能となる第1特定結果及び前記移行結果が設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数よりも少ない数である第2賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる又は再遊技を実行可能となる第2特定結果及び前記移行結果が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 RT状態処理を示すフローチャートである。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 表示モードの概要を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 押し順報知の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス報知用処理を示すフローチャートである。 特定役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 通常遊技モード時とフリーモードとしての特定モード時の有効ラインと停止図柄の関係を示す説明図である。 特定モード時の入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 特定モード時の入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 特定モード時の入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 特定モード時の各役の停止図柄を示す説明図である。 特定モード時の各役の停止図柄を示す説明図である。 特定モード時の通常遊技状態用抽選テーブルを示す図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 遊技モードの切換時演出の一例を示す図である。 特定モード用ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 特定モード用開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 特定モード用当選役対応処理を示すフローチャートである。 特定モード用第1特定役処理を示すフローチャートである。 特定モード用第2特定役処理を示すフローチャートである。 特定モード用第3特定役処理を示すフローチャートである。 特定モード用押し順役処理を示すフローチャートである。 特定モード用特化ゾーン処理を示すフローチャートである。 特定モード用停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 特定モード用ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 特定モード用入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 特定モード用ボーナス終了処理を示すフローチャートである。 補助表示部による特定モード時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による特定モード時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による特定モード時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による特定モード時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による特定モード時の表示演出の一例を示す図である。 通常遊技モードの遊技の流れを説明するためのタイミングチャートである。 通常遊技モードの遊技の流れを説明するためのタイミングチャートである。 特定モードの遊技の流れを説明するためのタイミングチャートである。 特定モードの遊技の流れを説明するためのタイミングチャートである。 特定モード用ボーナス報知用処理を示すフローチャートである。 特定モード用特定役報知用処理を示すフローチャートである。 特定モード用連続演出設定処理を示すフローチャートである。 各モードにおける連続演出の関係を示す説明図である。 ボーナス中の表示演出とボーナス中の各ゲームとの関係を示す説明図である。 特定モード時においてボーナス持越し中の抽選テーブルを示す図である。 サブ側の表示制御装置によるカウント処理を示すフローチャートである。 補助表示部による獲得数の表示の一例を示す図である。 サブ側の表示制御装置による特定モード切換処理を示すフローチャートである。 補助表示部によるモード切り換え時の表示演出の一例を示す図である。 サブ側の表示制御装置による特定モード設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による特定モード設定時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による特定モード設定時の表示演出の一例を示す図である。 特定モード時の通常遊技状態用抽選テーブルの変形例を示す図である。 ボーナス中の表示演出とボーナス中の各ゲームとの関係の変形例を示す説明図である。 (a)は特定モード用連続演出設定処理の変形例を示すフローチャートであり、(b)は終了判定処理の変形例を示すフローチャートである。 特定モード時のボーナス状態用抽選テーブルの変形例を示す図である。 補助表示部による特定モード設定時の表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による携帯連動サービス用の表示演出の一例を示す図である。 サブ側の表示制御装置による情報入出力処理を示すフローチャートである。 主制御装置による有利区間用処理を示すフローチャートである。 特定モード切換処理の変形例を示すフローチャートである。 補助表示部によるモード切り換え時の表示演出の一例を示す図である。 主制御装置によるMAXベット切換処理を示すフローチャートである。 特定モードの識別表示の変形例の概要を示す図である。 第2の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 特定モード時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 特殊上乗せの概要を説明するための説明図である。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 特殊上乗せ発生テーブルを示す図である。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 各種上乗せテーブルを示す説明図である。 通常上乗せと特殊上乗せの相違点を説明するための説明図である。 主制御装置によるベット操作用処理を示すフローチャートである。 通常上乗せと特殊上乗せの相違点を説明するための説明図である。 払出判定処理を示すフローチャートである。 払出用処理を示すフローチャートである。 再遊技用処理を示すフローチャートである。 各種上乗せテーブルの変形例を示す説明図である。 特定モード時の通常遊技状態用抽選テーブルの変形例を示す図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 特殊上乗せの変形例の概要を説明するための図である。 各種上乗せテーブルの変形例を示す説明図である。 ベット操作用処理の変形例を示すフローチャートである。 クレジット投入スイッチ及びスタートレバーの変形例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。なお、本実施形態では、3ベットゲーム又は2ベットゲームを通常実施されることを想定した遊技性としている。そこで、3ベットゲーム及び2ベットゲームを通常遊技モード、これに対する1ベットゲームを特定モードと称することもある。
図9〜図11は、通常遊技モードにおける、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
通常遊技モードにおいて、メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第17小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞〜第24小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白ベル」図柄,中リール32Mの「第2リプレイ」図柄,右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「白7」図柄,「第2リプレイ」図柄,「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
なお、1ベットゲームとしての特定モードにおける、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係については、後に詳細に説明する。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
各クレジット投入スイッチ56〜58についてより詳細には、第1クレジット投入スイッチ56及び第2クレジット投入スイッチ57は、第3クレジット投入スイッチ58よりも手等で操作される操作面が大きいサイズで形成されている。そのため、第1クレジット投入スイッチ56及び第2クレジット投入スイッチ57の操作性の向上が図られている。換言すると、特定モードとしての1ベットゲームに用いられ得る第2クレジット投入スイッチ57は、通常遊技モードとしての3ベットゲームに用いられ得る第1クレジット投入スイッチ56と同程度の操作性を有しているといえる。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される第1演出スイッチ66が設けられている。つまり、第1演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、第1演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。上記のように、3ベットゲーム及び2ベットゲームを通常遊技モードとし、1ベットゲームを特定モードとしているところ、対応するクレジット投入スイッチ56〜58の位置関係によっても、通常遊技モードと特定モードとが区別されているといえる。
また、表示窓26L,26M,26Rの下方右側であって、各ストップスイッチ42〜44に右方には、通常遊技モードと特定モードとの切換に用いられる第2演出スイッチ67が設けられている。第2演出スイッチ67については、後に詳細に説明する。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための押し順報知部68が設けられている。押し順報知部68は、左ストップスイッチ42、中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44にそれぞれ対応させた3つのLEDランプによって構成されている。なお、押し順報知部68についても、液晶表示機等によって代替することは可能であるし、ストップスイッチ42〜44を発光させるようにストップスイッチ42〜44内部にLEDランプを設けたり、ストップスイッチ42〜44に隣接させてそれぞれLEDランプを設ける構成としてもよい。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、押し順報知部68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、第1演出スイッチ66(より詳しくは当該第1演出スイッチ66の操作を検出する第1演出スイッチ検出センサ)や第2演出スイッチ67(より詳しくは当該第2演出スイッチ67の操作を検出する第2演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図14〜図41を参照しながら説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。ちなみに、本実施形態では2ベットゲームにて再遊技入賞が成立しないようになっているが、2ベットゲームでも再遊技入賞が成立するように変形するのであれば、本自動投入処理にて2枚の仮想メダルを自動投入可能に設定するとよい。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、通常遊技モードにおける遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有している。また、特定モードにおける遊技状態として、特定モード時の通常遊技状態,特定モード時のBB状態,特定モード時のCB状態の3種類の遊技状態を有している。
本スロットマシン10では、抽選処理の抽選結果や各リール32L,32M,32Rの停止結果に基づいて、上記6種類又は3種類の遊技状態が移行する遊技性となっている。そして、本実施形態における特定モードは、通常遊技モードの遊技性を模したモードとされている。そこで、先ず、通常遊技モードの遊技性について説明し、後に特定モードについて詳細に説明するとする。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技モードの通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、通常遊技モード時における「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=20のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第1小役〜第5小役,第14小役〜第17小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=20〜23の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=24〜27の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=37〜40の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=41,42の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=43,44の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=45の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
なお、通常遊技モード時の通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜12,28〜30,46〜49のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技モード時の通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS309の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。停止情報設定処理では、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位で停止情報を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、停止情報を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報を設定する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=20〜27の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、通常遊技モード時のCB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄〜3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、左から「白ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、は、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1〜5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜49の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図22に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1〜5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS412)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2〜4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技〜第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技〜第8再遊技は、第1昇格リプレイ2〜4に当選していても、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1〜4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1〜4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1〜4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=1〜10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11〜49の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS412)では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、異色7図柄中段停止となる図柄組合せと対応し、「3」は、赤7・赤7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応し、「4」は、白7・白7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、異色7図柄中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図24参照)と比較した場合、IV=9〜12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜8,13〜49の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS412)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS614に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグ,特殊第1BBフラグ,特殊第2BBフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。特殊第1BBフラグや特殊第2BBフラグは、特定モード時に当選可能な特殊第1BBや特殊第2BBに対応するフラグである。特殊第1BB及び特殊第2BBは、通常遊技モード時の第1BBや第2BBに対応するボーナス役である。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS207)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜45のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=46〜49のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図27(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第18小役入賞,第19小役入賞,第25小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第17小役入賞,第20小役入賞〜第24小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
ちなみに、本実施形態では、CBは通常遊技モード時のみ当選し、特定モード時は当選しないようになっている。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞、第2BB入賞、特殊第1BB入賞又は特殊第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。ステップS612では、今回のBB入賞が特定モード時の特殊第1BB入賞又は特殊第2BB入賞であるか否かを判定する。ステップS612にて否定判定して、今回のBB入賞が通常遊技モード時の第1BB入賞又は第2BB入賞である場合には、ステップS613にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。一方、ステップS612にて肯定判定した場合には、ステップS614にて、残払出数カウンタに24をセットし、残払出枚数表示部61に24を表示させる処理を行う。ステップS613やステップS614でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。つまり、通常遊技モード時の第1BBや第2BBは上限払出数が216として設定され、特定モード時の特殊第1BBや特殊第1BBでは上限払出数が24として設定され、各モードでボーナスの上限払出数が異なっている。
ステップS610〜S614の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図28は、通常遊技モード時の第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜27,31〜49のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=28〜30のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=28の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図27(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS615にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602〜ステップS614に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BB、特殊第1BB、特殊第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に、通常遊技モードにおいては約144(=9×24−3×24)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグ,特殊第1BB当選フラグ,特殊第2BB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞,特殊第1BB入賞,特殊第1BB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS609がNOの場合)と、ステップS605、ステップS613又はステップS614にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS615にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、通常遊技モード時の遊技状態の移行について図29を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1〜4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
ちなみに、各BB当選フラグが持越された場合には、抽選処理(図16)における抽選テーブルは、図示しない持越し用の抽選テーブルが用いられる。当該持越し用の抽選テーブルは、IV1〜22のPV値は通常遊技状態用抽選テーブル(図17)におけるIV1〜22のPV値と同じ値となっており、IV23以降のPV値は0に設定されている。つまり、持越し用の抽選テーブルでは、ボーナスやボーナスとの重複小役は当選しないようになっている。
本スロットマシン10では、通常遊技モードにおいて、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード,アタックモード,VBモード(上乗せ特化ゾーン含む),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図30は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約144枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからアタックモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。但し、当該チャレンジモードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率は、通常モードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率よりも高く設定されている。つまり、チャレンジモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、アタックモードへ移行し易いモードとして設定されている。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
第1アタックモード〜第4アタックモードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、第4アタックモードが最も高く、第1アタックモードが最も低くなるように設定されており、第1アタックモード、第2アタックモード、第3アタックモード、第4アタックモードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図23(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとチャレンジモードとで比較すると、アタックモードへの移行抽選に当選する確率が通常モードよりもチャレンジモードの方が高くなるように設定されている。したがって、チャレンジモードはアタックモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、アタックモードにおいて第1アタックモード〜第4アタックモードが設定されており、各アタックモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合、基本的には第1アタックモードに移行する。第1アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第2アタックモードへの移行抽選が行われる。第2アタックモードへの移行抽選に当選すると、第2アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。第2アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第3アタックモードへの移行抽選が行われる。第3アタックモードへの移行抽選に当選すると、第3アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、第3アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第4アタックモードへの移行抽選が行われる。第4アタックモードへの移行抽選に当選すると、第4アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、アタックモードに移行した場合、第1アタックモード→第2アタックモード→第3アタックモード→第4アタックモードとアタックモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、アタックモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、通常遊技モードにおいて、アタックモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42〜43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、アタックモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS310)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回の抽選結果として、強チェリー、弱チェリー、スイカ、チャンスA,B及び中段ベル、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2(例えば、図17参照、IV=13〜18,31〜42、以下、これらの役をまとめて「特定役」という)であるか否かを判定する。抽選結果が特定役である場合には、ステップS702〜ステップS708の特定役に基づく表示モードの移行用の処理を実行する。一方、ステップS701にて特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709〜ステップS712にて、表示モード移行用の処理等を行う。
具体的には、ステップS701にて特定役当選であると判定した場合には、ステップS702にて、現状の遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態であるか否かを判定する。ステップS702にて肯定判定した場合、ステップS703にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグは、アタックモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、アタックモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、通常遊技状態又は第1RT状態であって、且つアタックモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、通常モード又はチャレンジモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをチャレンジモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、アタックモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。また、第1特定役処理では、現状の表示モードがチャレンジモードであれば、チャレンジモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがチャレンジモード中か否かの判定を行う。チャレンジモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS801にて肯定判定した場合には、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとしてチャンスモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、特定役の種類に応じてアタックモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもアタックモードへの移行確率が高く設定されている。また、通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、全体的にアタックモードへの移行確率が異なっており、通常時用テーブルよりもチャンスモード用テーブルの方がアタックモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS802又はステップS803にてアタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS804にてアタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802又はステップS803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS805では、ステップS804の処理結果に基づいて、アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS806にて、アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。
続くステップS807では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS807にて否定判定した場合、ステップS808にて、前兆ゲーム数の抽選処理を行う。ここで、本実施形態では、表示モードの移行抽選として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆モードを経てから、その移行抽選に当選したことの報知が行われる。そのため、これらの移行抽選に当選したゲームと、移行抽選に当選したことの報知が行われるゲームとが異なる場合があり、移行抽選に当選したゲームから、移行抽選の当選報知が行われるゲームまでが、前兆モードとして設定される。
前兆ゲーム数としては、0ゲーム〜32ゲームが設定され、ステップS808では、これら1〜32のうちの1を抽選によりランダムに決定する。なお、アタックモードの当選契機となった特定役や、遊技状態に応じて、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定してもよい。これは、他の前兆ゲーム数の抽選処理でも同様である。
ステップS809では、ステップS808の処理結果に基づいて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了して移行抽選に当選したことの報知が行われる。
ステップS810では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モード、上記ステップS810の場合にはアタックモード)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS810の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
また、ステップS807にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、前兆ゲーム数の設定等を行うことなく、そのまま第1特定役処理を終了する。ボーナス当選フラグがセットされている場合とは、第1BBや第2BBの持越し状態において特定役に当選し、且つアタックモードの移行抽選に当選した場合か、ボーナスとの重複役(強チェリー重複1,2等)でアタックモードの移行抽選に当選した場合である。この場合、表示モードの移行先として、アタックモードではなく、BBモードが優先される。
ステップS805にてアタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS811に進む。ステップS811では、チャレンジモード抽選処理を実行する。チャレンジモード抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じてチャレンジモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもチャレンジモードへの移行確率が高く設定されている。
ステップS811が実施される場合として、表示モードがチャレンジモードである場合も含まれるが、この場合もステップS811ではチャレンジモード抽選処理を実行し、その抽選用のテーブルは通常モードとチャレンジモードとで共通のテーブルとしている。なお、ステップS801〜803のように、チャレンジモード中か否かによって、抽選テーブルを異ならせてもよい。
ステップS812では、ステップS811の処理結果に基づいて、チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS813にて、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードではなく通常モードである場合、ステップS814にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS815では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第1特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS816にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS817にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS818にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第1特定役処理を終了する。ステップS815〜ステップS818の処理は、ステップS807〜ステップS810に対応するものである。
ステップS813にてチャレンジモード中に再度チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS819〜ステップS823にて、チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS819では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS820に進み、チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。
ここで、上乗せとは、チャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数を加算することをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値に対応する。ステップS820では、チャレンジモードの継続ゲーム数に加算する値を抽選により決定する。
具体的には、上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で30ゲームのチャレンジモードの上乗せを行い、20%の確率で50ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは80%の確率で5ゲームの上乗せを行い、20%の確率で20ゲームの上乗せを行う。
ステップS821では、チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、チャレンジモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタ)に、ステップS820により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS822にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第1特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象(チャレンジモード又はアタックモード)の情報が含まれている。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明するが、表示制御装置81では、上乗せコマンドを受信したことに基づいて、これら上乗せコマンドに含まれる情報の報知としての上乗せ報知を行う。
ステップS819にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS823に進む。ステップS823では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、本第1特定役処理を終了する。チャレンジモード上乗せフラグは、チャレンジモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、チャレンジモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にチャレンジモードの上乗せが行われる。
抽選結果対応処理の説明(図31)に戻り、ステップS702にて否定判定した場合、又はステップS703にて肯定判定した場合、ステップS705に進む。ステップS705では、現状の遊技状態が、第2RT状態か否かを判定する。第2RT状態である場合には、ステップS706にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS706にて否定判定した場合には、ステップS707にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706にて肯定判定した場合には、ステップS708にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第2特定役処理が行われる場合とは、第2RT状態であって、且つVBモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードに移行するか否かの移行抽選を行う。また、第2特定役処理では、アタックモードのランクの昇格抽選を行うとともに、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS901では、アタックモードのランクを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードのランクが設けられており、各ランクでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS901は、現状のアタックモードのランクが第1アタックモード〜第4アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS902では、ステップS901で把握したアタックモードのランクに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、特定役の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各ランクのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、第1アタックモードのものよりも第2アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第2アタックモードのものよりも第3アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第3アタックモードのものよりも第4アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS903では、ステップS902にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS904にて、ステップS903の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS906〜ステップS909にて、ステップS807〜ステップS810と同様に、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS906では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第2特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS907にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS908にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS909にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第2特定役処理を終了する。
ステップS904にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS910に進む。ステップS910〜ステップS913は、アタックモードのランクの昇格用の処理である。
ステップS910では、アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、アタックモードのランクに応じて複数設けられており、具体的には第1アタックモード用のテーブル、第2アタックモード用のテーブル、第3アタックモード用のテーブルと、計3つ(第4アタックモードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、特定役の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各アタックモード用のテーブルでは、第1アタックモード用のテーブルよりも、第2アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、第2アタックモード用のテーブルよりも、第3アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、アタックモードのランクが昇格するにつれて、次のランクに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS911では、ステップS910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS912にて、アタックモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたランクフラグを、現状のアタックモードのランクに対応するランクフラグから1つ上位のランクフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS913にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のアタックモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のランクのアタックモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるアタックモード用の演出として、例えば、アタックモードのランクに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、アタックモードのランクが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のランクに応じた背景色でアタックモード用の演出を行うように制御する。
ステップS911にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後は、ステップS915〜ステップS920にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS914では、アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で上乗せ抽選に当選し、弱チェリーでは20%の確率で上乗せ抽選に当選する。なお、アタックモードのランクに応じて当選確率を異ならせてもよい。そして、ステップS915にて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していないと判定した場合は、そのまま本第2特定役処理を終了する。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS916にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS917に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは90%の確率で20ゲームのアタックモードの上乗せを行い、10%の確率で80ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは95%の確率で5ゲームの上乗せを行い、5%の確率で100ゲームの上乗せを行う。
ステップS918では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、アタックモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタ)に、ステップS917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS919にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。
ステップS916にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS920に進む。ステップS920では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグは、アタックモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、アタックモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にアタックモードの上乗せが行われる。
<第3特定役処理>
次に、ステップS708にて実行される第3特定役処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、第3RT状態である場合、又は第2RT状態であって、且つVBモードに当選している状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS914の処理と同様である。なお、ステップS914の抽選処理とステップS1001の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1002では、ステップS1001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1003にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1004に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1005にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1006にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1003〜ステップS1006の処理は、ステップS916〜ステップS919の処理と同様である。なお、ステップS916の抽選処理とステップS1004の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1002にて否定判定した場合には、そのまま第3特定役処理を終了する。また、ステップS1003にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1007にてアタックモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図31)の説明に戻り、ステップS701にて今回の抽選処理の結果が、特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベル(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS710にて押し順役処理を行ってから抽選結果対応処理を終了する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS704、ステップS707、ステップS708及びステップS710のいずれかの処理を実行した後、又はステップS709にて否定判定した後は、ステップS711に進む。ステップS711では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、第7再遊技入賞が成立したことに基づいてセットされるフラグであり、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、アタックゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。ステップS711にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS712にて特化ゾーン用処理を実行する。かかる特化ゾーンフラグ及び特化ゾーン、特化ゾーン用処理については、後に詳細に説明する。ステップS711にて否定判定した場合、又はステップS712の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
以上のように、抽選結果対応処理において、特定役当選と判定された場合には、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、チャレンジモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1103にて、チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1104にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモードフラグをセットする。チャレンジモードフラグは、現状の表示モードがチャレンジモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1105では、チャレンジモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、チャレンジモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1106にて、チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタにチャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1106の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、アタックモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1108にて、アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1109にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグをセットする。アタック用報知フラグは、アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1110にてアタックモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、アタックモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1110の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1112にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1113にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1114にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1114の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。また、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するチャレンジモード、アタックモード及びVBモードのうち、チャレンジモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該チャレンジモードが開始される。一方、アタックモード及びVBモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、アタックモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもアタックモードやVBモードは開始されない。これは、表示モードとしてのチャレンジモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、アタックモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはアタックモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1〜4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42〜44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、アタックモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、アタックモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、アタックモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図31)における、押し順役処理(ステップS710)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合の概要について図36を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知演出)は、主に補助表示部65及び押し順報知部68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として説明する。
図36(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
押し順報知部68では、ストップスイッチ42〜44に対応させて左右に3つ並べて設けられたLEDランプ68a,68b,68cのうち、真ん中のLEDランプ68bが点灯するとともに、左右のLED68a,68cランプは消灯する。これにより、遊技者は、今回のゲームにて最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。なお、押し順報知部68においても、点灯させるLEDランプの色を異ならせる等して、押し順とともに当選役を報知する構成としてもよい。また、2番目以降に操作すべきストップスイッチについても認識可能となるように、2番目以降の操作に対応するLEDランプの点灯色を異ならせたり点滅表示させたりする等してもよい。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図36(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
押し順報知部68では、真ん中のLEDランプ68bが消灯するとともに、右のLEDランプ68cが点灯する(左のLEDランプ68aは消灯したまま)。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを認識することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図36(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知部68では、右のLEDランプ68cが消灯するとともに、左のLEDランプ68aが点灯する(真ん中のLEDランプ68bは消灯したまま)。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを認識することができる。
押し順報知演出の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知演出が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知演出を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS710にて実行される押し順役処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1202に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、アタックモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1203にて、現状の表示モードがアタックモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにアタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグは、表示モードがアタックモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、アタックモードフラグの他、チャレンジモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがアタックモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、アタックモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、ステップS1203にて、アタックモードフラグがセットされていると判定する場合とは、アタックモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1203にてアタックモード中ではないと判定した場合、ステップS1204にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1205にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
一方、ステップS1203にてアタックモード中であると判定した場合には、ステップS1206にて第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1207にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。なお、ステップS1203にて否定判定する場合とは、アタックモード中であるのにも関わらず、第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合であり、例えばアタックモード中に遊技状態が第1RT状態に転落してしまった場合等が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1〜4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1〜4に当選する。そのため、ステップS1203にて否定判定する場合とは、アタックモード中、且つ第1RT状態であることを示している。
このように、アタックモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合に、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1202にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
既に説明したとおりアタック用報知フラグは、アタックモードへの移行抽選に当選し、前兆ゲーム数が0となったこと(アタックモードへの移行抽選に当選したことの報知が行われたこと)に基づいてセットされるフラグである。また、アタックモードフラグは、アタックモードへ移行したこと(第2RT状態へ移行したこと)に基づいてセットされるフラグである。アタック用報知フラグ及びアタックモードフラグはアタックモードが終了する場合にクリアされる。そのため、アタック用報知フラグがセットされており、且つアタックモードフラグがセットされていない場合とは、アタックモードへの移行するための準備状態であることを示し、アタック用報知フラグがセットされており、且つアタックモードフラグがセットされている場合とは、表示モードがアタックモードであることを示している。ちなみに、アタックモードへ移行することに基づいてアタック用報知フラグをクリアするとともにアタックモードフラグをセットする構成としてもよい。
ステップS1201にて否定判定した場合、ステップS1208にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1208にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1209にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1206にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1207にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、アタック用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1〜3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1209にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第2RT状態において、アタックモードが終了し、アタックモードフラグやアタック用報知フラグがクリアされて、表示モードが通常モードに移行した場合において、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、アタックモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1208にて否定判定した場合、ステップS1210にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1210にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1211にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1212にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1213にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1214にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1211にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1212にて否定判定した場合には、ステップS1206にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1207にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1210にて否定判定した場合、ステップS1215にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1215にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1216にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1217にてVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされており、且つVB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1218にて、第6再遊技〜第8再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のうち、第6再遊技入賞〜第8再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(c)参照)。その後、ステップS1219にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1216にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1217にて否定判定した場合には、ステップS1206にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1207にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、BARリプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1215にて否定判定した場合、ステップS1220にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1221にて、現状の表示モードが通常モード又はチャレンジモード中であるか否かを判定する。この場合、表示モードを示すフラグを把握し、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、BBモードフラグのいずれもがセットされていなければ、表示モードは通常モード又はチャレンジモードであると判定する。通常モード又はチャレンジモードではない場合には、ステップS1222にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図19参照)。その後、ステップS1223にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1220にて否定判定した場合又はステップS1221にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する。この処理は、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理(ステップS414)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行う。
続くステップS1302では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1303にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがアタックモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1305〜ステップS1307にてアタックモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1305では、アタックモードフラグをセットする。続くステップS1306では、アタックモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからアタックモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1307にて、アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタにアタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。ステップS1307の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1302にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1308に進む。ステップS1308では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1309にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1311〜ステップS1313にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1311では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがアタックモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずアタックモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1312にて、VBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1313にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば60)をセットする。ステップS1313の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1308にて、第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1314に進む。ステップS1314では、今回の停止結果として、第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段にBAR図柄、中リール32Mの中段にBAR図柄、右リール32Rの中段にBAR図柄が停止して、中段の組合せラインにBAR図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。上乗せ特化ゾーンでは、特定役だけでなく、通常遊技モードで当選し得る全ての役(押し順役、特定役及びボーナス)にて、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せを行う。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図23(c))、更に、第1,第6,第7再遊技のうちの第7再遊技が入賞することの抽選に当選した場合であり、例えば、BARリプレイ1に当選した場合における20分の1の確率で第7再遊技が入賞することの抽選に当選する。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1315にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1316にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存することになる。これは、特化ゾーンがVBモード中に移行するものであるとともに、特化ゾーン終了後は、必ずVBモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1317にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1318にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1318の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。また、ステップS1314又はステップS1315にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、遊技状態を移行させることに対応する役(第3〜第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図21)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてアタックモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合や、アタックモードからVBモードへ移行する場合、又はVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードと遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1301にて実行される、ゲーム数管理処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1401にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、遊技モードとして、3ベットゲーム及び2ベットゲームにて行われる通常遊技モードと、1ベットゲームにて行われる特定モードとが設けられている。ステップS1401の処理は、今回終了するゲームが、通常遊技モードでのゲームか、特定モードでのゲームかを判定するためのものである。そして、ステップS1401ではベット数が特定数としての1である場合に、今回終了するゲームが特定モードでのゲームであると判定する。特定モードでのゲームである場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、特定モードにおけるゲームでは、前兆モードのゲーム数や、チャレンジモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。
今回終了するゲームが、特定モードではなく通常遊技モードでのゲームであった場合、ステップS1402に進む。ステップS1402では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1402て肯定判定した場合、ステップS1403にてチャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はアタックモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1403にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1403では、アタックモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、アタック用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、アタックモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。
ステップS1402にて否定判定した場合、ステップS1404にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1405にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1404にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1405の処理を実行した後は、ステップS1406〜ステップS1427にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1406では、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードである場合には、ステップS1407に進み、チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、チャレンジモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1408にて、チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1409にてチャレンジモードフラグをクリアし、ステップS1410にてチャレンジモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてチャレンジモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。ステップS1410の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1406にてチャレンジモードではないと判定した場合、ステップS1411に進む。ステップS1411では、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードである場合には、ステップS1412に進み、アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、アタックモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1413にて、アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1414にてアタックモードフラグをクリアし、ステップS1415にてアタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1416にてアタックモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてアタックモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1416の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1411にてアタックモードではないと判定した場合、ステップS1417に進む。ステップS1417では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1418に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1419にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1420にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1421にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1422にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1423にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1423の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1418にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1424に進む。ステップS1424では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1425にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1426にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1427にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1427の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1417又はステップS1425にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図26)におけるステップS615にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したアタックモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したアタックモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1501では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、ボーナス中は第1小役(BB中小役1)が高確率で成立する(図28)。また、BB中赤7揃い役(IV=29)にて当選した場合には、第30小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第30小役のうちの第30小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第30小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中赤7揃い役に当選した場合における100分の1の確率で第30小役が入賞することの抽選に当選する。BB中BAR揃い役(IV=30)にて当選した場合には、第31小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第31小役のうちの第31小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第31小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中BAR揃い役に当選した場合における200分の1の確率で第31小役が入賞することの抽選に当選する。
ステップS1501にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1502にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503にて上乗せ用処理を実行する。上乗せ用処理は、今回のボーナス中のゲームの結果に基づいて、遊技媒体の払い出し以外の特典を付与するための処理である。例えば、今回の遊技結果が、第30小役入賞(下段赤7揃い)が成立した場合には、表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモードに当選させ、通常モード又はチャレンジモード以外であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば100ゲーム)を行う。また、第31小役入賞(下段BAR揃い)が成立した場合には、表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモード及びVBモードに当選させ、アタックモードであればVBモード及び特化ゾーンに当選させ、VBモードであれば複数回(例えば2回)の特化ゾーンに当選させ、特化ゾーン中であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば300ゲーム)を行う。ステップS1503では、表示モードの移行に対応するフラグ(アタックモード当選フラグ等)のセットを行うとともに、上乗せゲーム数に応じたカウンタの加算処理(アタックモード継続カウンタ等の加算処理)を行う。
続くステップS1504では、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1505にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1506〜ステップS1519にて、アタックモード等の当選報知用の処理や、アタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1506では、アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1508にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1509にて前兆コマンドのセットを行う。これらステップS1507〜ステップS1509の処理は、ステップS808〜ステップS810の処理と同様である。ステップS1509の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
すなわち、アタックモードに当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、アタックモードの当選報知が行われる。そのため、ボーナス終了後に、再び有利な状態に移行するのでは、と期待させながら遊技を行わせることができる。
ここで、いずれかの当選報知前の前兆モード中にボーナスに当選した場合、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行う際には、既に前兆ゲーム数がセットされている。本実施形態では、このような場合であっても前兆ゲーム数を再設定する構成としている。つまり、ボーナス当選時の前兆ゲーム数が残りゲーム数に関わらず、ボーナス終了後、再度1〜32ゲームのうちの1の前兆ゲーム数が設定される。このようにしたことで、ボーナス終了後のドキドキを長く感じさせることが可能となる。
ステップS1506にてアタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1510にて、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507〜ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。ステップS1510にてチャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507〜ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。すなわち、チャレンジモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、チャレンジモードやVBモードの当選報知が行われる。
ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1512に進む。ステップS1512では、アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1513にてアタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1514にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1515にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1513〜ステップS1515の処理は、ステップS917〜ステップS919の処理と同様である。ステップS1515の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1512にてアタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS1516にて、チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1517にてチャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1518にてチャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1519にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1517〜ステップS1519の処理は、ステップS820〜ステップS822の処理と同様である。ステップS1516にて否定判定した場合、又はステップS1519の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
次に、特化ゾーン用処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。特化ゾーン用処理は、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS712にて実行される処理である。既に説明したとおり、特化ゾーンへはVBモード中に移行し、特化ゾーン中は、毎ゲーム、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが行われる。
すなわち、特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1601にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1602では、アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1603では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1604にて、上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1602〜ステップS1604の処理は、ステップS917〜ステップS919の処理と同様である。但し、ステップS1602の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS1701にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1702にて、RAM183に受信したコマンドを格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1701にて否定判定した場合、又はステップS1702の処理を実行した後は、ステップS1703にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図35)におけるチャレンジモード開始コマンドや、アタックモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS1704にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1703にて否定判定した場合、又はステップS1704の処理を実行した後は、ステップS1705にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1〜第3特定役処理(図32〜図34)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図37)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1706にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1705にて否定判定した場合、又はステップS1706の処理を実行した後は、ステップS1707にて、新たに受信したコマンドが、停止時コマンドであったか否かを判定する。停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS415にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図38)にてセットされるアタックモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、チャレンジモード終了コマンド、アタックモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド等がある。これらの停止時コマンドである場合には、ステップS1708にて停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1707にて否定判定した場合、又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1709では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、第1リール停止時の演出、第2リール停止時の演出、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(第1演出スイッチ検出センサや第2演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図50〜図55の表示演出の概要図を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1801では、今回受信したベット時コマンドがベットコマンドであり、当該ベットコマンドに含まれるベット数の情報が特定数(1)である特定枚数ベットコマンドであるか否かを判定する。かかる処理は、実行される遊技モードが通常遊技モードか特定モードかを判定するための処理であり、特定枚数ベットコマンドであると判定する場合とは、今回実行される遊技モードが特定モードであることを意味する。この場合、ステップS1802にて特定モード用ベット時演出設定処理を実行してから、本演出設定処理を終了する。この特定モード用ベット時演出設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1801にて特定枚数ベットコマンドではないと判定し、実行される遊技モードが通常遊技モードである場合、ステップS1803に進む。ステップS1803では、今回受信したベット時コマンドとしてチャレンジモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS1804にて、チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。チャレンジモード開始演出では、例えば、図50(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモードスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがアタックモード移行抽選に当選し易いチャンスモードであることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、チャレンジモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「アタックモードをつかみとれ!」)が発せられるように制御する。
ステップS1803にてチャレンジモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS1805にて、今回受信したベット時コマンドとしてアタックモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1806にて、アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。アタックモード当選報知演出では、例えば、図51(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード確定」という文字表示を行う。その他、アタックモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックナンバーワン!」)が発せられるように制御する。
ステップS1805にてアタックモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS1807にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1808にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図51(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORYBONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリー!」)が発せられるように制御する。
ステップS1804、ステップS1806及びステップS1808の何れかの処理を実行した後、又はステップS1807にて否定判定した場合には、ステップS1809にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS1809の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56〜58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1901では、開始時のベット数が特定数(1)であるか否かを判定する。かかる処理は、開始される遊技モードが通常遊技モードか特定モードかを判定するための処理であり、ベット数が特定数であると判定する場合とは、今回実行される遊技モードが特定モードであることを意味する。この場合、ステップS1902にて特定モード用開始時演出設定処理を実行してから、本演出設定処理を終了する。この特定モード用開始時演出設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1901にて特定数ではないと判定した場合、ステップS1902にて、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、チャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS1804のチャレンジモード開始演出の設定処理に際しては、チャレンジモードフラグをセットする。ステップS1903では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS1904では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS1905にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2001では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1〜4である場合には、ステップS2003にて、上記モード対応フラグを確認して、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードではない場合、ステップS2004にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2003にてアタックモード中であると判定した場合、ステップS2005にて、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2002にて第1昇格リプレイ1〜4当選ではないと判定した場合、ステップS2006にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3であるか否かを判定する。転落リプレイ1〜3である場合には、上記ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2006にて転落リプレイ1〜3ではないと判定した場合、ステップS2007にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2008にて、既にVBモード当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS1808のVBモード当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモードへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2008にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモードの当選報知済みである場合には、ステップS2009にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモードの当選報知済みではない場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2007にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2010にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2であるか否かを判定する。BARリプレイ1,2である場合には、ステップS2011にて、上記モード対応フラグを確認して、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモード中である場合には、ステップS2012にて第6〜第8再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード中ではない場合には、上記ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2010にてBARリプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2013にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2014にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2013にて否定判定した場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図44)に戻り、ステップS1904にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS1906にて、特定役当選か否かを判定する。特定役当選である場合には、ステップS1907にて特定役報知用処理を行う。特定役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1906にて否定判定した場合、又はステップS1905若しくはステップS1907の処理を実行した後は、ステップS1908に進む。ステップS1908では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS1909にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する。上乗せ演出としては、例えば、図54(b)に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を「+10」として表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。なお、上乗せ演出を開始時演出として設定してもよい。
ステップS1908にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS1909の処理を実行した後は、ステップS1910にてボーナス報知用処理を実行し、ステップS1911にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS1912にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス報知用処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS1912の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<停止時演出設定処理>
次に、停止時演出設定処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2101では、今回終了するゲームのベット数が特定数(1)であるか否かを判定する。かかる処理は、今回のゲームが遊技モードが通常遊技モードか特定モードかを判定するための処理であり、ベット数が特定数であると判定する場合とは、今回のゲームの遊技モードが特定モードであったことを意味する。この場合、ステップS2102にて特定モード用停止時演出設定処理を実行してから、本演出設定処理を終了する。この特定モード用停止時演出設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2101にて特定数ではないと判定した場合、ステップS2103に進む。ステップS2103では、今回受信している停止時コマンドとしてチャレンジモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2104にて、チャレンジモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。チャレンジモード終了演出では、例えば、図50(b)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモード 終了」という文字表示を行う。その他、チャレンジモード終了演出では、チャレンジモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。
ステップS2103にてチャレンジモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2105にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2106にて、アタックモード開始演出を設定する処理を行う。アタックモード開始演出では、例えば、図52(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.1」という文字表示を行う。その他、アタックモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックモードスタート!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、アタックモード開始演出における「Ver.1」の表示は、アタックモードのランクに対応している。つまり、今回開始されるアタックモードが第1アタックモードであることを示す表示である。そして、アタックモードのランクが第2アタックモードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.2」という文字表示が行われる。また、アタックモードのランクが第3アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.3」という文字表示が行われ、第4アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.4」という文字表示が行われる。
ステップS2105にてアタックモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2107にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2108にて、アタックモード終了演出を設定する処理を行う。アタックモード終了演出では、例えば、図52(b)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード END」という文字表示を行うとともに、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、アタックモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2107にてアタックモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2109にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2110にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図53(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 VICTORY!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリーボーナス開始」)が発せられるように制御する。
ステップS2109にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2111にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2112にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図53(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORY BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のアタックモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2111にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2113にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2114にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図54(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、アタックモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2113にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2115にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2116にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2115にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2117にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2118にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、アタックモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、アタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、アタックモードの当否、チャレンジモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2104、ステップS2106、ステップS2108、ステップS2110、ステップS2112、ステップS2114、ステップS2116及びステップS2118のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2117にて否定判定した後は、ステップS2119に進む。ステップS2119では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS1909にて行われる。
その後、ステップS2120にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2120では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、連続演出及びボーナス中演出が設けられている。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやアタックモード、チャレンジモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB、特殊第1BB又は特殊第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。
連続演出について、その概要を、図55を参照しながら説明する。
例えば、図55(a)に示すように、連続演出が設定された1ゲーム目の開始時に連続演出の継続回数を示唆する表示を行う(図では、4ゲームの連続演出に対応させて4段のだるま落とし演出を示している)。そして、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、1段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。連続演出が途切れる場合、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出が途中で終了することを報知する演出が行われる(例えば、1段目のだるま落としが失敗する演出等)。連続演出の継続の有無に関する演出は、連続演出における各ゲームにおいて同様である。
図55(b)に示すように、連続演出が設定された2ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り3段のだるま落とし演出)。そして、当該2ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、2段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図55(c)に示すように、連続演出が設定された3ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り2段のだるま落とし演出)。そして、当該3ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、3段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図55(d)に示すように、連続演出の最終ゲーム(4ゲーム目)の開始時には、連続演出の最終ゲームであることを示唆する表示を行う(図では、1段のだるま落とし演出)。そして、当該最終ゲームの終了時において、遊技者にとって有利な結果であったか否かの演出を行う(図では、最終段のだるま落としが成功したことの演出を示している)。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
ここで、連続演出の各ゲームにおいて、次ゲームまで連続演出が継続するか否かは、連続演出のゲームが進行するほど継続率が高くなるように設定されている。すなわち、連続演出の1ゲーム目終了時に、連続演出の非継続が報知される可能性が最も高く、ゲームが進行するほど、非継続が報知される可能性は低くなる。そのため、連続演出においては、現状のゲームが連続演出における何ゲーム目であるかで、遊技者の関心の高さが大きく異なり、開始ゲームから終了ゲームに進行するにつれて高い関心が寄せられるようになる。
上記連続演出の設定は、開始時演出設定処理(図44)における特定役報知用処理(ステップS1907)、ボーナス報知用処理(ステップS1910)や連続演出設定処理(ステップS1911)にて行われる。そこで、以下、それぞれの処理について順に説明する。
<ボーナス報知用処理>
先ず、ボーナス報知用処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
ボーナス報知用処理では、先ず、ステップS2201にて、今回受信した抽選結果コマンドに基づいて、開始されるゲームがボーナス当選ゲームであるか否かを判定する。ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS2202にて、ボーナス当選を報知する報知ゲーム抽選処理を実行する。かかる報知ゲーム抽選処理では、何ゲーム後にボーナス当選を報知するかを抽選により決定する。具体的には、0ゲーム(今回のゲームで報知する)〜10ゲームから1の報知ゲームが決定される。なお、報知ゲームの抽選に際して、当選契機となった当選役(重複当選か否か、重複当選であれば重複している小役の種類等)によって報知ゲームが異なるようにしてもよい。例えば、強チェリー重複でボーナスに当選した場合には、少ないゲーム数が選択され易く、弱チェリー重複でボーナスに当選した場合には、多いゲーム数が選択され易くする等してもよい。
続くステップS2203では、ステップS2202の処理により決定された報知ゲームに基づいて、連続演出ゲーム数を設定する処理を行う。具体的には、ステップS2203では、各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに連続演出ゲームの設定を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。より具体的には、例えば、ステップS2202にて10ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2203では、連続演出カウンタに10を入力する。この場合、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。ステップS2202にて5ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2203では、連続演出カウンタに5を入力する。この場合であっても、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。
なお、ステップS2202にて4ゲーム未満の報知ゲームが設定された場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS2202にて2ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2203では、連続演出カウンタに2を入力する。この場合、連続演出は今回のゲームから開始され、図55(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。
ステップS2203の処理を実行した後は、ステップS2204にて、各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグをセットする。連続演出フラグは、連続演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS2201にて否定判定した場合、又はステップS2204の処理を実行した後は、ステップS2205に進む。ステップS2205では、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB、第2BB、特殊第1BB又は特殊第2BB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2205にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB、第2BB、特殊第1BB又は特殊第2BB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2206にて、RAM183における各種カウンタエリア183bのボーナス中演出カウンタにボーナス演出ゲーム数をセットする。ボーナス中演出カウンタとは、ボーナスゲームの進行に合わせて毎ゲーム設定された演出を実行するためのカウンタであり、当該カウンタに応じた演出が補助表示部65等により行われる。
既に説明したとおり、本実施形態では、第1BBや第2BBのボーナスゲームでは毎ゲーム9枚のメダル払出が行われる役に当選し、216枚のメダル払出でボーナスが終了する。つまり、第1BBや第2BBのボーナスゲームは、24ゲームで終了する。そして、ボーナスゲームにおける演出は24ゲームに亘って実行されるように設定されており、上記のボーナス中演出カウンタは、24ゲームのうちの何ゲーム目の演出を行うべきかを把握するためのカウンタである。そして、ステップS2206では、ボーナス演出ゲーム数として、ボーナス演出カウンタに24をセットし、ボーナスゲームの各ゲームにて当該ボーナス演出カウンタの減算処理が行われる。ステップS2206の処理を行った後は、ステップS2207にて、各種フラグ格納エリア183aにボーナス中演出フラグをセットする。ボーナス中演出フラグは、ボーナス中演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。ステップS2205にて否定判定した場合、又はステップS2207の処理を実行した後は、本ボーナス報知用処理を終了する。
<特定役報知用処理>
次に、ステップS1907にて実行される特定役報知用処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2301では、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2302にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2303にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として特定役当選であった場合であって、チャレンジモードやアタックモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2304にて、擬似前兆モードの抽選処理を実行する。擬似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(チャレンジモードの当選等)が報知される一方、擬似前兆モードでは、擬似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2304では、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。擬似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している特定役の種類に応じて擬似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも擬似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2305では、ステップS2304の処理結果に基づいて、擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2306にて、擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置101側のステップS808等に対応するものであり、1〜32のうちの1の擬似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。続くステップS2307では、ステップS2306にて決定した擬似前兆ゲーム数を、連続演出カウンタにセットする処理を行う。本実施形態では、前兆モードや擬似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや擬似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2307にて連続演出カウンタに擬似前兆ゲーム数を入力することで、擬似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2308では、各種フラグ格納エリア183aに擬似前兆モードであることを示す擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2309では、連続演出フラグをセットする。その後、特定役報知用処理を終了する。また、ステップS2301〜ステップS2303のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2305にて否定判定した場合は、そのまま特定役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図43)のステップS1911にて行われる連続演出設定処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2401では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS2402にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。続くステップS2403では、連続演出フラグをセットする。
ステップS2401にて否定判定した場合、又はステップS2403の処理を実行した後は、ステップS2404に進む。ステップS2404では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2405にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2406にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0〜3)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2407にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS2408に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2409にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の通常遊技用演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2407にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2410に進む。ステップS2410では、各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2411にて、擬似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の通常遊技用演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1〜3である場合に擬似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図55(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図55(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、擬似前兆モードの擬似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS2409又はステップS2411の処理を行った後は、ステップS2412にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2413にて連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2406若しくはステップS2412にて否定判定した場合、又はステップS2413の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
ステップS2404にて連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2414に進む。ステップS2414では、ボーナス中演出フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS2415にて、ボーナス中演出カウンタの減算処理を行う。具体的には、ボーナス中演出カウンタを1減算する処理を行う。続くステップS2416では、各種テーブル記憶エリア182aからボーナス用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2417にて、ボーナス用演出テーブルとボーナス中演出カウンタとから、対応するボーナス中演出の演出データを特定し、通常遊技用演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回のボーナス中演出として設定する処理を行う。ステップS2418では、ボーナス中演出カウンタが0であるか否かを判定する。ボーナス中演出カウンタが0である場合には、ステップS2419にてボーナス中演出フラグをクリアする処理を行う。その後、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置101側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42〜44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数のRT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することでRT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42〜44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する遊技状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、そのRT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
以上のような流れの遊技において、例えば、遊技に慣れていない遊技者にとっては、遊技状態の移行や表示モードの移行がどのように行われているかがわかりにくい等の理由から、遊技を存分に楽しむことができない可能性がある。そこで、本実施形態では、上記のような流れの遊技を、体験可能な特定モードが設けられている。
<特定モードの概要>
3ベットゲーム又は2ベットゲームとして設定されている通常遊技モードに対して、特定モードは、1ベットゲームとして設定されている。特定モードは、メダルを減らすことなく通常遊技モードの遊技性を擬似的に体験可能となっており、具体的には、1枚のメダル投入によって1ゲームを開始するとともに1ゲーム終了毎に1枚の払い出しが行われ、メダルの増減がないモードとなっている。言い換えると、特定モードは、全ての遊技結果がベット枚数に等しい枚数の払い出しとなるモードである。そして、上記通常遊技モードにおける遊技状態の移行(RT状態の移行)や表示モードの移行を、等枚払出の各遊技結果によって体験することが可能となっている。以下、特定モードの仕組みついて説明する。
既に説明したとおり、3ベットゲームでは直線ラインである右下がりラインL4が有効ラインとされる(図8(a))一方、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6が有効ラインとされる(図8(c))。そして、1ベットゲームとして実施される特定モードでは、主に3ベットゲームとして実施される通常遊技モードと、入賞となる図柄の組合せが異なっている。
より詳しくは、1ベットゲームにおける抽選結果が所定結果であり、当該所定結果に対応する所定の図柄組合せが有効ラインである折れ曲がりラインL6に停止する場合、1ベットゲームにおいては有効ラインではない右下がりラインL4に当該所定の図柄組合せとは異なる特定の図柄組合せが停止する。当該特定の図柄組合せは、3ベットゲームにおける抽選結果が特定結果であった場合に、当該特定結果の入賞が成立することとなる組合せとして設定されている。つまり、1ベットゲームにおいて所定結果の入賞が成立することとなる所定の図柄組合せが折れ曲がりラインL6に停止すると、3ベットゲームにおいては特定結果の入賞が成立することとなる特定の図柄組合せが右下がりラインL4に停止することになり、見た目上、3ベットゲームと1ベットゲームとで同じ図柄が同じ個所に停止しているものの、3ベットゲームでは特定結果入賞となるものであり、1ベットゲームでは所定結果入賞となるものであり、入賞する結果が異なっている。
例えば、図56(a1)に示すように、3ベットゲームにおいて、第1BB当選となり、有効ライン上に、「赤7」図柄、「赤7」図柄、「赤7」図柄が停止することで、第1BB入賞が成立する。1ベットゲームにおいては、第1BBに対応する抽選結果として特殊第1BB(第1PBB)が設けられており、当該特殊第1BB当選となった場合、有効ライン上に、「赤7」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄が停止することで、特殊第1BB入賞が成立するように、図柄の組合せが設定されている。この場合、図56(b1)に示すように、特殊第1BB入賞となる図柄の組合せが1ベットゲームの有効ラインである折れ曲がりラインL6に停止すると、3ベットゲームにおいて有効ラインとされる右下がりラインL4に、第1BB入賞となる図柄の組合せが停止する。但し、1ベットゲームにおいては右下がりラインL4は有効ラインではないため、上記のように第1BB入賞となる図柄の組合せが右下がりラインL4に停止しても第1BB入賞は成立しない。
例えば、図56(a2)に示すように、3ベットゲームにおいて、第26小役(スイカ)当選となり、有効ライン上に、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄が停止することで、第26小役入賞が成立する。1ベットゲームにおいては、第26小役に対応する抽選結果として第26P小役が設けられており、当該第26P小役当選となった場合、有効ライン上に、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「赤ベル」図柄が停止することで、第26P小役入賞が成立するように、図柄の組合せが設定されている。この場合、図56(b2)に示すように、第26P小役入賞となる図柄の組合せが1ベットゲームの有効ラインである折れ曲がりラインL6に停止すると、3ベットゲームにおいて有効ラインとされる右下がりラインL4に、第26小役入賞となる図柄の組合せが停止する。但し、1ベットゲームにおいては右下がりラインL4は有効ラインではないため、上記のように第26小役入賞となる図柄の組合せが右下がりラインL4に停止しても第26小役入賞は成立しない。
例えば、図56(a3)に示すように、3ベットゲームにおいて、第2小役(ベル)当選となり、有効ライン上に、「白ベル」図柄、「赤7」図柄、「赤7」図柄が停止することで、第2小役入賞が成立する。1ベットゲームにおいては、第2小役に対応する抽選結果として第2P小役が設けられており、当該第2P小役当選となった場合、有効ライン上に、「白ベル」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄が停止することで、第2P小役入賞が成立するように、図柄の組合せが設定されている。この場合、図56(b3)に示すように、第2P小役入賞となる図柄の組合せが1ベットゲームの有効ラインである折れ曲がりラインL6に停止すると、3ベットゲームにおいて有効ラインとされる右下がりラインL4に、第2小役入賞となる図柄の組合せが停止する。但し、1ベットゲームにおいては右下がりラインL4は有効ラインではないため、上記のように第2小役入賞となる図柄の組合せが右下がりラインL4に停止しても第2小役入賞は成立しない。
例えば、図56(a4)に示すように、3ベットゲームにおいて、第2小役(ベル)当選となり、有効ライン上に、「白ベル」、「赤7」図柄、「スイカ」図柄が停止することで、第2小役入賞が成立せずに所謂ベル取りこぼし目となる。この図柄の組合せは、移行出目である。1ベットゲームにおいて、第2P小役当選となった場合、有効ライン上に、「白ベル」図柄、「赤7」図柄、「赤ベル」図柄が停止することで、第2P小役入賞が成立せずに所謂ベル取りこぼし目となる。この場合、図56(b4)に示すように、第2P小役入賞とならずに所謂ベル取りこぼし目となる図柄の組合せが1ベットゲームの有効ラインである折れ曲がりラインL6に停止すると、3ベットゲームにおいて有効ラインとされる右下がりラインL4に、第2小役入賞とならずに所謂ベル取りこぼし目となる図柄の組合せ(移行出目)が停止する。
このように、特定モードでは、通常遊技モードとしての3ベットゲーム時に入賞成立となる出目と同じ出目で、3ベットゲーム時に入賞成立となる役とは異なる役が入賞成立する。
ここで、通常遊技モードの3ベットゲームにおいては直線ラインである右下がりラインL4が有効ラインとして設定される一方で、特定モードでは、折れ曲がりが生じるラインである折れ曲がりラインL6が有効ラインとして設定される。そして、入賞成立となる図柄の組合せが折れ曲がりが生じるラインに停止するよりも、一直線のラインに停止した方が遊技者が気付き易い、と考えられることから、例えば、図56(b1)のように、特定モードにおいて、有効ラインである折れ曲がりラインL6に第1PBB入賞となる「赤7」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄の組合せが停止したとしても、当該図柄の組合せよりも、右下がりラインL4に揃って停止している「赤7」図柄の方に先に目が行くものと考えられる。しかも、当該「赤7」図柄が右下がりラインL4に揃って停止する停止出目は、通常遊技モードにおいて第1BB入賞が成立する停止出目である。
そうすると、当該停止出目に馴染みのある遊技者からすると、特定モードにおいて、折れ曲がりラインL6に停止している第1PBB入賞の図柄の組合せが停止したとしても、有効ラインとしては設定されていない右下がりラインL4に停止している第1BB入賞の図柄の組合せに気を取られ、第1BB入賞が成立したと判断し得るものと考えられる。つまり、このような出目の設定により、特定モードにおいて、第1PBB入賞が成立する場合、第1PBB入賞ではなく第1BB入賞が成立したのでは、と思わせることができる。
同様に、図56(b2)のように、特定モードにおいて、有効ラインである折れ曲がりラインL6上に「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「赤ベル」図柄の組合せが停止していることよりも、特定モードにおいては有効ラインではない右下がりラインL4に「スイカ」図柄が揃って停止していることの方が目を引き易く、特定モードにおいて第26P小役入賞が成立する場合、第26P小役入賞ではなく第26小役入賞が成立しているのでは、と思わせることが可能となっている。
また、遊技者は、異なる図柄同士の組合せが入賞成立となる図柄の組合せとして設定されているよりも、同種の図柄が揃うことで入賞成立となる図柄の組合せとして設定されている方が入賞成立を気付き易いものと考えられる。その点、図56(a3)のように、通常遊技モードであっても、第2小役入賞が成立する図柄の組合せは、有効ライン上に「白ベル」図柄、「赤7」図柄、「赤7」図柄の組合せとして設定されているものの、当該停止出目においては、上ラインL1に同種の「ベル」図柄(「白ベル」図柄、「赤ベル」図柄)が揃って停止する。そうすると、当該第2小役入賞成立時においては、有効ラインである右下がりラインL4よりも上ラインL1に停止している図柄によって、第2小役としてベル役が入賞していると判断すると考えられる。特定モードにおいても、第2P小役入賞が成立する図柄の組合せは、有効ライン上に「白ベル」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄の組合せとして設定されているものの、当該入賞が成立する停止出目では、上記第2小役と同様に、上ラインL1上に同種の「ベル」図柄が揃って停止する。そうすると、第2P小役入賞が成立する場合、ベル役が入賞していると判断すると考えられる。
つまり、本実施形態では、直線ラインよりも折れ曲がりラインの方が遊技者に認識され易いし、同種の図柄が揃う入賞態様の方が異なる図柄の組合せの入賞態様よりも遊技者に認識され易いことを利用して、特定モードにおける停止出目をあたかも通常遊技モードの停止出目と判断させ、擬似的な遊技をよりリアルなものとして再現可能としている。
また、特定モードにおいて有効ラインとして設定される折れ曲がりラインL6と、通常遊技モードにおいて有効ラインとして設定される右下がりラインL4とは、左リール32L,中リール32Mにおいては共通の図柄停止位置(左リール32Lの上段、中リール32Mの中段)が設定されるとともに、右リール32Rにおいては異なる図柄停止位置(右リール32Rの下段及び中段)が設定されている。このようにすれば、特定モードと通常遊技モードとで当選する役及びその入賞態様を対応付ける際に、右リール32Rの停止図柄だけを異ならせればよい。よって、特定モードと通常遊技モードとの入賞態様の対応付けを比較的容易に行うことが可能となる。
さらに、特定モードにおける有効ラインと通常遊技モードにおける有効ラインとでは、ラインL1〜L6の重複が生じないように設定されている。これは、重複する有効ラインが設定される構成としてしまうと、当該重複する有効ラインに入賞となる図柄の組合せが停止した場合、特定モードと通常遊技モードとで停止出目が異なってしまい、せっかく上記のように停止出目を共通化させたのにもかかわらず、異なる停止出目で入賞成立することによって異なる役であることが明確に把握されてしまうからである。
次に、図57〜図59を参照しながら、特定モードにおける入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を説明する。
通常遊技モードにおける第1小役〜第32小役に対応する役として、特定モードでは第1P小役〜第32P小役が設定されている。
特定モードにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ図柄」と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第1P小役入賞となる。第1P小役入賞が成立した場合、1枚のメダル払出が行われる。第1P小役は、通常遊技モードにおける第1小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第1P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、左リール32Lの上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止し、中リール32Mの中段に「赤ベル」図柄が停止し、右リール32Rの下段に「赤ベル」図柄が停止する。すなわち、右下がりラインL4に「ベル」図柄が停止する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄、「チェリー」図柄、「BAR」図柄又は「白ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第2P小役入賞〜第17P小役入賞となる。第2P小役入賞〜第17P小役入賞が成立した場合、1枚のメダル払出が行われる。第2P小役〜第17P小役は、通常遊技モードにおける第2小役〜第17小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第2P小役入賞〜第17P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、左リール32Lの上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止し、中リール32Mの中段に「赤ベル」図柄が停止し、右リール32Rの下段に「赤ベル」図柄が停止する。すなわち、上ラインL1に「ベル」図柄が停止する。
なお、第2P小役〜第17P小役のうち、第2P小役、第3P小役、第6P小役及び第7P小役は同じ出目であり、第4P小役、第5P小役、第8P小役及び第9P小役は同じ出目であり、第10P小役、第11P小役、第14P小役及び第15P小役は同じ出目であり、第12P小役、第13P小役、第16P小役及び第17P小役は同じ出目となっている。すなわち、これら同じ出目同士の役は、特定モードにおいては同じ役となっている。但し、以下の説明においては、通常遊技モードとの比較の為それぞれが異なる役として説明する。
第18P小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは、1枚のメダル払出が行われる。第18P小役は、通常遊技モードにおける第18小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第18P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第18小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19P小役入賞となる。第19P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第19P小役は、通常遊技モードにおける第19小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第19P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第19小役入賞の図柄の組合せが停止する。
第20P小役〜第24P小役は、通常遊技モードにおける第20小役〜第24小役に対応するものであり、第20P小役入賞〜第24P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。なお、第20P小役及び第21P小役と、第22P小役及び第23P小役と、はそれぞれ同じ出目同士の役となっており、同じ役として扱われる。但し、通常遊技モードとの比較の為それぞれが異なる役として説明する。
第25P小役入賞は、第18P小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18P小役入賞の場合には、特殊第1BBや特殊第2BBであるPBBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「赤7」図柄又は「白7」図柄の組合せ)が、第25P小役入賞の場合には、PBB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る。第25P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第25P小役は、通常遊技モードにおける第25小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第25P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第25小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第26P小役入賞となる。第26P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第26P小役は、通常遊技モードにおける第26小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第26P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第26小役入賞の図柄の組合せが停止する。
第27P小役入賞は、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様であり、第27P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第27P小役は、通常遊技モードにおける第27小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第27P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第27小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合、第28P小役入賞となる。第28P小役入賞は、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第28P小役は、通常遊技モードにおける第28小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第28P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第28小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合、第29P小役入賞となる。第29P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第29P小役は、通常遊技モードにおける第29小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第29P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第29小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第30P小役入賞となる。第30P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第30P小役は、通常遊技モードにおける第30小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第30P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第30小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第31P小役入賞となる。第31P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第31P小役は、通常遊技モードにおける第31小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第31P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第31小役入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第32P小役入賞となる。第32P小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第32P小役は、通常遊技モードにおける第32小役に対応するものであり、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第32P小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第32小役入賞の図柄の組合せが停止する。
なお、第30小役〜第32小役と同様に、第30P小役〜第32P小役は、ボーナス中に当選し得る役である。
既に説明したとおり、通常遊技モードにおいて、メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞が設定されている。これに対して、特定モードにおける再遊技としては、第1再遊技入賞に対応させて特殊再遊技入賞が設定されている。そして、特定モードにおいて、第2再遊技入賞〜第8再遊技入賞に対応させた入賞としては、再遊技ではなく、入賞成立によって1枚のメダル払出が行われる小役として、第2リプ小役入賞〜第8リプ小役入賞が設定されている。
すなわち、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、特殊再遊技入賞となる。特殊再遊技入賞が成立した場合、再遊技として、メダルを投入することなく次ゲームの遊技が可能となる。特殊再遊技は、通常遊技モードにおける第1再遊技に対応するものであり、図60(a)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記特殊再遊技入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第1再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。なお、この場合、中ラインL2に「リプレイ」図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「BAR」図柄又は「スイカ」図柄と、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第2リプ小役入賞となる。第2リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第2リプ小役は、通常遊技モードにおける第2再遊技に対応するものであり、図60(b)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第2リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第2再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。なお、この場合、右上がりラインL5に「リプレイ」図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第3リプ小役入賞となる。第3リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第3リプ小役は、通常遊技モードにおける第3再遊技に対応するものであり、図60(c)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第3リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第3再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
第4リプ小役は、通常遊技モードにおける第4再遊技に対応するものである。第4リプ小役入賞が成立すると、1ベットモードでは1枚のメダル払出が行われる。そして、図60(d)〜図60(g)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第4リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第4再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄若しくは「白7」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合、又は、左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄若しくは「白7」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第5リプ小役入賞となる。第5リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第5リプ小役は、通常遊技モードにおける第5再遊技に対応するものであり、図60(h)及び図61(a)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第5リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第5再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄、「青年」図柄又は「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第6リプ小役入賞となる。第6リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第6リプ小役は、通常遊技モードにおける第6再遊技に対応するものであり、図61(b)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第6リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第6再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第7リプ小役入賞となる。第7リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第7リプ小役は、通常遊技モードにおける第7再遊技に対応するものであり、図61(c)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第7リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第7再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第8リプ小役入賞となる。第8リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第8リプ小役は、通常遊技モードにおける第8再遊技に対応するものであり、図61(d)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第3リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、第3再遊技入賞の図柄の組合せが停止する。
通常遊技モードにおける、第1BB入賞、第2BB入賞、CB入賞に対応させて、特定モードにおいては、第1PBB入賞(特殊第1BB入賞)、第2PBB入賞(特殊第2BB入賞)、PCB入賞(特殊CB入賞、SB入賞)が設けられている。
第1PBB入賞は、第1BB入賞に対応するものであり、上記のとおり、左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第1PBB入賞となり、ボーナス成立として、遊技状態が特殊ボーナス状態に移行する。また、左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合、又は左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第2PBB入賞となり、ボーナス成立として、遊技状態が特殊ボーナス状態に移行する。左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、PCB入賞となり、ボーナス成立として、遊技状態が特殊CB状態に移行する。なお、本実施形態では、PCBには当選しないように設定されており、PCB入賞は成立しない。
通常遊技モードにおける移行出目に対応させた停止出目として、特定モードでは特殊移行出目が設定されている。左リール32Lの「赤ベル」図柄若しくは「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄、「BAR」図柄、「白ベル」図柄若しくは「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインとしての折れ曲がりラインL6上に停止した場合、又は左リール32Lの「赤ベル」図柄若しくは「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「スイカ」図柄若しくは「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、特殊移行出目とされる。特殊移行出目が停止する場合、図61(e)及び図61(f)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記特殊移行出目となる図柄の組合せが停止する場合、右下がりラインL4には、移行出目の図柄の組合せが停止する。
その他、特定モードでは、通常遊技モードにおける役とは対応しない役として、第1リプ小役と外れ小役とが設けられている。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、第1リプ小役入賞となる。第1リプ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。図61(g)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記第1リプ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、基本的には、上ラインL1に、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が揃って停止する。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が有効ラインである折れ曲がりラインL6上に停止した場合には、外れ小役入賞となる。外れ小役入賞が成立した場合、1ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。図61(h)に示すように、特定モードの有効ラインである折れ曲がりラインL6に上記外れ小役入賞となる図柄の組合せが停止する場合、各直線ラインL1〜L5には、いずれの図柄も揃って停止せず、バラケ目となる。
特定モードにおける抽選テーブルについて、図62を参照しながら説明する。ここで、特定モードにおいては、通常遊技モードのように遊技状態として各RT状態は設定されておらず、通常遊技状態とボーナス状態(特殊ボーナス状態)とが設定されている。図62の抽選テーブルは、特定モードにおける通常遊技状態中に参照される抽選テーブルである。
ちなみに、通常遊技モードにおける各RT状態中に特定モードの遊技が実施される場合であっても、特定モードにおける通常遊技状態用の抽選テーブルが参照され得る。また、特定モードにおける通常遊技状態中に通常遊技モードの遊技が実施される場合は、通常遊技モードにおける各RT状態用の抽選テーブルが参照され得る。
特定モード用の抽選テーブルでは、インデックス値IV=1〜49についてはいずれもポイント値PVとして0が設定されており、インデックス値IV=1〜49において当選フラグがセットされない(ステップS305にて肯定判定しない)。なお、図では、インデックス値IV=1〜49について省略している。
インデックス値IV=50では、当選役として外れ小役と第1リプ小役が設定されている。インデックス値IV=51は、通常遊技モードにおける通常リプレイ(IV=1)に対応するものであり、当選役として特殊再遊技が設定されている。インデックス値IV=52〜55は、通常遊技モードにおける第1昇格リプレイ1〜4(IV=2〜5)に対応するものであり、特殊第1昇格リプレイ1〜4と称される。当選役としては、第1リプ小役、第3リプ小役や第6リプ小役〜第8リプ小役に加えて、外れ小役が設定されている。インデックス値IV=56〜58は、通常遊技モードにおける転落リプレイ1〜3(IV=6〜8)に対応するものであり、特殊転落リプレイ1〜3と称される。当選役としては、第1リプ小役、第2リプ小役や第6リプ小役〜第7リプ小役に加えて、外れ小役が設定されている。インデックス値IV=59,60は、通常遊技モードにおける第2昇格リプレイ1,2(IV=9,10)に対応するものであり、特殊第2昇格リプレイ1,2と称される。当選役としては、第1リプ小役及び第4リプ小役や第5リプ小役に加えて、外れ小役が設定されている。インデックス値IV=61,62は、通常遊技モードにおけるBARリプレイ1,2(IV=11,12)に対応するものであり、特殊BARリプレイ1,2と称される。当選役としては、第1リプ小役及び第3リプ小役や第6リプ小役〜第8リプ小役に加えて、外れ小役が設定されている。インデックス値IV=63〜99は、通常遊技モードにおける各小役及びボーナス(IV=13〜49)に対応しており、それぞれ対応する当選役が設定されている。
図62に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、特殊リプレイに当選となる確率(IV=51の際に当選となる確率)は約7.3分の1、特殊強チェリーに当選となる確率(IV=63の際に当選となる確率)は約263分の1、特殊弱チェリーに当選となる確率(IV=64の際に当選となる確率)は約183分の1である。特殊スイカに当選となる確率(IV=65の際に当選となる確率)は約154分の1、特殊チャンスAに当選となる確率(IV=66の際に当選となる確率)は約252分の1、特殊チャンスBに当選となる確率(IV=67の際に当選となる確率)は約252分の1である。特殊中段ベルに当選となる確率(IV=68の際に当選となる確率)は約32800分の1、特殊不問ベルに当選となる確率(IV=69の際に当選となる確率)は約65500分の1である。特殊順押しベル1,特殊順押しベル2,特殊挟み押しベル1,特殊挟み押しベル2に当選となる確率(IV=70〜73の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、特殊中押しベル1,特殊中押しベル2,特殊右押しベル1,特殊右押しベル2に当選となる確率(IV=74〜77の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。特殊強チェリー重複1に当選となる確率(IV=81の際に当選となる確率)は約1770分の1、特殊強チェリー重複2に当選となる確率(IV=82の際に当選となる確率)は約4680分の1、特殊弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=83の際に当選となる確率)は約3280分の1、特殊弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=84の際に当選となる確率)は約6550分の1である。特殊スイカ重複1に当選となる確率(IV=85の際に当選となる確率)は約3280分の1、特殊スイカ重複2に当選となる確率(IV=86の際に当選となる確率)は約6550分の1である。特殊チャンスA重複1,特殊チャンスA重複2,特殊チャンスB重複1,特殊チャンスB重複2に当選となる確率(IV=87〜90の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。特殊中段ベル重複1,特殊中段ベル重複2に当選となる確率(IV=91,92の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1PBB,第2PBBに単独当選となる確率(IV=93,94の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。
すなわち、特定モードにおいて、特殊リプレイ、特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊スイカ、特殊チャンスA,B、特殊中段ベル,特殊不問ベル、特殊順押しベル1,2、特殊挟み押しベル1,2、特殊中押しベル1,2、特殊右押しベル1,2、特殊強チェリー重複1,2、特殊弱チェリー重複1,2、特殊スイカ重複1,2、特殊チャンスA重複1,2、特殊チャンスB重複1,2、特殊中段ベル重複1,2、第1PBB、第2PBBに当選する確率は、通常遊技モードにおける通常遊技状態中に、通常リプレイ、強チェリー、弱チェリー、スイカ、チャンスA、チャンスB、中段ベル、不問ベル、順押しベル1,2、挟み押しベル1,2、中押しベル1,2、右押しベル1,2、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2、第1BB,第2BBに当選する確率と同じである。
なお、上記各特殊役を通常遊技モードの各役と同じ当選確率としたが、完全に同じ確率ではなくてもよく、若干異なる確率であってもよい。この場合、遊技者が異なる当選確率であることを認識できない程度の確率同士であるとよい。
また、特定モードにおいて図62に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、上記各役の他に、特殊第1昇格リプレイ1〜4,特殊転落リプレイ1〜3,特殊第2昇格リプレイ1,2,特殊BARリプレイ1,2や、外れ目1枚役(以下、「特殊押し順リプレイ」という)が当選する。具体的には、特殊第1昇格リプレイ1〜4に当選となる確率(IV=52〜55の際に当選となる確率)は約8.2分の1、特殊転落リプレイ1〜3に当選となる確率(IV=56〜58の際に当選となる確率)は約8.2分の1、特殊第2昇格リプレイ1,2に当選となる確率(IV=59,60の際に当選となる確率)は約8.2分の1、特殊BARリプレイ1,2に当選となる確率(IV=61,62の際に当選となる確率)は約8.2分の1である。そして、外れ目1枚役に当選となる確率(IV=50の際に当選となる確率)は約35分の1である。
既に説明したとおり、特定モードにおいては、PCBは当選しない。また、特定モードにおいては、通常遊技状態においていずれの役にも当選しない外れの確率は0であり、いずれかの役に必ず当選する。
すなわち、本実施形態の特定モードでは、通常遊技モードにおける各役と対応する役が同じ確率で当選するとともに、通常遊技モードにおいてRT状態が移行することで当選可能となる役に対応する役(特殊第1昇格リプレイ1〜4,特殊転落リプレイ1〜3,特殊第2昇格リプレイ1,2,特殊BARリプレイ1,2、以下、これらをまとめて「特殊移行役」という)も特定モードでは通常遊技状態において当選する。
上記のとおり、特殊移行役の当選役には、いずれも、外れ小役が含まれるように設定されている。特殊移行役に当選している場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって、外れ小役入賞が成立するか、他のリプ小役入賞が成立するかが異なっている。
図63は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。
図63(b)に示すように、特殊第1昇格リプレイ1〜4に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、外れ小役入賞、第1リプ小役入賞,第3リプ小役入賞のいずれかが必ず成立し、ストップスイッチ42〜44の操作順序によっていずれの小役入賞が成立するかが異なる。図63(c)に示すように、特殊転落リプレイ1〜3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、外れ小役入賞,第1リプ小役入賞,第2リプ小役入賞のいずれかが必ず成立し、ストップスイッチ42〜44の操作順序によっていずれの小役入賞が成立するかが異なる。また、特殊第2昇格リプレイ1,2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、外れ小役入賞,第4リプ小役入賞,第5リプ小役入賞のいずれかが必ず成立し、ストップスイッチ42〜44の操作順序によっていずれの小役入賞が成立するかが異なる。図63(d)に示すように、特殊BARリプレイ1,2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、外れ小役入賞,第1リプ小役入賞,第6リプ小役入賞〜第8リプ小役入賞のいずれかが必ず成立し、ストップスイッチ42〜44の操作順序によっていずれの小役入賞が成立するかが異なる。
これら、特殊第1昇格リプレイ1〜4、特殊転落リプレイ1〜3、特殊第2昇格リプレイ1,2、特殊BARリプレイ1,2に当選した場合において、ストップスイッチ42〜44を左から順に操作した場合には、いずれも外れ小役入賞が成立するように操作順序と入賞態様とが関係づけられている。つまり、特定モードでは、通常遊技状態においてこれらの特殊移行役に当選した場合であっても、左から順にストップスイッチ42〜44の操作が行われている限り、各種リプ小役入賞ではなく外れ小役入賞が成立するように設定されており、これら特殊移行役に当選しても、ストップスイッチ42〜44の操作順序が合わない限り、各種リプ小役入賞は成立しない。言い換えると、これら特殊移行役に当選した場合であって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が合えば、各種リプ小役入賞を成立させることが可能となっている。
その他、特定モードにおける外れ目1枚役には、当選役として外れ小役が含まれるように設定されており、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって、外れ小役入賞が成立するか、第1リプ小役入賞が成立するかが異なっている。
具体的には、図63(a)に示すように、外れ目1枚役に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、外れ小役入賞,第1リプ小役入賞のいずれかが必ず成立し、ストップスイッチ42〜44の操作順序によっていずれの小役入賞が成立するかが異なる。
外れ目1枚役においても、ストップスイッチ42〜44を左から操作した場合には、外れ小役入賞が成立するように操作順序と入賞態様とが関係づけられている。つまり、特定モードでは、通常遊技状態において外れ目1枚役に当選した場合において、左から順にストップスイッチ42〜44の操作が行われている限り、外れ小役入賞が成立し、操作順序が合わない限り、第1リプ小役入賞は成立しない。言い換えると、外れ目1枚役に当選した場合であって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が合えば、第1リプ小役入賞を成立させることが可能となっている。
また、特定モードにおける特殊押し順ベル(特殊順押しベル1,2,特殊挟み押しベル1,2,特殊中押しベル1,2,特殊右押しベル1,2)は、通常遊技モードと同様に、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立するベルが異なるとともに、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
すなわち、図64に示すように、例えば特殊中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2P小役入賞又は第5P小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1P小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2P小役入賞又は第5P小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。そして、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって対応する入賞が成立しない場合には、特殊移行出目が折れ曲がりラインL6に停止することとなる。
<遊技モードの切換演出>
通常遊技モードと特定モードとは、ゲームが行われていない状況(各リール32L,32M,32Rが停止している状況)で、遊技者が、第2演出スイッチ67を操作することで切換可能となっている。この場合、第2演出スイッチ67の操作に基づいて、通常遊技モードと特定モードとの切換演出が行われる。
特定モードに切り換えられる場合、例えば、図65(a)に示すように、特定モード切換時演出として、特定モードを示す「フリーモード」という文字表示と、当該特定モードが練習用のモードであることを理解させるための表示として、例えば、女の子のキャラクタによる「私たちと練習よ!!」という、吹き出し付きのセリフが表示される。その他、特定モード切換時演出では、再度の第2演出スイッチ67の操作によって通常遊技モードに復帰することを教示する表示が行われる。
通常遊技モードに切り換えられる場合、例えば、図65(b)に示すように、通常遊技モード切換時演出として、通常遊技モードを示す「通常モード」という文字表示と、第2演出スイッチ67の操作によって特定モードに切り換えられることを教示する表示が行われる。
上記のように、通常遊技モードと特定モードとの表示上の切り換えは、サブ側の表示制御装置81に接続された第2演出スイッチ67によって行われる。本スロットマシン10では、主制御装置101側から表示制御装置81へは各種コマンド等による情報の出力が行われる一方で、表示制御装置81側から主制御装置101へは情報の出力は行われない。これは、主に遊技者の利益に関与する処理を行う主制御装置101への情報入力を極力減らすことによって、不正に利益を享受しようとする行為を行わせにくくするためのものである。そのため、表示制御装置81側で遊技モードの切換演出を行ったか否かは、主制御装置101側では特定しておらず、主制御装置101側では、あくまでベット数に応じて抽選テーブルや有効ラインの切り換えを行うにとどまる。このようにすることで、遊技者の利益に関与する当否判定(抽選処理)等が行われる主制御装置101側の処理負荷を大幅に増加させることなく、通常遊技モードと特定モードとの異なる遊技モードを実現可能としている。
<1枚ベット時の主制御装置101側の処理の説明>
ベット数が1枚である場合の主制御装置101側の処理の流れを説明する。
通常処理(図15)においては、ステップS204の開始待ち処理を行った後、ステップS205にてベット数が規定数であるか否かの判定を行う。ステップS205にて肯定判定する場合とは、ベット数が遊技状態に応じた規定数に達していると判断される場合であり、本スロットマシン10では、遊技状態がボーナス状態である場合を除き、ベット枚数が1枚である場合又は3枚である場合に規定数に達していると判定する。つまり、ステップS205では、表示制御装置81側で切換演出を行っているか否かに関わらず、1ベットモードの特定モードの実行を許容している。
ステップS206のモード移行報知用処理では、図35に示すように、前兆ゲーム数が0でなければ(ステップS1101:NO)、そのまま本報知用処理が終了される。前兆ゲーム数のカウントについては、後に説明するが、ベット数が1枚である場合にはカウントされないようになっている。そのため、特定モードで遊技中に通常遊技モードにおける前兆ゲーム数が減算されてしまう事象が回避されている。また、前兆ゲーム数が0であれば(ステップS1101:YES)、ベット数に関わらず、チャレンジモード開始コマンドやアタック当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンドの出力設定が行われる(ステップS1105、ステップS1110、ステップS1114)。そのため、通常遊技モードで遊技されていた前ゲームで前兆ゲーム数が0となった場合には、次ゲームのベット数に関わらずベット時にそのことの報知が確実に行われ、例えば通常遊技モードにおいてアタックモード等に当選していた場合には、それを認識したうえで、特定モードの遊技を行うことが可能となっている。
通常処理においてステップS207にてセットするベットコマンドには、今回開始するゲームのベット数の情報が含まれている。つまり、第1クレジット投入スイッチ56が操作されて3枚のベットが行われたことの情報、第2クレジット投入スイッチ57が操作されて1枚のベットが行われたことの情報、第3クレジット投入スイッチ58が操作されて2枚のベットが行われたことの情報、のいずれかの情報が含まれている。今回は、1枚ベットの遊技であるため、ステップS207にてセットするベットコマンドには、1枚のベットが行われたことの情報が含まれている。
スタートレバー41が操作されると(ステップS208:YES)、ステップS209にて有効ラインの設定処理が行われる。今回は1ベットゲームであるため、折れ曲がりラインL6を有効ラインとして設定し、他のラインL1〜L5については有効ラインとして設定しない。
ステップS211の抽選処理では、図16に示すように、ステップS302にて、今回のベット数に応じた特定モード用の抽選テーブル(図62)を取得する。そして、ステップS303〜ステップS308の当否判定用の処理を当該抽選テーブルに基づいて行う。つまり、ベット数に応じて用いる抽選テーブルが異なるだけで、ベット数にかかわらず当否判定用は共通の処理にて行われる。
ちなみに、通常遊技モードにおいて参照される抽選テーブル(図17等)では、インデックス値IV=50〜99について、いずれもポイント値PVとして0が設定されている。そのため、特定モードにおいて通常遊技モードの各役に当選することがないだけでなく、通常遊技モードにおいて特定モード用の各特殊役に当選することもないように設定されている。
ステップS310の抽選結果対応処理では、1枚ベット時においては、特定役(強チェリー、弱チェリー、スイカ、チャンスA,B、中段ベル、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2)や、押し順役(第1昇格リプレイ1〜4、転落リプレイ1〜3、第2昇格リプレイ1,2、BARリプレイ1,2からなる「押し順リプレイ」や、順押しベル1,2、挟み押しベル1,2、中押しベル1,2、右押しベル1,2からなる「押し順ベル」)に当選することはない。そのため、1枚ベット時においては、図31に示す、第1特定役処理、第2特定役処理、第3特定役処理、押し順役処理のいずれの処理も行われない。また、特化ゾーン用処理でも、アタックモードの上乗せ抽選処理における上乗せ抽選テーブルでは、1枚ベット時には当選しない役に対して上乗せゲーム数が設定されている。そのため、当該特化ゾーン用処理を1枚ベットで行ってもゲーム数の上乗せは発生しない。ちなみに、特化ゾーンの継続ゲーム数のカウントは1枚ベット時には行われないため、仮に特化ゾーン中に特定モードで遊技が行われたとしても、特化ゾーンの継続ゲーム数には影響がない。
抽選処理(図16)において、抽選結果対応処理を行った後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする処理を行う。抽選結果コマンドには、ベット数にかかわらず、今回の抽選結果の情報がセットされる。そのため、1枚ベット時においては、IV=50〜99(図62)にて当選する各種特殊役のいずれかの情報が今回の抽選結果コマンドに含まれる。
通常処理(図15)において、抽選処理を実行した後は、リール制御処理(ステップS212)が行われる。リール制御処理では、ベット数に関わらず、回転開始用の処理(ステップS401〜ステップS402)や、回転停止用の処理(ステップS403〜ステップS412)を行い、全リール停止した場合には(ステップS411:YES)、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理では、入賞成立役が当選フラグと対応していることを条件として、入賞成立役に対応する枚数のメダル払出の設定を行う。1枚ベット時においては、各入賞成立役と対応付けられた特典(図57〜図59)としていずれも1枚のメダル払出の設定を行う。
入賞結果対応処理では、ステップS1301のゲーム数管理処理(図39)において、ステップS1401にてベット数が特定数としての1である場合には、各処理(ステップS1402〜ステップS1427)を行うことなく本管理処理を終了する。そのため、1枚ベット時には、前兆ゲーム数の減算処理や、チャレンジモード継続数の減算処理、アタックモード継続数の減算処理、VBモード継続数の減算処理、特化ゾーン継続数の減算処理が行われない。また、1枚ベット時には第3〜第5再遊技入賞や第7再遊技入賞は成立しないため、ステップS1302、ステップS1308、ステップS1314の各処理で否定判定して、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
リール制御処理(図18)において、入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて入賞結果コマンドをセットする処理を行う。入賞結果コマンドには、ベット数に関わらず、今回の入賞結果の情報がセットされる。そのため、1枚ベット時においては、第1P小役〜第32P小役、特殊再遊技、第1リプ小役〜第8リプ小役、第1PBB、第2PBB、PCB、特殊移行出目、外れ小役のいずれかの入賞結果の情報が今回の入賞結果コマンドに含まれる。
通常処理(図15)において、メダル払出処理(ステップS213)では、1枚ベット時の各特典とされる1枚のメダル払出を行う。ステップS214のRT状態処理(図21)では、1枚ベット時においては、移行出目や第2〜第5再遊技入賞のいずれも成立しないため、各RT設定フラグの処理を行わない。つまり、1枚ベット時においてRT状態は移行しない。
ステップS215のボーナス状態処理(図26)では、ボーナス中の上限払出数の設定数が入賞するボーナスに応じて異なっている。具体的には、ステップS612にて判定する特殊BBとは、第1PBB又は第2PBBを示し、これらのボーナスは、1枚ベット時のみ当選するボーナスである。ステップS612にて今回入賞したボーナスが特殊BBであると判定した場合、ステップS614にて残払出数を24としてセットする。なお、第1BBや第2BBと第1PBBや第2PBBとで上限払出数を異ならせている理由については後に詳細に説明する。
ボーナス状態処理において、終了判定処理(図40)では、ステップS1501にてベット数に関わらず小役入賞の有無が判定され、残払出数から今回の払出数の減算処理(ステップS1502)が行われる。1枚ベット時のボーナス状態中は、第29P小役〜第31P小役入賞が成立し、それぞれ1枚のメダル払出が行われる。つまり、1枚ベット時においては、ボーナス状態中であってもメダルの増加は期待できず、メダルの減少も発生しない。そして、残払出数が0となることで(ステップS1504:YES)、ボーナス終了コマンドのセットが行われる(ステップS1505)。かかる処理は、3枚ベット時と同様である。
但し、1枚ベット時においては第1PBB、第2PBB入賞時及びボーナス状態中に各種モード当選フラグ、各種上乗せフラグはセットされないため、前兆コマンドや上乗せコマンドをセットすることなく、終了判定処理を終了する。
ここで、ベット数に関わらず、各状態において一の契機で当選して持ち越せるボーナスは1つのみであり、1つのボーナスが当選している状態では他のボーナスが当選することはないように設定されている。より具体的には、ベット数に関わらず、各状態においていずれかのBBに当選している場合には他のBBには当選しないように設定されている。そのため、3枚ベット時において、第1BBに当選している状況又は第1BB入賞に基づくボーナス状態では、第1BBはもちろん、第2BBの抽選は行われないし、第2BBに当選している状況又は第2BB入賞に基づくボーナス状態では、第2BBはもちろん、第1BBの抽選は行われない。また、1枚ベット時において、第1PBBに当選している状況又は第1PBB入賞に基づくボーナス状態では、第1PBBはもちろん、第2PBBの抽選は行われないし、第2PBBに当選している状況又は第2PBB入賞に基づくボーナス状態では、第2PBBはもちろん、第1PBBの抽選は行われない。
さらに、3枚ベット時において、第1BBや第2BBに当選している状況又は第1BB入賞や第2BB入賞に基づくボーナス状態では、1枚ベットにてゲームを行っても、第1PBBや第2PBBの抽選は行われない。逆に、1枚ベット時において、第1PBBや第2PBBに当選している状況又は第1PBB入賞や第2PBB入賞に基づくボーナス状態では、3枚ベットにてゲームを行っても、第1BBや第2BBの抽選は行われない。
したがって、本スロットマシン10では、各BBが重複して当選することはなく、ボーナス状態の重複も生じない。
以上のように、1枚ベット時の遊技においては、主制御装置101からは基本的には、1枚のベットが行われたことの情報を含むベットコマンド、1枚ベット時の抽選結果の情報を含む抽選結果コマンド、1枚ベット時の入賞結果の情報を含む入賞結果コマンド、が表示制御装置81へ出力される。表示制御装置81側では、これらの各コマンドに基づいて、通常遊技モードにおける遊技を擬似的に体験させるための報知用の処理を行う。
<1枚ベット時の表示制御装置81側の処理の説明>
特定モードにおいては、通常遊技モードにおける表示モードを擬似的に体験させる。具体的には、特定モードでは、通常遊技モードにおけるチャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのそれぞれを、擬似的な表示用チャレンジモード、表示用アタックモード、表示用VBモード、表示用特化ゾーンとして体験させる。これら表示用の各モードは、1枚ベット時の抽選結果や入賞結果に基づいて移行させる。
具体的には、表示用チャレンジモードは、特殊特定役(特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊スイカ、特殊チャンスA,B、特殊中段ベル、特殊強チェリー重複1,2、特殊弱チェリー重複1,2、特殊スイカ重複1,2、特殊チャンスA重複1,2、特殊チャンスB重複1,2、特殊中段ベル重複1,2)当選に基づいて行われる移行抽選に当選することで移行する。
また、表示用アタックモードも、上記特殊特定役当選に基づいて行われる移行抽選に当選することで移行可能となる。但し、表示用アタックモードは、当該移行抽選に当選している場合であって、且つ第3リプ小役入賞が成立した場合に移行する。
表示用VBモードは、表示用アタックモード中に、上記特殊特定役に当選した場合に行われる移行抽選に当選することで移行可能となる。但し、表示用VBモードは、当該移行抽選に当選している場合であって、且つ第4,第5リプ小役入賞が成立した場合に移行する。
また、表示用特化ゾーンは、表示用VBモード中に、特殊BARリプレイ当選し、且つ第7リプ小役入賞が成立すると移行する。
以下、主にこれら表示用の各モード移行を可能とする、ベット数が1枚である場合の表示制御装置81側の処理の流れを説明する。
表示制御装置81側の1枚ベット時の処理としては、大別して、ベット時演出設定処理(図43)における特定モード用ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理(図44)における特定モード用開始時演出設定処理、停止時演出設定処理(図46)における特定モード用停止時演出設定処理がある。以下、それぞれ説明する。
<特定モード用ベット時演出設定処理>
先ず、特定モード用ベット時演出設定処理について、図66のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、本演出設定処理は、受信したベット時コマンドが、特定枚数(1)に対応するベットコマンドであった場合(ステップS1801:YES)に実施される処理である。
特定モード用ベット時演出設定処理は大別して、特定モード開始用の処理(ステップS2501〜ステップS2506)と、モード移行の報知用処理(ステップS2507〜ステップS2521)と、により構成されている。
すなわち、特定モード開始用の処理としては、先ず、ステップS2501にて、各種フラグ格納エリア183aに特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。特定モードフラグは、第2演出スイッチ67の操作に基づいてセットされるフラグであり、CPU181は当該特定モードフラグがセットされている状態を特定モードとして特定する。セットされてない場合、ステップS2502にて、開始時コマンドを受信したか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作に基づいて主制御装置101から出力される抽選結果コマンド等である。
ステップS2502にて開始時コマンドを受信していると判定する場合とは、ベット時コマンドとして判定したベットコマンドが1枚ベットに対応するものであって、且つ特定モードに切り換えられることなくスタートレバー41の開始操作が行われた場合である。具体的には、例えば、通常遊技モードにて第1BB等に当選し、次ゲーム以降で、1枚ベットにて第1BB入賞を成立させようとする行為が該当する。この場合、ステップS2503にてその他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2503では、例えば、各クレジット投入スイッチ56〜58の内蔵ランプをベット操作に基づいて消灯させる処理などを行う。
ステップS2502にて開始時コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2504に進み、切換ボタンとしての第2演出スイッチ67の操作があったか否かを判定する。第2演出スイッチ67の操作がなされていなければ、ステップS2502に戻る。第2演出スイッチ67の操作がなされた場合、ステップS2505にて、ボーナス状態中、又はボーナス持越し状態中であるか否かを判定する。本実施形態では、これらボーナス状態やボーナス持越し状態中においては、通常遊技モードと特定モードとの切換を不可としており、ステップS2505にてこれらの状態中であると判定した場合には、ステップS2502に戻る。つまり、これらの状態において、ベット操作後の切換ボタンの操作は無効とされている。ステップS2505にてこれらの状態ではないと判定した場合には、ステップS2506にて、特定モードフラグをセットする。
ステップS2501にて特定モードフラグがセットされている場合、又はステップS2506にて特定モードフラグをセットした後は、ステップS2507以降のモード移行の報知用処理を行う。モード移行の報知用処理は、主制御装置101側のモード移行報知用処理(図35)に対応するものである。
すなわち、ステップS2507では、表示前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。表示前兆ゲーム数とは、特定モードにおける擬似的な前兆モードの継続ゲーム数を示す。表示前兆ゲーム数のカウントは、後述する特定モード用停止時演出設定処理にて行われ、1ゲーム消化する度に表示前兆ゲーム数が1ずつ減算される。
表示前兆ゲーム数が0である場合、ステップS2508にて各種フラグ格納エリア183aに表示用チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用チャレンジモード当選フラグは、主制御装置101側のチャレンジモード当選フラグに対応するものであり、特定モード用開始時演出設定処理において特殊特定役当選時に行われる移行抽選を経てセットされるフラグである。表示用チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS2509にて、表示用チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS2510にて、各種フラグ格納エリア183aに表示用チャレンジモードフラグをセットする。表示用チャレンジモードフラグは、主制御装置101側のチャレンジモードフラグに対応するものである。ステップS2511では、表示用チャレンジモード開始演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。
この場合、表示制御装置81では、ROM182の通常遊技用演出データ記憶エリア182bからチャレンジモード開始演出用の画像データを取得するとともに、ROM182の識別常用用演出データ記憶エリア182cから識別表示用の画像データを取得する。そして、当該チャレンジモード開始演出用の画像データに対して識別表示用の画像データをつけ加えたうえで、表示用チャレンジモード開始演出用の画像データとして設定する。
表示用チャレンジモード開始演出は、図79(a)に示すように、チャレンジモード開始演出と概ね同様の演出である。相違点としては、表示用チャレンジモード開始演出では、補助表示部65の表示画像に、特定モードを表す「フリー」という識別表示用の画像データとしてのスタンプ65aが存在し、当該スタンプ65aがチャレンジモード開始演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。つまり、表示用チャレンジモード開始演出は、通常遊技用演出データ記憶エリア182bから取得されるチャレンジモード開始演出用の画像データに対して、識別常用用演出データ記憶エリア182cから取得される識別表示用のスタンプ65aの画像データが付け加えられた演出となっている。
上記のように、表示用チャレンジモード開始演出と、チャレンジモード開始演出とでは、識別表示としてのスタンプ65aの有無という相違点が存在する。これにより、表示用チャレンジモード開始演出が表示された場合に、今回の遊技モードが特定モードであることを遊技者は明確に把握することができる。この場合、表示用チャレンジモード開始演出は、チャレンジモード開始演出用の演出データを利用して、演出データの作成が行われる。これにより、表示用チャレンジモード開始演出用の演出データを別途記憶しておく構成と比較して、記憶容量の削減を図ることができる。
なお、他の表示用の演出を行う際の演出データの作成についても、上記と同様であるため、その説明を省略する。
続くステップS2512では、表示用チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、各種カウンタエリア183bに設けられた表示用チャレンジモード継続カウンタに表示用チャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。表示用チャレンジモード継続カウンタは、主制御装置101側のチャレンジモード継続カウンタに対応するものであり、表示用チャレンジモードの継続ゲーム数の初期値は、チャレンジモードの継続ゲーム数の初期値と同じ値が設定されている。
ステップS2508にて表示用チャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2513にて表示用アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタックモード当選フラグは、主制御装置101側のアタックモード当選フラグに対応するものであり、特定モード用開始時演出設定処理において特殊特定役当選時に行われる移行抽選を経てセットされるフラグである。表示用アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS2514にて、表示用アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS2515にて、各種フラグ格納エリア183aに表示用アタック用報知フラグをセットする。表示用アタック用報知フラグは、主制御装置101側のアタック用報知フラグに対応するものであり、表示用アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、第3リプ小役入賞を成立可能とするためのフラグである。その後、ステップS2516にて表示用アタックモード当選報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。
表示用アタックモード当選報知演出は、図78(a)に示すように、アタックモード当選報知演出と概ね同様の演出である。相違点としては、表示用アタックモード当選報知演出では、補助表示部65の表示画像に、スタンプ65aが存在し、当該スタンプ65aがアタックモード当選報知演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS2513にて表示用アタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2517にて表示用VBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用VBモード当選フラグは、主制御装置101側のVBモード当選フラグに対応するものであり、特定モード用開始時演出設定処理において特殊特定役当選時に行われる移行抽選を経てセットされるフラグである。表示用VBモード当選フラグがセットされている場合、ステップS2518にて、表示用VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS2519にて、各種フラグ格納エリア183aに表示用VB用報知フラグをセットする。表示用VB用報知フラグは、主制御装置101側のVB用報知フラグに対応するものであり、表示用VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、第4,第5リプ小役入賞を成立可能とするためのフラグである。その後、ステップS2520にて表示用VBモード当選報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。
表示用VBモード当選報知演出は、図78(b)に示すように、VBモード当選報知演出と概ね同様の演出である。相違点としては、表示用VBモード当選報知演出では、補助表示部65の表示画像に、スタンプ65aが存在し、当該スタンプ65aがVBモード当選報知演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS2507にて表示用前兆モードが0ではない場合、ステップS2517にて表示用VBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS2512、ステップS2516及びステップS2520のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2521にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。
<特定モード用開始時演出設定処理>
次に、特定モード用開始時演出設定処理について、図67のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、本演出設定処理は、受信した開始時コマンドが、特定枚数(1)に対応する抽選結果コマンドであった場合(ステップS1901:YES)に実施される処理である。
ステップS2601では、上記特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。特定モードフラグがセットされていない場合には、そのまま本演出設定処理を終了する。すなわち、第2演出スイッチ67の操作によって遊技モードが特定モードに切り換えられることなく開始された1枚ベット時のゲームでは、開始時演出が設定されない。
ステップS2601にて特定モードフラグがセットされていると判定した場合、ステップS2602に進む。ステップS2602以降の処理は、以下のように構成されている。ステップS2602:特定モード用当選役対応処理、ステップS2603:特定モード用表示モード設定処理、ステップS2604:特定モード用ボーナス報知用処理、ステップS2605:特定モード用連続演出設定処理、ステップS2606:その他の開始時演出の設定処理。なお、特定モード用表示モード設定処理は、通常遊技モードにおける表示モード設定処理(ステップS1903)と同様の処理であり、表示用各種モード対応フラグに基づいて、現状の特定モードにおける表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65等の制御を行う。
以下、特定モード用当選役対応処理について説明し、特定モード用ボーナス報知用処理及び特定モード用連続演出設定処理については連続演出等に関するものであるため、特定モード用停止時演出設定処理を説明した後にそれぞれ説明する。
<特定モード用当選役対応処理>
特定モード用当選役対応処理は、主制御装置101側の抽選結果対応処理(図31)に相当するものである。
すなわち、図68に示すように、ステップS2701では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回の抽選結果が、特殊特定役であるか否かを判定する。特殊特定役である場合には、ステップS2702にて、現状の特定モードにおける表示モードが表示用チャレンジモード、表示用アタックモード、表示用VBモード、表示用特化ゾーンのいずれでもない、表示用通常モードであるか否かを判定する。ステップS2702にて肯定判定した場合、ステップS2703にて、表示用アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2703にて否定判定した場合には、ステップS2704にて、特定モード用第1特定役処理を実行する。
また、ステップS2702にて表示用通常モードではないと判定した場合、又はステップS2703にて表示用アタックモード当選フラグがセットされていると判定した場合は、ステップS2705にて現状の特定モードにおける表示モードが表示用アタックモードであるか否かを判定する。表示用アタックモードである場合には、ステップS2706にて表示用VBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用VBモード当選フラグがセットされていない場合には、ステップS2707にて特定モード用第2特定役処理を実行する。
ステップS2705にて表示用アタックモードではないと判定した場合、又はステップS2706にて表示用VBモード当選フラグがセットされていると判定した場合は、ステップS2708にて特定モード用第3特定役処理を実行する。
ステップS2702、ステップS2707及びステップS2708のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2709にて、特定モード用特定役報知用処理を実行する。特定モード用特定役報知用処理は、通常遊技モードにおける特定役報知用処理に相当するものであり、連続演出に関するものであるため、後に説明する。
また、ステップS2701にて特殊特定役当選ではないと判定した場合は、ステップS2710にて、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回の抽選結果が、特殊押し順役(「特殊押し順ベル」、及び「特殊押し順リプレイ」)であるか否かを判定する。特殊押し順役である場合には、ステップS2711にて特定モード用押し順役処理を実行する。
ステップS2710にて否定判定した場合、又はステップS2709若しくはステップS2711の処理を実行した後は、ステップS2712にて表示用特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。表示用特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS2713にて特定モード用特化ゾーン用処理を行う。ステップS2712にて否定判定した場合、又はステップS2713の処理を実行した後は、本当選役対応処理を終了する。
<特定モード用第1特定役処理>
本処理は、主制御装置101側の第1特定役処理(図32)に対応するものである。
すなわち、図69に示すように、ステップS2801にて、表示用チャレンジモード中か否かの判定を行う。ステップS2801にて否定判定した場合には、ステップS2802にて、各種テーブル記憶エリア182aから表示用アタックモード抽選用の通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS2801にて肯定判定した場合には、ステップS2803にて、各種テーブル記憶エリア182aから表示用アタックモード抽選用のチャレンジモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャレンジモード用テーブルとは、主制御装置101側の通常遊技モード用に設けられているテーブルと同様であり、強チェリーの移行当選率が特殊強チェリーの移行当選率に置き換えられ、弱チェリーの移行当選率が特殊弱チェリーの移行当選率に置き換えられ、、、、といったように、主制御装置101側のテーブルにおける各役に1枚ベット時に当選する役(このテーブルでは、各特定役に各特殊特定役)が置き換えられて設けられている。これは、他の特定モード用のテーブルでも同様である。
ステップS2802又はステップS2803にて表示用アタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS2804にて表示用アタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタを各種カウンタエリア183bから取得し、ステップS2802又はステップS2803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、表示用アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS2805では、ステップS2804の処理結果に基づいて、表示用アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。表示用アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS2806にて、表示用アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。
続くステップS2807では、ボーナスに当選しているかを判定する。ステップS2807にて否定判定した場合、ステップS2808にて、表示用前兆ゲーム数の抽選処理を行う。ステップS2808では、1〜32のうちから1の表示用前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。ステップS2809では、ステップS2808の処理結果に基づいて、各種カウンタエリア183bの表示用前兆カウンタに表示用前兆ゲーム数を入力する処理を行う。表示用前兆カウンタは1ベットゲームが1ゲーム実施される度に1ずつ減算される。
ステップS2810では、表示用前兆フラグを各種フラグ格納エリア183aにセットする処理を実行する。ステップS2807にて肯定判定した場合、又はステップS2810の処理を実行した後は、本特定役処理を終了する。
ステップS2805にて表示用アタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS2811にて、表示用チャレンジモード抽選処理を実行する。表示用チャレンジモード抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用チャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得する。表示用チャレンジモード抽選用のテーブルは、主制御装置101側のチャレンジモード抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS2812では、ステップS2811の処理結果に基づいて、表示用チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。表示用チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS2813にて、表示用チャレンジモードであるか否かを判定する。表示用通常モードである場合、ステップS2814にて、各種フラグ格納エリア183aに表示用チャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS2815では、ボーナスに当選しているか否かを判定し、当選していない場合には、ステップS2816にて表示用前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS2817にて表示用前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS2818にて表示用前兆フラグをセットする処理を実行してから、第1特定役処理を終了する。ステップS2815〜ステップS2818の処理は、ステップS2807〜ステップS2810に対応するものである。
ステップS2813にて表示用チャレンジモード中に再度表示用チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS2819〜ステップS2823にて、表示用チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS2819では、ボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS2820に進み、表示用チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。上乗せゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得する。表示用チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、主制御装置101側のチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS2821では、表示用チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、表示用チャレンジモード継続カウンタに、ステップS2820により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS2822にて、表示用上乗せ演出の設定を行う。表示用上乗せ演出としては、上記通常遊技モードにおける上乗せ演出と概ね同様の演出であり、補助表示部65の表示画像として、通常遊技モードの上乗せ演出における表示画像に対して上記スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられる。なお、ステップS2822では、表示用上乗せ演出の設定を行うにとどまり、表示用上乗せ演出の実行は、停止時演出設定処理において行われる。これは、他の上乗せ演出の設定処理についても同様である。
ステップS2822の処理を実行した後は、本特定役処理を終了する。また、ステップS2819にて否定判定した場合には、ステップS2823にて表示用チャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、本特定役処理を終了する。
<特定モード用第2特定役処理>
本処理は、主制御装置101側の第2特定役処理(図33)に対応するものである。
すなわち、図70に示すように、ステップS2901では、表示用アタックモードのランクを把握する処理を行う。特定モードにおいても、表示用アタックモードは、第1表示用アタックモード〜第4表示用アタックモードの4つのランクが設けられており、各ランクで表示用VBモードへの移行確率が異なっている。ステップS2901は、現状の表示用アタックモードのランクが第1表示用アタックモード〜第4表示用アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS2902では、ステップS2901で把握した表示用アタックモードのランクに応じた表示用VBモード抽選テーブルを、各種テーブル記憶エリア182aから取得する。表示用VBモード抽選テーブルは、主制御装置101側のVBモード抽選テーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS2903では、ステップS2902にて取得したテーブルと、各種カウンタエリア183bから取得した抽選用のカウンタとを用いて、表示用VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS2904にて、ステップS2903の抽選結果が、表示用VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。
ステップS2904にて肯定判定した場合、ステップS2905にて各種フラグ格納エリア183aに表示用VBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS2906〜ステップS2909にて、ステップS2807〜ステップS2810と同様に、表示用前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。
ステップS2904にて、表示用VBモード抽選処理の結果が表示用VBモード当選ではないと判定した場合、ステップS2910に進む。ステップS2910では、表示用アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得する。表示用昇格抽選用のテーブルは、主制御装置101側の昇格抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS2911では、ステップS2910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS2912にて、表示用ランクフラグを昇格先のランクに対応させてセットする表示用アタックモードの昇格処理を行う。その後、ステップS2913にて、表示用昇格演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。表示用昇格演出では、通常遊技モードの昇格演出における表示画像に対して上記スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられる。
ステップS2911にて表示用昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS2913の処理を実行した後は、ステップS2914〜ステップS2920にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS2914では、表示用アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用アタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得する。表示用アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、主制御装置101側のアタックモード上乗せ抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
そして、ステップS2915にて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していないと判定した場合は、そのまま本特定役処理を終了する。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS2916にて、ボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS2917に進み、表示用アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得する。表示用アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、主制御装置101側のアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS2918では、表示用アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、表示用アタックモード継続カウンタに、ステップS2917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS2919にて、表示用上乗せ演出の設定を行う。ステップS2919の処理を実行した後は、本特定役処理を終了する。また、ステップS2916にて否定判定した場合には、ステップS2920にて表示用アタックモード上乗せフラグをセットしてから、本特定役処理を終了する。
<特定モード用第3特定役処理>
本処理は、主制御装置101側の第3特定役処理(図34)に対応するものである。
すなわち、図71に示すように、ステップS3001では、表示用アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS2914の処理と同様である。
ステップS3002では、ステップS3001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS3003にて、ボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS3004に進み、表示用アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS3005にて表示用アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS3006にて表示用上乗せ演出を設定してから、本特定役処理を終了する。ステップS3003〜ステップS3006の処理は、ステップS2916〜ステップS2919の処理と同様である。
ステップS3002にて否定判定した場合には、そのまま本特定役処理を終了する。また、ステップS3003にてボーナスに当選していると判定した場合には、ステップS3007にて表示用アタックモード上乗せフラグをセットしてから、本特定役処理を終了する。
<特定モード用押し順役処理>
本処理は、主制御装置101側の押し順役処理(図37)に対応するものである。
すなわち、図72に示すように、ステップS3101では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回の抽選結果が特殊第1昇格リプレイ1〜4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS3101にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1リプ小役、第3リプ小役及び外れ小役のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS3102に進み、表示用アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。
表示用アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS3103にて、表示用アタックモードフラグがセットされているか否か、すなわち表示用アタックモード、表示用VBモード、表示用上乗せ特化ゾーンの何れかであるか否かを判定する。表示用アタックモードフラグがセットされている場合には、ステップS3104にて、第3リプ小役の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1リプ小役、第3リプ小役及び外れ小役のうち、第3リプ小役入賞に対応する操作順序を報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する(図63(b))。操作順序の報知演出においても、通常遊技モードの操作順序の報知演出の表示画像に対して上記スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられる。
ステップS3103にて表示用アタックモード中であると判定した場合には、ステップS3105に進み、第1リプ小役、第3リプ小役及び外れ小役のうち、第1リプ小役入賞に対応する操作順序の報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する(図63(b))。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3102にて表示用アタック用報知フラグがセットされていない場合、操作順序の報知を行わずに、そのまま本押し順役処理を終了する。この場合、例えば、左リール32Lから停止操作が行われると、外れ小役入賞が成立する。
ステップS3101にて特殊第1昇格リプレイ1〜4ではないと判定した場合、ステップS3106にて、今回の抽選結果が特殊転落リプレイ1〜3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS3106にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1リプ小役、第2リプ小役及び外れ小役のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS3107にて、表示用アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS3105にて、第1リプ小役の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1リプ小役、第2リプ小役及び外れ小役のうち、第1リプ小役に対応する操作順序の報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する(図63(b))。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3107にて表示用アタック用報知フラグがセットされていない場合、操作順序の報知を行わずに、そのまま本押し順役処理を終了する。この場合、例えば、左リール32Lから停止操作が行われると、第1リプ小役入賞、第2リプ小役入賞及び外れ小役入賞のいずれかが成立する。
ステップS3106にて特殊転落リプレイ1〜3ではないと判定した場合、ステップS3108にて、今回の抽選結果が特殊第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS3108にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1リプ小役、第4リプ小役、第5リプ小役及び外れ小役のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS3109にて、表示用アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS3110にて、表示用VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。
表示用VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS3111にて第4リプ小役又は第5リプ小役の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1リプ小役、第4リプ小役、第5リプ小役及び外れ小役のうち、第4リプ小役又は第5リプ小役入賞に対応する操作順序の報知演出が行われるように、補助表示部65等を制御する(図63(c))。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3110にて否定判定した場合とは、表示用アタックモードであって、且つ表示用VBモードに当選していないことを意味する。この場合、ステップS3105にて第1リプ小役の押し順報知用の処理を実行してから、本押し順役処理を終了する。また、ステップS3109にて否定判定する場合、操作順序の報知を行わずに、そのまま本押し順役処理を終了する。この場合、例えば、左リール32Lから停止操作が行われると、外れ小役入賞が成立する。
ステップS3108にて特殊第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS3112にて、今回の抽選結果が特殊BARリプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS3112にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1リプ小役、第6〜第8リプ小役及び外れ小役のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS3113にて、表示用アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS3114にて表示用VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタック用報知フラグがセットされており、且つ表示用VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS3115にて、第6リプ小役〜第8リプ小役の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1リプ小役、第6〜第8リプ小役及び外れ小役のうち、第6リプ小役入賞〜第8リプ小役入賞に対応する操作順序を報知する(図63(d))。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3114にて否定判定した場合には、ステップS3105にて第1リプ小役の押し順報知用の処理を実行してから、本押し順役処理を終了する。一方、ステップS3114にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。この場合、例えば、左リール32Lから停止操作が行われると、外れ小役入賞が成立する。
ステップS3114にて特殊BARリプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS3116にて、今回の抽選結果が特殊押し順ベル当選であるか否かを判定する。特殊押し順ベル当選である場合、ステップS3117にて、表示用アタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタックモードフラグがセットされており、現状、表示用アタックモード、表示用VBモード及び表示用上乗せ特化ゾーンの何れかである場合には、ステップS3118にて第1P小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図64)。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3116にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
ステップS3115にて特殊押し順ベル当選ではないと判定した場合、ステップS3119にて、今回の抽選結果が外れ目1枚役であるか否かを判定する。ステップS3119にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1リプ小役又は外れ小役が入賞する場合である。この場合、ステップS3120にて、表示用アタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタックモードフラグがセットされている場合には、ステップS3121にて第1リプ小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図64)。その後、本押し順役処理を終了する。
ステップS3120にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。この場合、例えば、左リール32Lから停止操作が行われると、外れ小役入賞が成立する。
<特定モード用特化ゾーン用処理>
本処理は、主制御装置101側の特化ゾーン処理(図41)に相当するものである。
すなわち、図73に示すように、ステップS3201にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS3202では、表示用アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS3203では、表示用アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS3204にて、表示用上乗せ演出の設定を行ってから、特定モード用特化ゾーン用処理を終了する。ステップS3202〜ステップS3204の処理は、ステップS2917〜ステップS2919の処理と同様である。但し、ステップS3202の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS2917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている。
<特定モード用停止時演出設定処理>
次に、特定モード用停止時演出設定処理について、図74のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、本演出設定処理は、受信した停止時コマンドが、特定枚数(1)に対応する入賞結果コマンドであった場合(ステップS2101:YES)に実施される処理である。
特定モード用停止時演出設定処理は、ステップS3301の特定モード用ゲーム数管理処理と、ステップS3302の特定モード用入賞結果対応処理と、ステップS3303に特定モード用ボーナス終了処理とによって構成されている。以下、それぞれ説明する。
<特定モード用ゲーム数管理処理>
本処理は、主制御装置101側のゲーム数管理処理(図39)に相当するものである。
すなわち、図75に示すように、ステップS3401にて、ボーナスに当選している状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS3401にて肯定判定した場合、ステップS3402にて、表示用チャレンジモードフラグ、表示用アタックモードフラグ、表示用VBモードフラグ、表示用特化ゾーンフラグ等をクリアしてから、本ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS3401にて否定判定した場合、ステップS3403にて、表示用前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS3404にて、表示用前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS3403にて表示用前兆ゲーム数が0である場合(表示用前兆モードではない場合)、又はステップS3404の処理を実行した後は、ステップS3405〜ステップS3427にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS3405では、表示用チャレンジモードであるか否かを判定する。表示用チャレンジモードである場合には、ステップS3406に進み、表示用チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行う。そして、ステップS3407にて、表示用チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま本管理処理を終了する。0である場合には、ステップS3408にて表示用チャレンジモードフラグをクリアし、ステップS3409にて表示用チャレンジモード終了演出を行うよう、補助表示部65等を制御する。
表示用チャレンジモード終了演出は、図79(b)に示すように、チャレンジモード終了演出と概ね同様の演出である。表示用チャレンジモード終了演出では、補助表示部65におけるチャレンジモード終了演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS3405にて表示用チャレンジモードではないと判定した場合、ステップS3410にて、表示用アタックモードであるか否かを判定する。表示用アタックモードである場合には、ステップS3411に進み、表示用アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行う。そして、ステップS3412にて、表示用アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま本管理処理を終了する。0である場合には、ステップS3413にて表示用アタックモードフラグをクリアし、ステップS3414にて表示用アタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS3415にてアタックモード終了演出を行うよう、補助表示部65等を制御する。
表示用アタックモード終了演出は、図80(b)に示すように、アタックモード終了演出と概ね同様の演出である。表示用アタックモード終了演出では、補助表示部65におけるアタックモード終了演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。なお、表示用アタックモード中のゲーム数や獲得枚数の表示については後に説明する。
ステップS3410にて表示用アタックモードではないと判定した場合、ステップS3416に進み、表示用VBモードであるか否かを判定する。表示用VBモードである場合には、ステップS3417にて、表示用上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。表示用上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS3418にて表示用VBモード継続カウンタを1減算する処理を行う。そして、ステップS3419にて、表示用VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま本管理処理を終了する。0である場合には、ステップS3420にて表示用VBモードフラグをクリアし、ステップS3421にて表示用VB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS3422にて表示用VBモード終了演出を行うよう、補助表示部65等を制御する。
表示用VBモード終了演出は、図81(b)に示すように、VBモード終了演出と概ね同様の演出である。表示用VBモード終了演出では、補助表示部65におけるVBモード終了演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。なお、表示用VBモード中のゲーム数や獲得枚数の表示については後に説明する。
ステップS3417にて、表示用上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS3423に進み、表示用特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行う。そして、ステップS3424にて、表示用特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS3425にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS3426にて表示用特化ゾーン終了演出を行うよう、補助表示部65等を制御する。表示用特化ゾーン終了演出は、特化ゾーン終了演出と概ね同様の演出であり、他の表示用の演出と同様に、特化ゾーン終了演出の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS3407、ステップS3412、ステップS3419、ステップS3416若しくはステップS3424にて否定判定した場合、又はステップS3409、ステップS3415、ステップS3422若しくはステップS3426の処理を実行した後は、ステップS3427に進む。ステップS3427では、上乗せ報知用処理を実行する。かかる処理では、設定済みの表示用上乗せ演出(ステップS2822、ステップS2919、ステップS3006等)を実行するように、補助表示部65等を制御する。表示用上乗せ演出については、上述したとおりである。ステップS3427の処理を実行した後は、本管理処理を終了する。
<特定モード用入賞結果対応処理>
本処理は、主制御装置101側の入賞結果対応処理(図38)に相当するものである。
すなわち、図76に示すように、ステップS3501にて、今回の停止結果が、第3リプ小役入賞が成立しているか否かを判定する。第3リプ小役入賞が成立している場合、ステップS3502にて、表示用アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS3503にて、表示用アタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示用アタックモードであるため、そのまま、本対応処理を終了する。一方、表示用アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS3504にて、表示用アタックモードフラグをセットする。続くステップS3505では、表示用アタックモード開始演出を行うように、補助表示部65等を制御する。
表示用アタックモード開始演出は、図80(a)に示すように、アタックモード開始演出と概ね同様の演出である。表示用アタックモード開始演出では、補助表示部65におけるアタックモード開始演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。
その後、ステップS3506にて、表示用アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、表示用アタックモード継続カウンタに表示用アタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。表示用アタックモード継続カウンタは、主制御装置101側のアタックモード継続カウンタに対応するものであり、表示用アタックモードの継続ゲーム数の初期値は、アタックモードの継続ゲーム数の初期値と同じ値が設定されている。ステップS3506の処理を行った後は、本対応処理を終了する。
ステップS3501にて、第3リプ小役入賞が成立していないと判定した場合、ステップS3507に進む。ステップS3507では、今回の停止結果として、第4,第5リプ小役入賞が成立しているか否かを判定する。第4,第5リプ小役入賞が成立している場合、ステップS3508にて、表示用VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS3509にて、表示用VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。表示用VBモードフラグがセットされている場合は、既に表示用VBモードであるため、そのまま本対応処理を終了する。一方、表示用VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS3510にて、表示用VBモードフラグをセットする処理を行う。その後、ステップS3511にて、表示用VBモード開始演出を行うように、補助表示部65等を制御する。
表示用VBモード開始演出は、図81(a)に示すように、VBモード開始演出と概ね同様の演出である。表示用VBモード開始演出では、補助表示部65におけるVBモード開始演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。
その後、ステップS3512にて、表示用VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、表示用VBモード継続カウンタに表示用VBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば60)をセットする。表示用VBモード継続カウンタは、主制御装置101側のVBモード継続カウンタに対応するものであり、表示用VBモードの継続ゲーム数の初期値は、VBモードの継続ゲーム数の初期値と同じ値が設定されている。ステップS3512の処理を行った後は、本対応処理を終了する。
ステップS3507にて、第4,第5リプ小役入賞が成立していないと判定した場合、ステップS3513にて、今回の停止結果として、第7リプ小役入賞が成立しているか否かを判定する。第7リプ小役入賞が成立している場合、ステップS3514にて、表示用VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。表示用VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS3515にて、表示用特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。その後、ステップS3516にて、表示用特化ゾーン開始演出を行うように、補助表示部65等を制御する。
表示用特化ゾーン開始演出は、図82に示すように、特化ゾーン開始演出と概ね同様の演出である。表示用特化ゾーン開始演出では、補助表示部65における特化ゾーン開始演出の表示画像の画像データに対して、スタンプ65aが手前側に存在するように付け加えられている。を行うように、補助表示部65等を制御する。
その後、ステップS3517にて表示用特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、表示用特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。表示用特化ゾーン継続カウンタは、主制御装置101側の特化ゾーン継続カウンタに対応するものであり、表示用特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値は、特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値と同じ値が設定されている。ステップS3517の処理を実行した後は、本対応処理を終了する。また、ステップS3513又はステップS3514にて否定判定した場合は、そのまま本対応処理を終了する。
<特定モード用ボーナス終了処理>
本処理は、主制御装置101側の終了判定処理(図40)に相当するものである。
すなわち、図77に示すように、ステップS3601にて、ボーナス終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドは、主制御装置101側の終了判定処理におけるステップS1505にてセットされるコマンドである。ボーナス終了コマンドを受信していない場合には、そのまま本終了処理を終了する。
ボーナス終了コマンドを受信している場合、ステップS3602にて、表示用アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS3603にて表示用前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS3604にて表示用前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS3605にて表示用前兆フラグのセットを行う。これらステップS3603〜ステップS3605の処理は、ステップS2808〜ステップS2810の処理と同様である。ステップS3605の処理を実行した後は、本終了処理を終了する。
ステップS3602にて表示用アタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS3606にて、表示用チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS3603〜ステップS3605の表示用前兆モード用の処理を行ってから、本終了処理を終了する。ステップS3606にて表示用チャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS3607にて表示用VBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。表示用VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS3603〜ステップS3605の表示用前兆モード用の処理を行ってから、本終了処理を終了する。
ステップS3607にて表示用VBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS3608に進む。ステップS3608では、表示用アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。表示用アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS3609にて表示用アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS3610にて表示用アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS3611にて表示用上乗せ演出の設定を行う。これらステップS3609〜ステップS3611の処理は、ステップS2917〜ステップS2919の処理と同様である。但し、ステップS3611で設定する表示用上乗せ演出は、当該タイミングにて実行されるものである。ステップS3611の処理を実行した後は、本終了処理を終了する。
ステップS3608にて表示用アタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS3612にて、表示用チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。表示用チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS3613にて表示用チャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS3614にて表示用チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS3615にて表示用上乗せ演出の設定を行う。これらステップS3613〜ステップS3615の処理は、ステップS2820〜ステップS2822の処理と同様である。但し、ステップS3615で設定する表示用上乗せ演出は、当該タイミングにて実行されるものである。ステップS3612にて否定判定した場合、又はステップS3615の処理を実行した後は、本終了処理を終了する。
<各遊技モードの遊技の流れ>
以上のように、本実施形態では、3ベットモード若しくは2ベットモードにて実施される通常遊技モードを、1ベットモードにて擬似的に体験可能となっている。そこで、図83〜図86を参照しながら、各遊技モードの流れと相違点を説明する。図83及び図84は通常遊技モードの遊技の流れを示し、図85及び図86は特定モードの遊技の流れを示している。
通常遊技モードにおいて、遊技状態が通常遊技状態や第1RT状態である場合、表示モードは基本的には通常モードとなっている。この状況であるta1のタイミングで、特定役に当選(入賞)した場合、チャレンジモードやアタックモードへの表示モードの移行抽選が行われる。例えば、アタックモードへの移行抽選に当選した場合、前兆モードを経て、ta2のタイミングで、補助表示部65等によりアタックモード当選報知演出が行われる。アタックモード当選報知演出が行われた後は、補助表示部65等により押し順報知が実行されるようになり、押し順役に当選した場合には、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われる。
ta3のタイミングで第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合、上記のように押し順報知が実行されるようになっているため、第3再遊技入賞が成立するように押し順報知が行われる。その結果、第3再遊技入賞が成立して、補助表示部65等によりアタックモード開始演出が行われる。
ちなみに、アタックモード当選報知演出が行われた後、アタックモード開始演出が行われるまでの間の状態は、アタックモードの準備中の状態であり、押し順役の報知が行われ、且つ遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合である。この場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚減少することを期待できる。一方、第2再遊技入賞が成立して、アタックモードの準備中の状態から、アタックモードへ移行すると、押し順役の報知が行われ、且つ遊技状態が第2RT状態へ移行する。この場合、1ゲーム毎にメダルが約1.90枚増加することを期待でき、準備中の状態よりも多くのメダルを獲得可能となる。そのため、アタックモード当選報知演出が行われた後は、より早期にアタックモードへ移行させた方が遊技者にとっては有利となる。一方、なかなか第1昇格リプレイ1〜4に当選したかった場合等は、せっかくアタックモードへの移行が確定しているのにも関わらず、徐々にメダルが減少してしまう可能性がある。そこで、アタックモードの当選報知が行われた後(より具体的には、アタックモードに当選している状態後)は、特定役当選によってアタックモードの継続ゲーム数の上乗せが発生し得る構成としている。そのため、仮にアタックモードへの移行がなかなか行われなかった場合であっても、その間のゲームを存分に楽しませることが可能となる。
ta3のタイミングでアタックモードが開始されると、遊技状態は第2RT状態となり、押し順リプレイの当選確率が第1RT状態や通常遊技状態よりも高くなる。例えば、ta4のタイミングで転落リプレイ1〜3に当選した場合、アタックモード中は第1再遊技入賞が成立する押し順報知が行われる。そのため、アタックモード中は第2再遊技入賞によってRT状態が転落してしまう事象の発生が回避されている。また、アタックモード中に押し順ベルに当選した場合にも、ベル入賞が成立する押し順報知が行われる。そのため、押し順ベル取りこぼしによって移行出目が停止してRT状態が転落してしまう事象の発生も回避されている。
アタックモード中であるta5のタイミングで特定役に当選(入賞)した場合、VBモードへの表示モードの移行抽選やアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選が行われる。例えば、VBモードへの移行抽選に当選した場合、前兆モードを経て、ta6のタイミングで、補助表示部65等によりVBモード当選報知演出が行われる。VBモード当選報知演出が行われた後は、補助表示部65等によりVBモード用の押し順報知が実行されるようになり、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合には、第4,第5再遊技入賞を成立させることが可能な押し順報知が行われるようになる。
ta7のタイミングで第2昇格リプレイ1,2に当選した場合、上記のように押し順報知が実行されるようになっているため、第4,第5再遊技入賞が成立するように押し順報知が行われる。例えば、第4再遊技入賞が成立すると、補助表示部65等によりVBモード開始演出が行われる。
ちなみに、VBモード当選報知演出が行われた後、VBモード開始演出が行われるまでの間の状態は、VBモードの準備中の状態であり、押し順役の報知が行われ、且つ遊技状態が第2RT状態である場合である。この場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。しかも、VBモード当選報知演出が行われた後、VBモード開始演出が行われるまでのゲームでは、アタックモードの継続ゲーム数の減算がストップする。そのため、例えば、第4,第5再遊技入賞が成立可能となる押し順報知が行われているのにも関わらず、その押し順報知に従わずに、第1再遊技入賞を成立させると、VBモードを開始させないようにしてアタックモードの継続ゲーム数を減らさずに遊技が行われる可能性がある。そこで、例えば、VBモード当選報知演出が行われた後、VBモード開始演出が行われるまでは、押し順報知に従わないストップスイッチ42〜44の操作が行われた場合、所定の罰則を付す構成としてもよい。所定の罰則とは、アタックモードの継続ゲーム数を減算したり、アタックモードのランクを降格させたり、アタックモードを終了させたりする構成が考えられる。また、VBモードを第2RT状態にて行う構成として、アタックモードとVBモードとで遊技状態の移行が発生しない構成としてもよい。この場合、第4,第5再遊技入賞を経ずにVBモードを開始させることが可能となり、VBモード当選報知演出の実行ゲームとVBモード開始演出の実行ゲームとの差をなくすことができる。
VBモード中においては、第3RT状態となるため、BARリプレイ1,2に当選する可能性がある。BARリプレイ1,2に当選した場合であって、且つ、BAR揃い抽選に当選した場合には、第7再遊技入賞(中段BAR揃い)を成立させることが可能となり、第7再遊技入賞により特化ゾーンへ移行する。特化ゾーンは、特化ゾーンの継続ゲーム数が0となるまで継続し、0となることでVBモードに復帰する。
ta8のタイミングで、VBモードの継続ゲーム数が0となると、補助表示部65等によりVBモード終了演出が行われる。VBモードが終了すると、表示モードはアタックモードに移行する。RT状態は未だ第3RT状態であるものの、BARリプレイ1,2に当選した場合に、第6〜第8再遊技入賞成立となる押し順報知が行われないため、第3再遊技入賞が成立する可能性が生じる。ta9のタイミングで第3再遊技入賞が成立すると、遊技状態は第2RT状態に移行する。
ta10のタイミングで、アタックモードの継続ゲーム数が0となると、補助表示部65等によりアタックモード終了演出が行われる。アタックモードが終了すると、表示モードはアタックモードから通常モードに移行する。RT状態は未だ第2RT状態であるものの、転落リプレイ1〜3に当選した場合であって第2再遊技入賞が成立した場合、又は押し順ベルに当選した場合であってベル取りこぼしが発生した場合(移行出目が停止した場合)には、遊技状態は第1RT状態に移行する。
これに対して、特定モードにおいては、遊技状態の移行は行われない。以下では、例えば、遊技状態が通常遊技モードにおける通常遊技状態である状況で特定モードが実施された場合について説明する。
表示用通常モードであるtb1のタイミングで、特殊特定役に当選(入賞)した場合、表示用チャレンジモードや表示用アタックモードへの移行抽選が行われる。この場合、特殊特定役の停止出目が、特定役の停止出目と同じ出目となっているため、遊技者は、通常遊技モードで特定役当選した場合におけるチャレンジモードやアタックモードへの移行抽選を、特定モードにおいて擬似的に体験することができる。
例えば、tb1のタイミングで当選した特殊特定役で、表示用アタックモードへの移行抽選に当選した場合、表示用前兆モードに移行する。tb2のタイミングで表示用アタックモード確定報知演出が行われると、補助表示部65等により押し順報知が実行されるようになる。
tb3のタイミングで特殊第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合、上記のように押し順報知が実行されるようになっているため、第3リプ小役入賞が成立させることが可能となる押し順報知が行われる。その結果、第3リプ小役が入賞して、補助表示部65等により表示用アタックモード開始演出が行われて、表示用アタックモードが開始される。
この場合、表示用アタックモードの開始契機となる第3リプ小役入賞の停止出目が、通常遊技モードにおけるアタックモードの開始契機となる第3再遊技入賞の停止出目と同じ出目となっている。そのため、遊技者は、第3再遊技入賞によりアタックモードが開始されることを、第3リプ小役を入賞させることによって擬似的に体験することが可能となる。また、アタックモード開始演出と、表示用アタックモード開始演出とは、補助表示部65による表示内容が、見た目上ほぼ同じ内容となっている。そのため、当該開始演出が行われることによっても、アタックモードが開始されることを擬似的に体験することができる。
一方で、アタックモード開始演出と、表示用アタックモード開始演出とでは、スタンプ65aの有無という相違点が存在する。そのため、例えば、遊技ホールの管理者が、いずれの遊技モードで遊技を行っているかを容易に確認することができるし、また例えば、このような擬似的な体験を写真等に収めようとした場合、どうしてもスタンプ65aが写りこむことになり、擬似的な体験ではなく、実際の通常遊技モードでの体験を望むきっかけともなり得る。当該スタンプ65aを表示させたことの効果は、他の表示用演出についても同様である。
ちなみに、表示用アタックモード当選報知演出が行われた後、表示用アタックモード開始演出が行われるまでの状態は、表示用アタックモード準備中の状態であり、特殊押し順役の報知が行われる。但し、特殊転落リプレイ1〜3、特殊第2昇格リプレイ1,2又は特殊BARリプレイ1,2に当選した場合においては、表示用アタックモードではないことを条件に押し順報知が行われないため、外れ小役が成立し得る。つまり、特殊第1昇格リプレイ1〜4当選時及び特殊押し順ベル当選時に押し順報知が行われる。一方、tb3のタイミングで表示用アタックモードが開始されると、例えばtb4のタイミングで、特殊転落再遊技1〜3に当選した場合には、第1リプ小役入賞を成立させることが可能な押し順報知が行われ、特殊第2昇格リプレイ1,2に当選した場合にも、第1リプ小役入賞を成立させることが可能な押し順報知が行われる。そればかりか、表示用アタックモードが開始されると、外れ目1枚役当選時にも、第1リプ小役入賞を成立させることが可能な押し順報知が行われる。そのため、第3リプ小役入賞が成立して表示用アタックモードが開始されることによって、あたかもリプレイの当選確率が向上していることを、擬似的に体験することが可能となる。
tb5のタイミングで、特殊特定役に当選(入賞)した場合、表示用VBモードへの移行抽選や表示用アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選が行われる。例えば、表示用VBモードへの移行抽選に当選した場合、前兆モードを経て、tb6のタイミングで、補助表示部65等により表示用VBモード当選報知演出が行われる。表示用VBモード当選報知演出が行われた後は、補助表示部65等により表示用VBモード用の押し順報知が実行されるようになり、特殊第2昇格リプレイ1,2に当選した場合には、第4,第5リプ小役入賞を成立させることが可能な押し順報知が行われるようになる。
tb7のタイミングで特殊第2昇格リプレイ1,2に当選した場合、特殊第4,第5リプ小役入賞が成立するように押し順報知が行われる。例えば、第4リプ小役入賞が成立すると、補助表示部65等により表示用VBモード開始演出が行われる。
この場合、表示用VBモードの開始契機となる第4,第5リプ小役入賞の停止出目が、通常遊技モードにおけるVBモードの開始契機となる第4,第5再遊技入賞の停止出目と同じ出目となっている。そのため、遊技者は、第4,第5再遊技入賞によりVBモードが開始されることを、第4,第5リプ小役を入賞させることによって擬似的に体験することが可能となる。また、VBモード開始演出と、表示用VBモード開始演出とは、補助表示部65による表示内容が、見た目上ほぼ同じ内容となっている。そのため、当該開始演出が行われることによっても、VBモードが開始されることを擬似的に体験することができる。
表示用VBモード中において、特殊BARリプレイ1,2に当選した場合であって、且つ、BAR揃い抽選に当選した場合には、第7リプ小役入賞(中段BAR揃い)を成立させることが可能となり、第7リプ小役入賞により表示用特化ゾーンへ移行する。表示用特化ゾーンは、表示用特化ゾーンの継続ゲーム数が0となるまで継続し、0となることで表示用VBモードに復帰する。
tb8のタイミングで、表示用VBモードの継続ゲーム数が0となると、補助表示部65等により表示用VBモード終了演出が行われる。表示用VBモードが終了すると、表示用アタックモードに移行する。但し、通常遊技モードにおけるRT状態の移行にあわせ、特殊BARリプレイ1,2当選時には、第3リプ小役入賞を成立させることが可能となる押し順報が行われる。tb9のタイミングで第3リプ小役入賞が成立すると、遊技状態は擬似的に第2RT状態に移行する(実際には移行しない)。
tb10のタイミングで、表示用アタックモードの継続ゲーム数が0となると、補助表示部65等により表示用アタックモード終了演出が行われる。表示用アタックモードが終了すると、表示用アタックモードから表示用通常モードに移行する。本実施形態では、表示用アタックモードから表示用通常モードに移行することで、表示用アタックモードフラグや表示用アタック報知用フラグがクリアされて、押し順報知が行われなくなる。そのため、擬似的なRT状態の移行という観点からすると、tb10のタイミングで、RT状態が第1RT状態へ移行することになる。
なお、この構成を、通常遊技モードにおけるRT状態の転落にあわせて、表示用アタックモード終了後も第2リプ小役入賞が成立するか、特殊移行出目が停止するまでの間(例えばtb11のタイミングまで)は、特殊転落リプレイ1〜3や特殊押し順ベル以外の特殊押し順役当選時に押し順報知が行われる構成としてもよい。このようにすれば、RT状態が転落するまでリプレイ確率が向上した状態が継続することも体験させることが可能となる。
上記のように、1ベットゲームとして行われる特定モードによる擬似的な遊技においては、RT状態等は設けられておらず、第1PBBや第2PBBに当選するまでの通常遊技状態と、第1PBBや第2PBB入賞に基づくボーナス状態と、が設定されている。そして、通常遊技状態及びボーナス状態のいずれにおいても、1枚ベットの各ゲームで1枚のメダル払出が行われ、メダルの増減が生じない。このようにすることで、メダルの増減を気にさせずに、通常遊技モードにおける遊技性を特定モードにより体験させることができる。
この場合、本実施形態では、メダルの投入を必要としない(0枚のメダル投入でゲームを実行可能としている)わけではなく、最小枚数である1枚のメダルを投入することで、1ベット時の遊技を実行可能としている。つまり、特定モードは、少なくとも遊技ホールにてメダルの貸し出しを受けることで実行可能となる構成であり、単に特定モードの遊技だけを無料で行う行為が抑止されている。また、所定枚数(例えば50枚)単位でメダルの貸し出しが行われる遊技ホールにおいて、最小枚数にて擬似的なゲームを体験させた後、残りのメダルによって、実際の通常遊技モードにて遊技を行わせる動機付けとすることができる。
また、メダルの増減が生じないモードとして、全てを再遊技役として実現するのではなく、各種特殊役(特殊スイカ役)等の1枚の払出が行われる役に当選し得る構成とした。メダルの増減を生じさせないのであれば、全ての抽選結果を再遊技役としてもよいし、このようにした方が、ベット操作を省略できることから特定モードの操作性が向上するものとも考えられる。しかし、仮にこのように全ての抽選結果を再遊技役としてしまうと、特定モードの毎ゲーム終了時に1枚の自動投入が行われて再遊技用の設定が行われることとなり、特定モードを終了することが困難となり得る。この場合、例えば、再遊技用の設定が行われた場合であっても当該設定をキャンセル可能とする構成としたり、電源をOFF/ONして再度遊技モードの設定を行わせる構成としたるする必要がある。その点、上記のように、1枚の払出が行われる役に当選し得る構成としたため、再遊技役入賞ゲーム以外では特定モードから通常遊技モードに切り換え可能(ベット数の再設定が可能)となり、新たな構成を付加することなく特定モードという斬新な遊技性を一台の遊技機に付け加えることが可能となる。
通常遊技モードと特定モードとでは、1ゲーム当たりのメダルの払出率(出玉率)が異なる。そのため、特定モードにおいて通常遊技モードの擬似的な体験をよりリアルに行わせるために、出目や演出、各役の当選確率等を両遊技モードで共通なものとする必要がある一方、遊技ホールにとっては、いずれの遊技モードにて遊技が行われているかを特定可能とする必要がある。そこで、補助表示部65の各表示画像に、特定モードにおいては、識別表示としてのスタンプ65aを付与することで、実行中の遊技モードが特定モードであることを容易に特定可能となる。
また、このように、補助表示部65の表示画像に特定モード中であることの識別表示をすることで、例えば、アタックモード終了演出にて表示される獲得数の表示を記念撮影する場合、擬似的に体験したゲームでの獲得数なのか、それとも実際の通常遊技モードでの獲得数なのかを事後的に容易に判断することが可能となる。
特に、このような識別表示を各リール32L,32M,32Rではなく、補助表示部65で行ったため、スタートレバー41の操作に基づいて各リール32L,32M,32Rを回転させるとともに、役の抽選が行われ、ストップスイッチ42〜44の操作に基づいてこれら各リール32L,32M,32Rを停止させて、役の入賞の可否が決定される、といったスロットマシン10の遊技性そのものを、特定モードにて体験させるうえで、識別表示が邪魔にならず、上記通常遊技モードの擬似的な体験をよりリアルにすることが可能となる。つまり、例えば、ストップスイッチ42〜44の操作時に上記識別表示が目に入ると、どうしても擬似的なモードであることが思い起こされ、所謂目押しが疎かにされる可能性がある。そこで、上記のように、ストップスイッチ42〜44の操作時には視界に入りにくい箇所にて識別表示を行うことで、擬似的な体験といえども、通常遊技モードと変わらない注意力を持って遊技に望ませることが可能となり、当該擬似的な遊技性を向上させることが可能となる。
<連続演出について>
連続演出は、通常遊技モードにおいて、前兆モードの前兆ゲーム数が所定数となった場合に開始され、前兆ゲーム数が0となる場合に終了する演出であって、所定回数のゲームを跨いだ演出である。本実施形態における特定モードでは、通常遊技モード中の連続演出も体験可能となっている。例えば、表示用通常モード中に表示用アタックモードへの移行抽選に当選した場合、上記のように表示用前兆モードを経て表示用アタックモードに当選したことの報知が行われる。そして、表示用前兆モードの表示用前兆ゲーム数が所定数となった場合に連続演出が開始され、表示用前兆ゲーム数が0となる場合に終了する。
以下、特定モードにおいて連続演出を実行するための処理について説明する。連続演出を実行するための処理としては、特定モード用ボーナス報知用処理と、特定モード用特定役報知用処理と、特定モード用連続演出設定処理とがある。
<特定モード用ボーナス報知用処理>
本処理は、通常遊技モードにおけるボーナス報知用処理(図47)に相当するものである。
すなわち、図87に示すように、ステップS3701にて、今回受信した抽選結果コマンドに基づいて、開始されるゲームが特殊ボーナス(第1PBB,第2PBB)当選ゲームであるか否かを判定する。特殊ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS3702にて、特定モードにおいてボーナス当選を報知する報知ゲーム抽選処理を実行する。かかる報知ゲーム抽選処理は、通常遊技モードの報知ゲーム抽選処理よりも短いゲーム数が選択され易くなっている。具体的には、0ゲーム(今回のゲームで報知する)〜4ゲームから1の報知ゲームが決定される。
続くステップS3703では、ステップS3702の処理により決定された報知ゲームに基づいて、表示用連続演出ゲーム数を設定する処理を行う。具体的には、ステップS3703では、表示用連続演出カウンタに表示用連続演出ゲームの設定を行う。表示用連続演出カウンタは、通常遊技モードにおける連続演出カウンタに相当するものであり、1ベットゲームが実行される度に1ずつ減算される。ステップS3703の処理を実行した後は、ステップS3704にて、表示用連続演出フラグをセットする。
ステップS3701にて否定判定した場合、又はステップS3704の処理を実行した後は、ステップS3705に進む。ステップS3705では、今回のゲームがボーナスゲームの開始に対応しているか否かを判定する。ステップS3705にて肯定判定した場合、ステップS3706にて、表示用ボーナス中演出カウンタにボーナス演出ゲーム数をセットする。表示用ボーナス中演出カウンタは、通常遊技モードにおけるボーナス中演出カウンタに相当するものである。本実施形態では、特殊ボーナスの上限払出数として24が設定される。また、特殊ボーナス中のボーナスゲームでは毎ゲーム1枚払出の小役が成立する。そのため、特殊ボーナスでは、ボーナスゲームとして24ゲーム行われる構成となっている。そこで、ステップS3706では、表示用ボーナス中演出カウンタに24を入力する。
その後、ステップS3707にて、表示用ボーナス中演出フラグをセットする。ステップS3705にて否定判定した場合、又はステップS3707の処理を実行した後は、本報知用処理を終了する。
<特定モード用特定役報知用処理>
本処理は、通常遊技モードにおける特定役報知用処理(図48)に相当するものである。
すなわち、図88に示すように、ステップS3801では、表示用前兆フラグがセットされているか否かを判定する。表示用前兆フラグは、直前の特定モード用第1特定役処理(図69)や特定モード用第2特定役処理(図70)にてセットされ得る。表示用前兆フラグがセットされていない場合には、ステップS3802にて、表示用上乗せ演出が設定されているか否かを判定する。表示用上乗せ演出の設定は、直前の特定モード用第1特定役処理(図69)や特定モード用第2特定役処理(図70)、特定モード用第3特定役処理(図71)にて行われ得る。表示用上乗せ演出が設定されていない場合、ステップS3803にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として特殊特定役当選であった場合であって、表示用チャレンジモードや表示用アタックモード、表示用VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS3804にて、表示用擬似前兆モードの抽選処理を実行する。表示用擬似前兆モードは、通常遊技モードにおける擬似前兆モードに相当するものである。
ステップS3804では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、表示用擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。表示用擬似前兆モード抽選用のテーブルは、擬似前兆モード抽選用のテーブルと同様であり、各特定役が各特殊特定役として置き換えられて設けられている。
ステップS3805では、ステップS3804の処理結果に基づいて、表示用擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS3806にて、表示用擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、通常遊技モードにおける擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理に相当するものである。続くステップS3807では、ステップS3806にて決定した表示用擬似前兆ゲーム数を、表示用連続演出カウンタにセットする処理を行う。
ステップS3808では、表示用擬似前兆モードであることを示す表示用擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS3809では、表示用連続演出フラグをセットする。その後、本報知用処理を終了する。また、ステップS3801〜ステップS3803のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS3805にて否定判定した場合は、そのまま本報知用処理を終了する。
<特定モード用連続演出設定処理>
本処理は、通常遊技モードにおける連続演出設定処理(図49)に相当するものである。
すなわち、図89に示すように、ステップS3901にて、表示用前兆フラグがセットされているか否かを判定する。表示用前兆フラグがセットされている場合には、ステップS3902にて、表示用前兆モードの表示用前兆ゲーム数を表示用連続演出カウンタに入力する処理を行う。続くステップS3903では、表示用連続演出フラグをセットする。
ステップS3901にて否定判定した場合、又はステップS3903の処理を実行した後は、ステップS3904に進む。ステップS3904では、表示用連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。表示用連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS3905にて表示用連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS3906にて、表示用連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0〜3)であるか否かを判定する。表示用連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS3907にて、表示用擬似フラグがセットされているか否かを判定する。表示用擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS3908に進み、各種テーブル記憶エリア182aから表示用本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3909にて、表示用本前兆用演出テーブルと表示用連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、通常遊技用演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得するとともに、識別用情報についての演出データを識別情報用演出データ記憶エリア182cから取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。
表示用本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データは、通常遊技モードにおける本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データと同様であり、他の表示用演出と同様に、スタンプ65aが通常遊技モードにおける連続演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS3907にて表示擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3910に進む。ステップS3910では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3911にて、表示用擬似前兆用演出テーブルと表示用連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、通常遊技用演出データ記憶エリア182b及び識別情報用演出データ記憶エリア182cから演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。
表示用擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、通常遊技モードにおける擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データと同様であり、他の表示用演出と同様に、識別表示としてのスタンプ65aが通常遊技モードにおける連続演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS3909又はステップS3911の処理を行った後は、ステップS3912にて表示用連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。表示用連続演出カウンタが0である場合には、ステップS3913にて表示用連続演出フラグ及び表示用擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、表示用擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS3906若しくはステップS3912にて否定判定した場合、又はステップS3913の処理を行った後は、本設定処理を終了する。
ステップS3904にて表示用連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS3914に進む。ステップS3914では、表示用ボーナス中演出フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS3915にて、表示用ボーナス中演出カウンタの減算処理を行う。続くステップS3916では、各種テーブル記憶エリア182aから表示用ボーナス用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3917にて、表示用ボーナス用演出テーブルと表示用ボーナス中演出カウンタとから、対応するボーナス中演出の演出データを特定し、通常遊技用演出データ記憶エリア182b及び識別情報用演出データ記憶エリア182cから演出データを取得し、今回のボーナス中演出として設定する処理を行う。
表示用ボーナス用演出テーブルから特定されるボーナス中演出の演出データとしては、通常遊技モードにおけるボーナス用演出テーブルから特定されるボーナス中演出の演出データと同様であり、他の表示用演出と同様に、スタンプ65aが通常遊技モードにおけるボーナス中演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
ステップS3918では、表示用ボーナス中演出カウンタが0であるか否かを判定する。表示用ボーナス中演出カウンタが0である場合には、ステップS3919にて表示用ボーナス中演出フラグをクリアする処理を行う。その後、本設定処理を終了する。また、ステップS3914又はステップS3918にて否定判定した場合には、そのまま本設定処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、特定モードによる遊技においても、表示用チャレンジモード当選、表示用アタックモード当選、表示用VBモード当選に基づいて、最終的に連続演出が行われる表示前兆モードに設定される。また、ボーナス当選に基づいても連続演出が設定される。その他、特定役当選時において、各モードの移行抽選に当選しなかった場合であって且つ上乗せ抽選にも当選しなかった場合には擬似前兆モードに対応する表示用擬似前兆モードに設定される。そのため、通常遊技モードにおいて特定役等当選となり、その結果が前兆モード及び連続演出を経て報知される様を、特定モードにおいて擬似的に体験することが可能となっている。
ここで、連続演出の実行ゲームを把握するとともに、連続演出中の何ゲーム目かを把握するカウンタを、通常遊技モードと特定モードとで別々に設けた。そのため、例えば、通常遊技モードにおいて連続演出が実行されている最中に、特定モードに切り換えたとしても、再度通常遊技モードに復帰させた場合には、切り換え前の通常遊技モードにおける連続演出の途中から再開可能となっている。
具体的には、図90に示すように、例えば、通常遊技モードにて、連続演出1ゲーム目、連続演出2ゲーム目まで消化したタイミングで、特定モードに切り換えたとする。この場合、特定モードにおいては、それまでの通常遊技モードの連続演出の経過内容やその後の結果に関わらず、上記の擬似的な遊技を行うことが可能となっている。そして、特定モードにおいて、擬似的な表示チャレンジモード等に当選した場合には、連続演出を経て、その結果が報知される。例えば、その後に、通常遊技モードに切り換えられた場合、上記通常遊技モードにおいて消化中の連続演出が再開される。この場合、消化済みの1ゲーム目及び2ゲーム目の続きの連続演出として、連続演出3ゲーム目から再開される。
このようにすることで、通常遊技モードにおいて連続演出が発生した場合に、例えば、その後にアタックモードの当選報知が行われることを予測して、特定モードにてどのような態様で当選報知が行われるのか、そして、その後に遊技状態が移行する様を予め予習してから、通常遊技モードの連続演出に望ませることが可能となる。
しかも、上記のように、連続演出カウンタ及び表示用連続演出カウンタは連続演出発生前のゲームから前兆モード及び表示用前兆モードとしてカウントが開始される。そのため、例えば特定役当選を契機として連続演出が発生し得る状況となった場合、連続演出の開始前から、上記のように特定モードによる予習を行うことも可能である。このようにすれば、連続演出を途中で中断しなくても良くなり、連続演出を開始時から存分に楽しませることができる。
一方で、連続演出が最終ゲームとなり、有利となる結果又は有利とならない結果が報知された後は、いずれかのクレジット投入スイッチ56〜58の操作が行われれば、当選報知演出を行う構成としている(図35のモード移行報知用処理)。言い換えると、3ベットゲームにて連続演出を経て上記結果が報知された後は、1ベットゲームを行おうと第2クレジット投入スイッチ57が操作されても、上記3ベットゲームにおける当選報知演出が行われるし、1ベットゲームにて連続演出を経て上記結果が報知された後は、3ベットゲームを行おうと第1クレジット投入スイッチ56が操作されても、上記1ベットゲームにおける当選報知演出が行われる。これは、例えば、通常遊技モードにて遊技を行っている最中に連続演出が発生し、当該連続演出が最終ゲームまで継続した場合であって、上記有利となる結果が報知された場合、次ゲームを1枚ベットにて第1BB入賞や第2BB入賞を成立させようとする行為が考えられるからである。つまり、このような場合に、1枚ベットに基づいて特定モードの切り換えが発生してしまうと、せっかく連続演出を経て第1BB又は第2BB当選が報知されて、遊技者の気持ちが高ぶっているタイミングで、練習用の画面が表示されてしまって気持ちが消沈し、せっかくの連続演出の演出効果が低減し得る可能性があるからである。
また、本実施形態では、ボーナス中演出についても、通常遊技モードと特定モードとでそれぞれ何ゲーム目の演出かを特定可能としている。ボーナス中演出について、図91を参照しながら説明する。
図91(a)に示すように、通常遊技モードにおけるボーナス中演出と、特定モードにおけるボーナス中演出とは、いずれも同じゲーム数の連続性を有する演出となっている。具体的には、通常遊技モードにおけるボーナス中演出は、1ゲーム毎にストーリーが進行する実写による動画形式のストーリー演出となっており、24ゲームで当該ストーリーが完結する。そして、各ゲームにおいて、1話ずつストーリーが割り振られており、所定期間に亘って当該1話のストーリー演出が繰り広げられる。所定期間は、ゲーム開始(スタートレバー41の操作)から、メダル払出の完了までに要する最短期間(約4.1sec)よりも長く設定されている。各ゲームにおいて、当該最短期間で消化されるとともに、次ゲームの開始操作が直ぐに行われると、実行中の各ストーリー演出は途中で終了して次ゲームに対応するストーリー演出が開始される。
通常遊技モードにおける第1BBや第2BBに基づくボーナス状態においては、払出上限数が216枚に設定される。そして、各ゲームにおいてBB中小役1、BB中赤7揃い役、BB中BAR揃い役(IV=28〜30)のいずれかが当選し、第1小役〜第32小役の何れかが入賞する。いずれの役が入賞した場合であっても、得られる特典としては9枚のメダル払出となっており、24ゲームで払出上限数に達する。
つまり、通常遊技モードにおいて、ボーナス状態は所定ゲーム数である24ゲームで終了するように設定されており、ボーナス中演出も当該所定ゲーム数である24ゲームで終了するように設定されている。
一方、特定遊技モードにおける第1PBBや第2PBBに基づくボーナス状態(特殊ボーナス状態)においては、払出上限数が24枚に設定される。そして、各ゲームにおいて特殊BB中小役1、特殊BB中赤7揃い役、特殊BB中BAR揃い役(IV=78〜80)のいずれかが当選し、第1P小役〜第32P小役の何れかが入賞する。いずれの役が入賞した場合であっても、得られる特典としては1枚のメダル払出となっており、24ゲームで払出上限数に達する。
つまり、特定モードにおけるボーナス状態も、通常遊技モードにおけるボーナス状態と同様に、所定ゲーム数である24ゲームで終了するように設定されている。そして、特定モードにおけるボーナス中演出も、通常遊技モードにおけるボーナス中演出と同様のものが用いられ、ボーナス状態の各ゲーム数で、ボーナス中演出が共通している。相違点としては、他の演出と同様に、特定モードにおけるボーナス中演出では、補助表示部65の表示画像に、特定モードを表す「フリー」というスタンプ65aが存在し、当該スタンプ65aが通常遊技モードにおけるボーナス中演出の画像データに対して手前側に存在するように付け加えられている。
さらに、ボーナス中演出では、当該ボーナス中に払い出される残り払出数の表示と、当該ボーナス中に獲得したメダル数の表示と、が行われる。通常遊技モードにおいては、残りの払出数は上記のとおり216枚であり、1ゲーム目のボーナス中演出では、図91(b1)に示すように、216枚の残り払出数の表示と、0枚の獲得数の表示とがなされる。そして、2ゲーム目のボーナス中演出では、1ゲーム目に9枚のメダルを獲得したことに対応させて、残り払出数の表示は207枚に減少し、獲得数の表示は9枚に増加する。この表示の更新が各ゲームで繰り返し行われ、例えば、図91(b2)の5ゲーム目のボーナス中演出では、残り払出数の表示は180枚となり、獲得数の表示は36枚となる。また、図91(b3)の23ゲーム目のボーナス中演出では、残り払出数の表示は18枚となり、獲得数の表示は196枚となる。そして、図91(b4)の最終ゲーム(24ゲーム目)のボーナス中演出では、残り払出数の表示は9枚となり、獲得数の表示は207枚となる。当該最終ゲームにて、払出が行われると、残り払出数は0枚となり、ボーナス状態が終了する。
特定モードにおけるボーナス中演出でも、当該ボーナス中に払い出される残り払出数の表示と、当該ボーナス中に獲得したメダル数の表示と、が行われる。但し、特定モードにおけるこれらの表示は、実際の残り払出数(上限払出数24枚)や実際の獲得数(上限獲得数24枚)ではなく、通常遊技モードにおけるボーナス状態に置き換えた場合の残り払出数(上限払出数216枚)や獲得数(上限獲得数216枚)として表示される。
例えば、図91(c1)に示すように、特定モード中のボーナス中演出として、1ゲーム目では、216枚の残り払出数の表示と、0枚の獲得数の表示とがなされる。かかる表示数は、上記図91(b1)と同様であり、言い換えると、実際の24枚の残り払出数と0枚の獲得数とは異なる表示にて残り払出数と獲得数の表示が行われる。そして、2ゲーム目のボーナス中演出では、1ゲーム目に1枚のメダルを獲得したものの、通常遊技モードでは9枚のメダルを獲得することとなるため、残り払出数の表示は207枚に減少し、獲得数の表示は9枚に増加する。この表示の更新が各ゲームで繰り返し行われ、例えば、図91(c2)の5ゲーム目のボーナス中演出では、残り払出数の表示は180枚となり、獲得数の表示は36枚となる。かかる表示数は、上記図91(b2)と同様であり、言い換えると、実際の20枚の残り払出数と4枚の獲得数とは異なる表示にて残り払出数と獲得数の表示が行われる。また、図91(c3)の23ゲーム目のボーナス中演出では、残り払出数の表示は18枚となり、獲得数の表示は196枚となる。かかる表示数は、上記図91(b3)と同様であり、言い換えると、実際の2枚の残り払出数と22枚の獲得数とは異なる表示にて残り払出数と獲得数の表示が行われる。そして、図91(c4)の最終ゲーム(24ゲーム目)のボーナス中演出では、残り払出数の表示は9枚となり、獲得数の表示は207枚となる。かかる表示数は、上記図91(b4)と同様であり、言い換えると、実際の1枚の残り払出数と23枚の獲得数とは異なる表示にて残り払出数と獲得数の表示が行われる。当該最終ゲームにて、払出が行われると、残り払出数は0枚となり、ボーナス状態が終了する。
以上のように、第1PBB、第2PBBに当選させ、特殊ボーナスに移行させることにより、通常遊技モードにおけるボーナス状態も擬似的に探検させることができる。そして、第1PBBや第2PBB入賞時の出目が、通常遊技モードにおける第1BBや第2BB入賞時の出目と共通しているため、ボーナス状態へ移行することを各リール32L,32M,32Rの見た目上もわかり易く体験することができるし、しかも、ボーナス状態に移行した後は、ボーナス状態中の演出も共通しているため、特定モードにおけるボーナスをあたかも通常遊技モードにおけるボーナスとして楽しませることができる。
さらに、ボーナス状態の継続ゲーム数を共通のものとし、ボーナス状態中の各ゲームの演出をそれぞれ共通のものとしたため、通常遊技モードと特定モードとで、データの共有化も可能となり、大幅な記憶容量の削減を図ることができる。特に、ボーナス状態中のボーナス中演出は、実写による動画形式となっており、ボーナス状態の注目度を高める演出効果は絶大であるものの、その記憶容量は増大化し得る。その点、上記のように、特定モードのボーナス中演出を、通常遊技モードにおけるボーナス中演出を流用する構成としたため、演出効果と記憶容量とのバランスを良好に担保することができる。
そればかりか、ボーナス中演出の残り払出数や獲得数の表示を、特定モード中においては、実際の残り払出数や獲得数の表示ではなく、通常遊技モードの表示を用いる構成とした。そのため、ボーナスに当選し、ボーナスを消化することでメダルを獲得できる、ということを特定モードにおいても擬似的に体験させることが可能となる。
ここで、本実施形態では、特定モード中に第1PBBや第2PBBに当選した場合であって、且つ第1PBBや第2PBBに入賞していない状況、所謂第1PBBや第2PBBの持越し状態では、当否抽選に用いられる抽選テーブルが異なっている。そこで、当該持越し状態において、当否判定に用いられる抽選テーブルについて、図92を参照しながら説明する。
図92に示すように、第1PBBや第2PBBの持越し状態においては、インデックス値IV=63〜92,95〜99のポイント値は、第1PBBや第2PBBの当選前のもの(図58)と同じ値である一方で、インデックス値IV=50〜62,93,94のポイント値が0に設定されている。つまり、第1PBBや第2PBBの持越し時においては、外れ目1枚役、特殊第1昇格リプレイ1〜4、特殊転落リプレイ1〜3、特殊第2昇格リプレイ1,2、特殊BARリプレイ1,2に当選しない。そのため、第1PBBや第2PBBの持越し時においては、いずれの役にも当選せずに外れ結果となる場合がある。このようにすることで、第1PBBや第2PBBに当選したのにも関わらず、第1PBBや第2PBBに入賞させることができない、といった事象が回避される。つまり、上記持越し時においても、毎ゲーム、1ベット、1枚払出となる遊技性のままであると、ボーナス入賞よりも小役入賞を優先する制御では、ボーナスを入賞させることができず、外れ結果が含まれる3ベットゲームや2ベットゲームの実施を強要する羽目になり得るからである。
通常遊技モードにおいて当選した第1BBや第2BBの持越し時は、3ベットゲームでは通常遊技状態用の抽選テーブル(BBの重複役やBBのポイント値PVは0)が参照され、1ベットゲームでは上記図92の抽選テーブルが参照される。そのため、第1BB等の持越し時に1枚ベットにて当該第1BB入賞を狙った場合であっても、1枚払出役に邪魔されずに第1BB入賞等を成立させることが可能となっている。
なお、持越し状態において、上記のような外れ結果を設けた抽選テーブルを用いる構成に代え、又は加えて、持越し状態においては小役入賞よりもボーナス入賞の引き込みの優先順位が高くなるようにする構成としてもよい。つまり、ボーナスと小役とがいずれも当選している状況で、小役入賞よりもボーナス入賞が優先して成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う構成としてもよい。このようにしても、小役当選によってボーナスを入賞させることができない不都合を回避することが可能である。また、小役入賞よりもボーナス入賞を優先する制御は、ボーナス持越し時に限定されず、ボーナス当選ゲームやボーナス非当選状態でも行うようにしてもよい。
<継続ゲーム数、及び獲得数の表示>
上記のように、特定モード中のボーナス状態中においては、各ゲームで9枚のメダルの払い出しが行われたものとして残り払出数の表示や、獲得数の表示が行われる構成とした。本実施形態では、このような通常遊技モードに相当する獲得数の表示が、ボーナス状態中だけでなく、表示用アタックモードや、表示用VBモード、表示用上乗せ特化ゾーンにおいても行われる。
図93は、表示制御装置81のCPU181にて実行されるカウント処理を示すフローチャートである。カウント処理は、アタックモードや表示用アタックモード等の継続ゲーム数や、獲得数をカウントするための処理であり、所定周期(例えば、1.49msec周期)で起動される。
ステップS4001では、カウント条件が成立しているか否かを判定する。カウント条件とは、アタックモードの開始又は表示用アタックモードの開始により成立する。カウント条件が成立している場合には、ステップS4002にて各種フラグ格納エリア183aに遊技モードに応じたカウントフラグをセットする。カウントフラグは、カウント条件が既に成立している状況であることをCPU181が把握するためのフラグであり、例えば、通常遊技モードにてカウント条件が成立した場合(アタックモードが開始された場合)は、通常遊技モード用のカウントフラグをセットし、特定モードにてカウント条件が成立した場合(表示用アタックモードが開始された場合)は、特定モード用のカウントフラグをセットする。
ステップS4001にて否定判定した場合、又はステップS4002の処理を実行した後は、ステップS4003に進む。ステップS4003では、いずれかのカウントフラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのカウントフラグがセットされている場合、ステップS4004に進み、ゲームの開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置101から開始時コマンドを受信しているか否かを判定する。ゲームが開始された場合、ステップS4005に進み、特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、特定モードフラグは、遊技モードが特定モードであることを示すフラグであり、当該フラグがセットされている状態が特定モードであり、セットされていない状態が通常遊技モードである。
通常遊技モードである場合、ステップS4006にて、各種カウンタエリア183bに設けられたゲームカウンタの加算処理を行う。具体的には、ゲームカウンタを1加算する。続くステップS4007では、各種カウンタエリア183bに設けられた払出カウンタの減算処理を行う。具体的には、今回のベット数(1〜3)に相当する値を、払出カウンタから減算する処理を行う。
ステップS4005にて特定モードであると判定した場合、ステップS4008にて、各種カウンタエリア183bに設けられた特定モード用のゲームカウンタの加算処理を行う。具体的には、特定モード用のゲームカウンタを1加算する。続くステップS4009では、各種カウンタエリア183bに設けられた特定モード用の払出カウンタの減算処理を行う。具体的には、今回のベット数(1)ではなく、通常遊技モードにおけるベット数(本処理では、一律で3)に相当する値を、特定モード用の払出カウンタから減算する処理を行う。
ステップS4004にて否定判定した場合、又はステップS4007若しくはステップS4009の処理を実行した後は、ステップS4010に進む。ステップS4010では、ゲームの終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。ゲームが終了された場合、ステップS4011にて、今回のゲームにて払出があったか否かを判定する。なお、ステップS4011では、リプレイ入賞時は払出があったものと判定する。
払出があった場合、ステップS4012にて、特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。特定モードフラグがセットされておらず、通常遊技モードである場合、ステップS4013にて、払出数を把握する処理を行う。なお、リプレイ入賞時においてはベット数と同数の払出があったものとして払出数を把握する。そして、ステップS4014にて、上記払出カウンタに、今回の払出数を加算する処理を行う。
ステップS4012にて特定モードであると判定した場合、ステップS4015にて、今回の入賞態様を把握する処理を行い、ステップS4016にて、当該入賞態様に基づいて、通常遊技モードにおける払出数を把握する処理を行う。例えば、今回の入賞態様として、第1P小役(特殊ベル)入賞が成立している場合には、第1P小役入賞に基づく実際の払出数である1枚ではなく、通常遊技モードにおいて第1P小役に対応する第1小役入賞時の払出数である9枚を擬似的な払出数として把握する。また、例えば、今回の入賞態様として、第26P小役(特殊スイカ)入賞が成立している場合には、第26P小役に基づく実際の払出数である1枚ではなく、通常遊技モードにおいて第26P小役に対応する第26小役入賞時の払出数である5枚を擬似的な払出数として把握する。
ステップS4017では、上記ステップS4016にて把握した、擬似的な払出数を特定モード用の払出カウンタに加算する処理を行う。この結果、特定モード用の払出カウンタは、あたかも通常遊技モードにおいて払出を受けたかのような値となる。
ステップS4010若しくはステップS4011にて否定判定した場合、又はステップS4014若しくはステップS4017の処理を実行した後は、ステップS4018にてカウントクリア条件が成立したか否かを判定する。カウントクリア条件は、アタックモードの終了又は表示用アタックモードの終了によって成立する。カウントクリア条件が成立している場合には、ステップS4019にてカウントクリア条件が成立した遊技モードに応じたカウントフラグをクリアするとともに、対応するゲームカウンタ及び払出カウンタをリセットする。具体的には、アタックモードが終了してカウントクリア条件が成立した場合には、通常遊技モード用のカウントフラグをクリアするとともに、通常遊技モード用のゲームカウンタ及び払出カウンタを0にリセットする。また、表示用アタックモードが終了してカウントクリア条件が成立した場合には、特定モード用のカウントフラグをクリアするとともに、特定モード用のゲームカウンタ及び払出カウンタを0にリセットする。
ステップS4003若しくはステップS4018にて否定判定した場合、又はステップS4019の処理を実行した後は、本カウント処理を終了する。
通常遊技モードにおいて、例えば、アタックモード中においては、当該アタックモード中の演出として、図94(a)に示すように、補助表示部65の表示画面において押し順報知演出とは重ならない領域に、上記通常遊技モード用のゲームカウンタの値に対応する総ゲーム数の表示が行われるとともに、上記払出カウンタの値に対応する獲得数の表示が行われる。また、総ゲーム数の表示領域に並設させた領域に、アタックモードやVBモードの残りゲーム数の表示を行う。また、通常遊技モードにおいて、アタックモード終了演出の設定処理(図46の停止時演出設定処理におけるステップS2108)や、VBモード終了演出の設定処理(図46の停止時演出設定処理におけるステップS2112)では、上記の通常遊技モード用のゲームカウンタや払出カウンタを参照して継続ゲーム数や獲得数の表示を行う(図52(b)、図53(b))。
特定モードにおいて、例えば、表示アタックモード中においては、当該表示アタックモード中の演出でも、図94(b)に示すように、補助表示部65の表示画面において押し順報知演出とは重ならない領域に、上記特定モード用のゲームカウンタの値に対応する総ゲーム数の表示が行われるとともに、上記特定モード用の払出カウンタの値に対応する獲得数の表示が行われる。また、総ゲーム数の表示領域に並設させた領域に、表示用アタックモードや表示用VBモードの残りゲーム数の表示を行う。このようにすることで、例えば、表示アタックモード中において、各ゲームでどれくらいのメダルを獲得できるかを、擬似的に体験することが可能となる。
また、表示用アタックモードの終了演出の設定処理(図75の特定モード用ゲーム数管理処理におけるステップS3415)や、表示用VBモードの終了演出の設定処理(図75の特定モード用ゲーム数管理処理におけるステップS3422)では、上記の特定モード用のゲームカウンタや払出カウンタを参照して継続ゲーム数や獲得数の表示を行う(図80(b))、図81(b)。つまり、特定モードにおける獲得数の表示は、実際の獲得数(各ゲーム1枚の獲得)ではなく、通常遊技モードに相当する払出数を擬似的に計測した獲得数である。一方、継続ゲーム数は実際のゲーム数となっている。これにより、どれくらいのゲーム数に亘ってアタックモード等が継続すれば、どれくらいの獲得数になるかを、特定モードにおいて擬似的に体験することが可能となる。
<通常遊技モードと特定モードの切換>
次に、遊技モードの切り換えに関する処理として、通常遊技モードと特定モードとの切り切換用の特定モード切換処理について、図95のフローチャートを参照しながら説明する。特定モード切換処理は、遊技停止中である状況(各リール32L,32M,32R停止)において、サブ側の表示制御装置81のCPU181にて所定周期(例えば1.49msec周期)で起動される処理である。
ステップS4101では、切換ボタンとしての第2演出スイッチ67の操作がなされたか否かを判定する。操作がなされた場合には、ステップS4102にて、いずれかのボーナス状態、又はボーナス持越し状態であるか否かを判定する。ボーナス状態である場合には、ステップS4103にて切換不可演出を行うように補助表示部65等を制御する。具体的には、図96(a)に示すように、補助表示部65にて「モード切換NG」という表示を行い、通常遊技モードと特定モードとの切り換えを行えない状態であることを報知する。ステップS4103の処理を行った後は、以下のモード切換用の処理を行うことなく、そのまま本切換処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、ボーナス状態や、ボーナスに当選しているものの、入賞前である持越し状態においては、通常遊技モードと特定モードの切り換えを行えないようにしている。このようにすることで、持越し時に参照される抽選テーブルの構成だけでなく、実質的に両モードの切り換えが行われないようして、両遊技モードにおいてボーナスが重複して当選(入賞)してしまう事象が回避されている。
ステップS4102にて否定判定した場合は、ステップS4104に進む。ステップS4104では、各種フラグ格納エリア183aに特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。特定モードフラグがセットされていない場合、第2演出スイッチ67の操作が通常遊技モード中に実施されたことを意味する。この場合、ステップS4105にて、特定モードフラグをセットする処理を実行する。また、ステップS4106にて、特定モード切換時演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。特定モード切換時演出は、既に説明したとおりであり、図65(a)に示すように、補助表示部65にて「フリーモード」という表示がなされるとともに、再度の第2演出スイッチ67の操作によって通常遊技モードに復帰できることの教示がなされる。特定モード切換時演出を設定した後は、ステップS4107にて、遊技内容の記憶処理を行う。具体的には、通常遊技モード用の各種フラグや各種カウンタを書き換え不可(アクセス不可)とするとともに、特定モード用の各種フラグや各種カウンタを書き換え可能(アクセス可能)とする処理を行う。そして、ステップS4108にて特定モード設定処理を実行する。かかる処理については、後に詳細に説明する。
ステップS4104にて特定モードフラグがセットされている場合、第2演出スイッチ67の操作が特定モード中に実施されたことを意味する。この場合、ステップS4109にて、特定モードフラグをクリアする処理を実行する。また、ステップS4110にて、通常遊技モード切換時演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。通常遊技モード切換時演出は、既に説明したとおりであり、図65(b)に示すように、補助表示部65にて「通常モード」という表示がなされるとともに、再度の第2演出スイッチ67の操作によって特定モードに復帰できることの教示がなされる。
ステップS4110の処理を実行した後は、ステップS4111にて、遊技内容の記憶処理を行う。具体的には、特定モード用の各種フラグや各種カウンタを書き換え不可(アクセス不可)とするとともに、通常遊技モード用の各種フラグや各種カウンタを書き換え可能(アクセス可能)とする処理を行う。
ステップS4101にて否定判定した場合、又はステップS4108若しくはステップS4111の処理を実行した後は、ステップS4112に進む。ステップS4112では、特定モードフラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS4113にて、遊技無実行期間が予め定められた特定期間(3分)以上経過したか否かを判定する。遊技無実行期間は、ベットの設定がなされておらず、且つ各リール32L,32M,32Rが回転しておらず、メダル払出も行われていない状況であり、この遊技無実行期間は、メダル払出が完了した後、所定のタイマ処理にてカウントが開始される。そして、例えば、スタートレバー41、ストップスイッチ42〜44、各クレジット投入スイッチ56〜58等の各種操作部のいずれかの操作が行われたことを条件に、上記タイマ処理のカウントがリセットされる。したがって、例えば、所定のゲームのメダル払出等が完了した後、いずれの操作部も操作せず、特定期間が経過すると、ステップS4113にて肯定判定することになる。
ステップS4113にて肯定判定した場合、ステップS4114にてボーナス状態、又は、ボーナス持越し状態であるか否かを判定する。いずれの状態でもない場合には、ステップS4115にて特定モードフラグをクリアする処理を実行し、続くステップS4116にて、通常遊技モード切換時演出を設定する。
すなわち、特定モードにおいて遊技無実行期間が特定期間を経過すると、ボーナス状態、又はボーナス持越し状態ではないことを条件として、通常遊技モードに強制的に切り換えられる。これにより、例えば、特定モードで遊技の練習を行った遊技者が、通常遊技モードに切り換えずに、そのまま遊技を終了した場合、次に着席した遊技者が気づかずにそのまま特定モードで遊技を行ってしまうことが抑制されている。
ステップS4116の処理を実行した後は、ステップS4117にて、遊技内容の記憶処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS4111の処理と同様である。ステップS4117の処理を行った後は、本切換処理を終了する。
ステップS4114にてボーナス状態、又はボーナス持越し状態である場合には、ステップS4118にてボーナス消化指示演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。具体的には、図96(b)に示すように、補助表示部65にて「ボーナスを消化して下さい」という表示を行い、特定モードにおけるボーナスを消化すべきことの報知を行う。ステップS4118の処理を行った後は、本切換処理を終了する。
例えば、特定モードにおいてボーナス状態のまま、又はボーナス持越し状態のまま遊技を終了し、後任の遊技者が、それに気付かずに通常遊技モードにて遊技を行おうとすると、切換不可演出が実行され得る。この場合、遊技機の故障と勘違いされる恐れがあり、上記のボーナス消化指示演出は、当該勘違いの発生を抑制するための構成である。
<特定モード設定処理>
特定モード切換処理のステップS4108にて実施される特定モード設定処理について、図97のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS4201では、切換時演出期間が経過したか否かを判定する。切換時演出期間とは、特定モード切換時演出を行ってからその状態を維持するための期間であり、例えば約4.1sec(1ゲーム消化に要する期間に相当)が設定されている。なお、かかる期間についても、所定のタイマ処理にて、特定モード切換時演出の実行タイミングからの期間の経過が把握される。
切換時演出期間が経過している場合には、ステップS4202にて、特定モード設定画面を表示するように補助表示部65を制御する。特定モード設定画面では、例えば、前回行った特定モードの遊技内容を引き継いで今回の特定モードの遊技を実施するか、それとも、前回行った特定モードの遊技内容をリセットして今回の特定モードの遊技を実施するかを選択させる。例えば、図98(a)及び図98(b)に示すように、遊技内容を引き継ぐことを示す「前回の続き」と表示されたボタン画像と、遊技内容をリセットすることを示す「リセットしてスタート」と表示されたボタン画像とを、所定期間(例えば1sec)毎に交互に強調表示を行い、強調表示されているタイミングで所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われると、当該強調表示された側の選択を行えるようにする。
ステップS4202の設定画面の表示を行った後は、ステップS4203にて、上記のいずれかの選択(遊技内容を引き継ぐことの選択、又は遊技内容をリセットすることの選択)がなされたか否かを判定する。選択がなされなかった場合には、ステップS4204に進み開始操作が行われたか否か、すなわち、主制御装置101からの開始時コマンドを受信したか否かを判定する。開始時コマンドを受信していない場合にはステップS4203に戻り、開始時コマンドを受信している場合にはステップS4205にて、遊技内容の引き継ぎ設定をして、本設定処理を終了する。ステップS4205では、ステップS4108の処理にてアクセス可能とされた特定モード用の各種フラグや各種カウンタを読み出す処理を行う。すなわち、いずれかの選択がなされずに、スタートレバー41の操作がなされた場合には、自動的に前回の遊技内容が引き継がれる。
ステップS4203にていずれかの選択がなされたと判定した場合、ステップS4206にて、遊技内容を引き継ぐことの選択がなされたか否かを判定する。引き継ぐことの選択がなされた場合には、ステップS4205に進み、引き継ぎ設定処理を行ってから、本設定処理を終了する。
ステップS4206にて遊技内容を引き継ぐことの選択ではなく、遊技内容をリセットすることの選択が行われたと判定した場合には、ステップS4207にて、特定モードの遊技内容のリセット処理を行う。かかる処理では、ステップS4108の処理にてアクセス可能とされた特定モード用の各種フラグや各種カウンタを初期化する処理を行う。これにより、特定モードの遊技内容は、電源投入時の状態(表示用通常モード)に設定される。
続くステップS4208では、リセット画面を表示する。リセット画面としては、例えば、図99(a)に示すように、特定モードの遊技内容がリセットされたことを示す「フリーモードリセット」という表示とともに、リセット後に開始する状態の選択肢として、表示用チャレンジモードに対応する「チャレンジモードから」という選択肢、表示用アタックモードに対応する「アタックモードから」という選択肢、表示用VBモードに対応する「VBモードから」という選択肢、表示用上乗せ特化ゾーンに対応する「特化ゾーンから」という選択肢、表示用通常モードに対応する「はじめから」という選択肢をそれぞれ表示する。また、リセット画面では、例えば、各選択肢のうちの1つの選択肢の画像を強調表示し、所定期間(例えば1sec)毎に当該強調表示する選択肢を切り換える。そして、強調表示されているタイミングで所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われると、当該強調表示された選択肢の選択を行えるようにする。
ステップS4209では、上記選択肢の表示のうち、表示用チャレンジモードに対応する選択肢の選択操作が行われたか否かを判定する。表示用チャレンジモードの選択が行われた場合、ステップS4210にて、表示用チャレンジモードフラグをセットする処理を行う。これにより、特定モードが表示用チャレンジモードから開始可能となる。
続くステップS4211では、表示用チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。これにより、特定モードが表示用チャレンジモードから開始されること(表示用チャレンジモードの選択操作が有効であったこと)を遊技者は把握可能となる。この場合の表示用チャレンジモード開始演出では、例えば、図99(b1)に示すように、表示用チャレンジモード開始演出とともに、「決定ボタン」の画像と、「戻るボタン」の画像とを表示し、各ボタン画像を所定期間(例えば1sec)毎に交互に強調表示する。
続くステップS4212では、表示用チャレンジモードの継続ゲーム数のカウントの開始処理を行う。
ステップS4209にて表示用チャレンジモードの選択操作が行われていないと判定した場合、ステップS4213にて表示用アタックモードに対応する選択肢の選択操作が行われたか否かを判定する。表示用アタックモードの選択が行われた場合、ステップS4214にて、表示用アタック用報知フラグをセットする処理を行う。これにより、特定モードが表示用アタックモードの当選報知時の状態から開始可能となる。
続くステップS4215では、表示用アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。これにより、特定モードが表示用アタックモードの当選報知が行われるゲームから開始されること(表示用アタックモードの選択操作が有効であったこと)を遊技者は把握可能となる。この場合の表示用アタックモード当選報知演出では、例えば、図99(b2)に示すように、表示用アタックモード当選報知演出とともに、「決定ボタン」の画像と、「戻るボタン」の画像とを表示し、各ボタン画像を所定期間(例えば1sec)毎に交互に強調表示する。
ステップS4213にて表示用アタックモードの選択操作が行われていないと判定した場合、ステップS4216にて表示用VBモードに対応する選択肢の選択操作が行われたか否かを判定する。表示用VBモードの選択が行われた場合、ステップS4217にて、表示用アタック用報知フラグ、表示用アタックモードフラグ、及び表示用VB用報知フラグの各フラグをセットする処理を行う。これにより、特定モードが表示用VBモードの当選報知時の状態から開始可能となる。
続くステップS4218では、表示用VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。これにより、特定モードが表示用VBモードの当選報知が行われるゲームから開始されること(表示用VBモードの選択操作が有効であったこと)を遊技者は把握可能となる。この場合の表示用VBジモード当選報知演出では、例えば、図99(b3)に示すように、表示用VBモード当選報知演出とともに、「決定ボタン」の画像と、「戻るボタン」の画像とを表示し、各ボタン画像を所定期間(例えば1sec)毎に交互に強調表示する。
ステップS4216にて表示用VBモードの選択操作が行われていないと判定した場合、ステップS4219にて表示用特化ゾーンに対応する選択肢の選択操作が行われたか否かを判定する。表示用特化ゾーンの選択が行われた場合、ステップS4220にて、表示用アタック用報知フラグ、表示用アタックモードフラグ、表示用VB用報知フラグ、表示用VBモードフラグ及び表示用特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。これにより、特定モードが表示用特化ゾーンの開始ゲームから開始可能となる。
ステップS4221では、表示用特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。これにより、特定モードが表示用特化ゾーンの開始ゲームから開始されること(表示用特化ゾーンの選択操作が有効であったこと)を遊技者は把握可能となる。この場合の表示用特化ゾーン開始演出では、例えば、図99(b4)に示すように、表示用特化ゾーン開始演出とともに、「決定ボタン」の画像と、「戻るボタン」の画像とを表示し、各ボタン画像を所定期間(例えば1sec)毎に交互に強調表示する。
ステップS4212、ステップS4215、ステップS4218若しくはステップS4222の処理を実行した後、又はステップS4219にて否定判定した場合は、ステップS4223にて、決定操作が行われたか否かを判定する。具体的には、上記設定した各演出画像において表示した「決定ボタン」の画像及び「戻るボタン」の画像のうち、「決定ボタン」の画像が強調表示されているタイミングで、所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われたか否かを判定する。また、ステップS4223では、図99(a)における各選択肢のうち、表示用通常モードに対応する「はじめから」という選択肢が選択された場合も、肯定判定する。ステップS4223にて肯定判定した場合は、本設定処理を終了し、否定判定した場合は、ステップS4209に戻る。
以上のように、特定モードの開始時の状態を設定可能とすることにより、練習用の特定モードにおける汎用性を向上させることができる。すなわち、特定モードにて、どの状態を練習(擬似的に体験)したいかを遊技者が選択可能とすれば、既に理解している内容の遊技を行う必要がなく、練習乃至体験したい状態を集中して練習乃至体験することが可能となる。
この場合、表示用アタックモードや表示用VBモードが選択された場合は、表示用アタックモードの開始(開始演出)や表示用VBモードの開始(開始演出)を設定するのではなく、当選報知演出を設定する構成とした。これにより、アタックモードが第3再遊技入賞を経て開始されることを、第3リプ小役入賞を経て表示用アタックモードが開始される様を通じて体験されることが可能となる。また、VBモードが第4,第5再遊技入賞を経て開始されることを、第4,第5リプ小役入賞を経て表示用VBモードが開始される様を通じて体験させることが可能となる。言い換えると、第3再遊技入賞を経ずに(第3リプ小役入賞を経ずに)アタックモードが開始されることの違和感や、第4,第5再遊技入賞を経ずに(第4,第5リプ小役入賞を経ずに)VBモードが開始されることの違和感を与えることを回避することができる。
これに対して、表示用特化ゾーンが選択された場合には、表示用特化ゾーン開始演出を設定する構成(表示用特化ゾーンの開始ゲームから開始する構成)とした。これは、表示用特化ゾーンは、特殊BARリプレイ1,2当選時であって、当該ゲームにて第7リプ小役入賞が成立することで移行するモードであり、表示用アタックモードや表示用VBモードのように当選ゲームと開始ゲームとが相違し得るものではないことによる。このようにすることで、第7再遊技入賞を経ずに(第7リプ小役入賞を経ずに)特化ゾーンを擬似的に開始することが可能となる。なお、この場合、例えば、表示用特化ゾーン開始演出に際して、「BAR揃いから開始されるモードだよ」という表示を行い、停止出目と開始するモードとの相違点を説明する構成としてもよい。
<変形例1>
本変形例1では、特定モードにおける各種特殊役の当選確率が、通常遊技モードにおける対応する特定役の当選確率と異なっている。図100は、本変形例1における特定モード中の抽選テーブルである。
例えば、インデックス値IV=63〜77,81〜92の特殊特定役に対応するポイント値PVを、通常遊技モードにおける対応する特定役におけるポイント値PV(図17等)の10倍とする。これにより、特殊特定役の当選確率が、通常遊技モードにおける対応する特定役の10倍となる。このようにすることで、特定役当選によって、チャレンジモードやアタックモード、VBモード、特化ゾーン等の移行抽選が行われること、及び上乗せ抽選が行われることを、特殊特定役当選によって体験させるうえで、通常遊技モードにおける移行抽選や上乗せ抽選が行われるより高い確率で移行抽選や上乗せ抽選を体験させることができる。言い換えると、通常遊技モードよりも少ないゲーム数にて移行抽選や上乗せ抽選が発生する可能性を高めることができる。
本変形例1では、図100に示すように、特殊特定役の当選確率の他、第1PBBや第2PBBの当選確率も通常遊技モードの対応する第1BBや第2BBの当選確率と異ならせており、具体的には通常遊技モードの10倍の確率で当選する構成としている。これにより、ボーナス状態についても、通常遊技モードよりも高い確率で体験させることができ、換言すると、通常遊技モードよりも少ないゲーム数でボーナス当選が発生する可能性を高めることができる。
上記のように、特殊特定役の当選確率を高めると、他の役の当選確率を低くする必要がある。その点、本変形例1では、図100に示すように、特殊第1昇格リプレイ1〜4及び特殊第2昇格リプレイ1,2の当選確率は、通常遊技モードの対応する第1昇格リプレイ1〜4及び第2昇格リプレイ1,2の当選確率と同じ確率としつつ、他の特殊リプレイ(特殊転落リプレイ1〜3、特殊BARリプレイ1,2)の当選確率を通常遊技モードの対応する他のリプレイの確率よりも低くしている。これは、特殊特定役当選に基づいて、表示用アタックモードや表示用VBモードの移行抽選に当選したのにも関わらず、表示用アタックモードや表示用VBモードがなかなか開始されないことの不都合を回避するためである。
その一方、特殊転落リプレイ1〜3や特殊BARリプレイ1,2については、当選確率を低くしたとしても、表示用アタックモードや表示用VBモードはゲーム数のカウントによって終了する構成であるため、終了ゲームには影響がなく、上記のようにしたとしても不都合は生じにくい。
<変形例2>
本変形例では、特定モード中のボーナス中演出の設定に関する構成が異なっている。本変形例における、特定モード中のボーナス状態(特殊ボーナス状態)では、1ベットゲームの他に、3ベットゲームが可能となっている。
この場合、図101(a)に示すように、特殊ボーナス状態中に入賞し得る役として、第30P小役入賞〜第32P小役入賞に対応する特典を、各ベットゲームに応じて異ならせる。すなわち、1ベットゲームにて第30P小役入賞〜第32P小役入賞が成立した場合には、ベット枚数と同じ1枚のメダル払出を特典とし、3ベットゲームにて第30P小役入賞〜第32P小役入賞が成立した場合には、ベット枚数と同じ3枚のメダル払出を特典とする。このようにすることで、3ベットゲームにて特殊ボーナス状態が消化される場合であっても、メダルの増減が生じないようにすることができる。
図101(b)に示すように、例えば、特殊ボーナス状態の各ゲームを、全て3ベットゲームにて行った場合、1ゲーム当たり3枚のメダル払出が行われ、計8ゲームで特殊ボーナス状態における上限払出数に達することになる。これにより、24ゲーム要する特殊ボーナスの消化を短縮することが可能となる。
図102(a)は、本変形例2における特定モード用連続演出設定処理の一部を示している。
図89におけるステップS3904にて表示用連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS4301にて、表示用ボーナス中演出フラグがセットされているか否かの判定を行う。かかる処理は、上記ステップS3914の処理と同様であり、セットされていない場合には、そのまま本設定処理を終了する。表示用ボーナス中演出フラグがセットされている場合には、ステップS4302にて、今回開始されるゲームが3ベットゲームであるか否かを判定する。3ベットゲームではなく1ベットゲームである場合には、ステップS4303にて、表示用ボーナス中演出カウンタを1減算する処理を行う。一方、ステップS4302にて、今回開始されるゲームが3ベットゲームであると判定した場合には、ステップS4304にて、表示ボーナス中演出カウンタを3減算する処理を行う。
ステップS4303又はステップS4304の処理の実行後は、上記図89におけるステップS3916に進み、表示用ボーナス中演出テーブルを取得し、その後、表示用ボーナス中演出カウンタの値に対応するボーナス中演出の設定処理等が行われる。
例えば、特殊ボーナス状態の各ゲームを、全て3ベットゲームにて行った場合、図101(b)に示すように、3ベットゲームにて行われる特殊ボーナス状態のボーナス中演出として、1ゲーム目はボーナス中演出の1ゲーム目用の演出データが取得され、2ゲーム目はボーナス中演出の4ゲーム目用の演出データが取得され、3ゲーム目はボーナス中演出の7ゲーム目の演出データが取得される、といったように、3ゲーム飛ばしで演出データの取得が行われる。このようにすることで、特殊ボーナス状態の消化ゲーム数が短縮された場合であっても、各ゲームの演出内容と消化ゲーム数との乖離を少なくすることができる。
<変形例3>
本変形例3では、特殊ボーナス中にPCBに当選し得る構成とする。図103は、本変形例3における特殊ボーナス中の抽選テーブルである。本実施形態におけるPCB(特殊CB)は、所謂シングルボーナス(SB)となっており、PCB(SB)入賞に基づいて、1ゲームのJACゲームが実施される。当該JACゲームでは、インデックス値IV=96〜97の特殊CB中小役1〜4が高確率で当選する。
図103に示すように、本変形例における特殊ボーナスでは、インデックス値IV=78〜80の他、インデックス値IV=95についてもポイント値PVが割り振られており、具体的には、約4分の1の確率でインデックス値IV=95の際に当選する(特殊CB当選となる)。
図102(b)は、本変形例3における終了判定処理の一部を示している。
ステップS4401にてPCB(SB)入賞が成立したか否かを判定し、PCB(SB)入賞が成立している場合、ステップS4402にて残払出数を0とする処理を行う。ステップS4401にて否定判定した場合、又はステップS4402の処理を実行した後は、図40におけるステップS1501以降の処理を行う。そして、ステップS4402にて残払出数が0とされることにより、ステップS1504にて肯定判定することとなり、ボーナス終了用の処理が行われる。
すなわち、本変形例3のようにすることで、特殊ボーナス状態の消化ゲーム数を短縮することが可能となる。これにより、メダルの増減が生じないボーナス状態を早期に終了させることが可能となる。
なお、特殊ボーナス状態においてPCBの当選確率は上記のものに限定されず、上記のものよりも高い確率としてもよいし、低い確率としてもよい。高い確率とすれば、より早期に特殊ボーナス状態を終了させることが可能となるし、低い確率とすれば、通常遊技モードにおけるボーナス中演出との乖離を少なくすることができる。
なお、例えば、上記構成を変形例2と組み合わせて、特殊ボーナス状態において3ベットゲームではPCBに当選し得る構成とし、1ベットゲームではPCBに当選しない構成としてもよい。特殊ボーナス状態が3ベットゲームで消化される場合とは、遊技者は早期に当該特殊ボーナス状態を消化したいとの意思決定を行っているとみなすことができ、通常遊技モードにおけるボーナス中演出との乖離が生じても遊技者は違和感を感じないものと考えられるからである。
上記終了判定処理において、PCB(SB)入賞時の残払出数を1以上とし、特殊CB状態(1ゲームのJACゲームが実施可能となる状態)を実行後にボーナス終了とする構成としてもよい。この場合、特殊CB状態中のゲームを、通常遊技モードにおける2ベットモードとあわせて、2ベットモードにて実行する構成とし、特殊CB状態中の各役入賞成立に基づく特典を2枚のメダル払出とするとよい。このようにすることでメダル増加が期待できないボーナス状態とすることができる。
特殊CB状態による各ゲームを実行後にボーナス状態を終了する構成において、例えばPCB入賞時の残払出数を3とし、特殊CB状態中の各ゲームを2ベットモードにて実行する構成とするとともに、特殊CB状態中の各役入賞成立に基づく特典を2枚のメダル払出とするなどして、1枚のメダル増加が期待できる構成としてもよい。第1PBBや第2PBB入賞時にはボーナス状態への移行が行われるものの、メダルの払出は行われない。そのため、特定モードにおいてボーナス状態へ移行すると、1枚のメダルが減少することになる。その点、上記のようにボーナス状態を1枚のメダル増加が期待できる構成とすれば、入賞時の1枚の減少との差し引きで、メダルの増減をなくすことが可能となる。
なお、ボーナス中にメダルを増加させて、ボーナス入賞時の減少とのトータルでプラスマイナスゼロとする構成としては、PCB状態を介さない構成としてもよく、例えば、第1BBや、第2PBB入賞時に残払出数の設定を2とし、特殊ボーナス状態中の各ゲームを1ベットモードにて実行する構成とするとともに、特殊ボーナス状態中の各役入賞成立に基づく特典を2枚のメダル払出とするなどして、1枚のメダル増加が期待できる構成としてもよい。
<変形例4>
本変形例4では、特定モードの設定をデモ画面から行う。デモ画面とは、スロットマシン10に設けられた演出用のスイッチ(第1演出スイッチ66)がゲーム実行中以外に操作された場合に表示される画面である。デモ画面としては、例えば、図104(a)に示すように、画面の明るさ調節を行うことに対応する「明るさ設定」という選択肢、スピーカ64から出力される音量の調節を行うことに対応する「音量設定」という選択肢、特定モードの設定を行うことに対応する「フリーモード設定」という選択肢、遊技者の有する携帯端末等を利用した設定を行うことに対応する「携帯連動サービス」という選択肢等がそれぞれ表示される。また、デモ画面では、例えば、各選択肢のうちの1つの選択肢の画像を強調表示し、所定期間(例えば1sec)毎に当該強調表示する選択肢を切り換える。そして、強調表示されているタイミングで所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われると、当該強調表示された選択肢の選択を行えるようにする。
そして、「フリーモード設定」という選択肢の選択操作が行われた場合、例えば、図104(b)に示すように、フリーモード設定画像を補助表示部65にて表示する。フリーモード設定画像では、特定モードの遊技履歴をリセットするか否かの選択肢を、リセットに対応する「YESボタン」の画像と、リセットに対応しない「NOボタン」の画像とをそれぞれ表示し、各ボタンの画像の強調表示を、所定期間(例えば1sec)毎に切り換える。そして、強調表示されているタイミングで所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われると、当該強調表示された選択肢の選択を行えるようにする。
例えば、「YESボタン」の画像の選択操作が行われた場合、図98の特定モード設定画面を表示する構成とする。特定モード設定画面及び、その後のリセット操作については、上述の通りである。
一方、「NOボタン」の画像の選択操作が行われた場合、図104(a)のデモ画面に戻る構成とする。
このようにすることで、特定モード設定の操作性が向上する。すなわち、第2演出スイッチ67の操作を介することなく、第1演出スイッチ66の操作のみで、特定モードの設定を行うことが可能となる。これにより、例えば、第2演出スイッチ67を常時操作可能とせず、例えば、所定条件成立に基づいて操作可能となる構成としたとしても、特定モードの設定(初期化等)を行うことが可能となる。
<変形例5>
本変形例5では、上記変形例4で示したデモ画面(図104(a))において、携帯連動サービスにて特定モードの設定を行う。
上記デモ画面において、「携帯連動サービス」という選択肢の選択操作が行われた場合、例えば、図105(a)に示すように、携帯連動サービス画像を補助表示部65にて表示する。携帯連動サービス画像では、通常遊技モードにおいて同サービスを利用するか、特定モードにて同サービスを利用するかの、選択肢を、通常遊技モードに対応する「通常モード用」の画像と、特定モードに対応しない「特定モード用」の画像とをそれぞれ表示し、各画像の強調表示を、所定期間(例えば1sec)毎に切り換える。そして、強調表示されているタイミングで所定のボタン操作(例えば、第1演出スイッチ66の操作)が行われると、当該強調表示された選択肢の選択を行えるようにする。
携帯連動サービスに関する、情報入出力処理について、図106のフローチャートを参照しながら説明する。情報入出力処理は、遊技停止時において、表示制御装置81のCPU181にて所定周期(例えば1.49msec毎)に起動される。
ステップS4401では、上記デモ画面にて携帯連動サービスが選択されたか否かを判定する。携帯連動サービスが選択されていない場合には、そのまま本入出力処理を終了する。携帯連動サービスが選択された場合、ステップS4402にて上記携帯連動サービス画像(図105(a))を表示するように補助表示部65を制御する。
ステップS4403では、上記携帯連動サービス画像において、通常遊技モード用の選択肢の選択操作がなされたか否かの判定を行う。通常遊技モード用の選択肢の選択操作がなされた場合、ステップS4404にて、通常遊技モード用の遊技情報を表示するように補助表示部65を制御する。通常遊技モード用の遊技情報の表示では、例えば、図105(b1)に示すように、通常遊技モードにおける遊技履歴(ボーナス当選回数、チャレンジモード当選回数、アタックモード当選回数、VBモード当選回数、特化ゾーン当選回数、上乗せ回数、最大上乗せゲーム数、アタックモード最長継続ゲーム数、アタックモード最大獲得枚数等)を携帯端末等で取得可能とするようにQRコード(登録商標)等により表示する。また、通常遊技モード用の遊技情報の表示では、例えば、パスワード入力部を設け、遊技者の操作によってパスワードを入力可能としてもよい。パスワードは、例えば、遊技履歴に応じて設定されるものであり、当該パスワードを入力することで、遊技者は、前回の遊技の続きを、当該遊技機にて行うことが可能となる。
ステップS4405では、上記パスワード等による情報入力が行われたか否かを判定する。情報入力が行われた場合には、ステップS4406にて、通常遊技モード用の遊技情報の更新処理として、現状記憶されている遊技履歴の情報を、入力されたパスワードに応じた遊技履歴に書き換える処理を行う。なお、パスワードと遊技履歴とは、1対1で対応させて表示制御装置81のROM182に記憶されている。ステップS4405にて否定判定した場合、又はステップS4406の処理を実行した後は、本入出力処理を終了する。
ステップS4403にて通常遊技モード用の選択肢の選択操作がなされていないと判定した場合には、ステップS4407に進む。ステップS4407では、特定モード用の選択肢の選択操作がなされたか否かの判定を行う。特定モード用の選択肢の選択操作がなされた場合、ステップS4408にて、特定モード用の遊技情報を表示するように補助表示部65を制御する。特定モード用の遊技情報の表示では、例えば、図105(b2)に示すように、特定モードにおける遊技履歴(特殊ボーナス当選回数、表示用チャレンジモード当選回数、表示用アタックモード当選回数、表示用VBモード当選回数、表示用特化ゾーン当選回数、上乗せ回数、最大上乗せゲーム数、表示用アタックモード最長継続ゲーム数、表示用アタックモード最大獲得枚数等)を携帯端末等で取得可能とするようにQRコード(登録商標)等により表示する。また、特定モード用の遊技情報の表示では、上記通常遊技モード用の遊技情報の表示と同様に、パスワード入力部を設け、遊技者の操作によってパスワードを入力可能とする。
ステップS4409では、上記パスワード等による情報入力が行われたか否かを判定する。情報入力が行われた場合には、ステップS4410にて、特定モード用の遊技情報の更新処理として、現状記憶されている遊技履歴の情報を、入力されたパスワードに応じた遊技履歴に書き換える処理を行う。ステップS4407若しくはステップS4409にて否定判定した場合、又はステップS4410の処理を実行した後は、本入出力処理を終了する。
以上のように、本変形例5のようにすることで、例えば、特定モードによる練習を途中でやめた場合において、遊技台や、遊技ホール、遊技日等を変えて、再度途中から当該練習を再開することが可能となる。
<変形例6>
本変形例6では、通常遊技モードにおいて、遊技状態として第2RT状態以上の遊技状態の継続ゲーム数が所定ゲーム数に達した場合に、強制的に通常遊技状態に設定される。図107は、本変形例6における有利区間用処理を示すフローチャートである。有利区間とは、遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である状態で実施されるゲームの区間を示している。有利区間用処理は、主制御装置101のCPU102にて所定周期(例えば1.49msec毎)に起動される。
ステップS4501では、第2RT状態への移行が発生したか否かを判定する。かかる判定は、第3再遊技入賞が成立しているか否かによって判定可能である。ステップS4501にて肯定判定した場合、ステップS4502にて、各種フラグ格納エリア106dにゲーム数計測フラグをセットする。
ステップS4501にて否定判定した場合、又はステップS4502の処理を実行した後は、ステップS4503にて、上記ゲーム数計測フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていなければ、そのまま本有利区間用処理を終了する。セットされている場合には、ステップS4504にて、ゲーム数の計測処理を実行する。ゲーム数の計測処理では、1ゲームの開始タイミングか否かを判定し、開始タイミングである場合には、各種カウンタエリア106eの有利区間用ゲーム数カウンタに1加算する処理を行う。
続くステップS4505では、上記ゲーム数の計測処理の結果に基づいて、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数(例えば1500ゲーム)に達したか否かを判定する。上限ゲームに達していなければ、本有利区間用処理を終了する。上限ゲーム数に達している場合には、ステップS4506にて各表示モード用のフラグ及びカウンタをクリアする処理を行う。かかる処理により、表示モードが通常モードに移行する。これにより、押し順報知が行われなくなり、転落リプレイ入賞が成立することで遊技状態もRT状態から通常遊技状態に移行する。なお、ステップS4506にてRT設定フラグをクリアして、遊技状態も強制的に通常遊技状態へ移行させる構成としてもよい。その後、ステップS4507にて、強制終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本有利区間用処理を終了する。強制終了コマンドを受信した表示制御装置81では、アタックモード等の表示モードが強制的に通常モードとされたことに対応する処理(各種フラグや各種カウンタをリセットする処理)を行うとともに、当該強制的にリセットされたことの報知を行うように、補助表示部65等を制御する。強制的にリセットされたことの報知としては、例えば、補助表示部65にて「終了上限に達しました。通常遊技状態に移行します。」という内容の表示を行う。
この場合、上記ゲーム数の計測処理(ステップS4505)では、ベット数に関わらず、有利区間用ゲーム数カウンタの加算処理を行う。そうすると、例えば有利区間中、上記特定モードにて練習が行われると、有利区間の実施可能ゲーム数が特定モードを実施した分のゲーム数だけ少なくなってしまう。
そこで、例えば、図108(a)のフローチャートに示すように、本変形例6における特定モード切換処理では、ステップS4601にて、切換ボタンとしての第2演出スイッチ67の操作が行われたと判定した場合、ステップS4602にて、ボーナス状態又はボーナス持越し状態であるか否かの判定を行う。ステップS4601及びステップS4602の処理は、上記ステップS4101及びステップS4102の処理と同様である。
ステップS4602にてボーナス中であると判定した場合、ステップS4603にて切換不可演出を設定してから、本特定モード切換処理を終了する。ステップS4603の処理は、ステップS4103の処理と同様である。
一方、ステップS4602にてボーナス中ではないと判定した場合、ステップS4604にて、通常遊技モードにおけるアタックモード中、VBモード中、特化ゾーン中のいずれかであるか否かを判定する。すなわち、有利区間中であるか否かを判定する。ステップS4604にて有利区間中であると判定した場合には、ステップS4603にて、切換不可演出を設定してから、本特定モード切換処理を終了する。ステップS4604にて否定判定した場合は、ステップS4104に進む。ステップS4104以降の処理は、上述の通りである。
以上のようにすることで、有利区間中に特定モードが実施されることにより、通常遊技モードでの有利区間の実施可能ゲーム数が少なくなってしまうことを回避することができる。
<変形例7>
本変形例7では、上記変形例6において、有利区間中に特定モードへの切換を可能としつつも、切換時に注意喚起を行う。
例えば、図108(b)のフローチャートに示すように、上記ステップS4601〜ステップS4604と同様に、ステップS4701〜ステップS4704の処理を行う。ステップS4704にて、アタックモード中、VBモード中、特化ゾーン中のいずれかであると判定した場合は、上記ステップS4604とは異なり、ステップS4705に進み、注意喚起演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。
注意喚起演出としては、図109に示すように、有利区間中であること示す「有利区間中」という表示とともに、3ベットゲームで行うことを推奨すべく「有利区間が減ってしまうため、3枚賭けに戻してください」と表示する。ステップS4704にて否定判定した場合又はステップS4705の処理を行った後は、ステップS4104に進む。
すなわち、本変形例7は、有利区間中であっても遊技モードの切り換えは可能とし、遊技者の判断に委ねる構成である。
例えば、有利区間の継続上限を、上限ゲーム数(例えば1500ゲーム)の消化だけでなく、上限獲得数(例えば3000枚)のメダルの獲得とし、いずれの継続上限に該当して強制終了されるかによって、強制終了演出が異なる等とする場合、遊技者によっては、上限獲得数の獲得ではなく、上限ゲーム数の消化によって強制終了されることを望む遊技者もいると考えられる。そこで、上記のように、有利区間中であっても、遊技者の意志によって特定モードを実行可能としておけば、遊技者の意志決定に基づいて、上限ゲーム数の消化によって強制終了されることを可能とすることができる。
例えば、上限ゲーム数の消化によって、強制終了される場合、強制終了演出としてスロットマシン10の設定値の示唆が行われる構成とする。この場合、通常遊技モードにてアタックモードに当選させた後、遊技モードを通常遊技モードから特定モードに切り換えて、上限ゲーム数付近まで遊技を実行し、その後通常遊技モードに切り換えると、当該アタックモードにおけるメダル獲得数は少なくなるものの、特定モード中はメダルの減少がないため、メダルを減らすことなく強制終了演出を実行させることも可能となる。このようにすることで、アタックモードにて着実にメダルを獲得する遊技性と、アタックモードの上乗せ等が行われないことの選択をしつつ、強制終了演出を実行させるという遊技性と、を遊技者に選択させることも可能である。
<変形例8>
本変形例8では、第1クレジット投入スイッチ56の操作性が異なっており、第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダルの投入枚数が状況によって異なっている。図110は、当該第1クレジット投入スイッチ56の操作に関するMAXベット切換処理を示すフローチャートである。MAXベット切換処理は、主制御装置101のCPU102にて所定周期(例えば1.49msec周期)に起動される。
ステップS4801では、第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われ、1枚ベットの操作が発生したか否かを判定する。1枚ベットの操作が行われた場合、ステップS4802にて、各種フラグ格納エリア106dに1枚ベットモードフラグがセットされているか否かを判定する。1枚ベットモードフラグは、第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダルの投入枚数をCPU102が特定するためのフラグであり、1枚ベットモードフラグがセットされている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、1枚の仮想メダル投入が行われ、1枚ベットモードフラグがセットされていない状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、3枚の仮想メダル投入が行われる。
具体的には、ステップS4802にて1枚ベットモードフラグがセットされていないと判定した場合、すなわち、1枚ベットモードフラグがセットされていない状況で第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われた場合、ステップS4803にて第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダル投入数を1枚に設定する処理を行う。続くステップS4804では、1枚ベットモードフラグをセットする。
一方、ステップS4802にて1枚ベットモードフラグがセットされていると判定した場合、すなわち、1枚ベットモードフラグがセットされている状況で第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われた場合、ステップS4805にて第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダル投入数を3枚に設定する処理を行う。続くステップS4806では、1枚ベットモードフラグをクリアする。
ステップS4804又はステップS4806の処理を行った後は、ステップS4807にてベット数切換コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ステップS4801にて第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われていないと判定した場合、又はステップS4807の処理を実行した後は、本切換処理を終了する。
すなわち、本変形例8では、第2クレジット投入スイッチ57の操作に基づいて、第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダル投入数の切換が行われる。このようにすることで、例えば、特定モードにて遊技を行おうとする場合、第2クレジット投入スイッチ57を1回操作すると、第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づくメダル投入数が特定モードに対応する1枚となるため、特定モードにおいて、第2クレジット投入スイッチ57ではなく、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を行うことが可能となる。つまり、通常遊技モードと特定モードとで、ベット数は異なるものの、メダル投入時の操作ボタンが共通のものとなり、特定モードにおいて、通常遊技モードの擬似的な体験をよりリアルなものとすることができる。
例えば、通常遊技モードにおいて、通常遊技状態やボーナス状態中は3枚のベットを規定数とし、CB状態中は2枚のベットを規定数とする構成の場合、いずれの状態かによってMAXベット時の仮想メダルの投入枚数を異ならせることは可能である。その一方で、通常遊技モードと特定モードとの切り換えは、あくまで表示制御装置81において行われるものであり、主制御装置101を介して行われるものではない。そのため、仮に、遊技モードの切り換えによって、MAXベット時の仮想メダルの投入枚数をも自動的に切り換える(通常遊技モードでは3枚の仮想メダルを投入し、特定モードでは1枚の仮想メダルを投入する)構成とするのであるならば、遊技モードの切り換え用の第2演出スイッチ67の操作情報を表示制御装置81から主制御装置101へ出力したり、第2演出スイッチ67を主制御装置101に接続したりする必要が生じる。そうすると、主制御装置101の処理負荷が増大し得るし、主制御装置101に入力される情報が増大することによって、不正行為が行われ易くなり、当該不正行為を未然に防止する、という観点で好ましくない。そこで、上記構成のようにすることで、主制御装置101へ入力される情報を増加させることなく、特定モードの遊技の操作性を向上させることが可能となる。
なお、遊技モードに切り換えによって、MAXベット時の仮想メダルの投入枚数をも自動的に切り換える構成とするならば、第2演出スイッチ67を主制御装置101に接続し、遊技モードの切り換えが行われることを主制御装置101にて把握可能とするとすればよい。
上記変形例8においては、第2クレジット投入スイッチ57を第1クレジット投入スイッチ56と同じ又は略同じサイズで設けなくてもよく、例えば、第3クレジット投入スイッチ58と同じ又は略同じサイズで設ける構成としてもよい。これにより、第2クレジット投入スイッチ57のサイズが小さくなる分、各クレジット投入スイッチ56〜58を設置する領域を狭くすることができ、他の役物(演出ボタン等)の設置個所を確保することが可能となる。
<変形例9>
本変形例9では、特定モード中であることを示す識別表示の構成が異なっている。
図111(a)及び図111(b)に示すように、本変形例9では、識別用役物65bと、当該識別用役物65bの位置を切り換える切換用駆動部65cと、が設けられている。切換用駆動部65cは表示制御装置81に接続されており、切換用駆動部65cがCPU181により制御されることによって、識別用役物65bは、補助表示部65と前後方向に重ならない位置に設定された通常位置(図111(a))と、補助表示部65と前後方向に重なる位置に設定された特定位置(図111(b))とに変位する。
CPU181では、遊技モードが通常遊技モードに設定される場合には、識別用役物65bを通常位置に配置するように切換用駆動部65cを駆動制御し、遊技モードが特定モードに設定される場合には、識別用役物65bを特定位置に配置するように切換用駆動部65cを駆動制御する。
このようにすることで、遊技モードが特定モードであるか否かが、見た目上よりわかり易くなるとともに、通常遊技モードの各演出データを、特定モードにてそのまま流用することが可能となる。これにより、通常遊技モードの演出データに対して、スタンプ65aの画像データを組み込む処理を行う必要がなくなり、特定モード中の処理負荷の大幅な軽減を図ることができる。
識別用役物65bの通常位置、及び切換用駆動部65cが設けられる位置については、例えば、上部ランプ63の背面側に設定するなどして、遊技機前方から視認できない又は視認困難な位置とするとよい。これにより、通常遊技モードにおいては識別用役物65bや切換用駆動部65cが邪魔にならず、特定モードを特段意識することなく遊技を行わせることができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、1ベットゲームによる特定モードの扱いが上記第1の実施形態とは異なっている。具体的には、本実施形態における1ベットゲームによる特定モードは、3ベットゲームによる通常遊技モードにおいて所定の条件が成立したことにより、実行可能となる。
図112は、本実施形態における、スロットマシン10の正面図である。
本実施形態では、上記第1の実施形態における第2クレジット投入スイッチ57が、第3クレジット投入スイッチ58と同じ又は略同じサイズで形成されており、第1クレジット投入スイッチ56の左方に配置されている。また、本実施形態では、通常遊技モードと特定モードの切換用の第2演出スイッチ67は設けられていない。
各ストップスイッチ42〜44が設けられている箇所の下方に配置される化粧パネル80には、第4クレジット投入スイッチ69が設けられている。第4クレジット投入スイッチ69は、仮想メダルを1枚投入するためのものである。第4クレジット投入スイッチ69は主制御装置101に接続されている。より具体的には、第4クレジット投入スイッチ69の操作を個別に検出する第4クレジット投入検出センサ(図示略)が主制御装置101の入出力ポート104を介してCPU102に接続されており、第4クレジット投入スイッチ69の操作が行われた場合には、第4クレジット投入検出センサからの検出信号が、入出力ポート104を介してCPU102へ出力される。CPU102では、かかる検出信号を受信したことに基づいて、1枚の仮想メダルの投入が行われたと判定する。
第4クレジット投入スイッチ69は、スロットマシン10の手前側から奥側に向けて押圧操作が可能なスイッチとなっており、下方に向けて押圧操作が可能な他のクレジット投入スイッチ56〜58と操作方向が異なっている。また、第4クレジット投入スイッチ69は、他のクレジット投入スイッチ56〜58よりも大きく設けられており、具体的には、成人の手のひらサイズの楕円形(長径約15cm、短径約8cm)をなしている。そのため、他のクレジット投入スイッチ56〜58よりも遊技者の目を引き易い操作ボタンであるとともに、当該第4クレジット投入スイッチ69を操作する場合には、他と異なる操作位置及び操作方向となるため、特殊な動作を行っている印象を与えやすい。
図113は、本実施形態における特定モード用の抽選テーブルを示している。
本実施形態では、第1の実施形態における抽選テーブル(図62)とは異なり、インデックス値IV=51,63〜65,68,79にそれぞれポイント値PVが割り振られている一方、他のインデックス値IVのポイント値PVは0に設定されている。そのため、インデックス値IV=51(特殊再遊技)、インデックス値IV=63(特殊強チェリー)、インデックス値IV=64(特殊弱チェリー)、インデックス値IV=65(特殊スイカ)、インデックス値IV=68(特殊中段ベル)、インデックス値IV=79(特殊赤7揃い役)の場合に当選し得る一方、他のインデックス値IV=50,52〜62,66〜67,69〜78,80〜99の場合には当選しない。なお、本実施形態においても、特定モードの抽選テーブルでは、インデックス値IV=0〜49のポイント値PVはいずれも0が設定されており、通常遊技モード中に当選し得る役は、特定モード中には当選しない。また、上記第1の実施形態においてインデックス値IV=79の際に当選する場合とは、特殊ボーナス状態中であったが、本実施形態では、通常遊技状態中においてもインデックス値IV=79で当選し得る。そこで、インデックス値IV=79にて当選する役を上記第1の実施形態では「特殊BB中赤7揃い役」と称していたが、本実施形態では単に「特殊赤7揃い役」とも称することとする。
各インデックス値IV=51,63〜65,68,79には、それぞれほぼ等しいポイント値PVが設定されている。つまり、特定モード中の遊技においては、約6分の1の確率で特殊再遊技に当選し、約6分の1の確率で特殊強チェリーに当選し、約6分の1の確率で特殊弱チェリーに当選し、約6分の1の確率で特殊中段ベルに当選し、約6分の1の確率で特殊赤7揃い役に当選する。
特殊再遊技、特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊中段ベル、特殊赤7揃い役の入賞態様及び特典は、上記第1の実施形態と同様であり、いずれも通常遊技モードにおける再遊技入賞、強チェリー入賞、弱チェリー入賞、中段ベル入賞、赤7揃い役入賞となる出目と同じ出目が各リール32L,32M,32Rにおいて停止することで入賞する。また、各ベット数に応じて設定される有効ラインも、上記第1の実施形態と同様である。
本実施形態における1ベットゲームによる特定モードは、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選した場合の一部で実行可能となる。
<特定モードによる上乗せの概要>
図114を参照しながら、本実施形態における特定モードによる上乗せの概要を説明する。
通常遊技モードにおいて、表示モードがアタックモード以上である状況で、スイカ、強チェリー、弱チェリー、中段ベル、チャンス目A,B等の特定役に当選すると、上記第1の実施形態と同様に、現状の表示モードに応じて表示モードの移行抽選が行われる他、アタックモードの上乗せ抽選が行われる。
上乗せ抽選に当選した場合、本実施形態では、当該上乗せ抽選に当選した特定役に応じた上乗せゲーム数テーブルに基づいて継続ゲーム数の上乗せが行われる場合と、特定モードを実行して当選した役に応じて継続ゲーム数の上乗せが行われる場合とがある。以下の説明では、上乗せ抽選に当選した特定役に応じたテーブルで行われる上乗せを通常上乗せと称し、特定モードを実行して当選した役に応じた上乗せを特殊上乗せと称する。
通常上乗せでは、上記特定役に当選したゲーム、又はボーナス終了後に、当該上乗せ抽選に当選した特定役に応じたゲーム数の上乗せが行われ、その上乗せゲーム数の報知が、補助表示部65等により上乗せ演出として実行される。
一方、特殊上乗せでは、先ず、第4クレジット投入スイッチ69の操作を促す特殊ベット指示演出が補助表示部65等にて行われる。特殊ベット指示演出では、例えば、第4クレジット投入スイッチ69を「ドデカボタン」と称して、「ドデカボタンを押せ!!」という表示を補助表示部65にて行うとともに、当該特殊ベット指示演出用の効果音がスピーカ64から発せられる。当該効果音としては、例えば、けたたましい電子音で「ズバババババン!!」と発し、通常のベット操作とは異なる操作を行うべきことを遊技者が明確に認識できる音として設定されている。
特殊ベット指示演出後、第4クレジット投入スイッチ69の操作が行われた後は、スタートレバー41の操作を促す特殊開始指示演出が補助表示部65等にて行われる。特殊開始指示演出では、例えば、「気合を入れてレバーをたたけ!!」という表示を補助表示部65にて行う。そして、特殊開始指示演出に基づいて開始操作(スタートレバー41の操作)が行われた場合には、特殊開始操作指示演出用の効果音がスピーカ64から発せられる。当該効果音としては、例えば、低い電子音で「ドゥン」と発し、通常の開始操作(通常の開始操作では、例えば、高い電子音で「トゥン」)とは異なる効果を有する開始操作が行われたことを、遊技者が把握可能となるとともに、その後の遊技内容に期待させるように落ち着いた停止操作を促す音として設定されている。
第4クレジット投入スイッチ69の操作に基づいて、1枚のメダル投入が行われる。そして、その1枚ベットがなされている状況でスタートレバー41が操作されると、1ベットゲームの遊技としてゲームが開始され、各リール32L,32M,32Rが回転開始する。当該1ベットゲームにおいては、上記のとおり、特殊再遊技、特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊中段ベル、特殊赤7揃い役の何れかに当選する。
ストップスイッチ42〜44の操作がなされて、各リール32L,32M,32Rが停止すると、当選した上記各特殊役のうちのいずれかの特殊役入賞が成立する。図では例えば、特殊スイカ入賞が成立したことを示している。特殊上乗せでは、当該入賞した特殊スイカに基づいて今回の上乗せゲーム数を決定し、決定したゲーム数に対応する上乗せ演出を補助表示部65等により行う。
特定モードによるゲームを介する特殊上乗せでは、特定モードによるゲームを介さない通常上乗せよりも、多いゲーム数の上乗せが発生し易くなっている。そのため、特定役に当選して上乗せが発生する場合、遊技者は特殊上乗せが発生することを期待する。
<特殊上乗せ用の処理>
以下、本実施形態においてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せが発生する場合の処理について説明する。
図115は、本実施形態における第2特定役処理を示すフローチャートである。既に説明したとおり、第2特定役処理は、主制御装置101における抽選結果対応処理の一処理として実施される処理である(図33)。
すなわち、図33のフローチャートにおいてステップS911にて否定判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後(アタックモードの昇格用の処理を実行した後)は、図115に示すステップS4901に進む。ステップS4901では、ステップS914の処理と同様に、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。
続くステップS4902では、ステップS4901の処理結果に基づいて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。当選していない場合には、そのまま第2特定役処理を終了する。当選している場合には、ステップS4903に進み、ボーナス当選フラグがセットされているか否か、すなわち今回の特定役当選としてボーナスとの重複役に当選した場合、又はボーナス持越し状態中に当選した特定役であるか否かを判定する。かかる処理は、上記ステップS916の処理と同様である。
ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS4904にて、特殊上乗せ抽選処理を実行する。特殊上乗せ抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから特殊上乗せ発生テーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。特殊上乗せ発生テーブルでは、上乗せ抽選に当選した特定役の種類に応じて、特殊上乗せの発生確率が異なっている。
具体的には、図116に示すように、各特定役の当選確率が高いほど、特殊上乗せの発生確率が低くなるように設定されるパターンと、特定役の当選確率が高いほど、特殊上乗せの発生確率が高くなるように設定されるパターンとがある。例えば、スイカ当選となる確率は約144分の1(スイカ重複1,2含む、図17等)であり、強チェリー当選となる確率は約218分の1(強チェリー重複1,2含む、図17等)であり、スイカ当選の確率よりも強チェリー当選の確率の方が低い。そして、特殊上乗せ発生テーブルでは、スイカ当選に基づく上乗せ時よりも、強チェリー当選に基づく上乗せ時の方が、特殊上乗せが発生し易くなっている。
一方、弱チェリー当選となる確率は約169分の1(弱チェリー重複1,2含む、図17等)であり、弱チェリー当選の確率よりもスイカ当選の確率の方が高い。そして、特殊上乗せ発生テーブルでは、弱チェリー当選に基づく上乗せ時よりも、スイカ当選に基づく上乗せ時の方が、特殊上乗せが発生し易くなっている。
つまり、特殊上乗せ発生テーブルでは、通常遊技モードにおける特定役の当選確率の高低の関係にとらわれず、特殊上乗せの発生確率が設定されている。
ステップS4905にて、ステップS4904の処理結果に基づいて特殊上乗せ当選であるか否かを判定する。非当選である場合には、ステップS4906〜ステップS4908にて、上記ステップS917〜ステップS919と同様の処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。一方、ステップS4905にて特殊上乗せ当選と判定した場合には、ステップS4909にて、各種カウンタエリア106eの上乗せカウンタに1を加算する処理を行う。続くステップS4910では、各種フラグ格納エリア106dに特殊上乗せフラグをセットする処理を行う。上乗せカウンタは、特殊上乗せの発生回数をCPU102が把握するためのカウンタであり、特殊上乗せフラグは、特殊上乗せを実行すべき状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。
続くステップS4911では、特殊上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特殊上乗せコマンドは、次ゲームにて特殊上乗せを発生させること、すなわち、次ゲームを特定モードにて実行すべきことを、表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。特殊上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、今回のゲーム終了時の演出として、上記の特殊ベット指示演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。
ステップS4903にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合とは、今回の上乗せがボーナス終了後に繰り越される場合であり、この場合、ステップS4912に進む。ステップS4912では、上記ステップS4904と同様に特殊上乗せ抽選処理を実行する。そして、ステップS4913にて、特殊上乗せ当選か否かの判定を行い、非当選である場合には、ステップS4914にて、アタックモード上乗せフラグをセットする処理を行う。かかる処理は、上記ステップS920の処理と同様である。ステップS4913にて特殊上乗せ当選である場合、ステップS4915にて上乗せカウンタに1加算する処理を行う。
ステップS4908、ステップS4911、ステップS4914又はステップS4915の処理を実行した後は、第2特定役処理を終了する。
本実施形態における第3特定役処理について、図117のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、第3特定役処理は、主制御装置101における抽選結果対応処理の一処理として実施される処理である(図34)。
ステップS5001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を実行する。かかる処理は、ステップS1001と同様である。ステップS5002では、上記ステップS5001の処理結果に基づいて、上乗せ当選したか否かを判定する。当選していない場合には、そのまま第3特定役処理を終了する。当選している場合には、ステップS5003〜ステップS5015にて、上記ステップS4903〜ステップS4915と同様の処理を行う。すなわち、例えば、ステップS5005やステップS5012にて特殊上乗せ抽選処理を行い、特殊上乗せ抽選に当選していなければ、通常上乗せ用の処理を行い、特殊上乗せ抽選に当選していれば、特殊上乗せ用の処理を行う。
次に、本実施形態における終了判定処理について、図118のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、主制御装置101におけるボーナス状態処理の一処理として実施される処理である(図40)。
図118では、図40におけるステップS1511にて否定判定された場合の処理を示している。すなわち、残払出数が0となり(ステップS1504:YES)、ボーナス終了に際して、アタックモード当選フラグ、チャレンジモード当選フラグ、VBモード当選フラグの各当選フラグがセットされていない場合、ステップS5101にて、アタックモード上乗せ当選フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合、ステップS5102〜ステップS5204にて、上記ステップS1513〜ステップS1515と同様に、通常上乗せ用の処理を行う。
ステップS5101にてアタックモード上乗せフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS5105にて、上乗せカウンタが0か否かを判定する。上記のとおり、ボーナス終了後に特殊上乗せを行う場合には、上乗せカウンタの加算処理が行われている(ステップS4915、ステップS5015)。ステップS5105にて上乗せカウンタが0であると判定した場合は、ステップS1516の処理に進み、チャレンジモードの上乗せ用の処理を行う。一方、ステップS5105にて上乗せカウンタが0ではないと判定した場合には、ステップS5106及びステップS5107にて、上記ステップS4910及びステップS4911と同様に、特殊上乗せ用の処理を行う。ステップS5104又はステップS5107の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
次に、本実施形態における特化ゾーン用処理について、図119のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、特化ゾーン用処理は、主制御装置101における抽選結果対応処理の一処理として実施される処理である(図41)。
ステップS5201では、ステップS1601と同様に、今回のゲームの抽選結果を把握する処理を行う。続くステップS5202では、ステップS4904等の処理と同様に、特殊上乗せ抽選処理を実行する。なお、ステップS5202の抽選処理において、他の抽選処理における特殊上乗せの発生確率と異ならせてもよく、具体的には、他の抽選処理よりも特殊上乗せが発生し易いようにしてもよい。
ステップS5203では、ステップS5202の処理結果に基づいて特殊上乗せ当選であるか否かを判定する。非当選である場合には、ステップS5204〜ステップS5206にて、上記ステップS1602〜ステップS1604と同様に通常上乗せ用の処理を行う。一方ステップS5203にて特殊上乗せ当選である場合には、ステップS5207〜ステップS5209にて、上記ステップS4909〜ステップS4911と同様に、特殊上乗せ用の処理を行う。ステップS5206又はステップS5209の処理を実行した後は、特化ゾーン用処理を終了する。
次に、特殊上乗せ時の抽選結果対応処理について説明する。
図120(a)は、本実施形態における抽選結果対応処理の一部を示すフローチャートである。既に説明したとおり、抽選結果対応処理は、主制御装置101における抽選処理の一処理として実施される処理である(図31)。
本実施形態では、先ずステップS5301にて、今回のゲームのベット数の判定を行う。ベット数が特定モードに対応する1枚ベットではない場合には、上記ステップS701に進み、通常遊技モード用の処理を行う。一方、今回のゲームが1枚ベットであった場合には、ステップS5302にて、特定モード用抽選結果対応処理を実行してから、本対応処理を終了する。
図120(b)は、特定モード用抽選結果対応処理を示すフローチャートである。
ステップS5401では、特殊上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、本実施形態においても、1ベットゲームは特定モード以外においても実施可能であり、ステップS5401では特定モードにおいて実施されたゲームであったか否かの判定を行う。特定モードではない場合には、そのまま本対応処理を終了する。
特定モードである場合、ステップS5402に進み、今回の抽選結果が特殊スイカ当選であったか否かを判定する。特殊スイカ当選であった場合には、ステップS5403にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊スイカテーブルを取得する処理を行う。
図121(a1)は、特殊スイカ当選時の上乗せテーブルとして選択される特殊スイカテーブルを示し、図121(b1)は、スイカ当選時の上乗せテーブルとして選択されるスイカテーブルを示している。図121(a1)及び図121(b1)に示すように、特殊スイカ当選時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、スイカ当選時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊スイカ当選時の方が、スイカ当選時よりも多いゲーム数が選択される。
ステップS5402にて否定判定した場合、ステップS5404にて、今回の抽選結果が特殊強チェリー当選であったか否かを判定する。特殊強チェリー当選であった場合には、ステップS5405にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊強チェリーテーブルを取得する処理を行う。
図121(a2)は、特殊強チェリー当選時の上乗せテーブルとして選択される特殊強チェリーテーブルを示し、図121(b2)は、強チェリー当選時の上乗せテーブルとして選択される強チェリーテーブルを示している。図121(a2)及び図121(b2)に示すように、特殊強チェリー当選時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、強チェリー当選時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊強チェリー当選時の方が、強チェリー当選時よりも多いゲーム数が選択される。
ステップS5404にて否定判定した場合、ステップS5406にて、今回の抽選結果が特殊弱チェリー当選であったか否かを判定する。特殊弱チェリー当選であった場合には、ステップS5407にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊弱チェリーテーブルを取得する処理を行う。
図121(a3)は、特殊弱チェリー当選時の上乗せテーブルとして選択される特殊弱チェリーテーブルを示し、図121(b3)は、弱チェリー当選時の上乗せテーブルとして選択される弱チェリーテーブルを示している。図121(a3)及び図121(b3)に示すように、特殊弱チェリー当選時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、弱チェリー当選時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊弱チェリー当選時の方が、弱チェリー当選時よりも多いゲーム数が選択される。
ステップS5406にて否定判定した場合、ステップS5408にて、今回の抽選結果が特殊中段ベル当選であったか否かを判定する。特殊中段ベル当選であった場合には、ステップS5409にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊中段ベルテーブルを取得する処理を行う。
図121(a4)は、特殊中段ベル当選時の上乗せテーブルとして選択される特殊中段ベルテーブルを示し、図121(b4)は、中段ベル当選時の上乗せテーブルとして選択される中段ベルテーブルを示している。図121(a4)及び図121(b4)に示すように、特殊中段ベル当選時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、中段ベル当選時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊中段ベル当選時の方が、中段ベル当選時よりも多いゲーム数が選択される。
ステップS5408にて否定判定した場合、ステップS5410にて、今回の抽選結果が特殊リプレイ当選であったか否かを判定する。特殊リプレイ当選であった場合には、ステップS5411にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊リプレイテーブルを取得する処理を行う。
図121(a5)は、特殊リプレイ当選時の上乗せテーブルとして選択される特殊リプレイテーブルを示し、図121(b5)は、リプレイ当選時の上乗せテーブルとして選択されるリプレイテーブルを示している。他の特殊特定役と異なり、通常遊技モードにおいて、アタックモード中にリプレイ当選時に上乗せは発生しない。リプレイ当選時に上乗せされる場合とは、特化ゾーン中のみであり、かかるリプレイテーブルは特化ゾーン用のテーブルを示している。図121(a5)及び図121(b5)に示すように、特殊リプレイ当選時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、特化ゾーン中のリプレイ当選時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊リプレイ当選時の方が、特化ゾーン中のリプレイ当選時よりも多いゲーム数が選択される。すなわち、特化ゾーン中に上乗せされる役と比較しても、特殊役当選時の方が多いゲーム数の上乗せが発生する。なお、他の特定役における特化ゾーン中の上乗せテーブルにおいても、特殊特定役当選時の上乗せテーブルと比較すると、特殊特定役当選時の上乗せゲーム数の方が、特化ゾーン中の対応する特定役当選時の上乗せゲーム数よりも多くなっている。
ステップS5410にて否定判定した場合とは、今回の特定モードの抽選結果が特殊赤7揃い役当選であったことを意味する。この場合、ステップS5412にて、各種テーブル記憶エリア105aから今回の上乗せテーブルとして特殊赤7揃い役テーブルを取得する処理を行う。
図121(a6)は、特殊赤7揃い時の上乗せテーブルとして選択される特殊赤7揃いテーブルを示し、図121(b6)は、赤7揃い時の上乗せテーブルとして選択される赤7揃いテーブルを示している。他の特殊特定役と異なり、通常遊技モードにおいては、赤7揃いはボーナス中のみ発生する。赤7揃いテーブルはボーナス中のテーブルを示している。図121(a6)及び図121(b6)に示すように、特殊赤7揃い時に上乗せゲーム数として選択され得るゲーム数は、ボーナス中の赤7揃い時に上乗せゲーム数として選択されるゲーム数と異なっており、特殊赤7揃い時の方が、ボーナス中の赤7揃い時よりも多いゲーム数が選択される。
ステップS5403、ステップS5405、ステップS5407、ステップS5409、ステップS5411又はステップS5412の処理を実行した後は、ステップS5413にて、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を実行する。かかる処理では、上記各処理にて取得したテーブル及び抽選用カウンタを参照して決定した今回の特殊上乗せ時の上乗せゲーム数を、実行中のアタックモードの継続ゲーム数に加算する処理を行う。
その後、ステップS5414にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本対応処理を終了する。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、今回のゲームの終了時(全リール32L,32M,32R停止時)に対応する上乗せ演出を発生させるように補助表示部65等を制御する。
以上のように、本実施形態では、アタックモードの上乗せが発生し得る各特定役に対応する各特殊特定役を用いて、各特定役での上乗せゲーム数とは異なるゲーム数となる特殊上乗せ演出を行う。上記第1の実施形態にて示したように、各特定役と各特殊特定役とは、それぞれ異なる役である一方で、各リール32L,32M,32Rの見た目上は同じ停止出目となる。
具体的には、例えばスイカ役であれば、左リール上段に「スイカ」図柄が停止し、中リール中段に「スイカ」図柄が停止し、右リール下段に「スイカ」図柄が停止して、当該スイカ役入賞が成立する。そして、スイカ役に対応するゲーム数の上乗せ演出が発生し得る。これに対して、特殊スイカ役であれば、左リール上段に「スイカ」図柄が停止し、中リール中段に「スイカ」図柄が停止し、右リール下段に「スイカ」図柄が停止すると、右リール中段に「赤ベル」図柄が停止することとなり、当該特殊スイカ役入賞が成立する。この場合、右リール下段には「スイカ」図柄が停止しており、特殊スイカ役入賞の見た目上の出目はスイカ役入賞の出目と共通している。そして、特殊スイカ役に対応するゲーム数の上乗せ演出が発生し得る。そのため、各リール32L,32M,32Rの停止結果と、上乗せが発生した状況からして、遊技者に、当該特殊スイカ役に対応する上乗せ演出が、あたかもスイカ役によって発生したものと思わせることができる。このようにすることで、特殊スイカ役等の特殊特定役当選に対応する上乗せ演出を、スイカ役等の特定役当選に対応する上乗せ演出の一種と見せることが可能となる。
ここで、スイカ役等の特定役当選に対応する上乗せ演出の一種として、上記特殊スイカ役等のようなゲーム数の上乗せが発生する特殊な上乗せ演出を設定する構成も考えられる。しかし、そのようにすると、特定役当選に対応する上乗せ演出の複雑化が生じ得たり、特定役当選が当該特殊な上乗せの条件となるため、特定役の当選確率によっては、当該特殊な上乗せを発生させたいのにも関わらずなかなか特定役に当選しない、といった不都合が生じ得る。かといって、特定役の当選確率を向上させすぎると、出玉率等の不都合が生じ得る。そこで、本実施形態のように、特定役と特殊特定役とを異なる役として設定したため、各役と上乗せ演出とが対応付けられ、特定役当選に対応する上乗せ演出ばかりが複雑なものとなる不都合は生じないし、各役の当選率を調整することで、特定役当選に対応する上乗せ演出と、上記特殊な上乗せ演出とを、それぞれ好適に発生させることが可能となる。
しかも、特定役と特殊特定役とは、例えばボーナス当選等による遊技状態の移行を介さずに、いずれもが発生し得るものとなっている。具体的には、通常遊技状態において3ベットゲームや2ベットゲームの通常遊技モードにて遊技を行えば特定役に当選し得るし、1ベットゲームの特定モードにて遊技を行えば特殊特定役に当選し得る。つまり、これらの特定役と特殊特定役とは、遊技状態の移行を介さずに同じ遊技状態にてベット数を異ならせるだけでそれぞれ当選し得るものとなっている。そうすると、いずれの役に当選/入賞したかは、遊技状態によっては識別することができない。
そして、上記のようにベット数の切換でいずれの役に当選/入賞するかが異なるため、特殊特定役による上記特殊な上乗せ演出を発生させようと思えば、ベット数を切り換えるだけで容易に発生させることが可能となる。このようにすることで、設計通りのタイミングで、上記特殊な上乗せ演出を発生させることが可能となる。
加えて、本実施形態では、特定役と特殊特定役とにおいて、停止出目の共通性以外にも、識別性を低下させるための工夫が各種施されている。以下、それぞれ説明する。
<特殊特定役と特定役との識別性を低下させる構成>
上記のように、特殊リプレイや特殊赤7揃いを含む特殊特定役と対応する特定役とは、入賞時の各リール32L,32M,32Rの停止出目が共通しており、いずれの役が入賞しているかを識別しにくくなっている。本実施形態では、当該停止出目に関する共通性以外にも、これら特殊特定役と特定役との識別性を低下させるための構成を有している。
<ベット時演出の共通性>
特殊特定役と特定役との識別性を低下させる構成として、先ず、ベット時演出の共通性について説明する。
図122に示すように、通常上乗せを含み、通常遊技モードにおけるベット時では、例えば、ベット前の状況として、アタックモード中であれば、補助表示部65にて、今回のアタックモード中に獲得した総獲得数が「ゲット数」として表示されている(図では54枚獲得していることが示されている)。また、前回のゲームにて入賞成立させて払い出された枚数が払出枚数表示部62に表示されている(図では前回のゲームにて9枚の払出が行われたことを示している)。そして、クレジット表示部60には、現時点でクレジットされている仮想メダルの枚数が表示されている(図では、最大数である50枚の仮想メダルがクレジットされていることを示している)。
上記のベット前の状況において、例えば、第1クレジット投入スイッチ56が操作されて、3枚のベットが行われた場合、補助表示部65の総獲得数の表示が、今回のベット数に対応させて減少され、具体的には、3枚減少させた総獲得数の表示に更新される。また、ベット操作に基づいて、次ゲームが開始され得ることを示すべく、払出枚数表示部62の表示がOFFとなる。そして、クレジット表示部60では、ベット前のクレジット数の表示から、今回のベット数を減少させたクレジット数の表示に更新される。
加えて、スピーカ64からは、今回のベット操作に対応させた効果音(3枚ベット時効果音)が発せられる。例えば、3枚ベット時効果音では、「ベベベ」とベット数に対応させて「ベ」が3回発せられる。なお、1枚ベット時効果音では「ベ」と発せられ、2枚ベット時効果音では「ベベ」と発せられる。これらベット時効果音は、ベット数を遊技者が識別可能であれば、他の効果音であってもよい。
特殊上乗せ時のベット操作時の演出としては、例えば、ベット前の状況として、上記特殊ベット指示演出が補助表示部65にて行われると、アタックモード中の各ゲーム数の表示や総獲得数の表示が行われなくなる。また、特殊ベット指示演出が開始されるタイミングで、払出枚数表示部62の表示、及び、クレジット表示部60の表示がOFFとなる。
そして、この状況において、特殊ベット指示演出の指示に従って、第4クレジット投入スイッチ69が操作されて、1枚のベットが行われると、補助表示部65では、特殊ベット指示演出から、特殊開始指示演出に画面が切り替わる。特殊開始指示演出においても、アタックモード中の各ゲーム数の表示や総獲得数の表示が行われなくなる。そのため、通常ベット時のように、本ベット操作に基づいては、総獲得数の表示は更新されない。また、上記のようにクレジット表示部60はOFFとなっている。そのため、今回のベット操作に基づくクレジット表示部60におけるクレジット数の表示の更新も行われない。
加えて、スピーカ64からは、今回のベット操作が1枚ベットに対応するものであるものの、3枚ベットに対応する3枚ベット時効果音が発せられる。つまり、通常であれば、1枚ベットに対応させた1枚ベット時効果音として、「ベ」が1回発せられるところ、当該特殊ベット時の1枚ベットでは、3枚ベット時効果音として、「ベベベ」と「ベ」が3回発せられる。
<ベット操作用処理>
上記の各演出を行うための処理について説明する。
図123は、ベット操作用処理を示すフローチャートである。ベット操作用処理は、主制御装置101におけるタイマ割込み処理(図13)におけるステップS109のベット枚数のイン・アウトカウンタ処理における一処理として実施される。ベット操作用処理は、ベット枚数のイン・アウトカウンタ処理において、ベット操作が可能となったタイミング(全リール32L,32M,32R停止、且つメダル払出終了)で起動される。
ステップS5501では、特殊上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。特殊上乗せフラグがセットされている場合、次に開始されるゲームは特殊上乗せを行うゲームであることを示し、この場合、ステップS5502にて、特殊操作指示コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特殊操作指示コマンドを受信した表示制御装置81では、特殊上乗せフラグがセットされることとなったゲームの終了に基づいて、上記特殊操作指示演出を発生させるように補助表示部65等を制御する。続くステップS5503では、クレジット表示不可視処理を実行する。具体的には、クレジット表示部60及び払出枚数表示部62の表示をOFFとする。
ステップS5501にて否定判定した場合、又はステップS5503の処理を実行した後は、ステップS5504にて、いずれかのクレジット投入スイッチ56〜58,69の操作がなされたか否かを判定し、操作されるまで待機する。いずれかの操作が行われたことに基づいて、ステップS5505に進む。
ステップS5505では、今回の操作が第1クレジット投入スイッチ56の操作であったか否かを判定する。第1クレジット投入スイッチ56の操作であった場合、ステップS5506にて、3枚ベット処理を実行する。かかる処理は、クレジット数に応じて3枚の仮想メダルを有効にベットするための処理であり、例えば、クレジット数が3枚未満であれば、当該ベット操作が有効ではないと処理する。この場合、例えばステップS5504の処理に戻る。
3枚の仮想メダルを有効にベットした場合、ステップS5507にてクレジットカウンタから今回のベット数に対応する3を減算する処理を行う。この場合、クレジット表示部60の表示は3減算された値に更新される。なお、クレジット表示部60の表示がOFFとなっている場合には、クレジットカウンタの減算だけが行われる。そして、ステップS5508にて、3枚ベット時効果音(ベベベ)が発せられるようにスピーカ64を制御してから、ベット操作用処理を終了する。
ステップS5505にて第1クレジット投入スイッチ56の操作ではないと判定した場合、ステップS5509にて第3クレジット投入スイッチ58の操作であったか否かを判定する。第3クレジット投入スイッチ58の操作であった場合、ステップS5510にて、2枚ベット処理を実行する。かかる処理は、クレジット数に応じて2枚の仮想メダルを有効にベットするための処理であり、例えば、クレジット数が2枚未満であれば、当該ベット操作が有効ではないと処理する。この場合、例えばステップS5504の処理に戻る。
2枚の仮想メダルを有効にベットした場合、ステップS5511にてクレジットカウンタから今回のベット数に対応する2を減算する処理を行う。この場合、クレジット表示部60の表示は2減算された値に更新される。なお、クレジット表示部60の表示がOFFとなっている場合には、クレジットカウンタの減算だけが行われる。そして、ステップS5512にて、2枚ベット時効果音(ベベ)が発せられるようにスピーカ64を制御してから、ベット操作用処理を終了する。
ステップS5509にて第3クレジット投入スイッチ58の操作ではないと判定した場合、ステップS5513にて第2クレジット投入スイッチ57の操作であったか否かを判定する。第2クレジット投入スイッチ57の操作であった場合、ステップS5514にて、1枚ベット処理を実行する。かかる処理は、クレジット数に応じて1枚の仮想メダルを有効にベットするための処理であり、例えば、クレジット数が1枚未満(0枚)であれば、当該ベット操作が有効ではないと処理する。この場合、例えばステップS5504の処理に戻る。
1枚の仮想メダルを有効にベットした場合、ステップS5515にてクレジットカウンタから今回のベット数に対応する1を減算する処理を行う。この場合、クレジット表示部60の表示は1減算された値に更新される。なお、クレジット表示部60の表示がOFFとなっている場合には、クレジットカウンタの減算だけが行われる。そして、ステップS5516にて、1枚ベット時効果音(ベ)が発せられるようにスピーカ64を制御してから、ベット操作用処理を終了する。
ステップS5513にて第2クレジット投入スイッチ57の操作ではないと判定した場合、今回のクレジット投入スイッチの操作が、第4クレジット投入スイッチ69の操作であったことを意味する。この場合、ステップS5517にて、1枚ベット処理を実行する。かかる処理は、ステップS5514の処理と同様である。続くステップS5518では、ステップS5515の処理と同様に、クレジットカウンタから今回のベット数に対応する1を減算する処理を行う。
ステップS5519では、特殊上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。特殊上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS5520にて、ステップS5516の処理と同様に、1枚ベット時効果音(ベ)が発せられるようにスピーカ64を制御してから、ベット操作用処理を終了する。
一方、ステップS5519にて特殊上乗せフラグがセットされていると判定した場合、ステップS5521にて、3枚ベット時効果音(ベベベ)が発せられるようにスピーカ64を制御する。そして、ステップS5522にて、特殊開始指示コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、ベット操作用処理を終了する。特殊開始指示コマンドを受信した表示制御装置81では、特殊開始指示演出を発生させるように補助表示部65等を制御する。
以上のように、特殊上乗せフラグがセットされており、且つ第4クレジット投入スイッチ69が操作された場合には、3枚ベット時効果音が発せられる。そのため、今回の1ベットゲームによる特定モードが、あたかも3ベットゲームであるかのように思わせることができる。
しかも、特殊上乗せフラグがセットされて開始されるゲームでは、クレジット表示部60の表示がOFFとなる。そのため、ベット時にクレジットカウンタの減算だけが行われ、クレジット表示部60の更新が行われない。これにより、クレジット表示部60を見るだけで、1枚ベットなのか3枚ベットなのかが明確に識別可能となることが回避されている。
上記クレジット表示部60の表示をOFFにする際、払出枚数表示部62の表示もOFFとする構成とした。これにより、クレジット表示部60の表示だけがOFFとなる構成よりも、不自然さを低減することができる。よって、特殊操作演出等に注意を寄せさせることが可能となる。
特殊上乗せフラグがセットされている場合であっても、第4クレジット投入スイッチ69ではなく、第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われた場合には、1枚ベット用の処理を行うとともに、ベット時効果音は1枚ベットに対応する1枚ベット時効果音を設定する構成とした。これは、そもそもこのような特殊上乗せが行われる状況において、第4クレジット投入スイッチ69ではなく第2クレジット投入スイッチ57を操作する遊技者は、第4クレジット投入スイッチ69の操作によって1枚ベットが行われることを認識しているものと考えられるからである。そのため、1枚ベット時効果音を設定し、1枚ベットが有効に行われたことを確認させる構成としている。
なお、各ゲームにおいてベットはクレジット投入スイッチの操作以外にも、メダル投入口45からメダルの投入によって行われる場合がある。この場合の処理については説明を省略するが、特殊上乗せフラグの有無に関わらず、メダル投入1枚毎に1枚ベット時効果音(ベ)が発せられる。
ちなみに、特殊上乗せフラグがセットされる場合とは、前ゲームにて特定役当選(入賞)が発生している場合であり、少なくとも3枚のメダル払出が行われている。そうすると、特殊上乗せが行われるゲームにおいて、クレジットカウンタが0である状況は通常では発生しにくく、メダル投入口45からメダルを投入しなくても、第4クレジット投入スイッチ69の操作によってベット操作が可能となっている。クレジットカウンタが0である状況とは、特殊上乗せが行われるゲーム前に精算スイッチ59の操作が行われた場合であり、このような行為を行う遊技者は、上記第2クレジット投入スイッチ57が操作される状況と同様に、第4クレジット投入スイッチ69操作により1枚ベットが行われることを認識している可能性が高い。
<入賞時演出の共通性>
特殊特定役と特定役との識別性を低下させる構成として、次に、入賞時演出の共通性について説明する。
図124に示すように、通常上乗せが発生する場合、例えば、各リール32L,32M,32Rに「スイカ」図柄が揃って停止して、スイカ入賞が成立すると、これら「スイカ」図柄に対応する位置のリールを所定の発光部にて照射して、スイカ用払出演出としてのフラッシュ演出が発生する。なお、フラッシュ演出は既存の発光部等の制御によって実現可能である。スイカ入賞が成立すると、スイカ入賞に対応する特典としての5枚のメダル払出が行われる。この場合、メダル払出効果音として、スイカ用払出効果音(例えば、低音で「ドッドッドッ」)がスピーカ64から発せられる。そして、スイカ当選時のスイカテーブルに基づいたゲーム数の上乗せ演出が発生する。
これに対して、特殊上乗せが発生する場合、例えば、各リール32L,32M,32Rに「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「赤ベル」図柄が停止して、特殊スイカ入賞が成立すると、これら特殊スイカに対応する各図柄(スイカ・スイカ・赤ベル)ではなく、「スイカ」図柄に対応する位置のリールを所定の発光部にて照射して、上記スイカ用払出演出としてのフラッシュ演出が発生する。つまり、特殊スイカ入賞ではあるものの、特殊上乗せ時においては、スイカ入賞時に発生する演出である上記スイカ用払出演出が発生する。特殊スイカ入賞が成立すると、特殊スイカ入賞に対応する特典としての1枚のメダル払出が行われる。この場合、メダル払出効果音として、上記スイカ用払出効果音がスピーカ64から発せられる。つまり、特殊スイカ入賞であって、メダル払出数は1枚ではあるものの、特殊上乗せ時においては、スイカ入賞時のメダル払出効果音としてスイカ用払出効果音が発生する。そして、特殊スイカ当選時の特殊スイカテーブルに基づいたゲーム数の上乗せ演出が発生する。
<払出判定処理>
上記の各演出を行うための処理について説明する。
図125は、本実施形態における払出判定処理を示すフローチャートである。既に説明したとおり、払出判定処理は、主制御装置101におけるリール制御処理(図18)の一処理(ステップS413)として実施される処理である。
ステップS5601では、今回の入賞結果として、払出が発生し得るか否かを判定する。払出が発生し得る場合、ステップS5602にて、払出用処理を行ってから、本払出判定処理を終了する。一方、ステップS5601にて払出が発生しないと判定した場合、ステップS5603にて、いずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立している場合、ステップS5604にて再遊技用処理を行ってから、本払出判定処理を終了する。
以下、払出用処理及び再遊技用処理について説明する。
<払出用処理>
払出用処理では、図126のフローチャートに示すように、先ずステップS5701にて、特殊上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。特殊上乗せフラグがセットされておらず、今回行ったゲームが特殊上乗せに対応するゲームではない場合は、ステップS5702〜ステップS5705にて、通常遊技モード用の払出設定を行う。一方、特殊上乗せフラグがセットされており、今回行ったゲームが特殊上乗せに対応するゲームであった場合、ステップS5706〜ステップS5728にて、特定モード用の払出設定を行う。
通常遊技モード用の払出設定としては、先ず、ステップS5702にて払出数の把握処理を行う。かかる処理は、今回のベット数と入賞態様とを特定して、特定したベット数と入賞態様とに対応する払出数を把握する。例えば、今回のベット数が3枚であって、ベル(第1小役)入賞が成立していれば9枚のメダル払出が発生すると把握する。また、今回のベット数が3枚であって、スイカ(第26小役等)入賞が成立していれば5枚のメダル払出が発生すると把握する。また、今回のベット数が3枚であって、強チェリー(第25小役等)入賞や弱チェリー(第18小役等)入賞、中段ベル(第29小役)が成立していれば、3枚のメダル払出が発生すると把握する。そして、ボーナス中において今回のベット数が3枚であって、赤7揃い(第30小役)入賞が成立していれば9枚のメダル払出が発生すると把握する。
一方、今回のベット数が1枚であって、特殊ベル(第1P小役)入賞が成立していれば1枚のメダル払出が発生すると把握する。また、今回のベット数が1枚であって、特殊スイカ(第26P小役等)入賞が成立していれば1枚のメダル払出が発生すると把握する。また、今回のベット数が1枚であって、特殊強チェリー(第25P小役等)入賞や特殊弱チェリー(第18P小役等)入賞、特殊中段ベル(第29P小役)が成立していれば、1枚のメダル払出が発生すると把握する。また、今回のベット数が1枚であって、特殊赤7揃い(第30P小役)入賞が成立していれば1枚のメダル払出が発生すると把握する。
ステップS5702の処理を行った後は、ステップS5703にて、ステップS5702にて把握した払出数のメダル払出を行う払出処理を実行する。具体的には、把握した払出数のメダルが払い出されるようにホッパ装置51を制御する。この場合、払出数をクレジットカウンタに加算するとともに、クレジットカウンタの上限値を超える分のメダル払出が行われるようにホッパ装置51を制御する。つまり、払出数をクレジットカウンタに加算してもクレジットカウンタの上限値以下である場合には、ホッパ装置51からメダル払出は行われない。
続くステップS5704では、入賞役に対応する払出効果音を設定する。例えば、スイカ(第26小役)入賞が成立していれば、スイカ用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。また、特殊スイカ(第26P小役)入賞が成立していれば、特殊スイカ用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。スイカ用払出効果音と特殊スイカ用払出効果音は、遊技者が識別可能な程度に異なる音が設定されており、例えば、スイカ用払出効果音は上記の「ドッドッドッ」という低音が設定されており、特殊スイカ用払出音は「ドッ」という低音でスイカ用払出効果音よりも短い音が設定されている。なお、他の特定役の払出効果音と特殊特定役の払出効果音も、遊技者が識別可能な程度に異なる音が設定されている。この場合、上記のホッパ装置51からのメダル払出が行われるか否かに関わらず、払出効果音の設定が行われる。つまり、クレジットカウンタに払出数が加算されるだけの場合であっても、払出効果音は設定される。
続くステップS5705では、入賞役に対応する払出演出を設定する。例えば、スイカ(第26小役)入賞が成立していれば、スイカ用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。また、スイカ用払出演出として、上記5枚のメダル払出に対応させて5の数字を払出枚数表示部62に表示するように、払出枚数表示部62を制御する。特殊スイカ(第26P小役)入賞が成立していれば、特殊スイカ用払出演出として、各リール32L,32M,32Rを照らす発光部を消灯させる消灯演出を発生させる。特殊スイカ用払出演出として、上記1枚のメダル払出に対応させて1の数字を払出枚数表示部62に表示するように、払出枚数表示部62を制御する。すなわち、スイカ用払出演出と特殊スイカ用払出演出とは、遊技者が識別可能なように異なる演出となっている。なお、他の特定役の払出演出と特殊特定役の払出演出も、遊技者が識別可能なように異なる演出が設定されており、各リール32L,32M,32R上のフラッシュ演出と消灯演出との相違、及び払出枚数表示部62に表示される払出枚数の相違によって識別可能となっている。
ステップS5705の処理を行った後は、本払出用処理を終了する。
特定モード用の払出設定としては、先ず、ステップS5706にて、今回のゲームのベット枚数が特定数としての1枚であったか否かを判定する。1枚ではなかった場合には、ステップS5702に進み、通常遊技モード用の払出設定を行う。
特殊上乗せフラグがセットされており、且つ1枚ベットで行われたゲームであれば、ステップS5707に進む。ステップS5707では、上乗せカウンタを1減算する処理を行う。そして、ステップS5708にて、上乗せカウンタが0となったか否かを判定する。0となっている場合には、ステップS5709にて、特殊上乗せフラグをクリアする。なお、ステップS5707〜ステップS5709の処理は、複数回の特殊上乗せゲームが連続して発生する場合の処理である。
ステップS5708にて否定判定した場合、又はステップS5709の処理を実行した後は、ステップS5710に進む。ステップS5710では、特殊スイカ(第26P小役)入賞が成立しているか否かを判定する。特殊スイカ入賞が成立している場合、ステップS5711にて、特殊スイカ入賞に対応する払出処理を行う。この場合、上記ステップS5703の払出処理とは異なり、今回の払出数をクレジットカウンタに加算して、クレジットカウンタの上限値を超える事象は発生しにくい。つまり、今回の特定モードにおける1枚ベットによって、クレジットカウンタは1減算されており、今回の払出数である1を加算してもクレジットカウンタの上限値を超えない。クレジットカウンタの上限値を超えない場合はメダル払出が行われず、クレジットカウンタの上限値を超える場合だけホッパ装置51を制御してメダル払出を行う構成は上述の通りである。なお、実際のメダル払出が発生する場合とは、特定モード開始前にクレジットカウンタが上限値であって、当該特定モードがメダル投入口45から1枚のメダルが投入されて実施された場合である。かかる払出処理は、他の特殊特定役入賞においても同様である。
続くステップS5712では、今回の入賞結果である特殊スイカ入賞ではなくスイカ入賞に対応させて、スイカ用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。この場合、実際のメダル払出が行われるか否かに関わらず、払出効果音を設定する。そして、ステップS5713にて、今回の入賞結果である特殊スイカ入賞ではなくスイカ入賞に対応させて、スイカ用払出演出が行われるように制御する。具体的には、スイカ用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。但し、上記のように特殊上乗せ発生時には払出枚数表示部62の表示がOFFとなっているため、払出数の表示用の処理は行わない。
ステップS5710にて特殊スイカ入賞が成立していないと判定した場合、ステップS5714にて特殊強チェリー(第25P小役等)入賞が成立しているか否かを判定する。特殊強チェリー入賞が成立している場合、ステップS5715にて、特殊強チェリー入賞に対応する払出処理を行う。
続くステップS5716では、今回の入賞結果である特殊強チェリー入賞ではなく強チェリー入賞に対応させて、強チェリー用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。そして、ステップS5717にて、今回の入賞結果である特殊強チェリー入賞ではなく強チェリー入賞に対応させて、強チェリー用払出演出が行われるように制御する。具体的には、強チェリー用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。但し、上記のように特殊上乗せ発生時には払出枚数表示部62の表示がOFFとなっているため、払出数の表示用の処理は行わない。
ステップS5714にて特殊強チェリー入賞が成立していないと判定した場合、ステップS5718にて特殊弱チェリー(第18P小役等)入賞が成立しているか否かを判定する。特殊弱チェリー入賞が成立している場合、ステップS5719にて、特殊弱チェリー入賞に対応する払出処理を行う。
続くステップS5720では、今回の入賞結果である特殊弱チェリー入賞ではなく弱チェリー入賞に対応させて、弱チェリー用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。そして、ステップS5721にて、今回の入賞結果である特殊弱チェリー入賞ではなく弱チェリー入賞に対応させて、弱チェリー用払出演出が行われるように制御する。具体的には、弱チェリー用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。但し、上記のように特殊上乗せ発生時には払出枚数表示部62の表示がOFFとなっているため、払出数の表示用の処理は行わない。
ステップS5718にて特殊弱チェリー入賞が成立していないと判定した場合、ステップS5722にて特殊中段ベル(第29P小役等)入賞が成立しているか否かを判定する。特殊中段ベル入賞が成立している場合、ステップS5723にて、特殊中段ベル入賞に対応する払出処理を行う。
続くステップS5724では、今回の入賞結果である特殊中段ベル入賞ではなく中段ベル入賞に対応させて、中段ベル用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。そして、ステップS5725にて、今回の入賞結果である特殊中段ベル入賞ではなく中段ベル入賞に対応させて、中段ベル用払出演出が行われるように制御する。具体的には、中段ベル用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。但し、上記のように特殊上乗せ発生時には払出枚数表示部62の表示がOFFとなっているため、払出数の表示用の処理は行わない。
ステップS5722にて特殊中段ベル入賞が成立していないと判定した場合は、今回の特定モードにおける入賞結果が、特殊赤7揃い(第30P小役)入賞であったことを意味する。この場合、ステップS5726にて、特殊赤7揃い入賞に対応する払出処理を行う。
続くステップS5727では、今回の入賞結果である特殊赤7揃い入賞ではなく赤7揃い入賞に対応させて、赤7揃い用払出効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。そして、ステップS5728にて、今回の入賞結果である特殊赤7揃い入賞ではなく赤7揃い入賞に対応させて、赤7揃い用払出演出が行われるように制御する。具体的には、赤7揃い用払出演出としてのフラッシュ演出を発生させる。但し、上記のように特殊上乗せ発生時には払出枚数表示部62の表示がOFFとなっているため、払出数の表示用の処理は行わない。
ステップS5713、ステップS5717、ステップS5721、ステップS5725及びステップS5728のいずれかの処理を行った後は、特定モード用の払出設定を終え、払出用処理を終了する。
<再遊技用処理>
次に、払出判定処理(図125)における再遊技用処理について、図127のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS5801では、特殊上乗せがセットされているか否かを判定する。特殊上乗せがセットされていない場合、ステップS5802及びステップS5803にて通常遊技モード用の処理を行う。一方、特殊上乗せフラグがセットされている場合、ステップS5804〜ステップS5809にて特定モード用の処理を行う。
すなわち、通常遊技モード用の処理として、ステップS5802では、ベット時効果音設定処理を行う。かかる処理では、今回実施されたゲームのベット数に応じた数の再ベットが行われることに対応させたベット時効果音を設定する。具体的には、3ベットゲームにて再遊技入賞が発生した場合には3枚ベット時効果音(ベベベ)を設定し、2ベットゲームにて再遊技入賞が発生した場合には2枚ベット時効果音(ベベ)を設定し、1ベットゲームにて再遊技入賞が発生した場合には1枚ベット時効果音(ベ)を設定する。これら設定されたベット時効果音は、再遊技入賞に基づいて次ゲームに仮想メダルの自動投入が行われる際にスピーカ64から出力される。具体的には、通常処理(図14)における開始待ち処理にて自動投入処理が行われ、この自動投入に合わせて設定されているベット時効果音が出力される。
続くステップS5803の再ベット処理は、今回実施されたゲームのベット数に応じた数を、通常処理(図14)における開始待ち処理(ステップS204)にて自動的にベットするための準備を行う処理である。具体的には、3ベットゲームであれば3枚ベットが開始待ち処理にて行われるように各種フラグ格納エリア106dに3枚自動投入フラグをセットし、2ベットゲームであれば2枚ベットが開始待ち処理にて行われるように各種フラグ格納エリア106dに2枚自動投入フラグをセットし、1ベットゲームであれば1枚ベットが開始待ち処理にて行われるように各種フラグ格納エリア106dに1枚自動投入フラグをセットする。開始待ち処理では、これら自動投入フラグを確認することで、前回のゲームにて再遊技入賞が成立したことを特定可能であり、セットされている自動投入フラグに応じた数の仮想メダルの自動投入処理を行う。そして、当該自動投入に際して、上記ステップS5802にて設定されたベット時効果音が出力される。ステップS5803の処理を行った後は、再遊技用処理を終了する。
ステップS5801にて特殊上乗せフラグがセットされている場合、特定モード用の処理として、ステップS5804では、今回のゲームが1ベットゲームであったか否かを判定する。1ベットゲームではなければ、ステップS5802に進み、通常遊技モード用の処理を行う。1ベットゲームであれば、ステップS5805にて、上乗せカウンタの減算処理を行う。そして、ステップS5806にて上乗せカウンタが0であるか否かを判定し、0であればステップS5807にて特殊上乗せフラグをクリアする処理を行う。これらステップS5805〜ステップS5807の処理は、ステップS5707〜ステップS5709の処理に対応するものである。
ステップS5806にて上乗せカウンタが0ではない場合、又はステップS5807の処理を実行した後は、ステップS5808にて3枚ベット時効果音を設定する処理を行う。そして、ステップS5809にて、特殊再ベット処理として、1枚ベットが開始待ち処理にて行われるように1枚自動投入フラグをセットする。これにより、特殊上乗せにて特殊リプレイ入賞が成立した場合の次ゲームでは、1枚の仮想メダルの自動投入が行われるとともに、3枚ベット時効果音が出力される。そのため、特殊上乗せが行われたゲームが1ベットゲームであったことを悟られにくくすることができる。その後、再遊技用処理を終了する。
以上のように、特殊上乗せが行われる特定モードにおいて、特殊特定役入賞が成立した場合、対応する特典である1枚のメダル払出が行われる一方で、払出効果音や払出演出は特殊特定役入賞に対応するものではなく、特定役に対応する払出効果音や払出演出が設定される。これにより、特定役入賞と特殊特定役入賞とのいずれが入賞したかをわかりにくくすることができる。
一方、特殊特定役入賞が成立した場合であっても、特殊上乗せフラグが設定されていない状況で行われたゲームであれば、特定役入賞に対応する払出効果音や払出演出ではなく、特殊特定役入賞に対応するものが設定される。これにより、特殊上乗せが有効ではないことを、遊技者は明確に認識することが可能となり、例えば、通常遊技状態において1ベットゲームにて特殊赤7揃い入賞が成立したのにも関わらず上乗せが発生しないことを、不自然と思わせないようにすることができる。
特殊上乗せにおいて、特殊再遊技入賞が成立した場合、1枚の仮想メダルを自動投入する構成としつつ、3枚ベット時効果音が発せられるようにした。このようにしたことで、特殊上乗せが行われたゲームにて特殊再遊技入賞が成立したのか、単に特殊上乗せに関係なく1ベットゲームを行って特殊再遊技入賞が成立したのかを、明確に区別させることができる。
<変形例1>
本変形例1では、特殊上乗せ時の上乗せゲームの決定に際し、特殊上乗せの契機となった遊技結果を加味する。つまり、特定モードにおける遊技結果だけでなく、特定モードを実行することとなった通常遊技モードの遊技結果を加味して特定モードにおける特典を決定する構成である。
図128は、本変形例1における特殊上乗せ用の抽選テーブルを示している。特殊上乗せ用の抽選テーブルは、上記特定モード用抽選結果対応処理の各処理(ステップS5403、ステップS5405、ステップS5407、ステップS5409、ステップS5411、ステップS5412)にて取得される。
本変形例1における特殊スイカテーブル、特殊強チェリーテーブル、特殊弱チェリーテーブル、特殊中段ベルテーブルでは、図128(a)〜図128(d)に示すように、今回の上乗せ当選の契機となった特定役の種類に応じて、上乗せゲーム数が異なるように設定されている。この場合、上乗せ契機となった当選役と、今回の特殊役とが対応する(連続する)場合が、最も上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。
すなわち、特殊スイカテーブルでは、上乗せ当選の契機がスイカ当選であって、その後に実施された特殊上乗せとしての特定モードにおいて、特殊スイカ当選となると、スイカ当選が2連続で発生したかのような停止出目のゲームが連続することとなり、この場合が特殊上乗せの上乗せゲーム数が最も多くなるように設定されている。また、特殊強チェリーテーブルでは、上乗せ当選の契機が強チェリー当選であって、その後に実施された特殊上乗せとしての特定モードにおいて、特殊強チェリー当選となると、強チェリー当選が2連続で発生したかのような停止出目のゲームが連続することとなり、この場合が特殊上乗せの上乗せゲーム数が最も多くなるように設定されている。特殊弱チェリーテーブルでは、上乗せ当選の契機が弱チェリー当選であって、その後に実施された特殊上乗せとしての特定モードにおいて、特殊弱チェリー当選となると、弱チェリー当選が2連続で発生したかのような停止出目のゲームが連続することとなり、この場合が特殊上乗せの上乗せゲーム数が最も多くなるように設定されている。特殊中段ベルテーブルについても、上乗せ当選の契機が中段ベル当選であって、その後に実施された特殊上乗せとしての特定モードにおいて、特殊中段ベル当選となると、中段ベル当選が2連続で発生したかのような停止出目のゲームが連続することとなり、この場合が特殊上乗せの上乗せゲーム数が最も多くなるように設定されている。
特殊リプレイテーブル及び特殊赤7揃いテーブルでは、上記他の特殊特定役のテーブルの場合とは異なり、特定役と対応する特殊特定役とが連続して当選する事象は生じない。そのため、図128(e)及び図128(f)に示すように、特殊リプレイテーブル及び特殊赤7揃いテーブルでは、今回の上乗せ当選の契機となった特定役の種類に応じて、上乗せゲーム数が異なるように設定されている。
以上のようにすることで、特殊上乗せの発生契機となった通常遊技モードにおける遊技結果を加味して上乗せゲーム数が決定されるため、特定モード単独で決定する構成と比較して、ゲーム性が向上する。
この場合、例えば、通常遊技モードにおいて各種特定役に連続で当選した場合には、連続で当選しない場合とは異なる抽選テーブルにて上乗せゲーム数を決定する構成とするとよい。このようにすると、上記通常遊技モードにおける特定役当選と特定モードにおける特殊特定役当選との連続性を、通常遊技モードにおける特定役当選の連続性に対応付けることができ、当該通常遊技モードと特定モードとの連続性を、通常遊技モードにおける連続性と識別しにくくすることができる。
<変形例2>
本変形例2では、特定モード中の抽選テーブルでは、当選し得る役として、特殊リプレイの代わりに、特殊BARリプレイ1(IV=61)が設定されている。
図129に示すように、インデックス値IV=61において、特殊BARリプレイ当選時に入賞し得る役としては、上記第1の実施形態とは異なり、第1特殊再遊技、第6特殊再遊技、第7特殊再遊技、第8特殊再遊技が設定されている。
これら各特殊再遊技は、いずれも入賞時の特典として再遊技が付与される。図130に示すように、第1特殊再遊技は、左リール32Lに「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止し、中リール32Mに「赤ベル」図柄が停止し、右リール32Rに「赤ベル」図柄が停止する、上記第1リプ小役と同様の入賞態様として設定されている。また、第6特殊再遊技入賞は、左リール32Lに「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止し、中リール32Mに「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止し、右リール32Rに「BAR」図柄、「青年」図柄、「スイカ」図柄のいずれかが停止する、上記第6Pリプ小役と同様の入賞態様として設定されている。第7特殊再遊技入賞は、左リール32Lに「第1リプレイ」図柄が停止し、中リール32Mに「BAR」図柄が停止し、右リール32Rに「BAR」図柄又は「青年」図柄が停止する、上記第7リプ小役と同様の入賞態様として設定されている。第8特殊再遊技入賞は、左リール32Lに「第1リプレイ」図柄が停止し、中リール32Mに「BAR」図柄が停止し、右リール32Rに「赤ベル」図柄が停止する、上記第8リプ小役と同様の入賞態様として設定されている。
特殊BARリプレイ1に当選した場合に、図131に示すように、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、いずれかの特殊再遊技が入賞する。この場合、第7特殊再遊技(BAR中段揃い)入賞が成立し得るタイミングでストップスイッチ42〜44の操作が行われた場合には第7特殊再遊技入賞が成立し、第7特殊再遊技入賞が成立しないタイミングでストップスイッチ42〜44の操作が行われた場合には他の特殊再遊技入賞が成立する。
アタックモード中の特殊上乗せ時において、上記特殊BARリプレイ1に当選した場合には、VBモード当選が付与される。この場合、特殊上乗せが終了した後、VBモード用の前兆モードを介さずにVBモード当選報知が行われ、第2昇格リプレイ1,2当選時に第4,第5再遊技入賞が成立した後、VBモードに移行する。
本変形例2の特殊上乗せの様子を、図132を参照しながら説明する。
上記のように、本変形例2における特定モード中の抽選テーブルでは、特殊BARリプレイ1に当選する場合があり、当該特殊BARリプレイ1に当選すると、再遊技入賞となり、次ゲームも1ベットゲームにて実行される。すなわち、本変形例2における抽選テーブルでは、6分の5の確率で上記特殊スイカ、特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊赤7揃いのいずれかの特殊特定役に当選し、6分の1の確率で特殊BARリプレイ1に当選する。当該6分の5の確率で当選する特殊特定役に当選した場合には、上記のように特殊上乗せ用の抽選テーブルを取得して、上乗せゲーム数が決定されて、アタックモードのゲーム数上乗せが発生する。
一方、6分の1の確率で特殊BARリプレイ1に当選すると、入賞時の特典として、再遊技とともに、VBモード当選が付与される。そして、補助表示部65においては、VBモードに当選したことを示す「VB+1」という表示がなされる。
本変形例2では、再遊技入賞により特殊上乗せは終了せず、次ゲームも特殊上乗せが行われる。そうすると、次ゲームにおいても、6分の1の確率で特殊BARリプレイ1に当選する可能性がある。特殊BARリプレイ1に当選すると、上記と同様に、入賞時の特典として、再遊技とともに、VBモード当選が付与される。そして、補助表示部65においては、VBモードに当選したことを示す「VB+1」という表示がなされる。
上記のように再遊技入賞により、次ゲームにおいても特殊上乗せが行われる。図132の例では、今回のゲームでは、特殊BARリプレイ1ではなく、特殊特定役としての特殊スイカ当選となり、対応するゲーム数の上乗せが発生する。そして、特殊特定役入賞により、今回の特殊上乗せが終了する。
図132の例では、都合、2回のVBモードに当選したこととなる。この場合、特殊上乗せが終了すると、VBモード当選報知が行われ、第4,第5再遊技入賞を経て1回目のVBモードが実行される。当該1回目のVBモードが終了すると、通常遊技状態から移行出目による第1RT状態への移行、第3再遊技入賞による第2RT状態への移行を経て、第4,第5再遊技入賞により2回目のVBモードが実行される。2回目のVBモードが終了すると、通常遊技状態から第2RT状態まで移行するとともに、アタックモードに移行する。
以上のようにすることで、特殊上乗せが行われる場合の遊技性が向上する。すなわち、再遊技入賞の際に特殊上乗せが終了しないようにすることで、特殊上乗せ後に1ベットゲームにて通常遊技モードの遊技が実行される不都合が解消される。
なお、上記構成を、例えば特化ゾーンに用いてもよい。具体的には、アタックモード中に発生した特殊上乗せにおいては、上記第2の実施形態のものを採用し、特化ゾーン中に発生した特殊上乗せにおいては、上記変形例2のものを採用する。このようにすることで、特化ゾーンにおいて上乗せが連続して発生する様を、再遊技入賞による不都合を逆手にとって再現することが可能となる。
<変形例3>
本変形例3では、特殊上乗せフラグがセットされている状況において、1枚ベットではなく3枚ベットによるゲームが実施されて場合には、3枚ベットによる通常遊技モードにおける抽選結果に応じた上乗せを発生させる。なお、本変形例3では、抽選結果対応処理(図120(a))において、ステップS5301の処理にてベット数が3ベットである場合には、特殊上乗せフラグがセットされてなければ、ステップS701の通常時の抽選結果対応処理に進み、特殊上乗せフラグがセットされていれば、図120(b)の特定モード用抽選結果対応処理と略同様の処理に進む。すなわち、ベット数が3ベットである場合であって、特殊上乗せフラグがセットされている場合の処理では、上記図120(b)のフローにおけるステップS5402〜ステップS5414の処理において、各特殊特定役を特定役と読み替えて適用する。例えば、ステップS5402の特殊スイカ当選か否かの処理では、スイカ当選か否かと判定し、スイカ当選である場合には、ステップS5403にて特殊上乗せ用の特定役テーブルとしてスイカテーブルを取得する。
図133は、特殊上乗せ用の特殊特定役テーブルと、特殊上乗せ用の特定役テーブルとを示している。図133(a1)〜図133(a6)の特殊特定役テーブルは、上記図121(a1)〜図121(a6)のものと同様である。これに対して、特殊上乗せ用の特定役テーブルでは、図133(b1)〜図133(b4)に示すように、特殊特定役テーブルにおける上乗せゲーム数よりも多いゲーム数が選択されるように設定されている。
一方、図133(b5)に示すリプレイテーブルでは、上乗せゲーム数は設定されておらず、上乗せは発生しない。また、図133(b6)に示す赤7揃いテーブルにおいても上乗せゲーム数は設定されていない。
すなわち、通常遊技モードにおける当否判定では、特定役当選となる確率は特定モードにおいて特殊特定役当選となる確率よりも低くなっている。その点、特殊上乗せを通常遊技モードにて実行し且つ特定役当選となれば、特殊上乗せを特定モードで実行し且つ特殊特定役当選となった場合よりも多いゲーム数の上乗せが発生する。このように、特定モードにて行う特殊上乗せと、通常遊技モードにて行う特殊上乗せといった大きく異なる遊技性を遊技者に選択させることで、特殊上乗せ時の遊技性を大幅に向上させることが可能となる。
また、特殊上乗せが通常遊技モードにて実施された場合、リプレイ当選時には上乗せが発生しないようにした。これにより、比較的確率の高いリプレイに当選することで通常遊技モードでも上乗せが発生する不均衡を解消することができる。
<変形例4>
本変形例4においては、第4クレジット投入スイッチ69が操作された場合に、1枚ベットが行われる場合と、3枚ベットが行われる場合とがある。図134は、本変形例4におけるベット操作用処理の一部を示している。
すなわち、図123におけるステップS5513にて第2クレジット投入スイッチ57の操作ではなく第4クレジット投入スイッチ69の操作がなされたと判定した場合、ステップS5901に進む。ステップS5901では、特殊上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。特殊上乗せフラグがセットされている場合は、ステップS5902〜ステップS5904にて、上記ステップS5517及びステップS5518の1枚ベット用の処理と、ステップS5521の3枚ベット時効果音の設定処理を行う。
ステップS5901にて特殊上乗せフラグがセットされていない場合には、ステップS5905にて3枚ベット処理を行い、ステップS5906にてクレジットカウンタを3減算する処理を行い、ステップS5907にて3枚ベット時効果音を設定する。かかる処理は、上記ステップS5506〜ステップS5508の処理と同様である。ステップS5904又はステップS5907の処理を行った後は、本操作用処理を終了する。
このようにすることで、第4クレジット投入スイッチ69を通常遊技モードにおいても利用することができる。この場合、例えば、通常遊技モードにおける通常上乗せが発生するゲームにて、第4クレジット投入スイッチ69の操作を行わせることが可能な構成とよい。例えば、通常上乗せにおいて上乗せゲーム数の報知を1ゲーム終了時(全リール32L,32M,32R停止時)に行う構成に代え又は加えて、上乗せゲーム数の報知を次ゲームのベット操作時に行う構成とする。そして、当該次ゲームのベット操作として、特殊操作指示演出を発生させて第4クレジット投入スイッチ69の操作を促し、当該第4クレジット投入スイッチ69の操作に基づいて上記上乗せゲーム数の報知を行う。このようにすると、通常遊技モードにおいて、アタックモードの上乗せが発生し得る状況で特定役当選となったゲームにおいて、上乗せゲーム数の報知が、当該ゲームの終了時に行われる場合と、次ゲームのベット操作時(第4クレジット投入スイッチ69の操作時)に行われる場合と、当該次ゲームの終了時に行われる場合と、が存在し、上乗せゲーム数の報知態様を多様なものとすることができる。
この場合、通常遊技モードにおいて特定役当選ゲームの終了時に報知されるゲーム数よりも、次ゲームのベット操作時に報知されるゲーム数の方が多いゲーム数となり易く、次ゲームのベット操作時に報知されるゲーム数よりも次ゲームの終了時に報知されるゲーム数の方が多いゲーム数となり易いようにしてもよい。このようにすると、報知されるタイミングが遅いほど有利であることを期待できる構成となり、上乗せ報知が行われる状況へ大きな関心を寄せさせることができる。
先のタイミングで報知されるゲーム数を、後のタイミングのゲーム数報知にて書き換える構成としてもよい。例えば、先のタイミングとして特定役当選時のゲームの終了時に、例えば10ゲームの上乗せを報知し、第4クレジット投入スイッチ69の操作に基づいて例えば30ゲームの上乗せに書き換える構成としてもよいし、特定モードにおけるゲームの結果に基づいて当該ゲームの終了時に例えば100ゲームの上乗せに書き換える構成としてもよい。このようにすれば、遊技者の操作を伴って段階的な上乗せが行われ得るため、各操作の楽しみを大いに向上させることができる。
<変形例5>
上記変形例4のように、第4クレジット投入スイッチ69の操作に基づいて、1ベット及び3ベットのいずれもが可能となる構成において、第4クレジット投入スイッチ69の操作に基づくベット数が遊技者に識別されにくい構成としてもよい。例えば、変形例4において、特殊操作指示演出が発生した場合において、第4クレジット投入スイッチ69を操作して、スタートレバー41の操作を行って開始するゲームが、遊技者は1ベットによる特定モードであるか、それとも3ベットによる通常遊技モードであるか、がわかりにくい構成とする。この場合、特殊上乗せに当選していれば当該ゲームは特定モードによるゲームであり、特殊上乗せに当選していなければ当該ゲームは通常遊技モードとなる。
以上のように、1ベットゲームと3ベットゲームとを、ベット操作からも識別困難とすることで、遊技者にとっては両ゲームのいずれが実施されているかがよりわかりにくくなり、特定役(特殊特定役)当選を願いつつ、各ストップスイッチ42〜44の操作が行われるものと考えられる。よって、遊技へより高い関心を寄せさせることができる。
特に、1ベットゲームと3ベットゲームとが、遊技状態の移行を介することなく行き来可能であるため、いずれのゲームが実施されているがより一層わかりにくいものとなっている。そして、上記のように遊技状態の移行を介することなく行き来可能な構成であるため、1ベットゲームと3ベットゲームとの行き来を様々なタイミングで発生させることが可能であり、例えば、上記第2の実施形態のように特殊上乗せに当選した場合に限らず、何らかの演出を発生させたい場合や何らかの特典を付与したい場合に、3ベットゲームから1ベットゲームに移行させる構成とすることが可能である。
<変形例6>
本変形例6では、第4クレジット投入スイッチ69の構成を変更する。図135は、本変形例6におけるスロットマシン10の斜視図である。
本変形例6では、各ストップスイッチ42〜44を挟んでスタートレバー41と反対側に、第5クレジット投入スイッチ75が設けられている。当該第5クレジット投入スイッチ75は、上下に切換操作が可能なレバータイプの操作部となっている。通常時は上方の初期位置に配置され、下方の操作位置に向けて第5クレジット投入スイッチ75が操作されると、当該第5クレジット投入スイッチ75の操作が有効なものとして、操作検出信号が主制御装置101へ出力される。主制御装置101では、当該操作検出信号に基づいて1枚ベットの操作が行われたと判定する。第5クレジット投入スイッチ75内部には、操作位置から初期位置に向けて付勢する図示しない付勢手段(板バネ等)が設けられており、当該付勢手段によって、操作位置まで操作された第5クレジット投入スイッチ75は初期位置に自動的に復帰する。
第5クレジット投入スイッチ75に対して並設させて右方には、第2スタートレバー76が設けられている。第2スタートレバー76は、第1スタートレバー41と同等の機能を有するものであり、各ゲームの開始条件が成立している場合に、第2スタートレバー76を操作すると各リール32L,32M,32Rの回転が開始されるとともに当該ゲームの抽選が行われる。
第5クレジット投入スイッチ75の先端部には、左右半分(左半分)の球形をなした第1操作部75aが設けられている。また、第2スタートレバー76の先端部には、左右半分(右半分)の球形をなした第2操作部76aが設けられている。そして、両操作部75a,76aによって、球形が形成されるように、第5クレジット投入スイッチ75及び第2スタートレバー76が近接させて設置されている。そのため、第5クレジット投入スイッチ75の第1操作部75aと第2スタートレバー76の第2操作部76aとは、同時に操作が可能となっており、第5クレジット投入スイッチ75の操作が行われる場合には、第2スタートレバー76の操作も行われ易く、第2スタートレバー76の操作が行われる場合には、第5クレジット投入スイッチ75の操作も行われ易くなっている。
第5クレジット投入スイッチ75において第1操作部75aよりもスロットマシン10本体側である第1レバー本体75bには、第2スタートレバー76において第2操作部76aよりもスロットマシン10本体側である第2レバー本体76bを上方から覆うクレジット側カバー75cが設けられている。当該クレジット側カバー75cが設けられていることにより、第5クレジット投入スイッチ75が下方に向けて操作されると、クレジット側カバー75cによって第2スタートレバー76の第2レバー本体76bが下方に向けて押圧され、第2スタートレバー76が操作される。これにより、第5クレジット投入スイッチ75の操作が行われる場合には、第2スタートレバー76の操作も行われることとなる。
以上のような構成とすることで、特殊上乗せ等の発生時に、スタートレバーの操作を別途行わせることなく、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させることが可能となる。これにより、特定モードにおけるゲームを通常遊技モードにおけるゲームとの識別性を低下させつつも、特定モードにおけるゲームを特殊なゲームである印象を強めることができる。
また、上記のように第5クレジット投入スイッチ75の操作に基づいて第2スタートレバー76の操作がなされる構成となるため、特殊上乗せ等の発生時の操作性が向上するだけでなく、ベット操作からゲームの開始までの期間が、それぞれ別々に操作させる構成と比較して、短くなる。このようにすることで、特殊上乗せ等の発生時のゲームにおいて、ベット操作に基づいてクレジットが減算される事象や有効ラインが設定される様を確認させにくくすることが可能となる。これにより、特定モードと通常遊技モードとの識別性をより低くすることが可能となる。
上記のように、第5クレジット投入スイッチ75の操作に基づいて第2スタートレバー76が操作される構成としつつも、1ベットの操作が可能な第2クレジット投入スイッチ57や、スタートレバー41は別途設けられている。そのため、特殊上乗せ等が発生するゲームにおいて、ベット操作と開始操作とをそれぞれ別々に行うことは可能となっている。このようにすることで、遊技者の操作に基づいてゲームを開始して、操作に基づいてゲームを終了する、というスロットマシン10の遊技の醍醐味を削ぐことのない範囲で、第5クレジット投入スイッチ75や第2スタートレバー76による操作性の向上を図ることができる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)第1の実施形態において、各特殊役の当選確率を、通常遊技モードにおける対応する各役の当選確率と同じ確率としたが、一部を異なる確率としてもよいし、全部を異なる確率としてもよい。例えば、特定役に対応する特殊特定役の当選確率を特定役の当選確率よりも高い確率とする構成とすると、特定モードにおける遊技では、通常遊技モードにおけるアタックモード等の移行抽選や、上乗せ等の抽選を体験し易くなる。これに対して、特定役よりも低い確率とする構成とすると、特定モードにおける遊技では、通常遊技モードにおけるアタックモード等の移行抽選や上乗せ等の抽選がなかなか行われない構成となる。これにより、練習用の特定モードにおいてなかなかアタックモード等の移行抽選等が行われないことを体験した遊技者に対して、通常遊技モードにおける移行抽選等の実行頻度が高いものと体感させ易くなる。
また、特定モードにおける第1PBBや第2PBBの当選確率を、通常遊技モードにおける第1BBや第2BBとは異なる確率として、例えば第1BBや第2BBよりも高い確率としてもよいし、第1BBや第2BBよりも低い確率としてもよい。高い確率とすれば、第1BBや第2BBをより簡単に体験させ易くなる一方、低い確率とすれば、特定モード中にボーナス状態(特殊ボーナス状態)に移行することによって、当該ボーナス状態を終了させるまで通常遊技モードの第1BBや第2BBの抽選が行われない、という事象を発生させにくくすることができる。
(2)第1の実施形態において、特定モード中の抽選テーブルを、通常遊技モードにおける通常遊技状態における抽選テーブルと同等となるように設定したが、他の遊技状態における抽選テーブル(例えばボーナス状態)と同等となるように設定してもよい。
(3)第1の実施形態において、第1PBBや第2PBBの終了条件を、第1BBや第2BBの演出実行回数とあわせた回数のゲームの実施によって終了することとなる条件(24枚の払出)としたが、より早期に終了させることが可能となるように、24枚の払出よりも少ない枚数の払出(例えば3枚)で終了する構成としてもよい。例えば、3枚の払出で終了する構成の場合、1ベットゲームにおいては3ゲーム(1ベット、1枚払出を3ゲーム)、3ベットゲームにおいては1ゲーム(3ベット、3枚払出を1ゲーム)となり、上記第1の実施形態よりもより早期に終了させることが可能となる。
(4)第1の実施形態において、第1PBBや第2PBBを設けたが、第1PBBや第2PBBを設けない構成としてもよい。その代りに、第1PBBや第2PBBの入賞態様と同じ入賞態様、すなわち、通常遊技モードにおいて第1BBや第2BB入賞となる出目と同じ出目で入賞となる1枚払出役を設ける。そして、当該1枚払出役当選時(入賞時)に第1PBBや第2PBB当選(入賞)となる演出を発生させるとよい。この場合、当該1枚払出役を取りこぼし無しの役として、当選ゲームにて入賞し得る構成とすれば、第1PBBや第2PBBが持越された状態に対応する処理を設ける必要が生じなくなる。
さらにこの場合、ボーナス状態中に当選し得る役(第30小役等)に対応する特殊役(第30P小役等)を、通常遊技状態中に当選し得る特殊役とストップスイッチ42〜44の操作順序の相違によって入賞/非入賞が異なる構成とし、上記第1BBや第2BB入賞となる出目と同じ出目で入賞となる1枚払出役入賞後、所定ゲーム数(例えば24ゲーム)に亘って、上記ボーナス状態中に当選し得る役に対応する特殊役の操作順序の報知を行って、当該特殊役入賞を成立させるようにする。これにより、所定ゲーム数に亘って擬似的なボーナス状態を体験させることが可能となる。
また、押し順役として、上記外れ小役を複数種類設け、複数の外れ小役が設定された押し順役を設ける構成とする。すなわち、第1の操作順序でストップスイッチ42〜44の操作が行われた場合には第1の外れ小役入賞が成立し、第2の操作順序でストップスイッチ42〜44の操作が行われた場合には第2の外れ小役入賞が成立するようにする。そして、上記第1PBBや第2PBBに対応する1枚払出役に当選して、第1PBBや第2PBB入賞に対応する出目で入賞しなかった場合(バラケ目で当該1枚払出役に入賞した場合)は、1枚のメダル払出を行うとともに、上記の押し順役当選時に報知する外れ小役の種類を異ならせる構成とする。すなわち、第1PBBや第2PBBに対応する1枚払出役の当選前は第1の外れ小役が入賞し易いように第1の操作順序の報知を行ったり、第1の操作順序を通常実施され易い操作順序(左リールから停止させる順序等)に設定するとともに、第1PBBや第2PBBに対応する1枚払出の当選後は第2の外れ小役の操作順序を報知する構成とする。このようにすることで、持越し状態と非持越し状態とで出目を異ならせて、所謂リーチ目を出現させることが可能となる。
(5)第1の実施形態において、基本的には1ベットゲームを用いて特定モードを行う構成としたが、2ベットゲームを用いて特定モードを行う構成としてもよいし、通常遊技モードを3ベットゲームではなく1ベットゲームや2ベットゲームで行う構成としたうえで、特定モードを3ベットゲームにて行う構成としてもよい。
(6)第1の実施形態において、1ベットゲームでも通常遊技状態及びボーナス状態の他に、各RT状態を設定し、それぞれのRT状態への移行(昇格・転落)を各再遊技に対応する出目となる特殊再遊技や特殊移行出目にて行う構成としてもよい。この場合、少なくとも、1枚払出となる外れ小役が設けられていれば、1ベットゲームをメダル増減のない(少ない)フリーモードとして行わせることが可能である。
(7)第1の実施形態において、1ベットゲームの抽選処理でも、いずれのインデックス値でも当選しない完全外れとなる結果を設けてもよい。
(8)第1の実施形態において、通常遊技モード及び特定モードのいずれを実施しているかを、外部出力可能な構成としてもよい。外部出力先としては、例えば遊技ホールのホールコンピュータであってもよいし、遊技ホールに設置されるデータ表示機であってもよい。この場合、ホールコンピュータやデータ表示機にて通常遊技モード及び特定モードの遊技履歴を別々に管理可能な構成としてもよいし、少なくとも通常遊技モードの遊技履歴を管理する一方で、特定モードの遊技履歴を管理しない構成としてもよい。
(9)第1の実施形態において、通常遊技モードと特定モードとを識別可能とする構成は、上記のスタンプ65aや識別用役物65bに限られず、他の構成であってもよい。例えば、補助表示部65の表示内容で識別可能とする場合、スタンプ65aに代えて又は加えて、通常遊技モード中と特定モード中とで背景色等を異ならせる等してもよい。この場合、表示制御装置81にて特定モード中の表示内容を決定する際には、通常遊技モード中の対応する演出内容の演出データを取得して、当該演出データにおける色データを書き換えたうえで特定モード中の表示内容とするとよい。これにより、特定モード用の演出データを別途記憶しておく構成と比較して、大幅な記憶容量の削減が図られる。また、識別用役物65bにて識別可能とする場合、スロットマシン10から(例えば上方に)突出する位置を特定位置として設定すると、遊技ホールの管理者等が特定モード中であることを遠方からも容易に把握することが可能となる。
また、スロットマシン10の(例えば回転軸側とは逆である右方の)側端部において前方に突出させるとともに、上下に延在させた起立壁を設ける。そして、当該起立壁の壁部を利用して識別表示を行う構成としてもよい。これにより、各リール32L,32M,32Rやストップスイッチ42〜44、補助表示部65等を視認しながら遊技を行っている遊技者にとっては気にならず、且つ遊技ホールの管理者等には容易に確認可能な位置にて識別表示を行うことが可能となる。この場合、例えば、内側(遊技者側)を向く起立壁の壁部では識別表示を行わず、外側(隣接遊技機側)を向く起立壁の壁部において識別表示を行う構成としてもよい。このようにすると、より一層遊技を行っている遊技者にとっては気にならない表示とすることが可能となる。また、このようにすることで、隣接する遊技機にて遊技を行っている遊技者から見ると、隣接する遊技機(本遊技機)での遊技が特定モードであることを容易に把握可能となり、メダルが減らない本遊技機の遊技性を不正行為と誤認してしまうことを抑制することも可能である。
(10)第1の実施形態において、特定モード中の抽選テーブルでは、通常遊技状態とボーナス状態(特殊ボーナス状態)とで、当選し得る役が全て異なるように設定されていたが、一部の役が重複していてもよいし、全部の役が重複していてもよく、少なくとも通常遊技状態とボーナス状態とで各役の当選確率が異なる構成であればよい。
(11)第1の実施形態において、特定モードにおいて、通常遊技状態とボーナス状態とで、いずれも1枚ベット且つ1枚払出の遊技が行われる構成としたが、これら通常遊技状態とボーナス状態とでメダルの投入数に対する払出期待数が同等のものとなればよく、例えば、通常遊技状態では1枚ベット且つ1枚払出の遊技を行い(メダルの投入数に対する払出期待数=1/1)、ボーナス状態では3枚ベット且つ3枚払出の遊技を行う(メダルの投入数に対する払出期待数=3/3)構成としてもよい。また、通常遊技状態とボーナス状態とで、いずれも外れ結果無しの遊技性にて説明したが、外れ結果有りの遊技性にて実現する場合には、各状態において外れ結果を含めてメダルの投入数に対する払出期待数が同等のものであればよい。
(12)第1の実施形態において、1ベットゲームにおいて当選し得る第1PBBや第2PBBを所謂取りこぼし無しの役として設定してもよい。このようにすることで、第1PBBや第2PBBに当選したゲームにて確実に第1PBB入賞や第2PBB入賞を成立させることが可能となる。これにより、第1PBBや第2PBBの持越し時に生じるメダルの損失を解消することができる。
(13)第1の実施形態において、1ベットゲームにおいて当選し得る第1PBBや第2PBBを、入賞時に1枚のメダル払出が行われる役として設定してもよい。これにより、第1PBB入賞や第2PBB入賞のゲームにて生じるメダルの損失を解消することができる。
(14)第1の実施形態において、特定モードにおいて特殊再遊技入賞が成立した場合に、自動ベットが行われない構成としてもよい。このようにすれば、リプ小役とのベット操作の有無という差をなくすことができる。また、リプ小役入賞が成立した場合には、1枚のメダル払出の代わりに1枚のメダルの自動ベットが行われる構成としてもよい。このようにしても、リプ小役入賞と特殊再遊技入賞とのベット操作の有無の差をなくすことができる。
(15)第2の実施形態において、特定モード用のベット操作を行う第4クレジット投入スイッチ69や第5クレジット投入スイッチ75の構成は上記のものに限定されず、他の操作部であってもよい。例えば、化粧パネル80全体を押圧操作可能な操作部とし、当該化粧パネル80における操作部にて特定モード用のベット操作を行う構成としてもよい。また、タッチセンサや非接触センサを設け、これらセンサにて手などの遊技者の体の一部が検知されたことを特定モード中のベット操作とする構成としてもよい。また、MAXベットボタンを設け、特殊上乗せフラグの有無等によって、当該MAXベットボタンの操作によりベットされる枚数を異ならせる構成としてもよい。
(16)第2の実施形態において、特定モード中に当選し得る役は上記のものに限定されず、他の役を含むもの、又は上記のもののいずれかを含まない物であってもよい。例えば、第1PBBや第2PBBも当選し得る構成としてもよい。第1PBBや第2PBBに当選した場合、所定ゲーム数に亘って(所定枚数の払出が行われるまで)ボーナス状態となるところ、特殊上乗せ時等の発生時に第1PBBや第2PBBに当選・入賞することでボーナス状態に移行して、当該ボーナス状態中の各ゲームにて上乗せを更に行う構成(すなわち特化ゾーンとしての扱い)としてもよい。
また、例えば、特殊再遊技や特殊赤7揃いを設けたが、特殊再遊技や特殊赤7揃いを設けない構成としてもよい。
いずれの役にも当選しない非当選結果が設けられていてもよいし、上記第1の実施形態のように外れ小役を設けてもよい。これら非当選結果や外れ小役では上乗せゲーム数を少なくする、又は上乗せが発生しないようにする構成としてもよい。
特殊特定役として、特殊スイカ、特殊強チェリー、特殊弱チェリー、特殊中段ベル、特殊再遊技、特殊赤7揃いを設けたが、このうち、1種類又は複数種類が当選し得る構成としてもよい。また、特定モードにおける抽選テーブルを複数設け、各テーブルによって当選し得る役や当選し易い役が異なる構成としてもよい。この場合、例えば、通常遊技モードにおいて、第2RT状態(アタックモードが対応)であれば、特殊スイカに当選するテーブルにて特定モードの抽選が行われ、第3RT状態(VBモードが対応)であれば、特殊赤7揃いに当選するテーブルにて特定モードの抽選が行われる等、通常遊技モードにおける遊技状態によって特定モードにおける抽選テーブルが異なる構成としてもよい。
(17)第2の実施形態において、特定モード中に当選し得る役として、押し順役が含まれる構成又はいずれの役についても押し順役である構成としてもよい。押し順役として、例えば、特殊スイカと特殊強チェリーとの押し順役を設定し、当選した上乗せゲーム数に応じて、対応する特殊特定役入賞となるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としてもよい。例えば、上記特殊スイカと特殊強チェリーとでは、全体的に特殊強チェリーの方が上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。そこで、特殊上乗せにおける特定モードの抽選時に比較的多い上乗せゲーム数が選択された場合には特殊強チェリー入賞となる操作順序を報知し、少ない上乗せゲームが選択された場合には特殊スイカ入賞となる操作順序を報知する。このようにすることで、入賞役と上乗せゲーム数とをより関連付けることが可能となる。
また、押し順役として、上記第2の実施形態における各特殊特定役と、所定のボーナス等の特典付与を報知する出目の役(例えば、第1の実施形態における第4リプ小役や第5リプ小役)と、の押し順役を設けてもよい。また、当該所定のボーナス等の特典付与を報知する出目の役と、外れ小役との押し順役を設けてもよい。そして、特殊上乗せ等に当選するか否かに関わらず、特定モードによる遊技を行う構成とし、特殊上乗せ等に当選した場合には上記所定のボーナス等の特典付与を報知する出目の役入賞の操作順序を報知し、当選していない場合には外れ小役や、特殊特定役入賞の操作順序を報知する構成としてもよい。
(18)第2の実施形態において、特定モードによる遊技を実施させるタイミングはアタックモードの上乗せ時に限定されず、他のタイミングであってもよい。例えば、通常モードにおいて、チャレンジモードやアタックモードの当選報知演出として利用してもよい。この場合、例えば、上記(17)のように、特定モード中の各役を、所定のボーナス等の特典付与を報知する出目の役との押し順役とする。そして、チャレンジモードやアタックモードに当選している場合には、上記特典付与を報知する出目の役が入賞し得る操作順序を報知し、当選していない場合には、上記特殊特定役や外れ小役が入賞し得る操作順序を報知する構成とするとよい。
(19)第2の実施形態において、通常遊技モード中に特定役当選した場合、且つ入賞を発生させた場合(払出があった場合)には特定モードによる特殊上乗せが発生し易く、入賞を発生させなかった(取りこぼしにより払出がなかった場合)には特定モードによる特殊上乗せが発生しにくくなる構成としてもよい。このようにすることで、特定役当選時に所謂目押しをさせて取りこぼしを発生させないことの意義を向上させることができる。しかもこのようにすれば、特定モードの開始時にクレジットカウンタが0である事象が発生しにくくなる。これにより、特定モードにおいて第4クレジット投入スイッチ69を操作させる遊技性を好適に実現することができる。
(20)第2の実施形態において、クレジットカウンタの値が上限値に近いほど特定モードによる特殊上乗せが発生しにくく、上限値から遠いほど(クレジットカウンタの値が小さいほど)特定モードによる特殊上乗せが発生し易い構成としてもよい。特定モードによる特殊上乗せ時においては、1枚払出であっても通常遊技モードの払出効果音に対応する効果音を発生させる構成としてるところ、例えば、特殊スイカ入賞時には、スイカ入賞に対応する払出効果音が出力されるとともにクレジットカウンタに1が加算される。この場合、仮に、クレジットカウンタの値が上限値に近い状況(例えば49)で特殊スイカ入賞が成立した場合、本来であればスイカ入賞の5枚払出に対応させて、クレジットカウンタは1加算させて上限値(50)とするとともに、ホッパ装置51から4枚のメダル払出が行われるところ、特殊スイカ入賞の場合には、クレジットカウンタの加算のみでメダル払出は行われない。そうすると、せっかく特殊スイカ入賞時にスイカ入賞時の演出を設定したのにもかかわらず、ホッパ装置51からメダル払出が行われないことを通じて、特殊スイカ入賞であったことが明確に特定されてしまう。そこで、クレジットカウンタの値が小さいほど特定モードによる特殊上乗せが発生し易いようにすれば、特定役入賞を擬似的に発生させるうえでメダル払出の有無という矛盾を生じさせないようにすることが可能となる。この場合、例えば、特定役入賞の最大払出枚数に対応する9枚の払出が行われてもクレジットカウンタの加算のみとなるように、クレジットカウンタが41以下であれば特定モードによる特殊上乗せが発生し易くし、41を超える場合には発生しにくくする構成としてもよい。
(21)第2の実施形態において、特定モードによる特殊上乗せとしてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せやVBモードの上乗せを行う構成としたが、特定モードによるゲームの特典はこれに限定されない。例えば、特定モードによるゲームの特典として、レア画像が付与される構成としてもよいし、通常遊技モード中の演出を変更可能とするパスワード等が付与される構成としてもよい。レア画像が付与される構成においては、特定モードによるゲームにて当選する特殊特定役の種類によって付与されるレア画像のレア度を異ならせてもよい。また、パスワード等が付与される構成においては、特定モードによるゲームにて当選する特殊特定役の種類によって、変更可能とする通常遊技モード中の演出を異ならせる構成としてもよい。
(22)第2の実施形態において、ステップS5503のクレジット表示不可視可処理では、クレジット表示部60等の表示をOFFとする構成としたが、例えば、クレジット表示部60等の表示は継続するもののその表示の視認性を低下させる構成(例えば、通常よりもうっすらと表示させる構成)としてもよいし、クレジット表示部60等と重なる位置にて演出を行うことで、クレジット表示部60等の視認性を低下させる構成(例えば、役物をクレジット表示部60等と前後方向に重ならせる構成)としてもよい。
(23)第2の実施形態において、特殊上乗せの契機となる特定役の特典を上記のものと異ならせてもよい。例えば、スイカ役入賞に基づいて5枚のメダル払出が行われるところを、3枚のメダル払出が行われるようにしてもよい。この場合、3ベットゲームとして行われるゲームにて、3枚のメダル払出が行われるスイカ役入賞が成立する状況と、1ベットゲームとして行われるゲームにて、1枚のメダル払出が行われる特殊スイカ役入賞が成立する状況と、でいずれも実際のメダル払出が行われにくくなり(クレジットカウンタの増減だけでおさまるようになり)、両状況の識別性を低下させるうえでは、好ましくなる。つまり、特殊上乗せの契機となる特定役の特典を、賭数である3枚以下とすることで、特殊特定役入賞が成立する状況との識別性を好適に低下させることが可能となる。
(24)表示モードとしての通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンの構成や移行契機、移行確率、継続ゲーム数等は上記のものに限定されず、他の構成であってもよい。例えば、上記各実施形態では、特化ゾーンとして、VBモード中に第7再遊技入賞で移行する構成としたが、アタックモード中に移行し得る構成としてもよいし、移行契機となる役も、例えば、スイカ等の特定役の一部としてもよい。
(25)遊技状態としての通常遊技状態、RT状態、ボーナス状態の構成や移行契機、移行確率、継続ゲーム数等は上記のものに限定されず、他の構成であってもよい。この場合、例えば上記第1の実施形態では、遊技状態の移行時に出現する停止出目で入賞となる特殊役を特定モード時に設定するとよい。
(26)3ベットゲームと1ベットゲームとでそれぞれ設定される有効ラインは右下がりラインL4と折れ曲がりラインL6とに限定されない。例えば、3ベットゲームでは折れ曲がりラインL6が設定され、1ベットゲームでは右下がりラインL4が設定される構成としてもよい。この場合、例えば上記各実施形態における3ベットゲームにて停止する出目が停止した場合に入賞となるように、各役の入賞態様を設定するとよい。
(27)補助表示部65にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、スピーカ64から音声を出力して操作順序を報知する構成としてもよく、次に操作するストップスイッチのランプを他のストップスイッチと異なる発光色等で点灯表示することで操作順序を示唆する構成としてもよく、各リール32L,32M,32Rのバックライトの点灯又は消灯により次に停止操作すべきリールを示唆する構成としてもよく、他の表示装置や役物装置を設け当該装置により操作順序を報知する構成としてもよい。また、これらの構成の組合せによって操作順序を報知する構成としてもよい。
(28)ストップスイッチ42〜44の操作順序によって、遊技者にペナルティが付与される構成としてもよい。例えば、押し順役当選時に報知されている操作順序とは異なる操作順序にて操作が行われた場合(報知対象となっている役とは異なる役を入賞させる操作が行われた場合)にはペナルティを付与する構成としてもよいし、押し順役当選時に操作順序の報知が行われる状態となっていないのにも関わらず、又は押し順役当選時に操作順序の報知が行われていないのにも関わらず所定の操作順序(例えば左ストップスイッチ42を最初に操作する操作順序)とは異なる操作順序の操作が行われた場合にはペナルティを付与する構成としてもよい。ペナルティの付与としては、例えば主制御装置101によるリール制御処理にてストップスイッチ42〜44の操作順序等に基づいて、ペナルティ対象となっている操作(所定の罰則対象となる特定操作)が行われたか否かを特定し、主制御装置101により、例えば、チャレンジモードやアタックモード等の抽選を所定ゲーム数に亘って行わないようにしたり、チャレンジモードやアタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ抽選を行わないようにしたり、これらの抽選は行うものの、ペナルティが付与されていない状況よりも当選確率が低い抽選を行うようにしたペナルティ処理を実行する構成とするとよい。
またこの場合、上記の所定の罰則対象となる特定操作が行われたことのペナルティ報知を、補助表示部65等により報知する構成とするとよい。この報知は、表示制御装置81にて行う構成とするとよい。この場合、表示制御装置81は、主制御装置101にて上記特定操作が行われたことが特定された場合に出力されるコマンドによって、特定操作が行われたことを把握可能となるとともに、上記ペナルティ報知を行うための処理を実行可能となる。
そして、例えば、主制御装置101を、通常遊技モードにおいて特定操作が行われた場合には上記ペナルティ処理を行うものの、特定モードにおいて特定操作が行われた場合には上記ペナルティ処理を行わないようにしてもよい。特定モードは、等枚返しでメダルの増減が生じないようにした遊技モードであるところ、このような遊技モードにおいてもペナルティが付与されてしまうと、メダルの増減が生じないのにもかかわらずペナルティが付与されるといった特定モードを設けた意義に反する事象が生じ得るからである。
またこの場合、表示制御装置81は、通常遊技モードにおいて特定操作が行われた場合には上記ペナルティ報知を行うとともに、特定モードにおいて特定操作が行われた場合にも上記ペナルティ報知を行う構成としてもよい。このようにすれば、特定モードが練習モードとして設定されている構成においては、仮にこのような特定操作を通常遊技モードにて行ってしまったらペナルティが付与されることを知らしめることができ、練習用モードである意義を向上させることができる。
さらに、表示制御装置81は、特定モードにおいて特定操作が行われた場合には、上記ペナルティの内容としての内容報知を行う構成としてもよい。内容報知は、上記のようにアタックモード等の抽選が通常よりも不利なものとなることを解説する報知であるとよい。このようにすれば、特定モードを練習用モードとして設ける意義を向上させることが可能である。
(29)通常遊技モードと特定モードとをベット数の相違によって実現したが、他の構成により実現してもよい。例えば、ベット数は同じであっても、第1位置と第2位置とに切換可能な切換スイッチを、第1位置に切り換えた場合には通常遊技モードを実行可能となり、第2位置に切り換えた場合には特定モードを実行可能となるようにしてもよい。切換スイッチは、遊技者が切換操作可能な位置(例えば、スロットマシン10の前面)に設けてもよいし、遊技者が切換操作不可能な位置(例えば、スロットマシン10の背面)に設けてもよい。また、抽選手段による抽選において各役の当選確率を相違させる設定値によって、通常遊技モードと特定モードとが切り換えられる構成としてもよい。具体的には、設定値が最低値である1や中間値である3の場合には特定モードを実行可能とし、その他の設定値である場合には通常遊技モードを実行可能としてもよい。
(30)通常遊技モードと特定モードとの有効ラインは上記のものに限定されない。例えば、通常遊技モードにおいて3ベットゲームや2ベットゲームでは右下がりラインL4ではなく他の直線ラインL1〜L5が有効ラインとして設定される構成としてもよいし、通常遊技モードにおいても折れ曲がりが生じるラインが有効ラインとして設定される構成としてもよい。また、特定モードにおいても直線ラインL1〜L5が有効ラインとして設定される構成としてもよいし、他の折れ曲がりが生じるラインが有効ラインとして設定される構成としてもよい。通常遊技モード及び特定モードの有効ラインの数も1本に限定されず、2本以上であってもよいし、両遊技モードで有効ラインの数が異なる構成であってもよい。両遊技モードの有効ラインがいずれも又は一方が複数の有効ラインにより構成される場合、いずれかの有効ラインが両遊技モードで重複する構成であってもよく、この場合、少なくとも互いの有効ラインに重複しない有効ラインが含まれる構成であればよい。
(31)補助表示部65にて各種演出を行う構成としたが、他の演出手段にて各種演出を行う構成としてもよい。例えば、各リール32L,32M,32Rを視認可能としつつも表示窓26L,26M、26R全体を覆うように設けられた遊技パネル25を液晶表示パネルとする所謂全面液晶にて各種演出を行う構成としてもよいし、ストップスイッチ42〜44の下方である化粧パネル80において各種演出を行う構成としてもよいし、可動役物等を用いて各種演出を行う構成としてもよい。
(32)ボーナス状態としてのBB状態(第1BB,第2BB,第1PBB,第2PBB)、CB状態(CB,PCB)や、各RT状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態やCB状態を備えないスロットマシンであっても良いし、レギュラーボーナス(RB)状態やシングルボーナス(SB)状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであっても良い。
(33)通常遊技モードにおいてメダルが3枚〜1枚ベットされることで開始可能としたが、1枚ベットされた状態や2枚ベットされた状態では開始できない構成としてもよい。この場合、第1の実施形態では、第2演出スイッチ67の操作によって特定モードに切り換えられることで1枚ベットを可能とするとよく、第2の実施形態では特殊上乗せフラグがセットされることで1枚ベットを可能とするとよい。これら1枚ベットを可能とする場合、他のベット(3枚ベットや2枚ベット)を不可としてもよい。
(34)付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。特に、第1の実施形態のようにフリーモードとしての特定モードで遊技が行われる場合、メダルの増減がない構成としているため、例えば多量のゲーム数の上乗せが発生しても、メダルの増加は見込めない。そこで、例えば、擬似的な獲得数が所定数以上となった場合には、レア画像を表示する等する特典を付与する構成としてもよい。
(35)リール及びそれに対応するストップボタンを3つ並列して備え、有効ラインとして4ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップボタンを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップボタンは少なくとも2つあればよい。
(36)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数として、第1賭数(3枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(1枚、2枚)とが設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数に応じた前記有効位置を設定する有効位置設定手段(主制御装置101による有効ライン設定処理を実行する機能)を備え、
前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として第1特定結果(例えば、第26小役としてのスイカ役、リプレイ)が設けられており、
前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として前記第1特定結果とは異なる第2特定結果(例えば、第26P小役としての特殊スイカ役、特殊リプレイ)が設けられており、
前記特典付与手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果であって、前記有効位置設定手段により前記第1賭数に対応させて設定される第1有効位置(右下がりラインL4)に第1特定の絵柄組合せが停止した場合に、当該第1特定結果に対応する第1特典(例えば、スイカ入賞時の5枚のメダル、再遊技)を付与可能であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果であって、前記有効位置設定手段により前記第2賭数に対応させて設定される第2有効位置(折れ曲がりラインL6)に前記第1特定の絵柄組合せとは異なる第2特定の絵柄組合せが停止した場合に、当該第2特定結果に対応する第2特典(例えば、特殊スイカ入賞時の1枚のメダル、再遊技)を付与可能であり、
前記周回体には、前記第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止すると、前記第2賭数である場合に前記有効位置設定手段により有効位置として設定されない位置であって、前記第1賭数である場合に前記有効位置設定手段により前記第1有効位置として設定される特定位置に、前記第1特定の絵柄組合せが停止するように前記絵柄が付されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1賭数で遊技を行う場合に、第1特定結果に当選すると第1特定の絵柄組合せが第1有効位置に停止して第1特典が付与される構成において、第1賭数とは異なる第2賭数で遊技を行うと、第1特定結果とは異なる第2特定結果に当選した場合には、第1有効位置に第1特定の絵柄組合せが停止するとともに、第2有効位置に第2特定の絵柄組合せが停止して第2特典が付与される。そのため、第1賭数で遊技を行う場合と第2賭数で遊技を行う場合とで、異なる特典を同じ停止出目で獲得することが可能となる。つまり、見た目上は同じ停止出目であっても、異なる賭数で遊技を行うことで異なる特典が付与される遊技を、1の遊技機によって実現することが可能となる。このようにすることで、遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴A2.前記特典付与手段は、前記第1特典として前記第1賭数と同数以上である特定数の遊技媒体の払出を行う又は再遊技を実行させることが可能であり、前記第2特典として前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出を行う又は再遊技を実行させることが可能であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数で行う遊技と第2賭数で行う遊技とで、見た目上同じ停止出目となったとしても、第1賭数で行う遊技では賭数以上の遊技媒体の払出又は再遊技の付与が行われ得る一方、第2賭数で行う遊技では賭数と同数の遊技媒体の払出又は再遊技の付与が行われるものであり、遊技媒体の増加は見込めない。このように、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技とで遊技者にとっての有利度に明確な差を設けることで、両賭数による遊技の出目の共通化を図って遊技性を似せたとしても、全く異なる遊技性とすることが可能となり、一の遊技機に複数の遊技性を盛り込む意義を担保することができる。
特徴A3.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として前記第2特定結果が複数種類設けられており、
所定状態(通常遊技状態)である状況で、当該第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選が行われる場合、前記複数種類の前記第2特定結果のうちのいずれかに当選するように設定されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定結果入賞が成立すると第2賭数と同数の遊技媒体の払出又は再遊技の付与が行われるのであるから、所定状態である状況で第2賭数にて行われるゲームでは第2特定結果のいずれか又は再遊技役に当選するとすれば、当該所定状態である状況で第2賭数にて行われるゲームでは、遊技媒体の増減が生じない構成となる。これにより、第2賭数にて行われるゲームを、例えば練習用のゲームとしたり、第1賭数にて行われるゲームにおける演出として利用したりすることが可能となる。よって、第1賭数によるゲームとの出目の共通性を利用して、第2賭数による遊技媒体の増減が生じない斬新な遊技性を実現することができる。
特徴A4.前記第1特定結果として、移行前後の所定役(再遊技)の当選確率が異なることとなる移行結果(例えば第1昇格リプレイ1〜4としての第3再遊技)が設けられており、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果であって、前記第1有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとしての移行用第1特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を所定状態(RT状態)へ移行させることが可能な移行手段(主制御装置101によるRT状態処理を実行する機能)を備え、
前記第2特定結果として、前記第2特典として前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われることとなる第2払出結果が設けられており、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2払出結果であって、前記第2有効位置に前記第2特定の絵柄組合せとしての払出用第2特定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる構成であり、
前記周回体には、前記払出用第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止すると、前記特定位置に、前記移行用第1特定の絵柄組合せが停止するように前記絵柄が付されていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数によるゲームにおいて移行結果当選となり遊技状態を所定状態に移行させることを、第2賭数によるゲームでは、第2賭数と同数の遊技媒体の払出によって再現することができる。このようにすることで、例えば、第1賭数によるゲームにおいて遊技状態が所定状態に移行される様を、遊技媒体の増減のない第2賭数によるゲームにて擬似的に体験させることが可能となる。
なお、「第2払出結果」に対応する「第2特典」として「第2賭数と同数の遊技媒体の払出」が行われる構成としたが、「第2特典」として「所定数の遊技媒体の払出」が行われる構成としてもよい。このような構成であっても、第1賭け数によるゲームにおいて遊技状態が所定状態に移行される様を、第2賭数によるゲームにて体験させるうえで、遊技媒体を付与しつつ体験させることが可能となる。
特徴A5.前記移行手段により遊技状態を前記所定状態に移行させることに基づいて所定演出(例えば、アタックモード開始演出)を所定の報知手段(例えば、補助表示部65)にて実行可能な第1所定演出実行手段(表示制御装置81によるアタックモード開始演出を実行するための処理を行う機能)と、
前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている状況にて行われる前記抽選手段による抽選結果が前記第2払出結果であって、前記特定位置に前記移行用第1特定の絵柄組合せが停止することとなるように、前記払出用第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止する場合、前記所定の報知手段にて前記所定演出を実行可能な第2所定演出実行手段(表示制御装置81にる表示用アタックモード開始演出を実行するための処理を行う機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態が所定状態に移行される様を第2賭数にて体験させる上で、演出上も共通する所定演出が発生することとなり、よりリアルな体験とすることが可能となる。このようにすることで、第2賭数による練習用のゲーム性を、より第1賭数によるゲーム性に近付けることができる。
特徴A6.前記第1所定演出実行手段による前記所定演出が実行される場合と、前記第2所定演出実行手段により前記所定演出が実行される場合とを、識別可能とする識別手段(スタンプ65a、識別用役物65b)を備えていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数及び第2賭数の両遊技を似せた遊技としつつも、第1賭数による遊技が行われているか、それとも第2賭数による遊技が行われているかを、所定演出を見れば識別可能となる。このようにすることで、周回体による出目を共通なものとして、更に演出上の共通化を図りつつも、例えば遊技ホールの管理者が出玉状況等の確認を行う際、両遊技を明確に区別することができる。
特徴A7.前記所定状態とは、前記所定役として再遊技役の当選確率が移行前後で変化する状態であることを特徴とする特徴A4乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定状態への移行として、所謂RT状態への移行を体験させることができる。遊技状態が移行して、抽選結果の確率が変るものとしては、再遊技確率が変化するRT状態の他、小役確率が変化するボーナス状態も想定されるところ、一般的にボーナス状態は例えば7図柄等の特定図柄が揃って移行し得るものであり、見た目上わかり易いし、当該7図柄等の特定図柄が揃ってボーナス状態へ移行することは、遊技者にとっても馴染み深いものといえる。これに対して、RT状態の移行は、ボーナス状態の移行と比較すると馴染みが薄いものであるとともに、移行時の出目も比較的認識しにくいものが設定されている場合が多い。そこで、特徴A4の構成のように、第2賭数にて、遊技状態の移行を体験できる遊技性を、RT状態の移行に適用することで、このようなわかりにくい遊技状態の移行を体験させて遊技性を十分に理解させるために大いに役立てることが可能となる。
特徴A8.前記抽選手段による抽選結果が、前記第1特定結果として前記所定役(再遊技)当選となる所定結果であって、前記第1有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとしての所定役用の第1特定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第1特典として、前記所定結果に対応する所定特典(再遊技)が付与される構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が、前記第2払出結果としての第2所定役用結果(例えば、外れ目1枚役)であって、前記第2有効位置に前記第2特定の絵柄組合せとしての所定役用の第2特定の絵柄組合せ(例えば、第1リプ小役入賞が成立する図柄組合せ)が停止した場合に、前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる構成であり、
前記周回体には、前記所定役用の第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止すると、前記特定位置に前記所定役用の第1特定の絵柄組合せが停止するように前記絵柄が付されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2所定役用結果である場合に、前記所定役用の前記第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止するようにする第1手段(例えば、主制御装置101による外れ目1枚役当選時において、第1リプ小役入賞を成立させるための押し順報知用の処理を実行する機能)と、前記所定役用の前記第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止しないようにする第2手段(例えば、主制御装置101による外れ目1枚役当選時において、外れ小役入賞を成立させるための押し順報知用の処理を実行する機能)とを備えていることを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数によるゲームにおいて移行結果入賞となって、所定役当選の確率が変化して所定特典の付与される確率が変化することを、第2賭数によるゲームにおいて、第2所定役用結果当選時に所定役用の第2特定の絵柄組合せを停止させたり、当該所定役用の第2特定の絵柄組合せを停止させなかったりすることで、再現することが可能となる。しかも、第2所定役用の第2特定の絵柄組合せが停止すれば、第2賭数と同数の遊技媒体の払出が付与されるのであるから、このような遊技性を、遊技媒体の増加を伴わずに体験させることが可能となる。
特徴A9.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として、移行前後において遊技媒体の払出が特典として付与される払出役(例えばベル)の当選確率が異なることとなる第1特定移行結果(第1BB,第2BB)が設けられており、
前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として、移行前後において遊技媒体の払出が特典として付与される払出役(例えばベル)の当選確率が異なることとなる第2特定移行結果(第1PBB,第2PBB)が設けられており、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定移行結果であって、前記第1有効位置に前記第1特定の絵柄組合せとしての特定移行用第1特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を第1特定状態(ボーナス状態)へ移行させることが可能であり、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定移行結果であって、前記第2有効位置に前記第2特定の絵柄組合せとしての特定移行用第2特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を第2特定状態(特殊ボーナス状態)へ移行させることが可能な特定移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)を備え、
前記周回体には、前記特定移行用第2特定の絵柄組合せが前記第2有効位置に停止すると、前記特定位置に、前記特定移行用第1特定の絵柄組合せが停止するように前記絵柄が付されていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数及び第2賭数による両ゲームにおいて所謂ボーナスとしての第1特定移行結果及び第2特定移行結果がそれぞれ設けられている。しかも、第2賭数によるゲームにおいて第2特定移行結果に当選し、当該第2特定移行結果入賞となる特定移行用第2特定の絵柄組合せが第2有効位置に停止する場合、第1特定移行結果入賞となる特定移行用第1特定の絵柄組合せが特定位置に停止する。このようにすることで、第2賭数によるゲームにてボーナスに当選した場合のボーナス入賞を、あたかも第1賭数によるゲームでもボーナス入賞かのように見せることが可能となり、第2賭数によるゲームの遊技性を向上させることができる。
特徴A10.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定移行結果となってから、当該第2特定移行結果に基づいて移行した第2特定状態が終了するまでの遊技において、前記賭数設定手段により設定される賭数を超える数の遊技媒体の払出が行われない構成であることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数によるゲームにおいて第2特定移行結果当選となり第2特定状態となったとしても、遊技媒体の増加は見込めない。このようにすることで、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技との差別化を図り、第2賭数による遊技を練習用の遊技である印象を強めることができる。
なお、上記構成においては、「前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定移行結果となってから、当該第1特定移行結果に基づいて移行した第1特定状態が終了するまでの遊技において、前記賭数設定手段により設定される賭数を超える数の遊技媒体の払出が行われる構成」であることを前提とすれば、第1特定状態と第2特定状態との差を明確なものとすることができる。
また、「第1賭数」と「第2賭数」との関係を、「第1賭数よりも第2賭数の方が少ない」ものとすれば、第2賭数時に移行し得る第2特定状態を上記のような構成とても賭数に沿った特典として、遊技者に理解させることが可能となる。
特徴A11.前記第1特定状態中に払い出された遊技媒体数が第1所定数となったことに基づいて当該第1特定状態を終了する第1終了手段(主制御装置101によるステップS613にて設定した残払出数が0となったことに基づいてステップS1504にて肯定判定する処理を実行する機能)と、
前記第2特定状態中に払い出された遊技媒体数が前記第1所定数よりも少ない第2所定数となったことに基づいて当該第2特定状態を終了する第2終了手段(主制御装置101によるステップS614にて設定した残払出数が0となったことに基づいてステップS1504にて肯定判定する処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状態は第1特定状態よりも少ない払出数で終了する。このようにすることで、第2特定状態を第2賭数による練習用の遊技に沿ったものとすることが可能となるとともに、特徴A9のように、第2特定状態を実質的に遊技媒体の増加が見込めないものとしたとしても、より早期に当該第2特定状態を終了させることが可能となる。
上記構成においては、例えば、「前記第1特定移行結果当選となった場合又は前記第1特定状態移行後は、当該第1特定状態が終了するまで、前記第2賭数による前記抽選手段の抽選結果として前記第2特定移行結果当選とはならず、前記第2特定移行結果当選となった場合又は前記第2特定状態移行後は、当該第2特定状態が終了するまで、前記第1賭数による前記抽選手段の抽選結果として前記第1特定移行結果当選とはならない」構成とすると、より早期に第2特定状態を終了させる意義が高められる。すなわち、このような構成においては、第2特定状態を終了させるまでは賭数を第1賭数としても第1特定移行結果当選とはならないため、第2特定状態中の遊技媒体の増減に関わらず、第1賭数による遊技を行うためには第2特定状態を終了させる必要があるからである。
特徴A12.前記第2特定状態中において、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された状況の前記抽選手段による抽選にて当選し得る結果として、当該第2賭数と同数の遊技媒体の払出が前記特典として付与され得る結果が設けられており、前記賭数設定手段により前記第2賭数よりも多い特定賭数(3、第1賭数)が設定された状況の前記抽選手段による抽選にて当選し得る結果として、前記特定賭数と同数の遊技媒体の払出が前記特典として付与され得る結果が設けられていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状態が第2所定数の払出によって終了する構成において、第2賭数による遊技を行った場合よりも特定賭数による遊技を行った場合の方が、より早期に当該第2特定状態を終了させることが可能となる。特に、賭数という遊技者の操作によって決定し得る部分で、早期に終了させるか否かを変更可能としたことにより、遊技者が第2特定状態を十分に楽しみたい又は体験したい場合の遊技が担保され、遊技者の意志を尊重しながら遊技を行わせることが可能となる。
特徴A13.前記第2特定状態中に前記抽選手段による抽選に当選し得る結果として、所定の終了結果(PCB、SB)が設けられており、
前記第2終了手段は、前記所定の終了結果当選となることに基づいて前記第2特定状態を終了させることが可能であることを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の終了結果当選によっても、第2特定状態は終了するため、例えば所定の終了結果の当選確率によっては、第2所定数に至るよりも早期に第2特定状態が終了し得る。これにより、遊技媒体の増加が見込めない第2特定状態が長く継続することの不都合を解消することが可能となる。
なお、「所定の終了結果」について、より詳しくは、「所定役の当選確率が移行前後で変化するとともに、移行後の遊技媒体の払出数が所定数となった場合に当該移行後の遊技状態が終了されることとなる結果」としてもよい。また、「所定の終了結果」について、「所定役の当選確率が移行前後で変化するとともに、移行後の遊技媒体の払出数が所定数となった場合又は、所定数のゲームを実行後に当該移行後の遊技状態が終了されることとなる結果」としてもよい。
また、上記構成を特徴A12に適用する場合、「前記特定賭数が設定された状況の前記抽選手段による抽選にて当選し得る結果として、前記所定の終了結果が設定されている」としてもよい。賭数設定手段にて特定賭数を設定する遊技者は、第2特定状態を早期に終了させたいという意思を有していると捉えることができ、この場合に、所定の終了結果に当選し得る構成とすれば、遊技者の意志に沿って早期に終了させることができるし、早期に終了させたくないのにもかかわらず終了させてしまう不都合を回避することができる。
特徴A14.前記駆動制御手段は、各前記停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を所定期間内に停止させるように、且つ、前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選した結果と対応する当選絵柄が前記有効位置に停止するように制御するものであり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定移行結果であり、当該第2特定移行結果に対応する絵柄が停止せずに前記特定移行用第2特定の絵柄組合せが形成されなかった場合、前記第2特定移行結果当選を留保記憶する留保記憶手段(主制御装置101におけるステップS306にてボーナス当選フラグをセットする処理、ステップS609にて否定判定する処理を実行する機能)を備え、
前記留保記憶手段に前記第2特定移行結果当選が留保記憶されている状況で行われる前記抽選手段による抽選においては、前記第2特定結果に当選しない非当選結果が存在するように設定されていることを特徴とする特徴A9乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定移行結果が留保記憶されている状況で、第2特定移行結果に対応する絵柄を狙って停止させることが可能となる。つまり、留保記憶している第2特定移行結果を入賞させようとしても、第2特定結果に当選していると、当該第2特定結果入賞を優先する制御においては第2特定移行結果入賞を成立させることができず第2特定状態に移行させることができなくなる。そこで、上記構成のようにすれば、第2特定状態に移行させることができなくなる不都合を回避することができる。
特徴A15.前記留保記憶手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定移行結果であり、当該第1特定移行結果に対応する絵柄が停止せず前記特定移行用第1特定の絵柄組合せが形成されなかった場合も、前記第1特定移行結果当選を留保記憶することが可能であることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
第1賭数にて、上記の遊技媒体の増減の少ない体験版のゲームとは異なり得るゲームを行っている状況で、第1特定移行結果となり、それが留保記憶された場合、遊技者によっては、留保記憶された状況を第1賭数ではなく第2賭数にて実施することも考えられる。その点、上記構成によれば、第1賭数にて当選した第1特定移行結果を第2賭数にて入賞させることが可能となるため、各賭数のゲーム性を低下させることなく、入賞を成立させるゲームの自由度を向上させることができる。
特徴A16.前記第2賭数は前記第1賭数よりも少ない数として設定されていることを特徴とする特徴A9乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて移行する第1特定状態と、それよりも少ない第2賭数にて移行する第2特定状態との差が明確となる。特に、特徴A14においては、より第1特定移行結果が留保記憶されている状況で第2賭数にて第1特定移行結果を入賞させる行為が行われ易くなる。
特徴A17.前記第2特定移行結果当選となり、前記特定移行用第2特定の絵柄組合せが前記有効位置に停止した場合、前記移行手段により前記第2特定状態へ移行される一方、当該移行時には遊技媒体の払出が行われない構成であり、
前記第2特定状態では、前記第2特定状態における所定ゲームにおいて、前記賭数設定手段により設定された賭数の遊技媒体の数に、前記第2賭数の遊技媒体の数を加算した数の払出が行われることが当該第2特定状態の一の終了条件として設定されていることを特徴とする特徴A9乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定移行結果入賞時には遊技媒体の払出が行われないため、第2特定状態への移行時に遊技媒体の損失が生じ得る。そこで、第2特定状態の終了条件を、第2特定移行結果入賞時に要した遊技媒体数分(第2賭数)だけ増加したこととすれば、第2特定状態移行から終了までをトータルすると、遊技媒体の増減を少なくすることが可能となる。これにより、第2賭数による遊技を、第2特定状態移行が生じたとしても遊技媒体の増減を少なくした遊技性として、第1賭数による遊技における停止出目との共通化を図ったメリットを最大限享受することができる。
特徴A18.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定される状況にて実施される遊技において、所定の演出手段(例えば補助表示部65)において、各ゲームを跨いで連続して行われる第1連続演出が設定されており、
前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定される状況にて実施される遊技において、前記所定の演出手段において、各ゲームを跨いで連続して行われる第2連続演出が設定されており、
前記第1連続演出の連続数を把握する第1連続数記憶手段(連続演出カウンタ)と、前記第2連続演出の連続数を把握する第2連続数記憶手段(表示用連続演出カウンタ)とをそれぞれ有していることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1連続演出の連続数と第2連続演出の連続数がそれぞれ別々に把握されるため、例えば、第1連続演出を実行している最中に第1賭数によるゲームから第2賭数によるゲームに切り換えられた場合や、その逆となった場合であっても、各連続演出の連続数を記憶可能であり、もとの賭数によるゲームに復帰した場合、連続演出の途中から再開させることが可能となる。
特徴A19.所定の切換条件が成立(第2演出スイッチ67の操作)することに基づいて、所定の演出手段(例えば補助表示部65)による演出として、前記第1賭数による演出が行われる第1演出モード(通常遊技モード)と、前記第2賭数による演出が行われる第2演出モード(特定モード)と、を切換可能な切換手段(表示制御装置81による特定モード切換処理を実行する機能)を備え、
前記賭数設定手段は、前記切換手段による演出モードの切り換えを介さずに、前記第1賭数と前記第2賭数とを設定可能であることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、演出モードの切り換えを行って、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技とをそれぞれに合った演出モードにて楽しませることが可能となる。一方で、例えば、所謂ボーナス当選時に当該ボーナスを入賞させるゲームでは、ボーナス当選時の賭数とは異なる賭数が設定される場合もあり、そのような場合においても演出モードの切り換えが発生してしまうと、遊技者に煩わしさを感じさせる可能性がある。そこで、賭数設定手段による各賭数の設定は、演出モードの切り換えを介さずに行えるようにすることで、上記のような煩わしさを感じさせずに、各賭数による遊技を存分に楽しませることができる。
特徴A20.遊技状態が所定の遊技状態(有利区間、ボーナス中)に移行することに基づいて、前記切換手段による演出モードの切り換えを不可とする又は前記切換手段による演出モードの切り換えを行うべき状態ではないことの報知を行う規制処理を実行する規制手段(主制御装置101によるステップS4603、S4604、S4703〜S4705等の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態によっては、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技との切り換えを行うべきではない可能性がある。例えば、ゲーム数によって管理される有利な状態においては、他の賭数にてゲームを消化してしまうと当該有利な状態のゲーム数が浸食される可能性があるし、一方の賭数にてボーナスに当選している場合には他方の賭数のゲームを行ってもボーナスの抽選が行われない可能性がある。そこで、上記のような切換を不可とする手段を備えることにより、切換によって遊技者が損をしてしまう事象を回避することができる。
特徴A21.前記規制手段による前記規制処理が行われることとなる前記所定の遊技状態とは、遊技者にとって有利な状態であることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A20の効果を好適に奏することができる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化し得る特定状態(ボーナス状態)に移行させることに対応する移行結果(例えば第1BB,第2BB,第1PBB,第2PBB)であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せ(例えば赤7揃い)が停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数(3枚)である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第1賭数よりも多い数の遊技媒体の払い出しが行われる又は再遊技を実行可能となる第1特定結果(例えば第26小役としてのスイカ)及び前記移行結果が設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数よりも少ない数である第2賭数(1枚)である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる又は再遊技を実行可能となる第2特定結果(例えば第26P小役としての特殊スイカ)及び前記移行結果が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技媒体の賭数を第1賭数として始動操作手段を操作させ、その操作に基づいて実行される抽選の結果を、停止操作手段の操作を通じて絵柄の停止結果によって報知し、抽選の結果が第1特定結果であれば、賭数よりも多い数の遊技媒体の獲得が可能となる又は再遊技が実行可能となる、という一連の遊技が可能な遊技機において、賭数を第1賭数とは異なる第2賭数とすることで、賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる又は再遊技が実行可能となる第2特定結果や移行結果に当選可能な遊技を行うことが可能となる。このようにすることで、賭数よりも多い数の遊技媒体の獲得を期待しながら行う遊技を実行可能としつつも、その遊技とは全く異なる観点で行わせる遊技を実現することが可能となる。例えば、第2特定結果及び移行結果の当選確率を高くすることで、遊技媒体の増加は期待できないものの、逆に遊技媒体の減少もないといった、遊技媒体の増減のない(少ない)遊技を実現可能であるし、第2特定結果や移行結果の当選確率が低くても、第2賭数は第1賭数よりも少ない数であるため、より少ない数の遊技媒体で、開始操作手段の操作、周回体の周回、停止操作手段の操作、周回体の停止、という一連の遊技を実行させることも可能である。このようにすることで、画一的な賭数にとらわれず、自由な遊技設定が可能となり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴B2.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された状況において前記第1特定結果に当選し、前記有効位置に当該第1特定結果に対応する第1所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで、前記第1特定結果入賞に対応する特典が付与される構成であり、
前記第2特定結果として、
前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された状況では前記有効位置とされず、且つ前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された状況において前記有効位置とされる特定位置に、前記第1所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで、当該第2特定結果入賞に対応する特典が付与される第1対応結果(例えば第26P小役としての特殊スイカ)と、
前記特定位置に、前記第1所定の絵柄組合せが形成されない状態で各前記周回体が停止することで、当該第2特定結果入賞に対応する特典が付与される第1非対応結果(外れ小役)と、
が設定されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成よれば、第2賭数による遊技性において、第1賭数におけるゲームでは入賞となる第1所定の絵柄組合せが形成される場合と、第1賭数におけるゲームでは入賞とならない第1所定の絵柄組合せが形成されない場合と、のいずれでも第2特定結果入賞に対応する特典を付与することが可能となる。このようにすることで、遊技媒体の増減の少ない第2賭数による遊技において、毎ゲームのように何らかの絵柄が揃って所謂入賞出目が停止する、といったゲームではなく、何らかの絵柄が揃って停止して入賞出目が出現したり、揃わないで所謂外れ出目が停止したり、といった停止出目のバリエーションを増やし、第2賭数による遊技性を向上させることができる。
特徴B3.前記第2特定結果として、前記停止操作手段の操作順序が第1操作順序である場合、前記有効位置に第1の絵柄組合せが停止した状態で各前記周回体が停止して第1操作結果入賞(例えば、外れ小役)が成立し、前記停止操作手段の操作順序が前記第1操作順序とは異なる第2操作順序である場合、前記有効位置に前記第1の絵柄組合せとは異なる第2の絵柄組合せが停止した状態で各前記周回体が停止して前記第1操作結果入賞とは異なる第2操作結果入賞(例えば、第3リプ小役)が成立する操作順序対応結果(例えば特殊第1昇格リプレイ1〜4)が設けられており、
前記特典付与手段は、前記第1操作結果入賞が成立した場合には前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出を行い、前記第2操作結果入賞が成立した場合にも前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出を行う構成であることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数による遊技において、第2特定結果のうち操作順序対応結果となると、払い出される遊技媒体の数は変わらないものの、操作順序によって異なる絵柄組合せが停止して異なる入賞態様となる。このようにすることで、第2賭数による遊技において、遊技媒体の増減のない(少ない)遊技性を担保しつつも、入賞態様を当選結果の種類よりも多くして遊技性を向上させることができる。
特徴B4.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された状況において前記第1特定結果に当選し、前記有効位置に当該第1特定結果に対応する第1所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで、前記第1特定結果入賞に対応する特典が付与される構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記操作順序対応結果であって、前記停止操作手段の操作順序が前記第1操作順序である場合、前記有効位置に、前記第1の絵柄組合せとして前記第1所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで前記第1操作結果入賞が成立し、前記停止操作手段の操作順序が前記第2操作順序である場合、前記有効位置に、前記第2の絵柄組合せとして前記第1所定の絵柄組合せが形成されない状態で各前記周回体が停止することで前記第2操作結果入賞が成立することを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数における所謂外れ出目と入賞出目とが、停止操作手段による操作順序によって停止する。いずれの出目が停止しても付与される特典は変わらないものの、上記のようにしておけば、例えば、入賞出目用の第1操作順序の報知を行ったり行わなかったりすることで、入賞出目を意図的に出現させることが可能となる。これにより、第2賭数による遊技性を大幅に向上させることができる。
特徴B5.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された状況において前記第1特定結果のうち再遊技結果に当選し、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する再遊技用所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで、前記再遊技結果入賞に対応する再遊技が付与される構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記操作順序対応結果であって、前記停止操作手段の操作順序が前記第1操作順序である場合、前記有効位置に、前記第1の絵柄組合せとして前記再遊技用所定の絵柄組合せが形成された状態で各前記周回体が停止することで前記第1操作結果入賞が成立し、前記停止操作手段の操作順序が前記第2操作順序である場合、前記有効位置に、前記第2の絵柄組合せとして前記再遊技用所定の絵柄組合せが形成されない状態で各前記周回体が停止することで前記第2操作結果入賞が成立することを特徴とする特徴B3又は特徴B4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数における所謂リプレイ入賞となる出目と外れ出目とが、停止操作手段による操作順序によって停止する。いずれの出目が停止しても付与される特典は変わらないものの、上記のようにしておけば、例えば、リプレイ入賞となる出目用の第1操作順序の報知を行ったり行わなかったりすることで、リプレイ入賞となる出目を意図的に出現させることが可能となる。これにより、第2賭数による遊技性を大幅に向上させることができる。
特徴B6.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定された状況において行われる遊技として、前記再遊技結果当選となる確率が相対的に高低となる高再遊技状態(例えば第2RT状態)と、低再遊技状態(例えば第1RT状態)とが設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記操作順序対応結果である場合、前記第1操作順序を所定の報知手段(補助表示部65)にて報知可能な操作順序報知手段(例えば、表示制御装置81による特定モード用押し順役処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作順序対応結果である場合において、例えば操作順序報知手段によって第1操作順序の報知を行えば、第1賭数の遊技におけるリプレイ入賞となる出目が出現し、第1操作順序の報知を行わなければ、第1賭数の遊技における外れ出目が出現し、報知の有無によって、第2賭数による遊技においても、第1賭数による遊技における高再遊技状態や低再遊技状態を再現することが可能となる。よって、第2賭数による遊技の遊技性を向上させることができる。
特徴B7.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選に当選可能な結果として前記第2特定結果が複数種類設けられており、
所定状態(通常遊技状態)において、当該第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選が行われる場合、前記複数種類の前記第2特定結果及び前記移行結果うちのいずれかに当選するように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定結果入賞が成立すると第2賭数と同数の遊技媒体の払出又は再遊技の付与が行われるのであるから、第2賭数にて行われるゲームで第2特定結果のいずれかに当選するとすれば、第2賭数にて行われるゲームでは、遊技媒体の増減が生じない構成となる。これにより、第2賭数にて行われるゲームを、例えば練習用のゲームとしたり、第1賭数にて行われるゲームにおける演出として利用したりすることが可能となる。
特徴B8.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定された場合において前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となってから、当該移行結果に基づいて移行した前記特定状態が終了するまでの遊技において、前記賭数設定手段により設定される賭数を超える数の遊技媒体の払出が行われない構成であることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数によるゲームにおいて移行結果当選となり特定状態となったとしても、遊技媒体の増加は見込めない。このようにすることで、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技との差別化を図り、第2賭数による遊技を練習用の遊技である印象を強めることができる。
特徴B9.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている状況において前記移行結果当選となり、前記特定の絵柄組合せが前記有効位置に停止した場合、前記移行手段により前記特定状態へ移行される一方、当該移行時には遊技媒体の払出が行われない構成であり、
前記特定状態では、前記特定状態における所定ゲームにおいて、前記賭数設定手段により設定された賭数の遊技媒体の数に、前記第2賭数の遊技媒体の数を加算した数の払出が行われることが当該特定状態の一の終了条件として設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数において、移行結果入賞時には遊技媒体の払出が行われないため、特定状態への移行時に遊技媒体の損失が生じ得る。そこで、特定状態の終了条件を、移行結果入賞時に要した遊技媒体数分(第2賭数)だけ増加したこととすれば、特定状態移行から終了までをトータルすると、遊技媒体の増減を少なくすることが可能となる。これにより、第2賭数による遊技を、特定状態移行が生じたとしても遊技媒体の増減を少なくした遊技性とすることができる。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化し得る特定状態(ボーナス状態)に移行させることに対応する移行結果(例えば第1BB,第2BB,第1PBB,第2PBB)であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せ(赤7揃い)が停止した場合に、遊技状態が前記特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数として、第1賭数(3枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(1枚)とが設けられており、
前記抽選手段は、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である場合には、第1抽選確率にて前記移行結果を含む各役の抽選を行い、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である場合には、第2抽選確率にて前記移行結果を含む各役の抽選を行うものであり、
所定状態である状況で、前記第1抽選確率に基づいて前記抽選手段の抽選が行われる場合の前記賭数に対する前記特典の割合と、前記第2抽選確率に基づいて前記抽選手段の抽選が行われる場合の前記賭数に対する前記特典の割合とが異なる構成であって、
付与される前記特典を含む遊技情報を表示することが可能な表示手段(補助表示部65)と、
前記第1賭数にて遊技が行われていること、及び、前記第2賭数にて遊技が行われていること、を前記表示手段にて識別可能とする識別手段(スタンプ65a、識別用役物65b)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて遊技を行う場合と、第2賭数にて遊技を行う場合とで、いずれも、特定状態への移行を可能とする移行結果を含む各役の抽選が行われる。そして、第1賭数にて行う遊技と第2賭数にて行う遊技とでは、賭数に対する特典の割合である所謂出玉率が異なっている。このような遊技機とすることで、一の遊技機において出玉率の異なる複数の遊技性を実現可能であり、一台の遊技機で様々な遊技者のニーズに対応することができる。しかも、そのいずれの遊技を行っているかが、特典を含む遊技情報を報知することが可能な表示手段にて識別可能となっている。そのため、例えば、得られた特典を含む遊技情報を確認する際には、いずれの賭数にて行われた遊技かを、特典とともに一目瞭然となり、例えば、遊技ホールの管理者等によって出玉率を容易に確認することが可能となる。
なお、出玉率として、「前記賭数に対する前記特典の割合」と表現したが、例えば、「1ゲーム毎の前記特典の付与率」や、「特典として所定数の遊技媒体の払出が行われる」構成としたうえで、「1ゲーム毎の前記遊技媒体の増加率」又は「1ゲーム毎の前記遊技媒体の減少率」と表現してもよい。また、上記出玉率を算出する上でのゲーム数を、「所定数のゲーム数当たり」としてもよい。
また、「所定状態である状況で」とは、例えば、ボーナス中やRT状態中のように、複数種類設定されている遊技状態のうちの所定状態であってもよいし、これら複数種類設定されている遊技状態のいずれか又は全部を含める状態であってもよい。
特徴C2.前記識別手段は、前記第1賭数による遊技が行われている場合の前記表示手段による表示情報(通常遊技用演出データ)に、前記第2賭数による遊技が行われていることを示す識別情報(識別情報用演出データ)を重ね合わせることで、前記第1賭数による遊技と前記第2賭数による遊技とを識別可能とすることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数による遊技が行われている場合の表示情報と、第2賭数による遊技が行われている場合の表示情報とを、それぞれ別々なもののとして設けてそれぞれを識別可能とする構成と比較して、単に識別情報を重ね合わせるだけで済むため、予め記憶しておく表示情報の記憶容量を大幅に削減することができる。
特徴C3.前記表示手段は、前記第2賭数による遊技が行われている場合の前記表示情報を表示するための画像データを、前記第1賭数による遊技が行われている場合の前記表示情報を表示するための画像データを用いて表示するとともに、前記識別情報を重ね合わせて表示することが可能であることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数による遊技が行われている場合の表示情報を表示するための画像データを予め記憶しておく必要が生じず、特徴C2の効果をより好適に奏することができる。
特徴C4.前記表示手段は、前記周回体と前後方向に重ならない位置に配置されていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、周回体を見ながら遊技を行う際には識別手段による識別性は気にならないし、表示手段を見て識別性を確認する際には周回体は気にならない。例えば、なかなか停止しない出目が周回体に停止した場合等、遊技者によっては写真撮影を行って記録に残す行為が行われることが想定される。その点、上記構成によれば、当該写真撮影において、表示手段の映り込みを気にせずに撮影することが可能となる。
特徴C5.前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で前記移行手段により前記特定状態に移行させることとなる場合の、各前記周回体が停止している状況での前記表示部を介して視認可能な位置に停止する前記絵柄の停止出目が、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で前記移行手段により前記特定状態に移行させることとなる場合の前記停止出目と、同じ出目であることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選手段による各役の当選確率が変化し得る特定状態への移行が、第1賭数である場合と、第2賭数である場合とで、同じ停止出目によって生じ得る。このようにすれば、それぞれが異なる出玉率の遊技性であっても、遊技状態の移行が同じ出目によって生じることとなり、遊技者は遊技性を理解し易くなるし、出玉率の低い側の遊技を行っている際にも、出玉率の高い側の出目と同じ出目によって特定状態への移行が発生したことを体験することが可能となり、満足感を提供することも可能となる。
一方で、このように、同じ出目とすると、遊技ホールの管理者等によってはより一層いずれの遊技を行っているかがわかりにくくなるともいえる。特に遊技状態の移行が発生するポイントは遊技ホールの管理者が注視し得るポイントである。その点、特徴C1に記載したとおり、表示手段側で識別可能としているため、各周回体による出目とは関係のない位置でいずれの遊技を行っているかの報知が行われており、出目による遊技者への満足感等の効果を享受しつつも、識別性の低下は生じない。
特徴C6.前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で、前記移行手段により前記特定状態に移行させることとなる前記移行結果として第1移行結果(第1BB,第2BB)が設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で、前記移行手段により前記特定状態に移行させることとなる前記移行結果として第2移行結果(第1PBB,第2PBB)が設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第1移行結果となる確率と、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第2移行結果となる確率とが同じ確率として設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、出玉率の異なる第1賭数による遊技と第2賭数による遊技とで、移行結果となる確率(第1移行結果となる確率と第2移行結果となる確率)が同じ確率として設定されている。そのため、移行結果の当選状況(特定状態の発生状況)では、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技との見分けがつきにくい。言い換えると、出玉率の異なる遊技性であっても、両遊技を似せた遊技とすることができ、例えば、一方の遊技を他方の遊技の体験版のような扱いとすることも可能である。そして、特徴C1に記載したとおり、このように両遊技を似せたものとしつつも、表示手段側で識別可能としているため、遊技ホールによる確認作業は容易に行うことができる。
なお、「第1移行結果に基づいて移行する特定状態と第2移行結果に基づいて移行する特定状態とで、得られる特典が異なる」構成とすることで、両移行結果の当選確率を同じものとしても出玉率が異なる構成を担保することが可能となる。
特徴C7.前記抽選手段による抽選結果が第1特定結果(例えば第26小役としてのスイカ)であった場合、前記特典付与手段により前記特典として、第1特定数の遊技媒体の払い出しが行われる構成であり、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第1特定結果であった場合であって、前記第1特定数の遊技媒体の払い出しが行われることとなる場合の、各前記周回体が停止している状況での前記表示部を介して視認可能な位置に停止する前記絵柄の停止出目と同じ停止出目が、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で停止すると、前記第1特定数とは異なる第2特定数の遊技媒体の払い出しが行われる構成であることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数で行われる遊技と第2賭数で行われる遊技とで、同じ停止出目で異なる特典が付与される構成とすることができる。これにより、識別手段により識別可能としつつも、識別性が生じる表示手段とは異なる領域である周回体の出目を利用して、第1賭数と第2賭数とで、共通の出目を用いつつ出玉率の異なる遊技性を実現することができる。
特徴C8.前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数で状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第1特定結果とは異なる第2特定結果(例えば第26P小役としての特殊スイカ)であった場合に、前記第2特定数の遊技媒体の払い出しが行われ得る構成であり、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第1特定結果となる確率と、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果が前記第2特定結果となる確率とが同じ確率として設定されていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定数の払い出しが行われる第1特定結果と、第2特定数の払い出しが行われる第2特定結果とを、共通の出目を用いつつ、同じ確率で出現させることができる。これにより、識別手段により識別可能としつつも、識別性が生じる表示手段とは異なる領域である周回体の出目を利用して、第1賭数と第2賭数とで、共通の出目を用いつつ出玉率の異なる遊技性を実現することができる。
特徴C9.前記表示手段は、前記特典を含む遊技情報の報知に際して、前記特典付与手段により遊技媒体の払出数を払出数情報として表示可能であり、
前記第2特定結果に基づいて前記第2特定数の遊技媒体の払出が行われる場合、前記第1特定数の遊技媒体の払出が行われたものとして前記払出数情報の表示を行うことが可能であることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典を含む遊技情報の報知に際して、第1賭数による遊技と第2賭数による遊技とで、同じ払出数情報が表示され得る。これにより、実際に払い出された遊技媒体の数は異なり、出玉率は異なるものであったとしても、表示上は同じ遊技性を体感させることが可能となる。但し、特徴C1に記載したとおり、遊技情報の報知に際しては、いずれの遊技かを識別可能とされるため、あくまでも擬似的な表示であることを前提とするものであり、このような前提を有するからこそ、上記のような実際の払出数と異なる表示を行ったとしても、問題が生じ得ないと考えられる。
特徴C10.前記表示手段は、前記特典を含む遊技情報の報知に際して、実行されたゲーム数の情報をゲーム数情報として表示可能であり、
前記第1賭数による遊技が行われている場合には当該第1賭数にて行われた遊技のゲーム数情報を表示し、前記第2賭数により遊技が行われている場合には当該第2賭数にて行われた遊技のゲーム数情報を表示可能であることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出数情報については擬似的な表示を行いつつも、ゲーム数情報については実際のゲーム数に対応する表示が行われる。ゲーム数情報についてまでも擬似的な表示としてしまうと、遊技情報の報知の信頼度が著しく低下してしまうためであり、実際に遊技者が体験したゲーム数と同じゲーム数の表示を行うことで、擬似的な払出数表示をイメージし易くなる。
特徴C11.前記識別手段は、前記第1賭数による遊技が行われている場合の前記表示手段による表示情報(通常遊技用演出データ)に、前記第2賭数による遊技が行われていることを示す識別情報(識別情報用演出データ)を重ね合わせることで、前記第1賭数による遊技と前記第2賭数による遊技とを識別可能とするものであり、
前記第1抽選確率に基づいて前記抽選手段の抽選が行われる場合の前記賭数に対する前記特典の割合よりも、前記第2抽選確率に基づいて前記抽選手段の抽選が行われる場合の前記賭数に対する前記特典の割合の方が低いことを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所謂出玉率の高い側である第1賭数による遊技が行われている場合の表示情報に対して、出玉率の低い側である第2賭数による遊技を示す識別情報が重ね合わせられる。言い換えると、第1賭数による遊技が行われている場合においては、識別情報の重ね合わせが行われない。つまり、第1賭数による遊技が行われている場合には、他方の遊技を気にすることなく第1賭数による遊技に集中させることが可能といえる。これは、多くの遊技者は出玉率が高い側の遊技を好んで行うものとの考えによるものであり、このようにすることで、多数側の遊技者のニーズを汲んだ遊技機とすることができる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典として所定数の遊技媒体の払出を実行する払出手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化する特定状態(ボーナス状態)に移行させることに対応する移行結果(例えば第1PBB,第2PBB)であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せ(例えば赤7・赤7・スイカ揃い)が停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記賭数設定手段により設定される賭数に対する前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数(出玉率)と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記賭数設定手段により設定される賭数に対する前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等のものであることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、移行結果として所謂ボーナス入賞に基づいて移行する特定状態としてのボーナス状態と、ボーナス移行前の通常遊技状態とで、1ゲーム当たりの賭数に対する払出数が同等ものとして設定されている。つまり、通常遊技状態からボーナス状態に移行しても、遊技者にとっての有利度は変化しない。例えば有利度を変化させないようにする構成として、所定の開始ゲームにてボーナス絵柄を揃えて停止させてボーナス状態を発生させるものの、ボーナス状態移行前と比較して小役確率を変化させない擬似的なボーナス状態を発生させる構成も考えられる。しかしこの場合、ボーナス絵柄が揃って停止し得るという開始ゲームを介するだけで、遊技状態は何ら変化しておらず、小役入賞確率も変化しないのであるから、遊技者はボーナス状態の発生を体感しにくい。これに対して、上記構成では、ボーナスとしての特定状態移行により各役の確率が変化するものであり、例えば各役の入賞確率が高まったり、ボーナス中にのみ当選する役が入賞すれば、ボーナス状態を体感し易い。このような構成としつつ、上記のように有利度を変化させない構成とすれば、遊技者に利益を与えることなく特定状態としてのボーナス状態を擬似的に体験させるなどすることが可能となり、遊技設計の自由度が大幅に向上する。よって、遊技の注目度を好適に図ることが可能となる。
なお、「同等のものである」とは、「同じものである」と「同じではないが遊技者が得られる利益としては同じレベルである」とを含むものとしてよい。
また、「前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記賭数設定手段により設定される賭数に対する前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数(出玉率)と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記賭数設定手段により設定される賭数に対する前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等のものである」を、「前記特定状態中の有利度と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中の有利度と、が同等のものである」と表現してもよい。
特徴D2.前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数とが、各状態中において1ゲーム毎に前記賭数設定手段により設定される賭数と同数以下であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常遊技状態だけでなく、特定状態中においても遊技媒体の増加は見込めない。言い換えると、通常遊技状態においても遊技媒体の増加は見込めない。このようにすることで、遊技者に利益を与えることなく、特定状態としてのボーナスを体験させるという遊技を好適に実現することができる。
特徴D3.前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数とが、各状態中において1ゲーム毎に前記賭数設定手段により設定される賭数と同数であることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常遊技状態及び特定状態における各ゲームにて、賭数と同数の遊技媒体の払出が期待できる。つまり、各ゲームにて遊技媒体の増加は見込めないものの、遊技媒体の減少も生じない。このように、遊技媒体の増減がない遊技性とすることで、例えば遊技機の仕様を理解させるため等の練習用の遊技性を実現することができる。
特徴D4.前記抽選手段により実行される抽選結果として、前記払出手段による遊技媒体の払出対象となる複数の払出役及び再遊技役が設けられており、前記抽選手段による抽選が行われる場合、いずれかの前記払出役又は前記再遊技役に当選する構成であり、
前記払出手段は、前記抽選手段における抽選結果が前記払出役当選であって、前記有効位置に、当該払出役当選に対応する特定の絵柄組合せが停止した場合に、前記払出役当選に対応する特典として前記賭数設定手段により設定される賭数と同数の遊技媒体の払出を実行することを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、所謂外れ結果が設定されておらず、各ゲームで賭数と同数の遊技媒体の払出又は再遊技の実行が行われる。例えば、複数ゲームを平均すると遊技媒体の増減がないといった構成においては、遊技媒体が減少している状態と、遊技媒体が増加している状態と、が存在することになり、特徴D1の遊技性を実現する上で、遊技者に有利不利が生じ得る。これに対して、上記構成によれば、毎ゲームで遊技媒体の増減が生じない構成となるため、遊技者に有利な状況や不利な状況を生じさせることなく、気軽に遊技の体験をさせることができる。
特徴D5.前記駆動制御手段は、各前記停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を所定期間内に停止させるように、且つ、前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選した結果と対応する絵柄が前記有効位置に停止するように制御するものであり、
前記抽選手段による抽選結果が移行結果であり、当該移行結果に対応する絵柄が前記有効位置に所定の絵柄組合せを形成して停止しなかった場合、前記移行結果当選を留保記憶する留保記憶手段(主制御装置101におけるボーナス当選フラグをセットする処理を実行する機能)を備え、
前記留保記憶手段に前記移行結果当選が留保記憶されている状況で行われる前記抽選手段による抽選においては、前記複数の払出役のいずれにも当選しない非当選結果が存在するように設定されていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果が留保記憶されている状況で、移行結果に対応する特定絵柄を狙って停止させることが可能となる。つまり、留保記憶している移行結果を入賞させようとしても、他の払出役に当選していると、当該当選役入賞を優先する制御においては移行結果入賞を成立させることができず特定状態に移行させることができなくなる。そこで、上記構成のようにすれば、特定状態に移行させることができなくなる不都合を回避することができる。
特徴D6.前記賭数設定手段により設定される賭数として、前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等なものとなる第1賭数(1枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(3枚)とが設けられており、
前記賭け数設定手段により前記第2賭数が設定される状況においては、前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等なものとはならない構成であり、
前記第2賭数にて行われるゲームの前記抽選手段による抽選結果として前記移行結果が設定されており、
前記留保記憶手段は、前記第2賭数にて行われるゲームの前記抽選手段による抽選結果が移行結果であり、当該移行結果に対応する特定絵柄が前記有効位置に所定の組合せを形成して停止しなかった場合も、前記移行結果当選を留保記憶することが可能であることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
第2賭数にて、上記の遊技媒体の増減の少ない体験版のゲームとは異なり得るゲームを行っている状況で、移行結果となり、それが留保記憶された場合、遊技者によっては、留保記憶された状況を第2賭数ではなく第1賭数にて実施することも考えられる。その点、上記構成によれば、第2賭数にて当選した移行結果を第1賭数にて入賞させることが可能となるため、各賭数のゲーム性を低下させることなく、入賞を成立させるゲームの自由度を向上させることができる。
特徴D7.前記第1賭数は前記第2賭数よりも少ない数として設定されていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数よりも第1賭数の方が少ないのであるから、第2賭数にて移行結果が留保記憶されている状況にて、遊技媒体の損失を最小限にとどめて移行結果入賞を成立させようとするのであれば、第2賭数ではなく、第1賭数により移行結果入賞を成立させることが想定される。よって、特徴D6の効果が発揮される場面がより発生し易くなり、特徴D6の構成を備えるメリットを増加させることが可能となる。
特徴D8.前記駆動制御手段は、各前記停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を所定期間内に停止させるように、且つ、前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選した結果と対応する絵柄が前記有効位置に停止するように制御するものであり、
各前記周回体において前記移行結果に対応する特定絵柄は、前記停止操作手段の操作タイミングに関わらず前記有効位置に停止し得るように配置されており、
前記移行手段は、前記抽選手段による抽選結果が移行結果であり、前記特定絵柄が前記有効位置に所定の組合せを形成して停止することで、前記特定状態へ移行させる構成であることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果の場合に特定絵柄を狙って停止させる、という遊技性はなくなるが、特徴D5のように留保記憶されることがないため、留保記憶時に賭数の分だけ遊技媒体の損失が発生する、という事象が生じない。
特徴D9.前記複数の払出役として、第1払出役(例えば第1P小役としての特殊ベル)と第2払出役(例えば第26P小役としての特殊スイカ)とが設定されており、
前記払出手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1払出役当選であって、前記有効位置に、当該第1払出役当選に対応する第1所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第1払出役当選に対応する特典として前記賭数設定手段により設定される賭数と同数の遊技媒体の払出を実行し、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2払出役当選であって、前記有効位置に、当該第2払出役当選に対応する第2所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第2払出役当選に対応する特典として前記賭数設定手段により設定される賭数と同数の遊技媒体の払出を実行する構成であり、
前記第1所定の絵柄組合せと、前記第2所定の絵柄組合せとが、見た目上識別可能に構成されていることを特徴とする特徴D4乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の払出役が設定されており、いずれの払出役当選でも、賭数と同数の遊技媒体の払出があって遊技媒体の増減がない遊技性において、第1払出役入賞と第2払出役入賞とを構成する第1所定の絵柄組合せと第2所定の絵柄組合せとが、見た目上識別可能に構成されている。そのため、各ゲームにおける周回体の停止出目にバリエーションが生じさせることができ、どの払出役が当選しても遊技媒体の増減がない遊技性であっても、遊技を飽きさせないようにすることが可能となる。
特徴D10.前記複数の払出役として、前記通常遊技状態中に当選し得る第1払出役(例えば第1P小役としての特殊ベル)と、前記特定状態中に当選し得る第3払出役(例えば第32P小役としての特殊BB中小役1)とが設定されており、
前記払出手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1払出役当選であって、前記有効位置に、当該第1払出役当選に対応する第1所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第1払出役当選に対応する特典として前記賭数設定手段により設定される賭数と同数の遊技媒体の払出を実行し、
前記抽選手段による抽選結果が前記第3払出役当選であって、前記有効位置に、当該第2払出役当選に対応する第3所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第3払出役当選に対応する特典として前記賭数設定手段により設定される賭数と同数の遊技媒体の払出を実行する構成であり、
前記第1所定の絵柄組合せと、前記第3所定の絵柄組合せとが、見た目上識別可能に構成されていることを特徴とする特徴D4乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の払出役が設定されており、いずれの払出役当選でも、賭数と同数の遊技媒体の払出があって遊技媒体の増減がない遊技性において、通常遊技状態中に発生する第1払出役入賞を構成する第1所定の絵柄組合せと、特定状態中に発生する第3払出役入賞とを構成する第3所定の絵柄組合せとが、見た目上識別可能に構成されている。そのため、通常遊技状態と特定状態とで、各ゲームにおける周回体の停止出目にバリエーションを生じさせることができ、遊技媒体の期待数が同じ遊技性においても、遊技状態が移行したことを体感させ易くすることが可能となる。
特徴D11.前記賭数設定手段により設定される賭数として、前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等なものとなる第1賭数(1枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(3枚)とが設けられており、
前記賭け数設定手段により前記第2賭数が設定される状況においては、前記特定状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、前記特定状態移行前である通常遊技状態中に実行される1ゲーム当たりの前記払出手段による前記遊技媒体の払出期待数と、が同等なものとはならない構成であることを特徴とする特徴D1乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数において上記特徴D1の斬新な遊技性を実現しつつも、第1賭数とは異なる第2賭数とすれば、特定状態と通常遊技状態とで払出期待数が異なるという一般的な遊技を実現することができる。このようにすれば、一の遊技機にて複数の遊技性を実現可能であり、遊技の多様化を図ることができる。
この場合、例えば、第2賭数にて実現される遊技媒体の増減が生じ得る遊技性を、第1賭数にて体験可能な構成とすれば、第1賭数による遊技を第2賭数による遊技の練習用という位置づけで設けることが可能となる。これにより、第2賭数による遊技を斬新かつ複雑な遊技性として、仮に、初回の遊技ではその面白みがなかなかわかりにくいものであっても、それを先ず第1賭数にて練習させて、面白味を理解させ、第2賭数による遊技を存分に楽しませることが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典として所定数の遊技媒体の払出を実行する払出手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化する特定状態(ボーナス状態)に移行させることに対応する移行結果(例えば第1PBB,第2PBB)であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せ(例えば赤7・赤7・スイカ揃い)が停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数として、第1賭数(3枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(1枚)とが設けられており、
前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われるゲームにて、前記移行結果に当選することなく成立し得る特定条件が成立したか否かを判定する条件判定手段(第2の実施形態において、主制御装置101による特殊上乗せフラグの有無を判定する処理を実行する機能)と、
前記条件判定手段により前記特定条件が成立していないと判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームにて所定の演出手段(補助表示部65、スピーカ64等)にて第1特定演出を実行可能な第1演出手段(第2の実施形態における主制御装置101において、例えばステップS5520やステップS5704,S5705の処理を実行する機能)と、
前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームにて前記所定の演出手段(補助表示部65、スピーカ64等)にて前記第1特定演出とは異なる第2特定演出を実行可能な第2演出手段(第2の実施形態における主制御装置101において、例えばステップS5521やステップS5712、S5713等の処理や特殊上乗せ用の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1賭数と第2賭数とが設定され得る構成において、第1賭数でゲームを行って特定条件を成立させてから第2賭数にてゲームを行った場合と、第1賭数でゲームを行わず又は第1賭数にてゲームを行ったものの特定条件が成立しないまま第2賭数にてゲームを行った場合とで、異なる演出が発生する。これにより、複数の賭数が設定可能な遊技機の遊技の幅を大幅に向上させることが可能となる。すなわち、従来の遊技機のように例えば常に第1賭数で遊技を行わせる画一的な遊技性とは大きく異なり、例えば第1賭数による遊技時に特定条件を成立させてから、第2賭数による遊技を行わせるという遊技性を実現可能となる。
特徴E2.前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況と、前記条件判定手段により前記特定条件が成立していないと判定される状況とで、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による各役の当選確率が同じ確率であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件の成否によらず、第2賭数にて行われるゲームでの抽選手段による各役の当選確率は変わらない。そのため、例えば遊技状態等を変えることなく、第1演出手段と第2演出手段とで演出を異ならせることが可能となる。よって、演出の自由度が向上し、注目度向上に大きく寄与することが可能となる。
特徴E3.前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われることとなる第2払出役(例えば、第26P小役としての特殊スイカ)及び再遊技役(特殊リプレイ)が設けられており、
少なくとも前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況において、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で前記抽選手段による抽選が行われる場合、前記第2払出役及び前記再遊技役のいずれに当選するように設定されていることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、少なくとも特定条件成立時に第2賭数にて行われるゲームでは、遊技媒体の増減が生じない。このようにすることで、第2賭数によるゲームを演出上のゲームとして位置づけることが可能となり、遊技者に損をさせない範囲で、異なる賭数にて行う斬新な演出を好適に実現することができる。
特徴E4.前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として前記第2賭数以上である第1特定数の遊技媒体の払出が行われることとなる第1払出役(例えば、第26小役としてのスイカ)が設けられており、
前記特定条件は、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われるゲームにて、前記抽選手段による抽選結果が前記第1払出役当選であることを一の条件として成立し得ることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件成立に基づいて第2賭数によるゲームを行わせるに当たって、せっかく特定条件が成立しているのにも関わらず、遊技者が第2賭数の遊技媒体を有しておらず、特定条件成立に基づく第2特定演出を見ることができない、といった不都合が生じにくくなる。つまり、特定条件成立の契機となった第1払出役当選/入賞に基づいて、第2賭数以上である遊技媒体の払出が行われているはずでだからである。
特徴E5.前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として第1払出役(例えば、第26小役としてのスイカ)が設けられており、
前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として第2払出役(例えば、第26P小役としての特殊スイカ)が設けられており、
前記第1払出役入賞が成立する場合の各前記周回体の停止出目が、前記第2払出役入賞が成立する場合の各前記周回体の停止出目と、同じ出目となるように設定されていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件を成立させる第1賭数によるゲームにて当選する第1払出役と、特定条件成立後に実行され得る第2賭数によるゲームにて当選する第2払出役と、の停止出目が共通なものとなる。このようにすることで、第2賭数にて行われる遊技を第1賭数による遊技に似せることができ、各賭数が行き来する遊技性の違和感を低減することが可能となる。
特徴E6.前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として第1払出役(例えば、第26小役としてのスイカ)が設けられており、
前記特定条件は、前記第1払出役当選であって、且つ前記抽選手段による抽選とは異なる第2抽選手段(主制御装置101による特殊上乗せ抽選処理を実行する機能)による抽選に当選したことに基づいて成立するものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数時において単に第1払出役に当選するだけでは特定条件は成立せず、第2抽選手段による抽選に当選した場合に成立する。これにより、第1払出役の出現率を下げることなく、特定条件の成立確率を下げることが可能となり、第2演出手段による第2特定演出の希少性を高めることができる。また、上記のようにすることで、第1特定役に当選した場合であっても、特定条件が成立する場合と成立しない場合とが生じることとなり、第1特定役当選時の演出設定の多様化を図ることもできる。
特徴E7.前記第2抽選手段による抽選に当選することで、前記遊技媒体の払出による特典とは異なる第2特典(例えば、アタックモードのゲーム数の上乗せ)が付与されることとなる構成であることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2抽選手段による抽選の意義が向上するとともに、第2特典が付与されることとなれば特定条件が成立し、第2演出手段による第2特定演出が行われることとなるため、第2特定演出の意義も向上する。
特徴E8.前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記付与される第2特典の種類を決定可能な手段(主制御装置101による特殊上乗せ用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2賭数にて行うゲームの意義が向上する。すなわち、第1特定役当選時に第2抽選手段に当選することで第2特典が付与されることとなることが決定され、その後に実施される第2賭数のゲームにて、付与される第2特典の種類が決定される。このようにすることで、第2賭数によるゲームの面白味が向上する。
特徴E9.前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況において、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数ではなく前記第1賭数にて前記抽選手段による抽選が行われた場合、当該抽選結果に基づいて前記付与される第2特典の種類を決定可能な手段(主制御装置101による通常上乗せ用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立して第2賭数によるゲームにて第2特典の種類が決定可能となった状況において、第2賭数によるゲームではなく第1賭数によるゲームが行われた場合、第1賭数によるゲームの抽選結果を用いて第2特典の種類を決定する構成としたため、第2特典が付与されない、といった不都合が回避される。
特徴E10.前記特定条件成立の契機となった前記第1賭数による前記抽選手段による抽選結果を用いて、前記付与される第2特典の種類を決定可能な手段(主制御装置101による上乗せ契機に基づいて特殊上乗せの上乗せゲーム数を決定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E8又は特徴E9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件成立後のゲームだけでなく、特定条件成立の契機となったゲームの結果も第2特典の種類に反映される。これにより、第1賭数によるゲームにて特定条件を成立させ、その後、主に第2賭数によるゲームにて第2特典を付与させるという、一連のゲームの連続性が第2特典の種類に反映されることとなり、異なる賭数によるゲームの連続性を加味した特典付与体系、という斬新なゲーム性を実現することが可能となる。
特徴E11.前記第2演出手段による前記第2特定演出は、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で実施されるゲームでも発生し得る構成であることを特徴とする特徴E1乃至E10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数によるゲームにて特定条件を成立させて第2賭数によるゲームを行う場合、第2特定演出が発生し得る構成において、当該第2特定演出は、第1賭数によるゲームでも発生し得るものとなるため、第2特定演出が発生するゲームが、第1賭数にて実行されたものか、第2賭数にて実行されたものかをわかりにくくすることができる。これにより、賭数を行き来させて実現するゲーム性において、当該賭数の行き来をわかりにくくして、ゲームの行方(例えば付与される第2特典の種類)に注目させることが可能となる。
特徴E12.前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として第1払出役(例えば、第26小役としてのスイカ)が設けられており、
前記特定条件は、前記第1払出役当選であって、且つ前記抽選手段による抽選とは異なる第2抽選手段(主制御装置101による特殊上乗せ抽選処理を実行する機能)による抽選に当選したことに基づいて成立するものであり、
前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われる前記第2抽選手段による抽選に当選しなかった場合に、前記第2特定演出を実行することが可能な手段(主制御装置101による通常上乗せ用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E11に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特典が付与されることとなる特定条件が成立しなかった場合であっても、第1賭数にて行われるゲームにおいて第2特定演出が発生し得る。そのため、第2特定演出が、特定条件成立により実施された第2賭数によるゲームに基づいて実施されたものであったか、それとも特定条件不成立に基づいて実施されたものであったかを、わかりにくくすることができる。これにより、賭数を行き来させて実現するゲーム性において、当該賭数の行き来をわかりにくくして、ゲームの行方(例えば付与される第2特典の種類)に注目させることが可能となる。
特徴E13.前記受入手段として、前記第2賭数の仮想遊技媒体を受入れさせることが可能な第2賭数受入手段を複数有し、
前記第2演出手段は、前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームにて、前記複数の第2賭数受入手段のうち、第1の第2賭数受入手段の操作により前記第2賭数の仮想遊技媒体の受入が行われた場合には前記第2特定演出を実行する一方、前記第1の第2賭数受入手段とは異なる第2の第2賭数受入手段の操作により前記第2賭数の仮想遊技媒体の受入が行われた場合には前記第1特定演出を実行することを特徴とする特徴E1乃至E12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の第2賭数受入手段のうち、第1側が操作された場合には第2特定演出が実行される一方で、第2側が操作された場合には第1特定演出が実行されることとなり、操作される第2賭数受入手段によって演出を異ならせることが可能となる。例えば、特定条件成立時に第1側の操作を促した場合であっても、いずれの操作を行うかは遊技者が決定すべき事項であり、第1側の操作指示に反して第2側が操作された場合は、遊技者の意志決定を尊重する構成とした。これにより、自らの操作によって周回体を周回させて遊技を開始させ、自らの操作によって周回体の周回を停止させて遊技を終了させる、というスロットマシンの遊技の醍醐味を逸脱しない範囲で演出を行うことが可能となる。
特徴E14.前記始動操作手段を複数有し、
遊技者による前記第1の第2賭数受入手段の操作力を受け、前記複数の始動操作手段のうちの所定の始動操作手段の操作が行われる構成であることを特徴とする特徴E13に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者が第1の第2賭数受入手段を操作すると、所定の始動操作手段の操作も行われ、受入手段の操作と始動操作手段の操作とが連動して行われるため、操作性が向上する。この場合、第2賭数受入手段として上記のように第1側のものと第2側のものとを有するだけでなく、始動操作手段についても複数有する構成であるため、このような連動して操作が行われる構成を利用するか否かは遊技者が選択可能となっているといえる。よって、遊技者の意志に反してまで演出を押し付けることなく、遊技を好適に実行させることができる。
なお、上記構成は、「前記第1の第2賭数受入手段の操作が行われる受入操作部と、前記所定の始動操作手段の操作が行われる始動操作部とを隣接させて設けるとともに、前記受入操作部及び前記始動操作部が操作される操作方向を共通化した」構成とすると、遊技者が両操作部を操作する場合に同時に操作を行うことが可能となる。
また、この場合、「前記受入操作部が前記操作方向に操作される場合に、前記始動操作部を前記操作方向に押圧する連動部を有する」構成としてもよい。
特徴E15.前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われるゲームと、前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームと、の識別性を低下させる手段(主制御装置101による特殊上乗せフラグがセットされている場合のベット時演出、払出演出等を設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立している状況において、賭数を行き来させて実現するゲーム性において、当該賭数の行き来をわかりにくくして、ゲームの行方(例えば付与される第2特典の種類)に注目させることが可能となる。
特徴E16.前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果として、所定数の遊技媒体の払出が行われる払出役及び再遊技役が設定されており、
前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われる前記抽選手段による抽選結果が前記払出役であった場合には、前記特定条件が成立した状態から成立していない状態に変更する一方、前記抽選手段による抽選結果が前記再遊技役であった場合には前記特定条件が成立した状態を維持することが可能であることを特徴とする特徴E1乃至E15のいずれか1に記載の遊技機。
再遊技役とは、その入賞時の特典として、新たな遊技媒体を要することなく、今回のゲームの賭数と同数の賭数によるゲームを実行可能とする役であるところ、例えば、第2賭数によるゲームにて再遊技役に当選・入賞した場合には、次ゲームを第2賭数にて行うことが強要され得る。そこで、上記構成のようにすれば、特定条件成立に基づいて行った第2賭数によるゲームにて再遊技役に入賞した場合において、次ゲームも第2賭数にて行わざるを得ない状況となったとしても、特定条件が成立している状態が維持されているのであるから、例えば特定条件が成立していないのにも関わらず第2賭数によるゲームを行わせる、といった遊技者に無駄なゲームを行わせる必要が生じなくなる。
<特徴F群>
特徴F1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典として所定数の遊技媒体の払出を実行する払出手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、第1特定役(第1の実施形態では例えば通常遊技状態中の再遊技、第2の実施形態では例えば第26小役としてのスイカ役)と、当該第1特定役よりも当選確率が高い第2特定役(第1の実施形態では例えば通常遊技状態中の第1リプ小役、第2の実施形態では例えば第26P小役としての特殊スイカ役)とが設けられており、
前記第1特定役入賞が成立し得る第1特定状況(通常遊技モードにて再遊技入賞が成立する状況や、スイカ役入賞が成立する状況)と、前記第2特定役入賞が成立し得る第2特定状況(特定モードにて第1リプ小役入賞が成立する状況や、特殊スイカ役が入賞し得る状況)との識別性を低下させる特定手段(例えば、第2の実施形態において、特殊上乗せ時に3枚ベット時効果音を設定する処理等を行う機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1特定役が入賞し得る第1特定状況と、第2特定役が入賞し得る第2特定状況と、の識別性が低下されるため、第1特定役が入賞したのか、それとも第2特定役が入賞したのかが分かりにくくなる。第2特定役は第1特定役よりも当選確率が高く設定されているため、例えば、頻繁に発生する第2特定役入賞を頻繁に発生しない第1特定役入賞のように見せることで、第1特定役の当選確率を高め過ぎることなく、あたかも第1特定役入賞が頻繁に発生しているかのように思わせることが可能となる。このように、当選確率のことなる役同士の識別性を低下させることで、これらの役の組合せによって、斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴F2.前記第1特定状況において、前記第1特定役入賞が成立することとなる場合の、各前記周回体が停止している状況での前記表示部を介して視認可能な位置に停止する前記絵柄の停止出目が、
前記第2特定状況において、前記第2特定役入賞が成立することとなる場合の前記停止出目と、同じ出目であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定役入賞時の停止出目と第2特定役入賞時の停止出目とが同じ停止出目となる。すなわち、始動操作手段の操作に基づいて周回体の周回を開始させ、停止操作手段の操作によって周回体を停止させ、抽選結果に応じた停止出目として各役の入賞を成立させる、といった所謂スロットマシンの遊技性の肝となる停止出目に関して、第1特定役入賞と第2特定役入賞とで共通性を有するようにすることができる。これにより、特定手段によって各特定演出の識別性を低下させる上で、そもそも各ゲームの停止出目が同じであるため、両特定役が同じものであると思わせ易くすることが可能となる。
特徴F3.前記第1特定役は、前記賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数(3)である状況で前記抽選手段による抽選結果として当選し得る役であり、
前記第2特定役は、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数とは異なる第2賭数である状況で前記抽選手段による抽選結果として当選し得る役であることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、当選確率の異なる第1特定役と第2特定役とを、賭数の相違によって使い分けることができる。これにより、第1特定役入賞が成立し得る第1特定状況と、第2特定役入賞が成立し得る第2特定状況とで、遊技状態の移行等を介さずに、抽選確率等の遊技性を全く異ならせることができる。しかも、特徴F1のように、第1特定状況と第2特定状況とで、識別性が低下されていることから、このような全く異なる遊技性が行き来することを、遊技者に悟られにくくし、当該遊技性の行き来を利用した斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴F4.前記受入手段により遊技媒体又は仮想遊技媒体の受入が行われたことに基づいて受入演出を実行可能な受入演出実行手段(主制御装置101によるベット時演出用の処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記第1特定状況にて前記受入演出実行手段により実行される前記受入演出と、前記第2特定状況にて前記受入演出実行手段により実行される前記受入演出との識別性を低下させることが可能であることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、受入手段により遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入れさせるという、ゲームの開始時の演出から、第1特定状況と第2特定状況とで識別性を低下させることで、第1特定役入賞と第2特定役入賞といった異なる役が入賞し得る状況を悟られにくくすることが可能となり、特徴F1に記載の遊技性を好適に実現することが可能となる。
特徴F5.前記第1特定役は、前記賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数(3)である状況で前記抽選手段による抽選結果として当選し得る役であり、
前記第2特定役は、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数とは異なる第2賭数である状況で前記抽選手段による抽選結果として当選し得る役であり、
前記特定手段は、前記第2賭数に対応する前記受入手段による受入が行われた場合に、前記受入演出実行手段により前記第1賭数に対応する前記受入演出を実行することで、前記第1特定状況と前記第2特定状況との識別性を低下させることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて第1特定役が当選し得るゲームか、第2賭数にて第2特定役が当選し得るゲームかが、受入演出によってわかりにくくなる。このようにすることで、各賭数によって当選役を相違させつつも、いずれの賭数によるゲームか、すなわち、いずれの特定役が当選し得るかをわかりにくくすることが可能となる。
特徴F6.前記受入手段により受入可能な仮想遊技媒体数を表示する仮想遊技媒体数表示手段(クレジット表示部60)と、
前記受入手段により仮想遊技媒体の受入が行われたことに基づいて、前記仮想遊技媒体数表示手段による前記仮想遊技媒体数の表示を更新する更新手段(主制御装置101によるベット枚数のイン・アウトカウンタ処理:ステップS109を実行する機能)と、
を備え、
前記特定手段は、前記第2特定状況を生じさせる特定条件成立(特殊上乗せフラグのセット)に基づいて、前記仮想遊技媒体数表示手段による前記仮想遊技媒体数を視認不可又は視認困難とすることが可能であることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定状況と第2特定状況とで賭数設定手段による賭数が異なる構成において、賭数の設定に用いられ得る仮想遊技媒体数の視認性を低下させることによっても、第1特定状況と第2特定状況との識別性が低下される。このようにすれば、異なる賭数が賭数設定手段により設定されることが、仮想遊技媒体数の表示の更新によって如実に表現され、いずれの賭数かが明確なものとなってしまう事象を回避することができる。
特徴F7.前記払出手段により払い出される遊技媒体の払出数を表示する払出数表示手段(払出枚数表示部62)を備え、
前記特定手段は、前記特定条件成立に基づいて、前記払出数表示手段による前記払出数を視認不可又は視認困難とすることが可能であることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状況を生じさせる際には、仮想遊技媒体数の表示だけでなく、払出数の表示の視認性も低下する。一般的にこれらの表示は並設されるものであり、一方の表示のみの視認性が低下すると、遊技者に違和感を与えかねない。そこで、これら両表示の視認性を低下させることで、違和感を与えることなく、特徴F6の効果を効果的に奏することが可能となる。
特徴F8.前記第1特定役入賞に基づいて前記払出手段により払い出され得る遊技媒体数と、前記第2特定役入賞に基づいて前記払出手段により払い出され得る遊技媒体数とが異なっていることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
上記構成によれば、このように払出数が異なる特定役同士であっても、特徴F7に記載したように、そもそも払出数の表示の視認性が低下されているため、特徴F7の構成において、いずれの特定役入賞が成立したかもわかりにくくする効果も享受することができる。
特徴F9.前記受入手段として、前記第2特定状況にて操作され得る特定受入手段(1ベット用の第2クレジット投入スイッチ57,第4クレジット投入スイッチ69、第5クレジット投入スイッチ75)を複数有し、
前記特定手段は、前記第2特定状況において、前記複数の特定受入手段のうち、第1の特定受入手段の操作により仮想遊技媒体の受入が行われた場合には前記受入演出実行手段により前記第1特定状況との識別性を低下させる対象となる前記受入演出を行わせる一方、前記第1の特定受入手段とは異なる第2の特定受入手段の操作により仮想遊技媒体の受入が行われた場合には前記受入演出実行手段により前記第1特定状況との識別性を低下させる対象とならない前記受入演出を行わせることを特徴とする特徴F5乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定状況において、複数の第2賭数受入手段のうち、第1側が操作されると第1特定状況との識別性が低下される受入演出が行われ、第2側が操作されると第1特定状況との識別性が低下されない受入演出が行われる。このようにすることで、自らの操作によって周回体を周回させて遊技を開始させ、自らの操作によって周回体の周回を停止させて遊技を終了させる、というスロットマシンの遊技の醍醐味を逸脱しない範囲で、識別性を低下させた演出による演出効果を享受することが可能となる。
特徴F10.前記払出手段により遊技媒体の払出が行われることに基づいて、払出数に応じた払出演出を実行可能な払出演出実行手段(主制御装置101による払出演出を設定する処理を実行する機能)を備え、
前記第1特定役入賞に基づいて前記払出手段により払い出され得る遊技媒体数と、前記第2特定役入賞に基づいて前記払出手段により払い出され得る遊技媒体数とが異なっており、
前記特定手段は、前記第1特定状況にて前記第1特定役入賞に基づいて前記払出演出実行手段により実行される前記払出演出と、前記第2特定状況にて第2特定役入賞に基づいて前記払出演出実行手段により実行される前記払出演出との識別性を低下させることが可能であることを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出数が異なる第1特定役と第2特定役との払出演出の識別性が低下されるため、そもそも第1特定役が入賞したのか、第2特定役が入賞したのかがわかりにくくなる。これにより、特徴F1の遊技性を好適に実現することができる。
特徴F11.前記第1特定役入賞に基づいて第1特定数の遊技媒体が前記払出手段により払い出され、前記第2特定役入賞に基づいて前記第1特定数とは異なる第2特定数の遊技媒体が前記払出手段により払い出される構成であり、
前記特定手段は、前記第2特定役入賞に基づいて、前記1特定数の払出に対応する前記払出演出を前記払出演出実行手段により実行することで、前記第1特定状況と前記第2特定状況との識別性を低下させることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴F10の効果を好適に奏することができる。
特徴F12.前記第2特定役は、前記賭数設定手段により設定される賭数が第2賭数である状況で前記抽選手段による抽選結果として当選し得る役であり、
前記第2特定数は、前記第2賭数と同数以下として設定されていることを特徴とする特徴F11に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば、仮想遊技媒体をクレジットする機能を有する構成であれば、第2特定役入賞が成立する場合には、実際には遊技媒体の払出が行われにくくなる。つまり、第2特定役入賞を成立させるために、第2賭数の仮想遊技媒体を受入手段にて受入れさせており、その結果として第2賭数と同数以下である第2特定数の遊技媒体を獲得したとしても、当該第2特定数の遊技媒体は上記クレジット内に収まるものと考えられる。このように、実際には遊技媒体の払出が行われないため、払出演出だけでも、識別性を低下させる効果を奏することができる。
特徴F13.遊技者による前記受入手段の操作力を受け、前記始動操作手段の操作が行われる構成であることを特徴とする特徴F1乃至F12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者が受入手段を操作すると、始動操作手段の操作も行われ、受入手段の操作と始動操作手段の操作とが連動して行われるため、操作性が向上する。このようにすることで、受入手段の操作と始動操作手段の操作とのタイムラグが生じにくくなり、受入手段に受入れられた仮想遊技媒体数を認識する間を与えることなく周回体の周回を開始させることが可能となる。よって、特徴F3のように賭数の相違によって第1特定役と第2特定役とを使い分ける構成において、賭数の識別性を低下させ、第1特定役と第2特定役とのいずれの入賞が発生したかをわかりにくくすることが可能となる。
なお、上記構成は、「前記受入手段の操作が行われる受入操作部と、前記始動操作手段の操作が行われる始動操作部とを隣接させて設けるとともに、前記受入操作部及び前記始動操作部が操作される操作方向を共通化した」構成とすると、遊技者が両操作部を操作する場合に同時に操作を行うことが可能となる。
また、この場合、「前記受入操作部が前記操作方向に操作される場合に、前記始動操作部を前記操作方向に押圧する連動部を有する」構成としてもよい。
<特徴G群>
特徴G1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数として、第1賭数(3枚)と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数(1枚、2枚)とが設けられており、
前記賭数設定手段により設定される賭数に応じた前記有効位置を設定する有効位置設定手段(主制御装置101による有効ライン設定処理を実行する機能)を備え、
前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である状況で前記有効位置設定手段にて設定される第1有効位置(右下がりラインL4)と、前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である状況で前記有効位置設定手段にて設定される第2有効位置(折れ曲がりラインL6)と、が互いに重複しない有効位置である特定位置を含むように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、特定位置を利用して、第1賭数の遊技と第2賭数の遊技とを関係づけることが可能となる。つまり、第1有効位置側に含まれる特定位置は第2有効位置とは重複しないし、第2有効位置側に含まれる特定位置は第1有効位置とは重複しない。このような関係性を利用すれば、例えば、第1賭数で行われるゲームにおいては特定位置に所定の絵柄組合せが停止することで所定結果入賞とする一方で、第2賭数で行われるゲームにおいては当該第1賭数において所定結果入賞となる所定の絵柄組合せが停止していた位置に当該所定の絵柄組合せを停止させたとしても、当該位置は当該第2賭数で行われるゲームでは有効位置とはされないため、所定結果入賞とはならない。但し、見た目上は、第1賭数にて行われるゲームでは所定結果入賞となる停止出目であるため、第2賭数にて行われるゲームで、あたかも所定結果入賞が成立したかのように見せかけることが可能となる。逆もまた然りであり、このような第1有効位置と第2有効位置とで重複しない特定位置を利用すれば、上記のように一方では入賞となるものの他方では入賞とならない出目を出現させることが可能となり、出目の共通性を利用して遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記第1有効位置は前記第2有効位置と重複しない第1特定位置(右下がりラインL4)により構成され、前記第2有効位置は前記第1有効位置と重複しない第2特定位置(折れ曲がりラインL6)により構成され、前記第1有効位置と前記第2有効位置とで重複する有効位置が存在しないように設定されていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1有効位置と第2有効位置とで互いに重複する有効位置がない。仮に、重複する有効位置が存在すると、例えば、第1賭数にて行われるゲームにて所定結果入賞となる停止出目を、第2賭数にて行われるゲームで停止させようとする場合において、当該重複する有効位置に今回の第2賭数のゲームの結果に対応する絵柄組合せが停止してしまうことによって、設定したい出目の法則(第1賭数によるゲームの出目と第2賭数によるゲームの出目を共通化する法則)が崩れてしまう不都合が生じ得る。そこで、上記構成のように重複する有効位置がないようにすることで、このような不都合を生じさせないようにしながら、特徴G1の効果を奏することが可能となる。
特徴G3.前記有効位置は、前記表示部を介して視認可能となる位置であって、各前記周回体に付された前記絵柄が停止し得る停止位置を、各前記周回体の前記停止位置についてそれぞれ一つずつ組み合わせてなるラインとして設定されるものであり、
前記第1特定位置は前記停止位置を組み合わせると一直線となるラインとして設定されている一方で、前記第2特定位置は前記停止位置を組み合わせると折れ曲がりが生じる折れ曲がりラインとして設定されていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
複数の周回体を停止させて、その複数の周回体に付された絵柄の組合せによって結果が報知される遊技機において、当該絵柄の組合せとして、当選役に対応する絵柄が一直線に並んで停止するように設定されている方が、折れ曲がりラインに停止するよりも遊技者は当該当選役を理解し易い。このような前提に立つと、上記構成の場合、一直線のラインとして設定された第1特定位置の方が、折れ曲がりラインとして設定された第2特定位置よりも、遊技者は停止している絵柄の組合せを理解し易いものと考えられる。このような事象を利用すると、例えば、第2賭数にて第2特定位置に当該第2賭数のゲームの結果に対応する絵柄の組合せを停止させたとしても、当該ゲームの停止出目として第1特定位置に所定の絵柄組合せが停止していたら、当該所定の絵柄組合せのほうに目がいきがちとなり、あたかも所定結果入賞が成立しているのでは、誤認させ易くなる。よって、第1特定位置と第2特定位置とを用いて出目を共通化させるうえで、より好ましくなる。
特徴G4.前記第1特定位置のラインに含まれる前記停止位置と、前記第2特定位置のラインに含まれる前記停止位置とで、共通する前記停止位置と共通しない前記停止位置とがそれぞれ存在するように設定されていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定位置と第2特定位置とを利用して両賭数によるゲームの出目の共通化を図るうえで、設計が容易になる。具体的には、例えば、第1特定位置のラインに所定の絵柄組合せを停止させる停止出目を、第2賭数によるゲームにて出現させようとする場合、当該第2賭数でのゲームの結果としての絵柄の組合せを第2特定位置に停止させつつ、第1特定位置に上記所定の絵柄組合せを停止させる必要があるところ、上記構成によれば、このような状況において、第1特定位置と共通する停止位置には所定の絵柄組合せを構成する絵柄を停止させるとともに、共通しない停止位置に所定の絵柄組合せを構成しない絵柄を停止させればよくなる。これにより、当該共通する停止位置に停止させる絵柄と、共通しない停止位置に停止させる絵柄との組合せを、所定の絵柄組合せと対応付ける上で、絵柄構成の簡素化が図られる。
特徴G5.前記共通する前記停止位置の方が、前記共通しない前記停止位置よりも、前記停止位置の数が多いことを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴G4の構成において、第2特定位置に停止させる絵柄のうち、所定の絵柄組合せを構成する絵柄の方が所定の絵柄組合せを構成しない絵柄よりも多くなる。これにより、第1賭数のゲームに対して第2賭数のゲームにおける各種絵柄の組合せを設計する上で、第1賭数のゲームにおける各種絵柄の組合せを流用し易くなる。よって、既存の構成をうまく利用しつつ、特徴G1の斬新な遊技性を容易に実現可能となる。
特徴G6.前記第1賭数の方が、前記第2賭数よりも多い数として設定されていることを特徴とする特徴G3乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一直線のラインが有効位置として設定される側の第1賭数の方が、折れ曲がりのラインが有効位置として設定される側の第2賭数よりも多くなる。賭数が多いほど、役(例えばボーナス)の当選確率が高くなったり、ゲームにて得られる特典が多くなったりすることが一般的であるところ、上記構成は、遊技者が、実際に遊技を行うであろう賭数の方が一直線のラインとして設定されていることになる。このようにすることで、例えば第2賭数によるゲームにて、第1有効位置である一直線のラインに所定の絵柄組合せを停止させた場合に、通常実施しているゲームを鑑みれば、それが所定結果入賞に対応する停止出目であることを容易に理解させることが可能となる。
特徴G7.前記第1賭数である状況で前記抽選手段による抽選に当選し得る結果として第1特定結果(例えばスイカ役)が設定されており、
前記第2賭数である状況で前記抽選手段による抽選に当選し得る結果として第2特定結果(例えば特殊スイカ役)が設定されており、
前記特典付与手段は、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果である場合、第1特定の絵柄組合せが前記第1特定位置に停止することで当該第1特定結果に対応する特典を付与可能であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果である場合、第2特定の絵柄組合せが前記第2特定位置に停止することで当該第2特定結果に対応する特典を付与可能であり、
前記第1特定の絵柄組合せは、当該第1特定の絵柄組合せを構成する第1特定絵柄(例えばスイカ図柄)が各前記停止位置に揃って停止することで成立するように設定されている一方、前記第2特定の絵柄組合せは、当該第2特定の絵柄組合せを構成する複数種類の第2特定絵柄(例えばスイカ図柄と赤ベル図柄)との組合せが各前記停止位置に停止することで成立するように設定されていることを特徴とする特徴G3乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一直線のラインに停止する第1特定の絵柄組合せは、一種類の第1特定絵柄揃いとして設定されている一方、折れ曲がりラインに停止する第2特定の絵柄組合せは複数種類の第2特定絵柄の組合せとして設定されているため、第1特定の絵柄組合せの方が第2特定の絵柄組合せよりも目を引き易く、停止出目から入賞成立している役を理解するうえで、第1特定の絵柄組合せと第2特定の絵柄組合せとがそれぞれ停止していても、第1特定結果入賞が成立していると理解し易くなる。これにより、第2特定結果であっても第1特定結果入賞が成立していると思わせ易くなる。
特徴G8.前記第1特定の絵柄組合せが前記第1特定位置に停止すると前記第2特定の絵柄組合せが前記第2特定位置に停止し、前記第2特定の絵柄組合せが前記第2特定位置に停止すると前記第1特定の絵柄組合せが前記第1特定位置に停止することを特徴とする特徴G7に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば、第2賭数によるゲームにて第2特定結果であって、第2特定の絵柄組合せが第2特定位置に停止して第2特定結果入賞となる状況が生じると、停止出目としては、第1特定位置に第1特定の絵柄組合せが停止していることとなる。このようにすることで、第2特定結果であっても第1特定結果と思わせ易くすることが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
遊技モードとして、
遊技を行うことによって、前記賭数設定手段により設定される賭数から遊技媒体の増減が生じ得るように設定された第1遊技モード(通常遊技モード)と、
遊技を行うことによって、前記賭数設定手段により設定される賭数から遊技媒体の増減が前記第1遊技モードよりも生じにくいように設定された第2遊技モード(特定モード)と、
が設定されており、
前記第2遊技モードでは、前記抽選手段による抽選結果として、前記賭数設定手段による設定される賭数と同数の遊技媒体の払出が前記特典として付与されることとなる払出結果(例えば、第26P小役としての特殊スイカ役)が設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技媒体の増減が生じ得るように設定された第1遊技モードと、遊技媒体の増減が生じにくいように設定された第2遊技モードと、を有するようにしたため、一の遊技機において複数の遊技モードを実行可能となり、遊技の多様化が図られる。特に、第2遊技モードは、遊技媒体の増減が生じにくいため、例えば練習用の遊技モードや演出用の遊技モードとして利用することが可能となり、従来にはない斬新な遊技機とすることができる。
このような、遊技媒体の増減が生じにくい遊技モードを設定する場合、例えば、全ての抽選結果を再遊技役とすることも可能である。再遊技役は、再度の遊技媒体の受入を要することなく今回のゲームにて設定された賭数と同数の賭数にて次のゲームを実行可能となる役であるところ、当該再遊技役は、上記練習用の遊技モード等を行わせるうえでは好ましい役と考えられる。特に、再遊技役入賞が成立すると、次ゲームにて遊技媒体の受入を行わなくても自動的に次ゲームの賭数の設定が行われる構成が一般的であるため、再遊技によって練習用の遊技モードを行わせることで、受入操作が必要なくなる分、操作性を向上させるというメリットもある。
しかし、このような再遊技を全ての役として設定してしまうと、上記のように自動的に賭数の設定が行われる構成であるがゆえ、当該練習用の遊技モードとしての第2遊技モードを終了しようとしても、常に再遊技入賞に基づく賭数の設定が行われた状態となってしまうので、第2遊技モードを終了しにくくなるという不都合が生じ得る。この場合、例えば、遊技機の電源をオン/オフしたり、再遊技入賞に基づく賭数の設定が行われていても、遊技モードの変更を可能とする構成を付け加えたりする必要が生じる。
そこで、上記構成では、全てを再遊技役とするのではなく、賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる払出結果を設定することで、自動的な賭数の設定が行われることによる不都合を回避しつつも、第2遊技モードという従来にはない斬新な遊技性を、第1遊技モードと併せ持つ遊技機を提供することが可能となる。
なお、「第2遊技モード」に関して、例えば、「遊技媒体の増減が生じないように設定された第2遊技モード」と表現してもよいし、「遊技媒体の現状維持を可能とする第2遊技モード」と表現してもよい。
また、「第1遊技モード」と「第2遊技モード」とに関して、例えば、「前記賭数設定手段により第1賭数が設定される第1遊技モードと、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定される第2遊技モード」と表現してもよい。
特徴H2.前記第2遊技モードは、前記第1遊技モードの遊技を模した遊技を実行可能なモードとして設定されており、
前記第2遊技モードにて遊技が行われる場合、前記第1遊技モードの遊技を模した遊技であることを示す識別報知を実行可能な手段(表示制御装置81による識別表示を行う処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴H1に示した練習用の遊技モードといった斬新な第2遊技モードを実現する上で、第2遊技モードの位置づけを遊技者により明確に認識させることが可能となる。
特徴H3.前記第1遊技モードは、前記賭数設定手段により第1賭数(3枚又は2枚)が設定された場合に実行される遊技モードであり、
前記第2遊技モードは、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定された場合に実行される遊技モードであることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技モードと第2遊技モードとは賭数の相違によって実現される。このようにすれば、各遊技モードは受入手段に受入させる遊技媒体又は仮想遊技媒体を異ならせればよいだけであるため、いずれの遊技モードにて遊技を行うかを遊技者の意志によって選択させることが可能となる。ここで、仮にこのように賭数の違いによって複数の遊技モードを実現するうえで、一方の遊技モードを特徴H1に記載したように全て再遊技によって構成してしまうと、再遊技入賞に伴う自動的な賭数の設定によって、次ゲームも同じ遊技モードにて遊技を行わざるを得なくなってしまう。その点、特徴H1に記載したように、第2遊技モードを払出結果によって実現する構成としているため、次ゲームを第1遊技モードにしたい場合であっても、異なる賭数(第1賭数)の設定を行わせることが許容され、第1遊技モードと第2遊技モードとを好適に実行させることが可能となる。
特徴H4.前記抽選手段による抽選結果として再遊技役と、遊技状態を通常遊技状態から前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化する特定状態に移行させることに対応する移行結果(例えば第1PBB,第2PBB)とが設定されており、
前記第1遊技モードにおける前記通常遊技状態の第1所定状態(通常遊技状態)と、前記第2遊技モードにおける前記通常遊技状態の第2所定状態(通常遊技状態)とで、前記抽選手段による抽選結果が前記再遊技役当選となる確率が同じ又は略同じ確率として設定されていることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技媒体の増減が生じないように設定された第2遊技モードにおいても、払出結果だけでなく再遊技役が設定される。そして、当該再遊技役は第1遊技モードの第1所定状態と第2遊技モードの第2所定状態とで同じ又は略同じ当選確率として設定されている。第1遊技モードが一般的な遊技モードであるという前提に立つと、当該一般的な遊技モードにおける再遊技役の当選確率と同じ又は略同じ確率となるように、第2遊技モードの再遊技役が設定されていれば、練習用も遊技モードとしての第2遊技モードにおいても通常と変わらない感覚で遊技を行わせることが可能となり、当該練習用のモードである意義を向上させることが可能となる。また、上記のように第1遊技モードが一般的な遊技モードであるという前提に立つと、当該一般的な遊技モードにおいては再遊技役の当選確率は他の小役等を設定したうえでの当選確率となっているはずであり、仮に当該他の小役以外は再遊技役当選となる程度に高い確率として再遊技役が設定されていたとしても、当該一般的な遊技モードで他の小役入賞が成立し得る程度の確率で、第2遊技モードにおいても払出結果となることが期待できる。そうすると、第2遊技モードにおいてほぼ全て結果が再遊技役となり、ごくまれに払出結果となる、といった事象は生じにくく、特徴H1の効果を好適に奏することが可能となる。
なお、「略同じ確率」とは、全く同じ確率ではなくても、遊技者が同じ程度の確率であることを認識できる程度の確率同士であればよく、換言すると、異なる確率であることを認識しにくい程度の確率同士であればよい。
特徴H5.前記第1遊技モードにおける前記通常遊技状態には、前記抽選手段による抽選結果が前記再遊技役当選となる確率が異なる複数の再遊技状態(通常遊技状態、第1〜第3RT状態)が設定されており、
前記第1所定状態は、前記複数の再遊技状態のうちの一の遊技状態として設定されていることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技モードにおける第2所定状態は、第1遊技モードにおける複数の再遊技状態のうちのいずれかの再遊技状態と、再遊技役当選となる確率が同じ又は略同じとなるように設定されている。このようにすれば、複数の再遊技状態により第1遊技モードの遊技性が向上するだけでなく、第2遊技モードにおいては、そのうちの一の状態に対応する練習モードとして位置付けることができ、第2遊技モードの遊技性が明確化される。
特徴H6.前記第2遊技モードにおける前記通常遊技状態には、前記複数の再遊技状態(通常遊技状態、第1〜第3RT状態)が設定されていないことを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴H5の遊技機において、第2遊技モードの簡素化を図ることができる。つまり、第1遊技モードは複数の再遊技状態が設定されている一方で、練習モードとしての第2遊技モードは複数の再遊技状態が設定されていないため、第2遊技モードは第1遊技モードよりもシンプルなモードといえる。このようにすることで、遊技機の限られた記憶領域を用いて第1遊技モードと第2遊技モードといった複数の遊技モードを備える遊技機を設計する上で、通常の2倍の記憶領域を確保したりする不都合や、一般的な第1遊技モードをシンプルにしてしまう不都合を生じないようにすることができる。
なお、上記構成は「前記第2遊技モードにおける前記通常遊技状態は、前記抽選手段による抽選にて前記再遊技役当選となる確率が変化しないように設定されている」と表現してもよい。
特徴H7.前記第1遊技モードにおいて、前記抽選手段による抽選結果が前記再遊技役当選であって前記有効位置に当該再遊技役に対応する再遊技用の絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技役入賞成立に対応する特典として、次ゲームにて前記受入手段に遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させることなく前記賭数設定手段による賭数の設定が行われ得る構成であり、
前記再遊技用の絵柄組合せの一種として、当該再遊技用の絵柄組合せを構成する絵柄である再遊技絵柄(第1リプレイ図柄、第2リプレイ図柄)が前記有効位置に揃って停止することで当該再遊技用の絵柄組合せが形成される絵柄組合せが設定されており、
前記第2遊技モードにおける抽選結果としての前記払出結果として、前記再遊技絵柄が揃って停止することで前記賭数と同数の遊技媒体の払出が前記特典として付与される再遊技払出結果(各種リプ小役)が設定されていることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
上記構成のように、再遊技払出結果に対応する停止出目を出現させれば、見た目上再遊技絵柄が揃って停止しているので再遊技役入賞が成立したかのように見せることができるし、賭数と同数の遊技媒体の払出が行われるため、新たな遊技媒体を要することなく次ゲームを遊技可能という効果は再遊技役入賞と共通なものとなる。そのため、第2遊技モードにおいて再遊技役の当選確率が一律に設定されている構成であっても、当該再遊技払出結果の当選確率や出現率を異ならせれば、あたかも再遊技役の当選確率が変化しているかのように見せることができる。よって、第2遊技モードにおいて再遊技役の当選確率が異なる状態を複数設定することなく、その遊技性を第1遊技モードに近づけることが可能となる。
特徴H8.前記駆動制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記再遊技払出結果となった場合、前記停止操作手段が第1の操作順序で操作された場合には前記再遊技払出結果入賞を成立させ、前記停止操作手段が前記第1の操作順序とは異なる第2の操作順序で操作された場合には前記再遊技払出結果入賞が成立しないようにする手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技払出結果入賞を出現させたい場合と出現させたくない場合とを、再遊技払出結果の当選確率を異ならせることなく実現することが可能となる。よって、特徴H7の遊技機において、再遊技払出結果の当選確率が異なる複数の状態を設ける必要が生じなくなり、第2遊技モードの構成の簡素化が図られる。
特徴H9.前記特典付与手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記再遊技払出結果であって、前記停止操作手段が前記第1の操作順序で操作されて前記再遊技払出結果入賞が成立した場合には前記賭数と同数の遊技媒体の払出を前記特典として付与し、前記停止操作手段が前記第2の操作順序で操作されて前記再遊技払出結果入賞が成立しなかった場合にも前記賭数と同数の遊技媒体の払出を前記特典として付与する構成であることを特徴とする特徴H8に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技払出結果当選時に再遊技払出結果入賞の成立の有無にかかわらず、賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる。このようにすることで、入賞の有無にかかわらず、常に等枚返しのゲームを行わせて遊技媒体の増減が生じない遊技性を実現することが可能となる。
特徴H10.前記第1遊技モードにおける抽選結果に関わらず、前記第1遊技モードから前記第2遊技モードへの切換を実行可能な構成であることを特徴とする特徴H1乃至H9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技モードを行っている最中に第2遊技モードを実行しようと思えば、いつでも実行可能であり、何らかの遊技結果とならなければ第2遊技モードを実行できない構成と比較して、遊技の自由度が向上する。
特徴H11.前記第2遊技モード中の所定演出を実行する所定演出実行手段(表示制御装置81による特定モード用の各種演出を実行する処理を行う機能)を備え、
前記所定演出実行手段は、前記第1遊技モード中に成立する規制条件(例えばボーナス当選)が成立している状況で、前記第1遊技モードから前記第2遊技モードへの切換が行われた場合には、前記所定演出の実行が制限される構成であることを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技モードと第2遊技モードとの切換は自由に行われ得るものの、規制条件が成立した場合には第2遊技モードに切り換えても所定演出が制限される。このようにすることで、両遊技モードの自由な切り換えを許容しつつも、第1遊技モードから第2遊技モードに切り換えるべきではない場合に、それを遊技者に知らしめることができる。
特徴H12.前記第1遊技モードにおける前記通常遊技状態には、前記抽選手段による抽選結果が所定役当選となる確率が異なる複数の遊技状態(通常遊技状態、第1〜第3RT状態)が設定されており、
前記第2遊技モードは、前記第1遊技モードの遊技を模した遊技を実行可能なモードとして設定されており、
前記第2遊技モードの設定を行う設定手段(表示制御装置81による特定モード切換処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記第1遊技モードにおける複数の遊技状態のうちの一の遊技状態から今回の第2遊技モードを開始するように設定可能であることをする特徴H1乃至H11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技モードを、遊技媒体の増減を生じさせることなく第1遊技モードの疑似体験版のモードとして遊技可能となる。この擬似体験を行わせるうえで、設定手段により、第1遊技モードにおける遊技状態のいずれの状態から体験するかを設定可能としているため、第2遊技モードの遊技性が向上する。
特徴H13.所定の罰則対象となる前記停止操作手段の特定操作が行われた場合に、遊技者に不利となる特定処理を行うことが可能な罰則手段(主制御装置101によるペナルティ処理を実行する機能)を備え、
前記罰則手段は、前記第1遊技モードにて前記特定操作が行われた場合には前記特定処理を行う一方、前記第2遊技モードにて前記特定操作が行われた場合には前記特定処理を行わない又は当該特定処理が行われた場合の遊技者の不利度を低くした処理を行う構成であることを特徴とする特徴H1乃至H12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技モードにおいて所定の罰則対象となる特定操作が行われた場合には、ペナルティとして遊技者に不利となる特定処理が行われる構成において、このような構成を第2遊技モードに対しても一律に適用してしまうと、所謂練習用のモードである第2遊技モードを利用する上で不便になり得る。つまり、そもそも上記ペナルティは、第1遊技モードにおいて例えば意図的に遊技媒体を得ようとするような行為に対して付与されるものであるところ、第2遊技モードは遊技媒体の増減が見込めないモードであり、当該第2遊技モードに対しても上記ペナルティが付与されてしまうと、第2遊技モードの趣旨に反してしまうからである。
特徴H14.前記特定操作に基づいて、前記罰則手段により前記特定処理が行われることの特定報知を実行可能な特定報知実行手段(表示制御装置81によるペナルティ報知を実行する機能)を備え、
前記特定報知実行手段は、前記第1遊技モードにて前記特定操作が行われた場合には前記特定報知を行い、前記第2遊技モードにて前記特定操作が行われた場合にも前記特定報知を行うことを特徴とする特徴H13に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴H13の遊技機において、第2遊技モードにおいてはペナルティは付与されないものの、特定報知は行われる。これにより、第2遊技モードであっても、特定操作を行えば、仮に第1遊技モードであればペナルティが付与される操作であったことを理解させることが可能となり、練習用のモードであることの意義を向上させることができる。
特徴H15.前記特定報知実行手段は、前記第2遊技モードにて前記特定操作が行われた場合に、前記特定処理の内容を示す内容報知を実行することが可能な構成であることを特徴とする特徴H14に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定モードにて特定操作が行われると、ペナルティは付与されないものの、当該ペナルティの内容(特定処理の内容)を示す内容報知が行われる。これにより、特定操作を第1遊技モードで行ってしまった場合に付与されるペナルティの恐ろしさを知らしめ、特定操作を行わせないようにするとともに、第2遊技モードが練習用のモードである意義を向上させることが可能となる。
特徴H16.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(メダル投入口45、クレジット投入スイッチ56〜58,69)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるステップS204,S205の処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
遊技モードとして、
遊技を行うことによって、前記賭数設定手段により設定される賭数から遊技媒体の増減が生じ得るように設定された第1遊技モード(通常遊技モード)と、
遊技を行うことによって、前記賭数設定手段により設定される賭数から遊技媒体の増減が生じないようにされた第2遊技モード(特定モード)と、
が設定されており、
所定の罰則対象となる前記停止操作手段の特定操作が行われた場合に、遊技者に不利となる特定処理を行うことが可能な罰則手段(主制御装置101によるペナルティ処理を実行する機能)
を備え、
前記罰則手段は、前記第1遊技モードにて前記特定操作が行われた場合には前記特定処理を行う一方、前記第2遊技モードにて前記特定操作が行われた場合には前記特定処理を行わない又は当該特定処理が行われた場合の遊技者の不利度を低くした処理を行う構成であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技媒体の増減が生じ得るように設定された第1遊技モードと、遊技媒体の増減が生じないように設定された第2遊技モードと、を有するようにしたため、一の遊技機において複数の遊技モードを実行可能となり、遊技の多様化が図られる。特に、第2遊技モードは、遊技媒体の増減が生じないため、例えば練習用の遊技モードや演出用の遊技モードとして利用することが可能となり、従来にはない斬新な遊技機とすることができる。
また、第1遊技モードにおいて所定の罰則対象となる特定操作が行われた場合には、ペナルティとして遊技者に不利となる特定処理が行われる。ここで、このような特定処理の構成を第2遊技モードに対しても一律に適用してしまうと、所謂練習用のモードである第2遊技モードを利用する上で不便になり得る。つまり、そもそも上記ペナルティは、第1遊技モードにおいて例えば意図的に遊技媒体を得ようとするような行為に対して付与されるものであるところ、第2遊技モードは遊技媒体の増減が見込めないモードであり、当該第2遊技モードに対しても上記ペナルティが付与されてしまうと、第2遊技モードの趣旨に反してしまうからである。したがって、上記構成のようにすることで、練習用のモードである第2遊技モードを好適に実行させることが可能となる。
なお、「第2遊技モード」に関して、例えば、「遊技媒体の増減が生じにくい第2遊技モード」と表現してもよいし、「遊技媒体の現状維持を可能とする第2遊技モード」と表現してもよい。
また、「第1遊技モード」と「第2遊技モード」とに関して、例えば、「前記賭数設定手段により第1賭数が設定される第1遊技モードと、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定される第2遊技モード」と表現してもよい。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴H群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴H群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル341)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構410)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール400)と、遊技領域(遊技領域PE)内に配置された各遊技部品(釘369等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口361等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…周回体としてのリール、41…開始操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップボタン、64…補助演出部を構成するスピーカ、65…補助演出部を構成する補助表示部、81…サブ制御基板としての表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。
本発明は、
複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果である場合に、前記所定結果に対応する特典として所定数の遊技媒体の払出を実行する払出手段と、
前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における所定役の当選確率が変化する特定状態に移行させることに対応する移行結果であり、前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数として、第1賭数と、当該第1賭数とは異なる数である第2賭数とが設けられており、
前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第1賭数である状況で行われるゲームにて、前記移行結果に当選することなく成立し得る特定条件が成立したか否かを判定する条件判定手段と、
前記条件判定手段により前記特定条件が成立していないと判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームにて所定の演出手段にて第1特定演出を実行可能な第1演出手段と、
前記条件判定手段により前記特定条件が成立していると判定される状況であって、前記賭数設定手段にて設定される賭数が前記第2賭数である状況で行われるゲームにて前記所定の演出手段にて前記第1特定演出とは異なる第2特定演出を実行可能な第2演出手段と、
前記第2賭数である状況で行われるゲームの抽選結果に応じて前記第2特定演出の演出態様を設定する手段と、
備えていることを特徴とする。

Claims (1)

  1. 複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
    各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
    遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段と、
    前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
    前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
    前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を遊技者に付与する特典付与手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が、移行前と比較して前記抽選手段による抽選における各役の当選確率が変化し得る特定状態に移行させることに対応する移行結果であり、前記有効位置に前記移行結果に対応する特定の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を前記特定状態に移行させる移行手段と、
    を備える遊技機であって、
    前記賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第1賭数よりも多い数の遊技媒体の払い出しが行われる又は再遊技を実行可能となる第1特定結果及び前記移行結果が設けられており、
    前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数よりも少ない数である第2賭数である状況で前記抽選手段により実行される抽選の結果として、前記第2賭数と同数の遊技媒体の払出が行われる又は再遊技を実行可能となる第2特定結果及び前記移行結果が設けられていることを特徴とする遊技機。
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