JP2021186064A - 折り畳みベッド - Google Patents

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Takuya Makino
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【課題】部品点数を削減でき、デザイン性の優れた折り畳みベッドを提供する。【解決手段】折り畳みベッドは、第1フレームと、第1フレームの長さ方向に連続するように配置される第2フレームとを有するベッドフレームと、第1フレームと第2フレームにそれぞれ配置される一対の脚部と、第1フレームと第2フレームとを、略水平の展開状態と、逆V字状に折り曲げられた折り畳み状態との間で、ベッドフレームの幅方向に延びる軸線周りに回動可能に連結する、軸ユニット5と、を備え、軸ユニット5は、第1フレームと第2フレームが枢着される軸部53と、展開状態における第1フレーム及び第2フレームの、展開状態からの折り畳み状態に向かう向きとは逆向きの軸部50に対する回動を制限するストッパ部58と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、折り畳みベッドに関する。
特許文献1に開示された折り畳みベッドは、マットが載置される上半身側フレームと下半身側フレームとを有する。上半身側フレームと下半身側フレームとは連結フレームによって折り曲げ可能に連結されている。これにより、この折り畳み式ベッドは、ベッド側面視において上半身フレームと下半身フレームとが床面に対して略水平となる展開状態と、上半身側フレーム及び下半身側フレームを回動させて両フレームが逆V字状に折り曲げられた折り畳み状態とに変形可能である。
上半身側フレーム及び下半身側フレームのそれぞれには、ベッド幅方向の両側部に上半身側脚部及び下半身側脚部が設けられている。連結フレームには、ベッドが展開状態で、床面に当接する中間脚部が設けられている。これにより、展開状態のベッドの中間部に荷重が入力された場合でも、上半身側フレームと下半身側フレームとが展開状態よりもさらに回動し、V字状に折り曲げられる(ベッドの中間部が床面側へ折れる)ことが抑制されている。
実用新案登録第3192039号公報
特許文献1に記載された折り畳みベッドは、中間脚部を有する点で部品点数が多く、デザイン性にも改善の余地がある。
本発明は、折り畳みベッドにおける部品点数の削減と、デザイン性の向上を課題とする。
本発明は、第1フレームと、前記第1フレームの長さ方向に連続するように配置される第2フレームとを有するベッドフレームと、前記第1フレームと前記第2フレームにそれぞれ配置される一対の脚部と、前記第1フレームと前記第2フレームとを、略水平の展開状態と、逆V字状に折り曲げられた折り畳み状態との間で、前記ベッドフレームの幅方向に延びる軸線周りに回動可能に連結する、軸ユニットと、を備え、前記軸ユニットは、前記第1フレームと前記第2フレームが枢着される軸部と、前記展開状態における前記第1フレーム及び前記第2フレームの、前記展開状態からの前記折り畳み状態に向かう向きとは逆向きの前記軸部に対する回動を制限するストッパ部と、を備える折り畳みベッドを提供する。
本発明によれば、ストッパ部によって第1フレームと第2フレームの回動が展開状態までに制限される。これにより、第1フレームと第2フレームとが展開状態よりもさらに回転し、第1フレームと第2フレームとがV字状に折り曲げられるベッドフレームの中間部における折れを抑制するための中間脚部が不要となり、部品点数を削減できる。また、中間脚部がある場合と比較して、特に展開状態での外観がシンプルで洗練されたものとなる。つまり、中間脚部が不要となることで、デザイン性が向上する。
さらに、第1フレームと第2フレームとを連結するための中間フレーム及びそれぞれの枢着軸を設ける必要がない。このように、第1フレームと第2フレームとが簡素な構造で回動可能に連結されるので、部品点数及び組立工数の削減が可能となる。
前記第1フレームは、前記ベッドフレームの長さ方向に延びる第1連結フレームを有し、前記第2フレームは、前記ベッドフレームの長さ方向に延びる第2連結フレームを有し、前記軸部は、前記第1連結フレームと、前記第2連結フレームとを連結し、前記第1連結フレーム及び、前記第2連結フレームは、直線部と、傾斜部とをそれぞれ備え、前記直線部は、前記展開状態で、前記ベッドフレームの長さ方向に延び、前記傾斜部は、前記展開状態で、前記直線部の前記ベッドフレームにおける中間部側の端部から下方に向かって傾斜し、前記ストッパ部は、前記傾斜部よりも上側に位置すると共に、前記軸部に隣接して前記軸線方向に沿って突出し、前記第1連結フレームの前記傾斜部と、前記第2連結フレームの前記傾斜部とがそれぞれ前記ストッパ部に当接してもよい。
この構成によれば、ストッパ部に第1連結フレームと第2連結フレームの各傾斜部を当接させるだけで両フレームの回動が制限されて、ベッドフレームの中間部における折れを抑制できる。また、第1連結フレームと第2連結フレームとを連結する軸ユニットが設けられるベッドフレームの中間部には、展開状態において、連結された第1連結フレームの傾斜部と第2連結フレームの傾斜部とによって、上側に開放するV字状の空間が形成される。ストッパ部は、前記空間内に配置されるので、両連結フレームとストッパ部とをスペース効率よく配置できる。
前記ストッパ部は、前記展開状態において前記第1連結フレームの傾斜部と前記第2連結フレームの傾斜部とによって形成されるV字状の空間に対応する断面V字状であって、前記ストッパ部は、頂部と、前記頂部から上側に向かって延びる一対の傾斜面部と、前記一対の傾斜面部間を繋ぐ接続部とを備え、前記展開状態において、前記ストッパ部の前記一対の傾斜面部と、前記第1連結フレーム及び前記第2連結フレームの前記傾斜部とが当接してもよい。
この構成によれば、第1連結フレーム及び第2連結フレームの傾斜部が、ストッパ部の一対の傾斜面部に当接することで、第1連結フレームと第2連結フレームの回動を制限できる。当接する面が斜面で形成されているので、例えば、当接する面が角部を有する場合に比して当接面に入力される荷重を分散できる。また、水平方向に延びる接続部が前記傾斜部間で突っ張るので、第1連結フレームと第2連結フレームの回動を制限しやすい。
前記軸ユニットは、前記ストッパ部の露出を防止する保護部を備えてもよい。
この構成によれば、保護部によってストッパ部の露出が抑制されているので、意図しない使用状態が生じることが抑制される。
前記一対の脚部は、前記ベッドフレームに対して回動可能に取り付けられてもよい。
この構成によれば、折り畳み状態において、一対の脚部を回動させてベッドフレームに平行となる状態にして収納できるので、折り畳みベッドの折り畳み状態をよりコンパクトにできる。
本発明によれば、部品点数を削減でき、デザイン性の優れた折り畳みベッドを提供できる。
本発明の実施形態に係る折り畳みベッドの側面図。 本発明の実施形態に係る折り畳みベッドの底面図。 図1における矢印IIIの拡大図。 図3におけるIV−IV線に沿った断面図。 図3におけるV−V線に沿った断面図。 本発明の実施形態に係る折り畳みベッドの折り畳み状態の側面図。 ストッパ部の変形例を示す側面図。 第1及び第2連結フレームの変形例を示す側面図。
以下、本発明に係る折り畳みベッドの具体的構成について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図1〜図8において、ベッドの長さ方向はX、幅方向はY、高さ方向はZで示されている。また、明細書で用いる「上」、「下」はベッド1の正規の姿勢(展開状態)を基準としている。
図1に示すように、本実施形態の折り畳みベッド1は、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム2上に載置されたマット部材3と、ベッドフレーム2を支持する折り畳み可能な脚部4とを備えている。
ベッドフレーム2は、使用者の上半身が配置される第1フレーム210と、下半身が配置される第2フレーム220とを備える。折り畳みベッド1(以下、単に「ベッド」ともいう)は、第1フレーム210と第2フレーム220との間で、両フレーム210,220を回動可能に連結する軸ユニット5を備える。
第1フレーム210に対して第2フレーム220は、長さ方向Xに連続するように配置される。本実施形態においては、第1フレーム210と第2フレーム220とは、同じ長さで形成されているので、軸ユニット5はベッドフレーム2の長さ方向Xの中央に配置されている。軸ユニット5は、第1フレーム210と第2フレーム220とを、床面Fに対して略水平の展開状態と、逆V字状に折り曲げられた折り畳み状態(図6参照)との間で、ベッドフレーム2の幅方向Yに延びる軸線L1(図2参照)周りに回動可能に連結する。なお、本発明の説明を容易にするために、ベッド1の展開状態を基準姿勢とし、展開状態(基準姿勢)において、ベッド1の幅方向Yを左右方向、長さ方向Xを前後方向、高さ方向Zを上下方向として、方向を説明する場合がある。
図2に示すように、本実施形態において第1フレーム210は矩形状である。第1フレーム210は、ベッドフレーム2の両側部でベッド1の長さ方向Xに延びる一対の側部フレーム211,211と、ベッド1の幅方向Yに延びて一対の側部フレーム211,211間を繋ぐ第1、第2、第3横フレーム212、213、214を備えている。
各側部フレーム211,211及び各横フレーム212、213、214は、例えば、断面ロ字状とされている。第1横フレーム212は、長さ方向Xの一端部(反軸ユニット5側の端部)で側部フレーム211,211に接合(固着)されている。第2横フレーム213は、長さ方向Xの他端部(軸ユニット5側の端部)で側部フレーム211,211に接合されている。第3フレーム214は、長さ方向Xにおける中央よりも第1横フレーム212側で側部フレーム211,211に接合されている。
第1横フレーム212と第3横フレーム214との間には、長さ方向Xに延びて第1横フレーム212と第3横フレーム213とを繋ぐ一対の第1縦フレーム215,215が備えられている。第2横フレーム213と第3横フレーム214との間には、長さ方向Xに延びて第1横フレーム212と第3横フレーム214とを繋ぐ一対の第2縦フレーム216,216と、第3縦フレーム217とが備えられている。
各縦フレーム215〜217は、例えば、断面ロ字状とされている。一対の第1縦フレーム215,215は、幅方向Yの中央よりも幅方向Y外側で第1横フレーム212と第3横フレーム214とに接合されている。一対の第2縦フレーム216,16は、一対の第1縦フレーム215,215よりも幅方向Y外側で第3横フレーム214と第2横フレーム213とに接合されている。第3縦フレーム217の端部は、幅方向Yの中央で第3横フレーム214と第2横フレーム213とに接合されている。
各側部フレーム211と各第2縦フレーム216との間には、幅方向Yに延びて各側部フレーム211と各第2縦フレーム216とを繋ぐ一対の幅方向部材218,218が備えられている。各幅方向部材218は、例えば、断面ロ字状とされ、第2横フレーム213と第3横フレーム214の間で所定の間隔で配置されて、側部フレーム211と第2縦フレーム216とに接合されている。
各一対の幅方向部材218,218の幅方向Y中間部には、一対の幅方向部材218,218を繋ぐ長さ方向部材219が備えられている。長さ方向部材219は、断面ロ字状とされると共に、(展開状態で)一対の幅方向部材218,218の高さ方向Z下側の面に接合されている。
第1フレーム211には、各長さ方向部材219の幅方向Y内側に隣接すると共に、反軸ユニット5側の幅方向部材218から軸ユニット5まで延びて、軸ユニット5に連結される連結フレームが備えられている。連結フレームの構成及び軸ユニット5については、詳細を後述する。
第3横フレーム214における各第1縦フレーム215と各第2縦フレーム216の間には、後述する脚本体41を幅方向Yに延びる軸線L2周りに回動可能に取り付けるための取付部材222が備えられている。取付部材222は、底面視において断面コ字状とされ、幅方向Yに対向する左右一対のフランジ部222a,222aと、一対のフランジ部222a,222aを連結する連結部222bを備える。取付部材222は、一対のフランジ部222a,222aを第3横フレーム214の長さ方向Xの軸ユニット5側の面から突出させて第3横フレーム214に接合されている。
各第1縦フレーム215における第3横フレーム214側の部位には、脚部4の回動をガイドするガイド部材223が備えられている。ガイド部材223は、例えば、長さ方向Xに延びる断面L字状とされ、第1縦フレーム215の下面から突出して、幅方向Y内側に開口するように、第1縦フレーム215の幅方向Y外側の面に接合されている。ガイド部材223は、反軸ユニット5側(前後外方側)の端部でL字状の断面を閉じる縦壁部223aを備える。
第1フレーム210の反軸ユニット5側(前後外方側)の部位には、脚部4が連結されている。脚部4は、第1フレーム210幅方向Yの両側(左右両側)に配置される左右一対の脚本体41,41と、左右一対の脚本体41と左右一対のガイド部材223,223とを連絡する左右一対の連絡部材42,42と、幅方向Yに延びて左右一対の連絡部材42,42間を繋いで左右一対の脚本体41,41の回動を同期させる同期部材43とを備える。
本実施形態において、各脚本体41は、上端部(基端部)が各取付部材222のフランジ部222a,222a間で軸支される。各脚本体41は、展開状態において、上端部よりも先端部(下方)が反軸ユニット5側(第1横フレーム212側)に位置するように傾斜している。左右一対の脚本体41,41は、幅方向Yに延びるとともに上下に並べて配置された2本の連結部材41a,41aによって連結されている。各連絡部材42の一端部は各脚本体41の高さ方向Zの中間部に回転可能に連結され、各連絡部材42の他端部は同期部材43に連結される。同期部材43の両端部は、左右一対の連絡部材42,42よりも幅方向Y外側に突出し、同期部材43の両端が左右一対のガイド部223,223に挿入されて、連絡されている。
連絡部材42の長さ方向Xの移動が制限されることで、脚本体41の先端部が反軸ユニット5側に向かいながら上方に向かう方向R1の回動が制限されて、脚本体41の展開状態が維持される。より詳しくは、連絡部材42は、連絡部材42の他端部がガイド部材223の縦壁部223aに当接することで、連絡部材42の長さ方向X移動が制限され、連絡部材42に連結されている脚本体41の先端部が反軸ユニット5側に向かいながら上方に向かう方向R1の回動が制限される。
展開状態から折り畳み状態にする場合、脚本体41は、脚本体41の先端部が軸ユニット5側に向かう方向R2に回動する。折り畳み状態では、脚本体41が第1フレーム210に略平行となる状態で収納される。この脚本体41の回動に伴って、連絡部材42の他端部はガイド部材223の延びる長さ方向Xに沿って縦壁部223a側から軸ユニット5側(前後外方側から前後内方側)に移動し、一端部は脚本体41と同様に回動し、脚本体41と連結部材42は第1フレーム210の側部フレーム211に略平行となる状態で収納される(図6参照)。
なお、各側部フレーム211と、第1及び第2横フレーム212,213の底面には、これらのフレーム211,212,213よりも下方に突出するフレーム部材や脚部を構成する部材がベッド側方、正面、及び、後面から露出することを防止する(目隠しする)ための第1〜第4壁部211a,211a,212a,213aが備えられている。
第1壁部211a及び第2壁部211aは、一対の側部フレーム211の延在方向に沿って設けられると共に、一対の側部フレーム211,211にそれぞれ溶接等によって固定されている。第3壁部212a及び第4壁部213aは、第1横フレーム212及び第2横フレーム213の延在方向に沿って設けられると共に、第1横フレーム212及び第2横フレーム213にそれぞれ溶接等によって固定されている。
第1縦壁部211aと第2壁部211aの長さ方向Xの一端部(反軸ユニット5側の端部)には、それぞれ第3縦壁部212aの幅方向Yの端部が溶接等によって固定されている。第1縦壁部211aと第2壁部211aの長さ方向Xの他端部(軸ユニット5側の端部)には、それぞれ第4縦壁部213aの幅方向Yの端部が溶接等によって固定されている。なお、折り畳み状態の脚部4は、第1〜第4壁部211a,211a,212a,213aの下面よりも上方(側部フレーム211側)に収納される(図6参照)。
第2フレーム220は、本実施形態においては、第1フレーム210と同様の構成を備えている。同様の構成については同じ符号を付すると共に、説明を省略する。
一般的な折り畳みベッドは、上述のように第1フレーム210と第2フレーム220にそれぞれ設けられた脚部に加え、ベッドフレーム2の長さ方向Xの中間部にベッドフレーム2の長さ方向Xの中間部における折れを防止するための中間脚部を有する。
これに対して、本発明は、中間脚部を備えることなく、第1フレーム210と第2フレーム220の展開状態からの折り畳み状態に向かう向きR3とは逆向きR4の軸部53に対する回動を制限してベッドフレーム2の長さ方向Xの中間部における折れを防止する、軸ユニット5、及び、該軸ユニット5にそれぞれ連結される一対の第1連結フレーム240,240及び一対の第2連結フレーム250,250の構成を備えている。図3〜図5を参照しながら、軸ユニット5、第1連結フレーム240、及び、第2連結フレーム250の構成を説明する。なお、図3は、後述の外カバー61及びスペーサ部材56を取り除いた状態を示す。
前述のように、第1フレーム210及び第2フレーム220は、ベッドフレーム2の幅方向Yの両側部で長さ方向Xに延びる一対の第1連結フレーム240,240及び一対の第2連結フレーム250,250を備える。各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250は、例えば、幅方向Yに薄く長さ方向Xに延びる帯板状の金属部材(平鋼)である。
各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250は、それぞれ第1フレーム210及び第2フレーム220の長さ方向部材219の幅方向Y内側に隣接させて配置されると共に幅方向部材218,218に接合される。第1連結フレーム240と第2連結フレーム250は幅方向Y位置を相違させて配設している。具体的には、第1連結フレーム240は、第2連結フレーム250よりも幅方向Y外側に位置するように配置されている。
各第1連結フレーム240と、各第2連結フレーム250とは、ベッドフレーム2の長さ方向Xの中間部において長さ方向Xにオーバラップすると共に、各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250のベッドフレーム2における中間部には、後述する軸部50(第2軸部材53)を挿通するための貫通孔がそれぞれ設けられている。
各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250は、直線部241,251と、傾斜部243,253とをそれぞれ備える。直線部241,251は、ベッドフレーム2の長さ方向Xに延び、展開状態において床面Fに対して略平行となる。傾斜部243,253は、展開状態において直線部241,251のベッドフレーム2における中間部側(軸ユニット5側)の端部から下方に向かって傾斜している。展開状態において、第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253との間には、V字状の空間が形成される。
各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250は、ベッドフレーム2の長さ方向Xの中間部において軸ユニット5に幅方向Yに延びる軸線L1周りに回転可能に連結されている。より詳しくは、各第1連結フレーム240及び各第2連結フレーム250の各傾斜部243,253の先端部が軸ユニット5に軸支されている。
軸ユニット5は、本実施形態においては、幅方向Yに延びる第1軸部材51と、第1軸部材51の幅方向Y両端部に設けられた左右一対のフランジ部材52,52と、第1軸部材51から幅方向Y外側に突出する一対の軸部50,50を構成する一対の第2軸部材53,53とを備える。
第1軸部材51は、例えば、中空のパイプシャフトであって、第1軸部材51の両端部は、第2縦フレーム216と第2連結フレーム250との間にそれぞれ位置する。第1軸部材51の幅方向Yの両端部の内径側には、それぞれ一対の第2軸部材53,53を固定するためのナット54が溶接されている。第1軸部材51の外径側は、例えばウレタン等からなるクッション部材55で覆われている。
左右一対のフランジ部材52,52は、ドーナツ状の円盤であって、軸線L1に直交面状に配設され、一対のフランジ部材52,52の内径に第1軸部材51の両端部がそれぞれ挿入された状態で、例えば溶接によって連結(固着)されている。クッション部材55の両側部の各端面は、各フランジ部材52の幅方向Y内側の面に当接した状態で組付けられている。
各第2軸部材53は、例えば、長尺ボルトであって、第2軸部材53の軸線L1は幅方向Yに延びている。各第2軸部材53は、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の貫通孔に挿通されると共に、第2軸部材53の先端部が第1軸部材51のナット54に螺合される。すなわち、第2軸部材53には、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250が第2軸部材53の左右水平状の軸線L1周りに回転可能に取り付けられている。即ち、軸線L1は、第1軸部材51、第2軸部材53、軸部50の軸心と呼べる。
第2軸部材53の基端部側(第2連結フレーム250よりも幅方向Y外側)には、有底円筒状のスペーサ部材56が配置されている。スペーサ部材56は、幅方向Y外側に開放され、幅方向Y内側の底面部には、第2軸部材53を挿通するための貫通孔が設けられている。スペーサ部材56は、第2連結フレーム250の幅方向Y外側から側部フレーム211までの間に位置し、第1軸部材51の幅方向Y外側にできる第2連結フレーム250と側部フレーム211との間の空間が埋められている。
第1軸部材51と第2連結フレーム250との間と、第2連結フレーム250と第1連結フレーム240との間と、第1連結フレーム240とスペーサ部材56との間とは、相対回転するため、それぞれ焼き付き防止用のワッシャ57…57が挟持されている。
軸ユニット5は、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の展開状態からの折り畳み状態に向かう向きR3とは逆向きR4の軸部50に対する回動を制限する一対の(ベッド1全体として左右一対の)ストッパ部58,58と、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の展開状態から折り畳み状態に向かう向きR3の軸部50に対する回動を制限する一対の(ベッド1全体として左右一対の)係止部59,59と、をさらに備える。一対のストッパ部58,58は、断面V字状とされ、一対のフランジ部材52の幅方向Y外側の面に溶接等で固定されている。換言すると、一対のストッパ部58,58は、一対の第2軸部材53,53の先端部側から幅方向Y外側に軸線L1に沿って突出する。つまり、フランジ部材52の左右外方側面から幅方向Y外側(左右外方側)へ突出する。
ストッパ部58は、床面F側に位置する頂部58aと、頂部58aから上側(反床面F側)に向かって延びる一対の傾斜面部58b,58bと、該一対の傾斜面部58b,58b間を繋ぐ接続部58cとを備える。ストッパ部58は、第2軸部材53の上方で隣接した位置に設けられている。各ストッパ部58の一対の傾斜面部58b,58bのなす角は、展開状態における第1連結部材240の傾斜部243と第2連結部材250の傾斜部253とのなす角に対応した角αを有する。一対の傾斜面部58b,58bと、各第1連結部材240の傾斜部243と各第2連結部材250の傾斜部253とが、展開状態で当接する。これにより、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の展開状態からの折り畳み状態に向かう向きR3とは逆向きR4の第2軸部材53(軸部50)に対する回動が制限される。
係止部59は、反床面F側に位置する頂部59aと、該頂部59aから床面F側(下方)に向かって延びる一対の傾斜面部59b,59bと、該一対の傾斜面部59b,59b間を繋ぐ接続部59cとを備える。係止部59は、第2軸部材53の下方で隣接した位置に設けられている。各係止部59の一対の傾斜面部59b,59bのなす角は、折り畳み状態における第1連結部材240の傾斜部243と第2連結部材250の傾斜部253とのなす角に対応した角βを有する。これにより、折り畳み状態で、一対の傾斜面部59b,59bと、各第1連結部材240の傾斜部243と各第2連結部材250の傾斜部253とが当接する。これにより、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の展開状態からの折り畳み状態に向かう向きR3の第2軸部材53に対する(軸部50廻りの)回動が制限される。
本実施形態において、軸ユニット5は、第1軸部材51及びクッション部材55の左右外方側(幅方向Y外側の)部分とフランジ部材52を覆う内カバー60と、スペーサ部材56の外周側及び幅方向Y外側を覆う外カバー61を備える。内カバー60は、底部60aと周壁部60bを備える有底円筒状であって、幅方向Y内側に開放され、底部60aは開口部60cを有する。本実施形態において、内カバー60の内径はクッション部材55の外径よりも大きく、開口部60cはフランジ部材52の外径と略同じ径である。
底部60aには、内カバー60をフランジ部材52に取り付けるための一対の取付部60dが設けられている。一対の取付部60dは、第1軸部材51の軸心(軸心点)Oを通る仮想水平線分71上に並べて配置され、開口部60cの径方向内側に延びている。第1軸部材51の幅方向Y外側から内カバー60がはめ込むと共に、一対の取付部60dとフランジ部材52とがネジ部材等で締結される。これにより、フランジ部材52とクッション部材55の幅方向Y外側の部分が内カバー60に収納される。
底部60aは、開口部60cよりも径方向外側で底部60aを貫通する円弧状の上(第1)円弧状開口部60eと、下(第2)円弧状開口部60fとを有する。上円弧状開口部60eは、ストッパ部58に対応した径方向外側に配置され、ストッパ部58の一対の傾斜面部58b,58bがなす角によって形成される角度範囲α以内に設けられている。この角度範囲αは、上述のように展開状態における第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253とがなす角度範囲と一致する。
下円弧状開口部60fは、第2ストッパ部59に対応した径方向外側に配置され、第2ストッパ部59の一対の傾斜面部59b,59bがなす角によって形成される角度範囲β以内に設けられている。この角度範囲βは、上述のように折り畳み状態における第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253とがなす角度範囲と一致する。
外カバー61は、端面壁部61aと周壁部61bを備える有蓋円筒状(キャップ形状)であって、幅方向Y内側に開放されると共に、周壁部61bの一部から幅方向Y内側に延びる上(第1)延設部61cと下(第2)延設部61dとを備える。上延設部61c及び下延設部61dは、内カバー60の底部60aよりも幅方向Y内側まで延在する。外カバー61は例えば、スペーサ部材56の周壁面にボルト等によって固定されている。
上延設部61cは、内カバー60の上円弧状開口部60eに対応して配置され、上延設部61cが内カバー60の上円弧状開口部60eに挿入されている。換言すると、上延設部61cは、ストッパ部58に対応した径方向外側に配置され、ストッパ部58の一対の傾斜面部58b,58bがなす角によって形成される角度範囲α未満に設けられている。この角度範囲αは、上述のように展開状態における第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253とがなす角度範囲と一致する。したがって、上延設部61cは、一対の傾斜面部58b,58bがなす角より5度少ない角度、から、一対の傾斜面部58b,58bがなす角度未満まで、の角度範囲に、設けている。これにより、上延設部61cによって、ストッパ部58の径方向外側への露出を防止する保護部を形成している。
下延設部61dは、内カバー60の下円弧状開口部60fに対応して配置され、下延設部61dが内カバー60の下円弧状開口部60fに挿入されている。換言すると、第2延設部61dは、係止部59に対応した径方向外側に配置され、第2ストッパ部59の一対の傾斜面部59b,59bがなす角によって形成される角度範囲β以内に設けられている。この角度範囲βは、上述のように折り畳み状態における第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253とがなす角度範囲と一致する。したがって、下延設部61dは、一対の傾斜面部59b,59bがなす角より5度少ない角度、から、一対の傾斜面部59b,59bがなす角度未満まで、の角度範囲に、設けている。これにより、下延設部61dによって、係止部59の径方向外側への露出を防止するカバー部を形成している。
本実施形態に係る折り畳みベッド1によれば、次の効果を奏する。
本実施形態によれば、ストッパ部58によって第1連結フレーム240と第2連結フレーム250の回動が展開状態までに制限される。これにより、第1フレーム210と第2フレーム220とが展開状態よりもさらに回転し、第1フレーム210と第2フレーム220とがV字状に折り曲げられるベッドフレーム2の中間部における折れを抑制するための中間脚部が不要となり、部品点数を削減できる。また、中間脚部がある場合と比較して、特に展開状態での外観がシンプルで洗練されたものとなる。つまり、中間脚部が不要となることで、デザイン性が向上する。
さらに、第1フレーム210と第2フレーム220とを連結するための中間フレーム及びそれぞれの枢着軸を設ける必要がない。このように、第1フレーム210と第2フレームと220が簡素な構造で回動可能に連結されるので、部品点数及び組立工数の削減が可能となりコストの増大を抑制できる。
第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250が傾斜部243,253を有し、ストッパ部58に第1連結フレーム240と第2連結フレーム250の傾斜部243,253を当接させるだけで両フレーム240,250の回動が制限されて、ベッドフレーム2の中間部における折れを抑制できる。また、第1連結フレーム240と第2連結フレーム250とを連結する軸ユニット5が設けられるベッドフレーム2の中間部には、展開状態において、連結された第1連結フレーム240の傾斜部243と第2連結フレーム250の傾斜部253とによって、上側に開放するV字状の空間が形成される。ストッパ部58は、前記空間内に配置されるので、両連結フレーム240,250とストッパ部58とをスペース効率よく配置できる。
第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の傾斜部243,253が、ストッパ部58の一対の傾斜面部58b,58bに当接することで、第1連結フレーム240と第2連結フレーム250の回動を制限できる。当接する面が斜面で形成されているので、例えば、当接する面が角部を有する場合に比して当接面に入力される荷重を分散できる。また、水平方向に延びる接続部58cが傾斜面部58b,58b間で突っ張るので、第1連結フレーム240と第2連結フレーム250の回動を制限しやすい。
外カバー61の上・下延設部61c,61d(保護部及びカバー部)によって、ストッパ部58及び係止部59の露出が抑制されているので、意図しない使用状態が生じることが抑制される。
折り畳み状態において、一対の脚部4,4を回動させてベッドフレーム2に平行となる状態にして収納できるので、折り畳みベッドの折り畳み状態をよりコンパクトにできる。
なお、本発明は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
本実施形態では、ストッパ部58及び係止部59を断面V字状により構成したがこれに限らない。例えば、図7に示すように、ストッパ部58を2つの突起部358, 358に形成してもよく、突起部358,358の断面形状は円形でもよいし、三角形状に形成してもよく、種々の構成を採用することができる。また、係止部59も同様に突起部359によって形成されてもよい。
また、本実施形態では、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250がそれぞれ傾斜部243,253を備えたがこれに限らない。例えば、図8に示すように、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250は、直線部のみで形成されてもよい。この場合、両連結フレーム240,250が水平状態となるときの両連結フレームの上面の高さ位置で、かつ、両連結フレーム240,250の回動軌跡と干渉しない長さ方向X位置にストッパ部458,458が配置されてもよい。
また、本実施形態では、ストッパ部58及び係止部59は、フランジ部材52から突出するように構成したがこれに限らない。例えば、内カバー60の左右外端面から左右外方へ突出させても良い。また、スペーサ部材56の底面(左右内方端面)から幅方向Y内側に(左右内方へ)突出するように構成してもよい。換言すると、ストッパ部58及び係止部59は、第1連結フレーム240と第2連結フレーム250の枢着部(軸部50)近傍で、軸線L1に直交状の仮想平面と平行な平面部から、左右方向に突出するように、軸ユニット5に設ければ良い。さらに換言すると、ストッパ部58及び係止部59は、第2軸部材53の基端部側から第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250側に(左右外方側から左右内方側へ向かって)突出させてもよい。
また、本実施形態では、軸ユニット5に係止部59を設けるように構成したがこれに限らない。係止部59は、折り畳み状態での第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250の回動を制限できればよく、例えば、第1フレーム210及び第2フレームに載置されるマットの底面同士が当接することによって両フレーム210,220の展開状態から折り畳み状態に向かう向きR3への回動が規制されてもよい。
また、本実施形態においては、第2軸部材53が第1軸部材51に溶接されたナットによって固定することで、第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250を回動可能に連結する構成としたがこれに限らない。例えば、第1軸部材51の中心部から幅方向Y外側に突出すると共に、先端部に雄ねじが切られた第2軸部を設けて軸部50を構成し、ナット締めすることで軸部50に第1連結フレーム240及び第2連結フレーム250を回動可能に連結(枢着)してもよい。
また、本実施形態においては、第1フレーム210及び第2フレーム220それぞれに設けられた一対の側部フレーム211,211とは異なる一対の第1連結フレーム240,240と一対の第2連結フレーム250とを備える構成としたがこれに限らない。例えば、第1フレーム210及び第2フレーム220が平面視で長さ方向Xの中間部側(軸ユニット5側)に開放するU字状に形成されてもよい。この場合、各フレームのそれぞれの一対の端部を軸部50に回転可能に連結してもよい。
また、本実施形態においては、図1の仮想線で示すように、第1フレーム210、第2フレーム210、軸ユニット5は、それぞれ布等のカバー部材で覆う構成としたが、これに限らない。
1 折り畳みベッド
2 ベッドフレーム
4 脚部
5 軸ユニット
50 軸部
58 ストッパ部
58a 頂部
58b 傾斜面部
58c 接続部
61c 保護部
210 第1フレーム
220 第2フレーム
240 第1連結フレーム
241,251 直線部
243,253 傾斜部
250 第2連結フレーム
F 床面

Claims (5)

  1. 第1フレームと、前記第1フレームの長さ方向に連続するように配置される第2フレームとを有するベッドフレームと、
    前記第1フレームと前記第2フレームにそれぞれ配置される一対の脚部と、
    前記第1フレームと前記第2フレームとを、略水平の展開状態と、逆V字状に折り曲げられた折り畳み状態との間で、前記ベッドフレームの幅方向に延びる軸線周りに回動可能に連結する、軸ユニットと、を備え、
    前記軸ユニットは、
    前記第1フレームと前記第2フレームが枢着される軸部と、
    前記展開状態における前記第1フレーム及び前記第2フレームの、前記展開状態からの前記折り畳み状態に向かう向きとは逆向きの前記軸部に対する回動を制限するストッパ部と、を備える折り畳みベッド。
  2. 前記第1フレームは、前記ベッドフレームの長さ方向に延びる第1連結フレームを有し、
    前記第2フレームは、前記ベッドフレームの長さ方向に延びる第2連結フレームを有し、
    前記軸部は、前記第1連結フレームと、前記第2連結フレームとを連結し、
    前記第1連結フレーム及び、前記第2連結フレームは、直線部と、傾斜部とをそれぞれ備え、
    前記直線部は、前記展開状態で、前記ベッドフレームの長さ方向に延び、
    前記傾斜部は、前記展開状態で、前記直線部の前記ベッドフレームにおける中間部側の端部から下方に向かって傾斜し、
    前記ストッパ部は、前記傾斜部よりも上側に位置すると共に、前記軸部に隣接して前記軸線方向に沿って突出し、
    前記第1連結フレームの前記傾斜部と、前記第2連結フレームの前記傾斜部とがそれぞれ前記ストッパ部に当接する請求項1に記載の折り畳みベッド。
  3. 前記ストッパ部は、前記展開状態において前記第1連結フレームの傾斜部と前記第2連結フレームの傾斜部とによって形成されるV字状の空間に対応する断面V字状であって、
    前記ストッパ部は、頂部と、前記頂部から上側に向かって延びる一対の傾斜面部と、前記一対の傾斜面部間を繋ぐ接続部とを備え、
    前記展開状態において、前記ストッパ部の前記一対の傾斜面部と、前記第1連結フレーム及び前記第2連結フレームの前記傾斜部とが当接する請求項2に記載の折り畳みベッド。
  4. 前記軸ユニットは、前記ストッパ部の露出を防止する保護部を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の折り畳みベッド。
  5. 前記一対の脚部は、前記ベッドフレームに対して回動可能に取り付けられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の折り畳みベッド。
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