JP2021185308A - 湿式モータポンプ及び湿式モータ - Google Patents

湿式モータポンプ及び湿式モータ Download PDF

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Abstract

【課題】予知保全の精度を向上させるとともに、電気回線のトラブルによる故障のリスクを低減できる湿式モータポンプ及び湿式モータを提供する。【解決手段】液体中に配置され当該液体を吸引して吐出するポンプ1と、前記液体が内部に充満されるとともに前記液体中に配置されポンプ1を駆動する水中モータ2と、水中モータ2内に設けられたセンサ2ja〜2jfと、センサ2ja〜2jfの信号を転送する通信線2ka〜2kfと、水中モータ2に配電するための電線路である動力線3とを備え、動力線3に通信線2ka〜2kfが水中モータ2内で接続する。【選択図】図2

Description

本発明は、水中モータのうち内部に液体が満たされている湿式モータ及び当該モータを用いて駆動する湿式モータポンプに関する。
水中モータポンプは、本体が水中に設置されるため、地上に設置する設備が少なく据付面積を小さくできるだけでなく、騒音や振動が少ない等の特徴を有し、地下水の汲み上げ等に用いられている。一方で、故障前に本体から発せられる異音や異常振動等の予兆を検知することが難しく予知保全が困難で、故障時には大掛かりな修理が必要となっていた。
そのため、特許文献1では、水中モータポンプのモータ部1cをリアルタイムで監視するセンサ収納部1bを設け、センサ収納部1bのデータ発信装置1b9からの電気出力信号を動力ケーブル2bに送信し、電気出力信号を電力に重畳して地上に送信し、予知保全をできるようにしている。
特開2001−90688号公報
しかしながら、特許文献1では、センサ収納部1bがポンプ部1aとモータ部1cの間に設けられ、モータ部1cの内部(特に水中モータポンプの下部に備わり回転軸を支えるスラスト軸受の周囲)にセンサが設置されていない。そのため、モータ部1cの状態を正確に検出することが難しく、予知保全を十分にできない。
また、モータ部1cの口出し線2aとセンサ収納部1bの電源・送信ケーブル2cと動力ケーブル2bとを接続する水中ケーブルジョイント部2が深井戸用水中ポンプ1の上部水中に配置され、深井戸用水中ポンプ1に固定されていない。そのため、水中ケーブルジョイント部2を備えない水中モータポンプに比べて、電気回線のトラブルにより故障が発生するリスクが大きくなっている。
本発明の目的は、予知保全の精度を向上させるとともに、電気回線のトラブルによる故障のリスクを低減できる湿式モータポンプ及び湿式モータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、液体中に配置され当該液体を吸引して吐出するポンプと、前記液体が内部に充満されるとともに前記液体中に配置され前記ポンプを駆動するモータと、前記モータ内に設けられたセンサと、前記センサの信号を転送する通信線と、前記モータに配電するための電線路である動力線とを備え、前記動力線に前記通信線が前記モータ内で接続する。
本発明によれば、湿式モータポンプ及び湿式モータについて、予知保全の精度を向上させるとともに、電気回線のトラブルによる故障のリスクを低減できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態による水中モータポンプの断面と動力線の電気回路を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態による水中モータポンプのモータ部の下部における断面と電気回路を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態による水中モータの固定子コアの正面図である。 本発明の第1の実施形態による水中モータポンプのモータ部の電気回路図である。 本発明の第2の実施形態による水中モータポンプの断面図である。
以下、図面を用いて、本発明の第1、第2の実施形態による水中モータポンプと水中モータの構成及び動作について説明する。なお、各図において、同一符号は同一部分を示す。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10の断面と動力線の電気回路を示す模式図である。第1の実施形態による水中モータポンプ10は深井戸用の水中モータポンプで、細径長尺な深井戸Wの水中に配置される。
水中モータポンプ10は小径長尺な円柱体で、ポンプ1と、ポンプ1の下部に設けられポンプ1を駆動する水中モータ2と、水中モータ2に配電するための電線路である動力線3とを備えている。
ポンプ1は深井戸Wの地下水の中に配置され、地下水を吸引して吐出するタービンポンプで、ポンプ主軸1aと複数の羽根車1bと軸受メタル1cと複数のケーシング1dとを有している。
ポンプ主軸1aは、ポンプ1の回転軸である。ポンプ主軸1aには、複数の羽根車1bが取り付けられている。
複数の羽根車1bは、地下水に運動エネルギーを与える回転体である。複数の羽根車1bの各々は複数のキー1eの各々によりポンプ主軸1aと締結されている。そのため、複数の羽根車1bは、ポンプ主軸1aに従って回転する。
水中モータポンプ10は、深井戸用のモータポンプであるため、地下深くの地下水を深井戸Wから汲み上げなければならず、揚程が高くなければならない。しかしながら、深井戸Wの内径dWは小さく、羽根車1bの外径D1bを大きくして揚程を高くすることはできない。また、深井戸Wの水中に配置される水中モータ2は回転速度が制約されるため、羽根車1bを高速回転させて揚程を高くすることもできない。そのようなことから、水中モータポンプ10は、複数の羽根車1bを備えることで揚程が高くなるように構成されている。
また、ポンプ主軸1aには、円筒部材であるスリーブ1fが取り付けられている。このスリーブ1fは、複数の羽根車1bのポンプ主軸1aにおける軸方向の位置を規定している。また、ポンプ主軸1aの上端に取り付けられたスリーブ1fには、軸受メタル1cが取り付けられている。この軸受メタル1cは水潤滑式ラジアル軸受で、ポンプ主軸1aの上端のスリーブ1fを介して、ポンプ主軸1aの上端を回転自在に支持している。
複数のケーシング1dは、複数の羽根車1bの各々を覆う筐体で、複数の羽根車1bにより運動エネルギーを与えられた地下水をポンプ1の上方に誘導するように内周壁の形状が構成されている。複数のケーシング1dの外径D1dは、細径の深井戸Wの水中に水中モータポンプ10を配置できるようにするため、深井戸Wの内径dWより小さくなっている。
複数のケーシング1dのうちの最も下部に備わるケーシング1dには、下部に吸込口を備える円筒部材であるストレーナ1hが取り付けられている。地下水はストレーナ1hの吸込口からポンプ1内に吸い込まれる。
複数のケーシング1dのうちの最も上部に備わるケーシング1dの上端には送水管4が取り付けられている。複数の羽根車1bと複数のケーシング1dによりポンプ1の上方に送られた地下水は送水管4により地上に送られる。
本発明の第1の実施形態による水中モータ2は、ポンプ1を駆動する三相誘導電動機である。水中モータ2は、モータ軸2aと、回転子2bと、固定子2cと、上部ラジアル軸受2dと、上部エンドブラケット2eと、下部ラジアル軸受2fと、下部エンドブラケット2gと、スラスト軸受2hと、エンドカバー2iと、センサ2ja〜2jf(図示せず)と、通信線2ka〜2kf(図示せず)と、アダプタ2lとを備える。そして、水中モータ2の内部には水が充満されている。
モータ軸2aは出力軸である。モータ軸2aの上端は、軸継手5によりポンプ主軸1aの下端と結合している。そのため、モータ軸2aが回転すると、ポンプ主軸1aはモータ軸2aと共に回転する。また、ポンプ主軸1aとモータ軸2aが軸継手5により一体化している。そのため、水中モータポンプ10は設置時に、ポンプ1と水中モータ2の芯出し調整をする必要がない。なお、モータ軸2aとポンプ主軸1aを1つのシャフトで形成し、軸継手5を用いずにモータ軸2aとポンプ主軸1aが結合するようにして、ポンプ主軸1aがモータ軸2aと共に回転するようにしてもよい。
回転子2bは、珪素鋼板を積層した円柱状の回転体である。回転子2bには、円柱の軸方向の中心に貫通孔2baが設けられている。そして、貫通孔2baにはモータ軸2aが圧入されている。そのため、回転子2bは、モータ軸2aに結合し、モータ軸2aに従って回転する。
固定子2cは、回転子2bを回転させるための力を発生させる電機子で、珪素鋼板を積層した固定子コア2caにコイル2cbを巻き付け、肉薄円筒のハウジング2ccに嵌め込まれている。また、固定子コア2caとコイル2cbは、モールド樹脂2cdにより封止されている。そのため、固定子コア2caとコイル2cbは、水中モータ2の内部に充満された水に接触することが防止される。そのため、固定子コア2caとコイル2cbが水中モータ2の内部に充満された水により酸化することを防止することができる。なお、モールド樹脂2cdと異なる材料、例えば、ワニスにより固定子コア2caとコイル2cbを封止してもよい。また、コイル2cbを封止する代わりに、耐水性ワイヤをコイル2cbに用いてもよい。
上部ラジアル軸受2dは水潤滑軸受で、モータ軸2aの径方向の荷重をモータ軸2aの上端で支持する軸受である。
上部エンドブラケット2eは、上部ラジアル軸受2dを保持するとともに、ハウジング2ccの上端に組付けられ、水中モータ2の上端を覆う部材である。
下部ラジアル軸受2fは水潤滑軸受で、モータ軸2aの径方向の荷重をモータ軸2aの下端で支持する軸受である。
下部エンドブラケット2gは、下部ラジアル軸受2fを保持するとともに、ハウジング2ccの下端に組付けられ、水中モータ2の下端を覆う部材である。
スラスト軸受2hは水潤滑軸受で、モータ軸2aの軸方向の荷重をモータ軸2aの下で支持する軸受である。
エンドカバー2iは底板付き円筒で、スラスト軸受2hの下端を支持するとともに、下部エンドブラケット2gの下端に組み付き、スラスト軸受2hを覆って保護する。エンドカバー2iの底板は中央に、円錐台状の突起を有している。
センサ2ja〜2jfは、水中モータ2内に設けられ、水中モータ2の状態(特にスラスト軸受2hの状態)を検出するセンサである。通信線2ka〜2kfは、センサ2ja〜2jfの信号を転送する導体で、動力線3に接続する。なお、センサ2ja〜2jfと通信線2ka〜2kfの詳細は後述する。
動力線3は、水中モータ2に配電するための電線路で、コイル2cbに電力を供給する。そのため、動力線3は、電源と接続する制御盤6から伸び出て、深井戸Wの開口から挿入され、深井戸W内の水中モータ2へと引き回され、上部エンドブラケット2eに形成された貫通孔から水中モータ2の内に引き込まれ、コイル2cbの渡り線に接続される。なお、水中モータポンプ10を設置する深井戸Wは細径で、深井戸Wの内壁とポンプ1の外周壁の隙間が小さい。そのため、動力線3は、深井戸Wの内壁とポンプ1の外周壁に挟まれ破損する可能性がある。そのため、動力線3は、おおい金3aにより覆われている。
また、水中モータポンプ10は、水中モータ2内に設けられ、動力線3に通信線2ka〜2kfを接続するアダプタ2lを備える。アダプタ2lは、電力線搬送通信により通信線2ka〜2kfから転送されたセンサ2ja〜2jfの信号を動力線3に伝送する。
アダプタ2lによりセンサ2ja〜2jfの信号が伝送された動力線3は制御盤6に接続する。制御盤6には、メーク接点6aと遮断器6bとアダプタ6cと表示器6dが備わる。メーク接点6aは、一方の接点に動力線3が接続し、他方の接点に遮断器6bを介して電源が接続する。そのため、動力線3には電源から電力が供給される。また、動力線3には、アダプタ6cが接続する。
アダプタ6cは、動力線3により制御盤6に転送されたセンサ2ja〜2jfの信号を電力線搬送通信により伝送する装置である。アダプタ6cには表示器6dが接続する。したがって、センサ2ja〜2jfの信号は、アダプタ6cにより表示器6dに伝送される。
表示器6dは、水中モータポンプ10のメンテナンスの要否を表示する装置である。表示器6dには、センサ2ja〜2jfの信号に基づいて水中モータポンプ10のメンテナンスの要否を判断する処理装置が備わる。そのため、表示器6dに伝送されたセンサ2ja〜2jfの信号は、表示器6dに備わる処理装置により、水中モータポンプ10のメンテナンスの要否に処理される。そして、表示器6dに備わる処理装置により処理されたセンサ2ja〜2jfの信号は、水中モータポンプ10のメンテナンスの要否として表示器6dに表示される。
次に、水中モータポンプ10の下部に備わるスラスト軸受2hとセンサ2ja〜2jdの構成を、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10の水中モータ2の下部における断面と電気回路を示す模式図である。図2に示すように、水中モータ2の下部には、モータ軸2aを径方向に支持する下部ラジアル軸受2fと、ハウジング2ccの下端に組付けられた下部エンドブラケット2gと、スラスト軸受2hと、エンドカバー2iと、センサ2ja〜2jfと、通信線2ka〜2kfと、アダプタ2lと、動力線3とが備わっている。
スラスト軸受2hは、モータ軸2aの下に備わり、モータ軸2aの軸方向に働く荷重を支持する水潤滑軸受で、スラスト軸受フレーム2haと回転側摺動部2hbと固定側摺動部2hcとメタルフレーム2hdとエンドプレート2heとを備える。
スラスト軸受フレーム2haはモータ軸2aの下端と結合する円盤状の部品で、鋳鉄により形成されている。回転側摺動部2hbは特殊なカーボンにより作製された中空円盤で、スラスト軸受フレーム2haの下面に接合している。固定側摺動部2hcはマルテンサイト系ステンレス(SUS420J2)により作製された平板を有する複数のパッドメタルである。回転側摺動部2hbの下面と固定側摺動部2hcの上面は対向し、摺動可能に接合する。
メタルフレーム2hdは、固定側摺動部2hcを支持する鋳鉄部品で、固定側摺動部2hcの下部に備わる突起が挿入される貫通孔を有する部分と、当該突起の先端を点接触で支持する面を有する部分を有する。メタルフレーム2hdには回転中心から外周に貫通する複数の空間が備わる。この複数の空間が備わることにより水が流動でき、スラスト軸受2hは水潤滑が有効に機能する。
エンドプレート2heは、上面が球面となった突起を備える板である。エンドプレート2heの上面の突起は、メタルフレーム2hdの下面に設けられた窪みに組付けられる。そして、メタルフレーム2hdの底面とエンドプレート2heの球面は点接触する。そのため、メタルフレーム2hdは、エンドプレート2heの球面に接触する点を支点として回転することができる。
回転側摺動部2hbの下面は、モータ軸2aが回転することにより、水を潤滑剤として固定側摺動部2hcの上面に対して摺動する。そのため、モータ軸2aと結合するスラスト軸受フレーム2haは、モータ軸2aとともに回転することができる。
一方、水中モータポンプ10が運転停止を繰り返すと、回転側摺動部2hbの下面が摩耗して、回転側摺動部2hbの厚みは減少する。回転側摺動部2hbの厚みが所定の閾値より小さくなると、スラスト軸受フレーム2haが固定側摺動部2hcに当接してスラスト軸受2hが破壊してしまう。したがって、回転側摺動部2hbの厚みの閾値は水中モータポンプ10の使用限度を示す。
エンドカバー2iは、下部エンドブラケット2gの下方に備わり、円筒部2iaと底板2ibを有する。円筒部2iaはスラスト軸受2hを覆い保護する。底板2ibは中央部が円錐台状に突起し、スラスト軸受2hの下端を支持する。
センサ2ja〜2jfは上記の通り、水中モータ2の状態(特にスラスト軸受2hの状態)を検出する装置で水中モータ2内に設けられている。センサ2ja〜2jfは、コイル温度センサ2jaと、変位量センサ2jbと、回転数検出センサ2jcと、3軸加速度センサ2jdと、モータ外温度センサ2jeと、モータ外圧力センサ2jfを備える。
コイル温度センサ2jaは、コイル2cbの発熱量を測定するセンサである。コイル温度センサ2jaの検出素子は、コイル2cbを封止するモールド樹脂2cdに埋め込まれている。そのため、モータ軸2aと回転子2bと固定子2cと上部エンドブラケット2eと下部エンドブラケット2gとにより囲まれた領域に充満する水とコイル2cbに、コイル温度センサ2jaは接触しないようになっている。このことにより、コイル温度センサ2jaは、水による酸化とコイル2cbに直接的加熱が防止される。
変位量センサ2jbはモータ軸2aの下端面の変位量を検出するセンサで、スラスト軸受2hのメタルフレーム2hdの上面中央に配置される。変位量センサ2jbが検出するモータ軸2aの下端面の変位量により、回転側摺動部2hbの厚みが検知される。固定側摺動部2hcの厚みには水中モータポンプ10の使用限度を示す閾値がある。そのため、変位量センサ2jbは水中モータポンプ10の使用限度を検知することができる。なお、変位量センサ2jbの検出方式には、静電容量式やレーザ式や超音波式等が用いられる。また、酸化防止と耐熱処理のため、変位量センサ2jbには、耐熱樹脂によりモールド加工を施すことが好ましい。
回転数検出センサ2jcはスラスト軸受フレーム2haの回転数を検出するセンサで、スラスト軸受フレーム2haの側面と対向するようにエンドカバー2iの円筒部2iaの内周壁に配置されている。回転数検出センサ2jcの検出方式は、変位量センサ2jbと同様に静電容量式やレーザ式や超音波式等が用いられる。なお、回転数検出センサ2jcは、モータ軸2aの回転数を検出するだけでなく、スラスト軸受フレーム2haのモータ軸2aの軸方向における変位量を検出することができる。そのため、水中モータポンプ10を長期間使用し変位量センサ2jbに誤差が発生した場合には、回転数検出センサ2jcが検出する変位量により当該誤差を補正して正確な変位量を求めることができる。この場合、変位量センサ2jbと回転数検出センサ2jcの検出方式は、変位量をより正確に求めるため、相違させることが好ましい。また、変位量センサ2jbと同様に、酸化防止と耐熱処理のため、回転数検出センサ2jcには、耐熱樹脂によりモールド加工を施すことが好ましい。
3軸加速度センサ2jdは、エンドカバー2iの底板2ibに設けられた円錐台状の突起の裏面に取り付けられ、底板2ibの振動を検出するセンサである。底板2ibにはスラスト軸受2hの下部が載置するため、スラスト軸受2hの振動によりスラスト軸受2hの異常を検知することができる。また、変位量センサ2jb及び回転数検出センサ2jcと同様に、酸化防止と耐熱処理のため、3軸加速度センサ2jdには、耐熱樹脂によりモールド加工を施すことが好ましい。
ところで、水中モータポンプ10は、スラスト軸受2hがモータ軸2aの下方に位置するように縦に設置されるだけでなく、その他の姿勢で据付けられる場合がある。例えば、水道設備の直圧増圧のために横置容器の中に横置容器の内壁に沿って水中モータポンプ10が収納される場合や、噴水やプールなどの水位の浅い貯水施設に水中モータポンプ10が横に倒して設置される場合などである。
このような場合、スラスト軸受2hには重力によるスラスト荷重が係らない。そのため、水中モータポンプ10が停止すると、スラスト軸受2hにはスラスト荷重がなくなる。したがって、スラスト荷重が係ることにより摺動可能に接合する回転側摺動部2hbの下面と固定側摺動部2hcの上面は、水中モータポンプ10の停止すると離隔してしまう。
一方、水中モータポンプ10が起動すると、スラスト軸受2hには瞬時にスラスト荷重が係り、離隔していた回転側摺動部2hbの下面と固定側摺動部2hcの上面は衝突する。このため、水中モータポンプ10が停止と起動を繰り返すと、回転側摺動部2hbと固定側摺動部2hcに損傷が発生する恐れがある。
他方、3軸加速度センサ2jdは、水中モータポンプ10の起動時の回転側摺動部2hbの下面と固定側摺動部2hcの上面の衝突による振動を検出する。そのため、この振動の振幅や振動数により回転側摺動部2hbと固定側摺動部2hcの損傷を検知し、スラスト軸受2hが故障に至る前に回転側摺動部2hbと固定側摺動部2hcを修理又は交換することができる。
変位量センサ2jbと、回転数検出センサ2jcと、3軸加速度センサ2jdとは、スラスト軸受2hの周囲に備わり、スラスト軸受2hに関する物理量(摩耗量、回転数または衝撃荷重)を測定する。そのため、モータ部1cの状態を正確に検出することができ、予知保全の精度を向上させることがきる。
モータ外温度センサ2jeは、水中モータ2の外の水温を検出するセンサである。モータ外温度センサ2jeは、エンドカバー2iの外径を小さくするため、スラスト軸受2hより下側に配置されている。具体的には、エンドカバー2iの底板2ibの表面に本体が取り付けられている。モータ外温度センサ2jeが取り付けられた底板2ibには貫通孔が設けられている。この貫通孔にはモータ外温度センサ2jeの検出素子が備わり、エンドカバー2iの外の地下水と接している。そのため、モータ外温度センサ2jeは、本体が水中モータ2内にありながら水中モータポンプ10の外の水温を検出することができる。
水中モータポンプ10は、モータ外温度センサ2jeにより水中モータ2の外の水温を検出できる。そのため、水中モータ2の設置場所の温度が水中モータ2の許容温度範囲ないで、水中モータ2を駆動できる状態であるか検知することができる。また、水中モータポンプ10は、モータ外温度センサ2jeの本体を水中モータ2内に備えるため、水中モータ2の外径の拡大を防止できる。したがって、水中モータポンプ10を小径の深井戸Wの中に配置することができる。
モータ外圧力センサ2jfは、水中モータ2の外の水圧を検出するセンサである。モータ外圧力センサ2jfもエンドカバー2iの外径を小さくするため、スラスト軸受2hより下部に配置されている。具体的には、スラスト軸受2hより下側の円筒部2iaの内周壁に本体が取り付けられている。モータ外圧力センサ2jfが取り付けられた円筒部2iaの内周壁には貫通孔が設けられている。この貫通孔にはモータ外圧力センサ2jfの検出素子が備わり、エンドカバー2iの外の地下水と接している。そのため、モータ外圧力センサ2jfは、本体が水中モータ2内にありながら水中モータポンプ10の外の水圧を検出することができ、深井戸Wの水位を検知することができる。このことにより、水中モータポンプ10が空回りして損傷してしまうことを防止することができる。
通信線2ka〜2kfは、センサ2ja〜2jfの信号を転送する導体で、アダプタ2lを介して動力線3に水中モータ2内において接続する。通信線2ka〜2kfには耐水性のある電線が用いられている。そのため、通信線2ka〜2kfは、水中モータ2内に充満する水による酸化を防ぐことができる。
通信線2kaは、コイル温度センサ2jaをアダプタ2lに接続する導体で、コイル温度センサ2jaの信号を転送する。
通信線2kbは、変位量センサ2jbをアダプタ2lに接続する導体で、変位量センサ2jbの信号を転送する。
通信線2kcは、回転数検出センサ2jcをアダプタ2lに接続する導体で、回転数検出センサ2jcの信号を転送する。
通信線2kdは、3軸加速度センサ2jdをアダプタ2lに接続する導体で、3軸加速度センサ2jdの信号を転送する。
通信線2keは、モータ外温度センサ2jeをアダプタ2lに接続する導体で、モータ外温度センサ2jeの信号を転送する。
通信線2kfは、モータ外圧力センサ2jfをアダプタ2lに接続する導体で、モータ外圧力センサ2jfの信号を転送する。
アダプタ2lは上記のとおり動力線3を利用して通信を行うPLCアダプタである。アダプタ2lも、エンドカバー2iの外径を小さくするため、スラスト軸受2hより下側に配置されている。具体的には、スラスト軸受2hより下側の円筒部2iaの内周壁に配置されている。通信線2ka〜2kfによりアダプタ2lへ転送されたセンサ2ja〜2jfの信号は、アダプタ2lにより動力線3に伝送される。
水中モータ2の下部に備わるスラスト軸受2hは水中モータポンプ10の中で保守点検を最も必要とする。そのため、センサ2ja〜2jfは、スラスト軸受2hの周囲に配置されている。一方、アダプタ2lは、通信線2ka〜2kfの配線長を短くするため、センサ2ja〜2jfの近くに配置される。他方、動力線3は、上部エンドブラケット2eに形成された貫通孔から水中モータ2内に挿入し、固定子2cの上部に備わるコイル2cbの口出し線に接続する。
したがって、動力線3をアダプタ2lに接続させるためには、固定子2cの一方の端面から他方の端面に動力線3を貫通される貫通部を固定子2cに備えなければならない。そのため、固定子コア2caの外周壁2ceには、図3に示すように、溝2cfが設けられている。
溝2cfは、固定子コア2caの中心軸に沿って設けられている。したがって、コイル2cbの口出し線に接続させた動力線3は、溝2cfを貫通してアダプタ2lに接続できる。
なお、溝2cfには、固定子コア2caを製造する過程で用いられ、製造後に不要となった溝が流用できる。即ち、固定子コア2caは、プレス加工された複数の珪素鋼板を、複数の珪素鋼板のそれぞれの外周に設けられた溝を案内として整列させて積層し、溶接又は連結ピンにより固定される。この溝は固定子コア2caが固定された後には不要となる。そのため、動力線3を貫通させる貫通部に溝2cfは流用できる。このことにより、溝2cfの加工工数が削減でき、製造コストを抑制できる。
次に、水中モータポンプ10の水中モータ2に備わる電気回路を、図4を用いて説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10の水中モータ2の電気回路図である。水中モータ2は、図4に示すように、動力線3と、複数のコイル2cbと、コイル温度センサ2jaと、変位量センサ2jbと、回転数検出センサ2jcと、3軸加速度センサ2jdと、モータ外温度センサ2jeと、モータ外圧力センサ2jfと、通信線2ka〜2kfと、アダプタ2lとを備える。
動力線3は3芯ケーブルで、図示しない3相交流電源と接続する。複数のコイル2cbは、固定子コア2caの複数のティースに巻き付けられた巻線で、動力線3とΔ結線により接続する。
コイル温度センサ2jaと、変位量センサ2jbと、回転数検出センサ2jcと、3軸加速度センサ2jdと、モータ外温度センサ2jeと、モータ外圧力センサ2jfは、上記のとおり、水中モータ2に関する物理量を検出する。
通信線2ka〜2kfは2芯ケーブルで、上記の通り、センサ2ja〜2jfの各々と接続し、センサ2ja〜2jfの各々により検出された信号を転送する。
アダプタ2lは、動力線3に通信線2ka〜2kfを接続し、通信線2ka〜2kfから転送されたセンサ2ja〜2jfの信号を電力線搬送通信により動力線3に伝送する装置である。通信線2ka〜2kfがアダプタ2lに接続し、アダプタ2lは、動力線3のU,V相のケーブルに接続する。したがって、センサ2ja〜2jfの各々で検出され通信線2ka〜2kfからアダプタ2lに転送された信号は、アダプタ2lにより動力線3のU,V相の導体に伝送される。
(効果)
以上説明したように、本実施形態による水中モータポンプ10は、地下水中に配置され地下水を吸引して吐出するポンプ1と、地下水が内部に充満されるとともに地下水中に配置されポンプ1を駆動する水中モータ2と、水中モータ2内に設けられたセンサ2ja〜2jfと、センサ2ja〜2jfの信号を転送する通信線2ka〜2kfと、水中モータ2に配電するための電線路である動力線3とを備え、動力線3に通信線2ka〜2kfが水中モータ2内で接続する。そのため、予知保全の精度を向上させるとともに、電気回線のトラブルにより故障が発生するリスクを小さくすることができる。
また、本実施形態による水中モータポンプ10は、水中モータ2内に設けられ、動力線3に通信線2ka〜2kfを接続するアダプタ2lを備え、アダプタ2lは、センサ2ja〜2jfの信号を動力線3に伝送する。そのため、動力線3に通信線2ka〜2kfを確実に接続できるとともに、接続箇所の耐久性を向上させることができる。また、通信線2ka〜2kfの配線長を短くでき、電気回線のトラブルが発生するリスクを小さくできるとともに、コストダウンをすることができる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10は、水中モータ2の回転軸2aに発生するスラスト荷重を受けるスラスト軸受2hを備え、センサ2ja〜2jfは、スラスト軸受2hに関する物理量を測定する。このことにより、スラスト軸受2hの状態を正確に検出し、予知保全の精度を向上させることができる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10は、前記物理量が、摩耗量、回転数または衝撃荷重である。このことにより、スラスト軸受2hの状態をさらに正確に検出し、予知保全の精度をさらに向上させることができる。
さらに、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10は、センサ2ja〜2jfがスラスト軸受2hに関する衝撃荷重を測定する3軸加速度センサ2jdである。このことにより、水中モータポンプ10を横に倒して設置し、スラスト軸受2hに重力によるスラスト荷重が係らない場合でも、スラスト軸受2hの異常を正確に検知できる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータポンプ10は、水中モータ2の固定子2c(固定子コア2caの側面)に設けられ、アダプタ2lに接続する動力線3を、固定子2cの一方の端面から他方の端面に貫通される貫通部(溝2cf)を備える。そのため、上方から水中モータ2内に挿入され、固定子2cの上部に備わるコイル2cbの口出し線と接続した動力線3を、貫通部を貫通させ、固定子2cの下部に配線することができる。したがって、水中モータ2の下部のスラスト軸受の周囲に備わるセンサ2ja〜2jfに接続する通信線2ka〜2kfを動力線3に水中モータ2内において接続させることができる。
また、本実施形態による水中モータ2は、水中モータ2内に設けられたセンサ2ja〜2jfと、センサ2ja〜2jfの信号を転送する通信線2ka〜2kfと、水中モータ2に配電するための電線路である動力線3とを備え、動力線3に通信線2ka〜2kfが水中モータ2内で接続する。そのため、予知保全の精度を向上させるとともに、電気回線のトラブルにより故障が発生するリスクを小さくすることができる。
また、本実施形態による水中モータ2は、水中モータ2内に設けられ、動力線3に通信線2ka〜2kfを接続するアダプタ2lを備え、アダプタ2lは、センサ2ja〜2jfの信号を動力線3に伝送する。そのため、動力線3に通信線2ka〜2kfを確実に接続できるとともに、接続箇所の耐久性を向上させることができる。また、通信線2ka〜2kfの配線長を短くでき、電気回線のトラブルが発生するリスクを小さくできるとともに、コストダウンをすることができる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータ2は、水中モータ2の回転軸2aに発生するスラスト荷重を受けるスラスト軸受2hを備え、センサ2ja〜2jfは、スラスト軸受2hに関する物理量を測定する。このことにより、スラスト軸受2hの状態を正確に検出し、予知保全の精度を向上させることができる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータ2は、前記物理量が、摩耗量、回転数または衝撃荷重である。このことにより、スラスト軸受2hの状態をさらに正確に検出し、予知保全の精度をさらに向上させることができる。
さらに、本発明の第1の実施形態による水中モータ2は、センサ2ja〜2jfがスラスト軸受2hに関する衝撃荷重を測定する3軸加速度センサ2jdである。このことにより、水中モータ2を横に倒して設置し、スラスト軸受2hに重力によるスラスト荷重が係らない場合でも、スラスト軸受2hの異常を正確に検知できる。
また、本発明の第1の実施形態による水中モータ2は、水中モータ2の固定子2c(固定子コア2caの側面)に設けられ、アダプタ2lに接続する動力線3を、固定子2cの一方の端面から他方の端面に貫通される貫通部(溝2cf)を備える。そのため、上方から水中モータ2内に挿入され、固定子2cの上部に備わるコイル2cbの口出し線と接続した動力線3を、貫通部を貫通させ、固定子2cの下部に配線することができる。したがって、水中モータ2の下部のスラスト軸受の周囲に備わるセンサ2ja〜2jfに接続する通信線2ka〜2kfを動力線3に水中モータ2内において接続させることができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態による水中モータポンプ20の断面図である。本実施形態による水中モータポンプ20が、第1実施形態による水中モータポンプ10と主に異なる点は、水中モータポンプの全長及び外径である。即ち、本実施形態による水中モータポンプ20は、第1の実施形態による水中モータポンプ10より全長が短く、外径が大きい。そのため、第1の実施形態による水中モータポンプ10が深井戸用であるのに対して、本実施形態による水中モータポンプ20は、浅い井戸や貯水槽等の水位が浅い水源に適している。以下に本実施形態による水中モータポンプ20が、第1の実施形態による水中モータポンプ10と異なる具体的な点を示す。
本実施形態による水中モータポンプ20は、センサ2ja〜2jfが、水中モータ2の底面から、水中モータ2の軸方向に、所定の距離よりも離れて配置されている。その理由は以下のとおりである。
水中モータポンプ20は水位の浅い水源に用いられ、水中モータポンプ20の底部が水源の底面に接するように配置される場合がある。この場合、水中モータポンプ20の底面及びその近傍にセンサ2ja〜2jfが配置されていると、水源の底面の砂利やゴミ等により、センサ2ja〜2jfが正確に測定しない可能性がある。
また、第1の実施形態による水中モータポンプ10ではエンドカバー2iの外径を小さくするため、モータ外温度センサ2jeとモータ外圧力センサ2jfがスラスト軸受2hの下側に配置される。しかし、本実施形態による水中モータポンプ20は、第1の実施形態による水中モータポンプ10と異なり外径が制約されない。そのため、規格に応じて外径を大きくすることができ、エンドカバー2iの外径を大きくすることができる。そのため、モータ外温度センサ2jeとモータ外圧力センサ2jfは、スラスト軸受2hの下側に限定されず、機能上適した場所に配置することができる。
これらのことより、センサ2ja〜2jfは、水中モータ2の底面から、水中モータ2の軸方向に、所定の距離(水源の底面の砂利やゴミ等がセンサ2ja〜2jfに影響を与える距離)よりも離れて配置されている。
詳細に示すと、第1の実施形態による水中モータポンプ10のモータ外温度センサ2jeは、エンドカバー2iの底板2ibの表面に本体が取り付けられている。それに対し、本実施形態による水中モータポンプ20のモータ外温度センサ2jeは、エンドカバー2iの円筒部2ia内周壁における上部に本体が取り付けられている。
また、第1の実施形態による水中モータポンプ10のモータ外圧力センサ2jfは、スラスト軸受2hより下側の円筒部2iaの内周壁に本体が取り付けられている。それに対し、本実施形態による水中モータポンプ20のモータ外圧力センサ2jfは、エンドカバー2iの円筒部2ia内周壁における上部に本体が取り付けられている。
また、アダプタ2lは、通信線2ka〜2kfの配線長を短くするため、センサ2ja〜2jfのそれぞれに最も近い場所に配置されることが好ましい。しかしながら、第1の実施形態による水中モータポンプ10のアダプタ2lは、エンドカバー2iの外径を小さくするため、スラスト軸受2hより下側の円筒部2iaの内周壁に配置されている。それに対し、本実施形態による水中モータポンプ20のアダプタ2lは、エンドカバー2iの外径を大きくすることができるため、スラスト軸受2hの位置に制約されず、エンドカバー2iの円筒部2iaの内周壁におけるセンサ2ja〜2jfのそれぞれに最も近い場所に本体が取り付けられている。
また、本実施形態による水中モータポンプ20は、設置する水源が大径で、宇水源の内壁とポンプ1の外周壁の隙間が大きい。そのため、動力線3は、水源の内壁とポンプ1の外周壁に挟まれ破損する可能性が少ない。そのため、動力線3をおおい金3aにより覆う必要性が低い。したがって、本実施形態による水中モータポンプ20は、おおい金3aを備えない。
また、本実施形態による水中モータポンプ20は、水中モータ2を覆い、下部に水の吸込口を備えた吸込管1iを備える。なぜならば、水中モータポンプ20は、浅い水源に用いられる。そのため、水位が低い場合でも吸入できることが必要となるからである。
吸込管1iは円筒部材で、ポンプ1の下端に取り付き、水中モータ2を覆う。吸込管1iの下部には、水を外から吸い込むための複数の貫通孔1iaを備える。複数の貫通孔1iaから吸い込まれた水は、水中モータ2の周囲を通過してポンプ1に吸い込まれる。そのため、水中モータ2を冷却することができる。
(効果)
以上説明したように、本実施形態による水中モータポンプ20は、センサ2ja〜2jfが、水中モータ2の底面から、水中モータ2の軸方向に、所定の距離よりも離れて配置されている。そのため、水中モータポンプ20が設置された水源の底面の砂利やごみ等によって影響を受けにくく、センサ2ja〜2jfが正確に測定しやすい。
また、本実施形態による水中モータポンプ20は、おおい金3aを備えない。そのため、製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態による水中モータポンプ20は、水中モータ2を覆い、下部に水の吸込口1iaを有する吸込管1iを備える。そのため、水中モータポンプ20は、水位が低く水源でも水を吸込むことができる。また、吸込管1iに吸込まれた水は水中モータ2の周囲を通過してポンプ1に吸い込まれる。そのため、水中モータ2を冷却することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
なお、本発明の実施形態は、以下の態様であってもよい。即ち、水中モータポンプ10,20が配置され、ポンプ1により吸引され吐出され、水中モータ2の内部に充満される液体は水だけなく、他の液体、例えば、オイル類や不凍液類の液体でもよい。
また、動力線3を固定子2cの一方の端面から他方の端面に通過される部分は溝2cfではなく、貫通孔でもよい。
1…ポンプ、2…水中モータ2ja〜2jf…センサ、2ka〜2kf…通信線、3…動力線、10,20…水中モータポンプ

Claims (14)

  1. 液体中に配置され、当該液体を吸引して吐出するポンプと、
    前記液体が内部に充満されるとともに前記液体中に配置され、前記ポンプを駆動するモータと、
    前記モータ内に設けられたセンサと、
    前記センサの信号を転送する通信線と、
    前記モータに配電するための電線路である動力線とを備え、
    前記動力線に前記通信線が前記モータ内で接続することを特徴とする湿式モータポンプ。
  2. 前記請求項1に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記モータ内に設けられ、前記動力線に前記通信線を接続するアダプタを備え、
    前記アダプタは、前記通信線から転送された前記センサの信号を前記動力線に伝送することを特徴とする湿式モータポンプ。
  3. 前記請求項1に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記モータの回転軸に発生するスラスト荷重を受けるスラスト軸受を備え、
    前記センサは、前記スラスト軸受の周囲に備わり、前記スラスト軸受に関する物理量を測定することを特徴とする湿式モータポンプ。
  4. 前記請求項3に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記物理量が、摩耗量、回転数または衝撃荷重であることを特徴とする湿式モータポンプ。
  5. 前記請求項3に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記センサが、前記スラスト軸受に関する衝撃荷重を測定する3軸加速度センサであることを特徴とする湿式モータポンプ。
  6. 前記請求項3に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記モータの固定子に設けられ、前記アダプタに接続する前記動力線を、前記固定子の一方の端面から他方の端面に貫通される貫通部を備えることを特徴とする湿式モータポンプ。
  7. 前記請求項1に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記センサが、前記モータの底面から、前記モータの軸方向に、所定の距離よりも離れて配置されていることを特徴とする湿式モータポンプ。
  8. 前記請求項1に記載の湿式モータポンプにおいて、
    前記モータを覆い、下部に前記液体の吸込口を有する吸込管を備えることを特徴とする湿式モータポンプ。
  9. 液体が内部に充満されるとともに前記液体中に配置されるモータであって、
    前記モータ内に設けられ、前記モータに関する物理量を測定するセンサと、
    前記センサの信号を転送する通信線と、
    前記モータに配電するための電線路である動力線とを備え、
    前記通信線と前記動力線とが前記モータ内で接続することを特徴とする湿式モータ。
  10. 前記請求項9に記載の湿式モータにおいて、
    前記モータ内に設けられ、前記通信線と前記動力線とを接続するアダプタを備え、
    前記アダプタは、前記通信線から転送された前記センサの信号を前記動力線に伝送することを特徴とする湿式モータ。
  11. 前記請求項9に記載の湿式モータにおいて、
    前記モータの回転軸に発生するスラスト荷重を受けるスラスト軸受を備え、
    前記センサは、前記スラスト軸受に関する物理量を測定することを特徴とする湿式モータ。
  12. 前記請求項11に記載の湿式モータにおいて、
    前記物理量が、摩耗量、回転数または衝撃荷重であることを特徴とする湿式モータ。
  13. 前記請求項11に記載の湿式モータにおいて、
    前記センサが、前記スラスト軸受に関する衝撃荷重を測定する3軸加速度センサであることを特徴とする湿式モータ。
  14. 前記請求項11に記載の湿式モータにおいて、
    前記モータの固定子に設けられ、前記アダプタに接続する前記動力線を、前記固定子の一方の端面から他方の端面に貫通される貫通部を備えることを特徴とする湿式モータ。
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