JP2021184779A - 膝関節伸展補助装具 - Google Patents

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【課題】 膝関節伸展機構に対する牽引の過負荷を強力に減らし、歩行中にずれて落ちることがなく、多くの変形性膝関節症患者が適応となる、簡潔な構造の膝関節装具を提供すること【解決手段】上記目的を達成するために、(1)大腿後面カフと下腿後面カフがあり、後方で連結バンドによりつながった膝継手をもつ内側と外側の金属支柱があり、2本の帯状ゴムが大腿後面カフの内外両端外側から起始し膝蓋骨パッド前面で交差し下腿後面カフの内外両端外側に停止して、装具の3点固定の原理によって膝関節伸展を補助できる膝関節装具。(2)また、前記2本の帯状ゴムの固定位置を変えることで膝関節伸展補助の強さと方向を調整できる膝関節装具。【選択図】図1

Description

本発明は膝関節の装具に関する。
変形性膝関節症に悩む高齢者は多い。一般に変形性膝関節症の痛みは関節軟骨がすり減ることで生じるとされている。しかし、膝関節軟骨には痛み受容器がなく、軟骨が重度損傷している場合を除けば、荷重による膝関節面圧迫は痛みの原因とはならない(非特許文献1)。また、変形性膝関節症患者の痛み部位調査によれば、膝関節内側前面から中央前面の痛みが最も多い(非特許文献2)。膝関節の前部にあるのは膝関節伸展機構である。これらのことから結論できるのは、変形性膝関節症の痛みは膝関節伸展機構に由来し、加齢による同部位の耐久性低下、損傷がその原因であるということである。
高齢者以外でも、成長期のオスグット・シュラッター病や、スポーツ障害であるジャンパーズ・ニーでも、膝関節伸展機構への牽引の過負荷が痛みの原因であることは広く知られている。具体的な障害部位は、大腿四頭筋、膝蓋靭帯、膝蓋腱停止部、腱、関節包、周辺の滑液包である。
膝関節に対する伸展の負荷を減らすことは、多くの膝関節痛を訴える患者にとって有意義である。
今までにも膝関節伸展機構への負荷を減らす装具は様々に開発されていてきた。しかし、従来の膝関節伸展を補助する装具では、大腿カフと下腿カフの内外側に固定した支柱を、望ましい膝関節の可動域内で機械的にロックできる膝継ぎ手(特許文献1)で連結させた構造のものが多い。バネ(特許文献2)やアクチュエーター(特許文献3)などの動力源を膝継手に連結させる場合もある。これらの装具の問題点は、膝蓋骨前面から押す機構を持たず、装具の構造の基本である3点固定の原理が採用されていないということである。
ここで、装具の3点固定の原理について図2により説明する。図2左の膝関節の内反を軽減させる装具であれば、膝関節の外側、大腿内側、下腿内側の3点で押す構造になっている。図2中の膝関節の反張を軽減させる装具であれば、膝関節の後側、大腿前側、下腿前側の3点で押す構造になっている。こうした力学的構造によって装具の3点固定の原理が構成され、膝関節の内反や反張が矯正され、痛みが軽減される。
同様に装具の3点固定の原理で、膝関節伸展を補助したいのであれば、図2右のように膝蓋骨の前方部分と大腿後面と下腿後面の3点で押すことが必要である。
しかし、従来の膝関節伸展を補助する装具において、膝関節前面を強力に押し、3点固定の原理を採用した力学的構造のものはなかった。この理由には2つある。1つは大腿膝蓋関節への圧迫は膝関節痛の原因になるのではとの危惧である。もう1つは装具の膝前面部分に硬性の構造物あると衣服の上から突出して目立ってしまうし、衣服を損傷する恐れもあることである。
大腿膝蓋関節への圧迫は痛みの原因とはならない。軟骨に痛み受容器はなく、大腿膝蓋関節への矢状方向の圧迫も膝関節痛の原因とはならない。しかし、このような危惧が装具処方や製作の担当者にはずっと存在した。
膝蓋骨自体が前方へ突出しているが、更にその前にバネや継手などの硬性の構造物があっては目立つし、衣服を損傷する可能性も高い。膝関節伸展機構の補助なので強力でなければならない。従って大掛かりなものになるという先入観があった。
こうして、従来の膝関節伸展を補助する装具では装具の3点固定の原理は採用されなかった。このため、歩行などの膝関節屈曲伸展の繰り返し動作によって装具が下へずれやすいという欠点と、屈曲を制御する力学的な効率が悪いという欠点を持っていた。
装具の3点固定の原理を採用せず伸展を補助する膝装具が下へずれやすい理由について、図3により説明する。この例では大腿カフに連結した支柱と下腿カフに連結した支柱とを膝継ぎ手で連結させ、膝継ぎ手は一定角度で固定されている。
図3左の状態で膝関節に屈曲の負荷がかかると、図3中のように膝関節は装具の中で少し滑って屈曲する。この時、大腿部では近位部が太いので大腿カフが上にはずれず、下腿部では遠位が細くなっており下腿カフは下へずれる。次に、図3右のように膝が伸展する時、下にずれた下腿カフは上にもどりにくく、継ぎ手で連結した大腿カフを下へ引き下げ、装具全体が下へずれる。このように膝関節の屈伸が繰り返されれば、装具は容易に下へずれ落ちていく。
装具の3点固定の原理が採用されず伸展を補助する膝関節装具の力学的な効率の悪さについて図4をもって説明する。この例では大腿カフに連結した支柱と下腿カフに連結した支柱を膝継ぎ手で連結させ、継ぎ手は一定角度で固定されている。
膝関節に屈曲の負荷がかった時に、図4で大腿部の左回旋をくいとめるのは大腿カフ近位下部と大腿カフ遠位上部とで大腿を押す力であり、図4で下腿部の右回旋をくいとめるのは下腿カフ近位上部と下腿カフ遠位下部とで下腿を押す力である。大腿、下腿の動きを制御する腕の長さは、大腿カフ、下腿カフの幅であり、図1右の装具の3点固定の原理が採用された状態に比して非常に短く、十分な制御はできない。
これらの、装具の3点固定の原理を採用せず屈曲を制御する膝装具の欠点の解決方法として、以下の方法がとらえてきた。
装具が下にずれやすいという欠点に対して、足底部から支柱を上に延長させ装具の膝関節部を支えるデザインにする方法で対処する(特許文献4)。この方式では装置が大掛かりなものにならざるを得ない。また、大腿、下腿のカフの緊縛、特に下腿の近位部で強く緊縛することで、膝装具のずれを防止するデザインの装具(特許文献5)も多いが、下腿以下の循環障害を生じやすく、痛みが出やすい。
装具の3点固定の原理を採用せず膝装具伸展を補助する場合に力学的な効率が悪いという欠点に対しては、大腿カフと下腿カフを大きくするという方法がある(特許文献6)。この方法も装具は大掛かりなものにならざるを得ない。
膝関節伸展を補助するサポーターとして、大腿部と下腿部に固定帯を巻き付け、膝蓋骨前面を縦に通過する拘束帯で上下の固定帯を連結させる膝サポーター(特許文献7)や、膝を覆う円筒状のサポーターの表面に面ファスナーによって膝関節伸展補助のための補助帯を固定できる膝サポーター(特許文献8)がある。また、膝関節の伸展補助をサポートする機能を有したタイツ(特許文献9)もある。
これらのサポーター等では、大腿と下腿にアンカー部を持ち、膝蓋骨前面を覆う構造を持ち、前述の伸展補助のための膝装具における3点固定の原理が採用されていると言える。しかし、これらの装置で強力なゴム等を用いて膝関節伸展補助機能をより強くすると、アンカーである大腿部と下腿部が容易に引き寄せられてしまい、機能しなくなってしまう。これらの支柱構造をもたないサポーター等の膝関節伸展機能補助には限界がある。
変形性膝関節症に対する装具として、膝内外反を矯正し側方動揺性を安定させる装具(特許文献10、特許文献11)や、反張を防止する装具(特許文献12)が広く知られている。内側側副靭帯外側側副靭帯の損傷による側方動揺性や、ハムストリンク゛ス腱へ負荷のかかる反張膝が痛みの原因になっているような病態の症例には有効であり、これらの装具では装具の3点固定の原理が採用されている。しかし、こうした病態は変形性膝関節症患者のごく一部であり、これらの装具は膝関節伸展機構への負荷を軽減するものではない。
多くの変形性膝関節症の患者においては、膝関節伸展機構への牽引の過負荷が痛みの原因である。従来の膝関節伸展機構の負荷軽減をめざした装具では、疾患、装具に対する固定概念から装具の3点固定の原理は採用されず、歩行時の屈伸運動でずれ落ちやすく、伸展補助の力学的な効率も悪いという欠点を持っていた。これらの欠点を補う方策も取られてきたが、装具自体が大掛かりなものになっていた。従来の膝関節伸展機構への負荷を減らすサポーター等では強力な膝関節伸展補助が不可能であった。側方動揺性を軽減させる装具や反張を防止するための装具は多くの変形性膝関節症の患者には不適応である。
特願2006-549354 特願2019-52972 特願2012-515903 特願2009-547971 特願平6-16540 特願2000-404456 特願2005-318890 特願平11-231833 特願2004-8730 特願2010-146660 特願2012-147527 特願平10−173096
Dye SF et al:Conscious Neurosensory Mapping of the Internal Structures of the Human Knee Without Intraarticular Anesthesia. Am J Sports Med , 26 (6), 773-7 Nov-Dec 1998 Van Ginckel et al:Location of knee pain in medial knee osteoarthritis: patterns and associations with self-reported clinical symptoms . Osteoarthritis and Cartilage 24 (2016) 1135e1142
本発明は、以上のような従来の欠点に鑑み、膝関節伸展機構に対する牽引の過負荷を強力に減らし、歩行中にずれて落ちることがなく、多くの変形性膝関節症患者が適応となる、簡潔な構造の膝関節装具を提供することを目的としている。
大腿後面カフと下腿後面カフがあり、後方で連結バンドによりつながった膝継手をもつ内側と外側の金属支柱があり、2本の帯状ゴムが大腿後面カフの内外両端外側から起始し膝蓋骨パッド前面で交差し下腿後面カフの内外両端外側に停止して、装具の3点固定の原理によって膝関節伸展を補助できることを特徴とする。
請求項1に記載の装具において、2本の帯状ゴムの固定位置を変えることで膝伸展補助の強さと方向を調整できることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては以下に列挙する効果が得られる。
(1)大腿後面カフと下腿後面カフがあり、後方で連結バンドによりつながった膝継手をもつ内側と外側の金属支柱があり、2本の帯状ゴムが大腿後面カフの内外両端外側から起始し膝蓋骨部前面パッド上で交差し下腿後面カフの内外両端外側に停止して、装具の3点固定の原理によって膝関節伸展を補助できることを特徴とすることで、膝関節伸展機構に対する牽引の過負荷を強力に減らし、歩行中にずれて落ちることがなく、多くの変形性膝関節症患者が適応となる、簡潔な構造の膝関節装具を提供できる。
(2)また、2本の帯状ゴムの固定位置を変えることで膝伸展補助の強さと方向を調整できることを特徴とすることで、膝関節伸展機構に対する牽引の過負荷を強力に減らし、歩行中にずれて落ちることがなく、多くの変形性膝関節症患者が適応となる、簡潔な構造の膝関節装具を提供できる。
本発明を実施するための最良の形態の右下肢用の膝装具の正面図と装具を装着した状態を外側から見た側面図 装具の3点固定の原理を説明した図 従来の膝伸展補助装具が膝屈伸運動で下へ落ちやすいことを説明した図 従来の膝伸展補助装具の力学的機構の効率の悪さを説明した図 本発明を実施するための最良の形態の右下肢用膝装具において、内側帯状ゴム9、外側帯状ゴム10、膝蓋骨パッド11を省略し、後方の構造をわかりやすくした正面図と装着した状態を外側から見た側面図 本発明を実施するための最良の形態の右下肢用膝装具において大腿カフベルト12と下腿カフベルト13を巻いた状態の正面図と装着した状態を外側から見た側面図 本装具が、3点固定の原理によって膝関節を固定しているため、ずれ落ちにくいことを説明した図 本発明において内側金属支柱4、外側金属支柱5がない場合の問題点を示す図 本発明において両膝継手連結バンド8がない場合の問題点を示す図
以下、図面に示す発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
図1、図5、図6の本発明を実施するための最良の形態において、1は膝関節装具で、この膝関節装具1は、2の大腿後面カフ、3の下腿後面カフ、4の内側金属支柱、5の外側金属支柱、6の内側膝継手,7の外側膝継手、8の膝継手連結バンド、9の内側帯状ゴム、10の外側帯状ゴム、11の膝蓋骨パッド、12の大腿カフバンド、13の下腿カフバンドからなる。
大腿後面カフ2は大腿の中央付近の高さに位置し大腿後面の外周1/2を覆い、下腿後面カフ2は下腿中央付近の高さに位置し下腿後面の1/2を覆う。膝関節装具の多くは、大腿カフ、下腿カフを強く緊縛することで装具のずれを防止しているが、本発明ではそうした必要はなく、大腿カフ、下腿カフともに下肢の後面を覆えば十分である。膝関節伸展補助力を強くしたい場合は内側金属支柱4、外側金属支柱5を延長し、大腿後面カフ2をより大腿のより近位部へ、下腿後面カフ3を下腿のより遠位部に位置させる必要がある。
内側金属支柱4は下肢内側に位置し大腿後面カフ2の内側端から下に伸びて下腿後面カフ3の内側端まで達し、外側金属支柱5は下肢外側に位置し大腿後面カフ2の外内側端から下に伸びて下腿後面カフ3の外側端まで達する。
内側金属支柱4が膝関節内側を通過する位置に内側膝継手6があり、外側金属支柱5が膝関節外側を通過する位置に外側膝継手7がある。内側膝継手6、外側膝継手7には、膝関節屈伸の生理的な関節内運動に対応できるよう多軸膝継手やオフセット膝継手を用いる。
内側膝継手6と外側膝継手7は、膝継手連結バンド8によって継手の運動を制限しないようにして後方で連結される必要がある。
膝蓋骨パッド11は縫着またはホックボタン等により膝継手連結バンド8に固定される。
内側帯状ゴム9は大腿後面カフ2の内側端の外面から起始し膝蓋骨パッド11の前面を通過して下腿後面カフの外側端の外面に停止する。外側帯状ゴム10は大腿後面カフ2の外側端の外面から起始し膝蓋骨パッド11の前面を通過して下腿後面カフの内側端の外面に停止する。
内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10の、大腿後面カフ2の内側j外側端外側と下腿後面カフ3内側外側端外側との固定は面ファスナーでなされ、図6に示すように上から大腿カフベルト12と下腿カフベルト13を巻くことで固定が強固になる。
内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10は、膝伸展の状態でも牽引力が少し加わる状態に固定することで、膝伸展時の装具のずれを防ぐことができる。内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10は膝蓋骨パッド11の前で交差するが、面ファスナーにより膝蓋骨パッド11に固定される。固定される位置は患者の症状に応じて調整することが可能となる。また、膝蓋骨部前面パッド11を介して膝蓋骨部分を後方へ圧迫することで膝関節前面皮膚への負荷は少なくなる。
本装具は、膝伸展補助のために3点固定の原理を採用することで、簡潔なデザインでも、装着中にずれ落ちることがなく、強力な膝関節伸展補助が可能となっている。膝蓋骨前面にあるのは帯状ゴムのみであり、衣服の下で目立つことはなく、衣服を損傷することもない。側方の金属支柱により強力な伸展補助が可能となる。
本装具を装着した状態を図7左に示す。図7中のように装具の中で膝関節が屈曲すると、内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10は伸長されて大腿後面カフ2を下方へ、下腿後面カフ3を上方へ牽引する。牽引力のうち、大腿後面カフ2を前方に押す成分、下腿後面カフ3を前方に押す成分、内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10によって膝蓋骨を後方へ押す成分の3者が3点固定を形成し、膝関節伸展補助がなされる。この時内側膝継手6と外側膝継手7も屈曲し、内側金属支柱4と外側金属支柱5が大腿後面カフ2を上方へ下腿後面カフ3を下方へ押し返し、大腿後面カフ2は上方へ下腿後面カフ3は下方へずれる。
図7右のように膝関節が再び伸展する時、内側膝継手6と外側膝継手7も伸展され、内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10は大腿カフ2を下方へ、下腿カフ3を上方へ牽引することで両者はもとの位置へもどる。このため、膝関節の屈伸運動により装具がずれていくことはない。
内側金属支柱4と外側金属支柱5がない状態、例えばサポーターやスパッツのような形状で膝関節の強力な伸展補助は不可能である。図8に示すように、強力な牽引力で大腿後面カフ2と下腿後面カフ3を引っ張れば、上下のカフは近づいてしまい、膝関節の伸展補助はできない。従って、内側金属支柱4、外側金属支柱5は不可欠である。
同様に両膝継手連結バンド8がないと、図9のように内側膝継手6と外側膝継手7は内側帯状ゴム9と外側帯状ゴム10の収縮力によって屈曲させられ前方に突出する。これでは、大腿後面カフ2と下腿後面カフ3を押しかえすことができず、膝関節の伸展補助はできない。従って、膝継手連結バンド8は不可欠である。
以上本発明に関して、図面を参照しつつ説明したが、この実施形態に限定されるわけではない。本発明を実施するための他の形態について述べる。
本発明を実施するための形態の第1例においては、内側帯状ゴム9や外側帯状ゴム10は幅5cmの帯ゴムを2枚から3枚重ねて縫い合わせ使用したが、患者の下肢筋力に応じて、伸展補助の強さを調整することができる。膝の筋力が著しく低下している場合は更に少したわみのある状態で伸縮性のないアクリルテープなど縫着させると、膝折れ防止に役に立つ。また、振り出し時の膝屈曲に困難さを感じる場合は1枚の帯ゴムのみとすることもできる。
本発明を実施するための形態の第1例においては、内側帯状ゴム9や外側帯状ゴム10と、大腿後面カフ2や下腿後面カフ3との固定は面ファスナーによっており、大腿カフベルト12、下腿カフベルト13でこの固定を強化していた。これ以外の固定方法として、患者によって固定位置が一定している場合は、一部または全部を縫着する方法もある。
本発明を実施するための形態の第1例においては、大腿後面カフ2や下腿後面カフ3の素材には厚地の幅5cmのアクリル繊維100%を使用していた。これ以外の素材として、例えば他の形状の皮革、ゴム、プラスチック、カーボン樹脂、金属、適当に裁断した布、帯で作成することができる。
本発明を実施するための形態の第1例においては、大腿後面カフ3、下腿後面カフ4を内側金属支柱4と外側金属支柱5で連結させていた。これ以外の形状として、簡潔ではなくなるが、特許文献1のような膝を全周性に覆い内外の金属製膝継ぎ手をもつ膝関節装具を基盤とする方法もある。こうした装具において、大腿後面カフ3、下腿後面カフ4、膝継手連結バンド8に相当する部分を補強し、内側帯状ゴム9や外側帯状ゴム10、膝蓋骨パッド11を追加すれば、本発明の目的を達成できる。
本発明を実施するための形態の第1例においては、内側帯状ゴム9や外側帯状ゴム10が膝蓋骨部前面パッド10の上で交差する構造であった。この3者を合体させたデザインや、膝蓋骨からずれないように膝蓋骨パッド10を立体的に形成したり、装着を容易するための様々な工夫を追加することができる。
本発明を実施するための形態の第1例においては、変形性膝関節症や、オスグット・シュラッター病、ジャンパーズ・ニーの患者への使用を想定しているが、脳卒中片麻痺患者において、膝関節の支持性が不安定な短下肢装具装着患者の機能改善のために用いてもよい。このために下腿後面カフ3のデザインの変更や、内側帯状ゴム9、外側帯状ゴム10には、膝折れの危険防止のためのストッパーをアクリルテープで付加することも可能である。
1・・・膝関節伸展補助装具
2・・・大腿後面カフ
3・・・下腿後面カフ
4・・・内側金属支柱
5・・・外側金属支柱
6・・・内側膝継手
7・・・外側膝継手
8・・・膝継手連結バンド
9・・・内側帯状ゴム
10・・・外側帯状ゴム
11・・・膝蓋骨パッド
12・・・大腿カフベルト
13・・・下腿カフベルト

Claims (2)

  1. 大腿後面カフと下腿後面カフがあり、後方で連結バンドによりつながった膝継手をもつ内側と外側の金属支柱があり、2本の帯状ゴムが大腿後面カフの内外両端外側から起始し膝蓋骨パッド前面で交差し下腿後面カフの内外両端外側に停止して、装具の3点固定の原理によって膝関節伸展を補助できる膝関節装具。
  2. 請求項1に記載の装具において、2本の帯状ゴムの固定位置を変えることで膝伸展補助の強さと方向を調整できる膝関節装具。
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