JP2021183745A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】口からの息が鼻に多く吸い込まれることなどを適切に防止し、花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状を効果的に緩和するのに役立つマスクを提供する。【解決手段】マスクMは、マスク本体部1の裏面側の突起部Pを構成する部材として、補助部材3を備えており、この補助部材3は、マスク本体部1が所定の曲げ状態にあるときに、その前側縁部30はマスク本体部1の裏面に接した平面視略ヘ字状または略円弧状となり、マスク本体部1の横幅方向中心を挟んで横幅方向に離間した左右一対の後端部30bが形成され、後側縁部31は、一対の後端部30bの相互間に位置して横幅方向に延びる構成とされており、後側縁部31を、使用者の鼻下部に当接または接近させることにより、マスク本体部1の裏面側領域を、使用者の鼻を覆う領域と、口を覆う領域とに仕切ることが可能とされている。【選択図】 図10

Description

本発明は、花粉症対策などに好適なマスクに関する。
マスクの具体例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載のマスクにおいては、使用者の口、鼻およびこれらの周辺部を覆うためのマスク本体部の裏面側に、吸水部材を重ね、かつこの吸水部材には、使用者の鼻下部に対向配置させるための突起部が設けられている。
マスクの使用者に花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状がある場合、使用者の鼻孔(外鼻孔)から鼻水が垂れる場合が多いが、前記したマスクによれば、鼻孔から垂れた鼻水を吸水部材に吸水させることが可能である。したがって、使用者はマスクを外して鼻をかむ必要がなくなり、便利である。また、マスク本体部の裏面側に設けられている突起部を、使用者の鼻下部に対向させて、鼻孔の下側に配置させておけば、この突起部上に鼻水が垂れることとなり、この突起部を利用して多くの鼻水を吸水部材に吸収させることが可能である。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき余地があった。
すなわち、花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状がある場合、鼻腔や副鼻腔が温まらないようにすることが望まれる。その理由は、花粉症などのアレルギ性鼻炎は、花粉などのアレルギ源を異物とみなした上での人体の免疫機能の過剰反応であり、その際には血管が拡がり、この血管から水分などが染み出して鼻腔内の粘膜が腫れ上がるといった症状を引き起こすものであるため、このような症状を適切に緩和するには、鼻腔または副鼻腔の温度が過度に高くならないようにすることが好ましいと考えられるからである。
これに対し、口、鼻およびこれらの周辺部がマスクによって覆われた状態において、このマスクの使用者が呼吸を行なった場合、口から吐き出された温かい息の多くは、鼻に吸い込まれる。このため、鼻腔や副鼻腔は、温められ易くなる。
特許文献1に記載のマスクによれば、マスク本体部の裏面側に設けられた突起部を、マスクの使用者の鼻下部に対向配置させることにより、口と鼻との間を仕切ることは可能である。しかしながら、前記突起部は、本来的には、鼻孔から流れ出る鼻水を受けるための部位であり、図16(a)に模式的に示すように、マスク本体部1eの裏面側に突設された突起部Peは、平面視略矩形状の部位に過ぎない。このため、マスクの使用者の顔面にマスク本体部1eを沿わせるべく、同図(b)に示すように、マスク本体部1eを屈曲または湾曲させた場合に、マスク本体部1eの裏面側においては、突起部Peの左右両側に大きな隙間Saが生じる。
その結果、特許文献1においては、マスクの使用者の口から吐き出された息の多くは、前記した隙間Saを通過して鼻に吸い込まれ、この息によって鼻腔や副鼻腔が温まる虞がある。これでは、使用者に花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状がある場合に、この症状を適切に緩和することは難しくなる。
特開2019−39101号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、使用者の口から吐き出された息が鼻に多く吸い込まれることなどを適切に防止し、花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状を効果的に緩和するのに役立つマスクを提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供されるマスクは、シート状部材を用いて構成され、かつ左右横幅方向の中央寄り領域が両端寄り領域よりも前方に位置するように屈曲または湾曲した曲げ状態に形成されており、または形成可能であり、使用者の口、鼻およびこれらの周辺部を覆うのに用いられるマスク本体部と、このマスク本体部の裏面側に設けられた突起部と、を備えている、マスクであって、前記突起部を構成する部材として、前側縁部および後側縁部を有し、かつ前記マスク本体部に接続された補助部材を、備えており、この補助部材は、前記マスク本体部が前記曲げ状態にあるときに、前記前側縁部は、前記マスク本体部の裏面に接した平面視略ヘ字状または略円弧状となり、前記前側縁部の後端部として、前記マスク本体部の横幅方向中心を挟んで前記横幅方向に離間した左右一対の後端部が形成されるとともに、前記後側縁部は、前記一対の後端部の相互間に位置して前記横幅方向に延びる構成とされており、前記後側縁部を、前記使用者の鼻下部に当接または接近させることにより、前記マスク本体部の裏面側領域を、前記使用者の鼻を覆う領域と、口を覆う領域とに、前記補助部材を介して仕切ることが可能とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、使用者が前記マスクを用いて口、鼻およびこれらの周辺部を覆う場合、マスク本体部は、横幅方向の中央寄り領域が両端寄り領域よりも前方に位置する前側凸状に屈曲または湾曲し、かつ中央寄り領域の裏面側に凹状空間部が形成される曲げ形状とされるが、この状態において、補助部材の後側縁部を使用者の鼻下部に当接または接近させることにより、マスク本体部の裏面側の凹状空間部を上下に仕切ることができる。ここで、凹状空間部のうち、補助部材(突起部)よりも上側の領域に使用者の鼻が存在し、かつその下側の領域に使用者の口が存在する。このため、使用者の口から吐き出された息が、鼻孔に吸い込まれることは、前記補助部材により阻止される。特許文献1とは異なり、本発明においては、補助部材(突起部)の左右両側に大きな隙間は生じておらず、口から吐き出された息が前記隙間を通過して鼻孔に吸い込まれることはない。このようなことから、本発明によれば、使用者の口から吐き出された息によって鼻腔や副鼻腔が温められることを適切に防止することが可能となり、花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状を効果的に緩和するのに役立つ。
また、本発明によれば、マスクの使用者が、自分の口臭を気にならなくなる効果も得られる。さらに、マスク本体部の口の周辺部などを通過した微粒子が、鼻に吸い込まれることも適切に抑制される。
その他、本発明によれば、口から吐き出された息が、補助部材(突起部)よりも上方に上昇し難くなるため、マスクの使用者が着用しているメガネが、前記の息によって曇り難くなる効果も得られる。
本発明において、好ましくは、前記補助部材の前記後側縁部には、上下高さ方向に起立し、かつ前記使用者の鼻下部に対面接触させることが可能な起立片部が設けられている。
このような構成によれば、補助部材を利用して、マスク本体部の裏面側の凹状空間部を上下に仕切る場合において、後側縁部をマスクの使用者の鼻下部に接触させる際に、起立片部を鼻下部に面接触させることが可能となる。したがって、使用者の鼻下部と起立片部との間に隙間を生じ難くし、口から吐き出された息が鼻に吸い込まれることを一層適切に
防止することができる。また、起立片部を鼻下部に面接触させるようにすれば、フィット感が得られ、マスクの使用者に違和感、あるいは不快感を生じ難くすることもできる。
本発明において、好ましくは、前記マスク本体部および前記補助部材は、可撓性を有しており、前記マスク本体部のうち、前記補助部材の前記前側縁部が接続された箇所、またはその近傍には、前記前側縁部に沿って延び、かつ曲げ変形が可能な形状保持材が取付けられている。
このような構成によれば、前記形状保持材を曲げることにより、マスク本体部と前側縁部との接続箇所やその近傍部分を、所望の状態に変形させ、たとえばマスクの使用者の鼻の外面に適切にフィットさせることが可能となる。また、補助部材の後側縁部の位置調整などを図り、その位置を安定させることも可能となる。
本発明において、好ましくは、前記マスク本体部の下縁部、および/または左右両側縁部には、曲げ変形が可能な追加の形状保持材が取付けられており、この追加の形状保持材を利用することにより、前記マスクの使用時において、前記マスク本体部の下縁部、および/または左右両側縁部の裏面側に形成される空間部領域を外部に連通させる隙間を形成することが可能とされている。
このような構成によれば、マスクの使用者の口から吐き出される息を、追加の形状保持材を利用してマスク本体部の下縁部、および/または左右両側縁部の裏面側に形成される隙間を介してマスクの外部に排出させることができる。その結果、前記使用者の息が、マスク本体部の裏面側において上側に進行し、マスク本体部の上縁部からその上方に抜けることは防止または抑制されることとなる。これは、マスクの使用者がメガネを掛けている場合において、このメガネの曇り防止を徹底して図るのに役立つ。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係るマスクの一例を示す正面図である。 図1に示すマスクの背面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 図2のV−V断面図である。 図1に示すマスクの背面斜視図である。 図6の分解背面斜視図である。 (a)〜(c)は、図7に示された補助部材の作製工程の例を示す斜視図である。 図1に示すマスクの使用状態の例を示す正面図である。 図9の側面断面図である。 本発明の他の例を示す要部平面断面図である。 本発明の他の例を示す正面図である。 図12の側面断面図である。 本発明の他の例を示す正面説明図である。 図14の側面断面図である。 (a),(b)は、従来技術の一例を模式的に示す平面断面説明図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図6に示すマスクMは、マスク本体部1、その左右両側に一体的に繋がって形成された一対の耳掛け部2、補助部材3、および芯材としての第1ないし第3の形状保持材4A〜4Cを備えている。
詳細については、図9および図10を参照して後述するが、補助部材3によりマスク本体部1の裏面側からマスクMの使用者(以下、マスク使用者と適宜簡略)の鼻下部に対向させるための突起部Pが構成されている。マスク本体部1の中央寄り領域の裏面側には、凹状の空間部Sが形成されているが、この空間部Sは、突起部Pとしての補助部材3によって上下に仕切られている。
マスク本体部1は、マスク使用者の口、鼻およびこれらの周辺部を覆うための部位であって、たとえばウレタン樹脂製などの樹脂製であり、通気性および可撓性を備え、好ましくは、適度な伸縮性をさらに備えている。勿論、これに限定されず、布製などの他の材質とすることができる。耳掛け部2は、マスク使用者の耳介を通すための開口部20が形成された部位である。この耳掛け部2は、マスク本体部1と一体的に形成されていなくてもよく、マスク本体部1とは別体の紐やベルトなどを用いて構成することもできる。
好ましくは、マスク本体部1は、外部から力を加えられていない自然状態において、次に述べるような立体的な形状が保持されるように形成されている。
すなわち、図3および図4によく表れているように、マスク本体部1は、自然状態において、マスク本体部1の左右横幅方向の中央寄り領域が、両端寄り領域よりも前方に位置する前側凸状に屈曲または湾曲した曲げ形状に形成されている。このことにより、マスク本体部1の裏面側には、空間部Sが形成されている。ただし、マスク本体部1は、可撓性を有する素材により形成されており、その形状を適宜変更させることができる。
本実施形態において、マスク本体部1および耳掛け部2の全体は、左右対称の2枚のシート材1a,1bを接合することにより構成されている。この接合は、たとえば縫い糸6bを利用して2枚のシート1a,1bの一端部どうしを縫着(縫い付け)することにより図られているが、本発明はこれに限定されない。マスク本体部1および耳掛け部2の全体を、たとえば1枚のシート材によって構成することもできる。
第1の形状保持材4Aは、マスク本体部1の上縁部付近を、マスク使用者の鼻の外面にフィットさせるためのものであり、たとえばマスク本体部1の上縁部に沿って延びる金属製の帯板またはワイヤなどからなる。
ここで、「形状保持材」とは、マスク使用者が所望の部位を適当な角度で曲げ、かつその後に手を離してもその曲げた形状が保持される部材であり、その具体的な材質は限定されない。この点は、後述する他の形状保持材4B〜4Fについても同様である。形状保持材としては、たとえば衣服類や服飾品における芯材として用いられるボーンと称される部材を用いることも可能である。
第1の形状保持材4Aは、たとえば図7に示すように、マスク本体部1と、その裏面側に接合される押さえ部材5Aとの相互間に挟まれた状態でマスク本体部1に取付けられている。押さえ部材5Aは、たとえばマスク本体部1と同材質のシート材であり、マスク本体部1への接合は、縫い糸6aを利用した縫着により図られている。
第1の形状保持材4Aは、既述したように、その長手方向の各部をマスクMの前後方向に任意に曲げることが可能であり、このことにより、マスク本体部1の上縁部を、マスク使用者の鼻の外面に対応した形状に設定し、フィットさせることができる。これは、メガネの曇り防止にも役立つ。
第2の形状保持材4Bは、マスク本体部1の横幅方向の中央寄り領域を所望の形状に設定し、かつ保持させるためのものであり、第1の形状保持材4Aと同様に、金属製の帯状板またはワイヤなどからなる。この第2の形状保持材4Bは、図6によく表れているように、マスク本体部1の下端部から上向きに一連に延び、その上端部は、たとえば後述する第3の形状保持材4Cの付近に位置するようにマスク本体部1に取付けられている。この取付けは、既述した2枚のシート材1a,1bの接合箇所に、第2の形状保持材4Bを挟み込むことにより図られている。
第2の形状保持材4Bの上下高さ方向の各部は、マスクMの前後方向に任意に曲げることが可能である。このことにより、マスク本体部1の中央寄り領域を所望の形状に設定し、たとえばマスク使用者の鼻や口が、マスク本体部1の中央寄り領域によって強く圧迫される不具合を生じないようにすることができる。
補助部材3は、マスク本体部1の裏面側に形成される空間部Sを仕切り、後述するように、マスク使用者の口および鼻をそれぞれ個別に覆う上下2つの領域に区画するための部材である。この補助部材3は、たとえばマスク本体部1と同材質のシート材(可撓性、柔軟性をもつシート材)を用いて構成され、マスク本体部1の裏面の上下高さ方向途中箇所に取付けられている。
図4に示すように、マスク本体部1が、その裏面側に空間部Sを形成する所定の曲げ形状に設定されている場合、補助部材3は、平面視における全体形状が略三角形状であり、マスク本体部1の裏面側に接続される左右一対の前側縁部30と、これら一対の前側縁部30の後端部30bどうしを繋ぐ後側縁部31とを有する構成とされている(図5〜図7も参照)。前側縁部30および後側縁部31には、これらの長手方向に延び、かつ上向きに起立した前側および後側の起立片部32a,32bが連設されている。
図8(a)は、補助部材3を作製するためのシート材1cの一例を示す。同図における仮想線La,Lbは、平面視略三角形状であり、補助部材3の既述した前側縁部30および後側縁部31に対応している。同図(b)に示すように、シート材1cを仮想線Laの位置で曲げると、その曲げ部(エッジ部)が前側縁部30となり、前側の起立片部32aが形成される。同様にして、同図(c)に示すように、シート材1cを仮想線Lbの位置でさらに曲げると、その曲げ部(エッジ部)が後側縁部31となり、後側の起立片部32bが形成される。
補助部材3は、図4に示すように、一対の前側縁部30が平面視略ヘ字状であって、左右一対の後端部30bどうしがマスク本体部1の横幅方向中心CLを挟んで互いに離間した配置となるように、マスク本体部1に取付けられている。この取付け手段として、補助部材3の前側の起立片部32aをマスク本体部1に、縫い糸6cを用いて縫着する手段が採用されている。
ここで、前側の起立片部32aとマスク本体部1との相互間には、第3の形状保持材4Cが挟み込まれている。この第3の形状保持材4Cは、補助部材3の前側縁部30に沿って延びる芯材であり、本発明でいう「形状保持材」の一例に相当する。第3の形状保持材4Cは、既述した第1および第2の形状保持材4A,4Bと同様に、たとえば金属製の帯板またはワイヤなどの形状保持材である。
補助部材3の後側の起立片部32bの左右両端部は、縫い糸6dを介して前側の起立片部32aの後端部に縫着されており、このことにより、後側の起立片部32bが上向きに起立している状態が維持されている。補助部材3の後側縁部31は、マスク本体部1の裏面側において、前側縁部30の一対の後端部30bの付近どうしを橋渡しするようにマスクMの横幅方向に延びている。
図4においては、後側縁部31が横幅方向に直線状に延びている状態に示されているが、補助部材3は可撓性・柔軟性を有するシート材からなるため、後側縁部31、およびこれに繋がった後側の起立片部32bは、使用者の鼻下部の表面に沿わせるように湾曲した形状に設定することが可能である。このように、形状に融通性をもたせることができる点は、補助部材3の他の部位も同様である。
次に、前記したマスクMの使用例ならびに作用について説明する。
図9および図10は、マスクMの使用状態の一例を示している。この使用状態において、マスク使用者の口、鼻、およびこれらの周辺部は、マスク本体部1によって覆われており、マスク使用者の呼吸は、好ましくは腹式呼吸とされる。補助部材3の後側縁部31は、マスク使用者の鼻下部に対向接触するように設定されている。このことにより、マスク本体部1の裏面側の空間部Sは、鼻が位置する部分と、口が位置する部分とに区分される。したがって、口から吐き出された息が、鼻に吸い込まれることを、補助部材3によって抑制する作用が得られる。
本実施形態のマスクMによれば、図16の従来技術における隙間Saに相当する部位は、発生せず、マスク本体部1の裏面側の鼻が位置する部分と、口が位置する部分とは、補助部材3によって気密性の高い状態に仕切られる。したがって、口から吐き出された息の多くが鼻に吸い込まれることは適切に防止される。花粉症などのアレルギ性鼻炎の症状がある場合、この症状を緩和するには、腹式呼吸時において、口から吐き出された温かい息が鼻に吸い込まれないようにすることが望ましいが、本実施形態によれば、そのようなことを適切に実現することが可能である。
また、口臭が気にならないようにする効果、およびマスク本体部1の裏面側の口の周辺部などに外部から進入した微粒子が、その後鼻に吸い込まれることを抑制する効果なども得られる。
補助部材3の後側縁部31を、マスク使用者の鼻下部に対向接触させる場合、後側の起立片部32bを鼻下部に面接触させることができる。したがって、マスク使用者の鼻下部と、後側の起立片部32bとの間に隙間を生じ難くし、気密性をより高めることが可能である。また、起立片部32bを鼻下部に面接触させるようにすれば、その当たりを柔らかくし、フィット感を良くする効果も得られる。
第3の形状保持材4Cを適宜変形させることにより、補助部材3の前側縁部30の設定状態を変更し、マスク本体部1と前側縁部30との接続箇所やその近傍部分を、マスク使用者の鼻の外面にフィットさせ、その状態を安定させることが可能である。また、第3の形状保持材4Cを変形させることにより、補助部材3の後側縁部31の位置を適切な位置に設定し、かつその位置に安定させることも可能となる。
その他、本実施形態のマスクMによれば、マスク使用者が吐き出した息が、マスクMの上方に抜けることは、第1および第3の形状保持材4A,4Cが設けられている箇所において防止することが可能である。したがって、マスク使用者がメガネを装着している場合に、このメガネが前記した息によって曇らないようにすることもできる。一方、マスク本体部1が、自然状態において立体的に形成されており、しかも第2の形状保持材4Bを利用して、マスク使用者の口や鼻孔とマスク本体部1との相互間距離などを所定以上に確保することが可能である。したがって、マスク使用者に息苦しさを生じさせないようにすることもできる。
図11〜図15は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付すこととし、重複説
明は省略する。
図11に示すマスクMaは、その使用時に、マスク本体部1は、平面断面視略円弧状に湾曲した形態とされるように構成されている。これに対応し、補助部材3は、その全体形状が平面視略弓形状であり、略円弧状の前側縁部30と、直線状の後側縁部31とを有している。本実施形態においても、前記実施形態と同様な作用を得ることが可能である。
図12および図13に示すマスクMbにおいては、マスク本体部1の下縁部の裏面に形状保持材4Dが設けられ、また左右両側縁部の裏面にも、一対の形状保持材4Eが設けられている。
これらの形状保持材4D,4Eは、本発明でいう「追加の形状保持材」の具体例に相当し、既述した形状保持材4A〜4Cと同様に、金属製の帯板あるいはワイヤなどからなり、マスク本体部1とこれに接合された押さえ部材5D,5Eとの間に挟み込まれている。好ましくは、形状保持材4Dは、マスク本体部1の下縁部に沿って延びている。また、左右一対の形状保持材4Eは、マスク本体部1の側縁部(開口部20の前側縁部に相当)に沿って延びている。
形状保持材4D,4Eは、マスクMbの使用時において、マスク本体部1の下縁部、および左右両側縁部の裏面側に形成される空間部Sを外部に連通させるための隙間C1,C2(通気用の隙間)を形成可能とする部材である。すなわち、形状保持材4Dの一部分を、マスク使用者の顔面に当接させつつ、他の一部分を、顔面から浮かせるように、形状保持材4Dを曲げることにより、マスク本体部1と顔面との相互間に、通気用の隙間C1を積極的に形成することが可能である。形状保持材4Eについても同様にして、隙間C2を形成することが可能である。
このような隙間C1,C2を形成すれば、マスク使用者の口から吐き出された息は、前記した隙間C1,C2を通過してマスクMbの裏面側からその外部に排出される。したがって、マスク使用者の息が、鼻に吸い込まれることは一層確実に防止できることに加え、マスク本体部1の上縁部からその上側に前記の息が進行することの防止も図られる。その結果、マスク使用時のメガネが曇ることをより徹底して防止することができる利点が得られる。
形状保持材4D,4Eは、前記したように通気用の隙間C1,C2を形成するのに利用されるだけではなく、たとえばマスク本体部1の下縁部や左右両側縁部を、前記した場合とは反対に、マスク使用者の顔面にフィットさせるのにも利用することができる。
図14および図15に示すマスクMcは、補助部材3の後側の起立片部32bに重ねられた形状保持材4Fを備えている。この形状保持材4Fは、先に述べた形状保持材4A〜4Eと同様な機能を備えたものであって、後側の起立片部32bと同様に、左右横幅方向に延びている。図面では省略しているが、好ましくは、後側の起立片部32bは、形状保持材4Fを包み込む2つ折り状とされ、形状保持材4Fがマスク本体部1の外面に露出しないように構成されている。
本実施形態によれば、形状保持材4Fを利用して、後側の起立片部32bの形状(湾曲度合いなど)を適宜に調整することができるため、この起立片部32bを使用者の鼻下部に適切に沿わせ、フィット感をよくすることが可能である。また、起立片部32bと使用者の鼻下部との間に隙間があると、口から吐き出された息がその隙間を通過して鼻に吸い込まれる虞があるが、本実施形態によれば、そのような虞をより生じ難くすることができる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るマスクの各部の具体
的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
マスク本体部は、マスク使用者の顔面に装着されていない状態(自然状態)において、屈曲または湾曲した所定の曲げ形状(立体形状)に形成されているか否かは問わない。たとえば、マスク本体部は、マスク使用者に装着されていない自然状態においては、平面状であり、かつマスク使用時においては、マスク使用者の顔面形状に対応して屈曲または湾曲し、所定の曲げ状態となるものであってもよいことは勿論である。
補助部材は、可撓性を有し、適度な柔軟性、融通性を有していることが望ましいが、これに限定されず、余り柔軟性のない材質など、種々の材質とすることが可能である。補助部材の後側縁部には、起立片部を設けることが好ましいが、起立片部が設けられておらず、細幅な後側縁部をマスク使用者の鼻下部に接触または接近させる構成とすることもできる。
マスク本体部は、シート状部材により構成されていればよく、その具体的な材質は、樹脂製、不織布製、布製などの種類を問わない。また、マスク本体部を構成するシートが単層、複数層のいずれであるかも問わない。
上述の実施形態においては、補助部材をマスク本体部に接続する手段として、縫い糸を利用した縫着手段を採用しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、接着剤などを用いるなど、他の手段を採用してもよい。この点は、形状保持材(追加の形状保持材も含む)をマスク本体部に取付ける手段についても同様である。
M,Ma,Mb マスク
P 突起部
1 マスク本体部
3 補助部材
30 前側縁部
30b 後端部(前側縁部の)
31 後側縁部
32b 後側の起立片部(起立片部)
4C 第3の形状保持材(形状保持材)
4D,4E 形状保持材(追加の形状保持材)

Claims (4)

  1. シート状部材を用いて構成され、かつ左右横幅方向の中央寄り領域が両端寄り領域よりも前方に位置するように屈曲または湾曲した曲げ状態に形成されており、または形成可能であり、使用者の口、鼻およびこれらの周辺部を覆うのに用いられるマスク本体部と、
    このマスク本体部の裏面側に設けられた突起部と、
    を備えている、マスクであって、
    前記突起部を構成する部材として、前側縁部および後側縁部を有し、かつ前記マスク本体部に接続された補助部材を、備えており、
    この補助部材は、前記マスク本体部が前記曲げ状態にあるときに、前記前側縁部は、前記マスク本体部の裏面に接した平面視略ヘ字状または略円弧状となり、前記前側縁部の後端部として、前記マスク本体部の横幅方向中心を挟んで前記横幅方向に離間した左右一対の後端部が形成されるとともに、前記後側縁部は、前記一対の後端部の相互間に位置して前記横幅方向に延びる構成とされており、
    前記後側縁部を、前記使用者の鼻下部に当接または接近させることにより、前記マスク本体部の裏面側領域を、前記使用者の鼻を覆う領域と、口を覆う領域とに、前記補助部材を介して仕切ることが可能とされていることを特徴とする、マスク。
  2. 請求項1に記載のマスクであって、
    前記補助部材の前記後側縁部には、上下高さ方向に起立し、かつ前記使用者の鼻下部に対面接触させることが可能な起立片部が設けられている、マスク。
  3. 請求項1または2に記載のマスクであって、
    前記マスク本体部および前記補助部材は、可撓性を有しており、
    前記マスク本体部のうち、前記補助部材の前記前側縁部が接続された箇所、またはその近傍には、前記前側縁部に沿って延び、かつ曲げ変形が可能な形状保持材が取付けられている、マスク。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のマスクであって、
    前記マスク本体部の下縁部、および/または左右両側縁部には、曲げ変形が可能な追加の形状保持材が取付けられており、
    この追加の形状保持材を利用することにより、前記マスクの使用時において、前記マスク本体部の下縁部、および/または左右両側縁部の裏面側に形成される空間部領域を外部に連通させる隙間を形成することが可能とされている、マスク。
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