JP2021182950A - 情報処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】医療用器具の故障の検出または予測を容易に行うことができるようにする。【解決手段】医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態を評価する。例えば、医療用器具の状態を評価し、その医療用器具の故障を検出したり、医療用器具の状態を評価し、その医療用器具の故障を予測したりする。本開示は、例えば、情報処理装置、画像処理装置、制御装置、医療支援装置、医療用器具状態評価装置、情報処理システム、情報処理方法、またはプログラム等に適用することができる。【選択図】図1

Description

本開示は、情報処理装置および方法に関し、特に、医療用器具の故障の検出または予測を容易に行うことができるようにした情報処理装置および方法に関する。
従来、例えば手術室等の医療の現場において、術者の作業を支援するシステムとして様々なシステムが考えられた(例えば、特許文献1参照)。例えば特許文献1においては、内視鏡手術において内視鏡視野内だけでなく視野外も監視し、異常発生を検知するシステムが開示されている。
ところで、近年の手術や解剖等においては、多様な医療用器具が用いられている。特に、例えば電気メス、電気ドリル、内視鏡等、電力を利用して駆動する医療用器具も多く利用されている。このような医療用器具が故障すると手術等に影響を及ぼすおそれがあるため、高頻度の点検(故障検出作業)が必要である。特に、電気メスのメス先電極や電気ドリルのドリルビット等は、一般的に、作業時に接触が多くまた駆動するため、耐久性は高くなく、消耗品として短期間での交換が求められる。
特開2016−182228号公報
しかしながら、従来の場合、これらの医療用器具の状態は、ユーザ等の目視により1つ1つ確認するしかなく、故障検出のために煩雑な作業が必要であった。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、医療用器具の故障の検出または予測を容易に行うことができるようにするものである。
本技術の一側面の情報処理装置は、医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する評価部を備える情報処理装置である。
本技術の一側面の情報処理方法は、医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する情報処理方法である。
本技術の一側面の情報処理装置および方法においては、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態が評価される。
本開示によれば、情報を処理することができる。特に、医療用器具の故障の検出または予測を容易に行うことができる。
医療用器具状態評価装置の主な構成例を示すブロック図である。 医療用器具状態評価処理の主な流れを説明するフローチャートである。 医療用器具状態評価システムの主な構成例を示すブロック図である。 医療用器具検査装置の主な構成例を示すブロック図である。 医療用器具検査装置の主な構成例を示すブロック図である。 電気メスの検出音の波形例を示す図である。 電気ドリルの検出音の波形例を示す図である。 音検出処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 出力処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 医療用器具評価サーバの主な構成例を示すブロック図である。 評価処理の主な流れの他の例を説明するフローチャートである。 状態評価部の主な構成例を示すブロック図である。 状態評価処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 状態評価部の主な構成例を示すブロック図である。 状態評価処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 状態評価部の主な構成例を示すブロック図である。 状態評価処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 医療用器具検査装置の主な構成例を示すブロック図である。 音検出処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 評価処理の主な流れの他の例を説明するフローチャートである。 手術室システムの全体構成を概略的に示す図である。 集中操作パネルにおける操作画面の表示例を示す図である。 手術室システムが適用された手術の様子の一例を示す図である。 図23に示すカメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 電気メスおよび電気ドリルの主な構成例を示す図である。 音検出部の設置例を説明する図である。 CCUの主な構成例を示すブロック図である。 音検出処理の主な流れの例を説明するフローチャートである。 状態評価結果の出力の様子の例を示すブロック図である。 状態評価結果の出力の様子の例を示すブロック図である。 コンピュータの主な構成例を示すブロック図である。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.医療用器具の故障検出
2.第1の実施の形態(医療用器具状態評価装置)
3.第2の実施の形態(医療用器具状態評価システム)
4.第3の実施の形態(手術室システム)
5.付記
<1.医療用器具の故障検出>
従来、例えば手術室等の医療の現場において、術者の作業を支援するシステムとして様々なシステムが考えられた。例えば特許文献1においては、内視鏡手術において内視鏡視野内だけでなく視野外も監視し、異常発生を検知するシステムが開示されている。
ところで、近年の手術や解剖等においては、多様な医療用器具が用いられている。特に、例えば電気メス、電気ドリル、内視鏡等、電力を利用して駆動する医療用器具も多く利用されている。このような医療用器具が故障すると手術等に影響を及ぼすおそれがあるため、高頻度の点検(故障検出作業)が必要である。特に、電気メスのメス先電極や電気ドリルのドリルビット等は、一般的に、作業時に接触が多くまた駆動するため、耐久性は高くなく、消耗品として短期間での交換が求められる。
しかしながら、従来の場合、これらの医療用器具の状態は、ユーザ等の目視により1つ1つ確認するしかなく、故障検出のために煩雑な作業が必要であった。また、目視では確認することができない事象は見逃してしまうおそれがあり、故障発生の要因となるおそれがあった。
さらに、目視では、将来発生する故障の予測は困難であった。例えば、事前や事後の点検の際には目視では発見できない異常が要因となり医療行為中に故障が発生することが考えられる。医療に用いられる医療用器具は、作業中に故障が発生すると、医療行為(手術や解剖等の作業)に支障をきたすおそれがあり、そのような事態の発生を抑制することが求められている。また、医療行為中も故障検出を行うことができれば早期の対処が可能になるが、目視ではそのような故障検出は困難であった。
<2.第1の実施の形態>
<医療用器具状態評価装置>
そこで、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態を評価するようにする。例えば、情報処理装置において、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態を評価する評価部を備えるようにする。このようにすることにより、医療用器具の状態をより容易に把握することができる。
図1は、本技術を適用した情報処理装置の一態様である医療用器具状態評価装置の主な構成の一例を示すブロック図である。図1に示される医療用器具状態評価装置100は、医療用器具の状態を評価する装置である。
図1に示されるように、医療用器具状態評価装置100は、医療用器具情報取得部101、医療用器具状態評価部102、および医療用器具状態情報出力部103を有する。
医療用器具情報取得部101は、医療用器具により発生された音の音信号を医療用器具に関する情報として取得し、その取得した情報を医療用器具状態評価部102に供給する。
医療用器具状態評価部102は、医療用器具情報取得部101から供給される医療用器具に関する情報(音信号等)に基づいて、その医療用器具の状態を評価し、その評価結果を示す医療用器具の状態に関する情報を生成し、それを医療用器具状態情報出力部103に供給する。
医療用器具状態情報出力部103は、医療用器具状態評価部102から供給される医療用器具の状態に関する情報を取得し、それを例えば画像や音声等として出力デバイスより出力する。
このようにすることにより、医療用器具状態評価装置100は、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態を容易に評価することができる。
<医療用器具状態評価処理の流れ>
次に、図2のフローチャートを参照して、図1の医療用器具状態評価装置100により実行される医療用器具状態評価処理の流れの例を説明する。
医療用器具状態評価処理が開始されると、医療用器具状態評価装置100の医療用器具情報取得部101は、ステップS101において、医療用器具に関する情報(音信号等)を取得する。
ステップS102において、医療用器具状態評価部102は、ステップS101において取得された医療用器具に関する情報に基づいて、その医療用器具の状態を評価する。
ステップS103において、医療用器具状態情報出力部103は、ステップS102において得られた医療用器具の状態の評価結果を示す医療用器具の状態に関する情報を、例えば画像や音声等として、出力する。
ステップS103の処理が終了すると医療用器具状態評価処理が終了する。
このように各ステップの処理を実行することにより、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態を容易に評価することができる。
<3.第2の実施の形態>
<医療用器具状態評価システム>
以上のような医療用器具の状態評価は、任意の目的に利用することができる。例えば、医療用器具の状態を評価し、その医療用器具の故障を検出するようにしてもよい。このようにすることにより、医療用器具の故障をより容易に検出することができる。また、例えば、医療用器具の状態を評価し、その医療用器具の故障を予測するようにしてもよい。このようにすることにより、医療用器具に将来発生する故障をより容易に予測することができる。
例えば、手術や解剖等の医療行為の事前・事後において、医療用器具の点検(故障の検出等)が行われる。例えば、看護師や臨床工学士等の点検者は、手術室内やME室(器具室)において、手術や解剖等の医療行為の事前に、その医療行為に使用する医療用器具(例えば電気メスや電気ドリル等)の点検を行う。また、例えば、点検者は、手術室内やME室(器具室)において、手術や解剖等の医療行為の事後、その医療行為において使用した医療用器具を洗浄後に、その医療用器具の点検を行う。
医療行為中に医療用器具が故障したり破損したりすると、医療行為の正確性、安全性、効率性等に悪影響を及ぼすおそれがある。その為、医療行為中において医療用器具の故障や破損が発生しないように、医療行為の事前や事後において、上述のような点検が行われる。
このような医療用器具の点検(故障の検出等)において、本技術を適用するようにしてもよい。図3は、本技術を適用した情報処理システムの一態様である医療用器具状態評価システムの主な構成の一例を示すブロック図である。図3に示される医療用器具状態評価システム120は、上述のような、医療行為の事前または事後の点検に用いられるシステムであり、医療用器具の状態を評価し、故障の検出や予測を行うシステムである。医療用器具状態評価システム120は、点検対象の医療用器具である評価対象器具121が発生する音に基づいて、その評価対象器具121の状態評価(故障の検出や予測)を行う。
評価対象器具121は、点検対象(状態評価の対象)となる医療用器具である。医療用器具は、手術や解剖等の医療行為に用いられる器具であり、手術に用いられる手術用器具や、解剖に用いられる解剖用器具を含む。より具体的には、医療用器具には、例えば、電気メス、電気ドリル、内視鏡、鉗子、トロッカ、鉤、開創具等が含まれる。
評価対象器具121は、どのような医療用器具であってもよい。ただし、音に基づいて状態評価を行う為、音を発生させるような器具を評価対象器具121とするのが望ましい。特に、手術や解剖等の医療行為中に故障が発生する可能性が高い(故障検出や故障予測の重要度が高い)器具を評価対象器具121とするのが望ましい。例えば、一般的に交換頻度が高いメス先電極を有する電気メスや、一般的に交換頻度が高いドリルビットを有する電気ドリルは、評価対象器具121として好適である。もちろん、評価対象器具121はどのような医療用器具であってもよく、これらの器具に限定されない。例えば、内視鏡等であってもよい。
図3に示されるように、医療用器具状態評価システム120は、医療用器具検査装置122および医療用器具評価サーバ123を有する。
医療用器具検査装置122は、医療用器具の検査に関する処理を行う装置である。看護師や臨床工学士等の点検者(ユーザ)は、この医療用器具検査装置122を操作して、医療用器具の検査を行う。例えば、医療用器具検査装置122は、そのユーザの操作に従って、音の検出に関する処理を行う。例えば、医療用器具検査装置122は、点検対象の医療用器具である評価対象器具121の動作音を検出する。そして、医療用器具検査装置122は、その検出した動作音の音信号を医療用器具評価サーバ123に供給し、状態評価を行わせる。
また、医療用器具検査装置122は、医療用器具評価サーバ123により行われた状態評価結果の出力に関する処理を行う。例えば、医療用器具検査装置122は、医療用器具評価サーバ123から供給される、評価対象器具121の状態評価結果を示す医療用器具状態情報を取得し、その出力用情報を生成して、出力する。
医療用器具評価サーバ123は、評価対象器具121の状態の評価に関する処理を行う。例えば、医療用器具評価サーバ123は、医療用器具検査装置122から供給される、評価対象器具121の動作音の音信号を取得し、その音信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価し、医療用器具状態情報を生成する。医療用器具評価サーバ123は、生成した医療用器具状態情報を医療用器具検査装置122に供給する。
以上のように、医療用器具状態評価システム120は、図1の医療用器具状態評価装置100に対応し、医療用器具状態評価装置100と同様の処理を行うことができる。例えば、医療用器具検査装置122は、医療用器具情報取得部101および医療用器具状態情報出力部103に対応し、これらの処理部と同様の処理を行うことができる。また、医療用器具評価サーバ123は、医療用器具状態評価部102に対応し、医療用器具状態評価部102と同様の処理の行うことができる。
したがって、医療用器具状態評価システム120を用いることにより、医療用器具により発生された音の音信号に基づいてその医療用器具の状態をより容易に評価することができる。つまり、ユーザ(点検者)は、医療行為の事前・事後における医療用器具の点検(故障の検出)を、より容易、かつ、より高精度に行うことができる。また、医療用器具に将来発生する故障の予測もより容易、かつ、より高精度に行うことができる。
したがって、医療用器具の安全性を向上させることができ、医療行為の正確性、安全性、または効率性等の低減を抑制することができる。
なお、図3においては、医療用器具検査装置122および医療用器具評価サーバ123を1台ずつ示しているが、医療用器具状態評価システム120の構成は任意であり、図3の例に限定されない。例えば、医療用器具状態評価システム120が、医療用器具検査装置122を複数備えるようにしてもよいし、医療用器具評価サーバ123を複数備えるようにしてもよい。
<医療用器具検査装置>
図4は、医療用器具検査装置122の主な構成例を示すブロック図である。図4に示されるように、医療用器具検査装置122は、音検出部131、信号処理部132、通信部133、および出力部134を有する。
音検出部131は、音の検出に関する処理を行う。音検出部131は、例えばマイクロフォン等の音検出デバイス(音検出用のセンサ)を有し、周辺の音を検出する。例えば、音検出部131は、その周辺で評価対象器具121により発生される音等を検出する。音検出部131は、その検出した音の音信号を生成し、その音信号を信号処理部132に供給する。
信号処理部132は、信号処理に関する処理を行う。信号処理部132は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有する。例えば、信号処理部132は、音検出部131から供給される音信号に対して所定の信号処理を行う。この信号処理は任意である。
例えば、信号処理部132が、感度(音量)調整を行うようにしてもよい。例えば、距離が離れており、音が小さいときは感度を上げ、距離が近く、音が大きいときは感度を下げるようにしてもよい。このような感度調整により、より正確に音自体の異常判断を行うことが可能となる。
また、例えば、信号処理部132が、所望のタイミングの信号を抽出したり、ノイズ抑制や所望の周波数帯の信号抽出等のためのフィルタ処理を行ったりしてもよい。信号処理部132は、音信号に対して複数種類の信号処理を行うこともできる。また、信号処理部132は、信号処理を省略することもできる。信号処理部132は、信号処理後の(信号処理を全て省略した場合は入力されたままの)音信号を通信部133に供給する。
通信部133は、通信に関する処理を行う。通信部133は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する。例えば、通信部133は、医療用器具評価サーバ123と通信を行い、情報を授受する。例えば、通信部133は、信号処理部132から供給された音信号を医療用器具評価サーバ123に送信する。また、通信部133は、医療用器具評価サーバ123から送信された医療用器具状態情報を受信し、それを出力部134に供給する。
出力部134は、医療用器具状態情報の出力に関する処理を行う。例えば、出力部134は、モニタやスピーカ等を出力デバイスと、それらを制御する制御部(CPU、ROM、RAM等)を有し、通信部133から供給される医療用器具状態情報の出力用情報(画像や音声等)を制御部により生成し、その画像や音声等からなる出力用情報を出力デバイスから出力する。つまり、出力部134は、医療用器具状態情報の出力用情報の画像をモニタに表示させたり、音声をスピーカから出力させたりする。なお、出力部134が、出力端子を有し、医療用器具状態情報を、医療用器具検査装置122の外部の他の装置に出力するようにしてもよい。
なお、医療用器具検査装置122は、評価対象器具121を所定の位置に固定する固定具135を備えるようにしてもよい。この固定具135は、どのようなものであってもよい。例えば、評価対象器具121を載置または設置する台等であってもよい。例えば、固定具135には、評価対象器具121の正しい位置が図示されていてもよい。または、固定具135が、評価対象器具121が正しい位置に固定されるような形状や構造を有していてもよい。
ユーザがそれらの案内に従って評価対象器具121を固定台に(所定の位置に)固定すると、評価対象器具121は、音検出部131に対して所定の相対位置に定位される。例えば、図4において点線両矢印で示されるように、音検出部131と評価対象器具121との距離dが定まる。
一般的に、音検出部131と評価対象器具121との相対位置(例えば距離等)が変化すれば、例えば音量や周波数特性等といった検出音の特徴も変化する可能性がある。検査の度にこのような相対位置が変化すると、検出音を用いて評価対象器具121の状態を評価する際に、その影響を抑制するための補正が必要になる可能性がある。
上述のように固定具135により評価対象器具121を定位することにより、音検出部131は、所定の相対位置における評価対象器具121により発生される音を検出することができる。したがって、上述のような検出音の補正が不要になり、評価対象器具121の状態の評価をより容易に行うことができるようになる。
また、図5に示される例のように、評価対象器具121が音検出部141を有するようにしてもよい。この音検出部141は、評価対象器具121に付加された医療用器具付きセンサ(例えばマイクロフォン等)である。音検出部141は、評価対象器具121の任意の位置に設置される。例えば、音検出部141は、評価対象器具121の筐体外部に設けられるようにしてもよいし、評価対象器具121の筐体内部に設けられる(すなわち評価対象器具121が音検出部141を内蔵する)ようにしてもよい。音検出部141は、評価対象器具121の所定の位置に固定的に設置されているので、評価対象器具121の動作音を、評価対象器具121に対する固定的な相対位置において検出することができる。したがって、上述のような検出音の補正が不要になり、評価対象器具121の状態の評価をより容易に行うことができるようになる。
その場合、医療用器具検査装置122は、音検出部131の代わりに入力部142を有する。入力部142は、音検出部141に接続され、音検出部141において検出した音(例えば、評価対象器具121の発生音等)の音信号を取得し、信号処理部132に供給する。
<音検出例>
医療行為の事前・事後の点検において、音検出部131(または音検出部141)は、例えば、電源がオフ(OFF)の状態や、電源がオン(ON)(非作業時)の状態における評価対象器具121が発生した音(発生音)を検出する。
図6に示されるグラフの波形150は、音検出部131(または音検出部141)により検出された、電気メスの各種状態における発生音の音信号の波形例を示している。横軸が時間、縦軸が音量を示している。図6のグラフにおいて、両矢印151で示される期間の波形150は、電気メスの電源がオフの状態と電源がオン(非作業時)の状態における発生音の音信号の波形例を示している。また、両矢印152で示される期間の波形150は、電気メスの電源がオン(作業時(切除中))の状態における発生音の音信号の波形の例を示している。さらに、両矢印153で示される期間の波形150は、電気メスの電源がオン(非作業時)の状態と電源がオフの状態における発生音の音信号の波形例を示している。
手術や解剖等の医療行為の事前・事後における医療用器具の点検において、このような電気メスの発生音を検出する場合、例えば、ユーザ(点検者)が、電気メスの電源のオン・オフを切り替え、音検出部131(または音検出部141)が、両矢印151で示される期間(例えば5秒程度)の発生音を検出するようにしてもよい。なお、両矢印153で示される期間の発生音も検出するようにしてもよい。
電気メスの場合、電源オン(非作業時)の状態での駆動音は、電源オフの状態と略同様に無音状態であることが一般的である。したがって、上述のように発生音を検出し、電源オン(非作業時)の状態で異常音が発生した場合、エラー(故障)と判断することができる。
また、図7に示されるグラフの波形160は、音検出部131(または音検出部141)により検出された、電気ドリルの各種状態における発生音の音信号の波形例を示している。横軸が時間、縦軸が音量を示している。図7のグラフにおいて、両矢印161で示される期間の波形160は、電気ドリルの電源がオフの状態における発生音の音信号の波形例を示している。また、両矢印162で示される期間の波形160は、電気ドリルの電源がオン(非作業時)の状態における発生音の音信号の波形の例を示している。さらに、両矢印163で示される期間の波形160は、電気ドリルの電源がオン(作業時(切除中))の状態における発生音の音信号の波形例を示している。また、両矢印164で示される期間の波形160は、電気ドリルの電源がオン(非作業時)の状態における発生音の音信号の波形の例を示している。さらに、両矢印165で示される期間の波形160は、電気ドリルの電源がオフの状態における発生音の音信号の波形例を示している。
手術や解剖等の医療行為の事前・事後における医療用器具の点検において、このような電気ドリルの発生音を検出する場合、例えば、ユーザ(点検者)が、電気ドリルの電源のオン・オフを切り替え、音検出部131(または音検出部141)が、両矢印161および両矢印162で示される期間(例えば、5秒程度)の発生音(立ち上がり音)を検出するようにしてもよい。なお、両矢印164および両矢印165で示される期間の発生音も検出するようにしてもよい。
電気ドリルの場合、電源オン(非作業時)の状態で駆動音が発生するので、その発生音がエラー(故障)かどうかを判断することができる。例えば、電気ドリルの回転数が不安定な時や電気ドリルの回転数が正常時よりも高かったり低かったりする場合に異常音として判断することができる。
なお、音検出部131(または音検出部141)が、医療用器具の使用時間、作業内容(例えば手術内容)、使用者の癖、滅菌回数、今後の使用予定などのコンテキストデータを考慮して音検出を行うようにしてもよい。例えば、音検出部131(または音検出部141)が、故障検知率を向上するために、使用時間や滅菌回数が多い医療用器具に対しては、音検出の時間を増大させる(例えば、通常5秒程度の時間を10秒程度とする)ようにしてもよい。
<音検出処理の流れ>
次に、医療用器具検査装置122により実行される音検出処理の流れの例を、図8のフローチャートを参照して説明する。
音検出処理が開始されると、医療用器具検査装置122の音検出部131は、ステップS111において、集音し、検出した音の音信号を生成する。なお、医療用器具検査装置122が図5に示されるような構成を有する場合、評価対象器具121の音検出部141が集音して音信号を生成し、入力部142がその音信号を取得する。
ステップS112において、信号処理部132は、ステップS111において生成された音信号に対して任意の信号処理を行い、評価対象器具121の発生音を抽出する。
ステップS113において、通信部133は、ステップS112において抽出された評価対象器具121の発生音の音信号を、医療用器具評価サーバ123に供給する。
ステップS113の処理が終了すると音検出処理が終了する。
以上のように音検出処理を行うことにより、医療用器具検査装置122は、周辺の音や評価対象器具121の発生音を検出することができる。また、この処理を行うことにより、医療用器具検査装置122は、医療用器具評価サーバ123に音信号を提供することができるので、医療用器具評価サーバ123に音信号に基づいた状態評価を行わせることができる。
<出力処理の流れ>
次に、医療用器具検査装置122により実行される出力処理の流れの例を、図9のフローチャートを参照して説明する。
出力処理が開始されると、医療用器具検査装置122の通信部133は、ステップS121において、医療用器具評価サーバ123から送信される医療用器具状態情報を受信する。
ステップS122において、出力部134は、ステップS121において受信された医療用器具状態情報の出力用情報を生成する。
ステップS123において、出力部134は、ステップS122において生成した出力用情報を出力する。例えば、出力部134は、画像よりなる出力用情報を、自身が有するモニタに表示させる。また、例えば、出力部134は、音声よりなる出力用情報を、自身が有するスピーカより出力させる。さらに、例えば、出力部134が、出力用情報を、外部出力端子を介して他の装置に出力するようにしてもよい。
ステップS123の処理が終了すると、出力処理が終了する。
以上のように出力処理を行うことにより、医療用器具検査装置122は、医療用器具評価サーバ123に行わせた、評価対象器具121の状態評価結果を出力することができる。したがって、ユーザ(検査者)は、評価対象器具121の状態(故障等)をより容易に把握することができる。したがって、検査者は、医療用器具の点検の精度を向上させることができる。
<出力情報>
なお、出力部134が出力する情報は任意である。例えば、画像であってもよいし、音声であってもよいし、それらの両方であってもよいし、画像や音声以外であってもよい。また、出力する情報の内容も任意である。例えば、通知であってもよいし、警告であってもよい。
例えば、エラー(故障)の検知というのは正常ではない音(またはその他のセンサの併用など)による故障・または故障可能性を検知するものである。実使用上問題ないかもしれないが、正常ではない場合にユーザへ通知するようにしてもよい。
また、例えば、ユーザへの通知内容(いつ、どのように、だれに、なにを伝えるのか)については、音を収集して音(またはその他のセンサの併用など)による故障・または故障可能性を検知したときに、ユーザに対して、検知したことを知らせる音を発生させることによって、ユーザ(看護師・臨床工学士・執刀医等)に通知するようにしてもよい。
その他、例えば、使用方法についてのアドバイスや、器具交換の案内等であってもよい。また、管理者への器具交換や故障等についての報告機能を有していてもよい。
<医療用器具評価サーバ>
図10は、医療用器具評価サーバ123の主な構成例を示すブロック図である。図10に示されるように、医療用器具評価サーバ123は、通信部171、信号解析部172、状態評価部173、医療用器具状態情報生成部174、音信号データベース175、および医療用器具状態管理部176を有する。
通信部171は、通信に関する処理を行う。通信部171は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する。例えば、通信部171は、医療用器具検査装置122と通信を行い、情報を授受する。例えば、通信部171は、医療用器具検査装置122から送信された音信号を受信し、それを信号解析部172に供給する。また、通信部171は、医療用器具状態情報生成部174から供給された医療用器具状態情報を医療用器具検査装置122に送信する。
信号解析部172は、音信号の解析に関する処理を行う。信号解析部172は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する。例えば、信号解析部172は、通信部171から供給された音信号を解析する。この解析手法は任意である。
例えば、信号解析部172が、時間軸の(時系列の)音信号を解析するようにしてもよい。時間軸の音信号を周波数軸に変換し、周波数解析を行うようにしてもよい。
信号解析部172は、以上のような音信号の解析結果を状態評価部173に供給する。例えば、信号解析部172は、音信号を周波数解析し、その周波数スペクトル分布を音信号の解析結果として状態評価部173に供給する。ただし、解析対象の音信号と、その解析結果とは、情報の形態が互いに異なるだけで、要求される情報の内容は略等価であるので、以下においてはどちらの場合も音信号と称する。つまり、以下に記載の「音信号」は、その解析結果も含むものとすることができる。
なお、信号解析部172が、音信号を音信号データベース175に供給し、登録する(記憶させる)ようにしてもよい。
状態評価部173は、医療用器具(評価対象器具121)の状態評価に関する処理を行う。状態評価部173は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する。例えば、状態評価部173は、信号解析部172から供給される音信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価する。このような処理により、例えば、状態評価部173は、評価対象器具121の故障の検出や故障発生の予測を行う。
その際、状態評価部173が、例えば、音信号データベース175に登録(記憶)されている音信号を参考音信号として取得し、さらにその参考音信号を用いて、評価対象器具121の状態を評価するようにしてもよい。
また、例えば、状態評価部173が、医療用器具状態管理部176が状態を管理する医療用器具に関する情報である医療用器具状態管理情報を、医療用器具状態管理部176から取得し、さらにその情報を用いて、評価対象器具121の状態を評価するようにしてもよい。
状態評価部173は、以上のように行った状態の評価結果を評価情報として医療用器具状態情報生成部174に供給する。
医療用器具状態情報生成部174は、医療用器具状態情報の生成に関する処理を行う。医療用器具状態情報生成部174は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する。例えば、医療用器具状態情報生成部174は、状態評価部173から供給される評価情報に基づいて、評価対象器具121の医療用器具状態情報を生成する。医療用器具状態情報生成部174は、生成した医療用器具状態情報を通信部171に供給し、医療用器具検査装置122に送信させる。また、医療用器具状態情報生成部174は、その医療用器具状態情報を医療用器具状態管理部176に供給し、その最新の医療用器具状態情報により、医療用器具状態管理部176が記憶する医療用器具状態管理情報を更新させる。
音信号データベース175は、例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の任意の記憶媒体を有し、その記憶媒体を用いてデータベースを構築し、そのデータベースに音信号を記憶し、管理する。例えば、音信号データベース175は、状態評価部173や信号解析部172等の要求に応じて、自身が管理する音信号を参考音信号としてその要求元に供給する。なお、音信号データベース175が、信号解析部172から供給される音信号を、自身のデータベースに登録して管理するようにしてもよい。
医療用器具状態管理部176は、例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の任意の記憶媒体を有し、医療用器具状態管理情報をその記憶媒体に記憶し、管理する。例えば、医療用器具状態管理部176は、状態評価部173の要求に基づいて、自身が管理する医療用器具状態管理情報をその要求元に供給する。また、例えば、医療用器具状態管理部176は、医療用器具状態情報生成部174から供給される医療用器具状態情報を用いて、自身が管理する医療用器具状態管理情報を更新する。
<評価処理の流れ>
次に、この医療用器具評価サーバ123により実行される評価処理の流れの例を、図11のフローチャートを参照して説明する。
評価処理が開始されると、通信部171は、ステップS131において、医療用器具検査装置122から送信された音信号を受信する。
ステップS132において、信号解析部172は、ステップS131において受信された音信号に対して信号処理を行い、解析する。
ステップS133において、状態評価部173は、状態評価処理を行い、ステップS132において解析された音信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価する。
ステップS134において、医療用器具状態情報生成部174は、ステップS133の処理により得られた評価対象器具121の状態の評価結果に基づいて、その評価対象器具121についての医療用器具状態情報を生成する。
ステップS135において、通信部171は、ステップS134において生成された医療用器具状態情報を医療用器具検査装置122に送信する。
ステップS136において、音信号データベース175は、ステップS132において処理された音信号を記憶する。
ステップS137において、医療用器具状態管理部176は、ステップS134において生成された医療用器具状態情報を用いて、医療用器具状態管理情報を更新する。
ステップS137の処理が終了すると、評価処理が終了する。
以上のように評価処理を行うことにより、医療用器具評価サーバ123は、評価対象器具121の発生音に基づいて、評価対象器具121の状態(故障の検出や予測)を、より容易かつより正確に評価することができる。つまり、ユーザ(点検者)は、医療行為の事前・事後における医療用器具の点検(故障の検出)を、より容易、かつ、より高精度に行うことができる。また、医療用器具に将来発生する故障の予測もより容易、かつ、より高精度に行うことができる。したがって、医療用器具の安全性を向上させることができ、医療行為の正確性、安全性、または効率性等の低減を抑制することができる。
<参考音信号との比較>
状態評価部173による評価対象器具121の状態の評価方法は任意である。例えば、医療用器具検査装置122により検出された音信号と、所定の参考音信号とを比較し、その比較結果に基づいて状態を評価するようにしてもよい。
<状態評価部>
図12は、この場合の状態評価部173の主な構成例を示すブロック図である。図12に示されるように、この場合の状態評価部173は、比較処理部181、故障検出部182、故障予測部183、信頼度判定部184、および他項目評価部185を有する。
比較処理部181は、信号解析部172から供給される音信号と、参考音信号とを比較する。比較処理部181は、その比較結果を故障検出部182に供給する。このように、参考音信号との比較に基づいて、評価対象器具121の状態の評価を行うので、状態評価部173は、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
この参考音信号は任意の情報である。例えば、この参考音信号は、予め定められた所定の音信号でもよい。例えば、医療用器具のメーカ等から提供される評価対象器具121の動作音、すなわち、基準とする不変的な音信号を、参考音信号としてもよい。つまり、比較処理部181は、検出された音信号と、基準とする不変的な音信号とを比較するようにしてもよい。このように、基準とする不変的な音信号との比較結果に基づいて評価対象器具121の状態を評価することができるので、状態評価部173は、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
また、例えば、この参考音信号は、評価対象器具121の過去の音信号であるようにしてもよい。つまり、比較処理部181は、現在に検出された音信号と、過去に検出された音信号とを比較するようにしてもよい。このようにすることにより、同一医療用器具の音信号の比較に基づいて評価対象器具121の状態を評価することができるので、状態評価部173は、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
例えば、その過去に検出された音信号は、現在に検出された音信号と異なる動作状態において検出された信号であってもよい。例えば、比較処理部181は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の評価対象器具121により発生された音の音信号と、電源がオフの状態の評価対象器具121により発生された音の音信号との比較を行うようにしてもよい。例えば、評価対象器具121の動作状態を変えながら(例えば電源オフの状態から電源オンの状態に変えながら)その発生音を検出すると、先の動作状態において検出された音信号が過去に検出された音信号となり、後の動作状態において検出された音信号が現在に検出された音信号となる。比較処理部181は、このように互いに異なる動作状態の音信号同士の比較を行うことができる。したがって、状態評価部173は、その動作状態の差に基づく音信号の差を評価することができるので、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
例えば、その過去に検出された音信号は、現在に検出された音信号と同一の動作状態において検出された信号であってもよい。例えば、比較処理部181は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の評価対象器具121により今回発生された音の音信号と、同一の状態の評価対象器具121により過去に発生された音の音信号との比較を行うようにしてもよい。例えば、前回(またはそれよりも前)の検査において検出した音信号が過去に検出された音信号となり、今回の検査で同一の動作状態において検出した音信号が現在に検出された音信号となる。比較処理部181は、このように互いに同一の動作状態の音信号同士の比較を行うことができる。したがって、状態評価部173は、同一の動作状態における音信号の変化を評価することができるので、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
音信号データベース175は、このような参考音信号を登録(記憶)する。例えば、比較処理部181は、信号解析部172から供給される音信号を取得すると、音信号データベース175から、評価対象器具121に対応する参考音信号を取得し、それらの比較を行う。このようにすることにより、参考音信号を任意のタイミングにおいて利用することができる。なお、音信号データベース175に登録(記憶)される参考音信号は、更新することができるようにしてもよいし、更新できないようにしてもよい。
故障検出部182は、評価対象器具121の状態を評価し、その故障を検出する。例えば、故障検出部182は、比較処理部181から供給される音信号の比較結果を取得する。また、故障検出部182は、医療用器具状態管理部176から医療用器具状態管理情報に含まれる故障検出用参考情報を取得する。故障検出部182は、取得した音信号の比較結果と故障検出用参考情報とに基づいて、評価対象器具121の故障検出を行う。故障検出部182は、その故障検出結果と音信号の比較結果とを故障予測部183に供給する。
この故障検出用参考情報は、医療用器具(評価対象器具121)の故障検出の参考になる、その医療用器具に対応する任意の情報である。例えば、上述の比較結果がどのような結果であれば故障とみなせるか等、その医療用器具用の故障判定の基準となる情報が含まれていてもよい。医療用器具状態管理部176は、状態を管理する医療用器具の情報として、その故障検出用参考情報を医療用器具状態管理情報に含めて管理する。
このような故障検出部182により、状態評価部173は、評価対象器具121の故障を検出することができる。
故障予測部183は、評価対象器具121の状態を評価し、その故障発生を予測する。例えば、故障予測部183は、故障検出部182から供給される音信号の比較結果と、故障検出結果とを取得する。また、故障予測部183は、医療用器具状態管理部176から医療用器具状態管理情報に含まれる故障予測用参考情報を取得する。故障予測部183は、取得した音信号の比較結果と故障予測用参考情報とに基づいて、評価対象器具121の故障予測を行う。故障予測部183は、その故障予測結果と、故障検出結果と、音信号の比較結果とを信頼度判定部184に供給する。
この故障予測用参考情報は、医療用器具(評価対象器具121)の故障発生の予測の参考になる、その医療用器具に対応する任意の情報である。例えば、上述の比較結果がどのような結果であれば、いつ故障が発生するか等、その医療用器具用の故障発生の予測の基準となる情報が含まれていてもよい。医療用器具状態管理部176は、状態を管理する医療用器具の情報として、その故障予測用参考情報を医療用器具状態管理情報に含めて管理する。
このような故障予測部183により、状態評価部173は、評価対象器具121の将来の故障発生を予測することができる。
信頼度判定部184は、評価対象器具121の状態の評価結果の信頼度を判定する。つまり、信頼度判定部184は、故障検出部182による故障検出結果や、故障予測部183による故障予測結果等の信頼度(例えば、故障検出結果がどのくらいの確率で正しいか、将来の故障発生の可能性がどの程度か等)を判定する。例えば、信頼度判定部184は、故障予測部183から供給される故障検出結果と、故障予測結果と、音信号の比較結果とを取得する。また、信頼度判定部184は、医療用器具状態管理部176から医療用器具状態管理情報に含まれる信頼度判定用参考情報を取得する。信頼度判定部184は、取得した音信号の比較結果と、故障判定結果と、故障予測結果と、信頼度判定用参考情報とに基づいて、故障検出結果および故障予測結果の信頼度を判定する。信頼度判定部184は、その判定した信頼度と、故障予測結果と、故障検出結果と、音信号の比較結果とを他項目評価部185に供給する。
この信頼度判定用参考情報は、医療用器具(評価対象器具121)に対する故障検出および故障予測の信頼度判定の参考になる、その医療用器具に対応する任意の情報である。例えば、故障検出や故障予測の処理条件とその結果の信頼度との対応関係等、信頼度判定の基準となる情報が含まれていてもよい。医療用器具状態管理部176は、状態を管理する医療用器具の情報として、その信頼度判定用参考情報を医療用器具状態管理情報に含めて管理する。
このような信頼度判定部184により、状態評価部173は、故障検出結果や故障予測結果の信頼度を判定することができる。
他項目評価部185は、評価対象器具121について、その他の項目の評価を行う。この項目は任意である。例えば、医療用器具の使用者の技術評価(例えば医療用器具に負荷をかけた度合い(例えば作業時間や作業内容)等)を行ってもよいし、医療用器具の評価(例えば耐久性や故障率等の開発用の評価)を行ってもよい。例えば、他項目評価部185は、信頼度判定部184から供給される故障検出結果と、故障予測結果と、信頼度判定結果と、音信号の比較結果とを取得する。また、他項目評価部185は、医療用器具状態管理部176から医療用器具状態管理情報に含まれる他項目用参考情報を取得する。他項目評価部185は、取得した音信号の比較結果と他項目用参考情報とに基づいて、他項目の評価を行う。他項目評価部185は、その評価結果と、故障検出結果と、故障予測結果と、信頼度判定結果と、音信号の比較結果とを評価情報として、医療用器具状態情報生成部174に供給する。
このような他項目評価部185により、状態評価部173は、故障以外のその他の項目についても評価を行うことができる。
<状態評価処理の流れ>
次に、このような状態評価部173により、図11のステップS133において実行される状態評価処理の流れの例を、図13のフローチャートを参照して説明する。
状態評価処理が開始されると、比較処理部181は、ステップS151において、検出された音信号を参考音信号と比較する。
ステップS152において、故障検出部182は、ステップS151において導出された音信号の比較結果と、故障検出用の参考情報とに基づいて、評価対象器具121の故障検出を行う。
ステップS153において、故障予測部183は、ステップS151において導出された音信号の比較結果と、故障予測用の参考情報とに基づいて、評価対象器具121の故障予測を行う。
ステップS154において、信頼度判定部184は、信頼度判定用の参考情報に基づいて、ステップS152において導出された故障検出結果と、ステップS153において導出された故障予測結果との信頼度を判定する。
ステップS155において、他項目評価部185は、他項目評価用の参考情報に基づいて、その他の項目について評価する。
ステップS155の処理が終了すると、状態評価処理が終了し、処理は図11に戻る。
以上のように各処理を実行することにより、評価対象器具121の状態の評価をより容易に行うことができる。
<統計情報の利用>
なお、参考音信号は、評価対象器具121の発生音の音信号であってもよいし、その他の医療用器具の発生音の音信号であってもよい。例えば、複数の音信号から導出される統計値(統計解析結果)を参考音信号として用いるようにしてもよい。なお、この複数の音信号は、当該医療用器具状態評価システム120において収集された音信号であってもよいし、当該医療用器具状態評価システム120以外の装置やシステムにおいて収集された音信号であってもよいし、両者を含むようにしてもよい。また、例えば、所謂ビッグデータのような、医療用器具状態評価システム120以外において収集された大量のデータを利用し、それらのデータから求められる統計値を参考音信号として用いるようにしてもよい。
<状態評価部>
この場合の状態評価部173の主な構成例を図14に示す。図14に示されるように、この場合の状態評価部173は、図12の場合の構成に加え、さらに、統計解析部191を有する。
統計解析部191は、複数の参考音信号を取得し、その統計解析を行い、統計解析結果を比較処理部181に供給する。この複数の参考音信号は、任意の場所から取得することができる。例えば、統計解析部191が、音信号データベース175からこの複数の参考音信号を取得するようにしてもよいし、医療用器具評価サーバ123の外部からこの複数の参考音信号を取得するようにしてもよい。また、統計解析部191が行う統計解析の内容は任意である。さらに、統計解析部191が供給する統計解析結果は、単数の情報であってもよいし、複数の情報であってもよい。比較処理部181は、検出された音信号と、統計解析部191から供給される統計解析結果とを比較し、その比較結果を故障検出部182に供給する。
このようにすることにより、比較処理部181は、検出された音信号を、例えば大量の参考音信号から導出される確度の高い統計値と比較することができる。したがって、状態評価部173は、評価対象器具121の状態をより正確に評価することができる。
なお、統計解析部191を省略し、比較処理部181が、統計解析結果を状態評価部173の外部から取得するようにしてもよい。例えば、この統計解析結果が音信号データベース175から供給されるようにしてもよいし、医療用器具評価サーバ123の外部から供給されるようにしてもよい。
また、統計解析部191は、統計解析結果を導出する代わりに、複数の参考音信号に基づいて新たな参考音信号を生成するようにしてもよい。例えば、複数の参考音信号を合成して新たな参考音信号を生成し、それを統計解析結果の代わりとして使用するようにしてもよい。その場合も、比較処理部181は、統計解析結果の場合と同様に比較を行うので、その説明は省略する。
<状態評価処理の流れ>
この場合の状態評価処理の流れの例を、図15のフローチャートを参照して説明する。
状態評価処理が開始されると、統計解析部191は、ステップS171において、参考音信号の統計解析を行う。
ステップS172において、比較処理部181は、検出された音信号を、ステップS171において導出された統計解析結果と比較する。
ステップS173およびステップS174の各処理は、ステップS172において得られた音信号と統計解析結果との比較結果を用いて、図13のステップS152およびステップS153の各処理と同様に行われる。
また、ステップS175およびステップS176の各処理は、図13のステップS154およびステップS155の各処理と同様に行われる。
ステップS176の処理が終了すると、状態評価処理が終了し、処理は図11に戻る。
以上のように各処理を実行することにより、評価対象器具121の状態の評価をより容易かつより正確に行うことができる。
<学習>
なお、医療用器具の状態の評価について、機械学習を用いて評価モデルを生成し、その評価モデルに基づいて、医療用器具の状態を評価するようにしてもよい。
<状態評価部>
この場合の状態評価部173の主な構成例を図16に示す。図16に示されるように、この場合の状態評価部173は、図12の場合の構成の比較処理部181の代わりに、学習部195を有する。
学習部195は、評価対象器具121の状態の評価についての機械学習を用いて生成した評価器による評価を行う。例えば、学習部195は、所定の参考音信号とその参考音信号を発したときの故障の状態(例えば、正常か異常かの判定結果)と故障検出用参考情報とが紐づいた学習データを用意し、その学習データを所定の計算モデル(例えば、多層ニューラルネットワークに基づいた計算モデル)に入力して学習を行うことで生成された、故障を評価する故障検出用評価器を有する。また、事前に所定の参考音信号とその参考音信号を発したときから故障したときまでの時間情報と故障予測用参考情報とが紐づいた学習データを用意し、その学習データを所定の計算モデル(例えば、多層ニューラルネットワークに基づいた計算モデル)に入力して学習を行うことで生成された、故障や故障予測を評価する故障予測用評価器を有する。評価は、例えば正常か異常かの分類や、故障日までの日数予測である。なお、学習部195は、医療用器具の検査の際に正常だったと判断できる音を蓄積し、学習データに用いてもよい。
故障検出部182は、検出された音信号と、その検出された音信号を学習部195の故障検出用評価器に入力して得た出力結果とに基づいて、評価対象器具121の故障検出を行う。この学習により、故障検出部182は、学習を行わない場合、すなわち、検出された音信号と、医療用器具状態管理部176から取得した故障検出用参考情報とに基づいて故障検出を行う場合よりも、高精度な故障検出を行うことができる。
同様に、故障予測部183は、検出された音信号と、その検出された音信号を学習部195の故障予測用評価器に入力して得た出力結果とに基づいて、評価対象器具121の故障予測を行う。この学習により、故障予測部183は、学習を行わない場合、すなわち、検出された音信号と、医療用器具状態管理部176から取得した故障予測用参考情報とに基づいて故障予測を行う場合よりも、高精度な故障予測を行うことができる。
したがって、状態評価部173は、評価対象器具121の状態をより正確に評価することができる。
<状態評価処理の流れ>
この場合の状態評価処理の流れの例を、図17のフローチャートを参照して説明する。
状態評価処理が開始されると、学習部195は、ステップS191において、参考音信号を用いて、故障検出と故障予測の評価器(学習モデル)の生成を行う。なお、このステップは事前に行い、評価器のみを有する構成としてもよい。
ステップS192において、故障検出部182は、検出された音信号と、ステップS191において得られた故障検出に関する評価器とに基づいて、評価対象器具121の故障検出を行う。
ステップS193において、故障予測部183は、検出された音信号と、ステップS191において得られた故障予測に関する評価器とに基づいて、評価対象器具121の故障予測を行う。
ステップS194およびステップS195の各処理は、図13のステップS154およびステップS155の各処理と同様に行われる。
ステップS195の処理が終了すると、状態評価処理が終了し、処理は図11に戻る。
以上のように各処理を実行することにより、評価対象器具121の状態の評価をより容易かつより正確に行うことができる。
<参考情報>
なお、さらに、音信号以外の情報(参考情報)に基づいて、医療用器具の状態を評価するようにしてもよい。例えば、音信号だけでなく、評価対象器具121の使用履歴(例えば、使用回数、使用時間、作業内容、使用者、減菌回数等)も状態評価の参考にするようにしてもよい。また、例えば、音信号だけでなく、評価対象器具121の今後の使用予定(例えば、使用予定回数、使用予定時間、作用予定内容、予約者、減菌予定回数等)も状態評価の参考にするようにしてもよい。
また、音以外の他の情報を検出し、その検出情報を状態評価に利用するようにしてもよい。例えば、評価対象器具121の熱や振動をさらに検出し、音信号とともに、検出した熱を示す熱検出結果信号や、検出した振動を示す振動検出結果信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価するようにしてもよい。
<医療用器具検査装置>
この場合の医療用器具検査装置122の主な構成例を図18に示す。図18に示されるように、この場合、医療用器具検査装置122は、図5の場合と同様の構成を有する。ただし、評価対象器具121は、音検出部141だけでなく、熱検出部201および振動検出部202を有する。
熱検出部201は、評価対象器具121の熱(温度)を検出する。振動検出部202は、評価対象器具121の振動を検出する。
図5の場合と同様に、医療用器具検査装置122の入力部142は、音検出部141と接続され、音検出部141から供給される音信号を取得し、信号処理部132に供給する。同様に、入力部142は、熱検出部201にも接続され、熱検出部201から供給される、熱検出部201が検出した熱を示す熱検出結果信号を取得し、音信号と同様に信号処理部132に供給する。同様に、入力部142は、振動検出部202にも接続され、振動検出部202から供給される、振動検出部202が検出した振動を示す振動検出結果信号を取得し、音信号と同様に信号処理部132に供給する。
信号処理部132は、音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号のそれぞれに対して、信号処理を行う。
通信部133は、音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号を医療用器具評価サーバ123に送信する。
<音検出処理の流れ>
この場合の音検出処理の流れの例を、図19のフローチャートを参照して説明する。
音検出処理が開始されると、医療用器具検査装置122に接続された評価対象器具121の音検出部141は、ステップS201において、集音し、検出した音の音信号を生成する。そして、入力部142は、その音信号を取得する。
ステップS202において、信号処理部132は、ステップS201において取得された音信号に対して任意の信号処理を行い、評価対象器具121の発生音を抽出する。
ステップS203において、医療用器具検査装置122に接続された評価対象器具121の熱検出部201は、熱を検出し、その検出した熱を示す熱検出結果信号を生成する。そして、入力部142は、その熱検出結果信号を取得する。
ステップS204において、信号処理部132は、ステップS203において取得された熱検出結果信号に対して任意の信号処理を行う。
ステップS205において、医療用器具検査装置122に接続された評価対象器具121の振動検出部202は、振動を検出し、その検出した振動を示す振動検出結果信号を生成する。そして、入力部142は、その振動検出結果信号を取得する。
ステップS206において、信号処理部132は、ステップS205において取得された振動検出結果信号に対して任意の信号処理を行う。
ステップS207において、通信部133は、ステップS202において抽出された評価対象器具121の発生音の音信号と、ステップS204において信号処理された熱検出結果信号と、ステップS206において信号処理された振動検出結果信号とを、医療用器具評価サーバ123に送信する。
ステップS207の処理が終了すると音検出処理が終了する。
以上のように音検出処理を行うことにより、医療用器具検査装置122は、音信号だけでなく、熱検出結果信号や振動検出結果信号も医療用器具評価サーバ123に提供することができる。したがって、医療用器具評価サーバ123は、より高精度な状態評価を行うことができる。
<医療用器具評価サーバ>
なお、医療用器具評価サーバ123は、この場合も、図10の場合と同様の構成を有し、熱検出結果信号や振動検出結果信号を、音信号の場合と同様に処理することにより、評価対象器具121の状態の評価をより高精度に行うことができる。
例えば、医療用器具評価サーバ123は、熱検出結果信号に基づいて、評価対象器具121が異常に発熱しているか否かを容易に把握することができる。例えば、評価対象器具121が異常に発熱している場合、医療用器具評価サーバ123は、評価対象器具121が故障していると判定する(すなわち故障を検出する)ことができる。同様に、医療用器具評価サーバ123は、振動検出結果信号に基づいて、評価対象器具121が異常に振動しているか否かを容易に把握することができる。例えば、評価対象器具121が異常に振動している場合、医療用器具評価サーバ123は、評価対象器具121が故障していると判定する(すなわち故障を検出する)ことができる。
このように、医療用器具評価サーバ123は、より多数の情報に基づいて評価対象器具121の状態を評価することができるので、より高精度に状態を評価することができる。
<評価処理の流れ>
この場合の評価処理の流れの例を、図20のフローチャートを参照して説明する。
評価処理が開始されると、通信部171は、ステップS221において、医療用器具検査装置122から送信された音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号を受信する。
ステップS222において、信号解析部172は、ステップS221において受信された音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号に対して信号処理を行い、解析する。
ステップS223において、状態評価部173は、状態評価処理を行い、ステップS222において解析された音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価する。
ステップS224において、医療用器具状態情報生成部174は、ステップS223の処理により得られた評価対象器具121の状態の評価結果に基づいて、その評価対象器具121についての医療用器具状態情報を生成する。
ステップS225において、通信部171は、ステップS224において生成された医療用器具状態情報を医療用器具検査装置122に送信する。
ステップS226において、音信号データベース175は、ステップS222において処理された音信号、熱検出結果信号、および振動検出結果信号を記憶する。
ステップS227において、医療用器具状態管理部176は、ステップS224において生成された医療用器具状態情報を用いて、医療用器具状態管理情報を更新する。
ステップS227の処理が終了すると、評価処理が終了する。
以上のように評価処理を行うことにより、医療用器具評価サーバ123は、評価対象器具121の発生音だけでなく、評価対象器具121の熱や振動に基づいて、評価対象器具121の状態(故障の検出や予測)を、より容易かつより正確に評価することができる。つまり、ユーザ(点検者)は、医療行為の事前・事後における医療用器具の点検(故障の検出)を、より容易、かつ、より高精度に行うことができる。また、医療用器具に将来発生する故障の予測もより容易、かつ、より高精度に行うことができる。したがって、医療用器具の安全性を向上させることができ、医療行為の正確性、安全性、または効率性等の低減を抑制することができる。
<4.第3の実施の形態>
<手術室システム>
なお、本技術は、手術や解剖等の医療行為の事前・事後における医療用器具の点検(故障の検出等)以外にも適用することができる。例えば、手術や解剖等の医療行為中における医療用器具の状態監視(故障検出等)にも、本技術を適用するようにしてもよい。
図21は、本開示に係る技術が適用され得る手術室システム5100の全体構成を概略的に示す図である。図21を参照すると、手術室システム5100は、手術室内に設置される装置群が視聴覚コントローラ(AV Controller)5107及び手術室制御装置5109を介して互いに連携可能に接続されることにより構成される。
手術室には、様々な装置が設置され得る。図21では、一例として、内視鏡下手術のための各種の装置群5101と、手術室の天井に設けられ術者の手元を撮像するシーリングカメラ5187と、手術室の天井に設けられ手術室全体の様子を撮像する術場カメラ5189と、複数の表示装置5103A〜5103Dと、レコーダ5105と、患者ベッド5183と、照明5191と、を図示している。
ここで、これらの装置のうち、装置群5101は、後述する内視鏡手術システム5113に属するものであり、内視鏡や当該内視鏡によって撮像された画像を表示する表示装置等からなる。内視鏡手術システム5113に属する各装置は医療用機器とも呼称される。一方、表示装置5103A〜5103D、レコーダ5105、患者ベッド5183及び照明5191は、内視鏡手術システム5113とは別個に、例えば手術室に備え付けられている装置である。これらの内視鏡手術システム5113に属さない各装置は非医療用機器とも呼称される。視聴覚コントローラ5107及び/又は手術室制御装置5109は、これら医療機器及び非医療機器の動作を互いに連携して制御する。
視聴覚コントローラ5107は、医療機器及び非医療機器における画像表示に関する処理を、統括的に制御する。具体的には、手術室システム5100が備える装置のうち、装置群5101、シーリングカメラ5187及び術場カメラ5189は、手術中に表示すべき情報(以下、表示情報ともいう)を発信する機能を有する装置(以下、発信元の装置とも呼称する)であり得る。また、表示装置5103A〜5103Dは、表示情報が出力される装置(以下、出力先の装置とも呼称する)であり得る。また、レコーダ5105は、発信元の装置及び出力先の装置の双方に該当する装置であり得る。視聴覚コントローラ5107は、発信元の装置及び出力先の装置の動作を制御し、発信元の装置から表示情報を取得するとともに、当該表示情報を出力先の装置に送信し、表示又は記録させる機能を有する。なお、表示情報とは、手術中に撮像された各種の画像や、手術に関する各種の情報(例えば、患者の身体情報や、過去の検査結果、術式についての情報等)等である。
具体的には、視聴覚コントローラ5107には、装置群5101から、表示情報として、内視鏡によって撮像された患者の体腔内の術部の画像についての情報が送信され得る。また、シーリングカメラ5187から、表示情報として、当該シーリングカメラ5187によって撮像された術者の手元の画像についての情報が送信され得る。また、術場カメラ5189から、表示情報として、当該術場カメラ5189によって撮像された手術室全体の様子を示す画像についての情報が送信され得る。なお、手術室システム5100に撮像機能を有する他の装置が存在する場合には、視聴覚コントローラ5107は、表示情報として、当該他の装置からも当該他の装置によって撮像された画像についての情報を取得してもよい。
あるいは、例えば、レコーダ5105には、過去に撮像されたこれらの画像についての情報が視聴覚コントローラ5107によって記録されている。視聴覚コントローラ5107は、表示情報として、レコーダ5105から当該過去に撮像された画像についての情報を取得することができる。なお、レコーダ5105には、手術に関する各種の情報も事前に記録されていてもよい。
視聴覚コントローラ5107は、出力先の装置である表示装置5103A〜5103Dの少なくともいずれかに、取得した表示情報(すなわち、手術中に撮影された画像や、手術に関する各種の情報)を表示させる。図示する例では、表示装置5103Aは手術室の天井から吊り下げられて設置される表示装置であり、表示装置5103Bは手術室の壁面に設置される表示装置であり、表示装置5103Cは手術室内の机上に設置される表示装置であり、表示装置5103Dは表示機能を有するモバイル機器(例えば、タブレットPC(Personal Computer))である。
また、図21では図示を省略しているが、手術室システム5100には、手術室の外部の装置が含まれてもよい。手術室の外部の装置は、例えば、病院内外に構築されたネットワークに接続されるサーバや、医療スタッフが用いるPC、病院の会議室に設置されるプロジェクタ等であり得る。このような外部装置が病院外にある場合には、視聴覚コントローラ5107は、遠隔医療のために、テレビ会議システム等を介して、他の病院の表示装置に表示情報を表示させることもできる。
手術室制御装置5109は、非医療機器における画像表示に関する処理以外の処理を、統括的に制御する。例えば、手術室制御装置5109は、患者ベッド5183、シーリングカメラ5187、術場カメラ5189及び照明5191の駆動を制御する。
手術室システム5100には、集中操作パネル5111が設けられており、ユーザは、当該集中操作パネル5111を介して、視聴覚コントローラ5107に対して画像表示についての指示を与えたり、手術室制御装置5109に対して非医療機器の動作についての指示を与えることができる。集中操作パネル5111は、表示装置の表示面上にタッチパネルが設けられて構成される。
図22は、集中操作パネル5111における操作画面の表示例を示す図である。図22では、一例として、手術室システム5100に、出力先の装置として、2つの表示装置が設けられている場合に対応する操作画面を示している。図22を参照すると、操作画面5193には、発信元選択領域5195と、プレビュー領域5197と、コントロール領域5201と、が設けられる。
発信元選択領域5195には、手術室システム5100に備えられる発信元装置と、当該発信元装置が有する表示情報を表すサムネイル画面と、が紐付けられて表示される。ユーザは、表示装置に表示させたい表示情報を、発信元選択領域5195に表示されているいずれかの発信元装置から選択することができる。
プレビュー領域5197には、出力先の装置である2つの表示装置(Monitor1、Monitor2)に表示される画面のプレビューが表示される。図示する例では、1つの表示装置において4つの画像がPinP表示されている。当該4つの画像は、発信元選択領域5195において選択された発信元装置から発信された表示情報に対応するものである。4つの画像のうち、1つはメイン画像として比較的大きく表示され、残りの3つはサブ画像として比較的小さく表示される。ユーザは、4つの画像が表示された領域を適宜選択することにより、メイン画像とサブ画像を入れ替えることができる。また、4つの画像が表示される領域の下部には、ステータス表示領域5199が設けられており、当該領域に手術に関するステータス(例えば、手術の経過時間や、患者の身体情報等)が適宜表示され得る。
コントロール領域5201には、発信元の装置に対して操作を行うためのGUI(Graphical User Interface)部品が表示される発信元操作領域5203と、出力先の装置に対して操作を行うためのGUI部品が表示される出力先操作領域5205と、が設けられる。図示する例では、発信元操作領域5203には、撮像機能を有する発信元の装置におけるカメラに対して各種の操作(パン、チルト及びズーム)を行うためのGUI部品が設けられている。ユーザは、これらのGUI部品を適宜選択することにより、発信元の装置におけるカメラの動作を操作することができる。なお、図示は省略しているが、発信元選択領域5195において選択されている発信元の装置がレコーダである場合(すなわち、プレビュー領域5197において、レコーダに過去に記録された画像が表示されている場合)には、発信元操作領域5203には、当該画像の再生、再生停止、巻き戻し、早送り等の操作を行うためのGUI部品が設けられ得る。
また、出力先操作領域5205には、出力先の装置である表示装置における表示に対する各種の操作(スワップ、フリップ、色調整、コントラスト調整、2D表示と3D表示の切り替え)を行うためのGUI部品が設けられている。ユーザは、これらのGUI部品を適宜選択することにより、表示装置における表示を操作することができる。
なお、集中操作パネル5111に表示される操作画面は図示する例に限定されず、ユーザは、集中操作パネル5111を介して、手術室システム5100に備えられる、視聴覚コントローラ5107及び手術室制御装置5109によって制御され得る各装置に対する操作入力が可能であってよい。
図23は、以上説明した手術室システムが適用された手術の様子の一例を示す図である。シーリングカメラ5187及び術場カメラ5189は、手術室の天井に設けられ、患者ベッド5183上の患者5185の患部に対して処置を行う術者(医者)5181の手元及び手術室全体の様子を撮影可能である。シーリングカメラ5187及び術場カメラ5189には、倍率調整機能、焦点距離調整機能、撮影方向調整機能等が設けられ得る。照明5191は、手術室の天井に設けられ、少なくとも術者5181の手元を照射する。照明5191は、その照射光量、照射光の波長(色)及び光の照射方向等を適宜調整可能であってよい。
内視鏡手術システム5113、患者ベッド5183、シーリングカメラ5187、術場カメラ5189及び照明5191は、図21に示すように、視聴覚コントローラ5107及び手術室制御装置5109(図23では図示せず)を介して互いに連携可能に接続されている。手術室内には、集中操作パネル5111が設けられており、上述したように、ユーザは、当該集中操作パネル5111を介して、手術室内に存在するこれらの装置を適宜操作することが可能である。
以下、内視鏡手術システム5113の構成について詳細に説明する。図示するように、内視鏡手術システム5113は、内視鏡5115と、その他の術具5131と、内視鏡5115を支持する支持アーム装置5141と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート5151と、から構成される。
内視鏡手術では、腹壁を切って開腹する代わりに、トロッカ5139a〜5139dと呼ばれる筒状の開孔器具が腹壁に複数穿刺される。そして、トロッカ5139a〜5139dから、内視鏡5115の鏡筒5117や、その他の術具5131が患者5185の体腔内に挿入される。図示する例では、その他の術具5131として、気腹チューブ5133、エネルギー処置具5135及び鉗子5137が、患者5185の体腔内に挿入されている。また、エネルギー処置具5135は、高周波電流や超音波振動により、組織の切開及び剥離、又は血管の封止等を行う処置具である。ただし、図示する術具5131はあくまで一例であり、術具5131としては、例えば攝子、レトラクタ等、一般的に内視鏡下手術において用いられる各種の術具が用いられてよい。
内視鏡5115によって撮影された患者5185の体腔内の術部の画像が、表示装置5155に表示される。術者5181は、表示装置5155に表示された術部の画像をリアルタイムで見ながら、エネルギー処置具5135や鉗子5137を用いて、例えば患部を切除する等の処置を行う。なお、図示は省略しているが、気腹チューブ5133、エネルギー処置具5135及び鉗子5137は、手術中に、術者5181又は助手等によって支持される。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5141は、ベース部5143から延伸するアーム部5145を備える。図示する例では、アーム部5145は、関節部5147a、5147b、5147c、及びリンク5149a、5149bから構成されており、アーム制御装置5159からの制御により駆動される。アーム部5145によって内視鏡5115が支持され、その位置及び姿勢が制御される。これにより、内視鏡5115の安定的な位置の固定が実現され得る。
(内視鏡)
内視鏡5115は、先端から所定の長さの領域が患者5185の体腔内に挿入される鏡筒5117と、鏡筒5117の基端に接続されるカメラヘッド5119と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒5117を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡5115を図示しているが、内視鏡5115は、軟性の鏡筒5117を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒5117の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡5115には光源装置5157が接続されており、当該光源装置5157によって生成された光が、鏡筒5117の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者5185の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡5115は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド5119の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)5153に送信される。なお、カメラヘッド5119には、その光学系を適宜駆動させることにより、倍率及び焦点距離を調整する機能が搭載される。
なお、例えば立体視(3D表示)等に対応するために、カメラヘッド5119には撮像素子が複数設けられてもよい。この場合、鏡筒5117の内部には、当該複数の撮像素子のそれぞれに観察光を導光するために、リレー光学系が複数系統設けられる。
(カートに搭載される各種の装置)
CCU5153は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡5115及び表示装置5155の動作を統括的に制御する。具体的には、CCU5153は、カメラヘッド5119から受け取った画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。CCU5153は、当該画像処理を施した画像信号を表示装置5155に提供する。また、CCU5153には、図21に示す視聴覚コントローラ5107が接続される。CCU5153は、画像処理を施した画像信号を視聴覚コントローラ5107にも提供する。また、CCU5153は、カメラヘッド5119に対して制御信号を送信し、その駆動を制御する。当該制御信号には、倍率や焦点距離等、撮像条件に関する情報が含まれ得る。当該撮像条件に関する情報は、入力装置5161を介して入力されてもよいし、上述した集中操作パネル5111を介して入力されてもよい。
表示装置5155は、CCU5153からの制御により、当該CCU5153によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。内視鏡5115が例えば4K(水平画素数3840×垂直画素数2160)又は8K(水平画素数7680×垂直画素数4320)等の高解像度の撮影に対応したものである場合、及び/又は3D表示に対応したものである場合には、表示装置5155としては、それぞれに対応して、高解像度の表示が可能なもの、及び/又は3D表示可能なものが用いられ得る。4K又は8K等の高解像度の撮影に対応したものである場合、表示装置5155として55インチ以上のサイズのものを用いることで一層の没入感が得られる。また、用途に応じて、解像度、サイズが異なる複数の表示装置5155が設けられてもよい。
光源装置5157は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部を撮影する際の照射光を内視鏡5115に供給する。
アーム制御装置5159は、例えばCPU等のプロセッサによって構成され、所定のプログラムに従って動作することにより、所定の制御方式に従って支持アーム装置5141のアーム部5145の駆動を制御する。
入力装置5161は、内視鏡手術システム5113に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置5161を介して、内視鏡手術システム5113に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、入力装置5161を介して、患者の身体情報や、手術の術式についての情報等、手術に関する各種の情報を入力する。また、例えば、ユーザは、入力装置5161を介して、アーム部5145を駆動させる旨の指示や、内視鏡5115による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示、エネルギー処置具5135を駆動させる旨の指示等を入力する。
入力装置5161の種類は限定されず、入力装置5161は各種の公知の入力装置であってよい。入力装置5161としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ、フットスイッチ5171及び/又はレバー等が適用され得る。入力装置5161としてタッチパネルが用いられる場合には、当該タッチパネルは表示装置5155の表示面上に設けられてもよい。
あるいは、入力装置5161は、例えばメガネ型のウェアラブルデバイスやHMD(Head Mounted Display)等の、ユーザによって装着されるデバイスであり、これらのデバイスによって検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。また、入力装置5161は、ユーザの動きを検出可能なカメラを含み、当該カメラによって撮像された映像から検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。更に、入力装置5161は、ユーザの声を収音可能なマイクロフォンを含み、当該マイクロフォンを介して音声によって各種の入力が行われる。このように、入力装置5161が非接触で各種の情報を入力可能に構成されることにより、特に清潔域に属するユーザ(例えば術者5181)が、不潔域に属する機器を非接触で操作することが可能となる。また、ユーザは、所持している術具から手を離すことなく機器を操作することが可能となるため、ユーザの利便性が向上する。
処置具制御装置5163は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具5135の駆動を制御する。気腹装置5165は、内視鏡5115による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者5185の体腔を膨らめるために、気腹チューブ5133を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ5167は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ5169は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
以下、内視鏡手術システム5113において特に特徴的な構成について、更に詳細に説明する。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5141は、基台であるベース部5143と、ベース部5143から延伸するアーム部5145と、を備える。図示する例では、アーム部5145は、複数の関節部5147a、5147b、5147cと、関節部5147bによって連結される複数のリンク5149a、5149bと、から構成されているが、図23では、簡単のため、アーム部5145の構成を簡略化して図示している。実際には、アーム部5145が所望の自由度を有するように、関節部5147a〜5147c及びリンク5149a、5149bの形状、数及び配置、並びに関節部5147a〜5147cの回転軸の方向等が適宜設定され得る。例えば、アーム部5145は、好適に、6自由度以上の自由度を有するように構成され得る。これにより、アーム部5145の可動範囲内において内視鏡5115を自由に移動させることが可能になるため、所望の方向から内視鏡5115の鏡筒5117を患者5185の体腔内に挿入することが可能になる。
関節部5147a〜5147cにはアクチュエータが設けられており、関節部5147a〜5147cは当該アクチュエータの駆動により所定の回転軸まわりに回転可能に構成されている。当該アクチュエータの駆動がアーム制御装置5159によって制御されることにより、各関節部5147a〜5147cの回転角度が制御され、アーム部5145の駆動が制御される。これにより、内視鏡5115の位置及び姿勢の制御が実現され得る。この際、アーム制御装置5159は、力制御又は位置制御等、各種の公知の制御方式によってアーム部5145の駆動を制御することができる。
例えば、術者5181が、入力装置5161(フットスイッチ5171を含む)を介して適宜操作入力を行うことにより、当該操作入力に応じてアーム制御装置5159によってアーム部5145の駆動が適宜制御され、内視鏡5115の位置及び姿勢が制御されてよい。当該制御により、アーム部5145の先端の内視鏡5115を任意の位置から任意の位置まで移動させた後、その移動後の位置で固定的に支持することができる。なお、アーム部5145は、いわゆるマスタースレイブ方式で操作されてもよい。この場合、アーム部5145は、手術室から離れた場所に設置される入力装置5161を介してユーザによって遠隔操作され得る。
また、力制御が適用される場合には、アーム制御装置5159は、ユーザからの外力を受け、その外力にならってスムーズにアーム部5145が移動するように、各関節部5147a〜5147cのアクチュエータを駆動させる、いわゆるパワーアシスト制御を行ってもよい。これにより、ユーザが直接アーム部5145に触れながらアーム部5145を移動させる際に、比較的軽い力で当該アーム部5145を移動させることができる。従って、より直感的に、より簡易な操作で内視鏡5115を移動させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
ここで、一般的に、内視鏡下手術では、スコピストと呼ばれる医師によって内視鏡5115が支持されていた。これに対して、支持アーム装置5141を用いることにより、人手によらずに内視鏡5115の位置をより確実に固定することが可能になるため、術部の画像を安定的に得ることができ、手術を円滑に行うことが可能になる。
なお、アーム制御装置5159は必ずしもカート5151に設けられなくてもよい。また、アーム制御装置5159は必ずしも1つの装置でなくてもよい。例えば、アーム制御装置5159は、支持アーム装置5141のアーム部5145の各関節部5147a〜5147cにそれぞれ設けられてもよく、複数のアーム制御装置5159が互いに協働することにより、アーム部5145の駆動制御が実現されてもよい。
(光源装置)
光源装置5157は、内視鏡5115に術部を撮影する際の照射光を供給する。光源装置5157は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成される。このとき、RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置5157において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド5119の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置5157は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド5119の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置5157は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察するもの(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得るもの等が行われ得る。光源装置5157は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
(カメラヘッド及びCCU)
図24を参照して、内視鏡5115のカメラヘッド5119及びCCU5153の機能についてより詳細に説明する。図24は、図23に示すカメラヘッド5119及びCCU5153の機能構成の一例を示すブロック図である。
図24を参照すると、カメラヘッド5119は、その機能として、レンズユニット5121と、撮像部5123と、駆動部5125と、通信部5127と、カメラヘッド制御部5129と、を有する。また、CCU5153は、その機能として、通信部5173と、画像処理部5175と、制御部5177と、を有する。カメラヘッド5119とCCU5153とは、伝送ケーブル5179によって双方向に通信可能に接続されている。
まず、カメラヘッド5119の機能構成について説明する。レンズユニット5121は、鏡筒5117との接続部に設けられる光学系である。鏡筒5117の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド5119まで導光され、当該レンズユニット5121に入射する。レンズユニット5121は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。レンズユニット5121は、撮像部5123の撮像素子の受光面上に観察光を集光するように、その光学特性が調整されている。また、ズームレンズ及びフォーカスレンズは、撮像画像の倍率及び焦点の調整のため、その光軸上の位置が移動可能に構成される。
撮像部5123は撮像素子によって構成され、レンズユニット5121の後段に配置される。レンズユニット5121を通過した観察光は、当該撮像素子の受光面に集光され、光電変換によって、観察像に対応した画像信号が生成される。撮像部5123によって生成された画像信号は、通信部5127に提供される。
撮像部5123を構成する撮像素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプのイメージセンサであり、Bayer配列を有するカラー撮影可能なものが用いられる。なお、当該撮像素子としては、例えば4K以上の高解像度の画像の撮影に対応可能なものが用いられてもよい。術部の画像が高解像度で得られることにより、術者5181は、当該術部の様子をより詳細に把握することができ、手術をより円滑に進行することが可能となる。
また、撮像部5123を構成する撮像素子は、3D表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成される。3D表示が行われることにより、術者5181は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部5123が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット5121も複数系統設けられる。
また、撮像部5123は、必ずしもカメラヘッド5119に設けられなくてもよい。例えば、撮像部5123は、鏡筒5117の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部5125は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部5129からの制御により、レンズユニット5121のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部5123による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部5127は、CCU5153との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5127は、撮像部5123から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル5179を介してCCU5153に送信する。この際、術部の撮像画像を低レイテンシで表示するために、当該画像信号は光通信によって送信されることが好ましい。手術の際には、術者5181が撮像画像によって患部の状態を観察しながら手術を行うため、より安全で確実な手術のためには、術部の動画像が可能な限りリアルタイムに表示されることが求められるからである。光通信が行われる場合には、通信部5127には、電気信号を光信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。画像信号は当該光電変換モジュールによって光信号に変換された後、伝送ケーブル5179を介してCCU5153に送信される。
また、通信部5127は、CCU5153から、カメラヘッド5119の駆動を制御するための制御信号を受信する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。通信部5127は、受信した制御信号をカメラヘッド制御部5129に提供する。なお、CCU5153からの制御信号も、光通信によって伝送されてもよい。この場合、通信部5127には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられ、制御信号は当該光電変換モジュールによって電気信号に変換された後、カメラヘッド制御部5129に提供される。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、取得された画像信号に基づいてCCU5153の制御部5177によって自動的に設定される。つまり、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡5115に搭載される。
カメラヘッド制御部5129は、通信部5127を介して受信したCCU5153からの制御信号に基づいて、カメラヘッド5119の駆動を制御する。例えば、カメラヘッド制御部5129は、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報及び/又は撮像時の露光を指定する旨の情報に基づいて、撮像部5123の撮像素子の駆動を制御する。また、例えば、カメラヘッド制御部5129は、撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報に基づいて、駆動部5125を介してレンズユニット5121のズームレンズ及びフォーカスレンズを適宜移動させる。カメラヘッド制御部5129は、更に、鏡筒5117やカメラヘッド5119を識別するための情報を記憶する機能を備えてもよい。
なお、レンズユニット5121や撮像部5123等の構成を、気密性及び防水性が高い密閉構造内に配置することで、カメラヘッド5119について、オートクレーブ滅菌処理に対する耐性を持たせることができる。
次に、CCU5153の機能構成について説明する。通信部5173は、カメラヘッド5119との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5173は、カメラヘッド5119から、伝送ケーブル5179を介して送信される画像信号を受信する。この際、上記のように、当該画像信号は好適に光通信によって送信され得る。この場合、光通信に対応して、通信部5173には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。通信部5173は、電気信号に変換した画像信号を画像処理部5175に提供する。
また、通信部5173は、カメラヘッド5119に対して、カメラヘッド5119の駆動を制御するための制御信号を送信する。当該制御信号も光通信によって送信されてよい。
画像処理部5175は、カメラヘッド5119から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。当該画像処理としては、例えば現像処理、高画質化処理(帯域強調処理、超解像処理、NR(Noise reduction)処理及び/又は手ブレ補正処理等)、並びに/又は拡大処理(電子ズーム処理)等、各種の公知の信号処理が含まれる。また、画像処理部5175は、AE、AF及びAWBを行うための、画像信号に対する検波処理を行う。
画像処理部5175は、CPUやGPU等のプロセッサによって構成され、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作することにより、上述した画像処理や検波処理が行われ得る。なお、画像処理部5175が複数のGPUによって構成される場合には、画像処理部5175は、画像信号に係る情報を適宜分割し、これら複数のGPUによって並列的に画像処理を行う。
制御部5177は、内視鏡5115による術部の撮像、及びその撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部5177は、カメラヘッド5119の駆動を制御するための制御信号を生成する。この際、撮像条件がユーザによって入力されている場合には、制御部5177は、当該ユーザによる入力に基づいて制御信号を生成する。あるいは、内視鏡5115にAE機能、AF機能及びAWB機能が搭載されている場合には、制御部5177は、画像処理部5175による検波処理の結果に応じて、最適な露出値、焦点距離及びホワイトバランスを適宜算出し、制御信号を生成する。
また、制御部5177は、画像処理部5175によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部の画像を表示装置5155に表示させる。この際、制御部5177は、各種の画像認識技術を用いて術部画像内における各種の物体を認識する。例えば、制御部5177は、術部画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具5135使用時のミスト等を認識することができる。制御部5177は、表示装置5155に術部の画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させる。手術支援情報が重畳表示され、術者5181に提示されることにより、より安全かつ確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド5119及びCCU5153を接続する伝送ケーブル5179は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル5179を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド5119とCCU5153との間の通信は無線で行われてもよい。両者の間の通信が無線で行われる場合には、伝送ケーブル5179を手術室内に敷設する必要がなくなるため、手術室内における医療スタッフの移動が当該伝送ケーブル5179によって妨げられる事態が解消され得る。
以上、本開示に係る技術が適用され得る手術室システム5100の一例について説明した。なお、ここでは、一例として手術室システム5100が適用される医療用システムが内視鏡手術システム5113である場合について説明したが、手術室システム5100の構成はかかる例に限定されない。例えば、手術室システム5100は、内視鏡手術システム5113に代えて、検査用軟性内視鏡システムや顕微鏡手術システムに適用されてもよい。
<音検出例>
電気メスの場合、電源オン(非作業時)の状態での駆動音は、電源オフの状態と略同様に無音状態であることが一般的である。したがって、上述のように発生音を検出し、電源オン(非作業時)の状態で異常音が発生した場合、エラー(故障)と判断することができる。また、医療行為中に音検出を行う場合、作業時(切除中)の音も検出することができる(例えば、図7の両矢印152で示される期間)。したがって、例えば、切除音が異常だった場合はエラー(故障)と判断することができる。
電気ドリルの場合、電源オン(非作業時)の状態で駆動音が発生するので、その発生音がエラー(故障)かどうかを判断することができる。例えば、電気ドリルの回転数が不安定な時や電気ドリルの回転数が正常時よりも高かったり低かったりする場合に異常音として判断することができる。また、この場合も、作業中の音も検出することができる(例えば、図8の両矢印163で示される期間)。したがって、例えば、切除音が異常だった場合はエラー(故障)と判断することができる。
<評価対象器具付き音検出部>
医療行為中に医療用器具の状態評価を行うということは、医療行為において使用中の医療用器具の状態を評価することである。つまり、この場合、使用中の医療用器具の発生音が検出される。
この発生音の検出方法は任意である。ただし、医療用器具は、一般的に、患者等の人体内において使用される。つまり、この場合、人体内において評価対象器具により発生された音が検出され、その音信号が生成される。したがって、より高感度に発生音を検出するためには、評価対象器具と同じ体内、または、その人体の近傍において発生音の検出を行うことが望ましい。
例えば、図5の例と同様に、評価対象器具121に音検出部を設け、その音検出部によりその評価対象器具121の発生音を検出するようにしてもよい。
図25のAは、評価対象器具121とされる電気メスの構成例を示す図である。図25のAに示される電気メス6010は、メスの刃の役割を担うメス先電極6011、使用者が把持する部分であるハンドピース6012、およびハンドピース6012とCCU5153とを接続するケーブル6013とにより構成される。
ハンドピース6012には、スイッチ6021が設けられている。また、ハンドピース6012は、駆動部6022および音検出部6023を内蔵する。使用者がこのスイッチ6021を押下すると、駆動部6022が駆動し、メス先電極6011を介して人体に高周波電流を流す。このときの負荷もしくは接触抵抗によってジュール熱が発生し、この熱が瞬時に細胞を加熱し爆発・蒸散することによって切開作用を、細胞の水分を蒸発させタンパク質を凝固させることによって凝固作用をそれぞれ生じさせる。
メス先電極6011は、高周波電流が流れたり、熱を生じさせたり、患部と接触したりするため、短期間に劣化する。そのため、メス先電極6011は、ハンドピース6012から着脱可能に形成されており、交換可能である。
音検出部6023は、電気メス6010の駆動音等を検出し、その音信号を、ケーブル6013を介してCCU5153に供給する。
図25のBは、評価対象器具121とされる医療用電気ドリルの構成例を示す図である。図25のBに示される医療用電気ドリル6030は、ドリル先端部分であるドリルビット6031、使用者が把持する部分であるハンドピース6032、およびハンドピース6032とCCU5153とを接続するケーブル6033とにより構成される。
ハンドピース6032には、スイッチ6041が設けられている。また、ハンドピース6032は、駆動部6042および音検出部6043を内蔵する。使用者がこのスイッチ6041を押下すると、駆動部6042が駆動し、ドリルビット6031が回転する。この回転中のドリルビット6031を押し当てることにより例えば骨等に孔を空けたりすることができる。
ドリルビット6031は、骨等のような硬い部分と接触して駆動するため、短期間に劣化する。そのため、ドリルビット6031は、ハンドピース6032から着脱可能に形成されており、交換可能である。
音検出部6043は、医療用電気ドリル6030の駆動音等を検出し、その音信号を、ケーブル6033を介してCCU5153に供給する。
このように、評価対象器具に音検出部を設けることにより、より安定した環境で評価対象器具の発生音を検出することができる。
<評価対象外器具付き音検出部>
なお、評価対象器具121以外から音検出を行うようにしてもよい。例えば、評価対象器具121以外の医療用器具(評価対象外器具とも称する)に音検出部を設け、その音検出部により、その評価対象外器具の近傍で使用される評価対象器具121の発生音を検出するようにしてもよい。
評価対象外器具には、任意の医療用器具が含まれる。例えば、図26に示されるように、内視鏡5115、気腹チューブ5133、エネルギー処置具5135、鉗子5137、トロッカ5139a〜5139d等がある。これらの評価対象外器具に音検出部を設け、その近傍で使用される電気メスや電気ドリル等の評価対象器具の発生音を検出するようにしてもよい。
例えば、内視鏡5115に音検出部を設けるようにしてもよい。その場合、点線円6051で示されるような、内視鏡5115の患者5185の人体内に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよいし、点線円6052で示されるような、内視鏡5115の患者5185の人体外に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよい。さらに、点線円6053に示されるように、内視鏡5115が挿入されるトロッカ5139aに音検出部を設けるようにしてもよい。
また、例えば、気腹チューブ5133に音検出部を設けるようにしてもよい。その場合、点線円6061で示されるような、気腹チューブ5133の患者5185の人体内に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよいし、点線円6062で示されるような、気腹チューブ5133の患者5185の人体外に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよい。さらに、点線円6063に示されるように、気腹チューブ5133が挿入されるトロッカ5139bに音検出部を設けるようにしてもよい。
また、例えば、点線円6071に示されるように、エネルギー処置具5135が挿入されるトロッカ5139cに音検出部を設けるようにしてもよい。
また、例えば、鉗子5137に音検出部を設けるようにしてもよい。その場合、点線円6081で示されるような、鉗子5137の患者5185の人体内に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよいし、点線円6082で示されるような、鉗子5137の患者5185の人体外に位置する部分に、音検出部を設けるようにしてもよい。さらに、点線円6083に示されるように、鉗子5137が挿入されるトロッカ5139dに音検出部を設けるようにしてもよい。
このように、評価対象外器具に音検出部を設けることにより、評価対象器具の使用者に操作されない状況で評価対象器具の発生音を検出することができる可能性が高い。したがって、このようにすることにより、使用者の操作により発生する雑音の検出を抑制することができる。
<独立した音検出部>
また、例えば、医療用器具とは別に(医療用器具とは独立した)音検出部を設けるようにしてもよい。例えば、トロッカ5139eを介して患者5185の人体内部に挿入され、患者5185の人体内から評価対象器具の発生音を検出するマイクロフォン6091を設けるようにしてもよい。また、例えば、患者5185の人体外に設置され、患者5185の人体外から人体内の評価対象器具の発生音を検出するマイクロフォン6092を設けるようにしてもよい。
このように専用の音検出器具を設けることにより、さらに、使用者の操作の可能性を低減させることができ、使用者の操作により発生する雑音の検出を抑制することができる。
<CCU>
以上のように検出された音の音信号は、CCU5153に供給される。図27は、CCU5153の主な構成例を示すブロック図である。
例えば、医療用器具6110が音検出部6111を内蔵し、その音検出部6111がCU5153に接続され、その音検出部6111において生成された音信号がCCU5153に供給されるとする。
CCU5153は、その供給された音信号に基づいて、状態評価を行い、医療用器具状態情報を生成する。CCU5153は、その医療用器具状態情報を、それを出力する機能を有するデバイス、例えば集中操作パネル5111等に供給する。
つまり、この場合、CCU153は、医療用器具状態評価装置100の医療用器具情報取得部101および医療用器具状態評価部102の機能を有する。換言するに、CCU5153は、医療用器具状態評価システム120の医療用器具検査装置122と医療用器具評価サーバ123の両方の機能を有する。
したがって、CCU5153は、図27に示されるように、入力部142、信号処理部132、通信部171、信号解析部172、状態評価部173、医療用器具状態情報生成部174、音信号データベース175、および医療用器具状態管理部176を有する。
医療用器具評価サーバ123の場合と同様に、CCU5153の状態評価部173は、参考音信号を、評価対象器具121の過去の音信号であるとし、現在に検出された音信号と、過去に検出された音信号とを比較するようにしてもよい。
例えば、その過去に検出された音信号は、現在に検出された音信号と同一の動作状態において検出された信号であってもよい。例えば、状態評価部173は、電源がオンの状態でありかつ作業時の評価対象器具121により今回発生された音の音信号と、同一の状態の評価対象器具121により過去に発生された音の音信号との比較を行い、その比較の結果に基づいて、評価対象器具121の状態を評価するようにしてもよい。例えば、前回(またはそれよりも前)の検査において検出した音信号が過去に検出された音信号となり、今回の検査で同一の動作状態において検出した音信号が現在に検出された音信号となる。状態評価部173は、このように互いに同一の動作状態の音信号同士の比較を行うことができる。したがって、状態評価部173は、同一の動作状態における音信号の変化を評価することができるので、より容易かつより正確に、状態を評価することができる。
<音検出処理の流れ>
このCCU5153により実行される音検出処理の流れの例を、図28のフローチャートを参照して説明する。
音検出処理が開始されると、音検出部6111は、ステップS301において、集音し、検出した音の音信号を生成する。CCU5153の入力部142がその音信号を取得する。
ステップS302において、信号処理部132は、ステップS301において取得された音信号に対して任意の信号処理を行い、評価対象器具121の発生音を抽出する。
ステップS303において、信号解析部172は、その音信号に対して信号処理を行い、解析する。
ステップS304において、状態評価部173は、状態評価処理を行い、ステップS303において解析された音信号に基づいて、評価対象器具121の状態を評価する。
ステップS305において、医療用器具状態情報生成部174は、ステップS304の処理により得られた評価対象器具121の状態の評価結果に基づいて、その評価対象器具121についての医療用器具状態情報を生成する。
ステップS306において、通信部171は、ステップS305において生成された医療用器具状態情報を例えば集中操作パネル5111等に送信し、出力させる。
ステップS307において、音信号データベース175は、ステップS303において処理された音信号を記憶する。
ステップS308において、医療用器具状態管理部176は、ステップS305において生成された医療用器具状態情報を用いて、医療用器具状態管理情報を更新する。
ステップS308の処理が終了すると音検出処理が終了する。
以上のように音検出処理を行うことにより、CCU5153は、周辺の音や評価対象器具121の発生音を検出することができる。また、CCU5153は、評価対象器具121の発生音に基づいて、評価対象器具121の状態(故障の検出や予測)を、より容易かつより正確に評価することができる。つまり、ユーザ(点検者)は、医療行為中における医療用器具の状態監視(故障の検出等)を、より容易、かつ、より高精度に行うことができる。また、医療用器具に将来発生する故障の予測もより容易、かつ、より高精度に行うことができる。したがって、医療用器具の安全性を向上させることができ、医療行為の正確性、安全性、または効率性等の低減を抑制することができる。
<その他の構成>
なお、医療用器具の状態評価に関する各種処理、すなわち、医療用器具状態評価装置100の、医療用器具情報取得部101、医療用器具状態評価部102、および医療用器具状態情報出力部103のそれぞれが実行する処理は、図27の例に限定されず、上述した手術室システム5100の任意の構成において実現するようにしてもよい。
例えば、図29に示される例のように、CCU5153が、音検出を行って評価対象器具6121の動作音の音信号を生成し、それを視聴覚コントローラ5107に供給するようにしてもよい。また、視聴覚コントローラ5107が、その音信号に基づいて評価対象器具6121の状態評価および出力用情報の生成を行い、その出力用情報を集中操作パネル5111に供給するようにしてもよい。また、集中操作パネル5111が、その出力用情報を画像や音声等として出力するようにしてもよい。
すなわち、医療用器具情報取得部101の処理をCCU5153が行い、医療用器具状態評価部102の処理を視聴覚コントローラ5107が行い、医療用器具状態情報出力部103の処理を視聴覚コントローラ5107および集中操作パネル5111が行うようにしてもよい。
また、手術室システム5100の外部の構成を利用するようにしてもよい。例えば、図30に示されるように、クラウドコンピューティング6131を利用するようにしてもよい。図30の例の場合、CCU5153は、音検出を行って評価対象器具6121の動作音の音信号を生成し、それをクラウドコンピューティング6131に供給する。クラウドコンピューティング6131は、その音信号に基づいて評価対象器具6121の状態評価を行い、医療用器具状態情報を生成して、それを視聴覚コントローラ5107に供給する。視聴覚コントローラ5107は、その医療用器具状態情報の出力用情報の生成を行い、その出力用情報を集中操作パネル5111に供給する。また、集中操作パネル5111は、その出力用情報を画像や音声等として出力する。
すなわち、医療用器具情報取得部101の処理をCCU5153が行い、医療用器具状態評価部102の処理をクラウドコンピューティング6131が行い、医療用器具状態情報出力部103の処理を視聴覚コントローラ5107および集中操作パネル5111が行うようにしてもよい。
もちろん、これらは一部の例であり、これらの例に限定されない。
以上のように、本技術を適用することにより、医療用器具の故障の検出または予測を容易に行うことができる。
<5.付記>
<コンピュータ>
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここでコンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
図31は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
図31に示されるコンピュータ7000において、CPU(Central Processing Unit)7001、ROM(Read Only Memory)7002、RAM(Random Access Memory)7003は、バス7004を介して相互に接続されている。
バス7004にはまた、入出力インタフェース7010も接続されている。入出力インタフェース7010には、入力部7011、出力部7012、記憶部7013、通信部7014、およびドライブ7015が接続されている。
入力部7011は、例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部7012は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部7013は、例えば、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部7014は、例えば、ネットワークインタフェースよりなる。ドライブ7015は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア7021を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU7001が、例えば、記憶部7013に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース7010およびバス7004を介して、RAM7003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。RAM7003にはまた、CPU7001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
コンピュータ(CPU7001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア7021に記録して適用することができる。その場合、プログラムは、リムーバブルメディア7021をドライブ7015に装着することにより、入出力インタフェース7010を介して、記憶部7013にインストールすることができる。
また、このプログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することもできる。その場合、プログラムは、通信部7014で受信し、記憶部7013にインストールすることができる。
その他、このプログラムは、ROM7002や記憶部7013に、あらかじめインストールしておくこともできる。
<本技術の適用対象>
本技術は、任意の画像符号化・復号方式に適用することができる。つまり、上述した本技術と矛盾しない限り、画像符号化・復号に関する各種処理の仕様は任意であり、上述した例に限定されない。
また、以上においては、本技術を撮像装置に適用する場合について説明したが、本技術は、撮像装置に限らず任意の装置(電子機器)に適用することができる。
また、本技術は、任意の装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ(例えばビデオプロセッサ)、複数のプロセッサ等を用いるモジュール(例えばビデオモジュール)、複数のモジュール等を用いるユニット(例えばビデオユニット)、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット(例えばビデオセット)等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
さらに、本技術は、複数の装置により構成されるネットワークシステムにも適用することもできる。例えば、コンピュータ、AV(Audio Visual)機器、携帯型情報処理端末、IoT(Internet of Things)デバイス等の任意の端末に対して、画像(動画像)に関するサービスを提供するクラウドサービスに適用することもできる。
<その他>
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、および、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、例えば、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
また、例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、例えば、上述したプログラムは、任意の装置において実行することができる。その場合、その装置が、必要な機能(機能ブロック等)を有し、必要な情報を得ることができるようにすればよい。
また、例えば、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。換言するに、1つのステップに含まれる複数の処理を、複数のステップの処理として実行することもできる。逆に、複数のステップとして説明した処理を1つのステップとしてまとめて実行することもできる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、プログラムを記述するステップの処理が、本明細書で説明する順序に沿って時系列に実行されるようにしても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで個別に実行されるようにしても良い。つまり、矛盾が生じない限り、各ステップの処理が上述した順序と異なる順序で実行されるようにしてもよい。さらに、このプログラムを記述するステップの処理が、他のプログラムの処理と並列に実行されるようにしても良いし、他のプログラムの処理と組み合わせて実行されるようにしても良い。
なお、本明細書において複数説明した本技術は、矛盾が生じない限り、それぞれ独立に単体で実施することができる。もちろん、任意の複数の本技術を併用して実施することもできる。例えば、いずれかの実施の形態において説明した本技術の一部または全部を、他の実施の形態において説明した本技術の一部または全部と組み合わせて実施することもできる。また、上述した任意の本技術の一部または全部を、上述していない他の技術と併用して実施することもできる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) 医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する評価部
を備える情報処理装置。
(2) 前記評価部は、前記医療用器具の状態を評価し、前記医療用器具の故障を検出する
(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記評価部は、前記医療用器具の状態を評価し、前記医療用器具の故障を予測する
(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記評価部は、前記医療用器具の状態の評価結果の信頼度を判定する
(1)乃至(3)のいずれかに記載の情報処理装置。
(5) 前記評価部は、前記音信号と参考音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(1)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6) 前記参考音信号は、予め定められた所定の音信号である
(5)に記載の情報処理装置。
(7) 前記参考音信号は、前記医療用器具の過去の音信号である
(5)または(6)に記載の情報処理装置。
(8) 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の前記医療用器具により発生された音の音信号と、電源がオフの状態の前記医療用器具により発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(7)に記載の情報処理装置。
(9) 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の前記医療用器具により今回発生された音の音信号と、同一の状態の前記医療用器具により過去に発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(7)または(8)に記載の情報処理装置。
(10) 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ作業時の前記医療用器具により今回発生された音の音信号と、同一の状態の前記医療用器具により過去に発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(7)乃至(9)のいずれかに記載の情報処理装置。
(11) 前記参考音信号を記憶する記憶部をさらに備え、
前記評価部は、前記音信号と前記記憶部に記憶されている前記参考音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(5)乃至(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12) 前記評価部は、
複数の医療用器具の過去の音信号に基づいて参考音信号または統計値を生成し、
前記音信号と、生成した参考音信号または統計値との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(1)乃至(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13) 前記評価部は、所定の参考音信号と、前記所定の参考音信号を発した医療器具の状態とが紐づいた学習データを所定のニューラルネットワークに基づいた計算モデルに入力することで生成された評価器に前記音信号を入力して得られた出力結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
(1)乃至(12)のいずれかに記載の情報処理装置。
(14) 前記評価部は、さらに参考情報に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
(1)乃至(13)のいずれかに記載の情報処理装置。
(15) 前記評価部による前記医療用器具の状態の評価結果に基づいて、前記医療用器具の状態に関する情報を生成する生成部をさらに備える
(1)乃至(14)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16) 前記生成部により生成された前記医療用器具の状態に関する情報を、画像または音声として出力する出力部をさらに備える
(15)に記載の情報処理装置。
(17) 前記医療用器具により発生された音を検出し、前記音信号を生成する検出部をさらに備え、
前記評価部は、前記検出部により生成された前記音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
(1)乃至(16)のいずれかに記載の情報処理装置。
(18) 前記検出部は、前記医療用器具または他の医療用器具に付加されている
(17)に記載の情報処理装置。
(19) 前記検出部は、人体内において前記医療用器具により発生された音の音信号を生成する
(17)または(18)に記載の情報処理装置。
(20) 医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
情報処理方法。
100 医療用器具状態評価装置, 101 医療用器具情報取得部, 102 医療用器具状態評価部, 103 医療用器具状態情報出力部, 120 医療用器具状態評価システム, 121 評価対象器具, 122 医療用器具検査装置, 123 医療用器具評価サーバ, 131 音検出部, 132 信号処理部, 133 通信部, 134 出力部, 135 固定具, 141 音検出部, 142 入力部, 171 通信部, 172 信号解析部, 173 状態評価部, 174 医療用器具状態情報生成部, 175 音信号データベース, 176 医療用器具状態管理部, 181 比較処理部, 182 故障検出部, 183 故障予測部, 184 信頼度判定部, 185 他項目評価部, 191 統計解析部, 195 学習部, 201 熱検出部, 202 振動検出部, 5100 手術室システム, 5107 視聴覚コントローラ, 5111 集中操作パネル, 5115 内視鏡, 5133 気腹チューブ, 5135 エネルギー処置具, 5137 鉗子, 5153 CCU, 6010 電気メス, 6011 メス先電極, 6012 ハンドピース, 6021 スイッチ, 6022 駆動部, 6023 音検出部, 6030 医療用電気ドリル, 6031 ドリルビット, 6032 ハンドピース, 6041 スイッチ, 6042 駆動部, 6043 音検出部, 6091および6092 マイクロフォン, 6110 医療用器具, 6111 音検出部, 6121 評価対象器具, 6131 クラウドコンピューティング

Claims (20)

  1. 医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する評価部
    を備える情報処理装置。
  2. 前記評価部は、前記医療用器具の状態を評価し、前記医療用器具の故障を検出する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記評価部は、前記医療用器具の状態を評価し、前記医療用器具の故障を予測する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記評価部は、前記医療用器具の状態の評価結果の信頼度を判定する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記評価部は、前記音信号と参考音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記参考音信号は、予め定められた所定の音信号である
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記参考音信号は、前記医療用器具の過去の音信号である
    請求項5に記載の情報処理装置。
  8. 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の前記医療用器具により発生された音の音信号と、電源がオフの状態の前記医療用器具により発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ非作業時の前記医療用器具により今回発生された音の音信号と、同一の状態の前記医療用器具により過去に発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  10. 前記評価部は、電源がオンの状態でありかつ作業時の前記医療用器具により今回発生された音の音信号と、同一の状態の前記医療用器具により過去に発生された音の音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  11. 前記参考音信号を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記評価部は、前記音信号と前記記憶部に記憶されている前記参考音信号との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項5に記載の情報処理装置。
  12. 前記評価部は、
    複数の医療用器具の過去の音信号に基づいて参考音信号または統計値を生成し、
    前記音信号と、生成した参考音信号または統計値との比較を行い、前記比較の結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記評価部は、所定の参考音信号と、前記所定の参考音信号を発した医療器具の状態とが紐づいた学習データを所定のニューラルネットワークに基づいた計算モデルに入力することで生成された評価器に前記音信号を入力して得られた出力結果に基づいて、前記医療用器具の状態を評価する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  14. 前記評価部は、さらに参考情報に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  15. 前記評価部による前記医療用器具の状態の評価結果に基づいて、前記医療用器具の状態に関する情報を生成する生成部をさらに備える
    請求項1に記載の情報処理装置。
  16. 前記生成部により生成された前記医療用器具の状態に関する情報を、画像または音声として出力する出力部をさらに備える
    請求項15に記載の情報処理装置。
  17. 前記医療用器具により発生された音を検出し、前記音信号を生成する検出部をさらに備え、
    前記評価部は、前記検出部により生成された前記音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  18. 前記検出部は、前記医療用器具または他の医療用器具に付加されている
    請求項17に記載の情報処理装置。
  19. 前記検出部は、人体内において前記医療用器具により発生された音の音信号を生成する
    請求項17に記載の情報処理装置。
  20. 医療用器具により発生された音の音信号に基づいて前記医療用器具の状態を評価する
    情報処理方法。
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