本発明の1つまたは複数の具体的な実施形態が、以下に記載される。これらの実施形態の簡潔な記載を提供するために、実際の実施のすべての特徴は、明細書に記載されないこともあり得る。なお、このような実際の実施の開発においては、技術または設計プロジェクトにおけるように、開発者の特定の目標を達成するために、実施ごとに異なり得る、FAAからの耐空性改善指令(AD)のような業界または政府機関に義務付けられた検査要件、またはシステム関連およびビジネス関連の制約の遵守など、多くの実施に特定の決定がなされるはずであることが理解されるべきである。さらに、そのような開発努力は、複雑で且つ時間がかかることもあり得るが、この開示の利益を有する通常の知識を有する者にとって、設計、製作および製造の日常の仕事であることが理解されるべきである。
本発明のさまざまな実施形態の要素を導入するときに、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、その要素の1つまたは複数があることを意味することが意図されている。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」と「有する(having)」は、排他的ではなく、列挙された要素以外の追加の要素があり得ることが意図されている。
本実施形態は、たとえば以下により詳細に記載されたさまざまな携帯型非破壊試験(NDT)装置を用いて、産業装置の非破壊検査を実行するためのシステムを、概して対象とする。特に、本明細書に記載された実施形態は、メニュードリブン検査(MDI)の技術を提供するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)に関する。MDI構成は、検査領域および検査点を検査点木としてモデル化することができる。そして、NDT装置の操作者は、検査点木を探索して、特定の検査領域および検査点のイメージおよびビデオを取得することができる。検査点木をたどることによって、操作者は、素早くそして効率的に装置を検査し、装置の改善された試験適用範囲を取得することができる。さらに、MDI構成は、取得されたイメージおよびビデオを対応する検査の領域および検査点に自動的に対応付けることができ、これは、たとえば、本明細書に開示されたMDI技術を用いないことと比較したときに、装置および設備の検査を改善することができる。MDI GUIは、また、操作者が、特定の検査の点または領域内に欠陥を疑うかまたは観察した場合にイメージまたはビデオにフラグを立てることを可能にする。そして、GUIは、検査の点または領域に対するイメージおよびビデオがフラグが立てられたかどうかを示すアイコンを縦に並べて提示し得る。加えて、GUIは、検査点木を通る現在のパスを表示するインタラクティブマーカを含むことができ、検査点木の異なるノードにナビゲートするのに使用することができる。
導入として、図1は、本明細書に記載された技術を含むことができるさまざま携帯型NDTシステムの実施形態のブロックダイアグラムを示す。ここに示された実施形態では、携帯型NDTシステムは、ビデオボアスコープ10、過電流検査装置12、可搬型パンチルトズーム(PTZ)カメラ14、超音波探傷器16、携帯型デジタルラジオグラフィ装置18およびインタフェース装置20を備えることができる。インタフェース装置20は、高められた視覚化(たとえば、より大きなスクリーン表示で)を提供するため、並びにNDTシステム10、12、14、16、18の遠隔制御および操作のために適切な、前述のNDTシステム10、12、14、16、18に通信可能に結合された携帯機器(たとえば、携帯電話機、ラップトップ、タブレットなど)であり得る。NDTシステム10、12、14、16、18、20は、互いに接続され、ローカルサーバ(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)サーバ)、リモートサーバ(たとえば、ワイドエリアネットワーク(WAN)サーバ)並びに「クラウド」ベースの装置およびサービスに接続され得る。一実施形態において、インタフェース装置20は、ニューヨーク州SchenectadyのGeneral Electric Campanyから入手可能なMENTOR(商標)ハードウェア装置または携帯装置(たとえば、携帯電話機、電話機、タブレットなど)を介して実行可能なソフトウェア「アプリケーションソフトウェア(app)」であり得る。同様に、装置10、12、14、16、18もまた、ニューヨーク州SchenectadyのGeneral Electric Campanyから入手可能であり得る。また、いくつかの実施形態では、装置10、12、14、16、18は、テキサス州ヒューストンのBaker Hughes Company、Waygate Technologiesから入手してもよい。
ここに示されたNDT装置10、12、14、16、18、20は、それぞれのプロセッサ22、24、26、28、30、32と、メモリ34、36、38、40、4244とを備えている。NDT装置10、12、14、16、18、20は、加えて、他のNDT装置10、12、14、16、18、20、並びに「クラウド」ベースのシステム、サーバ、コンピューティングデバイス(たとえば、タブレット、ワークステーション、ラップトップ、ノートブックなど)などのような外部のシステムと通信するために適切な通信システムを、備えることができる。メモリ34、36、38、40、4244は、本明細書に記載されたさまざまな技術を実施する、それぞれのプロセッサ24、26、28、30、32、34を介して実行可能なコンピュータのコードまたは命令を保存するために適切な有形の非一時的な記憶装置を含み得る。装置10、12、14、16、18、20は、また、本明細書に記載された技術を視覚化することに有用なそれぞれのディスプレイを備えることができる。操作において、操作者46は、石油・ガス装置50を備えることもあり、パイプまたは導管52の内部、水中の(または液体中の)場所54のような、湾曲または屈曲を有するパイプまたは導管56のような場所を観察することが難しい場所を含むこともある設備を含む、設備48を検査するために、NDT装置10、12、14、16、18、20を利用することができる。導管60、さまざまな表面62、64を含むことがあり、そして、他の多くの用途において、望まれないクラック66を見つけるためまたは部品68を視覚化するために用いられ得る、航空機システム、発電システム(たとえば、ガスタービン、蒸気タービン、風力タービン、水力タービン、内燃機関、発電機、電気モータなど)、機械装置(たとえば、圧縮機、エキスパンダ、バルブ、アクチュエータなど)などのような、他のシステム58もまた、検査され得る。したがって、X線観測のモダリティ、超音波観察モダリティおよび過電流観察モダリティを用いて、航空機のシステム58および設備48のような、さまざまな装置の視覚による観察を強化することを可能にすることができる。たとえば、パイプ52、56、60の内部と壁は、腐食および侵食に対して検査され得る。同様に、パイプ52、56、60の内部の障害または望まれない成長が、装置10、12、14、16、18、20を用いて検出され得る。同様に、ある鉄のまたは非鉄の材料62、64の内部にある亀裂またはクラックが、観測され得る。加えて、コンポーネントの内部に挿入される部品68の配置と実現性が検証され得る。事実、本明細書に記載された技術を用いることは、設備48とシステム58との検査を改善することができる。
NDT装置10、12、14、16、18は、操作者46が設備48およびシステム58を検査することを可能にするメニュードリブン検査(MDI)GUIを利用する。本明細書に記載されたように、MDIは、イメージとビデオとを取得するために設備48とシステム58内およびそのまわりの異なる場所へ、装置(たとえば、NDT装置10、12、14、16、18、20)をナビゲートすることにおいて、操作者を助けるための、いくつかのビジュアルコンポーネント(たとえば、アイコン、テキストコンポーネント、数値コンポーネントなど)を有する、グラフィカル「メニュー」を利用するNDT検査のための技術である。図2〜8に示されそして以下にさら記載されているように、NDT装置10、12、14、16、18、20上のMDIプログラムは、GUI70を利用する。しかし、以下に記載された実施形態および実施形態の特徴は、また、NDT装置で使用される他の種類の検査プログラムにも応用され得る。
次に図2を参照すると、GUI70は、ホームスクリーン72を含んでいる。ホームスクリーン72は、NDT装置(たとえば、ビデオボアスコープ10)がスタートアップに提示する第1のスクリーンであることもある。これに代えて、ホームスクリーン72は、他のスクリーンの後に示されることもある。ホームスクリーン72は、操作者46に割り当てられた進行中の検査のすべてのリスト73を含んでいる。各進行中の検査は、タイル74によって表されている。インタフェース構成70の他の実施形態では、他の種類の設計仕様が、進行中の検査を示すために用いられ得ることに注意すべきである。その表された実施形態では、リスト73は、4つのタイル74を含む。
図2に示されているように、各タイル74は、検査を特定するために用いられるラベルまたはタイトル76、検査に関連するデータを含むフォルダの名前78、および、検査が実行された最後の日付に対応する日付80を含むことができる。いくつかの実施形態では、特定のタイル74は、また、「ブックマークする」ためまたはそうでなく対応する検査が最後に実行された検査であることを示すために適切なフラグアイコン82を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、タイル74は、NDT装置が検査を生成し、割り当てをし、監督するために用いられる外部のシステムに接続されていた最後の期間の間に、対応する検査がNDT装置にダウンロードされたことを示す「新規」ラベル84を含むことができる。それに代えてまたはそれに加えて、「新規」ラベル84は、操作者46がまだ対応する検査を始めていないことを示すこともある。すなわち、「新規」ラベル84は、タイル74が対応する検査のためのテンプレートに対応することおよび操作者46がまだ対応する検査を始めていないかまたは終了していないことを示すことができる。
図2に表されているように、ホームスクリーン72は、また、操作者46が検査についてとり得る動作を示すいくつかのボタン(たとえば、仮想ボタン)を含むことができる。たとえば、操作者46は、任意のタイル74を選択して、対応する検査を再開する「再開」ボタン86を起動させることができる。「再開」ボタン86を始動することは、操作者46を、検査において最後に保存された地点へまたは検査の始めへ導くことができる。他の例では、操作者46は、最後に実行された検査を再開する、「最後を再開」ボタン88を始動することができる。この選択は、「再開」ボタン86と同様に、検査において最後に保存された地点へ、または検査の始めへ操作者46を導くことができる。
操作者46は、また、任意のタイル74を選択して、対応する検査に対応付けられたイメージを含むレポートのためのシェルドキュメント(shell document)を生成する「レポート生成」ボタン90を起動させることができる。「レポート生成」ボタン90およびその関連付けられた特徴は、以下により詳細に記載される。さらに、操作者は、任意のタイル74を選択し、対応する検査を管理することに関連する選択肢にアクセスする「管理」メニュー92を始動することができる。
操作者46が、図2に表された「クラフト(Craft)」検査のような、新しい検査を選択するとき、彼または彼女は、図3に示されている、検査詳細スクリーン94を提示される。検査詳細スクリーン94は、検査全部に関連する情報を収集し取り込むために用いられ得る。検査されるべき装置のシリアルナンバ98のような、情報のいくつかは、操作者46によって、テキストボックス96へ入力され得る。また、検査対象の場所、検査員の識別情報、追加の資産特性などの追加情報が取り込まれてもよい。加えて、現在の日付100および時間102のような、情報のいくつかは、自動的に取り込まれ、テキストボックス96へ入れられ得る。
情報が検査詳細スクリーン94へ入れられると、操作者46は、検査を始めることができる。一実施形態では、検査は、検査点木データ構造を用いて、モデル化され得、そしてその検査点木データ構造は、図4〜6に示されているように、検査点の階層ビューとして表示され得る。特に、各検査点および領域は、検査点木のノードとして表され得る。図4〜6に示されているように、各ノードは子を有することができる。たとえば、検査領域に対応するノードは、その検査領域内に位置する検査点に対応するいくつかの子を有することができる。
次に図4を参照すると、操作者46は、先ず、検査点木106のルートに関連付けられた検査点スクリーン104を見る。検査点スクリーン104は、検査点木106のルートに比べて下に記載されているけれども、検査点スクリーン104は、ナビゲートされて、検査点木106の任意のノードを表示するために用いられ得る。
検査点スクリーン104は、現在のノード(たとえば、表された実施形態におけるルート)の子ノード107を含むことができる。たとえば、図4における検査点スクリーン104は、検査点木106のルートの5つの子に対応する5つの子ノード107を含む。各子ノード107は、ノードの名前108および関連付けられた検査点または領域、子ノード107のために現在取り込まれたイメージの数を示すカウンタ110、並びに子ノード107のために現在取り込まれたビデオの数を示すカウンタ112を、含む。特定の子ノード107が何らかの子を有する場合、子ノード107は、選択されたとき選択されたノード107のすべての子ノード(たとえば、木106のルートの孫ノード)をスクリーン104に再表示させる右矢印アイコン114を含むことができ、したがって、木106を深さ優先で探索することを可能にする。幅優先、ノードへ行くなどを含む、他の木ナビゲート技術もまた、用いられ得る。各子ノード107は、また、子ノード107に関連付けられた任意のイメージおよびビデオがフラグを立てられたかどうかを示すカラーストリップアイコン116を含むが、このカラーストリップアイコン116は、以下にさらに詳細に考察される。
検査点スクリーン104は、また、検査点木106を通る現在のパスを示すインタラクティブラベルまたはマーカ118を含むことができる。たとえば、図4は、検査点木106のルートを示しているため、インタラクティブマーカ118は、検査のタイトルのみを含む。操作者46が検査点木106を探索するときに、インタラクティブマーカ118は、現在のパスを示すために、拡張しまたは折りたたまれる。さらに、インタラクティブマーカ118に表示された各ノードは、選択されたとき、操作者がインタラクティブマーカ118を用いて検査点木を探索することができるように、その特定のノードのための検査点スクリーン104へナビゲートする。
検査点スクリーン104は、始動させられたとき、検査を保存し終了する、「停止」ボタン120をさらに含むことができる。たとえば、探索された最後のノードは、現在の検査状態に保存され得る。加えて、検査点スクリーン104は、選択されたとき、現在のノードの親ノードのための検査点スクリーン104へナビゲートする、「アップ」ボタン122を含むことができる。理解されるように、「アップ」ボタン122は、検査点木を探査するためにインタラクティブマーカ118を使用する代わりとなり得る。検査点スクリーン104は、また、選択されたとき、現在のノードに関連付けられた参考資料の表示を引き出す、「参考資料」ボタン124を含むことができる。「参考資料」ボタン124は、以下にさらに詳細に記載される。また、検査点スクリーン104は、「レポート生成」ボタン90を含むことができる。検査点スクリーン104はさらに、検査進捗通知125を含んでもよい。検査進捗通知125では、検査を実行するNDTオペレータに検査進捗のインジケータを提供してもよい。いくつかの実施形態では、現在の検査の検査進捗率と所定の検査進捗率との比較に応じて、検査進捗インジケータ125を検査点スクリーン104に表示してもよい。
いくつかの実施形態では、検査点スクリーン104の背景は、図4に示されているように、センサ(たとえば、カメラ)の現在のビューであり得ることに、注意すべきである。事実、図4のグラフィカルメニューは、検査プロセスの間、イメージおよびビデオ上に重ね合わせられ、使用され得る。右アングルアイコン114、インタラクティブマーカ118、および「アップ」ボタン122を用いて、操作者46は、検査点木106のすべてのノードへナビゲートすることができる。たとえば、操作者46は、図5に示されているように、検査点木106の特定のレベルを探索することができる。たとえば、図5は、図6に表された検査点スクリーン104に到達するために、第1のスクリーン状態115を、そしてユーザ選択119を介して到達した第2のスクリーン状態117を、そしてユーザ選択123を介して到達した第3のスクリーン状態121を示している。
上記のように、図6の検査点スクリーン104は、子ノード107、インタラクティブマーカ118、「停止」ボタン120、「アップ」ボタン122、「参考資料」ボタン124、および「レポート生成」ボタン90を含む。さらに、図6において右アングルアイコン114が欠けていることによって明らかにされているように、2つの子ノード107のいずれも、子をもたない。この時点で、操作者46は、子ノード107によって表された検査点(すなわち、ノズルガイドVおよびロータブレード)のそれぞれのためのイメージまたはビデオを取得することができる。特に、操作者46は、子ノード107の1つを選択して、イメージおよびビデオを取得することを開始する。MDIプログラムは、イメージおよびビデオが取り込まれるに伴って、取得されたイメージおよびビデオを選択された子ノード107に関連付けることによって、検査の完了後に実行される手動関連付けプロセス(たとえば、非MDIプロセス)に関して改善する。さらに、操作者46がイメージおよびビデオを取得するに伴って、カウンタ110および112は、NDT装置に動作可能に結合されたディスプレイ上で更新する。理解されるように、親ノード、祖父母ノードなどのためのカウンタ110および112もまた、画面外でだが、更新する。
操作者46がイメージまたはビデオに基づいて欠陥(たとえば、クラック66)を疑うかまたは観察した場合は、彼または彼女は、イメージまたはビデオにフラグを立てることができる。上述したように、カラーストリップアイコン116は、検査点ノードに関連付けられたイメージまたはビデオがフラグを立てられたかどうかを示すために必要に応じて更新する。たとえば、図6において、「ノズルガイドV」と標題が付けられた子ノード106が、検査点ノードに関連付けられた少なくとも1つのイメージまたはビデオがフラグを立てられたことを示す、赤色ストリップアイコン116を有する。しかし、「ローダブレード」と標題が付けられた子ノード「106」は、関連付けられたイメージおよびビデオのいずれもフラグが立てられていないことを示す、緑色ストリップアイコン116を有する。いくつかの実施形態では、カラーストリップアイコン116の機能は、カウンタ110および112の機能と組み合わせられ得る。たとえば、黄色ストリップアイコン116は、選択された検査点ノードおよびその子のためにイメージまたはビデオが取得されなかったことを示すことができる。カウンタ110および112と同様に、イメージおよびビデオにフラグを立てることは、選択された子ノード106のためだけではなく親ノード、祖父母ノードなどのためにもカラーストリップアイコン116に影響を与える。
イメージおよびビデオにフラグを立てることに加えて、操作者46は、また、コメントを加えることができる。「導管が洗浄される必要がある」というような、いくつかの共通のコメントは、操作者46がイメージまたはビデオに加える選択をすることができる、予め保存された選択肢であり得る。さらに、ある実施形態では、操作者46は、また、特定の子ノード107の検査の間、声の注釈を記録することもできる。
上述したように、図6に表された検査点スクリーン104は、「参考資料」ボタン124を含む。選択されたとき、「参考資料」ボタン124は、選択された検査点ノードに関連する参考マニュアルを含む参考資料の表示を引き出す。参考マニュアルは、操作者46が検査点を評価するために取得されたイメージおよびビデオと比較することができる、対応する検査点のための状態(たとえば、「非常に良い状態」、「容認可能」、「メンテナンスが必要」など)の範囲を示すことができる。参考資料は、検査で取り込むことが望まれる画像の向きの図示を含んでもよい。いくつかの実施形態では、参考マニュアルは、操作者46が2つのオブジェクトの間を探索することなく、MDIプログラムおよび参考マニュアルを見ることができるように、MDIプログラムと並べて示され得る。他の実施形態では、参考資料は、検査中の対象物を所望の向きにするための補助として、ライブ検査画像の上にオーバーレイとして表示できる半透明画像を含んでもよい。
図6の検査点スクリーン104は、また、上述したように、「レポート生成」ボタン90を含む。始動されたとき、「レポート生成」ボタン90は、検査詳細スクリーン94介して収集された情報およびすべてのイメージと何らかの付随データ(たとえば、イメージがフラグが立てられているかまたは何らかのコメントを有するかどうか)を含むレポートのためのシェルドキュメントを生成する。いくつかの実施形態では、シェルドキュメントは、また、ビデオおよび何らかの付随データを含むリポジトリへのリンク(たとえば、ハイパーリンク)を含む。その代わりにまたはそれに加えて、シェルドキュメントは、実際のビデオおよび任意の付随のデータを含むことができる。同様に、シェルドキュメントは、記録された声の注釈または記録された声の注釈を含むリポジトリへのリンクを含むことができる。
操作者46は、シェルドキュメントのフォーマットについていくつかの制御を有することができる。たとえば、「レポート生成」ボタン90を選択することは、図7におけるものと同様のレポート設定スクリーン126を引き出すことができる。レポート設定スクリーン126は、シェルドキュメントに含まれているイメージのサマリ(summary)128、シェルドキュメントの名前、シェルドキュメントのレイアウト127、表紙ページの種類、および最終ページの種類を含むことができる。レポート設定スクリーン126は、また、操作者46がシェルドキュメントをプレビューするための選択肢を含むことができる。操作者46が望む場合、彼または彼女は、シェルドキュメントのレイアウトのような、サマリ128内の任意の情報を変更することができる。たとえば、図7に示されたような変更ボタンを始動することは、図8に表されているように、シェルドキュメントのためのさまざまなフォーマッティングまたはレイアウトの実施形態を列挙している、ページレイアウトスクリーン130を引き起こすことができる。たとえば、レイアウト上部のテキストを伴った1つのイメージ132、レイアウト下部のテキストを伴った1つのイメージ134、レイアウト上部のテキストを伴った対になったイメージ136、レイアウト下部のテキストを伴った対になったイメージ138、レイアウト左側のテキストを伴った対になったイメージ140、レイアウト右側のテキストを伴った対になったイメージ142、レイアウト左側のテキストを伴った複数のイメージ144、レイアウト右側のテキストを伴った複数のイメージ146などを引き出す。事実、上部に、下部に、左に、右にまたはそれらの組合せで、関連付けられたテキストと共にいくつかのイメージに適切な、さまざまなレイアウトが、提供され得る。これに代えてまたはこれに加えて、サマリ128内のいくつかの情報は、不変であり得る。
戻って図7を参照すると、操作者46がシェルドキュメントのプレビューに満足すると、彼または彼女は、シェルドキュメントを生成することができ、そしてそのシェルドキュメントはその後検査に関連付けられた他のファイルとして同じ場所へ保存される。いくつかの実施形態では、操作者46は、生成されたレポート、検査ファイル、イメージ、ビデオ、および他の関連付けられたデータを、保管場所、上述の検査システム、および他のコンポーネント、装置およびシステムへ送ることができる。
図9は、本明細書に記載される実施形態による、非破壊試験を実行するプロセス900の例を示す。プロセス900は、図1に図示される上記のNDT装置間において、NDT検査データと検査進捗データを送受信可能にする。これにより、検査の進捗状況、NDT検査装置の使用状況、および検査品質を評価するために、検査データを専門家および/または検査管理者に提供できる。本明細書に記載の使用インタフェースは、ウェブベースのアプリケーションとインタフェースを介して、リアルタイムまたは実質的にリアルタイムで監視し継続的に検査進捗データを提供することにより、NDT装置10、12、14、16、18およびインタフェース装置20の動作を改善する。一実施形態では、クラウドコンピューティング環境を介した検査で使用されるNDT装置に接続されたリモートコンピューティングデバイスに、検査データと検査進捗データを提供してもよい。検査データと検査進捗データは、検査の進行に応じて、ライブの動的な方法でインタフェース装置に継続的に提供されてもよい。NDT検査の進捗状況およびNDT検査の管理は、図9を参照して説明されるシステムおよび方法により強化することができる。
図9に示すように、ステップ910では、機械の検査の木モデルがNDT装置のディスプレイに表示される。NDT装置10、12、14、16、18などのNDT装置は、1つまたは複数の検査地で機械に対して実行されるNDT検査に関連する木モデルを表示してもよい。検査地は、図4を参照して説明したように、木モデル106の各ノードに対応してもよい。検査対象の機械には、発電システム、石油・ガス生産システム、航空機、自動車、船舶、工業製造施設、化学処理施設なども含まれる。木モデル106の各ノードは、検査される機械の構成要素に関連付けられる、もしくは検査される別の機械に関連付けられる検査地に対応してもよい。
ステップ920では、木モデル106が、NDT装置10、12、14、16、18のうちの1つまたは複数に通信可能に接続されたコンピューティングデバイス20上に構成されたウェブブラウザに提供される。ウェブブラウザは、NDT検査が行われている場所から離れた所にいるユーザに、木モデルを表示するウェブページを提供できる。検査の実行時に検査データと検査進捗データがウェブページを介して自動的に提供されるように、木モデルを表示するウェブページを動的に更新するようウェブブラウザを構成してもよい。いくつかの実施形態では、ウェブページは、ウェブページをNDT装置10、12、14、16、18に接続するように構成されたグラフィカルアイコンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、1分ごと、1時間ごと、6時間ごと、12時間ごと、24時間ごとなどの、ユーザが設定可能な所定のタイムスケジュールで、検査データと検査進捗データを動的に更新するようウェブページを構成してもよい。
ステップ930では、木モデル106内のノードを選択するユーザ入力が、NDT装置において受信される。ユーザは、図4に示される木モデル106のノード107などのノードを選択することができる。検査を実行するユーザは、ノード107に対応する検査地についたときに、ノード107を選択してもよい。ステップ940では、ユーザはNDT装置を使用して機械の検査データを取得する。いくつかの実施形態では、検査データは、ノード107に対応する場所に配置された機械に関連付けられた画像、フラグ付き画像、ビデオ、フラグ付きビデオ、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、検査対象に関連する追加の詳細が、NDTデバイスに通信可能に接続される外部デバイスから自動的に取得されてもよい。たとえば、検査中の特定の段階におけるブレード番号は、検査中にエンジンを回転させるために使用される外部デバイスから取得できる。ステップ950では、ユーザはNDT装置を使用して、検査データを選択されたノードに関連付ける。
ステップ960では、検査データが、木モデルと共にウェブページに提供される。検査データと検査進捗データは、NDT装置10、12、14、16、18からインタフェース装置20に送信可能であり、インタフェース装置20に設けられたウェブブラウザに表示されるウェブページで提示されてもよい。検査データおよび/または検査進捗データは、検査地(またはノード)を訪れた際、および/または検査データがその場所で取得されたときに、ウェブページに表示されてもよい。いくつかの実施形態では、検査データおよび/または検査進捗データは、インタフェース装置20の操作者による検査データの承認に基づいて、ウェブページに提供することができる。
図10は、図1のインタフェース装置20上に構成されたウェブブラウザ1005内に表示されるウェブページ1000の例を示す。図10に示すように、ウェブページ1000は、ノード107を含む木モデル106を含んでもよい。ウェブページ1000はまた、実行中の検査を巻き戻し、再生、早送り、停止、一時停止、および記録するよう構成可能な「検査進捗制御」ボタン1010を含む。ウェブページ1000はまた、検査員の検査進捗1020に基づいて検査を完了するための推定完了時間1015を提示してもよい。また、現在の検査率1025を求め、ウェブページ1000に表示してもよい。いくつかの実施形態では、現在の検査率を、目標検査率または客観的検査率1030と比較してもよい。目標検査率1030と現在の検査率1025とを比較して、検査進捗通知をNDT装置10、12、14、16、18に提供し、所望のまたは目標の検査率1030に対する検査進捗状況を、検査を実施しているユーザに通知するかどうかを決定してもよい。いくつかの実施形態では、NDT装置でデータが取得されるとすぐに見られるように、ウェブページ1000は、ウェブページ1000をNDT装置10、12、14、16、18に直接接続するためのアイコン1035を含んでもよい。
図11は、本アプローチの一実施形態による、NDT検査の木モデル106を作成するプロセス1100の例を示す。木モデル106は、ユーザが機械の検査地に関連付けられたノード107を設定できる検査テンプレート木モデルから構成することができる。また、検査木モデルでは、ユーザは、各検査地で収集された検査データに適用される欠陥特性、検査命令、および画像変換などの特性を各ノード107に関連付けることができる。このようにNDT検査をカスタマイズして、NDT装置の操作者に、適切な欠陥、検査方法、および/または検査画像処理に関する強固なデータを提供することができる。
ステップ1110では、NDT検査に関連付けられた検査テンプレートが、インタフェース装置20などのコンピューティングデバイスに提供される。検査テンプレートは、テンプレート木モデルなどのツリー構造を備えていてもよい。テンプレート木モデルは、NDT検査の異なる検査点にそれぞれ関連付けられる複数のノード107を含んでもよい。
ステップ1120では、ユーザは、1つまたは複数の欠陥特性をテンプレート木モデルのノードに適用する。欠陥特性は、機械の検査中に特定される可能性のある欠陥を含んでもよい。ユーザは、機械の欠陥または予想される欠陥を特徴付ける欠陥特性のリストから欠陥特性を選択し、1つまたは複数の欠陥特性をノード107に適用してもよい。いくつかの実施形態では、欠陥特性には、亀裂、焼け焦げ、へこみ、欠け、染み、傷、および/または品質管理欠陥が含まれ得る。ノード107に適用された欠陥特性は、取得された検査データの特性として、検査点位置での機械の欠陥を特徴付けることができる。
ステップ1130では、ユーザは、1つまたは複数の検査命令をテンプレート木モデルのノードに適用する。検査命令は、ノード107に関連付けられた検査点位置での検査中に実行されるタスクを含んでもよい。ユーザは、機械の検査に関連する検査命令のリストから検査命令を選択し、1つまたは複数の検査命令をノード107に適用してもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、検査命令には、測定タスク、デバイス構成タスク、ディスプレイ構成タスク、参照評価タスク、検査承認タスク、および検査基準タスクが含まれ得る。
測定タスク検査命令は、機械の寸法、画像、および/または走査などの機械の測定値を取得するために検査を実行するNDT装置のユーザに通知する命令を含んでもよい。いくつかの実施形態では、測定タスクは、NDT装置のユーザがNDT装置10、12、14、16、18を再構成することによって機械の測定値を取得するための命令を含んでもよい。デバイス構成タスクは、検査データを適切に取得するために、NDT装置を構成または再構成するようNDT装置のユーザをガイドする指示を含んでもよい。たとえば、NDT装置が「ステレオビュー」で画像検査データを取得するよう事前に設定されていた場合、特定のノード107での検査命令は、その特定のノード107に関連付けられた検査点位置で画像検査データを取得するときに「シングルビュー」を適用するようユーザに通知するデバイス構成タスクを含んでもよい。別の例では、デバイス構成タスクは、チップやアタッチメントを変更もしくはNDT装置10、12、14、16、18に用いて、より高品質または特定の検査データを取得可能にする指示を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、検査命令は、ディスプレイ構成タスクを含んでもよい。ディスプレイ構成タスクは、NDT装置10、12、14、16、18内およびインタフェース装置20などのNDT装置に接続されたリモートコンピューティングデバイスでの、取得した検査データの表示を設定または調整する指示を、NDT装置のユーザに与えるものでもよい。また、ディスプレイ構成タスクは、検査地から離れた場所にいることもあり得る専門家または熟練した検査リソースから見て、検査データがインタフェース装置20に適切に表示されるよう指示を出すものであってもよい。いくつかの実施形態では、検査命令は参照評価タスクを含んでもよい。参照評価タスクは、NDT装置10、12、14、16、18のユーザに、検査点位置に関連付けられた参照データにアクセスまたは閲覧するよう通知するものでもよい。たとえば、参照評価タスクは、NDT装置10、12、14、16、18に、NDT装置のユーザが取得した検査データと比較するための参照画像を自動的に表示させる命令を含んでもよい。これにより、NDT装置のユーザに対して、参照評価タスクを介して提供される特定の形式または品質レベルの検査データを取得することの重要性を強調することができる。
いくつかの実施形態では、検査命令は、検査承認タスクを含んでもよい。検査承認タスクは、検査をさらに進める前に、取得した検査データを管理者または熟練したリソースに提供する必要があるかどうかを示す指示を含んでもよい。いくつかの実施形態では、検査命令は、検査基準タスクを含んでもよい。検査基準タスクは、検査点位置で検査を完了するために満たす必要がある基準を含んでもよい。たとえば、検査基準タスクは、NDT装置のユーザが実行する基準を含んでもよい。いくつかの実施形態では、検査基準タスクは、取得された検査データの品質、量、またはフォーマットに関する基準を含んでもよい。
ステップ1140では、ユーザは、1つまたは複数の画像変換をテンプレート木モデルのノードに適用する。画像変換は、ノード107に関連付けられた検査点位置での検査中に実行される画像処理修正またはタスクを含んでもよい。ユーザは、機械の検査に関連する画像変換のリストから画像変換を選択し、1つまたは複数の画像変換をノード107に適用してもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、画像変換には、輝度レベル修正(Brightness)、反転修正(Invert)、逆転プラス修正(Inverse+)、コントラスト修正(Contrast)、ダークネスブースト修正(Darkness Boost)、およびズーム修正(Zoom)が含まれ得る。反転修正を、検査画像の鏡像を表示するように検査画像を水平に反転または転倒するなど、画像データの表示を調整する設定にしてもよい。逆転プラス修正を、暗い領域を反転して明るい領域として表示し、明るい領域を反転して暗い領域として表示できるように、検査データの暗い部分と明るい部分を反転する設定にしてもよい。
ステップ1150では、検査テンプレートに基づいて検査木モデルが生成される。生成された検査木モデルは、テンプレート木モデルに含まれるノードのいずれかに適用される欠陥特性、検査命令、および画像変換を含んでもよい。いくつかの実施形態では、検査木モデルは、テンプレート木モデルで適用された検査命令および/または画像変換が含まれる検査木内のノードをNDT装置のユーザが選択することに基づいて、NDT装置10、12、14、16、18に、検査のために自身を自動的に設定させるように構成されたコンピュータが読み取り実行可能な命令を含んでもよい。これにより、ユーザがNDT装置10、12、14、16、18を手動で設定する必要なく、検査をより効率的に実行するようにNDT装置10、12、14、16、18を操作することができる。たとえば、木モデルの対応するノードにズーム修正が適用された検査木モデルのノードを選択すると、検査データを取得する前に、NDT装置10、12、14、16、18は自動的にズームまたは拡大の設定を装置上で行ってもよい。
ステップ1160では、NDT検査中に、生成された検査木モデルがNDT装置10、12、14、16、18のディスプレイに表示される。いくつかの実施形態では、生成された検査木モデルは、検査を実施する前または後に提供してもよい。いくつかの実施形態では、生成された検査木モデルは、NDT装置10、12、14、16、18に通信可能に接続されるインタフェース装置20のディスプレイに同時に表示されてもよい。
図12は、NDT装置10、12、14、16、18に接続可能な、図1のインタフェース装置20などのコンピューティングデバイスに表示される検査テンプレート1200の例を示す。図12に示されるように、検査テンプレート1200は提供され、テンプレート木モデル1205を含んでもよい。テンプレート木モデルは、NDT検査中に検査データが取得される検査点位置を示す1つまたは複数のノード1210を含んでもよい。ノード1210は、ノード1215の参照1220に示されるように、欠陥特性(Defect Properties)(たとえば「DP」)、検査命令(Inspection Instructions)(たとえば「Inst」)、画像変換(Image Transforms)(たとえば「Transforms」)のリストを提供するように構成されてもよい。
テンプレート木モデル1205内のノードを設定するユーザは、ノード1210および1215に適用される欠陥特性、検査命令、および画像変換に関連付けられるプルダウン、トグル、チェックボックス、またはマルチコンポーネントセレクタなどのグラフィックアイコンまたは同様のグラフィック表示とインタラクトできる。たとえば、図12に示すように、ノード1215に適用される1つまたは複数の画像変換を確認するために、ユーザは切り替えまたは選択を行う。ユーザは、画像変換1225のリストを展開し、ノード1220に適用される画像変換の選択を入力することができる。図12の例では、ユーザは、「チェック」により入力をし、ノード1220に適用される画像変換「ズーム」を選択している。図12の検査テンプレート内に示されるテンプレート木モデルに基づいて生成される検査木モデルは、ノード1215に関連付けられた検査地で取得されたロータブレードの検査データに適用される画像変換「ズーム」を含むことになる。
本実施形態の技術的効果は、産業装置の遠隔ビジュアル検査を実行する、およびNDT検査のための検査木モデルを構成するためのシステムを含む。ある実施形態は、検査の効率および効果を向上させることができる。たとえば、本実施形態は、検査木モデルに基づいて検査の領域および点を通じてユーザをガイドし、検査データをリモートコンピューティングデバイス上のウェブブラウザにリアルタイムで送信するMDIプロセスのためのGUIを含む。たとえば、リモートオペレータまたは管理者は、検査の進捗状況を確認して、検査に関するフィードバックを提供してもよい。ウェブブラウザ内で検査データを動的に更新することにより、リモートオペレータは検査点位置にいなくても、即座に検査データを知ることができる。本実施形態のさらなる技術的効果は、NDT検査の検査木モデルを作成するためのシステムを含む。GUIは、ユーザが欠陥特性、検査命令、および/または画像変換のうちの1つまたは複数を適用することができるテンプレート木モデルを含む検査テンプレートを提供するように構成されてもよい。GUIは、テンプレート木モデルに基づいて検査木モデルを生成してもよい。検査木モデルは、適用された欠陥特性、検査命令、および画像変換を識別して備えるノードを含んでもよい。このように、GUIは、各検査点位置で実施されるカスタマイズされた要件でNDT検査を実行する効率的な手段を提供する。その結果、検査をより正確に実行でき、初期検査において高品質の検査データを生成できるため、取得した検査データのエラーを修正するための検査データの再検査と後処理の必要性を減らすことができる。なお、本明細書に記載される実施形態は、他の技術的効果を有してもよく、他の技術的問題を解決し得る。
本明細書に開示されるシステム、装置、および方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全体的な理解を促すために、例示的な実施形態が説明されてきた。これらの実施形態の1つまたは複数の例が、添付の図面に示されている。本明細書で具体的に説明され、添付の図面に示されるシステム、装置、および方法が非限定的で例示的な実施形態であり、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。ある例示的な実施形態に関連して図示または説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせてもよい。そのような修正および変更は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。さらに、本開示では、実施形態の同様の名前のコンポーネントは概して同様の特徴を有しており、したがって、ある特定の実施形態において、同様の名前のコンポーネントそれぞれの各特徴は必ずしも完全に詳述されているわけではない。
本明細書に記載の主題は、アナログ電子回路、デジタル電子回路、および/またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア(本明細書に開示される構造的手段およびその構造的均等物を含む)、またはそれらの組み合わせで実装され得る。また、本明細書に記載の主題は、データ処理装置(プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、または複数のコンピュータなど)によって実行される、またはその操作を制御するために、情報担体(たとえば、機械可読記憶装置)に実際に組み込まれる、もしくは伝播信号に組み込まれる1つまたは複数のコンピュータプログラムなどの1つまたは複数のコンピュータプログラム製品として実装され得る。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとも呼ばれる)は、コンパイルまたはインタプリトされた言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述され、スタンドアロンプログラムもしくはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、またはコンピューティング環境での使用に適したその他のユニットなどとして、任意の形式で展開できる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応していない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部、当該プログラム専用の単一ファイル、または複数の組織的なファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を格納するファイル)に格納してもよい。コンピュータプログラムは、1つのサイトでまたは複数のサイトに分散して通信ネットワークで相互接続して、1つのコンピュータまたは複数のコンピュータ上で実行されるように展開してもよい。
本明細書の主題の方法ステップを含む、本明細書に記載されるプロセスおよび論理フローを、1つまたは複数の複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能なプロセッサによって実行し、入力データを処理して出力を生成することにより、本明細書に記載される主題の機能を実施してもよい。本明細書に記載される主題の装置は、専用論理回路、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)として実装してもよく、プロセスおよび論理フローも専用論理回路によって実行できる。
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用および専用のマイクロプロセッサ、および任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、あるいはその両方から命令とデータを受け取る。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令とデータを格納するための1つまたは複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、たとえば、磁気・光磁気ディスク、光ディスクなどのデータを格納するための1つまたは複数の大容量記憶装置を備えるか、もしくはデータを送信または受信するように動作可能に接続されるか、或いはその両方とされる。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するのに適した情報担体は、例として、半導体メモリデバイス(EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスなど)、磁気ディスク(内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスクなど)、光磁気ディスク、光ディスク(CDおよびDVDディスクなど)を含む、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサとメモリは、専用ロジック回路に補完される、または組み込まれてもよい。
ユーザとのインタラクションを図るため、本明細書に記載の主題は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)モニタなど、情報を表示するための表示装置、およびユーザがコンピュータに入力を行うためのキーボードやポインティングデバイス(マウスやトラックボールなど)を有するコンピュータで実施されてもよい。ユーザとのインタラクションは、他の種類のデバイスを使用しても実現できる。たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式の感覚フィードバック(視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなど)であってよく、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む任意の形式で受信できる。
本明細書に記載される技法は、1つまたは複数のモジュールを使用して実施することができる。なお、本明細書においては、「モジュール」という用語は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、および/またはそれらの様々な組み合わせを指す。ただし、少なくとも、モジュールは、ハードウェア、ファームウェアに実装されていない、または非一時的なプロセッサで読取・記録可能な記憶媒体に記録されていないソフトウェアとして解釈されるべきではない(つまり、モジュールはソフトウェアというわけではない)。実際、「モジュール」は、プロセッサまたはコンピュータの一部など、少なくともいくつかの物理的で非一時的なハードウェアを常に含むものと解釈される。2つの異なるモジュールが同じ物理ハードウェアを共有してもよい(たとえば、2つの異なるモジュールが同じプロセッサとネットワークインタフェースを使用してもよい)。本明細書に記載のモジュールは、さまざまなアプリケーションをサポートするために、接続、統合、分離、および/または複製することができる。また、特定のモジュールで実行されるものとして本明細書に記載される機能は、当該モジュールで実行される機能の代わりに、またはそれに加えて、1つまたは複数の他のモジュールで、および/または1つまたは複数の他のデバイスによって実行されてもよい。さらに、モジュールは、互いにローカルまたはリモートの複数のデバイスおよび/または他のコンポーネント上で実装されてもよい。また、モジュールを1つのデバイスから移動して別のデバイスに追加する、および/または両方のデバイスに含めることもできる。
本明細書に記載の主題は、バックエンドコンポーネント(たとえば、データサーバ)、ミドルウェアコンポーネント(たとえば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンドコンポーネント(たとえば、ユーザがここに記載する主題の実施に関わることを可能にするグラフィカルユーザインタフェースまたはウェブブラウザを備えるクライアントコンピュータ)、またはそのようなバックエンド、ミドルウェア、およびフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを備えるコンピューティングシステムで実装してもよい。システムのコンポーネントは、任意の形式または媒体の、たとえば通信ネットワークなどのデジタルデータ通信によって相互接続することができる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)およびワイドエリアネットワーク(WAN)、たとえばインターネットが含まれる。
明細書および特許請求の範囲を通じて、本明細書に使用される概略を表す言葉は、関連する基本的な機能を変えることなく許容範囲内で変化し得る任意の量的表現を修飾するために適用されるものである。したがって、「約(about)」、「およそ(approximately)」、「ほぼ(substantially)」などの用語により修飾される値は、特定の厳密な値に限定されるものではない。少なくとも場合によっては、概略を表す言葉は、値を測定する機器の精度に相当することがある。明細書および特許請求の範囲を通じて、範囲の制限は組み合わせるおよび/または置き換えることができ、文脈または言葉で特に明記しない限り、そうした範囲はそこに含まれるすべての部分範囲を含むものとみなされる。
当業者は、上記の実施形態に基づいて、本発明のさらなる特徴および利点を理解するであろう。したがって、本出願は、添付の特許請求の範囲によって示される以外、具体的に図示および記載された内容によって限定されるものではない。本明細書中で引用されるすべての刊行物および参考文献は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。