JP2016511866A - 検査データ提供 - Google Patents

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Abstract

本方法は、検査プロセスの特定のステップまたは部分を識別するように構成された識別情報を提供する。特定のステップまたは部分に関係する補足データは、識別情報に少なくとも部分的に基づいて受信される。この補足データは、検査員または他の操作員に提示される。【選択図】図1

Description

本明細書において開示する主題は、検査計画を立てること、実行すること、および報告することに関する。より具体的には、本明細書において開示する主題は、検査中に、検査を促進させることができる参考資料を提供することに関する。
発電の設備および施設、石油およびガスの設備および施設、航空機の設備および施設、製造の設備および施設、などのある種の設備および施設は、複数の相互に関係するシステムおよびプロセスを含む。例えば、発電プラントは、タービンシステム、ならびにタービンシステムを運転するためおよび整備するためのプロセスを含むことができる。同じように、石油およびガスの操業は、炭素系燃料回収システムおよびパイプラインを介して相互接続された処理設備を含むことができる。同様に、航空機システムは、航空機、および耐空性を維持しかつ整備サポートを提供する際に有用な整備格納庫を含むことができる。設備運転中に、設備が劣化することがあり、総合的な設備有効性に潜在的に影響を及ぼす腐食、摩耗および断裂、などの望ましくない状態に直面することがある。非破壊検査技術または非破壊試験(NDT:non−destractive testing)技術などのある種の検査技術を、望ましくない設備状態を検出するために使用することができる。
従来型のNDTシステムでは、携帯型メモリデバイス、書類を使用して、または電話を介して他のNDT操作員またはNDT要員と、データを共有する可能性がある。したがって、NDT要員間でデータを共有するための時間の長さは、物理的携帯型メモリデバイスがその目標物へ物理的に送り届けられる速度に主として依存することがある。したがって、例えば、多様なシステムおよび設備をより効率的に試験し、かつ検査するために、NDTシステムのデータ共有能力を向上させることは有益である。NDTは、将来の有用性を低下させることなく、対象物、材料、またはシステムを試験することに関する。特に、特定の製品に関係する時間に敏感な検査データを使用して製品の完全性を判断するために、NDT検査を使用することができる。例えば、NDT検査は、特定の期間にわたり製品の「摩耗および断裂」を観察することができる。
NDTの多くの形態が現在知られている。例えば、おそらく最も一般的なNDT方法は、目視試験である。目視試験の間に、検査員は、例えば、目に見える不完全性に関して対象物を単純に目視検査することができる。あるいは、目視検査を、コンピュータ誘導型カメラ、ボアスコープ、などの光学技術を使用して行うことができる。ラジオグラフィは、NDTのもう1つの形態である。ラジオグラフィは、製品内の欠陥を意味することがある製品に対する厚さおよび/または密度の変化を検出するために放射線(例えば、X線および/またはガンマ線)を使用することに関係する。さらに、超音波試験は、製品に対する変化および/または不完全性を検出するために製品中へと高周波数音波を伝えることに関係する。パルスエコー技術を使用すると、製品中へと導入され不完全部から反響する音は、受信部へと戻り、不完全部が存在することを知らせる。NDTの多くの他の形態が存在する。例えば、いくつかをあげると、磁粉試験、浸透剤試験、電磁試験、漏れ試験、およびアコースティックエミッション試験がある。
しばしば、試験される製品の複雑な性質のために、製品検査は非常に複雑なことがある。例えば、安全性および検査規格が最高に重要である航空機は、非常に複雑な機械である。ボーイング777航空機は、300万個もの部品を有する可能性がある。したがって、莫大な量の時間および労力が、定期的にこれらの航空機を検査するために費やされる。さらに、データの傾向を理解するために、検査結果を比較しかつ対比するように、以前の検査に関する過去のデータを使用することができる。さらに、製造者または他の供給源によって提供される参考試料がそうであるように、製品の全体の集団(例えば、ボーイング777の集団)についての検査データは、検査目的のために有用であり得る。認識されるように、大量のデータを、検査プロセスにおいて集めかつ使用することができる。このデータは、多くの供給源から引き出すことができ、正確な検査にとっては極めて重要であり得る。
残念ながら、従来型の検査システムでは、このデータにアクセスすることは、主に手作業である。この手作業は、検査要員および設備の非効率的な使用につながることがある。したがって、検査データをフィルタ処理するためおよび/またはこれにアクセスするためのシステムおよび方法の改善が望まれる。
米国特許出願公開第2011/257903号明細書
当初に特許請求した本発明と範囲において同等のある種の実施形態を下記に要約する。これらの実施形態は、特許請求した発明の範囲を限定することを意味するのではなく、むしろ本発明の可能性のある形態の簡潔な要約を提供することだけを意味する。実際に、本発明は、以下に記述する実施形態と類似しても異なってもよい多様な形態を包含することができる。
一実施形態では、方法を提供する。本方法は、コンピュータプロセッサを介して、検査プロセスの特定のステップまたは部分を識別するように構成された識別情報を提供するステップと、識別情報に少なくとも部分的に基づいて特定のステップまたは部分に関係する補足データを受信するステップと、補足データを提示するステップとを含む。
第2の実施形態では、検査設備を提供する。本検査設備は、検査設備が実行するために使用される検査プロセスの特定のステップまたは部分を決定するステップ決定論理素子と、少なくとも特定のステップまたは部分に関係する補足データをデータプロバイダに問い合わせ、かつデータプロバイダから補足データを受信する通信回路と、補足データを提示する少なくとも1つの提示デバイスとを含む。
第3の実施形態では、システムを提供する。本システムは、検査プロセスの特定のステップまたは部分に関係する補足データを求める要求を受信し、1つまたは複数のデータ供給源から補足データを集め、補足データの要求者に集めた補足データを提供するデータプロバイダを含む。
本発明のこれらのおよびその他の特徴、態様および長所は、添付した図面を参照して下記の詳細な説明を読むと、より理解が深まる。図面では、類似の参照符号は、図面全体を通して類似の部品を表す。
モバイルデバイスを含む分散型非破壊試験(NDT)システムの実施形態を図示するブロック図である。 図1の分散型NDTシステムの実施形態をさらに詳細に図示するブロック図である。 図1のモバイルデバイスおよび「クラウド」に通信可能に結合されたボアスコープシステム14の実施形態を図示する前面図である。 図1のモバイルデバイスに通信可能に結合されたパンチルトズーム(PTZ:pan−tilt−zoom)カメラシステムの実施形態の説明図である。 検査データなどのデータの計画を立て、検査し、解析し、報告し、共有するために分散型NDTシステムを使用する際に有用なプロセスの実施形態を図示するフローチャートである。 ワイアレスコンジットを通る情報の流れの実施形態のブロック図である。 ある実施形態による、検査中に参考情報を提供するためのプロセスを図示するフローチャートである。 ある実施形態による、検査中に参考情報を提供するために有用な検査システムの模式図である。 ある実施形態による、検査中に参考情報を提供するために有用な代替検査システムの模式図である。 ある実施形態による、ステップに特有の補足データを提示する進行過程の模式図である。 ある実施形態による、ステップに特有の補足データを提示する進行過程の模式図である。
1つまたは複数の具体的な実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供することを目指して、実際の実装形態のすべての特徴を明細書中では記述しないことがある。いずれかのこのような実際の実装形態の開発において、いずれかのエンジニアリングプロジェクトまたは設計プロジェクトにおけるように、システムに関係する制約およびビジネスに関係する制約に伴うコンプライアンスなどの、実装形態ごとに変わることがある開発者に特有なゴールを達成するために、数多くの実装形態に特有の判断を行わなければならないことを、認識すべきである。その上、このような開発の試みは、複雑でありかつ長時間を必要とする場合があるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作、および製造の日常的な業務であることを、認識すべきである。
本発明の様々な実施形態の要素を導入するときに、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「その(the)」、および「前記(said)」という冠詞は、要素の1つまたは複数があることを意味するものとする。「備える(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」という用語は、包括的であり、列挙した要素の他にさらなる要素があり得ることを意味するものとする。
本開示の実施形態を、非破壊試験(NDT)または検査システムを含む多様な検査技術および試験技術に適用することができる。NDTシステムでは、腐食、設備の摩耗および断裂、クラッキング、漏れ、などを含むが、これらに限定されない多様な状態を解析し、検出するために、ボアスコープ検査、溶接部検査、遠隔目視検査、X線検査、超音波検査、渦電流検査、などのある種の技術を使用することができる。本明細書において説明する技術は、ボアスコープ検査、遠隔目視検査、X線検査、超音波検査、および/または渦電流検査に適した改善したNDTシステムを提供し、データ収集、データ解析、検査/試験プロセス、およびNDTコラボレーション技術の強化を可能にする。
本明細書において説明する改善したNDTシステムは、タブレット、スマートフォン、および拡張現実メガネなどのモバイルデバイス、ノーブック、ラップトップ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどのコンピューティングデバイス、ならびにクラウドベースのNDTエコシステム、クラウド分析、クラウドベースのコラボレーションおよびワークフローシステム、分散型コンピューティングシステム、エキスパートシステム、および/または知識ベースのシステムなどの「クラウド」コンピューティングシステムに検査設備を通信可能に結合するのに適したワイアレスコンジットを使用する検査設備を含むことができる。実際に、本明細書において説明する技術は、強化したNDTデータ収集、解析、およびデータ配布を提供することができ、したがって、望ましくない状態を検出することを改善し、整備活動を強化し、施設および設備の投資収益率(ROI)を増加させる。
一実施形態では、General Electric, Co., of Schenectady, New Yorkから入手可能であり、例えば、強化したワイアレス表示能力、遠隔制御、データ解析および/またはデータ通信をNDT検査デバイスへ提供するために使用される、MENTOR(商標)NDT検査デバイスなどのNDT検査デバイス(例えば、ボアスコープ、搬送可能なパンチルトズームカメラ、渦電流デバイス、X線検査デバイス、超音波検査デバイス)に、タブレットを通信可能に結合することができる。他のモバイルデバイスを使用できるとはいえ、タブレットが、ディスプレイを大きくしかつその解像度を増加させ、処理コアの能力を向上させ、メモリを大きくし、電池寿命を延ばすことができる限り、タブレットの使用は適切である。したがって、タブレットは、データの視認性を向上させること、検査デバイスの操作制御を改善すること、および複数の外部システムおよびエンティティへコラボレイティブな共有を拡張することなどの、ある種の課題に対処することができる。
上記を覚えておいて、本開示は、NDTシステムから取得したデータを共有することならびに/またはNDTシステム内のアプリケーションおよび/もしくはデバイスを制御することに向けられる。一般に、NDTシステムから生成されたデータを、本明細書において開示する技術を使用して様々な人物または人物のグループへ自動的に配布することができる。その上、NDTシステム内のデバイスをモニタするためおよび制御するための仮想のコラボレイティブな環境を作り出すために、NDTシステム内のデバイスをモニタするためおよび/または制御するために使用するアプリケーションによって表示されるコンテンツを、構成員の間で共有することができる。
導入として、ここで図1に転じると、図は、分散型NDTシステム10の実施形態のブロック図である。描かれた実施形態では、分散型NDTシステム10は、1つまたは複数のNDT検査デバイス12を含むことができる。NDT検査デバイス12を、少なくとも2つのカテゴリに分けることができる。図1に描いたカテゴリの1つでは、NDT検査デバイス12は、多様な設備および環境を目視検査するのに適したデバイスを含むことができる。下記の図2に関してより詳細に説明する別のカテゴリでは、NDTデバイス12は、X線検査モダリティ、渦電流検査モダリティ、および/または超音波検査モダリティなどの目視検査モダリティに対する代替形態を提供するデバイスを含むことができる。
図1の描いた第1の例のカテゴリでは、NDT検査デバイス12は、1つまたは複数のプロセッサ15およびメモリ17を有するボアスコープ14、ならびに1つまたは複数のプロセッサ19およびメモリ21を有する搬送可能なパンチルトズーム(PTZ)カメラ16を含むことができる。目視検査デバイスのこの第1のカテゴリでは、ボアスコープ14およびPTZカメラ16を、例えば、ターボ機械18および施設またはサイト20を検査するために使用することができる。図示したように、1つまたは複数のプロセッサ23およびメモリ25をやはり有するモバイルデバイス22に、ボアスコープ14およびPTZカメラ16を通信可能に結合することができる。モバイルデバイス22は、例えば、タブレット、セルフォン(例えば、スマートフォン)、ノートブック、ラップトップ、またはいずれかの他のモバイルコンピューティングデバイスを含むことができる。しかしながら、タブレットが、スクリーンサイズ、重量、計算能力、および電池寿命の間のバランスを良好にとる限り、タブレットの使用は適切である。したがって、一実施形態では、モバイルデバイス22を、タッチスクリーン入力部を提供する上に述べたタブレットとすることができる。多様なワイアレスコンジットまたは有線コンジットを介して、モバイルデバイス22を、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16などのNDT検査デバイス12に通信可能に結合することができる。例えば、ワイアレスコンジットは、WiFi(例えば、米国電気電子学会[IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers]802.11X)、セルラコンジット(例えば、高速パケットアクセス[HSPA:high speed packet access]、HSPA+、ロングタームエボリューション[LTE:long term evolution]、WiMax)、近距離無線通信(NFC:near field communication)、ブルートゥース、パーソナルエリアネットワーク(PAN:personal area network)、などを含むことができる。ワイアレスコンジットは、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ、などの多様な通信プロトコルを使用することができる。ある種の実施形態では、ワイアレスコンジットまたは有線コンジットは、セキュアソケットレイヤ(SSL:secure socket layers)、仮想プライベートネットワーク(VPN:virtual private network)レイヤ、暗号レイヤ、チャレンジ鍵認証レイヤ、トークン認証レイヤ、などの安全なレイヤを含むことができる。有線コンジットは、専用ケーブル配線、RJ45ケーブル配線、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、などを含むことができる。
加えてまたは代わりに、モバイルデバイス22を、「クラウド」24を介してボアスコープ14および/またはPTZカメラ16などのNDT検査デバイス12に通信可能に結合することができる。実際に、モバイルデバイス22は、検査を受けようとしている物理的な場所から遠くの地理的な場所を含む任意の地理的な場所からNDT検査デバイス12とインターフェースで接続するために、クラウド24コンピューティング、およびHTTP、HTTPS、TCP/IP、サービス指向アーキテクチャ(SOA:service oriented architecture)プロトコル(例えば、シンプルオブジェクトアクセスプロトコル[SOAP:simple object access protocol]、ウェブサービス記述言語(WSDL:web service description languages)を含むが、これらに限定されない通信技術(例えば、クラウドコンピューティングネットワーク)を使用することができる。さらに、一実施形態では、モバイルデバイス22は、「ホットスポット」機能を提供することができ、ホットスポットでは、モバイルデバイス22が、コンピューティングシステム29(例えば、コンピュータ、ラップトップ、仮想マシン[VM:virtual machine]、デスクトップ、ワークステーション)などのクラウド24内のまたはクラウド24に接続された他のシステムにNDT検査デバイス12を接続するのに適したワイアレスアクセスポイント(WAP:wireless access point)機能を提供することができる。したがって、多者間ワークフロー、データ収集、およびデータ解析を提供することによって、コラボレーションを強化することができる。
例えば、ボアスコープ操作員26は、1つの場所でボアスコープ14を物理的に操作することができ、一方で、モバイルデバイス操作員28は、遠隔制御技術を介して第2の場所でボアスコープ14とインターフェースで接続しかつ物理的に操作するためにモバイルデバイス22を使用することができる。第2の場所は、第1の場所に近接していても、第1の場所から地理的に離れていてもよい。同じように、カメラ操作員30は、第3の場所でPTZカメラ16を物理的に操作することができ、モバイルデバイス操作員28は、モバイルデバイス22を使用することによって第4の場所でPTZカメラ16を遠隔制御することができる。第4の場所は、第3の場所に近接していても、第3の場所から地理的に離れていてもよい。操作員26および30によって実行されるあらゆる制御行為を、モバイルデバイス22を介して操作員28によってさらに実行することができる。加えて、ボイスオーバーIP(VOIP:voice over IP)、仮想ホワイトボーディング、テキストメッセージ、などの技術を介してデバイス14、16、および22を使用することによって、操作員28は、操作員26および/または30と通信することができる。操作員28、操作員26、および操作員30の間の遠隔コラボレーション技術を提供することによって、本明細書において説明する技術は、ワークフローを強化することができ、リソース効率を高めることができる。実際に、非破壊試験プロセスは、モバイルデバイス22、NDT検査デバイス12、およびクラウド24に結合された外部システムとクラウド24の通信による結合を活用することができる。
動作モードの1つでは、下記により詳細に説明されるように、例えば、大型スクリーンディスプレイ、より強力なデータ処理、ならびにモバイルデバイス22によって提供される多様なインターフェース技術を活用するために、モバイルデバイス22を、ボアスコープ操作員26および/またはカメラ操作員30によって操作することができる。実際に、モバイルデバイス22を、それぞれの操作員26および30によってデバイス14および16と一緒にまたは協調して操作することができる。このように自由度を高めることにより、人的リソースを含むリソースの利用性を向上させ、検査結果を改善する。
操作員28、26、および/または30によって制御されるかどうかにかかわらず、多種多様な設備および施設を目視検査するために、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16を使用することができる。例えば、ボアスコープ14を、ターボ機械18の複数のボアスコープポートおよび他の場所へと挿入することができ、そうすることによって、ターボ機械18の多数の構成部品を照明し、かつ目視観察を行うことができる。描いた実施形態では、ターボ機械18は、炭素質燃料を機械的な力へと変換するのに適したガスタービンとして図示される。しかしながら、圧縮機、ポンプ、ターボエキスパンダ、風力タービン、ハイドロタービン、産業設備、および/または住宅設備を含む、他の設備タイプを検査することができる。ターボ機械18(例えば、ガスタービン)は、本明細書において説明するNDT検査デバイス12によって検査することができる多様な構成部品を含むことができる。
上記を覚えておいて、本明細書において説明する実施形態を使用することによって検査することができるある種のターボ機械18の構成部品を論じることは、有益である。例えば、図1に描いたターボ機械18のある種の構成部品を、腐食、溶食、クラッキング、漏れ、溶接部検査、などについて検査することができる。ターボ機械18などの機械的なシステムは、運転状態中に機械的応力および熱的応力が加わり、これにより、ある種の構成部品の定期的な検査が必要となることがある。ターボ機械18の運転中には、天然ガスまたは合成ガスなどの燃料を、ターボ機械18に送り、1つまたは複数の燃料ノズル32を通して燃焼器36中へ入れることができる。空気は、空気取入れ部38を通ってターボ機械18に入ることができ、圧縮機34によって圧縮されてもよい。圧縮機34は、空気を圧縮する一連のステージ40、42、および44を含むことができる。各ステージは、静止翼46およびブレード48の1つまたは複数のセットを含むことができ、ブレード48は、圧縮空気を提供するために圧力を漸進的に増加させるように回転する。ブレード48を、シャフト52に接続された回転ホイール50に取り付けることができる。圧縮機34からの圧縮された放出空気は、ディフューザ部56を通って圧縮機34を出ることができ、燃焼器36へと導いて、燃料と混合することができる。例えば、燃料ノズル32は、最適な燃焼、排気、燃料消費、およびパワー出力に適した比率で燃焼器36へと燃料−空気混合物を注入することができる。ある種の実施形態では、ターボ機械18は、環状配列に配置された複数の燃焼器36を含むことができる。各燃焼器36は、タービン54の中へと高温燃焼ガスを導くことができる。
描いたように、タービン54は、ケーシング76によって囲まれた3つの別々のステージ60、62、および64を含む。各ステージ60、62、および64は、シャフト74に取り付けられたそれぞれのロータホイール68、70、および72に連結されたブレードまたはバケット66のセットを含む。高温燃焼ガスが、タービンブレード66を回転させるので、シャフト74は、圧縮機34および、発電機などの他の適切な負荷を駆動するように回転する。最終的に、ターボ機械18は、排気部80を通して燃焼ガスを放散し、排気する。ノズル32、取入れ部38、圧縮機34、翼34、ブレード48、ホイール50、シャフト52、ディフューザ56、ステージ60、62、および64、ブレード66、シャフト74、ケーシング76、ならびに排気部80などのタービン構成部品は、前記構成部品を検査しかつ整備するために、NDT検査デバイス12などの開示した実施形態を使用することができる。
加えてまたは代わりに、PTZカメラ16を、ターボ機械18の周囲または内側の様々な場所に配置することができ、これらの場所の目視観察結果を入手するために使用することができる。PTZカメラ16は、所望の場所を照明するのに適した1つまたは複数の光源をさらに含むことができ、多様な届きにくい領域の周囲の観察結果を引き出すために有用であり、図4に関して下記により詳細に説明するズーム、パンおよびチルトの技術をさらに含むことができる。ボアスコープ14および/またはカメラ16を、石油およびガス施設20などの施設20を検査するためにさらに使用することができる。ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16を使用することによって、石油およびガス設備84などの様々な設備を目視検査することができる。有利なことには、ボアスコープ14および/またはPTZカメラ16を介してモバイルデバイス22を使用することによって、パイプまたはコンジット86の内部、水面下の(または流体中の)場所88、湾曲部または屈曲部90を有する場所などの観察することが難しい場所、などの場所を目視検査することができる。したがって、モバイルデバイス操作員28は、設備18、84ならびに場所86、88および90をより安全にかつ効率的に検査することができ、検査領域から地理的に離れた場所でリアルタイムまたはほぼリアルタイムで観察結果を共有することができる。ファイバスコープ(例えば、関節式(articulating)ファイバスコープ、非関節式ファイバスコープ)、ならびにロボットパイプ検査装置およびロボットクローラを含む遠隔操縦車両(ROV:remotely operated vehicle)などの他のNDT検査デバイス12を、本明細書で説明する実施形態において使用することができることを、理解されたい。
ここで図2に転じて、図は、目視検査データに対して代わりの検査データを提供することが可能であるNDT検査デバイス12の第2のカテゴリを描く分散型NDTシステム10の実施形態のブロック図である。例えば、NDT検査デバイス12の第2のカテゴリは、渦電流検査デバイス92、超音波探傷器94などの超音波検査デバイス、およびディジタルラジオグラフィデバイス96などのX線検査デバイスを含むことができる。渦電流検査デバイス92は、1つまたは複数のプロセッサ93およびメモリ95を含むことができる。同じように、超音波探傷器94は、1つまたは複数のプロセッサ97およびメモリ99を含むことができる。同様に、ディジタルラジオグラフィデバイス96は、1つまたは複数のプロセッサ101およびメモリ103を含むことができる。動作では、渦電流検査デバイス92を、渦電流操作員98によって操作することができ、超音波探傷器94を、超音波デバイス操作員100によって操作することができ、ディジタルラジオグラフィデバイス96を、ラジオグラフィ操作員102によって操作することができる。
描いたように、図1に関して上に述べたコンジットを含む有線コンジットまたはワイアレスコンジットを使用することによって、渦電流検査デバイス92、超音波探傷器94、およびディジタルラジオグラフィ検査デバイス96を、モバイルデバイス22に通信可能に結合することができる。加えてまたは代わりに、クラウド24を使用することによって、デバイス92、94、および96をモバイルデバイス22に結合することができ、例えば、ボアスコープ14をセルラ「ホットスポット」に接続することができ、ボアスコープの検査および解析の1人または複数の専門家に接続するためにホットスポットを使用することができる。したがって、モバイルデバイス操作員28は、モバイルデバイス22を使用することによってデバイス92、94、および96の操作の様々な態様を遠隔制御することができ、より詳細に本明細書において説明するように、音声(例えば、ボイスオーバーIP[VOIP])、データの共有(例えば、ホワイトボーディング)、データの解析、専門家のサポート、などを介して操作員98、100、および102と協働することができる。
したがって、X線観察モダリティ、超音波観察モダリティ、および/または渦電流観察モダリティを用いて、航空機システム104および施設106などの様々な設備の目視観察を強化することが可能である。例えば、パイプ108の内部および壁を、腐食および/または溶食について検査することができる。同じように、パイプ108の内側の閉塞または望ましくない成長物を、デバイス92、94、および/または96を使用することによって検出することができる。同様に、ある種の鉄材または非鉄材112の内側に配された裂け目またはクラック110を観察することができる。加えて、構成部品116の内側に挿入された部品114の配置および実行可能性を検証することができる。実際に、本明細書において説明する技術を使用することによって、設備ならびに構成部品104、108、112、および116の検査を改善することができる。例えば、デバイス14、16、92、94、および96とインターフェースで接続し、これらを遠隔制御するために、モバイルデバイス22を使用することができる。
図3は、モバイルデバイス22およびクラウド24に結合されたボアスコープ14の前面図である。したがって、ボアスコープ14は、クラウド24に接続されたまたはクラウド24の内側の任意の数のデバイスにデータを提供することができる。上に述べたように、ボアスコープ14からデータを受信するため、ボアスコープ14を遠隔制御するため、またはこれらを組み合わせて行うために、モバイルデバイス22を使用することができる。実際に、本明細書において説明する技術は、例えば、ボアスコープ14からモバイルデバイス22への、画像、ビデオ、ならびに温度、圧力、流量、クリアランス(例えば、静止構成部品と回転構成部品との間の測定値)、および距離測定値などのセンサ測定値を含むがこれらに限定されない多様なデータの通信を可能にする。同じように、モバイルデバイス22は、下記により詳細に説明するように、制御命令、再プログラミング命令、構成命令、などを通信することができる。
描いたように、ボアスコープ14は、ターボ機械18、設備84、パイプまたはコンジット86、水面下の場所88、湾曲部または屈曲部90、航空機システム104の内側または外側の様々な場所、パイプ108の内部、などの多様な場所の中へと挿入するのに適した挿入チューブ118を含む。挿入チューブ118は、ヘッドエンド部120、関節部122、およびコンジット部124を含むことができる。描いた実施形態では、ヘッドエンド部120は、カメラ126、1つまたは複数の光源128(例えば、LED)、およびセンサ130を含むことができる。上に述べたように、ボアスコープのカメラ126は、検査に適した画像およびビデオを提供することができる。ヘッドエンド120が明りの少ないまたは明りのない場所に配置されたときに、照明を提供するために、光源128を使用することができる。
使用中には、例えば、モバイルデバイス22および/またはボアスコープ14上に配置された物理ジョイスティック131によって、関節部122を制御することができる。関節部122は、様々な程度に向くまたは「曲がる」ことができる。例えば、関節部122は、描いたXYZ軸133のX−Y平面、X−Z平面および/またはY−Z平面内でヘッドエンド120を可動にすることができる。実際に、描いた角度αなどの、多様な角度でヘッドエンド120を配置するのに適した制御行為を行うために、物理ジョイスティック131および/またはモバイルデバイス22を、両者とも単独でまたは組み合わせて使用することができる。このようにして、所望の場所を目視検査するために、ボアスコープヘッドエンド120を設置することができる。カメラ126は、次に、例えば、ビデオ134を取り込むことができ、ビデオ134は、ボアスコープ14のスクリーン135およびモバイルデバイス22のスクリーン137に表示することができ、ボアスコープ14および/またはモバイルデバイス22によって記録することができる。一実施形態では、スタイラスおよび/または人間の1つまたは複数の指の接触を検出するために、スクリーン135および137を、容量技術、抵抗技術、赤外線格子技術、などを使用するマルチタッチスクリーンとすることができる。加えてまたは代わりに、画像およびビデオ134を、クラウド24へと送信することができる。
センサ130のデータを含むがこれに限定されない他のデータを、ボアスコープ14によってさらに通信するおよび/または記録することができる。センサ130のデータは、温度データ、距離データ、クリアランスデータ(例えば、回転構成部品と静止構成部品との間の距離)、流量データ、などを含むことができる。ある種の実施形態では、ボアスコープ14は、複数の交換チップ136を含むことができる。例えば、交換チップ136は、スネア、磁気チップ、グリッパチップ、などの補充チップ(retrieval tip)を含むことができる。交換チップ136は、ワイアブラシ、ワイアカッタ、などのクリーニングツールおよび閉塞除去ツールをさらに含むことができる。チップ136は、焦点距離、ステレオビュー、3次元(3D)位相ビュー、シャドービュー、などの様々な光学的特性を有するチップをさらに含むことができる。加えてまたは代わりに、ヘッドエンド120は、脱着可能であり交換可能なヘッドエンド120を含むことができる。したがって、複数のヘッドエンド120を、多様な直径で用意することができ、挿入チューブ118を、ほぼ1ミリメートルから10ミリメートル以上までの開口部を有する多数の場所に配置することができる。実際に、多種多様な設備および施設を検査することができ、データを、モバイルデバイス22および/またはクラウド24を介して共有することができる。
図4は、モバイルデバイス22およびクラウド24に通信可能に結合された搬送可能なPTZカメラ16の実施形態の斜視図である。上に述べたように、モバイルデバイス22および/またはクラウド24は、所望の設備および場所を見るようにPTZカメラ16を設置するために、PTZカメラ16を遠隔操作することができる。描いた例では、PTZカメラ16を、Y軸の周りで傾け、回転させることができる。例えば、PTZカメラ16を、Y軸の周りでほぼ0°から180°までの間、0°から270°までの間、0°から360°までの間、またはそれ以上の角度βで回転させることができる。同じように、PTZカメラ16を、例えば、Y軸に対して、ほぼ0°から100°まで、0°から120°まで、0°から150°まで、またはそれ以上の角度γでX−Y平面に関して傾けることができる。光源138を、例えば、点灯するまたは消灯するために、および所望の値まで照明のレベル(例えば、ルクス)を増加させるまたは減少させるために同様に制御することができる。ある種の対象物までの距離を測定するのに適した、レーザ距離計などのセンサ140を、PTZカメラ16上にやはり搭載することができる。広範囲温度センサ(例えば、赤外線温度センサ)、圧力センサ、流量センサ、クリアランスセンサ、などを含む他のセンサ140を使用することができる。
PTZカメラ16を、例えば、シャフト142を使用することによって、所望の場所まで搬送することができる。シャフト142は、カメラ操作員30が、カメラを移動し、例えば、場所86、108の内側、水面下88、危険な(例えば、危険物)場所の中、などにカメラを設置することを可能にする。加えて、恒久的なまたは半恒久的な取付け台上へとシャフト142を載置することによってPTZカメラ16をより恒久的に固定するために、シャフト142を使用することができる。このようにして、PTZカメラ16を所望の場所に搬送するおよび/または固定することができる。PTZカメラ16は、次に、例えば、ワイアレス技術を使用することによって、画像データ、ビデオデータ、センサ140のデータ、などをモバイルデバイス22および/またはクラウド24へ送信することができる。したがって、所望の設備および施設に関する運転の条件および適合性を判断するために、PTZカメラ16から受信したデータを遠くで解析し、使用することができる。実際に、本明細書において説明する技術は、図5に関して下記により詳細に説明するように、前述のデバイス12、14、16、22、92、94、96、およびクラウド24を使用することによって、多様なデータの計画を立てること、多様なデータを検査すること、解析すること、および/または共有することに適した包括的な検査および整備プロセスを提供することができる。
図5は、前述のデバイス12、14、16、22、92、94、96、およびクラウド24を使用することによって、多様なデータの計画を立てること、多様なデータを検査すること、解析すること、および/または共有することに適したプロセス150の実施形態のフローチャートである。実際に、本明細書において説明する技術は、描いたプロセス150などのプロセスが、多様な設備をより効率的にサポートしかつ整備することを可能にするために、デバイス12、14、16、22、92、94、96を使用することができる。ある種の実施形態では、プロセス150またはプロセス150の部分を、メモリ15、19、23、93、97、101などのメモリに記憶され、かつプロセッサ17、21、25、95、99、103などの1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な非一時的コンピュータ可読媒体に含むことができる。
一例では、プロセス150は検査および整備作業の計画を立てることができる(ブロック152)。整備および検査作業、機械に関するより効率的な検査計画、より詳細な検査のためにある領域にフラッグを立てること、などの計画を立てる(ブロック152)ために、デバイス12、14、16、22、92、94、96を使用することによって取得したデータ、ならびにターボ機械18の集団、設備ユーザ(例えば、航空機104のサービス会社)、および/または設備製造者から取得されるデータの集団などの他のデータを使用することができる。プロセス150は、次に、所望の施設または設備(例えば、ターボ機械18)の単一モード検査またはマルチモーダル検査(ブロック154)の使用を可能にすることができる。上に述べたように、検査(ブロック154)は、NDT検査デバイス12(例えば、ボアスコープ14、PTZカメラ16、渦電流検査デバイス92、超音波探傷器94、ディジタルラジオグラフィデバイス96)のうちの任意の1つまたは複数を使用することができ、したがって、1つまたは複数のモードの検査(例えば、目視、超音波、渦電流、X線)を提供することができる。描いた実施形態では、とりわけ、NDT検査デバイス12を遠隔制御するために、NDT検査デバイス12によって伝達されたデータを解析するために、本明細書においてより詳細に説明するようなNDT検査デバイス12に含まれていない機能を追加するために、NDT検査デバイス12からのデータを記録するために、および例えば、メニュー方式の検査(MDI:menu−driven inspection)技術を使用することによって検査(ブロック154)を進めるために、モバイルデバイス22を使用することができる。
次に、例えば、NDTデバイス12を使用することによって、クラウド24へ検査データを送信することによって、モバイルデバイス22を使用することによって、またはこれらを組み合わせて行うことによって、検査(ブロック154)の結果を解析することができる(ブロック156)。解析は、施設および/または設備についての残存寿命、摩耗および断裂、腐食、溶食、などを判断する際に有用なエンジニアリング解析を含むことができる。解析は、より効率的な部品交換計画、整備計画、設備利用計画、要員使用計画、新たな検査計画、などを提供するために使用するオペレーションズリサーチ(OR:operations research)解析をさらに含むことができる。解析(ブロック156)を、次に報告することができ(ブロック158)、クラウド24においてまたはクラウド24を使用することによって作成される報告書を含み、実行した検査および解析ならびに得られた結果を詳細に述べる1つまたは複数の報告書159を結果として得ることができる。次に、例えば、クラウド24、モバイルデバイス22、およびワークフロー共有技術などの他の技術を使用することによって、報告書159を共有することができる(ブロック160)。一実施形態では、プロセス150を対話型とすることができ、したがって、プロセス150は、報告書159を共有した(ブロック160)後で、計画を立てること(ブロック152)に繰り返し戻ることができる。計画を立てるため、検査するため、解析するため、報告するため、およびデータを共有するために本明細書において説明したデバイス(例えば、12、14、16、22、92、94、96)を使用する際に有用な実施形態を提供することによって、本明細書において説明した技術は、施設20、106および設備18、104のより効率的な検査および整備を可能にすることができる。実際に、図6に関して下記により詳細に説明するように、複数のカテゴリのデータを転送することができる。
図6は、NDT検査デバイス12(例えば、デバイス14、16、92、94、96)から発せられ、モバイルデバイス22および/またはクラウド24へ送信される様々なデータカテゴリの流れの実施形態を描くデータフロー図である。上に述べたように、NDT検査デバイス12は、データを送信するためにワイアレスコンジット162を使用することができる。一実施形態では、ワイアレスコンジット162は、WiFi(例えば、802.11X)、セルラコンジット(例えば、HSPA、HSPA+、LTE、WiMax)、NFC、ブルートゥース、PAN、などを含むことができる。ワイアレスコンジット162は、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ、などの多様な通信プロトコルを使用することができる。ある種の実施形態では、ワイアレスコンジット162は、SSL、VPNレイヤ、暗号レイヤ、チャレンジ鍵認証レイヤ、トークン認証レイヤ、などの安全なレイヤを含むことができる。したがって、ペアリングするのに適した任意の数の認可情報もしくはログイン情報を提供するために、またはそれ以外では、モバイルデバイス22および/またはクラウド24に対してNDT検査デバイス12を認証するために、認可データ164を使用することができる。加えて、ワイアレスコンジット162は、例えば、現在利用可能な帯域幅および待機時間に応じて、データを動的に圧縮することができる。モバイルデバイス22は、次に圧縮を解除し、データを表示することができる。圧縮/圧縮解除技術は、H.261、H.263、H.264、動画エキスパートグループ(MPEG)、MPEG−1、MPEG−2、MPEG−3、MPEG−4、DivX、などを含むことができる。
ある種のモダリティ(例えば、目視モダリティ)では、NDT検査デバイス12のうちのある種のものを使用することによって、画像およびビデオを通信することができる。他のモダリティは、それぞれのスクリーンに関係するまたは含まれるビデオ、センサデータ、などをやはり送ることができる。NDT検査デバイス12は、画像を取り込むことに加えて、画像上へとある種のデータをオーバーレイすることができ、より多くの情報を与えるビューをもたらす。例えば、ボアスコープチップマップを、ビデオ上にオーバーレイすることができ、ボアスコープカメラ126をより正確に設置するように操作員26を案内するために、挿入中にボアスコープチップの配置の近さを示す。オーバーレイチップマップは、4つの象限を有する格子を含むことができ、チップ136の配置を、4つの象限の内側の任意の部分または位置にドットとして表示することができる。下記により詳細に説明するように、測定オーバーレイ、メニューオーバーレイ、注釈オーバーレイ、および対象物識別オーバーレイを含む多様なオーバーレイを、提供することができる。次に、画像およびビデオデータ上に全体的に表示したオーバーレイを用いて、画像およびビデオ134などのビデオデータを表示することができる。
一実施形態では、オーバーレイ、画像、およびビデオデータを、スクリーン135から「スクリーンスクレイピングする(screen scrape)」ことができ、スクリーンスクレイピングデータ166として通信することができる。スクリーンスクレイピングデータ166を、次に、モバイルデバイス22およびクラウド24に通信可能に結合された他の表示デバイス上に表示することができる。有利なことに、スクリーンスクレイピングデータ166を、より簡単に表示することができる。実際に、ピクセルが同じフレーム内に画像またはビデオとオーバーレイとの両方を含むことができるために、モバイルデバイス22は、前述のピクセルを単純に表示することができる。しかしながら、スクリーンスクレイピングデータを提供することにより、オーバーレイと2つの画像とをマージすることができ、2つの(または2つ以上の)データストリームに分けることに有用である。例えば、別々のデータストリーム(例えば、画像ストリームまたはビデオストリーム、オーバーレイストリーム)をほぼ同時に送信することができ、したがって、より速いデータ通信を提供することができる。加えて、データストリームを別々に解析することができ、したがって、データの検査および解析を改善することができる。
したがって、一実施形態では、画像データおよびオーバーレイを、2つ以上のデータストリーム168および170に分けることができる。データストリーム168は、オーバーレイだけを含むことができ、一方で、データストリーム170は、画像またはビデオを含むことができる。一実施形態では、同期信号172を使用することによって、画像またはビデオ170をオーバーレイ168と同期させることができる。例えば、同期信号は、データストリーム170のフレームをオーバーレイストリーム168に含まれた1つまたは複数のデータ項目と一致させるのに適したタイミングデータを含むことができる。さらに別の一実施形態では、同期信号172のデータを使用しなくてもよい。代わりに、各フレームまたは画像170は、固有のIDを含むことができ、この固有のIDは、オーバーレイデータ168のうちの1つまたは複数に一致させることができ、オーバーレイデータ168および画像データ170を一緒に表示するために使用することができる。
オーバーレイデータ168は、チップマップオーバーレイを含むことができる。例えば、4つの四角形を有する格子(例えば、象限格子)を、チップ136の位置を表すドットまたは円とともに表示することができる。したがって、このチップマップは、チップ136が対象物の内側にどのようにして挿入されるかを表すことができる。第1象限(右上)は、対象物の中へと、軸方向に下を見て右上角へと挿入されるチップ136を表すことができ、第2象限(左上)は、軸方向に下を見て左上角へと挿入されるチップ136を表すことができ、第3象限(左下)は、左下角へと挿入されるチップ136を表すことができ、第4象限(右下)は、右下角へと挿入されるチップ136を表すことができる。したがって、ボアスコープ操作員26は、チップ136の挿入をより簡単に案内することができる。
オーバーレイデータ168は、測定オーバーレイをやはり含むことができる。例えば、ユーザが画像上に1つまたは複数のカーソル十字(例えば、「+」)をオーバーレイすることを可能にすることによって、長さ、点と線との間、深さ、面積、マルチセグメント線、距離、スキュー、および円形ゲージなどの測定値を提供することができる。一実施形態では、ステレオ測定を含む、および/または対象物上へと影を投影することによることによる、対象物の内側を測定するのに適したステレオプローブ測定チップ136、またはシャドープローブ測定チップ136を提供することができる。画像全体にわたり複数のカーソルアイコン(例えば、カーソル十字)を置くことによって、ステレオ技術を使用して、測定値を導き出すことができる。例えば、2つのカーソルアイコンを置くことで、直線的な点間の測定値(例えば、長さ)を与えることができる。3つのカーソルアイコンを置くことで、点から線までの(例えば、点と線との間の)垂直な距離を与えることができる。4つのカーソルアイコンを置くことで、(3つのカーソルを使用することによって導き出される)表面とこの表面の上方または下方の点(第4のカーソル)との間の垂直な距離(例えば、深さ)を与えることができる。ある特徴点または欠陥の周りに3つ以上のカーソルアイコンを置くことで、カーソルの内側に含まれる表面のおおよその面積を与えることができる。3つ以上のカーソルを置くことで、各カーソルに続くマルチセグメント線の長さをやはり使用可能にすることができる。
同じように、影を投影することによって、照明および得られた影に基づいて、測定値を導き出すことができる。したがって、測定領域全体にわたり影を設け、次に、所望の測定値の最も遠い点で、できるだけ影の近くに2つのカーソルを置くことで、点間の距離を結果として導き出すことができる。測定領域全体にわたって影を置き、次に、水平な影のほぼ中心の所望の測定領域の端(例えば、照明端)にカーソルを置くことで、結果としてスキュー測定値をもたらすことができ、スキュー測定値は、それ以外の場合では、プローブ14のビューに垂直でない表面上の直線の(点間の)測定値として規定される。垂直な影を得ることができないときには、これは有用であり得る。
同様に、測定領域全体にわたり影を設け、次に1つのカーソルを盛り上がった表面上に、第2のカーソルを窪んだ表面上に置くことで、深さ、または表面とこの表面の上方または下方の点との間の距離を結果として導き出すことができる。測定領域の近くに影を設け、次に、影の近くで欠陥の上方に円(例えば、ユーザが選択可能な直径の円形カーソル、円ゲージとも呼ばれる)を置くことで、欠陥のおおよその直径、円周、および/または面積を導き出すことができる。
オーバーレイデータ168はまた、注釈データを含むことができる。例えば、テキストおよびグラフィックス(例えば、矢印ポインタ、十字、幾何学的形状)を、「表面クラック」などのある種の特徴に注釈を付けるために画像上にオーバーレイすることができる。加えて、オーディオを、NDT検査デバイス12によって取り込むことができ、オーディオオーバーレイとして提供することができる。例えば、音声注釈、検査を受けている設備の音、などを、オーディオとして画像またはビデオ上にオーバーレイすることができる。モバイルデバイス22および/またはクラウド24によって受信されたオーバーレイデータ168を、次に多様な技術によって表現することができる。例えば、HTML5または他のマークアップ言語を、オーバーレイデータ168を表示するために使用することができる。一実施形態では、モバイルデバイス22および/またはクラウド24は、NDTデバイス12によって提供される第2のユーザインターフェースとは異なる第1のユーザインターフェースを提供することができる。したがって、オーバーレイデータ168は、単純化することができ、基本的な情報だけを送ることができる。例えば、チップマップのケースでは、オーバーレイデータ168は、チップの場所に相関するXおよびYのデータを単純に含むことができ、第1のユーザインターフェースは、次に、格子上にチップを視覚的に表示するためにXおよびYのデータを使用することができる。
加えて、センサデータ174を、通信することができる。例えば、センサ126、140からのデータ、およびX線センサデータ、渦電流センサデータ、などを通信することができる。ある種の実施形態では、センサデータ174を、オーバーレイデータ168と同期させることができ、例えば、オーバーレイチップマップを、温度情報、圧力情報、流量情報、クリアランス、などと並べて表示することができる。同じように、センサデータ174を、画像データまたはビデオデータ170と並べて表示することができる。
ある種の実施形態では、力フィードバックデータまたはハプティックフィードバックデータ176を通信することができる。力フィードバックデータ176は、例えば、構造に対して当たるまたは接触するボアスコープ14のチップ136に関係するデータ、チップ136または振動センサ126によって感知された振動、流れに関係する力、温度、クリアランス、圧力、などを含むことができる。モバイルデバイス22は、例えば、力フィードバックデータ176に基づき、流体圧力を変えることができおよび/またはこれに応じて流体の向きを変えることができる、流体を満たしたマイクロチャネルを有する触覚層を含むことができる。実際に、本明細書において説明した技術は、触覚力としてセンサデータ174およびコンジット162内の他のデータを表すのに適した、モバイルデバイス22によって作動される応答を提供することができる。
NDTデバイス12は、位置データ178をさらに通信することができる。例えば、位置データ178は、設備18、104および/または施設20、106との関係でNDTデバイス12の場所を含むことができる。例えば、インドアGPS、RFID、三角測量(例えば、WiFi三角測量、無線三角測量)などの技術を、デバイス12の位置178を決定するために使用することができる。オブジェクトデータ180は、検査中の対象物に関係するデータを含むことができる。例えば、オブジェクトデータ180は、識別情報(例えば、シリアル番号)、設備状態についての観察結果、注釈(テキスト注釈、音声注釈)、などを含むことができる。使用したときに、テキスト注釈およびメタデータとして適用することが可能な所定の「タグ」のセットを提供するメニュー方式の検査データを含むがこれに限定されない他のタイプのデータ182を使用することができる。これらのタグは、位置情報(例えば、第1のステージのHP圧縮機)または検査を受けている対象物に関係する表示(例えば、異物損傷)を含むことができる。他のデータ182は、リモートファイルシステムデータをさらに含むことができ、そこでは、モバイルデバイス22が、NDT検査デバイス12のメモリ25内に設置されたデータのファイルおよびファイル構成(例えば、フォルダ、サブフォルダ)を見ることができ、操作することができる。したがって、ファイルを、モバイルデバイス22およびクラウド24に転送し、編集し、メモリ25へと転送して戻すことができる。データ164〜182をモバイルデバイス22およびクラウド24へ通信することによって、本明細書において説明した技術は、より速くより効率的なプロセス150を可能にすることができる。
ステップベースの参考資料提供
前に論じたように、検査の進行に基づいて補足データを提供することは有利であり得る。補足データは、適正な検査を支援することができる。例えば、いくつかの実施形態では、補足データは、検査(例えば、ボアスコープ、超音波、など)に使用する検査設備の製造者によって提供される参考情報を含むことができる。さらに、参考情報を、検査される対象物(例えば、タービンまたは航空機)の製造者から提供することができる。いくつかの実施形態では、過去の検査データまたは以前の検査に関するデータを、補足データとして提供することができる。
図7は、ある実施形態による、検査中に参考情報を提供するためのプロセス290を図示するフローチャートである。プロセス290は、データサービスプロバイダへの検査ステップアイデンティフィケーションを入手し、かつ提供することによって始める(ブロック292)。例えば、ひとまとまりの検査設備は、現在実行されている検査の特定のステップを決定することができる。本明細書において使用するように、検査設備という用語は、検査プロセス中に検査データを観察するためおよび/または収集するために使用されるデバイスを意味し、PTZカメラ、X線デバイス、渦電流デバイス、などのNDTデバイス12を含む検査ツールを含むことができる。さらに、検査設備という用語は、検査員へ関連の補足データを提供すること、ならびに/または検査ツールから得られるデータを記録することおよび/もしくは記憶すること、などの検査に関係するタスクに関する機械可読命令を実行するコンピュータまたは他のデータプロセッサを含むことができる。補足データが検査に関係するデータを含むことができるとはいえ、補足データは、このようなデータに限定されない。補足データは、検査に関連する任意のデータを含むことができる。例えば、入力の油圧および/または温度は、航空機検査中に見つけられたクラックの発生源を決定する際に役立ち、したがって、この情報は検査に関連するので、補足データに含むことができる。
検査は、多数のステップを含むことができる。検査する前に、検査すべき対象物、検査すべき対象物のいずれかの特定の部分、検査のタイプ、検査中に使用すべき設備、いずれかの必要なまたは有用なプローブ、検査員に必要なまたは役立つ訓練および/または認可、などの検査の詳細を識別する導入ステップ(例えば、ステップ0)があり得る。特定のステップ(例えば、検査の第1の実際のステップ)の前に、間に、または完了時に、補足データは、役立つことがある。例えば、命令補佐は、検査ツールを使用してデータを入手するための適正な技術を説明することができる。
検査の現在のステップは、検査設備へのユーザ入力を介して決定することができ、ならびに/または検査設備に提供された論理および/もしくは検査設備に提供されたデータに基づいて自動的に入手することができる。例えば、検査設備は、検査のためのステップごとの命令、注釈、などを提供するメニュー方式の検査(MDI)を含むことができる。ステップがMDIプロセス中に完了するので、検査設備は、検査プロセス内の次のステップを決定することができる。代替実施形態では、ユーザ入力、検査設備の位置および/もしくは場所、時間ベースの検査スケジュール、または検査ステップを識別するあらゆる他の方式に基づいて、検査ステップを決定することができる。
一旦、検査ステップが決定されると、検査ステップに関連する補足データを入手することができる(ブロック294)。例えば、補足データは、検査される対象物に関係するデータ、検査設備に関係するデータ、および/または過去の検査データを含むことができる。さらに、補足データは、検査環境に対して遠くのまたはローカルないずれかの任意の供給源から提供される事前処理データを含むことができる。この補足データを、例えば、検査ステップを完了しようとしている検査員を教育するため、検査ステップ中に取り込まれたデータの追加解析を行うため、警告を与えるため、などに使用することができる。いくつかの実施形態では、補足データを含むデータリポジトリを、決定した現在のステップの識別子に基づいてポーリングすることができる。さらに、ある種の実施形態では、温度センサ、圧力センサ、動きセンサ、などのセンサは、検査に関連する補足データを提供することができ、したがって、補足データに含むことができる。
一旦、補足データを入手すると、データを提示することができる(ブロック296)。いくつかの実施形態では、補足データを、任意の数のヒューマンマシンインターフェースを介して提供することができる。例えば、補足データに関係付けられた画像および/またはテキストを、電子ディスプレイを介して表示することができる。オーディオを、スピーカを介して聞こえるように提供することができる。さらに、ビデオデータを、ディスプレイおよび/またはスピーカを介して再生することができる。さらに、ハプティック技術は、補足データを表す触覚を提供することができる。
いくつかの実施形態では、データを、さらに処理するために1つまたは複数のプロセッサに提示することができる。例えば、一実施形態では、補足データは、前の検査中に集められた過去の画像を含むことができる。これらの過去の画像を、過去の画像から、現在収集した検査データへのクラックの進行を測定するアルゴリズムを走らせるプロセッサに提示することができる。このアルゴリズムは、例えば、アセットの残存する有効寿命を決定することができる。したがって、認識できるように、操作員による利用のため、および/またはさらなる処理のために補足データを提示することで、検査をより正確に行うことを可能にすることができ、ならびに/または検査ステップの正確な完了および/もしくはこれらの検査ステップ中に入手したデータの解析を支援することができる、ステップに特有の補足データを提供することによって、検査をより詳細に理解することができる。
図8は、ある実施形態による、ステップに特有の補足データを提供する検査システム300の模式図である。図示したように、1つまたは複数のまとまりの検査設備(例えば、「検査設備1」302および「検査設備2」304)を、通信接続矢印306によって図示したように、通信可能に結合することができる。例えば、検査設備を、イーサネット(登録商標)ネットワーク、ブルートゥースネットワーク、またはWIFIネットワークなどの有線またはワイアレスの通信ネットワークを介して接続することができる。
1つまたは複数のまとまりの検査設備を、接続した検査設備に対する検査ステップに関連する関連データを提供することが可能なデータプロバイダサービス308に通信可能に結合することができる。例えば、現在の例では、例えば、コンピュータであり得る「検査設備2」304は、データ接続矢印312によって図示したように、クラウドベースのデータプロバイダ310に通信可能に結合される。
データプロバイダサービス308は、検査される対象物に関係する検査関連のデータ(例えば、オブジェクトデータ310’)、検査設備(例えば、「検査設備1」302または「検査設備2」304)に関係する検査設備データ、および/または検査中に収集した以前のデータに関係する過去の検査データ314のためのリポジトリを含むことができる。さらに、データプロバイダサービス308は、例えば、訓練情報、参考情報、などを提供することができる外部データリポジトリ(例えば、データリポジトリ316)から検査に関連するデータを検索することができる。
上に述べたように、対象物の検査は、極めて複雑なことがあり、多数のステップを有する。例えば、検査プロセス320は、(ステップ0、ステップ1、ステップ2、およびステップ3によって示したように)複数のステップ322を有する。ステップ1〜ステップ3を、1つまたは複数のまとまりの検査設備で実行可能なディジタル化したアプリケーションによって提供することができる。検査プロセス320のステップ0は、現在の検査(例えば、検査のタイプ、検査すべき対象物、など)を識別するステップを表すことができる。検査プロセスの現在のステップに基づいて補足検査データを提供することは、役に立つことがある。これを行うために、検査設備は、実施されたまたは現在実施されている現在の検査ステップを判別することができる。検査機器は、データプロバイダサービス308へ、判別ステップについての識別子322を提供することができ、データプロバイダサービス308では、識別子322に関連する補足データ324を、検査設備から入手することができ、これに提供することができる。検査設備は、次に、検査設備の表示デバイス(例えば、ディスプレイ326)上に補足データ324の少なくとも一部をフォーマットしかつ提示することができ、したがって、検査プロセス320の特定のステップに関連する関連の情報を検査員または他の操作員に提供することができる。
例えば、図8に描いた実施形態では、「検査設備1」302は、検査が行われようとしていることを判別することができる。したがって、検査情報を識別することができ、ステップ0用の識別子を、データプロバイダサービス308、ここではクラウドベースのサービス310へ提供することができる。現在の例が、導入情報を提供することができる導入ステップを図説するためにステップ0を使用するとはいえ、導入情報を提供する他の実施形態では、ステップ0などの特定の導入ステップを指定せずにこのような導入情報を提供するステップを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ひとまとまりの検査設備は、検査アプリケーションまたは検査計画の初期化に基づいて導入情報を提供することができる。
「検査設備1」302は、現在の例ではデータプロバイダサービスへの直接通信結合がないので、データプロバイダサービス308への直接通信結合がある「検査設備2」304に識別子322を提供する可能性がある。「検査設備2」304は、データプロバイダサービス308に識別子322を中継することができ、この場合、サービス308は、現在のステップ識別子322に関連する関連の補足データを集めることができる。
関連の補足データは、プロセス320の特定のステップに依存して変わることがある。例えば、上に述べたように、ステップ0は、全体の検査に関係することがある。したがって、全体の検査および/または検査すべき全体の対象物に関連する補足データ324を提供することができる。しかしながら、検査プロセス320の特定のステップ(例えば、ステップ1、ステップ2、またはステップ3)の前に、間に、および/または完了後には、別の補足データが役に立つことがある。例えば、特定のステップ322用の補足データ324は、オーディオ、ビデオ、ハプティックフィードバック、および/または特定のステップ322を完了するために有用な適正な技術に関するテキストベースの命令を提供することができる。加えて、補足データ324は、特定のステップ322に関連するデータおよび特定のステップ322を実施している間に入手したデータを含むことができる。
一旦、補足データ324が集められると、データプロバイダサービス308は、補足データ324を要求している検査設備へ(例えば、現在の例では、「検査設備2」304を介して「検査設備1」302へ)補足データ324を提供することができる。したがって、検査設備は、表示デバイス(例えば、現在の例では、「検査設備1」302のディスプレイ326)を介して補足データ324を提示することができる。
図9は、ある実施形態による、検査中にステップに特有の補足データを提供するために有用な代替検査システムの模式図である。現在の実施形態では、「検査設備1」302および「検査設備2」304の両方は、矢印312によって図示したように、データプロバイダサービス308に直接通信可能に結合される。したがって、「検査設備1」302は、「検査設備2」304を通して補足データ要求を提出しないが、代わりにデータプロバイダサービス308に直接要求を提出する。前に論じたように、検査プロセスは、多くのステップ322を含むことができ、検査ステップ322に関連する補足データ324を、表示デバイス(例えば、ディスプレイ326)を介して提示することができる。上に論じたように、補足データは、例えば、検査される対象物に関係するオブジェクトデータ310’、検査設備に関係する検査設備データ312’、以前の検査に関係する過去のデータ314、または任意の他のデータ316を含むことができる。
現在の例では、「検査設備2」304は、検査ステップ352を用いて検査350を完了させるために使用される。操作員が特定の現在のステップ352を指定することを可能にするために、ユーザ入力デバイス354(例えば、キーパッド、タッチパッド、マイクロフォン、など)を使用することができる。現在のステップ352の識別子を、補足データ356が集められるデータプロバイダサービス308(例えば、クラウドベースのデータプロバイダ310)に提供することができる。補足データ356は、「検査設備2」304に提供され、ディスプレイ358上に提示される。
図10A、図10Bは、ある実施形態による、ステップに特有の補足データを提示することを図示する模式図である。検査設備390は、ディスプレイ392および/または1つまたは複数のスピーカ394を備える。多くの構成部品を有する対象物を検査するために、検査設備を利用することができる。例えば、現在の例では、検査設備は、発電機398、取入れ口400、低圧圧縮機402、高圧圧縮機404、燃焼器406、高圧タービン408、低圧タービン410、および排気システム412を含むタービン396の検査において使用されている。検査設備は、タービンシステム396の検査が計画を立てられていると判断すると、総合的なタービンシステム検査のためのオーバービュー命令414を提供することができる。さらに、検査設備390は、検査すべき対象物(例えば、タービンシステム396)を決定することに基づいて(例えば、図7のプロセス290に従って)総合的なタービンシステム検査のための補足データ416を入手することができる。補足データ416を、ディスプレイ392および/またはスピーカ394を介して提示することができる。例えば、現在の実施形態では、分割スクリーンは、同じ視野内にオーバービュー命令414および全体的なタービンシステム396についての補足データ416を提供する。
対象物の特定の構成部品を検査することができる。例えば、現在の例では、検査設備390は、高圧圧縮機404を検査するために使用されている。(ステップ0の参照番号417によって示したように)高圧圧縮機の検査を検出すると、オーバービュー命令418および/または高圧圧縮機404の検査のオーバービューに関連する補足データ420を、(例えば、ディスプレイ392および/またはスピーカ394を介して)提供することができる。(ステップ1の参照番号422によって示したように)ステップ1を検出すると、ステップ1の命令424および/または高圧圧縮機404の検査のステップ1に関連する補足データ426を、(例えば、ディスプレイ392および/またはスピーカ394を介して)提供することができる。さらに、(ステップ2の参照番号428によって示したように)ステップ2を検出すると、ステップ2の命令430および/またはステップ2に関連する補足データ432を提供することができる。加えて、(ステップ3の参照番号434によって示したように)ステップ3を検出すると、ステップ3の命令436および/またはステップ3に関連する補足データ438を提供することができ、以下同様である。
認識できるように、ステップベースの補足データを利用することによって、検査は、より効率的かつ正確になり得る。ステップベースの補足データは、検査ステップについての関心のある特定の情報を提供することができ、検査される対象物に関係する情報、過去の検査データ、および/または検査設備に関係する情報を提供することができる。したがって、検査設備の操作員は、より多くの情報を得ることができ、検査をより正確かつ経済的に完了することが可能である。
この明細書は、最良の形態を含む本発明を開示するために、ならびにいかなる当業者でも、いずれかのデバイスまたはシステムを作ることおよび使用すること、およびいずれかの組み込んだ方法を実行することを含む本発明を実行することをやはり可能にするために例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者なら思い付く他の例を含むことができる。このような他の例が特許請求の範囲の文面から逸脱しない構造的要素を有する場合、またはこのような他の例が特許請求の範囲の文面とは実質的でない差異しか有しない等価な構造的要素を含む場合には、このような他の例は、特許請求の範囲の範囲内であるものとする。
10 非破壊試験(NDT)システム
12 NDT検査デバイス
14 ボアスコープシステム
15 プロセッサ
16 パンチルトズーム(PTZ)カメラ
17 メモリ
18 ターボ機械
19 プロセッサ
20 施設
21 メモリ
22 モバイルデバイス
23 プロセッサ
24 クラウド
25 メモリ
26 ボアスコープ操作員
28 モバイルデバイス操作員
29 コンピューティングシステム
30 カメラ操作員
32 燃料ノズル
34 圧縮機
36 燃焼器
38 空気取入れ部
40 ステージ
42 ステージ
44 ステージ
46 静止翼
48 ブレード
50 ホイール
52 シャフト
54 タービン
56 ディフューザ
60 ステージ
62 ステージ
64 ステージ
66 バケット
68 ロータホイール
70 ロータホイール
72 ロータホイール
74 シャフト
76 ケーシング
80 排気部
84 設備
86 コンジット
88 水面下
90 湾曲部
92 渦電流検査デバイス
93 プロセッサ
94 超音波探傷器
95 メモリ
96 ディジタルラジオグラフィデバイス
97 プロセッサ
98 渦電流操作員
99 メモリ
100 超音波デバイス操作員
101 プロセッサ
102 ラジオグラフィ操作員
103 メモリ
104 航空機システム
106 施設
108 パイプ
110 クラック
112 鉄材または非鉄材
114 部品
116 構成部品
118 挿入チューブ
120 ヘッドエンド
122 関節部
124 コンジット部
126 振動センサ
128 光源
130 センサ
131 物理ジョイスティック
133 XYZ軸
134 ビデオ
135 スクリーン
136 チップ
137 スクリーン
138 光源
140 センサ
142 シャフト
150 プロセス
159 報告書
162 ワイアレスコンジット
164 認可データ
166 スクリーンスクレイピングデータ
172 同期信号
174 センサデータ
176 力フィードバックデータ
178 位置データ
180 オブジェクトデータ
182 他のデータ
290 プロセス
292 ブロック
294 ブロック
296 ブロック
300 検査システム
302 検査設備1
304 検査設備2
306 通信矢印
308 データプロバイダサービス
310 クラウドベースのデータプロバイダ
310’ オブジェクトデータ
312 矢印
312’ 検査設備データ
314 過去の検査データ
316 他のデータ
320 検査プロセス
322 ステップ
324 補足データ
326 ディスプレイ
350 検査
352 検査ステップ
354 ユーザ入力デバイス
356 補足データ
358 ディスプレイ
390 検査設備
392 ディスプレイ
394 スピーカ
396 タービンシステム
398 発電機
400 取入れ口
402 低圧圧縮機
404 高圧圧縮機
406 燃焼器
408 高圧タービン
410 低圧タービン
412 排気システム
417 ステップ0
418 オーバービュー命令
420 補足データ
422 ステップ1
424 ステップ1の命令
426 補足データ
428 ステップ2
430 ステップ2の命令
432 補足データ
434 ステップ3
436 ステップ3の命令
438 補足データ

Claims (20)

  1. コンピュータプロセッサを介して、検査プロセス(290)の特定のステップまたは部分を識別するように構成された識別情報を提供するステップと、
    前記識別情報に少なくとも部分的に基づいて前記特定のステップまたは部分に関係する補足データ(324)を受信するステップと、
    前記補足データ(324)を提示するステップと
    を含む、方法。
  2. データクエリの形式でデータプロバイダサービス(308)へ前記識別情報を提供するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記識別情報を提供するステップが、前記検査プロセス(290)の現在のステップを決定するサブステップと、前記現在のステップに関係した前記識別情報を提供するサブステップとを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記検査プロセス(290)のオーバービューを識別する識別情報を提供するステップと、
    前記検査プロセス(290)の前記オーバービューに関係する補足データ(416、420、426、432、438)を受信するステップと
    を含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記補足データ(416、420、426、432、438)を受信するステップが、前記検査プロセス(290)に関係する導入情報を受信するサブステップを含む、請求項4記載の方法。
  6. 前記補足データ(324)を受信するステップが、
    前記検査プロセス(290)中に検査すべき対象物、前記検査プロセス(290)に関与する特定のひとまとまりの設備(12、14、16、22、92、94、96)、前記検査プロセス(290)に関係する過去の検査データ(314)、またはこれらの任意の組合せに関係するデータを受信するサブステップ
    を含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記特定のステップまたは部分に関係する前記補足データ(416、420、426、432、438)に並べて前記特定のステップまたは部分のための命令(414、418、424、430、436)を提示するステップを含む、請求項1記載の方法。
  8. 検査設備が実行するために使用される検査プロセス(290)の特定のステップまたは部分を決定するように構成されたステップ決定論理素子と、
    少なくとも前記特定のステップまたは部分に関係する補足データ(324)をデータプロバイダに問い合わせ、かつ前記データプロバイダから前記補足データ(324)を受信するように構成された通信回路と、
    前記補足データ(324)、前記補足データ(324)に関係する情報、または両方を提示するように構成された少なくとも1つのヒューマンマシンインターフェースと
    を備える、検査設備。
  9. 前記ステップ決定論理素子が、
    検査計画の前記特定のステップまたは部分を指定する入力を受信するように構成された入力デバイスと、
    前記入力を解釈する論理素子と
    を備える、請求項8記載の検査設備。
  10. 前記入力デバイスが、キーパッド、タッチスクリーン、ハードウェアベースの入力構造、ソフトウェアベースの入力構造、マイクロフォン、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項9記載の検査設備。
  11. 前記通信回路が、
    前記データプロバイダに直接問い合わせ、または
    前記データプロバイダに通信可能に結合される前記検査デバイスの外部のデバイスを介して前記データプロバイダに問い合わせ、または両方を行う
    ように構成される、請求項8記載の検査設備。
  12. 前記補足データ(324)が、前記ヒューマンマシンインターフェース、引き続き処理するためのプロセッサ、または両方に提示可能な、オーディオ、ビデオ、画像、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項8記載の検査設備。
  13. 検査プロセス(290)の特定のステップまたは部分に関係する補足データ(324)を求める要求を受信し、
    1つまたは複数のデータ供給源から前記補足データ(324)を集め、
    前記補足データ(324)の要求者へ前記集めた補足データ(324)を提供する
    ように構成された、データプロバイダ
    を備える、システム。
  14. 前記1つまたは複数のデータ供給源が、前記検査プロセス(290)中に検査した対象物、前記検査プロセス(290)中に使用した検査デバイス、もしくは前記検査プロセス(290)に関係する過去のデータ(314)、またはこれらの任意の組合せ、に関係するデータを含む少なくとも1つのデータリポジトリを備える、請求項13記載のシステム。
  15. 前記データプロバイダが、前記要求者および前記データプロバイダに通信可能に結合され、前記要求者から離れているデバイスから、通り抜け部を介して前記要求者に前記集めた補足データ(324)を提供するように構成される、請求項14記載のシステム。
  16. 前記データプロバイダが、クラウドベースのデータプロバイダ(310)である、請求項14記載のシステム。
  17. 前記データプロバイダに前記補足データ(324)を要求し、
    前記データプロバイダから前記集めた補足データ(324)を受信し、
    前記集めた補足データ(324)を提示する
    ように構成された、ひとまとまりの検査設備(12、14、16、22、92、94、96、302)を備える、請求項13記載のシステム。
  18. 第2のひとまとまりの検査設備(304)を備え、前記第2のひとまとまりの検査設備(304)は、前記ひとまとまりの検査設備(12、14、16、22、92、94、96、302)が前記データプロバイダに直接通信可能に結合されていないときに、前記ひとまとまりの検査設備(12、14、16、22、92、94、96、302)に前記補足データ(324)を提供するための通り抜け部として働くように構成される、請求項17記載のシステム。
  19. 前記ひとまとまりの検査設備(12、14、16、22、92、94、96、302)が、処理のためにプロセッサに前記集めた補足データ(324)を提示するように構成される、請求項17記載のシステム。
  20. 前記特定のステップまたは部分が、前記検査プロセス(290)を通して検査した対象物を表す全体の部分、前記対象物の構成部品を表す構成部品部分、前記構成部品の検査に関する特定のステップ、または前記検査プロセス(290)の終わりを表す結論部分、を含む、請求項13記載のシステム。
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