JP2021179528A

JP2021179528A - カール低減装置を備えた画像形成装置

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Publication number: JP2021179528A
Application number: JP2020084862A
Authority: JP
Inventors: 皓一宇都宮; Koichi Utsunomiya
Original assignee: Hewlett Packard Development Co LP
Current assignee: Hewlett Packard Development Co LP
Priority date: 2020-05-14
Filing date: 2020-05-14
Publication date: 2021-11-18
Also published as: WO2021230928A1

Abstract

【課題】画像形成装置の定着部で発生する印刷媒体のカールの低減。【解決手段】本開示は、一態様として、印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置と、一次定着装置から印刷媒体を受け取り、表面が凸状になるように印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置と、カール低減装置から凸状のカールを有する印刷媒体を受け取り、定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置とを含む、画像形成装置を提供する。【選択図】図２

Description

画像形成装置の定着部は、印刷媒体にカールを生じさせることがある。

本開示の一例による、画像形成装置を示す略ブロック図である。本開示の一例による、画像形成装置の定着部を示す図である。本開示の一例による、画像形成装置の定着部を示す図である。本開示の一例による、画像形成装置の定着部を示す図である。図４Ａに示した定着部における印刷媒体の搬送経路を示す図である。本開示の一例による、カール低減装置を示す図である。本開示の一例による、画像形成装置を製造する方法を示す図である。

上述のように、画像形成装置の定着部は、印刷媒体にカールを生じさせることがある。カールの原因は、例えば、冷却によるトナー像の収縮や、吸湿による用紙の膨張である。特に、高光沢定着装置は、トナー像を加熱した後、冷却する機能を有する場合がある。そのため、高光沢定着装置を通過した後に用紙のカールを矯正することは、難しいことがある。そのような場合でも、印刷媒体に発生するカールを低減することができれば、有益であろうと考えられる。

本開示は、一態様として、印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置と、前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置と、前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置とを含む、画像形成装置を提供する。

前記カール低減装置は、前記印刷媒体を搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラの外周面に接触するように配置された一対の従動ローラとを含む場合がある。前記搬送ローラは、前記搬送ローラが前記印刷媒体の裏面に接触する形で前記印刷媒体を前記搬送ローラと前記一対の従動ローラとの間で挟持しながら回転することにより、前記凸状のカールを前記印刷媒体に印加する場合がある。

前記カール低減装置は、前記トナー像を冷却する冷却装置を含む場合がある。

前記画像形成装置は、前記印刷媒体を前記一次定着装置から前記カール低減装置へ搬送するための第１の搬送経路と、前記印刷媒体を前記カール低減装置から前記高光沢定着装置へ搬送するための第２の搬送経路とを含む場合がある。前記第１及び第２の搬送経路の各々は、実質的に平坦である場合がある。

前記一対の従動ローラは、前記搬送ローラの回転方向において上流側に配置された第１の従動ローラと、前記搬送ローラの回転方向において下流側に配置された第２の従動ローラとを含む場合がある。前記第１の搬送経路は、前記搬送ローラと前記第１の従動ローラとの間の第１の接線に沿って延びている場合がある。前記第２の搬送経路は、前記搬送ローラと前記第２の従動ローラとの間の第２の接線に沿って延びている場合がある。

前記一次定着装置は、一次加熱ローラと、一次加圧ローラとを含む場合がある。前記一次加熱ローラと前記一次加圧ローラとの間に一次定着ニップ領域が画定される場合がある。前記一次定着ニップ領域は、前記搬送ローラと前記第１の従動ローラとの間の前記第１の接線上に位置している場合がある。

前記高光沢定着装置は、二次加熱ローラと、前記二次加熱ローラから所定の距離に配置された張架ローラと、前記二次加熱ローラと前記張架ローラとの間に張架され、循環移動する無端ベルトと、前記印刷媒体を前記無端ベルトを介して前記二次加熱ローラに向かって押圧する二次加圧ローラとを含む場合がある。前記二次加熱ローラと前記二次加圧ローラとの間に二次定着ニップ領域が画定される場合がある。前記二次定着ニップ領域は、前記搬送ローラと前記第２の従動ローラとの間の前記第２の接線上に位置している場合がある。

前記画像形成装置は、前記一次定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記一次定着装置に案内する第１の一対のガイドプレートと、前記高光沢定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記高光沢定着装置に案内する第２の一対のガイドプレートとを含む場合がある。前記第２の一対のガイドプレート間の最小距離は、前記第１の一対のガイドプレート間の最小距離よりも小さい場合がある。

本開示は、他の態様として、印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置と、前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置と、前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置と、前記印刷媒体を前記一次定着装置から前記カール低減装置へ搬送するための第１の搬送経路と、前記印刷媒体を前記カール低減装置から前記高光沢定着装置へ搬送するための第２の搬送経路とを含む、画像形成装置を提供する。前記カール低減装置は、前記印刷媒体を搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラの外周面に接触するように配置された一対の従動ローラとを含む。前記第１及び第２の搬送経路の各々は、前記表面が凹状になるように前記印刷媒体に凹状のカールを印加する湾曲を有する。前記第１及び第２の搬送経路の各々における前記湾曲の最小曲率半径は、前記搬送ローラの外周面の曲率半径よりも大きい。

前記第２の搬送経路における前記湾曲の最小曲率半径は、前記第１の搬送経路における前記湾曲の最小曲率半径よりも大きい場合がある。

前記搬送ローラは、前記搬送ローラが前記印刷媒体の裏面に接触する形で前記印刷媒体を前記搬送ローラと前記一対の従動ローラとの間で挟持しながら回転することにより、前記凸状のカールを前記印刷媒体に印加する場合がある。

前記一次定着装置は、一次加熱ローラと、一次加圧ローラとを含む場合がある。前記高光沢定着装置は、二次加熱ローラと、前記二次加熱ローラから所定の距離に配置された張架ローラと、前記二次加熱ローラと前記張架ローラとの間に張架され、循環移動する無端ベルトと、前記印刷媒体を前記無端ベルトを介して前記二次加熱ローラに向かって押圧する二次加圧ローラとを含む場合がある。

本開示は、さらに他の態様として、画像形成装置を製造する方法を提供する。この方法は、印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置を設け、前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置を設け、前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置を設けることを含む。

以下、図面を参照して、本開示の種々の例について詳しく説明する。

図１は、本開示の一例による、画像形成装置１００を示す略ブロック図である。画像形成装置１００は、給紙トレイ１０２と、露光現像部１０４と、転写部１０６と、定着部１０８と、排紙トレイ１１０とを含む。

給紙トレイ１０２は、印刷媒体のスタックを格納するトレイを含む。露光現像部１０４は、感光体ドラム上にトナー像を生成する。露光現像部１０４は、例えば、感光体ドラムと、感光体ドラム上に静電潜像を生成する露光装置と、感光体ドラム上の静電潜像を現像剤で現像し、トナー像を生成する現像装置と含む。転写部１０６は、給紙トレイ１０２から印刷媒体を受け取り、感光体ドラム上のトナー像を印刷媒体に転写する。転写部１０６は、例えば、感光体ドラムから印刷媒体へトナー像を転写する転写ローラを含む。定着部１０８は、転写部１０６からトナー像を有する印刷媒体を受け取り、トナー像に熱と圧力を加えることにより、トナー像を印刷媒体に定着する。定着部１０８の具体的構成については、図２〜図４を参照して以下で詳しく説明する。排紙トレイ１１０は、定着部１０８から排出された印刷媒体を受け取るトレイを含む。

図２は、本開示の一例による、画像形成装置の定着部２００を示す図である。定着部２００は、一次定着装置２１０と、カール低減装置２２０と、高光沢定着装置２３０とを含む。一次定着装置２１０は、転写部（図示せず）からトナー像Ｔを有する印刷媒体Ｐを受け取り、トナー像Ｔに熱と圧力を加えることによってトナー像Ｔを印刷媒体Ｐの表面に定着する。カール低減装置２２０は、一次定着装置２１０から印刷媒体Ｐを受け取り、高光沢定着装置２３０でその後発生する印刷媒体Ｐのカールを低減するために、印刷媒体Ｐの表面（トナー像Ｔの側）が凸状になるように印刷媒体Ｐに凸状のカールを印加する。高光沢定着装置２３０は、カール低減装置２２０から印刷媒体Ｐを受け取り、定着されたトナー像Ｔを加熱し、その後冷却することにより、トナー像Ｔに光沢を付与する。

一次定着装置２１０は、一次加熱ローラ２１２と、一次加圧ローラ２１４とを含む。一次加熱ローラ２１２と一次加圧ローラ２１４との間には、一次定着ニップ領域２１８が画定されている。一次加熱ローラ２１２は、その内部にヒーター２１６を有する。一次加圧ローラ２１４は、一次加熱ローラ２１２と接触するように配置され、一次加熱ローラ２１２に向かって押圧されている。加熱作用を高めるために、一次加圧ローラ２１４の内部にも、ヒーター（図示せず）が配置される場合がある。一例において、一次加圧ローラ２１４は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラであり、一次加熱ローラ２１２は、一次加圧ローラ２１４の回転に従って回転する。他の例において、一次加熱ローラ２１２は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラであり、一次加圧ローラ２１４は、一次加熱ローラ２１２の回転に従って回転する場合がある。一次定着ニップ領域２１８において、トナー像Ｔは、熱と圧力によって印刷媒体Ｐの表面に定着される。定着されたトナー像Ｔを有する印刷媒体Ｐは、その後、カール低減装置２２０に向かって送出される。

カール低減装置２２０は、印刷媒体Ｐを搬送する搬送ローラ２２４と、一対の従動ローラ２２６、２２８とを含む。カール低減装置２２０は、一次定着装置２１０から、定着されたトナー像Ｔを有する印刷媒体Ｐを受け取る。搬送ローラ２２４は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラである。搬送ローラ２２４は、搬送ローラ２２４が印刷媒体Ｐの裏面に接触する形で印刷媒体Ｐを搬送ローラ２２４と一対の従動ローラ２２６、２２８との間で挟持しながら、矢印の方向に回転する。一対の従動ローラ２２６、２２８は、搬送ローラ２２４の回転に従って回転する。これによってカール低減装置２２０は、印刷媒体Ｐの表面が凸状になるように印刷媒体Ｐに凸状のカールを印加する。印刷媒体Ｐに凸状のカールを印加することにより、その後高光沢定着装置２３０で発生する凹状のカールを低減することができる。また、カール低減装置２２０は、一次定着装置２１０から定着済みトナー像Ｔを有する印刷媒体Ｐを受け取るため、印刷媒体Ｐがカール低減装置２２０を通過する際にトナー像Ｔが傷つくことが防止される。凸状のカールが印加された印刷媒体Ｐは、その後、高光沢定着装置２３０に向かって送出される。

搬送ローラ２２４の内部は、中空であってもよく、カール低減装置２２０は、搬送ローラ２２４の内部に、冷却ファン、ヒートシンク、又は冷却ダクトのような、トナー像Ｔを冷却する冷却装置２２５を含む場合がある。トナー像Ｔを冷却することによって、印加されたカールの作用をトナー像Ｔにより強く残留させることができ、それによって、カールが印刷媒体Ｐにしっかりと印加される。代替として、定着部２００は、冷却ファン又は冷却ダクトのような、カール低減装置２２０の外部に配置された冷却装置２２５を含む場合がある。また、冷却装置２２５が無くても十分な冷却が得られる場合、冷却装置２２５は、省略されてもよい。

高光沢定着装置２３０は、二次加熱ローラ２３２と、第１張架ローラ２３７と、第２張架ローラ２３８との間に張架され、循環移動する無端ベルト２３１と、印刷媒体Ｐを無端ベルト２３１を介して二次加熱ローラ２３２に向かって押圧する二次加圧ローラ２３４とを含む。ただし、第２張架ローラ２３８は、無端ベルト２３１が冷却装置２３９と接触することを防止するためのものであり、冷却装置２３９のサイズや形状によっては、省略されてもよい。二次加熱ローラ２３２と二次加圧ローラ２３４との間には、二次定着ニップ領域２３３が画定されている。二次加熱ローラ２３２は、その内部にヒーター２３６を有する。加熱作用を高めるために、二次加圧ローラ２３４の内部にも、ヒーター（図示せず）が配置される場合がある。一例において、二次加圧ローラ２３４は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラであり、二次加熱ローラ２３２は、二次加圧ローラ２３４の回転に従って回転する。この場合、無端ベルト２３１は、二次加圧ローラ２３４の回転に従って循環移動する。他の例において、二次加熱ローラ２３２は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラであり、二次加圧ローラ２３４は、二次加熱ローラ２３２の回転に従って回転する場合がある。この場合、無端ベルト２３１は、二次加熱ローラ２３２の回転に従って循環移動する。

第１張架ローラ２３７は、二次加熱ローラ２３２から所定の距離に配置されている。二次定着ニップ領域２３３において、トナー像Ｔは、二次加熱ローラ２３２からの熱によって溶融され、二次加圧ローラ２３４によって無端ベルト２３１の外周面に押圧される。その後、印刷媒体Ｐは、トナー像Ｔが無端ベルト２３１の外周面に張り付けられた状態で、二次定着ニップ領域２３３から第１張架ローラ２３７へと搬送される。搬送中に、印刷媒体Ｐ上のトナー像Ｔは、冷却され、固化される。第１張架ローラ２３７を越えると、印刷媒体Ｐは、それ自体の曲げ剛性と、第１張架ローラ２３７の外周面の湾曲とによって無端ベルト２３１から剥離され、排紙トレイに向かって排出される。

トナー像Ｔに光沢を付与するために、無端ベルト２３１の外周面は、例えばフッ素樹脂のような離型性の高い材料から形成され、鏡面に加工される場合がある。また、冷却効率を高めるために、高光沢定着装置２３０は、無端ベルト２３１の内側に配置された冷却ダクト、ヒートシンク又は冷却ファンのような冷却装置２３９を含む場合がある。ただし、冷却装置２３９が無くても十分な冷却が得られる場合、冷却装置２３９は、省略されてもよい。

定着部２００は、印刷媒体Ｐを一次定着装置２１０からカール低減装置２２０へ搬送するための第１の搬送経路２４０と、印刷媒体Ｐをカール低減装置２２０から高光沢定着装置２３０へ搬送するための第２の搬送経路２４２とを含む。第１及び第２の搬送経路２４０、２４２の各々は、実質的に平坦である場合がある。印刷媒体Ｐの搬送経路を平坦にすることで、搬送中に印刷媒体Ｐにカールが印加されることを防止できる。

定着部２００は、一次定着装置２１０の入口に配置され、印刷媒体Ｐを一次定着装置２１０に案内する一対のガイドプレート２５０と、カール低減装置２２０の入口に配置され、印刷媒体Ｐをカール低減装置２２０に案内する一対のガイドプレート２５４と、高光沢定着装置２３０の入口に配置され、印刷媒体Ｐを高光沢定着装置２３０に案内する一対のガイドプレート２５２とを含む場合がある。ガイドプレート２５０は、それらの間に一次定着装置２１０に向かってテーパーを有する空間を画定するように配置される場合がある。ガイドプレート２５４は、それらの間にカール低減装置２２０に向かってテーパーを有する空間を画定するように配置される場合がある。ガイドプレート２５２は、それらの間に高光沢定着装置２３０に向かってテーパーを有する空間を確定するように配置される場合がある。ガイドプレート２５２間の最小距離Ｄ_２は、ガイドプレート２５０間の最小距離Ｄ_１よりも小さくすることができる。これは、高光沢定着装置２３０の入口では、トナー像Ｔが印刷媒体Ｐにすでに定着されており、画像面にガイドプレート２５２が接触してもトナー像Ｔに傷がつきにくいためである。Ｄ_２を狭くすることで、凸状のカールが与えられて挙動が不安定になっている印刷媒体Ｐを適切な姿勢で二次定着ニップ領域２３３に導くことができる。

図３は、本開示の他の例による、画像形成装置の定着部３００を示す図である。定着部３００は、図２に示した定着部２００に類似しているが、第１の搬送経路３４０が、カール低減装置３２０における搬送ローラ３２４と第１の従動ローラ３２６との間の第１の接線に沿って延びており、第２の搬送経路３４２が、カール低減装置３２０における搬送ローラ３２４と第２の従動ローラ３２８との間の第２の接線に沿って延びている点で、定着部２００とは相違する。これによって、印刷媒体Ｐがカール低減装置３２０に出入りするときに不要なカールが印刷媒体に印加されることを防止できる。第１の従動ローラ３２６は、搬送ローラ３２４の回転方向において上流側に配置された従動ローラ３２６であり、第２の従動ローラ３２８は、搬送ローラ３２４の回転方向において下流側に配置された従動ローラ３２８である。定着部２００の構成要素に対応する定着部３００の構成要素には、定着部２００の構成要素の参照符号に「１００」を加えた参照符号を付すことによって、重複する説明を省略する。

図４Ａは、本開示の他の例による、画像形成装置の定着部４００を示す図である。定着部４００は、図２に示した定着部２００に類似しているが、定着部４００の下方から印刷媒体Ｐを受け取り、印刷媒体Ｐを排出トレイに向かって概ね横方向に排出するように構成され、第１の搬送経路４４０及び第２の搬送経路４４２の各々が、印刷媒体の表面（トナー像Ｔの側）が凹状になるように印刷媒体Ｐに凹状のカールを印加してしまう可能性がある湾曲を有している点で、定着部２００とは相違する。定着部４００によれば、例えば、画像形成装置の上部に排紙トレイを設けることができ、画像形成装置を小型化することができる。

図４Ｂは、図４Ａから一部の構成要素を省略し、印刷媒体Ｐの搬送経路を分かりやすく示した図である。第１の搬送経路４４０は、印刷媒体Ｐの表面が凹状になるように印刷媒体Ｐに凹状のカールを印加する湾曲を有し、この湾曲の最小曲率半径ｒ１は、カール低減装置４２０の搬送ローラ４２４の外周面の曲率半径ｒ３よりも大きい場合がある。同様に、第２の搬送経路４４２は、印刷媒体Ｐの表面が凹状になるように印刷媒体Ｐに凹状のカールを印加する湾曲を有し、この湾曲の最小曲率半径ｒ２は、カール低減装置４２０の搬送ローラ４２４の外周面の曲率半径ｒ３よりも大きい場合がある。第１及び第２の搬送経路４４０、４４２にこのような大きさの湾曲を与えることにより、印刷媒体Ｐの搬送中に発生するカール低減装置４２０の作用を低下させる凹状のカールの影響を、低減することができる。

また、第２の搬送経路４４２における上記湾曲の最小曲率半径ｒ２は、第１の搬送経路４４０における上記湾曲の最小曲率半径ｒ１よりも大きい場合がある。急な湾曲をできるだけカール低減装置４２０の上流側にもってくることにより、カール低減装置４２０の作用を低下させる凹状のカールの影響を、さらに低減することができる。

定着部２００の構成要素に対応する定着部４００の構成要素には、定着部２００の構成要素の参照符号に「２００」を加えた参照符号を付すことによって、重複する説明を省略する。

図５は、本開示の一例による、カール低減装置５００を示す図である。カール低減装置５００は、印刷媒体Ｐを搬送する搬送ローラ５０２と、搬送ローラ５０２の外周面に接触するように配置された一対の従動ローラ５０４、５０６と、従動ローラ５０４、５０６間で印刷媒体Ｐの搬送を案内するガイド部材５０８とを含む。ガイド部材５０８は、第１の従動ローラ５０４と第２の従動ローラ５０６との間に、搬送ローラ５０２の外周面に対向して配置されたガイド面５１０を有している。カール低減装置５００は、一次定着装置（図示せず）から、定着されたトナー像Ｔを有する印刷媒体Ｐを受け取る。搬送ローラ５０２は、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転される駆動ローラである。

搬送ローラ５０２は、搬送ローラ５０２が印刷媒体Ｐの裏面（トナー像Ｔとは反対側の面）に接触する形で印刷媒体Ｐを搬送ローラ５０２と一対の従動ローラ５０４、５０６との間で挟持しながら回転する。従動ローラ５０４、５０６は、搬送ローラ５０２の回転に従って回転する。これによってカール低減装置５００は、印刷媒体Ｐの表面が凸状になるように印刷媒体Ｐに凸状のカールを印加する。このとき、搬送ローラ５０２と第１の従動ローラ５０４によって挟持された印刷媒体Ｐは、ガイド面５１０によって、搬送ローラ５０２と第２の従動ローラ５０６との間に向かって案内される。凸状のカールが印加された印刷媒体Ｐは、その後、高光沢定着装置（図示せず）に向かって送出される。

ガイド面５１０は、印刷媒体Ｐを円滑に案内するために、搬送ローラ５０２の半径方向に対して垂直な面から傾きを有する場合がある。例えば、搬送ローラ５０２の外周面と第１の従動ローラ５０４の外周面との間の第１の接線Ｌ３１と、ガイド面５１０に沿う直線Ｌ３５とが交差する角度のうち小さいほうの角度である第１の傾斜角θ１は、３０度以上５０度以下である場合がある。また、搬送ローラ５０２の外周面と第２の従動ローラ５０６の外周面との間の第１の接線Ｌ３２と、ガイド面５１０に沿う直線Ｌ３５とが交差する角度のうち小さいほうの角度である第２の傾斜角θ２は、１０度以上３０度以下である場合がある。

カール低減装置５００によって印加されるカールの大きさは、第１の従動ローラ５０４と第２の従動ローラ５０６の間の距離を変えることによって調節することができる。第１の従動ローラ５０４と第２の従動ローラ５０６との間の距離を拡げると、カール低減装置５００によって印加されるカールは大きくなり、この距離を縮めると、カール低減装置５００によって印加されるカールは小さくなる。カール低減装置５００によって印加されるカールの大きさは、高光沢定着装置で発生するカールの大きさに基づいて決定される場合がある。例えば、カール低減装置５００によって印加されるカールの大きさは、高光沢定着装置で発生する凹状のカールを実質的に打ち消すような大きさに設定される場合がある。第１の従動ローラ５０４と第２の従動ローラ５０６の間の距離によっては、ガイド部材５０８は、省略される場合もある。

搬送ローラ５０２の内部は中空であってもよく、カール低減装置５００は、搬送ローラ５０２の内部に、冷却ファン、ヒートシンク、又は冷却ダクトのような、トナー像Ｔを冷却する冷却装置（図示せず）含む場合がある。トナー像Ｔを冷却することによって、印加されたカールの作用をトナー像Ｔにより強く残留させることができ、それによって、カールが印刷媒体Ｐにしっかりと印加される。

図６は、本開示の一例による、画像形成装置を製造する方法６００を示すフロー図である。この方法は、ステップ６０２から開始され、ステップ６０４へ進み、そこで、印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置を設ける。方法は、次にステップ６０６へ進み、そこで、一次定着装置から印刷媒体を受け取り、表面が凸状になるように印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置を設ける。方法は、次にステップ６０８へ進み、そこで、カール低減装置から凸状のカールを有する印刷媒体を受け取り、定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置を設ける。方法は、次にステップ６１０へ進み、そこで終了する。

上記の説明は、例示を目的とするものであり、本開示の範囲を制限するものではない。

１００画像形成装置
２１０、３１０、４１０一次定着装置
２２０、３２０、４２０、５００カール低減装置
２３０、３３０、４３０高光沢定着装置
２４０、３４０、４４０第１の搬送経路
２４２、３４２、４４２第２の搬送経路

Claims

印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置と、
前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置と、
前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置と
を含む、画像形成装置。
前記カール低減装置は、
前記印刷媒体を搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラの外周面に接触するように配置された一対の従動ローラと
を含み、
前記搬送ローラは、前記搬送ローラが前記印刷媒体の裏面に接触する形で前記印刷媒体を前記搬送ローラと前記一対の従動ローラとの間で挟持しながら回転することにより、前記凸状のカールを前記印刷媒体に印加する、請求項１に記載の画像形成装置。
前記カール低減装置は、前記トナー像を冷却する冷却装置を含む、請求項１または請求項２に記載の画像形成装置。
前記画像形成装置は、
前記印刷媒体を前記一次定着装置から前記カール低減装置へ搬送するための第１の搬送経路と、
前記印刷媒体を前記カール低減装置から前記高光沢定着装置へ搬送するための第２の搬送経路と
を含み、
前記第１及び第２の搬送経路の各々は、実質的に平坦である、請求項１〜３の何れか一項に記載の画像形成装置。
前記一対の従動ローラは、前記搬送ローラの回転方向において上流側に配置された第１の従動ローラと、前記搬送ローラの回転方向において下流側に配置された第２の従動ローラとを含み、
前記第１の搬送経路は、前記搬送ローラと前記第１の従動ローラとの間の第１の接線に沿って延び、
前記第２の搬送経路は、前記搬送ローラと前記第２の従動ローラとの間の第２の接線に沿って延びている、請求項４に記載の画像形成装置。
前記一次定着装置は、一次加熱ローラと、一次加圧ローラとを含み、
前記一次加熱ローラと前記一次加圧ローラとの間に一次定着ニップ領域が画定され、
前記一次定着ニップ領域は、前記搬送ローラと前記第１の従動ローラとの間の前記第１の接線上に位置している、請求項５に記載の画像形成装置。
前記高光沢定着装置は、
二次加熱ローラと、
前記二次加熱ローラから所定の距離に配置された張架ローラと、
前記二次加熱ローラと前記張架ローラとの間に張架され、循環移動する無端ベルトと、
前記印刷媒体を前記無端ベルトを介して前記二次加熱ローラに向かって押圧する二次加圧ローラと
を含み、
前記二次加熱ローラと前記二次加圧ローラとの間に二次定着ニップ領域が画定され、
前記二次定着ニップ領域は、前記搬送ローラと前記第２の従動ローラとの間の前記第２の接線上に位置している、請求項５または請求項６に記載の画像形成装置。
前記画像形成装置は、
前記一次定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記一次定着装置に案内する第１の一対のガイドプレートと、
前記高光沢定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記高光沢定着装置に案内する第２の一対のガイドプレートと
を含み、
前記第２の一対のガイドプレート間の最小距離は、前記第１の一対のガイドプレート間の最小距離よりも小さい、請求項１〜７の何れか一項に記載の画像形成装置。
印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置と、
前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置と、
前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置と、
前記印刷媒体を前記一次定着装置から前記カール低減装置へ搬送するための第１の搬送経路と、
前記印刷媒体を前記カール低減装置から前記高光沢定着装置へ搬送するための第２の搬送経路と
を含み、
前記カール低減装置は、
前記印刷媒体を搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラの外周面に接触するように配置された一対の従動ローラと
を含み、
前記第１及び第２の搬送経路の各々は、前記表面が凹状になるように前記印刷媒体に凹状のカールを印加する湾曲を有し、
前記第１及び第２の搬送経路の各々における前記湾曲の最小曲率半径は、前記搬送ローラの外周面の曲率半径よりも大きい、画像形成装置。
前記第２の搬送経路における前記湾曲の前記最小曲率半径は、前記第１の搬送経路における前記湾曲の前記最小曲率半径よりも大きい、請求項９に記載の画像形成装置。
前記搬送ローラは、前記搬送ローラが前記印刷媒体の裏面に接触する形で前記印刷媒体を前記搬送ローラと前記一対の従動ローラとの間で挟持しながら回転することにより、前記凸状のカールを前記印刷媒体に印加する、請求項９または請求項１０に記載の画像形成装置。
前記カール低減装置は、前記トナー像を冷却する冷却装置を含む、請求項９〜１１の何れか一項に記載の画像形成装置。
前記一次定着装置は、一次加熱ローラと、一次加圧ローラとを含み、
前記高光沢定着装置は、
二次加熱ローラと、
前記二次加熱ローラから所定の距離に配置された張架ローラと、
前記二次加熱ローラと前記張架ローラとの間に張架され、循環移動する無端ベルトと、
前記印刷媒体を前記無端ベルトを介して前記二次加熱ローラに向かって押圧する二次加圧ローラと
を含む、請求項９〜１２の何れか一項に記載の画像形成装置。
前記画像形成装置は、
前記一次定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記一次定着装置に案内する第１の一対のガイドプレートと、
前記高光沢定着装置の入口に配置され、前記印刷媒体を前記高光沢定着装置に案内する第２の一対のガイドプレートと
を含み、
前記第２の一対のガイドプレート間の最小距離は、前記第１の一対のガイドプレート間の最小距離よりも小さい、請求項９〜１３の何れか一項に記載の画像形成装置。
画像形成装置を製造する方法であって、
印刷媒体の表面にトナー像を定着する一次定着装置を設け、
前記一次定着装置から前記印刷媒体を受け取り、前記表面が凸状になるように前記印刷媒体に凸状のカールを印加するカール低減装置を設け、
前記カール低減装置から前記凸状のカールを有する前記印刷媒体を受け取り、前記定着されたトナー像を加熱し、その後冷却する高光沢定着装置を設けること
を含む、方法。