JP2021178935A - 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュール - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】高アッベ数、耐熱性、耐湿熱性を有するレンズを製造可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュールを提供する。【解決手段】一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)と、前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び一分子中に1個以上の水酸基を有する化合物(B)と、前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)及び前記化合物(B)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物(C)と、を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュールに関する。
近年、スマートフォンやモバイルパソコン等の電子機器向け小型カメラモジュールの需要が急速に拡大しており、カメラモジュールの生産効率向上を目指した開発が精力的に取り組まれている。また、電子機器の薄型化が進んだことから、カメラモジュールの薄型化に対する要求も厳しくなっている。従来、シクロオレフィンポリマーに代表される熱可塑性樹脂を用いたインジェクションモールド等により樹脂レンズを成型し、レンズユニットを組み上げる方法によりカメラモジュールは生産されてきた。しかしながら、従来の方法では生産性と薄型化に限界があった。このような市場動向に伴い、レプリカ法により成形したウェハレベルレンズを重ね合わせてレンズユニットを組み上げることで、生産性と薄型化を両立させたカメラモジュールの生産方法が開示されている(特許文献1)。
一般的にレンズユニットは光学定数、主に屈折率(n)とアッベ数(ν)、が異なるレンズを複数重ね合わせて色収差を補正し、高画素化を実現している。また、前記ウェハレベルレンズに用いる材料としては、生産性、透明性及び耐熱性等の観点から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が好適に用いられている。取り分け中屈折率で高アッベ数な光学定数を有するウェハレベルレンズ用材料として脂肪族骨格を有するポリカーボネートジオール(メタ)アクリレートを用いた樹脂組成物が開示されている(特許文献2)。
ウェハレベルレンズは基板への直接実装が想定されることから、ハンダリフロー(170℃〜260℃)に耐えられる耐熱性が求められる。耐熱性の向上にはチオール化合物や酸化防止剤を添加する方法が開示されている(特許文献3、特許文献4)。また、使用様態に合わせて物性の長期信頼性の指標となる温湿度試験(85℃−85%RH−1000h)に耐えられる耐湿熱性が求められる。しかしながら、85℃−85%RHという過酷な温湿度試験条件において、基板ハガレやレンズ内部の欠陥が発生することのない優れた耐湿熱性を有するウェハレベルレンズの報告はなされていない。取り分け、中屈折率で高アッベ数な光学定数を示す脂肪族骨格は疎水的で湿熱試験後に異常が発生しやすいという課題がある。
そこで、高いアッベ数及び透過率を有し、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な材料が求められていた。
特開2009−251368号公報 国際公開第2019/124156号 特開2014−52424号公報 国際公開第2018/030351号
本発明が解決しようとする課題は、高いアッベ数及び透過率を有し、半田リフロー後も透過率変化が少なく、かつ、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、特定のポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレートと、特定の(メタ)アクリロイル基と水酸基を有する化合物と、特定の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物と、を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)と、前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び一分子中に1個以上の水酸基を有する化合物(B)と、前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)及び前記化合物(B)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物(C)と、を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュールに関する。
Figure 2021178935

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示し、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10の炭化水素基を示す。nは1〜10の整数である。)
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物により形成されるレンズは、高いアッベ数を有するものであり、色収差を小さくすることができる。また、前記レンズは、半田リフロー前後で透過率の変化量が小さい耐熱性を有するものであり、カメラモジュールに好適に用いることができる。さらに、高温高湿下でも基材からのハガレや欠陥を生じない耐湿熱性を有することから、長期安定性に優れたウェハレベルレンズとして好適に用いることができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線の照射によって簡便に硬化できるものであり、光インプリントによるレンズ製造に好適に使用することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)と、一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び一分子中に1個以上の水酸基を有する化合物(B)と、一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物(C)と、を含有するものである。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。さらに、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
前記一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)(以下、「(A)成分」と略記する。)としては、下記一般式(1)で表される構造を有するものである。前記(A)成分を用いることで高いアッベ数を有し、優れた耐熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
Figure 2021178935

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示し、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10の炭化水素基を示す。nは1〜10の整数である。)
前記(A)成分としては、前記一般式(1)で示される化合物の中でも、より一層高いアッベ数及び屈折率が得られ、かつ、より一層優れた透明性、柔軟性及び耐熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、前記一般式(1)中、Rは水素原子が好ましく、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数5〜6の直鎖状炭化水素基、炭素原子数5〜10の環状炭化水素基が好ましく、nは4〜10の整数が好ましい。また、更に結晶化やレンズの継時的な反りを防止しやすい点から、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数5〜6の直鎖状炭化水素基、シクロへキサン構造、又はイソソルバイド構造を有するものであることがより好ましく、nは、4〜6の整数がより好ましい。
なお、前記一般式(1)中、Rが炭素原子数5〜6の直鎖状炭化水素基、及び炭素原子数6〜10の環状炭化水素基を示し、nが4〜6の整数を示すものを用いる場合、前記炭素原子数5〜6の直鎖状炭化水素基と、前記炭素原子数6〜10の環状炭化水素基との質量割合は、10/90〜90/10の範囲が好ましく、20/80〜80/20の範囲がより好ましく、60/40〜80/20の範囲が特に好ましい。
前記(A)成分としては、例えば、ポリカーボネートジオールと、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルとの反応物等が挙げられる。
前記ポリカーボネートジオールとしては、例えば、水酸基を2個以上有する化合物と炭酸エステルとの反応物等が挙げられる。
前記水酸基を2個以上有する化合物としては、例えば、直鎖状構造を有するアルキレンジオール、分岐鎖状構造を有するアルキレンジオール、環状構造を有するアルキレンジオール、複素環状構造を有するジオール等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記直鎖状構造を有するアルキレンジオールとしては、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。
前記分岐鎖状構造を有するアルキレンジオールとしては、例えば、1,2−プロパンジオール1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、3,6−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、2,8−ノナンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−デカンジオール、2,2−ジイソブチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
前記環状構造を有するアルキレンジオールとしては、例えば、1,2−シクロペンタンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−アダマンタンジオール、1−ヒドロキシ−3−アダマンチルメタノール等が挙げられる。
前記複素環状構造を有するジオールとしては、例えば、3,4−テトラヒドロフランジオール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,1−ビシクロヘキシル−4,4−ジオール、ヘキサヒドロフロ[3,2−b]フラン−3,6−ジオール等が挙げられる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、前記(A)成分の市販品としては、例えば、宇部興産株式会社製「UH−100DA」、「UM−90(1/3)DA」、「UM−90(1/1)DA」、「UM−90(3/1)DA」、「UH−100DM」、「UM−90(1/3)DM」、「UM−90(1/1)DM」、「UM−90(3/1)DM」等が挙げられる。
前記(A)成分の含有割合は、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、活性エネルギー線硬化性組成物中に10〜80質量%の範囲が好ましく、15〜60質量%の範囲がより好ましく、20〜50質量%の範囲が特に好ましい。
前記一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び一分子中に少なくとも1個以上の水酸基を有する化合物(B)(以下、「(B)成分」と略記する。)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル(メタ)アクリレート2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルフェノールプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ソルビトールモノ(メタ)アクリレート、ソルビトールジ(メタ)アクリレート、マンニトールモノ(メタ)アクリレート、マンニトールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、前記化合物が有する水酸基の一部又は全てをアルキレンオキサイド変性、カプロラクトン変性した化合物等も用いることができる。これらの化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。またこれらの中でも、より一層高いアッベ数、耐熱性、耐湿熱性を得られる観点から、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、ソルビトールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、前記(B)成分としては、一分子中に1又は2個のグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応物、一分子中に(メタ)アクリロイル基とグリシジル基を有する化合物と、カルボン酸及び/又は無水ジカルボン酸との反応物等のエポキシ(メタ)アクリレートなども用いることができる。
前記一分子中に1又は2個のグリシジル基を有する化合物としては、例えば、ドデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1.6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、3,4,3,4−ジエポキシビシクロヘキシル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビスフェノールAモノグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性モノグリシジルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジグリシジルエーテル、ビスフェノールAカプロラクトン変性モノグリシジルエーテル、ビスフェノールAカプロラクトン変性ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAモノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性モノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAカプロラクトン変性モノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAカプロラクトン変性ジグリシジルエーテル、ビスフェノールFモノグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性モノグリシジルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性ジグリシジルエーテル、ビスフェノールFカプロラクトン変性モノグリシジルエーテル、ビスフェノールFカプロラクトン変性ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFモノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性モノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFカプロラクトン変性モノグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFカプロラクトン変性ジグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記一分子中に(メタ)アクリロイル基とグリシジル基を有する化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記カルボン酸及び/又は無水ジカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、テトラプロペニル無水コハク酸、3−ドデセニル無水コハク酸、3,3,4,4−テトラヒドロ−3,3−ビフラン−2,2,5,5−テトラオン、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ビス(1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸)2−アセチルオキシ−1,3−プロパンジイル等が挙げられる。
前記(B)成分の市販品としては、例えば、MIWON社製「Miramer M100」、「Miramer M1051」、新中村化学工業株式会社製「NKエステル 702A」、「NKエステル 401P」、「NKエステル 701A」、大阪有機化学工業株式会社製「HEA」、「HPA」、「4−HBA」、「ビスコート#540」、共栄社化学株式会社製「ライトエステルHO−250(N)」、「ライトエステルHOP(N)」、「ライトエステルHOP−A(N)」、「ライトエステルHOA(N)」、「ライトエステルHOB(N)」、「ライトエステルG−101P」、「ライトエステルG−201P」、「ライトアクリレートHOB−A」、「エポキシエステルM−600A」、「HOA−MPE(N)」、第一工業製薬株式会社製「ニューフロンティア PGA」、日本化薬株式会社製「KAYARAD R−128H」、「KAYARAD R−167」、東亜合成株式会社製「アロニックスM−920」、「アロニックスM−926」、三菱ケミカル株式会社製「4HBA」、「CHDMMA」、株式会社ダイセル製「レジストモノマーHMA」、「レジストモノマーDHMA」等が挙げられる。
前記(B)成分の含有割合は、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、活性エネルギー線硬化性組成物中に、1〜30質量%の範囲が好ましく、5〜20質量%の範囲がより好ましい。
前記一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物(C)(以下、「(C)成分」と略記する。)としては、一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を必須として有するものである。前記(C)成分を用いることで、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
前記環状構造としては、例えば、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造等の単環構造、パーヒドロインデン構造、パーヒドロアントラセン構造、パーヒドロフルオレン構造、パーヒドロフェナントレン構造、パーヒドロアセナフテン構造、パーヒドロフェナレン構造、ノルボルナン構造、イソボルナン構造、イソボルニル構造、アダマンタン構造、ビシクロ[3.3.0]オクタン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン構造、トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン構造、ジシクロペンタニル構造、ジシクロペンテニル構造等の多環構造、テトラヒドロフラン構造、1,3−ジオキソラン構造、1,3−ジオキサン構造、1,4ジオキサン構造、ヘキサヒドロフロ[3,2−b]フラン構造等の複素環構造、ベンゼン構造、ナフタレン構造、フルオレン構造、アセナフテン構造、フェナレン構造、アントラセン構造、フェナントレン構造、テトラセン構造、クリセン構造、ピレン構造、トリフェニレン構造、ペンタセン構造、ベンゾピレン構造、ペリレン構造等の芳香環構造などが挙げられる。これらの環状構造は、一分子中に単独で有することも、2種以上を有することもできる。また、これらの中でも、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、シクロヘキサン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン構造、1,3−ジオキサン構造が好ましい。
前記(C)成分において、前記環状構造と前記(メタ)アクリロイル基は直接結合していてもよく、連結基を介して結合してもよい。
前記連結基としては、例えば、酸素原子、炭素原子数1〜10の直鎖状及び/又は分岐鎖状炭化水素基、繰り返し数1〜10のアルキレンオキサイド基、カプロラクトンの開環重合体である繰り返し数1〜10のアルキルエステル基、アミド基等が挙げられる。
前記(C)成分の具体例としては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ターシャリーブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−シクロヘキシルプロパニル(メタ)アクレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFグリシジルエーテル変性ジ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、フェニルベンジルアクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート、ビフェニルアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリシジルエーテル変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFグリシジルエーテル変性ジ(メタ)アクリレート、フルオレンジ(メタ)アクリレート、フルオレンアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンタニルアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンテニルアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレ−ト、トリシクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、2−メチルアダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンチル(メタ)アクリレート、2−イソプロピルアダマンチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、メバロン酸ラクトン(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチルロールプロパンホルマル(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、イソソルバイドジ(メタ)アクリレート、イソソルバイドアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、2個の(メタ)アクリロイル基を有し、脂環構造又はヘテロ環構造を有する化合物が好ましく、水添ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、前記(C)成分の市販品としては、例えば、MIWON社製「Miramer M1110」、「Miramer M1122」、「Miramer M1130」、「Miramer M1142」、「Miramer M1150」、「Miramer M1182」、「Miramer M1192」、「Miramer M140」、「Miramer M142」、「Miramer M144」、「Miramer M150」、「Miramer M164」、「Miramer M166」、「Miramer M1602」、「Miramer M240」、「Miramer M244」、「Miramer M2100」、「Miramer M2200」、「Miramer M2300」、「Miramer M262」、「Miramer M290」、「Miramer M1183」、「Miramer M141」、「Miramer M151」、「Miramer M241」、「Miramer M245」、「Miramer M2101」、「Miramer M2301」、新中村化学工業株式会社製「NKエステル A−IB」、「NKエステル AMP−10G」、「NKエステル AMP−20GY」、「NKエステル A−LEN−10」、「NKエステル 401P」、「NKエステル A−DOG」、「NKエステル A−DCP」、「NKエステル A−BPEF」、「NKエステル A−BPE−2」、「NKエステル A−BPE−2.2」、「NKエステル ABE−100」、「NKエステル A−BPE−10」、「NKエステル A−BPE−20」、「NKエステル A−BPE−30」、「NKエステル A−BPP3」、「NKエステル A−B1206PE」、「NKエステル IB」、「NKエステル PHE−1G」、「NKエステル PHE−2G」、「NKエステル DCP」、「NKエステル BPE−80N」、「NKエステル BPE−100」、「NKエステル BPE−200」、「NKエステル BPE−300」、「NKエステル BPE−500」、「NKエステル BPE−900」、「NKエステル BPE−1300N」、大阪有機化学工業株式会社製「IBXA」、「MEDOL−10」、「OXE−10」、「OXE−30」、「ビスコート#150」、「ビスコート#150D」、「ビスコート#155」、「ビスコート#160」、「ビスコート#192」、「ビスコート#196」、「ビスコート#200」、「ビスコート#700HV」、共栄社化学株式会社製「ライトエステルCH」、「ライトエステルTHF(1000)」、「ライトエステルBZ」、「ライトエステルPO」、「ライトエステルIB−X」、「ライトエステルBP−2EMK」、「ライトアクリレートPO−A」、「ライトアクリレートPOB−A」、「ライトアクリレートP2H−A」、「ライトアクリレートP−200A」、「ライトアクリレートTHF−A」、「ライトアクリレートIB−XA」、「ライトアクリレートBA−104」、「ライトアクリレートDCP−A」、「ライトアクリレートDCP−M」、「ライトアクリレートBP−4EAL」、「ライトアクリレートBP−4PA」、日本化薬株式会社製「KAYARAD R−551」、「KAYARAD R−712」、「KAYARAD R−604」、「KAYARAD R−684」、第一工業製薬株式会社製「ニューフロンティアPHE」、「ニューフロンティアPHE−2」、「ニューフロンティアPHE−2D」、「ニューフロンティアNP−1」、「ニューフロンティアNP−4」、「ニューフロンティアN−177E」、「ニューフロンティアOPPE」、「ニューフロンティアBPE−4」、「ニューフロンティアBPE−10」、「ニューフロンティアBPE−20」、「ニューフロンティアBPEM−4」、「ニューフロンティアBPEM−10」、「ニューフロンティアHBPE−4」、「ニューフロンティアHBPEM−10」、日立化成株式会社製「ファンクリルFA−512AS」、「ファンクリルFA−513AS」、「ファンクリルFA−BZA」、「ファンクリルFA−310A」、「ファンクリルFA−314A」、「ファンクリルFA−318A」、「ファンクリルFA−THFA」、「ファンクリルFA−321A」、「ファンクリルFA−324A」、「ファンクリルFA−512M」、「ファンクリルFA−512MT」、「ファンクリルFA−513M」、「ファンクリルFA−BZM」、「ファンクリルFA−310M」、「ファンクリルFA−THFM」、「ファンクリルFA−320M」、「ファンクリルFA321M」、「ファンクリルFA−3218M」等が挙げられる。
前記(C)成分の含有割合は、高いアッベ数を有し、優れた耐熱性及び耐湿熱性を有するレンズを形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、活性エネルギー線硬化性組成物中に、5〜70質量%の範囲が好ましく、10〜60質量%の範囲がより好ましく、20〜50質量%の範囲が特に好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに、必要に応じて、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分以外に、その他の化合物を用いることもできる。
前記その他の化合物としては、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、さらに前記水酸基を有する(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性及び/又はカプロラクトン変性された化合物、ウレタンアクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ポリエステルポリオール(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線を照射することで硬化物やレンズを得ることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線をいう。活性エネルギー線として紫外線を照射する場合には、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物中に光重合開始剤(D)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。一方、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤(D)を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤(D)を添加する必要はない。
前記光重合開始剤(D)(以下、「(D)成分」と称することがある。)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル(ジベンゾイル)、メチルフェニルグリオキシエステル、オキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステル、オキシフェニル酢酸2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステル等のベンジル系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルサルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルサルフォニル)プロパン−1−オン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤(D)の市販品としては、例えば、IGM社製「Omnirad 1173」、「Omnirad 184」、「Omnirad 127」、「Omnirad 2959」、「Omnirad 369」、「Omnirad 379」、「Omnirad 907」、「Omnirad 4265」、「Omnirad 1000」、「Omnirad 651」、「Omnirad TPO」、「Omnirad TPO−L」、「Omnirad 819」、「Omnirad 2022」、「Omnirad 2100」、「Omnirad 754」、「Omnirad BP」、「Omnirad 4MBZ」、「Omnirad 4PBZ」、「Omnirad 410」、「Omnirad OMBB」、「Omnirad BMS」、「Omnirad 500」、「Omnirad 81」、「Omnirad ITX」、「Omnirad DETX」、「Omnirad MBF」、「Omnirad EMK」、「Omnirad 784」、「Omnirad 1312」、「Omnirad BCIM」、「Omnirad BL 723」、「Omnirad BL 724」、「Omnirad BL 750」、「Omnirad BL751」、「Omnirad EDB」、「Omnirad EHA」、「Omnirad IADB」、「Esacure KIP 150」、「Esacure KIP 100F」、「Esacure KIP 75LT」、「Esacure KIP IT」、「Esacure TZT」、「Esacure KT55」、「Esacure TZM」、「Esacure ONE」、「Esacure 1001M」、「Esacure KIP 160」、「Esacure A 198」、「Esacure KTO 46」、「Esacure DP 250」、「Omnipol 910」、「Omnipol 9210」、「Omnipol BP」、「Omnipol TX」、「Omnipol 3TX」、「Omnipol BL728」、「Omnipol ASA」、日本化薬株式会社製「カヤキュア DETX」、「カヤキュア MBP」、「カヤキュア DMBI」、「カヤキュア EPA」、「カヤキュア OA」、ストウファ・ケミカル社製「バイキュア 10」、「バイキュア 55」、アクゾ社製「トリゴナルP1」、サンドズ社製「サンドレイ1000」、アプジョン社製「ディープ」、ワードブレンキンソップ社製「クオンタキュア PDO」、「クオンタキュアITX」、「クオンタキュアEPD」、Runtec社製「Runtecure−1104」等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤(D)の使用量としては、十分な硬化性を得られる観点から、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計質量100質量部に対して、0.05〜20質量部の範囲が好ましく、0.1〜10質量部の範囲がより好ましく、0.5〜5質量部の範囲が特に好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、耐熱性をさらに向上させることを目的として、耐熱安定剤(E)(以下、「(E)成分」と称することがある。)を添加してもよい。
前記耐熱安定剤(E)としては、例えば、エタンチオール、2−メチルプロパン−2−チオール、n−ドデカンチオール、2,3,3,4,4,5−ヘキサメチルヘキサン−2−チオール、2−メルカプトエタノール、4−メルカプト−1−ブタノール、メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸3−メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸n−オクチル、3−メルカプトプロピオン酸ステアリル、3−(トリメトキシシリル)プロパン−1−チオール、3−(トリエトキシシリル)プロパン−1−チオール、ベンゼンチオール、ベンジルチオール、3−メチルベンゼンチオール、4−メチルベンゼンチオール、ナフタレン−2−チオール、ピリジン−2−チオール、ベンゾイミダゾール−2−チオール、ベンゾチアゾール−2−チオール、1,2―エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,10−デカンジチオール、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ブタンジチオール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール、3,7−ジチア−1,9−ノナンジチオール、1,4−ビス(3−メルカプトプロピオニルオキシ)ブタン、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、2,3−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール、4,5−ジメチル−O−キシレンジチオール、トルエン−3,4−ジチオール、4,4’−ビフェニルジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、6−(ジブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、2−アミノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール、6−アニリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−(4’−アニリノフェニル−イソプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−(3’,5’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、キノキサリン−2,3−ジチオール、プリン−2,6−ジチオール、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール、トリス[2−(3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチル]イソシアヌレート、トリス[2−(3−メルカプトブチリルオキシ)エチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)等のメルカプト基を有する化合物などが挙げられる。また、これらの耐熱安定剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記耐熱安定剤(E)の市販品としては、例えば、花王株式会社製「チオカルコール20」、昭和電工株式会社製「カレンズMT PE1」、「カレンズMT BD1」、「カレンズMT NR1」、「TPMB」、「TEMB」、SC有機化学株式会社製「TMMP」、「TEMPIC」、「PEMP」、「EGMP−4」、「DPMP」、「TMMP II−20P」、「PEMP II−20P」が挙げられる。
前記耐熱安定剤(E)の使用量としては、十分な耐熱性を得られる観点から、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計質量100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲が好ましく、0.1〜5質量部の範囲がより好ましく、0.5〜3質量部の範囲が特に好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに、必要に応じて、前記(A)〜(E)成分以外にもその他の添加剤を含有することができる。
前記その他の添加剤としては、例えば、重合禁止剤、光増感剤、表面調整剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤、シリカビーズ、有機ビーズ等の添加剤;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化アンチモン等の無機充填剤などが挙げられる。これらその他の添加剤は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、耐熱性を向上できることから、酸化防止剤が好ましい。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、スチレン化フェノール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、2,5−ジターシャリーブチルヒドロキノン、2,5−ジターシャリーアミルヒドロキノン、3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(6−ターシャリーブチル−p−クレゾール)、2,2−メチレンビス(6−ターシャリーブチル−4−エチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−m−クレゾール)、4,4−チオビス(6−ターシャリーブチル−m−クレゾール)、2,2−チオジエチルビス[3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、ビス[3−(3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオンサン][エチレンビス(オキシエチレン)]、ビス[3−[3−(ターシャリーブチル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]プロパン酸]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジイルビス(2−メチルプロパン−2,1−ジイル)、N,N−ビス[2−[2−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルカルボニルオキシ]エチル]オキサミド、N,N−(ヘキサン−1,6−ジイル)ビス[3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド]、2,4,6−トリス(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシチレン、1,3,5−トリス(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、ジエチル(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート等が挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えば、BASF社製「IRGANOX 1010」、「IRGANOX 1010FF」、「IRGANOX 1035」、「IRGANOX 1035FF(W&C)」、「IRGANOX 1076」、「IRGANOX 1076FD」、「IRGANOX 1098」、「IRGANOX 1135」、「IRGANOX 1330」、「IRGANOX 1520L」、「IRGANOX 245」、「IRGANOX 245FF」、「IRGANOX 259」、「IRGANOX 3114」、川口化学工業株式会社製「ANTAGE BHT」、「ANTAGE DAH」、「ANTAGE DBH」、「ANTAGE W−300」、「ANTAGE W−400」、「ANTAGE W−500」、「ANTAGE クリスタル」、「ANTAGE SP」、「ANTAGE HP−200」、「ANTAGE HP−300」、株式会社ADEKA製「アデカスタブ AO−20」、「アデカスタブ AO−30」、「アデカスタブ AO−40」、「アデカスタブ AO−50」、「アデカスタブ AO−50F」、「アデカスタブ AO−50T」、「アデカスタブ AO−60」、「アデカスタブ AO−60G」、「アデカスタブ AO−80」、「アデカスタブ AO−330」、住友化学株式会社製「SUMILIZER GA−80」、「SUMILIZER GP」、「SUMILIZER MDP−S」、「SUMILIZER WX−R」、「SUMILIZER WX−RC」、三菱ケミカル株式会社製「ヨシノックス BB」、城北化学工業株式会社製「JC−356」等が挙げられる。
前記ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイトトリイソデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリ(ステアリル)ホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス(2,4−ジターシャリーブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−ターシャリーブチルフェニルジトリデシルホスファイト)、テトラ(C12〜C15アルキル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、3,9−ビス(オクタデシルオキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−6−[(2−エチルヘキシル)オキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー等が挙げられる。
前記ホスファイト系酸化防止剤の市販品としては、例えば、BASF社製「IRGAFOS 168」、「IRGAFOS 168FF」、株式会社ADEKA製「アデカスタブ PEP−8」、「アデカスタブ PEP−36」、「アデカスタブ HP−10」、「アデカスタブ 2112」、「アデカスタブ 2112RG」、「アデカスタブ 1178」、「アデカスタブ 1500」、「アデカスタブ C」、「アデカスタブ 135A」、「アデカスタブ 3010」、「アデカスタブ TPP」、城北化学工業株式会社製「JP−360」、「JP−351」、「JP−3CP」、「JP−308E」、「JPE−308E」、「JP−310」、「JP−312L」、「JP−333E」、「JPM−308」、「JPM−311」、「JPM−313」、「JPP−100」、「JA−805」、「JPH−1200」、「JPP−88」、「JPE−10」、「JPE−13R」、「JP−318E」、「JPP−2000PT」、「JP−650」、「JPH−3800」等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、3,3−チオジプロピオン酸ジドデシル、3,3−チオビスプロピオン酸ジトリデシル、3,3−チオジプロピオン酸ジオクタデシル、テトラキス[3−(ドデシルチオ)プロピオン酸]ペンタエリトリトール等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤の市販品としては、例えば、BASF社製「IRGANOX PS800FL」、「IRGANOX PS802FL」、株式会社ADEKA製「アデカスタブ AO−412S」、「アデカスタブ AO−503」、ケミプロ化成株式会社製「KEMINOX PLS」、住友化学株式会社製「SUMILIZER TP−D」等が挙げられる。
前記その他添加剤として、屈折率や熱膨張係数を調整するために無機充填剤が好適に用いられる。前記無機充填剤としては、シリカ微粒子、ジルコニア微粒子、その他の微粒子、等が挙げられ、おのおの独立に1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。前記無機充填剤の粒子径としては1000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、100nm以下が特に好ましい。
前記シリカ微粒子の市販品としては、例えば、日産化学株式会社製「メタノールシリカゾル」、「MA−ST−M」、「MA−ST−L」、「IPA−ST」、「IPA−ST−L」、「IPA−ST−ZL」、「IPA−ST−UP」、「EG−ST」、「NPC−ST−30」、「PGM−ST」、「DMAC−ST」、「MEK−ST−40、「MEK−ST−L」、「MEK−ST−ZL」、「MEK−ST−UP」、「MIBK−ST」、「MIBK−ST−L」、「CHO−ST−M」、「EAT−ST」、「PMA−ST」、「TOL−ST」、「MEK−AC−2140Z」、「MEK−AC−4130Y」、「MEK−AC−5140Z」、「MIBK−AC−2140Z」、「MIBK−SD−L」、「PGM−AC−2140Y」、「PGM−AC−4140Y」、「MEK−EC−2130Y」、日本触媒株式会社製「シーホスター KE−E10」、「シーホスター KE−E30」、「シーホスター KE−E150」、「シーホスター KE−W10」、「シーホスター KE−W30」、「シーホスター KE−W50」、「シーホスター KE−P10」、「シーホスター KE−P30」、「シーホスター KE−P50」、「シーホスター KE−P100」、「シーホスター KE−P150」、「シーホスター KE−P250」、「シーホスター KE−S10」、「シーホスター KE−S30」、「シーホスター KE−S50」、「シーホスター KE−S100」、「シーホスター KE−S150」、「シーホスター KE−S250」、信越化学株式会社製「QSG−10」、「QSG−30」、「QSG−100」、「QSG−170」、株式会社アドマテックス社製「アドマナノ YA010C」、「YA050C」、「YA100C」、大研化学工業株式会社製「DLSB−001」、「DLSB−002」等が挙げられる。
前記ジルコニア微粒子の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製「ZHR−101」、「ZHR−103」、「ZHR−200」、日本触媒株式会社製「ジルコスターZP−153」、「ジルコスターHR−101」、堺化学工業株式会社製「SZR−W」、「SZR−M」、「SZR−CW」、「SZR−CM」、「SZR−KM」、「SZR−K」、大研化学工業株式会社製「DLZ−001」、「DLZ−007」、「DLZ−003U」、「DLM−001」、「DLM−002」、第一稀元素化学工業株式会社製「ZSL−10A」、「ZSL−10T」、「ZSL−20N」、「ZSL−00014」、アイテック社製「ジルコネオ−Cw」、「ジルコネオ−Ck」、大成化工株式会社製「TZP−103」等が挙げられる。
前記その他の微粒子の市販品としては、例えば、チタニア微粒子として、大成化工株式会社製「TTP−113」、「TTP−1132」、チタン酸バリウム微粒子として、第一稀元素化学工業株式会社製「DLB−001」、「DLB−002」、「DLB−003」、アンチモン酸化スズ微粒子として、第一稀元素化学工業株式会社製「DLAT−001」、インジウム酸化スズ微粒子として、第一稀元素化学工業株式会社製「DLIT−001」等が挙げられる。
前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物を得る方法としては、例えば、基材上に前記活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、その後活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;セルロースアセテート(ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートブチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリビニルアルコール;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリスチレン;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリイミド、ポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂;ノルボルネン系樹脂(例えば、日本ゼオン株式会社製「ゼオノア」)、変性ノルボルネン系樹脂(例えば、JSR株式会社製「アートン」)、環状オレフィン共重合体(例えば、三井化学株式会社製「アペル」)などの樹脂フィルム;シリコン、シリコンカーバイド、シリコンナイトライド、サファイア、アルミニウムナイトライド、窒化ガリウム、リン化ガリウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム等の半導体ウエハー;石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ケイ酸塩ガラス、光学ガラス(クラウンガラス、フリントガラス)等のガラスなどを用いることができる。
前記基材に本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する方法としては、例えば、ダイコート、マイクログラビアコート、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコート、ディップコート、スピンナーコート、刷毛塗り、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、ディスペンサー、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。
前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる活性エネルギー線としては、上記の通り、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線である。ここで、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、その紫外線を照射する装置としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LEDランプ等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の照射量(積算光量)としては、100〜10,000mJ/cmであることが好ましく、300〜8,000mJ/cmであることがより好ましい。なお、前記活性エネルギー線の照射量は、所望の励起波長に適した光量計により測定した値を基準とし、例えば、岩崎電気株式会社アイ紫外線積算照度計 UVPF−A2シリーズ、浜松ホトニクス製紫外線光量計C9536/H9535シリーズ、同C9536/H9958シリーズ、同C10427/H10428シリーズ、ウシオ電機製紫外線積算光量計UIT−201、同UIT−250、同UIT−θシリーズ、等を用いることができる。取り分け本発明においては岩崎電気株式会社アイ紫外線積算照度計 UVPF−A2(PD−365)を用いて測定した積算光量を基準とする。
なお、前記活性エネルギー線の照射は、一段階で行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
前記本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物の膜厚としては、硬化物の硬さを十分なものとすることができる点から、1〜1000μmの範囲が好ましく、50〜500μmの範囲がより好ましい。
前記硬化物の屈折率(n)としては、1.40〜1.60の範囲であることが好ましく、1.45〜1.55の範囲がより好ましい。なお、前記硬化物の屈折率は、JIS試験方法K7142:2014のA法に準拠して測定した値を示す。
前記硬化物のアッベ数(ν)としては、53以上であることが好ましく、53〜60の範囲であることがより好ましく、55〜59の範囲が更に好ましく、56〜58の範囲が特に好ましい。なお、前記硬化物のアッベ数はJIS試験方法K7142:2014のA法に準拠して測定した屈折率をもとに算出した値を示す。
前記硬化物の光線透過率としては、光学用レンズに好適に使用できる観点から波長410nmにおける光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。光線透過率の測定方法については、実施例にて詳述する。
前記硬化物の耐熱試験後の光線透過率としては、半田リフロー耐性を有する光学用レンズに好適に使用できる観点から波長410nmにおける光線透過率が初期の光線透過率から±5%以内であることが好ましく、±3%以内であることがより好ましく、±1%以内であることが特に好ましい。耐熱試験後の光線透過率の測定方法については、実施例にて詳述する。
前記硬化物の吸水率としては、高温多湿環境下で硬化物内部に欠陥を生じさせないために、0.1%〜4.0%の範囲であることが好ましく、0.3〜3.5%の範囲であることがより好ましく、0.5〜2.5%の範囲であることが特に好ましい。なお、前記硬化物の吸水率は、JIS試験方法K7209:2000のC法に準拠した測定値を用いて、水中への溶出分を加味した算出値を示す。
前記硬化物の耐湿熱性としては、高温多湿環境下で硬化物内部に欠陥を生じさせないために、温度85℃−湿度85%RH−時間1000時間の条件で行った湿熱試験の結果、基材からのハガレがないことが好ましく、硬化物と基材界面に欠陥がないことがより好ましく、硬化物内部に欠陥がないことが特に好ましい。なお、前記硬化物の耐湿熱性の評価方法については、実施例にて詳述する。
本発明のレンズは、前記硬化物を有するものである。また、前記レンズは、必要に応じて、前記硬化物の少なくとも片面に無機化合物からなる無機層を有していてもよく、さらに、基材を有していてもよい。
なお、本発明のレンズは、インプリント成形により、ウェハレベルレンズとして用いることもできる。
本発明のレンズを製造する方法としては、特に制限されず、どのような方法にて製造してもよいが、例えば、前記活性エネルギー線硬化性組成物を、ウエハーやガラス等の基材上に塗布し、金型により所望の形状に賦形した後、活性エネルギー線を照射して前記組成物を仮硬化させる。金型を離型後、未硬化の活性エネルギー線硬化性組成物を溶剤により洗浄する現像工程を経て、再度活性エネルギー線を照射し本硬化を行う。さらに必要に応じて、物理蒸着等により無機化合物からなる無機層を硬化物表面に成膜する。最後に前記基材を個片化する方法等が挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、イソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン等の環状エーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族系溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記無機層としては、無機化合物からなる層を意味し、一般に、反射防止、耐擦り傷性等の機能を有するものである。
前記無機化合物としては、例えば、金属酸化物、複酸化物、金属窒化物、金属フッ化物、複フッ化物、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物及びそれらの混合物等が挙げられる。
前記金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、チタン、イットリウム、インジウム、スズ、ジルコニウム、ニオブ、セリウム、ハフニウム、タンタル、等が挙げられる。
前記無機層を反射防止層(反射防止膜層ともいう)として用いる場合、前記反射防止膜層は単層であってもよいが、低屈折率層と、高屈折率層とを有していてもよい。また、低屈折率層と高屈折率層は、それぞれ1層でも複数層であってもよい。なお、低屈折率層と高屈折率層の積層順序も特に限定されない。
前記高屈折率層に用いる無機化合物としては、例えば、チタン酸ランタン、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、及びそれらの混合物等が挙げられる。
前記低屈折率層に用いる無機化合物としては、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム及びそれらの混合物等が挙げられる。
前記無機層は、前記樹脂層の表面に成膜することで得られるものである。前記無機層の成膜方法は、特に制限されず、適宜公知の成膜方法を用いることができるが、物理蒸着(PVD)又は化学蒸着(CVD)により成膜することが好ましい。
前記成膜方法は、成膜工程の一貫性及び簡素化の観点から、前記物理蒸着(PVD)を用いることがより好ましく、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法が挙げられる。
前記真空蒸着としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、電子ビーム加熱方式等を用いることができる。
前記スパッタリングは、DCスパッタでもRFスパッタでもよく、マグネトロンスパッタでもイオンビームスパッタでもよい。また、平行平板ターゲット方式でも対向ターゲット方式でもよい。また、真空チャンバー内に導入する気体としては、例えば、アルゴン、クリプトン、酸素、窒素等が挙げられ、各々単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
前記無機層の膜厚は、目的とする機能により適宜調整し得るが、反射防止機能を目的とする場合、10nm〜5,000nmの範囲が好ましく、無機層の膜強度と生産性の観点から、100nm〜2,000nmの範囲がより好ましく、250nm〜1,000nmの範囲が特に好ましい。
以上、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物により形成される硬化物は、高いアッベ数と高光線透過率を有し、かつ耐熱性と耐湿熱性に優れ、活性エネルギー線の照射によって簡便に硬化できるものであることから、光インプリントによるレンズ製造に好適に使用することができる。また、上記レンズを有するカメラモジュールを提供することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
(A)成分としてポリカーボネートジオールジアクリレート(宇部興産株式会社製「UM−90(1/3)DA」:一般式(1)におけるRが水素原子であり、Rがそれぞれ独立して、炭素原子数6の直鎖状炭化水素基とシクロヘキサン構造をランダムに有するものであり、nが4〜5のものである。);70質量部、(B)成分として2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製「HEA」);10質量部、(C)成分としてトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(共栄社化学株式会社製「DCP−M」);20質量部、(D)成分として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF製「I−184」);1質量部を混合し、50℃に加温後、ホモディスパ―を使用して回転数1,000rpmで10分間撹拌混合して活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
[実施例2〜14、比較例1〜6]
(A)、(B)、(C)及び(E)の種類及び/又は量を表1〜3に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
[屈折率の測定方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を三角プリズム型(厚さ5mm、1辺の長さ10mm)に流し込み、アイグラフィックス株式会社製ベルトコンベアー式紫外線照射装置(120Wメタルハライドランプ)を使用して、3,000mJ/cmの紫外線を照射して三角プリズムを作製した。得られた三角プリズムを株式会社島津製作所製カルニュー精密屈折計「KPR−3000」を使用して25℃におけるd線、F線、C線、各々の屈折率を測定した。なお、硬化物の屈折率(n)に最も近い屈折率(n)を有するマッチング液を適宜選択して用いた。
[アッベ数の算出方法]
上述の[屈折率の測定方法]にて測定したd線、F線、C線、各々の屈折率を用いて下記式によりアッベ数(ν)を算出した。
Figure 2021178935
[透過率の測定方法]
オクタデシルトリクロロシランにより離型処理を施したガラス板上に、実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を滴下し、厚み1mmのシムプレートをスペーサーとして油滴の左右に配置後、同様にオクタデシルトリクロロシランにより離型処理を施したガラス板により油滴を挟み込んだ。2枚のガラス板で挟みこまれた活性エネルギー線硬化性組成物の油滴を、岩崎電気株子会社製UV−LED照射装置「LHPUV365/2501」にて照射強度50mW/cm、積算光量8000mJ/cmを照射し、約1mm厚のコイン状硬化物を得た。得られたコイン状硬化物を送風式オーブンにより100℃で20分間加熱した後、日本分光株式会社製紫外可視近赤外分光光度計「V−770」を用いて波長410nmにおける初期透過率を測定した。
[耐熱試験後透過率の測定方法]
前記透過率の測定方法において測定したコイン状硬化物を、送風式オーブンにより(1)175℃で10分間加熱、乃至(2)260℃で6分間加熱した後、日本分光株式会社製紫外可視近赤外分光光度計「V−770」を用いて波長410nmにおける透過率を、各々耐熱試験後透過率1及び耐熱試験後透過率2として測定した。なお、加熱温度は低温溶融半田と通常溶融半田のリフロー工程に準じた温度設定として175℃と260℃を用いた。
[吸水率の測定方法]
厚み0.2mmのシムプレートとガラス棒を用いて、アクリル板上に実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を塗工後、アイグラフィックス株式会社製ベルトコンベアー式紫外線照射装置(120Wメタルハライドランプ)にて積算光量3,000mJ/cmの紫外線照射により膜厚0.2mmのシート状硬化物を得た。得られたシート状硬化物をダンベルカッターを用いて長さ5cm×幅5cmに裁断することで吸水率測定用試験片を作製した。作製した前記試験片を送風式オーブンにより50℃で24時間乾燥後、試験片の重量測定を行い初期重量mとした。初期重量測定後、23℃の純水300mlに24時間浸漬させた。純水から引き上げた試験片に残った水分を旭化成株式会社製不織布「ベンコット」にて拭き取った後、試験片の重量測定を行い浸漬後重量mとした。浸漬後重量測定後、送風式オーブンにより50℃で24時間乾燥させ、試験片の重量測定を行い乾燥重量mとした。上記m〜mを用いて、下記式により吸水率を算出した。
Figure 2021178935
[耐湿熱性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、信越化学工業株式会社製シランカップリング剤「KBM−5103」により密着処理を施したカバーガラス上に滴下し、レンズレプリカにより賦形した後、岩崎電気株式会社製UV−LED照射装置「LHPUV365/2501」にて照射強度50mW/cm、積算光量450mJ/cmの照射により仮硬化させた。レンズレプリカを離型後、プロピレングリコールモノメチルエーテルにより現像処理を行い、未硬化の樹脂組成物を除去した。さらに、積算光量7,550mJ/cmによる本硬化を行った後、送風式オーブンを用いて100℃で90分間のポストベークを行うことで、ウェハレベルレンズを得た。得られたウェハレベルレンズを環境試験機(エスペック製SH−222)を用いて温度85℃、相対湿度85%、で1000時間の耐湿熱試験を行った。試験後レンズを株式会社キーエンス製マイクロスコープ「VHX900」及びオリンパス株式会社製レーザー顕微鏡「OLS5000」を用いて観察し、下記の基準に従い評価した。
◎:ハガレ、界面欠陥、内部欠陥が見られない。
〇:ハガレ、界面欠陥は見られないが内部欠陥が1〜10個程度。
△:ハガレ、界面異常、内部欠陥の程度が中程度。
×:ハガレ、界面異常、内部欠陥が重度。
Figure 2021178935
Figure 2021178935
Figure 2021178935
表1〜3中の略語は以下のものを示す。
「R−604」;
ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート(日本化薬株式会社製)
「HBPE−4」;
EO変性水添ビスフェノールAジアクリレート(第一工業製薬株式会社製)
「HPA」;
2−ヒドロキシプロピルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)
「4−HBA」;
4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)
「CHDMMA」;
シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(三菱ケミカル株式会社製)
「M−926」;
EO変性ソルビトールジアクリレート(東亜合成株式会社製)
「PE−1」;
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工株式会社製)
表1〜3の評価結果より、実施例1〜14の本発明の活性エネルギー線硬化性組成物により形成された硬化物は、高アッベ数、高耐熱性を有し、吸水率が0.5〜2.5の範囲に制御されかつ高い耐湿熱性を有することが明らかになった。また、実施例1〜14のレンズサンプルは硬化後の反りもなく、割れやヒビもなく外観も良好であった。
一方、比較例1〜3は、本発明にて規定する(B)成分を含有しない活性エネルギー線硬化性組成物の例であるが、耐湿熱試験においてハガレ、界面異常、内部欠陥が発生し、耐湿熱性が著しく不十分であることが確認された。
また、比較例4は、本発明にて規定する(C)成分を含有しない活性エネルギー線硬化性組成物の例であるが、耐湿熱試験において界面異常、内部欠陥が発生し、耐湿熱性が不十分であることが確認された。
比較例5〜6は、本発明にて規定する(A)成分を含有しない活性エネルギー線硬化性組成物の例であるが、成型後のソリが酷く形状の歪みの発生、初期透過率が低い、吸水率が高い等の問題が確認された。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)と、
    前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び一分子中に1個以上の水酸基を有する化合物(B)と、
    前記ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート(A)及び前記化合物(B)以外の一分子中に1又は2個の(メタ)アクリロイル基及び環状構造を有する化合物(C)と、
    を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2021178935

    (式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示し、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10の炭化水素基を示す。nは1〜10の整数である。)
  2. 前記一般式(1)中のRが、それぞれ独立して、炭素原子数5〜6の直鎖状炭化水素基、シクロヘキサン構造、又はイソソルバイド構造を有するものである、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記環状構造が、シクロヘキサン構造、トリシクロデカン構造及び1,3−ジオキサン構造からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記化合物(B)が、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート及びソルビトールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物。
  6. JIS試験方法(K7209:2000)のC法を用いて測定した吸水率が、0.1〜4.0%の範囲である、請求項5に記載の硬化物。
  7. 請求項5記載の硬化物を有することを特徴とするレンズ。
  8. 請求項5記載の硬化物を有することを特徴とするウェハレベルレンズ。
  9. その少なくとも片面に無機化合物層が設けられた請求項5記載の硬化物を有することを特徴とするレンズ。
  10. 前記無機化合物層が、反射防止層である、請求項9に記載のレンズ。
  11. 請求項7〜10記載のいずれか1項に記載のレンズを有することを特徴とするカメラモジュール。
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