JP2021176224A - マルチフィンガートランジスタ及び電力増幅回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の単位トランジスタを均等に動作させる。【解決手段】基準電位に電気的に接続される第1端子と、高周波信号及びバイアス電流が入力される第2端子と、高周波信号を増幅した増幅信号を出力する第3端子とを備える複数の単位トランジスタと、複数の単位トランジスタの第2端子が電気的に並列接続され、高周波信号が入力される共通入力端子と、複数の単位トランジスタの第2端子が電気的に並列接続され、バイアス電流が入力される共通バイアス端子と、複数の単位トランジスタの第3端子が電気的に並列接続され、増幅信号を出力する共通出力端子と、複数の単位トランジスタの第2端子と、共通入力端子と、の間に電気的に夫々接続され、バイアス電流の直流成分をカットする複数の第1抵抗素子と、を含む。【選択図】図2
Description
本発明は、マルチフィンガートランジスタ及び電力増幅回路に関する。
特許文献1には、トランジスタを用いた電力増幅モジュールが記載されている。特許文献1では、トランジスタのベースには、DCカットコンデンサを介さずに、交流信号が入力される。
増幅回路には、複数の単位トランジスタ(フィンガーとも言う)を電気的に並列接続した、マルチフィンガートランジスタが用いられる場合がある。単位トランジスタとは、トランジスタが構成される最小限の構成を言う。なお、本開示でのマルチフィンガートランジスタとは、単位トランジスタが複数に並列接続されて、1つのトランジスタ回路として振る舞い、エミッタの数が複数あることと定義する。
複数の単位トランジスタのベースが、DCカットコンデンサを介さずに電気的に並列接続されていると、1個の単位トランジスタのベースに大きなバイアス電流が流れてしまうことが起こり得る。例えば、単位トランジスタの各々の温度が異なることにより、単位トランジスタの各々のベースの入力インピーダンス(入力抵抗)が異なる場合がある。また例えば、複数の単位トランジスタに個体差があることにより、単位トランジスタの各々のベースの入力インピーダンスが異なる場合がある。従って、入力インピーダンスが最も小さい単位トランジスタのベースに大きなバイアス電流が流れ、その他の単位トランジスタのベースのバイアス電流が小さくなる。これにより、複数の単位トランジスタが、均等に動作しないことになる。複数の単位トランジスタが均等に動作しないと、所望の増幅特性が得られないことになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の単位トランジスタを均等に動作させることを目的とする。
本発明の一側面のマルチフィンガートランジスタは、基準電位に電気的に接続される第1端子と、高周波信号及びバイアス電流が入力される第2端子と、高周波信号を増幅した増幅信号を出力する第3端子とを備える複数の単位トランジスタと、複数の単位トランジスタの第2端子が電気的に並列接続され、高周波信号が入力される共通入力端子と、複数の単位トランジスタの第2端子が電気的に並列接続され、バイアス電流が入力される共通バイアス端子と、複数の単位トランジスタの第3端子が電気的に並列接続され、増幅信号を出力する共通出力端子と、複数の単位トランジスタの第2端子と、共通入力端子と、の間に電気的に夫々接続され、バイアス電流の直流成分をカットする複数の第1抵抗素子と、を含む。
本発明の一側面の電力増幅回路は、1次巻線に第1高周波信号が入力され、2次巻線から第2高周波信号を出力する、バランと、第2高周波信号が共通入力端子に入力される、上記記載のマルチフィンガートランジスタと、を含む。
本発明によれば、複数の単位トランジスタを均等に動作させることが可能となる。
以下に、本発明のマルチフィンガートランジスタ及び電力増幅回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。各実施の形態は例示であり、異なる実施の形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもない。第2の実施の形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
<第1の実施の形態及び比較例>
以下、第1の実施の形態について説明するが、第1の実施の形態の理解を容易にするため、先に比較例について説明する。
以下、第1の実施の形態について説明するが、第1の実施の形態の理解を容易にするため、先に比較例について説明する。
(比較例)
図1は、比較例のマルチフィンガートランジスタの構成を示す図である。マルチフィンガートランジスタ101は、複数の単位トランジスタを電気的に並列接続したものである。単位トランジスタとは、トランジスタが構成される最小限の構成を言う。
図1は、比較例のマルチフィンガートランジスタの構成を示す図である。マルチフィンガートランジスタ101は、複数の単位トランジスタを電気的に並列接続したものである。単位トランジスタとは、トランジスタが構成される最小限の構成を言う。
マルチフィンガートランジスタ101は、交流信号RF11が入力される第1端子P11と、バイアス電流Bias11が入力される第2端子P12と、交流信号RF12を出力する第3端子P13と、を有する。第3端子P13は、チョークインダクタ110を介して、電源電位Vcc11に電気的に接続されている。
マルチフィンガートランジスタ101は、電源電位Vcc11から電力が供給され、バイアス電流Bias11によって電気的なバイアス状態が設定される。そして、マルチフィンガートランジスタ101は、交流信号RF11を増幅し、増幅後の交流信号RF12を出力する。
マルチフィンガートランジスタ101は、N個(Nは、2以上の整数)のセル102−1から102−Nまでを含む。セル102−1は、単位トランジスタ103−1と、抵抗104−1と、を含む。セル102−M(Mは、1<M<Nの整数)は、単位トランジスタ103−Mと、抵抗104−Mと、を含む。セル102−Nは、単位トランジスタ103−Nと、抵抗104−Nと、を含む。一例として、抵抗104−1から104−Nまでの各々の抵抗値は、180Ω(オーム)から200Ω程度とする。但し、本開示は、これに限定されない。
本開示では、単位トランジスタは、バイポーラトランジスタとするが、本開示はこれに限定されない。バイポーラトランジスタは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(Heterojunction Bipolar Transistor:HBT)が例示されるが、本開示はこれに限定されない。単位トランジスタは、例えば、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)であっても良い。
各単位トランジスタのエミッタ又はソースが、本開示の「第1端子」に相当する。各単位トランジスタのベース又はゲートが、本開示の「第2端子」に相当する。各単位トランジスタのコレクタ又はドレインが、本開示の「第3端子」に相当する。
各単位トランジスタ103のエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。基準電位は接地電位が例示されるが、本開示はこれに限定されない。各単位トランジスタ103のベースは、第1端子P11に電気的に接続されている。各抵抗104の一端は、第2端子P12に電気的に接続されている。各抵抗104の他端は、各単位トランジスタ103のベースに電気的に接続されている。各単位トランジスタ103のコレクタは、第3端子P13に電気的に接続されている。
なお、交流信号RF11は、直流成分を含んでおらず、交流成分だけを含むものとする。従って、各セル102は、第1端子P11と各単位トランジスタ103のベースとの間の経路に、DCカットコンデンサを含む必要はない。
抵抗104−1には、電流I−1が流れる。抵抗104−Mには、電流I−Mが流れる。抵抗104−Nには、電流1−Nが流れる。電流I−1から電流I−Nまでの総和は、バイアス電流Bias11と同じである。
もし、各単位トランジスタ103の電気的特性が同じであれば、電流I−1の全部が単位トランジスタ103−1のベース−エミッタ経路に流れ、電流I−Mの全部が単位トランジスタ103−Mのベース−エミッタ経路に流れ、電流I−Nの全部が単位トランジスタ103−Nのベース−エミッタ経路に流れる。
しかしながら、例えば、単位トランジスタ103の各々の温度が異なることにより、各単位トランジスタ103のベースの入力インピーダンス(入力抵抗)が異なる場合がある。また例えば、複数の単位トランジスタ103に個体差があることにより、各単位トランジスタ103のベースの入力インピーダンスが異なる場合がある。
ここで、単位トランジスタ103−Mの入力インピーダンスが、他の単位トランジスタ103の入力インピーダンスよりも低いものとする。つまり、単位トランジスタ103−Mの入力インピーダンスが最も小さいものとする。
すると、電流I−1の一部は、電流I−1aとして単位トランジスタ103−1のベース−エミッタ経路に流れるが、電流I−1の残りは、電流I−1bとして単位トランジスタ103−Mのベース−エミッタ経路に流れる。同様に、電流I−Nの一部は、電流I−Naとして単位トランジスタ103−Nのベース−エミッタ経路に流れるが、電流I−Nの残りは、電流I−Nbとして単位トランジスタ103−Mのベース−エミッタ経路に流れる。
従って、単位トランジスタ103−Mのベース−エミッタ経路に流れる電流I−Maは、電流I−Mと、他のセルから流入する電流と、の和になる。これにより、単位トランジスタ103−Mのベース−エミッタ経路に大きなバイアス電流が流れ、その他の単位トランジスタ103のベース−エミッタ経路のバイアス電流が小さくなる。これにより、複数の単位トランジスタ103が、均等に動作しないことになる。複数の単位トランジスタ103が均等に動作しないと、所望の増幅特性が得られないことになる。
(第1の実施の形態)
図2は、第1の実施の形態のマルチフィンガートランジスタの構成を示す図である。マルチフィンガートランジスタ1は、複数の単位トランジスタを電気的に並列接続したものである。単位トランジスタとは、トランジスタが構成される最小限の構成を言う。
図2は、第1の実施の形態のマルチフィンガートランジスタの構成を示す図である。マルチフィンガートランジスタ1は、複数の単位トランジスタを電気的に並列接続したものである。単位トランジスタとは、トランジスタが構成される最小限の構成を言う。
マルチフィンガートランジスタ1は、交流信号RF1が入力される第1端子P1と、バイアス電流Bias1が入力される第2端子P2と、交流信号RF2を出力する第3端子P3と、を有する。第3端子P3は、チョークインダクタ10を介して、電源電位Vcc1に電気的に接続されている。
第1端子P1が、本開示の「共通入力端子」の一例に相当する。第2端子P2が、本開示の「共通バイアス端子」の一例に相当する。第3端子P3が、本開示の「共通出力端子」の一例に相当する。
マルチフィンガートランジスタ1は、電源電位Vcc1から電力が供給され、バイアス電流Bias1によって電気的なバイアス状態が設定される。そして、マルチフィンガートランジスタ1は、交流信号RF1を増幅し、増幅後の交流信号RF2を出力する。
マルチフィンガートランジスタ1は、N個のセル2−1から2−Nまでを含む。セル2−1は、単位トランジスタ3−1と、抵抗4−1と、抵抗5−1と、を含む。セル2−Mは、単位トランジスタ3−Mと、抵抗4−Mと、抵抗5−Mと、を含む。セル2−Nは、単位トランジスタ3−Nと、抵抗4−Nと、抵抗5−Nと、を含む。一例として、抵抗4−1から4−Nまでの各々の抵抗値は、180Ωから200Ω程度とする。但し、本開示は、これに限定されない。一例として、抵抗5−1から5−Nまでの各々の抵抗値は、1Ω程度とする。但し、本開示は、これに限定されない。一例として、抵抗5−1から5−Nまでの各々の抵抗値は、抵抗4−1から4−Nまでの各々の抵抗値よりも小さいことが例示される。但し、本開示はこれに限定されない。一例として、抵抗4−1から4−Nまでの各々の抵抗値は、抵抗5−1から5−Nまでの各々の抵抗値の5倍以上であることが例示される。但し、本開示はこれに限定されない。
抵抗5が、本開示の「第1抵抗素子」の一例に相当する。抵抗4が、本開示の「第2抵抗素子」の一例に相当する。
各単位トランジスタ3のエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各抵抗5の一端は、各単位トランジスタ3のベースに電気的に接続されている。各抵抗5の他端は、第1端子P1に電気的に接続されている。各抵抗4の一端は、各単位トランジスタ3のベースに電気的に接続されている。各抵抗4の他端は、第2端子P2に電気的に接続されている。各単位トランジスタ3のコレクタは、第3端子P3に電気的に接続されている。
なお、交流信号RF1は、交流成分だけを含む。従って、各セル2は、第1端子P1と各単位トランジスタ3のベースとの間の経路に、DCカットコンデンサを含む必要はない。
抵抗4−1には、電流I−1が流れる。抵抗4−Mには、電流I−Mが流れる。抵抗4−Nには、電流1−Nが流れる。電流I−1から電流I−Nまでの総和は、バイアス電流Bias1と同じである。
例えば、各単位トランジスタ3の各々の温度が異なることにより、各単位トランジスタ3のベースの入力インピーダンス(入力抵抗)が異なる場合がある。また例えば、単位トランジスタ3に個体差があることにより、各単位トランジスタ3のベースの入力インピーダンスが異なる場合がある。
ここで、単位トランジスタ3−Mの入力インピーダンスが、他の単位トランジスタ3の入力インピーダンスよりも低いものとする。つまり、単位トランジスタ3−Mの入力インピーダンスが最も小さいものとする。
しかしながら、各抵抗4の一端は、各単位トランジスタ3のベースに電気的に接続されているとともに、各抵抗5の一端にも電気的に接続されている。
従って、抵抗4−1に流れる電流I−1は、抵抗5−1が存在することにより、抵抗5−1側へ流れることが抑制されるので、単位トランジスタ3−1のベース−エミッタ経路に流れる電流I−1aとなる。同様に、抵抗4−Mに流れる電流I−Mは、抵抗5−Mが存在することにより、抵抗5−M側へ流れることが抑制されるので、単位トランジスタ3−Mのベース−エミッタ経路に流れる電流I−Maとなる。同様に、抵抗4−Nに流れる電流I−Nは、抵抗5−Nが存在することにより、抵抗5−N側へ流れることが抑制されるので、単位トランジスタ3−Nのベース−エミッタ経路に流れる電流I−Naとなる。
これにより、各単位トランジスタ3が、均等に動作しないことが抑制される。各単位トランジスタ3が均等に動作しないことが抑制されるので、所望の増幅特性が得られることになる。
なお、各抵抗5は、下記が例示されるが、本開示はこれらに限定されない。
マルチフィンガートランジスタを1つのトランジスタと表記した場合、各抵抗5の合成抵抗の抵抗値が0.5Ω以上であることが、例示される。よって、単位トランジスタに接続される各々の抵抗5の抵抗値は、単位トランジスタの数Nに対して、(0.5×N)Ω以上の抵抗値であることが、例示される。
各抵抗5の抵抗値は、各単位トランジスタ3のエミッタバラスト抵抗の抵抗値よりも、小さいことが例示される。エミッタバラスト抵抗は、200オーム程度が例示されるが、本開示はこれに限定されない。
各抵抗5の抵抗値は、各単位トランジスタ3のベースに一般的に接続されるDCカットコンデンサのインピーダンスに相当する抵抗値であることが例示されるが、本開示はこれに限定されない。例えば、一般に、交流信号RF1の周波数が0.9GHz(ギガヘルツ)帯である場合に、2pF(ピコファラド)のDCカットコンデンサが各単位トランジスタ3のベースに直列接続されるとする。すると、このDCカットコンデンサのインピーダンス(1/ωC)に相当する抵抗値は、88オームとなる。
<第2の実施の形態>
図3は、第2の実施の形態の電力増幅回路の構成を示す図である。詳しくは、図3は、第1の実施形態のマルチフィンガートランジスタ1を適用した電力増幅回路の構成を示す図である。
図3は、第2の実施の形態の電力増幅回路の構成を示す図である。詳しくは、図3は、第1の実施形態のマルチフィンガートランジスタ1を適用した電力増幅回路の構成を示す図である。
電力増幅回路11は、1つの基板上に複数の部品(半導体チップ等)が実装されたハイブリッドIC(モジュールと称しても良い)で実現されても良いが、本開示はこれに限定されない。
電力増幅回路11は、初段の電力増幅器であるマルチフィンガートランジスタ12と、2段目の電力増幅器であるマルチフィンガートランジスタ13及び14と、3段目の電力増幅器であるマルチフィンガートランジスタ15及び16と、を含む。なお、電力増幅器の段数は、3段に限定されず、2段以下であっても良いし、4段以上であっても良い。
マルチフィンガートランジスタ12は、ベースにDCカットコンデンサが直列接続されている、一般的なマルチフィンガートランジスタである。マルチフィンガートランジスタ13から16までは、第1の実施の形態のマルチフィンガートランジスタ1(図2参照)と同じ回路構成を有する。
マルチフィンガートランジスタ12の各セルは、単位トランジスタ12aと、DCカットコンデンサ12bと、抵抗12cと、を含む。
マルチフィンガートランジスタ12の各セルの単位トランジスタ12aのエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ12aのベースには、各セルのDCカットコンデンサ12bを介して、高周波入力信号RFinが入力される。各セルの単位トランジスタ12aのベースには、各セルの抵抗12cを介して、バイアス電流Bias21が入力される。各セルの単位トランジスタ12aのコレクタは、チョークインダクタ31を介して、電源電位Vcc21に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ12aは、高周波信号RF21を、コレクタからDCカットコンデンサ32を介してバランT1の1次巻線の一端に出力する。
バランT1の一次巻線の他端は、基準電位に電気的に接続されている。バランT1の2次巻線の一端からは、高周波信号RF22が、マルチフィンガートランジスタ13のベースに出力される。バランT1の2次巻線の他端からは、高周波信号RF23が、マルチフィンガートランジスタ14のベースに出力される。
マルチフィンガートランジスタ13の各セルは、単位トランジスタ13aと、抵抗13b及び13cと、を含む。
マルチフィンガートランジスタ13の各セルの単位トランジスタ13aのエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ13aのベースには、各セルの抵抗13bを介して、高周波信号RF22が入力される。
バランT1の2次巻線から出力される高周波信号RF22は、直流成分を含んでいないので、バランT1の2次巻線と各セルの単位トランジスタ13aのベースとの間には、DCカットコンデンサは不要である。
各セルの単位トランジスタ13aのベースには、各セルの抵抗13cを介して、バイアス電流Bias22が入力される。各セルの単位トランジスタ13aのコレクタは、バランT2の1次巻線の一端に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ13aは、高周波信号RF24をコレクタからバランT2の1次巻線の一端に出力する。
マルチフィンガートランジスタ14の各セルは、単位トランジスタ14aと、抵抗14b及び14cと、を含む。
マルチフィンガートランジスタ14の各セルの単位トランジスタ14aのエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ14aのベースには、各セルの抵抗14bを介して、高周波信号RF23が入力される。
バランT1の2次巻線から出力される高周波信号RF23は、直流成分を含んでいないので、バランT1の2次巻線と各セルの単位トランジスタ14aのベースとの間には、DCカットコンデンサは不要である。
各セルの単位トランジスタ14aのベースには、各セルの抵抗14cを介して、バイアス電流Bias23が入力される。各セルの単位トランジスタ14aのコレクタは、バランT2の1次巻線の他端に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ14aは、高周波信号RF25をコレクタからバランT2の1次巻線の他端に出力する。
バランT2の1次巻線の中点は、電源電位Vcc22に電気的に接続されている。電源電位Vcc22は、バランT2の1次巻線を介して、マルチフィンガートランジスタ13及び14のコレクタに供給される。
バランT2の2次巻線の一端からは、高周波信号RF26が、マルチフィンガートランジスタ15のベースに出力される。バランT2の2次巻線の他端からは、高周波信号RF27が、マルチフィンガートランジスタ16のベースに出力される。
マルチフィンガートランジスタ15の各セルは、単位トランジスタ15aと、抵抗15b及び15cと、を含む。
マルチフィンガートランジスタ15の各セルの単位トランジスタ15aのエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ15aのベースには、各セルの抵抗15bを介して、高周波信号RF26が入力される。
バランT2の2次巻線から出力される高周波信号RF26は、直流成分を含んでいないので、バランT2の2次巻線と各セルの単位トランジスタ15aのベースとの間には、DCカットコンデンサは不要である。
各セルの単位トランジスタ15aのベースには、各セルの抵抗15cを介して、バイアス電流Bias24が入力される。各セルの単位トランジスタ15aのコレクタは、バランT3の1次巻線の一端に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ15aは、高周波信号RF28をコレクタからバランT3の1次巻線の一端に出力する。
マルチフィンガートランジスタ16の各セルは、単位トランジスタ16aと、抵抗16b及び16cと、を含む。
マルチフィンガートランジスタ16の各セルの単位トランジスタ16aのエミッタは、基準電位に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ16aのベースには、各セルの抵抗16bを介して、高周波信号RF27が入力される。
バランT2の2次巻線から出力される高周波信号RF27は、直流成分を含んでいないので、バランT2の2次巻線と各セルの単位トランジスタ16aのベースとの間には、DCカットコンデンサは不要である。
各セルの単位トランジスタ16aのベースには、各セルの抵抗16cを介して、バイアス電流Bias25が入力される。各セルの単位トランジスタ16aのコレクタは、バランT3の1次巻線の他端に電気的に接続されている。各セルの単位トランジスタ16aは、高周波信号RF29をコレクタからバランT3の1次巻線の他端に出力する。
バランT3の1次巻線の中点は、電源電位Vcc23に電気的に接続されている。電源電位Vcc23は、バランT3の1次巻線を介して、マルチフィンガートランジスタ15及び16のコレクタに供給される。
バランT3の2次巻線の一端は、基準電位に電気的に接続されている。バランT3の2次巻線の他端からは、高周波出力信号RFoutが出力される。
これにより、電力増幅回路11は、中間段、出力段のそれぞれにDCカット用の容量を構成しないことにより、バイアス回路に接続される抵抗(例えば、抵抗13c、14c、15c及び16c)と容量との積で決まる時定数によるフィルタ効果が得られないので、変調帯域幅による帯域制限を受けることが無い。
なお、上記した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1、12、13、14、15、16、101 マルチフィンガートランジスタ
2、102 セル
3、103 単位トランジスタ
4、5、104 抵抗
10、31、110 チョークインダクタ
T1、T2、T3 バラン
2、102 セル
3、103 単位トランジスタ
4、5、104 抵抗
10、31、110 チョークインダクタ
T1、T2、T3 バラン
Claims (4)
- 基準電位に電気的に接続される第1端子と、高周波信号及びバイアス電流が入力される第2端子と、前記高周波信号を増幅した増幅信号を出力する第3端子とを備える複数の単位トランジスタと、
前記複数の単位トランジスタの前記第2端子が電気的に並列接続され、前記高周波信号が入力される共通入力端子と、
前記複数の単位トランジスタの前記第2端子が電気的に並列接続され、前記バイアス電流が入力される共通バイアス端子と、
前記複数の単位トランジスタの前記第3端子が電気的に並列接続され、前記増幅信号を出力する共通出力端子と、
前記複数の単位トランジスタの前記第2端子と、前記共通入力端子と、の間に電気的に夫々接続され、前記バイアス電流の直流成分をカットする複数の第1抵抗素子と、
を含む、
マルチフィンガートランジスタ。 - 請求項1に記載のマルチフィンガートランジスタであって、
前記複数の単位トランジスタの前記第2端子と、前記共通バイアス端子と、の間に電気的に夫々接続された複数の第2抵抗素子
を更に含み、
前記第1抵抗素子の抵抗値は、前記第2抵抗素子の抵抗値よりも、小さい、
マルチフィンガートランジスタ。 - 請求項2に記載のマルチフィンガートランジスタであって、
前記第2抵抗素子の抵抗値は、前記第1抵抗素子の抵抗値の5倍以上である、
マルチフィンガートランジスタ。 - 1次巻線に第1高周波信号が入力され、2次巻線から第2高周波信号を出力する、バランと、
前記第2高周波信号が前記共通入力端子に入力される、請求項1から3のいずれか1項に記載のマルチフィンガートランジスタと、
を含む、
電力増幅回路。
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JP (1) | JP2021176224A (ja) |
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2020
- 2020-11-09 JP JP2020186655A patent/JP2021176224A/ja active Pending
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