JP2021176222A - 車載通信装置とこの装置が実行する帯域抑制方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この場合、交通事業者は、乗客に対する動画配信などの通信サービスと、バスの車両情報の収集などの業務通信サービスを統合した車内通信システムを構築できる。
しかし、例えば、多くの乗客が動画視聴などの高負荷のデータ通信を行うと、無線基地局において業務用の下りパケットが破棄され易くなり、交通事業者にとっては優先度が高い業務用の通信が阻害される可能性がある。
第1パケット:第1優先度と定義された下りパケット
第2パケット:第1優先度よりも低い第2優先度と定義された上りパケット
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1) 本実施形態の車載通信装置は、移動通信システムの無線基地局と無線通信する車外通信部と、車内の複数の通信機器とイーサネット通信を行う車内通信部と、前記車内通信部が受信した上りパケットを前記車外通信部に中継し、前記車外通信部が受信した下りパケットを前記車内通信部に中継する中継処理部と、を備え、前記中継処理部は、下記の第1パケットの輻輳を検出した場合に、下記の第2パケットのTCPヘッダのウインドウサイズを削減する。
第1パケット:第1優先度と定義された下りパケット
第2パケット:第1優先度よりも低い第2優先度と定義された上りパケット
このようにすれば、TCPのヘッダ情報を監視するだけで第1パケットの輻輳を検出でできる。従って、比較的処理能力が低い通信ICを採用可能となり、車載通信装置の製作コストを低減することができる。
その理由は、上記の受信時刻差が第1の遅延時間(例えば100ms)以上である場合は、無線基地局が第1パケットを破棄した可能性があり、第1パケットの輻輳が発生したと推定できるからである。
その理由は、第1パケットのサーバ側の通信不良と推定される場合は、低優先度のトラフィックの帯域抑制を行う必要がないからである。
このようにすれば、RTTの測定値のみで第1パケットの輻輳を検出できる。従って、比較的処理能力が低い通信ICを採用可能となり、車載通信装置の製作コストを低減することができる。
このようにすれば、第1パケットの受信レートの測定値のみで第1パケットの輻輳を検出できる。従って、比較的処理能力が低い通信ICを採用可能となり、車載通信装置の製作コストを低減することができる。
この場合、高優先度である業務端末の通信を有効に確保しつつ、回線使用料を削減することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
図1は、運行管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の運行管理システムは、車両1などの移動体に搭載された移動局である車載通信装置2と、移動通信システムを介して車載通信装置2と通信する管理サーバ3とを備える。移動通信システムの世代は特に限定されないが、本実施形態では第4世代以降(例えば第5世代)であるものとする。
車載通信装置2は、移動通信ネットワークと車内通信ネットワークの間に介在するゲートウェイの一種である。車載通信装置2は、移動通信システムの無線基地局4と無線通信し、車内の通信機器と有線又は無線で通信するモバイル通信ルータよりなる。
管理サーバ3は、業務用車両1の運行業務に関連する業務情報、及び、車両1の走行中に計測される監視情報などを管理するサーバコンピュータである。管理サーバ3は、業務用車両1を所有する交通事業者により運用される。管理サーバ3の運用形式は、オンプレミスサーバ及びクラウドサーバのいずれであってもよい。
図2に示すように、業務用車両1の車内通信ネットワークは、車載通信装置2を分岐ノードとするツリー構造のLAN(Local Area Network)よりなり、モバイル通信が可能な車載通信装置2と、車載通信装置2とそれぞれイーサネット(「イーサネット」は登録商標である。)通信を行う車内の通信機器11,12,15とを備える。
このように、本実施形態の車載通信装置2は、移動通信システムの移動局としての機能と、ツリー構造の車内通信ネットワークの分岐ノードとしての機能とを併有する。このため、車内の通信機器11,12,15と車外の通信機器との通信は、車載通信装置2が加入する1つのモバイル通信回線を通じて行われる。
第1及び第2業務端末11,12は、車両1の運行業務に関連する所定の業務情報を生成し、生成した業務情報を管理サーバ3に送信する通信機器である。
第1及び第2業務端末11,12は、例えばLANケーブルを介して車載通信装置2に接続される。第1及び第2業務端末11,12は、無線LAN(Wi−Fi)や無線PAN(Buletooth)により車載通信装置2に接続することにしてもよい(「イーサネット」「Buletooth」は登録商標である。)。
第2業務端末12は、例えば車両内外の映像記録装置からなる。第2業務端末12は、動画撮影機能などを有し、車両内外の動画データの送信などを実行する。
ユーザ端末15は、無線LAN(Wi−Fi)の通信機能を有し、無線LANにより車載通信装置2に接続される。従って、ユーザ端末15は、ブラウザによりWEBページにアクセスできる他、動画配信サーバ(図示せず)から配信される動画データなどを車両1の内部で受信することができる。
車内通信部21は、所定のイーサネット通信規格に則って、ベースバンド方式の信号伝送及び通信パケット(例えばIPパケット)の授受などを行う通信モジュールよりなる。車外通信部22は、所定の移動通信規格(例えば5G又は4G)に則って、ブロードバンド方式の変復調及び通信パケットの授受などを行う通信モジュールよりなる。
制御基板には、例えばCPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)などが含まれる。制御基板の集積回路は、CPU以外に又はCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの1又は複数の集積回路で構成することもできる。
上りスケジューラ25は、受信キューUR1〜UR3に蓄積された上りパケットを取り出して送信キューUTに出力する。送信キューUTは、入力された上りパケットを車外通信部22に出力する。
下りスケジューラ26は、受信キューDRに蓄積された上りパケットを取り出して送信キューDT1〜DT3に出力する。送信キューDT1〜DT3は、入力された下りパケットを車内通信部21に出力する。
「高優先度」の通信パケット→「第1業務用」の通信パケット
「中優先度」の通信パケット→「第2業務用」の通信パケット
「低優先度」の通信パケット→「乗客用」(ユーザ端末15)の通信パケット
図1及び図2に示すように、モバイル通信が可能な車載通信装置2に車内の複数の通信機器11,12,15を接続すれば、業務用と乗客用の通信機器を1つのモバイル通信回線に収容できるので、交通事業者が通信事業者に支払う回線使用料を削減できる。
この場合、通信事業者が運用する音声通話サービス(例えば、VoLTE(Voice over Long Term EvolutionやVoNR(Voice over New Radio))などにおいては、モバイル網においてデータ種別に基づく優先制御が行われる。
このため、例えば、多くの乗客がユーザ端末15により動画視聴などの高負荷の通信を行うと、無線基地局4において業務用の下りパケットが破棄され易くなり、業務用のアプリケーションについて通信要件を充足しなくなる可能性がある。
このため、本実施形態の車載通信装置2によれば、業務用の通信を阻害することなく、回線使用料を削減することが可能となる。
「確認応答番号」は、TCPパケットのヘッダ部に含まれる32ビットのデータ領域である。「確認応答番号」には、通信相手から受信したデータの「シーケンス番号」と、当該データの「データサイズ」とが記される。
「ウインドウサイズ」は、TCPパケットのヘッダ部に含まれる16ビットのデータ領域である。ウインドウサイズは、受信側が一度に受信可能なデータ量を送信側に通知するために使用され、送信側は、通知されたデータ量を超えるデータを送信できない。
図3は、上り及び下りスケジューラ25,26の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、上りスケジューラ25は、パラレル入力/シリアル出力(PISO)のコンバータ27を有する。下りスケジューラ26は、シリアル入力/パラレル出力(SIPO)のコンバータ28を有する。各コンバータ27,28は、SerDes(SERializer/DESerializer)を含む集積回路により実現される機能部である。
下りスケジューラ26は、ストリーム監視部35,36、判定部37、フローテーブル41、及びブラックリスト42を有する。監視部35,36及び判定部37は、CPU又はFPGAがソフトウェアを実行することにより実現される機能部である。フローテーブル41及びブラックリスト42は、RAMのメモリ領域に一時的に記録される。
ストリーム登録部32は、受信キューUR2が出力する中優先度のTCPパケットのヘッダを監視し、TCPのSYNパケットを検出すると、検出したSYNパケットの所定のヘッダ領域に含まれる情報をフローテーブル41に登録する。
ウインドウサイズ抑制部33は、判定部37からの抑制指示Aの入力がない場合は、ヘッダ情報の操作を行わず中優先度のTCPパケットをそのまま通過させる。
ウインドウサイズ抑制部34は、判定部37からの抑制指示Bの入力がない場合は、ヘッダ情報の操作を行わず低優先度のTCPパケットをそのまま通過させる。
図4Aは、共通エントリ方式のフローテーブル41Aを示す。共通エントリ方式は、監視対象に設定されたすべての優先度(High及びMiddle)のTCPストリーム(フロー)を纏めて管理する方式である。
共通エントリ方式のフローテーブル41Aのカラムには、エントリ番号、設定優先度、IP宛先アドレス、IP送信元アドレス、TCP宛先ポート、TCP送信元ポート、確認応答番号、生成時刻/受信時刻、及び状態が含まれる。
アドレス及びポートの各フィールドには、監視対象のTCPパケットのヘッダに含まれるアドレス値及びポート値がそれぞれ記される。確認応答番号のフィールドには、監視対象のTCPパケットのヘッダに含まれる確認応答番号のシーケンス番号値が記される。
具体的には、生成時刻は、TCP通信の開始の契機となるコントロールフラグが「SYN」であるSYNパケットを受信した時刻を意味する。受信時刻は、フローテーブル41Aに登録済みであるTCPのACKパケットを受信した時刻を意味する。
状態=0(正常)は、エントリ生成時の初期値である。状態=Smax(異常)は、シーケンス番号値が同じである、SYNパケットとACKパケット又は2つのACKパケットの受信時刻差が、所定の遅延時間(例えば100ms)以上となった場合に記される。
従って、上記の検出がSmaxの回数だけ連続して発生すると、通信状態が正常(遅延なし)であることを表す「状態=0」に戻る。
従って、フローテーブル41は、監視対象の優先度(High及びMiddle)の数だけ作成され、各テーブル41H,41Mのカラムは、共通エントリ方式のフローテーブル41Aから設定優先度を除いた配列となっている。
このため、すべての優先度のTCPストリームのエントリを纏めた図4Aのフローテーブル41Aの場合に比べて、ストリーム監視部35,36及び判定部37によるエントリの検索負荷を低減できる利点がある。
ストリーム監視部36は、コンバータ28が出力する中優先度のTCPパケットに関して、ストリーム監視部35と同様の処理を実行する。
判定部37は、フローテーブル41に含まれるエントリの状態を参照し、中優先度のエントリの状態値が1以上である場合(遅延ありの場合)は、低優先度のウインドウサイズ抑制部34に抑制指示Bを出力する。
判定部37は、フローテーブル41に含まれるエントリの状態を参照し、中優先度のエントリの状態値が0(遅延なし)に戻った場合は、低優先度のウインドウサイズ抑制部34に対する抑制指示Bを解除する。
判定部37は、シーケンス番号値が同じである、SYNパケットとACKパケット又は2つのACKパケットの受信時刻差が、十分に長い所定の継続期間(例えば5000ms)以上となった場合に、送信元の管理サーバ3に通信不良が発生したと判定する。
図5Aは、共通エントリ方式のブラックリスト42Aを示す。共通エントリ方式は、通信不良の相手方のノード情報を、監視対象に設定されたすべての優先度(High及びMiddle)について纏めて管理する方式である。
共通エントリ方式のブラックリスト42Aのカラムには、エントリ番号、設定優先度、IP宛先アドレス、及びTCP宛先ポートが含まれる。
アドレス及びポートの各フィールドには、フローテーブル41に含まれる同種のフィールドから抽出したアドレス値及びポート値がそれぞれ記される。
従って、ブラックリスト42は、監視対象の優先度(High及びMiddle)の数だけ作成され、各リスト42H,42Mのカラムは、共通エントリ方式のブラックリスト42Aから設定優先度を除いた配列となっている。
このため、すべての優先度のノード情報のエントリを纏めた図5Aのブラックリスト42Aの場合に比べて、ストリーム監視部35,36及び判定部37によるエントリの検索負荷を低減できる利点がある。
ストリーム監視部35,36は、ブラックリスト42に登録中の通信ノードから受信したTCPパケットがRST又はFINである場合は、通信不良が解消したと判断し、当該通信ノードのエントリをブラックリスト42から削除する。
図6は、ストリーム登録部31,32の処理内容の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、ストリーム登録部31,32は、TCPパケットが入力されるごとに(ステップST11でYes)、入力されたTCPパケットのヘッダ情報を抽出し(ステップST12)、入力されたTCPパケットがSYNパケットか否かを判定する(ステップST13)。
ステップST13の判定結果が肯定的である場合は、ストリーム登録部31,32は、入力されたTCPのSYNパケットのエントリをフローテーブル41に登録してから(ステップST14)、処理をステップST11の前に戻す。
ストリーム登録部31,32は、SYNパケットのエントリの状態のフィールドには、初期値(=0)を記載する。
図7は、ストリーム監視部35,36の処理内容の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、ストリーム監視部35,36は、TCPパケットが入力されるごとに(ステップST21でYes)、入力されたTCPパケットのヘッダ情報を抽出し(ステップST22)、入力されたTCPパケットに対応するエントリがフローテーブル41に登録中か否かを判定する(ステップST23)。
ステップST23の判定結果が否定的である場合は、ストリーム監視部35,36は、ステップST24〜ST29をスキップして処理をステップST21の前に戻す。
ステップST23の判定結果が肯定的である場合は、ストリーム監視部35,36は、コントロールフラグに記されたパケット種別を判定する(ステップST24)。
TCPパケットの種別がACKである場合は、ストリーム監視部35,36は、受信時刻を更新するとともに(ステップST25)、確認応答番号を更新してから(ステップST25)、処理をステップST21の前に戻す。
確認応答番号の更新(ステップST26)は、フローテーブル41の確認応答番号のフィールド値を、今回入力されたACKパケットのヘッダから抽出した確認応答番号のシーケンス番号値に更新する処理である。
次に、ストリーム監視部35,36は、入力されたFIN又はRSTパケットに対応するエントリがブラックリスト42に登録中か否かを判定する(ステップST28)。
ステップST28の判定結果が否定的である場合は、ストリーム監視部35,36は、ステップST29をスキップして処理をステップST21の前に戻す。
ステップST23の判定結果が肯定的である場合は、ストリーム監視部35,36は、入力されたFIN又はRSTパケットに対応するエントリをブラックリスト42から削除し(ステップST29)、処理をストリームST21の前に戻す。
図8は、判定部37の処理内容の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、判定部37は、通信遅延の判定閾値(例えば100ms)の1/2未満の所定時間Δt(例えば30ms)だけ待機してから(ステップST31)、フローテーブル41に登録中のエントリがあるか否かを判定する(ステップST32)。
次に、判定部37は、高優先度であるすべてのエントリの状態が正常(状態=0)であるか否かを判定する(ステップST34)。
これにより、中優先度及び低優先度の下りトラフィックが減少するので、高優先度の下りトラフィックが優先的に確保される。
次に、判定部37は、中優先度であるすべてのエントリの状態が正常(状態=0)であるか否かを判定する(ステップST39)。
これにより、低優先度の下りトラフィックが減少するので、中優先度の下りトラフィックが優先的に確保される。
図9は、判定部37による通信状態の検査の一例を示すフローチャートである。
図9中の「N」は、フローテーブル41に登録中のエントリのうち、優先度が同じである一群のエントリの総数を意味する。図9中の「n」は、1からNまでの範囲でナンバリングされるエントリ番号(変数)を意味する。
個別エントリ方式のフローテーブル41H,41B(図4B)の場合には、総数Nは、High用のフローテーブル41Hのエントリの総数、或いは、Middle用のフローテーブル41Mのエントリの総数となる。
同一ストリームの経過時間(以下、「ストリーム経過時間」ともいう。)は、同じシーケンス番号値が継続中であるエントリ番号nのエントリについて、今回受信時刻から前回受信時刻(又は生成時刻)を減算することにより算出される。
ストリーム経過時間が継続期間以上である場合は、判定部37は、エントリ番号nのエントリの宛先IPアドレスとTCP宛先ポートをブラックリスト42に登録し(ステップST54)、当該エントリをフローテーブル41から削除する(ステップST55)。
ステップST57の判定結果が肯定的である場合は、判定部37は、処理をステップST52の前に戻す。ステップST57の判定結果が否定的である場合は、判定部37は、処理を終了する。
ステップST58の判定結果が肯定的である場合は、判定部37は、エントリ番号nのエントリに通信遅延が発生したか否かを判定する(ステップST59)。この判定は、ストリーム経過時間が所定の第1の遅延時間(例えば100ms)以上であるか否かにより行われる。
ストリーム経過時間が第1の遅延時間未満である場合は、判定部37は、ステップST60〜ST61をスキップして処理をステップST56の前に移行させる。
ステップST60の判定結果が否定的である場合は、判定部37は、ステップST61をスキップして処理をステップST56の前に移行させる。
ストリーム経過時間が第2の遅延時間以上である場合は、通信遅延が解消傾向でないため、判定部37は、エントリ番号nのエントリの状態のフィールド値をSmax(例えば15)に書き換え(ステップST63)、処理をステップST56の前に移行させる。
図10は、ウインドウサイズ抑制部33,34の処理内容の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、ウインドウサイズ抑制部(以下、「抑制部」ともいう。)33,34は、受信キューUR2,UR3から通信パケットを取り出したあと(ステップST71)、抑制指示A,Bの入力があったか否かを判定する(ステップST72)。
ステップST72の判定結果が肯定的である場合は、抑制部33,34は、取り出した通信パケットがTCPパケットか否かを判定する(ステップST73)。
ステップST73の判定結果が肯定的である場合は、抑制部33,34は、取り出した通信パケットがACKパケットか否かを判定する(ステップST74)。
ステップST77の判定結果が肯定的である場合は、抑制部33,34は、取り出したTCPパケットのヘッダのウインドウサイズのフィールド値を0に上書きしてから(ステップST75)、TCPパケットをコンバータ27に転送する(ステップST76)。
抑制部33,34は、TCPのACKパケットなどの1つの通信パケットの転送(ステップST76)を完了すると、処理をステップST71の前に戻す。
特許文献1及び2では、通信パケットの優先制御(QoS)において、低優先度の通信パケットに対する過剰な帯域抑制の防止を目的の1つとするので、低優先度の通信パケットの遅延についても帯域の調整対象とする。
これに対して、本実施形態の車載通信装置2では、高優先度の通信パケットの帯域確保を目的としており、低優先度の通信パケットに対する過剰な帯域抑制を許容する。
これに対して、本実施形態の車載通信装置2では、監視対象の通信パケットのヘッダ情報に基づいて輻輳を検出するので、すべての通信パケットのデータ内容を解析する必要がない。従って、低処理能力の通信ICを採用可能となり、車載通信装置2の製作コストを低減することができる。
上述の実施形態において、中継処理部23,24がpingを実行できる場合には、自装置と管理サーバ3との間のRTT(Round Trip Time)を定期的に測定し、測定したRTT値の多寡に応じて、監視対象の通信パケットの輻輳を判定してもよい。
この場合、例えば、高優先度の通信パケットのRTTが所定時間(例えば100ms)以上である場合に、高優先度の通信パケットの輻輳と判定し、低優先度(及び中優先度)の通信パケットのTCPウインドウサイズを削減すればよい。
上述の実施形態において、中継処理部23,24が下りトラフィックの受信レート検出機能を有する場合には、下りトラフィックの受信レート(bps)の測定結果に応じて、監視対象の通信パケットの輻輳を判定してもよい。
この場合、例えば、高優先度の下りトラフィックの受信レートが所定値未満となる時間が所定時間以上である場合に、高優先度の通信パケットの輻輳と判定し、低優先度(及び中優先度)の通信パケットのTCPウインドウサイズを削減すればよい。
上述の実施形態において、下り方向のバッファ漏れが発生した旨のメッセージを無線基地局4がモバイル通信端末に通知できる場合には、当該メッセージの受信により監視対象の通信パケットの輻輳を判定してもよい。
この場合、例えば、無線基地局4から上記のメッセージを受信した場合に、低優先度(及び中優先度)の通信パケットのTCPウインドウサイズを削減すればよい。
上述の実施形態(変形例を含む。)は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
2 車載通信装置
3 管理サーバ
4 無線基地局
5 公衆通信網
11 第1業務端末(通信機器)
12 第2業務端末(通信機器)
15 ユーザ端末(通信機器)
21 車内通信部
22 車外通信部
23 上り中継処理部
24 下り中継処理部
25 上りスケジューラ
26 下りスケジューラ
27 パラレル入力/シリアル出力のコンバータ
28 シリアル入力/パラレル出力のコンバータ
31 ストリーム登録部(高優先度用)
32 ストリーム登録部(中優先度用)
33 ウインドウサイズ抑制部(中優先度用)
34 ウインドウサイズ抑制部(低優先度用)
35 ストリーム監視部(高優先度用)
36 ストリーム監視部(低優先度用)
37 判定部
41 フローテーブル
41A フローテーブル(共通エントリ方式)
41H フローテーブル(個別エントリ方式)
41M フローテーブル(個別エントリ方式)
42 ブラックリスト
42A ブラックリスト(共通エントリ方式)
42H ブラックリスト(個別エントリ方式)
42M ブラックリスト(個別エントリ方式)
Claims (9)
- 移動通信システムの無線基地局と無線通信する車外通信部と、
車内の複数の通信機器とイーサネット通信を行う車内通信部と、
前記車内通信部が受信した上りパケットを前記車外通信部に中継し、前記車外通信部が受信した下りパケットを前記車内通信部に中継する中継処理部と、を備え、
前記中継処理部は、下記の第1パケットの輻輳を検出した場合に、下記の第2パケットのTCPヘッダのウインドウサイズを削減する車載通信装置。
第1パケット:第1優先度と定義された下りパケット
第2パケット:第1優先度よりも低い第2優先度と定義された上りパケット - 前記中継処理部は、
前記第1パケットのTCPヘッダの確認応答番号に記されたシーケンス番号値に基づいて、前記第1パケットの輻輳を検出する請求項1に記載の車載通信装置。 - 前記中継処理部は、
シーケンス番号値が同じであるSYNパケットとACKパケット又は2つのACKパケットの受信時刻差が、第1の遅延時間以上である場合に、前記第1パケットの輻輳と判定する請求項2に記載の車載通信装置。 - 前記中継処理部は、
シーケンス番号値が同じであるSYNパケットとACKパケット又は2つのACKパケットの受信時刻差が、前記第1の遅延時間より短い第2の遅延時間未満となる事象を所定回数検出した場合に、前記第2パケットに対するTCPヘッダのウインドウサイズの削減を解除する請求項3に記載の車載通信装置。 - 前記中継処理部は、
シーケンス番号値が同じであるSYNパケットとACKパケット又は2つのACKパケットの受信時刻差が、サーバ側の通信不良と推定可能な所定の継続時間以上である場合に、前記第1パケットを輻輳の監視対象から除外する請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車載通信装置。 - 前記中継処理部は、
自装置と管理サーバとの間のRTT(Round Trip Time)に基づいて、前記第1パケットの輻輳を検出する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車載通信装置。 - 前記中継処理部は、
前記第1パケットの受信レートに基づいて、前記第1パケットの輻輳を検出する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載通信装置。 - 前記複数の通信機器は、
業務用車両に搭載される業務端末と、前記業務用車両の乗客のユーザ端末とを含み、
前記第1パケットは、前記業務端末が受信する下りパケットであり、
前記第2パケットは、前記ユーザ端末が送信する上りパケットである請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車載通信装置。 - 移動通信システムの移動局としての機能と、ツリー構造の車内通信ネットワークの分岐ノードとしての機能とを有する車載通信装置が実行する帯域抑制方法であって、
下記の第1パケットの輻輳を検出するステップと、
前記第1パケットの輻輳を検出した場合に、下記の第2パケットのTCPヘッダのウインドウサイズを削減するステップと、を含む帯域抑制方法。
第1パケット:第1優先度と定義された下りパケット
第2パケット:第1優先度よりも低い第2優先度と定義された上りパケット
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