JP2021174270A - 商品需要予測プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】小売店における商品の需要を自動的かつ高精度に予測する。【解決手段】小売店に陳列された商品の需要を予測する商品需要予測プログラムにおいて、上記小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する購入行動情報を取得する情報取得ステップと、予め取得した小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する参照用購入行動情報と、当該商品についてのその後の発注数に応じた需要度との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報に基づき、当該商品についての需要度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、小売店における商品の需要を予測する商品需要予測プログラムに関する。
近年において、直接消費者に商品を販売する小売業は、店舗、スーパーマーケット、或いはショッピングセンター等、多様化している。小売業においては在庫を切らしてしまい、欠品状態としてしまうと顧客が離れてしまうリスクがあり、一方、大量の在庫を買い揃えておいても、多くが売れ残ってしまった場合、財務上の大きなリスクになる。特に魚や野菜のような生ものが多く売れ残ってしまうと、それ自体は翌日には売れなくなってしまう場合もあり、小売業の経営を圧迫する原因にもなる。
即ち、小売業においてより利益を上げるためには、商品の需要を高精度に予測し、需要予測に見合う商品を卸売元から発注して仕入れておき、在庫を殆ど残すことなく、しかも欠品状態にならないように売り切ることが理想的であり、多くの顧客を引き付けつつ利益を大きくすることができる。
しかしながら、このような小売店において販売する商品の需要を予測する技術は各種提案されているものの、実際にはその需要予測と実際の商品の売れ行きとの間に乖離が生じてしまうという問題点があった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、小売店における商品の需要を自動的かつ高精度に予測することが可能な商品需要予測プログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係る商品需要予測プログラムは、小売店に陳列された商品の需要を予測する商品需要予測プログラムにおいて、上記小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する購入行動情報を取得する情報取得ステップと、予め取得した小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する参照用購入行動情報と、当該商品についてのその後の発注数に応じた需要度との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報に基づき、当該商品についての需要度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、小売店における商品の需要を自動的かつ高精度に予測することが可能となる。
以下、本発明を適用した商品需要予測プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した商品需要予測プログラムが実装される商品需要予測システム1の全体構成を示すブロック図である。商品需要予測システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された探索装置2と、探索装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、商品需要予測を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。商品需要予測を行う上で必要な情報としては、予め取得した上記小売店における商品の過去の販売履歴に関する参照用購入行動情報、予め取得した上記小売店における過去の来店者数に関する参照用来店者数情報、予め取得した上記小売店における過去の販促イベントに関する参照用販促イベント情報、上記参照用購入行動情報を取得した時点における市況に関する参照用市況情報、上記参照用購入行動情報を取得した時点における外部環境に関する参照用外部環境情報、小売店が立地する地域に関する参照用地域情報、上記小売店に至るまでの交通に関する参照用交通情報がある。
つまり、データベース3には、このような参照用購入行動情報に加え、参照用来店者数情報、参照用販促イベント情報、参照用市況情報、参照用外部環境情報、参照用地域情報、参照用交通情報の何れか1以上と、当該商品についてのその後の発注数に応じた需要度とが互いに紐づけられて記憶されている。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この探索装置2による探索解を得ることができる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、探索解を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる商品需要予測システム1における動作について説明をする。
商品需要予測システム1では、例えば図3に示すように、参照用購入行動情報と、需要度との3段階以上の連関度が予め設定され、取得されていることが前提となる。ここでいう参照用購入行動情報とは、小売店内における顧客の購買行動に関するあらゆる情報である。例えば店内の様子をカメラにより撮像し、顧客がいかなる商品を手に取ってみたか、また顧客がいかなる商品の前で立ち止まって見ているか、更には顧客の店内における動線等をカメラにより撮像し、画像解析を行うことで、購入行動に関するデータを抽出する。実際に商品を手に取ったか否かは、商品や陳列棚に設けられたセンサを介して取得するようにしてもよい。このようなデータを収集し学習させることで図6に示すような連関度を形成する。ちなみ、この購入行動については、パターン(例えば、動線のパターンや、立ち止まる、手に取る商品のペア等のパターン)等により類型化されていてもよい。
この参照用購入行動情報としては、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の顔画像から得るようにしてもよい。かかる場合には、各商品を陳列する陳列棚にカメラを設置しておき、陳列棚における各商品を視認する顧客の顔画像を撮像することができるようにしておく。即ち、各商品を視認する全ての顧客の顔画像は、この陳列棚に設置されたカメラにより撮像することができる。このような顔画像そのものを参照用購入行動情報として構成するようにしてもよい。
これに加えて、このようにして得られた顔画像を画像解析することで表情を類型化して取得してもよい。表情の画像解析を行う上では、笑っている表情、嬉しい表情、驚いている表情、落胆している表情、無表情等をそれぞれ類型化するようにしてもよい。この類型化を行う上では、必要に応じてディープラーニング技術を利用し、解析画像の特徴量に基づいて自動判別し、データ化してもよい。
また、参照用購入行動情報としては、得られた顔画像を画像解析することで視線を類型化して取得してもよい。視線の画像解析を行う上では、陳列されている商品の位置関係と視線を互いに関連付けておき、いかなる商品に視線が集められているかを解析するようにしてもよい。かかる場合には、陳列棚の最上段に陳列されている商品α、陳列棚の中段に陳列されている商品β、陳列棚の際下段に陳列されている商品γが存在していたとき、視線を解析した結果、上方への視線となっていれば商品α、中段への視線となっていれば商品β、下方への視線となっていれば商品γへの視線になっているとみなすことができる。即ち、この視線を陳列されている商品との間で関連付けて類型化することで、いかなる商品に興味があるかを解析することが可能となる。
また、参照用購入行動情報としては、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の手の動きを撮像した画像から得るようにしてもよい。かかる場合には、各商品を陳列する陳列棚にカメラを設置しておき、陳列棚における各商品を手に取ったか否か、また手に取った時間、手にとって元に戻すか否か等を撮像した画像を解析することで、顧客の手の動きのアクションを判別することができる。かかる場合には、手の動き、アクションの画像解析を行う上では、陳列棚における各商品を手に取ったか否か、また手に取った時間、手にとって元に戻すか否か等をそれぞれ類型化するようにしてもよい。この類型化を行う上では、必要に応じてディープラーニング技術を利用し、解析画像の特徴量に基づいて自動判別し、データ化してもよい。
需要度は、「大きい」、「非常に大きい」、「通常」、「小さい」、「非常に小さい」等とランク付けするようにしてもよいし、スコアで表示し、1000点が最も需要が高く、0点が最も需要が低いという意味で示されていてもよい。またこの最も需要が高いスコアは、1000点以外のいかなる点数であってもよい。更にこの需要度は、需要がある、需要が無い、の2値で表されるものであれば、その2値を出力解のデータセットとして学習させるようにしてもよい。この需要度は、各小売店ごとに設けられた基準で評価したもので得るようにしてもよいし、統一的な基準で評価された需要度で評価されたものであってもよい。また、この需要度は人為的に評価されるもの以外に、例えばその後の発注数に基づいて算出されるものであってもよい。つまり商品が販売された後、或いは在庫として残ってしまった後のタイミングにおける発注数が多いほど、需要が高いことを判別することができ、一方、当該タイミングにおける発注数が少ないほど需要が低いことを判別することができる。なお、この需要度の代替として発注数を商品ごとに出力するものであってもよい。かかる場合には、商品ごとの発注数を出力データとして学習させることが前提となる。
また、上述した表情の画像解析を類型化する場合、笑っている表情、嬉しい表情、驚いている表情、落胆している表情、無表情等の類型に対して、嬉しい表情は、スコア1000点、驚いている表情は、スコア800点、落胆している表情はスコア10点等、予め作ったルールに基づいて需要度を自動的に算出してもよいし、これらの表情の画像を視認した店内の担当者や運営業者が、人為的に需要度を割り当てるようにしてもよい。
上述した視線の画像解析を行う場合、視線があった商品についてはスコア800点、視線が合わなかった商品についてはスコア0点を自動的に割り当てるようにしてもよいし、これらの視線の画像を視認した店内の担当者や運営業者が、人為的に需要度を割り当てるようにしてもよい。
上述した顧客の手の動き画像解析を行う場合、手にとって見た商品についてはスコア800点、手にとって見ている時間が長いほどそのスコアに加点し、手に取らなかった商品についてはスコア100点を自動的に割り当てるようにしてもよいし、これらの一連のアクションの画像を視認した店内の担当者や運営業者が、人為的に需要度を割り当てるようにしてもよい。
つまり、この参照用購入行動情報と、需要度のデータセットを通じて、参照用購入行動情報において生じた様々なデータから、実際の各製品の需要度が分かる。つまり参照用購入行動情報に記述されたデータと需要度とがデータセットとなっている。このため、参照用購入行動情報と需要度のデータセットを集めておくことにより、過去どのような取引履歴となった後の審査で、需要度がどのように判定されたかを知ることが可能となる。
図3の例では、入力データとして例えば参照用購入行動情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用購入行動情報は、出力に連結している。この出力においては、出力解としての、需要度が表示されている。
参照用購入行動情報は、この出力解としての需要度に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用購入行動情報がこの連関度を介して左側に配列し、需要度が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用購入行動情報に対して、何れの需要度と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用購入行動情報が、いかなる需要度に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用購入行動情報から最も確からしい需要度を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての需要度と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての需要度と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用購入行動情報と、その場合の需要度の何れが採用されたか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
ちなみに、これらの連関度は、小売店で販売する製品の種類一つずつに対して作成してもよいし、複数の製品群で一つずつ作るようにしてもよい。製品群の場合には、参照用購入行動情報としては、大根、ニンジン、ピーマン、茄子等の販売履歴が示されており、需要度についてもその製品の種類に応じた大根、ニンジン、ピーマン、茄子等の需要度が示されている。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用購入行動情報P01である場合に、過去の需要度の判定結果のデータから分析する。参照用購入行動情報P01である場合に、需要度A(例えば、需要度のスコアが760点)の事例が多い場合には、この需要度Aにつながる連関度をより高く設定し、需要度C(例えば、需要度のスコアが433点)の事例が多い場合には、この需要度Cにつながる連関度をより高く設定する。例えば参照用購入行動情報P01の例では、需要度Aと需要度Cにリンクしているが、以前の事例から需要度Aにつながるw13の連関度を7点に、需要度Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図4に示すように、入力データとして参照用購入行動情報が入力され、出力データとして各需要度が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。また、逆に需要度が入力で参照用購入行動情報が出力となるように構成されていてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに需要度の判定を行う上で、上述した学習済みデータを利用して需要度を予測することとなる。かかる場合には、実際に新たに需要度を判定する小売店の最近の購入行動情報を取得する。この購入行動情報は、上述した参照用購入行動情報と同種のデータで構成される。
新たに取得する購入行動情報は、上述した情報取得部9により入力される。情報取得部9は、このような購入行動情報を電子データとして取得するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した購入行動情報に基づいて、実際にその購入行動情報に対して、判定される可能性の高い需要度を探索する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した購入行動情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して需要度Bがw15、需要度Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い需要度Bを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる需要度Cを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
このようにして、新たに取得する購入行動情報から、判定すべき需要度を探索し、ユーザ(小売店の店主、従業員、コンサルタント、物流担当者)に表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザは、探索された需要度を把握することができる。ちなみに、この需要度を出力する過程において、単に探索された需要度のみを表示する以外に、この需要度に基づいて、具体的に注意喚起を行い、或いはアラームを発生させるようにしてもよい。
図5の例では、入力データとして例えば参照用購入行動情報P01〜P03、参照用来店者数情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用購入行動情報に対して、参照用来店者数情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、各需要度が表示されている。
図5の例では、参照用購入行動情報と、参照用来店者数情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。参照用来店者数情報とは、実際に小売店に来店した顧客の数に関する情報であり、日単位、時間単位、週単位、月単位でそれぞれ集計されるものであってもよい。参照用来店者情報は、POSデータや入店者数をカウントするために入口に設置したカメラによる画像により入店者数をカウントすることで得るようにしてもよい。
図5の例では、入力データとして例えば参照用購入行動情報P01〜P03、参照用来店者数情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用購入行動情報に対して、参照用来店者数情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての需要度が表示されている。
参照用購入行動情報と参照用来店者数情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての需要度に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用購入行動情報と参照用来店者数情報がこの連関度を介して左側に配列し、需要度が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用購入行動情報と参照用来店者数情報に対して、各需要度と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用購入行動情報と参照用来店者数情報が、いかなる需要度に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用購入行動情報と参照用来店者数情報から最も確からしい各需要度を選択する上での的確性を示すものである。購入行動情報に加え、実際にその来店者数に応じて、需要度が変化する場合があり、これを踏まえて判断することができる。このため、これらの参照用購入行動情報と参照用来店者数情報の組み合わせで、最適な需要度を探索していくこととなる。
図5の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で参照用購入行動情報と参照用来店者数情報、並びにその場合の需要度の何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用購入行動情報P01で、参照用来店者数情報P16である場合に、その需要度を過去のデータから分析する。需要度Aの事例が多い場合には、この需要度Aにつながる連関度をより高く設定し、需要度Bの事例が多く、需要度Aの事例が少ない場合には、需要度Bにつながる連関度を高くし、需要度Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、需要度Aと需要度Bの出力にリンクしているが、以前の事例から需要度Aにつながるw13の連関度を7点に、需要度Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用購入行動情報P01に対して、参照用来店者数情報P14の組み合わせのノードであり、需要度Cの連関度がw15、需要度Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用購入行動情報P02に対して、参照用来店者数情報P15、P17の組み合わせのノードであり、需要度Bの連関度がw17、需要度Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから需要度判定のための探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、新たに需要度の判定を行う小売店から購入行動情報に加え、来店者数情報を取得する。この来店者数情報は、上述した参照用来店者数情報に対応するものであり、その取得方法も同様である。
このようにして新たに取得した購入行動情報、来店者数情報に基づいて、最適な需要度を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した購入行動情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、来店者数情報がP17と同一かこれに類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、需要度Cがw19、需要度Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い需要度Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる需要度Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
図6は、上述した参照用購入行動情報と、参照用販促イベント情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する需要度との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用販促イベント情報とは、参照用購入行動情報を取得した小売店において実施された販促イベントに関する情報である。ここでいう販促イベントとは販売を促進するためのあらゆるイベントであり、大安売りやバーゲン、在庫処分セール等である。これ以外にクリスマスや歳末、入学祝、七夕、ハロウィンといった各種イベントに合わせたセール等もこの販促イベントに含まれる。参照用販促イベントとは、実際に行われた販促イベントの種類や規模、期間に加え、そのイベントを行うにあたり実施した広告宣伝の費用が規模等に関する情報も含まれる。
図6の例では、入力データとして例えば参照用購入行動情報P01〜P03、参照用販促イベント情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用購入行動情報に対して、参照用販促イベント情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、需要度が表示されている。
参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、需要度に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報がこの連関度を介して左側に配列し、需要度が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報に対して、需要度と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用購入行動情報と参照販促イベント情報が、いかなる需要度に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報から最も確からしい各需要度を選択する上での的確性を示すものである。購入行動情報に加え、販促イベントの種類や規模、広告宣伝の規模がいかなるものかに応じて需要度は変化する。このため、これらの参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報の組み合わせで、最適な需要度を探索していくこととなる。
探索装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用購入行動情報と参照用販促イベント情報、並びにその場合の需要度が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用購入行動情報P01で、参照用販促イベント情報P20である場合に、その需要度を過去のデータから分析する。また、この図6に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用購入行動情報P01に対して、参照用販促イベント情報P18の組み合わせのノードであり、需要度Cの連関度がw15、需要度Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用購入行動情報P02に対して、参照用販促イベント情報P19、P21の組み合わせのノードであり、需要度Bの連関度がw17、需要度Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した購入行動情報に加え、新規需要予測対象の小売店の販促イベント情報を取得する。販促イベント情報は、参照用販促イベント情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した購入行動情報、販促イベント情報に基づいて、需要度を探索する。かかる場合には、予め取得した図6(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した購入行動情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、販促イベント情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、需要度Cがw19、需要度Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い需要度Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる需要度Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図7は、上述した参照用購入行動情報と、参照用地域情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する需要度との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用地域情報とは、実際の参照用購入行動情報を取得した対象の小売店が属する地域の情報であり、国単位、地方単位、市区町村単位で指定、分類されるものであってもよい。参照用地域情報は、更に川が近い、風が強い、冬は積雪が多い、黄砂が多い等の地域の立地に伴う様々な事象やイベント、環境に関する情報が追加されるものであってもよい。またその地域ならではのイベントとして、例えば青森ねぶた祭り等がある場合には、そのような地域イベントがこの参照用地域情報に追加されるものであってもよい。
図7の例では、入力データとして例えば参照用購入行動情報P01〜P03、参照用地域情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用購入行動情報に対して、参照用地域情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、需要度が表示されている。
参照用購入行動情報と参照用地域情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、需要度に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用購入行動情報と参照用地域情報がこの連関度を介して左側に配列し、需要度が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用購入行動情報と参照用地域情報に対して、需要度と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用購入行動情報と参照地域情報が、いかなる需要度に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用購入行動情報と参照用地域情報から最も確からしい各需要度を選択する上での的確性を示すものである。購入行動情報に加え、その地域における様々な自然環境や地域イベントの種類や規模がいかなるものかに応じて需要度は変化する。このため、これらの参照用購入行動情報と参照用地域情報の組み合わせで、最適な需要度を探索していくこととなる。
探索装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用購入行動情報と参照用地域情報、並びにその場合の需要度が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用購入行動情報P01で、参照用地域情報P20である場合に、その需要度を過去のデータから分析する。また、この図7に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用購入行動情報P01に対して、参照用地域情報P18の組み合わせのノードであり、需要度Cの連関度がw15、需要度Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用購入行動情報P02に対して、参照用地域情報P19、P21の組み合わせのノードであり、需要度Bの連関度がw17、需要度Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した購入行動情報に加え、新規需要予測対象の小売店の地域情報を取得する。地域情報は、参照用地域情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した購入行動情報、地域情報に基づいて、需要度を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した購入行動情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、地域情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、需要度Cがw19、需要度Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い需要度Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる需要度Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、本発明においては、この図7に示す参照用地域情報の代替として、以下に示す参照用交通情報が参照用購入行動情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
この参照用交通情報は、小売店への交通手段に関するあらゆる情報、或いはその小売店の属する地域への交通手段に関するあらゆる情報を示すものである。仮にその小売店への交通手段の一つとして電車があれば、その電車に関するあらゆる情報を示すものであり、例えば時刻表に関する情報、乗車数や混雑度に関する情報に加え、その地域或いは当該電車により結ばれる他の地域におけるイベントに応じて便が増発される場合には、それに関する情報も含まれる。これに加えて、参照用交通情報は、交通手段の遅れに関する情報や事故に関する情報、渋滞に関する情報等も含まれる。郊外に位置するショッピングモール等は、自動車が唯一の交通手段になる場合もあるが、かかる場合には、そのショッピングモールに至るまでの交通渋滞等を始めとした交通情報に応じて需要が変わる場合がある。
かかる場合には、参照用購入行動情報と、参照用交通情報とを有する組み合わせと、需要度との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、新規需要予測対象の小売店に関する交通情報を取得する。この交通情報は、上述した参照用交通情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した購入行動情報と交通情報とに基づき、需要度を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図6に示す参照用販促イベント情報の代替として、以下に示す参照用外部環境情報が参照用購入行動情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
ここでいう参照用外部環境情報とは、外部環境情報に関する様々な情報である。ここでいう外部環境情報は、経済データ(GDP、雇用統計、鉱工業生産指数、設備投資、労働力調査等)、家計データ(家計消費状況調査、家計データ、1週間の平均就業時間、貯蓄額の統計データ、年収の統計データ等)、不動産データ(オフィス空室率、坪単価、賃料相場、地価、空き家データ等)、自然環境データ(災害データ、気温データ、降水量データ、風向きデータ、湿度データ等)に代表されるものである。外部環境情報は、これらのデータの一部、全部が反映されるもの以外に、小売店の外部のあらゆる情報が含まれる。参照用外部環境情報は、外部環境自体を類型化しておくようにしてもよい。例えば、雇用統計におけるデータで区切ることで分類するようにしてもよい。また、パターン(例えば、GDPの伸び率が急激が、あるいは徐々に増加するか等のパターン)等により類型化されていてもよい。
かかる場合には、参照用購入行動情報と、参照用外部環境情報とを有する組み合わせと、需要度との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、新規需要予測対象の小売店の外部に関する外部環境情報を取得する。この外部環境情報は、上述した参照用外部環境情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した購入行動情報と外部環境情報とに基づき、需要度を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図6に示す参照用販促イベント情報の代替として、以下に示す参照用市況情報が参照用購入行動情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用市況情報とは、市況に関する様々な情報である。ここでいう市況は、一企業、またその企業を含む業界全体、或いは日本全体、世界全体までいかなる範囲をターゲットにしてもよい。この参照用市況情報の例としては、金利、為替、各銘柄の株価、原油、先物、貴金属、ビットコイン等の値動きを対象としたものである。この参照用市況情報は、これらの対象について時系列的なチャートや折れ線グラフ等で表示されていてもよい。またボリンジャーバンド、MACD、移動平均線等の情報が付されていてもよい。また、この市況情報は、各銘柄の企業のファンダメンタルな指標が盛り込まれていてもよく、年間の売り上げや利益、コストに加えて、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)等の指標が盛り込まれていてもよい。為替についても各通貨間における値動きを示すチャート、ボリンジャーバンド、MACD、移動平均線等の情報が付されていてもよい。参照用市況情報は、市場将来性自体を類型化しておくようにしてもよい。参照用市況情報は類型別に分類した情報であってもよく、例えば、株価の伸び率が年〇%以上あるか否かにより区切ることで分類するようにしてもよい。また、パターン(例えば、株価の伸び率が急激が、あるいは徐々に増加するか等のパターン)等により類型化されていてもよい。
かかる場合には、参照用購入行動情報と、参照用市況情報とを有する組み合わせと、需要度との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、購入行動情報の取得時における市況情報を取得する。この市況情報は、上述した参照用市況情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した購入行動情報と市況情報とに基づき、需要度を上述と同様に判定する。
なお、購入行動情報に加えて、来店者数情報、販促イベント情報、市況情報、外部環境情報、地域情報、交通情報等の何れか2以上を取得する場合には、その取得する2以上の情報に応じた、2以上の参照用情報(参照用来店者数情報、参照用販促イベント情報、参照用市況情報、参照用外部環境情報、参照用地域情報、参照用交通情報等)を参照用購入行動情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する需要度との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に信用度の解探索を行うことができる。
また、購入行動情報に加えて、来店者数情報、販促イベント情報、市況情報、外部環境情報、地域情報、交通情報等の何れか1以上に加え、更に、他の情報を取得する場合も同様に、その取得する情報に応じた参照用来店者数情報、参照用販促イベント情報、参照用市況情報、参照用外部環境情報、参照用地域情報、参照用交通情報等と、他の取得する情報に応じた参照用情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する需要度との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に解探索を行うことができる。
また本発明は、図8に示すように参照用情報Uと参照用情報Vという2種類以上の情報の組み合わせの連関度に基づいて各需要度を判別するものである。この参照用情報Uが参照用購入行動情報であり、参照用情報Vが他の参照用情報(参照用来店者数情報、参照用販促イベント情報、参照用市況情報、参照用外部環境情報、参照用地域情報、参照用交通情報)である。
このとき、図8に示すように、参照用情報Uについて得られた出力をそのまま入力データとして、参照用情報Vとの組み合わせの中間ノード61を介して出力と関連付けられていてもよい。例えば、参照用情報Uについて、出力解を出した後、これをそのまま入力として、他の参照用情報Vとの間での連関度を利用し、出力を探索するようにしてもよい。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に融資を検討している企業の需要度の探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいてより需要度に関する信憑性が高く、誤認の低い需要度を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また購入行動情報に加えて、来店者数情報、販促イベント情報、市況情報、外部環境情報、地域情報、交通情報に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
1 商品需要予測システム
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
Claims (11)
- 小売店に陳列された商品の需要を予測する商品需要予測プログラムにおいて、
上記小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する購入行動情報を取得する情報取得ステップと、
予め取得した小売店に陳列された各商品に対する顧客の購入行動に関する参照用購入行動情報と、当該商品についてのその後の発注数に応じた需要度との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報に基づき、当該商品についての需要度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とする商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の顔画像から抽出した視線を上記購入行動情報として取得し、
上記判別ステップでは、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の顔画像から抽出した視線からなる上記参照用購入行動情報と、需要度との3段階以上の連関度を参照し、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の顔画像から抽出した表情を上記購入行動情報として取得し、
上記判別ステップでは、小売店に陳列された各商品を視認する顧客の顔画像から抽出した表情からなる上記参照用購入行動情報と、需要度との3段階以上の連関度を参照し、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、小売店に陳列された各商品に対する顧客の手の動きを少なくとも撮像した画像を上記購入行動情報として取得し、
上記判別ステップでは、小売店に陳列された各商品に対する顧客の手の動きを少なくとも撮像した画像からなる上記参照用購入行動情報と、需要度との3段階以上の連関度を参照し、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記小売店への来店者数に関する来店者数情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、予め取得した上記小売店における過去の来店者数に関する参照用来店者数情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と来店者数情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記小売店における販促イベントに関する販促イベント情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、予め取得した上記小売店における過去の販促イベントに関する参照用販促イベント情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と販促イベント情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記購入行動情報を取得した時点における市況に関する市況情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、上記参照用購入行動情報を取得した時点における市況に関する参照用市況情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と市況情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記購入行動情報を取得した時点における外部環境に関する外部環境情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、上記参照用購入行動情報を取得した時点における外部環境に関する参照用外部環境情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と外部環境情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記小売店が立地する地域に関する地域情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、小売店が立地する地域に関する参照用地域情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と地域情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記情報取得ステップでは、上記小売店に至るまでの交通に関する交通情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、上記参照用購入行動情報と、上記小売店に至るまでの交通に関する参照用交通情報とを有する組み合わせとの3段階以上の上記連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した購入行動情報と交通情報とに基づき、当該商品についての需要度を判別すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1記載の商品需要予測プログラム。 - 上記判別ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
を特徴とする請求項1〜10のうち何れか1項記載の商品需要予測プログラム。
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Publication Number | Publication Date |
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