JP2021163005A - 荷物配送計画プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】特にリアルタイムな状況変化に対応して配送経路を随時変更することが可能な荷物配送計画プログラムを提供する。【解決手段】指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と当該車両から車外を撮像した画像情報とを取得する情報取得ステップと、過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両から車外を撮像した参照用画像情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と画像情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、各配送先との物流のネットワークを形成する物流拠点への荷物の配送を計画する荷物配送計画プログラムに関する。
近年において、EC(Eコマース)サイトによる電子商取引が進展しており、荷物を各配送先(家庭、会社)に配送するケースが増加している。これに対応するために、各配送先との物流のネットワークを形成する物流拠点から各配送先に荷物を配送する配送計画を精度よく立案する必要がある。
しかしながら、このような各配送先とのネットワークを形成する物流拠点への荷物の配送を計画する荷物配送計画システムが従来において提案されていないのが実情であった。
また車両による荷物の配送途中において突発的に発生する事故等の各種イベントや、天候の状況、更には道路の渋滞状況等、リアルタイムな状況変化に応じて配送経路を変更することが好適になる場合もある。しかしながら、このようなリアルタイムな状況変化に応じて配送経路を変更する荷物配送計画システムが従来において提案されていないのが実情であった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、各配送先との物流のネットワークを形成する物流拠点への荷物の配送を自動的かつ高精度に計画する上で、特にリアルタイムな状況変化に対応して配送経路を随時変更することが可能な荷物配送計画プログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係る荷物配送計画プログラムは、物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、車両に積み込まれた各荷物の積地及び卸地の住所情報を取得する情報取得ステップと、過去において車両に積み込まれた各荷物の積地及び卸地の参照用住所情報と、当該車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間との連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した住所情報に基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着予定時間を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、各配送先との物流のネットワークを形成する物流拠点への荷物の配送を自動的かつ高精度に計画する上で、特にリアルタイムな状況変化に対応して配送経路を随時変更することが可能となる。
本発明を適用したシステムの全体構成を示すブロック図である。 探索装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。
以下、本発明を適用した荷物配送計画プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
第1実施形態
図1は、本発明を適用した荷物配送計画プログラムが実装される荷物配送計画システム1の全体構成を示すブロック図である。荷物配送計画システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された探索装置2と、探索装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、荷物配送計画を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。荷物配送計画を行う上で必要な情報としては、過去において車両に積み込まれた各荷物の積地及び卸地の参照用住所情報、参照用住所情報を取得した車両に積み込まれた各荷物の配送希望時間に関する参照用配送希望時間情報、参照用住所情報を取得した車両に積み込まれた各荷物のサイズ、重量、種別に関する参照用荷物情報、参照用住所情報を取得した車両の配送地域における参照用地域情報、参照用住所情報を取得した車両の配送時における道路の混雑状況に関する参照用混雑情報、参照用住所情報を取得した車両の配送時における外部環境に関する参照用外部環境情報、参照用住所情報を取得した車両の配送時におけるイベントに関する参照用イベント情報、参照用住所情報を取得した車両の配送時における天候に関する参照用天候情報がある。
つまり、データベース3には、このような参照用住所情報、参照用配送希望時間情報、参照用荷物情報、参照用地域情報、参照用混雑情報、参照用外部環境情報、参照用イベント情報、参照用天候情報の何れか1以上と、車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間とが互いに紐づけられて記憶されている。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。配送先は、この探索装置2による探索解を得ることができる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令が配送先から入力される。この操作部25は、上記実行命令が配送先から入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、探索解を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる荷物配送計画システム1における動作について説明をする。
荷物配送計画システム1では、例えば図3に示すように、参照用住所情報と、車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が予め設定され、取得されていることが前提となる。参照用住所情報とは、過去において車両に積み込まれた各荷物の積地及び卸地の住所に関するあらゆる情報である。積地とは、車両に荷物を積み込んだ場所であるが、通常であれば図4に示すような物流拠点を中心として各配送先に荷物を配送するネットワーク100において、その荷物を積み込む物流拠点である場合が多い。ちなみに、このネットワーク100は地域毎に区切られていてもよく、その地域に居所又は住所を構える配送先に荷物を配送する。各配送先が荷物の卸地となる。各配送先は、例えばEC(Eコマース)を利用するユーザ(企業又は個人)の住所又は居所である。ECサイトとは、実際にインターネットを介して荷物を購入し、或いは販売のために出品が可能なあらゆる情報サイトが含まれる。
車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間とは、実際に各配送先に車両により荷物を配送する上でのその具体的な配送順と、その各配送先としての卸地の到着時間を示すものである。ここでいう配送順とは、各配送先をどのような順序で回るか、単なる順序のみで構成されている場合もあれば、具体的に通行する道路の経路、更にはその道路の経路をどのようなスピードで、或いは高速道路を使うのか否か、等も含めた情報で構成されていてもよい。また、ここでいう到着時間は、卸地に到達した時間のみならず、そこにおける荷下ろしの時間から当該卸地から出発する時刻(時間)までの情報も含まれる。また、この到着時間は、時刻で表される場合もあれば、出発時刻からの経過時間で表されるものであってもよい。
車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間は、例えば車両が物流拠点を積地とし、そこから図4に示すように配送先h1、配送先h2、配送先h3、配送先h4、配送先h5、配送先h6の順に荷物を配送し、最後に物流拠点に戻る場合、それぞれの各配送先h1、・・・、h6までの配送順路と、それぞれの到着時間(例えば、配送先h1が12:45、配送先h2が13:01、配送先h3が13:25、・・・等)で構成されていてもよい。このような配送順路と各卸地の到着時間をまとめて一つの情報でAで構成されるものとする。また別のパターンとして、配送先h6、配送先h5、配送先h4、配送先h3、配送先h2、配送先h1の順に荷物を配送し、それぞれの到着時間(例えば、配送先h6が13:15、配送先h5が13:25、配送先h4が13:41、・・・等)で構成されており、これをまとめて一つ情報でBとして構成されているものとする。
このような車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間の情報A〜Dが、上述した参照用住所情報P01〜P03との間で互いにデータセットとなっている。このため、参照用住所情報と車両の配送順路及び各卸地の到着時間のデータセットを集めておくことにより、過去どのような参照用住所情報となった後の審査で、車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間がいかなるものであったかを知ることが可能となる。
ちなみに、参照用住所情報は、以前において車両に積み込まれた荷物のそれぞれについて割り当てられた配送先の住所を取得することで得ることができる。この参照用住所情報は、実際に車両にこれらが積み込まれる前に各荷物から取得するようにしてもよいし、これらの各荷物のデータを管理する管理データベースから取得するようにしてもよい。荷物に対して仮にバーコードや二次元コード等が付与されている場合には、これらから取得するようにしてもよい。また、荷物に配達票等が付されていた場合には、これを読み取るようにしてもよい。
また、車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間は、GPS等を通じて車両の走行順路と到着時間を取得し、記録したものを利用するようにしてもよいし、他の走行経路を時系列的に取得し、記録することができるいかなる周知の手段を利用するようにしてもよい。
このようなデータセットを集めることにより、各参照用住所情報に対して、車両の実際の配送順路及び各卸地の到着時間がいかなるものであったかを学習させることができる。
図3の例では、入力データとして例えば参照用住所情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用住所情報は、出力に連結している。この出力においては、出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。
参照用住所情報は、この出力解としての車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用住所情報がこの連関度を介して左側に配列し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用住所情報に対して、何れの車両の配送順路及び各卸地の到着時間と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用住所情報が、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用住所情報から最も確からしい車両の配送順路及び各卸地の到着時間を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての車両の配送順路及び各卸地の到着時間と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての車両の配送順路及び各卸地の到着時間と互いに関連度合いが低いことを示している。
Figure 2021163005
探索装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用住所情報と、その場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間の何れが採用されたか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用住所情報P01である場合に、過去の車両の配送順路及び各卸地の到着時間の判定結果のデータから分析する。参照用住所情報P01である場合に、車両の配送順路及び各卸地の到着時間がAの事例が多い場合には、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間Aにつながる連関度をより高く設定し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間がCの事例が多い場合には、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間Cにつながる連関度をより高く設定する。例えば参照用住所情報P01の例では、車両の配送順路及び各卸地の到着時間がAと車両の配送順路及び各卸地の到着時間がCにリンクしているが、以前の事例からAにつながるw13の連関度を7点に、Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図5に示すように、入力データとして参照用住所情報が入力され、出力データとして各車両の配送順路及び各卸地の到着時間が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。また、逆に車両の配送順路及び各卸地の到着時間が入力で参照用住所情報が出力となるように構成されていてもよい。
学習させる際には、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間を経たトータルの配送時間がより短くなるほど、或いはトータルの配送距離がより短くなるほど、連関度が高くなるように設定してもよい。このとき、連関度は、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間を経たトータルの配送時間がより短くなるほど、或いはトータルの配送距離がより短くなるほど、高くなるように設定することに加え、この配送コストがより低くなるほど連関度が高くなるように設定してもよい。この連関度におけるトータルの配送時間又はトータルの配送距離に対する重み付け、或いは配送コストに対する重み付けは適宜設定するようにしてもよい。
ここでいう配送コストは、車両の走行距離又は走行時間に応じた変動コストを少なくとも含む配送コストの情報である。車両の走行距離が長くなるほど、また車両の走行時間が長くなるほど、ガソリンの消費量が多くなり、これに応じて変動コストが大きくなる。ここでいう変動コストは、これら以外に、車両修理費や消耗品代、更に配送時間に応じたドライバーの時間当たりの人件費も多くなる。また固定コストとしては減価償却費、保険料、税金以外に、ドライバーの人件費がこちらに含まれる場合もある。このような配送に伴う変動コスト、固定コストを都度取得しておき、データ化しておく。この参照用配送希望時間情報は、帳簿等のデータや、配送業者が管理している管理データから取得するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに車両の配送順路及び各卸地の到着時間の判定を行う上で、上述した学習済みデータを利用して車両の配送順路及び各卸地の到着時間を予測することとなる。かかる場合には、実際に新たに車両の配送順路及び各卸地の到着時間を提案する上で、車両に積み込まれる各荷物の積地及び卸地の住所情報を取得する。この住所情報の取得方法は、上述した参照用住所情報の取得方法と同様である。ちなみに、この住所情報の取得は、荷物が車両に積み込まれる前に、これらの住所状況を管理しているデータベースから取得してもよい。
この住所情報は、上述した参照用住所情報と同種のデータで構成される。新たに取得する住所情報は、上述した情報取得部9により入力される。情報取得部9は、このような住所情報を電子データとして取得するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した住所情報に基づいて、実際にその住所情報に対して、判定される可能性の高い車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した住所情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して車両の配送順路及び各卸地の到着時間(B)がw15、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)が連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高いBを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められるCを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
このようにして、新たに取得する住所情報から、判定すべき車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索し、システム側、又は配送業者、車両の運転者に表示することができる。車両の運転者等は、この探索結果を見ることにより、探索された車両の配送順路及び各卸地の到着時間を把握することができる。なお、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を出力する過程において、単に探索された車両の配送順路及び各卸地の到着時間のみを表示する以外に、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間に基づいて、車両を自動運転させるようにしてもよい。
図6の例では、入力データとして例えば参照用住所情報P01〜P03、参照用配送希望時間情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用住所情報に対して、参照用配送希望時間情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、各車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。
図6の例では、参照用住所情報と、参照用配送希望時間情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。参照用配送希望時間情報とは、各荷物においてそれぞれ配送先への配送希望時間(時刻)を示す情報である。この配送希望時間は、車両の出発時からの経過時間で表されるものであってもよいし、時刻で表されるものであってもよい。つまり、各荷物に割り当てられた配送希望時間が、その荷物の卸地の到着時間とより近くなるような解探索を行わせるものである。
参照用配送希望時間情報は、過去の荷物の配送時において、その荷物に付与された配送先への配送希望時間を取得することで得ることができる。これらの参照用配送希望時間情報は、実際に車両にこれらが積み込まれる前に各荷物から取得するようにしてもよいし、これらの各荷物のデータを管理する管理データベースから取得するようにしてもよい。荷物に対して仮にバーコードや二次元コード等が付与されている場合には、これらから取得するようにしてもよい。また、荷物に配達票等が付されていた場合には、これを読み取るようにしてもよい。
図6の例では、入力データとして例えば参照用住所情報P01〜P03、参照用配送希望時間情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用住所情報に対して、参照用配送希望時間情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。
参照用住所情報と参照用配送希望時間情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用住所情報と参照用配送希望時間情報がこの連関度を介して左側に配列し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用住所情報と参照用配送希望時間情報に対して、各車両の配送順路及び各卸地の到着時間と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用住所情報と参照用配送希望時間情報が、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用住所情報と参照用配送希望時間情報から最も確からしい各車両の配送順路及び各卸地の到着時間を選択する上での的確性を示すものである。住所情報に加え、実際にその配送希望時間情報に応じて、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間とすることで、顧客の希望を叶えられるかを踏まえて判断することができる。このとき、連関度は、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間を経たトータルの配送時間がより短くなるほど、或いはトータルの配送距離がより短くなるほど、高くなるように設定することに加え、この配送コストがより低くなるほど連関度が高くなるように設定してもよい。これに加えて、この連関度は、各荷物の卸地の到着時間と、参照用配送希望時間情報に含まれる各荷物の配送希望時間との時間差が少なくなるほど連関度が高くなるように設定してもよい。
このため、これらの参照用住所情報と参照用配送希望時間情報の組み合わせで、最適な車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索していくこととなる。
図6の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で参照用住所情報と参照用配送希望時間情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間の何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用住所情報P01で、参照用配送希望時間情報P16である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。車両の配送順路及び各卸地の到着時間(A)において、トータルの配送時間等や配送コストがより低くなる場合には、このAにつながる連関度をより高く設定し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(B)の事例において、トータルの配送時間等や配送コストがより低くなる場合には、Bにつながる連関度を高くし、Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、AとBの出力にリンクしているが、以前の事例から車両の配送順路及び各卸地の到着時間Aにつながるw13の連関度を7点に、車両の配送順路及び各卸地の到着時間Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図6に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用住所情報P01に対して、参照用配送希望時間情報P14の組み合わせのノードであり、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用住所情報P02に対して、参照用配送希望時間情報P15、P17の組み合わせのノードであり、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(B)の連関度がw17、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)の連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから車両の配送順路及び各卸地の到着時間判定のための探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、新たに車両に積み込む各荷物から住所情報に加え、配送希望時間情報を取得する。この配送希望時間情報は、上述した参照用配送希望時間情報に対応するものであり、その取得方法も同様である。この配送希望時間情報を取得する配送先と、上述した参照用配送希望時間情報の取得元の配送先は互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
このようにして新たに取得した住所情報、配送希望時間情報に基づいて、最適な車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した住所情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、配送希望時間情報がP17と同一かこれに類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間Cがw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い車両の配送順路及び各卸地の到着時間Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる車両の配送順路及び各卸地の到着時間Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
Figure 2021163005
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
図7は、上述した参照用住所情報と、参照用荷物情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用荷物情報とは、各荷物のサイズ、重量、種別に関する情報であり、ここでいう種別は、割れ物や、取り扱いに注意が必要なもの、電気製品等であるか否かに関するものであり、荷物の内容物に関する種類を規定するものである。参照用荷物情報の取得方法は、実際に車両にこれらが積み込まれる前に各荷物から取得するようにしてもよいし、これらの各荷物のデータを管理する管理データベースから取得するようにしてもよい。荷物に対して仮にバーコードや二次元コード等が付与されている場合には、これらから取得するようにしてもよい。また、荷物に配達票等が付されていた場合には、これを読み取るようにしてもよい。
図7の例では、入力データとして例えば参照用住所情報P01〜P03、参照用荷物情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用住所情報に対して、参照用荷物情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。
参照用住所情報と参照用荷物情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用住所情報と参照用荷物情報がこの連関度を介して左側に配列し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用住所情報と参照用荷物情報に対して、車両の配送順路及び各卸地の到着時間と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用住所情報と参照荷物情報が、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用住所情報と参照用荷物情報から最も確からしい各車両の配送順路及び各卸地の到着時間を選択する上での的確性を示すものである。
探索装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用住所情報と参照用荷物情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。参照用荷物情報に規定される荷物の種別や大きさ等に応じて配送順路を最適化することにより、配送コストや配送時間を低減させることができる場合があることから、これを説明変数として加えたものである。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用住所情報P01で、参照用荷物情報P20である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。また、この図7に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用住所情報P01に対して、参照用荷物情報P18の組み合わせのノードであり、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用住所情報P02に対して、参照用荷物情報P19、P21の組み合わせのノードであり、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(B)の連関度がw17、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)の連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した住所情報に加え、これから搬送しようとする各荷物の荷物情報を取得する。荷物情報は、参照用荷物情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した住所情報、荷物情報に基づいて、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した住所情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、荷物情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)がw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図8は、上述した参照用住所情報と、参照用地域情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用地域情報とは、実際の配送先の属する地域の情報であり、国単位、地方単位、市区町村単位で指定、分類されるものであってもよい。参照用地域情報は、更に川が近い、風が強い、冬は積雪が多い、黄砂が多い等の地域の立地に伴う様々な事象やイベント、環境に関する情報が追加されるものであってもよい。またその地域ならではのイベントとして、例えば青森ねぶた祭り等がある場合には、そのような地域イベントがこの参照用地域情報に追加されるものであってもよい。また、この地域における交通情報や自然環境情報もこの参照用地域情報に含まれる。
図8の例では、入力データとして例えば参照用住所情報P01〜P03、参照用地域情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用住所情報に対して、参照用地域情報が組み合わさったものが、図8に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。
参照用住所情報と参照用地域情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用住所情報と参照用地域情報がこの連関度を介して左側に配列し、車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用住所情報と参照用地域情報に対して、車両の配送順路及び各卸地の到着時間と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用住所情報と参照地域情報が、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用住所情報と参照用地域情報から最も確からしい各車両の配送順路及び各卸地の到着時間を選択する上での的確性を示すものである。住所情報に加え、その地域における様々な自然環境、や地域イベントの種類や規模がいかなるものかに応じて、最適な車両の配送順路及び各卸地の到着時間は変化する。このため、これらの参照用住所情報と参照用地域情報の組み合わせで、最適な車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索していくこととなる。
探索装置2は、このような図8に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用住所情報と参照用地域情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図8に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用住所情報P01で、参照用地域情報P20である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。また、この図8に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図8に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用住所情報P01に対して、参照用地域情報P18の組み合わせのノードであり、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用住所情報P02に対して、参照用地域情報P19、P21の組み合わせのノードであり、Bの連関度がw17、Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した住所情報に加え、配送先の地域情報を取得する。地域情報は、参照用地域情報に対応したものである。この地域情報を取得する配送先と、上述した参照用地域情報の取得元の配送先は互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
このようにして新たに取得した住所情報、地域情報に基づいて、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図8(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した住所情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、地域情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)がw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められるDを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、本発明においては、この図8に示す参照用地域情報の代替として、以下に示す参照用外部環境情報が参照用住所情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
ここでいう参照用外部環境情報とは、外部環境情報に関する様々な情報である。ここでいう外部環境情報は、経済データ(GDP、雇用統計、鉱工業生産指数、設備投資、労働力調査等)、家計データ(家計消費状況調査、家計データ、1週間の平均就業時間、貯蓄額の統計データ、年収の統計データ等)、不動産データ(オフィス空室率、坪単価、賃料相場、地価、空き家データ等)、自然環境データ(災害データ、気温データ、降水量データ、風向きデータ、湿度データ等)に代表されるものである。外部環境情報は、これらのデータの一部、全部が反映されるもの以外に、配送先の外部のあらゆる情報が含まれる。参照用外部環境情報は、外部環境自体を類型化しておくようにしてもよい。例えば、雇用統計におけるデータで区切ることで分類するようにしてもよい。また、パターン(例えば、GDPの伸び率が急激が、あるいは徐々に増加するか等のパターン)等により類型化されていてもよい。
かかる場合には、参照用住所情報と、参照用外部環境情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、新規需要予測対象の配送先の外部に関する外部環境情報を取得する。この外部環境情報は、上述した参照用外部環境情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した住所情報と外部環境情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図8に示す参照用地域情報の代替として、以下に示す参照用混雑情報が参照用住所情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用混雑情報は、実際にその配送経路の混雑の度合を示す情報であり、例えば道路交通情報を発信する団体が提供する渋滞情報等から取得するようにしてもよい。
かかる場合には、参照用住所情報と、参照用混雑情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、住所情報の取得時における混雑情報を取得する。この混雑情報は、上述した参照用混雑情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した住所情報と混雑情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図8に示す参照用地域情報の代替として、以下に示す参照用イベント情報が参照用住所情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用イベント情報は、実際にその配送時において地域を超えた国、又は全世界において起こっているイベントに関する情報であり、例えば様々な事件や事故、市況の変化、伝染病の流行、災害、更には政治、社会、経済のあらゆるイベントを含む。また祭典やスポーツのイベントもこれに含まれる。
かかる場合には、参照用住所情報と、参照用イベント情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、住所情報の取得時におけるイベント情報を取得する。このイベント情報は、上述した参照用イベント情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した住所情報とイベント情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図8に示す参照用地域情報の代替として、以下に示す参照用天候情報が参照用住所情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用天候情報は、実際にその配送時における天候に関する情報であり、例えば天気に加えて、温度や湿度の情報、大雨等の情報、さらには、雪などでタイヤがスリップしやすい状況か否かもこれに含まれる。
かかる場合には、参照用住所情報と、参照用天候情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、住所情報の取得時における天候情報を取得する。この天候情報は、上述した参照用天候情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した住所情報と天候情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
なお、住所情報に加えて、配送希望時間情報、荷物情報、地域情報、混雑情報、外部環境情報、イベント情報、天候情報の何れか2以上を取得する場合には、その取得する2以上の情報に応じた、2以上の参照用情報(参照用配送希望時間情報、参照用荷物情報、参照用地域情報、参照用混雑情報、参照用外部環境情報、参照用イベント情報、参照用天候情報等)を参照用住所情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に信用度の解探索を行うことができる。
また、住所情報に加えて、配送希望時間情報、荷物情報、地域情報、混雑情報、外部環境情報、イベント情報、天候情報等の何れか1以上に加え、更に、他の情報を取得する場合も同様に、その取得する情報に応じた参照用配送希望時間情報、参照用荷物情報、参照用地域情報、参照用混雑情報、参照用外部環境情報、参照用イベント情報、参照用天候情報等と、他の取得する情報に応じた参照用情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に解探索を行うことができる。
また本発明は、図9に示すように参照用情報Uと参照用情報Vという2種類以上の情報の組み合わせの連関度に基づいて各車両の配送順路及び各卸地の到着時間を判別するものである。この参照用情報Uが参照用住所情報であり、参照用情報Vが他の参照用情報(参照用配送希望時間情報、参照用荷物情報、参照用地域情報、参照用混雑情報、参照用外部環境情報、参照用イベント情報、参照用天候情報等)
このとき、図9に示すように、参照用情報Uについて得られた出力をそのまま入力データとして、参照用情報Vとの組み合わせの中間ノード61を介して出力と関連付けられていてもよい。例えば、参照用情報Uについて、出力解を出した後、これをそのまま入力として、他の参照用情報Vとの間での連関度を利用し、出力を探索するようにしてもよい。
第2実施形態
以下、第2実施形態について説明をする。この第2実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する荷物配送計画システム1、情報取得部9、探索装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第2実施形態では、指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両において、その荷物の配送途中において突発的に発生する事故等の各種イベントや、天候の状況、更には道路の渋滞状況等、リアルタイムな状況変化が生じる場合がある。このような配送途中におけるリアルタイムな状況変化に応じて、指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案するのが第2実施形態である。
例えば図10に示すように、当初指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間が、配送先h1、配送先h2、配送先h3、配送先h4、配送先h5、配送先h6の順に荷物を配送し、最後に物流拠点に戻る場合、それぞれの各配送先h1、・・・、h6までの配送順路と、それぞれの到着時間(例えば、配送先h1が12:45、配送先h2が13:01、配送先h3が13:25、・・・等)であるものとする。そして、配送先h1において良い手通り荷物を配達した後、急遽発生したイベントに基づくリアルタイムな状況変化に応じて、これ以降の配送経路を配送先h6、配送先h5、配送先h4、配送先h3、配送先h2の順で、それぞれの到着時間は配送先h6が13:04、配送先h5が13:21、・・・等)の順で変更を促すことを、この第2実施形態において実行する。
なお、当初の指定された配送順路及び各卸地の到着時間は、上述した第1実施形態に基づいて探索された解に基づいて設定されたものであってもよいが、これに限定されるものではなく、他のいかなる周知の方法に基づいて設定されたものであってもよい。
図11は、上述した参照用現在位置情報と、参照用画像情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用現在位置情報とは、当初の指定された配送順路に基づいて走行している上記車両の現在位置を示す情報であり、例えばGPS等を通じて取得するようにしてもよい。参照用画像情報は、車両に搭載されたカメラにより、社外の状況を撮像することにより得られる画像である。この参照用画像情報は、車外の状況を撮像することで、交通事故や渋滞、事件、天候、信号機の故障、デモ隊による交通封鎖、更には大雨による氾濫等、様々な状況変化を即座に画像情報として取得することができる。得られたこの画像情報を例えば、画像解析、必要に応じてディープラーニング技術を利用し、解析画像の特徴量に基づいて自動判別し、データ化することで、実際に画像情報として得られた状況変化の詳細を例えば、交通事故や渋滞、事件、天候、信号機の故障等のように類型化するようにして、これを参照用画像情報としてもよい。またこれ以外に、参照用画像情報は、取得した画像そのものをデータとしてもよい。
図11の例では、入力データとして例えば参照用現在位置情報P01〜P03、参照用画像情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用現在位置情報に対して、参照用画像情報が組み合わさったものが、図11に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間の学習用のデータとしては、過去において、いかなる参照用現在位置情報、参照用画像情報であったときに、配送順路を当初からどのように変更したのか、また実際にその変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータを取得し、これをデータセットとして活用する。実際に変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータの取得方法は、第1実施形態において説明した、配送順路及び各卸地の到着時間のデータ取得方法と同様である。
この出力解としての変更を提案する配送順路及び各卸地の到着時間は、あくまで当初に指定された配送順路及び到着時間に対する変更分であることから、変更後の配送順路及び到着時間のみで構成されていてもよい。また変更後の配送順路及び到着時間の双方で出力解が構成される場合に限定されるものでは無く、配送順路又は各卸地の到着時間のいずれか一方を示すものであればよく、これらを探索解としてもよい。
また変更後の配送順路を車両のドライバーに示すためには、例えばカーナビゲーションシステムと連動させ、変更後の配送順路を表示させるようにしてもよい。
参照用現在位置情報と参照用画像情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用現在位置情報と参照用画像情報がこの連関度を介して左側に配列し、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用現在位置情報と参照用画像情報に対して、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用現在位置情報と参照画像情報が、いかなる車両の配送順路及び各卸地の到着時間に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用現在位置情報と参照用画像情報から最も確からしい変更を提案する各車両の配送順路及び各卸地の到着時間を選択する上での的確性を示すものである。現在位置情報に加え、参照用画像情報により得られた車外の状況変化がいかなるものかに応じて、最適な変更を提案する配送順路及び各卸地の到着時間は変化する。このため、これらの参照用現在位置情報と参照用画像情報の組み合わせで、最適な変更を提案する配送順路及び各卸地の到着時間を探索していくこととなる。
探索装置2は、このような図11に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用現在位置情報と参照用画像情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図11に示す連関度を作り上げておく。何れが好適であるかについては、第1実施形態と同様に配送時間、配送距離、配送コストがより短くなるほど連関度が高くなるように設定してもよい。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用現在位置情報P01で、参照用画像情報P20である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。また、この図11に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図11に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用現在位置情報P01に対して、参照用画像情報P18の組み合わせのノードであり、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用現在位置情報P02に対して、参照用画像情報P19、P21の組み合わせのノードであり、Bの連関度がw17、Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した現在位置情報に加え、車外の画像情報を取得する。画像情報の取得方法は、参照用画像情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した現在位置情報、画像情報に基づいて、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図11(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した現在位置情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、画像情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)がw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められるDを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図12は、上述した参照用現在位置情報と、参照用混雑情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用混雑情報は、実際にその配送経路の混雑の度合を示す情報であり、例えば道路交通情報を発信する団体が提供する渋滞情報等から取得するようにしてもよい。この参照用混雑情報は、参照用現在位置情報を取得した車両の配送時における道路の混雑情報を示している。
図12の例では、入力データとして例えば参照用現在位置情報P01〜P03、参照用混雑情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用現在位置情報に対して、参照用混雑情報が組み合わさったものが、図12に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間の学習用のデータとしては、過去において、いかなる参照用現在位置情報、参照用混雑情報であったときに、配送順路を当初からどのように変更したのか、また実際にその変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータを取得し、これをデータセットとして活用する。実際に変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータの取得方法は、第1実施形態において説明した、配送順路及び各卸地の到着時間のデータ取得方法と同様である。
参照用現在位置情報と参照用混雑情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用現在位置情報と参照用混雑情報がこの連関度を介して左側に配列し、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。
探索装置2は、このような図12に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用現在位置情報と参照用混雑情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図12に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用現在位置情報P01で、参照用混雑情報P20である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。また、この図12に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図12に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用現在位置情報P01に対して、参照用混雑情報P18の組み合わせのノードであり、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用現在位置情報P02に対して、参照用混雑情報P19、P21の組み合わせのノードであり、Bの連関度がw17、Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した現在位置情報に加え、混雑情報を取得する。混雑情報の取得方法は、参照用混雑情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した現在位置情報、混雑情報に基づいて、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図12(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した現在位置情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、混雑情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)がw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められるDを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図13は、上述した参照用現在位置情報と、参照用積込情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用積込情報は、車両における荷物のリアルタイムな積込状況を示すものである。例えば車両内の荷台においてカメラやセンサを設置して、荷物の積込状況をリアルタイムに検出する。荷物の配送が進展するにつれて徐々に荷台内の荷物は減ってくるが、これが参照用積込情報として反映されてくる。これに加えて、物流拠点の出発当初から荷台内の積込状況が一杯である場合、或いは余裕がある場合もあるが、これも参照用積込情報として反映させるようにしてもよい。
図13の例では、入力データとして例えば参照用現在位置情報P01〜P03、参照用積込情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用現在位置情報に対して、参照用積込情報が組み合わさったものが、図13に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が表示されている。変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間の学習用のデータとしては、過去において、いかなる参照用現在位置情報、参照用積込情報であったときに、配送順路を当初からどのように変更したのか、また実際にその変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータを取得し、これをデータセットとして活用する。実際に変更した配送順路及び各卸地の到着時間のデータの取得方法は、第1実施形態において説明した、配送順路及び各卸地の到着時間のデータ取得方法と同様である。
参照用現在位置情報と参照用積込情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、車両の配送順路及び各卸地の到着時間に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用現在位置情報と参照用積込情報がこの連関度を介して左側に配列し、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間が連関度を介して右側に配列している。
探索装置2は、このような図13に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用現在位置情報と参照用積込情報、並びにその場合の車両の配送順路及び各卸地の到着時間が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図13に示す連関度を作り上げておく。積込情報に応じて配送順路を切り替えたり、或いは低速運転をすることが望まれる場合もあるため、これを説明変数として加えたものである。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用現在位置情報P01で、参照用積込情報P20である場合に、その車両の配送順路及び各卸地の到着時間を過去のデータから分析する。また、この図13に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。
図13に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用現在位置情報P01に対して、参照用積込情報P18の組み合わせのノードであり、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)の連関度がw15、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間(E)の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用現在位置情報P02に対して、参照用積込情報P19、P21の組み合わせのノードであり、Bの連関度がw17、Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから助言を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、上述した現在位置情報に加え、積込情報を取得する。積込情報の取得方法は、参照用積込情報に対応したものである。
このようにして新たに取得した現在位置情報、積込情報に基づいて、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間を探索する。かかる場合には、予め取得した図13(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した現在位置情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、積込情報がP21である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(C)がw19、車両の配送順路及び各卸地の到着時間(D)が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められるDを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、本発明においては、この図13に示す参照用積込情報の代替として、以下に示す参照用イベント情報が参照用現在位置情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用イベント情報は、実際にその配送時において地域を超えた国、又は全世界において起こっているイベントに関する情報であるが、あくまで参照用現在位置情報を取得している車両の当該現在位置情報を取得している時点、又はその前後の時間帯におけるイベントに関する情報である。
かかる場合には、参照用現在位置情報と、参照用イベント情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、現在位置情報の取得時又はその前後の時間帯におけるイベント情報を取得する。このイベント情報は、上述した参照用イベント情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した現在位置情報とイベント情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
なお、本発明においては、この図13に示す参照用積込情報の代替として、以下に示す参照用天候情報が参照用現在位置情報の組み合わせで連関度に関連付けられて学習されてなるものであってもよい。
参照用天候情報は、実際にその配送時における天候に関する情報であり、例えば天気に加えて、温度や湿度の情報、大雨等の情報、さらには、雪などでタイヤがスリップしやすい状況か否かもこれに含まれるが、あくまで参照用現在位置情報を取得している車両の当該現在位置情報を取得している時点、又はその前後の時間帯における天候に関する情報である。
かかる場合には、参照用現在位置情報と、参照用天候情報とを有する組み合わせと、車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度を予め取得しておく。実際の判定時には、現在位置情報の取得時又はその前後の時間帯における天候情報を取得する。この天候情報は、上述した参照用天候情報に対応するものであり、取得方法も同様である。そして、連関度を参照した上で、新たに取得した現在位置情報と天候情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着時間を上述と同様に判定する。
第2実施形態においても、現在位置情報に加えて、混雑情報、イベント情報、天候情報、積込情報の何れか2以上を取得する場合には、その取得する2以上の情報に応じた、2以上の参照用情報(参照用混雑情報、参照用イベント情報、参照用天候情報、参照用積込情報等)と参照用現在位置情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に信用度の解探索を行うことができる。
また、現在位置情報に加えて、混雑情報、イベント情報、天候情報、積込情報等の何れか1以上に加え、更に、他の情報を取得する場合も同様に、その取得する情報に応じた参照用混雑情報、参照用イベント情報、参照用天候情報、参照用積込情と、参照用現在位置情報と、他の取得する情報に応じた参照用情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する車両の配送順路及び各卸地の到着時間との3段階以上の連関度からなる学習用データを作っておくことで、同様に解探索を行うことができる。
他の取得する情報に応じた参照用情報の例としては、配送途中の車両の出発時からの走行時間に関する参照用走行時間情報との組み合わせで連関度を形成するようにしてもよい。過去において配送途中の車両の出発時からの走行時間も併せて連関度に含めることで、連関度を形成する上での配送コストを当該連関度に反映させることが可能となる。
なお第2実施形態においても、変更を提案する車両の配送順路及び各卸地の到着時間を出力する過程において、単に探索された車両の配送順路及び各卸地の到着時間のみを表示する以外に、この車両の配送順路及び各卸地の到着時間に基づいて、車両を自動運転させるようにしてもよい。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に融資を検討している企業の車両の配送順路及び各卸地の到着時間の探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又は配送先側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいてより車両の配送順路及び各卸地の到着時間に関する信憑性が高く、誤認の低い車両の配送順路及び各卸地の到着時間を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることを配送先に対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、配送先側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また現在位置情報に加えて、混雑情報、イベント情報、天候情報、積込情報に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又は配送先側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
1 荷物配送計画システム
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード

Claims (7)

  1. 物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、
    指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と当該車両から車外を撮像した画像情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両から車外を撮像した参照用画像情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と画像情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする荷物配送計画プログラム。
  2. 物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、
    指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と、当該車両の配送時における道路の混雑状況に関する混雑情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両の配送時における道路の混雑状況に関する参照用混雑情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と混雑情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする荷物配送計画プログラム。
  3. 物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、
    指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と、当該車両の配送時におけるイベントに関するイベント情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両の配送時におけるイベントに関する参照用イベント情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と混雑情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする荷物配送計画プログラム。
  4. 物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、
    指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と、当該車両の配送時における天候に関する天候情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両の配送時における天候に関する参照用天候情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と天候情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする荷物配送計画プログラム。
  5. 物流のネットワーク内の各配送先に物流拠点から荷物を配送する配送計画を提案する荷物配送計画プログラムにおいて、
    指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の現在位置情報と当該車両内における荷物のリアルタイムな積込状況に関する積込情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の参照用現在位置情報と、当該車両内における荷物のリアルタイムな積込状況に関する参照用積込情報とを有する組み合わせと、当該指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に対して変更を提案した配送順路及び各卸地の到着予定時間との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した現在位置情報と積込情報とに基づき、新たに配送順路及び各卸地の到着予定時間の変更を提案する提案ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする荷物配送計画プログラム。
  6. 上記情報取得ステップでは、更に配送途中の車両の出発時からの走行時間に関する走行時間情報を更に取得し、
    上記提案ステップでは、過去において指定された配送順路及び各卸地の到着予定時間に従って配送途中の車両の出発時からの走行時間に関する参照用走行時間情報とを有する上記組み合わせとの3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した走行時間情報とに基づき、車両の配送順路及び各卸地の到着予定時間を提案すること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の荷物配送計画プログラム。
  7. 上記提案ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の荷物配送計画プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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