JP2021172846A - レアメタルの回収方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(発明1)
Scを回収する方法であって、前記方法は、
塩化残渣を提供する工程と、
ろ過する工程と、
を含み、
前記ろ過する工程の対象は、懸濁液又はスラリーであり、
前記懸濁液又はスラリーは、前記塩化残渣に由来し、ScとZrとを含み、且つpHが3.5以下であり、
前記ろ過する工程が、前記懸濁液又はスラリー中のZr濃度を低下させた状態でろ過することを含む、
方法。
(発明2)
発明1の方法であって、前記Zr濃度を低下させた状態でろ過をすることが、Zr濃度を50mg/L以下に低下させた状態でろ過することを含む、方法。
(発明3)
発明1又は2の方法で、前記方法は、
ろ過工程の前に、前記懸濁液又はスラリー中のZrを凝集剤で凝集させる工程を含み、
前記凝集剤が、硫酸又はこれらの塩である、
方法。
(発明4)
発明3に記載の方法であって、
前記懸濁液又はスラリーは、Ti及びThのうち少なくとも1種を更に含み、
前記凝集剤で凝集させる工程が、Ti及びThのうち少なくとも1種を凝集させることを含む、
方法。
(発明5)
発明1〜4のいずれか1項の方法であって、前記塩化残渣は、チタン鉱石から四塩化チタンを製造する際に生じる、方法。
一実施形態において、本発明は、Scの回収方法に関する。前記方法は、少なくとも以下の工程を含む。
・塩化残渣を提供する工程
・ろ過する工程
2−1.塩化残渣の由来
塩化残渣は、チタン鉱石から四塩化チタンを製造する際に生じる物に由来する物であってもよい。
3−1.ろ過対象の物質
Scを回収する一連のプロセスにおいて、Scを含む物質をろ過する工程を含む。ここで、Scを含む物質は、上述した塩化残渣に由来するものである。そして、上記Scを含む物質は、更に、Zrを含む。また、Scを含む物質は、懸濁液の形態、又は、スラリーの形態である。更には、懸濁液又はスラリー中のScは、固体側に存在してもよいし、液体側に存在してもよいし、又は両方に存在してもよい。更に、固体側に存在するScは、沈殿形態で存在してもよいし、液中にコロイドとして浮遊して存在してもよい。
上述したように、ろ過対象となるのは、Scを含む物質であり、そして、Scを含む物質は、懸濁液の形態、又は、スラリーの形態である。懸濁液又はスラリーのpHは、3.5以下である。この理由として、pHが3.5超の場合には、Zrが沈殿化し、これにより、ろ過速度への影響が小さいからである。好ましくは、懸濁液又はスラリーのpHは(特に、Zr濃度を下げてからろ過する方法を適用する場合の懸濁液又はスラリーのpH)、2.0以下であり、更に好ましくは、1.5以下である。この理由として、2.0以下又は1.5以下になると、液中におけるTi及びTh量が増加するからである。更なる理由として、2.0以下又は1.5以下になると、Zr濃度が増加する傾向があり、これにより、ろ過速度への影響が大きくなるからである。下限値は特に限定されないが、例えば、浸出処理時などのpHなどを考慮して、典型的には、−1以上である。
ろ過する工程は、懸濁液又はスラリー中のZr濃度を低下させた状態でろ過することを含む。従って、ろ過する工程は、懸濁液又はスラリー中のZr濃度を低下させるための処理を行うことを含むことができる。
型式:TFAP−7−14MKII(日立造船株式会社製)
フィルター面積 :10.9m2
ろ過圧力 :0.4Ma
スラリー量 :1.5m3/バッチ
ろ布 :規格;PJ−7 織り方;二重織 組織;マルチ+マルチ 通気度;0.3cc/(sec・cm2・12.7mmAq)
凝集剤は、無機凝集剤が好ましく、より具体的には、硫酸(H2SO4)又はこれらの塩であってもよい。硫酸塩については、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。典型的には、硫酸塩は、硫酸ナトリウムであってもよい。
上述した硫酸(H2SO4)又はこれらの塩は、Zr濃度だけでなく、Ti及び/又はThの濃度にも影響を及ぼすことができる。より具体的には、硫酸(H2SO4)又はこれらの塩は、Zrと同様に、Ti及び/又はThの凝集化を促進することができる。一方で、上述した硫酸(H2SO4)又はこれらの塩は、Scの凝集化にはほとんど寄与しない。従って、上述した硫酸(H2SO4)又はこれらの塩は、Scの分離に有用となる可能性がある。例えば、ScとZr等(例えば、Zr、Ti、及び/又はTh)が液中に微細なコロイドとして存在している場合には、凝集剤により、Sc以外の金属元素を凝集させることができ、これにより、Scの純度を向上させることができる。
ろ過方法の種類については、特に限定されないが、例えば、加圧ろ過(フィルタープレス)、減圧ろ過、遠心ろ過、自然ろ過などが挙げられる。ろ過速度、設備の簡易性等の観点から、フィルタープレスが好ましい。
上述した一実施形態における本発明の方法は、Scを回収するための様々なフローに適用することができる。例えば、液体と固体のうち、固体側に主にScが含まれる状態で、ろ過を実施してもよい。別の例では、液体と固体のうち、液体側に主にScが含まれる状態で、ろ過を実施してもよい。
(A01)塩化残渣スラリーを準備する
(A02)塩化残渣スラリーを分級(例えば、液体サイクロン等)して、Scを最も多く含むスラリー状の画分を得る
(A03)前記スラリー状の画分をろ過して、固体状のSc濃縮原料を得る
一例として、以下のフローが挙げられる。
(B01)塩化残渣スラリーを準備する
(B02)塩酸を含む浸出液(例えば、浸出開始時でpH0.9以下)を使用して、塩化残渣スラリーからScを浸出させる(この際に、Zr等も浸出される)
(B03)塩化残渣と浸出後液とをろ過する
(B04)ろ液のpHを中性側に調節し(例えば、pH4以上)、Scを沈殿させ、Sc濃縮スラリーを得る
(B05)前記Sc濃縮スラリーをろ過して、固体状のSc濃縮原料を得る
(C01)(A03)に示される固体状のSc濃縮原料を得る
(C02)塩酸を含む浸出液(例えば、浸出開始時でpH0.9以下)を使用して、固体状のSc濃縮原料からScを浸出させる(この際に、Zr等も浸出される)
(C03)浸出残渣と浸出後液とをろ過する
(C04)ろ液のpHを中性側に調節(例えば、pH1.3〜3.5)し、Sc以外の金属元素(例えば、Th等)を沈殿させる
(C05)沈殿物を含むろ液をろ過する
上述した塩化残渣スラリーを、塩酸を含む浸出溶液に投入して、Sc等を浸出させた。浸出残渣と浸出後液とをフィルタープレスに供した。
型式:TFAP−7−14MKII(日立造船株式会社製)
フィルター面積 :10.9m2
ろ過圧力 :0.4Ma
スラリー量 :1.5m3/バッチ
ろ布 :規格;PJ−7 織り方;二重織 組織;マルチ+マルチ 通気度;0.3cc/(sec・cm2・12.7mmAq)
次に、浸出後液と浸出残渣の混合物に対して、一部をサンプリングした。また、浸出後液と浸出残渣の混合物に対して凝集剤を添加した。凝集剤として、硫酸ナトリウム(Na2SO4)を使用した。凝集剤の添加量は、最終濃度が0.5g/L、1.5g/L、及び2.0g/Lになるように添加した。なお、塩化残渣スラリーのpHは1.5であった。そして、凝集剤の添加前及び添加後のスラリーを5Cろ紙にて吸引ろ過してろ液を得て、ろ液のSc、Zr、Ti、Thの濃度(ろ液中に浮遊し、フィルターを通過したコロイド粒子に含まれるSc、Zr、Ti、Thの濃度も含む)を測定した。結果を、図2に示す。更には、添加量が2.0/L(最終濃度)の場合の結果を、以下の表1に示す。
次に、浸出後液と浸出残渣の混合物をフィルタープレスに供した。フィルタープレスの条件は、実施例1と同じにした。ろ過にかかった時間を測定した。次にろ液をサンプリングして、ろ液中のZr濃度を測定した。結果を図3に示す。
上記の例では、Scを浸出させた浸出後液(及び浸出残渣)に対してろ過を行った実施例である。本実施例では、浸出させる前の塩化残渣スラリー自体におけるZr濃度、及びpHを検証する。塩化残渣スラリーをろ過して、ろ液中のZr濃度及びpHを測定した。結果を図5に示す。各ロットごとに、Zr濃度及びpHが大きく異なることが示された。特に、Zr濃度が50mg/Lを超えるロットが多く存在することが示された。従って、塩化残渣スラリー、又はこれを分級等行った後の画分中のスラリーをろ過した場合、ろ過時間が遅くなる可能性があることが示された。更には、Zr濃度を低下させる処理を行うことで、ろ過時間が早くなる可能性があることが示された。
Claims (5)
- Scを回収する方法であって、前記方法は、
塩化残渣を提供する工程と、
ろ過する工程と、
を含み、
前記ろ過する工程の対象は、懸濁液又はスラリーであり、
前記懸濁液又はスラリーは、前記塩化残渣に由来し、ScとZrとを含み、且つpHが3.5以下であり、
前記ろ過する工程が、前記懸濁液又はスラリー中のZr濃度を低下させた状態でろ過することを含む、
方法。 - 請求項1の方法であって、前記Zr濃度を低下させた状態でろ過をすることが、Zr濃度を50mg/L以下に低下させた状態でろ過することを含む、方法。
- 請求項1又は2の方法で、前記方法は、
ろ過工程の前に、前記懸濁液又はスラリー中のZrを凝集剤で凝集させる工程を含み、
前記凝集剤が、硫酸又はこれらの塩である、
方法。 - 請求項3に記載の方法であって、
前記懸濁液又はスラリーは、Ti及びThのうち少なくとも1種を更に含み、
前記凝集剤で凝集させる工程が、Ti及びThのうち少なくとも1種を凝集させることを含む、
方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項の方法であって、前記塩化残渣は、チタン鉱石から四塩化チタンを製造する際に生じる、方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020076332A JP7499600B2 (ja) | 2020-04-22 | 2020-04-22 | レアメタルの回収方法 |
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JP2020076332A JP7499600B2 (ja) | 2020-04-22 | 2020-04-22 | レアメタルの回収方法 |
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JP2021172846A true JP2021172846A (ja) | 2021-11-01 |
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JP6410969B2 (ja) | 2016-05-16 | 2018-10-24 | Jx金属株式会社 | レアメタル回収方法 |
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- 2020-04-22 JP JP2020076332A patent/JP7499600B2/ja active Active
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