JP2021172830A - 付加製造物評価システム - Google Patents
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Abstract
【課題】付加製造物において適切に造形された内部空間から未溶融の粉末材料が確実に排出されたことを簡便に評価できるの付加製造物評価システムを提供すること。【解決手段】付加製造物評価システムの制御装置130は、エア供給装置110による空気圧の供給及び遮断を制御する信号Kを切替弁113に出力する流体供給制御部131と、重量計測装置120の重量計123から出力された重量Mを表す情報を取得する計測重量取得部132と、重量Mの単位時間当たりの重量変化が生じているか否かを判定する重量変化判定部133と、理想重量RMに対する重量Mの比(M/RM)である理想重量比Pと第一閾値P1とを比較する粉末除去判定部134と、内部空間から未溶融の粉末材料が適切に排出されない異常を報知する異常報知部135と、理想重量比Pと第二閾値P2とを比較する造形状態判定部136と、を有する。【選択図】図5
Description
本発明は、付加製造物評価システムに関する。
付加製造には、例えば、粉末床溶融結合(Powder Bed Fusion)方式、指向性エネルギー堆積(Directed Energy Deposition)方式等があることが知られている。特に、粉末床溶融結合方式は、平らに敷き詰められた粉末材料に対して、光ビーム(レーザビーム及び電子ビーム等)を照射することで付加製造を行う。粉末床溶融結合方式には、SLM(Selective Laser Melting)、EBM(Electron Beam Melting)等が含まれる。
粉末床溶融結合方式の付加製造においては、平らに敷き詰められた粉末材料を溶融及び凝固させながら一層ずつ積層させて付加製造物を造形する。このため、粉末床溶融結合方式の付加製造においては、内部空間を有する付加製造物を精密に造形することができる。
ところで、粉末床溶融結合方式の付加製造によって内部空間を有する付加製造物を造形した場合、内部空間に残存する粉末材料を外部に排出する必要がある。このため、例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、付加製造物の内部空間から粉末材料を外部に排出するための技術が開示されている。
付加製造された付加製造物が内部空間を有する場合、特許文献1−3に開示された技術により、内部空間から未溶融の粉末材料を排出することができる。しかしながら、内部空間を有する付加製造物を付加製造した場合、内部空間から未溶融の粉末材料が確実に排出されたか否かを評価することは極めて重要である。又、内部空間を有する付加製造物を付加製造した場合、付加製造物の外部から確認することが困難である内部空間が適切に造形されているか否かを評価することも極めて重要である。
本発明は、付加製造物において適切に造形された内部空間から未溶融の粉末材料が排出されたことを簡便に評価できる付加製造物評価システムを提供する。
付加製造物評価システムは、平らに敷き詰められた粉末材料に対して光ビームを照射し、粉末材料を溶融及び凝固させて付加製造を行う付加製造装置により、外部と連通する第一開口部及び第二開口部を含む内部空間を有するように造形された付加製造物を評価する付加製造物評価システムであって、第一開口部から内部空間に加圧した流体を供給する流体供給装置と、流体供給装置から流体が供給されることにより、第二開口部を介して内部空間から排出された未溶融の粉末材料の重量を計測する重量計測装置と、流体供給装置の作動を制御すると共に重量計測装置によって計測された未溶融の粉末材料の重量を取得する制御装置と、を備える。制御装置は、付加製造物の内部空間の形状に基づいて内部空間に存在する未溶融の粉末材料の算出可能な理想重量と、重量計測装置によって計測された重量と、を比較することにより、内部空間から未溶融の粉末材料が排出されたか否かを評価する。
これによれば、内部空間を有する付加製造物を付加製造した場合、理想重量と計測された重量とを比較することにより、内部空間から未溶融の粉末材料が排出されたか否かを簡便に評価することができる。又、内部空間を有する付加製造物を付加製造した場合、理想重量と計測された重量とに基づいて、付加製造物の外部から確認することが困難である内部空間が適切に造形されているか否かを簡便に評価することができる。
(1.適用対象の付加製造物)
適用対象の付加製造物は、SLM方式の付加製造装置によって付加製造される。適用対象の付加製造物は内部空間を有しており、内部空間は付加製造物の外部と連通する第一開口部及び第二開口部を含んで造形される。ここで、内部空間を有する付加製造物としては、例えば、中空箱状の付加製造物や、内部配管を有する付加製造物を例示することができる。尚、本例においては、付加製造物が内部空間として冷却用の内部配管を有する金型の場合を例示する。
適用対象の付加製造物は、SLM方式の付加製造装置によって付加製造される。適用対象の付加製造物は内部空間を有しており、内部空間は付加製造物の外部と連通する第一開口部及び第二開口部を含んで造形される。ここで、内部空間を有する付加製造物としては、例えば、中空箱状の付加製造物や、内部配管を有する付加製造物を例示することができる。尚、本例においては、付加製造物が内部空間として冷却用の内部配管を有する金型の場合を例示する。
そして、SLM方式の付加製造装置によって付加製造された付加製造物は、付加製造が完了した時点において、形成された内部空間に未溶融の粉末材料が残存する。このため、内部空間に残存した粉末材料は、付加製造物評価システムを用いて、付加製造物の第一開口部から流体が供給されることにより、第二開口部を介して、付加製造物の外部に排出される。
(2.付加製造装置1の構成)
付加製造装置1の構成について図面を参照しながら説明する。本例の付加製造装置1は、粉末床溶融結合方式であってSLM方式を採用する。付加製造装置1は、図1に示すように、層状に配置された(積層された)粉末材料としての金属粉末Zに光ビームを照射することを繰り返すことによって、内部空間としての内部配管Sを有する付加製造物Wを製造する装置である。
付加製造装置1の構成について図面を参照しながら説明する。本例の付加製造装置1は、粉末床溶融結合方式であってSLM方式を採用する。付加製造装置1は、図1に示すように、層状に配置された(積層された)粉末材料としての金属粉末Zに光ビームを照射することを繰り返すことによって、内部空間としての内部配管Sを有する付加製造物Wを製造する装置である。
ここで、光ビームは、例えば、レーザビーム及び電子ビームを含み、その他に金属粉末Zを溶融することができる種々のビームを含む。又、レーザビームには、例えば、ファイバレーザ、CO2レーザ(遠赤外レーザ)、半導体レーザ等、種々のレーザを適用でき、対象の金属粉末Z(例えば、アルミ、ステンレス鋼、チタン、マルエージング鋼、合金工具鋼等)に応じて適宜決定される。
付加製造装置1は、図1に示すように、チャンバ10、付加製造物支持装置20、粉末供給装置30、光ビーム照射装置40、加熱装置50及び制御装置60を備える。
チャンバ10は、内部の空気を、例えば、He(ヘリウム)やN2(窒素)、Ar(アルゴン)等の不活性ガスに置換可能に構成されている。尚、チャンバ10は、内部を不活性ガスに置換することに代えて、内部を減圧可能な構成としても良い。
付加製造物支持装置20は、チャンバ10の内部に設けられ、付加製造物Wを付加製造するための支持部材により構成されている。付加製造物支持装置20は、付加製造用容器21、昇降テーブル22及びベース23を備えている。付加製造用容器21は、上側に開口部を有し、上下方向の軸線に平行な内壁面を有している。昇降テーブル22は、付加製造用容器21の内部にて内壁面に沿うように上下方向に昇降動作可能に設けられる。ベース23は、昇降テーブル22の上面に着脱可能に載置され、ベース23の上面が付加製造物Wを付加製造するための部位となる。即ち、ベース23は、昇降テーブル22の降下に伴って上面に層状に金属粉末Zを配置すると共に、付加製造時に付加製造物Wを支持可能とされている。
粉末供給装置30は、チャンバ10の内部であって、付加製造物支持装置20に隣接して設けられている。粉末供給装置30は、粉末収納容器31、供給テーブル32及びリコータ33を備えている。粉末収納容器31は上側に開口部を有しており、粉末収納容器31の開口部の高さは付加製造用容器21の開口部の高さと同一に設けられている。粉末収納容器31は、上下方向の軸線に平行な内壁面を有している。供給テーブル32は、粉末収納容器31の内部にて内壁面に沿うように上下方向に移動可能に設けられている。そして、粉末収納容器31内において、供給テーブル32の上側領域に、金属粉末Zが収納されている。
リコータ33は、付加製造用容器21の開口部及び粉末収納容器31の開口部の全領域に亘って、両開口部の上面に沿って往復移動可能に設けられている。リコータ33は、例えば、図1の左右方向にて右側から左側に移動するとき、即ち、粉末収納容器31の開口部から付加製造用容器21の開口部に向けて移動するときに、粉末収納容器31の開口部から盛り出ている金属粉末Zを付加製造用容器21に運搬する。これにより、金属粉末Zは、平らに敷き詰められる。
更に、リコータ33は、後述するように降下した昇降テーブル22と共に降下したベース23の上面にて運搬した金属粉末Zを均し、ベース23の上面にて同種の金属粉末Zを層状に配置する、即ち、リコートする。ここで、「同種」とは、材料粉末である金属粉末Zの材質が同一であり、金属粉末Zの平均粒径等が所定の範囲内に含まれることを意味する。
光ビーム照射装置40は、図1に示すように、チャンバ10の外部に配置されており、ベース23の上面に層状に配置された同種の金属粉末Zの表面にチャンバ10の外部から光ビーム40aを照射する。光ビーム40aは、上述したように、レーザビーム及び電子ビーム等である。光ビーム照射装置40は、リコートされた金属粉末Zに光ビーム40aを照射することにより金属粉末Zを融点以上の温度に加熱する。これにより、金属粉末Zは溶融してその後凝固し(又は焼結し)、一体化された層からなる付加製造物Wが付加製造される。即ち、隣接する金属粉末Z同士は、溶融接合によって一体化される。
光ビーム照射装置40は、レーザ発振器41及びレーザヘッド42を備えている。又、光ビーム照射装置40は、レーザ発振器41から発振された光ビーム40a(近赤外レーザ光)をレーザヘッド42に伝送する光ファイバ43を備えている。
光ビーム照射装置40は、予め設定されたプログラムに従って、光ビーム40aの照射位置を移動すると共に、ビーム強度を変更することができる。光ビーム40aの照射位置を移動することにより、図2に示すように、2次元又は3次元の内部配管Sを有する付加製造物Wを付加製造することができる。ここで、光ビーム40aは、加熱装置50により加熱される範囲よりも狭い範囲に対して照射可能である。尚、光ビーム40aは、チャンバ10の上側に設けられる透明なガラス又は樹脂を通してチャンバ10内に照射されるようになっている。
加熱装置50は、昇降テーブル22に内蔵される。加熱装置50は、ベース23を介して付加製造物Wを加熱するためのヒータであり、昇降テーブル22を介してベース23の全体を加熱する。加熱装置50は、例えば、コイルヒータ、カートリッジヒータ、ノズルヒータ、面状ヒータ等、種々のヒータを適用できる。加熱装置50による加熱範囲は、光ビーム40aの照射範囲を一部に含む範囲に設定されている。ここで、加熱装置50は、光ビーム40aのように金属粉末Zを溶融させることはない。
(3.制御装置60の構成)
制御装置60は、CPU、ROM、RAM、インターフェース等を主要構成部品とするマイクロコンピュータである。制御装置60は、付加製造物支持装置20、粉末供給装置30、光ビーム照射装置40及び加熱装置50を制御する。このため、制御装置60は、図3に示すように、データ記憶部61、昇降テーブル作動制御部62、粉末供給制御部63、光ビーム照射制御部64及び加熱制御部65を備える。
制御装置60は、CPU、ROM、RAM、インターフェース等を主要構成部品とするマイクロコンピュータである。制御装置60は、付加製造物支持装置20、粉末供給装置30、光ビーム照射装置40及び加熱装置50を制御する。このため、制御装置60は、図3に示すように、データ記憶部61、昇降テーブル作動制御部62、粉末供給制御部63、光ビーム照射制御部64及び加熱制御部65を備える。
データ記憶部61は、2次元又は3次元の形状に造形される内部配管Sを有する付加製造物Wを所定の厚さで分割した分割層ごとのデータが含まれていて、分割層における形状を表す形状データを含む各種データを記憶している。ここで、形状データは、例えば、図3にて詳細な図示を省略するCAD(Computer Aided Design)端末から供給されるようになっている。
昇降テーブル作動制御部62は、昇降テーブル22を昇降させる駆動装置(図示省略)の作動を制御する。昇降テーブル作動制御部62は、粉末供給装置30が金属粉末Zを供給する際において、予め設定された降下量となるように昇降テーブル22を降下させる。
粉末供給制御部63は、粉末供給装置30の作動を制御するものである。具体的に、粉末供給制御部63は、供給テーブル32を上下方向に移動させて粉末収納容器31に収容された金属粉末Zを粉末収納容器31の開口部から盛り出させると共に、リコータ33を往復移動させるように制御する。
光ビーム照射制御部64は、光ビーム照射装置40の作動を制御するものである。具体的に、光ビーム照射制御部64は、光ビーム照射装置40が照射する光ビーム40aの照射位置(照射軌跡)及びビーム強度を、データ記憶部61に記憶されている形状データに基づいて制御する。
加熱制御部65は、加熱装置50の作動を制御するものである。尚、加熱制御部65による加熱装置50の作動制御の詳細については、本発明に直接関係しないため、その説明を省略する。
(4.付加製造物評価システム100の構成)
本例の付加製造物評価システム100は、付加製造装置1によって付加製造された内部配管Sを有する付加製造物Wについて、内部配管Sに残存している未溶融の粉末材料が適切に排出されているか否かを評価する。付加製造物評価システム100は、図4に示すように、流体供給装置としてのエア供給装置110と、重量計測装置120と、制御装置130とを主に備えている。
本例の付加製造物評価システム100は、付加製造装置1によって付加製造された内部配管Sを有する付加製造物Wについて、内部配管Sに残存している未溶融の粉末材料が適切に排出されているか否かを評価する。付加製造物評価システム100は、図4に示すように、流体供給装置としてのエア供給装置110と、重量計測装置120と、制御装置130とを主に備えている。
エア供給装置110は、流体として空気を加圧し、内部配管Sを有する付加製造物Wに加圧した空気を供給する装置である。エア供給装置110は、流体圧である空気圧を発生する圧力源111と、圧力源111と付加製造物Wの内部配管Sの一方の第一開口部S1とを連結する配管112と、配管112に設けられて空気の供給又は遮断を切り替える切替弁113とを備える。ここで、圧力源111としては、例えば、工場エア(空気圧が0.3MPa程度)を用いることができる。
重量計測装置120は、付加製造物Wの内部配管Sに残存し、内部配管Sから排出された未溶融の金属粉末Zである未溶融金属粉末RZの重量Mを計測する装置である。重量計測装置120は、液体としての水を貯留する容器121と、容器121と付加製造物Wの内部配管Sの他方の第二開口部S2とを連結する配管122と、配管122を介して付加製造物Wの内部配管Sから容器121に貯留された水に排出された未溶融金属粉末RZの重量Mを計測する重量計123とを備える。
容器121は、加圧された空気と共に内部配管Sの第二開口部S2から配管122を介して未溶融金属粉末RZが排出される際に、貯留する水(液体)の飛散を防止する蓋が設けられている。そして、容器121は、例えば、内部配管Sから排出される未溶融金属粉末RZの体積の2倍程度の水を貯留する。重量計123は、計測した未溶融金属粉末RZの重量Mを表す情報を制御装置130に出力する。
制御装置130は、CPU、ROM、RAM、インターフェース等を主な構成部品とするコンピュータ装置である。制御装置130は、図5に示すように、流体供給制御部131と、計測重量取得部132と、重量変化判定部133と、粉末除去判定部134と、異常報知部135とを主に備える。
流体供給制御部131は、エア供給装置110の切替弁113による空気圧の供給及び遮断を制御する信号Kを切替弁113に出力する。これにより、切替弁113が信号Kにより開弁されると加圧された空気が内部配管Sに供給され、切替弁113が信号Kにより閉弁されると内部配管Sへの加圧された空気の供給が遮断される。尚、流体供給制御部131は、エア供給装置110の圧力源111による空気圧の増圧を制御する信号Uを圧力源111に出力することも可能である。
計測重量取得部132は、重量計測装置120の重量計123から出力された重量Mを表す情報を取得する。そして、計測重量取得部132は、取得した重量Mを表す情報を重量変化判定部133及び粉末除去判定部134に供給する。
重量変化判定部133は、計測重量取得部132から供給された未溶融金属粉末RZの重量Mを表す情報を取得する。そして、重量変化判定部133は、付加製造物Wの内部配管Sから重量計測装置120の容器121に排出された未溶融金属粉末RZの重量Mの単位時間当たりの重量変化が生じているか否かを判定する。
粉末除去判定部134は、計測重量取得部132から供給された未溶融金属粉末RZの重量Mを表す情報を取得する。又、粉末除去判定部134は、CAD端末から、設計上算出可能であり、内部配管Sに残存する未溶融金属粉末RZの理想重量RMに関連する情報を取得する。尚、理想重量RMに関連する情報としては、例えば、CAD端末において算出可能な内部配管Sの体積とすることもできる。この場合、粉末除去判定部134は、CAD端末から取得した内部配管Sの体積と金属粉末Zの比重とを乗算することにより、理想重量RMを算出する。
粉末除去判定部134は、理想重量RMに対する重量Mの比(M/RM)である理想重量比Pを算出する。そして、粉末除去判定部134は、算出した理想重量比Pと予め設定された第一閾値P1とを比較する。ここで、第一閾値P1は、実験的に決定可能な閾値であり、「1」未満の値に設定される。粉末除去判定部134は、理想重量比Pが第一閾値P1以上の場合、理想重量RMと付加製造物Wの内部配管Sから排出された未溶融金属粉末RZの重量Mとの差が小さいため、内部配管Sから未溶融金属粉末RZのほぼ全量が排出されたと判定する。
一方、理想重量比Pが第一閾値P1未満の場合は、理想重量RMと重量Mとの差が大きい。このため、粉末除去判定部134は、内部配管Sに未溶融金属粉末RZが残存している、或いは、付加製造装置1によって金属粉末Zが過剰に溶融されて内部配管Sが付加製造されたと判定する。そして、粉末除去判定部134は、理想重量比Pが第一閾値P1未満の場合、内部配管Sから未溶融金属粉末RZが除去できていないことを表す異常情報Q1を異常報知部135に供給する。
異常報知部135は、粉末除去判定部134から供給された異常情報Q1を取得する。そして、異常報知部135は、図示を省略する表示器又はスピーカ等の報知装置を介して、内部配管Sから未溶融金属粉末RZが適切に排出されない異常を報知する。
(5.付加製造物評価システム100による粉末除去評価方法)
次に、付加製造物評価システム100を用いた本例の粉末除去評価方法を、図6に示す粉末除去評価プログラムのフローチャートを参照しながら説明する。
次に、付加製造物評価システム100を用いた本例の粉末除去評価方法を、図6に示す粉末除去評価プログラムのフローチャートを参照しながら説明する。
制御装置130は、ステップS10にて粉末除去評価プログラムを実行する。続くステップS11にて、制御装置130の流体供給制御部131は、エア供給装置110による加圧された空気即ち空気圧の供給を制御する。即ち、流体供給制御部131は、エア供給装置110の切替弁113に対して信号Kを出力し、切替弁113を開弁させることにより圧力源111から加圧された空気(空気圧)を付加製造物Wの第一開口部S1に供給する。そして、制御装置130は、エア供給装置110の切替弁113を作動させて、付加製造物Wの第一開口部S1即ち内部配管Sに加圧された空気(空気圧)を供給させると、ステップS12のステップ処理を実行する。
ステップS12においては、制御装置130の計測重量取得部132は、重量計測装置120によって計測された重量Mを表す情報を取得する。そして、制御装置130の重量変化判定部133は、単位時間当たりの重量Mの変化を表す(M2ーM1)/tに変化が生じていないか否かを判定する。ここで、M2は今回のプログラム実行時に計測重量取得部132が重量計測装置120から取得した重量Mを表し、M1は前回のプログラム実行時に計測重量取得部132が重量計測装置120から取得した重量Mを表す。又、tは、例えば、プログラムの実行周期を表す時間である。
単位時間当たりの重量Mの変化を表す(M2ーM1)/tに変化が生じているときは、エア供給装置110から供給された空気圧により、付加製造物Wの内部配管Sの内部に存在する未溶融金属粉末RZが内部配管Sの第二開口部S2から未だ重量計測装置120の容器121に排出されている状態である。従って、重量変化判定部133は、ステップS12にて「No」と判定し、「Yes」と判定するまで繰り返しステップS12のステップ処理を実行する。
一方、単位時間当たりの重量Mの変化を表す(M2ーM1)/tに変化が生じていなければ、エア供給装置110から供給された空気圧により、付加製造物Wの内部配管Sの内部に存在する未溶融金属粉末RZが重量計測装置120に排出されていない状態である。従って、重量変化判定部133は、ステップS12にて「Yes」と判定し、ステップS13のステップ処理を実行する。
ステップS13においては、制御装置130の粉末除去判定部134は、理想重量RMと重量Rとを比較することにより、内部配管Sから未溶融金属粉末RZが排出されて除去されたか否かを判定する。具体的に、粉末除去判定部134は、理想重量比P(=M/RM)が予め設定された第一閾値P1以上であるか否かを判定する。即ち、理想重量比Pが第一閾値P1以上であれば、理想重量RMと計測された重量Mとの差が小さい、即ち、内部配管Sの内部に残存していた未溶融金属粉末RZのほぼ全量が適切に排出されている(除去されている)。このため、粉末除去判定部134は、ステップS13にて「Yes」と判定してステップS14のステップ処理を実行する。
ステップS14においては、制御装置130の流体供給制御部131は、エア供給装置110の作動を停止させる。即ち、流体供給制御部131は、信号Kを切替弁113に出力することにより、切替弁113を閉弁させ、内部配管Sの第一開口部S1への加圧された空気(空気圧)の供給を遮断する。そして、制御装置130は、ステップS16にて、粉末除去評価プログラムの実行を終了する。
一方、前記ステップS13の判定処理において、理想重量比Pが第一閾値P1未満であれば、理想重量RMと計測された重量Mとの差が大きい、即ち、内部配管Sの内部から未溶融金属粉末RZが想定される量だけ排出されていない。このため、粉末除去判定部134は、前記ステップS13にて「No」と判定し、異常報知部135に対して未溶融金属粉末RZの除去異常を表す異常情報Q1を供給する。そして、制御装置130は、ステップS15のステップ処理を実行する。
ステップS15においては、制御装置130の異常報知部135は、粉末除去判定部134から異常情報Q1を取得する。そして、異常報知部135は、図示を省略する表示器又はスピーカ等の報知装置を介して、内部配管Sから想定される量の未溶融金属粉末RZが排出されていないことを除去異常として報知する。制御装置130は、異常報知部135が除去異常を報知すると、ステップS14にてエア供給装置110の作動を停止させ、ステップS16にて粉末除去評価プログラムの実行を終了する。
ここで、除去異常には、エア供給装置110から空気圧を供給し単位時間当たりの重量変化が生じていないにもかかわらず未溶融金属粉末RZが内部配管Sに残存している、即ち、未溶融金属粉末RZの除去が完了していない粉末除去異常が含まれる。又、除去異常には、付加製造装置1によって金属粉末Zが過剰に溶融されて造形された結果、内部配管Sから排出される未溶融金属粉末RZが減少する造形異常が含まれる。
以上の説明からも理解できるように、本例の付加製造物評価システム100は、単位時間当たりの重量変化(M2ーM1)/tに変化が生じておらず、且つ、理想重量比Pが第一閾値P1以上である場合に、未溶融金属粉末RZの除去が完了したと評価することができる。これにより、内部配管Sに残存している未溶融金属粉末RZを除去する際には、無用に長く空気圧を付加製造物Wに供給し続ける必要がなく、未溶融金属粉末RZの除去に必要な時間の最短化が可能になる。
又、付加製造物評価システム100によれば、例えば、内部の様子を目視できないような複雑な形状を有する内部配管S(内部空間)であっても、評価結果に基づいて、作業者は未溶融金属粉末RZの除去が完了したか否かを容易に且つ速やかに確認することができる。従って、付加製造物Wの検査に要する時間を短縮することが可能であり、ひいては、付加製造物Wの付加製造に要する製造コストを低減することが可能になる。
更に、付加製造物評価システム100によって良品と評価された場合には、内部配管Sに未溶融金属粉末RZが十分に除去されている。従って、冷却用の媒体を流通させる内部配管Sを有する金型として付加製造された付加製造物Wを、例えば、射出成形機に組み付けて製品を製造する場合には、未溶融金属粉末RZによって成形機に設けられたチラーのフィルタが詰まったり、交換サイクルが増加したりする虞を低減することができる。
(6.本例の別例)
上述した本例においては、付加製造物評価システム100は、付加製造物Wの内部配管Sに残存している未溶融金属粉末RZが内部配管Sから外部に排出された、即ち、除去が完了したか否かを評価するようにした。ところで、付加製造物Wの付加製造において、例えば、内部配管Sを含む内部空間を造形する際に内部空間を形成する金属粉末Zの溶融が不完全即ち金属粉末Zの未溶融が生じる場合がある。
上述した本例においては、付加製造物評価システム100は、付加製造物Wの内部配管Sに残存している未溶融金属粉末RZが内部配管Sから外部に排出された、即ち、除去が完了したか否かを評価するようにした。ところで、付加製造物Wの付加製造において、例えば、内部配管Sを含む内部空間を造形する際に内部空間を形成する金属粉末Zの溶融が不完全即ち金属粉末Zの未溶融が生じる場合がある。
この場合、内部空間に残存している未溶融金属粉末RZを除去すると、内部空間の周囲の未溶融金属粉末RZも排出されて除去される。即ち、理想重量RMよりも大きい重量Mが計測される状況では、付加製造物Wに金属粉末Zが未溶融による造形異常が生じている可能性がある。
そこで、別例の付加製造物評価システム100においては、計測された未溶融金属粉末RZの重量Mと理想重量RM(理想重量比P)に基づいて、内部配管S(内部空間)からの未溶融金属粉末RZの除去を評価することに加え、付加製造物Wに未溶融による造形の異常が生じているか否かを評価する。以下、別例について、具体的に説明する。
別例における制御装置130は、図5にて破線により示すように、造形状態判定部136を備える。造形状態判定部136は、理想重量RMと重量Mとを比較する、より具体的には、粉末除去判定部134から理想重量比Pを取得し、理想重量比Pと第二閾値P2とを比較する。尚、別例においては、造形状態判定部136が粉末除去判定部134から理想重量比Pを取得するようにするが、造形状態判定部136が独自に理想重量比Pを算出するようにしても良い。この場合には、造形状態判定部136が計測重量取得部132から重量Mを取得すると共にCAD端末から理想重量RMを取得する。
造形状態判定部136は、理想重量比Pが第二閾値P2よりも大きい場合、付加製造装置1によって付加製造された付加製造物Wに造形異常が生じていると判定する。一方、理想重量比Pが第二閾値P2以下の場合、付加製造装置1によって付加製造された付加製造物Wの造形が正常であると判定する。そして、造形状態判定部136は、造形異常を判定した場合、異常報知部135に造形異常を表す異常情報Q2を出力する。
そして、別例においては、制御装置130は、図7に示す粉末除去評価プログラムを実行する。ここで、図7に示す別例の粉末除去評価プログラムは、図6に示した本例の粉末除去評価プログラムに比べて、ステップS20及びステップS21が追加される点で異なる。従って、別例の説明においては、追加されるステップS20及びステップS21について詳細に説明する。
別例においても、制御装置130の粉末除去判定部134は、上述した本例の場合と同様に、前記ステップS13にて理想重量比Pと第一閾値P1とを比較する。そして、粉末除去判定部134は、理想重量比Pが第一閾値P1未満の場合には、前記ステップS13にて「No」と判定し、異常報知部135は前記ステップS15にて異常情報Q1に従って除去異常を報知する。
一方、粉末除去判定部134は、理想重量比Pが第一閾値P1以上の場合には、前記ステップS13にて「Yes」と判定する。そして、制御装置130は、ステップS20のステップ処理を実行する。
ステップS20においては、制御装置130の造形状態判定部136は、理想重量比Pが第二閾値P2未満であるか否かを判定する。ここで、第二閾値P2は、実験的に決定可能な閾値であり、「1」よりも大きな値、より好ましくは「1」に設定される。
理想重量比Pが第二閾値P2よりも大きい場合、理想重量RMに対して計測された重量Mが大きい、即ち、付加製造物Wの内部配管Sを形成する周囲の部分の未溶融金属粉末RZが排出されている。このため、造形状態判定部136は、ステップS14にて「No」と判定する。そして、制御装置130は、ステップS21のステップ処理を実行する。
ステップS21においては、制御装置130の異常報知部135は、図示を省略する表示器又はスピーカ等の報知装置を介して、付加製造物Wの内部配管Sを含む周囲の部分が未溶融であり造形が不完全であることを造形異常として報知する。そして、制御装置130は、異常報知部135が発生した造形異常を報知すると、前記ステップS14にてエア供給装置110の作動を停止させ、前記ステップS16にて粉末除去評価プログラムの実行を終了する。
一方、制御装置130の造形状態判定部136は、理想重量比Pが第二閾値P2以下であれば、理想重量RMと重量Mとがほぼ等しく造形が正常であるため、「Yes」と判定する。そして、制御装置130は、前記ステップS14にてエア供給装置110の作動を停止させ、前記ステップS16にて、粉末除去評価プログラムの実行を終了する。
以上の説明からも理解できるように、別例における付加製造物評価システム100によれば、未溶融金属粉末RZの除去が完了したことを評価することに加え、内部配管S(内部空間)が適切に付加製造されたか否かを評価することができる。これにより、評価結果に基づいて、作業者は未溶融金属粉末RZの除去が完了したか否かに加えて適切に付加製造されたか否かをも容易に且つ速やかに確認することができる。
従って、付加製造物Wの検査に要する時間を短縮することが可能であり、ひいては、付加製造物Wの付加製造に要する製造コストを低減することが可能になる。更に、内部配管Sを有する金型として付加製造された付加製造物Wにおいては、内部配管Sが適切に付加製造されることにより、金型の冷却性能を十分に発揮することができる。
(7.その他)
上述した本例及び別例においては、粉末除去評価プログラムの前記ステップS15にて、異常報知部135が除去異常を報知するようにした。この場合、前記ステップS15において、異常報知部135が除去異常を報知することに加えて、制御装置130の流体供給制御部131がエア供給装置110の圧力源111に対して空気圧を増圧させる信号Uを出力することも可能である。
上述した本例及び別例においては、粉末除去評価プログラムの前記ステップS15にて、異常報知部135が除去異常を報知するようにした。この場合、前記ステップS15において、異常報知部135が除去異常を報知することに加えて、制御装置130の流体供給制御部131がエア供給装置110の圧力源111に対して空気圧を増圧させる信号Uを出力することも可能である。
この場合、制御装置130は、前記ステップS15にて流体供給制御部131が空気圧を増圧させる信号Uを圧力源111に出力した後、前記ステップS11以降の各ステップ処理を実行する。これにより、増圧された空気圧が内部配管Sに残存した未溶融金属粉末RZを重量計測装置120に排出することにより、粉末除去異常と判別された付加製造物Wを再度評価することができる。そして、再度の評価における前記ステップS13にて、粉末除去判定部134が、理想重量比Pが第一閾値P1以上であることを判定すれば、付加製造物Wを良品と評価することができる。
従って、特に、付加製造物Wが粉末除去異常である場合には、エア供給装置110から供給される空気圧を増圧することにより、内部配管Sの未溶融金属粉末RZを確実に排出することができる。その結果、付加製造物Wの良品比率(歩留まり性)を向上させることができるため、付加製造物Wの製造コストを低減することができる。
又、上述した本例及び別例においては、付加製造物Wに形成される内部空間として単純な形状を有する内部配管Sを例示した。付加製造物評価システム100は、単純な形状の内部空間に限らず、内部空間の形状が複雑な場合であっても適切に評価することができる。内部空間の形状が複雑な場合としては、例えば、内部配管が3次元的に曲げられて全長が長く形成された場合や、内部空間を形成するオーバハング部分の重力による沈み込みを防止する支持部材が設けられる場合等を挙げることができる。
又、上述した本例及び別例においては、粉末材料として金属粉末Zを用いて付加製造する場合を例示した。粉末材料としては、金属の粉末に限られず、例えば、樹脂の粉末であっても良い。
又、上述した本例及び別例においては、制御装置130の重量計測装置120が付加製造物Wの内部配管Sから容器121に排出された未溶融金属粉末RZの重量Mを計測するようにした。しかし、付加製造物Wが小型軽量である場合には、重量の計測精度が若干悪化するものの、重量計測装置120が付加製造物W自体の重量を計測することも可能である。
更に、上述した本例及び別例においては、加圧する流体として空気を用い、未溶融金属粉末RZを捕獲する液体として水を用いるようにした。しかし、加圧する流体は空気に限定されず、他の流体、例えば、アルゴンや窒素等の不活性ガスを用いることができ、又、液体も水に限定されず、他の液体、例えば、灯油等を用いることができる。
1…付加製造装置、10…チャンバ、20…付加製造物支持装置、21…付加製造用容器、22…昇降テーブル、23…ベース、30…粉末供給装置、31…粉末収納容器、32…供給テーブル、33…リコータ、40…光ビーム照射装置、40a…光ビーム、41…レーザ発振器、42…レーザヘッド、43…光ファイバ、50…加熱装置、60…制御装置、61…データ記憶部、62…昇降テーブル作動制御部、63…粉末供給制御部、64…光ビーム照射制御部、65…加熱制御部、100…付加製造物評価システム、110…エア供給装置、111…圧力源、112…配管、113…切替弁、120…重量計測装置、121…容器、122…配管、123…重量計、130…制御装置、131…流体供給制御部、132…計測重量取得部、133…重量変化判定部、134…粉末除去判定部、135…異常報知部、136…造形状態判定部、K…信号、M…重量、P…理想重量比、P1…第一閾値、P2…第二閾値、Q1…異常情報、Q2…異常情報、RM…理想重量、S…内部配管(内部空間)、S1…第一開口部、S2…第二開口部、W…付加製造物、RZ…未溶融金属粉末、Z…金属粉末(粉末材料)
Claims (12)
- 平らに敷き詰められた粉末材料に対して光ビームを照射し、前記粉末材料を溶融及び凝固させて付加製造を行う付加製造装置により、外部と連通する第一開口部及び第二開口部を含む内部空間を有するように造形された付加製造物を評価する付加製造物評価システムであって、
前記第一開口部から前記内部空間に加圧した流体を供給する流体供給装置と、
前記流体供給装置から前記流体が供給されることにより、前記第二開口部を介して前記内部空間から排出された未溶融の前記粉末材料の重量を計測する重量計測装置と、
前記流体供給装置の作動を制御すると共に前記重量計測装置によって計測された未溶融の前記粉末材料の重量を取得する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記付加製造物の前記内部空間の形状に基づいて前記内部空間に存在する未溶融の前記粉末材料の算出可能な理想重量と、前記重量計測装置によって計測された前記重量と、を比較することにより、前記内部空間から未溶融の前記粉末材料が排出されたか否かを評価する、付加製造物評価システム。 - 前記制御装置は、前記理想重量に対する前記重量の比を表す理想重量比と、予め設定された第一閾値とを比較することにより、前記内部空間から未溶融の前記粉末材料が排出されたか否かを判定する粉末除去判定部を備える、請求項1に記載の付加製造物評価システム。
- 前記粉末除去判定部は、前記理想重量比が前記第一閾値以上の場合において、前記内部空間から未溶融の前記粉末材料の排出が完了したことを判定し、且つ、前記理想重量比が前記第一閾値未満の場合において、前記内部空間から未溶融の前記粉末材料の排出が完了していないことを判定する、請求項2に記載の付加製造物評価システム。
- 前記制御装置は、
前記流体供給装置により加圧された前記流体の供給又は遮断を制御する流体供給制御部と、
前記重量計測装置から計測された未溶融の前記粉末材料の前記重量を表す情報を取得する計測重量取得部と、を備える、請求項1−3のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。 - 前記制御装置は、前記重量計測装置によって計測された前記重量の単位時間当たりの重量変化が生じているか否かを判定する重量変化判定部を備え、
前記制御装置は、前記重量変化判定部によって前記重量変化が生じていないことが判定された場合に、前記理想重量比と前記重量とを比較する、請求項1−4のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。 - 前記制御装置は、前記理想重量と前記重量との比較によって前記内部空間から未溶融の前記粉末材料の排出が完了していない場合に、異常を報知する異常報知部を備える、請求項1−5のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。
- 前記制御装置は、前記異常報知部によって前記異常が報知された場合に、前記流体供給装置に前記流体を増圧させて前記内部空間に供給させる、請求項6に記載の付加製造物評価システム。
- 前記制御装置は、前記理想重量比と予め設定された第二閾値とを比較することにより、前記付加製造装置による前記付加製造物に造形異常が生じているか否かを判定する造形状態判定部を備える、請求項1−7のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。
- 前記造形状態判定部は、前記理想重量比が前記第二閾値以下の場合において、前記内部空間から未溶融の前記粉末材料が排出されたことに基づき、前記付加製造装置による前記付加製造物の造形が正常であると判定し、且つ、前記理想重量比が前記第二閾値よりも大きい場合において、前記内部空間及び前記付加製造物の前記内部空間を形成する周囲から未溶融の前記粉末材料が排出されたことに基づき、前記付加製造装置による前記付加製造物の造形が異常であると判定する、請求項8に記載の付加製造物評価システム。
- 前記制御装置は、前記造形状態判定部によって前記理想重量比が前記第二閾値よりも大きいことが判定された場合に、前記造形異常を報知する異常報知部を備える、請求項8又は9に記載の付加製造物評価システム。
- 前記重量計測装置は、
液体を貯留して、前記付加製造物の前記内部空間から前記第二開口部を介して排出された未溶融の前記粉末材料を前記液体と共に収容する容器と、
前記容器に収容された未溶融の前記粉末材料の前記重量を計測する重量計と、を備える、請求項1−10のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。 - 前記付加製造物は、
前記内部空間として冷却用の媒体を流通させる内部配管を有する金型である、請求項1−11のうちの何れか一項に記載の付加製造物評価システム。
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Cited By (2)
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CN113427758A (zh) * | 2021-06-25 | 2021-09-24 | 广东药科大学 | 一种可以精准监控药品的立体成型打印机 |
CN116390829A (zh) * | 2020-11-06 | 2023-07-04 | 山崎马扎克公司 | 增材制造装置及其控制方法、控制程序和复合加工装置 |
-
2020
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