JP2021171747A - 不織布及び赤血球含有生体由来液処理フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】赤血球を含む生体由来液から、当該赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び/又は血小板を除去することのできる不織布の提供。【解決手段】不織布基材と、不織布基材をコーティングしている、下記一般式(1)で表される構成単位を有するポリマーと、を含み、ポリマーの量が、不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下である不織布。[式中、R1は、水素原子又はメチル基、R2は、メチル基又はエチル基、nは、2〜5の整数、mは、1又は2である]【選択図】なし
Description
本発明は、不織布、及び赤血球を含む生体由来液の処理フィルターに関する。
輸血分野においては、血液製剤中に含まれる混入白血球を除去した後に輸血を行う白血球除去輸血が一般的になっている。これは輸血にともなう頭痛、吐気、悪寒等の副作用や、受血者により深刻な影響を及ぼすアロ抗原感作、輸血後移植片対宿主疾患(GVHD)、及びウイルス感染等の重篤な副作用が、主として輸血に用いられた血液製剤中に混入している白血球が原因となって引き起こされることが明らかになった為である。
血小板についても、輸血を受けた者の体内で抗血小板抗体が生成されることが明らかになり、抗血小板抗体の生成を抑制するためにも、血小板が除去された血液製剤の需要が高まる一方である。
血液浄化の分野においても、敗血症や全身性炎症反応症候群(SIRS)をはじめとする炎症状態の患者から白血球を体外循環フィルターデバイスで除去することにより、サイトカイン、及びアラーミンといった生理活性物質の産生を抑制する事で、炎症状態を治療する白血球除去療法が注目されている。
これら血液や血液製剤といった赤血球を含む生体由来液を処理する為のフィルターには、目標とするものの除去能力と同時に、赤血球へ溶血等の悪影響を与えないことが要求される。
血液や血液製剤から白血球や血小板を除去するためには、フィルター基材表面にアミノ基などのカチオンを含むポリマーを塗布することで、白血球や血小板との相互作用を高くする手法が一般的に用いられている。しかしながら、白血球、血小板除去能を向上させるためにポリマーに含まれるアミノ基の量を増加させていくと、白血球、血小板の除去能が向上するが、赤血球が溶血を起こしてしまう悪影響がある。
赤血球を含む生体由来液より、白血球や血小板を除去するフィルターにおいて、特許文献1では、通常の溶液重合によって合成した、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート(MEMA)と、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DEAEMA)とメタクリル酸メチルベタイン(CMB)との共重合体を担体表面にコーティングすることで赤血球に悪影響を及ぼすことなく、赤血球を含む生体由来液を処理できるという技術を開示している。
また、特許文献2では基材表面をカチオン化することにより白血球、血小板との相互作用を持たせることに加え、表面を親水化し血液との濡れ性を高めることと流れ性をよくすることで、高い白血球除去性能および血小板除去性能が得られるということを開示している。
一方、特許文献3は血液適合性ポリマーを中空糸膜やビーズにコートすることで長期の使用を経ても血液適合性の低下のおこらない血液処理用分離膜およびその膜を組み込んだ血液処理器を提供することを開示している。
本発明は、赤血球を含む生体由来液から、当該赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び/又は血小板を除去することのできる不織布、及び当該不織布を含む処理フィルターを提供する事を目的とする。
特許文献1においては、通常の溶液重合によって合成した、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート(MEMA)と、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DEAEMA)とメタクリル酸メチルベタイン(CMB)との共重合体を担体表面にコーティングすることで赤血球に悪影響を及ぼすことなく、赤血球を含む生体由来液を処理できるという技術を開示している。しかしながら、特許文献1では、従来の白血球除去技術であるアミノ基の含有量を増やし白血球除去能を高め、アミノ基の赤血球への悪影響を緩和するためにメタクリル酸メチルベタインを第三成分として加えたものであり、白血球除去性能の向上は、限定的であり、現行の白血球除去フィルターの1.5倍程度に留まっている上、特許文献1に開示されるポリマーは、3つのモノマーを合成して得られるものであって、その組成により白血球、血小板除去性能が大きく変動する為、精度よく目標組成のポリマーを合成する事、また、ポリマー組成の管理もNMRを用いる必要があるため難しく、コストがかかる問題点がある
特許文献2においては、白血球除去の為に白血球除去フィルターを構成する基材表面のカチオン化を行うという従来の白血球除去技術に加え、親水化を行うことで、白血球、血小板と基材表面の相互作用を維持したまま、血液の流れ性をよくすることにより、白血球除去能を改善し、簡便に製造可能な白血球除去フィルター及びその製造方法を提供している。しかしながら、特許文献2に開示された技術では、基材表面のカチオンの量を増加させず、親水化による流れ性の向上による効果だけで、白血球除去能の向上を行っている為、白血球除去能の向上は非常に限定的であり、除去性能としては不十分なものであった。加えて、赤血球の溶血防止については言及されていない。加工性、血液適合性などからスポンジ状ウレタン多孔体が好ましいとされている。
一方、特許文献3では、ポリメトキシエチルアクリレート(PMEA)や、ポリ[2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート)](PEt2A)、ポリ[3−メトキシプロピルアクリレート](PMC3A)といった血液適合性ポリマーを中空糸膜やビーズにコートすることで長期の使用を経ても血液適合性の低下、すなわち、血小板の表面への付着のおこらない血液処理用分離膜およびその膜を組み込んだ血液処理器を提供することを開示している。特許文献3に記載されているように、従来、側鎖にメトキシ基を持つポリマー表面は、血小板をはじめとする血液成分の付着を抑制するため、血液と接触する医療機器へ用いられる。しかしながら、特許文献3には、白血球との相互作用については検討されておらず、白血球を除去するために用いるという思想もなかった。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、不織布基材に、所定の構造を有するポリマーを所定の量でコーティングした不織布を使用することによって、赤血球を含む生体由来液から、当該赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び血小板を除去できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の態様は、以下に関する。
[1]
不織布基材と、
前記不織布基材をコーティングしている、下記一般式(1)で表される構成単位を有するポリマーを含み、
前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下である、
赤血球を含む生体由来液の処理フィルター用の不織布。
[式中、
R1は、水素原子又はメチル基であり、
R2は、メチル基又はエチル基であり、
nは、2〜5の整数であり、
mは、1又は2である]
[2]
前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、10mg以上20mg以下である、[1]に記載の不織布。
[3]
nが2又は3である、[1]又は[2]に記載の不織布。
[4]
R1が水素原子であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[5]
R1がメチル基であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[6]
前記不織布基材が、ポリエチレンテレフタラート又はポリブチレンテレフタラートを含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の不織布。
[7]
赤血球を含む生体由来液の入口部及び出口部を有する容器と、
前記容器内の前記入口部と前記出口部との間に配置された、[1]〜[6]のいずれかに記載の不織布と、
を含む、赤血球を含む生体由来液の処理フィルター。
[1]
不織布基材と、
前記不織布基材をコーティングしている、下記一般式(1)で表される構成単位を有するポリマーを含み、
前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下である、
赤血球を含む生体由来液の処理フィルター用の不織布。
R1は、水素原子又はメチル基であり、
R2は、メチル基又はエチル基であり、
nは、2〜5の整数であり、
mは、1又は2である]
[2]
前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、10mg以上20mg以下である、[1]に記載の不織布。
[3]
nが2又は3である、[1]又は[2]に記載の不織布。
[4]
R1が水素原子であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[5]
R1がメチル基であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[6]
前記不織布基材が、ポリエチレンテレフタラート又はポリブチレンテレフタラートを含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の不織布。
[7]
赤血球を含む生体由来液の入口部及び出口部を有する容器と、
前記容器内の前記入口部と前記出口部との間に配置された、[1]〜[6]のいずれかに記載の不織布と、
を含む、赤血球を含む生体由来液の処理フィルター。
本発明によれば、赤血球を含む生体由来液から、当該赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び/又は血小板を除去することのできる不織布、及び当該不織布を含む処理フィルターを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<不織布>
本発明の一実施形態は、不織布基材と、前記不織布基材をコーティングしている、下記一般式(1)で表される構成単位を有するポリマー(以下「コーティングポリマー」という。)と、を含み、前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下である、赤血球を含む生体由来液の処理フィルター用の不織布に関する。
[式中、
R1は、水素原子又はメチル基であり、
R2は、メチル基又はエチル基であり、
nは、2〜5の整数であり、
mは、1又は2である]
本発明の一実施形態は、不織布基材と、前記不織布基材をコーティングしている、下記一般式(1)で表される構成単位を有するポリマー(以下「コーティングポリマー」という。)と、を含み、前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下である、赤血球を含む生体由来液の処理フィルター用の不織布に関する。
R1は、水素原子又はメチル基であり、
R2は、メチル基又はエチル基であり、
nは、2〜5の整数であり、
mは、1又は2である]
本明細書において「赤血球を含む生体由来液」とは、生体に由来する液体であって赤血球が分散されている全てのものを意味し、具体的には血液や、血液から調製された血液製剤が含まれる。
(コーティングポリマー)
コーティングポリマーは、上記一般式(1)で表される構成単位(モノマー単位)を有する。このようなコーティングポリマーを使用することによって、赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び血小板を除去することができる。このような効果が奏される理由としては、以下のことが想定されるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。コーティングポリマーの側鎖の長さを適切にすることによって、疎水性が適切に保たれ、疎水性相互作用によって白血球除去性能が向上し、また、特定の荷電が不織布表面に局在することが無くなるので、赤血球同士の相互作用も緩和でき、溶血性が低減する。
コーティングポリマーは、上記一般式(1)で表される構成単位(モノマー単位)を有する。このようなコーティングポリマーを使用することによって、赤血球に悪影響を与えることなく、白血球及び血小板を除去することができる。このような効果が奏される理由としては、以下のことが想定されるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。コーティングポリマーの側鎖の長さを適切にすることによって、疎水性が適切に保たれ、疎水性相互作用によって白血球除去性能が向上し、また、特定の荷電が不織布表面に局在することが無くなるので、赤血球同士の相互作用も緩和でき、溶血性が低減する。
コーティングポリマーの上記のような構造の側鎖は、分子運動性が高く、そのため、このような側鎖を有するコーティングポリマーはTgが低く、上記の効果を生じるものと考えられる。すなわち、コーティングポリマーは、側鎖の分子運動性が高いため、これを含む被膜の表面において、生体由来液に含まれる生体成分等と主鎖との接触が起こりにくくなり、その結果、生体親和性が向上し、粘着性タンパク質や血小板の吸着・変性が軽微になると考えられるが、疎水性になるため、白血球との親和性が上がる。詳細は明らかではないが、ポリマーに付着した白血球を介し血小板との複合体を作ることにより、血小板除去能も高い値を示すと考えられる。
一般式(1)において、nが2又は3であることが好ましい。このような側鎖を有するコーティングポリマーを使用することによって、白血球及び血小板の除去性能を更に向上させることができる。
より具体的には、一般式(1)において、R1が水素原子であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2であるコーティングポリマー、又はR1がメチル基であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2であるコーティングポリマーを使用することによって、白血球の除去性能を更に顕著に向上させることができる。
コーティングポリマーは、上記一般式(1)で表される構成単位(以下「第1構成単位」という。)を含む。コーティングポリマーが複数の第1構成単位を有する場合、各構成単位は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。コーティングポリマーは、本発明の効果に悪影響を与えない限り、第1構成単位以外の構成単位(以下「第2構成単位」という。)を更に有していてもよい。第2構成単位としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、これらの誘導体(例えば、第1構成単位以外のエステル)に由来する構成単位を挙げることができる。
第1構成単位の量は、コーティングポリマーを構成する全構成単位(全モノマー単位)を100mol%とした場合、20mol%以上、40mol%以上、60mol%以上、80mol%以上、又は90mol%以上であることが好ましい。
または、コーティングポリマーの主鎖を構成する炭素原子10個あたりに対して、一般式(1)中に示す構造の側鎖が1個程度の割合で導入されると、当該側鎖に起因する各種の特徴を発現することが可能であり、一般式(1)中に示す側鎖の密度が上昇するのに伴ってより強くそれらの特徴が発現する。特に主鎖がアクリル骨格である場合(R1が水素原子である場合)には、主鎖を構成する炭素原子2個に対して、側鎖が1個の割合で導入されることになり、側鎖に起因する特徴を強く発現することが可能である。したがって、コーティングポリマーの主鎖を構成する炭素原子10個あたりに対して、一般式(1)中に示す側鎖が1個以上であることが好ましく、2個以上であることがより好ましく、5個であることがさらに好ましい。
コーティングポリマーの数平均分子量は8,000〜300,000であることが好ましい。数平均分子量が8,000以上とすることにより、分子同士の絡み合いが十分となり、製品としたときに溶出物が減少する傾向にある、また、3000,000以下とすることにより、取扱いやすさ(粘着性とか硬さ)と溶媒への溶解性が良くなる傾向がみられる。数平均分子量は、より好ましくは10,000〜250,000さらに好ましくは10,000〜200,000である。
(不織布基材)
不織布基材の形態は、生体由来液を濾過し得る細孔を有する形態であって、各々の単位目付あたりの通気抵抗を有するものであれば特に限定はなく、各種多孔質体を使用することができる。とりわけ、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維等からなる編布、織布、不織布等の繊維状媒体、多孔膜、三次元網目状連続孔を有するスポンジ状構造物が好ましい。
不織布基材の形態は、生体由来液を濾過し得る細孔を有する形態であって、各々の単位目付あたりの通気抵抗を有するものであれば特に限定はなく、各種多孔質体を使用することができる。とりわけ、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維等からなる編布、織布、不織布等の繊維状媒体、多孔膜、三次元網目状連続孔を有するスポンジ状構造物が好ましい。
不織布基材の材料としては、血球にダメージを与えにくいものであれば特に限定はなく各種のものを用いることができ、有機高分子材料、無機高分子材料、金属等が挙げられる。その中でも有機高分子材料は切断等の加工性に優れるため好ましい材料である。有機高分子材料としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ弗化ビニル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリスルホン、ポリ弗化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、弗化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリエーテル−ポリアミドブロック共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、セルロースアセテート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、好ましくはポリエステル、ポリオレフィン、特に好ましくはポリエステルであり、より具体的には、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)である。PET又はPBTを使用することにより、その孔径で白血球を更に選択的に捕捉することができる。
不織布基材の目付、繊維径は特に限定されないが、目付は30.0〜110.0g/m2、繊維径は1.00〜3.50μmであることが望ましい。
繊維径とは平均繊維直径のことで、以下の手順によって求められる値をいう。先ず、不織布から構成される濾材の一部をサンプリングし、走査電子顕微鏡を用いて拡大倍率2500倍で観察し写真に撮る。サンプル中央部分およびその近傍箇所の写真を撮っていき、その写真に撮られた繊維の合計本数が各区分100本以上となるまで撮る。このようにして得た写真について、写っている全ての繊維の直径を測定する。ここで直径とは、繊維軸に対して直角方向の繊維の幅をいう。測定した全ての繊維の直径の和を、繊維の数で割った値を平均繊維直径とする。但し、複数の繊維が重なり合って、他の繊維の陰になってその直径が測定できない場合、また複数の繊維が溶融するなどして、太い繊維になっている場合、更に、直径の異なる繊維が混在している場合、等々の場合には、これらのデータは削除する。
目付は以下の手順によって求められる値をいう。不織布基材から、5cm×20cmのサイズの試料を切り出し、これを天秤(型番:XP205、メーカー:METTLER TOLEDO)に載せ、その質量を測定した。得られた値から、以下の式にしたがって、不織布基材の目付を算出する。
目付=不織布基材の質量(g)÷不織布基材の面積(m2)
目付=不織布基材の質量(g)÷不織布基材の面積(m2)
コーティングポリマーの量が少なすぎると、不織布基材がまんべんなくコートされない結果、濡れ性が悪い不織布領域が生まれ、Airブロック(血液の流れがブロックされてしまう現象)が生じる。すると、血液流路が狭くなり、ろ過圧が上昇し、赤血球と濾材との摩擦も増加するため溶血が起こる。一方、コーティングポリマーの量が多すぎても、被覆厚みが向上して流路が狭くなる結果、ろ過圧が上昇し、赤血球と濾材との摩擦も増加するため溶血が起こる。
そのため、コーティングポリマーの量は、不織布基材1gあたり、1.0mg以上30mg以下であり、好ましくは10mg以上20mg以下である。コーティング量が不織布基材1gあたり1.0mg以上であると、赤血球を含む生体由来液への不織布の濡れ性が適切となり、生体由来液の流れ性が良くなる、また、不織布の一部が機能を果たさなくなるAirブロックが起こりにくくなることによって、溶血性が低減する。濡れ性向上により、白血球及び血小板は、ポリマーでコーティングされた繊維に捕捉されやすくなる。一方、赤血球を含む生体由来液へのコーティングポリマーの溶出を防止する観点で、コーティング量は不織布基材1gあたり30mg以下が好ましい。ここで、コーティングとは、コーティングポリマーが、例えば、化学的、物理的又は電気的に不織布基材と結合又は吸着していることを意味する。コーティングポリマーの量を10mg以上20mg以下とすることにより、濾過圧をより適切な範囲(5kPa)にでき、赤血球への悪影響を更に低減することができる。
コーティング量は、以下の手順により算出される。コーティングポリマーをコーティングさせる前の不織布基材を60℃に設定した乾燥機中で1時間乾燥させた後、デシケーター内に1時間以上放置した後に重量(本重量をA(g)とする。)を測定する。コーティングポリマーをコーティングさせた不織布を同様に60℃の乾燥機中で1時間乾燥させた後、デシケーター内に1時間以上放置した後に重量(本重量をB(g)とする。)を測定する。コーティング量は以下の算出式により算出される。
コーティング量(mg/g不織布基材)=(B−A)×1000/A
コーティング量(mg/g不織布基材)=(B−A)×1000/A
本実施形態に係る不織布は、赤血球を含む生体由来液を、赤血球へ悪影響を与えずに処理することができるため、赤血球を含む血液製剤から白血球及び/又は血小板を除去するためや、患者血液から活性化した白血球を除去する為の体外循環治療において好適に用いられる。赤血球を含む血液製剤としては、例えば、全血製剤、及び赤血球製剤が挙げられる。上記効果を鑑みれば、赤血球を含む血液製剤は、輸血用製剤であることが好ましい。
体外循環治療の対象疾患としては、敗血症、全身炎症性症候群(SIRS)、リウマチ、及び潰瘍性大腸炎等、白血球による過剰な生理活性物質の放出が原因の一つである疾患が挙げられる。
(不織布の製造方法)
本実施形態の不織布は、上述した不織布基材に、上述したコーティングポリマーをコーティングさせることにより得ることができる。コーティング方法は、特に限定はされないが、例えば、塗布法、スプレー法、ディップ法を挙げることができる。
本実施形態の不織布は、上述した不織布基材に、上述したコーティングポリマーをコーティングさせることにより得ることができる。コーティング方法は、特に限定はされないが、例えば、塗布法、スプレー法、ディップ法を挙げることができる。
ディップ法は、アルコール、クロロホルム、アセトン、テトラヒドロフラン、又はジメチルホルムアミド等の適当な有機溶媒に上述したコーティングポリマーを溶解したコーティング液中に、不織布基材を浸漬させた後、余分な溶液を取り除き、ついで風乾等の適切な手段により乾燥させることにより実施できる。乾燥方法としては、乾燥気体中で風乾する方法、減圧雰囲気中で常温又は加熱しながら乾燥を行う方法などがある。
塗布法及びスプレー法は、上記コーティング液を不織布基材に塗布又はスプレーした後、上述のように乾燥させることにより実施できる。
そして、本発明者らが、鋭意研究したところ、コーティング液の溶媒が水と有機溶媒の混合物である場合、水と有機溶媒の混合比によって、コーティングポリマーが基材表面にとどまる量が大きく変わることが分かった。具体的には、有機溶媒の混合比率が小さいほど、コーティングポリマーは基材表面にとどまりやすい傾向にある。その理由は明らかではないが、コーティング液の溶媒がコーティングポリマーを溶解する範囲においては、溶媒中の有機溶媒の混合比率が大きいと、コーティングポリマーはコーティング液に良く溶解しているため、コーティング液を不織布基材上にコートした時にコーティングポリマーも基材内に浸透し表面にとどまりにくいが、有機溶媒の混合比率が小さいと、コーティングポリマーのコーティング液に対する溶解度が小さい為、コーティング液を不織布基材上にコートした時に有機溶媒が先に基材内に浸透するなどして溶媒中の有機溶媒/水のバランスが崩れると、コーティングポリマーがコーティング液から析出し、不織布基材表面上に残るためではないかと推定される。
コーティング液の溶媒が水と有機溶媒の混合物である場合の有機溶媒の混合比率は、コーティングポリマーの種類にもよるが、コーティングポリマーを溶解する限度で、80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。
<生体由来液処理フィルター>
本発明の一実施形態は、赤血球を含む生体由来液の入口部及び出口部を有する容器と、前記容器内の前記入口部と前記出口部との間に配置された、上記不織布と、を含む、赤血球を含む生体由来液の処理フィルターに関する。
本発明の一実施形態は、赤血球を含む生体由来液の入口部及び出口部を有する容器と、前記容器内の前記入口部と前記出口部との間に配置された、上記不織布と、を含む、赤血球を含む生体由来液の処理フィルターに関する。
図1は、生体由来液処理フィルターの一例の分解斜視図である。図1に示す生体由来液処理フィルター100は、赤血球を含む生体由来液の入口部1を有する樹脂製治具10と、生体由来液の出口部2を有する樹脂製治具11とを備え、樹脂製治具10及び樹脂製治具11で形成された容器内に本実施形態に係る不織布20を9枚重ねた濾材21を含んでなる。濾材21における不織布20の枚数は、特に制限はなく、適宜設定してよい。また、樹脂製治具10及び樹脂製治具11は、融着、接着剤による接着等により、結合していてもよい。
図2は、生体由来液処理システムの一例を示す模式図である。図2に示す生体由来液処理システム200は、処理前生体由来液210を収容したシリンジポンプ110と、生体由来液処理フィルター100と、処理後生体由来液220を収容する容器130とを備える。シリンジポンプ110と生体由来液処理フィルター100は、チューブ140により連結されている。また、生体由来液処理フィルター100と容器130は、チューブ150により連結されている。
シリンジポンプ110からチューブ140を介して移送された処理前生体由来液210は、生体由来液処理フィルター100で処理され、白血球及び血小板が除去される。その際、マノメータ120によりろ過圧を測定する。生体由来液処理フィルター100は、上述した本実施形態に係る不織布を含んでいるため、処理後生体由来液220は赤血球の溶血等が生じていない。処理後生体由来液220は容器130に収容される。例えば生体由来液が血液製剤であれば、輸血用血液製剤として使用される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
(PEt2A(ポリ[2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート])の作製)
2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート15gを1,4−ジオキサン60g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1g重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら75℃で10時間重合を行った。重合反応終了後得られた重合液をヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は12.0g(80%)であった。
得られたポリマー構造は、1HNMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は11,600であり、分子量分布(Mw/Mn)は3.9であった。
(PEt2A(ポリ[2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート])の作製)
2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート15gを1,4−ジオキサン60g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1g重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら75℃で10時間重合を行った。重合反応終了後得られた重合液をヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は12.0g(80%)であった。
得られたポリマー構造は、1HNMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は11,600であり、分子量分布(Mw/Mn)は3.9であった。
(コーティング液の調整)
上記コーティングポリマーを溶媒重量比 エチルアルコール/水=90/10の溶媒へ添加した後、12時間攪拌し、コーティングポリマー濃度が0.10重量%のコーティング液を調整した。
上記コーティングポリマーを溶媒重量比 エチルアルコール/水=90/10の溶媒へ添加した後、12時間攪拌し、コーティングポリマー濃度が0.10重量%のコーティング液を調整した。
(コーティング方法)
平均繊維直径1.2μmのポリエチレンテレフテレート(PET)繊維よりなる不織布基材(40g/m2目付、旭化成せんい社製「マイクロウェッブ」)を210mm×150mmの大きさに切り出し、上記コーティング液を入れた金属製バットへ20秒間浸漬させた。余剰コーティング液を落とした後、室温にて乾燥させた。
平均繊維直径1.2μmのポリエチレンテレフテレート(PET)繊維よりなる不織布基材(40g/m2目付、旭化成せんい社製「マイクロウェッブ」)を210mm×150mmの大きさに切り出し、上記コーティング液を入れた金属製バットへ20秒間浸漬させた。余剰コーティング液を落とした後、室温にて乾燥させた。
(コーティング量の測定)
上記コーティングの際に210mm×150mmに切り出した不織布基材を60℃設定の熱風乾燥機で1時間乾燥の後に測定した不織布基材の重量(Ag)と、上記方法コーティングを行った不織布を同様に60℃設定の熱風乾燥機で1時間以上乾燥の後に測定した不織布の重量(Bg)を用いて、下記算出式よりコーティング量を求めた。
コーティング量=(重量B−重量A)×1000/重量A
その結果、不織布基材1gあたりのコーティング量は約1mgであった。
上記コーティングの際に210mm×150mmに切り出した不織布基材を60℃設定の熱風乾燥機で1時間乾燥の後に測定した不織布基材の重量(Ag)と、上記方法コーティングを行った不織布を同様に60℃設定の熱風乾燥機で1時間以上乾燥の後に測定した不織布の重量(Bg)を用いて、下記算出式よりコーティング量を求めた。
コーティング量=(重量B−重量A)×1000/重量A
その結果、不織布基材1gあたりのコーティング量は約1mgであった。
(白血球除去性能、血小板除去性能、溶血、ろ過圧の確認試験方法)
上記コーティング後不織布を20Φmmの打ち抜き刃で打ち抜き、9枚重ねて、図1に示すような血液製剤の入口1と出口2を備えた樹脂製治具10及び11に挟んで除去フィルターを作製した。この除去フィルターについて、図2に示すような処理システムを用いて血液評価試験(白血球除去性能、血小板除去性能、溶血、ろ過圧の確認試験)を実施した。血液評価試験に用いた血液製剤は、CPD添加保存ヒト全血である。ドナーより採血し、室温にて1時間保存後の血液を用いた。試験の際の血液製剤の流量は40mL/時に設定した。
上記コーティング後不織布を20Φmmの打ち抜き刃で打ち抜き、9枚重ねて、図1に示すような血液製剤の入口1と出口2を備えた樹脂製治具10及び11に挟んで除去フィルターを作製した。この除去フィルターについて、図2に示すような処理システムを用いて血液評価試験(白血球除去性能、血小板除去性能、溶血、ろ過圧の確認試験)を実施した。血液評価試験に用いた血液製剤は、CPD添加保存ヒト全血である。ドナーより採血し、室温にて1時間保存後の血液を用いた。試験の際の血液製剤の流量は40mL/時に設定した。
(白血球除去性能)
以下の計算式に従い、白血球除去性能を算出した結果、白血球除去性能は4.5であった。
白血球除去性能=−log[(ろ過後血液製剤中の白血球濃度)/(ろ過前血液製剤中の白血球濃度)]
なお、ろ過前後の血液製剤中の白血球濃度の測定は、ベクトンデッキンソン社(BD社)製白血球数測定用キット「LeucoCOUNT」及びBD社製フローサイトメーター FACS CantII を使用して行った。
以下の計算式に従い、白血球除去性能を算出した結果、白血球除去性能は4.5であった。
白血球除去性能=−log[(ろ過後血液製剤中の白血球濃度)/(ろ過前血液製剤中の白血球濃度)]
なお、ろ過前後の血液製剤中の白血球濃度の測定は、ベクトンデッキンソン社(BD社)製白血球数測定用キット「LeucoCOUNT」及びBD社製フローサイトメーター FACS CantII を使用して行った。
(血小板除去性能)
以下の計算式に従い、血小板除去性能を算出した結果、血小板除去性能は90%であった。
血小板除去性能(%)=[(ろ過前血液製剤中の血小板濃度−ろ過後血液製剤中の血小板濃度)/ろ過前血液製剤中の血小板濃度]×100
なお、ろ過前後の血液製剤中の血小板濃度は、多項目自動血球計数装置(日本Sysmex社製K−4500)を用いて測定した。
以下の計算式に従い、血小板除去性能を算出した結果、血小板除去性能は90%であった。
血小板除去性能(%)=[(ろ過前血液製剤中の血小板濃度−ろ過後血液製剤中の血小板濃度)/ろ過前血液製剤中の血小板濃度]×100
なお、ろ過前後の血液製剤中の血小板濃度は、多項目自動血球計数装置(日本Sysmex社製K−4500)を用いて測定した。
(溶血試験方法)
ろ過前後の血液製剤を3000回転/分(1700×g)15分間遠心分離した後、白い紙等を背景にして、上澄み部分の着色をろ過前後で観察比較し、以下の基準で評価した。その結果、溶血無(−)であった。
[評価基準]
(i)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みの赤色が明らかに濃いものを(+)溶血あり。
(ii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みの赤色が上記(i)よりも濃いものを(++)溶血あり。
(iii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みに赤色着色が見られるものを(±)溶血あり。
(iiii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みに赤色着色が認められないものを(−)溶血なし。
ろ過前後の血液製剤を3000回転/分(1700×g)15分間遠心分離した後、白い紙等を背景にして、上澄み部分の着色をろ過前後で観察比較し、以下の基準で評価した。その結果、溶血無(−)であった。
[評価基準]
(i)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みの赤色が明らかに濃いものを(+)溶血あり。
(ii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みの赤色が上記(i)よりも濃いものを(++)溶血あり。
(iii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みに赤色着色が見られるものを(±)溶血あり。
(iiii)ろ過前の血液製剤の上澄みと比べて、ろ過後の血液製剤の上澄みに赤色着色が認められないものを(−)溶血なし。
(ろ過圧測定方法)
図2のマノメータ120に表示される値を、ろ過後血液0.5mL回収するごとに記録し、最高圧力値をろ過圧とした。その結果、15kPaであった。
図2のマノメータ120に表示される値を、ろ過後血液0.5mL回収するごとに記録し、最高圧力値をろ過圧とした。その結果、15kPaであった。
[実施例2]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例3]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例4]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例5]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例6]
コーティングポリマーのR1がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのR1がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例7]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例6と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例6と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例8]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例6と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例6と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例9]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例10]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.5、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例11]
コーティングポリマーのnが3、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのnが3、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例12]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例13]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例14]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例12と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例12と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例15]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例12と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例12と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、90%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例16]
コーティングポリマーのnが5、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのnが5、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例17]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例16と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例16と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例18]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例16と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例16と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例19]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例17と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例17と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例20]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例17と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例17と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.5、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例21]
コーティングポリマーのmが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのmが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例22]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例21と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例21と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例23]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例21と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例21と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例24]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例22と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例22と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例25]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例22と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例22と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、4.0、75%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例26]
コーティングポリマーのnが4、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのnが4、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例27]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例26と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例26と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例28]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例26と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、15kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は実施例26と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、15kPaであった。
[実施例29]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例27と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、実施例27と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
[実施例30]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例27と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、実施例27と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、3.7、80%、(−)溶血無、5kPaであった。
[比較例1]
コーティングポリマーの組成がヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)/N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート(DM)=97/3で、コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングポリマーの組成がヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)/N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート(DM)=97/3で、コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
[比較例2]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
[比較例3]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例2と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、1.0、50%、(−)溶血無、5kPaであった。
[比較例4]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり0.8mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり0.8mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
[比較例5]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例4と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例4と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
[比較例6]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例4と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例4と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、30%、(+)溶血有、20kPaであった。
[比較例7]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり32.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり32.0mgであること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
[比較例8]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
[比較例9]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例7と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、5.5、80%、(++)溶血有、50kPaであった。
[比較例10]
コーティングポリマーのnが6、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、30kPaであった。
コーティングポリマーのnが6、mが1、R2がCH3であること以外は実施例1と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、30kPaであった。
[比較例11]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は比較例10と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり15.0mgであること以外は比較例10と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
[比較例12]
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は比較例10と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、30kPaであった。
コーティングポリマーのコーティング量が不織布基材1gあたり30.0mgであること以外は比較例10と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、30kPaであった。
[比較例13]
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が2.50μm、目付が38.0g/m2であること以外は、比較例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
[比較例14]
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
コーティングする不織布基材の繊維径が1.00μm、目付が70.0g/m2であること以外は、比較例11と同様であるフィルターを使用した。実施例1と同様の方法で白血球除去性能、血小板除去性能、溶血評価、ろ過圧測定を行った結果、それぞれ、0.5、60%、(+)溶血有、20kPaであった。
1・・入口部
2・・出口部
10、11・・樹脂製治具
20・・不織布
21・・濾材
100・・生体由来液処理フィルター
110・・シリンジポンプ
120・・マノメータ
130・・容器
140、150・・チューブ
200・・生体由来液処理システム
210・・処理前生体由来液
220・・処理後生体由来液
2・・出口部
10、11・・樹脂製治具
20・・不織布
21・・濾材
100・・生体由来液処理フィルター
110・・シリンジポンプ
120・・マノメータ
130・・容器
140、150・・チューブ
200・・生体由来液処理システム
210・・処理前生体由来液
220・・処理後生体由来液
Claims (7)
- 前記ポリマーの量が、前記不織布基材1gあたり、10mg以上20mg以下である、請求項1に記載の不織布。
- nが2又は3である、請求項1又は2に記載の不織布。
- R1が水素原子であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織布。
- R1がメチル基であり、R2がエチル基であり、nが2であり、mが2である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織布。
- 前記不織布基材が、ポリエチレンテレフタラート又はポリブチレンテレフタラートを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の不織布。
- 赤血球を含む生体由来液の入口部及び出口部を有する容器と、
前記容器内の前記入口部と前記出口部との間に配置された、請求項1〜6のいずれか一項に記載の不織布と、
を含む、赤血球を含む生体由来液の処理フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020080649A JP2021171747A (ja) | 2020-04-30 | 2020-04-30 | 不織布及び赤血球含有生体由来液処理フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020080649A JP2021171747A (ja) | 2020-04-30 | 2020-04-30 | 不織布及び赤血球含有生体由来液処理フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021171747A true JP2021171747A (ja) | 2021-11-01 |
Family
ID=78281038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020080649A Pending JP2021171747A (ja) | 2020-04-30 | 2020-04-30 | 不織布及び赤血球含有生体由来液処理フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021171747A (ja) |
-
2020
- 2020-04-30 JP JP2020080649A patent/JP2021171747A/ja active Pending
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