JP2021167320A - Sting作動化合物 - Google Patents

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健一 幸田
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洋 萩谷
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Abstract

【課題】STINGに対して作動活性を有する化合物を有効成分とする医薬品を提供する。【解決手段】例えば、下記構造式の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物による。【選択図】なし

Description

本発明は、一般式(I−1)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は後記と同じ意味を表す。]で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物(以下、本明細書において、これら化合物を「本発明化合物」と記載することがある。)およびこれらの何れかを有効成分として含む医薬組成物ならびにそれらの医薬用途に関する。
STING(Stimulation of Interferon Genes)は小胞体局在型の4回膜貫通型タンパク質であり、自然免疫に関与していることが知られている。感染などにより細胞質に異質の二本鎖DNAが出現すると、環状GMP-AMP合成酵素(cGAS)が活性化され、環状GMP-AMP(cGAMP)が合成される。このcGAMPが小胞体のSTINGと結合し、I型インターフェロン(IFN)の
産生を誘導する。一方、細菌のセカンドメッセンジャーとして最初に同定され、後に哺乳動物でも存在が確認された環状Di-GMPなどの環状ジヌクレオチドも直接STINGに結合し、
活性化させることが知られている(非特許文献1)。
さらにSTINGは、自己免疫疾患や腫瘍免疫にも関与することも知られている。例えば、
異常な宿主DNAが核から漏出してSTINGが活性化され、炎症促進性応答を誘導することが示されており、自己免疫疾患への関与が示されている。また、STING経路は、腫瘍由来DNAを検出し、腫瘍に対するT細胞応答を促進する。マウスの腫瘍に投与されたSTING作動化合
物は、獲得免疫応答を誘導して腫瘍退縮をもたらすこと(非特許文献2)、STING経路の
活性化分子がIFN産生を増強し、抗ウイルス作用を示すこと(非特許文献3)が知られて
いる。
これまで、STING作動化合物としては、特許文献1〜3に開示されているような、所謂
、環状二量化核酸や、特許文献4〜7に開示されているような非環状二量化核酸の化合物について報告されているが、本発明化合物のような構造を有するSTING作動化合物は報告
されていない。
国際公開第2017/093933号 国際公開第2017/186711号 国際公開第2017/106740号 国際公開第2017/175156号 米国特許出願公開第2017/0050967号明細書 米国特許出願公開第2017/0146519号明細書 国際公開第2018/067423号
Devaux L. et. al., Curr. Opi. Microbiol. 41, 21-28 (2018) Corrales L. et. al., Cell Rep. 11(7), 1018-1030(2015) Sali T.M. et. al., PLoS Pathog., 11(12): e1005324
本発明の課題は、STINGに対して作動活性を有する化合物を有効成分とする医薬品を提
供することにある。
本発明者らは、STINGに対して作動活性を有する化合物を見出すべく鋭意研究した結果
、以下に挙げる化合物を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 一般式(I)
Figure 2021167320
[式中、XおよびYは各々−CH=または窒素原子を表し(但し、XおよびYの両方が同時に−CH=を表さない。)、Zは、酸素原子または硫黄原子を表し、Tは、炭素原子または窒素原子を表し、環Aは、5〜7員単環を表し、環Bは、5〜7員単環または8〜10員二環を表し、Lは、結合手、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−を表し、Lは、結合手、C1〜3アルキレン基、C3〜7シクロアルキレン基またはフェニレン基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、N(R1a(ここで、二つのR1aは、各々独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表す。)、C1〜4アルキル基、カルボキシ基、C1〜4アルコキシカルボニル基、C1〜4ハロアルキル基、メチル−d基、C3〜7シクロアルキル基、フェニル基または3〜7員単環式非芳香族複素環を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、C1〜4アルコキシ基または−CHNR2a2bもしくはNR2a2b(ここで、R2aは、水素原子またはC1〜4アルキル基を表し、R2bは水素原子を表す。)を表し、mは0または1の整数を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基
、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基またはアミノ基を表し、nは1〜16の整数を表し(ここで、nが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、Rは、水素原子、C1〜4アルキル基またはカルボキシ基を表し、RはC1〜4アルキル基を表し、pは0〜5の整数を表し(ここで、pが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、Rは、水素原子またはC1〜4アルキル基を表し、Rは水素原子を表す。なお、bは環Bの結合位置を表す。]で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[2] 前項[1]記載のプロドラッグが、一般式(I−1−1)
Figure 2021167320
[式中、R2c1は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、C1〜4アルコキシ基または−CHNHR2d1もしくはNHR2d1(ここで、R2d1は、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFR1を表す。)を表し、R4a1は、水素原子、C1〜4アルキル基、カルボキシ基またはRFR1を表し、R6a1は、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFR1を表し、ここで、RFR1は、−(CRFb OP(=O)(ORFa1[式中、RFa1は、各々独立して、水素原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、−(CHOHまたは−CHOCOCH(CHを表し、その他の記号は後記一般式(I−1)におけるものと同じ意味を表す。]を表し、その他の記号は前記一般式(I)におけるものと同じ意味を表す。但し、R2d1、R4a1およびR6a1の何れか一つがRFR1を表す。]で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を除く当該プロドラッグである、前項[1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[3] 環Aが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、前項[1]または[2]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[4] 環Bが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、前項[1]〜[3]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[5] 環Aが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、前項[1]、[2]および[4]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[6] 環Bが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、前項[1
]〜[3]および[5]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[7] 環Aが、1〜4個の窒素原子を含み、その他のヘテロ原子を含まない5〜6員単環式芳香族含窒素複素環である、前項[1]、[2]、[4]および[6]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[8] Zが酸素原子である、前項[1]〜[7]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[9] Xが窒素原子であり、Yが−CH=である、前項[1]〜[8]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[10]一般式(I)の
Figure 2021167320
[式中、矢印は一般式(I)中のbで示される炭素原子に結合し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]が、以下の式(Ib)
Figure 2021167320
[式中、Uは窒素原子または炭素原子を表し(ここで、Uが窒素原子を表す場合、mは0を表し、Uが炭素原子を表す場合、mは1を表す。)、Wは−CR=または窒素原子を表し、Vは−CH=または窒素原子を表し、式(Ib)が複数のRを有する場合、それらが表す基は同じでも異なっていてもよく、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]で示される基である、前項[1]〜[9]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[11] 一般式(I)で示される化合物が、一般式(II)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物である、前項[1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[12] Tが窒素原子である、前項[1]〜[11]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[13] Uが炭素原子である、前項[10]〜[12]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[14] 環Aが、ピラゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾールおよび1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、チアゾールまたはイソチアゾールである、前項[1]、[2]、[4]、[6]および[8]〜[13]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[15] 一般式(I)で示される化合物が、一般式(III)
Figure 2021167320
[式中、paは0〜2の整数を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物である、前項[1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[16] 一般式(I)、一般式(II)および一般式(III)(以下、「一般式(I)等」と略記することがある。)の何れかまたは一般式(I−1−1)のLが、結合手またはC1〜3アルキレン基である、前項[1]〜[15]の何れか一項記載の化合物、
そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[17] 一般式(I)等の何れかまたは一般式(I−1−1)のLが、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−である、前項[1]〜[16]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[18] 一般式(I)等の何れかまたは一般式(I−1−1)のLが、−CONH−(但し、当該基の左側が環Bに結合する。)、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−である、前項[1]〜[16]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[19] Rが、水素原子、水酸基、C1〜4アルキル基またはカルボキシ基である、前項[1]〜[18]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[20] Rが、水素原子またはC1〜4アルキル基である、前項[1]〜[19]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[21] Rが、ニトロ基またはNR2a2bである、前項[1]〜[20]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[22] R2aおよびR2bがともに水素原子である、前項[1]〜[21]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[23] Rが、水素原子、ハロゲン原子または水酸基である、前項[1]〜[22]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[24] Rが、水素原子である、前項[1]〜[23]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[25] Rが、水素原子である、前項[1]〜[24]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[26] pおよびpaが、0または1の整数である、前項[1]〜[25]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[27] 一般式(I)で示される化合物が、
(1) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[5,4−c]ピリジン−3−アミン、
(2) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(3) 4−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(4) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(5) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メトキシ−d)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(6) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(7) 4−(4−アミノ−5−(エチルチオ)−2−フルオロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(8) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、(9) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(10) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(11) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ安息香酸、
(12) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンズアミド、
(13) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、(14) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン、
(15) 4−(4−アミノ−2−クロロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(16) エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(17) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−メチルベンズアミド、(18) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)プロパン−1−オン、
(19) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチル−4−フルオロベンズアミド、(20) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)エタン−1−オン、
(21) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンゾアート、
(22) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−プロピルベンズアミド、
(23) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)ブタン−1−オン、
(24) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−プロピルベンズアミド、
(25) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)ブタン−1−オン、
(26) 2−ヒドロキシエチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(27) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンズアミド、
(28) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−メチルベンズアミド、
(29) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−ヒドロキシフェニル)エタン−1−オン、
(30) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチルベンズアミド、
(31) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)プロパン−1−オン、
(32) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−クロロ−N−エチルベンズアミド、
(33) 4−(2−フルオロ−5−メトキシ−4−ニトロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(34) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン、および
(35) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミンからなる群から選択される化合物である、前項[1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−1] 一般式(I−1)
Figure 2021167320
[式中、XおよびYは各々−CH=または窒素原子を表し(但し、XおよびYの両方が同時に−CH=を表さない。)、Zは、酸素原子または硫黄原子を表し、Tは、炭素原子または窒素原子を表し、環Aは、5〜7員単環を表し、環Bは、5〜7員単環または8〜10員二環を表し、Lは、結合手、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−を表し、Lは、結合手、C1〜3アルキレン基、C3〜7シクロアルキレン基またはフェニレン基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、N(R1a(ここで、二つのR1aは、各々独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表す。)、C1〜4アルキル基、カルボキシ基、C1〜4アルコキシカルボニル基、C1〜4ハロアルキル基、メチル−d基、C3〜7シクロアルキル基、フェニル基または3〜7員単環式非芳香族複素環を表し、R2cは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、C1〜4アルコキシ基または−CHNR2d2eもしくはNR2d2e(ここで、R2dは、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFRを表し、R2eは水素原子を表す。)を表し、mは0または1の整
数を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基またはアミノ基を表し、nは1〜16の整数を表し(ここで、nが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、R4aは、水素原子、C1〜4アルキル基、カルボキシ基またはRFRを表し、RはC1〜4アルキル基を表し、pは0〜5の整数を表し(ここで、pが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、R6aは、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFRを表し、ここで、RFRは、
(i)
Figure 2021167320
[式中、RFaは、各々独立して、水素原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、−(CHOH、−CRFb OC(=O)−(C1〜4アルキル)、−CRFb OC(=O)O−(C1〜4アルキル)またはベンジル基を表し、RFbは、各々独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表し、qは1または2の整数を表す。](以下、当該基を総称して「ホスホノオキシアルキル基」と略記することがある。)、(ii)
Figure 2021167320
[各式中、rは0または1の整数を表し、RFcは、
(a)−L−R[式中、Lは、結合手、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜4アルキレン基、C3〜6シクロアルキレン基、
Figure 2021167320
[各式中、Lは直鎖または分岐鎖のC1〜4アルキレン基を表し、RFbは前記と同じ意味を表す。]を表し、Rは、C1〜4アルキル基、アミノ基、
Figure 2021167320
[各式中、RFdは、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基もしくはC1〜4ハロアルキル基で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表し、Lは、結合手または一もしくは二つのRFbで置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基(但し、基中の隣接する二つの炭素原子が−C(=O)NRFb−に置き換わっていてもよく、同じ炭素原子に結合する二つのRFbは環を形成してもよい。)を表し、RFeは、各々独立して、水酸基またはアミノ基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]を表す。]、もしくは
(b)
Figure 2021167320
[式中、Qは−N=または−CH=を表し、Lは結合手、−NRFb−または直鎖もしくは分岐鎖のC1〜4アルキレン基を表し、R10は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基またはC1〜4ハロアルキル基を表し、kは0〜3の整数を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。ここで、複数のR10は同じでも異なっていてもよい。]を表す。]、
(iii)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]、または
(iv)生体内において分解された結果、一般式(I)で示される化合物またはそのN−オキシド体を生成する遊離基を表し、Rは水素原子を表し、bは環Bの結合位置を表す。但し、R2d、R4aおよびR6aのうちの二つ以上は、同時にRFRを表さない。]で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−2] 環Aが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−3] 環Bが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、前項[1−1]もしくは[1−2]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−4] 環Aが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原
子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、前項[1−1]もしくは[1−3]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−5] 環Bが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、前項[1−1]、[1−2]および[1−4]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−6] 環Aが、1〜4個の窒素原子を含み、その他のヘテロ原子を含まない5〜6員単環式芳香族含窒素複素環を表す、前項[1−1]、[1−3]および[1−5]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−7] Zが酸素原子である、前項[1−1]〜[1−6]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−8] Xが窒素原子であり、Yが−CH=である、前項[1−1]〜[1−7]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−9] 一般式(I−1)の
Figure 2021167320
[式中、矢印は一般式(I−1)中のbで示される炭素原子に結合し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]が、式(Ib−1)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される基である、前項[1−1]〜[1−8]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−10] 一般式(I−1)で示される化合物が、一般式(II−1)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−11] Tが窒素原子である、前項[1−1]〜[1−10]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;[1−12] Uが炭素原子である、前項[1−9]〜[1−11]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;[1−13] 環Aが、ピラゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾールおよび1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、チアゾールまたはイソチアゾールである、前項[1−1]、[1−3]、[1−5]および[1−7]〜[1−12]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−14] 一般式(I−1)で示される化合物が、一般式(III−1)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−15] 一般式(I−1)、一般式(II−1)および一般式(III−1)(以下、「一般式(I−1)等」と略記することがある。)の何れかのLが結合手またはC1〜3アルキレン基である、前項[1−1]〜[1−14]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−16] 一般式(I−1)等の何れかのLが、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−である、前項[1−1]〜[1−15]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩また
はそれらの溶媒和物;
[1−17] 一般式(I−1)等の何れかのLが、−CONH−(但し、当該基の左側が環Bに結合する。)、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−である、前項[1−1]〜[1−15]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−18] Rが、水素原子、水酸基、C1〜4アルキル基またはカルボキシ基である、前項[1−1]〜[1−17]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−19] Rが、水素原子またはC1〜4アルキル基である、前項[1−1]〜[1−17]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−20] R2cが、ニトロ基またはNR2d2eである、前項[1−1]〜[1−19]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−21] Rが、水素原子、ハロゲン原子または水酸基である、前項[1−1]〜[1−20]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−22] R2dが水素原子またはRFRである前項[1−1]〜[1−21]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−23] R4aおよびR6aがともに水素原子である、前項[1−1]〜[1−22]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−24] R4aが水素原子またはRFRである前項[1−1]〜[1−21]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−25] R2dおよびR6aがともに水素原子である、前項[1−1]〜[1−21]および[1−24]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−26] R6aが水素原子またはRFRである前項[1−1]〜[1−21]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−27] R2dおよびR4aがともに水素原子である、前項[1−1]〜[1−21]および[1−26]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−28] R2d、R4aおよびR6aの何れか一つがRFRを表す、前項[1−1]〜[1−21]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−29] R4aがRFRを表し、R2dおよびR6aがともに水素原子である、前項[1−1]〜[1−21]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−30] RFRが、
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]である、前項[1−1]〜[1−29]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−31]
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が、
Figure 2021167320
である前項[1−30]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−32] RFRが、
Figure 2021167320
[式中、RFcは前記と同じ意味を表す。]である、前項[1−1]〜[1−29]の何
れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−33] RFcが、
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]である、前項[1−1]〜[1−29]および[1−32]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−34] RFcが、
Figure 2021167320
である、前項[1−1]〜[1−29]および[1−32]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−35] RFRが、
Figure 2021167320
である、前項[1−1]〜[1−29]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−36] RFRが、
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]であり、前項[1−1]〜[1−31]の何れか一項記載の薬学的に許容される塩が、同基とともに形成されるアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、亜鉛塩、アンモニウム塩または有機アミン塩である、前項[1−1]〜[1−31]の何れか一項記載の化合物の薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−37] 有機アミン塩が、脂肪族アミン塩(例えば、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロペンチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、メグルミン塩、ジエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩またはエチレンジアミン塩等)、アラルキルアミン塩(例えば、ベンジルアミン塩、フェネチルアミン塩、N,N−ジベンジルエチレンジアミン塩またはベネタミン塩等)、ヘテロ環芳香族アミン塩(例えば、ピペリジン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩またはイソキノリン塩等)、第四級アンモニウム塩(例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩またはテトラブチルアンモニウム塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えば、アルギニン塩またはリシン塩等)またはN−メチル−D−グルカミン塩である、前項[1−36]記載の化合物の薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−38] pおよびpaが、0または1の整数である、前項[1−1]〜[1−37]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−39] 一般式(I−1)で示される化合物が、
(1) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[5,4−c]ピリジン−3−アミン、
(2) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(3) 4−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(4) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H
−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(5) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メトキシ−d)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(6) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(7) 4−(4−アミノ−5−(エチルチオ)−2−フルオロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(8) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、(9) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(10) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(11) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ安息香酸、
(12) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンズアミド、
(13) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、(14) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(15) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン、
(16) 4−(4−アミノ−2−クロロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(17) エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(18) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(19) エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(20) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−メチルベンズアミド、(21) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)プロパン−1−オン、
(22) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチル−4−フルオロベンズアミド、(23) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)エタン−1−オン、
(24) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンゾアート、
(25) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−プロピルベンズアミド、
(26) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)ブタン−1
−オン、
(27) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−プロピルベンズアミド、
(28) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)ブタン−1−オン、
(29) 2−ヒドロキシエチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(30) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンズアミド、
(31) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−メチルベンズアミド、
(32) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−フルオロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(33) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−ヒドロキシフェニル)エタン−1−オン、
(34) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチルベンズアミド、
(35) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)プロパン−1−オン、
(36) 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−クロロ−N−エチルベンズアミド、
(37) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(38) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−プロピオニルフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(39) (4−(4−(3−アセチル−4−アミノフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(40) 4−(2−フルオロ−5−メトキシ−4−ニトロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(41) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(42) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−クロロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(43) 1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン、
(44) 4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン、
(45) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)
メチル (((2R,3S,4S,5R)−3,4,5,6−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
(46) ((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)メチル イソプロピル カルボナート、
(47) 2−((2−((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メトキシ)−N−メチル−2−オキソエタン−1−アンモニウム クロリド、
(48) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル メチル(3−((ホスホノオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)カルバマート、
(49) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4R,5R)−5−アミノ−3,4,6−トリヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
(50) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル [1,4′−ビピペリジン]−1′−カルボキシラート、
(51) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (2−モルホリノエチル) カルボナート、
(52) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボニル)グリシン、
(53) (2−(((1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート、
(54) メチル 4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシラート、
(55) 1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エチル 二水素ホスファート、
(56) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート、および
(57) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル 二水素ホスファートからなる群から選択される化合物である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−40] 一般式(I−1)で示される化合物が、
(1) メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(2) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(3) エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート、
(4) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−フルオロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(5) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(6) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−プロピオニルフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(7) (4−(4−(3−アセチル−4−アミノフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(8) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(9) (4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−クロロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート、
(10) ((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)メチル イソプロピル カルボナート、および
(11) 1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エチル 二水素ホスファートからなる群から選択される化合物である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−41] 一般式(I−1)で示される化合物が、
(1) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4S,5R)−3,4,5,6−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
(2) 2−((2−((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メトキシ)−N−メチル−2−オキソエタン−1−アンモニウム クロリド、
(3) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル メチル(3−((ホスホノオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)カルバマート、(4) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4R,5R)−5−アミノ−3,4,6−トリヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
(5) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミ
ノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル [1,4′−ビピペリジン]−1′−カルボキシラート、
(6) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (2−モルホリノエチル) カルボナート、
(7) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボニル)グリシン、
(8) (2−(((1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル
メチルグリシナート、
(9) メチル 4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシラート、
(10) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート、および
(11) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル 二水素ホスファートからなる群から選択される化合物である、前項[1−1]記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物;
[1−42] 前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物の薬学的に許容される塩が、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩)である、前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物の薬学的に許容される塩またはその溶媒和物;
[1−43] 前項[1−1]〜[1−42]の何れか一項記載の化合物またはその許容される塩の溶媒和物が水和物である、前項[1−1]〜[1−42]の何れか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の溶媒和物;
[2−1] (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファートの水和物;
[2−2] 包接水和物である、前項[2−1]記載の水和物;
[2−3] (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファートの1分子当たり2〜3個の水分子が配位する前記[2−1]または[2−2]記載の水和物;
[2−4] 結晶形態である前記[2−1]〜[2−3]の何れか一項記載の水和物;
[2−5] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約8.2、約8.8、約10.3、約19.0、約25.2、約25.6および約27.4度から選択される回折角(2θ)に少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、さらに好ましくは少なくとも5つの回折ピークを有する結晶である、前記[2−4]記載の水和物;
[2−6] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約8.2、約8.8、約10.3、約19.0、約25.2、約25.6および約27.4度の回折角(2θ)に回折ピークを有する結晶である、前記[2−4]または[2−5]記載の水和物;
[2−7] 図4に示される粉末X線回折スペクトルチャートを特徴とする結晶である、前記[2−4]〜[2−6]の何れか一項に記載の水和物;
[2−8] 示差走査熱量測定において、ピーク温度が約130℃である吸熱ピークを有す
る結晶である、前記[2−4]〜[2−7]のいずれか一項記載の水和物;
[2−9] 図5に示される示差走査熱量測定チャートを特徴とする結晶である、前記[2−8]記載の水和物;
[2−10] 熱重量分析において、室温から約150℃までに約8%の重量減少を特徴と
する結晶である、前記[2−4]〜[2−9]の何れか一項記載の水和物;
[2−11] 熱重量分析において、図6に示される重量パーセント変化を特徴とする結晶である、前記[2−10]記載の水和物;
[2−12] (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート 一カリウム塩;
[2−13] 結晶形態である前記[2−12]記載の化合物;
[2−14] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約11.9、約16.2、約20.0、約20.6、約23.4、約24.6および約27.1度から選択される回折角(2θ)に少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、さらに好ましくは少なくとも5つの回折ピークを有する結晶である、前記[2−13]記載の化合物;
[2−15] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約11.9、約16.2、約20.0、約20.6、約23.4、約24.6および約27.1度の回折角(2θ)に回折ピークを有する結晶である、前記[2−13]または[2−14]記載の化合物;
[2−16] 図7に示される粉末X線回折スペクトルチャートを特徴とする結晶である、前記[2−13]〜[2−15]の何れか一項記載の化合物;
[2−17] 示差走査熱量測定において、オンセット温度が約142℃またはピーク温度
が約174℃である吸熱ピークを有する結晶である、前記[2−13]〜[2−16]の何
れか一項記載の化合物;
[2−18] 図8に示される示差走査熱量測定チャートを特徴とする結晶である、前記[2−17]記載の化合物;
[2−19] (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファートの酢酸塩または酢酸和物;
[2−20] 結晶形態である前記[2−19]記載の化合物;
[2−21] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約5.2、約12.7、約18.4、約20.3、約20.8、約26.5および約27.9度から選択される回折角(2θ)に少なくとも2つ、好ましく
は少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、さらに好ましくは少なくとも5つの回折ピークを有する結晶である、前記[2−20]記載の化合物;
[2−22] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約5.2、約12.7、約18.4、約20.3、約20.8、約26.5および約27.9度の回折角(2θ)に回折ピークを有する結晶である、前記[
2−20]または[2−21]記載の化合物;
[2−23] 図9に示される粉末X線回折スペクトルチャートを特徴とする結晶である、前記[2−20]〜[2−22]の何れか一項記載の化合物;
[2−24] 示差走査熱量測定において、オンセット温度が約198℃またはピーク温度
が約207℃である吸熱ピークを有する結晶である、前記[2−20]〜[2−23]の何
れか一項記載の化合物;
[2−25] 図10に示される示差走査熱量測定チャートを特徴とする結晶である、前記[2−24]記載の化合物;
[2−26] (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート トロメタモール塩;
[2−27] 結晶形態である前記[2−26]記載の化合物;
[2−28] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約9.1、約11.9、約15.7、約17.0、約18.0、約19.5および約27.5度から選択される回折角(2θ)に少なくとも2つ、好ましく
は少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、さらに好ましくは少なくとも5つの
回折ピークを有する結晶である、前記[2−27]記載の化合物;
[2−29] 粉末X線回折スペクトルにおいて、約9.1、約11.9、約15.7、約17.0、約18.0、約19.5および約27.5度の回折角(2θ)に回折ピークを有する結晶である、前記[
2−27]または[2−28]記載の化合物;
[2−30] 図11に示される粉末X線回折スペクトルチャートを特徴とする結晶である、前記[2−27]〜[2−29]の何れか一項記載の化合物;
[2−31] 示差走査熱量測定において、オンセット温度が約44℃またはピーク温度が約75℃である吸熱ピークを有する結晶である、前記[2−27]〜[2−30]の何れか一項記載の化合物;
[2−32] 図12に示される示差走査熱量測定チャートを特徴とする結晶である、前記[2−31]記載の化合物;
[3−1] 一般式(I)、一般式(II)もしくは一般式(III)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物;
[3−2] (a)一般式(I−1)、一般式(II−1)もしくは一般式(III−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(b)前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(c)前項[2−1]〜[2−11]の何れか一項記載の水和物もしくは前項[2−12]〜[2−32]の何れか一項記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物;
[3−3] さらに、薬学的に許容される担体を含有する、前項[3−1]または[3−2]記載の医薬組成物;
[3−4] さらに1種以上の他の抗がん剤の有効成分を含む、前項[3−1]〜[3−3]の何れか一項記載の医薬組成物;
[4−1] 一般式(I)、一般式(II)もしくは一般式(III)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を有効成分として含む、がんもしくは感染症の進行抑制、再発抑制および/または治療剤;
[4−2] (a)一般式(I−1)、一般式(II−1)もしくは一般式(III−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(b)前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(c)前項[2−1]〜[2−11]の何れか一項記載の水和物もしくは前項[2−12]〜[2−32]の何れか一項記載の化合物を有効成分として含む、がんもしくは感染症の進行抑制、再発抑制および/または治療剤;
[4−3] がんが、固形がんまたは血液がんである、前項[4−1]または[4−2]記載の剤;
[4−4] がんが固形がんであり、当該固形がんが、悪性黒色腫(例えば、皮膚、口腔粘膜上皮または眼窩内等における悪性黒色腫)、非小細胞肺癌(例えば、扁平非小細胞肺癌および非扁平非小細胞肺癌)、小細胞肺癌、頭頸部癌(例えば、口腔癌、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌、喉頭癌、唾液腺癌および舌癌)、腎細胞癌(例えば、淡明細胞型腎細胞癌)、乳癌、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌および卵巣明細胞腺癌)、鼻咽頭癌、子宮癌(例えば、子宮頸癌および子宮体癌)、肛門癌(例えば、肛門管癌)、大腸癌(例えば、高頻度マイクロサテライト不安定性(以下、「MSI-H」と略記する。)および/または
ミスマッチ修復欠損(以下、「dMMR」と略記する。)陽性大腸癌)、直腸癌、結腸癌、肝細胞癌、食道癌、胃癌、食道胃接合部癌、膵癌、尿路上皮癌(例えば、膀胱癌、上部尿路癌、尿管癌、腎盂癌および尿道癌)、前立腺癌、卵管癌、原発性腹膜癌、悪性胸膜中皮腫、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、皮膚癌(例えば、ブドウ膜悪性黒色腫およびメルケル細胞癌)、精巣癌(胚細胞腫瘍)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、脊椎腫瘍、神経芽細胞腫、髄芽腫、眼網膜芽細胞腫、神経内分泌腫
瘍、脳腫瘍(例えば、神経膠腫(例えば、神経膠芽腫および神経膠肉腫)および髄膜腫)および扁平上皮癌から選択される1以上の癌である、前項[4−3]記載の剤;
[4−5] がんが固形がんであり、当該固形がんが、骨・軟部肉腫(例えば、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫、子宮体部平滑筋肉腫、軟骨肉腫、肺肉腫、骨肉腫および先天性繊維肉腫)またはカポジ肉腫である、前項[4−3]記載の剤;
[4−6] がんが血液がんであり、当該血液がんが、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、B細胞性非ホジキンリンパ腫(例えば、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、前駆B細胞急性リンパ球芽性白血病、慢性Bリンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫)、B前駆細胞性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、節性辺縁帯B細胞性リンパ腫、節外性辺縁帯B細胞性リンパ腫(MALTリンパ腫)、脾原発辺縁帯B細胞性リンパ腫、有毛細胞白血病、有毛細胞白血病・バリアント型、濾胞性リンパ腫、小児型濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型、脾びまん性赤脾髄小型B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、単クローン性B細胞リンパ球増加症、脾B細胞リンパ腫/白血病・分類不能型、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症・IgM
型、μ重鎖病、λ重鎖病、α重鎖病、形質細胞骨髄腫、骨孤在性形質細胞腫、骨外性形質細胞腫、単クローン性免疫グロブリン沈着病、IRF4再構成を伴う大細胞型B細胞リンパ腫、原発性皮膚濾胞中心リンパ腫、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫、原発性中枢神経系びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・下肢型、EBV陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型、EBV陽性粘膜皮膚潰瘍、慢性炎症関連びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、ALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、原発性体腔液
リンパ腫、HHV8陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特異型、11q異常を伴うバーキ
ット様リンパ腫、MYCおよびBCL2とBCL6の両方か一方の再構成伴う高悪性度B細胞リンパ
腫、高悪性度B細胞リンパ腫・非特異型およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫の中間的特徴を伴うB細胞リンパ腫・分類不能型)、T/NK細胞性非ホジキンリンパ腫(例えば、前駆T細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Tリンパ球性白血病、T細胞型大顆粒リンパ球性白血病、大顆粒NK細胞性白血病、急速進行性NK細胞白血病、末梢性T細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫・非特定型、分類不能末梢性T細胞リンパ腫、
血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、未分化大細胞(CD30陽性)リンパ腫、血管中心性リンパ腫、腸管T細胞性リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、肝脾型γ−δT細胞リンパ腫、皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、ホジキン様/ホジキン関連未分化大細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫、成人T細胞性リンパ腫、T細胞前リンパ球性白血病、慢性NK細胞リンパ増殖異常症、小児全身性EBV陽性T細胞リンパ腫、種
痘様水疱症様リンパ増殖異常症、節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型、腸症関連T細胞リンパ腫、単形性上皮向性腸管T細胞リンパ腫、胃腸管緩徐進行性T細胞リンパ増殖異常症、肝脾T細胞リンパ腫、原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症、リンパ腫様丘疹症、原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫、原発性皮膚γδT細胞リンパ腫、原発性皮膚CD8陽性
急速進行性表皮向性細胞傷害性T細胞リンパ腫、原発性皮膚先端型CD8陽性T細胞リンパ
腫、原発性皮膚CD4陽性小型/中型T細胞リンパ増殖性症、濾胞T細胞リンパ腫、濾胞ヘ
ルパーT細胞形質を伴う節性末梢性T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫・ALK陽性型
、未分化大細胞リンパ腫・ALK陰性型および乳房インプラント関連未分化大細胞リンパ腫
))およびホジキンリンパ腫(例えば、古典的ホジキンリンパ腫(例えば、結節硬化型、混合細胞型、リンパ球豊富型およびリンパ球減少型)または結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫))、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性リンパ芽球性白血病(リンパ芽球性リンパ腫)、慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫)、骨髄異形成症候群および慢性骨髄性白血病)、中枢神経系原発悪性リンパ腫および骨髄増殖症候群から選択される1以上のがんである、前項[4−3]記載の剤;
[4−7] がんが、小児がんまたは原発不明がんである、前項[4−1]または[4−
2]記載の剤;
[4−8] がんが、他の抗がん剤による治療効果が不十分あるいは十分ではないがんである、前項[4−1]〜[4−7]の何れか一項記載の剤;
[4−9] がんが、他の抗がん剤治療後に増悪したがんである、前項[4−1]〜[4−8]の何れか一項記載の剤;
[4−10] がん患者が、他の抗がん剤による治療歴のない患者である、前項[4−1]〜[4−7]の何れか一項記載の剤;
[4−11] 術後補助療法または術前補助療法において処方される、前項[4−1]〜[4−10]の何れか一項記載の剤;
[4−12] がんが、根治もしくは切除不能、転移性、再発性、難治性および/または遠隔転移性である、前項[4−1]〜[4−11]の何れか一項記載の剤;
[4−13] 腫瘍組織内の腫瘍細胞のうち、PD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合(
以下、「TPS」と略記する。)またはPD-L1陽性細胞数(腫瘍細胞、リンパ球およびマ
クロファージ)を総腫瘍細胞数で除し、100を乗じた数値(以下、「CPS」と略記する。)が、50%以上、25%以上、10%以上、5%以上または1%以上である、前項[4−1]〜[4−12]の何れか一項記載の剤;
[4−14] TPSが、50%未満、25%未満、10%未満、5%未満または1%未満である、
前項[4−1]〜[4−12]の何れか一項記載の剤;
[4−15] がんが、MSI-Hおよび/またはdMMRを有する、前項[4−1]〜[4−1
4]の何れか一項記載の剤;
[4−16] がんが、MSI-Hおよび/またはdMMRを有しない、もしくは低頻度マイクロ
サテライト不安定性(以下、「MSI-L」と略記する。)を有する、前項[4−1]〜[4
−14]の何れか一項記載の剤;
[4−17] 悪性黒色腫または非小細胞肺癌が、BRAF V600E変異陽性である、前項[4−4]〜[4−16]の何れか一項記載の剤;
[4−18] 悪性黒色腫または非小細胞肺癌が、BRAF V600野生型である、前項[4−
4]〜[4−16]の何れか一項記載の剤;
[4−19] 非小細胞肺癌が、EGFR遺伝子変異陽性および/またはALK融合遺伝子陽性
である、前項[4−4]〜[4−18]の何れか一項記載の剤;
[4−20] 非小細胞肺癌が、EGFR遺伝子変異陰性および/またはALK融合遺伝子陰性
である、前項[4−4]〜[4−18]の何れか一項記載の剤;
[4−21] がんの腫瘍変異負荷(以下、「TMB」と略記する。)が高頻度(106塩基当たりの変異数が10個以上)である、前項[4−1]〜[4−20]の何れか一項記載の剤;
[4−22] がんのTMBが低頻度(106塩基当たりの変異数が10個未満)である、前項[4−1]〜[4−20]の何れか一項記載の剤;
[4−23] さらに1種以上の他の抗がん剤と併用して投与されることを特徴とする、前項[4−1]〜[4−22]の何れか一項記載の剤;
[5−1] 感染症が、ウイルス感染、寄生虫感染、細菌感染または真菌感染に起因する症状である、前項[4−1]または[4−2]記載の剤;
[5−2] ウイルス感染が、アデノウイルス、アレナウイルス、ブンヤウイルス、カリチウイルス、コロナウイルス(例えば、SARSコロナウイルス(SARS-CoV)、MERSコロナウイルス(MERS-CoV)および新型コロナウイルス(SARS-CoV-2))、フィロウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、パポバウイルス、パラミクソウイルス、パルボウイルス、ピコルナウイルス、ポックスウイルス、レオウイルス、レトロウイルス、ラブドウイルス、トガウイルス、乳頭腫ウイルス(例えば、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV))、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ポリオウイルス、肝炎ウイルス(例えば、A型肝炎ウイルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝
炎ウイルス(HDV)およびE型肝炎ウイルス(HEV))、天然痘ウイルス(例えば、大痘瘡
および小痘瘡)、ワクシニアウイルス、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、デン
グ熱ウイルス、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス、黄熱病ウイルス、ノーウォークウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、ヘアリーセル白血病ウイルス(HTLV-II)、
カリフォルニア脳炎ウイルス、ハンタウイルス(出血性熱)、狂犬病ウイルス、エボラ熱ウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、呼吸系発疹ウイルス(RSV)、単純ヘルペス1型(口腔ヘルペス)、単純ヘルペス2型(陰部ヘルペ
ス)、帯状ヘルペス(水痘・帯状疱疹ウイルス)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプ
スタイン−バーウイルス(EBV)、フラビウイルス、口蹄疫ウイルス、チクングニヤウイ
ルス、ラッサウイルス、アレナウイルスまたは発癌性ウイルスによる感染症である、前項[5−1]記載の剤;
[6−1] 前項[3−4]、[4−8]〜[4−10]または[4−23]記載の他の抗がん剤が、アルキル化薬、白金製剤、代謝拮抗剤(例えば、葉酸代謝拮抗薬、ピリジン代謝阻害薬およびプリン代謝阻害薬)、リボヌクレオチドリダクターゼ阻害薬、ヌクレオチドアナログ、トポイソメラーゼ阻害薬、微小管重合阻害薬、微小管脱重合阻害薬、抗腫瘍性抗生物質、サイトカイン製剤および抗ホルモン薬から選択される一種以上の剤である、前項[3−4]記載の医薬組成物または前項[4−8]〜[4−10]もしくは[4−23]記載の剤;
[6−2] 前項[3−4]、[4−8]〜[4−10]または[4−23]記載の他の抗がん剤が、分子標的薬である、前項[3−4]記載の医薬組成物または前項[4−8]〜[4−10]もしくは[4−23]記載の剤;
[6−3] 分子標的薬が、ALK阻害剤、BCR-ABL阻害剤、EGFR阻害剤、B-RAF阻害剤、VEGFR阻害剤、FGFR阻害剤、c-MET阻害剤、AXL阻害剤、MEK阻害剤、CDK阻害剤、BTK阻害剤、PI3K-δ/γ阻害剤、JAK-1/2阻害剤、TGFbR1阻害剤、Cancer cell stemness キナーゼ阻害
剤、SYK/FLT3 dual阻害剤、ATR阻害剤、WEE1キナーゼ阻害剤、マルチチロシンキナーゼ阻害剤、mTOR阻害剤、HDAC阻害剤、PARP阻害剤、アロマターゼ阻害剤、EZH2阻害剤、ガレクチン-3阻害剤、STAT3阻害剤、DNMT阻害剤、BCL-2阻害剤、SMO阻害剤、HSP90阻害剤、γ−チューブリン特異的阻害剤、HIF2α阻害剤、グルタミナーゼ阻害剤、E3リガーゼ阻害剤、NRF2活性化剤、アルギナーゼ阻害剤、細胞周期阻害剤、IAP拮抗剤、抗CD40抗体、抗CD70
抗体、抗HER1抗体、抗HER2抗体、抗HER3抗体、抗VEGF抗体、抗VEGFR1抗体、抗VEGFR2抗体、抗CD20抗体、抗CD30抗体、抗CD38抗体、抗TNFRSF10B抗体、抗TNFRSF10A抗体、抗MUC1抗体、抗MUC5AC抗体、抗MUC16抗体、抗DLL4抗体、抗フコシルGM1抗体、抗gpNMB抗体、抗Mesothelin抗体、抗MMP9抗体、抗GD2抗体、抗MET抗体、抗FOLR1抗体、抗CD79b抗体、抗DLL3
抗体、抗CD51抗体、抗EPCAM抗体、抗CEACAM5抗体、抗CEACAM6抗体、抗FGFR2抗体、抗CD44抗体、抗PSMA抗体、抗Endoglin抗体、抗IGF1R抗体、抗TNFSF11抗体、抗GUCY2C、抗SLC39A6抗体、抗SLC34A2抗体、抗NCAM1抗体、抗ganglioside GD3抗体、抗AMHR2抗体、抗CD37抗
体、抗IL1RAP抗体、抗PDGFR2抗体、抗CD200抗体、抗TAG-72抗体、抗SLITRK6抗体、抗DPEP3抗体、抗CD19抗体、抗NOTCH2/3抗体、抗tenascin C抗体、抗AXL抗体、抗STEAP1抗体、抗CTAA16抗体、CLDN18抗体、抗GM3抗体、抗PSCA抗体、抗FN extra domain B抗体、抗HAVCR1抗体、抗TNFRSF4抗体、抗HER1-MET二重特異性抗体、抗EPCAM-CD3二重特異性抗体、抗Ang2-VEGF二重特異性抗体、抗HER2-CD3二重特異性抗体、抗HER3-IGF1R二重特異性抗体、抗PMSA-CD3二重特異性抗体、抗HER1-LGR5二重特異性抗体、抗SSTR2-CD3二重特異性抗体、抗CD30-CD16A二重特異性抗体、抗CEA-CD3二重特異性抗体、抗CD3-CD19二重特異性抗体、IL3RA-CD3二重特異性抗体、抗GPRC5D-CD3二重特異性抗体、抗CD20-CD3二重特異性抗体、抗TNFRSF17-CD3二重特異性抗体、抗CLEC12A-CD3二重特異性抗体、抗HER2-HER3二重特異性抗体、
抗FAP抗体/IL-2融合蛋白質および抗CEA抗体/IL-2融合蛋白質から選択される一種以上の剤である、前項[6−2]記載の医薬組成物または剤;
[6−4] 前項[3−4]、[4−8]〜[4−10]または[4−23]記載の他の抗がん剤が、がん免疫治療薬である、前項[3−4]記載の医薬組成物または前項[4−8]〜[4−10]もしくは[4−23]記載の剤;
[6−5] がん免疫治療薬が、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、PD-1拮抗剤、PD-L1/VISTA拮抗剤、PD-L1/TIM3拮抗剤、抗PD-L2抗体、PD-L1融合タンパク質、PD-L2融合タンパク質、
抗CTLA-4抗体、抗LAG-3抗体、抗TIM3抗体、抗KIR抗体、抗BTLA抗体、抗TIGIT抗体、抗VISTA抗体、抗CD137抗体、抗CSF-1R抗体・CSF-1R阻害剤、抗OX40抗体、OX40L抗体、抗HVEM抗体、抗CD27抗体、抗GITR抗体・GITR融合蛋白質、抗CD28抗体、抗CCR4抗体、抗B7-H3抗体
、抗ICOSアゴニスト抗体、抗CD4抗体、抗DEC-205抗体/NY-ESO-1融合蛋白質、抗SLAMF7抗
体、抗CD73抗体、PEG化IL-2、IDO阻害剤、TLRアゴニスト、アデノシンA2A受容体拮抗剤、抗NKG2A抗体、抗CSF-1抗体、免疫増強剤、IL-15スーパーアゴニスト、可溶性LAG3、抗CD47抗体・CD47拮抗剤およびIL-12拮抗剤から選択される一種以上の剤である、前項[6−4]記載の医薬組成物または剤;
[6−6] がん免疫治療薬が、抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体である、前項[6−4]
記載の医薬組成物または剤;
[6−7] 抗PD-1抗体が、Nivolumab、Cemiplimab-rwlc、Pembrolizumab、Spartalizumab、Tislelizumab、Dostarlimab、Toripalimab、Camrelizumab、Genolimzumab、Sintilimab、Lodapolimab、Retifanlimab、Balstilimab、Serplulimab、Budigalimab、Prolgolimab、Sasanlimab、Cetrelimab、Zimberelimab、Geptanolimab、AMP-514、STI-A1110、ENUM 388D4、ENUM 244C8、GLS010、CS1003、BAT-1306、AK105、AK103、BI 754091、LZM009、CMAB819、Sym021、SSI-361、JY034、HX008、ISU106およびCX-188から選択される何れか一つの抗体である、前項[6−5]もしくは[6−6]記載の医薬組成物または剤;
[6−8] 抗PD-L1抗体が、Atezolizumab、Avelumab、Durvalumab、Manelimab、Pacmilimab、Envafolimab、Cosibelimab、Sugemalimab、BMS-936559、STI-1014、HLX20、SHR-1316、MSB2311、BGB-A333、KL-A167、AK106、AK104、ZKAB001、FAZ053、CBT-502およびJS003から選択される何れか一つの抗体である、前項[6−5]もしくは[6−6]記載の医
薬組成物または剤;
[7−1] 一般式(I)、一般式(II)もしくは一般式(III)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を有効成分として含むSTING作動剤;
[7−2] (a)一般式(I−1)、一般式(II−1)もしくは一般式(III−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(b)前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、または(c)前項[2−1]〜[2−11]の何れか一項記載の水和物もしくは前項[2−12]〜[2−32]の何れか一項記載の化合物を有効成分として含むSTING作動剤;
[8−1] 一般式(I)、一般式(II)もしくは一般式(III)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を有効成分として含むIFN-β産生誘導剤;ならびに
[8−2] (a)一般式(I−1)、一般式(II−1)もしくは一般式(III−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、(b)前項[1−1]〜[1−41]の何れか一項記載の化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、または(c)前項[2−1]〜[2−11]の何れか一項記載の水和物もしくは前項[2−12]〜[2−32]の何れか一項記載の化合物を有効成分として含むIFN-β産生誘導剤。
本発明化合物は、STINGに対する作動活性を有するため、がんもしくは感染症の進行抑
制、再発抑制および/または治療剤の有効成分として使用できる。
マウス大腸癌細胞株MC38皮下担癌モデルにおける、本発明化合物(実施例1に示される化合物)の抗腫瘍作用を示す。MC38の移植7日後に、Vehicleおよび本発明化合物(□印(3 mg/kg);n=6)を各々投与し、腫瘍体積の変化を継時的に移植26日後まで測定した。 マウス大腸癌細胞株MC38皮下担癌モデルにおける、本発明化合物(実施例10、10(1)および10(2)に示される各化合物)の抗腫瘍作用を示す。MC38の移植7日後に、Vehicleおよび本発明化合物(n=8)を各々投与し、腫瘍体積の変化を継時的に移植28日後まで測定した。 マウス大腸癌細胞株MC38皮下担癌モデルにおける、本発明化合物(実施例10(3)〜10(6)に示される各化合物)の抗腫瘍作用を示す。MC38の移植8日後に、Vehicleおよび本発明化合物(n=6)を各々投与し、腫瘍体積の変化を継時的に移植30日後まで測定した。 実施例10(9)で取得された水和物の結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを表す(縦軸は強度(counts)を表し、横軸は2θ(度)を表す。)。 実施例10(9)で取得された水和物の結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す(縦軸は熱流束(W/g)を表し、横軸は温度(℃)を表す。)。 実施例10(9)で取得された水和物の結晶の熱重量測定(TG)チャートを表す(縦軸は重量(%)を表し、横軸は温度(℃)を表す。)。 実施例10(10)で取得された化合物の結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを表す(縦軸は強度(counts)を表し、横軸は2θ(度)を表す。)。 実施例10(10)で取得された化合物の結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す(縦軸は熱流束(W/g)を表し、横軸は温度(℃)を表す。)。 実施例10(13)で取得された化合物の結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを表す(縦軸は強度(counts)を表し、横軸は2θ(度)を表す。)。 実施例10(13)で取得された化合物の結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す(縦軸は熱流束(W/g)を表し、横軸は温度(℃)を表す。)。 実施例10(14)で取得された化合物の結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを表す(縦軸は強度(counts)を表し、横軸は2θ(度)を表す。)。 実施例10(14)で取得された化合物の結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す(縦軸は熱流束(W/g)を表し、横軸は温度(℃)を表す。)。
本発明明細書中、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜4アルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基が挙げられる。
本明細書中、「直鎖のC1〜4アルキレン基」としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基およびn−ブチレン基が挙げられる。
本明細書中、「直鎖または分岐鎖のC1〜4アルキレン基」としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基およびtert-ブチレン基が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜5アルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基および2,3−ジメチルプロピル基が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜3アルキレン基」としては、メチレン基、エチレン基またはプロピレン基である。
本発明明細書中、「C1〜4アルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、n−
プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基およびtert−ブトキシ基等が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜4ハロアルキル基」としては、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2−クロロプロピル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基および4−ブロモブチル等が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜4ハロアルコキシ基」としては、例えば、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、フルオロメトキシ基、ヨードメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−ブロモプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基および2,3−ジクロロプロポキシ基等が挙げられる。
本発明明細書中、「C3〜6シクロアルキル基」としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基が挙げられる。
本発明明細書中、「C3〜7シクロアルキル基」としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびシクロヘプチル基が挙げられる。
本発明明細書中、「C3〜7シクロアルキレン基」としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基およびシクロヘプチレン基が挙げられる。
本発明明細書中、「C1〜4アルコキシカルボニル基」としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基およびtert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
本発明明細書中、「C5〜6単環式炭素環」としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンおよびベンゼン等が挙げられる。
本発明明細書中、「5〜7員単環」としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、シクロヘプタン、シクロヘプテン、シクロヘプタジエン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、オキソラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラ
ヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキソチアン、ジオキソチアン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、アゼピン、ジアゼピン、オキセピン、チエピン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアゼピン、チアジアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピンおよびパーヒドロチアジアゼピン等が挙げられる。
本発明明細書中、「8〜10員二環」としては、例えば、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、アズレン、パーヒドロアズレン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、チエノピラゾール、チエノイミダゾール、ピラゾロチアゾール、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インダゾール、プリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジオキサインダン、ベンゾジチオラン、ジチアナフタレン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、クロメン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ベンゾジオキサン、クロマンおよびベンゾジチアン等である。
本発明明細書中、「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環」としては、例えば、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾ
リン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、オキソラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキソチアン、ジオキソチアン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピランおよびジチアン等が挙げられる。
本発明明細書中、「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環」としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジンおよびピリダジン等が挙げられる。
本発明明細書中、「1〜4個の窒素原子を含み、その他のヘテロ原子を含まない、5〜6員単環式芳香族含窒素複素環」としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジンおよびピリダジン等が挙げられる。
本発明明細書中、「3〜7員単環式非芳香族複素環」としては、例えば、例えば、オキシラン、アジリジン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、オキソラン、ジオキソラン、ジチオラン、ピラン、チオピラン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキソチアン、ジオキソチアン、オキサチアン、ジオキサン、ジチアン、アゼピン、ジアゼピン、オキセピン、チエピン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアゼピン、チアジアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピンおよびパーヒドロチアジアゼピン等が挙げ
られる。
本発明明細書中、「t−Bu」で表される基は、tert−ブチル基を表す。
本発明明細書中、「生体内において分解された結果、一般式(I)で示される化合物またはそのN−オキシド体を生成する遊離基」としては、例えば、RFRとして定義される基が挙げられる。
本発明の一般式(I)、(I−1)、(II)または(II−1)における環Aとして好ましくは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環であり、より好ましくは、ピラゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾールおよび1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、チアゾールまたはイソチアゾールであり、さらに好ましくはピラゾールであり、一方、本発明の一般式(I)または(I−1)の環Bとして好ましくは、(i)C5〜6単環式炭素環または(ii)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環であり、より好ましくは、ベンゼン環である。
また、本発明の一般式(I)または(I−1)におけるZとして好ましくは酸素原子であり、Yとして好ましくは−CH=であり、Xとして好ましくは窒素原子である。
本発明の一般式(I)等、式(Ib)、一般式(I−1)等または式(Ib−1)におけるLとして好ましくは結合手またはC1〜3アルキレン基であり、より好ましくは、結合手であり、Lとして好ましくは、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−であり、より好ましくは、−CONH−(但し、当該基の左側が環Bに結合する。)、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−であり、Rとして好ましくは、水素原子、水酸基、C1〜4アルキル基またはカルボキシ基であり、より好ましくは、水素原子またはC1〜4アルキル基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基またはn−プロピル基であり、RおよびR2cとして好ましくはニトロ基および各々NR2a2bおよびNR2d2eであり、より好ましくはアミノ基であり、Rとして好ましくは、水素原子、ハロゲン原子または水酸基であり、より好ましくはハロゲン原子である。
本発明の一般式(I)等、式(Ib)、一般式(I−1)等または式(Ib−1)におけるmとして好ましくは1であり、pおよびpaとして好ましくは0または1の整数であり、より好ましくは0である。本発明の式(Ib)もしくは(Ib−1)または一般式(II)、(II−1)、(III)もしくは(III−1)におけるnとして好ましくは1または2である。
本発明の一般式(I)等におけるR2a、RおよびRとして好ましくは、水素原子である。一方、一般式(I−1)等におけるR2d、R4aおよびR6aとして好ましくは、水素原子またはRFRである。ここで、R2d、R4aおよびR6aのうち二以上がRFRを表してもよいが、好ましくは、R2d、R4aおよびR6aのうちの二つ以上が同時にRFRを表さない。さらに好ましくは、一般式(I−1)等におけるR2d、R4aおよびR6aのうち、その何れか一つがRFRであり、より好ましくは、R2dおよびRが水素原子であり、R4aがRFRである。
一般式(I−1)等におけるRFRが取り得る当該ホスホノオキシアルキル基として好ましくは、例えば、
Figure 2021167320
が挙げられ、より好ましくは、−CHOP(=O)(OH)である。
また、一般式(I−1)等におけるRFRが取り得るその他の基として好ましくは、例えば
Figure 2021167320
[式中、RFcは前記と同じ意味を表す。]が挙げられ、ここで、当該RFcとして好ましくは、例えば、
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が挙げられる。
当該RFcの別の態様として好ましくは、例えば、
Figure 2021167320
などが挙げられる。
本発明の式(Ib)、式(Ib−1)、一般式(II)、一般式(II−1)、一般式(III)または一般式(III−1)におけるWとして好ましくは−CH=であり、Vとして好ましくは−CH=である。
本発明の式(Ib)、式(Ib−1)、一般式(II)または一般式(II−1)におけるUとして好ましくは炭素原子である。
本発明の一般式(I)、(I−1)、(II)または(II−1)におけるTとして好
ましくは、窒素原子である。
本発明の一般式(I)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物として好ましくは、一般式(II)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物であり、より好ましくは、一般式(III)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物である。
さらに、一般式(I)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物として好ましくは、例えば、前項[27]記載の(1)〜(35)の化合物、それらのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物が挙げられる。
また、本発明の一般式(I−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物として好ましくは、一般式(II−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物であり、より好ましくは、一般式(III−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物である。
さらに、一般式(I−1)で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物として好ましくは、例えば、前項[1−39]記載の(1)〜(57)の化合物、それらのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物が挙げられる。さらに、前項[1−39]記載の(1)〜(57)の化合物の溶媒和物として好ましくは、前項[1−39]記載の(1)〜(57)の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩(例えば、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩等))の水和物である。
[異性体]
本発明において特に指示しない限り、異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における幾何異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素原子の存在等による光学異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性体による異性体をもすべて包含する。
また、本発明における光学異性体は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2021167320
は紙面の向こう側(すなわちα配置)に結合していることを表し、
Figure 2021167320
は紙面の手前側(すなわちβ配置)に結合していることを表し、
Figure 2021167320
はα配置、β配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表し、
Figure 2021167320
は、一重結合または二重結合を表す。
[N−オキシド体]
一般式(I)等または一般式(I−1)等で示される化合物は、公知の方法でN−オキシド体にすることができる。N−オキシド体とは、一般式(I)等あるいは一般式(I−1)等で示される化合物の窒素原子が、酸化されたものを表す。また、これらN−オキシド体は、さらに下記[プロドラッグ]の項目、下記[塩]の項目および下記[溶媒和物]の項目に記載のように、そのプロドラッグ、その薬学的に許容される塩またはその溶媒和物となっていてもよい。
[プロドラッグ]
一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体は、公知の方法により、プロドラッグにすることもできる。当該プロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により、例えば、一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体に変換される化合物をいう。例えば、R2d、R4aおよびR6aの何れか一つが前記のRFRである一般式(I−1)等で示される化合物またはそのN−オキシド体は、一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体のプロドラッグとして投与することができ、そのプロドラッグとして好ましくは、例えば、前項[1−39]に記載の(14)、(18)、(19)、(32)、(37)〜(39)、(41)、(42)および(45)〜(57)の化合物が挙げられる。なお、一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163〜198頁に記載されているような生理的条件で、対応する一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体に変化するものであってもよい。
一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体のその他のプロドラッグとしては、例えば、一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体が、1〜4個の窒素原子を含み、その他のヘテロ原子を含まない、5〜6員単環式芳香族含窒素複素環を有する場合には、当該含窒素複素環上の窒素原子がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例えば、一般式(I)等で示される化合物の当該含窒素複素環上の窒素原子がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物等)、一般式(I)等で示される化合物がアミノ基を有する場合、当該アミノ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例えば、一般式(I)等で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物等)、一般式(I)等で示される化合物が水酸基を有する場合、当該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)等で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等)が挙げられ、一般式(I)等で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、当該カルボキシ基がエステル化またはアミド化された化合物(例えば、一般式(I)等で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、1−{(エトキシカルボニル)オキシ}エチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、1−{[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル]オキシ}エチルエステル化またはメチルアミド化された化合物等)等が挙げられる。これら化合物はそれ自体公知の方法によって製造することができる。なお、一般式(I)等で示される化合物またはそのN−オキシド体のプロドラッグは、さらに下記[塩]の項目および下記[溶媒和物]の項目に記載のように、それらの薬学的に許容される塩あるいは溶媒和物となっていてもよい。
[塩]
一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体もしくはそれらのプロドラッグおよび一般式(I−1)等で示される化合物またはそのN−オキシド体は、公知の方法で相当する薬学的に許容される塩に変換することができる。ここで、薬学的に許容される塩としては、例えば、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩およびバリウム塩等)、アンモニウム塩、有機アミン塩(例えば、脂肪族アミン塩(例えば、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロペンチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、メグルミン塩、ジエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩およびエチレンジアミン塩等)、アラルキルアミン塩(例えば、ベンジルアミン塩、フェネチルアミン塩、N,N−ジベンジルエチレンジアミン塩およびベネタミン塩等)、ヘテロ環芳香族アミン塩(例えば、ピペリジン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩およびイソキノリン塩等)、第四級アンモニウム塩(例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩およびテトラブチルアンモニウム塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えば、アルギニン塩、リシン塩等)およびN−メチル−D−グルカミン塩等)、酸付加物塩(例えば、無機酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩および硝酸塩等)および有機酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩
、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩およびグルコン酸塩等)等)等が挙げられる。薬学的に許容される塩は、水溶性のものが好ましい。
特に、R2d、R4aおよびR6aの何れかが前記のホスホノオキシアルキル基である、一般式(I−1)等で示される化合物において、同基と塩を形成するものとしては、例えば、前記のアルカリ金属塩、前記のアルカリ土類金属塩、亜鉛塩、アンモニウム塩および有機アミン塩等が挙げられ、このうち、好ましいアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩およびカリウム塩であり、好ましいアルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩であり、好ましい有機アミン塩としては、塩基性アミノ酸塩(例えば、アルギニン塩(例えば、L−アルギニン塩)、リシン塩(例えば、L−リシン塩)等)、メグルミン塩およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等である。
[溶媒和物]
一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩および一般式(I−1)等で示される化合物、そのN−オキシド体またはそれらの薬学的に許容される塩は、公知の方法で溶媒和物に変換することもできる。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)との溶媒和物が挙げられる。ここで、水和物としては、例えば、1水和物ないし5水和物などのポリ水和物や、半水和物などの低水和物などの形態を取り得るが、本発明化合物の水和物の形態としては、例えば、1水和物、2水和物、3水和物および2〜3水和物が挙げられる。また、これら水和物の形態には、包接水和物が含まれる。これら水和物は、一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグもしくはそれらの薬学的に許容される塩または一般式(I−1)等で示される化合物、そのN−オキシド体もしくはそれらの薬学的に許容される塩を、例えば、含水有機溶媒から析出させることで得ることができる。
[結晶]
一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物および一般式(I−1)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物の各々の結晶は、例えば、粉末X線回折スペクトルデータや示差走査熱量測定(DSC)など
の物理化学データによって特定される。但し、粉末X線回折スペクトルデータは、その性質上、結晶の同一性の認定においては、回折角(2θ)や全体的なパターンが重要であり、相対強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少変わり得え、また、DSCデータも測定条件によって多少変わり得る。
そのため、本明細書中の粉末X線回折パターンにおける回折角(2θ(度))およびDSC分析における吸熱ピークのオンセット温度(℃)およびピーク温度(℃)の記載は、各
々の測定法において通常許容される誤差範囲を含む。例えば、粉末X線回折における回折角(2θ(度))の「約」は、ある態様としては±0.2度であり、さらに別の態様としては、±0.1度である。DSC分析における吸熱ピークのオンセット温度(℃)またはピ
ーク温度(℃)の「約」は、ある態様としては±2℃であり、さらに別の態様としては、±1℃である。
[共結晶]
一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物および一般式(I−1)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物は
、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成することができる。共結晶としては、薬学的に許容される共結晶形成剤と形成される、薬学的に許容されるものが好ましい。共結晶は、2種以上の異なる分子がイオン結合とは異なる分子間相互作用で形成される結晶として定義される。また、共結晶は中性分子と塩の複合体であってもよい。共結晶は、公知の方法、例えば、融解結晶化、溶媒からの再結晶または成分を一緒に物理的に粉砕することにより、調製することができる。適当な共結晶形成剤としては、国際公開第2006/007448号パンフ
レットに記載のもの、例えば、4−アミノ安息香酸、4−アミノピリジン、アデニン、アラニン、アセチルサリチル酸等が挙げられる。
[放射性同位体]
一般式(I)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらのプロドラッグ、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物および一般式(I−1)等で示される化合物、そのN−オキシド体、それらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物は、同位元素(例えば、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、35S、18F、36Cl、123I、125I等)等で標識されていてもよい。例えば、一般式(I)におけるR、R、R、R、R、RおよびRあるいは一般式(I−1)におけるR、R2c、R、R4a、R、R6aおよびRのうちの一以上の基を構成する水素原子の全部または一部が、重水素原子または三重水素原子に置換された化合物が挙げられ、例えば、4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メトキシ−d)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン等が挙げられる。なお、本明細書において、「メチル−d」および「メトキシ−d」は、各々トリデューテリオメチル基およびトリデューテリオメトキシ基を表す。
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations : A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)に記載された方法、以下に示す方法または実施例に示す方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
一般式(I)等で示される化合物のうち、一般式(IV)
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物は、以下の反応工程式1で示される方法で製造することができる。
Figure 2021167320
[式中、Pgはアミノ基の保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基またはアセチル基等)を表わし、R’は、各々独立して、水素原子、C1〜5アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、水酸基またはハロゲン原子を表し、ここで、R’がC1〜5アルキル基を表す場合、二つのR’は隣接する酸素原子およびホウ素原子と一緒になって、ジオキサボロラン環を形成していてもよく、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]
反応工程式1におけるカップリング反応1は、公知の鈴木カップリング反応にて実施することができ、例えば、0.01〜100mol%のパラジウム触媒(例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、酢酸パラジウム、アセチルアセトン酸パラジウム、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム ジクロロメタン錯体またはビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム等)および0.01〜400mol%のホスフィン配位子(例えば、トリフェニルホスフィン、トリtert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンまたはジ(1−アダマンチル)−n−ブチルホスフィン等)存在または非存在下、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリドン等)単独もしくは水との混合溶媒中、1〜10当量の塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムトリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン等)存在または非存在下、1〜10当量のホウ酸試薬存在下で、0〜200℃
で行われる。
また、カップリング反応1は有機金属試薬を用いた公知のカップリング反応によっても実施することができ、例えば、ホウ酸試薬の代わりに亜鉛試薬を用いる根岸反応、ホウ酸試薬の代わりにスズ試薬を用いるStille反応、ホウ酸試薬の代わりにケイ素試薬を用いる桧山カップリング、ホウ酸試薬の代わりにグリニヤール試薬、パラジウム触媒の代わりにニッケル触媒を用いる熊田反応等でも行われる。
反応工程式1におけるカップリング反応2も、公知の鈴木カップリング反応や、根岸反応、Stille反応、檜山カップリング、熊田反応等で行われる。
反応工程式1における脱保護反応は、酸性条件下における公知の脱保護反応にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフランまたはアニソール等)中、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸またはp−トシル酸等)もしくは無機酸(例えば、塩酸または硫酸等)またはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、2,2,2−トリフルオロエタノールの存在下または非存在下、0〜100℃で行われる。
なお、R2d、R4aおよびR6aの何れもが前記のRFRを表さない一般式(I−1)等で示される化合物は、上記反応工程式1に示される方法で製造することができる。
さらに、一般式(I−1)等で示される化合物のうち、一般式(V)
Figure 2021167320
[式中、R4bは、−(CRFb OP(=O)(ORFa’)、−(CRFb O)C(=O)RFc、−(CRFb O)C(=O)ORFcまたは−CRFb C(=O)ORFcを表し、RFa’は、各々独立して、水素原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、−(CHOH、−CRFb OC(=O)−(C1〜4アルキル)、−CRFb OC(=O)O−(C1〜4アルキル)、ベンジル基または保護基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]で示される化合物は、一般式(IV)で示される化合物を以下のアルキル化反応またはアシル化に付し、RFa’が保護基である場合には、必要により脱保護反応に付して製造することができる。
Figure 2021167320
[式中、Xはハロゲン原子またはトリクロロメチル基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]
ここで、当該アルキル化反応およびアシル化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンおよびジメチルスルホキシド等)中、無機塩基(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等)または有機塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミンリチウム、ジイソプロピルアミド、イミダゾール、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、tert−ブチルイミノ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホラン、tert−ブチルイミノ−トリ(ピロリジノ)ホスホランまたは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等)の存在下、X(CRFb OP(=O)(ORFa’)、X(CRFb O)C(=O)RFc、X(CRFb O)C(=O)ORFcまたはXCRFb C(=O)ORFcと一般式(IV)で示される化合物を反応させることにより行われる。また、RFa’が保護基である場合の当該RFa’の脱保護反応も公知であり、例えば、酸性条件下における公知の脱保護反応あるいはパラジウム−炭素触媒等の存在下における水素添加反応でも実施することができる。なお、RFa’が保護基を表す場合、水酸基の保護基に相当し、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、メトキシエトキシメチル基、2−テトラヒドロピラニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル基または2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等が挙げられる。また、パラジウム−炭素触媒等の存在下における水素添加反応は、例えば、1〜20気圧の水素ガス雰囲気下、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチルまたはイソプロピルアルコール等)中、0.01〜100mol%の触媒(例えば、パラジウム−炭素、白金−炭素、水酸化パラジウム−炭素またはロジウム−炭素等)の存在下、室温〜120℃で行われる。
反応工程式1における一般式(IV−4)で示される化合物は、以下の反応工程式2に示される方法で製造することができる。
Figure 2021167320
反応工程式2におけるリチオ化反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、n−ヘキサンもしくはトルエンまたはそれらの混合溶媒等)中、塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド、n−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウム等)を-78℃〜室温で反応させた後、二酸化炭素(例えば、炭酸ガスまたはド
ライアイス等)を加え、-78℃〜室温で反応させることにより行われる。
反応工程式2におけるアミド化反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン等)中または無溶媒下で、酸ハライド化剤(例えば、オキザリルクロリドまたはチオニルクロリド等)と-78℃〜還流温度で反応させ、得られた酸ハ
ライドを塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン等)の存在または非存在下、アンモニア(例えば、アンモニアガス、アンモニア水またはアンモニアメタノール溶液等)を加え、-78℃〜還流温度で反応させることにより行われる。
反応工程式2における脱水反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン等)中または無溶媒下で、塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアミノピリジンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン等)の存在または非存在下、脱水剤(例えば、チオニルクロリド、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、五酸化二リンまたは(メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド分子内塩等)存在下、-78℃〜還流温度で反応させ
ることにより行われる。
反応工程式2における芳香族求核置換反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、2−プロパノールもしくはジメチルスルホキシドまたはそれらの混合溶媒等)中、1〜10当量のアセトオキシム、塩基(例えば、tert−ブトキシカリウム、tert−ブトキシナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムまたはリン酸三カリウム等)存在下、室温〜120℃で反応させるこ
とにより行われる。
反応工程式2における脱保護反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、酸性条件下における脱保護反応にて実施することができる。例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフランまたはアニソール等)中、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸またはp−トシル酸等)もしくは無機酸(例えば、塩酸または硫酸等)またはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、2,2,2−トリフルオロエタノールの存在または非存在下、0〜100℃で行われる。
反応工程式2における臭素化反応は、公知の方法にて実施することができ、例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、酢酸エチルまたは酢酸等)中、1〜10当量の臭素化剤(例えば、トリメチルシリルブロミド(TMSBr)、臭素、臭化水素酸または三臭化リン等)および0.1〜100mol%の触媒(例えば、臭化銅(II)または臭化リチウム等)の存在または非存在下、-78
℃〜100℃で行われる。
また、一般式(IV)で示される化合物から一般式(V)で示される化合物を製造する反応工程において用いられる各反応剤は、各々、公知の方法に準じて製造できるか、あるいは以下に表される方法で製造できる。
Figure 2021167320
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]
ここで、当該アシル化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンおよびジメチルスルホキシド等)中、無機塩基(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等)または有機塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミン、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、tert−ブチルイミノ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホラン、tert−ブチルイミノ−トリ(ピロリジノ)ホスホランまたは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等)の存在下、RFc−H(またはその塩)で示される化合物を-78℃〜100℃で反応させることにより行われる。
本明細書中の各反応において、出発原料として用いた化合物や添加される化合物または試薬、例えば、一般式(IV−3)あるいは一般式(IV−5)で示される化合物およびアルキル化反応もしくはアシル化反応または反応工程式2において用いられる化合物は、公知であるかあるいは公知の方法または実施例に記載の方法に準じて製造することができる。
本発明に用いられる化合物のうち、光学活性を有する化合物は、光学活性を有する出発原料または試薬を用いて製造するか、ラセミ体の製造中間体を光学分割し、次いで本発明
に用いられる化合物に導くか、あるいはラセミ体の化合物を光学分割することで製造することもできる。この光学分割の方法は公知であり、例えば、他の光学活性な化合物と塩・錯体等を形成させ、再結晶を行った後、目的とする化合物を単離するかあるいは直接キラルカラム等を用いて分離する方法等が挙げられる。
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレンまたはポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィー、洗浄または再結晶等の方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
[医薬品への適用]
本発明化合物は、STINGに対する作動活性を有するため、がんまたは感染症の有効な進
行抑制、再発抑制または治療剤として処方することができる。
なお、本明細書において「がん治療」とは、例えば、(a)がん細胞の増殖を減少させ
るため、(b)がんに起因する症状を低減させるため、がん患者の生活の質を向上させる
ため、(c)既に投与されている他の抗がん剤またはがん治療補助薬の用量を低減させる
ため、および/または(d)がん患者の生存期間を延長させるために行われる治療を含む
。また、「がんの進行抑制」とは、がんの進行を遅延、がんに関連する症状を安定化および症状の進行を後退させることを意味する。「再発抑制」とは、がん治療あるいは癌外科的切除術によってがん病変が完全にもしくは実質的に消滅または取り除かれた患者におけるがん再発を予防的に抑止することを意味する。
さらに、本発明化合物は、(a)他の抗がん剤による治療効果が不十分あるいは十分で
はないがんもしくは他の抗がん剤治療後に増悪したがん患者、(b)根治もしくは切除不
能、転移性、再発性、難治性および/または遠隔転移性のがんの患者、(c)TPSまたはCPSが50%以上、25%以上、10%以上、5%以上もしくは1%以上であるがん患者、(d)MSI-HもしくはdMMRを有するがんの患者、(e)BRAF V600E変異陽性である悪性黒色腫もしくは非小細胞肺癌の患者、(f)EGFR遺伝子変異陽性またはALK融合遺伝子陽性であるがんの患者、または(g)TMBが高頻度であるがんの患者に処方することがある。
また、一方で、本発明化合物は、(a)他の抗がん剤による治療歴のないがん患者、(
b)TPSまたはCPSが50%未満、25%未満、10%未満、5%未満もしくは1%未満であるがん患者、(c)MSI-Hおよび/またはdMMRを有しない、もしくはMSI-Lを有するがんの患者、
(d)BRAF V600野生型である悪性黒色腫もしくは非小細胞肺癌の患者、(e)EGFR遺伝子
変異陰性および/またはALK融合遺伝子陰性である非小細胞肺癌の患者、または(f)TMB
が低頻度であるがんの患者への処方がより求められる場合もある。
また、がんの外科的切除術後の再発あるいは転移を予防的に抑止する術後補助療法または外科的切除前に行われる術前補助療法として処方することもできる。
ここで、「他の抗がん剤」としては、下記の「併用または配合剤」の項目に記載された抗がん剤、すなわち、アルキル化薬、白金製剤、代謝拮抗剤(例えば、葉酸代謝拮抗薬、ピリジン代謝阻害薬およびプリン代謝阻害薬)、リボヌクレオチドリダクターゼ阻害薬、ヌクレオチドアナログ、トポイソメラーゼ阻害薬、微小管重合阻害薬、微小管脱重合阻害薬、抗腫瘍性抗生物質、サイトカイン製剤、抗ホルモン薬、分子標的薬およびがん免疫治療薬として各々例示された薬剤が挙げられる。また、「他の抗がん剤による治療効果が不十分あるいは十分ではない」とは、例えば、その腫瘍収縮効果判定RECISTにおいて、既存の抗がん剤による治療によっても「安定(SD)」あるいは「進行(PD)」と判定される場合が挙げられる。
本発明化合物が進行抑制、再発抑制および/または治療の対象とするがんには、何れの固形がんおよび血液がんも含まれ、固形がんのうち、上皮細胞癌としては、例えば、悪性黒色腫(例えば、皮膚、口腔粘膜上皮または眼窩内等における悪性黒色腫)、非小細胞肺癌(例えば、扁平非小細胞肺癌および非扁平非小細胞肺癌)、小細胞肺癌、頭頸部癌(例えば、口腔癌、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌、喉頭癌、唾液腺癌および舌癌)、腎細胞癌(例えば、淡明細胞型腎細胞癌)、乳癌、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌および卵巣明細胞腺癌)、鼻咽頭癌、子宮癌(例えば、子宮頸癌および子宮体癌)、肛門癌(例えば、肛門管癌)、大腸癌(例えば、MSI-Hおよび/またはdMMR陽性大腸癌)、直腸癌、結腸癌
、肝細胞癌、食道癌、胃癌、食道胃接合部癌、膵癌、尿路上皮癌(例えば、膀胱癌、上部尿路癌、尿管癌、腎盂癌および尿道癌)、前立腺癌、卵管癌、原発性腹膜癌、悪性胸膜中皮腫、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、皮膚癌(例えば、ブドウ膜悪性黒色腫およびメルケル細胞癌)、精巣癌(胚細胞腫瘍)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、脊椎腫瘍、神経芽細胞腫、髄芽腫、眼網膜芽細胞腫、神経内分泌腫瘍、脳腫瘍(例えば、神経膠腫(例えば、神経膠芽腫および神経膠肉腫)および髄膜腫)および扁平上皮癌等が挙げられる。
また、固形がんのうち、肉腫としては、骨・軟部肉腫(例えば、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫、子宮体部平滑筋肉腫、軟骨肉腫、肺肉腫、骨肉腫、先天性繊維肉腫)およびカポジ肉腫等が挙げられる。
また、血液がんとしては、例えば、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(例えば、B細胞性非ホジキンリンパ腫(例えば、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、前駆B細胞急性リンパ球芽性白血病、慢性Bリンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫)、B前駆細胞性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、節性辺縁帯B細胞性リンパ腫、節外性辺縁帯B細胞性リンパ腫(MALTリンパ腫)、脾原発辺縁帯B細胞性リンパ腫、有毛細胞白血病、有毛細胞白血病・バリアント型、濾胞性リンパ腫、小児型濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型、脾びまん性赤脾髄小型B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、単クローン性B細胞リンパ球増加症、脾B細胞リンパ腫/白血病・分類不能型、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症・IgM型、μ重鎖病、λ
重鎖病、α重鎖病、形質細胞骨髄腫、骨孤在性形質細胞腫、骨外性形質細胞腫、単クローン性免疫グロブリン沈着病、IRF4再構成を伴う大細胞型B細胞リンパ腫、原発性皮膚濾胞中心リンパ腫、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫、原発性中枢神経系びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・下肢型、EBV
陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型、EBV陽性粘膜皮膚潰瘍、慢性炎症関連
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫
、ALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、原発性体腔液リンパ腫、HHV8
陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特異型、11q異常を伴うバーキット様リンパ腫
、MYCおよびBCL2とBCL6の両方か一方の再構成伴う高悪性度B細胞リンパ腫、高悪性度B
細胞リンパ腫・非特異型およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫の中間的特徴を伴うB細胞リンパ腫・分類不能型)、T/NK細胞性非ホジキンリンパ腫(例えば、前駆T細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Tリンパ球性白血病、T細胞型大顆粒リンパ球性白血病、大顆粒NK細胞性白血病、急速進行性NK細胞白血病、末梢性T細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫・非特定型、分類不能末梢性T細胞リンパ腫、血管免疫芽球性
T細胞性リンパ腫、未分化大細胞(CD30陽性)リンパ腫、血管中心性リンパ腫、腸管T細胞性リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、肝脾型γ−δT細胞リンパ腫、皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、ホジキン様/ホジキン関連未分化大細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫、成人T細胞性リンパ腫、T細胞前リンパ球性白血病、慢性NK細胞リンパ増殖異常症、小児全身性EBV陽性T細胞リンパ腫、種痘様水疱症様リ
ンパ増殖異常症、節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型、腸症関連T細胞リンパ腫、単形性上皮向性腸管T細胞リンパ腫、胃腸管緩徐進行性T細胞リンパ増殖異常症、肝脾T細胞リンパ腫、原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症、リンパ腫様丘疹症、原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫、原発性皮膚γδT細胞リンパ腫、原発性皮膚CD8陽性急速進行性表皮
向性細胞傷害性T細胞リンパ腫、原発性皮膚先端型CD8陽性T細胞リンパ腫、原発性皮膚CD4陽性小型/中型T細胞リンパ増殖性症、濾胞T細胞リンパ腫、濾胞ヘルパーT細胞形質を伴う節性末梢性T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫・ALK陽性型、未分化大細胞リ
ンパ腫・ALK陰性型および乳房インプラント関連未分化大細胞リンパ腫))およびホジキ
ンリンパ腫(例えば、古典的ホジキンリンパ腫(例えば、結節硬化型、混合細胞型、リンパ球豊富型およびリンパ球減少型)または結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫))、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性リンパ芽球性白血病(リンパ芽球性リンパ腫)、慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫)、骨髄異形成症候群および慢性骨髄性白血病)、中枢神経系原発悪性リンパ腫および骨髄増殖症候群等が挙げられる。
さらに、本発明化合物が進行抑制、再発抑制および/または治療の対象とするがんには、小児癌および原発不明癌も含まれる。
本発明化合物が進行抑制、再発抑制および/または治療の対象とする感染症には、ウイルス感染、寄生虫感染、細菌感染または真菌感染に起因する症状が含まれる。
ウイルス感染症としては、例えば、アデノウイルス、アレナウイルス、ブンヤウイルス、カリチウイルス、コロナウイルス(例えば、SARSコロナウイルス(SARS-CoV)、MERSコロナウイルス(MERS-CoV)および新型コロナウイルス(SARS-CoV-2))、フィロウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、パポバウイルス、パラミクソウイルス、パルボウイルス、ピコルナウイルス、ポックスウイルス、レオウイルス、レトロウイルス、ラブドウイルス、トガウイルス、乳頭腫ウイルス(例えば、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV))、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ポリオウイルス、肝炎ウイルス(例えば、A型肝炎ウイルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝炎ウイルス(HDV)、E型肝炎ウイルス(HEV))、天然痘ウイルス(例えば、大痘瘡、小痘瘡)、ワクシニアウイルス、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、デング熱ウイルス、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス、黄熱病ウイルス、ノーウォークウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、ヘアリーセル白血病ウイルス(HTLV-II)、カリ
フォルニア脳炎ウイルス、ハンタウイルス(出血性熱)、狂犬病ウイルス、エボラ熱ウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、呼吸系発疹ウイルス(RSV)、単純ヘルペス1型(口腔ヘルペス)、単純ヘルペス2型(陰部ヘルペス)
、帯状ヘルペス(水痘・帯状疱疹ウイルス)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタ
イン−バーウイルス(EBV)、フラビウイルス、口蹄疫ウイルス、チクングニヤウイルス
、ラッサウイルス、アレナウイルスまたは発癌性ウイルスによる感染症が挙げられる。
寄生虫感染症としては、例えば、アカントアメーバ角膜炎、アメーバ症、回虫症、バベシア症、バランチジウム症、アライグマ回虫症、シャガス病、肝ジストマ症、コクリオミイヤ、クリプトスポリジウム症、裂頭条虫症、メジナ虫症、エキノコックス症、象皮病、蟯虫症、肝蛭症、肥大肝蛭病、糸状虫症、ジアルジア虫症、顎口虫症、膜様条虫疾患、イソスポラ症、片山熱、リーシュマニア症、ライム病、マラリア、横川吸虫症、ハエウジ病、オンコセルカ症、シラミ寄生症、疥癬、住血吸虫症、アフリカ睡眠症、糞線虫症、テニヤ条虫症、トキソカラ症、トキソプラスマ症、旋毛虫症および鞭虫症等が挙げられる。
細菌感染症としては、例えば、結核菌、炭疽菌、病原性細菌、食中毒菌、サルモネラ菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、破傷風菌、ミコバクテリア、破傷風菌、ペスト菌、炭疽菌およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)等の抗生物質耐性菌ならびにクロストリジウム−ディフィシレ、その他感染性細菌の感染に起因する感染症が挙げられる。
真菌感染症としては、例えば、アスペルギルス種、ブラストミセス・デルマティティディス、カンジダ属酵母(例えば、カンジダアルビカンス)、コクシジオイデス、クリプトコックス・ネオフォルマンス、クリプトコッカス・ガッティ、皮膚糸状菌、フザリウム種、ヒストプラスマ・カプスラーツム、ケカビ亜門、ニューモシスチス・ジロベシ、スポロトリックス・シェンキィ、エキセロハイラム属またはクラドスポリウムの感染に起因する感染症が挙げられる。
[併用または配合剤]
本発明化合物または本発明化合物を有効成分として含む医薬組成物(以下、「本発明化合物等」と略記する。)は、(a)がんもしくは感染症の進行抑制、再発抑制および/ま
たは治療効果の増強のために、(b)組み合わせて処方される他の薬剤の投与量の低減の
ために、(c)組み合わせて処方される他の薬剤の副作用の軽減のために、および/また
は(d)組み合わせて処方される他の薬剤の免疫増強作用を高めるために、すなわち、ア
ジュバンドとして、一種以上の他の薬剤とともに組み合わせて処方してもよい。本発明において、他の薬剤とともに組み合わせて処方する場合の投与形態には、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態であっても、また別々の製剤としての投与形態であってもよい。その併用により、その他の薬剤の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療効果を補完したり、投与量あるいは投与回数を維持ないし低減することができる。本発明化合物等と他の薬剤を別々に処方する場合には、一定期間同時投与し、その後、本発明化合物等のみあるいは他の薬剤のみを投与してもよい。また、本発明化合物等を先に投与し、その投与の後に他の薬剤を投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、本発明化合物等を後に投与してもよく、また、上記投与において、一定期間、両薬剤が同時に投与される期間があってもよい。また、各々の薬剤の投与方法は同じでも異なっていてもよい。薬剤の性質により、本発明化合物を含む製剤と他の薬剤を含む製剤のキットとして提供することもできる。ここで、他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、他の薬剤は任意の2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。また、前記他の薬剤には、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
がん治療において、本発明化合物等とともに組み合わせて使用することができる抗がん剤としては、例えば、アルキル化薬(例えば、Dacarbazine、Nimustine、Temozolomide、Fotemustine、Bendamustine、Cyclophosphamide、Ifosfamide、Carmustine、ChlorambucilおよびProcarbazine等)、白金製剤(例えば、Cisplatin、Carboplatin、Nedaplatinお
よびOxaliplatin等)、代謝拮抗剤(例えば、葉酸代謝拮抗薬(例えば、Pemetrexed、Leu
covorinおよびMethotrexate等)、ピリジン代謝阻害薬(例えば、TS-1(登録商標)、5-fluorouracil、UFT、Carmofur、Doxifluridine、FdUrd、CytarabineおよびCapecitabine等)、プリン代謝阻害薬(例えば、Fludarabine、CladribineおよびNelarabine等)、リボ
ヌクレオチドリダクターゼ阻害薬、ヌクレオチドアナログ(例えば、Gemcitabine等))
、トポイソメラーゼ阻害薬(例えば、Irinotecan、NogitecanおよびEtoposide等)、微小管重合阻害薬(例えば、Vinblastine、Vincristine、Vindesine、VinorelbineおよびEribulin等)、微小管脱重合阻害薬(例えば、DocetaxelおよびPaclitaxel等)、抗腫瘍性抗
生物質(例えば、Bleomycin、Mitomycin C、Doxorubicin、Daunorubicin、Idarubicin、Etoposide、Mitoxantrone、Vinblastine、Vincristine、Peplomycin、Amrubicin、AclarubicinおよびEpirubicin等)、サイトカイン製剤(例えば、IFN-α2a、IFN-α2b、ペグIFN-α2b、天然型IFN-βおよびInterleukin-2等)、抗ホルモン薬(例えば、Tamoxifen、Fulvestrant、Goserelin、Leuprorelin、Anastrozole、LetrozoleおよびExemestane等)、分
子標的薬、がん免疫治療薬およびその他の抗体医薬等が挙げられる。
ここで、分子標的薬としては、例えば、ALK阻害剤(例えば、Crizotinib、Ceritinib、Ensartinib、AlectinibおよびLorlatinib等)、BCR-ABL阻害剤(例えば、ImatinibおよびDasatinib等)、EGFR阻害剤(例えば、Erlotinib、EGF816、Afatinib、Osimertinib mesilate、GefitinibおよびRociletinib等)、B-RAF阻害剤(例えば、Sorafenib、Vemurafenib、TAK-580、Dabrafenib、Encorafenib、LXH254、EmurafenibおよびZanubrutinib等)、VEGFR阻害剤(例えば、Bevacizumab、Apatinib、Lenvatinib、AfliberceptおよびAxitinib等)、FGFR阻害剤(例えば、AZD4547、Vofatmab、RoblitinibおよびPemigatinib等)、c-MET阻害剤(例えば、Savolitinib、Merestinib、Capmatinib、CapmatinibおよびGlesatinib等)、AXL阻害剤(例えば、ONO-7475およびBemcentinib等)、MEK阻害剤(例えば、Cobimetinib、Binimetinib、SelumetinibおよびTrametinib等)、CDK阻害剤(例えば、Dinaciclib、Abemaciclib、PalbociclibおよびTrilaciclib等)、BTK阻害剤(例えば、IbrutinibおよびAcalabrutinib等)、PI3K-δ/γ阻害剤(例えば、Umbralisib、ParsaclisibおよびIPI-549等)、JAK-1/2阻害剤(例えば、ItacitinibおよびRuxolitinib等)、ERK阻害剤(例えば、SCH 900353等)、TGFbR1阻害剤(例えば、Galunisertib等)、Cancer cell stemness キナーゼ阻害剤(例えば、Amcasertib等)、FAK阻害剤(例えば、Defactinib等
)、SYK/FLT3 dual阻害剤(例えば、Mivavotinib等)、ATR阻害剤(例えば、Ceralasertib等)、WEE1キナーゼ阻害剤(例えば、Adavosertib等)、マルチチロシンキナーゼ阻害剤(例えば、Sunitinib、Pazopanib、Cabozantinib、Regorafenib、Nintedanib、SitravatinibおよびMidostaurin等)、mTOR阻害剤(例えば、Temsirolimus、Everolimus、VistusertibおよびIrinotecan等)、HDAC阻害剤(例えば、Vorinostat、Romidepsin、Entinostat
、Chidamide、Mocetinostat、Citarinostat、PanobinostatおよびValproate等)、PARP阻害剤(例えば、Niraparib、Olaparib、Veliparib、RucaparibおよびBeigene-290等)、アロマターゼ阻害剤(例えば、ExemestaneおよびLetrozole等)、EZH2阻害剤(例えば、Tazemetostat等)、ガレクチン-3阻害剤(例えば、Belapectin等)、STAT3阻害剤(例えば、Napabucasin等)、DNMT阻害剤(例えば、Azacitidine等)、BCL-2阻害剤(例えば、NavitoclaxおよびVenetoclax等)、SMO阻害剤(例えば、Vismodegib等)、HSP90阻害剤(例え
ば、XL888等)、γ-チューブリン特異的阻害剤(例えば、Glaziovianin AおよびPlinabulin等)、HIF2α阻害剤(例えば、PT2385等)、グルタミナーゼ阻害剤(例えば、Telaglenastat等)、E3リガーゼ阻害剤(例えば、Avadomide等)、NRF2活性化剤(例えば、Omaveloxolone等)、アルギナーゼ阻害剤(例えば、CB-1158等)、細胞周期阻害剤(例えば、Trabectedin等)、Ephrin B4阻害剤(例えば、sEphB4-HAS等)、IAP拮抗剤(例えば、Birinapant等)、抗HER2抗体(例えば、Trastuzumab、Pertuzumab、Trastuzumab beta、Margetuximab、Trastuzumab deruxtecan、Disitamab、Disitamab vedotin、Trastuzumab emtansine、Gancotamab、Trastuzumab duocarmazine、Timigutuzumab、Zanidatamab、Zenocutuzumab、R48およびZW33等)、抗HER1抗体(例えば、Cetuximab、Cetuximab sarotalocan、Panitumumab、Necitumumab、Nimotuzumab、Depatuxizumab、Depatuxizumab mafodotin、Fu
tuximab、Laprituximab、Laprituximab emtansine、Matuzumab、Modotuximab、Petosemtamab、Tomuzotuximab、Losatuxizumab、Losatuxizumab vedotin、Serclutamab、Serclutamab talirine、Imgatuzumab、FutuximabおよびZalutumumab等)、抗HER3抗体(例えば、Duligotuzumab、Elgemtumab、Istiratumab、Lumretuzumab、Zenocutuzumab、Patritumab、Patritumab deruxtecanおよびSeribantumab等)、抗CD40抗体(例えば、Bleselumab、Dacetuzumab、Iscalimab、Lucatumumab、Mitazalimab、Ravagalimab、Selicrelumab、Teneliximab、ABBV-428およびAPX005M等)、抗CD70抗体(例えば、Cusatuzumab、Vorsetuzumab、Vorsetuzumab mafodotinおよびARGX-110等)、抗VEGF抗体(例えば、Bevacizumab、Bevacizumab beta、Ranibizumab、Abicipar pegol、Aflibercept、Brolucizumab、Conbercept、Dilpacimab、Faricimab、Navicixizumab、VarisacumabおよびIMC-1C11等)、抗VEGFR1抗体(例えば、Icrucumab等)、抗VEGFR2抗体(例えば、Ramucirumab、Alacizumab、Alacizumab pegol、Olinvacimab、PegdinetanibおよびAMG596等)、抗CD20抗体(例えば、Rituximab、Blontuvetmab、Epitumomab、Ibritumomab tiuxetan、Ocaratuzumab、Ocrelizumab、Technetium (99mTc) nofetumomab merpentan、Tositumomab、Veltuzumab、Ofatumumab、Ublituximab、ObinutuzumabおよびNofetumomab等)、抗CD30抗体(例えば、Brentuximab VedotinおよびIratumumab等)、抗CD38抗体(例えば、Daratumumab、Isatuximab、Mezagitamab、AT13/5およびMOR202等)、抗TNFRSF10B抗体(例えば、Benufutamab、Conatumumab、Drozitumab、Lexatumumab、Tigatuzumab、Eftozanermin alfaおよびDS-8273a等)、抗TNFRSF10A抗体(例えば、Mapatumumab等)、抗MUC1抗体(例えば、Cantuzumab、Cantuzumab ravtansine、Clivatuzumab、Clivatuzumab tetraxetan、Yttrium (90Y) clivatuzumab tetraxetan、Epitumomab、Epitumomab cituxetan、Sontuzumab、Gatipotuzumab、Nacolomab、Nacolomab tafenatox、7F11C7、BrE-3、CMB-401、CTM01およびHMFG1等)、抗MUC5AC抗
体(例えば、Ensituximab等)、抗MUC16抗体(例えば、Oregovomab、Abagovomab、IgovomabおよびSofituzumab vedotin等)、抗DLL4抗体(例えば、Demcizumab、Dilpacimab、NavicixizumabおよびEnoticumab等)、抗フコシルGM1抗体(例えば、BMS-986012等)、抗gpNMB抗体(例えば、Glembatumumab vedotin等)、抗Mesothelin抗体(例えば、Amatuximab
、Anetumab ravtansine、Anetumab corixetan、RG7784およびBMS-986148等)、抗MMP9抗
体(例えば、Andecaliximab等)、抗GD2抗体(例えば、Dinutuximab、Dinutuximab beta
、Lorukafusp alfa、Naxitamab、14G2a、MORAb-028、Surek、TRBs07およびME361等)、抗MET抗体(例えば、Emibetuzumab、Onartuzumab、TelisotuzumabおよびTelisotuzumab vedotin等)、抗FOLR1抗体(例えば、Farletuzumab、MirvetuximabおよびMirvetuximab soravtansine等)、抗CD79b抗体(例えば、Iladatuzumab、Iladatuzumab vedotinおよびPolatuzumab vedotin等)、抗DLL3抗体(例えば、RovalpituzumabおよびRovalpituzumab Tesirine等)、抗CD51抗体(例えば、Abituzumab、EtaracizumabおよびIntetumumab等)、抗EPCAM抗体(例えばAdecatumumab、Catumaxomab、Edrecolomab、Oportuzumab monatox、Citatuzumab bogatoxおよびTucotuzumab celmoleukin等)、抗CEACAM5抗体(例えば、Altumomab、Arcitumomab、Cergutuzumab amunaleukin、Labetuzumab、Labetuzumab govitecan、90Y-cT84.66、AMG211、BW431/26、CE25/B7、COL-1およびT84.66 M5A等)、抗CEACAM6抗体
(例えば、Tinurilimab等)、抗FGFR2抗体(例えば、Aprutumab、Aprutumab ixadotinお
よびBemarituzumab等)、抗CD44抗体(例えば、bivatuzumab mertansine等)、抗PSMA抗
体(例えば、Indium (111In) capromab pendetide、177Lu-J591およびES414等)、抗Endoglin抗体(例えば、Carotuximab等)、抗IGF1R抗体(例えば、Cixutumumab、Figitumumab、Ganitumab、Dalotuzumab、teprotumumabおよびRobatumumab等)、抗TNFSF11抗体(例えば、Denosumab等)、抗GUCY2C(例えば、Indusatumab vedotin等)、抗SLC39A6抗体(例
えば、Ladiratuzumab vedotin等)、抗SLC34A2抗体(例えば、Lifastuzumab vedotin等)、抗NCAM1抗体(例えば、Lorvotuzumab mertansineおよびN901等)、抗ganglioside GD3
抗体(例えば、EcromeximabおよびMitumomab等)、抗AMHR2抗体(例えば、Murlentamab等)、抗CD37抗体(例えば、Lilotomab、Lutetium (177lu) lilotomab satetraxetan、Naratuximab、Naratuximab emtansineおよびOtlertuzumab等)、抗IL1RAP抗体(例えば、Nidanilimab等)、抗PDGFR2抗体(例えば、OlaratumabおよびTovetumab等)、抗CD200抗体(
例えば、Samalizumab等)、抗TAG-72抗体(例えば、Anatumomab mafenatox、Minretumomab、Indium (111In) satumomab pendetide、CC49、HCC49およびM4等)、抗SLITRK6抗体(
例えば、Sirtratumab vedotin等)、抗DPEP3抗体(例えば、Tamrintamab pamozirine等)、抗CD19抗体(例えば、Axicabtagene ciloleucel、Coltuximab ravtansine、Denintuzumab mafodotin、Inebilizumab、Loncastuximab、Loncastuximab tesirine、Obexelimab、Tafasitamab、Taplitumomab paptox、Taplitumomab paptoxおよびhuAnti-B4等)、抗NOTCH2/3抗体(例えば、Tarextumab等)、抗tenascin C抗体(例えば、Tenatumomab等)、抗AXL抗体(例えば、Enapotamab、Enapotamab vedotinおよびTilvestamab等)、抗STEAP1抗体(例えば、Vandortuzumab vedotin等)、抗CTAA16抗体(例えば、technetium (99mTc) votumumab等)、CLDN18抗体(例えば、Zolbetuximab等)、抗GM3抗体(例えば、Racotumomab、FCGR1およびH22等)、抗PSCA抗体(例えば、MK-4721等)、抗FN extra domain B抗体
(例えば、AS1409等)、抗HAVCR1抗体(例えば、CDX-014等)および抗TNFRSF4抗体(例えば、MEDI6383等)、抗HER1-MET二重特異性抗体(例えば、Amivantamab等)、抗EPCAM-CD3二重特異性抗体(例えば、SolitomabおよびCatumaxomab等)、抗Ang2-VEGF二重特異性抗
体(例えば、Vanucizumab等)、抗HER2-CD3二重特異性抗体(例えば、Ertumaxomab等)、抗HER3-IGF1R二重特異性抗体(例えば、Istiratumab等)、抗PMSA-CD3二重特異性抗体(
例えば、Pasotuxizumab等)、抗HER1-LGR5二重特異性抗体(例えば、Petosemtamab等)、抗SSTR2-CD3二重特異性抗体(例えば、Tidutamab等)、抗CD30-CD16A二重特異性抗体(例えば、AFM13等)、抗CEA-CD3二重特異性抗体(例えば、CibisatamabおよびRO6958688等)、抗CD3-CD19二重特異性抗体(例えば、DuvortuxizumabおよびBlinatumomab等)、IL3RA-CD3二重特異性抗体(例えば、FlotetuzumabおよびVibecotamab等)、抗GPRC5D-CD3二重特異性抗体(例えば、Talquetamab等)、抗CD20-CD3二重特異性抗体(例えば、Plamotamab
、Odronextamab、Mosunetuzumab、Glofitamab、EpcoritamabおよびREGN1979等)、抗TNFRSF17-CD3二重特異性抗体(例えば、Teclistamab等)、抗CLEC12A-CD3二重特異性抗体(例えば、Tepoditamab等)、抗HER2-HER3二重特異性抗体(例えば、Zenocutuzumab等)、抗FAP抗体/IL-2融合蛋白質(例えば、RO6874281等)および抗CEA抗体/IL-2融合蛋白質(例えば、Cergutuzumab amunaleukin等)等が挙げられる。
また、がん免疫治療薬としては、例えば、抗PD-1抗体(例えば、Nivolumab、Cemiplimab-rwlc、Pembrolizumab、Spartalizumab、Tislelizumab、Dostarlimab、Toripalimab、Camrelizumab、Genolimzumab、Sintilimab、Lodapolimab、Retifanlimab、Balstilimab、Serplulimab、Budigalimab、Prolgolimab、Sasanlimab、Cetrelimab、Zimberelimab、Geptanolimab、AMP-514、STI-A1110、ENUM 388D4、ENUM 244C8、GLS010、CS1003、BAT-1306、AK105、AK103、BI 754091、LZM009、CMAB819、Sym021、SSI-361、JY034、HX008、ISU106およびCX-188等)、抗PD-L1抗体(例えば、Atezolizumab、Avelumab、Durvalumab、Manelimab、Pacmilimab、Envafolimab、Cosibelimab、Sugemalimab、BMS-936559、STI-1014、HLX20、SHR-1316、MSB2311、BGB-A333、KL-A167、AK106、AK104、ZKAB001、FAZ053、CBT-502およびJS003等)、PD-1拮抗剤(例えば、AUNP-12、BMS-M1〜BMS-M10の各化合物(WO2014/151634、WO2016/039749、WO2016/057624、WO2016/077518、WO2016/100285、WO2016/100608、WO2016/126646、WO2016/149351、WO2017/151830およびWO2017/176608参照)、BMS-1、BMS-2、BMS-3、BMS-8、BMS-37、BMS-200、BMS-202、BMS-230、BMS-242、BMS-1001およびBMS-1166(WO2015/034820、WO2015/160641、WO2017/066227およびOncotarget. 2017 Sep 22; 8(42): 72167-72181.参照)、Incyte-1〜Incyte-6の各化合物(WO2017/070089、WO2017/087777、WO2017/106634、WO2017/112730、WO2017/192961およびWO2017/205464参照)、CAMC-1〜CAMC-4(WO2017/202273、WO2017/202274、WO2017/202275およびWO2017/202276参
照)、RG_1(WO2017/118762参照)およびDPPA-1(Angew. Chem. Int. Ed. 2015, 54, 11760-11764参照)等)、PD-L1/VISTA拮抗剤(例えば、CA-170)、PD-L1/TIM3拮抗剤(例え
ば、CA-327)、抗PD-L2抗体、PD-L1融合タンパク質、PD-L2融合タンパク質(例えば、AMP-224等)、抗CTLA-4抗体(例えば、Ipilimumab、Zalifrelimab、NurulimabおよびTremelimumab等)、抗LAG-3抗体(例えば、Relatlimab、Ieramilimab、Fianlimab、Encelimabお
よびMavezelimab等)、抗TIM3抗体(例えば、MBG453およびCobolimab等)、抗KIR抗体(
例えば、Lirilumab、IPH2101、LY3321367およびMK-4280等)、抗BTLA抗体、抗TIGIT抗体
(例えば、Tiragolumab、Etigilimab、VibostolimabおよびBMS-986207等)、抗VISTA抗体(例えば、Onvatilimab等)、抗CD137抗体(例えば、UrelumabおよびUtomilumab等)、抗CSF-1R抗体・CSF-1R阻害剤(例えば、Cabiralizumab、Emactuzumab、LY3022855、Axatilimab、MCS-110、IMC-CS4、AMG820、Pexidartinib、BLZ945およびARRY-382等)、抗OX40抗
体(例えば、MEDI6469、Ivuxolimab、MEDI0562、MEDI6383、Efizonerimod、GSK3174998、BMS-986178およびMOXR0916等)、抗HVEM抗体、抗CD27抗体(例えば、Varlilumab等)、抗GITR抗体・GITR融合蛋白質(例えば、Efaprinermin alfa、Efgivanermin alfa、MK-4166
、INCAGN01876、GWN323およびTRX-518等)、抗CD28抗体、抗CCR4抗体(例えば、Mogamulizumab等)、抗B7-H3抗体(例えば、Enoblituzumab、Mirzotamab、Mirzotamab clezutoclaxおよびOmburtamab等)、抗ICOSアゴニスト抗体(例えば、VopratelimabおよびGSK3359609等)、抗CD4抗体(例えば、ZanolimumabおよびIT1208等)、抗DEC-205抗体/NY-ESO-1融
合蛋白質(例えば、CDX-1401)、抗SLAMF7抗体(例えば、Azintuxizumab、Azintuxizumab
vedotinおよびElotuzumab等)、抗CD73抗体(例えば、OleclumabおよびBMS-986179等)
、PEG化IL-2(例えば、Bempegaldesleukin等)、IDO阻害剤(例えば、Epacadostat、IndoximodおよびLinrodostat等)、TLRアゴニスト(例えば、Motolimod、CMP-001、G100、Tilsotolimod、SD-101およびMEDI9197等)、アデノシンA2A受容体拮抗剤(例えば、Preladenant、AZD4635、TaminadenantおよびCiforadenant等)、抗NKG2A抗体(例えば、Monalizumab等)、抗CSF-1抗体(例えば、PD0360324等)、免疫増強剤(例えば、PV-10等)、IL-15スーパーアゴニスト(例えば、ALT-803等)、可溶性LAG3(例えば、Eftilagimod alpha等)、抗CD47抗体・CD47拮抗剤(例えば、ALX148等)およびIL-12拮抗剤(例えば、M9241等)等が挙げられる。なお、Nivolumabは、WO2006/121168に記載された方法に準じて製造することができ、Pembrolizumabは、WO2008/156712に記載された方法に準じて製造することができ、BMS-936559は、WO2007/005874に記載された方法に準じて製造することができ、Ipilimumabは、WO2001/014424に記載された方法に準じて製造することができる。
さらに、その他の抗体医薬としては、例えば、抗IL-1β抗体(例えば、Canakinumab等
)および抗CCR2抗体(例えば、Plozalizumab等)等が挙げられる。
[処方]
本発明化合物等または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから2000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当
たり、一回につき、0.1ngから200mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日30分から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
[製剤]
本発明化合物等または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与用固形剤もしくは液剤、経口投与用の徐放性製剤もしくは放出制御製剤または非経口投与用の注射剤、輸液、外用剤、吸入剤もしくは坐剤等として用いられる。
経口投与用固形剤には、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤および顆粒剤等が挙げられ、カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセル等が挙げられる。
当該固形剤は、例えば、本発明化合物を薬学的に許容される担体とともに製剤化してもよい。ここで、当該固形剤の製剤化に用いられる薬学的に許容される担体としては、例え
ば、賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロースおよびデンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等)等が挙げられる。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、または2以上の層で被覆していてもよい。さらに、ゼラチンを含有するカプセルに包含されていてもよい。
経口投与用液剤には、水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤およびエリキシル剤等の何れのの形態であってもよく、例えば、本発明化合物を、希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化し、製剤化してもよい。さらに、当該液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤または緩衝剤等を含有していてもよい。
経口投与用の徐放性製剤は、例えば、ゲル形成物質を含んでいてもよく、当該ゲル形成物質としては、例えば、アラビアゴム、カンテン、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グアガム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロースまたはヒドロキシエチルメチルセルロース等が挙げられる。
非経口投与用の注射剤または輸液は、水溶液、懸濁液または乳濁液の何れの形態であってもよく、また、用時に溶剤(例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖溶液および等張液(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、ホウ酸、ホウ砂およびプロピレングリコール等の溶液)等)を加えることにより、溶解、懸濁または乳濁して使用されるよう、薬学的に許容される担体とともに、固形剤として製剤化されていてもよい。ここで、「薬学的に許容される担体」としては、例えば、安定剤(例えば、各種アミノ酸、アルブミン、グロブリン、ゼラチン、マンニトール、グルコース、デキストラン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムおよびジブチルヒドロキシトルエン等)、溶解補助剤(例えば、アルコール(例えば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)および非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート20(登録商標)、ポリソルベート80(登録商標)およびHCO-50等)等)、懸濁化剤(例えば、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸アルミニウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースおよびラウリル硫酸ナトリウム等)、乳化剤(例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウムおよびトラガント等)、無痛化剤(例えば、ベンジルアルコール、クロロブタノールおよびソルビトール等)、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液、グルタミン酸緩衝液およびイプシロンアミノカプロン酸緩衝液等)、保存剤(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ホウ酸およびホウ砂等)、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸およびクロロブタノール等)、pH調整剤(例えば、塩酸、水酸化ナトリウム、リン酸および酢酸等)および抗酸化剤等が挙げられる。抗酸化剤として、例えば、(1)アスコルビン酸、システインハイドロクロライド、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸ナトリウム等のような水溶性抗酸化剤、(2)アスコルビルパルミテート、ブチル化ハイドロキシアニソール、ブチル化ハイドロキシトルエン、レシチン、プロピルガレートおよびα−
トコフェロール等のような油溶性抗酸化剤および(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビトール、酒石酸およびリン酸等のような金属キレート剤等を用いることができる。
当該注射剤または輸液は、その最終工程において滅菌するかあるいは無菌操作法、例えば、フィルター等で濾過して滅菌し、次いで無菌的な容器に充填することによって製造することができる。また、当該注射剤または輸液は、真空乾燥および凍結乾燥による無菌粉末(薬学的に許容できる担体の粉末を含んでいてもよい。)を、適切な溶剤に用時溶解して使用することもできる。
非経口投与用の外用剤の剤形には、例えば、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、エアゾル剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤および点鼻剤等が挙げられる。
当該噴霧剤、吸入剤およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。なお、スプレー剤の製造方法は、例えば、米国特許第2868691号および同第3095355号に詳しく記載されている。
当該吸入剤としては、吸入用液剤または吸入用粉末剤が挙げられ、当該液剤は、用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造され、例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウムおよびパラベン等)、着色剤、緩衝化剤(例えば、リン酸ナトリウムおよび酢酸ナトリウム等)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウムおよび濃グリセリン等)、増粘剤(例えば、カルボキシビニルポリマー等)および吸収促進剤等を必要に応じて適宜混合して調製され、一方、吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(例えば、ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(例えば、デンプンおよびデキストリン等)、賦形剤(例えば、乳糖およびセルロース等)、着色剤、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウムおよびパラベン等)および吸収促進剤等を必要に応じて適宜混合して調製される。吸入用液剤を投与する際には、通常噴霧器(例えば、アトマイザーおよびネブライザー等)が使用され、一方、吸入用粉末剤を投与する際には、通常、粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
当該軟膏剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物を軟膏基剤に混和または溶融させて調製される。ここで、軟膏基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれ、例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステルおよびオレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウおよびセレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコールおよびセトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリンおよび流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびマクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油およびテレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワランおよびスクワレン等)、水、吸収促進剤またはかぶれ防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物
をゲル基剤に溶融させて調製される。ここで、ゲル基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれ、例えば、低級アルコール(例えば、エタノールおよびイソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびエチルセルロース等)、中和剤(例えば、トリエタノールアミンおよびジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(例えば、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤およびかぶれ防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物をクリーム基剤に溶融または乳化させて製造される。ここで、クリーム基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれ、例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(例えば、プロピレングリコールおよび1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(例えば、2−ヘキシルデカノールおよびセタノール等)、乳化剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類および脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤およびかぶれ防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物を湿布基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して調製される。ここで、湿布基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれ、例えば、増粘剤(例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチンおよびメチルセルロース等)、湿潤剤(例えば、尿素、グリセリンおよびプロピレングリコール等)、充填剤(例えば、カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウムおよびマグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤およびかぶれ防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物を貼付剤用基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して調製される。ここで、貼付剤用基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれ、例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤およびかぶれ防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は、公知または通常使用されている処方により調製され、例えば、本発明化合物を、水、アルコール(例えば、エタノールおよびポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤および懸濁化剤等から選ばれる1種以上に溶解、懸濁または乳化させて調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
本明細書において、明示的に引用されるすべての特許文献および非特許文献もしくは参考文献の内容は、全て本明細書の一部としてここに引用し得る。
本発明を以下の実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれに限定されない。本発明の記載に基づき種々の変更または修飾が当業者には可能であり、これらの変更または修飾も本発明に含まれる。
[実施例]
中圧分取液体クロマトグラフィーの箇所に示されている括弧内のHi-flash SIまたはHi-flash NHの記載は、各々用いたカラムの種別(Hi-flash SI:シリカゲル(山善株式会社
製)、Hi-flash NH:アミノプロピル基担持型シリカゲル(山善株式会社製))を表す。
LC-MS/ELSDは、下記条件で行った。
[カラム:YMC Triart C18(粒子径:1.9 x 10-6 m;カラム長:30 x 2.0 mm I.D.);流速:1.0mL/分;カラム温度:40℃;移動相(A):0.1%トリフルオロ酢酸水溶液;移動
相(B):0.1%トリフルオロ酢酸−アセトニトリル溶液;グラジエント(移動相(A):移動相(B)の比率を記載):[0分]95:5;[0.1分]95:5;[1.2分]5:95;[1.4分]5:95;[1.41分]95:5;[1.5分]95:5;および検出器:UV(PDA)、ELSD、MS]
NMRの箇所に示した数値は、その括弧内に記載した測定溶媒を用いた時のH-NMRの測定値(化学シフト値)である。
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行なうコンピュ
ータプログラム、ACD/Name(登録商標)(バージョン6.00、Advanced Chemistry Development Inc.社製)、Chemdraw Ultra(バージョン12.0、Cambridge Soft社製)もしくはLexichem Toolkit(バージョン1.4.2、OpenEye Scientific Software社製)を用いるか、ま
たはIUPAC命名法に準じて命名したものである。
参考例1:リチウム 2−クロロ−4−フルオロ−5−ヨードニコチナート
Figure 2021167320
2−クロロ−4−フルオロ−5−ヨードピリジン(CAS No.1370534-60-3)(13.4g)をテトラヒドロフラン(以下、THFと略記する。)(50mL)に溶解し、-78℃に冷却後、リチウムジイソプロピルアミド(1mol/L THF溶液,50mL)を30分かけて滴下した。-78℃で1.5時間撹拌した後、細かく砕いたドライアイス(11.4g)を加え、-78℃で30分撹拌した。
反応液を室温まで昇温し、得られた沈殿をろ取し、下記物性値を有する標題化合物(16.5g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.63;
MS(ESI, Pos.):302(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.44(d, J=9.0Hz, 1H)。
参考例2:2−クロロ−4−フルオロ−5−ヨードニコチノニトリル
Figure 2021167320
参考例1で製造した化合物(16.0g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)(0.20mL)および塩化チオニル(38.0mL)の混合物を80℃で3.5時間撹拌
した。反応液を濃縮し、得られた残渣のTHF(100mL)溶液を0℃に冷却し、撹拌下で飽和アンモニア水(28%,10.8mL)を滴下した。30分撹拌後、反応混合物に市水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣は精製せずに次の工程に使用した。
上記の操作で得られた粗生成物をTHF(174mL)に溶解し、氷冷下ピリジン(21.1mL)およびトリフルオロ酢酸無水物(10.9mL)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=0:100〜70:30)で精製し、下記物性値を有する標題化合
物(5.82g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.92;
MS(ESI, Pos.):283(M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ 8.83(d, J=7.7Hz, 1H)。
参考例3:2−クロロ−5−ヨード−4−((プロパン−2−イリデンアミノ)オキシ)ニコチノニトリル
Figure 2021167320
プロパン−2−オン オキシム(6.86g)のTHF(100mL)溶液に、ナトリウム−tert−ブトキシド(9.02g)を室温で加え、1時間撹拌した(以下、この溶液をオキシム溶液
とする。)。オキシム溶液を、参考例2で製造した化合物(26.5g)のTHF(90mL)溶液に氷冷下、15分かけて滴下した。反応液を室温に昇温後、さらに30分撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、下記物性値を有する標題
化合物(31.1g)を得た。
LCMS保持時間(分):1.02;
1H-NMR(CDCl3):δ 8.67(s, 1H), 2.21(s, 3H), 2.13(s, 3H)。
参考例4:4−クロロ−7−ヨードイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
参考例3で製造した化合物(4.66g)のエタノール(70mL)溶液に、5mol/L塩酸(70mL
)を加え、70℃で1時間撹拌した。反応後生じた固体をろ取し、下記物性値を有する標題化合物(2.93g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.76;
MS(ESI, Pos.):296(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.65(s, 1H), 6.59(s, 2H)。
参考例5:4−ブロモ−7−ヨードイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
参考例4で製造した化合物(5.55g)のプロピオニトリル(55.5mL)溶液に、ブロモト
リメチルシラン(14.9mL)を室温で加え、その溶液を105℃で3時間撹拌した。反応液を
室温に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にヘキサン−酢酸エチル混合溶媒(4:1,50mL)を加え、30分撹拌した。沈殿物をろ取し、下記物性値を有する標題化合物(4.78g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.81;
MS(ESI, Pos.):340 (M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ 8.64(s, 1H), 6.48(s, 2H)。
参考例6:4−ブロモ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例5で製造した化合物(2.01g)の1,4−ジオキサン(25mL)溶
液に、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(1.73g)(CAS No.1003846-21-6)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パ
ラジウム(II)ジクロリド(484mg)、および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(5.9mL)を加え、90℃で4時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、酢酸エチルで希釈し、不溶物をショートシリカゲルパッドでろ過した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にメタノール(10mL)を加え、30分撹拌した。沈殿物をろ取し、下記物性値を有する標題化合物(1.50g)を得
た。
LCMS保持時間(分):0.80;
MS(ESI, Pos.):364(M+H)+
参考例7:(5−ブロモ−4−フルオロ−2−ニトロフェニル)(メチル)スルファン
Figure 2021167320
4−ブロモ−2,5−ジフルオロニトロベンゼン(CAS No.167415-27-2)(2.00g)をDMF(20mL)に溶解させ、0℃に冷却した。これにナトリウムチオメトキシド(707mg)の
水溶液(4.2mL)を滴下し、氷冷下1.5時間撹拌した。生じた沈殿をろ取し、乾燥することで下記の物性値を有する標題化合物(1.17g)を得た。
LCMS保持時間(分):1.05;
1H-NMR(CDCl3):δ 8.06(d, J=8.0Hz, 1H), 7.52(d, J=6.0Hz, 1H), 2.52(s, 3H)。
参考例8:4−ブロモ−5−フルオロ−2−(メチルチオ)アニリン
Figure 2021167320
参考例7で製造した化合物(1.17g)の酢酸(12mL)溶液に、鉄粉(1.23g)を加えて90℃で1時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、セライト(登録商標)でろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash NH)(ヘキサン:酢
酸エチル=90:10〜70:30)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(1.06g)を得た

LCMS保持時間(分):1.01;
MS(ESI, Pos.):236(M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ 7.52(d, J=7.5Hz, 1H), 6.50(d, J=10.5Hz, 1H), 4.45(brs, 2H), 2.31(s, 3H)。
参考例9:4−ブロモ−5−フルオロ−2−(メチルスルホニル)アニリン
Figure 2021167320
参考例8で製造した化合物(500mg)のジクロロメタン溶液(8.0mL)に、氷冷下でメタクロロ過安息香酸(約30%含水)(1.41g)を加えた。氷冷下で1時間撹拌した後、10%
チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸
エチル=90:10〜50:50)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(487mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.82;
MS(ESI, Pos.):268(M+H)+
参考例10:1−(2−アミノ−5−ブロモ−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、4−ブロモ−5−フルオロ−2−ヨードアニリン(CAS No.1219741-79-3)(810mg)、ヨウ化銅(I)(48.8mg)、トリブチル(1−エトキシビニル)スズ(1.04mL)およびアセトニトリル(10mL)を混合し、脱気操作を行った。混合液にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(180mg)を加え、80℃で5時間撹
拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン
:酢酸エチル=100:0〜70:30)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(547mg)を
得た。
LCMS保持時間(分):0.91;
MS(ESI, Pos.):232(M+H)+
参考例11:2−アミノ−5−ブロモ−N−エチル−4−フルオロベンズアミド
Figure 2021167320
2−アミノ−5−ブロモ−4−フルオロ安息香酸(CAS No.143945-65-7)(2.20g)、
1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU:CAS No.148893-10-1)(4.60g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.4mL)およびDMF(47mL)の混合
物を室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=90:10
〜60:40)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(2.08g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.84;
MS(ESI, Pos.):261(M+H)+
参考例12:5−フルオロ−2−(メチルスルホニル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例9で製造した化合物(487mg)、ビス(ピナコラート)ジボロン
(922mg)および酢酸カリウム(713mg)の混合物に、1,4−ジオキサン(8.0mL)を加
え、脱気操作を行った。これに[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム ジクロロメタン錯体(148mg)を加え、90℃で終夜撹拌した。反応
混合物をセライト(登録商標)でろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜80:20)で精製し、
下記物性値を有する標題化合物(342mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.91;
MS(ESI, Pos.):316(M+H)+
参考例12(1)〜12(5)
参考例9の4−ブロモ−5−フルオロ−2−(メチルスルホニル)アニリンの代わりに相当するブロモアリール化合物を用い、参考例12と同様の操作を行い、以下の物性値を有する化合物を得た。
参考例12(1):メチル 2−アミノ−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾアート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):1.04;
MS(ESI, Pos.):296(M+H)
参考例12(2):5−フルオロ−2−(メチルチオ)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):1.06;
MS(ESI, Pos.):284(M+H)+
参考例12(3):1−(2−アミノ−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタン−1−オン
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.99;
MS(ESI, Pos.):280(M+H)+
参考例12(4):2−アミノ−N−エチル−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.91;
MS(ESI, Pos.):309(M+H)+
参考例12(5):2−アミノ−4−クロロ−N−エチル−5−(4,4,5,5−テト
ラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):1.14;
MS(ESI, Pos.):325(M+H)+
参考例13:メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例6で製造した化合物(100mg)のDMF(1.37mL)溶液に、参考例12(1)で製造したボロン酸エステル(89.1mg)、ビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(19.4mg)、および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(0.27mL)を加え、110℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、市水を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜20:80)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(110mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.75;
MS(ESI, Pos.):453(M+H)+
実施例1:メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
Figure 2021167320
参考例13で製造した化合物(388mg)のジクロロメタン(4.0mL)溶液にトリフルオロ酢酸(4.0mL)を加えて40℃で5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウムを加え
、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エ
チル=90:10〜0:100)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物(19.6mg)を得た。LCMS保持時間(分):0.59;
MS(ESI, Pos.):369(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.86(s, 1H), 8.34(s, 2H), 8.05(d, J=8.5Hz, 1H), 6.66(d, J=12.5Hz, 1H), 3,85(s, 3H)。
実施例2:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
窒素雰囲気下、参考例6で製造した化合物(235mg)の1,4−ジオキサン(7.1mL)溶液に、5−フルオロ−2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(CAS No.1326283-60-6)(224mg)、ビス[トリ−tert−ブチルホスフィン]パラジウム(65.9mg)、および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(1.1mL)を加え、110℃で3時間撹拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜0:100)で精製し、
4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン(108mg)を得た。
この化合物(108mg)のTHF(2.2mL)溶液に塩酸(10%メタノール溶液,2.0mL)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウムを加え、酢酸エチル−メタノール(9:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(酢酸エチル:メタ
ノール=100:0〜90:10)で精製した。濃縮後、残渣をメタノール(5.0mL)に溶解し、
塩酸(10%メタノール溶液,0.8mL)を加え、濃縮した。残渣に酢酸エチル(50mL)を加
え、加熱還流下で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、以下の物性値を有する本発明化合物(87mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.54;
MS(ESI, Pos.):341(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.96(s, 1H), 8.44(s, 2H), 7.11(d, J=6.5Hz, 1H), 6.70(d, J=12.0Hz, 1H), 3.93(s, 3H)。
実施例3:1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン
窒素雰囲気下、参考例6で製造した化合物(10.0g)の1−メチル−2−ピロリドン(
以下、NMPと略記する。)(100mL)溶液に、参考例12(3)で製造したボロン酸エステル(10.7g)、ブチルジ−1−アダマンチルホスフィン(984mg)、酢酸パラジウム
(308mg)、ヨウ化カリウム(456mg)および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(28mL)を加え、50〜60℃で45時間撹拌した。反応液を放冷後、不溶物をNMPで洗浄しながら濾過によ
り取り除いた。ろ液に市水(240mL)を少しずつ加え40分撹拌し、析出した固体をろ取し
た。固体を順次アセトニトリル(80mL,2回)、メチルtert−ブチルエーテル(80mL,2回)でスラリー洗浄し、ろ取、乾燥することで、1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン(8.52g)を得た。
この化合物(6.00g)に、メタノール(24mL)およびメタンスルホン酸(3.96g)を加えて55℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、トリエチルアミン(18mL)を加え、55℃で2.5時間撹拌した。放冷後、生じた沈殿物を濾過し、ベージュの粉末を得た。こ
の粉末にメタノール(40mL)を加え、室温下でスラリー洗浄し、ろ過し乾燥することで、以下の物性値を有する本発明化合物(4.50g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.56;
MS(ESI, Pos.):353(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 13.3(s, 1H), 8.97(s, 1H), 8.47(s, 1H), 8.23(s, 1H), 7.98(d, J=8.5Hz, 1H), 7.71(brs, 2H), 6.67(d, J=13.0Hz, 1H), 5.73(s, 2H), 2.52(s, 3H)。
実施例4:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
参考例12(1)で製造したメチル 2−アミノ−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾアートの代わりに参考例12(2)で製造したボロン酸エステルを用い、参考例13と同様の操作を行うことで、得られた4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン(76.6mg)のTHF溶液(1.5mL)に、室温下で塩酸(10%メタノール溶液,1.1mL)を加え、1時間撹拌した。反応後、生じた沈殿を
ろ取することで、下記の物性値を有する本発明化合物(76.1mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.60;
MS(ESI, Pos.):357(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 9.05(s, 1H), 8.53(s, 2H), 7.76(d,J=8.0Hz, 1H), 6.78(d, J=13.0Hz, 1H), 2.41(s, 3H)。
実施例4(1)〜4(16)
4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミンの代わりに相当する化合物を、実施例4記載の操作と同様の操作により製造し、続く実施例4記載と同様の操作に付して、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例4(1):4−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.51;
MS(ESI, Pos.):323(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.99(s, 1H), 8.49(s, 2H), 7.52(s, 1H), 7.42(d, J=7.0Hz, 1H), 7.30(d, J=8.5Hz, 1H), 4.05(s, 3H)。
実施例4(2):4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メトキシ−d )フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):344(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 9.09(s, 1H), 8.56(s, 2H), 7.29(d, J=5.5, 1H), 6.95(d, J=9.0Hz, 1H)。
実施例4(3):4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):389(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 9.10(s, 1H), 8.50(s, 2H), 8.12(d, J=8.0, 1H), 6.90(d, J=12.5Hz,
1H), 3.17(s, 3H)。
実施例4(4):4−(4−アミノ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩HPLC保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):341(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 9.04(s, 1H), 8.49(s, 2H), 7.24(dd, J=8.5,7.5, 1H), 6.84(d, J=8.5Hz, 1H), 3.99(s, 3H)。
実施例4(5):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンズアミド 塩酸塩LCMS保持時間(分):0.50;
MS(ESI, Pos.):354(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.03(s, 1H), 8.40(s, 2H),7.92(d, J=9.0, 1H), 7.79(br s, 1H), 7.23(br s, 1H), 6.64(d, J=12.0Hz, 1H), 5.98(br s, 2H)。
実施例4(6):エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.69;
MS(ESI, Pos.):383(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.01(s, 1H), 8.38 (s, 2H), 7.99(d, J=8.5, 1H), 7.30(br s, 1H), 6.72(d, J=13.0Hz, 1H), 5.83(br s, 2H), 4.28(q, J=7.0Hz, 2H), 1.29(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(7):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)プロパン−1−オン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.77;
MS(ESI, Pos.):367(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.94(s, 1H), 8.38(s, 2H), 8.20(d, J=8.5Hz, 1H), 6.66(d, J=13.0Hz, 1H), 2.94(q, J=7.0Hz, 2H), 1.09(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(8):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチル−4−フルオロベンズアミド 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.70;
MS(ESI, Pos.):382(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.98(s, 1H), 8.41(s, 2H), 7.85 (d, J=8.0Hz, 1H), 6.65(d, J=13.0Hz, 1H), 3.29(q, J=7.0Hz, 2H), 1.11(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(9):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)エタン−1−オン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.67;
MS(ESI, Pos.):335(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.86(s, 1H), 8.37(s, 2H), 8.29(d, J=2.0Hz, 1H), 7.64(dd, J=9.0,
2.0Hz, 1H), 6.95(d, J=9.0Hz, 1H), 2.56(s, 3H)。
実施例4(10):メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンゾアート 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.71;
MS(ESI, Pos.):351(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.00(s, 1H), 8.45(s, 2H), 8.21(s, 1H), 7.71(d, J=9.0Hz, 1H), 7.01(d, J=9.0Hz, 1H), 6.02(br s, 2H), 3.84(s, 3H)。
実施例4(11):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−プロピルベンズアミド 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.70;
MS(ESI, Pos.):378(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.86(s, 1H), 8.38(s, 2H), 7.95(d, J=2.0Hz, 1H), 7.60(dd, J=8.5,
2.0Hz, 1H), 6.94(d, J=8.5Hz, 1H), 3.26-3.13(m, 2H), 1.54(q, J=7.0Hz, 2H), 0.90(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(12):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)ブタン−1−オン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.90;
MS(ESI, Pos.):381(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.94(s, 1H), 8.37(s, 2H), 8.20(d, J=8.0Hz, 1H), 6.65(d, J=13.0Hz, 1H), 2.88(t, J=7.0Hz, 2H), 1.65(q, J=7.5Hz, 2H), 0.90(t, J=7.5Hz, 3H)。
実施例4(13):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)ブタン−1−オン
塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.87;
MS(ESI, Pos.):363(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.86(s, 1H), 8.38(s, 2H), 8.33(d, J=2.0Hz, 1H), 7.63(dd, J=9.0,2.0Hz, 1H), 6.96(d, J=9.0Hz, 1H), 2.96(t, J=7.5Hz, 2H), 1.70-1.64(m, 2H), 0.92(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(14):2−ヒドロキシエチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.76;
MS(ESI, Pos.):399(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.97(s, 1H), 8.39 (s, 2H), 8.30 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 5.0 Hz, 2H)。
実施例4(15):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−メチルベンズアミド 塩酸塩LCMS保持時間(分):0.69;
MS(ESI, Pos.):350(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.04 (s, 1H), 8.56 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.52(s, 2H), 8.18 (d, J=2.0Hz, 1H), 7.64(dd, J = 8.5, 2.0Hz, 1H), 6.94(d, J=8.5Hz, 1H), 6.22(s, 2H), 2.78(d, J=4.5Hz, 3H)。
実施例4(16):4−(4−アミノ−2−クロロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
LCMS保持時間(分):0.63;
MS(ESI, Pos.):373(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.08 (s, 1H), 8.43 (s, 2H), 7.40 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 2.37(s, 3H)。
実施例4(17)〜4(24)
4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミンの代わりに相当する化合物を、実施例4記載の操作と同様の操作により製造した後、逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製し、以下の物性値を有す
る本発明化合物を得た。
実施例4(17):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−メチルベンズアミド トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.66;
MS(ESI, Pos.):368(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ (ロータマー混合物)8.98(s, 1H), 8.35(s, 2H), 8.27-8.21(m, 1H), 7.76(d, J=8.5Hz, 1H), 6.61(d, J=12.5Hz, 1H), 5.69(br s, 2H), 2.71(s, 1.5H), 2.69(s, 1.5H)。
実施例4(18):4−(4−アミノ−5−(エチルチオ)−2−フルオロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.64;
MS(ESI, Pos.):371(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.97(s, 1H), 8.43(s, 2H), 7.69(d, J=8.0Hz, 1H), 6.73(d, J=12.5Hz, 1H), 2.81(q, J=7.0Hz, 2H), 1.25(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(19):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル
)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ−N−プロピルベンズアミド トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.84;
MS(ESI, Pos.):396(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.82(s, 1H), 8.31(s, 2H), 7.67(d, J=8.0 Hz, 1H), 7.56(d, J=12.5
Hz, 1H), 3.26-3.13(m, 2H), 1.53-1.48(m, 2H), 0.86(t, J=7.0 Hz, 3H)。
実施例4(20):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)ベンズアミド トリフルオロ酢酸塩LCMS保持時間(分):0.67;
MS(ESI, Pos.):336(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.79 (s, 1H), 8.29(s, 2H), 7.95(d, J=2.0Hz, 1H), 7.55(dd, J=8.5, 2.0Hz, 1H), 6.88(d, J=8.5 Hz, 1H)。
実施例4(21):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−N−エチルベンズアミド トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):364(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.96(s, 1H), 8.37(s, 2H), 8.30(t, J=6.0Hz, 1H), 7.96(d, J=2.5Hz, 1H), 7.57(dd, J=11.5, 2.5Hz, 1H), 6.88(d, J=11.5Hz, 1H), 5.84(brs, 2H), 3.25(qd, J=9.0 ,6.0Hz, 2H), 1.10(t, J=9.0Hz, 3H)。
実施例4(22):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)フェニル)プロパン−1−オン トリフルオロ酢酸塩
HPLC保持時間(分):0.62;
MS(ESI, Pos.):349(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.97(s, 1H), 8.37(s, 2H), 8.33(s, 1H), 8.25(d, J=2.0Hz, 1H), 7.76(dd, J=9.0, 2.0Hz, 1H), 6.96(d, J=9.0Hz, 1H), 6.46(br s, 2H), 5.94(brs, 2H),
3.06(q, J=7.0Hz, 2H), 1.10(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例4(23):2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−クロロ−N−エチルベンズアミド トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.59;
MS(ESI, Pos.):398(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.00(s, 1H), 8.38(s, 2H), 8.32(t, J=6.5Hz, 1H), 7.71(s, 1H), 6.95(s, 1H), 5.54(brs, 2H), 3.23(qd, J=10.0 ,6.5Hz, 2H), 1.08(t, J=10.0Hz, 3H)。
実施例4(24):4−(2−フルオロ−5−メトキシ−4−ニトロフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン トリフルオロ酢酸塩
LCMS保持時間(分):0.92;
MS(ESI, Pos.):371(M+H)+
実施例4(25):4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)−7−(1−(テト
ラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミンの代わりに相当する化合物を、実施例4記載の操作と同様の操作により製造した後、逆相HPLC(使用カラム:Xtimate C18(25mm×150mm);移動相:0.225%ギ酸/水/アセトニトリル=75:25〜45:55)で精製し、以下の物性値を有
する本発明化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.90;
MS(ESI, Pos.):379(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.93(s, 1H), 8.39(s, 2H), 7.69(d, J=7.5Hz, 1H), 6.78(d, J=12.5Hz, 1H)。
実施例4(26):1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン 塩酸塩
参考例6で製造した化合物(200mg)および参考例12(3)で製造した化合物(168mg)を用い、実施例4と同様の手順にて以下の物性値を有する標題化合物(25mg)を得た。LCMS保持時間(分):0.56;
MS(ESI, Pos.):353(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.05(s, 1H), 8.42(s, 2H), 8.09(d, J=9.0Hz, 1H), 6.71(d, J=15.0Hz, 1H), 2.51(s, 3H)。
実施例5:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
トリフルオロ酢酸塩
実施例4で製造した化合物(17.2mg)、過ほう酸ナトリウム四水和物(6.16mg)、酢酸(0.5mL)およびメタノール(0.2mL)を混合し、50℃で6時間撹拌した。反応液を逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製し、下記の物性値を有する本発明化合物(5.0mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.50;
MS(ESI, Pos.):373(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.99 (s, 1H), 8.37(s, 2H), 7.56 (d, J=8.0Hz, 1H), 6.66(d, J=12.5Hz, 1H), 2.79(s, 3H)。
実施例6:2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロ安息香酸
実施例1で製造した化合物(20mg)に、THF(0.2mL)およびメタノール(0.1mL)を加
え、室温下で2.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(81μL)を滴下し、3時間撹拌した。反
応液を中和し、逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製し、以下の物性値を有する本発明化合
物(12.1mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.53;
MS(ESI, Pos.):355(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.97(s, 1H), 8.35(s, 2H), 7.93(d, J=8.5Hz, 1H), 7.23(br s, 1H), 6.67(d, J=12.5Hz, 1H), 5.72(br s, 2H)。
実施例7:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン トリフルオロ酢酸塩
1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代わりに(1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸
を用い、参考例6→参考例13→実施例2と同様の操作を行い、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.56;
MS(ESI, Pos.):355(M+H)+
実施例8:1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−ヒドロキシフェニル)エタン−1−オン トリフルオロ酢酸塩
実施例3記載の工程において製造した1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン(150mg)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(3mL)溶液に、アセトヒドロキサム酸(258mg)および炭酸カリウム(618mg)を加え、80℃で5時間撹拌した。室温に冷却後、市水(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。飽和食塩水で洗浄後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash NH)(酢酸エチル:メタノー
ル=100:0〜50:50)で精製し、1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−ヒドロキシフェニル)エタン−1−オン(50mg)を得た。
この化合物(50mg)に、メタノール(2.0mL)およびメタンスルホン酸(34mg)を加え
て室温で64時間撹拌した。反応後生じた沈殿をろ取し,ジメチルスルホキシドに溶解させて逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製し、以下の物性値を有する本発明化合物(23.1mg)
を得た。
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):351(M+H)+
参考例14:5−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロイソニコチノニトリル
Figure 2021167320
2−クロロ−4−フルオロ−5−ヨードピリジンの代わりに、5−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロピリジン(CAS No.831203-13-5)を用い、参考例1→参考例2と同様の操作を行い、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.81 (s, 1H)。
参考例15:5−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−クロロ−3−フルオロイソニコチノニトリル
Figure 2021167320
アルゴン雰囲気下、参考例14で製造した化合物(61.0mg)の1,4−ジオキサン溶液(2.0mL)に、5−フルオロ−2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1
,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(CAS No.1326283-60-6)(70.0mg)
、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(19.0mg)および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(0.40mL)を加え、90℃で3時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜30:70)で精製し、下記物性値
を有する標題化合物(45.0mg)を得た。
MS(ESI, Pos.):296(M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ8.41(s, 1H), 6.76(d, J = 6.5Hz, 1H), 6.55(d, J= 11.5Hz, 1H), 4.25(s, 2H), 3.88(s, 3H)。
参考例16:5−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−フルオロ−2−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソニコチノニトリル
Figure 2021167320
アルゴン雰囲気下、参考例15で製造した化合物(45.0mg)の1,4−ジオキサン溶液(2.0mL)に、4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−
1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール(CAS No.1072944-26-3)(40.0mg)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム
(II)ジクロリド(11.0mg)および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(0.20mL)を加え、110℃で6時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜15:85)で精製し、
下記物性値を有する標題化合物(30.0mg)を得た。
MS(ESI, Pos.):412(M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ 8.57(dd, J=1.5, 0.5Hz, 1H), 8.30(d, J=2.0Hz, 1H), 8.23(d, J=1.0 Hz, 1H), 6.81(d, J=6.5Hz, 1H), 6.56(d, J=11.0Hz, 1H), 5.49-5.44(m, 1H), 4.19(s, 2H), 4.13-4.07(m, 1H), 3.89(s, 3H), 3.79-3.71(m, 1H), 2.17-2.05(m, 3H), 1.80-1.62 (m, 3H)。
参考例17:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1−(
テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[5,4−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、アセトヒドロキサム酸(59mg)のDMF(1.0mL)溶液に、室温下カリウム
tert−ブトキシド(89.0mg)を加え、30分撹拌した。この混合液に、参考例16で製造した化合物(65mg)のDMF(2.0mL)溶液を滴下し、室温下16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン
:酢酸エチル=100:0〜15:85)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(22.0mg)を得た。
MS(ESI, Pos.):425(M+H)+
1H-NMR(CDCl3):δ 8.56(s, 1H), 8.42(s, 1H), 8.31(d, J=0.5Hz, 1H), 6.76(d, J=6.5Hz, 1H), 6.59(d, J=10.5Hz, 1H), 5.52-5.47(m, 1H), 4.14-4.08(m, 1H), 4.33(s, 2H), 4.15(s, 2H), 3.87(s, 3H), 3.79-3.70(m, 1H), 2.16-2.04(m, 3H), 1.75-1.50(m, 3H)。
実施例9:4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[5,4−c]ピリジン−3−アミン 塩酸塩
Figure 2021167320
参考例17で製造した化合物(20.0mg)のTHF溶液(1.0mL)に、塩酸(1.25mol/L メタノール溶液)(0.64mL)を室温下加え、3時間撹拌した。反応液を濃縮し、下記の物性値を有する本発明化合物(5.8mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.66;
MS(ESI, Pos.):341(M+H)+
1H-NMR(CD3OD):δ 8.45(s, 2H), 8.24(d, J=1.0Hz, 1H), 6.92(d, J=7.0 Hz, 1H), 6.70(d, J = 11.5Hz, 1H), 3.89(s, 3H)。
参考例18:メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(((ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
Figure 2021167320
実施例1で製造した化合物(1.49g)のDMF溶液(41mL)に、炭酸セシウム(6.61g)お
よびジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファート(1.41mL)を加え、50℃で5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜0:100)で精製
し、下記物性値を有する標題化合物(1.14g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.84;
MS(ESI, Pos.):591(M+H)+
実施例10:メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
Figure 2021167320
参考例18で製造した化合物(1.09g)に、精製水(6.8mL)および酢酸(13.5mL)を加え、50℃で終夜撹拌した。反応後析出した沈殿をろ取した。ろ物を逆相HPLCで精製(使用カラム:YMC Triart C18(50mm×100mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95
:5〜50:50)し、濃縮することで下記物性値を有する本発明化合物(536mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.51;
MS(ESI, Pos.):479(M+H)+;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.99(s, 1H), 8.63(s, 1H), 8.35(s, 1H), 7.94(d, J=8.5Hz, 1H), 7.21(brs, 2H), 6.71(d, J=12.5Hz, 1H), 5.91(d, J=10.0Hz, 2H), 5.75(brs, 2H), 3.82(s, 3H)。
実施例10(1):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1
−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(24mg)のDMF(0.5mL)溶液に、炭酸セシウム(91.9mg)およびジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファート(20μL)を加え、室温で8時間
撹拌した。反応液に市水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にジクロロメタン(0.30mL)およびトリフルオロ酢酸(0.12mL)を加え、40℃で終夜撹拌した。反応液をDMSOで希釈し、逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製することで下記物性値を有する本発明化合物(3.9mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.50;
MS(ESI, Pos.):463(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.98(s, 1H), 8.61(s, 1H), 8.33(s, 1H), 7.97(d, J=8.5Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.65(d, J=13.0Hz, 1H), 5.89 (d, J=10.0Hz, 2H), 5.76(brs, 2H), 2.51(s, 3H)。
実施例10(2):エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
Figure 2021167320
実施例4(6)で製造した化合物(36mg)のDMF(0.5mL)溶液に、炭酸セシウム(128mg)およびジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファート(27μL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に市水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にジクロロメタン(0.30mL)およびトリフルオロ酢酸(0.18mL)を加え、40℃で3.5時間撹拌した。反応液をDMSOで希釈し、逆相H
PLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニト
リル=95:5〜60:40)で精製することで下記物性値を有する本発明化合物(15.0mg)を
得た。
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):493(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.97(s, 1H), 8.60(s, 1H), 8.31(s, 1H), 7.93(d, J=8.5Hz, 1H), 7.19(br s, 2H), 6.67(d, J=12.5Hz, 1H), 5.87(d, J=10.0Hz, 2H), 5.73(brs, 2H), 4.26(q, J=7.0Hz, 2H), 1.27(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例10(3)〜10(7)
実施例1で製造した化合物の代わりに相当する化合物を用い、参考例18→実施例10と同様の操作を行い、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例10(3):(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−フルオロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.50;
MS(ESI, Pos.):492(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.99(s, 1H), 8.61(s, 1H), 8.33(s, 1H), 8.27(t, J=5.5Hz, 1H), 7.78(d, J=8.5Hz, 1H), 7.13(brs, 2H), 6.60(d, J=12.5Hz, 1H), 5.88(d, J=10.0Hz, 2H), 5.65(brs, 2H), 3.26-3.18(m, 2H), 1.07(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例10(4):(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルチオ)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.52;
MS(ESI, Pos.):467(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.96(s, 1H), 8.60(s, 1H), 8.32(s, 1H), 7.40(d, J=8.5Hz, 1H), 6.62(d, J=12.5Hz, 1H), 5.95(brs, 2H), 5.88 (d, J=10.0Hz, 2H), 5.64(s, 2H), 2.32(s, 3H)。
実施例10(5):(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−プロピオニルフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.53;
MS(ESI, Pos.):477(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.98(s, 1H), 8.61(s, 1H), 8.33(s, 1H), 7.99(d, J=8.5Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.66(d, J=12.0Hz, 1H), 5.88(d, J=10.0Hz, 2H), 5.75(brs, 2H), 2.96(q, J=7.5Hz, 2H), 1.05(t, J=7.5Hz, 3H)。
実施例10(6):(4−(4−(3−アセチル−4−アミノフェニル)−3−アミノイ
ソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル
二水素ホスファート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.48;
MS(ESI, Pos.):445(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.95(s, 1H), 8.58(s, 1H), 8.31(s, 1H), 8.19(d, J=2.0Hz, 1H), 7.77(dd, J=8.5, 2.0Hz, 1H), 7.58(brs, 2H), 6.92(d, J=8.5Hz, 1H), 5.92-5.85(m, 4H), 2.54(s, 3H)。
実施例10(7):(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
LCMS保持時間(分):0.668;
MS(ESI, Pos.):499(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.00(s, 1H), 8.63(s, 1H), 8.35(s, 1H), 7.74(d, J=8.0Hz, 1H), 6.79(d, J=12.0Hz, 1H), 6.64(brs, 2H), 5.91(d, J=12.0Hz, 2H), 5.83(brs, 2H), 3.18(s, 3H)。
実施例10(8):(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−5−(エチルカルバモイル)−2−クロロフェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファートの酢酸塩または酢酸和物
Figure 2021167320
実施例4(23)で製造した化合物(421mg)を参考例18と同様の操作に付すことに
よって、(4−(3−アミノ−4−(4−アミノ−2−クロロ−5−(エチルカルバモイル)フェニル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル ジ−tert−ブチル ホスファート(430mg)を得た。この化合物
(379mg)に酢酸(19.3mL)および精製水(3.4mL)を加え、60℃で5時間撹拌した。得られた沈殿物をろ取し、乾燥することで下記の物性値を有し、酢酸塩または酢酸和物の形態である本発明化合物(304mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.706;
MS(ESI, Pos.):508(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.01(s, 1H), 8.64(s, 1H), 8.36(s, 1H), 8.33-8.29(m, 1H), 7.70(s, 1H), 7.01(brs, 2H), 6.94(s, 1H), 5.90(d, J=10.0Hz, 2H), 5.53(brs, 2H), 3.24-3.18(m, 2H), 1.91(s, 3H), 1.07(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例10(9):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 二水素ホスファートの水和物
実施例3で製造した化合物(100mg)を参考例18と同様の操作に付すことによって、
(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル ジ−tert−ブチル ホスファート(112mg)を得た。この化合物(25mg)に酢酸(0.20mL)および精製水(0.05mL)を加え、60℃で終夜撹拌した。得られた沈殿物をろ取し、乾
燥することで下記の物性値を有する、実施例10(1)の水和物の結晶形態である本発明化合物(18.0mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.50;
MS(ESI, Pos.):463(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.98(s, 1H), 8.61(s, 1H), 8.33(s, 1H), 7.97(d, J=8.5Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.65(d, J=13.0Hz, 1H), 5.89 (d, J=10.0Hz, 2H), 5.76(brs, 2H), 2.51(s, 3H)。
(1)粉末X線回折測定
粉末X線回折測定は以下の条件にて実施した。
測定条件[装置:リガク製SmartLab;ターゲット:Cu;電圧:45kV;電流:200mA;
走査速度:30度/分]
本実施例10(9)の当該水和物について取得した粉末X線回析スペクトルチャートを図4に示し、その回折角(2θ)(度)および相対強度(%)の結果を表1に示す。
Figure 2021167320
(2)示差走査熱量分析(DSC分析)
DSC分析は、以下の条件にて実施し、試料とリファレンス(空のアルミニウム製サンプ
ルパン)との間に発生する熱量変化を連続的に測定し記録した。
測定条件[装置:ティー・エイ・インスツルメント製DiscoveryDSC;試料セル:アルミニウムパン;窒素ガス流量:50mL/分;試料量:1.3 mg;昇温速度:10℃/分(0〜240℃)
本実施例10(9)の当該水和物について取得したDSCチャートを図5に示すが、その
吸熱ピークとしてはピーク温度が約130℃であることを確認した。
(3)熱重量分析(TG分析)
TG分析は、以下の条件にて実施し、試料の重量パーセント変化(重量%)を測定し、記録した。
測定条件[装置:メトラー・トレド製TGA/DSC3+;試料量:2.6 mg;試料セル:アルミニ
ウムパン;窒素ガス流量:40 mL/分;昇温速度:5℃/分(25〜300℃)]
本実施例10(9)の当該水和物について取得したTGチャートを図6に示すが、室温から約150℃までに約8%の重量減少を確認した。
実施例10(10):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 一水素ホスファート 一カリウム塩
実施例10(1)で製造した化合物(50mg)の酢酸(1.25mL)溶液に、0.25M 酢酸カリウム水溶液(0.43mL、1当量)を加え、室温で8時間撹拌した。得られた懸濁液をろ取し、減圧乾燥し、下記物性値を有し、結晶形態である本発明化合物(43.5mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.49;
MS(ESI, Pos.):463(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6+CD3OD):δ8.94(s, 1H), 8.60(s, 1H), 8.21(s, 1H), 7.99(d, J=8.5Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.66(d, J=13.0Hz, 1H), 5.69 (d, J=9.5Hz, 2H), 2.52(s, 3H)。
(1)粉末X線回折測定
粉末X線回折測定は以下の条件にて実施した。
測定条件[装置:リガク製SmartLab;ターゲット:Cu;電圧:45kV;電流:200mA;走査
速度:30度/分]
本実施例10(10)において取得した結晶の粉末X線回析スペクトルチャートを図7に示し、その回折角(2θ)(度)および相対強度(%)の結果を表2に示す。
Figure 2021167320
(2)示差走査熱量分析(DSC分析)
DSC分析は、以下の条件にて実施し、試料とリファレンス(空のアルミニウム製サンプ
ルパン)との間に発生する熱量変化を連続的に測定し記録した。
測定条件[装置:ティー・エイ・インスツルメント製DiscoveryDSC;試料セル:アルミニウムパン;窒素ガス流量:50mL/分;試料量:1.7mg;昇温速度:10℃/分(20〜250℃)
本実施例10(10)において取得した結晶のDSCチャートを図8に示すが、その吸熱
ピークとしては、オンセット温度が約142℃であり、ピーク温度が約174℃であることを確認した。
実施例10(11):エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアートのトリフルオロ酢酸塩またはトリフルオロ酢酸和物
実施例4(6)で製造した化合物(2.00g)のDMF(0.5mL)溶液に、炭酸セシウム(128mg)およびジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファート(27μL)を加え、室温で
終夜撹拌した。反応液に市水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜0:100)で精製し、エチル 2−アミ
ノ−5−(3−アミノ−7−(1−(((ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート(2.12g)を得た。これに精製水(10mL)、エタノール
(10mL)およびトリフルオロ酢酸(5.3mL)を順次加え、40℃で撹拌した。2時間後、エ
タノール(5mL)を加え室温に冷却した。得られた沈殿物をエタノールで洗浄しながらろ
取し、減圧乾燥することで下記物性値を有する本発明化合物(1.81g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):493(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.02(s, 1H), 8.65(s, 1H), 8.36(s, 1H), 7.98 (d, J=8.5Hz, 1H),
7.32 (brs, 2H), 6.70(d, J=12.5Hz, 1H), 5.91(d, J=10.0Hz, 2H), 5.79(brs, 2H), 4.28(q, J=7.0Hz, 2H), 1.29(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例10(12):エチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−((ホスホノオキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアートの酢酸塩または酢酸和物
実施例10(2)で製造した化合物(2.13g)に、精製水(30mL)、酢酸(20mL)を加
え、60℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、エタノール(30mL)で希釈した。反応液を終夜撹拌し、ろ取することで下記物性値を有する本発明化合物(1.50g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.55;
MS(ESI, Pos.):493(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.99(s, 1H), 8.62(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.96(d, J=8.5Hz, 1H), 7.21(brs, 2H), 6.69(d, J=13.0Hz, 1H), 5.91(d, J=10.0Hz, 2H), 5.74(brs, 2H), 4.27(q, J=7.0Hz, 2H), 1.92(s, 3H), 1.29(t, J=7.0Hz, 3H)。
実施例10(13):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 一水素ホスファートの酢酸塩または酢酸和物
実施例3で製造した化合物(27.5g)のジメチルホルムアミド(193mL)溶液に、ヨウ化カリウム(7.8g)およびジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファート(25mL)を加えて撹拌した。この中にホスファゼン塩基P1-T-BU-トリス(テトラメチレン)(36mL)を加えて室温で一晩撹拌した。反応液に市水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した残渣をSFC(使用カラム:ChiralCelOD, 300×50mm I.D., 10μm;移動相:二酸化炭素/メタノール=100:0〜55:45
)で精製した化合物(21.8g)の酢酸溶液(500mL)に酢酸(30mL)、水(62mL)を加え、60℃で100分撹拌した後、室温で一晩撹拌した。得られた懸濁液をろ取、減圧乾燥し、下
記物性値を有し、結晶形態である本発明化合物(18.7g)を得た。
LCMS保持時間(分):0.49;
MS(ESI, Pos.):463(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.99(s, 1H), 8.62(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.98(d, J=8.6Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.66(d, J=12.8Hz, 1H), 5.90 (d, J=9.8Hz, 2H), 5.76(brs, 2H), 2.52(s, 3H), 1.91(s, 3H) 。
(1)粉末X線回折測定
粉末X線回折測定は以下の条件にて実施した。
測定条件[装置:リガク製SmartLab;ターゲット:Cu;電圧:45kV;電流:200mA;
走査速度:30度/分]
本実施例10(13)において取得した結晶の粉末X線回析スペクトルチャートを図9に示し、その回折角(2θ)(度)および相対強度(%)の結果を表3に示す。
Figure 2021167320
(2)示差走査熱量分析(DSC分析)
DSC分析は、以下の条件にて実施し、試料とリファレンス(空のアルミニウム製サンプルパン)との間に発生する熱量変化を連続的に測定し記録した。
測定条件[装置:ティー・エイ・インスツルメント製DiscoveryDSC;試料セル:アルミニウムパン;窒素ガス流量:50 mL/分;試料量:1.5mg;昇温速度:10℃/分(0〜240℃)]
本実施例10(13)において取得した結晶のDSCチャートを図10に示すが、その吸熱ピークとしては、オンセット温度が約198℃であり、ピーク温度が約207℃であることを確認した。
実施例10(14):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル 一水素ホスファート トロメタモール塩
実施例10(1)で製造した化合物(150mg)にテトラヒドロフラン(7.5mL)ならびにトロメタモール(41mg)を加え、40℃で3日間撹拌した。得られた懸濁液をろ取、減圧乾燥し、下記物性値を有し、結晶形態である本発明化合物(189mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.49;
MS(ESI, Pos.):463(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d+CD3OD):δ 8.95(s, 1H), 8.61-8.56(m, 1H), 8.24-8.19(m, 1H), 7.99(d,
J=8.4Hz, 1H), 6.65(d, J=12.7Hz, 1H), 5.69(d, J=9.3Hz, 2H), 3.46(s, 6H), 2.51(s,
3H)。
(1)粉末X線回折測定
粉末X線回折測定は以下の条件にて実施した。
測定条件[装置:リガク製SmartLab;ターゲット:Cu;電圧:45kV;電流:200mA;走
査速度:30度/分]
本実施例10(14)において取得した結晶の粉末X線回析スペクトルチャートを図11に示し、その回折角(2θ)(度)および相対強度(%)の結果を表4に示す。
Figure 2021167320
(2)示差走査熱量分析(DSC分析)
DSC分析は、以下の条件にて実施し、試料とリファレンス(空のアルミニウム製サンプルパン)との間に発生する熱量変化を連続的に測定し記録した。
測定条件[装置:ティー・エイ・インスツルメント製DiscoveryDSC;試料セル:アルミニウムパン;窒素ガス流量:59mL/分;試料量:0.7mg;昇温速度:10℃/分(15〜180℃)]
本実施例10(14)において取得した結晶のDSCチャートを図12に示すが、その吸熱ピークとしては、オンセット温度が約44℃であり、ピーク温度が約75℃であることを確認した。
実施例10(15):1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
ジ−tert−ブチル−クロロメチルホスファートの代わりにジ−tert−ブチル−クロロエチルホスファート(CAS No.1567347-31-2)を、参考例18→実施例10記載の
操作と同様の操作に付して、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.51;
MS(ESI, Pos.):477(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.96(s, 1H), 8.56(s, 1H), 8.27(s, 1H), 7.96(d, J=8.4Hz, 1H), 7.70(brs, 2H), 6.65(d, J=13Hz, 1H), 6.34-6.29(m, 1H), 5.75(brs, 2H), 2.51(s, 3H), 1.80(d, J=6Hz, 3H)。
参考例19:4−クロロ−7−ヨードイソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、硫化ナトリウム(138mg)にジメチルスルホキシドを加えて10分間撹拌
した後、参考例2で製造した化合物(500mg)を加えて室温で30分間撹拌した。10℃に冷
却後、アンモニア水を加えて30分間撹拌した。N−クロロスクシンイミド(248mg)を加
えて30分間撹拌した後、さらにN−クロロスクシンイミド(472mg)を加えて30分間撹拌
した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)と市水(15mL)を加え、析出物をろ取した
。析出物を50℃で1.5時間乾燥後、酢酸エチルに溶解させ、市水で洗浄した。硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(286mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.88;
MS(ESI, Pos.):312(M+H)+
参考例20:4−ブロモ−7−ヨードイソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例19で製造した化合物(240mg)にプロピオニトリル(2.4mL)、ブロモトリメチルシラン(0.61mL)を加え、100℃で20時間撹拌した。0℃に冷却後、メ
チル tert−ブチルエーテル(7.2mL)を加えて1.5時間撹拌した。析出物をろ取
し、下記物性値を有する標題化合物(317mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.91;
MS(ESI, Pos.):356(M+H)+
参考例21:4−ブロモ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−3−アミン
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例20で製造した化合物(384mg)、1−(テトラヒドロ−2H−
ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(315mg)および[1,1′−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム ジクロロメタン錯体(66mg)の混合物に、1,4−ジオキサン(4.6mL)および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(1.6mL)を加え、105℃で29時間撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルと市水を加え、混合液をセライト(商
品名)でろ過した。酢酸エチルで抽出後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash DIOL)(酢酸エチル:ヘキサン=75:25〜50:50)で精製し、下記
物性値を有する標題化合物(75.7mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.86;
MS(ESI, Pos.):380(M+H)+
実施例11:1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン トリフルオロ酢酸塩
Figure 2021167320
窒素雰囲気下、参考例21で製造した化合物(75mg)のNMP(1.25mL)溶液に、参考例
12(3)で製造した化合物(69mg)、ブチルジ−1−アダマンチルホスフィン(8.9mg
)、酢酸パラジウム(2.8mg)、ヨウ化カリウム(2.7mg)および2mol/Lリン酸三カリウム水溶液(0.17mL)を加え、80℃で18時間撹拌した。反応液を放冷後、直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash DIOL)(酢酸エチル:ヘキサン=80:20〜50:50)で
精製し、1−(2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イソチアゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロフェニル)エタン−1−オン(13mg)を得た。
この化合物(13mg)に、メタノール(0.65mL)およびメタンスルホン酸(8.3mg)を加
えて室温で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、トリエチルアミン(8.8mg)を
加えて濃縮し、残渣を逆相HPLC(使用カラム:YMC Triart C18(30mm×75mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜60:40)で精製し、下記の物性値を有する本発明化合物(3.0mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.60;
MS(ESI, Pos.):369(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.83(s, 1H), 8.32(brs, 1H), 8.10(brs, 1H), 7.94(d, J=8.5Hz, 1H), 7.69(brs, 2H), 6.67(d, J=13.0Hz, 1H), 5.87(s, 2H), 2.49(s, 3H)。
参考例22:クロロメチル [1,4′−ビピペリジン]‐1′−カルボキシラート
Figure 2021167320
1,4′−ビピペリジン(CAS No.4897-50-1)(300mg)をジクロロメタン(8.0mL)に溶解し、0℃に冷却後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.40mL)およびクロロギ
酸クロロメチル(CAS No.22128-62-7)を加え30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液を加え、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash
SI)(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜20:80)で精製し、下記物性値を有する標題化
合物(452mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.49;
MS(ESI, Pos.):262, 264(M+H)+
参考例22(1):クロロメチル(3−(((ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ)メチル)ピリジン−2−イル)(メチル)カルバマート
Figure 2021167320
2−(メチルアミノ)ピリジン−3−メタノール(CAS No.32399-12-5)(100mg)のジクロロメタン(3.6mL)溶液を0℃に冷却し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL)およびクロロギ酸クロロメチル(63.7μL)を加えた。同温度で30分撹拌後、ジ−
tert−ブチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト(0.30mL)(CAS No.137348-86-8)および1H−テトラゾール(65.9mg)(CAS No.27988-97-2)を加え、さらに30分撹拌した。この反応液に30%過酸化水素水(0.16mL)を0℃下で加え、1.5時間撹拌した。反応を10%亜硫酸ナトリウム水溶液で停止し、飽和硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI、アミノタイプ
)(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜20:80)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(165mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.92;
MS(ESI, Pos.):423, 425(M+H)+
参考例22(2):(2−(メチル((2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボニル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシナート
Figure 2021167320
2−(メチルアミノ)ピリジン−3−メタノール(CAS No.32399-12-5)(300mg)をジクロロメタン(6.0mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.46mL)を加
えて0℃に冷却した。クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(CAS No. 17341-93-4)
(0.33mL)を滴加後、同温度で30分間撹拌した。この溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(CAS No. 25952-53-8)(624mg)、4−
ジメチルアミノピリジン(CAS No.1122-58-3)(80mg)およびN−α−(tert-ブトキシカルボニル)サルコシン(CAS No.13734-36-6)(493mg)を加えて、0℃のまま1時間撹拌した。この溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて分液し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜60:40)で精製し、下記の物性値を
有する表題化合物(514mg)を得た。
LCMS保持時間(分):1.03;
MS(ESI, Pos.):484, 486(M+H)+
参考例22(3):2,2,2−トリクロロエチル (3−(((ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ)メチル)ピリジン−2−イル)(メチル)カルバマート
Figure 2021167320
2−(メチルアミノ)ピリジン−3−メタノール(CAS No.32399-12-5)(200mg)をジクロロメタン(8.0mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.33mL)を加
えて0℃に冷却した。クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(CAS No. 17341-93-4)(0.20mL)を滴加後、同温度で1時間撹拌した。この溶液に、ジ−tert−ブチル N
,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト(0.59mL)(CAS No.137348-86-8)および1H−テトラゾール(132mg)(CAS No.27988-97-2)を加え、さらに1時間撹拌した。この反
応液に30%過酸化水素水(0.33mL)を0℃下で加え、室温に昇温し、1時間撹拌した。反
応を10%亜硫酸ナトリウム水溶液で停止し、飽和硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI、ジオールタイプ)(ヘキサン:酢酸エチル
=90:10〜70:30)で精製し、下記の物性値を有する標題化合物(109mg)を得た。
LCMS保持時間(分):1.07;
MS(ESI, Pos.):507(M+H)+
実施例12:(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル [1,4′−ビピペリジン]−1′−カルボキシラート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(100mg)と参考例22で製造した化合物(111mg)をDMF(1.0mL)に溶解し、この溶液に炭酸セシウム(462mg)およびヨウ化カリウム(94mg)を加
え室温で1時間撹拌した。反応液をセライトでろ過し、不溶物を除去した後に減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI,アミノ)(ヘキサン:
酢酸エチル=90:10〜20:80)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物(74mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.63;
MS(ESI, Pos.):577(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.99(s, 1H), 8.59(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.97(d, J=9.0Hz, 1H), 7.71(brs, 2H), 6.66(d, J=12.0Hz, 1H), 6.12(brs, 2H), 5.78(brs, 2H), 4.07-3.88(m, 2H), 2.89-2.69(m, 3H), 2.52(s, 3H), 2.41-2.30(m, 4H), 1.68-1.60(m, 2H), 1.51-1.21(m, 8H)。
実施例12(1):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル メチル(3−((ホスホノオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)カルバマート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(74.3mg)および参考例22(1)(134mg)を用い、実施
例12→実施例10(8)と同様の方法にて、下記物性値を有する本発明化合物(71mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.57;
MS(ESI, Pos.):627(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.98(s, 1H), 8.58(brs, 1H), 8.45-8.41(m, 1H), 8.31(m, 1H), 7.99-7.90(m, 2H), 7.70(brs, 2H), 7.47-7.42(m, 1H), 6.66(d, J= 12Hz, 1H), 6.10(brs, 2H), 5.78(brs, 2H), 4.90-4.62(m, 2H), 3.20(s, 3H), 2.52(s, 3H)。
参考例23:(2−(((1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシナート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(100mg)および(2−(((1−クロロエトキシ)カルボ
ニル)(メチル)アミノ)−3−ピリジニル)メチル (メチル(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)アセタート(Cas No.338990‐31‐1)(177mg)を実施例12と同様の方法に付し、下記物性値を有する標題化合物(53.7mg)を得た

LCMS保持時間(分):0.87;
MS(ESI, Pos.):733(M+H)+
実施例12(2):(2−(((1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート
Figure 2021167320
参考例23で製造した化合物(48.9mg)のジクロロメタン溶液(1.0mL)に塩酸(4.0M,1,4−ジオキサン溶液)を加え室温下10分撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、下記物性値を有する本発明化合物(26mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.63;
MS(ESI, Pos.):632(M+H)+
実施例12(3):2−((2−((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メトキシ)−N−メチル−2−オキソエタン−1−アンモニウム クロリド
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(125mg)および(2−(クロロメトキシカルボニル(メチ
ル)アミノ)−3−ピリジル)メチル 2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)アセタート(185mg)を用い、参考例23→実施例12(2)と同様の方法に付
し、反応後に生じた沈殿をろ取して、乾燥することで下記の物性値を有する本発明化合物(22mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.61;
MS(ESI, Pos.):618(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.19-9.09(m, 3H), 8.70(brs, 1H), 8.56(dd, J=4.7, 1.8Hz, 1H), 8.45(brs, 1H), 8.07(m, 2H), 7.81(brs, 2H), 7.53(dd, J=7.7, 4.7Hz, 1H), 6.75(d, J=12.8Hz, 1H), 6.40-5.83(m, 4H), 5.26-5.03(m, 2H), 4.09(t, J=5.69Hz, 2H), 3.30(brs, 3H), 2.62(m, 3H), 2.58(s, 3H)。
実施例12(4):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (2−モルホリノエチル) カルボナート 塩酸塩
Figure 2021167320
2−モルホリノエタノール(CAS No.622-40-2)(167mg)をジクロロメタン(3.34mL)に溶解し、ピリジン(123μL)を加えて0℃に冷却した。クロロギ酸クロロメチル(CAS No.22128-62-7)(121μL)を滴加し、室温に昇温して30分間撹拌した。この溶液に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をDMF(4.0mL)に溶解し、実施例3で製造した化合物(200mg)と炭酸セシウム(370mg)とヨウ化カリウム(19mg)を加えて室温で18時間撹拌した。反応液をろ過し、不溶物を除去した。このろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、濃縮した。残渣を逆相HPLCで精製(使用カラム:YMC Triart C18(50mm×100mm)
;移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=95:5〜50:50)で精製し、濃縮した。得ら
れた粗体をTHF(4mL)に溶解させ、4mol/L塩化水素ジオキサン溶液(284μL)を加え、生じた固体をろ取し、乾燥することで、下記の物性値を有する本発明化合物(307mg)を得
た。
LCMS保持時間(分):0.59;
MS(ESI, Pos.):540(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ10.47(brs, 1H), 9.03(s, 1H), 8.72(s, 1H), 8.42(s, 1H), 8.00(d,
J=8.3Hz, 1H), 7.76(brs, 2H), 6.68(d, J=12.8Hz, 1H), 6.27(s, 2H), 5.84(brs, 2H),
4.57-4.52(m, 2H), 4.00-3.92(m, 2H), 3.76-3.66(m, 2H), 3.20-3.06(m, 2H), 2.52(s,
3H)。
参考例24:(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3R,4S,5R)−3,4,5,6−テトラキス((トリメチルシリル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(700mg)とクロロメチル(3,4,5,6−テトラキス(
トリメチルシリルオキシ)テトラヒドロピラン−2−イル)メチルカルボナート(1.45g
)をDMF(14mL)に溶解し、この溶液に炭酸セシウム(842mg)およびヨウ化カリウム(165mg)を加え室温で19時間撹拌した。反応液に水を加え、溶液を酢酸エチルで抽出した。
有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hi-flash SI)(ヘキサン:酢酸エチル=70:30〜40:60)で精製し、
下記の物性値を有する標題化合物(792mg)を得た。
LCMS保持時間(分):1.32;
MS(ESI, Pos.):877(M+H)+
実施例12(5):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4S,5R)−3,4,5,6−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート
Figure 2021167320
参考例24で製造した化合物(132mg)をTHF(1.32mL)に溶解させた。この溶液に1mol/L塩酸(132μL)を加えた後、THF(0.66mL)を加え室温で30分間撹拌した。生じた沈殿
をろ取し、乾燥することで下記の物性値を有する本発明化合物(88mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.56;
MS(ESI, Pos.):589(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.03(s, 1H), 8.71(s, 1H), 8.41(s, 1H), 8.02(d, J=8.3Hz, 1H), 7.77(brs, 2H), 6.68(d, J=12.8Hz, 1H), 6.22(brs, 2H), 5.85(brs, 2H), 4.89(d, J=3.7Hz, 1H), 4.44-4.28(m, 2H), 4.23-4.13(m, 2H), 3.83-3.76(m, 1H), 2.52(s, 3H)。
実施例12(6):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4R,5R)−5−アミノ−3,4,6−トリヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート 塩酸塩
Figure 2021167320
クロロメチル(3,4,5,6−テトラキス(トリメチルシリルオキシ)テトラヒドロピラン−2−イル)メチルカルボナートの代わりに((2R,3R,4R,5R)−5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,4,6−トリス(トリメチルシリルオキシ)テトラヒドロピラン−2−イル)メチル クロロメチルカルボナートを使い、参考例24→実施例12(5)と同様の操作に付して、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.56;
MS(ESI, Pos.):588(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.03(s, 1H), 8.71(s, 1H), 8.42(s, 1H), 8.00(d, J=8.2Hz, 1H), 7.73(brs, 2H), 6.69(d, J=12.7Hz, 1H), 6.23(brs, 2H), 5.85(brs, 2H), 5.18(m, 1H), 4.46-4.38(m, 1H), 4.28-4.19(m, 1H), 3.88-3.81(m, 1H), 3.22-3.14(m, 1H), 2.94-2.86(m, 1H), 2.53(s, 3H)。
参考例25:(2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルグリシナート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(200mg)および参考例22(3)で製造した化合物(434mg)をDMF(4.0mL)に溶解し、ジアザビシクロウンデセン(259mg)を加えた。反応液を50
℃に昇温して4時間撹拌後、室温に降温してさらに14.5時間撹拌した。この溶液を逆相HPLCで精製(使用カラム:YMC Triart C18(50mm×100mm);移動相:0.1%TFA/水/アセ
トニトリル=95:5〜50:50)で精製し、下記の物性値を有する標題化合物(177mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.90;
MS(ESI, Pos.):688(M+H)+
実施例12(7):(2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート
Figure 2021167320
参考例25で製造した化合物(177mg)をジクロロメタン(7.0mL)に溶解し、4mol/L塩化水素ジオキサン溶液(64μL)を加え、室温で2時間撹拌した。この溶液にヘプタン(1.7mL)を滴加し、生じた固体をろ取し、乾燥した。得られた固体を精製水(16mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した。酢酸エチルで抽出し、有機層を濃縮した。残渣をTHF(5mL)に溶解し、ヘプタン(10mL)を滴加した。生じた固体をろ取し、乾燥することで、下記の物性値を有する本発明化合物(307mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.62;
MS(ESI, Pos.):588(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.99(s, 1H), 8.91(s, 1H), 8.37(m, 1H), 8.17(brs, 1H), 8.00-7.95(m, 2H), 7.72(brs, 2H), 7.44(dd, J=7.6, 4.7Hz, 1H), 6.66(d, J=12.8Hz, 1H), 5.80(brs, 2H), 5.21(brs, 2H), 3.40(brs, 3H), 2.53(s, 3H), 2.25(s, 3H)。
参考例26:(2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル ジ−tert−ブチル ホスファート
Figure 2021167320
参考例22(2)の代わりに参考例22(3)で製造した化合物を用いて、参考例25と同様の操作に付すことで、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.89;
MS(ESI, Pos.):709(M+H)+
実施例12(8):(2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル 二水素ホスファート
Figure 2021167320
参考例26で製造した化合物を実施例10(1)と同様の操作に付すことで、下記の物性値を有する本発明化合物を得た。
LCMS保持時間(分):0.57;
MS(ESI, Pos.):597(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ8.99(s, 1H), 8.91(s, 1H), 8.32(m, 1H), 8.17(brs, 1H), 8.02-7.96(m, 2H), 7.73(brs, 2H), 7.46(dd, J=7.6, 4.8Hz, 1H), 6.66(d, J=12.8Hz, 1H), 5.80(brs, 2H), 5.01(brs, 2H), 3.37(s, 3H), 2.52(s, 3H)。
実施例12(9):(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボニル)グリシン
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(100mg)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以
下、DMI)(2.0mL)溶液に、tert-ブチル 2−イソシアナートアセタート(CAS No.113238-61-2)(89mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をジクロロメタン(1mL)に溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え、室温で6
時間撹拌した。溶媒を留去させることで下記物性値を有する本発明化合物(89mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.64;
MS(ESI, Pos.):454(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.12(s, 1H), 8.97(s, 1H), 8.92(t, J=6Hz, 1H), 8.57(s, 1H), 8.00(d, J=8.5Hz, 1H), 7.73(brs, 2H), 6.67(d, J=12.5Hz, 1H), 5.85(brs, 2H), 3.96(d,
J=6Hz, 2H), 2.51(s, 3H)。
実施例12(10):メチル 4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシラート
Figure 2021167320
実施例3で製造した化合物(50mg)のDMI(1.0mL)溶液に、クロロギ酸メチル(CAS
No.79-22-1)(67mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、析出物をろ
取することで下記物性値を有する本発明化合物(55mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.69;
MS(ESI, Pos.):411(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.10(s, 1H), 8.94(s, 1H), 8.60(s, 1H), 7.98(d, J=8.6Hz, 1H), 7.73(brs, 2H), 6.66(d, J=13Hz, 1H), 5.83(brs, 2H), 4.05(s, 3H), 2.51(s, 3H)。
実施例12(11):((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)メチル イソプロピル
カルボナート
Figure 2021167320
実施例10(1)で製造した化合物(100mg)をDMF(2.0mL)に溶解し、この溶液にN
,N’−ジシクロヘキシル−4−モルホリンカルボキサアミジン(CAS No. 4975-73-9)
(254mg)と炭酸クロロメチルイソプロピル(CAS No.35180-01-9)(198mg)を加え室温
で24時間撹拌した。反応液をろ過し、不溶物を除去した後に、ろ液を逆相HPLCで精製(使用カラム:YMC Triart C18(50mm×100mm);移動相:0.1%TFA/水/アセトニトリル=9
5:5〜50:50)で精製し、下記の物性値を有する本発明化合物(52mg)を得た。
LCMS保持時間(分):0.60;
MS(ESI, Pos.):579(M+H)+
1H-NMR(DMSO-d6):δ9.02(s, 1H), 8.65(s, 1H), 8.37(s, 1H), 8.01(d, J=8.4Hz, 1H), 7.75(brs, 2H), 6.68(d, J=12.8Hz, 1H) , 5.93(d, J=10.3Hz, 2H), 5.81(brs, 2H) , 5.47(d, J=13.3Hz, 2H), 4.81(qq, J=6.2, 6.2Hz, 1H), 2.52(s, 3H), 1.23(d, J=6.2Hz, 6H)。
[薬理実施例]
実施例13:IRF(Interferon regulatory factor)経路に対する作用
Mol Immunol., 2017, Vol. 90, p. 182-189における183頁右覧12〜20行に主に記載されている細胞をRPMI培地に懸濁し、2×106細胞/mLの細胞懸濁液を調製した。96穴プレート
に50μLずつ細胞懸濁液を分注し、さらに6〜20,000 nmol/Lの化合物溶液を50μLずつ添加した。化合物添加後、37℃にて約24時間インキュベートした。インキュベート後、各ウェルから10μLの細胞懸濁液を回収し、Quanti-luc(Invivogen社)50μLと混和した。その
後、マイクロプレートリーダー(Molcular Devices社)を用いて発光を検出することで、IRF経路の活性化を測定した。
各実施例において示される本発明化合物のEC50値を以下に示す。
Figure 2021167320
実施例14:STING作動活性の確認
出願番号PCT/EP2017/59781のPCT出願の公開公報18頁37〜39行に記載されている細胞をRPMI培地に懸濁し、2×106細胞/mLの細胞懸濁液を調製した。96穴プレートに50μLずつ細胞懸濁液を分注し、さらに6〜20,000nMの化合物溶液を50μLずつ添加した。化合物添加後、37℃にて約24時間インキュベートした。インキュベート後、各ウェルから10μLの細胞
懸濁液を回収し、Quanti-luc(Invivogen社)50μLと混和した。その後、マイクロプレートリーダーを用いて発光を検出することで、IRF経路の活性化を測定した。
実施例1に示される本発明化合物は、IRF活性化作用を示さなかった。したがって、実
施例1に例示されている本発明化合物のIRF活性化作用は、本発明化合物によるSTINGへの作動活性に基づくものであることが示された。
実施例15:IDO1阻害活性評価
IDO1阻害活性の評価はIDO1 Fluorogenic Inhibitor Screening Assay Kit(BPS Bioscience社)を用いて実施した。具体的には、IDO1 Fluorogenic Reaction Solutionを溶解させ、各ウェルに180μLずつ添加した。次に0.6、2、6、20、60および200μmol/Lの濃度の化合物を10μLずつ添加した。さらに、IDO1 His-Tag溶液を10μLずつ添加した後、室温で1時間インキュベートした。次に、Fluorescence Solutioonを20μLずつ添加し、37℃に
て4時間インキュベートした。室温で10分静置した後、マイクロプレートリーダーを用いて蛍光を測定した(excitation:400nm,emission:510nm)。
実施例1で製造した本発明化合物は、IDO1阻害活性を示さなかった。
実施例16:各種キナーゼに対する阻害活性評価
4μmol/L被験物質(実施例1で製造した本発明化合物)溶液(最終濃度の4倍濃度)をアッセイバッファー(20 mmol/L HEPES,0.01% Triton X-100,1 mmol/L DTT,pH7.5)
にて調製した。4 μmol/L基質/ATP/金属溶液(最終濃度の4倍濃度)をキットバッファー(20 mmol/L HEPES,0.01% Triton X-100,5 mmol/L DTT,pH7.5)にて調製した。最終
濃度の2倍濃度の各種キナーゼ溶液をアッセイバッファーにて調製した。5μLの当該被験物質溶液、5μLの当該基質/ATP/金属溶液および10μLの当該キナーゼ溶液をポリプロピ
レン製384ウェルプレートのウェル内で混合し、室温にて1ないし5時間反応させた。70
μLのターミネーションバッファー(QuickScout Screening Assist MSA; Carna Biosciences社)を添加して反応を停止させた。反応溶液中の基質ペプチドとリン酸化ペプチドをLabChip system(Perkin Elmer社)にて分離、定量した。キナーゼ反応は基質ペプチドピ
ーク高さ(S)とリン酸化ペプチドピーク高さ(P)から計算される生成物比(P/(P+S)
)にて評価した。なお、評価に用いた各種キナーゼは以下のとおりである。
BTK、KDR、PKCα〜ιの各サブタイプ、CDK2〜9の各CDK、FAK、TIE2、RAF1およびBRAF
実施例1で製造した本発明化合物は、評価した何れのキナーゼに対しても、有意な阻害活性を示さなかった。
実施例17:マウス大腸癌細胞株MC38皮下担癌モデルにおける抗腫瘍作用の評価
C57/BL6マウス由来大腸癌細胞株MC38を同種同系マウス(C57/BL6、雌、6週齢(日本チャールズリバー社))の右側腹部に皮下移植し(ここで、移植日をDay0とした。)、MC38皮下担癌マウスを作製した。移植7日後に、腫瘍体積に基づき群分けを実施し、MC38皮下担癌マウスに対して、Vehicle群(n=8)ならびに実施例1に示される化合物投与群(3mg/kg、n=6)を設定した。腫瘍体積の変化を継時的に移植26日後(Day26)まで測定した。腫瘍体積は以下の式より算出した。
[腫瘍体積(mm3)]=[長径(mm)]×[短径(mm)]2×0.5
その結果を図1に示す。
実施例1で製造した化合物は、3 mg/kgの投与量において、腫瘍増殖をほぼ完全に抑制
した。
実施例18:マウス大腸癌細胞株MC38皮下担癌モデルにおける抗腫瘍作用の評価
C57/BL6マウス由来大腸癌細胞株MC38を同種同系マウス(C57/BL6、雌、6週齢(日本チャールズリバー社))の右側腹部に皮下移植し(ここで、移植日をDay0とした。)、MC38皮下担癌マウスを作製した。移植7または8日後に、腫瘍体積に基づき群分けを実施し、MC38皮下担癌マウスに対して、Vehicle(n=8または6)ならびに実施例10および10(
1)〜10(6)に示される各化合物(各々1、1、1、10、3、1および1 mg/kg;n=8また
は6)を投与した。腫瘍体積の変化を継時的に移植28または30日後(Day28または30)まで測定した。腫瘍体積は実施例17で示した式より算出した。
その結果を図2および3に示す。
実施例10および10(1)〜10(6)で各々製造した何れの化合物も、上記各投与量において、腫瘍増殖を抑制した。すなわち、実施例10および10(1)〜10(6)で各々製造した各化合物投与群では、移植後30日においても腫瘍体積中央値は500 mm3
満であった。
実施例19:プロドラッグ体の活性本体への変換
最終濃度が1μmol/Lとなるよう、下記表5中の各実施例化合物溶液(50μmol/L、5%DMSO含有50%アセトニトリル)を血漿(245μL)に添加した。37℃で保温した。60分後に反応液を40μL採取し、カンデサルタン(内標準物質)含有アセトニトリル/エタノール(7:3)200μLに添加した。
当該血漿中の実施例3で製造した化合物の濃度を以下の方法に従い、LC-MS/MSで分析した。
[LC−MSシステム]
Prominence UFLCXR(島津製作所)、API5000(AB Sciex)
[前処理法]
除蛋白用フィルタープレートに全量を移して吸引ろ過し、ろ液を水で2倍希釈した。
[LCカラム]Shim-pack XR-ODSII 2.0mm ID×75mm(島津製作所)
[LC条件]
カラム温度:40℃;
移動相:A:0.2%ギ酸5mM酢酸アンモニウム水溶液;および
B:アセトニトリル;
グラジエントプログラム:
時間(分)0→1.5→3.0→3.1→4;
移動相B(%)10→90→90→10→10;および
流量:0.5mL/分。
[MS条件]
エレクトロスプレー法、ポジティブモード、多重反応モニタリング;
MSモニターイオン:
実施例3で製造した化合物:m/z353.0→m/z311.2、DP:80、CE:35;および
カンデサルタン(内標準物質):m/z309.1→m/z163.0、DP:71、CE:21。
実試料と同じマトリックスの検量線用標準試料のピーク面積比(実施例3化合物のピーク面積/カンデサルタンのピーク面積)から回帰式を算出し、実試料のピーク面積比を、回帰式に代入して定量値を算出した。60分後の試料中の実施例3の化合物濃度を比較して、以下の式より変換率(%)を算出した。
変換率(%)=60分後試料中の実施例3化合物の濃度(μmol/L)×100
Figure 2021167320
表中、「+」は、表中の各実施例化合物の実施例3の化合物への変換率が25%未満であることを表し、「++」は25%以上かつ50%未満であることを表し、「+++」は50%以上であることを表す。
プロドラッグである上記表中の実施例化合物は、血漿中においてその活性本体である実施例3の化合物に変換されることが確認された。
[製剤実施例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mLずつアンプルに
充填し、常法により凍結乾燥し、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本を得ることができる。
・メチル 2−アミノ−5−(3−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)イソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−4−フルオロベンゾアート
200g
・マンニトール 20g
・蒸留水 50L
本発明化合物は、STINGに対する作動活性を有するため、それを有効成分として含む医
薬品は、がんもしくは感染症の進行抑制、再発抑制および/または治療剤として有用である。

Claims (36)

  1. 一般式(I−1)
    Figure 2021167320
    [式中、XおよびYは各々−CH=または窒素原子を表し(但し、XおよびYの両方が同時に−CH=を表さない。)、Zは酸素原子または硫黄原子を表し、Tは炭素原子または窒素原子を表し、環Aは5〜7員単環を表し、環Bは5〜7員単環または8〜10員二環を表し、Lは、結合手、−O−、−CONH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−を表し、Lは、結合手、C1〜3アルキレン基、C3〜7シクロアルキレン基またはフェニレン基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、N(R1a(ここで、二つのR1aは、各々独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表す。)、C1〜4アルキル基、カルボキシ基、C1〜4アルコキシカルボニル基、C1〜4ハロアルキル基、メチル−d基、C3〜7シクロアルキル基、フェニル基または3〜7員単環式非芳香族複素環を表し、R2cは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、C1〜4アルコキシ基または−CHNR2d2eもしくはNR2d2e(ここで、R2dは、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFRを表し、R2eは水素原子を表す。)を表し、mは0または1の整数を表し
    、Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基またはアミノ基を表し、nは1〜16の整数を表し(ここで、nが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、R4aは、水素原子、C1〜4アルキル基、カルボキシ基またはRFRを表し、RはC1〜4アルキル基を表し、pは0〜5の整数を表し(ここで、pが2以上の場合、複数のRが表す基は同じでも異なっていてもよい。)、R6aは、水素原子、C1〜4アルキル基またはRFRを表し、ここで、RFRは、(i)
    Figure 2021167320
    [式中、rは0または1の整数を表し、RFbは、各々独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基を表し、RFcは、
    (a)−L−R[式中、Lは、結合手、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜4アルキレン基、C3〜6シクロアルキレン基、
    Figure 2021167320
    [式中、Lは直鎖または分岐鎖のC1〜4アルキレン基を表し、RFbは前記と同じ意味を表す。]を表し、Rは、C1〜4アルキル基、アミノ基、
    Figure 2021167320
    [式中、RFaは、各々独立して、水素原子、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、−(CHOH、−CRFb OC(=O)−(C1〜4アルキル)、−CRFb OC(=O)O−(C1〜4アルキル)またはベンジル基を表し、RFdは、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基もしくはC1〜4ハロアルキル基で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表し、Lは、結合手または一もしくは二つのRFbで置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基(但し、基中の隣接する二つの炭素原子が−C(=O)NRFb−に置き換わっていてもよく、同じ炭素原子に結合する二つのRFbは環を形成してもよい。)を表し、RFeは、各々独立して、水酸基またはアミノ基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]を表す。]、もしくは
    (b)
    Figure 2021167320
    [式中、Qは−N=または−CH=を表し、Lは、結合手、−NRFb−または直鎖もしくは分岐鎖のC1〜4アルキレン基を表し、R10は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基またはC1〜4ハロアルキル基を表し、kは0〜3の整数を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。ここで、複数のR10は同じでも異なっていてもよい。]を表す。]、もしくは
    (ii)
    Figure 2021167320
    [式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]を表し、Rは水素原子を表し、bは環Bの結合位置を表す。但し、R2d、R4aおよびR6aのうち、何れか一つがRFR
    を表す。]で示される化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  2. 環Aが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、請求項1記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  3. 環Bが、(a)C5〜6単環式炭素環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である、請求項1もしくは2記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  4. 環Aが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、請求項1もしくは3記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  5. 環Bが、(a)ベンゼン環もしくは(b)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式芳香族複素環である、請求項1、2および4の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  6. 環Aが、1〜4個の窒素原子を含み、その他のヘテロ原子を含まない5〜6員単環式芳香族含窒素複素環を表す、請求項1、3および5の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  7. Zが酸素原子である、請求項1〜6の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  8. Xが窒素原子であり、Yが−CH=である、請求項1〜7の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  9. 一般式(I−1)の
    Figure 2021167320
    [式中、矢印は一般式(I−1)中のbで示される炭素原子に結合し、その他の記号は請求項1と同じ意味を表す。]が、式(Ib−1)
    Figure 2021167320
    [式中、Uは窒素原子または炭素原子を表し(ここで、Uが窒素原子を表す場合、mは0を表し、Uが炭素原子を表す場合、mは1を表す。)、Wは−CR=または窒素原子を表し、Vは−CH=または窒素原子を表し、式(Ib−1)が複数のRを有する場合、それらが表す基は同じでも異なっていてもよく、その他の記号は前記および請求項1と同じ意味を表す。]で示される基である、請求項1〜8の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  10. 一般式(I−1)で示される化合物が、一般式(II−1)
    Figure 2021167320
    [式中、すべての記号は請求項1および9と同じ意味を表す。]で示される化合物である、請求項1記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  11. Tが窒素原子である、請求項1〜10の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  12. Uが炭素原子である、請求項9〜11の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  13. 環Aが、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、チアゾールまたはイソチアゾールである、請求項1、3、5および7〜12の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  14. 一般式(I−1)で示される化合物が、一般式(III−1)
    Figure 2021167320
    [式中、paは0〜2の整数を表し、その他の記号は請求項1および9と同じ意味を表す。]で示される化合物である、請求項1記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  15. が、結合手またはC1〜3アルキレン基である、請求項1〜14の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  16. が、−CONH−(但し、当該基の左側が環Bに結合する。)、−CO−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−である、請求項1〜15の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  17. が、水素原子またはC1〜4アルキル基である、請求項1〜16の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  18. 2cが、ニトロ基またはNR2d2eである、請求項1〜17の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  19. が、水素原子、ハロゲン原子または水酸基である、請求項1〜18の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  20. 4aがRFRであり、R2dおよびR6aがともに水素原子である、請求項1〜19の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  21. pおよびpaが、0または1の整数である、請求項1〜20の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  22. FRが、
    Figure 2021167320
    [式中、RFcは請求項1と同じ意味を表す。]である、請求項1〜21の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  23. Fcが、
    Figure 2021167320
    [式中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表す。]である、請求項1〜22の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  24. Fcが、
    Figure 2021167320
    である、請求項1〜22の何れか一項記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  25. 一般式(I−1)で示される化合物が、
    (1) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4S,5R)−3,4,5,6−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
    (2) 2−((2−((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メトキシ)−N−メチル−2−オキソエタン−1−アンモニウム クロリド、
    (3) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミ
    ノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル メチル(3−((ホスホノオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)カルバマート、(4) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (((2R,3S,4R,5R)−5−アミノ−3,4,6−トリヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル) カルボナート、
    (5) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル [1,4′−ビピペリジン]−1′−カルボキシラート、
    (6) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メチル (2−モルホリノエチル) カルボナート、
    (7) (4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボニル)グリシン、
    (8) (2−(((1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチル
    メチルグリシナート、
    (9) メチル 4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシラート、
    (10) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル メチルグリシナート、および
    (11) (2−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド)ピリジン−3−イル)メチル 二水素ホスファートからなる群から選択される請求項1記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  26. (1) ((((4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)メトキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)メチル イソプロピル カルボナート、または
    (2) 1−(4−(4−(5−アセチル−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノイソキサゾロ[4,5−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エチル 二水素ホスファート、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
  27. 一般式(I−1)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
  28. 一般式(I−1)で示される化合物もしくはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、がんもしくは感染症の進行抑制、再発抑制および/または治療剤。
  29. がんが、固形がんまたは血液がんである、請求項28記載の剤。
  30. がんが固形がんであり、当該固形がんが、悪性黒色腫、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、頭頸部癌、腎細胞癌、乳癌、卵巣癌、卵巣明細胞腺癌、鼻咽頭癌、子宮癌、肛門癌、大腸癌
    、直腸癌、結腸癌、肝細胞癌、食道癌、胃癌、食道胃接合部癌、膵癌、尿路上皮癌、前立腺癌、卵管癌、原発性腹膜癌、悪性胸膜中皮腫、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、皮膚癌、精巣癌(胚細胞腫瘍)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、脊椎腫瘍、神経芽細胞腫、髄芽腫、眼網膜芽細胞腫、神経内分泌腫瘍、脳腫瘍および扁平上皮癌から選択される1以上の癌である、請求項29記載の剤。
  31. がんが固形がんであり、当該固形がんが、骨・軟部肉腫またはカポジ肉腫である、請求項29記載の剤。
  32. がんが血液がんであり、当該血液がんが、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、白血病、中枢神経系原発悪性リンパ腫、骨髄異形成症候群および骨髄増殖症候群から選択される1以上のがんである、請求項29記載の剤。
  33. さらに1種以上の他の抗がん剤と併用して投与されることを特徴とする、請求項28〜32の何れか一項記載の剤。
  34. 他の抗がん剤が、がん免疫治療薬である、請求項33記載の剤。
  35. がん免疫治療薬が、抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体である、請求項34記載の剤。
  36. 一般式(I−1)で示される化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を有効成分として含むSTING作動剤。
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