JP2021166936A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定遊技状態の興趣性を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】
大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を狙って発射された遊技球は、可変入賞装置32に向かって流下するが、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向は、第1流下方向変更部403によって、一般入賞口31に入球または通過可能な方向に変更される。それゆえ、大当たり遊技状態において第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球が発射される場合よりも、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球が発射される場合の方が、可変入賞装置32以外の方向に流下方向が変更される分だけ、可変入賞装置32に到達するまでの時間が長くなるため、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間を長くできるとともに、第1右側遊技領域30r1では得られない賞球を得ることが可能である。
【選択図】図57

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。パチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられ始動入賞口に遊技球が入賞することに起因し、遊技者にとって有利な特定遊技状態となるものがある。この種の遊技機では、特定遊技状態中に、遊技領域に遊技球を流下させて大入賞口に入賞させる遊技が行われるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−33792号公報(図5参照)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、特定遊技状態中の遊技が単調になり易いので、特定遊技状態を遊技者が十分に楽しむことができない、という問題がある。
本発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、特定遊技状態の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的に認識可能な聴覚情報を出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段と、
遊技者の操作を受ける操作手段と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なりうる複数のレベルを有する特定聴覚情報の出力を制御する特定情報出力制御手段と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、出力中の前記特定聴覚情報のレベルを把握する把握手段と、
前記把握されたレベルに基づき、前記レベルを示唆する情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る遊技機によれば、特定遊技状態が実行される場合でも、遊技者が第2領域を狙って遊技球を発射すれば、流下方向変更手段によって第2領域を流下する遊技球の流下方向が変更される分だけ、第1領域を狙って遊技球を発射する場合よりも長い時間、特定遊技状態で遊技を行うことができるとともに、第1領域では得られない所定の遊技価値を得ることも可能である。その結果、特定遊技状態の興趣性を向上させることができる。
本発明の実施例1のパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図4に示すブロック図の要部である。 第3図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による枠ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による演出ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による演出実行管理処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による特定音聴取判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による特定音出力期間設定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による開閉モード(大当たり)表示設定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による一発告知音決定処理を示すフローチャートである。 (a)(b)はサブ制御装置が記憶する一発告知音決定テーブルを示す図である。 サブ制御装置による一発告知演出処理を示すフローチャートである。 (a)は表示制御装置の通常処理を示すフローチャートであり、(b)は表示制御装置による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。 (a)は通常音声出力処理を示すフローチャートであり、(b)は特定音・一発告知音出力処理を示すフローチャートである。 特定音出力演出及び一発告知演出の流れを説明するための図である。 実施例2の電気的構成を示すブロック図の要部である。 実施例2のサブ制御装置による特定音出力期間設定処理を示すフローチャートである。 実施例2の表示制御装置による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。 リーチ昇格演出を説明するための図である。 実施例3の電気的構成を示すブロック部の要部である。 実施例3に係る始動入賞処理を示すフローチャートである。 先読み抽選処理を示すフローチャートである。 実施例3に係る特定音出力期間設定処理を示すフローチャートである。 実施例3に係る変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。 先読み演出を説明するための図である。 実施例4の電気的構成の要部を示すブロック図である。 実施例4に係るサブ制御装置による変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。 実施例4に係るサブ制御装置による特定音出力期間設定処理を示すフローチャートである。 ステップアップ予告演出を説明するための図である。 実施例5の遊技盤の正面図である。 実施例5の電気的接続の要部を示すブロック図である。 開放回数示唆演出及び有利遊技状態示唆演出を説明する図である。 実施例6のパチンコ機の遊技システムの概略を示す説明図である。 サブ制御装置によるメニュー表示処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置によるパスワード入力処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による遊技終了用コード表示処理を示すフローチャートである。 遊技機連動遊技用のメニュー画面である。 遊技機連動遊技サーバー処理を示すフローチャートである。 実施例7のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 遊技盤の遊技領域を説明する図である。 第1右側遊技領域における遊技球の流れを示す説明図である。 第2右側遊技領域における遊技球の流れを示す説明図である。 実施例8のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 実施例8の第2右側遊技領域における遊技球の流れを説明する図である。 実施例9のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第2右側遊技領域での遊技球の流れを説明する図である。 実施例10のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 実施例11のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 変形例に係る内枠に取り付けられた状態の遊技盤の盤面構成を説明する図である。 (a)〜(d)は、第1右側遊技領域または第2右側遊技領域を指示する報知画像の例である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
ここで、以下の説明で用いる用語の意味を説明する。
「特定遊技状態」とは、始動条件の成立に基づく抽選の結果が特定結果である場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態をいう。特定遊技状態では、特定入球口を開放してから所定時間を経過するか所定数の遊技球が入球するかのいずれかを条件に該特定入球口を閉鎖する特定遊技が所定回数行われる。特定遊技状態は、「特別遊技状態」と呼ぶ場合もある。
「特定結果」は、大当たり当選結果である場合もあれば、大当たり抽選の結果が外れであるが、いわゆる小当たり当選である場合もある。大当たり当選は、同じ種類の図柄が3つ揃うような特定の停止図柄で遊技者に報知してもよいし、異なる種類の図柄が所定の態様で揃うような特定の停止図柄で遊技者に報知してもよいし、図柄以外の特定の画像を停止させて遊技者に報知してもよい。小当たり当選は、異なる種類の図柄が所定の態様で揃うような特定の停止図柄で遊技者に報知してもよいし、図柄以外の特定の画像を停止させて遊技者に報知してもよい。大当たり当選に基づく特定遊技状態は、大当たり遊技状態と呼ぶ場合がある。小当たり当選に基づく特定遊技状態は、小当たり遊技状態と呼ぶ場合がある。
「所定の遊技価値」は、特定遊技の実行中に得られる場合もあれば、特定遊技の終了後の特定期間の遊技中に得られる場合もあれば、特定遊技の実行中と特定遊技の終了後の特定期間との両方で得られる場合もある。特定遊技の実行中に得られる遊技価値は、例えば、特定入球口への入球に対する遊技媒体の払出である。特定遊技の終了後の特定期間に得られる遊技価値は、始動条件(特別図柄始動条件)の成立に基づく抽選の結果が特定結果(特別図柄当たり)となる確率が高確率となる高確率状態(確変状態)や、始動条件(普通図柄始動条件)の成立に基づく抽選の結果が特定結果(普通図柄当たり)となる確率が高確率となる時短状態(サポート状態)や、特定遊技の実行前の通常の遊技状態では見られなかった特定の映像や画像が表示されることや、特定遊技の前後で遊技モード(特定の映像や画像が表示されるモード)が別の遊技モード(特定の映像や画像とは異なる映像や画像が表示されるモード)に移行される演出が実行されることなどである。遊技価値として確変状態が発生する特定遊技状態は、確変付き特定遊技状態と呼ぶ場合がある。
「特定遊技」は、大当たり遊技状態の場合も小当たり遊技状態の場合も、特定入球口を開放してから所定時間を経過するか所定数の遊技球が入球するかのいずれかを条件に該特定入球口を閉鎖する遊技であるが、とくに大当たり遊技状態の場合は、特定入球口を開放してから所定時間を経過するか所定数の遊技球が入球するかのいずれかを条件に該特定入球口を閉鎖するまでを1ラウンドと呼び、ラウンド遊技が所定回数実行される遊技を大当たりラウンド遊技と呼ぶ場合がある。
「大当たりラウンド遊技」は、ラウンド数や特定入球口の開閉パターンが当選した大当たり当選の種別によって異なる。ラウンド数は、例えば、1〜3ラウンド程度の短いラウンド数や、7〜9ラウンド程度の中間のラウンド数や14〜16ラウンド程度の長いラウンド数が設定される。開閉パターンは、ラウンド数の長さに関わらず一定のパターンである場合もあれば、ラウンド数の長さに応じて異なるパターンである場合もあれば、同じラウンド数でも異なるパターンである場合もある。
「確変付き特定遊技状態」では、短いラウンド数の大当たりラウンド遊技を採用し、遊技者が大当たりラウンド遊技の発生に気付き難い程度の短い時間で特定入球口を開閉させる開閉パターンを採用する場合がある。これにより、遊技者が大当たり当選の報知を見ていないか、あるいは、大当たり当選の報知が遊技者に気付かれ難い態様(例えば、異なる種類の図柄が所定の態様で揃うような特定の停止図柄での報知や、図柄以外の特定の画像を停止させる報知)であり、遊技者が大当たり当選に気付いていない場合に、遊技者が気付かない間に大当たりラウンド遊技を開始および終了させて、確変状態が突然発生したように見せることができる。
「小当たり遊技状態」では、上述した確変付き特定遊技状態を発生させる場合の「大当たり当選の報知が遊技者に気付かれ難い態様」と同じ態様での報知が行われ、上述した確変付き特定遊技状態と同様に短い時間の開閉パターンが採用される場合がある。これにより、遊技者が「大当たり当選の報知が遊技者に気付かれ難い態様」の存在を知っている場合でも、それが確変付き特定遊技状態を発生させるのか、小当たり遊技状態に留まるのかを、判別し難くすることができる。なお、確変付き特定遊技状態か小当たり遊技状態かの判別は、遊技に慣れた遊技者にとっては、大当たり当選の種別を示す表示ランプの点灯態様によって可能であるが、一般の遊技者にとっては難い。
実施例1は、本発明、並びに、後述する(A系統)に記載の発明の実施例である。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施例1のパチンコ機10の正面図である。図2は、パチンコ機10の背面図である。図3は、遊技盤30の正面図である。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、図4に示すブロック図の要部である。図6は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J1として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J2として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)としている。なお、外枠11は、樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース12aと、この樹脂ベース12aに取り付けられる遊技盤30とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース12aの前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、それを正面視すると、最下部に位置する下皿部13と、この下皿部13の上側に位置する上皿部21と、この上皿部21の上側に位置するガラス枠部23とに大別される。
これらの下皿部13、上皿部21、ガラス枠部23を、前面枠セット14の樹脂成形部品であるベース板体(図示省略)の前面側各箇所にそれぞれ取り付けることで、前面枠セット14が構成されている。
下皿部13は、図1に示すように、下皿15を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿部13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17とを備えている。
球受皿としての下皿15は、図1に示すように、当該パチンコ機10の正面視で大型立体キャラクタ部25の左側箇所に設けられ、前面枠セット14の横幅半分程度の大きさとしており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能である。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所(例えば略中央箇所)に形成された円形排出部が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面における開口された円形排出部を通して下方向外部に抜くことができる。
上皿部21は、図1に示すように、上皿19を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら発射装置229の方へ導出するための球受皿である。
また、上皿部21は、図1に示すように、その上面箇所に、遊技者によって操作される各種の操作ボタンを備えている。これらの操作ボタンとしては、上皿部21の上面箇所における上皿19の球貯留空間に近い箇所に設けられた演出ボタン80と、演出ボタン80の手前側箇所(演出ボタン80よりも遊技者に近い箇所)に横並びに配列された上選択ボタン71、下選択ボタン72、左選択ボタン73、右選択ボタン74(総称する場合は、選択ボタン71〜74)とが挙げられる。なお、演出ボタン80は、本発明の操作手段に相当する。操作手段は、押しボタン式以外の操作手段、例えば、レバー式、タッチセンサー式などであってもよい。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿部21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304)と音出力部24a,24bとを備えている。音出力部24aは、通常の遊技の進行に伴い出力される周波数帯の通常音声を出力するスピーカを備える。音出力部24bは、後述するように一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯(例えば19kHz)や、それよりも低い高さの周波数帯(17kHz,15kHz)を有する特定音も出力する。そのため、音出力部24bは、このような特定音が有する高周波数帯までも出力できるようなスピーカを備える。なお、音出力部24a,24bは、本発明の音声出力手段に相当する。
音出力部24は、図1に示すように、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所に設けられ、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための複数個の出力口で形成されている。この出力口は、図1では一部のみ図示し、全体図示を省略している。
詳述すれば、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿部21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図3参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞(開口部101a)となっており、その開口部101aを略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の背面側に取り付けられたものである。このガラスユニットは、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304を備えている。詳述すれば、前面枠セット14は、図1に示すように、その正面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、パチンコ機10の第1電飾部300及び第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。
また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12の表面や遊技盤30の表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の右下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図3を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、図3に示すように、正面視で四角形状の木製(例えば、合板)でその左側の両角部が取れたような形状の遊技板30bを備えており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース12aの裏側に当接した状態で取り付けられている。この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aは、前面枠セット14のベース板体(図示省略)の略楕円形状の図1に示した窓部101のガラス板137を通じて、当該前面枠セット14の前方外側から視認可能である。
また、遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33(例えば作動チャッカ)、第3の始動口34(以下、スルーゲート34)及び可変表示装置ユニット35を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、スルーゲート34及び可変表示装置ユニット35は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。
始動入賞装置33は、上から順に、第1の始動口33a(例えば作動チャッカ)と第2の始動口33b(例えば作動チャッカ)とが上下に配設された単一の入賞装置で構成されている。そして、上部側の第1の始動口33aには第1の始動口33a用の図示省略の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球は、その第1の始動口33a用の作動口スイッチにより検出される。また、下部側の第2の始動口33bには第2の始動口33b用の図示省略の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第2の始動口33bへの入球は、その第2の始動口33b用の作動口スイッチにより検出される。上述した上部側の第1の始動口33aへの遊技球の入球または下部側の第2の始動口33bへの遊技球の入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無く、それらの入球を個別に検出できる。
また、一般入賞口31への入球が検出スイッチ(図示省略の入賞口スイッチ)で検出され、可変入賞装置32への入球が検出スイッチ(図示省略のカウントスイッチ)でそれぞれに検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。
例えば、第1の始動口33a、第2の始動口33bへの入球の場合には、3個の賞球払い出しがされる。また、一般入賞口31及び可変入賞装置32への入球の場合には、10個の賞球払い出しがされる。なお、これらの賞球の個数は任意であり、種々の個数としてもよい。
なお、スルーゲート34に遊技球が入球し、当該入球が検出スイッチ(図示省略の通過検出スイッチ)で検出されるが、当該スルーゲート34へ入球しても、遊技球の払い出しは実行されない。
その他に、図3に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘39が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、図3に示すように、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、スルーゲート34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。なお、第3図柄表示装置42は、本発明の表示手段に相当する。表示手段は、第3図柄表示装置42以外の表示手段、例えば、表示演出専用の表示装置や、ガラス板137の代わり又はガラス板137とともに設けられる画像を表示可能なアクリルパネルなどの光透過性樹脂板であってもよい。
第1図柄表示装置40は、図3に示すように、例えば、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器(例えば、小数点付き7セグメントLED表示器)である第1セグメント表示部40aを備えている。この第1セグメント表示部40aは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等する。さらに、第1図柄表示装置40は、図3に示すように、第1セグメント表示部40aにおける変動表示の保留数を示す保留ランプ40cを備えている。
第1セグメント表示部40aは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球に基づいて、各セグメント発光部をランダムあるいは順番に発光変更することで、第1図柄の変動表示状態(本実施例では各セグメント発光部の発光変動態様)を発生させ、その発光変動の停止時に、例えば、第1記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると確変大当たり(特定当たり)を意味し、第2記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を意味し、第3記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると通常大当たり(非特定当たり)を意味し、第4記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると外れを意味する。なお、第1セグメント表示部40aによる第1記号〜第4記号の表示は、一般の遊技者が見ても何を意味するのか知らないため、遊技者がそれを見ただけでは、確変大当たり、潜伏確変大当たり、通常大当たりまたは外れを示すかが分からない(あるいは分かり難い)表示としている。
このように確変大当たり(特定当たり)や潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)や通常大当たり(非特定当たり)となると、可変入賞装置32が後述する特定遊技状態(例えば、大当たり状態)となる。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも2色以上の発光が可能なタイプの単一又は複数個のLEDを採用してもよい。具体的には、第1図柄表示装置40として、例えば赤色と青色に発光可能な2個のLEDを採用した場合を例に挙げると、各LEDの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(各LEDの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLEDが赤色発光状態で停止すると確変大当たり(特定当たり)を示し、一方のLEDが赤色発光状態で停止しかつ他方のLEDが消灯すると潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を示し、両方のLEDが青色発光状態で停止すると通常大当たり(非特定当たり)を示し、両方のLEDが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示すことが挙げられる。また、第1図柄表示装置40を構成する第1セグメント表示部40a及び保留ランプ40cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。また、第1図柄表示装置40にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成または複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第2の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。また、第2図柄表示装置41及び保留ランプ41cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。
第3図柄表示装置42では、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞に基づき第1図柄表示装置40にて第1図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる場合にそれに合わせて第3図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる。なお、第3図柄表示装置42では、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する特定遊技状態中の表示演出などが行われる。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば図6に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面42aをほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47が配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42として液晶表示装置を採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)を採用してもよい。
図3に示す可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態(あるいは、入賞し難い閉状態としてもよい)になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当たりの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特定遊技状態(例えば、大当たり状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(発射装置229による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a、第2の始動口33bなどへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い特定遊技状態(例えば、大当たり状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが変動表示され、その変動停止後の第1セグメント表示部40aの表示が予め設定した記号で停止した場合に特定遊技状態が発生する。例えば、第1記号を停止表示する場合には、確変大当たり(特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第2記号を停止表示する場合には、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第3記号を停止表示する場合には、通常大当たり(非特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第4記号を停止表示する場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を意味する。
そして、特定遊技状態の発生の場合には、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(例えば16ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が第1の始動口33a及び第2の始動口33bを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40c1,40c2,40c3,40c4(総称する場合は保留ランプ40cと呼ぶ)にて表示される。保留ランプ40cは、40c1,40c2,40c3,40c4の順に順番に点灯される。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面42aの一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、図3に示すように、発射装置229(図2参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するための2本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は2本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内される。2本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は、遊技盤30の正面視で、略縦楕円のうちでその左斜め上から時計回りで右斜め下までの箇所を除いた形状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図3の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、返しゴム54が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図3に示すように、外レール52の先端部(図3の右上部)から内レール51の右側先端部(図3の右下部)までは、第1図柄表示装置40での遊技領域30a側の壁部56と、内枠12に形成された壁部55(図3に破線で示す)とが位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、図3に示すように、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシールSL(プレートとしてもよい)を貼着するためのスペースである。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシールSLを貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図3に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの向かって右側限界位置は壁部55(内枠12の一部)によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、発射装置229には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図2に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるとともに所定の制御基板が前後に重ねられる(例えば、後述する図4の払出制御基板311aが背面視で手前側で、電源装置313の電源制御基板及び発射制御装置312の発射制御基板が払出制御基板311aよりも奥側に位置する)ようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー353等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を図2に示す複数(3個)の取付台230〜232に分けて搭載してそれらを各制御基板ユニットとし、各制御基板ユニットが個別に内枠12又は遊技盤30の背面に装着するようにしている。具体的には、図2に示すように、主制御装置261を取付台230に搭載し、サブ制御装置262を取付台232に搭載してそれぞれユニット化すると共に、払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を取付台231に搭載してユニット化している。
また、払出機構部352は、図2に示すように、各種部品(後述するタンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358及び電源スイッチ基板382)がパチンコ機10の背面視で逆Lの字状に配設されて構成されており、払出機構部352及び保護カバー353も1ユニットとして一体化されており、当該ユニットを裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の背面に対して開閉できる構成としている。これは、裏パックユニット203とその他構成とが前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の背面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ(図示省略)が設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,第2の始動口33bに対応する位置には第1の始動口33a用の作動口スイッチ(図示省略)と第2の始動口33b用の作動口スイッチ(図示省略)(図示省略)とがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入球をそれぞれの作動口スイッチで検出される。スルーゲート34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、スルーゲート34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
一般入賞口31の入賞口スイッチ(図示省略)及びスルーゲート34のゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図4参照)に接続されている。また、可変入賞装置32のカウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、第1の始動口33a及び第2の始動口33bの各作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第2の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
図2に示すように、主制御装置261は、パチンコ機10の背面視における下側の取付台230に搭載され、サブ制御装置262は、パチンコ機10の背面視における上側の取付台232に搭載されている。ここで、主制御装置261は、図4に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット261cによって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。後述する電源基板より供給される電源はサブ制御装置262を介して表示制御装置45に出力される。なお、サブ制御装置262は、本発明の音声出力制御手段に相当する。
サブ制御装置262は、図5に示すようにRAM553の記憶領域において、後で詳細に説明する各種フラグやカウンタ、すなわち、パチンコ機10への電源投入から30×n遊技回(n:整数))が到来することに基づき、第3図柄の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する第1特定音(19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する第2特定音(17kHz),第3特定音(15kHz)とを音出力部24に出力する制御を行う第1,第2,第3特定音出力フラグと、特定音演出期間の経過時間を計数するカウンタと、有効期間に演出ボタン80が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)を把握する第1,第2,第3特定音聴取フラグと、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、可聴周波数帯に応じた第1,第2,第3特定音聴取画像を第3図柄表示装置42に表示させる第1,第2,第3特定音聴取表示フラグと、変動表示結果が大当たり表示態様となる場合に、第1,第2,第3特定音聴取フラグによって把握された可聴周波数帯の高さに応じた高さ(19kHz,17kHz,15kHz)の第1,第2,第3一発告知音を出力する第1,第2,第3一発告知音フラグなど、を備えている。
図2に示すように、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が取付台231に搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。また、発射制御装置312は発射制御基板を具備している。また、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図4参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用している。なお、それ以外の発射装置229として、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものを採用してもよい。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス311b(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス311bが封印されている。
払出制御装置311には、図2に示すように、状態復帰スイッチ311cが設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ311cが押下されると、払出モータ358a(図4参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図2に示すように、樹脂成形された保護カバー353と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられる。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にて接地(アース)されている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制される。
なお、図2に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力される。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図4を用いて説明する。パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、音声出力制御装置47と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。また、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じたボリューム信号S10が当該遊技球発射ハンドル18から発射制御装置312に入力されており、発射制御装置312はこのボリューム信号S10を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がONである期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レールに遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。なお、発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値は、主制御装置261においてボリューム信号S10に基づいて決定されており、例えば遊技球発射ハンドル18の操作量が大きいほど発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値が大きくなる。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFFである期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42における装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
音声出力制御装置46は、音出力部24aにおける通常音声の出力や、音出力部24bにおける特定音の出力を制御するものである。この音声出力制御装置46は、図5に示すように、CPU561と、ROM562と、RAM563などを備えている。CPU561及びRAM563は、第3図柄表示装置42での表示演出に合わせて通常音声の出力や特定音の出力を制御する処理を実行するものである。ROM562は、音声出力処理用のプログラムや、通常音声や特定音に対応する音データが記憶されている。音声出力部24aは、通常音声を出力するためのアンプ24a1とスピーカ24a2とを備えている。音声出力部24bは、特定音や一発告知音を出力するためのアンプ24b1とスピーカ24b2とを備えている。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図4に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが22ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図6に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、役物作動に係る乱数と、遊技の用に供するその他の乱数とを用いて、第1図柄表示装置40の抽選(大当たり抽選:第1図柄の大当たり抽選)や図柄表示の設定や、第2図柄表示装置41の抽選(第2図柄の当たり抽選)や図柄表示の設定や、第3図柄表示装置42の装飾図柄(第3図柄)の変動表示に関する抽選やその設定を行うこととしている。
具体的には、本実施例のパチンコ機10では、役物作動に係る乱数として、図7に示すように、第1図柄表示装置40の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置40の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、第2図柄表示装置41の当たりの抽選に使用する第2図柄乱数カウンタC4と、第2図柄乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値第2図柄乱数カウンタCINI2と、を用いている。
また、このパチンコ機10では、遊技の用に供するその他の乱数として、図7に示すように、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に際して大まかにその変動パターンの種類を特定するための停止パターンの選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3と、第2図柄表示装置41の外れ図柄選択に使用する第2図柄外れ図柄カウンタC5と、を用いている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
例えば、「停止パターン0」は複数種類の完全外れ変動パターンからなる完全外れ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン1」は複数種類の前後外れリーチ変動パターンからなる前後外れリーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン2」は複数種類の前後外れ以外リーチ変動パターンからなる前後外れ以外リーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン3」は複数種類の通常大当たり変動パターンからなる通常大当たり変動パターン群を示すものであり、「停止パターン4」は複数種類の確変大当たり変動パターンからなる確変大当たり変動パターン群を示すものである。
これら全てのカウンタC1〜C5,CINI1〜CINI2,CS1〜CS3は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値が図7に示すRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜それぞれ格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリア)からなる保留球格納エリアとが設けられており、これらの各エリアには、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3といった各値が時系列的に格納されるようになっている。なお、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入賞を、始動条件の成立とも呼ぶ。実行エリアに格納された各値を、実行分の変動表示と呼び、保留球格納エリアに格納される各値を、未実行分の変動表示とも呼ぶ。
具体的には、実行エリアおよび保留球格納エリアに実行分および未実行分のいずれの変動表示も格納されていない期間に、始動条件の成立があった場合は、実行エリアに実行分の変動表示が格納される。実行エリアに実行分の変動表示が格納されている期間に、始動条件の成立があった場合は、第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリアの順に未実行分の変動表示が格納される。実行エリアに実行分の変動表示が格納されている場合は、保留球格納エリアに格納された未実行分の変動表示に関して、図柄の変動表示を実行しない変動未実行条件が成立している。
第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリアに格納された未実行分の変動表示を、第1保留,第2保留,第3保留,第4保留とも呼ぶ。
なお、保留球格納エリアに格納された未実行分の変動表示は、(C1)に係る発明の未実行分の変動表示に相当し、保留球格納エリアは、(C1)に係る発明の保留手段に相当する。
上述した各カウンタについて図7を用いて以下に詳細に説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「599」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
大当たり乱数カウンタC1の当たり値、つまり、大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2個で、その値は「150,450」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は4個で、その値は「50,150,350,450」である。つまり、低確率時では大当たり確率が1/300であり、高確率時では大当たり確率が1/150である。なお、高確率時とは、例えば予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり、付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。また、高確率時(確変状態)は、確変大当たりまたは潜伏確変大当たりの終了後(可変入賞装置32の大入賞口32aが例えば16ラウンドにわたって開放動作した後)、次回の大当たりまで継続される。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際における、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動停止時の図柄(本実施例では、第1セグメント表示部40aの変動表示後の最終表示記号)を決定するものである。本実施例では、大当たり図柄カウンタC2は、例えば「0」〜「9」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は、前述の大当たり乱数カウンタC1の場合と同様に、定期的に(後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。なお、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「1」,「4」,「7」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第3記号で停止し、低確率時大当たり、いわゆる通常大当たり(非特定当たり)を示す。また、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」,「2」,「5」,「8」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第1記号で停止し、高確率時大当たり、いわゆる確変大当たり(特定当たり)を示す。また、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「3」,「6」,「9」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第2記号で停止し、潜伏高確率時大当たり、いわゆる潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を示す。なお、大当たり乱数カウンタC1が外れの場合には、大当たり図柄カウンタC2の値に関わらず、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第4記号で停止し、外れを示す。つまり、大当たり種類の振り分けとしては、確変:潜伏確変:通常=4:3:3としている。
また、停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0」〜「238」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後「0」に戻る構成となっている。本実施の形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、C3=0〜201が完全外れに該当し、C3=202〜208が前後外れリーチに該当し、C3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。なお、停止パターン選択カウンタC3の抽選(リーチの抽通)内容は、パチンコ機10が低確率時であるか高確率時であるか、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能が未作動であるか作動であるか、第1図柄の変動開始時の作動保留球数が何個であるか等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。停止パターン選択カウンタC3は、定期的に(後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、3つの変動種別カウンタCS1〜CS3のうち、変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜198」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「198」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS2は、例えば「0〜240」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「240」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS3は、例えば「0〜162」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「162」)に達した後「0」に戻る構成となっている。以下の説明では、変動種別カウンタCS1を「第1変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS2を「第2変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS3を「第3変動種別カウンタ」とも適宜に呼ぶこととする。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別や、完全外れの種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群が決定される。ここでは、例えば、停止パターン選択カウンタC3が「停止パターン1」を示す値(つまり、前後外れリーチ変動パターン群を示す値)のものであったとし、前後外れリーチ変動パターン群の中でも第1変動種別カウンタCS1によってノーマルリーチ群(種類の異なる複数個のノーマルリーチからなる)の変動パターンが決定されたとする。
続いて、このように第1変動種別カウンタCS1で決定された変動パターン群の中からさらに一の変動パターンが、第2変動種別カウンタCS2によって決定される。ここでは、例えばノーマルリーチ群の中から一の種類のノーマルリーチが第2変動種別カウンタCS2によって決定されたとする。なお、種類の異なる複数個のノーマルリーチとしては、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では例えば中装飾図柄)が停止するまでの経過時間が異なる等の違いを持たせることで実現することが挙げられる。
さらに続いて、このように第2変動種別カウンタCS2で決定された一の変動パターンにおいて変動時間加算を何れの時間とするかが、第3変動種別カウンタCS3によって決定される。例えば、この加算時間としては、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどの場合には、当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りその後に停止表示されるまでの時間である附加時間が挙げられる。このように、変動種別カウンタCS1〜CS3によって、より細かな装飾図柄変動態様を決定することができる。つまり、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。
なお、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と第2変動種別カウンタCS2だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1および第2変動種別カウンタCS2と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。したがって、図7に示すように、変動種別カウンタCS1〜CS3は、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動開始時に取得することとしているので、保留球格納エリアに保存しておく必要はなく、カウンタ用バッファに逐次更新記憶しておくだけでよい。
なお、上述した各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、図7に示すように、第2図柄表示装置41の第2図柄の抽選には、第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば「0」〜「250」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は、定期的に(後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2の始動口34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149個あり、その範囲は「5〜153」である。
特に、第2図柄乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の値が当該第2図柄乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2は、第2図柄乱数カウンタC4と同様のループカウンタであり(値=0〜250)、後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図12参照)毎に1回)更新され、遊技球が第2の始動口34を通過したタイミングでRAM503の第2図柄保留格納エリアに格納される。
つまり、RAM503には、保留球格納エリアとは別のエリアたる第2図柄保留格納エリアも有しており、1つの第2図柄用の実行エリアと4つの第2図柄用の保留エリア(第2図柄用保留第1〜第4エリア)とからなる第2図柄保留格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第2の始動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、第2図柄乱数カウンタC4の各値が時系列的に格納されるようになっている。
また、第2図柄外れ図柄カウンタC5は、後述する図9での通常処理の第2図柄制御処理が1回実行される毎に1回更新され、その値がカウンタ用バッファの第2図柄外れ図柄バッファに更新取得され、第2図柄乱数カウンタC4の第2図柄保留球格納エリアへの記憶の際に、この第2図柄外れ図柄バッファに更新取得された第2図柄外れ図柄カウンタC5も第2図柄保留球格納エリアに記憶される。したがって、図7に示すように、第2図柄乱数カウンタC4の値が落選の場合には、第2図柄保留球格納エリアの第2図柄外れ図柄カウンタC5の値に基づいて、「×」が描かれた表示部41bの点灯表示される。なお、第2図柄外れ図柄カウンタC5を備えず、第2図柄乱数カウンタC4のみに基づいて第2図柄変動表示結果を行うようにしてもよい。つまり、第2図柄乱数カウンタC4が当選なら「○」が描かれた表示部41aを点灯表示し、落選なら「×」が描かれた表示部41bの点灯表示するごとくである。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図8〜図18のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図12は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図12において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、初期値乱数カウンタCINI1と初期値第2図柄乱数カウンタCINI2との更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した際「0」にクリアし、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図7参照)。
また、図12に示すように、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、「599」,「9」,「250」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図7参照)。
その後、図12に示すように、ステップS604では、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図13のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したか否かを作動口スイッチの検出情報により判別する。遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞があり、かつ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。
また、続くステップS704では、第1図柄の当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、図7に示したRAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうちの最初のエリアに格納する。
また、図12に示すように、続くステップS605では、発射制御処理を実行する。具体的には、発射制御処理では、主制御装置261のCPU501は、図4に示すように、発射制御装置312からの発射許可信号S7がONである場合に、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力し、発射装置229による遊技球発射制御が行われる。このように発射制御処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図14は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリアに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図14のNMI割込み処理を開始する。図14のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図14のNMI割込み処理において、ステップS801では、電源断の発生情報をバックアップエリアに設定する。本実施例では、電源断の発生情報のフラグを立ててバックアップエリアに記憶させる。
次に、メイン処理について説明する。
図8は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、主制御装置261のCPU501は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。また、ステップS102では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置(サブ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。続くステップS103では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、主制御装置261のCPU501は、電源監視基板261bに設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、オフであればステップS105に進み、オンであればステップS113に進む。続くステップS105では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。また、ステップS106では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、続くステップS107では、主制御装置261のCPU501は、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、使用RAM領域をクリアおよびRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113では、主制御装置261のCPU501は、RAM503の使用領域を「0」にクリアし、RAM503の初期化処理を実行する。
続くステップS114では、主制御装置261のCPU501は、払出初期化コマンドを送信する。このように、払出初期化コマンドは、主制御装置261が初期化された時に払出制御装置311に出力される。
また、ステップS115では、主制御装置261のCPU501は、電源投入時のコマンドをサブ制御基板262aに送信する。この電源投入時のコマンドは、パチンコ機の機種を判別するためのコマンドを含むものであるため、サブ制御基板262aや表示制御装置45などのサブ側で当該コマンド内容に基づいて機種を判別することができる。
また、ステップS116では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。ステップS117では、主制御装置261のCPU501は、割込み許可を設定し、後述する通常処理(図9参照)に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、主制御装置261のCPU501は、払出復帰コマンドを払出制御装置311に送信し、払出制御開始を払出制御装置311に指示する。詳細は後述するが、払出制御装置311は、主制御装置261から払出復帰コマンドを受信すると、復帰し、払出制御を開始する。
ステップS110では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。さらに、ステップS112では、割込み許可を設定し、それから後述する通常処理(図9参照)に移行する。例えば、通常処理の途中で電源断が発生したとしても、当該通常処理の最後のステップ(図9に示す「RAMアクセス禁止」のステップ)まで実行してから電源断状態となるので、復電後は通常処理の最初のステップたるステップS201から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS210,S211のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図9において、先ずステップS201では、主制御装置261のCPU501は、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信するという外部出力処理を行う。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置40の第1図柄変動表示(第1セグメント表示部40aの変動表示)に連動して第3図柄表示装置42による装飾図柄(第3図柄)の変動表示も行われるのであるが、第1図柄表示装置40の第1図柄の変動表示に際して変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、全停止コマンド(確定コマンド)等を外部出力処理においてサブ制御装置262に送信する。
なお、このパチンコ機10では、第1図柄の変動開始時において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようになっている。また、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようにしてもよい。
変動パターン指定コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンを指定するためのコマンドである。変動パターン指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを表示実行するように第3図柄表示装置42を制御する。
装飾図柄指定コマンドは、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動表示演出が、確変大当たり(特定当たり)、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)、通常大当たり(非特定当たり)、外れの何れとなるかを指定するためのコマンドである。装飾図柄指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、装飾図柄の変動パターンの表示結果を、送信されてきた装飾図柄指定コマンドに応じた結果(確変大当たり(特定当たり)、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)、通常大当たり(非特定当たり)あるいは外れ)となるように第3図柄表示装置42を表示制御する。
全停止コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するためのコマンドである。全停止コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた全停止コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを停止表示するように第3図柄表示装置42を制御する。
また、主制御装置261のCPU501は、通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて、変動パターン指定コマンドと演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)とをサブ制御装置262に送信することがある。つまり、変動種別カウンタCS3の値に基づいて変動時間加算(前述した装飾図柄の滑り演出による附加時間)を何れの時間とするかが決定され、このような加算時間を適切にサブ制御装置262に指示するために、演出コマンドが用いられるのである。したがって、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されることがある。
次に、ステップS202では、主制御装置261のCPU501は、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当する図7に示すバッファ領域に格納する。
続く図9のステップS203では、主制御装置261のCPU501は、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号や下皿満タン信号を読み込む。その後、ステップS204では、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS205では、主制御装置261のCPU501は、大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口32aを開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口32aを開放し、そのラウンド毎に、大入賞口32aの最大開放時間が経過したか、又は大入賞口32aに遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立するとそのラウンドにおける大入賞口32aの開放を止めて閉鎖し、残りのラウンドがある場合には、大入賞口32aの開放を残りラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS206では、主制御装置261のCPU501は、第2図柄表示装置41による第2図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2の始動口34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4が取得されると共に第2図柄表示装置41の表示部41a,41bにて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、主制御装置261のCPU501は、ステップS207に示すように、下部側の第2の始動口33bを所定時間開放する第2の始動口33bの開放処理を行う。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3と同様に、図12に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
また、ステップS208では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。電源断の発生情報が設定されていない場合には、ステップS209に進み、電源断の発生情報が設定されている場合には、ステップS212に進む。
その後、ステップS209では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を繰り返し実行する(ステップS210,S211)。つまり、ステップS210では、初期値乱数カウンタCINI1及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。これと同様に、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS211では、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「198」,「240」,「162」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1,初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2(すなわち、第2図柄乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
また、ステップS208において、電源断の発生情報が設定されていて、ステップS212に進んだ場合には、主制御装置261のCPU501は、割込み禁止を設定する。続いて、ステップS213では、主制御装置261のCPU501は、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。続いて、ステップS214では、主制御装置261のCPU501は、制御信号の出力を停止する。続いて、ステップS215では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。続いて、ステップS216では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
次に、前記ステップS204の第1図柄変動処理を図10のフローチャートを参照して説明する。
図10において、ステップS401では、主制御装置261のCPU501は、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第3図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが「0」よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが「0」である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、主制御装置261のCPU501は、作動保留球数Nを「1」減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、主制御装置261のCPU501は、変動開始処理を実行する。ここで、図11のフローチャートを用いて変動開始処理を詳細に説明すると、ステップS501では、主制御装置261のCPU501は、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモード(確変状態であるのか通常状態であるのか)との関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値「0」〜「599」のうち「150,450」が当たり値(2個)であり、高確率時には「50,150,350,450」が当たり値(4個)である。
主制御装置261のCPU501は、大当たりであると判別した場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄、すなわち、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aで表示する第1記号〜第3記号の何れかとするかを求める。つまり、大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル(図示省略)に基づいて、大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄(「特定当たり図柄」、「潜伏特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)を求める。
次に、ステップS503では、主制御装置261のCPU501は、大当たり時における変動パターン(大当たり演出パターン)を決定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、停止パターン選択カウンタC3を用いることなく、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄を通常大当たり(非特定当たり)の「停止パターン3」で表示するのか、又は第3図柄表示装置42での装飾図柄を確変大当たり(特定当たり)の「停止パターン4」で表示するのかを決定する。このように決定した「停止パターン3」または「停止パターン4」の種別をさらに第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定する。つまり、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄の変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、大当たりの場合における次の各関係、つまり、大当たり図柄カウンタC2の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに大当たり用のテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504において、主制御装置261のCPU501は、外れ図柄、すなわち第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示させるという停止図柄に設定する。
次に、ステップS505では、主制御装置261のCPU501は、外れ時における変動パターン(外れ演出パターン)を決定し、当該外れ変動パターンを変動パターン指定コマンドに設定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、RAM503の保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」である「停止パターン1」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」である「停止パターン2」と、リーチ発生しない「完全外れ」である「停止パターン0」との何れの停止パターンにするかを決定する。例えば、この決定した停止パターンが例えば前後外れリーチとなる「停止パターン1」である場合には、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、前後外れリーチ変動パターン群の中からノーマルリーチ、スーパーリーチ等のような装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別が特定された変動パターンが決定されるなど、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。なおここではノーマルリーチが決定されたとする。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄のノーマルリーチ変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、さらに一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、外れの場合における次の各関係、つまり、停止パターン選択カウンタC3の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに外れ用のテーブル等により予め規定されている。
本実施の形態では、上述の外れ用のテーブルのうちの一つとしては、例えば、低確率時で、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能の状態で、第1図柄の変動開始時の当該第1図柄の作動保留数が「0」の場合に採用されるものがあり、停止パターン選択カウンタC3の値が「0〜201」の場合にはリーチなし(完全外れ)に該当し、「202〜208」が前後外れリーチに該当し、「209〜238」が前後外れ以外リーチに該当するものが挙げられる。
続いて、ステップS506では、主制御装置261のCPU501は、演出時間加算の決定、つまり、ステップS503で決定された大当たり変動パターンまたはステップS505で決定された外れ変動パターンの演出時間の加算の決定を行う。より具体的には、変動種別カウンタCS3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどによる演出時間の増加(当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りそれが停止表示されるまでの時間の増加)を含む変動パターンが決定される。
また、ステップS507では、主制御装置261のCPU501は、ステップS503で決定された大当たり変動パターンに対応する変動パターン指定コマンド、または、ステップS505で決定された外れ変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS508では、主制御装置261のCPU501は、ステップS502,S503を経てきた場合には、ステップS502で決定された第1図柄表示装置40の大当たり図柄(「特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)に対応する装飾図柄指定コマンドを設定し、ステップS504,S505を経てきた場合には、ステップS504で決定された第1図柄表示装置40の外れ図柄に対応する装飾図柄指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS509では、主制御装置261のCPU501は、ステップS506で決定された演出時間加算に対応する演出時間加算指定コマンドを設定し、本処理を終了する。
図10の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動時間が経過したか否かを判別する。この第1図柄の変動時間は、図11を用いて前述したように決定された変動パターン及び演出時間加算に基づいて決められており、つまり、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。変動時間が経過していなければステップS408に進み、変動時間が経過していればステップS409に進む。
そして、ステップS408では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40での第1図柄の変動表示を更新する。つまり、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示を継続し、本処理を終了する。
一方、ステップS409では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動表示を停止し、第1図柄の停止図柄を表示図柄へ設定する。つまり、図11のステップS502で大当たり図柄(確変大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第1記号で停止表示する(確変大当たり(特定当たり)を意味する)。図11のステップS502で大当たり図柄(潜伏確変大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第2記号で停止表示する(潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を意味する)。図11のステップS502で大当たり図柄(通常大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第3記号で停止表示する(通常大当たり(非特定当たり)を意味する)。図11のステップS504で外れ図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示する(外れを意味する)。
続いて、ステップS410では、主制御装置261のCPU501は、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するための全停止コマンドを設定し、その後本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図15は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、払出制御装置311のCPU511は、スタックアドレスと割込みモードを設定する。また、ステップS902では、払出制御装置311のCPU511はRAMアクセスを許可し、ステップS903では、払出制御装置311のCPU511は外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS904では、払出制御装置311のCPU511は、RAM513のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS905では、払出制御装置311のCPU511は、RAM判定値を算出し、続くステップS906では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
続いて、ステップS907では、払出制御装置311のCPU511は、復電時のRAM513の初期設定を行う。具体的には、主制御装置261が初期化されるとこの主制御装置261から払出初期化コマンドが払出制御装置311に送信され、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドを受けると、このステップS907で復電時のRAM513の初期設定を行う。つまり、RAM領域の初期化を行い、遊技球の払出しの制御を開始する。
したがって、電源投入時にRAM消去スイッチ323が押下(ON)されている場合には、主制御装置261が初期化されるとともに、この主制御装置261から払出制御装置311に払出初期化コマンドが送信されることになり、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドに基づいて、RAM513の初期化処理が行われる。
続いて、ステップS908では、払出制御装置311のCPU511は、当該CPU511の周辺デバイスの初期設定を行う。具体的には、CPU周辺デバイスとは、CTC(Counter/Timer Circuit)と呼ばれるタイマ制御デバイスであり、このCTCを所定値に設定してタイマ割込みを2ミリ秒(ms)毎に発生させる。
続いて、ステップS909では、払出制御装置311のCPU511は、割込み許可設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、ステップS904にて電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS906にてRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、払出制御装置311のCPU511はRAM513の全領域を「0」にクリア(ステップS910)し、初期化処理を行う(ステップS911)。
次に、払出制御処理の流れを図16のフローチャートを参照しながら説明する。
図16において、ステップS1001では、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からのコマンドを取得し記憶する。ここで、この記憶するコマンドとしては、15種類の賞球コマンド(1個〜15個の払出しを指示するための15種類の賞球コマンド)や、払出制御装置311への払出制御開始を指示するための払出復帰コマンドや、払出制御装置311への払出初期化を指示するための払出初期化コマンドの合わせて17種類のコマンドが挙げられる。
ステップS1002では、払出制御装置311のCPU511は、払出許可を受信済みか否かを判別する。つまり、払出復帰コマンドや賞球コマンドを受けたか否かを判別する。また、ステップS1003では、払出制御装置311のCPU511は、状態復帰スイッチ(図示省略)をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、払出制御装置311のCPU511は、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。
また、ステップS1005では、払出制御装置311のCPU511は、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、払出制御装置311のCPU511は、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が「0」でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図17)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図18)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続のバイブモータ制御(ステップS1013)を実行する。
ステップS1013では、払出制御装置311のCPU511は、バイブレータ360(図2参照)の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、ステップS1014では、払出制御装置311のCPU511は、停電発生か否かを判別する。停電発生であればステップS1015に進み、そうでなければステップS1001に戻る。ステップS1015では、払出制御装置311のCPU511は、電源断の発生情報を設定し、ステップS1016では、RAM判定値を作成する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ここで、図17に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
また、図18に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図16の払出制御処理に戻る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリアに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図14のNMI割込み処理を開始する。その内容は図14で説明した通りである。
次に、サブ制御装置262のメイン処理と通常処理とについて図19及び図20を用いて説明する。図19は、サブ制御装置262のCPU551により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。図20は、サブ制御装置262のCPU551により実行される通常処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1301では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、ポートの設定(ポートI/O切り替えおよび初期値出力)と、タイマの設定(1ミリ秒インターバルタイマ、液晶コマンドストローブ出力タイマ)と、割込み設定(サブコマンドストローブ割込み)とを行う。
また、ステップS1302では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断処理が未完了か否かを判別する。具体的には、パチンコ機10の前面枠セット14の各種ランプ(環状電飾部102や中央電飾部103等)が全消灯しており、かつ、スピーカが消音状態となっているか否かを判別する。そして、電源断処理が未完了であればステップS1304に進み、そうでなければステップS1303に進む。
続いて、ステップS1303では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別し、破壊されていればステップS1304に進み、そうでなければステップS1307に進む。ステップS1304では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAM領域読み書きチェックを行う。そして、ステップS1305では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMは正常か否かを判別する。サブ制御装置262のRAMが正常であればステップS1306に進み、異常であればステップS1312に進む。ステップS1306では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553のエリア毎にRAM破壊チェック用のデータを書き込み、その読み出し異常があれば破壊されていると判別するためのRAM破壊チェックデータの設定を行う。
そして、ステップS1307では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断後の電源投入であるのか否かを判別する。電源断後の電源投入であればステップS1308に進み、そうでなければステップS1309に進む。
ステップS1308では、サブ制御装置262のCPU551は、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。具体的には、未処理化RAM領域は、データをクリアするとシステム上問題となる情報を保存する領域であり、RAM領域破壊時以外は残したい情報のエリアのことである。例えば、サブコマンド受信バッファや電源投入情報などが挙げられる。主制御装置261が電源断して、サブ制御装置262がリセットした場合(主制御装置261から電源断通知コマンドを受信した場合)に、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。
ステップS1309では、サブ制御装置262のCPU551は、割込み許可を設定する。ステップS1310では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMの初期値設定を行う。ステップS1311では、サブ制御装置262のCPU551は、演出用初期化フラグを「1」に設定し、図20に示す通常処理に移行する。
なお、ステップS1312では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM異常報知を行い、無限ループに入る。例えば、所定のランプを無条件で点灯させるなどの報知を行うことが挙げられる。
図20に示すように、ステップS1401では、サブ制御装置262のCPU551は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS1402に進み、経過していなければステップS1410に進む。
ステップS1402では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動パターン演出に合わせたランプ出力を行う。
ステップS1403では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入報知を行う。具体的には、電源投入コマンドによる30秒間の報知を行う。
ステップS1404では、サブ制御装置262のCPU551は、客待ち演出を行う。具体的には、タイトル/静止画の切り替えを行う。つまり、いわゆるデモ画面表示を行う。
ステップS1405では、サブ制御装置262のCPU551は、第1図柄変動の保留個数表示更新処理を行う。具体的には、この保留個数表示更新処理は、第1図柄表示装置40の保留ランプ40cに対応した表示を第3図柄表示装置42でも行うための処理である。
ステップS1406では、サブ制御装置262のCPU551は、枠ボタン入力監視・演出処理を行う。具体的には、この枠ボタン入力監視・演出処理は、遊技者が押下可能な枠ボタン(例えば、図2に示した上選択ボタン71,下選択ボタン72,演出ボタン80など)を備えたパチンコ機において、枠ボタンの押下による機種別の演出を行うためのものである。したがって、このような枠ボタンを備えないパチンコ機においては、本処理は不要である。
ステップS1407では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ編集処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)したランプ点灯パターンを編集する処理を行う。
ステップS1408では、サブ制御装置262のCPU551は、音編集・出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)した音を鳴らす(音声、音楽、効果音などを音声出力する)処理を行う。
ステップS1409では、サブ制御装置262のCPU551は、演出実行管理処理を行う。具体的には、ランプと音声と液晶演出(第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出)とを同期させる時間管理等を行う。
ステップS1410では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42で行うべき装飾図柄の変動パターンおよび音声ランプの演出を決定するための乱数の値を更新する処理を行う。具体的には、この乱数は例えば「0」〜「32767」の値をとるものであって、上限値「37268」に達すると「0」に戻るものが挙げられる。
ステップS1411では、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からコマンドを受信した場合に、各コマンドに対応した処理を行う。
具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの変動パターン指定コマンドを受信した場合に、この変動パターン指定コマンドをコマンド変換した表示コマンドを表示制御装置45に送信する。なお、変動パターン指定コマンドをそのままスルー出力するようにしてもよい。また、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの装飾図柄指定コマンドを受信した場合に、この装飾図柄指定コマンドをコマンド変換した停止表示コマンドを表示制御装置45に送信する。また、装飾図柄指定コマンドのコマンド変換において、停止表示コマンド以外に予告コマンドが生成された場合には予告コマンドも表示制御装置45に送信する。この予告コマンドとしては、予告としての例えば魚群の出現の有無が挙げられる。また、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの全停止コマンド(確定コマンド)を受信した場合に、この全停止コマンドをそのまま表示制御装置45に送信する。
ステップS1412では、サブ制御装置262のCPU551は、表示制御装置45などにコマンドを出力するコマンド出力処理を行う。サブ制御装置262のCPU551は、例えば、前述の表示コマンドや停止表示コマンドなど各種のコマンドを表示制御装置45に送信する。
ステップS1413では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別する。RAM破壊されていなければステップS1401に戻り、破壊されていれば無限ループに入る。
ここで、サブ制御装置262による図20に示したステップS1406の枠ボタン入力監視・演出処理について、図21〜図22を用いて説明する。図21は、サブ制御装置262による枠ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。図22は、サブ制御装置262による演出ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。
サブ制御装置262は、図21に示すように、枠ボタン入力監視処理を行う。具体的には、先ず、ステップS1501では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン入力監視・演出処理を行う。
ステップS1502では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン入力監視・演出処理を行い、本処理を終了する。
<演出ボタン入力監視・演出処理>
ここで、この演出ボタン入力監視・演出処理を、図22のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図22に示すように、ステップS1700では、サブ制御装置262のCPU551は、図1に示した演出ボタン80の入力を監視する。
ステップS1701では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出有りの変動パターンであるか否かを判定する。具体的には、当該遊技回が30×n(n=整数)遊技回後の最初のリーチ変動パターンを含む遊技回であるか否かを判定する。リーチ変動パターンは、ノーマルリーチ,スーパーリーチなど各種のリーチ変動パターンでよい。特定音演出を行う遊技回において特定音演出を行う時間を確保するためである。30×n遊技回後の最初のリーチ変動パターンを含む遊技回であればステップS1702に進み、そうでなければ後述するステップS1713に進む。
ステップS1702では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出期間における特定音演出開始タイミングであるか否かを判定する。特定音演出開始タイミングは、リーチ変動パターンにおいてリーチ成立後から所定秒後などのように決定される。特定音演出開始タイミングであればステップS1703に進み、そうでなければ後述するステップS1708に進む。
ステップS1703では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグを「1」に設定して、ステップS1704に進む。ステップS1704では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出期間用カウンタの計数を開始する。特定音演出期間は、リーチ変動中の所定秒間のように決定される。
ステップS1705では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン80の検出があったか否かを判定する。演出ボタン80の検出があればステップS1707に進み、そうでなければ本処理を終了する。なお、ステップS1705では、演出ボタン80の正常な検出があった場合のみ肯判定する。例えば、演出ボタン80が連打された場合には、最初の1回の押下検出のみを有効と判定し、後の押下検出を無効と判定する。
ステップS1707では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン検出フラグを「1」に設定し、ステップS1708に進む。ステップS1708では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン80の有効な押下が検出された時点の特定音演出期間用カウンタの時間情報(以下、ボタン検出時間情報)を取得する。
ステップS1709では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出終了タイミングであるか否かを判定する。特定音演出終了タイミングは、特定音演出期間の終了時点に相当する。特定音演出終了タイミングであればステップS1710に進み、そうでなければ後述するステップS1712に進む。
ステップS1710では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグを「0」に設定し、ステップS1711に進む。ステップS1711では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出期間用カウンタの計数を終了する。
ステップS1712では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出終了タイミングを待たずに特定音演出開始フラグがすでに「0」になっているか否かを判定する。特定音演出開始フラグが「0」であれば上述したステップS1711に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS1713では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン80の操作検出がされた時点の遊技回が、300×n回目(n:整数)であればステップS1714に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS1714では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音の高さを決定するタイミングが到来したことを示す一発告知音決定フラグを「1」に設定して、本処理を終了する。一発告知音を決定する処理は、後述する。
次に、サブ制御装置262による図20に示したステップS1409の演出実行管理処理について図23〜図28を用いて説明する。また、特定音演出等で使用するフラグの説明には、図5も参照する。
図23は、サブ制御装置262による演出実行管理処理を示すフローチャートである。図24は、サブ制御装置262による演出ボタン有効判定期間設定処理を示すフローチャートである。図25は、サブ制御装置262による特定音出力処理を示すフローチャートである。図26は、サブ制御装置262による開閉モード(大当たり)表示設定処理を示すフローチャートである。図27は、サブ制御装置262による変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。図28は、サブ制御装置262による一発告知音決定処理を示すフローチャートである。
<特定音聴取判定処理>
図23に示すように、ステップS1901では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン有効判定期間設定処理を行う。この演出ボタン有効判定期間設定処理について、図24を用いて以下に説明する。
図24に示すように、ステップS2001では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS1707で上述した演出ボタン検出フラグが「1」であるか否かを判定する。演出ボタン検出フラグが「1」であればステップS2002に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2002では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS1708で取得されたボタン検出時間情報が、以下に説明する第1特定音有効判定期間内であるか否かを判定する。第1特定音有効判定期間とは、第1特定音出力中に第1特定音を聴き取って遊技者が演出ボタン80を操作したことを検出するための期間であって、第1特定音出力期間に合わせて予め設定される演出ボタン80の操作を有効とするための期間である。なお、後述する第2,第3特定音有効判定期間も同様である。ボタン検出時間情報が第1特定音有効判定期間内であればステップS2003に進み、そうでなければステップS2004に進む。
ステップS2003では、サブ制御装置262のCPU551は、以下に説明する第1特定音聴取フラグを「0」から「1」に設定するとともに、以下に説明する第1特定音聴取回数カウンタを「1」加算するし、ステップS2008に進む。 第1特定音聴取フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられ、第1特定音有効判定期間に演出ボタン80が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯が19kHzであることを把握するフラグである。第1特定音聴取回数カウンタは、サブ制御装置262のRAM553に備えられ、遊技者が第1特定音を聴き取った回数をカウントするカウンタである。なお、後述する第2,第3特定音聴取回数カウンタも同様である。
このとき、サブ制御装置262のCPU551は、遊技者が第1特定音を聴き取ることができたことを示す第1特定音聴取表示フラグを「1」に設定するとともに、第1特定音聴取表示コマンドをセットする。第1特定音聴取表示フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられる。第1特定音聴取表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。なお、第2,第3特定音聴取表示フラグも同様に処理される。
ステップS2004では、サブ制御装置262のCPU551は、ボタン検出時間情報が第2特定音有効判定期間内であるか否かを判定する。第2特定音有効判定期間内であればステップS2005に進み、そうでなければステップS2006に進む。ステップS2005では、サブ制御装置262のCPU551は、以下に説明する第2特定音聴取フラグを「0」から「1」に設定するとともに、第2特定音聴取回数カウンタを「1」加算し、ステップS2008に進む。第2特定音聴取フラグは、第2特定音有効判定期間に演出ボタン80が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯が17kHzであることを把握するフラグである。また、第2特定音聴取表示フラグが「1」に設定される。
ステップS2006では、サブ制御装置262のCPU551は、ボタン検出時間情報が第3特定音有効判定期間内であるか否かを判定する。第3特定音有効判定期間であればステップS2007に進む。ステップS2007では、サブ制御装置262のCPU551は、以下に説明する第3特定音聴取フラグを「0」から「1」に設定するとともに、第3特定音聴取回数カウンタを「1」加算し、ステップS2008に進む。また、第3特定音聴取表示フラグが「1」に設定される。
ステップS2006で否判定であれば、ボタン検出時間情報は第1〜第3特定音有効判定期間のいずれでもないので、後述するステップS2009に進む。このように、特定音演出期間のうち第1〜第3特定音有効判定期間以外で演出ボタン80の押下が検出された場合は、当該押下の検出は、無効として扱われる。これにより、特定音演出期間内に当てずっぽうに演出ボタン80が操作されることに基づき、不正確な遊技者の年齢層が把握されることを低減することができる。
本実施例の特定音演出は、遊技者が第1〜第3特定音のいずれかを聴き取って演出ボタン80を押下した時点で終了される。そのため、ステップS2008では、サブ制御装置262のCPU551、特定音演出開始フラグを「0」に戻し、ステップS2009に進む。ステップS2009では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン検出フラグを「0」に戻し、本処理を終了する。
なお、上述したサブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグは、本発明の把握手段に相当する。また、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取表示フラグは、本発明の特定情報表示制御手段に相当する。
<選択ボタン有効判定期間設定処理>
図23に示す演出実行処理に戻って、ステップS1902では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン有効判定期間設定処理を行う。選択ボタン有効判定期間設定処理は、選択ボタン71〜74の操作検出を有効とする期間を設定する。
<特定音出力期間設定処理>
ステップS1903は、サブ制御装置262のCPU551は、特定音出力期間設定処理を行う。この特定音出力処理について、図25を用いて以下に説明する。
図25に示すように、ステップS2100では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグが「1」であるか否かを判定する。特定音演出開始フラグが「1」であれば特定音演出を開始するためにステップS2101に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2101では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を開始するに当たり必要な表示を表示制御装置45が第3図柄表示装置42に表示するように制御するための特定音演出表示開始コマンドをセットする。
ステップS2102では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力タイミングが到来したか否か判定する。第1特定音出力タイミングであれば、ステップS2103に進み、そうでなければステップS2110に進む。
ステップS2103では、サブ制御装置262のCPU551は、以下に説明する第1特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第1特定音出力開始コマンドをセットする。第1特定音出力フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられ、30×n回目の遊技回が到来する毎に、所定長さの特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な19kHzの周波数帯を有する第1特定音が出力するフラグである。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。
ステップS2104では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられる第1特定音出力期間カウント用のタイマを加算または減算して、第1特定音出力期間をカウントし、ステップS2105に進む。
ステップS2105では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS2106に進み、タイマの値が0になればステップS2109に進む。
ステップS2106では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS2003で上述した第1特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であればステップS2109に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
ステップS2109では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力期間をカウントするタイマの値が0になったこと、または、特定音演出開始フラグが「0」に設定されたことに基づき、第1特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1特定音出力終了コマンドをセットする。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS2110では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力タイミングであるか否かを判定する。第2特定音出力タイミングであれば、ステップS2111に進み、そうでなければステップS2119に進む。
ステップS2111では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音聴取フラグが「1」であるかどうか判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であれば、本処理を終了する。第1特定音聴取フラグが「1」でなければ、ステップS2112に進む。ステップS2112では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第2特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS2113に進む。第2特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS2113では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられる第2特定音出力期間用のタイマを加算または減算し、第2特定音出力期間をカウントする。ステップS2114では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0であるか否かを判定する。タイマの値が0でなければ、ステップS2115に進む。タイマの値が0であれば、ステップS2118に進む。
ステップS2115では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS2004で上述した第2特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であればステップS2118に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
ステップS2118では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力期間をカウントするタイマの値が0になったこと、または、特定音演出開始フラグが「0」に設定されたことに基づき、第2特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2特定音出力終了コマンドをセットする。第2特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS2119では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力タイミングであるか否かを判定する。第3特定音出力タイミングであればステップS2120に進む。第3特定音出力タイミングでなければ本処理を終了する。
ステップS2120では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音聴取フラグが「1」に設定されているか否か判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であれば、本処理を終了する。第2特定音聴取フラグが「1」でなければ、ステップS2121に進む。
ステップS2121では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第3特定音出力コマンドをセットして、ステップS2122に進む。第3特定音出力コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS2122では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられる第3特定音出力期間用のタイマを加算または減算し、第3特定音出力期間をカウントする。ステップS2123では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければ、ステップS2124に進む。タイマの値が0になれば、ステップS2127に進む。
ステップS2124では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS2006で上述した第3特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第3特定音聴取フラグが「1」であればステップS2127に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
ステップS2127では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグを「0」に設定されたことに基づき、第3特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第3特定音出力終了コマンドをセットする。第3特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理をすべて終了する。
なお、上述した第1特定音は、本発明の高周波数帯特定音に相当し、第2特定音と第3特定音は、本発明の低周波数帯特定音に相当する。上述したサブ制御装置262のRAM553に備えられる第1〜第3特定音出力フラグは、本発明の特定音出力制御手段に相当する。
<開閉モード(大当たり)表示設定処理>
図23に示す演出実行処理に戻って、ステップS1904では、サブ制御装置262のCPU551は、開閉モード(大当たり)表示設定処理を行う。この開閉モード(大当たり)表示設定処理について、図26を用いて以下に説明する。
図26に示すように、ステップS2201では、サブ制御装置262のCPU551は、オープニングコマンドを受信していればステップS2202に進み、そうでなければステップS2203に進む。
ステップS2202では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用オープニングコマンドをセットする。
ステップS2203では、サブ制御装置262のCPU551は、エンディングコマンドを受信していればステップS2204に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2204では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用エンディングコマンドをセットし、本処理を終了する。
<変動表示態様設定処理>
図23に示す演出実行処理に戻って、ステップS1905では、サブ制御装置262のCPU551は、変動表示態様設定処理を行う。この変動表示態様設定処理について、図27を用いて以下に説明する。
図27に示すように、ステップS2301では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信していればステップS2302に進み、受信していなければステップS2308に進む。
ステップS2302では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドが大当たりのものであるか否かを判定する。大当たりであればステップS2303に進み、大当たりでなければステップS2307に進む。
ステップS2303では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知抽選を行う。一発告知抽選は、変動表示の結果が大当たりとなる場合に、変動表示の結果が表示されるより前に、それを告知するための特定音を出力する演出を行うか否かの抽選である。
ステップS2304では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知抽選の結果が、一発告知演出を行うものであるか否かを判定する。一発告知演出を行うならばステップS2305に進み、一発告知演出を行わなければステップS2307に進む。
ステップS2305では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知演出フラグを「1」に設定する。ステップS2306では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知演出を含む図柄列変動の表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2307では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知演出を含まない図柄列変動の表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2308では、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信していればステップS2309に進み、受信していなければ本処理を終了する。
ステップS2309では、サブ制御装置262のCPU551は、指定された停止図柄による停止表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
<一発告知音決定処理>
図23に示す演出実行処理に戻って、ステップS1906では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音決定処理を行う。この一発告知音決定処理について、図28を用いて以下に説明する。
図28に示すように、ステップS2401では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音決定フラグが「1」であるかどうか(300×n回目(n:整数)の遊技回であるかどうか)を判定する。本実施例では、パチンコ機10の電源投入から300×n回目の遊技回が到来する毎に、一発告知音決定処理が行われる。300×n回目の遊技回であればステップS2402に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2402では、サブ制御装置262のCPU551は、ROM552から一発告知音決定テーブルを読み出す。ステップS2403,S2406,S2408では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音決定テーブルを参照して、一発告知音の高さを決定する。
ここで、図29を用いて、サブ制御装置262のROM552に記憶されている一発告知音決定テーブルを説明する。図29(a)(b)は、サブ制御装置262が記憶する一発告知音決定テーブルを示す図である。
一発告知音決定テーブルは、サブ制御装置262のROM552に記憶されており、可聴周波数帯が所定回数把握された場合に、当該所定数回把握された可聴周波数帯の最頻値の高さに基づき遊技者が聴き取れると推定される上限の一発告知音の高さが決定し、決定された上限の一発告知音の高さに基づき一発告知音の種類が決定される。
サブ制御装置262のRAM553は、所定の記憶領域にて、把握された可聴周波数帯を記憶している。サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音を決定するにあたり、ROM552に記憶された一発告知音決定テーブルを読み出すとともに、RAM553に記憶されているこれまでに把握された可聴周波数帯を読み出す。
一発告知音の高さには、第1特定音と同じ19kHzの周波数帯を有する第1一発告知音と、第2特定音と同じ17kHzの周波数帯を有する第2一発告知音と、第3特定音と同じ15kHzの周波数帯を有する第3一発告知音とがある。図29(a)に示すように、一発告知音の上限の高さは、第1〜第3特定音聴取回数のうちの最も多く聴き取ることができた特定音の聴取回数(以下、最多聴取回数)に基づき定められた第1条件と、個別の第1〜第3特定音聴取回数に基づき定められる第2条件とに基づき決定され、上限の一発告知音の高さに応じて一発告知音の種類が決定される。
まず、第1条件が最多聴取回数が9回または10回である場合を説明する。すなわち、第2条件が第1特定音聴取回数が9回または10回である場合、上限の一発告知音の高さが第1一発告知音(19kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第1一発告知音が100パーセントの確率で決定される。第1特定音を聴き取った頻度が最も高い遊技者は、第1特定音と同じ高さの第1一発告知音を聴き取り易いと推測されるからである。
また、第2条件が第2特定音聴取回数が9回または10回である場合に、上限の一発告知音の高さが第2一発告知音(17kHz)に決定される。上述した第2条件において上限が第2一発告知音に決定される場合、出力される一発告知音は、第2一発告知音が100パーセントの確率で決定される。
また、第2条件が第3特定音聴取回数が9回または10回である場合は、上限の一発告知音の高さが第3一発告知音(15kHz)に決定される。上述した第2条件において上限が第3一発告知音に決定される場合、出力される一発告知音は、第3一発告知音が100パーセントの確率で決定される。
次に、第1条件が、最多聴取回数が6回〜8回である場合を説明する。すなわち、第2条件が、第1特定音聴取回数が6回〜8回である場合、上限の一発告知音の高さが第1一発告知音(19kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第1一発告知音が70パーセント、第2一発告知音が20パーセント、第3一発告知音が10パーセントの確率で決定される。第1特定音を聴き取ることができた遊技者は、第1〜第3一発告知音のどれでも聴き取ることができるからである。
また、第2条件が第2特定音聴取回数が6回〜8回である場合に、上限の一発告知音の高さが第2一発告知音(17kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第2一発告知音が70パーセント、第3一発告知音が30パーセントの確率で決定される。また、第2条件が第3特定音聴取回数が6回〜8回である場合は、上限の一発告知音の高さが第3一発告知音(15kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第3一発告知音が100パーセントの確率で決定される。
次に、第1条件が最多聴取回数が5回である場合を説明する。すなわち、第2条件が、第1特定音聴取回数が5回(その他は4回以下)である場合、上限の一発告知音の高さが第1一発告知音(19kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第1一発告知音が50パーセント、第2一発告知音が30パーセント、第3一発告知音が20パーセントの確率で決定される。第1特定音聴取回数が6回〜8回の遊技者に比べて、第1一発告知音を聴き取りにくいと推測されるからである。
また、第2条件が第2特定音聴取回数が5回(その他は4回以下)である場合に、上限の一発告知音の高さが第2一発告知音(17kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第2,第3一発告知音がそれぞれ50パーセントの確率で決定される。また、第2条件が第3特定音聴取回数が5回である場合は、上限の一発告知音の高さが第3一発告知音(15kHz)に決定される。この場合、出力される一発告知音は、第3一発告知音が100パーセントの確率で決定される。
次に、第1条件が最多聴取回数が4回以下である場合は、上限の一発告知音の高さが第3一発告知音(15kHz)で100パーセントの確率に決定される。このような遊技者は、特定音演出にあまり興味を持っていないと推測されるからである。
また、一発告知音とともに、一発告知音以外の演出の種類を決定してもよい。例えば、一発告知音を含む変動表示において発生した大当たりラウンド終了後の遊技において使用される楽曲の種類を決定してもよいし、一発告知音を含む変動表示において発生した大当たりラウンド中に使用される楽曲の種類を決定してもよい。以下では、図29(b)を参照して、一発告知音の決定され方に応じて、大当たりラウンド終了後に使用される楽曲の種類を決定する例を説明する。
すなわち、1〜(300×1回)の遊技に基づいて第1一発告知音(前々回の一発告知音)が決定され、301〜(300×2回)の遊技に基づいて第1一発告知音(前回の一発告知音)が決定され、601〜(300×3回)の遊技に基づいて第1一発告知音(今回の一発告知音)が決定される場合、すなわち、第1一発告知音が3回連続で決定される場合、大当たりラウンド終了後において使用される楽曲が「最新のヒット曲」に決定される。これは、第1一発告知音が3回連続で決定されるということは、第1一発告知音を聴き取り易い20代前半までの遊技者が遊技を行っている可能性が高いからである。
また同様に、第2一発告知音が連続して3回決定された場合は、今回の大当たりラウンド終了後に使用される楽曲が「少し前のヒット曲」に決定される。これは、第2一発告知音が3回連続で決定されるということは、第2一発告知音を聴き取り易い20代後半から30代までの遊技者が遊技を行っている可能性が高いからである。
また同様に、第3一発告知音が連続して3回決定される場合は、今回の大当たりラウンド終了後に使用される楽曲が「昔のヒット曲」に決定される。これは、第3一発告知音が3回連続で決定されるということは、第3一発告知音を聴き取ることができる40代以降の遊技者が遊技を行っている可能性が高いからである。
次に、1〜900回の遊技に基づいて大当たりラウンド終了後に使用される楽曲が「最新のヒット曲」に決定された後、901〜(300×4回)の遊技に基づいて第2一発告知音が決定され、1201〜(300×5回)の遊技に基づいて第2一発告知音が決定され、1501〜(300×6回)の遊技に基づいて第2一発告知音が決定される場合、すなわち、第1一発告知音が3回連続で決定された後、第2一発告知音が3回連続で決定される場合、大当たりラウンド終了後において使用される楽曲が「少し前のヒット曲」に決定される。これは、前回の「最新のヒット曲」が決定された際に遊技を行っていた20代前半の遊技者が遊技を終えて、新たに20代後半から30代の遊技者が遊技を行っている可能性が高いからである。
また同様に、第1一発告知音が3回連続で決定された後、第3一発告知音が3回連続で決定される場合、大当たりラウンド終了後において使用される楽曲が「昔のヒット曲」に決定される。これは、前回の「最新のヒット曲」が決定された際に遊技を行っていた20代前半の遊技者が遊技を終えて、新たに40代以降の遊技者が遊技を行っている可能性が高いからである。
また、第1一発告知音が3回連続で決定された後、第1一発告知音、第2一発告知音、第3一発告知音のように決定される場合、大当たりラウンド終了後において使用される楽曲が「オールタイムヒット曲」に決定される。「オールタイムヒット曲」は、「最近のヒット曲」と「少し前のヒット曲」と「昔のヒット曲」とをそれぞれ含むヒット曲である。これは、決定される一発告知音の高さが不規則である理由が、遊技者が変わったことにあるのか、遊技者が特定音演出に関心を持たなくなったことにあるのか、判別できないからである。
また、「オールタイムヒット曲」は、1〜900回の遊技に基づいて決定される一発告知音の高さが不規則である場合に、決定されてもよい。また、「オールタイムヒット曲」が決定された後、次の901〜1800回の遊技に基づいて決定される一発告知音の高さが同じ高さ(例えば第1一発告知音)で3回連続する場合は、「最近のヒット曲」が決定されてもよい。1〜900回の遊技ではどのような遊技者が遊技を行っているのか判別できなかったが、901〜1800回の遊技では20代前半の遊技者が遊技を行っていることが判別できるからである。
なお、「最近のヒット曲」「少し前のヒット曲」「昔のヒット曲」とともに、歌手の映像を変動中の背景として第3図柄表示装置42に表示してもよいし、曲の時代に合わせたイメージ映像を変動中の背景として第3図柄表示装置42に表示してもよい。また、遊技者が変わったことが判別した場合、遊技者が変わったことに基づく画像を第3図柄表示装置42に表示してもよい。例えば、「最近のヒット曲」が「少し前のヒット曲」に変わる場合には、大当たりラウンド終了後に通常遊技が開始する際に「○○年代にタイムスリップ」のような画像を第3図柄表示装置42にしてもよい。
なお、上述したサブ制御装置262のROM552に記憶される一発告知音決定テーブルは、(A7)に係る発明の特定報知音決定手段に相当する。
図28に戻る。ステップS2403では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音の上限を第1一発告知音とする条件が成立しているか否かを判定する。条件成立であればステップS2404に進み、条件成立でなければ、ステップS2405に進む。
ステップS2404では、サブ制御装置262のCPU551は、第1〜第3一発告知音のいずれかのフラグを「1」に設定するとともに、対応する第1〜第3一発告知音出力開始コマンドのいずれかをセットする。第1〜第3一発告知音フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられており、変動表示結果が大当たり結果となる場合に、第1特定音聴取フラグによって把握された可聴周波数帯の高さ(19kHz)に応じて、この可聴周波数帯を持つ遊技者が聴き取り可能な高さ(19kHz〜15kHz)の第1〜第3一発告知音を出力するフラグである。第1〜第3一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2405では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音の上限を第2一発告知音とする条件が成立しているか否かを判定する。条件成立であればステップS2406に進み、条件成立でなければ、ステップS2407に進む。
ステップS2406では、第2,第3一発告知音のいずれかのフラグを「1」に設定するとともに、対応する第2,第3一発告知音出力開始コマンドのいずれかをセットする。第2,第3一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。第2,第3一発告知音フラグは、変動表示結果が大当たり結果となる場合に、第2特定音聴取フラグによって把握された可聴周波数帯の高さ(17kHz)に応じて、この可聴周波数帯を持つ遊技者が聴き取り可能な高さ(17kHz〜15kHz)の第2,第3一発告知音を出力するフラグである。
ステップS2407では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知音の上限を第3一発告知音とする条件が成立しているか否かを判定する。条件成立であればステップS2408に進み、条件成立でなければ、本処理を終了する。
ステップS2408では、第3一発告知音フラグを「1」に設定するとともに、第3一発告知音出力開始コマンドをセットする。第3一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。第3一発告知音フラグは、変動表示結果が大当たり結果となる場合に、第3特定音聴取フラグによって把握された可聴周波数帯の高さ(15kHz)に応じた高さ(15kHz)の第3一発告知音を出力するフラグである。
なお、上述した第1〜第3一発告知音は、(A6)に係る発明の特定報知音に相当し、上述したサブ制御装置262のRAM553に備えられる第1〜第3一発告知音フラグは、(A6)に係る発明の特定音報知手段に相当する。
図23に示す演出実行処理に戻って、ステップS1907では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知演出処理を行う。この一発告知演出処理について、図30を用いて以下に説明する。図30は、サブ制御装置262による一発告知演出処理を示すフローチャートである。
ステップS2501では、サブ制御装置262のCPU551は、一発告知フラグが「1」であるか否かを判定する。一発告知フラグが「1」であれば、一発告知演出を行うためにステップS2502に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2502では、サブ制御装置262のCPU551は、第1一発告知音フラグが「1」であるか否かを判定する。第1一発告知音フラグが「1」であればステップS2503に進み、そうでなければステップS2505に進む。
ステップS2503では、サブ制御装置262のCPU551は、予め定められた一発告知タイミングとなったか否か判定する。一発告知タイミングであればステップS2504に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2504では、サブ制御装置262のCPU551は、第1一発告知音出力開始コマンドをセットし、ステップS2505に進む。第1一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2505では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられるタイマを加算または減算し、一発告知音出力期間をカウントし、ステップS2506に進む。ステップS2506では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0になればステップS2507に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2507では、サブ制御装置262のCPU551は、第1一発告知音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1一発告知音出力終了コマンドをセットし、本処理を終了する。第1一発告知音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2508では、サブ制御装置262のCPU551は、第2一発告知音フラグが「1」であるか否かを判定する。第2一発告知音フラグが「1」であればステップS2509に進み、そうでなければステップS2514に進む。
ステップS2509では、サブ制御装置262のCPU551は、予め定められた一発告知タイミングとなったか否か判定する。この一発告知タイミングは、上述したステップS2503のタイミングと同じである。一発告知タイミングであればステップS2510に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2510では、サブ制御装置262のCPU551は、第2一発告知音出力開始コマンドをセットし、ステップS2511に進む。第2一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2511では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられるタイマを加算または減算し、一発告知音出力期間をカウントし、ステップS2512に進む。ステップS2512では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0になればステップS2513に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2513では、サブ制御装置262のCPU551は、第2一発告知音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2一発告知音出力終了コマンドをセットし、本処理を終了する。第2一発告知音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2514では、サブ制御装置262のCPU551は、第3一発告知音フラグが「1」であるか否かを判定する。第3一発告知音フラグが「1」であればステップS2515に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2515では、サブ制御装置262のCPU551は、予め定められた一発告知タイミングとなったか否か判定する。この一発告知タイミングは、上述したステップS2503のタイミングと同じである。一発告知タイミングであればステップS2516に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2516では、サブ制御装置262のCPU551は、第3一発告知音出力開始コマンドをセットし、ステップS2517に進む。第2一発告知音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
ステップS2517では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に備えられるタイマを加算または減算し、一発告知音出力期間をカウントし、ステップS2518に進む。ステップS2518では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0になればステップS2519に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2519では、サブ制御装置262のCPU551は、第2一発告知音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2一発告知音出力終了コマンドをセットし、本処理を終了する。第2一発告知音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に出力される。
次に、表示制御装置45の通常処理について、図31を用いて説明する。図31(a)は表示制御装置の通常処理を示すフローチャートであり、(b)は表示制御装置による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。
図31(a)に示すように、ステップS3001では、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信されてきた各種コマンドを入力処理するコマンド入力処理を行い、ステップS3002に進む。この各種コマンドとしては、例えば、表示コマンド、停止表示コマンド、表示用オープニングコマンド、表示用エンディングコマンド、デモ開始コマンド、図柄列変動開始コマンドなどが挙げられる。
ステップS3002では、表示制御装置45のCPU521は、表示モード等(図柄列変動、大当たりオープニング、大当たりエンディング等の表示)の切り替え処理を行い、ステップS3003に進む。ここで、この表示モード等の切り替え処理について図31(b)を用いて説明する。
図31(b)に示すように、ステップS3101では、表示制御装置45のCPU521は、特定音演出開始コマンドを受信しているか否か判定する。特定音演出開始コマンドを受信していれば、ステップS3102に進み、そうでなければステップS3103に進む。
ステップS3102では、表示制御装置45のCPU521は、特定音演出表示を開始する。具体的には、表示制御装置45は、特定音演出に必要な情報を表示するように第3図柄表示装置42を表示制御する。特定音演出に必要な情報については、後述する。
ステップS3103では、表示制御装置45のCPU521は、第1特定音演出コマンド、第2特定音聴取表示コマンドまたは第3特定音聴取表示コマンドのいずれかを受信しているか否かを判断する。ステップS3104では、表示制御装置42は、第1〜第3特定音聴取表示コマンドを受信していれば、遊技者が聴き取ることができた特定音の周波数帯の高さに応じて異なる結果表示を行う。異なる結果表示については、後述する。
ステップS3105では、表示制御装置45のCPU521は、図柄列変動開始コマンドを受信していれば、ステップS3106に進み、そうでなければステップS3107に進む。
ステップS3106では、表示制御装置45のCPU521は、図柄列変動を開始する。具体的には、表示制御装置45は、図6に示すように、3つの装飾図柄列L,M,Rの主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZを変動を開始する。
ステップS3109では、表示制御装置45のCPU521は、表示用オープニングコマンドを受信していれば、ステップS3110に進み、そうでなければステップS3111に進む。ステップS3110では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりオープニングの表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3111では、表示制御装置45のCPU521は、表示用エンディングコマンドを受信していれば、ステップS3112に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS3112では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりエンディングの表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
図31(a)に戻って、ステップS3003では、表示制御装置45のCPU521は、停止図柄を決定し、ステップS3004に進む。
ステップS3004では、表示制御装置45のCPU521は、変動表示態様の決定を行い、ステップS3005に進む。
ステップS3005では、表示制御装置45のCPU521は、補助演出(遊技者に提供表示するメッセージ等)の決定を行い、ステップS3006に進む。
ステップS3006では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42の表示画像制御を行う。
例えば、図柄列変動においては、表示制御装置45は、図6に示すように、各装飾図柄列L,M,Rにおける主装飾図柄SZ及び副装飾図柄SZの図柄変動表示を、最終的に停止表示する変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3007では、表示制御装置45のCPU521は、その他の処理(デモ、保留表示など)を行う。
ステップS3008では、表示制御装置45のCPU521は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS3001に戻り、経過していなければステップS3008に戻る。
次に、図32を用いて、通常音声出力処理と特定音・一発告知音出力処理について説明する。図32(a)は、通常音声出力処理を示し、(b)は特定音・一発告知音出力処理を示すフローチャートである。
図32(a)に示すように、ステップS3151では、音声出力制御装置47のCPU561は、サブ制御装置262から通常音声出力コマンドを受信したか否かを判定する。通常音声出力コマンドは、第3図柄表示装置42での変動表示演出や大当たりラウンド中演出など遊技の進行に合わせて出力される音声を指定するためのコマンドである。通常音声出力コマンドを受信していれば、ステップS3152に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3152では、音声出力制御装置47のCPU561は、通常音声出力コマンドで指定されたメロディの曲番に基づき、音データを指定する。次に、ステップS3153では、音声出力制御装置47のCPU561は、音量スイッチの設定値に基づき、アナログ形式の音データをアンプで増幅する際の増幅量を決定する。
次に、ステップS3154では、音声出力制御装置47のCPU561は、ステップS3152で指定された曲番に対応するデジタル形式の音データをROM562から読み出す。次に、ステップS3155では、音声出力制御装置47のCPU561は、読み出されたデジタル形式の通常音声の音データをアナログ形式の音データに変換する。
次に、ステップS3156では、音声出力制御装置47のCPU561は、アナログ形式の音データを通常音声用の音出力部24aへ出力する。具体的には、音出力部24aでは、ステップS3153で決定された増幅値に従って、アンプ24a1がアナログ形式の音データを増幅し、スピーカ24a2が増幅された音データを遊技者に聞こえるメロディとして出力する。
次に、図32(b)に示すように、ステップS3161では、音声出力制御装置47のCPU561は、サブ制御装置262から特定音出力開始コマンドや一発告知音出力開始コマンドを受信したか否かを判定する。特定音出力開始コマンドは、第1〜第3特定音の出力を開始するためのコマンドである。一発告知音出力開始コマンドは、一発告知音の出力を開始するためのコマンドである。コマンドを受信していればステップS3162に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3162では、音声出力制御装置47のCPU561は、特定音出力コマンドでの指定に基づき、出力する第1〜第3特定音の音データを指定する。次に、ステップS3163では、音声出力制御装置47のCPU561は、音量スイッチの設定値に基づき、アナログ形式の音データをアンプで増幅する際の増幅量を決定する。
次に、ステップS3164では、音声出力制御装置47のCPU561は、特定音や一発告知音を出力する際に特定音や一発告知音が通常音声に紛れて聴き取りにくくなることを防止するために、通常音声の増幅量を変更(減少)する。
次に、ステップS3165では、音声出力制御装置47のCPU561は、ステップS3162で指定された第1〜第3特定音の音データをROM562から読み出す。次に、ステップS3166では、音声出力制御装置47のCPU561は、読み出されたデジタル形式の特定音の音データをアナログ形式の音データに変換する。
次に、ステップS3167では、音声出力制御装置47のCPU561は、アナログ形式の音データを特定音用の音出力部24bへ出力する。具体的には、音出力部24bへ出力は、ステップS3163で決定された増幅値に従って、アンプ24a1がアナログ形式の音声データを増幅し、スピーカ24b2が増幅された音データを第1〜第3特定音として出力する。
次に、ステップS3168では、音声出力制御装置47のCPU561は、サブ制御装置262から特定音出力終了コマンドや一発告知音出力終了コマンドを受信したか否かを判定する。特定音出力終了コマンドは、第1〜第3特定音出力期間が終了した場合や第1〜第3特定音出力期間中に演出ボタン80の検出があった場合に、第1〜第3特定音の出力を終了するためのコマンドである。一発告知音出力終了コマンドは、一発告知音の出力期間が終了した場合に、一発告知音の出力を終了するためのコマンドである。コマンドを受信していればステップS3169に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3169では、音声出力制御装置47のCPU561は、特定音や一発告知音の出力が終了したので、ステップS3164で変更(減少)された通常音声の増幅量を元の増幅量に戻して、元の通りに通常音声が出力されるようにする。
<特定音演出及び一発告知演出の一例>
次に、図33を用いて、特定音演出及び一発告知演出の一例を説明する。
図33(a)に示すように、特定音演出は、30×n遊技回毎に行われる。また、300×n回目の遊技回毎に、それまでの特定音演出にて把握された可聴周波数帯に基づいて、一発告知音が決定される。なお、最初に一発告知音が決定されるまでは、予め定められた一発告知音を用いても構わない。図33(b)に示すように、特定音演出期間は、各変動表示中のリーチ演出開始所定秒後(リーチ開始と同時でもよいし、リーチ開始後5秒後などでもよい)から6秒間に設定されている。特定音演出期間では、遊技者の属性に応じて最初に聴覚的に認識できる時間が異なるように、第1特定音(19kHz)→第2特定音(17kHz)→第3特定音(15kHz)と変化する特定音が音出力部24から出力される。第1〜第3特定音を出力することが可能な第1〜第3特定音出力可能期間は、第1特定音出力可能期間が開始0秒後〜2秒後に設定され、第2特定音出力可能期間が開始2秒後〜4秒後に設定され、第3特定音出力可能期間が開始4秒後〜6秒後に設定されている。第1〜第3特定音出力可能期間内で第1〜第3特定音を出力するタイミングや長さを変えることが可能である。本実施例では、第1特定音出力期間は、特定音演出期間の開始0秒後〜1秒後までに設定され、第2特定音出力期間は、特定音演出期間の開始3秒後〜4秒後に設定され、第3特定音出力期間は、特定音演出期間の開始4秒後〜5秒後に設定される。
300×n回目の遊技回の変動表示では、特定音演出が開始される例えば2秒前に、特定音演出に必要な情報として、例えば、図5に示される「キーンという音が聞こえたらボタンを押して!」というような特定音演出の開始を知らせる画像や、特定音演出における演出ボタン80の操作方法を説明する画像や、特定音演出を実行中であることを知らせる画像など特定音演出に必要な情報が、表示制御装置45によって第3図柄表示装置42に表示される。なお、このような画像を表示する代わりに、演出ボタン80にLEDを内蔵し、特定音演出期間中にこのLEDを点灯することによって、特定音演出期間中であることを遊技者に報知してもよい。
第1特定音出力期間になると、第1特定音(19kHz)が音出力部24から出力される。第1特定音は、遊技可能な年齢層の遊技者のうち20代前半までの遊技者が聴き取り易い傾向がある。第1特定音有効判定期間中に演出ボタン80が押下された場合、当該遊技者の可聴周波数帯が19kHzであることがサブ制御装置262によって把握される。遊技機メーカーは、この可聴周波数帯を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行う遊技者の年齢層が20代前半である可能性が高いことを把握することができる。このとき、第3図柄表示装置42には、遊技者が第1特定音を聴き取ることができたという結果を知らせる第1特定音聴取画像(例えば「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」や「君は超人だね。」などの文字画像)が表示されるので、遊技者の興味を引きながら、可聴周波数帯を把握できる。
遊技者が第1特定音出力期間中に第1特定音を聴き取ることができなかった場合、第2特定音出力期間にて第2特定音(17kHz)が音出力部24から出力される。17kHzの周波数帯を有する音は、遊技可能な年齢層の遊技者のうち30代までの遊技者が聴き取り易い傾向がある。第2特定音有効判定期間中に演出ボタン80が押下された場合、当該遊技者の可聴周波数帯が17kHzであることがサブ制御装置262によって把握される。遊技機メーカーは、この可聴周波数帯を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行う遊技者の年齢層が20代後半から30代である可能性が高いことを把握することができる。このとき、第3図柄表示装置42には、遊技者が第2特定音を聴き取ることができたという結果を知らせる第2特定音聴取画像(例えば「17kHzまで聞こえたみたい。すごい!」や「君はもう少しで超人だね。」などの文字画像)が表示されるので、遊技者の興味を引きながら、可聴周波数帯を把握できる。
遊技者が第2特定音出力期間中に第2特定音を聴き取ることができなかった場合、第3特定音(15kHz)が音出力部24から出力される。15kHzの周波数帯を有する音は、遊技可能な年齢層の遊技者のうち40代以降の遊技者が聴き取り易い傾向がある。第3特定音有効判定期間中に演出ボタン80が押下された場合、当該遊技者の可聴周波数帯が15kHzであることがサブ制御装置262によって把握される。遊技機メーカーは、この可聴周波数帯を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行う遊技者の年齢層が40代以降である可能性が高いことを把握することができる。このとき、第3図柄表示装置42には、遊技者が第2特定音を聴き取ることができたという結果を知らせる第2特定音聴取画像(例えば「15kHzまで聞こえたみたい。」や「君はまだ普通だね。」などの文字画像)が表示されるので、遊技者の興味を引きながら、可聴周波数帯を把握できる。
特定音演出は、30×n回目の遊技回毎に行われ、300×n回目の遊技回毎に、一定数(例えば30回〜300回まで10回)把握された可聴周波数帯の最頻値に基づき、一発告知音の高さが決定される。本実施例では、図33(c)に示すように、最頻値が19kHzの周波数帯であったと仮定して、第1特定音と同じ高さの一発告知音(第1一発告知音)が決定されている。一発告知演出では、19kHzの周波数帯を有する第1一発告知音が例えば2秒間、音出力部24から出力されるので、周りの遊技機に20代後半以降の遊技者がいても、20代後半以降の遊技者は第1一発告知音に気付かず、当該遊技機で遊技を行う20代前半の遊技者のみが第1一発告知音に気付く。そのため、当該遊技機で遊技を行う20代前半の遊技者に対してのみ、大当たり当選であることをひっそりと知らせることができる。このように、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の事情(年齢層)を一発告知演出に反映させることで、誰でも分かるような従来の一発告知演出よりも、一発告知演出の興趣性を向上させることができる。
なお、上述した第1〜3特定音聴取画像は、本発明の特定情報に相当する。
<実施例1の作用効果>
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、第1〜第3特定音有効判定期間に演出ボタン80を押下できれば、第3図柄表示装置42において可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)に応じた第1〜第3特定音聴取画像を見ることができるとうい面白味を遊技者に与えながら、遊技の進行中に遊技者の年齢層を把握するための情報を取得することができる。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機メーカーが、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって把握され可聴周波数帯を読み出すことで、調査対象となるパチンコ機10で遊技を行う遊技者の年齢層を好適に調査することができる。
実施例2は、後述する(B系統)に記載の発明の実施例である。
実施例2のパチンコ機10について図34〜図37を用いて説明する。図34は、実施例2の電気的構成を示すブロック図の要部である。図35は、実施例2に係るサブ制御装置262による特定音出力処理を示すフローチャートである。図36は、実施例2の表示制御装置45による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。図37は、リーチ昇格演出を説明するための図である。
図34を用いて、本実施例のパチンコ機10が実施例1と異なる点を説明する。
本実施例のサブ制御装置262は、実施例1に備えられていた第1,第2,第3一発告知フラグが備えられていない代わりに、第3図柄の変動表示演出中に行われる特定音演出によって可聴周波数帯が把握されたことに基づき、その後の当該第3図柄の変動表示中に実行されるリーチ昇格演出の演出態様をリーチ昇格演出A,B,Cのいずれにするかを決定し、該決定された演出態様で、リーチ昇格演出を第3図柄表示装置42に表示するように制御する第1,第2,第3リーチ昇格演出フラグを備えている点が、実施例1と異なる。なお、第1,第2,第3リーチ昇格演出フラグについては後で詳細に説明する。
図22に示す演出ボタン入力監視・演出処理と、図23に示す演出実行管理処理は、一発告知演出に関するステップを除き、本実施例でも参照する。本実施例では、ステップS1701に相当する特定音演出有りの変動パターンは、リーチ昇格演出を含む変動パターンコマンドであり、特定音演出とリーチ昇格演出とを実行するために必要な長さを有する変動パターンコマンドである。図24に示す特定音聴取判定処理は、特定音聴取回数をカウントするステップを、上述した第1〜第3リーチ昇格演出フラグを「1」に設定するステップに読み替えて参照する。図25に示す特定音出力期間設定処理は、本実施例に合わせて以下のように行う。
<特定音出力期間設定処理>
図35を用いてサブ制御装置262のCPU551が行う特定音出力期間設定処理について説明する。
ステップS3201では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグが「1」であるか否かを判定する。特定音演出開始フラグが「1」であれば、特定音演出を開始するためにステップS3202に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3202では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を開始するに当たり必要な表示を表示制御装置45が第3図柄表示装置42に表示するように制御するための特定音演出表示開始コマンドをセットする。
ステップS3203では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第1特定音出力タイミングであれば、ステップS3204に進み、そうでなければステップS3210に進む。
ステップS3204では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「1」に設定とともに、第1特定音出力開始コマンドをセットし、ステップS3205に進む。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。
ステップS3205では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第1特定音が出力される出力期間をカウントする。ステップS3206では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS3207に進み、タイマの値が0になれば後述するステップS3209に進む。
ステップS3207では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2003で上述した第1特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であればステップS3209に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第1リーチ昇格演出フラグが「1」である場合、サブ制御装置262のCPU551は、第1リーチ昇格演出表示コマンドをセットする。第1リーチ昇格演出表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。
ステップS3209では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1特定音出力終了コマンドをセットする。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS3210では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第2特定音出力タイミングであれば、ステップS3211に進み、そうでなければステップS3218に進む。
ステップS3211では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音聴取フラグが「1」であるかどうか判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であれば、本処理を終了する。第1特定音聴取フラグが「1」でなければ、ステップS3212に進む。ステップS3212では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第2特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3213に進む。第2特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS3213では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第2特定音の出力期間をカウントする。ステップS3214では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0であるか否かを判定する。タイマの値が0でなければ、ステップS3215に進む。タイマの値が0であれば後述するステップS3217に進む。
ステップS3215では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2005で上述した第2特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であればステップS3217に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第2リーチ昇格演出フラグが「1」である場合、サブ制御装置262のCPU551は、第2リーチ昇格演出表示コマンドをセットする。第2リーチ昇格演出表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。
ステップS3217では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2特定音出力終了コマンドをセットする。第2特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS3218では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第3特定音出力タイミングであればステップS3219に進む。第3特定音出力タイミングでなければ本処理を終了する。
ステップS3219では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音聴取フラグが「1」に設定されているか否か判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であれば、本処理を終了する。第2特定音聴取フラグが「1」でなければ、ステップS3220に進む。ステップS3220では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第3特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3221に進む。第3特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS3221では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第3特定音の出力期間をカウントする。ステップS3222では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければ、ステップS3223に進む。タイマの値が0になれば、後述するステップS3225に進む。
ステップS3223では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2007で上述した第3特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第3特定音聴取フラグが「1」であればステップS3225に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第3リーチ昇格演出フラグが「1」である場合、サブ制御装置262のCPU551は、第3リーチ昇格演出表示コマンドをセットする。第3リーチ昇格演出表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。
ステップS3225では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第3特定音出力終了コマンドをセットする。第3特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
<表示モード等切り替え処理>
図36を用いて、表示制御装置45のCPU521が行う表示モード等切り替え処理について説明する。なお、ステップS3301,3302,S3309〜ステップS3312は実施例1のステップSS3301,3302,3109〜ステップS3112の処理と同じであるので、実施例1を参照する。
ステップS3303では、表示制御装置45のCPU521は、第1リーチ昇格演出表示コマンドを受信しているか否か判定する。第1リーチ昇格演出表示コマンドを受信していれば、ステップS3304に進み、そうでなければステップS3305に進む。
ステップS3304では、表示制御装置45のCPU521は、リーチ昇格演出Aを開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。リーチ昇格演出Aは、第3図柄表示装置42にて行われる第3図柄によるリーチ表示が通常図柄(「2」「4」「6」または「8」)によるリーチである場合に、その通常図柄によるリーチ表示を確変図柄(「1」「3」「5」「7」または「9」)によるリーチ表示に昇格させる間に、異なる3つのリーチ演出表示を挟む昇格演出である。
ステップS3305では、表示制御装置45のCPU521は、第2リーチ昇格演出表示コマンドを受信しているか否か判定する。第2リーチ昇格演出表示コマンドを受信していれば、ステップS3306に進み、そうでなければステップS3307に進む。
ステップS3306では、表示制御装置45のCPU521は、リーチ昇格演出Bを開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。リーチ昇格演出Bは、通常図柄によるリーチ表示を確変図柄によるリーチ表示に昇格させる間に、異なる2つのリーチ演出表示を挟む昇格演出である。
ステップS3307では、表示制御装置45のCPU521は、第3リーチ昇格演出表示コマンドを受信しているか否か判定する。第3リーチ昇格演出表示コマンドを受信していれば、ステップS3308に進み、そうでなければステップS3309に進む。
ステップS3308では、表示制御装置45のCPU521は、リーチ昇格演出Cを開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。リーチ昇格演出Cは、普通図柄によるリーチ表示を確変図柄によるリーチ表示に昇格させる間に、異なる1つのリーチ演出表示を挟む昇格演出である。
<リーチ昇格演出の一例>
図37を用いて、リーチ昇格演出A〜Cの一例を説明する。
この例では、リーチ昇格演出A〜Cを含む変動表示時間が36秒間に設定され、確定表示時間が2秒間に設定されている。リーチ演出期間は、変動開始4秒後〜36秒後に設定されている。そのうち、通常図柄によるリーチ演出期間が変動開始4秒後〜30秒後に設定されており、確変図柄によるリーチ演出期間が変動開始30秒後〜36秒後に設定されている。
特定音演出期間は、変動開始6秒後〜24秒後に設定される。第1特定音(19kHz)を出力することが可能な期間(以下、第1特定音出力可能期間。第2,第3特定音も同様に呼ぶ。)は、変動開始6秒後〜12秒後に設定され、第2特定音(17kHz)出力可能期間は、変動開始12秒後〜18秒後に設定され、第3特定音(15kHz)出力可能期間は、変動開始18秒後〜24秒後に設定される。
第1特定音出力期間は、第1特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始8秒後〜10秒後に設定される。第2特定音出力期間は、第2特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始12秒後〜14秒後に設定される。第3特定音出力期間は、第3特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始20秒後〜22秒後に設定される。
第1特定音出力期間中のタイミングt1(変動開始9秒後)で演出ボタン80の押下が検出された場合、リーチ昇格演出Aが開始される。リーチ昇格演出Aでは、第1特定音出力可能期間が経過するまでは、通常大当たりが発生することを期待させるノーマルリーチ演出が表示されている。なお、リーチ昇格演出Aでは、第1特定音が聴取されているので、以下の説明において第2,第3特定音出力期間には第2,第3特定音は出力されない。
リーチ昇格演出Aでは、第1特定音出力可能期間が終了するタイミング(変動開始から12秒後)で、ノーマルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出よりも期待度が高いスーパーリーチ演出(通常図柄リーチ)に変更される。スーパーリーチ演出は、第2特定音出力可能期間が終了するタイミング(変動開始から18秒後)まで表示され、第2特定音出力可能期間が終了するタイミングで、期待度がスーパーリーチ演出よりも高く且つスーパーリーチ演出よりも出現率が低い(レアな)プレミアムリーチ演出(通常図柄リーチ)に変更される。プレミアムリーチ演出は、第3特定音出力可能期間が終了するタイミング(変動開始から24秒後)まで表示され、第3特定音出力可能期間が終了するタイミングで、演出ボタン80の押下を要求する押しボタンチャンス付きリーチ演出(通常図柄リーチ)に変更される。
押しボタンチャンス付きリーチ演出は、当該リーチ演出期間中に演出ボタン80が押下された場合も、当該リーチ演出期間中に演出ボタン80が押下されなかった場合も、予め定められた時間を経過した時点(変動開始から30秒後)で終了する。押しボタンチャンス付きリーチ演出では、予め定められた時間(変動開始から30秒後)を経過した場合に、通常図柄リーチが確変図柄リーチに昇格される。その後、2秒間の確定表示時間を経て、確変リーチ図柄と同じ図柄が停止図柄となり、確変大当たりが確定する。
このように、リーチ昇格演出Aでは、遊技者は、ノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出→プレミアムリーチ演出→押しボタンチャンス付きリーチ演出と変化するので、リーチ昇格演出を全て見ることができる。プレミアムリーチ演出を高い確率(例えば90パーセントに近い確率)で大当たり表示結果となるとすることで、遊技者は、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出への昇格を通じて大当たり表示結果となることへの期待感を段階的に高めながら、プレミアムリーチ演出において大当たり表示結果となる期待感をさらに高めることができる。
第2特定音出力期間中のタイミングt2(変動開始13秒後)で演出ボタン80の押下が検出された場合、リーチ昇格演出Bが開始される。リーチ昇格演出Bでは、第2特定音出力可能期間が経過するまでは、ノーマルリーチ演出が表示されている。なお、リーチ昇格演出Bでは、第2特定音が聴取されているので、第3特定音出力可能期間には第3特定音は出力されない。
リーチ昇格演出Bでは、第2特定音出力可能期間が終了するタイミング(変動開始から18秒後)で、ノーマルリーチ演出は、スーパーリーチ演出に変更される。スーパーリーチ演出は、第3特定音出力可能期間が終了するタイミングまで表示され、第3特定音出力期間が終了するタイミングで、押しボタンチャンス付きリーチ演出に変更される。押しボタンチャンス付きリーチ演出では、演出ボタン80が押下された場合および予め定められた時間を経過した場合に、通常図柄リーチが確変図柄リーチに昇格される。その後、確変リーチ図柄と同じ図柄が停止図柄となり、確変大当たりが確定する。
このように、第2特定音が聴取されたことに基づき開始されるリーチ昇格演出Bでは、遊技者は、ノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出→押しボタンチャンス付きリーチ演出と変化するが、プレミアムリーチ演出を見ることができない。なお、スーパーリーチ演出では、大当たり表示結果となる場合も外れ表示結果となる場合も存在する確率(例えば50パーセント程度の確率)とすることで、スーパーリーチ演出の場合は、大当たり表示結果となる場合も外れ表示結果となる場合もいずれも同程度あるという期待感を遊技者に持たせることができる。
第3特定音出力期間中のタイミングt3(変動開始21秒後)で演出ボタン80の押下が検出された場合、リーチ昇格演出Cが開始される。リーチ昇格演出Cでは、第3特定音出力可能期間が経過するまではノーマルリーチ演出が表示されている。第3リーチ昇格演出表示コマンドが受信されると、第3特定音出力期間が終了するタイミング(押しボタンチャンス付きリーチ演出)から、リーチ昇格演出Cが開始される。
リーチ昇格演出Cでは、第3特定音出力可能期間が終了するタイミング(変動開始から24秒後)で、押しボタンチャンス付きリーチ演出が開始される。押しボタンチャンス付きリーチ演出では、演出ボタン80が押下された場合および予め定められた時間を経過した場合に、通常図柄リーチが確変図柄リーチに昇格される。その後、確変リーチ図柄と同じ図柄が停止図柄となり、確変大当たりが確定する。
このように、第3特定音が聴取されることに基づき開始されるリーチ昇格演出Cでは、ノーマルリーチ演出→押しボタンチャンス付きリーチ演出に変化するが、遊技者は、スーパーリーチ演出とプレミアムリーチ演出とを見ることができない。なお、リーチ昇格演出Cにおける押しボタンチャンス付きリーチ演出は、大当たり表示結果となる場合よりも外れ表示結果となる場合に多く表示することで、リーチ昇格演出Cにおける押しボタンチャンス付きリーチ演出では、リーチ昇格A,Bにおける押しボタンチャンス付きリーチ演出に比べて大当たり表示結果となる期待度が低いという印象を与えることができる。そのような印象の中で、大当たり表示結果となれば、遊技者に意外性を与えることができる。
以上のように、本実施例では、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、昇格する回数の多いリーチ昇格演出を見ることができる。
なお、上述したリーチ昇格演出A〜Cは、(B1)に係る発明の特定表示演出に相当する。また、上述したサブ制御装置262のRAM553における第1〜第3リーチ昇格演出フラグは、(B1)に係る発明の特定表示演出制御手段に相当する。
<実施例2の作用効果>
上述したように、本実施例2に係るパチンコ機10によれば、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)が把握されたことに基づき、リーチ昇格演出の演出態様、すなわち、全ての昇格演出を見ることができるリーチ昇格演出A、一部の昇格演出を見ることができないリーチ昇格演出B、見ることができる昇格演出の数が最も少ないリーチ昇格演出Cのいずれにするか、が異なる。高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、昇格する回数の多いリーチ昇格演出を見ることができる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より高い可聴周波数帯を認識しようと試みるので、演出ボタン80の押下が検出されることに基づき開始されるリーチ昇格演出の興趣性を向上させることができる。
実施例3は、後述する(C系統)に記載の発明の実施例である。
実施例3のパチンコ機10について図38〜図43を用いて説明する。図38は、実施例3の電気的構成を示すブロック部の要部である。図39は、実施例3に係る始動入賞処理を示すフローチャートである。図40は、先読み抽選処理を示すフローチャートである。図41は、実施例3に係る特定音出力処理を示すフローチャートである。図42は、実施例3に係る変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。図43は、先読み演出を説明するための図である。
図38を用いて、本実施例のパチンコ機10が実施例1,2と異なる点を説明する。
本実施例のサブ制御装置262は、第1,第2,第3特定音出力フラグが、未実行分の変動表示の判定結果が特定表示態様となる当選判定(先読み当選)である場合で、かつ、当該当選判定となった未実行分の変動表示よりも前に複数の未実行分の変動表示が保留されている場合に、変動未実行条件解除後に行われる複数の変動表示期間中に設けられた特定音演出期間内に、第1,第2,第3特定音を出力する制御を行う点で、実施例1,2の第1,第2,第3特定音出力フラグと相違する。また、サブ制御装置262は、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、先読み当選であることに基づく先読み予告(停止図柄をチャンス目「341」とする表示)の演出態様を第1,第2,第3先読み予告演出のいずれにするかを決定し、該決定された演出態様で、先読み予告を第3図柄表示装置42に表示するように制御する第1,第2,第3先読み予告フラグを備える点でも、実施例1,2と相違する。以下では、他の実施例と相違する点を中心に説明する。
<始動入賞処理>
本実施例の始動入賞処理を図39を用いて説明する。本実施例の始動入賞処理は、ステップS701〜S704までは実施例1の始動入賞処理と同じであるが、ステップS705にて以下に述べる先読み抽選処理が行われる。
先読み抽選処理を図40を用いて説明する。ステップS3401では、主制御装置261のCPU501は、保留球格納エリアに格納された未実行分の変動表示の数(以下、保留数と呼ぶ)が4個であるか否かを判定する。すなわち、先読み抽選は、第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリアのすべてに未実行分の変動表示が格納されていることが条件とされる。保留数が4個であればステップS3402に進み、そうでなければ本処理を終了する。なお、保留数の条件は、4個(満タン)であったが、4個以上であってもよいし、満タンに満たない数でもよい。
ステップS3402では、主制御装置261のCPU501は、第4保留エリアに格納された未実行分の変動表示の結果が大当たりとなるか否かを抽選する先読み抽選を行う。先読み抽選は、第4保留エリアに格納された未実行分の変動表示における大当たり乱数C1の値に基づいて行われる。
ステップS3403では、主制御装置261のCPU501は、先読み抽選の結果が当選であるか否かを判定する。未実行分の変動表示における大当たり乱数C1の値が当たり値であれば、先読み抽選の結果が当選となる。先読み抽選の結果が当選であればステップS3404に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3404では、主制御装置261のCPU501は、先読み当選フラグを「1」に設定し、本処理を終了する。先読み当選フラグは、主制御装置261のRAM503に備えられ、未実行分の変動表示の結果が大当たりとなるか否かを判定するものである。
なお、上述した主制御装置261のRAM503に備えられる先読み当選フラグは、(C1)に係る発明の未実行分判定手段に相当する。
なお、図22に示す演出ボタン入力監視・演出処理と、図23に示す演出実行管理処理は、一発告知演出に関するステップを除き、本実施例でも参照する。本実施例では、ステップS1701に相当する特定音演出有りの変動パターンは、保留が最大数あることによって行われる先読み抽選が第4保留に関して当選であった場合における第1保留分の変動パターンである。図24に示す特定音聴取判定処理は、特定音聴取回数をカウントするステップを、上述した第1〜第3先読み予告フラグを「1」に設定するステップに読み替えて参照する。図25に示す特定音出力期間設定処理は、本実施例に合わせて以下のように行う。
<特定音出力期間設定処理>
本実施例での特定音出力処理について、図41を用いて以下に説明する。
ステップS3600では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグが「1」であるか否かを判定する。特定音演出開始フラグは、保留が最大数(4個)あることによって行われる先読み抽選が第4保留に関して当選であった場合において「1」に設定される。特定音演出開始フラグが「1」であれば、特定音演出を開始するためにステップS3202に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3601では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を開始するに当たり必要な表示を表示制御装置45が第3図柄表示装置42に表示するように制御するための特定音演出表示開始コマンドをセットする。
ステップS3602では、サブ制御装置262のCPU551は、判定対象となる変動表示が、先読み当選時に第1保留エリアに格納された未実行分の変動表示(以下、先読み当選時第1保留)に基づくものであるか否かを判定する。先読み当選時第1保留であればステップS3603に進み、そうでなければステップS3610に進む。
ステップS3603では、サブ制御装置262のCPU551は、先読み当選時第1保留に基づく変動表示中に、第1特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第1特定音出力タイミングは、第1保留に基づく変動表示期間中に設けられている。第1特定音出力タイミングが到来していればステップS3604に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3604では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第1特定音出力開始コマンドをセットし、ステップS3205に進む。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。
ステップS3605では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第1特定音が出力される出力期間をカウントする。ステップS3506では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS3607に進み、タイマの値が0になれば後述するステップS3609に進む。
ステップS3607では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2003で上述した第1特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であればステップS3609に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第1特定音聴取フラグが「1」に設定された場合、第1先読み予告フラグも「1」に設定される。第1先読み予告フラグは、第1特定音聴取フラグが「1」に設定されたことに応じて決まる先読み当選時第1保留に基づく変動未実行条件解除後に行われる変動表示から、後述する第1先読み予告演出を開始するように制御する。
第1先読み予告フラグが「1」である場合、サブ制御装置262のCPU551は、第1先読み予告コマンドを表示制御装置45に送信する。表示制御装置45は、後述する第1先読み予告演出を行う。
ステップS3609では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1特定音出力終了コマンドをセットする。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS3610では、サブ制御装置262のCPU551は、判定対象となる変動表示が、先読み当選時に第2保留エリアに格納された未実行分の変動表示(以下、先読み当選時第2保留)に基づくものであるか否かを判定する。先読み当選時第2保留であればステップS3611に進み、そうでなければステップS3619に進む。
ステップS3611では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であれば、既に先読み予告演出が開始されているので、本処理を終了する。第1特定音聴取フラグが「1」でなければ、ステップS3612に進む。
ステップS3612では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第2特定音出力タイミングは、第2保留に基づく変動表示期間中に設けられている。第2特定音出力タイミングが到来していればステップS36113に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3613では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第2特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3213に進む。第2特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS3614では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第2特定音が出力される出力期間をカウントする。ステップS3615では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS3616に進み、タイマの値が0になれば後述するステップS3618に進む。
ステップS3616では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2005で上述した第2特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であればステップS3617に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第2特定音聴取フラグが「1」に設定された場合、第2先読み予告フラグも「1」に設定される。第2先読み予告フラグは、第2特定音聴取フラグが「1」に設定されたことに応じて決まる先読み当選時第2保留に基づく変動未実行条件解除後に行われる変動表示から、後述する第2先読み予告演出を開始するように制御する。
第2先読み予告フラグが「1」に設定されると、サブ制御装置262のCPU551は、第2先読み予告コマンドを表示制御装置45に送信する。表示制御装置45は、後述する第2先読み予告演出を行う。
ステップS3618では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2特定音出力終了コマンドをセットする。第2特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS3619では、サブ制御装置262のCPU551は、判定対象となる変動表示が、先読み当選時に第3保留エリア403dに格納された未実行分の変動表示(以下、先読み当選時第3保留)に基づくものであるか否かを判定する。先読み当選時第3保留であればステップS3620に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3620では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音聴取フラグまたは第2特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグまたは第2特定音聴取フラグが「1」であれば、既に先読み予告が開始されているので、本処理を終了する。第1特定音聴取フラグまたは第2特定音聴取フラグが「1」のいずれもが「1」でなければ、ステップS3621に進む。
ステップS3621では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第3特定音出力タイミングは、第3保留に基づく変動表示期間中に設けられている。第3特定音出力タイミングが到来していればステップS3622に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3622では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第3特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3623に進む。第3特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。
ステップS3623では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第3特定音が出力される出力期間をカウントする。ステップS3624では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS3625に進み、タイマの値が0になれば後述するステップS3627に進む。
ステップS3625では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2007で上述した第3特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第3特定音聴取フラグが「1」であればステップS3626に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
ステップS3626では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音聴取フラグを「1」に設定するとともに、第3先読み予告フラグを「1」に設定して、ステップS3627に進む。

第3特定音聴取フラグが「1」に設定された場合、第3先読み予告フラグも「1」に設定される。第3先読み予告フラグは、第3特定音聴取フラグが「1」に設定されたことに応じて決まる先読み当選時第3保留に基づく変動未実行条件解除後に行われる変動表示から、後述する第3先読み予告演出を開始するように制御する。
第3先読み予告フラグが「1」に設定されると、サブ制御装置262のCPU551は、第3先読み予告コマンドを表示制御装置45に送信する。表示制御装置45は、後述する第3先読み予告演出を行う。
ステップS3627では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第3特定音出力終了コマンドをセットする。第3特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
<変動表示態様設定処理>
実施例3に係る変動表示態様設定処理について図42を用いて以下に説明する。
図42に示すように、ステップS3701では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信していればステップS3702に進み、受信していなければステップS3705に進む。
ステップS3702では、サブ制御装置262のCPU551は、先読み当選フラグが「1」であるか否かを判定する。先読み当選フラグが「1」であればステップS3703に進み、そうでなければステップS3704に進む。
ステップS3703では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を含む表示コマンドをセットして、本処理を終了する。ステップS3704では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を含まない表示コマンドをセットして、本処理を終了する。
ステップS3705では、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信していればステップS3706に進み、受信していなければ本処理を終了する。
ステップS3706では、サブ制御装置262のCPU551は、第1〜第3先読み予告フラグが「1」であるか否かを判定する。第1〜第3先読み予告フラグが「1」であればステップS3707に進み、そうでなければステップS3710に進む。
ステップS3707では、サブ制御装置262のCPU551は、第1〜第3先読み予告フラグに対応する変動表示の停止図柄をチャンス目とする停止表示コマンドをセットする。チャンス目とは、例えば「3」「4」「1」などのような予め定められた停止図柄であって、チャンス目で終わった変動表示以降の変動表示に、大当たりが発生する期待度が通常の外れ停止図柄よりも高いことを示唆する停止図柄である。
ステップS3708では、サブ制御装置262のCPU551は、判定対象が先読み当選時第3保留であるか否かを判定する。判定対象が先読み当選時第3保留であればステップS3709に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3709では、サブ制御装置262のCPU551は、第1〜第3先読み予告フラグを「0」に設定し、本処理を終了する。第1〜第3先読み予告フラグは、先読み当選となった当選時第4保留の直前の当選時第3保留に基づく変動未実行条件解除後に行われる変動表示まで、先読み予告を行うように制御する。
ステップS3710では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS3706で第1〜第3先読み予告フラグが「1」でなかったので、チャンス目を停止図柄としない停止表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
サブ制御装置262のCPU551は、第1,第2,第3先読み予告フラグが「1」である場合に、第1,第2,第3先読み予告コマンドをセットして、表示制御装置45に送信する。表示制御装置45は、第1,第2,第3先読み予告コマンドに基づき、先読み当選時第1保留,第2保留,第3保留の停止図柄(チャンス目)を異なる色(銀色,金色,虹色)になるように設定する。詳細は、次の第1〜第3先読み予告演出の一例にて説明する。
<先読み予告演出の一例>
図43を用いて、第1〜第3先読み予告演出の一例を説明する。
この例では、変動表示期間中に4つの保留が発生し、それぞれの保留に対して先読み抽選が行われた結果、4番目の保留分に対する先読み抽選の結果が当選となっている。このとき、特定音演出期間は、先読み当選時第1保留に基づく変動表示期間の開始(タイミングTa)から先読み当選時第3保留に基づく変動表示期間の終了(タイミングTd)までに設定されている。第1特定音出力期間は、先読み当選時第1保留に基づく変動期間に対応する第1特定音出力可能期間中(タイミングTa〜Tb)に設定されている。第2特定音出力期間は、先読み当選時第2保留に基づく変動期間に対応する第2特定音出力可能期間中(タイミングTb〜Tc)に設定されている。第3特定音出力期間は、先読み当選時第3保留に基づく変動期間に対応する第3特定音出力可能期間中(タイミングTc〜Td)に設定されている。
第1特定音出力期間中のタイミングt1で演出ボタン80の押下が検出された場合、第1先読み予告演出が開始される。第1先読み予告演出では、第1特定音有効判定期間中に第1特定音を聴き取ることができた結果、3回の先読み予告演出が行われる。具体的には、先読み当選時第1保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、銀色に光った状態で停止表示される。次に、先読み当選時第2保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が再び「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、金色に光った状態で停止表示される。次に、先読み当選時第3保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が再び「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、虹色に光った状態で停止表示される。最後に、先読み当選時第4保留に基づく変動表示の結果は、大当たり表示結果となる。
このように、第1先読み予告演出では、遊技者は、1回目のチャンス目(銀色)→2回目のチャンス目(金色)→3回目のチャンス目(虹色)を全て見ることができる。3回目のチャンス目(虹色)表示を大当たり確定表示とすることで、遊技者は、第1回目,第2回目の先読み予告演出で大当たり表示結果となることへの期待感を段階的に高めながら、3回目の変動表示において大当たり表示結果となる期待感を高めることができる。
第2特定音出力期間中のタイミングt2で演出ボタン80の押下が検出された場合、第2先読み予告演出が開始される。第2先読み予告演出では、第2特定音有効判定期間中に第2特定音を聴き取ることができた結果、2回の先読み予告演出が行われる。具体的には、先読み当選時第1保留に基づく変動表示は、通常の外れ図柄として停止表示される。次に、先読み当選時第2保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、銀色に光った状態で停止表示される。次に、先読み当選時第3保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が再び「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、金色に光った状態で停止表示される。最後に、先読み当選時第4保留に基づく変動表示の結果は、大当たり表示結果となる。
このように、第2先読み予告演出では、遊技者は、1回目のチャンス目(銀色)→2回目のチャンス目(金色)を見ることができる。なお、第2先読み予告演出は、大当たり表示結果となる場合だけでなく、外れ表示結果となる場合にも表示することで、先読み予告演出が2回続く場合は、大当たり表示結果となる場合も外れ表示結果となる場合もいずれもある、という期待感を遊技者に持たせることができる。
第3特定音出力期間中のタイミングt3で演出ボタン80の押下が検出された場合、第3先読み予告演出が開始される。第3先読み予告演出では、第3特定音有効判定期間中に第3特定音を聴き取ることができた結果、1回の先読み予告演出が行われる。具体的には、先読み当選時第1保留に基づく変動表示と、先読み当選時第2保留に基づき変動表示は、通常の外れ図柄として停止表示される。次に、先読み当選時第3保留に基づく変動表示の結果として第3図柄が「3」「4」「1」のチャンス目で、且つ、銀色に光った状態で停止表示される。最後に、先読み当選時第4保留に基づく変動表示の結果は、大当たり表示結果となる。
このように、第3先読み予告演出では、遊技者は、第4保留に基づく先読み抽選結果が当選である場合に、第1,第2特定音を聴き取ることができない場合であっても、第3特定音を聴き取ることができれば、1回分の先読み予告演出を見ることができる。なお、第3先読み予告演出は、第2先読み予告演出よりも外れ表示結果となる場合に多く表示することで、第3先読み予告演出(1回だけのチャンス目(銀色))では、第1,第2先読み予告演出に比べて大当たり表示結果となる期待度が低いという印象を与えることができる。そのような印象の中で、第3先読み予告演出後の先読み当選時第4保留に基づく変動表示が大当たり表示結果となるので、遊技者に意外性を与えることができる。
以上のように、本実施例では、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、先読み予告の回数が多い先読み予告演出を見ることができる。
なお、上述したサブ制御装置262のRAM553における第1〜第3先読み予告フラグは、(C1)に係る発明の先読み予告制御手段に相当する。
<実施例3の作用効果>
上述したように、本実施例3に係るパチンコ機10によれば、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)が把握されたことに基づき、先読み予告演出の演出態様、すなわち、先読み予告の回数が最も多い(3回である)第1先読み予告演出、先読み予告の回数が2番目に多い(2回である)第2先読み予告演出、先読み予告の回数が最も少ない(1回である)第3先読み予告演出のいずれかにするか、が異なる。高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、先読み予告の回数が多い先読み予告演出を見ることができる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より高い可聴周波数帯を認識しようと試みるので、演出ボタン80の押下が検出されることに基づき開始される先読み予告演出の興趣性を向上させることができる。
実施例4は、後述する(D系統)に記載の発明の実施形態である。
実施例4のパチンコ機10について図44〜図47を用いて説明する。図44は、実施例4の電気的構成の要部を示すブロック図である。図45は、実施例4に係るサブ制御装置262による変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。図46は、実施例4に係るサブ制御装置262による特定音出力処理を示すフローチャートである。図47は、ステップアップ予告演出を説明するための図である。
図44を用いて、本実施例のパチンコ機10が実施例1〜3のパチンコ機10と異なる点を説明する。
本実施例のサブ制御装置262は、実施例1の第1,第2,第3一発告知フラグや、実施例2の第1,第2,第3リーチ昇格演出フラグや、実施例3の第1,第2,第3先読み予告フラグの代わりに、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、後述するステップアップ画像を複数回、第3図柄表示装置42に表示させるステップアップ予告演出の演出態様(ステップ回数)を決定し、該決定された態様で、ステップアップ予告演出を第3図柄表示装置42に表示するように制御する第1,第2,第3ステップ画像表示フラグを備える点で、実施例1〜3と相違する。以下では、他の実施例と相違する点を中心に説明する。
なお、図22に示す演出ボタン入力監視・演出処理と、図23に示す演出実行管理処理は、一発告知演出に関するステップを除き、本実施例でも参照する。本実施例では、ステップS1701に相当する特定音演出有りの変動パターンは、大当たりが発生する期待度が最も高いリーチ(プレミアムリーチ)であり、且つ、ステップアップ予告演出を行うと判定される変動パターンである。図24に示す特定音聴取判定処理は、特定音聴取回数をカウントするステップを、上述した第1,第2,第3ステップ画像表示フラグを「1」に設定するステップに読み替えて参照する。
<変動表示態様設定処理>
実施例4に係る変動表示態様設定処理について、図45を用いて以下に説明する。
図45に示すように、ステップS3801では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信していればステップS2302に進み、受信していなければステップS2308に進む。
ステップS3802では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドがプレミアムリーチであるか否かを判定する。プレミアムリーチは、大当たりが発生する期待度が最も高いリーチ演出であり、当該リーチ演出が現れればほぼ大当たり確定となるものである。なお、プレミアムリーチ以外の特定のリーチであるか否かを判定してもよい。プレミアムリーチであればステップS3803に進み、プレミアムリーチでなければ本処理を終了する。
ステップS3803では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出を行うか否かの判定を行う。ステップアップ予告演出を行うならばステップS3804に進み、ステップアップ予告演出を行わなければステップS3806に進む。
ステップS3804では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出フラグを「1」に設定する。ステップS3805では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出を含む図柄列変動の表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS3806では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出を含まない図柄列変動の表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS3807では、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信していればステップS3808に進み、受信していなければ本処理を終了する。
ステップS3809では、サブ制御装置262のCPU551は、指定された停止図柄による停止表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
<特定音出力期間設定処理>
図46に示すように、ステップS3901では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出開始フラグが「1」であるか否かを判定する。特定音演出開始フラグは、大当たりが発生する期待度が最も高いリーチ(プレミアムリーチ)であり、且つ、ステップアップ予告演出を行うと判定される場合において「1」に設定される。特定音演出開始フラグが「1」であれば、特定音演出を開始するためにステップS3902に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3902では、サブ制御装置262のCPU551は、特定音演出を開始するに当たり必要な表示を表示制御装置45が第3図柄表示装置42に表示するように制御するための特定音演出表示開始コマンドをセットする。
ステップS3903では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出において、第3特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第3特定音は、ステップアップ予告演出の中で出力される3つの特定音のうち最も高さが低い周波数帯の特定音である。第3特定音出力タイミングであれば、ステップS3904に進み、そうでなければステップS3912に進む。
ステップS3904では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第3特定音出力開始コマンドをセットし、ステップS3905に進む。第3特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。ステップS3904における第3特定音出力期間は、ステップアップ予告演出における第1ステップ期間にあたる。
ステップS3905では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第3特定音が出力される出力期間をカウントする。ステップS3906では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0になったか否かを判定する。タイマの値が0でなければステップS3908に進み、タイマの値が0になれば後述するステップS3907に進む。
ステップS3907では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1特定音出力終了コマンドをセットする。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
ステップS3908では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2007で上述した第3特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第3特定音聴取フラグが「1」であれば上述したステップS3907に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第3特定音聴取フラグを「1」に設定される場合、ステップアップ予告演出における第1ステップ演出が開始されることを示す第1ステップ画像表示フラグも「1」に設定される。第1ステップ画像表示フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられる。
第1ステップ画像表示フラグが「1」に設定される場合、サブ制御装置262のCPU551は、第1ステップ情報表示コマンドをセットする。第1ステップ情報表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、第1ステップ情報表示コマンドに基づきステップアップ予告演出における第1ステップ演出を開始し、後述する第1ステップ画像SU1を表示する。なお、第1ステップ演出期間が終了すると、サブ制御装置262のCPU551は、第1ステップ画像表示フラグを「0」に戻す。
次に、ステップS3910では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出において、第2特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第2特定音出力タイミングであれば、ステップS3911に進み、そうでなければステップS3919に進む。
ステップS3912では、サブ制御装置262のCPU551は、第3特定音聴取フラグが「1」であるかどうか判定する。第3特定音聴取フラグが「1」であればステップS3913に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3913では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第2特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3914に進む。第2特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。第2特定音出力フラグは、第3特定音聴取フラグが「1」に設定されたことに基づき、第3特定音から第2特定音に周波数帯を1ステップ上げて出力するフラグである。ステップS3913における第2特定音出力期間は、ステップアップ予告演出における第2ステップ期間にあたる。
ステップS3914では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第2特定音の出力期間をカウントする。ステップS3915では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0であるか否かを判定する。タイマの値が0になればステップS3916に進む。ステップS3916では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第2特定音出力終了コマンドをセットする。第2特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
タイマの値が0でなければ、ステップS3917に進む。ステップS3917では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2005で上述した第2特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であれば上述のステップS3916に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
第2特定音聴取フラグが「1」に設定される場合、ステップアップ予告演出における第2ステップ演出が開始されることを示す第2ステップ画像表示フラグも「1」に設定される。第2ステップ画像表示フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられる。
第2ステップ画像表示フラグが「1」に設定されると、サブ制御装置262のCPU551は、第2ステップ情報表示コマンドをセットする。第2ステップ情報表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、図47に示すように、第2ステップ情報表示コマンドに基づき、ステップアップ予告演出における第2ステップ演出を開始し、第2ステップ演出期間中に、上述の第1ステップ画像SU1に代えて、後述する第2ステップ画像SU2を表示する。なお、第2ステップ演出期間が終了すると、サブ制御装置262のCPU551は、第2ステップ画像表示フラグを「0」に戻す。
ステップS3919では、サブ制御装置262のCPU551は、ステップアップ予告演出において、第1特定音出力タイミングが到来したか否かを判定する。第1特定音出力タイミングであればステップS3922に進む。第3特定音出力タイミングでなければ本処理を終了する。
ステップS3921では、サブ制御装置262のCPU551は、第2特定音聴取フラグが「1」に設定されているか否か判定する。第2特定音聴取フラグが「1」であればステップS3922に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3922では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「1」に設定するとともに、第1特定音出力開始コマンドをセットして、ステップS3923に進む。第1特定音出力開始コマンドは、音声出力制御装置47へ出力される。第1特定音出力フラグは、第2特定音聴取フラグが「1」に設定されたことに基づき、第2特定音から第1特定音に周波数帯を1ステップ上げて出力するフラグである。ステップS3922における第1特定音出力期間は、ステップアップ予告演出における第3ステップ期間にあたる。
ステップS3923では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマを減算し、第1特定音の出力期間をカウントする。ステップS3924では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が0であるか否かを判定する。タイマの値が0になればステップS3925に進む。ステップS3925では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音出力フラグを「0」に設定するとともに、第1特定音出力終了コマンドをセットする。第1特定音出力終了コマンドは、音声出力制御装置47に送信される。これにより、本処理を終了する。
タイマの値が0でなければ、ステップS3926に進む。ステップS3926では、サブ制御装置262のCPU551は、図24のステップS2003で上述した第1特定音聴取フラグが「1」であるか否かを判定する。第1特定音聴取フラグが「1」であれば上述のステップS3625に進み、そうでなければ(「0」であれば)本処理を終了する。
ステップS3926では、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音聴取フラグを「1」に設定するとともに、ステップアップ予告演出において第3ステップ演出が開始されることを示す第3ステップ画像表示フラグを「1」に設定する。第3ステップ画像表示フラグは、サブ制御装置262のRAM553に備えられる。
第3ステップ画像表示フラグが「1」に設定されると、サブ制御装置262のCPU551は、第3ステップ情報表示コマンドをセットする。第3ステップ情報表示コマンドは、表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、図47に示すように、第3ステップ情報表示コマンドに基づき、ステップアップ予告演出における第3ステップ演出を開始し、第3ステップ演出期間中に、上述の第2ステップ画像SU2に代えて、後述する第3ステップ画像SU3を表示する。なお、第3ステップ演出期間が終了すると、サブ制御装置262のCPU551は、第3ステップ画像表示フラグを「0」に戻す。
なお、サブ制御装置262のCPU551は、本処理の終了に伴い、特定音演出開始フラグを0に設定する。
<ステップアップ予告演出の一例>
図47を用いて、ステップアップ予告演出の一例を説明する。
ステップアップ予告演出は、第1ステップ画像SU1,第2ステップ画像SU2,第3ステップ画像SU3にて表示される画像の色が良くなる(銀色→金色→虹色に変わる)に従って、大当たり期待度が高まる演出である。この例では、ステップアップ予告演出は、変動表示期間中に最高で3回連続して表示される。変動表示期間は、40秒間に設定され、後の2秒間が確定表示期間に設定される。また、変動開始から8秒後にリーチ演出が開始される。特定音演出期間は、リーチ演出期間中、変動開始8秒後〜32秒後に設定される。第3特定音(15kHz)出力可能期間は、変動開始8秒後〜16秒後に設定され、第2特定音(17kHz)出力可能期間は、変動開始16秒後〜24秒後に設定され、第1特定音(19kHz)出力可能期間は、変動開始24秒後〜32秒後に設定される。
第3特定音出力期間は、第3特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始10秒後〜12秒後に設定される。第2特定音出力期間は、第2特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始20秒後〜22秒後に設定される。第1特定音出力期間は、第2特定音出力可能期間のうちの2秒間、すなわち、変動開始28秒後〜30秒後に設定される。
第3特定音有効判定期間内のタイミングt1(変動開始11秒後)に演出ボタン80が操作された場合、第3特定音出力可能期間が終了するタイミングから2秒間、第1ステップ画像SU1が表示される。第1ステップ画像SU1は、第1ステップ演出期間中に、当該リーチ演出がノーマルリーチであることを示唆する、例えば「15kHzまで聞こえたみたい。」や「君はまだ普通だね。」という文字が銀色で第3図柄表示装置42に表示される画像である。第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作されなかった場合、第1ステップ画像SU1が表示されずに、最終的に大当たり表示結果となる。
なお、ステップアップ予告演出は、大当たり表示結果となる場合だけでなく、外れ表示結果となる場合にも表示してもよい。外れ表示結果となる場合、ステップアップ予告演出は、第1ステップ画像SU1が表示されて終了するとよい。そうすれば、第1ステップ画像SU1が表示された時点では、遊技者がその後の変動表示結果を予測し難くできる。
第2特定音有効判定期間内のタイミングt2(変動開始21秒後)に演出ボタン80が操作された場合、第2特定音出力可能期間が終了するタイミングから2秒間、第2ステップ画像SU2が表示される。第2ステップ画像SU2は、当該リーチ表示がスーパーリーチであることを示唆する、例えば「17kHzまで聞こえたみたい。すごい!」や「君はもう少しで超人だね。」という文字が金色で第3図柄表示装置42に表示される画像である。第2特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作されなかった場合、ステップアップ予告演出は、第1ステップまで表示されて、最終的に大当たり表示結果となる。
なお、上述のように第2ステップ画像SU2は、外れ表示結果となる場合に表示されてもよい。その場合、ステップアップ予告演出は、第2ステップ画像SU2が表示されて終了する。そうすれば、第2ステップ画像SU2が表示された時点で、大当たり表示結果となる期待感が高まるが、未だ遊技者がその後の変動表示結果を予測し難くできる。
第1特定音有効判定期間内のタイミングt3(変動開始29秒後)に演出ボタン80が操作された場合、第1特定音出力可能期間が終了するタイミングから2秒間、第3ステップ画像SU3が表示される。第3ステップ画像SU3は、当該リーチ演出がプレミアムリーチであることを示唆する、例えば「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」や「君は超人だね。」などの文字が虹色で第3図柄表示装置42に表示される画像である。このように、第1特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作された場合、遊技者は、ステップアップ予告演出における第1ステップ画像SU1〜第3ステップ画像SU3まで全て見ることができる。第1特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作されなかった場合、ステップアップ予告演出は、第2ステップまで表示されて、最終的に大当たり表示結果となる。
第3ステップ画像SU3は、大当たり確定となる場合か、または、大当たり表示結果となる確率が90パーセント程度のような大当たり期待度が高い場合に表示される。そうすれば、第3ステップ画像SU3が表示された時点で、大当たり表示結果となるという遊技者の期待感を最も高めることができる。
以上のように、本実施例では、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、より長い時間に亘って、ステップ数が多いステップアップ予告演出を見ることができる。
このように、ステップアップ予告演出では、第1特定音から第3特定音まですべて聴き取ることができれば、第1〜第3ステップ画像SU1〜SU3すべてが表示される。これに対して、第2,第3特定音を聴き取ることができれば、第1,第2ステップS情報SU1,SU2が表示される。第3特定音しか聴き取ることができなければ、第3ステップ情報SU1しか表示されない。
なお、上述した第1〜第3ステップ画像SU1〜SU3は、(D1)に係る発明の特定ステップ情報に相当する。上述したサブ制御装置262のRAM553における第1〜第3ステップ画像表示フラグは、(D1)に係る発明のステップアップ演出制御手段に相当する。
<実施例4の作用効果>
上述したように、本実施例4に係るパチンコ機10によれば、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって、可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)が把握されたことに基づき、ステップアップ予告演出の演出態様、すなわち、第1〜第3ステップで第1〜第3特定音すべてを聴き取ることができたことにより第1〜第3ステップ画像SU1〜SU3すべて表示するか、第1〜第3ステップで第2,第3特定音を聴き取ることができたことにより第1,第2ステップ画像SU1,SU2を表示するか、第1〜第3ステップで第3特定音のみ聴き取ることができたことにより第1ステップ画像SU1のみ表示するか、が異なる。高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、より長い時間に亘って、ステップ数が多いステップアップ予告演出を見ることができる。したがって、遊技者は、自己の年齢に応じて可能な限り、より高い可聴周波数帯を認識しようと試みるので、演出ボタン80の押下が検出されることに基づき開始されるステップアップ予告演出の興趣性を向上させることができる。
実施例5は、後述する(E系統)に記載の発明の実施例である。
実施例5のパチンコ機10について図48〜図50を用いて説明する。図48は、実施例5の遊技盤30の正面図である。図49は、実施例5の電気的構成の要部を示すブロック図である。図50は、開放回数示唆演出及び有利遊技状態示唆演出を説明する図である。
図48を用いて、本実施例のパチンコ機10が実施例1〜4と異なる点を説明する。
図48に示すように、遊技盤30は、盤面下方の左側および右側の2箇所にそれぞれ配置された第1の始動口33aと、盤面下方左側の第1の始動口33aの下方に配置された第2の始動口(チャッカー)33bとを備えている。第2の始動口33bは、遊技球Bが入球不可能な通常状態と、該通常状態よりも遊技球Bの入球を容易とする特定状態とに変移する第2始動口羽根33b1,33b2を備えている。また、遊技盤30は、風車37の上方箇所に、遊技球Bが通過可能な第3の始動口(スルーゲート)34を備えている。
また、遊技盤30は、遊技領域の中央に上下方向に延びた入賞装置200を備えている。入賞装置200は、その内部空間を上部本体200aと下部本体200bとに分けることができる。入賞装置200は、上部本体200aに、左右両側上部箇所に設けられて遊技球Bが入球可能な2つの上入球口201a,201bと、上入球口201a,201bを開閉する羽根203a,203bと、この上入球口201a,201bに入球した遊技球Bを通過案内する案内通路部202とがフレーム状の枠部材に設けられている。
また、入賞装置200は、案内通路部202で案内された遊技球Bを視認可能に滞在させるステージ203と、このステージ203で滞在案内された遊技球Bを下部本体200bに排出する排出部204と、ステージ203の奥側に各種の変動表示や表示演出を行う可変表示装置60と、を備えている。
入賞装置200は、下部本体200bに、排出部204から排出された遊技球Bを下部本体200b内に入球可能とする下入球部205と、遊技球Bが入球することにより遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入賞部210(Vゾーン)と、この特定入賞部210(Vゾーン)とは別で遊技球Bが入球可能な普通入賞部212と、下入球部205から入球した遊技球Bが転動する転動面214と、転動面214を転動する遊技球Bに接触して特定入賞部210または普通入賞部212に遊技球Bが入賞するように振り分ける可動式の駆動体216(可動役物)と、を備えている。
図49に示すように、本実施例のパチンコ機10は、上述した実施例1と同様に、主制御装置261と、サブ制御装置262とを備えている。
主制御装置261は、第1の始動口33aに遊技球Bが入球したことを検出する第1始動口センサ33a1と、第2の始動口33bに遊技球Bが入球したことを検出する第2始動口センサ33b3と、スルーゲート34を遊技球Bが通過したことを検出する第3始動口センサ34aと、特定入賞部210に遊技球が入球したことを検出するV検出センサ43と、普通入賞部212に入球した遊技球Bを検出する検出センサ44と、下入球部205を通過して下部本体200bに入球する遊技球を検出する入賞個数検出用通過センサ206などが接続されている。
主制御装置261は、第1始動口センサ33a1または第2始動口センサ33b3からの検出信号をトリガとして、羽根駆動装置49を駆動して、羽根203a,203bを開放する。羽根203a,203bの開放には、同時に1回開放(2秒間開放→閉鎖)する1回開放パターンと、同時に2回開放(2秒間開放→1秒間閉鎖→2秒間開放→閉鎖)する2回開放パターンとがある。主制御装置261は、開放回数を抽選により決定するための開放回数決定用乱数を備える。
サブ制御装置262は、主制御装置261での抽選結果に応じて、開放パターンが第1開放パターンまたは第2開放パターンのいずれであるかを遊技者に知らせる表示演出を可変表示装置60に表示するよう、表示制御装置45に指示を与える。表示演出の時間は、予め定められた時間(例えば第1始動口センサ33a1または第2始動口センサ33b3での入球検出から4秒間)となっている。すなわち、開放パターンの抽選が行われている状態を示す「海の中に泡が沸き立つ」動画が3秒間表示された後、第1開放パターンである場合、泡の中に「1回開放」の文字画像が1秒間表示される。第2開放パターンである場合、「海の中に泡が沸き立つ」動画が3秒間表示された後、泡の中に「2回開放」の文字画像が2秒間表示される。
主制御装置261は、第1始動口センサ33a1または第2始動口センサ33b3での入球検出から4秒間経過したタイミングで、羽根203a,203bの開放を開始する。主制御装置261は、可変表示装置60での表示演出中に第1始動口センサ33a1または第2始動口センサ33b3での入球検出があった場合、その入球検出を表示演出が終了するまで保留する。入球検出の保留は、最大4個まで保留でき、保留は可変表示装置60に表示される。
また、主制御装置261は、第3始動口センサ34aからの検出信号をトリガとして、第2始動口羽根33b1,33b2を開放するか否かを抽選する。サブ制御装置262は、抽選結果に応じて、第2始動口羽根33b1,33b2を開放するか否か知らせる変動表示を可変表示装置60に表示するよう、表示制御装置45に指示を与える。表示演出の時間は、予め定められた時間(例えば第3始動口センサ34aでの通過検出から5秒間)となっている。すなわち、抽選が行われている状態を示す「○」「×」の記号画像を交互に表示する変動表示が3秒間行われた後、当選であれば、「○」が1秒間停止表示される。また、落選であれば、「○」「×」の変動表示が3秒間行われた後、「×」が1秒間停止表示される。
主制御装置261は、第3始動口センサ34aでの入球検出から4秒間経過したタイミングで、第2始動口羽根33b1,33b2の開放を開始する。主制御装置261は、可変表示装置60での変動表示中に第3始動口センサ34aでの入球検出があった場合、その入球検出を変動表示が終了するまで保留する。入球検出の保留は、最大4個まで保留でき、保留は可変表示装置60に表示される。なお、通常の遊技状態では、抽選結果が「○」となることはほとんどなく、後述する時短状態では、抽選結果が「○」になり易くなっている。
このように開放パターンの抽選結果が表示されてから羽根203a,203bの開放が開始されるまでの間(「○」「×」の変動表示の結果が表示されてから第2始動口羽根33b1,33b2の開放が開始されるまでの間も同様)は、比較的短い。そのため、開放パターンの抽選結果が出るまで遊技球の発射を停止し、開放パターンの抽選結果が出てから遊技球の発射を再開する場合、第2開放パターンであれば、遅くとも2回目の開放中には遊技球を上入球口201a,201bに入球させることが容易となるが、1回開放パターンであれば、1回の開放中に遊技球を上入球口201a,201bに入球させることが難しい。もちろん、表示演出中も遊技球を発射し続ければ開放パターンの問題は生じないかもしれないが、上入球口201a,201b周りに打たれる釘の調整具合によっては、遊技球の発射強度を調節しなければ、上入球口201a,201bに入球させ難い場合も考えられる。そこで、本実施例では、開放パターンの抽選を示す表示演出の途中に特定音演出期間を設け、特定音演出期間内に第1〜第3特定音出力期間を設け、第1〜第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作された場合に、開放パターンの抽選結果を示唆する開放回数示唆画像を可変表示装置60に表示する開放回数示唆演出が実行される。
以下では、開放回数示唆演出を実行する構成を説明する。
サブ制御装置262のCPU551は、開放パターンの抽選を示す表示演出の途中に特定音演出期間を設け、特定音演出期間内に第1〜第3特定音出力期間を設け、第1〜第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作された場合に、遊技者が聴き取った特定音の周波数帯を把握する。サブ制御装置262のCPU551は、遊技者が聴き取った特定音の周波数帯が把握されたことに基づき、第1〜第3特定音聴取画像と開放回数示唆画像とが可変表示装置60に表示されるように、表示制御装置45に対する表示制御を行う。
具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、第1特定音有効判定期間内に演出ボタン80が操作されると、第1特定音聴取フラグを「1」に設定するとともに、抽選の結果が第1開放パターンである場合は1回開放示唆フラグを「1」に設定する。第1特定音聴取フラグと1回開放示唆フラグとが「1」に設定されると、サブ制御装置262のCPU551は、1回開放示唆コマンドをセットして、表示制御装置45に送信する。表示制御装置45は、1回開放示唆コマンドを受けて、後述する1回開放示唆画像を可変表示装置60に表示する表示制御を行う。また、サブ制御装置262のCPU551は、抽選の結果が第2開放パターンである場合は2回開放示唆フラグを「1」に設定し、同様にして、後述する2回開放示唆画像を可変表示装置60に表示する表示制御を行う。
次に、大当たり状態等について説明する。主制御装置261は、通常の遊技状態において、特定入賞部210(Vゾーン)に遊技球Bが入球(入賞)すると、羽根203a,203bの開閉動作を所定ラウンドまで行う大当たり状態を発生させるが、普通入賞部212に入球するとその入球に対しての賞球を与えるだけで大当たり状態を発生させない。主制御装置261は、最大ラウンド数を決定するための最大ラウンド決定用乱数を備える。主制御装置261は、V検出センサ43からの検出信号をトリガとして、検出時の最大ラウンド決定用乱数に基づいて、最大ラウンド数を例えば2,7,15ラウンドのいずれにするかがを決定する。
主制御装置261は、大当たり状態において、入賞個数検出用通過センサ206からの検出信号をトリガとして、入賞装置200の下部本体200bへの遊技球Bの入賞(入球)個数をカウントする。主制御装置261は、遊技球Bの入賞個数が所定数(ここでは10個)に達すると1のラウンドを終了する。また、主制御装置261は、羽根203a,203bの開閉が所定回数(18回)に達した場合にも1のラウンドを終了する。つまり、主制御装置261は、羽根203a,203bの開放回数(18回)、または、遊技球Bの入賞個数(10個)のうち、いずれかが所定数に達成すると終了すると、1のラウンド遊技を終了し、このラウンド遊技を最大ラウンドまで継続する。
主制御装置261は、ラウンド遊技を最大ラウンドまで行った後に、大当たり遊技状態を通常の遊技状態に戻すが、時短付き遊技状態(時短状態)とする場合もある。時短状態では、大当たり状態終了後の羽根203a,203bの開放回数が所定回数(例えば200回)に達するまでの間、抽選結果が「○」になる確率を上げるとともに、変動表示時間が短縮される遊技状態となる。
ここで、最大ラウンドの決定結果は、可変表示装置60に表示されるが、大当たり状態遊技終了後に時短状態となるか否かは、可変表示装置60には表示されない。仮に、大当たり状態終了後の遊技状態が分からないまま遊技を行うとすると、遊技者は、左右の第1の始動口33aの両方を狙って遊技球を発射することになる。この場合でも、「○」「×」の抽選結果が「○」になり易いことが分かった時点(第2始動口羽根33b1,33b2が開放し易いことが分かった時点)で、大当たり状態終了後の遊技状態を時短状態である認識して、第2の始動口33b,スルーゲート34を狙うために遊技領域30aの左半分を狙うように、遊技球の発射強度を調整できるが、時短状態であると認識するまでに遊技領域30aの右半分を狙って発射した遊技球を余分に失うことになる。そこで、本実施例では、大当たり状態中に(具体的にはエンディング演出中に)、大当たり状態終了後の遊技状態が時短状態となるか否かを示唆する時短状態示唆演出を実行する。なお、時短状態示唆演出の実行は、上述した開放回数示唆演出と同様に、サブ制御装置262のRAM553に備えられる時短状態示唆フラグによって、制御される。
図50を用いて、開放回数示唆演出、及び、有利遊技状態示唆演出の一例である時短状態示唆演出について、その具体例を説明する。
<開放回数示唆演出の一例>
この例では、第1の始動口33aでの入球検出0秒後〜3秒後に、開放パターンの抽選を示す「海の中に泡が沸き立つ」動画を表示した後、第1開放パターンである場合、泡の中に「1回開放」(第2開放パターンである場合は「2回開放」)の文字画像を入球検出から3秒後〜4秒後まで(1秒間)表示する表示演出が実行される。
特定音演出期間は、入球検出の0秒後〜3秒後に設定される。第1特定音出力可能期間は、入球検出の0秒後〜1秒後に設定され、第2特定音出力可能期間は、入球検出の1秒後〜2秒後に設定され、第3特定音出力可能期間は、入球検出の2秒後〜3秒後に設定される。第1,第2,第3特定音出力期間は、第1,第2,第3特定音出力可能期間と同じ期間に設定される。なお、表示演出は、第1,第2特定音有効判定期間のいずれかで演出ボタン80の押下が検出された場合は、その後の特定音出力期間では特定音は出力されない。
特定音演出の開始を知らせる画像は、第1の始動口33aでの入球検出と同時に可変表示装置60に表示されてもよいし、遊技球発射発射中に定期的に表示されてもよい。また、キーンという音がなったら演出ボタン80を押すことで開放回数の示唆があることが予め決められている場合は、特定音演出の開始を知らせる画像を表示させなくてもよい。
第1特定音有効判定期間中のタイミングt1(入球検出の0.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第1特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第1開放示唆演出が可変表示装置60に表示される。第1開放示唆演出では、以下に説明する1回開放示唆画像または2回開放示唆画像のいずれかが表示される。1回開放示唆画像は、「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」や「君は超人だね。」などの文字画像(第1特定音聴取表示画像)を金色の枠で囲んだ画像であり、1秒間表示される。2回開放示唆画像は、第1特定音聴取表示画像を銀色の枠で囲んだ画像であり、1秒間表示される。このように、第1特定音有効判定期間中に演出ボタン80の押下が検出された場合、遊技者は、1回開放示唆画像,2回開放示唆画像を開放回数表示(「1回開放」,「2回開放」の文字画像)が表示される2秒前に見ることができる。
第2特定音有効判定期間中のタイミングt2(入球検出の1.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第2特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第2開放示唆演出が可変表示装置60に表示される。第2開放示唆演出では、以下に説明する1回開放示唆画像または2回開放示唆画像のいずれかが表示される。1回開放示唆画像は、「17kHzまで聞こえたみたい。すごい!」や「君はもう少しで超人だね。」などの文字画像(第2特定音聴取表示画像)を金色の枠で囲んだ画像であり、1秒間表示される。2回開放示唆画像は、第2特定音聴取表示画像を銀色の枠で囲んだ画像であり、1秒間表示される。このように、第2特定音有効判定期間中に演出ボタン80の押下が検出された場合、遊技者は、1回開放示唆画像,2回開放示唆画像を開放回数表示(「1回開放」,「2回開放」の文字画像)が表示される1秒前に見ることができる。
第3特定音有効判定期間中のタイミングt2(入球検出の2.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第3特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第3開放示唆演出が可変表示装置60に表示される。第3開放示唆演出は、以下に説明する1回開放示唆画像または2回開放示唆画像のいずれかが表示される。1回開放示唆画像は、「15kHzまで聞こえたみたい。」や「君はまだ普通だね。」などの文字画像(第3特定音聴取表示画像)を金色の枠で囲んだ画像であり、1秒間表示される。2回開放示唆画像は、第3特定音聴取表示画像を銀色の枠で囲んだ画像が1秒間表示される。このように、第3特定音有効判定期間中に演出ボタン80の押下が検出された場合、1回開放示唆画像,2回開放示唆画像は、開放回数表示(「1回開放」,「2回開放」の文字画像)が表示されるタイミングと同時に表示されるので、高い周波数帯の特定音を聴き取ることができなければ、開放回数示唆演出のメリットは得られない。
以上のように、本実施例では、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、より早く1回開放示唆画像,2回開放示唆画像を見ることができる。したがって、開放パターンの抽選結果が第1開放パターン(1回開放)であっても、時間的に余裕を持って遊技球を上入球口201a,201bに入球させることができる。
<時短状態示唆演出の一例>
エンディング演出は、大当たりラウンド遊技の終了後の3秒間に実行される。特定音演出期間は、エンディング演出の開始0秒後〜3秒後に設定される。第1特定音出力可能期間は、エンディング演出の開始0秒後〜1秒後に設定され、第2特定音出力可能期間は、エンディング演出の開始1秒後〜2秒後に設定され、第3特定音出力可能期間は、エンディング演出の開始2秒後〜3秒後に設定される。第1,第2,第3特定音出力期間は、第1,第2,第3特定音出力可能期間と同じ期間に設定される。なお、第1,第2特定音有効判定期間のいずれかで演出ボタン80の押下が検出された場合は、その後の特定音出力期間では特定音は出力されない。
第1特定音有効判定期間中のタイミングt4(エンディング演出の開始0.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第1特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第1時短示唆演出が可変表示装置60に表示される。第1時短示唆演出は、第1開放示唆演出と同様であるが、第1特定音は、時短状態が付かない場合にも出力されてもよい。この場合、第1特定音有効判定期間中に演出ボタン80の押下が検出されたときは、第1特定音聴取画像を囲む枠の色を黒色として、当該画像が時短示唆画像ではないことを示唆するとよい。第2,第3特定音に関しても同様である。
第2特定音有効判定期間中のタイミングt4(エンディング演出の開始1.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第2特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第2時短示唆演出が可変表示装置60に表示される。
第3特定音有効判定期間中のタイミングt4(エンディング演出の開始2.5秒後)に演出ボタン80の押下が検出された場合、第3特定音出力可能期間の終了するタイミングで、第3時短示唆演出が可変表示装置60に表示される。
以上のように、本実施例では、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、より早く時短示唆画像を見ることができる。したがって、時短状態の開始前、あるいは、時短状態が開始して早い段階に、時短状態が付いていることを知ることができるので、時短状態であると認識するまでに遊技領域30aの右半分を狙って発射した遊技球を余分に失うことを低減できる。
なお、上述した1回開放示唆画像,2回開放示唆画像,時短示唆画像の表示は、(E1)に係る発明の特定遊技状態への移行の報知に相当する。上述した1回開放示唆フラグ,2回開放示唆フラグ,時短状態示唆フラグは、(E1)に係る発明の特定報知制御手段に相当する。
<実施例5の作用効果>
上述したように、実施例5に係るパチンコ機10によれば、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)が把握されたことに基づき、入賞装置200の羽根203a,203bの開放を報知するタイミング、すわなち、開放回数表示がされる2秒前のタイミングで羽根203a,203bの開放を報知するか、
開放回数表示がされる1秒前のタイミングで羽根203a,203bの開放を報知するか、開放回数表示がされるタイミングと同じタイミングで羽根203a,203bの開放を報知するか、が異なる。高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができる遊技者ほど、より早く羽根203a,203bの開放が報知される。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より高い可聴周波数帯を認識しようと試みるので、入賞装置200の羽根203a,203bの開放を報知する演出の興趣性を向上させることができる。また、羽根203a,203bの開放の代わりに、大当たりラウンド終了後に時短状態が付くことを報知することもできる。
実施例6のパチンコ機10を図51〜図56を用いて説明する。以下に示す遊技システムは、上述した実施例1〜5のいずれのパチンコ機10にも適用することができる。
図51は、実施例6のパチンコ機10の遊技システムの概略を示す説明図である。図52は、サブ制御装置262によるメニュー表示処理を示すフローチャートである。図53は、サブ制御装置262によるパスワード入力処理を示すフローチャートである。図54は、サブ制御装置262による遊技終了用コード表示処理を示すフローチャートである。図55は、遊技機連動遊技用のメニュー画面である。図56は、遊技機連動遊技サーバー処理を示すフローチャートである。
図51に示すように、本実施例のパチンコ機10は、遊技において取得された遊技に関する情報や遊技者に関する情報がQRコード(登録商標)を介して遊技者の携帯通信端末に読み取られる。遊技者の携帯通信端末がそのQRコード(登録商標)から変換されたURLにアクセスすることで、これらの情報が遊技機メーカーが運営するサーバーに記憶される。遊技者は、携帯通信端末を用いて、サーバーに記憶された情報を確認することができる。また、遊技者は、サーバーから発行されたパスワードをパチンコ機10に入力して遊技を行うことで、前回の遊技において取得された遊技者に関する情報を今回行う遊技にも反映させた遊技(以下、遊技機連動遊技)を行うことができる。以下、この遊技機連動遊技について説明する。
<メニュー表示処理>
図52を用いて、サブ制御装置262によるメニュー表示処理を示すフローチャートを説明する。
ステップS5001では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42において第3図柄が変動表示中であるか否かを判定する。第3図柄が変動表示中でなければステップS5002に進み、第3図柄が変動表示中であれば本処理を終了する。
ステップS5002では、サブ制御装置262のCPU551は、大当たり状態中であるか否かを判定する。大当たり状態中でなければステップS5003に進み、大当たり状態中であれば本処理を終了する。
ステップS5003では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン80の押下が検出されたか否かを判定する。演出ボタン80の押下が検出されればステップS5004に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5004では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42に後述する遊技機連動遊技用のメニュー画面を表示させる。具体的には、表示制御装置45が第3図柄表示装置42に遊技機連動遊技用のメニュー画面を表示する制御を行う。
遊技機連動遊技用のメニュー画面には、図55(a)に示すように、「遊技を開始する」、「遊技を終了する」、「新規登録」、「メニューを閉じる」という項目が設けられており、「遊技を開始する」の左隣りに三角印のカーソルが位置している。
ステップS5005では、サブ制御装置262のCPU551は、メニュー項目において「遊技を開始する」が選択されたか否かを判定する。「遊技を開始する」が選択されたならばステップS5006に進み、そうでなければステップS5008に進む。図55(b)は、同図(a)のメニュー画面の表示中に遊技者が演出ボタン80を1回押下したときのメニュー画面である。同図(a)のメニュー画面では、「遊技を開始する」の項目が選択されている。
ステップS5006では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技を開始するにあたり必要な情報を遊技開始用コードとして表示する。具体的には、図55(b)に示すように、メニュー項目の右隣りに、遊技開始用コードが表示される。遊技開始用コードは、遊技機連動遊技を開始するために必要なパスワード情報を、遊技機メーカーが運営するサーバーのアドレスと共にURL形式の文字列に変換可能なQRコード(登録商標)である。遊技開始用コードは、読み取り機能(バーコードリーダー)を備えた携帯通信端末に読み取られることによって、URL形式の文字情報に変換される。遊技者が携帯通信端末によってURLにアクセスすると、サーバーから遊技機連動遊技を開始するために必要なパスワードが付与される。遊技開始用コードの表示画面には、閉じるボタンが設けられており、演出ボタン80を押下することで、遊技開始用コードの表示画面が閉じてメニュー画面に戻る。
ステップS5007では、サブ制御装置262のCPU551は、パスワード入力処理を行う。
<パスワード入力処理>
図53を用いてサブ制御装置262によるパスワード入力処理について説明する。
ステップS5101では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技開始用コードが表示されているか否かを判定する。遊技開始用コードが表示されていればステップS5102に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5102では、サブ制御装置262のCPU551は、「パスワードを入力する」の項目が選択されているか否かを判定する。「パスワードを入力する」の項目が選択されていればステップS5104に進み、そうでなければステップS5103に進む。
ステップS5103では、サブ制御装置262のCPU551は、「パスワードを入力しない」の項目が選択されているか否かを判定する。「パスワードを入力しない」の項目が選択されていればステップS5109に進み、そうでなければステップS5102,ステップS5103を繰り返す。
ステップS5104では、サブ制御装置262のCPU551は、パスワード入力画面を表示する。パスワード入力画面では、アルファベットと数字と決定ボタンと戻るボタンなどが表示されており、選択ボタン71〜74が操作されることによってカーソルが動き、カーソルが重なった位置で演出ボタン80が押下されることによってカーソルが重なったアルファベットまたは数字が入力される。
ステップS5105では、サブ制御装置262のCPU551は、パスワードが入力されたか否かを判定する。具体的には、パスワード入力画面で決定ボタンが押下されればステップS5106に進み、そうでなければ決定ボタンあるいは戻るボタンが押下されるまで本処理を繰り返す。
ステップS5106では、サブ制御装置262のCPU551は、パスワード認証処理を行い、ステップS5107に進む。ステップS5107では、サブ制御装置262のCPU551は、入力されたパスワードとROM502に予め記憶されたパスワードとを照らし合わせて、入力されたパスワードが正しいか否かを判定する。
ステップS5108では、サブ制御装置262のCPU551は、パスワードに含まれる情報をパチンコ機10の遊技に反映させるパスワード反映処理を行う。パスワードに含まれる情報とは、サーバーに記憶された遊技者に関する情報である。遊技者に関する情報は、上述した実施例において、どの程度の高さの特定音を聴き取ることができたかなどのサーバーに記憶されたかなどの情報である。このような情報をパチンコ機10の遊技に反映させれば、反映後の遊技機連動遊技において、遊技者がどの程度の高さの特定音を聴き取ることができるかどうかを改めて調べる処理を省くことができる。
ステップS5109では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技機連動遊技フラグを「1」に設定し、本処理を終了する。これにより、遊技機連動遊技が開始される。
図52に戻る。ステップS5008では、サブ制御装置262のCPU551は、メニュー画面において「遊技を終了する」との項目が選択されたか否かを判定する。「遊技を終了する」が選択されればステップS5009に進み、そうでなければステップS5010に進む。
ステップS5009では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技終了用コード発行処理を行う。
<遊技終了用コード表示処理>
図54を用いて遊技終了用コード表示処理を説明する。
ステップS5201では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技終了用コード表示画面であるか否かを判定する。「遊技を終了する」が選択されて遊技終了用コード表示画面が表示されればステップS5202に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5202では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技機連動遊技フラグが「1」であるか否かを判定する。遊技機連動遊技フラグが「1」であればステップS5203に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5203では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技機連動遊技終了用コードを作成する。遊技機連動遊技終了用コードは、遊技機10に関する機種情報,日時情報,大当たり回数や大当たり種別,変動回数や変動種別などの遊技に関する情報と、聴取できた特定音の高さなどの遊技者に関する情報とを含む遊技に関する情報を、遊技機メーカーが運営するサーバーのアドレスと共にURL形式の文字列に変換したQRコード(登録商標)である。遊技者が携帯通信端末によってURLにアクセスすると、サーバーに記憶された遊技に関する情報が更新されて、更新された遊技結果が確認できるようになる。遊技機連動遊技終了用コードの表示画面には、閉じるボタンが設けられており、演出ボタン80を押下することで、遊技機連動遊技終了用コードの表示画面が閉じてメニュー画面に戻る。
ステップS5204では、サブ制御装置262のCPU551は、作成された遊技機連動遊技終了用コードを表示し、本処理を終了する。
サーバーへ送信される遊技及び遊技者に関する情報は、聴取できた特定音の高さに変えて、または、聴取できた特定音の高さとともに、他の情報を送信してもよい。他の情報とは、例えば、実施例1であれば一発告知音の高さ(第1〜第3)であり、実施例2であればリーチ昇格演出の種類(A〜C)であり、実施例3であれば先読み予告演出の種類(第1〜第3)であり、実施例4であればステップアップ予告演出のステップ数やステップアップ画像の種類(第1〜第3)であり、実施例5であれば開放回数示唆演出や時短状態示唆演出の種類(第1〜第3)である。遊技機メーカーでは、サーバーに送信されたこれらの情報を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行った遊技者に特有の情報(遊技者の年齢層,聴覚力,注意力,特定音演出に関する興味など)を把握することができる。
図52に戻る。ステップS5010では、サブ制御装置262のCPU551は、メニュー画面において「新規登録」が選択されたか否かを判定する。「新規登録」が選択されればステップS5011に進み、そうでなければステップS5012に進む。
ステップS5011では、サブ制御装置262のCPU551は、新規登録用コードを表示する。新規登録用コードは、新規登録である旨の情報,遊技機10に関する機種情報,日時情報などを、遊技機メーカーが運営するサーバーのアドレスと共にURL形式の文字列に変換可能なQRコード(登録商標)である。遊技者は、携帯通信端末によってURLにアクセスすると、サーバー内に設けられた遊技者自身の遊技結果を記録する画面を確認することができる。新規登録用コードの表示画面には、閉じるボタンが設けられており、演出ボタン80を押下することで、新規登録用コードの表示画面が閉じてメニュー画面に戻る。
ステップS5012では、サブ制御装置262のCPU551は、メニュー画面において「メニューを閉じる」が選択されたか否かを判定する。「メニューを閉じる」が選択されればステップS5013に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5013では、サブ制御装置262のCPU551は、メニュー画面を閉じて、画面表示を元の遊技用の画面表示に戻す。
<遊技機連動遊技サーバー処理>
次に、図56を用いて、遊技メーカーが運営するサーバーで行われる遊技機連動遊技サーバー処理を説明する。
ステップS5301では、サーバーは、遊技者の携帯通信端末からアクセスがあったか否かを判定する。アクセスがあればステップS5302に進み、アクセスがなければ本処理を終了する。
ステップS5302では、サーバーは、遊技者の携帯通信端末から遊技開始要求があったか否かを判定する。具体的には、サーバーは、遊技開始用コードから変換されたURLを用いてアクセスされた場合に、遊技開始要求があったと判定する。遊技開始要求があればステップS5303に進み、そうでなければステップS5304に進む。
ステップS5303では、サーバーは、遊技者に関する情報を含ませたパスワードを作成し、作成したパスワードを遊技者の携帯通信端末に送信する。
ステップS5304では、サーバーは、遊技者の携帯通信端末から遊技終了要求があったか否かを判定する。具体的には、サーバーは、遊技終了用コードから変換されたURLを用いてアクセスされた場合に、遊技終了要求があったと判定する。遊技終了要求があればステップS5305に進み、そうでなければステップS5308に進む。
ステップS5305では、サーバーは、サーバーに記憶された情報を、遊技終了用コードから変換されたURLを用いて送信された遊技に関する情報や遊技者に関する情報に基づいて、更新する。
ステップS5306では、サーバーは、更新された大当たり回数や大当たり種別,変動回数や変動種別,聴取できた特定音の高さに基づいてランク付けを行う。遊技者が遊技機連動遊技を行うメリットの一つには、このランクに応じて得られる特典画像がある。
ステップS5307では、サーバーは、更新された情報に基づき、遊技者の携帯通信端末に表示される表示情報を更新する。これにより、遊技者は、その日の遊技結果や遊技結果に基づくランクや特典画像を確認することができる。
ステップS5308では、サーバーは、遊技者の携帯通信端末から新規登録要求があったか否かを判定する。具体的には、サーバーは、新規登録用コードから変換されたURLを用いてアクセスされた場合に、新規登録要求があったと判定する。新規登録要求があればステップS5309に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS5309では、サーバーは、新規登録要求に基づいて、サーバー内に当該遊技者が行う遊技機連動遊技に必要な領域を確保する。
<実施例6の作用効果>
上述したように、実施例6に係るパチンコ機10によれば、サブ制御装置262のRAM553における第1〜第3特定音聴取フラグによって把握された可聴周波数帯(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)のような遊技者に関する情報や、可聴周波数帯が把握されたことに基づく演出の態様、例えば、実施例1では一発告知音の高さ(第1〜第3)、実施例2ではリーチ昇格演出の種類(A〜C)、実施例3では先読み予告演出の種類(第1〜第3)、実施例4ではステップアップ予告演出のステップ数(第1〜第3)、実施例5では開放回数示唆演出及び時短状態示唆演出のタイミングのような遊技に関する情報を、遊技機メーカーに送信することができる。遊技機メーカーは、送信された可聴周波数帯等から、当該パチンコ機10で遊技を行った遊技者に特有の情報(遊技者の年齢層,聴覚力,注意力,特定音演出に関する興味など)を調査することができる。これにより、遊技機メーカーは、パチンコ機10の回収を待たずに、当該パチンコ機10で遊技を行った遊技者に特有の情報を好適に調査することができる。
実施例7のパチンコ機10を図57〜図60を用いて説明する。図57は、実施例7のパチンコ機10の遊技盤30の正面図である。図58は、遊技盤30の遊技領域を説明する図である。図59は、第1右側遊技領域30c1における遊技球の流れを示す説明図である。図60は、第2右側遊技領域30c2における遊技球の流れを示す説明図である。
実施例7の遊技盤30は、実施例1で説明した遊技領域30aとは異なる遊技領域30cが形成されている。具体的には、実施例7の遊技領域30cは、大当たり状態中に右打ちで遊技球を発射する右打ち遊技が行われるように構成されている。以下では、この遊技領域30cについて説明する。
図57に示すように、実施例7の遊技盤30は、遊技領域30cの中央にセンターフレーム47が配設され、センターフレーム47を囲むように右側遊技領域30rと左側遊技領域30lと下側遊技領域30dとが形成されている。
図58に示すように、右側遊技領域30rは、センターフレーム47の右壁47rを含む右外縁部47rrよりも右側に形成されている。右側遊技領域30rは、図58にて一点鎖線で囲まれた領域である。右外縁部47rrは、センターフレーム47の外縁のうち一点鎖線に接する箇所である。右壁47rは、右外縁部47rrのうち太線の一点鎖線に接する箇所である。
左側遊技領域30lは、センターフレーム47の左壁47lを含む左外縁部47llよりも左側に形成されている。左側遊技領域30lは、図58にて二点鎖線で囲まれた領域である。左外縁部47llは、センターフレーム47の外縁のうち二点鎖線に接する箇所である。左壁47lは、左外縁部47llのうち太線の二点鎖線に接する箇所である。
詳細には、右側遊技領域30rの上流端は、遊技領域30cの横幅を2等分する中心線CLの右側から設けられ、左側遊技領域30lの上流端は、この中心線CLの左側から設けられる。右側遊技領域30rの下流端は、左側遊技領域30lから流下した遊技球が到達不能な位置である。左側遊技領域30lの下流端は、右側遊技領域30rから流下した遊技球が到達不能な位置である。なお、センターフレーム47は、その右側に実施例1よりも広い遊技領域(右側遊技領域30r)を残すために、実施例1のセンターフレーム47よりも右枠の横幅が狭く形成されている。
また、遊技領域30cは、センターフレーム47の下縁部47dよりも下側に下側遊技領域30dが形成されている。下側遊技領域30dは、右側遊技領域30rを流下した遊技球と、左側遊技領域30lを流下した遊技球との双方が到達可能な位置に設けられる。なお、下側遊技領域30dは、図58にて破線で囲まれた領域である。下縁部47dは、センターフレーム47の外縁のうちこの破線に接する箇所である。
右壁47rと左壁47lは、遊技領域30cの表面から釘39と同程度の高さまで突出しており、右側遊技領域30rや左側遊技領域30lを流下する遊技球が衝突すると、これを跳ね返す障害物として機能する。これに対して、右壁47rを除く右外縁部47rrや、左壁47lを除く左外縁部47llや、下縁部47dは、遊技領域30cの表面とほぼ同じ高さに揃えられている。そのため、右外縁部47rr,左外縁部47ll,下縁部47dに沿って植設される釘39に衝突した遊技球は、センターフレーム47の内側で第3図柄表示装置42の下辺に沿って左右方向に延びるステージ47s(転動領域)に飛び込む場合もある。
右側遊技領域30rには、右側遊技領域30rを、遊技領域30cの右外縁に相当する外レール52及び内枠12に形成される壁部55,56に沿って設けられる第1右側領域30r1と、第1右側領域30r1とセンターフレーム47の右外縁部47rrとの間に設けられる第2右側領域30r2とに分ける分岐レール401が配設されている。なお、第1右側遊技領域30r1は、図58に示す右上がりの斜線を付した領域であり、第2右側遊技領域30r2は、図58に示す左上がりの斜線を付した領域である。右打ちで発射された遊技球は、その発射勢いが強いときは第1右側遊技領域30r1を流下するが、この発射勢いよりも弱ければ第2右側遊技領域30r2を流下する。これにより、遊技者は、遊技球発射操作によって、第1右側遊技領域30r1に遊技球を流下させるか、第2右側遊技領域30r2に遊技球を流下させるかを選択することができる。
また、右側遊技領域30rは、分岐レール401の下流端より下方に、第1右側遊技領域301を流下する遊技球と、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球とが入球可能な位置に可変入賞装置32が配設されている。第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2のいずれを狙って遊技球を発射しても、可変入賞装置32に遊技球が入球する。ただし、第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球よりも第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球の方が可変入賞装置32に入球するまでの時間が長くかかる。これは、第2右側領域30r2には、遊技球の流下方向を多様に変化させる風車37や釘39等の遊技部品(役物)が配設されているが、第1右側遊技領域30r1にはこれらの役物が配設されていないからである。これにより、遊技者は、第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合と第2右側遊技領域30r2で遊技を行う場合とで、大当たり消化時間にメリハリを付けて遊技を行うことができる。
第1右側遊技領域30r1には役物が配設されていないため、大当たり状態中に第1右側遊技領域30r1に発射した遊技球は、インターバル期間中に可変入賞装置32に入球しないものを除き、可変入賞装置32に入球する。これに対して、大当たり状態中に第2右側遊技領域30r2に発射した遊技球は、その一部が可変入賞装置32に入球する前に、下側遊技領域30dの方向へ流下方向が変更されるため、可変入賞装置32に入球し難くなっている。そのため、第2右側遊技領域30r2は、大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1に遊技球を発射するよりも、第2右側遊技領域30r2に遊技球を発射する方が、第1ラウンドの開始から最終ラウンドの終了までの大当たり消化時間が長くかかる。これにより、遊技者は、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技を行う場合は、長い時間、大当たり遊技状態の遊技を行うことができる。
また、第2右側遊技領域30r2は、第1右側遊技領域30r1よりも大当たり消化時間が長くかかるが、一般入賞口31のような入球によって賞球が払い出される遊技部品(役物)が配設されているため、第1右側遊技領域30r1では得られない利益が得られる。これにより、大当たり遊技状態において、第1右側遊技領域30r1よりも時間がかかる第2右側遊技領域30r2を狙って遊技を行おうとする遊技者のモチベーションを高めることができる。
次に、第2右側遊技領域30r2の盤面構成を、図59,図60を用いて詳細に説明する。
第2右側遊技領域30r2は、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、一般入賞口31に入球可能な方向に変更する形に植設された複数の釘39aで構成される第1流下方向変更部403と、可変入賞装置32に入球し難い方向に変更する形に植設された複数の釘39b,39dで構成される第2流下方向変更部405a,405c(総称する場合は第2流下方向変更部405と呼ぶ)とを備えている。
可変入賞装置32に入球し難い方向とは、釘39bで構成される第2流下方向変更部405aであれば第1の始動口33aに入球可能な方向であり、釘39dで構成される第2流下方向変更部405cであればアウト口36に入球可能な方向である。このように、可変入賞装置32以外の方向に流下方向が変更される遊技球が増える分だけ、さらに可変入賞装置32に入球し難くなるので、大当たり消化時間をさらに長くすることができる。その一方で、第2流下方向変更部405aの釘39bによって第1の始動口33aに遊技球の流下方向が変更されるので、第1の始動口33aへの入球に基づく利益を得ることができる。また、場合によっては、第1の始動口33aではなく第2の始動口33bに遊技球の流下方向が変更されることもある。第1の始動口33aや第2の始動口33bへの入球に基づく利益は、賞球の払い出しや、保留が増えることである。
また、第2右側遊技領域30r2は、一般入賞口31の左右側方を通過した遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、第2流下方向変更部405によって下側遊技領域30dの方向に変更されるより前に、可変入賞装置32に入球し易い方向に変更する形に植設された釘39eで構成される第3流下方向変更部407を備えている。このように、可変入賞装置32の方向に流下方向が変更される遊技球を増やすことで、可変入賞装置32に入球し易くなるので、第1右側遊技領域30r1での大当たり消化時間との関係で、第2右側遊技領域30r2での大当たり消化時間を最適な長さに延ばすことができる。
また、第2右側遊技領域30r2は、可変入賞装置32への入球し易さと、可変入賞装置32以外の入賞装置への入球し易さとを調整することで、大当たり消化時間が長くかかるが、一の大当たり状態中に第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合と同等の利益(賞球)を得られるように構成されている。
具体的には、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち可変入賞装置32に入球する確率(以下、第2入賞率)は、大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球のうち可変入賞装置32に入球する確率(以下、第2入賞率)よりも低く設定されている。例えば、第1入賞率が約100パーセントとされ、第2入賞率が約60パーセントとされている。
この第2入賞率の低さを補うために、第2右側遊技領域30r2では、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち、第1流下方向変更部403によって流下方向が一般入賞口31に入球可能となる方向に変更される遊技球の割合を約13パーセントとされ、第2流下方向変更部405によって流下方向が第1の始動口33a,アウト口36の方向に変更される遊技球の割合を約27パーセントとされている。
これにより、可変入賞装置32への安定した入球を期待できる第1右側遊技領域30r1よりも、第2右側遊技領域30r2に遊技球を発射して一般入賞口31や第1の始動口31aへの入球に基づく賞球や保留を得ようとする遊技者の遊技意欲を高めている。
次に、大当たり遊技状態において遊技者が獲得する賞球について説明する。
ここでは、大当たり遊技状態は、15ラウンドあるものとし、1のラウンドが次のラウンドに進むために必要な遊技球の入球検出数(カウント数)は10カウントとする。可変入賞装置32において1カウント当たりに払い出される大入賞口賞球数は11球とする。普通入賞口31は、1カウント当たりに払い出される賞球数は3球とする。遊技球は、60秒間に100球(1球あたり0.6秒)発射されるものとする。また、ラウンド間のインターバル時間(可変入賞装置32が閉状態である時間)は、遊技球の発射間隔よりも十分に短い時間であり、遊技球の損失が発生しない程度の時間であるものとする。
大当たり遊技状態において第1右側遊技領域30r1で行う遊技において、第15ラウンドの終了までに150球の発射を要するものとする。この場合、遊技者が獲得した利益(差玉)は、大入賞口賞球数×カウント数×ラウンド数−発射数となり、(11[球/カウント]×10[カウント]×15[ラウンド]−150[球])=1500球となる。また、第1右側遊技領域30r1での大当たり消化時間は、150[球]×0.6[秒/球]=90秒となる。
これに対して、大当たり遊技状態において第2右側遊技領域30r2で行う遊技において、第15ラウンドの終了までに250球の発射を要するものとする。このうち、普通入賞口31には33球の入球があったが、第1の始動口33aには入球がなかったものとする。この場合、遊技者が獲得した利益(差玉)は、(大入賞口賞球数×カウント数×ラウンド数−発射数)+(普通入賞口賞球数×カウント数)となり、(11[球/カウント]×10[カウント]×15[ラウンド]−250[球])+(3[球/カウント]×33[カウント])=1400球+99球=1499球となる。また、第2右側遊技領域30r2での大当たり消化時間は、250[球]×0.6[秒/球]=150秒となる。
このように、大当たり遊技状態において第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合よりも第2右側遊技領域30r2で遊技を行う場合の方が、大当たり消化時間が長いが、第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2いずれで遊技を行う場合にも、遊技者が獲得できる利益(差玉)は大差がない。そのため、遊技者は、大当たり遊技状態を早く消化したい場合は、大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1を狙って右打ち遊技を行うが、大当たり遊技状態を長く楽しみたい場合は、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を狙って右打ち遊技を行っても第1右側遊技領域30r1と同程度の利益が得られるので、遊技者が第2右側遊技領域30r2で遊技を行うことで不測の不利益を得ることを低減できる。
また、第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合、遊技者は、大当たり遊技状態中に流下する遊技球を分岐レール401に沿って上下に目で追うに留まっていたが、第2右側遊技領域30r2で遊技を行う場合、第2右側遊技領域30r2に配設される釘39によって左右に流下方向が変更されながら流下する遊技球の行方を目で楽しむこともできる。
また、遊技者が右打ちでの発射操作を調節するだけで、第1右側遊技領域30r1での遊技と第2右側遊技領域30r2での遊技とを選択できるし、大当たり遊技状態中に遊技球を発射する先を、第1右側遊技領域30r1から第2右側遊技領域30r2に、または、第2右側遊技領域30r2から第1右側遊技領域30r1に変えることもできる。したがって、大当たり遊技状態中の右打ち遊技の選択肢を増やすことができる。
上述した第1右側遊技領域30r1は本発明の第1右側領域に相当し、上述した第2右側遊技領域30r2は本発明の第2右側領域に相当する。上述した可変入賞装置32は本発明の特定入球手段に相当し、上述した一般入賞口31及び第1の始動口33a,第2の始動口33bは本発明の遊技価値付与手段に相当する。上述した第1流下方向変更部403及び第2流下方向変更部405は本発明の流下方向変更手段に相当する。上述した第1流下方向変更部403は本発明の第1流下方向変更手段に相当し、上述した第2流下方向変更部405は本発明の第2流下方向変更手段に相当する。上述したセンターフレーム47は本発明の第1遊技部品に相当し、上述した分岐レール401は本発明の第2遊技部品に相当する。また、上述した一般入賞口31は本発明の入賞手段に相当し、上述した第1の始動口33aは第1始動契機発生手段に相当する。
上述したように、実施例7に係るパチンコ機10によれば、遊技領域30cの横幅を左右に2等分する中心線CLよりも右側に設けられる右側遊技領域30rは、第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とで構成されている。第1右側遊技領域30r1は、右側遊技領域30rの右外縁に沿って設けられ、第2右側遊技領域30r2は、第1右側遊技領域30r1よりも左側に設けられている。それゆえ、右打ちで発射された遊技球は、その発射勢いが強いときは右側遊技領域30rの外縁側に位置する第1右側遊技領域30rを流下するが、この発射勢いよりも弱ければ第1右側遊技領域30r1よりも内側に位置する第2右側遊技領域30r2を流下する。ラウンド遊技を所定回数行う大当たり遊技状態が発生される可変入賞装置32は、第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球と、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球とが入球可能な位置に設けられるので、第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2のいずれを狙って遊技球を発射しても、可変入賞装置32に遊技球が入球する。一般入賞口31は、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球の入球があったことを契機に、賞球を付与するので、可変入賞装置32によって得られる利益とは異なる利益を遊技者に与える。
大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を狙って発射された遊技球は、可変入賞装置32に向かって流下するが、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向は、第1流下方向変更部403によって、一般入賞口31に入球または通過可能な方向に変更される。それゆえ、大当たり遊技状態において第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球が発射される場合よりも、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球が発射される場合の方が、可変入賞装置32以外の方向に流下方向が変更される分だけ、可変入賞装置32に到達するまでの時間が長くなるため、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間が長くできるとともに、第1右側遊技領域30r1では得られない賞球を得ることが可能である。したがって、右打ちでの大当たり遊技状態が実行される場合でも、遊技者が第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射すれば、第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射する場合よりも長い時間、大当たり遊技状態で遊技を行うことができるとともに、第1右側遊技領域30r1では得られない賞球を得ることも可能である。その結果、右打ち遊技での大当たり遊技状態の興趣性を向上させることができる。
本実施例では、第2右側遊技領域30r2に、実施例7の普通入賞口31に代えてスルーゲート34が備えられており、下側遊技領域30dにおいて実施例7とは異なる位置に第2の始動口33bが備えられている。以下、この点を中心に説明する。
図61、図62を用いて、本実施例の遊技盤30の盤面構成を説明する。図61は、実施例8のパチンコ機10の遊技盤30の正面図である。図62は、実施例8の第2右側遊技領域30r2における遊技球の流れを説明する図である。
図61に示すように、第2右側遊技領域30r2には、第3図柄表示表示装置42の右隅と同じ程度の高さ位置に、遊技球が通過可能なスルーゲート34が配設されている。下側遊技領域30dには、実施例7と同じ位置に第1の始動口33aが配設されているが、実施例7とは異なって第1の始動口33aの右下方(下側遊技領域30dの右端寄り)に、遊技球が入球し易い開状態と該開状態よりも遊技球が入球し難い閉状態とに動作する第2始動口羽根33b1,33b2を有する第2の始動口33bが配設されている。
図62に示すように、第2右側領域30r2を流下する遊技球は、スルーゲート34のゲート内を通過するかあるいはスルーゲート34の左右側方を通過する。後述するように、第2右側領域30r2を流下する遊技球のおよそ半数がスルーゲート34を通過する。スルーゲート34を通過した遊技球のうち一部は、可変入賞装置32が開状態であれば可変入賞装置32に入球し、可変入賞装置32が閉状態であれば下側遊技領域30dの方向に流下する。第2の始動口33bが開状態であれば、可変入賞装置32に流下が変更されなかった遊技球の一部が第2の始動口33bに入球する場合がある。
第2の始動口33bの左側方には左側遊技領域30lを流下した遊技球の少なくとも一部の進行方向を第2の始動口33bに入球し難い方向に変更する形に植設された釘39hで構成される第4流下方向変更部407が備えられている。そのため、左側遊技領域30lを狙って遊技球を発射された遊技球は、第2の始動口33bに入球し難く、アウト口36に入球する場合が多くなっている。これに対して、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合には、第2の始動口33bに入球し易くなっている。なお、第4流下方向変更部407は、左側遊技領域30lを流下する遊技球をまったく第2の始動口33bに入球させないものでもよい。
次に、図61、図62を参照しながら、第2右側遊技領域30r2と遊技状態との関係について説明する。
実施例1での説明と同様に、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)の変動表示が第1図柄表示装置40にて行われるとともに、識別情報としての第3図柄(例えば装飾図柄)の変動表示が第3図柄表示装置42にて行われる。第1図柄及び第3図柄の変動表示が当選結果となった場合は、可変入賞装置32において、大入賞口32aを開閉扉32bが開状態と閉状態とに開閉する開閉動作が所定回数(ラウンド数)行われる大当たり遊技状態に移行し、当該大当たり遊技状態の終了後、変動表示が当選結果となる確率が通常の遊技状態か高確率の確変状態に移行する。
スルーゲート34の通過をトリガとして、識別情報としての第2図柄(例えば普通図柄)の変動表示が第2図柄表示装置41にて行われる。第2図柄の変動表示が所定図柄(例えば「○」図柄)が停止した場合、第2始動口羽根33b1,33b2が所定時間だけ開状態に作動する。
スルーゲート34は、本実施例では「○」図柄が停止する確率が高く設定されている。例えば、本実施例でのスルーゲート34は、1/100の確率で「○」図柄が停止するように設定されている。ここで、実施例7と同様に、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2で遊技を行う場合、最終ラウンドの終了までに250球の遊技球の発射を要するとする。そうすると、大当たり遊技状態中におよそ125球の遊技球がスルーゲート34を通過するので、大当たり遊技状態中に少なくとも1回は「○」図柄が停止して第2の始動口33bが開放する機会が発生する。
図62に示すように、第2右側遊技領域30r2は、大当たり状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、スルーゲート34を通過し易い方向に変更する形に植設された複数の釘39fで構成される第1流下方向変更部403を備えている。この釘39fによって、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち、およそ半数がスルーゲート34を通過するように構成されている。
また、第2右側遊技領域30r2は、スルーゲート34を通過した遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を可変入賞装置32に入球し難い方向に変更するとともに、可変入賞装置32に入球し難い方向に変更された遊技球の一部をさらに第2の始動口33bに入球可能な方向に変更する形に植設された複数の釘39gで構成される第2流下方向変更部405dを備えている。
これにより、遊技者は、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技を行うことで、第1右側遊技領域30r1では得られない第2の始動口33bへの入球に基づく利益を得ることができる。第2の始動口33bは所定時間開放されるので、その開放時間に第2の始動口33bに複数の遊技球を入球させることが可能となる。第2の始動口33bへの入球に基づく利益は、賞球の払い出しや、保留の増加である。
そのため、遊技者は、遊技を行う十分な時間がない場合は、第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射する場合が多いが、遊技を行う十分な時間がある場合は、第2の始動口33bへの入球を期待である第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合が多い。
このように、同じ右打ち遊技で大当たり遊技状態を行う場合でも、第1右側遊技領域30r1を狙う場合は可変入賞装置32への入球を狙うだけであるが、第2右側遊技領域30r2を狙う場合は第2図柄の変動表示が「○」図柄で停止することで利益の上乗せを見込める。そのため、第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とで遊技が異なるので、遊技者が飽きることを低減できる。
また、第2右側遊技領域30r2を狙って発射した遊技球は、第2右側遊技領域30r2に配設される可変入賞装置32に入球する場合だけでなく、可変入賞装置32に入球しなかった遊技球が下側遊技領域30dに配設される第2の始動口33bに入球する場合もあるので、可変入賞装置32に入球しなかった場合でも遊技者のモチベーションを持続できるし、第2右側遊技領域30r2以外の遊技領域も積極的に活用することができる。
なお、上述した第2始動口羽根33b1,33b2は本発明の動作部材に相当し、第2の始動口33bは本発明の遊技価値付与手段および第2始動契機発生手段に相当し、上述したスルーゲート34は本発明の遊技球通過検出手段に相当する。
実施例7、8では、遊技価値付与手段に相当する一般入賞口31やスルーゲート34が第2右側遊技領域30r2に備えられていたが、本実施例では、遊技価値付与手段に相当する役物が第2右側遊技領域30r2に備えられていない例を説明する。
図63,図64を用いて、本実施例の遊技盤30の盤面構成を説明する。図63は、実施例9のパチンコ機10の遊技盤30の正面図である。図64は、第2右側遊技領域30r2での遊技球の流れを説明する図である。
図63に示すように、第2右側遊技領域30r2は、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球を下側遊技領域30dに配設される第1の始動口33aに誘導する誘導手段に相当するワープ通路部品47wを備えている。
具体的には、図64に示すように、センターフレーム47の右壁47rに、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球が入球可能であって、該入球した遊技球を第1の始動口33aに誘導するワープ通路部品47wが備えられている。ワープ通路部品47wは、右壁47rの外側面から突出した箇所に遊技球が入球可能なワープ入口47waが設けられ、右壁47rの内側面にワープ通路47wcを通過した遊技球が排出されるワープ出口47wbが設けられている。ワープ通路部品47wは、ワープ出口47wbから排出された遊技球がステージ47sを左右に揺動した後に、排出用入口47saに入球し易いように構成されている。
ステージ47sは、左右方向に山部と谷部が連なって形成され、センターフレーム47内に流入した遊技球を数秒間転動させた後、前方に向けて排出するか、中央奥側に設けられた排出用入口47saに入球させる。前方に向けて排出された遊技球は、第1の始動口33aの真上から排出されない限り、高い確率でアウト口36に入球する。排出用入口47saに入球した遊技球は、ステージ47s周りの釘39bからステージ47sに飛び込んだ遊技球に比べて、ステージ47sの中央で揺動が止まり易くなるように、山部と谷部が調整されている。また、ステージ47sの中央には、奥側へ向けて凹状の溝が形成されているので、ステージ47sの中央で揺動が止まった遊技球が排出用入口47saに入球し易くなっている。
排出用入口47saに入球した遊技球は、ステージ47sの下方を通って、遊技領域30に開口する排出用出口47sbから排出される。排出用出口47sbから排出た遊技球は、第1の始動口33aの真上に位置するので、第1の始動口33aに入球し易くなっている。このように、ワープ通路部品47wは、ワープ入口47waに入球した遊技球をまずステージ47sに誘導し、ステージ47sを介して第1の始動口33aに誘導するように構成されている。
第2右側遊技領域30r2は、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、ワープ通路部品47wのワープ入口47wbに入球可能となる方向に変更する形に植設された釘39hで構成される第1流下方向変更部403を備えている。第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球は、ワープ通路部品47wによって下側遊技領域30dに誘導されて、下側遊技領域30dに配設される第1の始動口33aに入球可能となっている。
したがって、第2右側遊技領域30r2を選んで遊技球を流下させる遊技者に対して、第1右側遊技領域30r1では得られない利益を与えることができる。また、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球が発射される場合に、第2右側遊技領域30r2以外のステージ47sに遊技球を揺動させたり、下側遊技領域30dに遊技球を流下させたりすることで、右打ち遊技での大当たり遊技状態を遊技者に飽きさせ難くすることができる。
なお、上述した下側遊技領域30dは本発明の第3遊技領域に相当し、上述したワープ通路部品47wは本発明の誘導手段に相当する。
実施例7では、第2右側遊技領域30r2は、一の大当たり状態中に第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合と同等の利益(賞球)を得られるように構成される例を挙げて説明したが、第2右側遊技領域30r2は、一の大当たり状態中に第1右側遊技領域30r1で遊技を行う場合よりも多くの利益(賞球)を得られるように構成されてもよい。
図65を用いて、本実施例の遊技盤30の盤面構成を説明する。図65は、実施例10のパチンコ機10の遊技盤30の正面図である。
本実施例の遊技盤30の第2右側遊技領域30r2は、実施例7の第1流下方向変更部よりも、一般入賞口31に入球し易い方向に変更する形に植設された複数の釘39aで構成される第1流下方向変更部403aを備えている。つまり、本実施例の第2右側遊技領域30r2では、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち、第1流下方向変更部403によって流下方向が一般入賞口31に入球可能となる方向に変更される遊技球の割合が実施例7よりも大きくなっている。
他の一般入賞口31への入球し易さと比較すれば、第2右側遊技領域30r2に配設される一般入賞口31は、左側遊技領域30lに配設される一般入賞口31よりも、遊技球が入球し易くなるように釘39aが植設されている。
これにより、本実施例の第2右側遊技領域30r2では、第1右側遊技領域30r1よりも大当たり消化時間が長くかかるが、一般入賞口31に遊技球が入球し易くなっているので、一の大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1で遊技をする場合よりも多くの利益(賞玉)を得ることができる。また、一の大当たり遊技状態において遊技者が獲得できる利益(差球)に関しても同様に、実施例7での一の大当たり遊技状態において遊技者が獲得できる利益(差玉)よりも多くの利益(差玉)を獲得することができる。
したがって、遊技者に遊技を行う十分な時間がある限り、大当たり遊技状態中は第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射させることによって、大当たり遊技状態中に獲得できる本来の利益(可変入賞装置12への入賞に基づく利益)とそれに上乗せされる利益(一般入賞口31への入賞に基づく利益)を得させることができる。また、遊技者に遊技を行う十分な時間がなければ、大当たり遊技状態中は第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射させることによって、短い時間で大当たり遊技状態中に獲得できる本来の利益(可変入賞装置12への入賞に基づく利益)を得させることができる。これにより、遊技者に遊技を行う十分な時間がある場合もない場合も、右打ち遊技での大当たり状態の興趣性を向上させることができる。
実施例7〜10では、大当たり遊技状態において第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とに打ち分ける構成を例に挙げて説明したが、大当たり遊技状態において左側遊技領域30lと右側遊技領域30rとに打ち分ける構成であってもよい。
図66を用いて、本実施例の遊技盤30の盤面構成を説明する。図66は、実施例11のパチンコ機10の遊技盤30の正面図である。
本実施例の遊技盤30は、第1右側遊技領域30r1、第2右側遊技領域30r2、左側遊技領域30lのいずれを狙って遊技球を発射しても可変入賞装置32に入球することが可能なように構成されている。
具体的には、本実施例の可変入賞装置32は、下側遊技領域33dのほぼ中央に配設されているので、第1右側遊技領域30r1、第2右側遊技領域30r2、左側遊技領域30lのいずれを流下した遊技球も可変入賞装置32に入球することが可能となっている。また、これを実現するために、第1右側遊技領域30r1は、分岐レール401によって形成される通路を流下した遊技球の流下方向を、可変入賞装置32に入球可能となる方向に変更する形に植設された釘39lで構成される第3流下方向変更部407を備えている。第2右側遊技領域30r2には、1個の一般入賞口31が配設されている。
左側遊技領域30lは、1個のスルーゲート34と、その下流側に2個の一般入賞口31とが配設されている。また、左側遊技領域30lは、流下した遊技球の流下方向をスルーゲート34に通過可能となる方向に変更する形に植設された釘39mで構成される第4流下方向変更部409と、スルーゲート34またはその左右いずれかの側を通過した遊技球の流下方向を2個の一般入賞口31のいずれかに入球可能となる方向に変更する形に植設された釘39nで構成される第5流下方向変更部411と、スルーゲート34またはその左右いずれかの側を通過した遊技球の流下方向を第1の始動口33aまたは第2の始動口33bのいずれかに入球可能となる方向に変更する形に植設された釘39oで構成される第6流下方向変更部413とを備える。
下側遊技領域33dは、可変入賞装置32の真上に、第1の始動口33aと第2の始動口33bとが配設されている。第1の始動口33aは、第2右側遊技領域30r2及び左側遊技領域30lのいずれを狙って遊技球を発射しても入球可能である。これに対し、第2の始動口33bを開放する契機となるスルーゲート34は、左側遊技領域30lにしか配設されていないので、第2の始動口33bは左側遊技領域30lを狙って遊技球を発射しなければ入球しない。
一の大当たり遊技状態で得られる利益(賞球)は、第1右側遊技領域30r1、第2右側遊技領域30r2、左側遊技領域30lとで異なる。すなわち、第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射する場合は、可変入賞装置32への入球に基づく賞球が得られるに留まる。第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合は、可変入賞装置32への入球に基づく賞球分に、1個の一般入賞口31への入球に基づく賞球分が上乗せがあり、第1の始動口33bへの入球に基づく賞球や保留の増加もある。左側遊技領域30lを狙って遊技球を発射する場合は、可変入賞装置32への入球に基づく賞球分に、2個の一般入賞口31への入球に基づく賞球分が上乗せがあり、第1の始動口33aへの入球に基づく賞球や保留の増加や、スルーゲート34への通過に基づく抽選の結果が「○」図柄の停止である場合に開放中の第2の始動口34bへの入球に基づく賞球や保留の増加もある。
これにより、左側遊技領域30lを狙って遊技球を発射する場合は、第1右側遊技領域30r2や第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合よりも、大当たり消化時間が長くかかるが、最も多く賞球を得ることができ、保留増加の機会も多い。また、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合は、第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射するよりも大当たり消化時間が長くかかるが、第1右側遊技領域30r1より多くの賞球を得ることができ、保留増加の機会もある。また、第1右側遊技領域30r1を狙って遊技球を発射する場合は、上乗せ分の賞球は見込めないが、大当たり消化時間を最も短くすることができる。これにより、遊技者は、遊技にかけることができる時間などを考慮して、第1右側遊技領域30r1、第2右側遊技領域30r2、左側遊技領域30lを打ち分けることができ、最適な状態で大当たり状態における遊技を実行できるので、大当たり状態における興趣性を向上させることができる。
上述した第1右側遊技領域30r1及び第2右側遊技領域30r2は本発明の第1領域に相当し、左側遊技領域30lは本発明の第2領域に相当する。上述した左側遊技領域30lに配設される2個の一般入賞口31及びスルーゲート34と、下側遊技領域33dに配設される第1の始動口33a及び第2の始動口33bとは本発明の遊技価値付与手段に相当する。上述した第4流下方向変更部409と第5流下方向変更部411と第6流下方向変更部413とは本発明の流下方向変更手段に相当する。
上述したように、実施例11に係るパチンコ機10によれば、遊技球が流下する遊技領域30cを備えた遊技機において、該遊技領域30cは、少なくとも第1右側遊技領域30r1と、該第1右側遊技領域30r1よりも左側に設けられる第2右側遊技領域30r2と、第2右側遊技領域30r2よりも左側に設けられる左側遊技領域30lとで構成される。遊技領域30cは、始動条件の成立に基づく抽選の結果が大当たり結果である場合に、第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球と第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球と左側遊技領域30lを流下する遊技球とが入球可能となる位置に設けられる大入賞口32aを有する可変入賞装置32を備える。第2右側遊技領域30r2は、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球の入球があったことを契機に所定の遊技価値を付与する1個の一般入賞口31を備える。第2右側遊技領域30r2は、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、1個の一般入賞口31に入球可能な方向に変更する第1流下方向変更部403と、第1の始動口33aに入球可能な方向に変更する第2流下方向変更部405とを備える。左側遊技領域30lは、左側遊技領域30lを流下する遊技球の入球または通過があったことを契機に所定の遊技価値を付与する2個の一般入賞口31とスルーゲート34を備える。左側遊技領域30lは、大当たり遊技状態中に左側遊技領域30lを流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、スルーゲート34に通過可能な方向に変更する第4流下方向変更部409と、2個の一般入賞口31のいずれかに入球可能な方向に変更する第5流下方向変更部411と、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bのいずれかに入球可能な方向に変更する第6流下方向変更部413とを備える。
これにより、大当たり遊技状態が実行される場合でも、遊技者が左側遊技領域30lを狙って遊技球を発射すれば、第2右側遊技領域30r2よりも多く設けられる流下方向変更手段(第4流下方向変更部409,第5流下方向変更部411,第6流下方向変更部413)によって左側遊技領域30lを流下する遊技球の流下方向が変更される分だけ、第1右側遊技領域30r1や第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射する場合よりも長い時間、大当たり遊技状態で遊技を行うことができるとともに、第1右側遊技領域30r1や第2右側遊技領域30r2では得られない賞球や保留の増加を得ることも可能である。その結果、大当たり遊技状態の興趣性を向上させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例1では、特定音演出期間内に出力される特定音は、第1〜第3特定音の3種類であったが、第1特定音と第2特定音や第1特定音と第3特定音などの2種類であっても構わない。
<2>上述した実施例1の特定音演出では、第1〜第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80の押下が検出されたことに基づき、第1〜第3特定音聴取画像が表示されたが、第1〜第3特定音聴取画像は、遊技者が聴き取ることができた特定音の高さに応じたものでなく、単に、第1〜第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80の押下が検出されたことに基づくものであってもよい。例えば、第1〜第3特定音聴取画像は、第1〜第3特定音有効判定期間内に演出ボタン80の押下が検出されたことに基づく「よく聴き取れたね!」のような遊技者を褒めるメッセージ画像であってもよい。また、メッセージ画像とともに、遊技者が次も見たくなるような特典画像を表示してもよい。特典画像は、大当たり状態が発生する期待度を示唆する画像や、大当たり状態の終了後の遊技状態を示唆する画像でもよい。メッセージ画像を表示することによって、次の特定音演出においてもしっかりと聴き取ろうとする遊技者の意欲(特定音演出への参加意欲)を向上させることができる。
また、第1〜第3特定音有効判定期間外に演出ボタン80の押下が検出されたことに基づき、「しっかり聴き取れ!」のような遊技者を叱咤するメッセージ画像を表示してもよい。第1〜第3特定音有効判定期間外に演出ボタン80の押下が検出された場合は、可聴周波数帯の最頻値,平均値,近似値が低くなるように設定してもよい。このようにすれば、可聴周波数帯の最頻値,平均値,近似値の正確性を向上することができる。
<3>上述した実施例1では、特定音演出期間は、30×n(n:整数)遊技回目の第3図柄の変動表示中に設けられていたが、その他の期間、例えば大当たりラウンド遊技中などに設けられてもよい。
<4>上述した実施例1では、パチンコ機10の電源投入から30×n(n:整数)遊技回目を条件として特定音演出を行っていたが、その他の条件、例えば所定の変動表示演出が行われること(例えば、特定音演出に必要な所定長さのリーチ演出が行われること)を条件としてもよい。
<5>上述した実施例1では、一発告知音の高さは、所定数回把握された可聴周波数帯の最頻値の高さに基づき決定されていたが、所定数回把握された可聴周波数帯の平均値や中央値に基づき決定されても構わない。
<6>上述した実施例1では、第1〜第3特定音の出力を開始するタイミングは、一定のタイミングであったが、第1〜第3特定音の出力を開始するタイミングは一定でなくてもよい。以下では、第1〜第3特定音の出力を開始するタイミングは一定でない実施形態を説明する。特定音出力制御手段は、高周波数帯特定音、低周波数帯特定音または中間周波数帯特定音のうち少なくともいずれかの一つの特定音の出力を開始する出力開始タイミングを、前回の特定音演出期間における出力開始タイミングと異ならせる。したがって、特定音演出期間内に当てずっぽうに操作手段が操作されることに基づき、不正確な遊技者の年齢層が把握されることを低減することができる。
<7>上述した実施例1では、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、前記可聴周波数帯に応じた情報を表示手段に表示するに留まるが、可聴周波数帯が把握されたことに基づき他の処理を行ってもよい。以下では、可聴周波数帯が把握されたことに基づき他の処理を行う実施形態を説明する。音声出力制御手段は、把握手段によって把握される可聴周波数帯に基づき、遊技者の年齢層を推定する推定手段を備える。禁止報知手段は、推定された年齢層が遊技場で遊技をすることが法律上禁止されている年齢層である場合に、当該年齢層の遊技者が遊技を行っていることを報知する。したがって、有効期間内に操作手段を操作できれば、表示手段において可聴周波数帯に応じた情報を見ることができるという面白味を遊技者に与えながら、法律上遊技が禁止されている年齢層の遊技者が遊技を行っていることを好適に報知することができる。
<8>上述した実施例2では、変動表示結果が予め定められた特定表示態様となる場合に、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、リーチ演出を期待度が高いリーチ演出に昇格させる回数を多くしていたが、それ以外であってもよい。以下では、リーチ昇格演出以外の実施形態を説明する。
例えば、特定表示演出は、特定表示態様となる期待度を遊技者に示唆する予告演出である。表示制御手段は、変動表示結果が予め定められた特定表示態様となる場合に、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、予告演出を期待度が高い予告演出に変化させる回数を多くする。したがって、変動表示結果が予め定められた特定表示態様となることが決まっている場合には、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、期待度が高い予告演出になるまで多くの回数変化する予告演出を見ることができる。
また、例えば、特定表示演出は、特定表示態様となる期待度が所定の高さである第1特定表示演出(例えばノーマルリーチ演出)が表示される期間中に、操作手段または他の操作手段が操作されることによって、第1特定表示演出よりも期待度が高い第2特定表示演出(スーパーリーチ演出)を開始するための開始条件(例えばゲームをクリアするという条件)を満たす場合に、第1特定表示演出を終了して、第2特定表示演出を実行するゲーム演出であって、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて開始条件を満たし易くする(ゲームをクリアし易くする)。したがって、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、第2特定表示演出の開始条件が満たされ易くなるという期待感を高めることができる。
<9>上述した実施例2のリーチ昇格演出では、遊技者が第1〜第3特定音のいずれかを聴き取ったことに基づき、リーチ昇格演出が開始されていたが、特定音の出力態様及びリーチ昇格演出の開始時点の決定方法は他の方法であってもよい。例えば、特定音演出期間中に、第3特定音→第1特定音→第2特定音の順に出力し、全ての特定音出力期間中に全ての特定音を聴き取ることができれば(特定音の出力順クイズに正解すれば)、リーチ昇格演出を開始する。当該期間に特定音の出力順クイズに正解しなければ、新たな特定音の出力順クイズを行い、新たな特定音の出力順クイズに正解すれば、リーチ昇格演出を開始する。これにより、把握された可聴周波数帯の高さと出力順が正解であることに基づき、リーチ昇格演出の開始時点を決定することができる。
<10>上述した実施例4のステップアップ予告演出では、第3特定音(17kHz)→第2特定音(15kHz)→第1特定音(15kHz)というように周波数帯が段階的に高くなるように出力されていたが、これに限らず、第1,第2,第3特定音をランダムに(織り交ぜて)出力したり、第1,第2,第3特定音を一定のリズムに沿って(織り交ぜて)出力したり、同じ高さの周波数帯の特定音を複数回出力したりしてもよい。第1,第2,第3特定音をランダムに出力すれば、次に出力される特定音を遊技者が予想し難くできる。第1,第2,第3特定音を一定のリズムに沿って出力すれば、単純に高くしたり低くしたりするよりも、次に出力される特定音を遊技者が予想し難くできる。同じ高さの周波数帯の特定音を複数回出力すれば、その高さの周波数帯の特定音を聴き取ることができる遊技者にとって容易になる。遊技者が聴き取ることができた特定音の周波数帯が把握された時点で、それ以降の特定音の周波数帯の高さを一定としてもよい。
<11>上述した実施例1〜5では、一発告知音の高さ(第1〜第3)の決定や(実施例1)、リーチ昇格演出の種類(A〜C)の決定や(実施例2)、先読み予告演出の種類(第1〜第3)の決定や(実施例3)、ステップアップ予告演出のステップ数の決定や(実施例4)、開放回数示唆演出及び時短状態示唆演出のタイミングの決定(実施例5)や、年齢層の調査(実施例6)にあたり、第1特定音(19kHz),第2特定音(17kHz),第3特定音(15kHz)という3つの特定音が用いられてきたが、これに限らず、19kHzから15kHzまで連続的に一つの特定音の高さを下げたり、特定音の高さの段階を多くしたり少なくしたりしてもよいし、各特定音の高さを変えてもよい。これにより、決定対象や調査対象の年齢層を細分化することができる。
<12>上述した実施例1〜5では、上述した決定や調査にあたり特定音を用いていたが、これに限らず、遊技者が聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報であっても構わない。聴覚情報の例は、実施例1〜5のような周波数帯を異ならせる音以外に、音量が異る音がある。遊技者の年齢層が低いほど小さい音量の音声まで聞き取り易い傾向があり、遊技者の年齢層が高いほど小さい音量を聴き取り難い傾向がある。このような傾向を実施例1〜5と同様に利用すれば、上述した決定や調査を行うことができる。
<13>視覚情報の例は、遊技者が視認する対象の大きさを異ならせることである。遊技者の年齢層が低いほど小さなレベルの対象まで視認し易い傾向があり、遊技者の年齢層が高いほど小さいレベルの対象を視認し難い傾向がある。そこで、例えば、特定音演出の代わりに、第3図柄表示装置42(実施例5では可変表示装置60)にて視力試験形式のクイズ演出を表示することで、遊技者が視覚的に認識可能な対象の大きさ,細かさ(レベル)を把握することができる。対象の大きさ,細かさを変化する代わりに、対象が動作するスピードを変化させてもよい。対象は、画像以外、例えば遊技盤30に配設される遊技部品(模型やチャッカーなど可動部を有する部品)であってもよい。このような傾向を実施例1〜5と同様に利用すれば、上述した決定や調査を行うことができる。
<14>触覚情報の例は、遊技者が触覚的に感じる振動の大きさを異ならせることである。遊技者の年齢層が低いほど小さなレベルの振動まで感じ易い傾向があり、遊技者の年齢層が高いほど小さなレベルの振動を感じ難い傾向がある。そこで、例えば、遊技球発射ハンドル18の内部にバイブレータを搭載して、遊技球発射ハンドル18を振動させることで、遊技者が触覚的に認識可能な振動の大きさ(レベル)を把握することができる。バイブレータは、遊技球発射ハンドル18以外の場所、例えば前面枠セット14の一部に搭載されてもよい。その場合、当該演出において、遊技者は、バイブレータが搭載された箇所に手を置いて、振動の大きさを感じる。触覚情報は、振動以外の情報、例えば突出物が手に当たる感覚や、風が遊技者の身体に当たる感覚などでもよい。このような傾向を実施例1〜5と同様に利用すれば、上述した決定や調査を行うことができる。
<15>嗅覚情報の例は、遊技者が嗅覚的に感じる香りの強さを異ならせることである。遊技者の年齢層が低いほど弱いレベルの香りまで感じ易い傾向があり、遊技者の年齢層が高いほど弱いレベルの香りを感じ難い傾向がある。そこで、例えば、前面枠セット14にアロマディヒューザのような香り放出装置を搭載して、香り放出装置から放出される香りの量(レベル)を異ならせることで、遊技者が嗅覚的に認識可能な香りの強さ(レベル)を把握することができる。具体的には、香油を温めるヒーターの温度を調節することで、香りの量を異ならせることができる。このような傾向を実施例1〜5と同様に利用すれば、上述した決定や調査を行うことができる。
<16>上述した実施例1〜5では、特定音または一発告知音として、15kHz,15kHzのような高音域の周波数帯を有する第2,第3特定音と、19kHzのような超高域の周波数帯を有する第1特定音を例に挙げて説明したが、第1,第2,第3特定音は、1kHz〜10kHzまでの高音域の周波数帯で構成される特定音であってもよい。また、第1,第2,第3特定音は、100kHz〜1kHzまでの中音域の周波数帯で構成される特定音であってもよい。また、第1,第2,第3特定音は、10Hz〜100Hzのような低音域の周波数帯で構成される特定音であってもよい。また、第1,第2,第3特定音は、高音域、中音域、低音域の周波数帯で構成される特定音であってもよい。
<17>上述した実施例1〜5では、第1,第2,第3特定音は、一定の周波数高さを有する音として説明していたが、「ピー」や「キーン」というような一定の音に限らず、「ラララ」や「キュンキュン」や「やったね」というような音または声でもよい。この場合、特定音演出の開始直前に、『「ラララ」という音が聞こえたらボタンを押してね』というような操作説明を表示しておき、「ラララ」という音が聞こえたタイミングで遊技者に演出ボタン80を押下させる。「ラララ」は、音の高さを変えることで聴き取り易さを変えるとよい。
また、特定音演出は、特定音を聴き取ることができるかどうかを見る演出であったが、特定音を当てる演出であってもよい。例えば、特定音演出の開始直前に、ピアノのある音域で弾かれた「ラララ」を先に出力し、『いまの音と同じ音が聞こえたらボタンを押してね』というような操作説明を表示する。各特定音演出では 、同じ音域で弾かれた「ラララ」や、異なる音域で弾かれた「ラララ」や、違う内容の「ラララララ」など出力し、正しい「ラララ」で演出ボタン80を操作できたか否かによって、遊技者の音感の違いを把握するものであってもよい。この場合、正解率が高い遊技者に一発告知音を出すようにしてもよい。
また、特定音演出は、遊技者が聴き取ることができた周波数帯から遊技者の年齢層を把握するものに限らず、遊技者の好みを把握するものであってもよい。例えば、特定音演出は、アイドルグループのメンバーが特定音演出ごとに交代で遊技者に声を掛け(例えば「私のこと応援してくれる?」という呼びかけ)、遊技者は好みのメンバーの呼び声に演出ボタン80を押すことによって応える(「応援するよ」という応え)、という演出であってもよい。この場合、特定音演出の結果が集まれば、遊技者はどのメンバーが好みであるかを把握することができる。その結果、一発告知音では、遊技者の好みのメンバーの声で「やったね」という一発告知メッセージを出力することで、一発告知演出に対する遊技者の関心を向上させることもできる。また、遊技機連動遊技では、遊技者がメンバーの呼び声に応えた回数に応じて、特典を付与することで、さらに特定音演出への遊技者の参加を促すこともできる。また、遊技機連動遊技では、遊技者が異なる遊技機(または異なるホール)で遊技する場合でも、予め把握された遊技者の好みのメンバーを遊技機に把握させて、演出に反映させることもできる。
<18>上述した実施例1では、一発告知音が出力される一発告知タイミングを予め定められたタイミングとしていたが、一発告知タイミングを遊技者に応じて変えてもよい。例えば、一発告知音の上限が第1一発告知音に決定され、第1一発告知音が出力される場合、第1一発告知音は通常では聴き取りにくい音であり当該遊技者も聞き逃すおそれがあるため、一発告知タイミングをリーチ演出期間中に複数回設けてもよい。これに対して、一発告知音の上限が第1一発告知音に決定されたが、実際には第2,第3一発告知音が出力される場合、当該遊技者にとっては第2,第3一発告知音は聴き取り易い音であるので、一発告知タイミングをリーチ期間中に1回設けるだけでもよい。
<19>上述した実施例1では、特定音演出は、30×n回目の変動後の最初のリーチ演出中に行うこととしたが、30×n回目の変動中に行ってもよい。この場合、30×n回目の変動時間が特定音演出期間よりも長いことが担保されている必要がある。そのため、30×n回目の変動中に特定音演出が行われる場合は、特定音演出を行う30×n回目の変動パターンが特定音演出期間よりも長い時間行われるように予め定められる必要がある。具体的には、このような特定音演出は、時短付き大当たりに当選した場合に発生する大当たりラウンド終了後の所定回数(例えば200回)の時短中に、20×n回目(n=1〜10)の変動時間を特定音演出時間よりも長い時間とした変動パターンテーブルを記憶しておくことで実現できる。
<20>上述した実施例1〜5では、遊技者の年齢層を把握するために、遊技者の聴覚を試す(周波数高さの異なる)特定音を出力していたが、遊技者の感覚(五感)以外の趣味、興味、嗜好を把握するために、遊技者の趣味、興味、嗜好を引き出す情報を出力してもよい。例えば、遊技者の嗜好を把握するために、特定演出毎に複数組のアイドルグループを1組ずつ交代で登場させて、各組のアイドルグループの中で最も好感を持つメンバーを遊技者に選択させて、一発告知演出では各組の中で最も好感を持つメンバーを集めた選抜メンバーを表示させる。具体的には、最も好感を持つメンバーは、選択ボタン71〜74によって選択されて、演出ボタン80によって決定される。これにより、遊技者の嗜好を好適に調査することができる。また、最も好感を集めたメンバーを中心にその後の演出(一発告知演出,非変動の通常遊技中,変動中,リーチ中,大当たりラウンド中の背景画像,音楽)を組み立てることで、これらの演出に関する遊技者の興趣を向上させることができる。なお、上述した各組のアイドルグループに関する画像が下記発明の「反応促進情報」に相当する。
また、遊技者の趣味、興味を把握するために、遊技者の趣味、興味を引き出す情報を出力してもよい。例えば、遊技者の興味、趣味を把握するために、特定演出毎にスポーツ、音楽、ファッション、ゲームなど複数のジャンルから選択された一つのジャンルのクイズを複数問出題し、正解率が高いジャンルを遊技者の興味、趣味に近いジャンルであると把握する。具体的には、クイズの回答は、選択ボタン71〜74によって選択されて、演出ボタン80によって決定される。これにより、遊技者の趣味、調味を好適に調査することができる。また、その後の演出をその遊技者の興味、趣味であるジャンルを中心に組み立てることで、その後の演出を遊技者の興味、趣味に近い内容とすることができる。なお、上述した各組のクイズに関する画像が下記発明の「反応促進情報」に相当する。
<21>上述した実施例1〜5では、遊技者の年齢層を把握するために、遊技者の聴覚を試す(周波数高さの異なる)特定音を出力していたが、それ以外の方法で遊技者の年齢層を把握してもよい。例えば、遊技者の年齢層に応じて正解率が異なり易いクイズを出題することで、遊技者の年齢層を把握してもよい。具体的には、20代,30代,40代・・・といった遊技者の年齢層毎に、各年齢層の遊技者にとって馴染みのあるヒット曲で構成される世代別イントロクイズを特定音演出毎に出題し、正解したイントロクイズの世代から遊技者の年齢層を把握することができる。このような方法によっても遊技者の年齢層を好適に把握することができる。
<22>上述した実施例1〜5では、通常音声を出力する音声出力部24aとは別に、特定音や一発告知音を出力する音声出力部24bを備えていたが、ひとつの音声出力部のみで通常音声と特定音、一発告知音を出力してもよい。
<23>上述した実施例では、パチンコ機に採用した場合について説明しているが、スロットマシンなど他の種類の遊技機に採用するようにしてもよい。
例えば、本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
<24>実施例7〜10では、遊技盤30が、右側遊技領域30rを第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とに分ける遊技部品(分岐レール401)を備える例を説明したが、図67に示すように、遊技盤30以外の部材(例えば内枠12)が分岐レール401に相当する機能を有してもよい。図67は、変形例に係る内枠12に取り付けられた状態の遊技盤30の盤面構成を説明する図である。
すなわち、図67に示すように、内枠12は、遊技盤30が取り付けられた状態において、右側遊技領域30rを第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とに分ける通路形成部位12bを備えている。例えば、通路形成部位12bは、図67に断面で示す内枠12に形成された壁部55,56を右側遊技領域30rに拡張して、第1右側遊技領域30r1に相当する領域を正面側に向けて凹状に窪ませるように形成されている。通路形成部位12bは、内枠を形成する樹脂ベース12aに一体に形成されてもよいし、樹脂ベース12aに固定される別部品で構成されてもよい。いずれの構成であっても、通路形成部位12bは、板状の分岐レール401よりも強度を上げることができる。また、通路形成部位12bは、透過性を有する樹脂で形成することで、第1遊技領域を流下する遊技球を遊技盤30の正面から視認可能となる。
<25>実施例7〜10では、分岐レール401のようなレール状の遊技部材が右側遊技領域30rを第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とに分けていたが、分岐レール401以外の遊技部品であっても構わない。また、分岐レール401の代わりに釘39を植設しないことによって、第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とを形成しても構わない。
<26>実施例7〜10では、第1右側遊技領域30r1に遊技球の流下に影響を与える釘39などの遊技部品が配設されていないが、第2右側遊技領域30r2を狙って遊技球を発射するよりも大当たり消化時間が短くなる範囲内で、第1右側遊技領域30r1に遊技球の流下に影響を与える遊技部品を配設しても構わない。
<27>実施例7〜10では、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球が可変入賞装置32に入球する割合を、大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球が可変入賞装置32に入球する割合よりも低くされていが、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球によって第1右側遊技領域30r2では得られない利益(賞球,保留)が得られるならば、大当たり遊技状態中に第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球が可変入賞装置32に入球する割合を、大当たり遊技状態中に第1右側遊技領域30r1を流下する遊技球が可変入賞装置32に入球する割合に近似させてもよい。
<28>実施例7〜10では、一の大当たり遊技状態において、第1右側遊技領域30r1で遊技をした場合と、第2右側遊技領域30r2で遊技をした場合とで、遊技者が獲得した利益(差玉)が近似されていたが、遊技者が獲得した利益(差玉)に差を付けてもよい。例えば、実施例7,8では、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球は、第1の始動口33aに入球する可能性もある。そのため、第2右側遊技領域30r2で遊技をした場合の方が第1右側遊技領域30r1で遊技をする場合よりも多くの利益を得られる可能性がある。これにより、第2右側遊技領域30r2で遊技を行う遊技者の興趣性を向上させることができる。
<29>実施例7〜10では、遊技者が自らの打ち分けによって第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2とを選択していたが、遊技状態によって、実施例8のように遊技者が遊技を行うことが勧められる遊技領域が決まっている場合は、図68に示すように第3図柄表示装置42においてそれを報知してもよい。なお、図68(a)〜(d)は、第1右側遊技領域30r1または第2右側遊技領域30r2を指示する報知画像の例である。
例えば、実施例8において、通常の遊技状態中に当選結果となった場合は、第3図柄表示装置42に、大当たり状態の開始タイミングまたは大当たり状態中に、図68(a)に示すように「第1右側遊技領域を狙って下さい」と表示したり、図68(b)に示すように「発射ハンドルをA位置(第1右側遊技領域30r1への入球が可能となる位置)まで回して下さい」のように表示したりする。また、確変状態中に当選結果となった場合も、同様に、第3図柄表示装置42に、図68(c)に示すように「第2右側遊技領域を狙って下さい」と表示したり、図68(d)に示すように「発射ハンドルをB位置(第2右側遊技領域30r2への入球が可能となる位置)まで回して下さい」のように表示したりする。これにより、遊技者は、右打ち遊技の操作を的確に理解できる。
また、実施例8では、大当たり遊技状態の終了後に確変状態に移行する場合に、確変状態の開始時に、図68(c)(d)のように第2右側遊技領域30r2を狙うように指示する表示を行ってもよい。また、大当たり遊技状態が第1右側遊技領域30r1での遊技であった場合などで、確変状態に移行後にも引き続き第1右側遊技領域30r1での遊技が行われるような場合に、上述した第2右側遊技領域30r2を狙うように注意する表示を行ってもよい。
<30>実施例7〜10での一般入賞口31,可変入賞装置32,第1の始動口33a,第2の始動口33b,第3の始動口33の位置は、図面に記載される位置に限定されることなく、本発明の範囲内で変更してもよい。
<31>実施例7〜10では、第2右側遊技領域30r2を流下する遊技球が一般入賞口31,第1の始動口33b,第2の始動口33aへの入球に基づく賞球の払い出しを受けることによって、第1右側遊技領域30r1では得られない利益が得られるように構成されていたが、第1右側遊技領域30r1では得られない利益は、一般入賞口31,第1の始動口33b,第2の始動口33aへの入球に基づく賞球に限らない。すなわち、第1右側遊技領域30r1では得られない利益は、第1の始動口33b,第2の始動口33aへの入球に基づき保留が増加する利益であってもよい。このように、一般入賞口31が第2右側遊技領域30r2に配設されていない場合や、入球に基づく賞球が無しの第1の始動口33b,第2の始動口33aである場合は、保留を増加させる機能を有する第1の始動口33b,第2の始動口33aが本発明の遊技価値付与手段にあたる。
<32>実施例11では、大当たり遊技状態において左側遊技領域30lと第1右側遊技領域30r1と第2右側遊技領域30r2との3パターンの打ち分けができる構成を例に挙げて説明したが、左側遊技領域30lと第1右側遊技領域30r1との2パターンの打ち分けができる構成や、左側遊技領域30lと第2右側遊技領域30r2との2パターンの打ち分けができる構成であってもよい。2パターンの打ち分けの場合、右側遊技領域30rは、第1右側遊技領域30r1または第2右側遊技領域30r2のいずれかのみで構成されるとよい。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
以下では、各発明特定事項の後に、その一例となる実施例の構成を記載している。
<第1課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機やスロットマシンなどがある。
この種の遊技機を設計する遊技機メーカーは、遊技者にアンケートを行って回答を回収することがある(例えば、特許文献1:特開2008−242529号公報(第1〜第2頁)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、遊技者にアンケートを行っても、遊技者はアンケートに回答しない場合があり、仮にアンケートに回答したとしても遊技者が正確に回答するという保障もなく、遊技機メーカーが遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報(例えば遊技者の年齢層)を調査することが難しい、という問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を好適に調査できる遊技機を提供することを目的とする。
<A系統:年齢層の調査,一発告知>
(A0) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する情報出力手段(音出力部24)と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
所定条件の成立(30×n遊技回(n:整数))に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報(第1特定音:19kHz,第3特定音:15kHz)の出力を制御する特定情報出力制御手段(第1,第3特定音出力フラグ)と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識することができた前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報のレベルを把握する把握手段と(第1,第3特定音聴取フラグ)と、
前記レベルが把握されたことに基づき、前記レベルに応じた特定情報(第1,第3特定音聴取画像:「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」,「15kHzまで聞こえたみたい。」という文字画像)を表示手段(第3図柄表示装置42)に表示させる特定情報表示制御手段(第1,第3特定音聴取表示フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A0)に記載の遊技機によれば、特定情報出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力を制御する。設定手段は、特定情報演出期間内において、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルを把握する。遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルは、遊技者の年齢層に応じて異なるので、遊技機メーカーが把握手段に把握された遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルを読み出すことで、遊技機で遊技を行った遊技者の年齢層を調査することができる。また、特定情報表示制御手段は、レベルが把握されたことに基づき、レベルに応じた特定情報を表示手段に表示させる。これにより、有効期間内に操作手段を操作できれば、表示手段において特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルに応じた特定情報が表示されるので、遊技者の興味を引くことができる。把握された特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルを遊技機メーカーが読み出せば、遊技者の年齢層など遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を把握できる。したがって、特定情報を見ることができるという面白味を遊技者に与えながら、遊技の進行中に遊技者の年齢層など遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を取得することができる。その結果、遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を好適に調査できる。
(A00) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、
遊技の進行に応じて情報を出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定演出期間内に、遊技者に前記操作手段の操作を伴う所定の反応を促す反応促進情報の出力を制御する反応促進情報出力制御手段と、
前記特定演出期間内において、前記反応促進情報情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、前記反応促進情報に対する遊技者の反応を把握する把握手段と、
前記反応が把握されたことに基づき、前記反応に応じた特定情報を前記情報出力手段に出力させる特定情報出力制御手段と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
これにより、有効期間内に操作手段を操作できれば、情報出力手段において反応促進情報に対する遊技者の反応に応じた特定情報が出力されるので、反応促進情報に対して操作手段を操作することに関する遊技者の興味を引くことができる。把握された遊技者の反応を遊技機メーカーが読み出せば、遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報(年齢層に限らず、興味,趣味,嗜好などの情報)を把握できる。したがって、特定情報を見ることができるという面白味を遊技者に与えながら、遊技の進行中に遊技者の興味、趣味、嗜好などの情報を取得することができる。その結果、遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を好適に調査できる。
(A1) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音声出力部24)と、
前記音声出力手段による音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
所定条件の成立(30×n遊技回(n:整数))に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段に出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1,第3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1,第3特定音聴取フラグ)と、
前記可聴周波数帯が把握されたことに基づき、前記可聴周波数帯に応じた特定情報(第1,第3特定音聴取画像:「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」,「15kHzまで聞こえたみたい。」という文字画像)を表示手段(第3図柄表示装置42)に表示させる特定情報表示制御手段(第1,第3特定音聴取表示フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A1)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音とを音声出力手段に出力する制御を行う。設定手段は、特定音演出期間内において、高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、この有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機メーカーが把握手段に把握された可聴周波数帯を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行った遊技者の年齢層を調査することができる。また、特定情報表示制御手段は、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、可聴周波数帯に応じた特定情報を表示手段に表示させる。これにより、有効期間内に操作手段を操作できれば、可聴周波数帯に応じた特定情報が表示手段に表示されるので、遊技者の興味を引くことができる。把握された可聴周波数帯を遊技機メーカーが読み出せば、遊技者の年齢層など遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を把握できる。したがって、表示手段において可聴周波数帯に応じた特定情報を見ることができるという面白味を遊技者に与えながら、遊技の進行に中に遊技者の年齢層など遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を取得することができる。その結果、遊技機で遊技を行う遊技者に関する情報を好適に調査できる。
なお、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音は、(A0)に記載される聴覚的に認識可能な聴覚情報に含まれる、遊技者によって最初に聴き取ることができる時点が異なる複数レベルを有する特定聴覚情報である。また、(A0)に記載される特定視覚情報、特定触覚情報および特定嗅覚情報も、特定聴覚情報における高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のように区分することができる。したがって、(A0)に係る発明も、後述する(A1a)〜(A7)に係る発明を適用することができる。
(A1a) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音声出力部24)と、
前記音声出力手段による音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段に出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1,第3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、その操作態様に応じた特定情報(第1,第3特定音聴取画像:「君は超人だね。」,「君はまだ普通だね。」という文字画像)を表示手段(第3図柄表示装置42)に表示させる特定情報表示制御手段(第1,第3特定音聴取表示フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A1a)に記載の発明によれば、(A1)のような有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段を備えていなくても、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、その操作態様に応じた特定情報を表示手段に表示させるので、当該操作態様に応じた特定情報を遊技機本体の所定の記憶手段に記憶しておけば、遊技機メーカーが特定情報を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行った遊技者の年齢層を調査できる。例えば、特定音が高周波数帯特定音から低周波数帯特定音へ段階的に下げながら出力されている場合に、遊技者が高周波数帯特定音を聴き取ることができた場合は「君は超人だね。」という文字画像(特定情報)が表示され、低周波数帯特定音を聴き取ることができた場合は「君はまだ普通だね。」という文字画像(特定情報)が出力される。遊技機メーカーが読み出した特定情報が「君は超人だね。」という文字画像に対応する情報であれば、その特定情報が表示された遊技者は高周波数帯特定音を聴き取ることができる年齢層の遊技者であると把握できる。このように、読み出された特定情報から、当該遊技機で遊技を行った遊技者の年齢層を把握できる。
(A1b) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音声出力部24)と、
前記音声出力手段による音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第3特定音:17kHz)とを前記音声出力手段に出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1,第3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1,第3特定音聴取フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A1b)に記載の遊技機によれば、(A1)のような有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、その操作態様に応じた特定情報を表示手段に表示させる特定情報表示制御手段を備えていなくても、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段のみを備えてもよい。このような遊技機においても、特定音演出期間にて遊技者に特有の情報(可聴周波数帯)を遊技者に違和感を与えずに把握することができるので、遊技機メーカーが把握手段に把握された可聴周波数帯を読み出すことで、当該遊技機で遊技を行った遊技者の年齢層を好適に調査することができる。
(A2) 前記(A1)から(A1b)に記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記高周波数帯特定音と前記低周波数帯特定音との間の高さの周波数帯を有する中間周波数帯特定音(第2特定音:17kHz)を出力し、
前記設定手段は、前記中間周波数帯特定音の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する
ことを特徴とする遊技機。
前記(A2)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、高周波数帯特定音と低周波数帯特定音との間の高さの周波数帯を有する中間周波数帯特定音を出力する。設定手段は、中間周波数帯特定音の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。したがって、遊技の進行の中で遊技者の年齢層をより細かく把握するための情報を取得することができる。
(A3) 前記(A1),(A1a)または(A2)に記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記高周波数帯特定音から前記低周波数帯特定音に向けて連続的または段階的に低くなる低下傾向出力を行うか、または、前記低周波数帯特定音から前記高周波数帯特定音に向けて連続的または段階的に高くなる増加傾向出力を行い、
前記特定情報表示制御手段は、前記低下傾向出力または前記増加傾向出力に応じて段階的に異なる特定情報(第1,第2,第3特定音聴取画像:「19kHzまで聞こえたみたい。すごい!すごい!」,「17kHzまで聞こえたみたい。すごい!」,「15kHzまで聞こえたみたい。」のように変化する文字画像、または、「君は超人だね。」,「君はもう少しで超人だね。」,「君はまだ普通だね。」のように変化する文字画像)を表示する
ことを特徴とする遊技機。
前記(A3)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、高周波数帯特定音から低周波数帯特定音に向けて連続的または段階的に低くなる低下傾向出力を行うか、または、低周波数帯特定音から高周波数帯特定音に向けて連続的または段階的に高くなる増加傾向出力を行う。特定情報表示制御手段は、低下傾向出力または増加傾向出力に応じて段階的に異なる特定情報を表示する。したがって、低下傾向出力または増加傾向出力に応じて段階的に異なる可聴周波数帯に応じた情報を表示手段において見ることができるという面白味を遊技者に与えながら、遊技の進行の中で遊技者の年齢層を把握するための情報を取得することができる。
(A4) 前記(A1)から(A3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記特定音演出期間内に少なくとも前記高周波数帯特定音及び前記低周波数帯特定音のいずれも出力されない期間を設けており、
前記設定手段は、前記高周波数帯特定音及び前記低周波数帯特定音が出力されない期間に応じて、前記操作手段の操作を無効とする無効期間を設定する
ことを特徴とする遊技機。
前記(A4)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、特定音演出期間内に少なくとも高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のいずれも出力されない期間を設ける。設定手段は、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音が出力されない期間に応じて、操作手段の操作を無効とする無効期間を設定する。したがって、特定音演出期間内に当てずっぽうに操作手段が操作されることに基づき、不正確な遊技者の年齢層が把握されることを低減することができる。
(A5) 前記(A1)から(A4)のいずれかひとつに記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、少なくとも前記高周波数帯特定音または前記低周波数帯特定音いずれか一つの特定音の出力を開始する出力開始タイミングを、前回の特定音演出期間における出力開始タイミングと異ならせる
ことを特徴とする遊技機。
前記(A5)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、少なくとも高周波数帯特定音または低周波数帯特定音いずれか一つの特定音の出力を開始する出力開始タイミングを、前回の特定音演出期間における出力開始タイミングと異ならせる。したがって、特定音演出期間内に当てずっぽうに操作手段が操作されることに基づき、不正確な遊技者の年齢層が把握されることを低減することができる。
(A6) 前記(A1),(A1b)から(A5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記変動表示結果が前記特定表示態様となる場合に、前記把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じた高さの特定報知音(第1〜第3一発告知音)を出力する特定音報知手段(第1〜第3一発告知音フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A6)に記載の遊技機によれば、特定音報知手段は、変動表示結果が前記特定表示態様となる場合に、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じた高さの特定報知音を出力する。これにより、把握手段によって把握された遊技者に特有の情報に応じて異なる高さの特定報知音で変動表示結果が特定表示態様となることを報知できる。したがって、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報を好適に把握して、その情報を好適に遊技に反映させることができる遊技機を提供することができる。
(A7) 前記(A6)に記載の遊技機において、
前記音声出力制御手段は、前記可聴周波数帯が所定回数把握された場合に、当該所定数回把握された前記可聴周波数帯の平均値、中央値または最頻値の高さに基づき、前記特定報知音の高さを決定する特定報知音決定手段(一発告知音決定テーブル)を備え、
前記特定音報知手段は、前記特定報知音決定手段によって決定された高さの特定報知音を出力する
ことを特徴とする遊技機。
前記(A7)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、特定報知音決定手段を備え、特定報知音決定手段は、可聴周波数帯が所定回数把握された場合に、当該所定数回把握された可聴周波数帯の平均値、中央値または最頻値の高さに基づき、特定報知音の高さを決定する。特定音報知手段は、特定報知音決定手段によって決定された高さの特定報知音を出力する。したがって、1回で把握された可聴周波数帯の高さに応じた高さの報知音を出力する場合よりも、正確に把握された遊技者に特有の情報に応じて異なる高さの特定報知音で変動表示結果が特定表示態様となることを報知できる。
(A8) 前記(A1)から(A7)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記把握手段によって把握される可聴周波数帯に基づき、遊技者の年齢層を推定する推定手段と、
推定された年齢層が遊技場で遊技をすることが法律上禁止されている年齢層である場合に、当該年齢層の遊技者が遊技を行っていることを報知する禁止報知手段と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(A8)に記載の遊技機によれば、推定手段は、把握手段によって把握される可聴周波数帯に基づき、遊技者の年齢層を推定する。禁止報知手段は、推定された年齢層が遊技場で遊技をすることが法律上禁止されている年齢層である場合に、当該年齢層の遊技者が遊技を行っていることを報知する。したがって、法律上遊技が禁止されている年齢層の遊技者が遊技を行っていることを好適に報知することができる。
<第2課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機やスロットマシンなどがある。この種の遊技機では、所定の表示演出が表示されている最中に、操作ボタンなどの操作手段の操作の検出が有効となることを示唆する示唆画像を表示して、当該示唆画像の表示中に操作手段の操作が有効であると検出されることに基づき、新たな表示演出を行うものがある(例えば、特許文献1:特開2006−81588号公報の第1〜第2頁参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、操作手段の操作の検出が有効となることを示唆する示唆画像は、当該遊技機で遊技を行う遊技者の違いによらず一律の態様で表示されるので、当該示唆画像に反応して操作手段を操作する遊技者にとっては、その後の新たな表示演出の態様に差が付き難い。そのため、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性をこれ以上向上させることができない、という問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
<B系統:昇格演出(リーチ,予告など)>
(B0) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する情報出力手段(音出力部24)と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
所定条件の成立(変動パターンコマンドがリーチ昇格演出を含むこと)に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)の出力を制御する特定情報出力制御手段(第1〜3特定音出力フラグ)と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定嗅覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定嗅覚情報のレベルを把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記レベルが把握されたことに基づき、前記識別情報の変動表示中に実行される特定表示演出(リーチ昇格演出)の演出態様(種類A〜C)を決定し、該決定された演出態様で、前記特定表示演出を表示手段に表示するように制御する特定表示演出制御手段(第1〜第3リーチ昇格演出フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(B0)に記載の遊技機によれば、情報出力手段は、遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する。特定情報出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報の出力を制御する。設定手段は、特定情報演出期間内において、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルを把握する。遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルは、遊技者の年齢層に応じて異なるので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。また、特定表示演出制御手段は、前記レベルが把握されたことに基づき、識別情報の変動表示中に実行される特定表示演出(リーチ昇格演出)の演出態様(種類A〜C)を決定し、該決定された演出態様で、特定表示演出を表示手段に表示するように制御する。つまり、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルが把握されたことに基づき、特定表示演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、より良く特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
(B1) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音出力部24)と、
前記音声出力手段に対する音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
所定条件の成立(変動パターンコマンドがリーチ昇格演出を含むこと)に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段が出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1〜3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記可聴周波数帯が把握されたことに基づき、前記識別情報の変動表示中に実行される特定表示演出(リーチ昇格演出)の演出態様(種類A〜C)を決定し、該決定された演出態様で、前記特定表示演出を表示手段に表示するように制御する特定表示演出制御手段(第1〜第3リーチ昇格演出フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(B1)に記載の発明によれば、特定音出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音とを音声出力手段が出力する制御を行う。設定手段は、特定音演出期間内において、高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。また、特定表示演出制御手段は、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、識別情報の変動表示中に実行される特定表示演出の演出態様を決定し、該決定された演出態様で、特定表示演出を表示手段に表示するように制御する。つまり、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、特定表示演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より良く可聴周波数帯を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
なお、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音は、(B0)に記載される聴覚的に認識可能な聴覚情報に含まれる、遊技者によって最初に聴き取ることができる時点が異なる複数レベルを有する特定聴覚情報である。また、(B0)に記載される特定視覚情報、特定触覚情報および特定嗅覚情報も、特定聴覚情報における高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のように区分することができる。したがって、(B0)に係る発明も、後述する(B2)〜(B4)に係る発明を適用することができる。
(B2) 前記(B1)に記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記高周波数帯特定音から前記低周波数帯特定音まで、連続的または段階的に下げながら出力し、
前記特定表示演出制御手段は、前記把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて前記特定表示演出の開始時点を決定し、当該決定された開始時点から予め定められた終了時点まで前記特定表示演出を表示手段に表示する
ことを特徴とする遊技機。
前記(B2)に記載の発明によれば、特定音出力制御手段は、高周波数帯特定音から低周波数帯特定音まで、連続的または段階的に下げながら出力する。特定表示演出制御手段は、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて特定表示演出の開始時点を決定し、当該決定された開始時点から予め定められた終了時点まで特定表示演出を表示手段に表示する。つまり、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて、特定表示演出の開始から終了までの時間が異なる。したがって、遊技者は、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、長い特定表示演出を見ることができるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
(B3) 前記(B1)または(B2)に記載の遊技機において、
前記特定表示演出は、前記特定表示態様となる期待度を遊技者に示唆するリーチ演出を、当該リーチ演出よりも期待度が高いリーチ演出に昇格させる演出であって、前記把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、前記リーチ演出を前記期待度が高いリーチ演出に昇格させる回数を多くするリーチ昇格演出である
ことを特徴とする遊技機。
前記(B3)に記載の遊技機によれば、特定表示演出は、特定表示態様となる期待度を遊技者に示唆するリーチ演出を、当該リーチ演出よりも期待度が高いリーチ演出に昇格させる演出であって、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、リーチ演出を期待度が高いリーチ演出に昇格させる回数を多くするリーチ昇格演出である。したがって、遊技者は、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、期待度が高いリーチ演出になるまで昇格する回数の多いリーチ演出を見ることができるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
(B4) 前記(B1)または(B2)に記載の遊技機において、
前記特定表示演出は、前記特定表示態様となる期待度を遊技者に示唆する予告演出を、当該予告演出を期待度が高い予告演出に変化させる演出であって、前記把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、前記予告演出を前記期待度が高い予告演出に変化させる回数を多くする予告演出である
ことを特徴とする遊技機。
前記(B4)に記載の遊技機によれば、特定表示演出は、特定表示態様となる期待度を遊技者に示唆する予告演出を、当該予告演出を期待度が高い予告演出に変化させる演出であって、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さが高いほど、予告演出を期待度が高い予告演出に変化させる回数を多くする予告演出である。したがって、遊技者は、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、期待度が高い予告演出になるまで多くの回数変化する予告演出を見ることができるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
<C系統:先読み予告>
(C0) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する情報出力手段(音出力部24)と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
前記未実行分の変動表示の判定結果が前記特定表示態様となる当選判定である場合で、かつ、当該当選判定となった未実行分の変動表示よりも前に複数の未実行分の変動表示が保留されている場合に、前記変動未実行条件解除後に行われる複数の変動表示期間中に設けられた特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)の出力を制御する特定情報出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定嗅覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定嗅覚情報のレベルを把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記レベルが把握されたことに基づき、前記当選判定であることに基づく先読み予告(停止図柄をチャンス目「341」とする表示)の演出態様を決定し、該決定された演出態様で、前記先読み予告を表示手段に表示するように制御する先読み予告制御手段(第1〜第3先読み予告フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(C0)に記載の発明によれば、情報出力手段は、遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する。特定情報出力制御手段は、未実行分の変動表示の判定結果が特定表示態様となる当選判定である場合で、かつ、当該当選判定となった未実行分の変動表示よりも前に複数の未実行分の変動表示が保留されている場合に、変動未実行条件解除後に行われる複数の変動表示期間中に設けられた特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報の出力を制御する。設定手段は、特定情報演出期間内において、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルを把握する。遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルは、遊技者の年齢層に応じて異なるので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。また、先読み予告制御手段は、レベルが把握されたことに基づき、当選判定であることに基づく先読み予告の演出態様を決定し、該決定された演出態様で、先読み予告を表示手段に表示するように制御する。つまり、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報のレベルが把握されたことに基づき、先読み予告演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、より良く特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定嗅覚情報を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
(C1) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
前記識別情報の変動表示を実行しない変動未実行条件が成立する場合に、当該変動表示を未実行分として保留する保留手段(保留球格納エリア)と、
前記未実行分の変動表示の結果が前記特定表示態様となるか否かを判定する未実行分判定手段(先読み当選フラグ)と、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音出力部24)と、
前記音声出力手段に対する音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
前記未実行分の変動表示の判定結果が前記特定表示態様となる当選判定である場合で、かつ、当該当選判定となった未実行分の変動表示よりも前に複数の未実行分の変動表示が保留されている場合に、前記変動未実行条件解除後に行われる複数の変動表示期間中に設けられた特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段が出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記把握手段によって前記可聴周波数帯が把握されたことに基づき、前記当選判定であることに基づく先読み予告(停止図柄をチャンス目「341」とする表示)の演出態様を決定し、該決定された演出態様で、前記先読み予告を表示手段に表示するように制御する先読み予告制御手段(第1〜第3先読み予告フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(C1)に記載の発明によれば、特定音出力制御手段は、未実行分の変動表示の判定結果が特定表示態様となる当選判定である場合で、かつ、当該当選判定となった未実行分の変動表示よりも前に複数の未実行分の変動表示が保留されている場合に、変動未実行条件解除後に行われる複数の変動表示期間中に設けられた特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音とを前記音声出力手段が出力する制御を行う。設定手段は、特定音演出期間内において、高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。また、先読み予告制御手段は、把握手段によって可聴周波数帯が把握されたことに基づき、当選判定であることに基づく先読み予告の演出態様を決定し、該決定された演出態様で、先読み予告を表示手段に表示するように制御する。つまり、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、先読み予告演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より良く可聴周波数帯を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
なお、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音は、(C0)に記載される聴覚的に認識可能な聴覚情報に含まれる、遊技者によって最初に聴き取ることができる時点が異なる複数レベルを有する特定聴覚情報である。また、(C0)に記載される特定視覚情報、特定触覚情報および特定嗅覚情報も、特定聴覚情報における高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のように区分することができる。したがって、(C0)に係る発明も、後述する(A1a)〜(A7)に係る発明を適用することができる。
(C2) 前記(C1)に記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記高周波数帯特定音から前記低周波数帯特定音まで、連続的または段階的に下げながら出力し、
前記先読み予告制御手段は、前記把握手段によって把握された前記可聴周波数帯の高さに応じて決まる前記変動未実行条件解除後に行われる変動表示から、前記当選判定となった未実行分の変動表示の前記変動未実行条件解除後に行われる変動表示まで、前記先読み予告を実行する
ことを特徴とする遊技機。
前記(C2)に記載の発明によれば、特定音出力制御手段は、高周波数帯特定音から低周波数帯特定音まで、連続的または段階的に下げながら出力する。先読み予告制御手段は、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて決まる変動未実行条件解除後に行われる変動表示から、当選判定となった未実行分の変動表示の変動未実行条件解除後に行われる変動表示まで、先読み予告を実行する。したがって、遊技者は、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、長い期間、多くの変動表示にわたって、先読み予告を見ることができるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
<D系統:ステップアップ>
(D0) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する情報出力手段(音出力部24)と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記情報出力制手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)の出力を制御する特定情報出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報のレベルを把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記レベルが把握されたことに基づき、特定ステップ情報(第1〜第3ステップ画像SU1〜SU3)を複数回、表示手段に表示させるステップアップ演出の演出態様を決定し、該決定された態様で、前記ステップアップ演出を表示手段に表示するように制御するステップアップ演出制御手段(第1〜第3ステップ画像表示フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(D0)に記載の遊技機によれば、特定情報出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力を制御する。設定手段は、特定情報演出期間内において、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルを把握する。遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルは、遊技者の年齢層に応じて異なるので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。ステップアップ演出制御手段は、レベルが把握されたことに基づき、特定ステップ情報を複数回、表示手段に表示させるステップアップ演出の演出態様を決定し、該決定された態様で、ステップアップ演出を表示手段に表示するように制御する。つまり、遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルが把握されたことに基づき、ステップアップ演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、より良く特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
(D1) 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音出力部24)と、
前記音声出力手段に対する音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段が出力する制御を行う特定音出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記特定音演出期間内において、前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記可聴周波数帯が把握されたことに基づき、特定ステップ情報(第1〜第3ステップ画像SU1〜SU3)を複数回、表示手段に表示させるステップアップ演出の演出態様を決定し、該決定された態様で、前記ステップアップ演出を表示手段に表示するように制御するステップアップ演出制御手段(第1〜第3ステップ画像表示フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(D1)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、所定条件の成立に基づき、識別情報の変動表示中の特定音演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音とを音声出力手段が出力する制御を行う。設定手段は、特定音演出期間内において、高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。また、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、特定ステップ情報を複数回、表示手段に表示させるステップアップ演出の演出態様を決定し、該決定された態様で、ステップアップ演出を表示手段に表示するように制御する。つまり、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、ステップアップ演出の演出態様が異なる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より良く可聴周波数帯を認識しようと試みるので、操作手段の操作が検出されることに基づき開始される表示演出の興趣性を向上させることができる。
なお、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音は、(D0)に記載される聴覚的に認識可能な聴覚情報に含まれる、遊技者によって最初に聴き取ることができる時点が異なる複数レベルを有する特定聴覚情報である。また、(D0)に記載される特定視覚情報、特定触覚情報および特定嗅覚情報も、特定聴覚情報における高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のように区分することができる。したがって、(D0)に係る発明も、後述する(D2)に係る発明を適用することができる。
(D2) 前記(D1)に記載の遊技機において、
前記特定音出力制御手段は、前記可聴周波数帯が把握されるごとに、前記低周波数帯特定音から前記高周波数帯特定音まで、連続的または段階的に周波数帯を上げながら出力し、
前記ステップアップ演出制御手段は、前記把握手段によって把握された前記可聴周波数帯の高さに応じて決まる回数、特定ステップ情報をステップアップさせる
ことを特徴とする遊技機。
前記(D2)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、可聴周波数帯が把握されるごとに、低周波数帯特定音から高周波数帯特定音まで、連続的または段階的に周波数帯を上げながら出力する。ステップアップ演出制御手段は、把握手段によって把握された可聴周波数帯の高さに応じて決まる回数、特定ステップ情報をステップアップさせる。したがって、遊技者は、高い周波数帯を有する特定音を聴き取ることができるほど、長い時間、多くの回数にわたってステップアップする特定ステップ情報を見ることができる。
<第3課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機やスロットマシンなどがある。パチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられ入賞口に遊技球が入賞することに起因し、遊技者にとって有利な特定遊技状態となるものがある。
この種の遊技機では、特定遊技状態への移行を音声や画像で報知するものがある(例えば、特許文献1:特開2014−90765号公報の第1〜2頁参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、特定遊技状態への移行を報知する演出は、遊技者の違いによらず一律の態様で行われるので、特定遊技状態への移行を報知する演出の興趣性をこれ以上向上させることが難しい、という問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、特定遊技状態への移行を報知する演出の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
<E系統:特定遊技状態の報知>
(E0) 所定の移行条件(第1の始動口33aでの入球検出、または、V入賞口での入球検出)が成立する場合に、遊技者にとって有利な特定遊技状態(羽根203a,203bの1回開放,2回開放、または、大当たりラウンド遊技終了後の時短状態)に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて聴覚的、視覚的、触覚的または嗅覚的に認識可能な聴覚情報、視覚情報、触覚情報または嗅覚情報を出力する情報出力手段(音出力部24)と、
前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記情報出力制御手段は、
前記所定の移行条件が成立することに基づき、前記特定遊技状態に移行するより前に設けられた特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報(第1特定音:19kHz,第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)の出力を制御する特定情報出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた前記特定聴覚情報、前記特定視覚情報、前記特定触覚情報または前記特定臭覚情報のレベルを把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記レベルが把握されたことに基づき、前記特定遊技状態への移行を報知するタイミングを決定し、該決定されたタイミングで、前記特定遊技状態への移行を報知する特定報知制御手段(1回,2回開放示唆フラグ、または、時短状態示唆フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(E0)に記載の遊技機によれば、特定情報出力制御手段は、所定の移行条件が成立することに基づき、特定遊技状態に移行するより前に設けられた特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なる複数のレベルを有する特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力を制御する。設定手段は、特定情報演出期間内において、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報の出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルを把握する。遊技者が認識できた特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルは、遊技者の年齢層に応じて異なるので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。特定報知制御手段は、レベルが把握されたことに基づき、特定遊技状態への移行を報知するタイミングを決定し、該決定されたタイミングで、特定遊技状態への移行を報知する。つまり、特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報のレベルが把握されたことに基づき、特定遊技状態への移行を報知するタイミングが異なる。したがって、遊技者は、より良く特定聴覚情報、特定視覚情報、特定触覚情報または特定臭覚情報を認識しようと試みるので、特定遊技状態への移行を報知する演出の興趣性を向上させることができる。
(E1) 所定の移行条件(第1の始動口33aでの入球検出、または、V入賞口での入球検出)が成立する場合に、遊技者にとって有利な特定遊技状態(羽根203a,203bの1回開放,2回開放、または、大当たりラウンド遊技終了後の時短状態)に移行する遊技機において、
遊技の進行に応じて音声を出力する音声出力手段(音出力部24)と、
前記音声出力手段に対する音声の出力を制御する音声出力制御手段(サブ制御装置262)と、
遊技者の操作を受ける操作手段(演出ボタン80)と、を備え、
前記音声出力制御手段は、
前記所定の移行条件が成立することに基づき、前記特定遊技状態に移行するより前に設けられた特定情報演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音(第1特定音:19kHz)と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音(第2特定音:17kHz,第3特定音:15kHz)とを前記音声出力手段が出力可能とする制御を行う特定音出力制御手段(第1〜第3特定音出力フラグ)と、
前記高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段(特定音聴取判定処理におけるステップS2002,2004,2006)と、
前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する把握手段(第1〜第3特定音聴取フラグ)と、
前記可聴周波数帯が把握されたことに基づき、前記特定遊技状態への移行を報知するタイミングを決定し、該決定されたタイミングで、前記特定遊技状態への移行を報知する特定報知制御手段(1回,2回開放示唆フラグ、または、時短状態示唆フラグ)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(E1)に記載の遊技機によれば、特定音出力制御手段は、所定の移行条件が成立することに基づき、特定遊技状態に移行するより前に設けられた特定情報演出期間内に、一部の遊技者のみ聴き取り可能な所定高さの周波数帯を有する高周波数帯特定音と、それよりも低い高さの周波数帯を有する低周波数帯特定音とを音声出力手段が出力可能とする制御を行う。設定手段は、高周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、低周波数帯特定音が出力される場合はその出力中に、操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する。把握手段は、有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、遊技者が聴き取ることができた可聴周波数帯を把握する。可聴周波数帯は、遊技者の年齢層が低いほど高く、遊技者の年齢層が高いほど低いので、遊技機で遊技を行う遊技者に特有の情報である。把握手段を用いれば、このような遊技者に特有の情報を好適に把握することができる。特定報知制御手段は、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、特定遊技状態への移行を報知するタイミングを決定し、該決定されたタイミングで、特定遊技状態への移行を報知する。つまり、可聴周波数帯が把握されたことに基づき、特定遊技状態への移行を報知するタイミングが異なる。したがって、遊技者は、自己の年齢層に応じて可能な限り、より良く可聴周波数帯を認識しようと試みるので、特定遊技状態への移行を報知する演出の興趣性を向上させることができる。
なお、高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音は、(E0)に記載される聴覚的に認識可能な聴覚情報に含まれる、遊技者によって最初に聴き取ることができる時点が異なる複数レベルを有する特定聴覚情報である。また、(E0)に記載される特定視覚情報、特定触覚情報および特定嗅覚情報も、特定聴覚情報における高周波数帯特定音及び低周波数帯特定音のように区分することができる。
(E2) 前記(A0)から(E1)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(E2)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(E3) 前記(A0)から(E1)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(E3)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
<第4課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。パチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられ始動入賞口に遊技球が入賞することに起因し、遊技者にとって有利な特定遊技状態となるものがある。
この種の遊技機では、特定遊技状態中に、遊技領域に遊技球を流下させて大入賞口に入賞させる遊技が行われるものがある(例えば、特許文献1:特開2014−33792号公報の図5参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、特定遊技状態中の遊技が単調になり易いので、特定遊技状態を遊技者が十分に楽しむことができない、という問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、特定遊技状態の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
<F系統:遊技盤の構成>
(F0) 遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技機において、
該遊技領域は、
少なくとも第1領域と、該第1領域よりも遊技機正面から見て左側に設けられる第2領域とで構成され、
始動条件の成立に基づく抽選の結果が特定結果である場合に、前記第1領域を流下する遊技球と前記第2領域を流下する遊技球とが入球可能となる位置に設けられる特定入球口を有し、該特定入球口を開放してから所定時間を経過するか所定数の遊技球が入球するのいずれかを条件に該特定入球口を閉鎖する遊技を所定回数行う特定遊技状態が発生される特定入球手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球の入球または通過があったことを契機に、所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記特定遊技状態中に前記第2領域を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を前記遊技価値付与手段に入球または通過可能な方向に変更する流下方向変更手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
前記(F0)に記載の遊技機によれば、特定遊技状態が実行される場合でも、遊技者が第2領域を狙って遊技球を発射すれば、流下方向変更手段によって第2領域を流下する遊技球の流下方向が変更される分だけ、第1領域を狙って遊技球を発射する場合よりも長い時間、特定遊技状態で遊技を行うことができるとともに、第1領域では得られない所定の遊技価値を得ることも可能である。その結果、特定遊技状態の興趣性を向上させることができる。
(F0A) 前記(F0)に記載の遊技機において、
前記第1領域は、前記遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも右側に設けられる第1右側領域であり、
前記第2領域は、前記第1右側領域よりも左側に設けられる第2右側領域である
ことを特徴とする遊技機。
前記(F0A)に記載の遊技機によれば、遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも右側に設けられる第1右側領域と、第1右側領域よりも左側に設けられる第2右側領域とを有する遊技盤を備える遊技機においても(F0)に係る発明を好適に適用できる。
(F0B) 前記(F0)に記載の遊技機において、
前記第1領域は、前記遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも左側に設けられる左側領域であり、
前記第2領域は、前記中心線よりも右側に設けられる右側領域である
ことを特徴とする遊技機。
前記(F0B)に記載の遊技機によれば、遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも左側に設けられる左側領域と、この中心線よりも右側に設けられる右側領域とを有する遊技盤を備える遊技機においても(F0)に係る発明を好適に適用できる。
また、本発明は以下の発明とともに、次のような課題も解決できる。従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。パチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられ始動入賞口に遊技球が入賞することに起因し、遊技者にとって有利な特定遊技状態となるものがある。
この種の遊技機では、特定遊技状態中に、遊技領域の右側に設けられた右側領域に遊技球を流下させて大入賞口に入賞させる右打ち遊技が行われるものがある(例えば、特許文献1:特開2014−33792号公報の図5参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、右打ち遊技で行われる特定遊技状態は、特定遊技状態が終了するまでの時間が早くなり易く、特定遊技状態中の遊技が単調になり易いので、右打ち遊技での特定遊技状態を遊技者が十分に楽しむことができない、という問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、右打ち遊技での特定遊技状態の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(F1) 遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技機において、
該遊技領域は、
該遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも右側に設けられる右側領域が、該右側領域の右外縁に沿って設けられる第1右側領域と、該第1右側領域よりも左側に設けられる第2右側領域とで構成され、
始動条件の成立に基づく抽選の結果が特定結果である場合に、前記第1右側領域を流下する遊技球と前記第2右側領域を流下する遊技球とが入球可能となる位置に設けられる特定入球口を有し、該特定入球口を開放してから所定時間を経過するか所定数の遊技球が入球するのいずれかを条件に該特定入球口を閉鎖するまでを1ラウンドとするラウンド遊技を所定回数行う特定遊技状態が発生される特定入球手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球の入球または通過があったことを契機に、所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記特定遊技状態中に前記第2右側領域を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を前記遊技価値付与手段に入球または通過可能な方向に変更する流下方向変更手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
前記(F1)に記載の遊技機によれば、遊技領域の横幅を左右に2等分する中心線よりも右側に設けられる右側領域は、第1右側領域と第2右側領域とで構成されている。第1右側領域は、右側領域の右外縁に沿って設けられ、第2右側領域は、第1右側領域よりも左側に設けられている。それゆえ、右打ちで発射された遊技球は、その発射勢いが強いときは遊技領域の外縁側に位置する第1右側領域を流下するが、この発射勢いよりも弱ければ第1右側領域よりも内側に位置する第2右側領域を流下する。ラウンド遊技を所定回数行う特定遊技状態が発生される特定入球手段は、第1右側領域を流下する遊技球と、第2右側領域を流下する遊技球とが入球可能な位置に設けられるので、第1右側領域と第2右側領域のいずれを狙って遊技球を発射しても、特定入球手段に遊技球が入球する。遊技価値付与手段は、遊技領域を流下する遊技球の入球または通過があったことを契機に、所定の遊技価値を付与するので、特定入球手段によって得られる利益とは異なる利益を遊技者に与える。
特定遊技状態中に第2右側領域を狙って発射された遊技球は、特定入球手段に向かって流下するが、特定遊技状態中に第2右側領域を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向は、流下方向変更手段によって、遊技価値付与手段に入球または通過可能な方向に変更される。それゆえ、特定遊技状態において第1右側領域を狙って遊技球が発射される場合よりも、第2右側領域を狙って遊技球が発射される場合の方が、特定入球手段以外の方向に流下方向が変更される分だけ、特定入球手段に到達するまでの時間が長くなるため、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間が長くできるとともに、第1右側領域では得られない所定の遊技価値を得ることが可能である。したがって、右打ちでの特定遊技状態が実行される場合でも、遊技者が第2右側領域を狙って遊技球を発射すれば、第1右側領域を狙って遊技球を発射する場合よりも長い時間、特定遊技状態で遊技を行うことができるとともに、第1右側領域では得られない所定の遊技価値を得ることも可能である。その結果、右打ち遊技での特定遊技状態の興趣性を向上させることができる。
(F2) 前記(F1)に記載の遊技機において、
前記遊技領域を有する遊技盤を備え、
前記遊技盤は、
少なくとも前記遊技領域のうち前記中央線よりも右側に前記右側領域を残した状態で配設される第1遊技部品と、
前記右側領域を、前記右側領域の右外縁に沿って設けられる前記第1右側領域と、前記第1右側領域と前記第1遊技部品の右外縁との間に設けられる前記第2右側領域とに分ける第2遊技部品と、
を備えることを特徴とする遊技機。
前記(F2)に記載の遊技機によれば、遊技盤は、少なくとも遊技領域のうち中央線よりも右側に右側領域を残した状態で配設される第1遊技部品と、第1遊技部品よりも右側に配設される第2遊技部品とを備え、右側領域は、第2遊技部品によって、右側領域の右外縁に沿って設けられる第1右側領域と、第1右側領域と第1遊技部品の右外縁との間に設けられる第2右側領域とに分けているので、遊技盤の右側領域が第1右側領域と第2右側領域とに分かれていることを遊技者に明示できる。
(F3) 前記(F1)または(F2)に記載の遊技機において、
前記流下方向変更手段は、
前記特定遊技状態中に前記第2右側領域を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向を、前記遊技価値付与手段に入球または通過可能となる方向に変更する第1流下方向変更手段と、前記特定入球手段に入球し難い方向に変更する第2流下方向変更手段と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(F3)に記載の遊技機によれば、特定遊技状態中に前記第2右側領域を流下する遊技球のうち一部の遊技球の流下方向は、第1流下方向変更手段によって遊技価値付与手段に入球可能となる方向に変更されるだけでなく、第2流下方向変更手段によって特定入球手段に入球し難い方向にも変更される。したがって、特定入球手段以外の方向に流下方向が変更される遊技球が増える分だけ、さらに特定入球手段に入球し難くなるので、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間をさらに長くすることができる。
(F4) 前記(F1)から(F3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第1右側領域は、前記第1右側領域を流下する遊技球の流下方向に影響を与える遊技釘が配設されていないが、前記第2右側領域は、前記第2右側領域を流下する遊技球の流下方向に影響を与える遊技釘が配設されている
流下方向を変更しない
ことを特徴とする遊技機。
前記(F4)に記載の遊技機によれば、特定遊技状態中に第1右側領域を流下する遊技球の流下方向が変更されないので、第1右側領域を狙って遊技球を発射する場合は、第2右側領域を狙って遊技球を発射する場合よりも、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間が短くなる。したがって、特定遊技状態中に第1右側領域で遊技を行う場合と第2右側領域で遊技を行う場合とで、所定回数のラウンド遊技が終了するまでの時間にメリハリを付けることができる。
(F5) 前記(F1)から(F4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第2流下方向変更手段は、前記特定遊技状態中に前記第2右側領域を流下する遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球の割合を、前記特定遊技状態中に前記第1右側領域を流下する遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球の割合に、近似させる
ことを特徴とする遊技機。
前記(F5)に記載の遊技機において、特定遊技状態中に第2右側領域を流下する遊技球のうち特定入球手段に入球する遊技球の割合は、第2流下方向変更手段によって、特定遊技状態中に第1右側領域を流下する遊技球のうち特定入球手段に入球する遊技球の割合に近似されるので、第1右側領域または第2右側領域のいずれを狙っても遊技者に不測の不利益を与え難くできる。
(F6) 前記(F1)から(F4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第2流下方向変更手段は、前記特定遊技状態中に前記第2右側領域を流下する遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球の割合を、前記特定遊技状態中に前記第1右側領域を流下する遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球の割合よりも低くする
ことを特徴とする遊技機。
前記(F6)に記載の遊技機において、特定遊技状態中に第2右側領域を流下する遊技球のうち特定入球手段に入球する遊技球の割合は、第2流下方向変更手段によって、特定遊技状態中に第1右側領域を流下する遊技球のうち特定入球手段に入球する遊技球の割合よりも低くされるので、特定入球手段への安定した入球を期待できる第1右側領域よりも、第2遊技領域に遊技球を発射して遊技価値付与手段への入球または通過による所定の遊技価値を得ようとする遊技者の遊技意欲を高めることができる。
(F7) 前記(F6)に記載の遊技機において、
前記遊技価値は、遊技者が一の特定遊技状態において払い出しを受けた賞球であって、
一の特定遊技状態において、前記第1右側領域に遊技球を発射し続けた場合に遊技者が払い出しを受ける賞球数から遊技球が発射した遊技球の個数を引いた第1利益球数と、前記第2右側領域に遊技球を発射し続けた場合に遊技者が払い出しを受ける賞球数から遊技球が発射した遊技球の個数を引いた第2利益球数とが、近似した値となる
ことを特徴とする遊技機。
前記(F7)に記載の遊技機によれば、一の特定遊技状態において、第1右側領域に遊技球を発射し続けた場合に遊技者が払い出しを受ける賞球数から遊技球が発射した遊技球の個数を引いた第1利益球数と、第2右側領域に遊技球を発射し続けた場合に遊技者が払い出しを受ける賞球数から遊技球が発射した遊技球の個数を引いた第2利益球数とが、近似した値となるので、一の特定遊技状態において遊技者が第1右側領域及び第2右側領域のいずれに遊技球を発射した場合でも遊技者が獲得できる利益球数に差が付き難くなる。よって、遊技者が不測の不利益を受けることを低減できる。
(F8) 前記(F1)から(F7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、前記第2右側領域に配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(F8)に記載の遊技機によれば、第2右側遊技に遊技価値付与手段が配設されているので、遊技者が第2右側領域を狙うモチベーションを高めることができる。
(F9) 前記(F1)から(F7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、前記第2右側領域から排出されて前記特定遊技状態に入球しなかった遊技球が入球可能な位置に配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(F9)に記載の遊技機によれば、第2右側領域から排出されて特定入球手段に入球しなかった遊技球が入球可能な位置に遊技価値付与手段が配設されているので、第2右側領域を狙って発射した遊技球が特定入球手段に入球しなかった場合でも遊技者のモチベーションを持続することができる。
(F10) 前記(F1)から(F7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、前記第2右側領域以外の第3遊技領域に配設されており、
第2右側領域を流下する遊技球を前記第3遊技領域に誘導する誘導手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記(F10)に記載の遊技機によれば、第2右側領域を流下する遊技球は、誘導手段によって、遊技価値付与手段が配設される第3遊技領域に誘導されるので、第2右側領域を狙う場合に、第2右側領域以外の遊技領域も積極的に活用することができる。
(F11) 前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、遊技球の入球を契機として遊技者が所定数の賞球の払い出しを受けることが可能な入賞手段である
ことを特徴とする遊技機。
前記(F11)に記載の遊技機によれば、遊技価値付与手段としての入賞手段に遊技球が入球すれば、特定遊技状態中に遊技者が払い出しを受ける賞球の数が増えるので、第2右側領域を狙って遊技球を発射するモチベーションを高めることができる。
(F12) 前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、遊技球の入球を前記始動条件の成立として、前記特定結果を発生させるか否かの抽選を行う契機を発生させる第1始動契機発生手段である
ことを特徴とする遊技機。
前記(F12)に記載の遊技機によれば、遊技価値付与手段としての第1始動契機発生手段に遊技球が入球すれば、特定結果を発生させるか否かの抽選を行う契機が発生するので、第2右側領域を狙って遊技球を発射するモチベーションを高めることができる。
(F13) 前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
遊技球が入球し易い開状態と該開状態よりも遊技球が入球し難い閉状態とに動作する動作部材を有し、遊技球の入球を前記始動条件の成立として、前記特定結果を発生させるか否かの抽選を行う契機を発生させる第2始動契機発生手段が備えられ、
前記遊技価値付与手段は、遊技球の通過の検出を契機として、前記動作部材が前記開状態と閉状態とに動作するか否かの抽選が行われる遊技球通過検出手段である
ことを特徴とする遊技機。
前記(F13)に記載の遊技機によれば、遊技価値付与手段としての第2始動契機発生手段に遊技球が入球すれば、動作部材が前記開状態と閉状態とに動作するか否かの抽選が行われるので、第2右側領域を狙って遊技球を発射するモチベーションを高めることができる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。
以上のように、この発明は、パチンコ機等の遊技機に適している。
30…遊技盤(遊技盤)
30l…左側遊技領域30l(第1領域)
30r1…第1右側遊技領域(第1右側領域,第2領域)
30r2…第2右側遊技領域(第2右側領域,第2領域)
30d…下側遊技領域(第3遊技領域)
31…一般入賞口(遊技価値付与手段,入賞手段)
32…可変入賞装置32(特定入球手段)
33a…第1の始動口(遊技価値付与手段,第1始動契機発生手段)
33b…第2の始動口(遊技価値付与手段,第2始動契機発生手段)
34…スルーゲート(遊技価値付与手段,遊技球通過検出手段)
47…センターフレーム(第1遊技部品)
401…分岐レール(第2遊技部品)
403…第1流下方向変更部(流下方向変更手段,第1流下方向変更部)
405…第2流下方向変更部(流下方向変更手段,第2流下方向変更部)

Claims (1)

  1. 始動条件が成立することに起因して識別情報を変動表示し、その変動表示結果が予め定められた特定表示態様となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機において、
    遊技の進行に応じて聴覚的に認識可能な聴覚情報を出力する情報出力手段と、
    前記情報出力手段による情報の出力を制御する情報出力制御手段と、
    遊技者の操作を受ける操作手段と、を備え、
    前記情報出力制御手段は、
    所定条件の成立に基づき、前記識別情報の変動表示中の特定情報演出期間内に、遊技者によって最初に認識できる時点が異なりうる複数のレベルを有する特定聴覚情報の出力を制御する特定情報出力制御手段と、
    前記特定情報演出期間内において、前記特定聴覚情報の出力中に、前記操作手段の操作を有効とする有効期間を設定する設定手段と、
    前記有効期間に前記操作手段が操作されたことに基づき、出力中の前記特定聴覚情報のレベルを把握する把握手段と、
    前記把握されたレベルに基づき、前記レベルを示唆する情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える
    ことを特徴とする遊技機。
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