JP2021166906A - 眼科撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】OCT血流計測で得られた眼底血流データと標準データとの比較を好適に行う。
【解決手段】実施形態に係る眼科撮影装置は、眼底血流動態の標準データを記憶し、被検眼眼底にOCT血流計測を適用してデータを取得し、このデータに基づき血流グラフを表示させるとともに標準データに基づく標準情報を血流グラフと並列的に表示させる。眼科撮影装置は、健常眼における眼底血流動態の標準データである第1標準データを記憶し、OCT血流計測で取得されたデータにおいて第1標準データと相違する部分を特定し、特定された当該部分に対応する血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させる。
【選択図】図1

Description

実施形態は、眼科撮影装置に関する。
眼科分野において画像診断は重要な位置を占める。近年では光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)の活用が進んでいる。OCTは、被検眼のBスキャン画像や3次元画像の取得だけでなく、Cスキャン画像やシャドウグラムなどの正面画像(en−face画像)の取得にも利用されるようになってきている。
更に、被検眼の特定部位を強調した画像を取得することや、機能情報を取得することも行われている。例えば、OCTにより収集された時系列データに基づいて、眼底血管が強調されたBスキャン画像や正面画像(血管強調画像、アンジオグラムなどと呼ばれる)を構築することができる。この技術は、OCT血管造影(OCT Angiography)などと呼ばれる。また、OCTにより収集された時系列データの位相情報に基づいて血流に関する情報を取得することができる。この技術は、OCT血流計測などと呼ばれる。
また、OCTを用いて取得された被検眼のデータを標準データと比較して疾患の有無や程度を判断することが行われている。例えば、眼底OCTによって取得された被検眼の網膜厚を健常眼の網膜厚の標準値と比較する技術が知られている。しかしながら、従来の技術では、OCT血流計測によって得られた被検眼のデータと標準データとの比較を好適に行うことは難しい。
特表2015−515894号公報 特開2013−184018号公報 特開2011−24930号公報
実施形態の目的は、OCT血流計測により得られた被検眼の眼底血流データと標準データとの比較を好適に行うための技術を提供することにある。
実施形態の第1の態様は、予め作成された眼底血流動態の標準データを記憶する記憶部と、被検眼の眼底に光コヒーレンストモグラフィ(OCT)血流計測を適用してデータを取得するデータ取得部と、表示手段に情報を表示させる表示処理部とを含み、前記表示処理部は、前記データ取得部により取得された前記データに基づいて、前記眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させ、且つ、前記標準データに基づく標準情報を前記血流グラフと並列的に表示させ、前記記憶部は、予め作成された健常眼における眼底血流動態の標準データである第1標準データを記憶し、前記データ取得部により取得された前記データにおいて前記第1標準データと相違する部分を特定する第1特定部を含み、前記表示処理部は、前記第1特定部により特定された前記部分に対応する前記血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させる、眼科撮影装置である。
実施形態の第2の態様は、予め作成された眼底血流動態の標準データを記憶する記憶部と、被検眼の眼底に光コヒーレンストモグラフィ(OCT)血流計測を適用してデータを取得するデータ取得部と、表示手段に情報を表示させる表示処理部とを含み、前記表示処理部は、前記データ取得部により取得された前記データに基づいて、前記眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させ、且つ、前記標準データに基づく標準情報を前記血流グラフと並列的に表示させ、前記記憶部は、予め作成された患眼における眼底血流動態の標準データである第2標準データを記憶し、前記データ取得部により取得された前記データにおいて前記第2標準データに合致する部分を特定する第2特定部を含み、前記表示処理部は、前記第2特定部により特定された前記部分に対応する前記血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させる、眼科撮影装置である。
実施形態によれば、OCT血流計測により得られた被検眼の眼底血流データと標準データとの比較を好適に行うことが可能である。
例示的な実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置が実行する処理の一例を説明するための概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフローチャートである。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置が実行する処理の一例を説明するための概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置が実行する処理の一例を説明するための概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフローチャートである。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置が実行する処理の一例を説明するための概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科撮影装置が実行する処理の一例を説明するための概略図である。 例示的な実施形態に係る眼科情報処理装置の構成の一例を表す概略図である。
この発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この明細書で引用された文献の開示事項を含む任意の公知技術を、実施形態に組み合わせることが可能である。
実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、被検眼の眼底にOCTを適用して取得されたデータに基づいて各種情報を表示させる機能を有する。実施形態に係る眼科撮影装置は、被検眼の眼底にOCT血流計測を適用してデータを取得し、このデータに基づいて各種情報の表示を実行する。一方、実施形態に係る眼科情報処理装置は、例えば、別途に設けられたOCT装置が被検眼の眼底にOCT血流計測を適用して取得したデータを受け、このデータに基づいて各種情報の表示を実行する。特に、実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、予め作成された眼底血流動態の標準データと、OCT血流計測で得られた被検眼のデータとの間の同異をユーザーが把握するための情報を表示する。
被検眼の眼底にOCTを適用して取得されたデータ(眼底OCTデータ)は、任意の形態のデータであってよい。例えば、眼底OCTデータは、次の(1)〜(5)のいずれか1以上を含んでいてよい。
(1)眼底のOCTスキャンによって収集されたデータ(生データ)
(2)生データを処理して得られた画像データ
(3)生データから画像データを生成するための一連の処理の途中で得られた中間データ
(4)生データを処理して得られた血流データ
(5)生データから血流データを生成するための一連の処理の途中で得られた中間データ
なお、眼底OCTデータの種別はこれらに限定されない。また、実施形態は、眼底OCTデータに関連付けられた各種情報を処理することができる。このような情報の例として、被検者識別情報、被検眼識別情報、被検眼が左眼であるか右眼であるかを示す識別情報、撮影日時、撮影条件などがある。
実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、データ表示処理を実行するプロセッサを含む。実施形態に係る眼科情報処理装置は、更に、生データや中間データを処理するプロセッサを含んでもよい。実施形態に係る眼科撮影装置は、更に、OCTを実行するための光学系や駆動系や制御系やデータ処理系を含む。
実施形態に係る眼科撮影装置は、例えばフーリエドメインOCTを実行可能に構成される。フーリエドメインOCTには、スペクトラルドメインOCTと、スウェプトソースOCTとが含まれる。スペクトラルドメインOCTは、広帯域の低コヒーレンス光源と分光器とを用いて、干渉光のスペクトルを空間分割で取得し、それをフーリエ変換することによって画像を構築する手法である。スウェプトソースOCTは、波長掃引光源(波長可変光源)と光検出器(バランスドフォトダイオード等)とを用いて、干渉光のスペクトルを時分割で取得し、それをフーリエ変換することによって画像を構築する手法である。OCTの手法はフーリエドメインOCTには限定されず、タイムドメインOCTやアンファスOCTでもよい。
実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、眼及び/又は他の部位を画像化するためのモダリティ(例えば、OCT以外のモダリティ)を含んでいてもよい。その典型例として、眼底カメラ、走査型レーザー検眼鏡(SLO)、スリットランプ顕微鏡、眼科手術用顕微鏡などがある。また、実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、眼及び/又は他の部位の特性を測定するための構成や、検査を行うための構成を含んでいてもよい。
実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置におけるデータ処理機能(演算機能、画像処理機能、制御機能等)は、例えば、プロセッサや記憶装置等のハードウェアと、演算プログラムや画像処理プログラムや制御プログラム等のソフトウェアとが協働することによって実現される。なお、ハードウェアの一部は、実施形態に係る眼科情報処理装置又は眼科撮影装置との間で通信が可能な外部装置に設けられていてよい。また、ソフトウェアの少なくとも一部は、実施形態に係る眼科情報処理装置又は眼科撮影装置に予め格納されてよく、及び/又は、外部装置に予め格納されてよい。
〈眼科撮影装置〉
〈構成〉
例示的な実施形態に係る眼科撮影装置について説明する。本実施形態の眼科撮影装置の構成例を図1に示す。眼科撮影装置1は、OCTを用いて眼底のデータを収集し、収集されたデータに基づいて眼底形態画像及び眼底血流データを生成し、これらに基づき各種情報を表示することが可能である。
ここで、眼底形態画像は、眼底の形態を表現した画像である。本実施形態では、眼底形態画像は、少なくとも眼底血管(網膜血管、脈絡膜血管など)が視覚的に識別可能な態様で表現された画像である。眼底形態画像の例として、Bスキャン画像、Cスキャン画像、プロジェクション画像、シャドウグラム、位相画像、血管強調画像などがある。また、眼底血流データは、眼底血管における血流状態(血流動態)を表すデータである。眼底血流データの例として、血流の向き、血流速度、血流速度の時系列変化、血流量、単位時間当たり血流量、単位時間当たり血流量の時系列変化、全血流量などがある。
本実施形態では、OCT血流計測を眼底に適用して得られたデータに基づいて形態画像及び血流データの双方を形成する。なお、形態画像を取得するためのOCTスキャン(例えば、Bスキャン、3次元スキャン)と、血流データを取得するためのOCTスキャン(OCT血流計測)とを別々に実行するようにしてもよい。また、これら以外のデータを取得するためのOCTスキャンを実行してもよい。例えば、OCT血管造影を実行することができる。
情報の表示に用いられるデータの一部を他の装置によって取得するようにしてもよい。例えば、眼底形態画像及び眼底血流データの一方を他の装置によって取得してもよい。或いは、他の装置がOCT血管造影を実行して血管強調画像を取得してもよい。他の装置により取得されたデータは、実施形態に係る眼科撮影装置に入力される。
眼科撮影装置1は、眼底形態画像、血流情報、血管強調画像などの各種情報を、表示デバイス2に表示することができる。特に、眼科撮影装置1は、被検眼の眼底の血流情報と、血流動態の標準データとに基づいて、情報の表示を行うことができる。例えば、眼科撮影装置1は、被検眼の眼底の血流状態を表すグラフ(血流グラフ)と、標準データに基づく情報(標準情報)とを並べて表示することができる。
標準情報は、例えば、血流グラフと同じ態様のグラフ(標準血流グラフ)であってよい。また、標準情報は、標準データに基づく統計値であってよい。この統計値は、標準データに含まれていてもよいし、標準データを統計的に処理して得られた値でもよい。
表示デバイス2は眼科撮影装置1の一部であってもよいし、眼科撮影装置1に接続された外部装置であってもよい。また、眼科撮影装置1は、各種情報を、コンピュータ、記憶装置、眼科装置などに送ることができる。
眼科撮影装置1は、制御部10と、記憶部20と、データ取得部30と、操作部50と、正面画像取得部60とを含む。制御部10は、スキャン制御部11と、部分データ特定部12と、表示制御部13とを含む。データ取得部30は、OCTスキャナ31と、画像形成部32と、血流データ生成部33とを含む。
〈制御部10〉
制御部10は、眼科撮影装置1の各部を制御する。制御部10はプロセッサを含む。「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。制御部10は、例えば、記憶回路や記憶装置(記憶部20、外部装置等)に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現することができる。
また、制御部10は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、専用線等の通信回線を介してデータの送受信を行うための通信デバイスを含んでよい。
〈スキャン制御部11〉
スキャン制御部11は、OCTスキャナ31を制御する。例えば、スキャン制御部11は、光源の制御、光スキャナの制御、測定光及び/又は参照光の光路長の変更、偏光調整、光量調整、フォーカス調整、固視位置の変更など、OCTスキャナ31に含まれる各種要素を制御する。スキャン制御部11が実行可能な処理の幾つかの例を後述する。
〈部分データ特定部12〉
部分データ特定部12は、被検眼の眼底の血流データ(又は、それに基づく血流情報)と標準データ(又は、それに基づく標準情報)とを比較して、この血流データ(又は、この血流情報)における注目部分を特定する。
典型的な例では、健常眼における眼底血流動態の標準データが用いられる。この場合、部分データ特定部12は、被検眼の眼底の血流データにおいて標準データ(又は、それに基づく標準情報)と相違する部分を注目部分として特定することができる。
この場合の注目部分は、被検眼の眼底の血流データにおいて健常眼の眼底血流動態から逸脱している部分に相当する。換言すると、被検眼の眼底の血流データにおいて異常な部分(例えば、疾患の兆候又は影響と推定される部分)が特定される。
なお、健常眼に関する標準データを2以上設けることができる。例えば、性別、年齢層、体格(身長、体重、肥満度(BMI)など)、既往歴などの項目に対応する2以上の標準データを設けることが可能である。
他の典型的な例では、患眼における眼底血流動態の標準データが用いられる。この標準データは、特定の疾患(例えば、緑内障、加齢黄斑変性症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症など)に関するものであってよい。また、単一の疾患について、その重症度(例えば、初期、軽度、中度、重度)に対応する2以上の標準データを設けることが可能である。
患眼に関する標準データが用いられる場合、部分データ特定部12は、被検眼の眼底の血流データにおいて標準データ(又は、それに基づく標準情報)と合致する部分を注目部分として特定する。
この場合の注目部分は、被検眼の眼底の血流データにおいて患眼の眼底血流動態に一致(又は、類似)している部分に相当する。換言すると、被検眼の眼底の血流データにおいて異常な部分(例えば、特定の疾患の兆候又は影響と推定される部分)が特定される。
部分データ特定部12が実行するこのような処理の具体例については後述する。
〈表示制御部13〉
表示制御部13は、表示デバイス2に情報を表示するための制御を実行する。表示制御部13は、記憶部20に格納されたデータに基づいて表示制御を実行することができる。
表示制御部13は、表示デバイス2に表示される情報に関する処理(生成、加工、合成等)を行うことができる。表示制御部13と他の要素(制御部10の他の要素、データ取得部30等)との連係によって、このような処理を実行するようにしてもよい。
〈記憶部20〉
記憶部20には各種データが記憶される。本例においては、標準データ21とOCTデータ22とが記憶部20に記憶される。なお、標準データ21の少なくとも一部及び/又はOCTデータ22の少なくとも一部を外部に設けられた記憶装置に保存し、要求に応じて眼科撮影装置1に提供するように構成してもよい。記憶部20は、例えば、ハードディスクドライブ、半導体メモリなどの記憶装置を含む。
〈標準データ21〉
標準データ21は、眼底血流動態を表す任意のパラメータについての標準的なデータである。このパラメータは、OCT血流計測により取得されたデータを処理して得られる任意のパラメータであってよい。その例として、血流速度、血流速度の時系列変化、血流量、単位時間当たり血流量、単位時間当たり血流量の時系列変化、全血流量などがある。
標準データ21の作成は、例えば、多数のサンプル(つまり、多数の被検眼の眼底)に対してOCT血流計測を適用してデータを収集し、それらを統計的に処理することによって実行される。このとき、サンプルは、例えば、健常眼の群、前述した健常眼の項目毎の群、患眼の群、又は、前述した特定の疾患毎の群などであってよい。
標準データ21を作成するための統計処理で得られる統計値としては、例えば、平均値、中央値、最頻値、分位数、最大値、最小値、中点値、標準偏差、分散、標準誤差などがある。
標準データ21は、このような統計処理により作成されるものに限定されない。例えば、標準データ21は、標準的な眼底血流動態を呈する被検眼についてのデータを含んでいてよい。典型的には、標準データ21は、健常眼であると診断された被検眼の眼底にOCT血流計測を適用して取得されたデータや、患眼であると診断された被検眼の眼底にOCT血流計測を適用して取得されたデータや、特定の疾患を有すると診断された被検眼の眼底にOCT血流計測を適用して取得されたデータや、これらデータのいずれかを処理して得られたデータを含んでいてよい。他の例として、標準データ21は、論文や書籍に記載されているデータを含んでいてよい。
〈OCTデータ22〉
OCTデータ22は、前述した眼底OCTデータ(1)〜(5)のいずれか1以上を含む。典型的には、眼科撮影装置1は、眼底のOCTスキャン(少なくともOCT血流計測を含む)により収集された生データから形態画像と血流データとを生成し、これらを含むOCTデータ22を記憶部20に保存する。換言すると、典型的な例では、前述した眼底OCTデータ(2)及び(4)がOCTデータ22に含まれる。
〈データ取得部30〉
データ取得部30は、被検眼の眼底にOCTを適用してデータ(例えば、記憶部20に保存されるOCTデータ22の少なくとも一部)を取得する。前述したように、データ取得部30は、OCTスキャナ31と、画像形成部32と、血流データ生成部33とを含む。画像形成部32は、画像形成プログラムを実行するプロセッサを含む。血流データ生成部33は、血流データ生成プログラムを実行するプロセッサを含む。
〈OCTスキャナ31〉
OCTスキャナ31は、スキャン制御部11による制御の下に眼底のOCTスキャンを実行する。それにより、眼底のデータ(生データ)が収集される。OCTスキャナ31は、例えばスペクトラルドメインOCT又はスウェプトソースOCTを利用した光干渉計測を実行するための構成を含む。このようなOCTスキャナ31には、従来と同様に、OCT光学系、駆動系、データ収集システム(DAQ)、制御系などが含まれる。
OCT光学系は、例えば、干渉光学系と、光スキャナと、光検出器とを含む。干渉光学系は、光源から出力された光を測定光と参照光とに分割し、この測定光を眼底に投射し、眼底からの測定光の戻り光を参照光と重ね合わせて干渉光を生成する。光スキャナは、ガルバノスキャナ等を含み、測定光を偏向する。それにより、眼底に対する測定光の投射位置が移動される。光検出器は、干渉光学系により生成された干渉光(のスペクトル)を検出する。
駆動系は、OCT光学系に含まれる要素を移動させたり動作させたりする。データ収集システムは、OCT光学系により逐次に得られる検出結果を収集する。制御系は、スキャン制御部11(又は、制御部10の他の要素)による制御の下に、OCT光学系、駆動系、データ収集システムなどを制御する。
OCT血流計測において、OCTスキャナ31は、予め設定された計測位置において血管に交差する断面を繰り返しスキャンしてデータを収集する。換言すると、OCTスキャナ31は、注目血管に交差する注目断面を繰り返しスキャンしてデータを収集する。このときのスキャンモードは、例えばラインスキャン(Bスキャン)である。このラインスキャンは、例えば、所定の周波数で繰り返し実行される。このような繰り返しスキャンにより収集されたデータは画像形成部32に送られる。
OCT血流計測において、更に、OCTスキャナ31は、注目断面における注目血管の傾斜角度を求めるためのスキャンを行う。このスキャンは、例えば、注目血管に交差する2つの断面に対して実行される。ここで、2つの断面を注目断面の近傍に配置することができる。
なお、注目血管の傾斜角度を求めるための2つの断面の一方は、注目断面自体であってよい。他方の断面は、注目断面の近傍に設定される。この場合、上記した注目断面の繰り返しスキャンにより得られたデータを傾斜角度の算出に利用することができる。
まとめると、典型的には、OCT血流計測で実行されるスキャンは、注目断面の繰り返しスキャンと他の2つの断面のスキャンとの組み合わせでもよいし、注目断面の繰り返しスキャンと他の1つの断面のスキャンとの組み合わせでもよい。
注目断面における注目血管の傾斜角度を求めるためのスキャンの態様は、これらに限定されない。例えば、3以上の断面をスキャンすることができる。或いは、注目断面を含む3次元領域をスキャンすることができる(3次元スキャン)。他の例として、注目断面に交差し、且つ、注目血管に沿った断面をスキャンすることができる。なお、OCT血流計測については、血流データ生成部33の説明において詳述する。
OCT血管造影を実行する場合、OCTスキャナ31は、眼底の3次元領域をスキャンする。このときのスキャンモードは、例えばラスタースキャン(3次元スキャン)である。このラスタースキャンは、例えば、複数のB断面(Bスキャン面)のそれぞれを所定回数ずつ(例えば4回ずつ)スキャンするように実行される。換言すると、このラスタースキャンは、複数のB断面を所定回数ずつ順次にスキャンするように、又は所定のシーケンスにしたがってスキャンするように実行される。OCTスキャナ31により収集された3次元データセットは画像形成部32に送られる。
OCTスキャナ31が実行可能なスキャンの態様は、上記した態様に限定されない。例えば、OCTスキャナ31は、形態画像を取得するためのOCTスキャンとして、ラインスキャン、サークルスキャン、ラジアルスキャン、3次元スキャンなどを行うことが可能である。
〈画像形成部32〉
画像形成部32は、OCTスキャナ31により収集されたデータに基づいて、OCT画像を形成する。例えば、OCT血流計測において、画像形成部32は、OCTスキャナ31により収集された3次元データセットに基づいて、各B断面について複数の断面像(Bスキャン画像)を形成する。このときの画像形成処理は、例えば、従来のOCT技術と同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、高速フーリエ変換(FFT)などを含む。
画像形成部32は、これら断面像を単一の3次元座標系に埋め込むことによりスタックデータを構築することができる。このスタックデータにおいては、各B断面に対して、スキャン繰り返し回数に対応する個数の断面像が割り当てられている。更に、画像形成部32は、このスタックデータに対して補間処理等を施すことによりボリュームデータ(ボクセルデータ)を形成することができる。このボリュームデータにおいては、各B断面に相当する位置に対して、スキャン繰り返し回数に対応する個数のボクセル群が割り当てられている。
画像形成部32は、スタックデータ又はボリュームデータにレンダリングを施すことで、Bスキャン画像(縦断面像、軸方向断面像)、Cスキャン画像(横断面像、水平断面像)、プロジェクション画像、シャドウグラムなどを形成することができる。
Bスキャン画像やCスキャン画像のような任意断面の画像は、指定された断面上の画素(ピクセル、ボクセル)を3次元データセットから選択することにより形成される。或いは、任意断面の画像は、予め設定された厚さのスライスをその厚さ方向に投影することにより形成される。
プロジェクション画像は、スタックデータ又はボリュームデータを所定方向(Z方向、深さ方向、Aスキャン方向)に投影することによって形成される。シャドウグラムは、スタックデータ又はボリュームデータの一部(例えば特定層に相当する部分データ)を所定方向に投影することによって形成される。Cスキャン画像、プロジェクション画像、シャドウグラムのような、被検眼の角膜側を視点とする眼底画像を正面画像と呼ぶ。
画像形成部32は、レンダリングの他にも各種の画像処理を実行することが可能である。例えば、特定の組織や組織境界を求めるためのセグメンテーションや、組織のサイズ(層厚、体積等)を求めるためのサイズ解析などがある。セグメンテーションにより特定層(又は特定の層境界)が求められた場合、その特定層が平坦になるようにBスキャン画像や正面画像を再構築することが可能である。そのような画像を平坦化画像と呼ぶ。
画像形成部32は、血管強調画像を形成することができる。血管強調画像は、OCTデータを解析することで血管に相当する画像領域(血管領域)を特定し、この血管領域の表現態様を変更することでそれを強調した画像である。血管領域の特定には、被検眼の実質的に同じ範囲を繰り返しスキャンして得られた複数のOCTデータが用いられる。
血管強調画像は、例えば、OCTスキャンされた眼底の3次元領域における血管の分布(つまり、血管の3次元的な分布)を表現する。血管強調画像を形成するための手法には幾つかの種類がある。そのための典型的な手法を説明する。この処理には、被検眼の複数のB断面のそれぞれを繰り返しスキャンすることにより、時系列に並んだ複数のBスキャン画像をB断面ごとに含む3次元データセットが用いられる。なお、実質的に同じB断面を繰り返しスキャンするための手法として、固視やトラッキングがある。
血管強調画像を形成する処理では、まず、複数のBスキャン画像の位置合わせがB断面ごとに実行される。この位置合わせは、例えば、公知の画像マッチング技術を用いて行われる。その典型例として、各Bスキャン画像における特徴領域の抽出と、抽出された複数の特徴領域の位置合わせによる複数のBスキャン画像の位置合わせとを実行することができる。
続いて、位置合わせされた複数のBスキャン画像の間で変化している画像領域を特定する処理が行われる。この処理は、例えば、異なるBスキャン画像の間の差分を求める処理を含む。各Bスキャン画像は、被検眼の形態を表す輝度画像データであり、血管以外の部位に相当する画像領域は実質的に不変であると考えられる。一方、干渉信号に寄与する後方散乱が血流によってランダムに変化することを考慮すると、位置合わせされた複数のBスキャン画像の間で変化が生じた画像領域(例えば、差分がゼロでない画素、又は差分が所定閾値以上である画素)は血管領域であると推定することができる。
このようにして特定された画像領域には、それが血管領域である旨を示す情報が割り当てられる。複数のB断面について上記処理を実行することにより、3次元的に分布した血管領域が得られる。このような3次元血管強調画像をレンダリングすることで、血管分布を表す正面画像、任意断面の画像、任意範囲のシャドウグラムなどが生成される。
血管強調画像を形成する処理はこれに限定されない。例えば、ドップラーOCTを利用した従来の手法で血管領域を特定することや、従来の画像処理手法を用いて血管領域を特定することが可能である。また、部位に応じて異なる手法を用いることにより、部位ごとに血管領域を特定することが可能である。例えば、網膜については上記の典型的な手法やドップラーOCTの手法を用いて血管領域を特定し、脈絡膜については画像処理手法を用いて血管領域を特定することができる。
〈血流データ生成部33〉
血流データ生成部33は、OCT血流計測において動作する。血流データ生成部33は、OCT血流計測においてOCTスキャナ31により収集されたデータに基づき画像形成部32によって形成された注目断面の画像と、注目断面における注目血管の傾斜角度とに基づいて、注目血管における血流状態を表す血流データを生成する。
OCT血流計測においてOCTスキャナ31により収集されたデータは、注目血管に交差する注目断面を繰り返しスキャンして収集されたデータ(第1データ)と、注目血管に交差し、且つ、注目断面と異なる1以上の断面(注目断面の近傍の断面)をスキャンして得られたデータ(第2データ)とを含む。なお、第2データの代わりに、例えば、OCT血流計測とは別途に取得された、注目断面の位置又はその近傍位置における注目血管の傾斜角度を用いることができる。その例として、OCT血管造影により得られた血管強調画像から求められた傾斜角度を用いることが可能である。
画像形成部32は、OCT血流計測においてOCTスキャナ31により収集されたデータに基づいて、眼底の形態画像と位相画像とを形成する。OCT血流計測で得られる形態画像と位相画像とは同じ断面に対応する画像である。典型的には、注目断面(B断面)に対応する形態画像と位相画像とが得られる。
前述したように、典型的なOCT血流計測では、眼底に対して2種類のスキャン(補助的スキャン及び本スキャン)が実行される。補助的スキャンは、注目断面と異なる1以上の断面(注目断面の近傍の断面)をスキャンして第2データを収集するために実行される。典型的な補助的スキャンでは、注目血管に交差する2以上の断面が測定光でスキャンされる。補助的スキャンにより取得されたデータは、注目断面における注目血管の傾斜角度を求めるために用いられる。一方、本スキャンは、注目血管に交差する注目断面を測定光で反復的にスキャンして第1データを収集するために実行される。補助的スキャンが行われる断面は、注目断面の近傍に配置される。本スキャンは、OCTを用いたドップラー計測である。
補助的スキャン及び本スキャンの対象断面は、例えば、注目血管の走行方向に対して直交するように向き付けられる。また、補助的スキャンの対象断面と注目断面との間の距離(断面間距離)は、事前に設定されるか、或いは、検査ごとに設定される。後者の例として、注目断面又はその近傍における注目血管の曲率や、検査精度等の所定のファクターに基づいて、断面間距離を設定することが可能である。また、ユーザーが所望の断面間距離を設定するようにしてもよい。
本スキャンは、患者の心臓の少なくとも1心周期の間にわたって実行されることが望ましい。それにより、心拍の全ての時相における血流データが得られる。本スキャンの実行時間は、予め設定された一定の時間であってもよいし、患者ごとに又は検査ごとに設定された時間であってもよい。
画像形成部32は、例えば、注目断面の近傍に設定された2つの補助的断面に対する補助的スキャンにより収集されたデータに基づいて、第1補助的断面の形態を表す断面像と、第2補助的断面の形態を表す断面像とを形成する。このとき、加算平均等の技術を利用して画質向上を図ることや、各補助的断面の2以上の断面像から最適な1枚を選択することが可能である。
更に、画像形成部32は、注目断面に対する本スキャン(反復的スキャン)により収集されたデータに基づいて、注目断面における時系列変化を表す断面像群を形成する。この処理は、例えば、スキャンの反復ごとに収集されたデータから断面像を形成することにより実現される。
画像形成部32が実行する処理は、例えば従来のOCT技術と同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、高速フーリエ変換(FFT)などを含む。なお、ここで説明した注目断面の断面像を形成する処理は、画像形成部32が実行する形態画像形成処理と同様である。
更に、画像形成部32は、注目断面に対する本スキャンにより収集されたデータに基づいて、注目断面における位相差の時系列変化を表す位相画像を形成する。この処理に用いられるデータは、注目断面の断面像(群)を形成するために用いられるデータと同じである。よって、注目断面の断面像と位相画像との間には自然な位置対応関係があり、レジストレーションは自明である。
位相画像の形成方法の例を説明する。典型的な例において、位相画像は、隣り合うAライン複素信号(隣接するスキャン点に対応する信号)の位相差を算出することにより得られる。換言すると、この例の位相画像は、注目断面の断面像の各画素について、その画素の画素値(輝度値)の時系列変化に基づき形成される。任意の画素について、画像形成部32は、その輝度値の時系列変化のグラフを考慮する。画像形成部32は、このグラフにおいて所定の時間間隔Δtだけ離れた2つの時点t1及びt2(t2=t1+Δt)の間における位相差Δφを求める。そして、この位相差Δφを時点t1(より一般に2つの時点t1及びt2の間の任意の時点)における位相差Δφ(t1)として定義する。予め設定された多数の時点のそれぞれについてこの処理を実行することで、当該画素における位相差の時系列変化が得られる。
位相画像は、各画素の各時点における位相差の値を画像として表現したものである。この画像化処理は、例えば、位相差の値を表示色や輝度で表現することで実現できる。このとき、時系列に沿って位相が増加したことを表す色(例えば赤)と、減少したことを表す色(例えば青)とを違えることができる。また、位相の変化量の大きさを表示色の濃さで表現することもできる。このような表現方法を採用することで、血流の向きや大きさを色や濃度で表現することが可能となる。以上の処理を各画素について実行することにより位相画像が形成される。
なお、位相差の時系列変化は、上記の時間間隔Δtを十分に小さくして位相の相関を確保することにより得られる。このとき、測定光のスキャンにおいて断面像の分解能に相当する時間未満の値に時間間隔Δtを設定したオーバーサンプリングが実行される。
血流データ生成部33は、例えば、血管領域特定処理と、傾斜角度算出処理と、血流データ生成処理とを実行することができる。血流データ生成処理は、例えば、血流速度算出処理を少なくとも含み、血管径算出処理と血流量算出処理とを更に含んでもよい。
血管領域特定処理において、血流データ生成部33は、注目血管に対応する各断面像中の血管領域を特定する。更に、血流データ生成部33は、注目断面に対応する位相画像中の血管領域を特定する。血管領域の特定は、各画像の画素値を解析することにより行われる(例えば閾値処理)。注目断面に対応する断面像中の血管領域と、この断面像と位相画像との間のレジストレーションの結果とに基づいて、位相画像中の血管領域を特定するようにしてもよい。
傾斜角度算出処理において、血流データ生成部33は、補助的スキャンにより取得されたデータから形成された画像(群)に基づいて、注目断面における注目血管の傾斜角度を算出する。
傾斜角度算出処理の例を説明する。図2を参照する。符号B0は、血管傾斜角度が算出される注目断面における断面像(注目断面像)を示す。注目断面像B0には、血管領域V0が描出されている。符号B11及びB12は、注目断面B0の近傍に位置する2つの補助的断面における2つの断面像(補助的断面像)を示す。補助的断面像B11には、血管領域V0と同じ血管(注目血管)の補助的断面B11における血管領域V11が描出されている。同様に、補助的断面像B12には、注目血管の補助的断面B12における血管領域V12が描出されている。
血流データ生成部33は、注目断面像B0と補助的断面像B11及びB12とに基づいて、注目断面における注目血管の傾きを算出する。なお、参照される補助的断面像の個数は2つに限定されず、1以上の任意個数であってよい。
血流データ生成部33は、血管領域V0、V11及びV12と断面間距離とに基づいて、注目断面における注目血管の傾きを算出する。断面間距離は、補助的断面像B11と補助的断面像B12との間の距離であってよい。或いは、断面間距離は、補助的断面像B11と注目断面像B0との間の距離と、補助的断面像B12と注目断面像B0との間の距離とのうちの少なくとも一方により定義されてもよい。補助的断面像B11(又はB12)と注目断面像B0との間隔をLとする。
図2に示すAスキャン方向(下方を指す矢印が指す方向)は、例えば、注目断面像B0に含まれるAスキャン像の向きを示す。このAスキャン像は、例えば、注目断面像B0に含まれる複数のAスキャン像の中央に位置するAスキャン像であってよい。
典型的な例において、血流データ生成部33は、3つの血管領域V0、V11及びV12の位置関係に基づいて、注目断面における注目血管の傾きAを算出することができる。この位置関係は、例えば、3つの血管領域V0、V11及びV12を結ぶことによって得られる。より具体的に説明すると、血流データ生成部33は、3つの血管領域V0、V11及びV12のそれぞれの特徴点を特定し、これら特徴点を結ぶ。ここで参照される特徴点としては、中心位置(軸線位置)、重心位置、最上部などがある。また、これら特徴点を結ぶ方法としては、線分で結ぶ方法、近似曲線(スプライン曲線、ベジェ曲線等)で結ぶ方法などがある。
更に、血流データ生成部33は、これら特徴点を結ぶ線に基づいて傾きAを算出する。線分が用いられる場合、血流データ生成部33は、例えば、注目断面像B0内の血管領域V0の特徴点と補助的断面像B11内の血管領域V11の特徴点とを結ぶ第1線分の傾きと、血管領域V0の当該特徴点と補助的断面像B12内の血管領域V12の特徴点とを結ぶ第2線分の傾きとに基づいて、傾きAを算出することができる。この算出処理の例として、2つの線分の傾きの平均値を求めることができる。また、近似曲線で結ぶ場合の例として、近似曲線と注目断面との交差位置における近似曲線の傾きを求めることができる。
この例では、3つの断面における血管領域を考慮しているが、2つの断面の血管領域を考慮して傾きを求めることも可能である。具体例として、補助的断面像B11内の血管領域V11と補助的断面像B12内の血管領域V12とに基づいて、注目断面における注目血管の傾きAを求めることができる。或いは、補助的断面像B11内の血管領域V11と注目断面像B0内の血管領域V0とに基づいて、注目断面における注目血管の傾きAを求めることもできる。例えば、上記の第1線分又は第2線分の傾きを求め、これを注目血管の傾きAとして採用することができる。
また、上記の例では傾きAの値を1つだけ求めているが、血管領域V0中の2以上の位置(又は領域)についてそれぞれ傾きを求めてもよい。この場合、得られた2以上の傾きの値を別々に用いることもできるし、これら傾きの値から統計的に得られる1つの値(例えば平均値)を傾きAとして用いることもできる。
血流データ生成処理において、血流データ生成部33は、本スキャン(ドップラーOCT)に基づき形成された位相画像と、血流データ生成部33により求められた傾斜角度とに基づいて、注目血管に関する血流データを生成する。前述したように、典型的な例において、血流データ生成処理は、血流速度算出処理と、血管径算出処理と、血流量算出処理とを含む。
血流データ生成部33は、位相画像として得られた位相差の時系列変化に基づいて、注目血管内を流れる血液の注目断面における血流速度を算出することができる。本処理により算出される値は、或る時点における血流速度でもよいし、血流速度の時系列変化(血流速度変化データ)でもよい。前者の場合、例えば心電図の所定の時相(例えばR波の時相)における血流速度を選択的に取得することが可能である。また、後者における時間の範囲は、注目断面をスキャンした時間の全体又は任意の一部である。
血流速度変化データが得られた場合、血流データ生成部33は、当該時間の範囲における血流速度の統計値を算出することができる。この統計値としては、平均値、標準偏差、分散、中央値、最大値、最小値、極大値、極小値などがある。また、血流速度の値についてのヒストグラムを作成することもできる。
血流データ生成部33は、前述のようにドップラーOCTの手法を用いて血流速度を算出することができる。血流速度の算出には、例えば次の関係式が用いられる。
Figure 2021166906
Δf:測定光の散乱光が受けるドップラーシフト
n:媒質(血液)の屈折率
v:媒質の流速(血流速度)
θ:測定光の入射方向と媒質の流れの方向とが成す角度(傾斜角度)
λ:測定光の中心波長
典型的な例において、媒質の屈折力nと測定光の中心波長λはそれぞれ既知であり、ドップラーシフトΔfは位相差の時系列変化から得られ、傾斜角度θは傾斜角度算出処理又は血管角度分布から得られる。血流データ生成部33は、これらの値を上記関係式に代入することにより、血流速度vを算出することができる。
血管径算出処理において、血流データ生成部33は、注目断面における注目血管の径を算出する。この算出方法の例として、眼底の正面画像を用いる第1の算出方法と、断面像を用いる第2の算出方法がある。
第1の算出方法が適用される場合、注目断面の位置を含む眼底の部位の撮影が予め行われる。この眼底撮影は、例えば正面画像取得部60により行われる。或いは、過去に取得されて保存された眼底の正面画像を読み出してもよい。また、血管強調画像を利用してもよい。
血流データ生成部33は、撮影画角(撮影倍率)、ワーキングディスタンス、眼球光学系の情報など、画像上のスケールと実空間でのスケールとの関係を決定する各種ファクターに基づいて、眼底の正面画像におけるスケールを設定する。このスケールは実空間における長さを表す。具体例として、このスケールは、隣接する画素の間隔と、実空間におけるスケールとを対応付けたものである(例えば画素の間隔=10μm)。なお、上記ファクターの様々な値と、実空間でのスケールとの関係を予め算出し、この関係をテーブル形式やグラフ形式で表現した情報を記憶しておくことも可能である。この場合、上記ファクターに対応するスケールが選択的に適用される。
血流データ生成部33は、このスケールと血管領域に含まれる画素とに基づいて、注目断面における注目血管の径、つまり血管領域の径を算出する。具体例として、血流データ生成部33は、血管領域の様々な方向の径の最大値や平均値を求めることができる。或いは、血流データ生成部33は、血管領域の輪郭を円近似又は楕円近似し、その円又は楕円の径を求めることができる。なお、血管径が決まれば血管領域の面積を(実質的に)決定することができるので、血管径を求める代わりに当該面積を算出するようにしてもよい。
第2の算出方法について説明する。第2の算出方法では、注目断面における眼底の断面像が用いられる。この断面像は、本スキャンに基づく断面像でもよいし、これとは別に取得されたものでもよい。この断面像におけるスケールは、測定光のスキャン態様に応じて決定される。注目断面の長さは、ワーキングディスタンス、眼球光学系の情報など、画像上のスケールと実空間でのスケールとの関係を決定する各種ファクターに基づいて決定される。血流データ生成部33は、例えば、注目断面の長さに基づいて隣接する画素の間隔を求め、第1の算出方法と同様にして注目断面における注目血管の径を算出することができる。
血流量算出処理において、血流データ生成部33は、血流速度の算出結果と血管径の算出結果とに基づいて、注目血管内を流れる血液の流量を算出する。この処理の一例を以下に説明する。
血管内における血流がハーゲン・ポアズイユ流(Hagen−Poiseuille flow)と仮定する。また、血管径をwとし、血流速度の最大値をVmとする。この場合、血流量Qは次の関係式で表される。
Figure 2021166906
血流データ生成部33は、血管径算出処理により得られた血管径wと、血流速度算出処理により得られた血流速度における最大値Vmとを上記関係式に代入することにより、血流量Qを算出することができる。
〈操作部50〉
操作部50は、眼科撮影装置1に対してユーザーが指示を入力するために使用される。操作部50は、眼科装置やコンピュータに用いられる公知の操作デバイスを含んでよい。例えば、操作部50は、マウス、タッチパッド、トラックボール、キーボード、ペンタブレット、操作パネル、ジョイスティック、ボタン、スイッチ等を含んでよい。
操作部50は、タッチパネルを含んでもよい。この場合、表示制御部13は、指示や情報を入力するためのGUIをタッチパネルに表示することができる。
〈正面画像取得部60〉
正面画像取得部60は、眼底の正面画像を取得する。正面画像を取得するための処理は任意である。第1の例において、正面画像取得部60は、眼底を撮影するための構成を含んでよい。例えば、正面画像取得部60は、眼底カメラの光学系、SLOの光学系などを含んでよい。
第2の例において、正面画像取得部60は、当該被検眼の眼底の正面画像を外部装置から取得するための構成を含んでよい。例えば、正面画像取得部60は、LAN、インターネット、専用線等の通信回線を介してデータの送受信を行うための通信デバイスを含んでよい。この場合、正面画像取得部60は、例えば電子カルテシステムや画像アーカイビングシステムに格納されている当該被検眼の眼底の正面画像を、患者IDやDICOMタグ等を検索クエリとして取得することができる。
第3の例において、正面画像取得部60は、OCTによって正面画像を形成するプロセッサを含んでよい。OCT正面画像としては、Cスキャン画像、プロジェクション画像、シャドウグラムなどがある。
〈動作〉
本実施形態に係る眼科撮影装置1の動作の例を説明する。以下、第1動作例では、部分データ特定部12が用いられない場合について説明し、第2動作例では、部分データ特定部12が用いられる場合について説明する。
〈第1動作例〉
眼科撮影装置1の動作の例を図3に示す。ここで、患者ID等の入力、被検眼に対する光学系のアライメント、光学系のフォーカス調整、OCT光路長調整、固視位置の調整、OCTスキャン範囲の設定などの準備的処理は、既になされているものとする。また、標準データ21は既に記憶部20に格納されているものとする。
(S1:眼底のOCT血流計測を実行する)
眼科撮影装置1は、被検眼の眼底の注目血管の注目断面に対してOCT血流計測を実行する。OCT血流計測は、1以上の注目血管のそれぞれにおける1以上の注目断面のそれぞれに対して実行される。また、注目断面を通過する血管が複数存在する場合、これら血管のうちの少なくとも1つを注目血管とすることができる。逆に、複数の注目血管を横切るように注目断面を設定することもできる。
OCT血流計測において、スキャン制御部11は、OCTスキャナ31に含まれる光源や光スキャナを制御する。スキャン制御部11による制御の下、OCTスキャナ31は、予め設定された計測位置(つまり注目断面)において注目血管に交差する第1断面を繰り返しスキャンして第1データを収集し、更に、注目断面の近傍において注目血管に交差する1以上の補助的断面をスキャンして第2データを収集する。なお、第1データの収集と第2データの収集の順序は任意である。
(S2:形態画像を形成する)
画像形成部32は、ステップS1において注目断面を繰り返しスキャンして収集された第1データに基づいて、注目断面に対応する1以上の形態画像(Bスキャン画像)を形成する。典型的には、スキャンの繰り返し回数と同じ枚数の形態画像を形成することができる。これにより、注目断面に対応する時系列Bスキャン画像が得られる。なお、スキャンの繰り返し回数よりも少ない枚数の形態画像を形成するようにしてもよい。
更に、画像形成部32は、ステップS2において1以上の補助的断面をスキャンして収集された第2データに基づいて、各補助的断面に対応する形態画像(Bスキャン画像)を形成する。
ステップS2において形成された各形態画像は、OCTデータ22として記憶部20に保存される。
(S3:注目血管の傾斜角度を求める)
血流データ生成部33は、ステップS2で形成された複数の形態画像のうちの2以上の形態画像に基づいて、注目断面における注目血管の傾斜角度を求める。この処理には、例えば、2つの補助的断面に対応する2つの形態画像の組み合わせ、又は、1つの補助的断面に対応する形態画像と注目断面に対応する形態画像との組み合わせが用いられる。
(S4:位相画像を形成する)
画像形成部32は、ステップS1において注目断面を繰り返しスキャンして収集された第1データに基づいて、注目断面に対応する位相画像を形成する。
ステップS4において形成された位相画像は、OCTデータ22として記憶部20に保存される。
(S5:血流データを求める)
血流データ生成部33は、ステップS3で求められた注目血管の傾斜角度と、ステップS4で形成された位相画像とに基づいて、注目断面を通過する注目血管についての血流データを生成する。この血流データは、例えば、注目血管における血流の時系列変化を表すデータを含む。このようなデータの例として、ステップS1で実行されたOCT血流計測の計測期間(典型的には、1心周期以上の長さの期間)における血流速度の時系列変化や、当該計測期間における単位時間当たり血流量の時系列変化などがある。
ステップS5において生成された血流データは、OCTデータ22として記憶部20に保存される。複数の注目血管を考慮する場合、複数の注目血管のそれぞれについて血流データが求められる。更に、複数の注目血管のそれぞれについて、その識別情報(例えば、注目血管の位置情報)と、対応する血流データとが互いに関連付けられて記憶部20に保存される。
(S6:血流グラフを作成する)
表示制御部13は、ステップS5で生成された血流データに基づいて、被検眼の眼底血流動態を表す血流グラフを作成する。血流グラフは、注目断面における注目血管内の血流の時系列変化を表す。
血流グラフ作成処理は、例えば、次の処理を含む。
(1)ステップS5で生成された血流データ(例えば、血流速度、又は単位時間当たり血流量)を、横軸(第1座標軸)が時間tを示し、且つ、縦軸(第2座標軸)が血流速度(v)を示す2次元直交座標系にプロットする処理
(2)プロットされた点群を線でつなぐ処理。
ここで、プロットされる点群の値(つまり、縦軸の値)は、例えば、対応する時相(つまり、横軸の値)における注目血管断面に相当する複数の画素の値(つまり、血流速度の大きさなどに対応する値)の統計値であってよい。この統計値は、例えば、平均値、中間値、最頻値、最大値、最小値などであってよい。或いは、縦軸の値は、対応する時相における注目血管断面内の所定の画素(例えば、中心に位置する画素、重心に位置する画素など)の値であってもよい。
また、プロットされた点群を線でつなぐ処理は、時間的に隣接する点同士を線で接続する処理を含む。隣接する点同士を接続する線は、直線でも曲線でもよい。接続線が曲線である場合、例えば、プロットされた点群を制御点とする任意の近似曲線(例えば、スプライン曲線、ベジエ曲線など)を適用することが可能である。また、ラグランジュ補間などを適用して点群を補間するようにしてもよい。
(S7:標準情報を作成する)
表示制御部13は、記憶部20に格納されている標準データ21に基づいて、標準情報を作成する。
例えば、標準データ21が所定のパラメータ(例えば、血流速度、又は単位時間当たり血流量)の時系列変化を表すデータを含んでいる場合、表示制御部13は、ステップS6と同じ要領で血流グラフ(標準血流グラフ)を作成することができる。或いは、表示制御部13は、標準データ21に基づいて、各時相における所定のパラメータの統計値を求めることができる。この統計値は、例えば、平均値、中間値、最頻値、最大値、最小値などであってよい。
なお、標準データ21が既に標準情報を含んでいる場合には、ステップS7を実行する必要はない。
任意的な処理として、表示制御部13は、血流グラフのスケールと標準情報のスケールとを合わせる処理を実行することができる。例えば、被検者の心拍数と標準的な心拍数との間の差をキャンセルするために、表示制御部13は、血流グラフと標準血流グラフとの間の時間スケールを調整することが可能である。
また、これも任意的な処理であるが、表示制御部13は、血流グラフのタイミングと標準情報のタイミングとを合わせる処理を実行することができる。例えば、表示制御部13は、血流グラフのピーク位置と標準血流グラフのピーク位置とを合わせるように、双方のタイミングを調整する(つまり、時間軸方向に双方を相対的に移動する)ことが可能である。
(S8:血流グラフと標準情報を表示する)
表示制御部13は、ステップS6で作成された被検眼の眼底の血流グラフと、ステップS7で作成された標準情報とを、表示デバイス2に並べて表示させる。
ステップS8で表示される情報の例を図4Aに示す。本例では、注目血管における血流の時系列的な変化を表す血流グラフ140と、標準的な血流の時系列的な変化を表す標準血流グラフ160とが表示される。
本例の血流グラフ140及び標準血流グラフ160のそれぞれは、横軸が時間tを示し、且つ、縦軸が血流速度(v)を示す2次元直交座標系により表現されている。なお、単位時間当たり血流量など他のパラメータが適用される場合においても同様に、例えば、横軸が時間を示し、且つ、縦軸が当該パラメータを示すグラフを表示することができる。
本例において、血流グラフ140の時間軸tと標準血流グラフ160の時間軸tとは同期されている。すなわち、血流グラフ140の時相と標準血流グラフ160の時相との対応関係をユーザーが認識できるように血流グラフ140と標準血流グラフ160とが表示される。
また、本例では、血流グラフ140と標準血流グラフ160とは、次の条件を満足するように表示される:(1)血流グラフ140の時間軸tのスケールと標準血流グラフ160の時間軸tのスケールとが等しい;(2)血流グラフ140の時間軸tが表す期間と標準血流グラフ160の時間軸tが表す期間とが等しい;(3)同じ時相(時間)が対応する位置(上下方向における対応位置)に配置される。
なお、一般に、血流グラフ140の時間軸tのスケールと標準血流グラフ160の時間軸tのスケールとが等しい必要はない。例えば、一方の時間軸tのスケールを他方の時間軸tのスケールの整数倍に設定するなどすることで、相互の対応関係を明確化することができる。
また、一般に、血流グラフ140の時間軸tが表す期間と標準血流グラフ160の時間軸tが表す期間とが等しい必要はない。例えば、一方の期間が他方の期間の一部であってもよいし、或いは、一方の期間の一部と他方の期間の一部とが等しくてもよい。
表示制御部13は、血流グラフ140と標準血流グラフ160とを同じ時間軸(同じ座標系)に重ねて表示させることができる。このとき、血流グラフ140の表示色と標準血流グラフ160の表示色とを違えることができる。
表示処理部13は、眼底血流情報と生体情報とを互いの時相が同期するように動画として表示させることができる。本例において、表示制御部13は、血流グラフ140と標準血流グラフ160とをそれぞれの時間軸tに沿って同期的に移動させることができる。
ステップS8で表示される情報の他の例を図4Bに示す。本例では、注目血管における血流の時系列的な変化を表す血流グラフ140と、標準情報としての統計値とが表示される。これに加えて、図4Aと同様の標準血流グラフ160を血流グラフ140と並列的に表示してもよい。
符号161は、標準データ21から算出された血流速度の平均値を示すラインである。この場合、血流グラフ140(又は、血流データ)から算出された血流速度の平均値を示すライン141を更に表示させることが可能である。それにより、ユーザーは、双方の血流速度の平均値を容易に比較することができる。
符号161は、標準データ21から求められた血流速度の最大値を示すラインである。ユーザーは、この最大値ライン161と血流グラフ140とを比較することで、双方の血流速度の最大値を容易に比較することができる。
表示制御部13は、このような血流グラフ及び標準情報とともに、注目断面の形態画像や位相画像を表示することが可能である。また、OCT血流計測に加えてOCT血管造影が実施された場合、表示制御部13は、OCT血管造影により取得された血管強調画像を表示デバイス2に表示させることができる。
〈第2動作例〉
眼科撮影装置1の動作の他の例を図5に示す。ここで、患者ID等の入力、被検眼に対する光学系のアライメント、光学系のフォーカス調整、OCT光路長調整、固視位置の調整、OCTスキャン範囲の設定などの準備的処理は、既になされているものとする。また、標準データ21は既に記憶部20に格納されているものとする。本例では、部分データ特定部12が用いられる。
(S11〜S17)
ステップS11〜S17は、それぞれ、第1動作例のステップS1〜S7と同じ要領で実行される。
(S18:血流グラフの注目部分を特定する)
部分データ特定部12は、例えば、ステップS15で生成された血流データ及び/又はステップS16で作成された血流グラフと、記憶部20に格納されている標準データ21及び/又はステップS17で作成された標準情報とに基づいて、ステップS16で作成された血流グラフの注目部分を特定する。
例えば、健常眼における眼底血流動態の標準データ21が適用される場合、部分データ特定部12は、ステップS15で生成された血流データ及び/又はステップS16で作成された血流グラフにおいてこの標準データ21と相違する部分を特定する。この特定処理は、例えば、血流グラフと標準血流グラフとを比較することにより実行される。
典型的な例において、部分データ特定部12は、次の一連の処理を実行する。まず、部分データ特定部12は、血流グラフから特徴量(例えば、血流速度の任意の統計値、血流グラフの周期、血流グラフの振幅など)を求める。同様に、部分データ特定部12は、標準血流グラフから同じ特徴量を求める。これらの処理は、例えば、時間軸を複数の区間に区切って、区間ごとに実行される。更に、部分データ特定部12は、血流グラフの特徴量と標準血流グラフの特徴量とを比較することで、標準血流グラフの特徴量と合致しない血流グラフの部分を特定する。特定された部分が注目部分として扱われる。
他の例を説明する。患眼(例えば、特定の疾患を有する眼)における眼底血流動態の標準データ21が適用される場合、部分データ特定部12は、ステップS15で生成された血流データ及び/又はステップS16で作成された血流グラフにおいてこの標準データ21に合致する部分を特定する。この特定処理も同じ要領で実行することができる。
(S19:注目部分を加工する)
表示制御部13は、ステップS18で特定された注目部分を加工する。この加工処理は、例えば、注目部分の形態(例えば、形状、色、線の形態など)を変更する処理、及び/又は、注目部分を指示するオブジェクト(例えば、画像、テキストなど)を付加する処理を含む。
(S20:注目部分が加工された血流グラフを表示する)
表示制御部13は、ステップS19で注目部分が加工された血流グラフを表示デバイス2に表示させる。このとき、第1動作例のステップS8と同様に、標準情報を表示させたり、注目断面の形態画像や位相画像を表示させたり、血管強調画像を表示させたりすることが可能である。
ステップS20で表示される血流グラフの例を図6Aに示す。本例の血流グラフ140では、ステップS18で特定された注目部分が、他の部分よりも太い線で表現されている。具体的には、血流グラフ140の6つの注目部分が太線151〜156で表現されている。それにより、ユーザーは、血流グラフ140の注目部分(例えば、疾患の兆候又は影響と推定される部分)を容易に把握することができる。
ステップS20で表示される血流グラフの他の例を図6Bに示す。本例の血流グラフ140には、ステップS18で特定された注目部分を示す円形画像が付加されている。具体的には、血流グラフ140の6つの注目部分が円形画像171〜176で囲まれている。それにより、ユーザーは、血流グラフ140の注目部分(例えば、疾患の兆候又は影響と推定される部分)を容易に把握することができる。
更に、図6Bに示す例では、注目部分の説明が血流グラフ140に付加されている。例えば、円形画像172で囲まれた注目部分について、血流速度のピーク値が低いことを示す吹き出し182が表示されている。なお、図示は省略するが、他の円形画像171、173〜176で囲まれた注目部分についても、同様の吹き出しを表示させることができる。また、例えば、ユーザーが操作部50を用いて所望の注目部分を指定したときに、表示制御部13が、指定された注目部分に対応する吹き出しを表示させるように構成することも可能である。
〈眼科情報処理装置〉
例示的な実施形態に係る眼科情報処理装置について説明する。本実施形態の眼科情報処理装置の構成例を図7に示す。眼科情報処理装置200は、OCT血流計測を用いて取得された眼底のデータ(血流データを含む)を記憶し、記憶されたデータに基づいて各種情報を表示する。更に、眼科情報処理装置200は、OCT血管造影を用いて取得されたデータを記憶し、このデータに基づき情報を表示するように構成されてもよい。
眼科情報処理装置200は、例えば、血流情報、眼底形態画像、血管強調画像などの各種情報を、表示デバイス2に表示することができる。表示デバイス2は眼科情報処理装置200の一部であってもよいし、眼科情報処理装置200に接続された外部装置であってもよい。また、眼科情報処理装置200は、各種情報を、コンピュータ、記憶装置、眼科装置などに送ることができる。
眼科情報処理装置200は、制御部210と、記憶部220と、データ処理部230と、データ入力部240と、操作部250とを含む。制御部210は、部分データ特定部212と、表示制御部213とを含む。記憶部220には、標準データ221と、OCTデータ222が記憶される。
眼科情報処理装置200の各要素は、例えば、前述した眼科撮影装置1に含まれる対応する要素と同様の構成及び機能を有する。すなわち、制御部210は制御部10と同様の構成及び機能を有し、部分データ特定部212は部分データ特定部12と同様の構成及び機能を有し、表示制御部213は表示制御部13と同様の構成及び機能を有し、記憶部220は記憶部20と同様の構成及び機能を有し、操作部250は操作部50と同様の構成及び機能を有する。
標準データ221及びOCTデータ222についても、それぞれ、前述した眼科撮影装置1に記憶される標準データ21及びOCTデータ22と同様であってよい。
データ処理部230は、各種データ処理を実行する。データ処理部230は、画像形成部32と同様の構成及び機能を有していてよい。例えば、OCTデータ222が前述したOCTデータ(1)、(3)及び(5)の少なくともいずれかを含む場合、データ処理部230は、画像形成部32と同様の処理を実行することによりOCT画像(形態画像、位相画像など)を形成することができる。
データ処理部230は、血流データ生成部33と同様の構成及び機能を有していてよい。例えば、OCTデータ222が前述したOCTデータ(1)及び(5)の少なくともいずれかを含む場合、データ処理部230は、血流データ生成部33と同様の処理を実行することにより血流データ(血流速度、血流量など)を生成することができる。
データ入力部240は、標準データ221を外部から眼科情報処理装置200に入力する。更に、データ入力部240は、OCTデータ222及び/又はその元になるデータを外部から眼科情報処理装置200に入力する。データ入力部240は、例えば、外部装置との間でデータ通信を行うための通信インターフェイス、記録媒体からデータを読み取る装置などを含んでいてよい。
表示制御部213は、前述した眼科撮影装置1の表示制御部13が表示する情報と同様の情報を、同様の態様で表示させることができる。例えば、表示制御部213は、図4A、図4B、図6A及び図6Bの少なくともいずれかと同様の情報を表示デバイス2に表示させるための制御を実行することができる。
〈作用・効果〉
上記した例示的な実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置の作用及び効果について説明する。
実施形態に係る眼科撮影装置(1)は、記憶部(20)と、データ取得部(30)と、表示処理部(表示制御部13など)とを含む。記憶部は、予め作成された眼底血流動態の標準データ(21)を記憶する。データ取得部は、被検眼の眼底に少なくともOCT血流計測を適用してデータ(OCTデータ22)を取得する。表示処理部は、表示手段(表示デバイス2)に情報を表示させる。
具体的には、表示処理部は、データ取得部により取得されたデータに基づいて、眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させる。更に、表示処理部は、記憶部に記憶されている標準データに基づく標準情報を血流グラフと並列的に表示させる。
実施形態に係る眼科情報処理装置(200)は、記憶部(220)と、表示処理部(表示制御部213など)とを含む。記憶部は、予め作成された眼底血流動態の標準データ(221)と、被検眼の眼底に光コヒーレンストモグラフィ(OCT)血流計測を適用して取得されたデータ(OCTデータ222)とを記憶する。表示処理部は、表示手段(表示デバイス2)に情報を表示させる。
具体的には、表示処理部は、OCT血流計測により取得されたデータに基づいて、眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させる。更に、表示処理部は、標準データに基づく標準情報を血流グラフと並列的に表示させる。
このような実施形態によれば、ユーザーは、OCT血流計測により得られた被検眼の眼底血流データと、標準データに基づく標準情報とを、視覚的に容易に比較することが可能である。
実施形態において、表示処理部は、標準情報として、標準データに基づく標準血流グラフを表示させるように構成されていてよい。
このような構成によれば、ユーザーは、OCT血流計測により得られた被検眼の眼底血流データと標準データとの双方をグラフで比較することができる。
実施形態において、血流グラフは、第1座標軸が時間を示し、且つ、第2座標軸が血流速度又は単位時間当たり血流量を示す2次元直交座標系により表現されるように構成されていてよい。
このような構成によれば、血流グラフと標準血流グラフの双方を同じ態様で表示させることができるので、被検眼の眼底血流データと標準データとの比較を更に容易に行うことが可能になる。
実施形態において、表示処理部は、標準情報として、標準データに基づく統計値を表示させるように構成されていてよい。
このような構成によれば、標準データに基づく統計値を参照しながら被検眼の血流グラフを観察することができる。
実施形態において、記憶部は、予め作成された健常眼における眼底血流動態の標準データである第1標準データを記憶していてよい。この場合、実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、データ取得部により取得されたデータにおいて第1標準データと相違する部分(注目部分)を特定する第1特定部(部分データ特定部12、212)を含んでいてよい。更に、表示処理部は、第1特定部により特定された注目部分に対応する血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させるように構成されていてよい。
また、実施形態において、記憶部は、予め作成された患眼における眼底血流動態の標準データである第2標準データを記憶していてよい。この場合、実施形態に係る眼科撮影装置及び眼科情報処理装置は、データ取得部により取得されたデータにおいて第2標準データに合致する部分(注目部分)を特定する第2特定部(部分データ特定部12、212)を含んでいてよい。更に、表示処理部は、第2特定部により特定された注目部分に対応する血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させるように構成されていてよい。
このような構成によれば、ユーザーは、被検眼の血流グラフの注目部分(例えば、疾患の兆候又は影響と推定される部分)を容易に把握することができる。
実施形態に係る眼科撮影装置において、データ取得部(30)は、OCT血流計測において次の一連の処理を実行するように構成されていてよい:予め設定された計測位置において血管に交差する第1断面を繰り返しスキャンして第1データを収集する;この計測位置の近傍において当該血管に交差する1以上の第2断面をスキャンして第2データを収集する;第2データに基づいて計測位置における当該血管の傾斜角度を算出する;算出された傾斜角度と第1データとに基づいて、第1断面を通過する血管における血流の時系列変化を表す血流データを取得する。
このような構成によれば、OCT血流計測を好適に実行して血流データを生成することができ、更に、この血流データに基づいて血流グラフを表示することができる。
実施形態に係る眼科撮影装置において、データ取得部(30)は、被検眼の眼底にOCT血管造影を適用してデータを取得するように構成されていてよい。更に、表示処理部(13)は、OCT血管造影により取得されたデータに基づいて血管強調画像を表示させるように構成されていてよい。
また、実施形態に係る眼科情報処理装置において、記憶部(220)は、被検眼の眼底にOCT血管造影を適用して取得されたデータを記憶するように構成されていてよい。更に、表示処理部(213)は、OCT血管造影により取得されたデータに基づいて血管強調画像を表示させるように構成されていてよい。
このような構成によれば、ユーザーは、被検眼の眼底血流動態に加え、眼底血管の分布を把握することが可能となる。
実施形態の作用及び効果はこれらに限定されず、実施形態として説明されたそれぞれの事項が提供する作用及び効果や、複数の事項の組み合わせが提供する作用及び効果も考慮されるべきである。また、所望の作用及び/又は効果を得るために、又は他の目的のために、前述したいずれかの実施形態、他の実施形態、公知技術等を任意に組み合わせることが可能である。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
1 眼科撮影装置
2 表示デバイス
10 制御部
11 スキャン制御部
12 部分データ特定部
13 表示制御部
20 記憶部
21 標準データ
22 OCTデータ
30 データ取得部
31 OCTスキャナ
32 画像形成部
33 血流データ生成部
50 操作部
140 血流グラフ
160 標準血流グラフ
200 眼科情報処理装置
210 制御部
212 部分データ特定部
213 表示制御部
220 記憶部
221 標準データ
222 OCTデータ
230 データ処理部
240 データ入力部
250 操作部

Claims (9)

  1. 予め作成された眼底血流動態の標準データを記憶する記憶部と、
    被検眼の眼底に光コヒーレンストモグラフィ(OCT)血流計測を適用してデータを取得するデータ取得部と、
    表示手段に情報を表示させる表示処理部と
    を含み、
    前記表示処理部は、
    前記データ取得部により取得された前記データに基づいて、前記眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させ、且つ、
    前記標準データに基づく標準情報を前記血流グラフと並列的に表示させ、
    前記記憶部は、予め作成された健常眼における眼底血流動態の標準データである第1標準データを記憶し、
    前記データ取得部により取得された前記データにおいて前記第1標準データと相違する部分を特定する第1特定部を含み、
    前記表示処理部は、前記第1特定部により特定された前記部分に対応する前記血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させる、
    眼科撮影装置。
  2. 前記第1標準データは、健常眼の群を統計的に処理することによって予め作成される、
    請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記第1特定部は、前記血流グラフから所定の特徴量を求め、前記標準情報から前記特徴量を求め、前記血流グラフの前記特徴量と前記標準情報の前記特徴量とを比較して前記標準情報の前記特徴量と合致しない前記血流グラフの部分を特定することにより前記第1標準データと相違する前記部分を特定する、
    請求項1又は2に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記第1特定部は、前記血流グラフ及び前記標準情報のそれぞれの時間軸を複数の区間に区切り、前記複数の区間のそれぞれについて前記血流グラフの前記特徴量を求め且つ前記標準情報の前記特徴量を求める、
    請求項3に記載の眼科撮影装置。
  5. 予め作成された眼底血流動態の標準データを記憶する記憶部と、
    被検眼の眼底に光コヒーレンストモグラフィ(OCT)血流計測を適用してデータを取得するデータ取得部と、
    表示手段に情報を表示させる表示処理部と
    を含み、
    前記表示処理部は、
    前記データ取得部により取得された前記データに基づいて、前記眼底の血管における血流の時系列変化を表す血流グラフを表示させ、且つ、
    前記標準データに基づく標準情報を前記血流グラフと並列的に表示させ、
    前記記憶部は、予め作成された患眼における眼底血流動態の標準データである第2標準データを記憶し、
    前記データ取得部により取得された前記データにおいて前記第2標準データに合致する部分を特定する第2特定部を含み、
    前記表示処理部は、前記第2特定部により特定された前記部分に対応する前記血流グラフの部分を他の部分と異なる態様で表示させる、
    眼科撮影装置。
  6. 前記第2標準データは、患眼の群を統計的に処理することによって予め作成される、
    請求項5に記載の眼科撮影装置。
  7. 前記第2特定部は、前記血流グラフから所定の特徴量を求め、前記標準情報から前記特徴量を求め、前記血流グラフの前記特徴量と前記標準情報の前記特徴量とを比較して前記標準情報の前記特徴量に合致する前記血流グラフの部分を特定することにより前記第2標準データに合致する前記部分を特定する、
    請求項5又は6に記載の眼科撮影装置。
  8. 前記第2特定部は、前記血流グラフ及び前記標準情報のそれぞれの時間軸を複数の区間に区切り、前記複数の区間のそれぞれについて前記血流グラフの前記特徴量を求め且つ前記標準情報の前記特徴量を求める、
    請求項7に記載の眼科撮影装置。
  9. 前記血流グラフの前記特徴量は、血流速度の統計値、前記血流グラフの周期、及び前記血流グラフの振幅のいずれかを含み、
    前記標準情報は、標準血流グラフを含み、
    前記標準情報の前記特徴量は、血流速度の統計値、前記標準血流グラフの周期、及び前記標準血流グラフの振幅のいずれかを含む、
    請求項3、4、7及び8のいずれかに記載の眼科撮影装置。

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