以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。以下では、本発明を遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシン10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、スロットマシン10の斜視図であり、図2は、スロットマシン10の正面図であり、図3は、前面扉12を開いた状態のスロットマシン10の斜視図であり、図4は、前面扉12の背面図であり、図5は、筐体11の正面図である。図6は、図2にA−A線で示す位置におけるスロットマシン10の断面図である。
〔遊技機の全体構造〕
図1から図6に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製のパネルを組み合わせて、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。なお、筐体11は、木製のパネルによって構成されるものに限らず、合成樹脂製パネルまたは金属製パネルによって構成されてもよいし、合成樹脂材料または金属材料によって一体の箱状に形成されたものでもよい。筺体11の側面上部には、筺体11の内部から外部に通じる開口11aが貫通形成されている。筺体11の側面下部には、スロットマシン10を運搬する際に利用される取手部11bが設けられている。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下三箇所の支軸13a,13b,13c(図5参照)が設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13b,13cと対応する位置に軸受部14a,14b,14c(図4参照)が設けられている。そして、各軸受部14a,14b,14cに各支軸13a,13b,13cが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して各支軸13a,13b,13cを結ぶ上下方向に延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。
また、前面扉12において開閉軸の反対側(正面から見て右側)には、その背面に施錠装置15が設けられ、筐体11における施錠装置15に対応した位置には錠受部16が設けられている。この施錠装置15は、筐体11に対して閉鎖した前面扉12を開放不能な施錠状態とするものである。前面扉12の前面右端部には、施錠装置15と一体化されたキーシリンダ17が設けられており、キーシリンダ17に対する所定のキー操作によって施錠装置15の施錠状態と解錠状態とが切り替えられるように構成されている。すなわち、キーシリンダ17をキー操作することにより、施錠装置15を錠受部16に係合させて施錠状態とすることで、前面扉12が開放不能となり、施錠装置15と錠受部16との係合を解除して解錠状態とすることで、前面扉12が開放可能となる。なお、キーシリンダ17としては、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)が用いられている。
前面扉12の前面中央部には、遊技に関する情報を表示するための遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20は、合成樹脂材料から透明に構成されており、遊技パネル20を通じてスロットマシン10の内部が視認可能となっている。この遊技パネル20に対応した前面扉12の背面側には、図3、4に示すように、リールユニット21が取り付けられている。リールユニット21は、後述する主中継基板71から延びる電力の分配配線(不図示)や信号線(不図示)を接続するためのコネクタ21a,21bを備え、主制御装置90によってリールユニット21の動作が制御されるようになっている。
リールユニット21は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール22L,中リール22M,右リール22Rを備えている。各リール22L,22M,22Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール22L,22M,22Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、各リール22L,22M,22Rの表面の一部は遊技パネル20を通じて視認可能な状態となっている。また、各リール22L,22M,22Rが正回転すると、遊技パネル20を通じて各リール22L,22M,22Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように視認される。
ここで、リールユニット21の構成を簡単に説明する。各リール22L,22M,22Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール22L,22M,22Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット21には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール22L,22M,22Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置90に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置90は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール22L,22M,22Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール22L,22M,22Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個、具体的には、各リール22L,22M,22R毎に、21個の図柄が等間隔に描かれており、そのうち連続する3個の図柄が遊技パネル20の上段、中段、下段の位置にそれぞれ視認可能に構成されている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置90は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、遊技パネル20から視認可能な状態となっている図柄を把握したり、遊技パネル20から視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
遊技パネル20の下方左側には、各リール22L,22M,22Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー23が設けられている。スタートレバー23は、遊技者が遊技(ゲーム)を開始するときに手で押し操作(押される方向は限定されない)するレバーであり、所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー23が操作されると、各リール22L,22M,22Rの回転が一斉に(但し、同時である必要はない)開始されるようになっている。
スタートレバー23の右側には、回転している各リール22L,22M,22Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ24L,24M,24Rが設けられている。各ストップスイッチ24L,24M,24Rは、停止対象となるリール22L,22M,22Rに対応して配置されている。すなわち、左ストップスイッチ24Lが操作された場合には左リール22Lの回転が停止し、中ストップスイッチ24Mが操作された場合には中リール22Mの回転が停止し、右ストップスイッチ24Rが操作された場合には右リール22Rの回転が停止する。
遊技パネル20の下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入部25が設けられている。メダル投入部25から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられたセレクタ(不図示)によって取込用通路26か排出用通路27のいずれかへ導かれる。そして、取込用通路26に導かれたメダルは、筺体11の内部に収容されたホッパ装置31へと導かれる。一方、排出用通路27に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口28からメダル受け皿29へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置31は、図3、5に示すように、メダルを貯留する貯留タンク32と、メダルを遊技者に払い出す払出装置33とにより構成されている。払出装置33は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路27に設けられた開口27aへメダルを排出し、排出用通路27を介してメダル受け皿29へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置31の右方には、貯留タンク32内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク34が設けられている。ホッパ装置31の貯留タンク32内部には、この貯留タンク32から予備タンク34へとメダルを排出する誘導プレート(不図示)が設けられている。したがって、誘導プレートが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク34に貯留されることとなる。
図1、2に示すように、スタートレバー23の左方には、精算スイッチ35が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ35が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口28からメダル受け皿29に払い出されるようになっている。また、メダル投入部25に投入されたメダルがセレクタ内に詰まった状況下で精算スイッチ35が操作された場合、セレクタが機械的に連動して動作され、当該セレクタ内に詰まったメダルがメダル排出口28から返却されるようになっている。
遊技パネル20の下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを最大に投入(例えば、一度に3枚投入)するためのMAXBETボタン36が設けられている。また、本実施形態のスロットマシン10には搭載されていないが、MAXBETボタン36の近傍に、仮想メダルを一度に2枚投入するためのボタン(2BETボタン)や、仮想メダルを1枚投入するためのボタン(1BETボタン)が設けられていてもよい。精算スイッチ35およびMAXBETボタン36は、スロットマシン10における主要な遊技操作を行う操作部であることから、これらの操作部からの操作信号は後述する主制御装置90に伝送されて処理される。
遊技パネル20の下方略中央には、情報表示部37が設けられている。情報表示部37は、クレジットされている仮想メダル数や、ボーナス状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数、入賞時に払い出したメダルの枚数、等のメダル数に関する情報がそれぞれ表示される7セグメント表示器から構成されている。なお、情報表示部37は、7セグメント表示器によって構成されるものに限らず、表示するメダル数の情報を一画面の中に表示する液晶表示器等によって構成されてもよい。情報表示部37の表示は、主制御装置90によって制御される。
情報表示部37の右方には、3つの演出ボタン38,39,40が設けられている。演出ボタン38は、後述する液晶表示装置55に表示される画像や動画を切り替えたり、上部ランプ51や側部ランプ53の点灯状態を切り替えたりするために用いられる。演出ボタン39,40は、後述するスピーカ57,58,59から出力される効果音のボリュームを増減させるために用いられる。これらの演出ボタン38,39,40からの操作信号は後述するサブ制御装置80に伝送されて処理される。また、メダル受け皿29の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート41が装着されている。また、メダル受け皿29の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿42が設けられている。
前面扉12の前面側において、上部には、上部ランプ51と左右一対のスピーカグリル52とが設けられ、左右両側辺には、一対の側部ランプ53が設けられ、下段プレート41の両側には、左右一対のスピーカグリル54が設けられている。上部ランプ51および側部ランプ53は、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりすることで演出を行う。また、遊技パネル20の上方には、遊技者に各種情報を与える液晶表示装置55が設けられている。液晶表示装置55は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行したり、電源投入時やエラー発生時にその状態を報知したりするためのものであり、映像を表示する液晶ディスプレイ56を備えて構成されている。
図4に示すように、前面扉12の背面側において、上部には、左右一対の上部スピーカ57(図中、右側の上部スピーカは不図示)が設けられ、下部には、左右一対の下部スピーカ58が設けられ、液晶表示装置55の背面には、副スピーカ(ウーファー)59が設けられている。上部スピーカ57は、遊技の進行に伴い種々の効果音を発生し、この効果音がスピーカグリル52を通して前面扉12の前面側に送出される。下部スピーカ58は、遊技者に遊技状態を報知する報知音を発生し、この報知音がスピーカグリル54を通して前面扉12の前面側に送出される。副スピーカ59は、遊技の進行に伴い重低音等の効果音を発生するものである。
液晶表示装置55は、液晶ケース55aにより外郭が形成され、その液晶ケース55aに液晶ディスプレイ56(図2参照)および液晶基板(不図示)が収容されて構成されている。液晶基板には、映像出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)や各種メモリ等の電子部品が搭載されている。液晶ケース55aにはコネクタ口が形成され、液晶基板に搭載されるコネクタ55bがコネクタ口を通して前面扉12の背面側に露出されている。コネクタ55bには、後述するサブ制御装置80から延びる配線(不図示)が接続されるようになっている。
前面扉12において遊技パネル20および液晶表示装置55の右側には、大型の操作ボタン61を有した演出操作ユニット60が設けられている。演出操作ユニット60は、図6に示すように、前面扉12の内部に設けられた支持板12aに取り付けられるとともに、前面扉12の前面から突出して設けられている。演出操作ユニット60は、遊技者によって押し込み操作可能な操作ボタン61と、操作ボタン61の周囲を囲む円環状の装飾リング62と、演出操作ユニット60を支持板12aに固定する固定部材63と、操作ボタン61を進退自在に支持するベース部材64と、操作ボタン61に振動演出を付加する振動演出部65と、操作ボタン61に非振動演出である視覚演出を付加する視覚演出部66と、を備えている。
演出操作ユニット60は、液晶ディスプレイ56に表示される遊技演出などと連動し、遊技者による操作ボタン61の押し込み操作に伴って、振動演出部65によって操作ボタン61を振動させるとともに、視覚演出部66によって操作ボタン61発光させることで、遊技者に向かって振動演出や視覚演出を実行する。このような演出操作ユニット60の構造や動作については後に詳しく説明する。
上部ランプ51や側部ランプ53、液晶表示装置55、上部スピーカ57や下部スピーカ58、副スピーカ59、演出操作ユニット60は、サブ制御装置80によって制御される。サブ制御装置80は、図3、5に示すように、筐体11の背面板11cの内面に本体ベース85を介して取り付けられている。さらに、本体ベース85には、リールユニット21やホッパ装置31を制御して遊技を統括管理する主制御装置90が取り付けられている。また、筐体11の内部においてホッパ装置31の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置(不図示)を収容するとともに、サブ制御装置80や主制御装置90を始めとする各部に電力を供給するための電源スイッチ(不図示)を備えている。
前面扉12の背面側には、図4に示すように、主中継基板71とサブ中継基板72とが設けられている。主中継基板71は、電源ボックス70から主制御装置90を介して供給される電力、および主制御装置90から伝送される制御信号をリールユニット21や、スタートレバー23、ストップスイッチ24L,24M,24R、精算スイッチ35、MAXBETボタン36、情報表示部37等の各部に中継するものである。サブ中継基板72は、電源ボックス70からサブ制御装置80を介して供給される電力、およびサブ制御装置80から伝送される制御信号を演出ボタン38,39,40、液晶表示装置55、上部ランプ51、側部ランプ53、上部スピーカ57、下部スピーカ58、副スピーカ59、演出操作ユニット60等の各部に中継するものである。これらの主中継基板71とサブ中継基板72には、それぞれ主制御装置90およびサブ制御装置80からの配線(不図示)を接続する入力コネクタと、各部に接続される分配配線(不図示)を接続する分配コネクタと、が設けられている。
サブ制御装置80は、図5に示すように、基板ケース61により外郭が形成され、その基板ケース81にサブ基板(不図示)が収容されて構成されている。サブ基板には、上部ランプ51や側部ランプ53、上部スピーカ57や下部スピーカ58、副スピーカ59等の主たる制御を担うMPU(Micro Processing Unit)や、各種メモリ等の電子部品の他に、外部との電気的接続を行うための複数のコネクタ82が搭載されている。このサブ基板は、電子部品の搭載面がサブ制御装置80の前面側を向くように基板ケース81に収容されている。基板ケース81は、その背面側を形成するベース部材(不図示)と、前面側を形成するカバー部材83とにより構成されている。カバー部材83にはコネクタ口が開口形成され、コネクタ口を通してコネクタ82が露出されている。
主制御装置90は、基板ケース91により外郭が形成され、その基板ケース91に主基板(不図示)が収容されて構成されている。主基板には、リールユニット21やホッパ装置31等の主たる制御を担うMPU(Micro Processing Unit)や、各種メモリ等の電子部品の他に、外部との電気的接続を行うための複数のコネクタ92が搭載されている。この主基板は、電子部品の搭載面が主制御装置90の前面側を向くように基板ケース91に収容されている。基板ケース91は、その背面側を形成するベース部材(不図示)と、前面側を形成するカバー部材93とにより構成されている。カバー部材93には複数のコネクタ口が開口形成され、コネクタ口を通してコネクタ92が露出されている。また、主制御装置90には、リセットスイッチ94および設定キー挿入孔95が設けられている。
リセットスイッチ94は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ94を押しながら電源をオンすると、バックアップデータがリセット(初期化)されるようになっている。また、電源がオンされている状態でリセットスイッチ94を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔95は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔95へ挿入して回転操作することにより、スロットマシン10の設定状態(各入賞態様の当選確率の設定)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。そして、設定状態が「設定1」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も低くなるように入賞態様(役)の抽選を行い、設定状態が「設定6」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も高くなるように入賞態様の抽選を行うように構成されている。なお、リセットスイッチ94は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の設定状態を変更する場合にも操作される。
〔演出操作ユニットの構造〕
以下、図7から図13を参照し、演出操作ユニット60の構造について説明する。図7は、演出操作ユニット60を示す正面図である。図8(A)、図8(B)は、演出操作ユニット60を示す断面図であり、図7にB−B線で示す断面図である。図9は、演出操作ユニット60の全体を示す分解斜視図である。図10は、演出操作ユニット60の一部を前面側から見た分解斜視図である。図11は、演出操作ユニット60の一部を背面側から見た分解斜視図である。図12は、演出操作ユニット60の一部を断面して前面側から見た分解斜視図である。図13は、演出操作ユニット60の一部を断面して背面側から見た分解斜視図である。
演出操作ユニット60は、図7〜9に示すように、操作部材としての操作ボタン61と、装飾リング62と、固定部材63と、ベース部材64と、第1演出手段としての振動演出部65と、第2演出手段としての視覚演出部66と、を備え、これらの各部が組み立てられてユニット化された状態で前面扉12に取り付けられている。演出操作ユニット60では、図8(A)に示すように、操作ボタン61が前方側の初期位置にある状態から、図8(B)に示すように、操作ボタン61がベース部材64に向かって押し込まれた押込位置まで、遊技者の操作によって操作ボタン61が変位可能に構成されている。
操作ボタン61は、装飾リング62から前面側に突出する前面カバー101と、前面カバー101と連結される背面側の背面部102と、を有し、これらの前面カバー101と背面部102との間に中空部103が形成されている。前面カバー101は、透明な合成樹脂材料から全体略ドーム状に形成され、遊技者から中空部103の内部が透過して視認可能に構成されている。背面部102は、不透明な合成樹脂材料から全体略円盤状に形成されている。前面カバー101の後端縁には、周方向の3箇所に係止孔104が設けられ、背面部102の周縁には、係止孔104に応じた係止突起105が設けられ、これらの係止孔104と係止突起105とが互いに係合することで、前面カバー101と背面部102とが連結されるようになっている。
装飾リング62は、合成樹脂材料から全体円筒状に形成されるとともに、その前面部111と筒状部112の外周面にメッキ処理が施されている。装飾リング62の前面部111および筒状部112の外周面には、幾何学形状の装飾が設けられている。筒状部112の後端近傍には、ベース部材64を係止して保持する一対の保持孔113が設けられている。このような装飾リング62は、ベース部材64を隙間なく挿通させる内径寸法を有し、その内側に挿通させたベース部材64を保持可能に構成されている。
固定部材63は、合成樹脂材料から有底円筒状に形成されるとともに、その底部121には、ベース部材64にビス止め固定するための3箇所のボス部122が形成されている。底部121には、後述する振動体141を収容するために背面側に突出した凹部123と、前面扉12の支持板12aに係合する3つの係合爪部124と、サブ制御装置80から延びる配線を挿通させるための配線挿通部125と、が設けられている。この固定部材63は、演出操作ユニット60全体を回転させつつ3つの係合爪部124を前面扉12の支持板12aに係合させるとともに、支持板12aの背面側からのビスを底部121に螺合させることで、支持板12aに固定されるようになっている。
ベース部材64は、図10〜13にも示すように、合成樹脂材料から全体有底円筒状に形成され、円盤状の底部131と、円筒状の円筒部132と、を有して構成されている。底部131には、後述する振動体141を支持する振動体支持部133と、操作ボタン61を支持する3箇所のボタン支持部134と、配線を挿通させるための配線挿通部135と、が形成され、操作ボタン61の押し込み操作を検出する光センサ136が設けられている。円筒部132は、装飾リング62の筒状部112に隙間なく挿通される外径寸法を有し、円筒部132の後端縁には、装飾リング62の保持孔113に係止される一対の係止片137が設けられている。
振動演出部65は、ベース部材64に支持される振動体141と、操作ボタン61をボタン支持部134に対して進退案内する3本のガイド部142と、操作前の初期位置に向かって操作ボタン61を付勢する付勢手段としてのコイルばね143と、を有している。ガイド部142の後方側端部は、ベース部材64のボタン支持部134にビス止め固定され、コイルばね143は、ボタン支持部134に当接されている。振動体141は、取付部材であるブラケット144を介してベース部材64に取り付けられるとともに、サブ制御装置80と配線によって接続されたボイスコイルモータで構成され、サブ制御装置80からの制御信号によって駆動制御される。ガイド部142の前方側端部には、初期位置にて操作ボタン61の変位を規制する規制部としてのワッシャ145が設けられている。また、操作ボタン61の背面部102の中央部には、振動体141に当接可能な緩衝材としてのシリコン板146が設けられている。
視覚演出部66は、図9に示すように、電子部品等が搭載された基板151と、この基板151を内部に支持する第2演出体としてのケース体152と、を備えている。基板151には、発光手段である複数のLED(Light Emitting Diode)153と、サブ制御装置80からの配線を接続するコネクタ154と、が設けられている。ケース体152は、前面側の演出面部155と、背面側の支持板部156と、支持板部156から背面側に延びてケース体152をベース部材64に支持する3本の支持部157と、を有して形成されている。基板151は、ケース体152の内部においてに支持板部156に固定されるとともに、コネクタ154がサブ制御装置80と配線接続され、サブ制御装置80からの制御信号によってLED153が点灯制御される。演出面部155は、周方向に12等分されて拡散板等の半透過材料で覆われた複数の窓部158を有し、これらの窓部158を通してLED153からの光を透過させることで、遊技者に向かって視覚演出が実行されるようになっている。
〔第1実施形態の演出操作ユニット〕
以下、図14も参照し、本発明の第1実施形態の演出操作ユニット60Aの詳細構造および動作について説明する。図14(A)、(B)は、第1実施形態の演出操作ユニットを簡略して示す断面図であり、図14(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図14(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。本実施形態の演出操作ユニット60Aは、図14に示すように、各々前述した操作ボタン61、装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66を備えている。
操作ボタン61の背面部102には、振動演出部65のガイド部142を挿通させる被ガイド孔102aと、視覚演出部66の支持部157を挿通させる挿通孔102bと、がそれぞれ3個ずつ形成されている。被ガイド孔102aは、ガイド部142をほぼ隙間なく挿通させる内径を有するとともに、ベース部材64側に突出してコイルばね143の内側に挿入される筒状に形成され、この被ガイド孔102aがガイド部142に沿って案内されることで、操作ボタン61が前後方向に進退自在に支持されるようになっている。挿通孔102bは、支持部157を遊挿させる内径を有し、操作ボタン61の進退に伴って支持部157が挿通孔102bに接触しないようになっており、すなわち操作ボタン61の変位と独立して視覚演出部66が支持されるようになっている。また、操作ボタン61の背面部102には、ベース部材64の光センサ136に非接触で検出される被検出部102cが設けられ、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれたことが光センサ136によって検出可能になっている。
視覚演出部66のケース体152は、操作ボタン61の中空部103に収容され、支持部157が背面部102の挿通孔102bを貫通してベース部材64に延びて設けられている。支持部157の先端部には、防振ゴム等からなる防振部材157aが設けられ、この防振部材157aを介して支持部157がベース部材64に連結され、これによって視覚演出部66がベース部材64に支持されている。図14(A)に示すように、操作ボタン61が初期位置にある状態において、操作ボタン61の背面部102がガイド部142のワッシャ145に当接し、これによりコイルばね143に付勢された操作ボタン61の前方側への変位が規制され、背面部102がケース体152に当接しないようになっている。
また、図14(B)に示すように、遊技者によって操作ボタン61が押込位置まで押し込まれると、被検出部102cが光センサ136によって検出されるとともに、背面部102のシリコン板146が振動体141に当接する。このように操作ボタン61の押し込み操作を検出した場合、サブ制御装置80が振動体141を振動させ、この振動体141の振動がシリコン板146を介して操作ボタン61に伝達されることで、操作ボタン61から遊技者に向かって振動演出が実行されることになる。このように押込位置まで操作ボタン61が押し込まれた状態において、操作ボタン61の前面カバー101とケース体152との間に隙間が形成され、操作ボタン61とケース体152とが当接しないようになっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が操作ボタン61の変位と独立してベース部材64に支持されている、すなわちケース体152が押込位置にある操作ボタン61に当接しないように支持されている。従って、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動がケース体152に伝達されず、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
(2)振動演出部65のコイルばね143によって操作ボタン61が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作ボタン61に対する押し込み操作を解除して手を放すだけで、コイルばね143の付勢力によって操作ボタン61が初期位置に戻る。このように操作ボタン61が初期位置に戻る際、ガイド部142のワッシャ145によって操作ボタン61の変位が規制され、操作ボタン61がケース体152に当接するのが防がれるので、コイルばね143によって付勢された操作ボタン61からの衝撃がケース体152内部の基板151に加わることが防止できる。
(3)操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、シリコン板146と振動体141とが当接することで、振動体141からシリコン板146を介して操作ボタン61に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。さらに、シリコン板146によって振動数成分を抑えた振動を操作ボタン61に伝達することで、操作ボタン61とベース部材64や装飾リング62との間の余計な振動を抑制し、ビビリ音の発生を低減することができる。
(4)視覚演出部66のケース体152が操作ボタン61の中空部103に収容され、LED153からの光によって視覚演出を実行することで、振動演出部65による振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。LED153が搭載された基板151がケース体152の内部に固定され、拡散板等で覆われた窓部158から光を射出することで、点光源であるLED153からの光を窓部158によって面発光させることができ、視覚演出効果を向上させることができる。
(5)視覚演出部66の支持部157が防振部材157aを介してベース部材64に連結されていることで、振動体141からベース部材64に伝達された振動が防振部材157aによって減衰され、支持部157からケース体152への振動の伝達をより一層抑制することができる。なお、防振部材157aとしては、防振ゴムに限らず、シリコンやエラストマー等の材料から構成されたものでもよい。
(6)振動演出部65の振動体141がブラケット144を介してベース部材64に取り付けられていることで、振動体141からベース部材64に直接的に振動が伝達されることがなく、視覚演出部66への振動の伝達をさらに抑制することができる。
〔第2実施形態の演出操作ユニット〕
以下、図15を参照し、本発明の第2実施形態の演出操作ユニット60Bについて説明する。図15(A)、(B)は、第2実施形態の演出操作ユニットを簡略して示す断面図であり、図15(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図15(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。本実施形態の演出操作ユニット60Bは、図15に示すように、各々前述したのと略同様の操作ボタン61、装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66を備えている。
演出操作ユニット60Bは、前記第1実施形態の演出操作ユニット60Aと振動演出部65の構成が相違し、振動体141が操作ボタン61の背面部102にブラケット144を介して取り付けられている。一方、振動体141に当接可能な緩衝材としてのシリコン板146は、ベース部材64の底部131に設けられている。サブ制御装置80が振動体141を振動させるタイミングとしては、第1実施形態と同様に、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれたことを光センサ136が検出したときでもよいし、操作ボタン61が操作される前や押込位置に到達しない操作中であってもよい。また、操作ボタン61が押込位置に到達する前と押込位置に到達した状態とでサブ制御装置80が振動体141の振動状態を変化させてもよい。
具体的には、液晶表示装置55による演出画面の表示や視覚演出部66の発光による視覚演出によって、遊技者に向かって操作ボタン61の操作を促すことで、遊技者が操作ボタン61を押し込み操作するタイミングに合わせてサブ制御装置80が振動体141を振動させる。図15(A)に示すように、操作ボタン61が初期位置にある状態で振動体141を振動させると、動体141の自由振動が直接操作ボタン61に伝達され、操作ボタン61から遊技者に向かって振動演出が実行される。さらに、図15(B)に示すように、遊技者によって操作ボタン61が押込位置まで押し込まれると、振動体141がシリコン板146に当接し、動体141の振動がシリコン板146によって拘束されることから、操作ボタン61から遊技者に向かってより強い振動演出が実行されることになる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が操作ボタン61の変位と独立してベース部材64に支持されている、すなわちケース体152が押込位置にある操作ボタン61に当接しないように支持されている。従って、操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動がケース体152に伝達されず、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
(2)振動演出部65のコイルばね143によって操作ボタン61が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作ボタン61に対する押し込み操作を解除して手を放すだけで、コイルばね143の付勢力によって操作ボタン61が初期位置に戻る。このように操作ボタン61が初期位置に戻る際、ガイド部142のワッシャ145によって操作ボタン61の変位が規制され、操作ボタン61がケース体152に当接するのが防がれるので、コイルばね143によって付勢された操作ボタン61からの衝撃がケース体152内部の基板151に加わることが防止できる。
(3)操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、振動体141がシリコン板146に当接することで、振動体141からベース部材64に直接的に振動が伝達されず、ベース部材64を介して視覚演出部66の基板151に伝達される振動を抑制することができる。さらに、視覚演出部66の支持部157が防振部材157aを介してベース部材64に連結されていることで、ベース部材64に伝達された振動が防振部材157aによって減衰され、支持部157からケース体152への振動の伝達をより一層抑制することができる。
(4)操作ボタン61に固定された振動体141を振動させることで、操作ボタン61が押込位置に到達する前後で遊技者に伝達される振動の強さを変化させることができ、振動演出の演出効果を向上させることができる。
(5)視覚演出部66のケース体152が操作ボタン61の中空部103に収容され、LED153からの光によって視覚演出を実行することで、振動演出部65による振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。LED153が搭載された基板151がケース体152の内部に固定され、拡散板等で覆われた窓部158から光を射出することで、点光源であるLED153からの光を窓部158によって面発光させることができ、視覚演出効果を向上させることができる。
(6)視覚演出部66の支持部157が防振部材157aを介してベース部材64に連結されていることで、操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、振動体141からベース部材64に伝達された振動が防振部材157aによって減衰され、支持部157からケース体152への振動の伝達をより一層抑制することができる。
〔第3実施形態の演出操作ユニット〕
以下、図16を参照し、本発明の第3実施形態の演出操作ユニット60Cについて説明する。図16(A)、(B)は、第3実施形態の演出操作ユニットを簡略して示す断面図であり、図16(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図16(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。本実施形態の演出操作ユニット60Cは、図16に示すように、各々前述したのと略同様の操作ボタン61、装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66に加え、第2ベース部材67をさらに備えている。
演出操作ユニット60Cは、前記第1実施形態の演出操作ユニット60Aと視覚演出部66の構成が相違し、ケース体152が第2ベース部材67に支持されている。第2ベース部材67は、合成樹脂材料から全体円筒状に形成されるとともに、装飾リング62の筒状部112の外周側に固定されている。また、装飾リング62と第2ベース部材67との間には図示しない防振部材が設けられ、ベース部材64および装飾リング62から第2ベース部材67に対して振動の伝達が抑制されている。
視覚演出部66の支持部157は、ケース体152から前後方向と直交する方向に延びて形成されている。操作ボタン61の前面カバー101には、支持部157を挿通させる挿通孔101aが形成され、この挿通孔101aは、前後方向に長い長孔になっている。さらに、装飾リング62の筒状部112およびベース部材64の円筒部132には、それぞれ支持部157を挿通させる貫通孔112a,132aが形成されている。支持部157は、挿通孔101aおよび貫通孔112a,132aを貫通して第2ベース部材67に延びて設けられ、この第2ベース部材67に固定されている。図16(A)に示す初期位置と図16(B)に示す押込位置との間を操作ボタン61が変位する際、挿通孔101aは支持部157に当接せず、これによりケース体152がベース部材64および操作ボタン61と独立して支持されている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が操作ボタン61およびベース部材64と独立して第2ベース部材67に支持されているので、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動やベース部材64からの振動がケース体152に伝達されにくくなる。従って、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
(2)振動演出部65のコイルばね143によって操作ボタン61が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作ボタン61に対する押し込み操作を解除して手を放すだけで、コイルばね143の付勢力によって操作ボタン61が初期位置に戻る。このように操作ボタン61が初期位置に戻る際、ガイド部142のワッシャ145によって操作ボタン61の変位が規制され、操作ボタン61がケース体152に当接するのが防がれるので、コイルばね143によって付勢された操作ボタン61からの衝撃がケース体152内部の基板151に加わることが防止できる。
(3)操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、シリコン板146と振動体141とが当接することで、振動体141からシリコン板146を介して操作ボタン61に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。さらに、シリコン板146によって振動数成分を抑えた振動を操作ボタン61に伝達することで、操作ボタン61とベース部材64や装飾リング62との間の余計な振動を抑制し、ビビリ音の発生を低減することができる。
(4)視覚演出部66のケース体152が操作ボタン61の中空部103に収容され、LED153からの光によって視覚演出を実行することで、振動演出部65による振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。LED153が搭載された基板151がケース体152の内部に固定され、拡散板等で覆われた窓部158から光を射出することで、点光源であるLED153からの光を窓部158によって面発光させることができ、視覚演出効果を向上させることができる。
(5)振動演出部65の振動体141がブラケット144を介してベース部材64に取り付けられていることで、振動体141からベース部材64に直接的に振動が伝達されることがなく、視覚演出部66への振動の伝達をさらに抑制することができる。
〔第3実施形態の演出操作ユニットの変形例〕
第3実施形態の演出操作ユニット60Cの変形例を図17に基づいて説明する。図17(A)、(B)は、第3実施形態の演出操作ユニットの変形例を示す断面図であり、図17(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図17(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。図17に示すように、演出操作ユニット60Cのケース体152は、遊技機本体としての前面扉12の内側に設けられた固定ブラケット12bに支持されている。
すなわち、視覚演出部66の支持部157は、挿通孔101aおよび貫通孔112a,132aを貫通して前面扉12に延びて設けられ、固定ブラケット12bに固定されている。図17(A)に示す初期位置と図17(B)に示す押込位置との間を操作ボタン61が変位する際、挿通孔101aは支持部157に当接せず、これによりケース体152がベース部材64および操作ボタン61と独立して支持されている。
このような本実施形態の変形例によれば、前記(2)〜(5)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(6)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が操作ボタン61およびベース部材64と独立して遊技機本体の固定ブラケット12bに支持されているので、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動やベース部材64からの振動がケース体152に伝達されにくくなる。従って、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
なお、本実施形態の演出操作ユニット60Cにおいて、振動演出部65の振動体141がベース部材64に取り付けられ、シリコン板146が操作ボタン61に設けられていたが、これに限らず、振動体141が操作ボタン61に取り付けられ、シリコン板146がベース部材64に設けられていてもよい。また、視覚演出部66の支持部157は、ケース体152から前後方向と直交する方向に延びて形成され、遊技機本体の固定ブラケット12bまたは第2ベース部材67に固定されていたが、これに限らず、支持部157が前後方向の奥側に向かって延び、固定部材63(第2ベース部材)や、その背面側に設けられた他の部材(第2ベース部材)、前面扉12の支持板12a(遊技機本体)等に固定されてもよい。
〔第4実施形態の演出操作ユニット〕
以下、図18を参照し、本発明の第4実施形態の演出操作ユニット60Dについて説明する。図18(A)、(B)は、第4実施形態の演出操作ユニットを簡略して示す断面図であり、図18(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図18(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。本実施形態の演出操作ユニット60Dは、図18に示すように、各々前述したのと略同様の操作ボタン61、装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66を備えている。
演出操作ユニット60Dは、前記第1実施形態の演出操作ユニット60Aと視覚演出部66、ベース部材64および固定部材63の構成が相違し、ベース部材64および固定部材63の一方であるベース部材64に振動体141が取り付けられ、他方である固定部材63にケース体152が支持されている。すなわち、ベース部材64によって第1ベース部材が構成され、固定部材63によって第2ベース部材が構成されている。ベース部材64の底部131には、視覚演出部66の支持部157を挿通させる貫通孔131aが形成されている。支持部157は、挿通孔102bおよび貫通孔131aを貫通して固定部材63に延びて設けられ、この固定部材63に固定されている。従って、視覚演出部66のケース体152は、振動体141を支持するベース部材64および操作ボタン61と独立して支持されている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が操作ボタン61およびベース部材64と独立して第2ベース部材としての固定部材63に支持されているので、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動やベース部材64からの振動がケース体152に伝達されにくくなる。従って、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
(2)振動演出部65のコイルばね143によって操作ボタン61が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作ボタン61に対する押し込み操作を解除して手を放すだけで、コイルばね143の付勢力によって操作ボタン61が初期位置に戻る。このように操作ボタン61が初期位置に戻る際、ガイド部142のワッシャ145によって操作ボタン61の変位が規制され、操作ボタン61がケース体152に当接するのが防がれるので、コイルばね143によって付勢された操作ボタン61からの衝撃がケース体152内部の基板151に加わることが防止できる。
(3)操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、シリコン板146と振動体141とが当接することで、振動体141からシリコン板146を介して操作ボタン61に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。さらに、シリコン板146によって振動数成分を抑えた振動を操作ボタン61に伝達することで、操作ボタン61とベース部材64や装飾リング62との間の余計な振動を抑制し、ビビリ音の発生を低減することができる。
(4)視覚演出部66のケース体152が操作ボタン61の中空部103に収容され、LED153からの光によって視覚演出を実行することで、振動演出部65による振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。LED153が搭載された基板151がケース体152の内部に固定され、拡散板等で覆われた窓部158から光を射出することで、点光源であるLED153からの光を窓部158によって面発光させることができ、視覚演出効果を向上させることができる。
(5)振動演出部65の振動体141がブラケット144を介してベース部材64に取り付けられていることで、振動体141からベース部材64に直接的に振動が伝達されることがなく、視覚演出部66への振動の伝達をさらに抑制することができる。
〔第4実施形態の演出操作ユニットの変形例1〕
第4実施形態の演出操作ユニット60Dの変形例1を図19に基づいて説明する。図19(A)、(B)は、第4実施形態の演出操作ユニットの変形例1を示す断面図であり、図19(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図19(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。図19に示すように、ベース部材64および固定部材63の一方である固定部材63に振動体141が取り付けられ、他方であるベース部材64にケース体152が支持されている。すなわち、固定部材63によって第1ベース部材が構成され、ベース部材64によって第2ベース部材が構成されている。
固定部材63の底部121には、振動体141を支持する振動体取付部121aが形成され、ベース部材64の底部131には、振動体141を挿通させる振動体挿通部131bが形成されている。これにより、振動体141は、振動体挿通部131bを通して操作ボタン61の側に突出して設けられ、図19(B)に示すように、押込位置まで押し込まれた操作ボタン61のシリコン板146と当接可能に設けられている。ベース部材64に支持された視覚演出部66のケース体152は、振動体141を支持する固定部材63および操作ボタン61と独立して支持されている。
このような本実施形態の変形例1によれば、前記(2)〜(4)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(6)視覚演出部66の基板151を支持するケース体152が固定部材63および操作ボタン61と独立してベース部材64に支持されているので、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動や固定部材63からの振動がケース体152に伝達されにくくなる。従って、ケース体152の内部に支持された基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類(LED153等)の破損や誤作動を防止することができる。
(7)視覚演出部66の支持部157が防振部材157aを介してベース部材64に連結されていることで、振動体141から固定部材63およびベース部材64に伝達された振動が防振部材157aによって減衰され、支持部157からケース体152への振動の伝達をより一層抑制することができる。
〔第4実施形態の演出操作ユニットの変形例2〕
第4実施形態の演出操作ユニット60Dの変形例2を図20に基づいて説明する。図20(A)、(B)は、第4実施形態の演出操作ユニットの変形例2を示す断面図であり、図20(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図20(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。図20に示すように、ベース部材64および固定部材63の一方である固定部材63に振動体141が取り付けられ、他方であるベース部材64にケース体152が支持されている。また、操作ボタン61は、固定部材63に進退自在に支持されている。すなわち、固定部材63によって第1ベース部材が構成され、ベース部材64によって第2ベース部材が構成されている。
固定部材63の底部121には、振動体141を支持する振動体取付部121aと、操作ボタン61を支持するボタン支持部121bと、が形成され、ベース部材64の底部131には、振動体141を挿通させる振動体挿通部131bと、ボタン支持部121bを挿通させる挿通孔131cと、が形成されている。これにより、振動体141は、振動体挿通部131bを通して操作ボタン61の側に突出して設けられ、図20(B)に示すように、押込位置まで押し込まれた操作ボタン61のシリコン板146と当接可能に設けられている。操作ボタン61を進退案内するガイド部142はボタン支持部121bに固定され、コイルばね143はボタン支持部121bに当接されている。ベース部材64に支持された視覚演出部66のケース体152は、振動体141および操作ボタン61を支持する固定部材63と独立して支持されている。
このような本実施形態の変形例2によれば、前記(2)〜(4)、(6)、(7)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(8)ケース体152を支持するベース部材64と、振動体141および操作ボタン61を支持する固定部材63と、が別部材で構成されていることで、ケース体152に対する振動の伝達をより一層抑制することができる。
なお、本実施形態の演出操作ユニット60Dでは、振動演出部65の振動体141がベース部材64または固定部材63に支持されていたが、振動体141が操作ボタン61に取り付けられていてもよい。この場合には、操作ボタン61を進退自在に支持するボタン支持部134,121bと、視覚演出部66のケース体152を支持する支持部157と、が互いに独立して設けられていることが好ましい。すなわち、ベース部材64にボタン支持部134が設けられた場合には、ケース体152の支持部157が固定部材63に固定され、固定部材63にボタン支持部121bが設けられた場合には、ケース体152の支持部157がベース部材64に固定されていればよい。このようにボタン支持部134,121bと、ケース体152の支持部157と、が互いに独立して設けられることで、ケース体152に対する振動の伝達をより一層抑制することができる。
〔第5実施形態の演出操作ユニット〕
以下、図21を参照し、本発明の第5実施形態の演出操作ユニット60Eについて説明する。図21(A)、(B)は、第5実施形態の演出操作ユニットを簡略して示す断面図であり、図21(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図21(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。本実施形態の演出操作ユニット60Eは、図21に示すように、各々前述したのと略同様の操作ボタン61、装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66を備えている。
演出操作ユニット60Eは、前記第1実施形態の演出操作ユニット60Aと視覚演出部66の構成が相違し、視覚演出部66が基板151と、操作ボタン61と一体的に変位する第2演出体であるケース体152と、基板151とケース体152とを接続する可撓導体158と、操作ボタン61の変位と独立して基板151を支持する基板支持部159と、を有して構成されている。ケース体152の内部には、発光手段である複数の発光体153aが設けられている。可撓導体158は、コイル状などに成形されて伸縮変形可能とされた電線であり、基板151と発光体153aとを電気接続するとともに、操作ボタン61と一体的に変位するケース体152の移動に追従して変形するようになっている。
視覚演出部66の基板支持部159は、基板151から後方に延びて形成され、操作ボタン61の背面部102の挿通孔102bを貫通してベース部材64に延びて設けられている。基板支持部159の先端部には、防振ゴム等からなる防振部材159aが設けられ、この防振部材159aを介して基板支持部159がベース部材64に連結され、これによって基板151がベース部材64に支持されている。一方、ケース体152は、その外周部から延びる固定片152aによって、操作ボタン61の内側に連結されている。
図21(A)に示すように、操作ボタン61が初期位置にある状態において、操作ボタン61の背面部102がガイド部142のワッシャ145に当接し、これによりコイルばね143に付勢された操作ボタン61の前方側への変位が規制されている。この際、背面部102が基板151に当接せず、可撓導体158が伸長した状態になっている。また、図21(B)に示すように、遊技者によって操作ボタン61が押込位置まで押し込まれると、操作ボタン61とともにケース体152が後方に移動し、この移動に伴って可撓導体158が短縮する。このように押込位置まで操作ボタン61が押し込まれた状態において、ケース体152と基板151との間に隙間が形成され、これらが当接しないようになっている。すなわち、操作ボタン61およびケース体152の変位と独立して基板151が支持されている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)視覚演出部66の基板151が操作ボタン61およびケース体152と独立してベース部材64に支持されているので、押込位置にある操作ボタン61に振動演出が実行された際に、操作ボタン61に伝達された振動体141の振動が基板151に伝達されにくくなる。従って、基板151への振動の伝達を抑制することができ、これにより基板151上の電子部品類の破損や誤作動を防止することができる。また、操作ボタン61の変位に応じて可撓導体158が伸縮することで、基板151に外力が作用することが抑制できる。
(2)振動演出部65のコイルばね143によって操作ボタン61が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作ボタン61に対する押し込み操作を解除して手を放すだけで、コイルばね143の付勢力によって操作ボタン61が初期位置に戻る。このように操作ボタン61が初期位置に戻る際、ガイド部142のワッシャ145によって操作ボタン61の変位が規制され、操作ボタン61が基板151に当接するのが防がれるので、操作ボタン61からの衝撃が基板151に加わることが防止できる。
(3)操作ボタン61を押込位置まで押し込んだ際に、シリコン板146と振動体141とが当接することで、振動体141からシリコン板146を介して操作ボタン61に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。さらに、シリコン板146によって振動数成分を抑えた振動を操作ボタン61に伝達することで、操作ボタン61とベース部材64や装飾リング62との間の余計な振動を抑制し、ビビリ音の発生を低減することができる。
(4)視覚演出部66のケース体152が操作ボタン61の中空部103に収容され、LED153からの光によって視覚演出を実行することで、振動演出部65による振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。発光体153aが設けられたケース体152が操作ボタン61と一体的に変位することで、操作ボタン61の前面カバー101と発光体153aとの距離が一定に保たれ、発光体153aの発光による視覚演出効果を向上させることができる。
(5)視覚演出部66の基板支持部159が防振部材159aを介してベース部材64に連結されていることで、振動体141からベース部材64に伝達された振動が防振部材159aによって減衰され、基板支持部159から基板151への振動の伝達をより一層抑制することができる。
(6)振動演出部65の振動体141がブラケット144を介してベース部材64に取り付けられていることで、振動体141からベース部材64に直接的に振動が伝達されることがなく、視覚演出部66の基板151への振動の伝達をさらに抑制することができる。
〔第5実施形態の演出操作ユニットの変形例〕
第5実施形態の演出操作ユニット60Eの変形例を図22に基づいて説明する。図22(A)、(B)は、第5実施形態の演出操作ユニットの変形例を示す断面図であり、図22(A)は、操作ボタン61が操作前の初期位置にある状態を示し、図22(B)は、操作ボタン61が押込位置まで押し込まれた状態を示す図である。図22に示すように、演出操作ユニット60Eの基板151は、防振部材から形成された基板支持部151aによってベース部材64に支持されている。また、ケース体152から延びる可撓導体158は、操作ボタン61の挿通孔102bを貫通して基板151に接続されている。
図22(A)に示すように、操作ボタン61が初期位置にある状態において、可撓導体158が伸長した状態になっている。また、図22(B)に示すように、遊技者によって操作ボタン61が押込位置まで押し込まれると、操作ボタン61とともにケース体152が後方に移動し、この移動に伴って可撓導体158が短縮する。このように押込位置まで操作ボタン61が押し込まれた状態において、操作ボタン61の背面部102と基板151との間に隙間が形成され、これらが当接しないようになっている。すなわち、操作ボタン61およびケース体152の変位と独立して基板151が支持されている。
このような本実施形態の変形例によれば、前記(1)〜(4)、(6)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(7)視覚演出部66の基板151が防振部材からなる基板支持部151aを介してベース部材64に連結されていることで、振動体141からベース部材64に伝達された振動が基板支持部151aによって減衰され、ベース部材64から基板151への振動の伝達を抑制することができる。
なお、本実施形態の演出操作ユニット60Eにおいて、振動演出部65の振動体141がベース部材64に取り付けられ、視覚演出部66の基板151もベース部材64に支持されていたが、これに限らず、振動体141が固定部材63や操作ボタン61に取り付けられていてもよい。また、視覚演出部66の基板151が固定部材63や遊技機本体等に支持されてもよい。すなわち、振動体141を支持する部材と、基板151を支持する部材と、が別の部材設けられることが好ましく、このように振動体141および基板151が互いに独立して支持されていれば、振動体141からの振動を基板151に伝達させにくくできる。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、スロットマシン10の演出操作ユニット60は、前面扉12における遊技パネル20の側方に設けられ、操作ボタン61が前面扉12の背面側に向かって押し込み操作可能に設けられていたが、演出操作ユニットの設置位置は遊技者が操作可能な任意の位置に設けられていればよく、操作ボタン(操作部材)の操作方向も前後方向に限らず、左右方向や上下方向、任意の斜め方向であってもよい。
(2)前記各実施形態では、演出操作ユニット60の操作ボタン61は、中空部103を有して形成され、中空部103に視覚演出部66のケース体152が収容されていたが、このような構成に限らず、操作部材である操作ボタンと第2演出手段である視覚演出部とが個別に設けられていてもよい。また、操作ボタン61は、透明な前面カバー101を有したものに限らず、不透明な材料から構成されて光を透過する孔部を有して形成されていてもよい。
(3)前記各実施形態では、第2演出手段として発光手段である複数のLED153を有した視覚演出部66が用いられたが、第2演出手段は、光による視覚演出を実行するものに限らず、スピーカ等から音声を発生することで音声演出を実行するものであってもよいし、可動部材を有して視覚や触覚による演出を実行するものであってもよいし、空気等を噴出することで触覚演出を実行するものであってもよい。
(4)前記各実施形態では、演出操作ユニット60の装飾リング62、固定部材63、ベース部材64、振動演出部65、および視覚演出部66の各部が組み立てられてユニット化された状態で前面扉12に取り付けられていたが、これらの各部がユニット化されずにそれぞれ個別に、あるいは各部が適宜な組み合わせでアッセンブルされた状態で前面扉12に取り付けられてもよい。また、演出操作ユニット60が装飾リング62を有していたが、装飾リング62に代わる部位が前面扉12に設けられていてもよい。
(5)前記各実施形態では、第2演出手段である振動演出部65がガイド部142と、付勢手段としてのコイルばね143と、規制部としてのワッシャ145と、緩衝材としてのシリコン板146と、を有して構成されていたが、これらの各部は前記実施形態に限らず、任意の構成が適用可能である。すなわち、操作部材を案内するガイド部としては、棒状のものに限らず、溝状や突条、板状などの任意の形態であってもよい。付勢手段としては、コイルばね143に限らず、ねじりコイルばねや板ばね等であってもよい。規制部としては、ワッシャ145に限らず、ボルトの頭部であってもよいし、その他の任意の部材が適用可能である。また、緩衝材としては、シリコン板146に限らず、ゴムやエラストマー等の材料から構成されていてもよい。
(6)前記各実施形態では、演出操作ユニット60は、遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン61を有したものであったが、遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバーを有したものであってもよい。図23(A)、(B)は、演出操作ユニットの変形例を示す断面図であり、図23(A)は、操作レバーが操作前の初期位置にある状態を示し、図23(B)は、操作レバーが操作位置まで回動操作された状態を示す図である。図23に示すように、本発明の変形例に係る演出操作ユニット200は、前面扉12から突出して回動操作可能に設けられた操作レバー210と、操作レバー210を回動自在に支持するベース部材220と、操作レバー210を振動させて振動演出を付加する第1演出手段230と、振動ではない非振動演出を操作レバー210に付加する第2演出手段240と、を備える。
操作レバー210は、合成樹脂材料から形成され、半円筒部211と、半円筒部211の側面を覆う側面部212と、半円筒部211から突出した操作部213と、を有し、側面部212が回転軸214によってベース部材220に回転支持されている。側面部212には、第2演出手段240を挿通させる挿通部215が形成されている。操作部213は、透明または半透明に形成されている。ベース部材220は、全体箱状に形成され、前面扉12の背面側において図示しない固定部に固定されている。ベース部材220には、操作レバー210を初期位置に規制する規制部としての突起221が設けられている。
第1演出手段230は、ベース部材220に設けられた振動体231と、ベース部材220に対して操作レバー210を初期位置に付勢する付勢手段としてのコイルばね232と、を有し、遊技者の操作によって変位した操作レバー210の当接部216が振動体231に当接することで操作レバー210の振動演出を実行する。第2演出手段240は、ベース部材220に支持されるとともに、電子部品等が搭載された基板241と、基板241を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体242と、を有し、第2演出体242には、発光手段である複数のLED243が設けられている。第2演出体242は、操作レバー210の挿通部215に位置し、回動する操作レバー210と当接せずに独立して設けられている。LED243からの光が操作レバー210の操作部213を透過することで、遊技者に向かって視覚演出が実行されるようになっている。
図23(A)に示すように、操作レバー210が初期位置にある状態において、側面部212の一部がベース部材220の突起221に当接し、これによりコイルばね232に付勢された操作レバー210の上方への回動が規制され、側面部212が第2演出体242に当接しないようになっている。一方、図23(B)に示すように、遊技者によって操作レバー210が下方に回動操作されると、当接部216が振動体231に当接し、振動体231の振動が当接部216を介して操作レバー210に伝達されることで、操作部213から遊技者に向かって振動演出が実行される。このように操作レバー210が回動操作された状態において、側面部212が第2演出体242に当接せず、第2演出手段240が操作レバー210の回動変位と独立してベース部材220に支持されている。
(7)前記各実施形態では、演出操作ユニット60は、遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン61を有したものであったが、遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドルを有したものであってもよい。図24(A)、(B)は、演出操作ユニットの変形例を示す断面図であり、図24(A)は、図24(B)にC−C線で示す正面側から見た断面図であり、図24(B)は、図24(A)にD−D線で示す側方から見た断面図である。図24に示すように、本発明の変形例に係る演出操作ユニット300は、前面扉12から突出して回転操作可能に設けられた操作ハンドル310と、操作ハンドル310を回転自在に支持するベース部材320と、操作ハンドル310を振動させて振動演出を付加する第1演出手段330と、振動ではない非振動演出を操作ハンドル310に付加する第2演出手段340と、を備える。
操作ハンドル310は、合成樹脂材料から形成され、透明な前面カバー311と、背面部312と、を有し、前面カバー311と背面部312との間に中空部313が形成され、前面カバー311の周面がベース部材320に回転支持されている。背面部312には、第2演出手段340の支持部343を挿通させる円弧状の長孔からなる3個の挿通部314が形成されている。ベース部材320は、全体箱状に形成され、前面扉12の背面側において図示しない固定部に固定されている。ベース部材320の背面部321には、操作ハンドル310を初期位置に規制する規制部としての突起322が設けられている。
第1演出手段330は、ベース部材320の背面部321に設けられた振動体331と、ベース部材320に対して操作ハンドル310を初期位置に付勢する付勢手段としてのコイルばね332と、を有し、遊技者の操作によって回転した操作ハンドル310の当接部315が振動体331に当接することで操作ハンドル310の振動演出を実行する。第2演出手段340は、電子部品等が搭載された基板341と、基板を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体342と、第2演出体342をベース部材320に支持する支持部343と、を有し、基板341には、発光手段である複数のLED344が設けられている。
第2演出体342は、操作ハンドル310の中空部313に収容され、支持部343は、挿通部314を貫通してベース部材320の背面部321に向かって延び、防振部材343aを介して背面部321に固定されている。この第2演出手段340では、LED344からの光が操作ハンドル310の前面カバー311を透過することで、遊技者に向かって視覚演出が実行されるようになっている。また、操作ハンドル310が回転操作された際に、挿通部314が支持部343に当接せず、第2演出手段340が操作ハンドル310の回転変位と独立してベース部材320に支持されている。
(8)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン10を例示して説明した。これに対して、本発明の遊技機は、スロットマシン10とは異なる他のタイプのスロットマシンであってもよい。また、本発明の遊技機は、遊技領域に設けられた一般入賞口や作動口などの各種入賞口を備え、この各種入賞口に遊技球が入球することによって、所定数の遊技球を払い出すパチンコ機であってもよいし、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持するベース部材(ベース部材64)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記ベース部材に設けられた振動体(振動体141)を有し、遊技者の操作によって変位した前記操作部材の一部と前記振動体とが当接することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記基板を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体(ケース体152)と、前記操作部材の変位と独立して前記第2演出体を前記ベース部材に支持する支持部(支持部157)と、を有している
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、基板を支持する第2演出体が操作部材の変位と独立してベース部材に支持されているので、振動体に当接して操作部材に振動演出が実行された際に、その振動が第2演出体に伝達されにくくなり、基板への振動の伝達を抑制することができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載の遊技機において、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間の中空部(中空部103)と、を有し、
前記第2演出手段は、前記第2演出体が前記中空部に収容されるとともに、前記支持部が前記背面部を貫通して前記ベース部材に延びて設けられ、前記前面カバーを通して前記第2演出体が非振動演出を実行し、
前記第2演出体および前記支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容されるとともに、第2演出体および支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体の振動が第2演出体および基板に伝達するのを抑制することができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A2または特徴A3に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(LED153)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A1から特徴A4のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段は、前記操作部材を案内するガイド部(ガイド部142)と、操作前の初期位置に向かって前記操作部材を付勢する付勢手段(コイルばね143)と、を有し、前記ガイド部には、初期位置にて前記操作部材の変位を規制して前記第2演出体に当接するのを防ぐ規制部(ワッシャ145)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、第1演出手段の付勢手段によって操作部材が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作部材に対する操作を解除する(例えば、手を放す)だけで、付勢手段の付勢力によって操作部材が初期位置に戻る。このように操作部材が初期位置に戻る際、ガイド部の規制部によって操作部材が第2演出体に当接するのが防がれるので、付勢手段によって付勢された操作部材からの衝撃が基板に加わることが防止できる。
特徴A6.
本発明群の特徴A1から特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作部材と前記振動体との少なくとも一方には緩衝材(シリコン板146)が設けられ、変位した前記操作部材の一部と前記振動体とが前記緩衝材を介して当接する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、操作部材の一部と振動体とが緩衝材を介して当接することで、振動体から操作部材に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A1から特徴A6のいずれかに記載された遊技機において、
前記第2演出手段の前記支持部が防振部材(防振部材157a)を介してベース部材に連結されているか、または前記支持部が防振材料から構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、第2演出手段の支持部が防振部材を介してベース部材に連結されているか、支持部が防振材料から構成されていることで、振動体からベース部材に伝達された振動が防振部材または防振材料からなる支持部によって減衰され、支持部から第2演出部への振動の伝達をより一層抑制することができる。
特徴A8.
本発明群の特徴A1から特徴A7のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段の前記振動体が取付部材(ブラケット144)を介して前記ベース部材に取り付けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、第1演出手段の振動体が取付部材を介してベース部材に取り付けられていることで、振動体からベース部材に直接的に振動が伝達されることがなく、第2演出手段への振動の伝達をさらに抑制することができる。
特徴A9.
本発明群の特徴A1から特徴A8のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A9によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴A群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持するベース部材(ベース部材64)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記操作部材に設けられた振動体(振動体141)を有し、前記振動体が振動することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記基板を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体(ケース体152)と、前記操作部材の変位と独立して前記第2演出体を前記ベース部材に支持する支持部(支持部157)と、を有している
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、基板を支持する第2演出体が操作部材の変位と独立してベース部材に支持されているので、振動体が振動して操作部材に振動演出が実行された際に、その振動が第2演出体に伝達されにくくなり、基板への振動の伝達を抑制することができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載の遊技機において、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間に形成される中空部(中空部103)と、を有し、
前記第2演出手段は、前記第2演出体が前記中空部に収容されるとともに、前記支持部が前記背面部を貫通して前記ベース部材に延びて設けられ、前記前面カバーを通して前記第2演出体が非振動演出を実行し、
前記第2演出体および前記支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容されるとともに、第2演出体および支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体の振動が第2演出体および基板に伝達するのを抑制することができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B2に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B2または特徴B3に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(LED153)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B1から特徴B4のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段は、前記操作部材を案内するガイド部(ガイド部142)と、操作前の初期位置に向かって前記操作部材を付勢する付勢手段(コイルばね143)と、を有し、前記ガイド部には、初期位置にて前記操作部材の変位を規制して前記第2演出体に当接するのを防ぐ規制部(ワッシャ145)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、第1演出手段の付勢手段によって操作部材が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作部材に対する操作を解除する(例えば、手を放す)だけで、付勢手段の付勢力によって操作部材が初期位置に戻る。このように操作部材が初期位置に戻る際、ガイド部の規制部によって操作部材が第2演出体に当接するのが防がれるので、付勢手段によって付勢された操作部材からの衝撃が基板に加わることが防止できる。
特徴B6.
本発明群の特徴B1から特徴B5のいずれかに記載された遊技機において、
前記振動体と前記ベース部材との少なくとも一方には緩衝材(シリコン板146)が設けられ、遊技者の操作によって前記操作部材が変位した際に前記振動体と前記ベース部材の一部とが前記緩衝材を介して当接する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B6によれば、操作部材に設けられた振動体とベース部材の一部とが緩衝材を介して当接することで、操作部材に付加される振動演出の効果を高めることができるとともに、ベース部材への振動の伝達を抑制することができる。
特徴B7.
本発明群の特徴B1から特徴B6のいずれかに記載された遊技機において、
操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B7によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴B群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持するベース部材(ベース部材64)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記ベース部材または前記操作部材に設けられた振動体(振動体141)を有し、前記振動体が振動することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記基板を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体(ケース体152)と、前記ベース部材および前記操作部材と独立して前記第2演出体を遊技機本体(固定ブラケット12b)または第2ベース部材(第2ベース部材67)に支持する支持部(支持部157)と、を有している
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、基板を支持する第2演出体が遊技機本体または第2ベース部材に支持され、遊技機本体や第2ベース部材がベース部材および操作部材と独立して支持されているので、振動体によって操作部材の振動演出が実行された際に、その振動が第2演出体に伝達されにくくなり、基板への振動の伝達を抑制することができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載の遊技機において、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間の中空部(中空部103)と、を有し、
前記第2演出手段は、前記第2演出体が前記中空部に収容されるとともに、前記支持部が前記前面カバーまたは前記背面部を貫通して遊技機本体または前記第2ベース部材に延びて設けられ、前記前面カバーを通して前記第2演出体が非振動演出を実行し、
前記第2演出体および前記支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容されるとともに、第2演出体および支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体の振動が第2演出体および基板に伝達するのを抑制することができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C2に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C2または特徴C3に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(LED153)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C1から特徴C4のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段は、前記操作部材を案内するガイド部(ガイド部142)と、操作前の初期位置に向かって前記操作部材を付勢する付勢手段(コイルばね143)と、を有し、前記ガイド部には、初期位置にて前記操作部材の変位を規制して前記第2演出体に当接するのを防ぐ規制部(ワッシャ145)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、第1演出手段の付勢手段によって操作部材が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作部材に対する操作を解除する(例えば、手を放す)だけで、付勢手段の付勢力によって操作部材が初期位置に戻る。このように操作部材が初期位置に戻る際、ガイド部の規制部によって操作部材が第2演出体に当接するのが防がれるので、付勢手段によって付勢された操作部材からの衝撃が基板に加わることが防止できる。
特徴C6.
本発明群の特徴C1から特徴C5のいずれかに記載された遊技機において、
操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴C群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
<特徴D群>
特徴D1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持する第1ベース部材(固定部材63、ベース部材64)と、
前記ベース部材と独立した第2ベース部材(ベース部材64、固定部材63)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記第1ベース部材および前記第2ベース部材の一方に設けられた振動体(振動体141)を有し、遊技者の操作によって変位した前記操作部材の一部と前記振動体とが当接することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記基板を支持するとともに非振動演出を実行する第2演出体(ケース体152)と、前記操作部材の変位と独立して前記第2演出体を前記第1ベース部材および前記第2ベース部材の他方に支持する支持部(支持部157)と、を有している
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、第1ベース部材および第2ベース部材の一方に振動体が設けられ、基板を支持する第2演出体が操作部材の変位と独立して第1ベース部材および第2ベース部材の他方に支持されているので、振動体の振動が第2演出体に伝達されにくくなり、基板への振動の伝達を抑制することができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載の遊技機において、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間の中空部(中空部103)と、を有し、
前記第2演出手段は、前記第2演出体が前記中空部に収容されるとともに、前記支持部が前記背面部を貫通して前記第1ベース部材および前記第2ベース部材の他方に延びて設けられ、前記前面カバーを通して前記第2演出体が非振動演出を実行し、
前記第2演出体および前記支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容されるとともに、第2演出体および支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体の振動が第2演出体および基板に伝達するのを抑制することができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D2に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D2または特徴D3に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(LED153)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴D5.
本発明群の特徴D1から特徴D4のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段は、前記操作部材を案内するガイド部(ガイド部142)と、操作前の初期位置に向かって前記操作部材を付勢する付勢手段(コイルばね143)と、を有し、前記ガイド部には、初期位置にて前記操作部材の変位を規制して前記第2演出体に当接するのを防ぐ規制部(ワッシャ145)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、第1演出手段の付勢手段によって操作部材が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作部材に対する操作を解除する(例えば、手を放す)だけで、付勢手段の付勢力によって操作部材が初期位置に戻る。このように操作部材が初期位置に戻る際、ガイド部の規制部によって操作部材が第2演出体に当接するのが防がれるので、付勢手段によって付勢された操作部材からの衝撃が基板に加わることが防止できる。
特徴D6.
本発明群の特徴D1から特徴D5のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作部材と前記振動体との少なくとも一方には緩衝材(シリコン板146)が設けられ、変位した前記操作部材の一部と前記振動体とが前記緩衝材を介して当接する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、操作部材の一部と振動体とが緩衝材を介して当接することで、振動体から操作部材に間接的に振動が伝達されることになり、振幅の大きな強い振動を加える場合であっても、不快な振動数成分を抑えつつ振動演出効果を高めることができる。
特徴D7.
本発明群の特徴D1から特徴D6のいずれかに記載された遊技機において、
操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D7によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴D群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
<特徴E群>
特徴E1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持するベース部材(ベース部材64)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記ベース部材または前記操作部材に設けられた振動体(振動体141)を有し、前記振動体が振動することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記操作部材と一体的に変位するとともに非振動演出を実行する第2演出体(ケース体152)と、前記基板と前記第2演出体とを接続する可撓導体(可撓導体158)と、前記操作部材の変位と独立して前記基板を支持する基板支持部(基板支持部159)と、を有している
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、第2演出体が操作部材と一体的に変位するものの、第2演出体と基板とが可撓導体で接続されるとともに、基板が操作部材の変位と独立して支持されているので、振動体によって操作部材の振動演出が実行された際に、その振動が基板に伝達されるのを抑制することができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載の遊技機において、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間の中空部(中空部103)と、を有し、
前記第2演出手段は、前記第2演出体が前記中空部に収容されて前記操作部材に支持され、前記可撓導体または前記基板支持部が前記背面部を貫通して設けられ、前記前面カバーを通して前記第2演出体が非振動演出を実行し、
前記可撓導体および前記基板支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容されて操作部材に支持されるとともに、可撓導体および基板支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体の振動が基板に伝達するのを抑制することができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E2に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E2または特徴E3に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(発光体153a)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴E群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
<特徴F群>
特徴F1.
遊技者の操作によって変位可能な操作部材(操作ボタン61)と、
遊技機本体に対して前記操作部材を支持するベース部材(ベース部材64)と、
前記操作部材を振動させて振動演出を付加する第1演出手段(振動演出部65)と、
振動ではない非振動演出を前記操作部材に付加する第2演出手段(視覚演出部66)と、を備え、
前記操作部材は、前面側の前面カバー(前面カバー101)と、前記前面カバーと連結される背面側の背面部(背面部102)と、前記前面カバーと前記背面部との間に形成される中空部(中空部103)と、を有し、
前記第1演出手段は、
前記ベース部材または前記操作部材に設けられた振動体(振動体141)を有し、前記振動体が振動することで前記操作部材の振動演出を実行し、
前記第2演出手段は、
電子部品が搭載された基板(基板151)と、前記基板を支持するとともに非振動演出を実行する前記第2演出体と、前記背面部を貫通して延びて前記第2演出体を前記ベース部材に支持する支持部(支持部157)と、を有し、前記第2演出体が前記中空部に収容されるとともに前記前面カバーを介して非振動演出を実行し、
前記第2演出体および前記支持部は、前記操作部材の変位に伴って前記前面カバーおよび前記背面部のいずれにも当接しないように設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F1によれば、操作部材が前面カバー、背面部および中空部を有し、第2演出体が中空部に収容され、基板を支持する第2演出体が背面部を貫通する支持部によってベース部材に支持されるとともに、第2演出体および支持部が前面カバーおよび背面部のいずれにも当接しないので、振動体によって操作部材の振動演出が実行された際に、その振動が基板に伝達されるのを抑制することができる。
特徴F2.
本発明群の特徴F1に記載の遊技機において、
前記前面カバーは、透明または半透明に形成され、
前記前面カバーを通して前記第2演出体の非振動演出が視認可能に構成される
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F2によれば、透明または半透明の前面カバーを介して第2演出体の非振動演出が視認可能になっているので、演出効果を向上させることができる。
特徴F3.
本発明群の特徴F1または特徴F2に記載の遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第2演出体に設けられた発光手段(LED153)を有し、前記発光手段から前記前面カバーを透過させた光によって非振動演出である視覚演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F3によれば、第2演出手段の第2演出体に設けられた発光手段からの光によって視覚演出を実行することで、第1演出手段によって操作部材を振動させる振動演出との相乗作用によって演出効果を向上させることができる。
特徴F4.
本発明群の特徴F1から特徴F3のいずれかに記載された遊技機において、
前記第1演出手段は、前記操作部材を案内するガイド部(ガイド部142)と、操作前の初期位置に向かって前記操作部材を付勢する付勢手段(コイルばね143)と、を有し、前記ガイド部には、初期位置にて前記操作部材の変位を規制して前記第2演出体に当接するのを防ぐ規制部(ワッシャ145)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F4によれば、第1演出手段の付勢手段によって操作部材が初期位置に向かって付勢されることで、遊技者が操作部材に対する操作を解除する(例えば、手を放す)だけで、付勢手段の付勢力によって操作部材が初期位置に戻る。このように操作部材が初期位置に戻る際、ガイド部の規制部によって操作部材が第2演出体に当接するのが防がれるので、付勢手段によって付勢された操作部材からの衝撃が基板に加わることが防止できる。
特徴F5.
本発明群の特徴F1から特徴F4のいずれかに記載された遊技機において、
操作部材は、
遊技機本体に対して進退自在に支持された操作ボタン(操作ボタン61)であるか、
遊技機本体に対して回動自在に支持された操作レバー(操作レバー210)であるか、
または、
遊技機本体に対して回転自在に支持された操作ハンドル(操作ハンドル310)である
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F5によれば、操作ボタン、操作レバー、または操作ハンドルに対して振動演出および非振動演出を実行するとともに、第2演出手段の基板への振動の伝達を抑制することができる。
このような本発明の特徴F群によれば、電子部品類が搭載された基板への振動の伝達を抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンやパチンコ機がある。このような遊技機は、遊技者が操作するための操作ボタン等の操作部や、各種の遊技演出を表示するディスプレイ等の表示手段を備えている。操作ボタンとして、ディスプレイに表示される遊技演出や遊技者による押し込み操作などに連動して発光するものが提案されている。従来の発光型の操作ボタンは、遊技機本体に取り付けられるケースと、ケース内に進退自在に支持されて透光性材料からなるボタンと、このボタンを突出方向に付勢するコイルばねと、このコイルばねを支持するとともに発光体(LED)およびスイッチ機構を有した基板と、を備えている。また、操作ボタンとして、遊技者による押し込み操作に連動して振動するものも知られている。
しかしながら、従来のような発光型の操作ボタンに対して振動機能を付加すると、電子部品類が搭載された基板に振動が伝わり、この振動によって電子部品類が破損したり誤作動したりする可能性がある。
以上のように、本発明は、スロットマシン、パチンコ遊技機等の遊技機に好適に利用できる。