JP2021166157A - 波長変換素子および灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】リフレクタを備える灯具に適用したときに、蛍光の利用効率を向上させることが可能な波長変換素子を提供する。【解決手段】波長変換素子(10)は、基材(1)と、前記基材(1)上に配置された蛍光層(2)とを含み、前記蛍光層(2)は、前記基材(1)側と反対側の面に蛍光出射面(2a)を備え、前記蛍光出射面(2a)上に、蛍光の出射角度を変化させる三次元構造体(3)が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換素子および灯具に関する。
半導体発光素子等の光源から生じた励起光を、基材と蛍光層とを含む波長変換素子に照射し、発生した蛍光を取り出して利用することが従来技術として知られている。波長変換素子において発生した蛍光の大部分は、波長変換素子の蛍光の出射を主に担う蛍光出射面から出射される。蛍光出射面が平滑である場合に、波長変換素子の蛍光出射面から出射される蛍光の配光分布は、概ね、ランバーシアン配光(蛍光出射面上に立てた垂線からの傾き角、すなわち極角をθとしたときに、蛍光の放射分布がcos(θ)で近似できる発光分布)となることが知られている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、光源と、光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する波長変換素子と、波長変換素子から出射された蛍光を反射するリフレクタとを備える灯具が記載されている。
特開平7−318998号公報 特開2012−234685号公報
光源、波長変換素子およびリフレクタを備える従来の灯具において、波長変換素子から出射した蛍光の一部は、リフレクタを介して外部に出射する。しかしながら、それ以外の蛍光は、リフレクタを介さずに直接外部に出射する。リフレクタを介さずに直接外部に出射する蛍光は、進行方向を制御することができないため、所望の領域に到達することができない。したがって、所望の領域が効率的に照明されず、蛍光の利用効率が低いという問題がある。
この問題に対し、上記の特許文献1に記載される灯具において、波長変換素子は、凹面鏡(リフレクタ)の焦点に、かつ、波長変換素子の蛍光出射面と凹面鏡とが相対するように配置される。これにより、波長変換素子の蛍光出射面から出射された蛍光はほぼ全て、凹面鏡に当たる。しかしながら、凹面鏡に当たった反射光のうちの一部(すなわち、ランバーシアン配光において光強度が大きい、蛍光出射面から略垂直方向に出射した蛍光の反射光)は、波長変換素子に遮られ、外部に出射することができない。そのため、蛍光の利用効率が低下するという問題がある。
また、上記の特許文献2に記載される灯具において、波長変換素子は、その蛍光出射面が、投光方向と反対側に傾斜するように配置される。これにより、リフレクタを介さずに直接外部に出射する蛍光の割合が減少する。また、ランバーシアン配光において光強度が大きい、蛍光出射面から略垂直方向に出射した蛍光も、リフレクタを介して外部に出射されるため、光の利用効率が高まる。しかしながら、リフレクタの反射面に当たった反射光のうちの一部は、傾斜して配置された波長変換素子に遮られ、外部に出射することができないという問題が依然としてある。
本開示は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、リフレクタを備える灯具に適用したときに、蛍光の利用効率を向上させることが可能な波長変換素子を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る波長変換素子は、基材と、上記基材上に配置された蛍光層とを含み、上記蛍光層は、励起光を受けて蛍光を発する複数の蛍光体粒子、および、バインダを含み、かつ、上記基材側と反対側の面に蛍光出射面を備え、上記蛍光出射面上に、蛍光の出射角度を変化させる三次元構造体が配置されていることを特徴とする。
本開示の一態様によれば、リフレクタを備える灯具に適用したときに、蛍光の利用効率を向上させることが可能な波長変換素子を提供することができる。
本開示の実施形態1に係る波長変換素子を模式的に示した断面図である。 本開示の実施形態1に係る波長変換素子において生じる界面反射を説明する断面図である。 本開示の実施形態2に係る波長変換素子を模式的に示した断面図である。 本開示の実施形態2に係る波長変換素子の変形例を模式的に示した断面図である。 本開示の実施形態2に係る波長変換素子の変形例を模式的に示した断面図である。 本開示の実施形態3に係る灯具を模式的に示した断面図である。 従来の灯具における出射光の状態を説明する断面図である。 本開示の実施形態3に係る灯具における出射光の状態を説明する拡大断面図である。 本開示の実施形態4に係る灯具を模式的に示した断面図である。 光線追跡シミュレーションにおいてモデル化された灯具の構成を模式的に示す断面図である。 光線追跡シミュレーションにおいてモデル化された灯具における、励起光が照射される領域の拡大断面図である。 三角柱形状(形状1)の三次元構造体を示す断面図である。 三角柱形状(形状1)の三次元構造体の配置様式を示す斜視図である。 三角柱形状(形状2)の三次元構造体を示す断面図である。 三角柱形状(形状3)の三次元構造体を示す断面図である。 半球形状(形状4)の三次元構造体を示す断面図である。 半球形状(形状4)の三次元構造体の配置様式を示す平面図である。 受光面に対する極角の分布を示すグラフである。 蛍光出射面に対する極角の分布を示すグラフである。 従来の灯具についての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図である。 従来の灯具についての光線追跡シミュレーションにおける一部の光線の光線図である。 図21の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。 三角柱形状(形状1)の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図である。 三角柱形状(形状1)の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける一部の光線の光線図である。 図24の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。 半球形状(形状4)の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図である。 半球形状(形状4)の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける一部の光線の光線図である。 図27の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。
〔実施形態1〕
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る波長変換素子10を模式的に示した断面図である。図1に示すように、波長変換素子10は、基材1と、上記基材1上に配置された蛍光層2とを含み、上記蛍光層2は、励起光を受けて蛍光を発する複数の蛍光体粒子、および、バインダを含み、かつ、上記基材1側と反対側の面に蛍光出射面2aを備え、上記蛍光出射面2a上に、蛍光の出射角度を変化させる三次元構造体3が配置されている。
三次元構造体3と接する蛍光出射面2aから出射される蛍光Xは、三次元構造体3内を進行し、三次元構造体3の表面から出射する際に出射角度を変化させて進行方向を変え、蛍光Xとして波長変換素子外に出射される。一方、三次元構造体3と接していない蛍光出射面2aから出射される蛍光は、屈折率差に応じたそのままの出射角度で、波長変換素子外に出射される。
したがって、三次元構造体3の形状および配置を適宜に調整することにより、波長変換素子10から出射する蛍光の配光分布を、望ましい配光分布となるように変化させることができる。これにより、波長変換素子10をリフレクタを備える灯具に適用したときに、波長変換素子10から出射する蛍光のうち、リフレクタの反射面に当たる蛍光の割合を増加させて、蛍光の利用効率を向上させることができる。
なお、本願明細書において、「蛍光の利用効率」とは、「波長変換素子10をリフレクタを備える灯具に適用したときに、リフレクタの反射面に当たって灯具外に出射する蛍光強度」/「励起光強度」を意図し、「蛍光の取り出し効率」を含む。また、本願明細書において、「蛍光の取り出し効率」とは、「蛍光出射面2aから出てくる蛍光強度」/「励起光強度」を意図し、「励起光が蛍光層2に入射する効率」、「蛍光層2の発光効率」、および「発光した蛍光が蛍光出射面2aから出ていく効率」等が含まれる。
(基材1)
波長変換素子10が反射型である場合、基材1は、光を反射する反射性基材であり、励起光は、波長変換素子10の蛍光出射面2aの側から入射する。すなわち、蛍光出射面2aと、励起光入射面とは同一面である。
反射性基材としては、特に限定されないが、金属基材、例えば、アルミ基材、高反射のアルミナ基材、白色完全散乱基材等を用いることができる。基材1上に銀等の高反射膜がコーティングされていてもよい。
波長変換素子10が透過型である場合、基材1は、光を透過する透光性基材であり、励起光は、波長変換素子10の蛍光出射面2aと対向する側から入射する。すなわち、蛍光出射面2aと対向する面に、励起光入射面が配される。透光性基材としては、特に限定されないが、ガラス基材、サファイヤ基材等を用いることができる。
基材1の厚さは、波長変換素子10の用途等に応じて適宜に設定することができる。
(蛍光層2)
蛍光層2は、バインダと、バインダ内に分散した複数の蛍光体粒子とを含み、かつ、基材1側と反対側の面に蛍光出射面2aを備える。
バインダは、無機化合物を含むバインダであってもよく、有機化合物を含むバインダであってもよい。無機化合物としては、例えば、アルミナ、シリカ等が挙げられる。有機化合物としては、例えば、シリコーン樹脂等が挙げられる。
蛍光体粒子は、励起光により所定の波長域の蛍光を発する従来公知の有機蛍光体粒子および無機蛍光体粒子を用いることができる。
蛍光層2において、蛍光体粒子の分散は、均一であってもよく、不均一であってもよい。例えば、蛍光層2は、蛍光出射面2a側に、蛍光体粒子を含まずにバインダのみからなる蛍光体粒子非含有層を含んでいてもよい。
蛍光出射面2aは、実質的に平滑な面である。本明細書において、実質的に平滑とは、意図的な凹部または凸部を有しないことを意味し、好ましくは、蛍光層2の厚さのばらつきが、蛍光体粒子の直径以下であることを意味する。
蛍光層2に占める蛍光体粒子の割合、および、蛍光層2の厚さは、所望の発光強度等に応じて適宜に設定することができる。
(三次元構造体3)
三次元構造体3は、蛍光層2の蛍光出射面2a上に凸部を形成する凸状構造体である。
三次元構造体3の形状は、特に限定されず、蛍光出射面2aから出射する蛍光の出射角度を変化させる任意の形状であってよい。三次元構造体3の形状の例としては、複数の平面および/または曲面を有する立体、例えば、多面体、少なくとも一部に曲面または球面を有する立体が挙げられる。より具体的には、三角柱形状、半円柱形状、半球形状、角錐形状、円錐形状等の立体が挙げられるが、これらに限定されない。三次元構造体3が三角柱形状または半円柱形状である場合は、その四角形状の面と蛍光出射面2aとが接するように、柱を横倒しにした状態で配置することが好ましい。
三次元構造体3は、蛍光出射面2aの全面を覆うように配置されていても、励起光が照射される領域の少なくとも一部を覆うように配置されていてもよい。本開示の一実施形態において、三次元構造体3は、蛍光出射面2aのうち、少なくとも、励起光が照射される領域の全面を覆うように配置されている。これにより、波長変換素子10から出射する蛍光の配光分布を、効率的に、望ましい配光分布となるように変化させることができる。
三次元構造体3は、励起光および蛍光体粒子が発する蛍光を透過する透光性材料からなり、好ましくは、蛍光体粒子を含まず、励起光および蛍光層2の発光に伴う発熱等により大きく劣化しない材料によって形成されているものである。三次元構造体3の構成材料の例としては、蛍光層2を構成するバインダの構成材料と同じものを挙げることができる。具体的には、三次元構造体3の構成材料としては、アルミナ、シリカ等の無機化合物、および、シリコーン樹脂等の有機化合物が挙げられる。
三次元構造体3が、蛍光体粒子を含まない透光性材料からなることにより、三次元構造体において発熱が起こらない。また、三次元構造体3は、蛍光層2の発光エリアからの発熱を伝播するパスとして機能し、輝度飽和を抑制する効果も発揮する。
一実施形態において、三次元構造体3を構成する材料の屈折率(n)は、空気の屈折率(1.0)より大きく、蛍光層2の屈折率(n)と同じかそれ以下である。好ましい実施形態において、三次元構造体3を構成する材料の屈折率(n)は、蛍光層2の屈折率(n)との差が小さいことが好ましく、蛍光層2の屈折率(n)と実質的に同じであることがより好ましい。なお、蛍光層2の屈折率(n)は、蛍光層2のバインダの屈折率と実質的に同じである。
図2は、本実施形態に係る波長変換素子10において、励起光Yが三次元構造体3を通過して蛍光層2に入射する場合の界面反射を説明する断面図である。図2に示すように、蛍光層2と三次元構造体3との界面の反射率Rは、蛍光層2と三次元構造体3との界面における、励起光Yおよび蛍光Xの反射光により決まり、下式(1)で表される。式(1)中、nは蛍光層2の屈折率であり、nは三次元構造体3の屈折率である。
Figure 2021166157
蛍光層2と三次元構造体3との屈折率差が小さいほど、界面反射率Rが小さくなり、界面反射によるロスが低減される。したがって、三次元構造体3が、蛍光層2のバインダの屈折率との差が小さい構成材料からなることにより、蛍光層2において生じた蛍光の取り出し効率が高まり、ひいては、蛍光の利用効率が高まる。好ましい実施形態において、三次元構造体3は、蛍光層2のバインダと同じ材料からなる。
一実施形態において、三次元構造体3は、単一の材料からなる一体的な部材であることが好ましい。三次元構造体3が複数の部材からなる場合は、部材間の界面において界面反射が発生し得る。これに対し、三次元構造体3が一体的な部材である場合は、このような界面反射が発生しないため、蛍光のロスを低減することができる。
三次元構造体3の高低は、配光分布を変化させる効果に直接影響しない。そのため、三次元構造体3の高さは、励起光照射領域の大きさ等に応じて適宜に設定することができるが、可視光域の波長を幾何学的に屈折させるためには、例えば、約1μm以上であることが好ましい。また、三次元構造体3の熱伝導により、輝度飽和を抑制する効果を得るためには、25μm以上であることが好ましい。
また、三次元構造体3の高さの上限値は、特に限定されないが、例えば1mm以下であってよい。これにより、波長変換素子10をリフレクタを備える灯具に適用したときに、リフレクタの反射面に当たった反射光が、三次元構造体3に当たって進行方向を変える確率を低減することができる。なお、三次元構造体3の高さとは、基底面から凸部の頂点までの、基材1表面に対する垂直距離を意味する。
(さらなる機能層)
波長変換素子10は、基材1と蛍光層2との間に、さらなる機能層を備えていてもよい。このような機能層としては、例えば、増反射層が挙げられる。増反射層を備えることにより、蛍光層2からの蛍光が増反射層で反射されて出射するため、基材1の反射率の影響を受けにくい。また、効率的に蛍光を反射することにより、光の利用効率を一層高めることができる。
増反射層は、SiO/TiO多層膜等の酸化物多層膜、ダイクロイックミラー、並びに、バインダおよび散乱粒子を含む散乱層等から構成されるものであってよい。
上記散乱層を構成するバインダは、無機化合物を含むバインダであってもよく、有機化合物を含むバインダであってもよいが、熱伝導性の向上の観点からは、無機化合物を含むバインダが好ましい。無機化合物としては、例えば、アルミナ、シリカ等が挙げられる。有機化合物としては、例えば、シリコーン樹脂等が挙げられる。
(波長変換素子10の製造方法)
次に、一例を挙げて、本実施形態に係る波長変換素子10の製造方法を説明する。
本実施形態に係る波長変換素子10は、蛍光体粒子およびバインダを含む蛍光組成物を、基材1の上に塗布して蛍光層2を形成する積層工程、および、蛍光層2の蛍光出射面2a上に、三次元構造体3を形成する三次元構造体形成工程、を含む製造方法により好適に製造することができる。
蛍光組成物を基材1上に塗布する方法としては、スプレー塗布、インクジェット塗布、ディスペンサ塗布、スクリーン印刷、ディップ法等の慣用の方法を用いることができる。
蛍光出射面2a上に三次元構造体3を形成する方法としては、特に限定されず、スタンプ法(型押し法)、切削法、および、予め形成した構造体を接着剤または粘着剤を介して貼着する方法、等を用いることができる。スタンプ法(型押し法)は、所望の形状を有する型を予め作製しておき、その型を用いて、三次元構造体3を構成する透光性材料を蛍光出射面2a上に型押する方法である。また、切削法は、蛍光層2の蛍光出射面2a側の表面に、蛍光体粒子非含有層を設けておき、当該蛍光体粒子非含有層から不要部分を除去し、三次元構造体3を削り出す方法である。蛍光体粒子非含有層は、三次元構造体3の構成材料として上述した任意の成分からなる層であってよいが、界面反射による蛍光のロスを低減する観点からは、蛍光層2を構成するバインダからなる層であることが好ましい。
〔実施形態2〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
(波長変換素子20の構成)
図3は、本実施形態に係る波長変換素子20を模式的に示した断面図である。図3に示すように、本実施形態に係る波長変換素子20は、蛍光出射面2a上に、複数の三次元構造体3a、3b、3c、3d、3eが配置されている点において、実施形態1の波長変換素子10と異なる。その他の各構成は、実施形態1において説明した構成と同じである。
なお、図3においては、断面三角形状の5個の三次元構造体3a、3b、3c、3d、3eが蛍光出射面2a上に配置されているが、蛍光出射面2a上に配置される三次元構造体3の数は、特に限定されない。また、三次元構造体3の形状は、特に限定されず、例えば、図4に示されるように、断面半円形状であってもよい。さらには、図5に示されるように、形状および高さの異なる複数の三次元構造体3a、3b、3c、3d、3e、3fが蛍光出射面2a上に配置されていてもよい。
個々のサイズが小さい三次元構造体3を、蛍光出射面2a上に複数配置することにより、より大きいサイズの三次元構造体3を1個配置する場合と同等またはそれ以上の広さの蛍光出射面2aを覆うことができる。個々のサイズが小さい三次元構造体3を複数配置することの利点として、波長変換素子20をリフレクタを備える灯具に適用したときに、リフレクタの反射面に当たった反射光が、三次元構造体3に当たって進行方向を変える確率を低減し得る点が挙げられる。
複数の三次元構造体3は、蛍光出射面2aの全面を覆うように配置されていても、励起光が照射される領域の少なくとも一部を覆うように配置されていてもよい。本開示の一実施形態において、複数の三次元構造体3は、蛍光出射面2aのうち、少なくとも、励起光が照射される領域の全面を覆うように配置されている。
なお、「複数の三次元構造体3が、励起光が照射される領域の全面を覆うように配置されている」とは、当該領域の全面を覆うように、複数の三次元構造体3が、互いに隣接して配置されていることを意味する。好ましい実施形態において、複数の三次元構造体3は、最密充填またはそれに近い状態となるように配置されている。
〔実施形態3〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
(灯具100の構成)
図6に本開示の実施形態3に係る灯具100を模式的に示した断面図を示す。灯具100は、波長変換素子30として、上記実施形態1に係る波長変換素子10または実施形態2に係る波長変換素子20を備える灯具であり、好ましくは車両用灯具(車両用前照灯具)であり、より好ましくは反射型レーザヘッドライトである。
リフレクタ12は、波長変換素子30から出射された蛍光を反射させる反射面を有する。反射面は、入射した光を一定方向に平行に出射するように反射させる形状を有し、光を放射する開口面(出射面)13を有する。
好ましい実施形態において、リフレクタ12の反射面は、回転放物面または回転楕円面の少なくとも一部を含む形状を有する。反射面は、鏡面により構成されているのが好ましい。かかる態様のリフレクタ12を、放物面ミラーとも称する。放物面ミラーを上下2分割するxz平面において、波長変換素子30は、リフレクタ12の開口面13よりも内側であって、リフレクタ12の焦点近傍となる位置に配置される。これにより、波長変換素子30から出射する蛍光のうち、リフレクタ12に当たる蛍光の割合を増加させることができる。
なお、本明細書において、y軸正方向は、基材1表面の法線ベクトルと0°を成す方向であり、z軸正方向は、開口面13から垂直な方向に出射する光Zの進行方向である。
図6に例示される灯具100は、放物面ミラーからなるリフレクタ12を上下2分割するxz平面で分割したうちの上側半分から構成される。xz平面にはミラー表面を備えた基材を備え、リフレクタ12の内側と合せて、リフレクタ内部は鏡面により構成されているのが好ましい。
光源11は、リフレクタ12の外部に配置され、波長変換素子30の蛍光層を励起する波長の励起光Yを出射する光源であり、好ましくは青色レーザ光源である。リフレクタ12は、光源11の励起光Yを波長変換素子30に照射させることができる透孔を備える。
光源11から励起光Yが照射された波長変換素子30は、入射した励起光Yのうちの一部を、所望の帯域の波長からなる蛍光として出射する。
波長変換素子30から出射された蛍光は、リフレクタ12の反射面に当たって反射し、方向を転換して指向性の高い光線となって、開口面13に垂直な方向(z軸正方向)に直進する。開口面13から垂直な方向に出射する光Zは、直進性が高く、広がらずに真っ直ぐ遠方を照射することができる。したがって、車両用灯具として好適に利用することができる。
好ましい実施形態において、光源11は、青色の励起光Yを照射し、波長変換素子30は、青色の励起光Yによって励起され、可視光の長波長域(黄色波長)の蛍光を発光する。波長変換素子30に向かって照射された励起光Yのうちの一部は、照射表面に当たって反射し、方向を転換し、拡散反射光となる。波長変換素子30から出射する蛍光と、拡散反射光とが混ざり合い、白色光として、開口面13から出射する。
(従来の灯具における問題点)
図7を用いて、従来の灯具における出射光の状態を説明する。なお、説明の便宜上、上記図6にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図7に示される従来の灯具100Vは、波長変換素子30の代わりに、三次元構造体を有しない従来の波長変換素子30Vを備える点以外は、図6に示される灯具100と同じ構成を有する。
従来の灯具100Vにおいて、開口面13に垂直な方向に出射する光Zの進行方向(z軸正方向)と、波長変換素子30Vとリフレクタ12の開口端とを結ぶ線分と、がなす方位角をαとすると、0<λ<αの方位角λで出射する蛍光Xは、リフレクタ12を介さずに直接外部に出射する。蛍光Xは、進行方向を制御することができないため、所望の領域に到達することができず、蛍光の利用効率が低下する。
これに対し、本実施形態に係る灯具100における出射光の状態を、図6および図8を用いて説明する。図8は、図6に示される灯具100における出射光の状態を説明する拡大断面図である。
灯具100において、蛍光層2の蛍光出射面2aから、0<λ<αの範囲で出射する蛍光Xは、三次元構造体3の表面から出射する際に、出射角度を変化させて進行方向を変え、蛍光Xとして出射する。蛍光Xは、リフレクタ12の反射面に当たって反射し、開口面13に垂直な方向に直進する。
図8に示されるように、灯具100において、波長変換素子30の三次元構造体3の配置面積Sは、励起光Yが照射される領域の面積より大きいことが好ましい。これにより、蛍光出射面2aから出射される蛍光の多くを、三次元構造体3内に導くことができ、蛍光の配光分布を、効率的に変化させることができる。
(蛍光の利用効率)
図10〜28を用いて、三次元構造体3の形状と、灯具100における蛍光の利用効率との関係を説明する。
照明設計解析ソフトウェアLightTools(登録商標)(Optical Research Associates社製)を用いて光線追跡シミュレーションを行うことにより、灯具100において、様々な形状の三次元構造体3を配置した場合の蛍光の利用効率を算出した。
図10は、光線追跡シミュレーションにおいてモデル化された灯具100の構成を模式的に示す断面図である。図10に示す断面図は、灯具100において、リフレクタ12の開口面13の中心を通過するyz平面における断面を示している。図11は、励起光が照射される領域の拡大断面図である。
光線追跡シミュレーションにおいて、蛍光の利用効率に関与する各種パラメータを以下のとおりに設定した。
図10に示すように、基材1からリフレクタ12の開口端までの垂直距離は、25mmとした。リフレクタ12の閉口端から開口面13までの距離は、24mmとした。波長変換素子30は、閉口端からの距離が6.5mmであるリフレクタの焦点近傍となる位置に配置されているものとした。開口面13に垂直な方向に出射する光Zの進行方向(z軸正方向)と、波長変換素子30とリフレクタ12の開口端とを結ぶ線分と、がなす方位角αは54°とした。これは、蛍光出射面に対する極角で表すと、36°となる。なお、本明細書において、所定の面に対する極角とは、当該面上に立てた垂線からの傾き角を意味する。極角0°とは、当該面に対して垂直であることを意味する。
蛍光出射面に対する極角が36°以上で出射する蛍光Xは、リフレクタ12の反射面には当たらず、直接外部に出射する。これに対し、蛍光出射面に対する極角が36°未満で出射する蛍光Xは、リフレクタ12の反射面に当たって、開口面13に垂直な方向に直進する。
図11に示すとおり、波長変換素子30の蛍光層2は、直径1mmの円形状として、厚さ30μmで設けられているものとした。蛍光層2(厚さ30μm)のうち、表層部(厚さ5μm)は、バインダのみからなる蛍光体粒子非含有層であり、内層部(厚さ25μm)は、蛍光体粒子およびバインダを含む蛍光体粒子含有層であるものとした。励起光が照射される領域は、直径400μmの円形状とした。また、蛍光体粒子含有層内の、励起光を受光して蛍光を発生する領域2bの体積は、直径400μm、厚さ25μmの円柱の体積として計算した。三次元構造体3の配置は、複数の三次元構造体3が、励起光が照射される領域の全面を覆うように配置されているものとした。
蛍光層2および三次元構造体3の屈折率は、共に1.5とした。三次元構造体3の光線透過率は100%とした。
蛍光の利用効率は、励起光が照射される領域から出射した全光線の量に対する、受光面112に対して極角0°〜±1°で入射する光線の量の百分率として算出した。この値が大きいほど、蛍光の利用効率が高いことを示す。なお、受光面112は、リフレクタ12の外側に、開口面13と平行に設けられた面である。
(比較例:従来の灯具100Vについての光線追跡シミュレーション)
波長変換素子30の代わりに、三次元構造体を有しない従来の波長変換素子30Vを備える点以外は、上記のモデル化された灯具100と同じ構成を有する従来の灯具100Vについて、光線追跡シミュレーションを行った。
図20に、従来の灯具100Vについての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図を示す。図21は、シミュレーションにおいて追跡した光線のうち、蛍光出射面2aに対して極角60°で出射する光線のみを示した光線図である。図22は、図21の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。
図22に示すように、蛍光出射面2aに対して極角60°で出射する光線の一部は、リフレクタ12の反射面に当たらずに、直接外部に出射し、受光面112に対して大きい極角で入射する。
本シミュレーション結果から、従来の灯具100Vの蛍光の利用効率を算出したところ、26.9%であった。
(光線追跡シミュレーション1)
図12は、三角柱形状(形状1)の三次元構造体3を示す断面図である。図13は、三角柱形状(形状1)の三次元構造体3の配置様式を示す斜視図である。図12に示すように、形状1は、リフレクタ12の閉口端側に位置する底角が80°であり、リフレクタ12の開口端側に位置する底角が45°である断面三角形状の三角柱である。当該断面三角形の底辺の長さは50μmであり、高さは43μmである。また、図13に示すように、三角柱形状(形状1)の複数の三次元構造体3が、リフレクタ12の開口面13に平行な方向、すなわちx軸と平行に、柱を横倒しにした状態で配置されている。
上記のモデル化された灯具100において、三次元構造体3が、図12に示す形状1を有し、かつ、図13に示すとおりに配置されている場合の光線追跡シミュレーションを行った。
図23に、形状1の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図を示す。図24は、従来の灯具100Vにおいては極角60°で出射していた光線であって、三次元構造体3により出射角度が変化した光線を示した光線図である。図25は、図24の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。
本シミュレーション結果を、従来の灯具100Vのシミュレーション結果と比較したところ、図23における両矢印で示された領域において、光線が増加する傾向が観察された。また、図24および図25に示すように、従来の灯具100Vにおいて極角60°で出射していた光線は、極角20〜40°に出射角度を変化させた。その結果、当該光線の多くが、リフレクタ12に当たって反射し、受光面112に対してほぼ垂直に入射した。
本シミュレーション結果から、蛍光の利用効率を算出したところ、37.0%であった。
(光線追跡シミュレーション2)
図14は、三角柱形状(形状2)の三次元構造体3を示す断面図である。図14に示すように、形状2は、リフレクタ12の閉口端側に位置する底角が45°であり、リフレクタ12の開口端側に位置する底角が80°である断面三角形状の三角柱である。当該断面三角形の底辺の長さは50μmであり、高さは43μmである。
灯具100が、形状1の三次元構造体3の代わりに、図14に示す断面を有する形状2の三次元構造体3を備える点以外は、光線追跡シミュレーション1と同様にして、光線追跡シミュレーション2を行った。
本シミュレーション結果から、蛍光の利用効率を算出したところ、40.9%であった。
(光線追跡シミュレーション3)
図15は、三角柱形状(形状3)の三次元構造体3を示す断面図である。図15に示すように、形状3は、2つの底角が共に60°である断面正三角形状の三角柱である。当該断面正三角形の底辺の長さは50μmであり、高さは43μmである。
灯具100が、形状1の三次元構造体3の代わりに、図15に示す断面を有する形状3の三次元構造体3を備える点以外は、光線追跡シミュレーション1と同様にして、光線追跡シミュレーション3を行った。
本シミュレーション結果から、蛍光の利用効率を算出したところ、34.7%であった。
(光線追跡シミュレーション4)
図16は、半球形状(形状4)の三次元構造体3を示す断面図である。図17は、半球形状(形状4)の三次元構造体3の配置様式を示す平面図である。形状4の半球の底面の直径は86μmであり、高さは43μmである。また、図17に示すように、半球形状(形状4)の複数の三次元構造体3が、互いに隣接した状態で配置されている。
上記のモデル化された灯具100において、三次元構造体3が、図16に示す形状4を有し、かつ、図17に示すとおりに配置されている場合の光線追跡シミュレーション4を行った。
図26に、形状4の三次元構造体を備える灯具についての光線追跡シミュレーションにおける全体の光線図を示す。図27は、従来の灯具100Vにおいては極角60°で出射していた光線であって、三次元構造体3により出射角度が変化した光線を示した光線図である。図28は、図27の光線図について、励起光が照射される領域を拡大して示す拡大図である。
本シミュレーション結果を、従来の灯具100Vのシミュレーション結果と比較したところ、図26における両矢印で示された領域において、光線が増加する傾向が観察された。また、図27および図28に示すように、従来の灯具100Vにおいて極角60°で出射していた光線が、極角20°〜60°に出射角度を変化させた。その結果、当該光線の多くが、リフレクタ12に当たって反射し、受光面112に対してほぼ垂直に入射した。
本シミュレーション結果から、蛍光の利用効率を算出したところ、43.2%であった。
(シミュレーション結果の比較)
図18は、受光器の受光面112に入射する光線について、受光面112に対する極角の分布を示すグラフである。図18に示すように、受光面112に入射する光線の極角は、形状1〜4の三次元構造体を備える灯具100のシミュレーション結果において、比較例である従来の灯具100Vのシミュレーション結果に比べて、全体的に減少していた。
図19は、波長変換素子から出射する光線について、蛍光出射面2aに対する極角の分布を示すグラフである。図19に示すように、波長変換素子から出射する光線の極角は、形状1〜4の三次元構造体を備える灯具100のシミュレーション結果において、比較例である従来の灯具100Vのシミュレーション結果に比べて、全体的に減少していた。
これらの結果は、蛍光出射面2a上に形状1〜4の三次元構造体を配することにより、波長変換素子から出射する蛍光の配光分布が変化し、蛍光の利用効率が増加することを示している。
〔実施形態4〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
(灯具110の構成)
図9に本開示の実施形態4に係る灯具110を模式的に示した断面図を示す。図9に示すように、本実施形態に係る灯具110は、光源11が、ミラー表面を備えた基材(xz平面)に対して、波長変換素子30の蛍光出射面と反対の側に配置されている点において、実施形態3の灯具100と異なる。本実施形態に係る灯具110は、透過型灯具であり、好ましくは、透過型レーザヘッドライトである。その他の各構成は、実施形態3において説明した構成と同じである。
図9において、波長変換素子30の基材は、光を透過する透光性基材であり、好ましくは、透光性ヒートシンク基材である。透光性ヒートシンク基材は、ヒートシンク機能を備えているのが好ましい。透光性ヒートシンク基材に蛍光層が積層されている場合、ヒートシンク側から励起光Yが入射すると、ヒートシンク側は放熱性が高いことが知られている。
蛍光層において発生した蛍光は、入射光側と対向する蛍光出射面から三次元構造体を経て出射され、リフレクタ12の反射面に当たって、開口面13に垂直な方向に直進する。
〔まとめ〕
本開示の態様1に係る波長変換素子(10、20、30)は、基材(1)と、上記基材(1)上に配置された蛍光層(2)とを含み、上記蛍光層(2)は、励起光を受けて蛍光を発する複数の蛍光体粒子、および、バインダを含み、かつ、上記基材(1)側と反対側の面に蛍光出射面(2a)を備え、上記蛍光出射面(2a)上に、蛍光の出射角度を変化させる三次元構造体(3)が配置されている構成である。
本開示の態様2に係る波長変換素子(10、20、30)は、上記の態様1において、上記三次元構造体(3)は、蛍光体粒子を含まない透光性材料からなる構成としてもよい。
本開示の態様3に係る波長変換素子(20、30)は、上記の態様1または態様2において、上記蛍光出射面(2a)上に、複数の上記三次元構造体(3)が配置されている構成としてもよい。
本開示の態様4に係る波長変換素子(10、20、30)は、上記の態様1〜3の何れかにおいて、上記三次元構造体(3)を構成する材料の屈折率(n)は、上記蛍光層(2)の屈折率(n)以下である構成としてもよい。
本開示の態様5に係る波長変換素子(10、20、30)は、上記の態様1〜4の何れかにおいて、上記蛍光出射面(2a)と励起光入射面とが同一面である構成としてもよい。
本開示の態様6に係る波長変換装置(10、20、30)は、上記の態様1〜4の何れかにおいて、上記蛍光出射面(2a)と対向する面に、励起光入射面が配されている構成としてもよい。
本開示の態様7に係る灯具(100、110)は、上記の態様1〜6の何れかに記載の波長変換素子(10、20、30)と、上記波長変換素子(10、20、30)に励起光を照射する光源(11)と、上記波長変換素子(10、20、30)から出射された蛍光を反射させる反射面を有するリフレクタ(12)と、を備え、上記リフレクタ(12)の反射面が、入射した光を一定方向に平行に出射するように反射させる形状を有する構成である。
本開示の態様8に係る灯具(100、110)は、上記の態様7において、上記反射面が、回転放物面または回転楕円面の少なくとも一部を含む形状を有する構成としてもよい。
本開示の態様9に係る灯具(100、110)は、上記の態様7または態様8において、上記波長変換素子(10、20、30)が、上記リフレクタ(12)の焦点近傍に配置されている構成としてもよい。
本開示の態様10に係る灯具(100、110)は、上記の態様7〜9の何れかにおいて、上記波長変換素子(10、20、30)が、上記リフレクタ(12)の開口端より、上記リフレクタ(12)の内側に配置されている構成としてもよい。
本開示の態様11に係る灯具(100、110)は、上記の態様7〜10の何れかにおいて、上記波長変換素子(10、20、30)の上記蛍光出射面(2a)のうちの、励起光が照射される領域の全面に、上記三次元構造体(3)が配置されている構成としてもよい。
本開示の態様12に係る灯具(100、110)は、上記の態様7〜11の何れかにおいて、車両用灯具である構成としてもよい。
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 基材
2 蛍光層
2a 蛍光出射面
3 三次元構造体
10、20、30、30V 波長変換素子
11 光源
12 リフレクタ
13 開口面
100、100V、110 灯具
112 受光面

Claims (12)

  1. 基材と、前記基材上に配置された蛍光層とを含み、
    前記蛍光層は、励起光を受けて蛍光を発する複数の蛍光体粒子、および、バインダを含み、かつ、前記基材側と反対側の面に蛍光出射面を備え、
    前記蛍光出射面上に、蛍光の出射角度を変化させる三次元構造体が配置されていることを特徴とする波長変換素子。
  2. 前記三次元構造体は、蛍光体粒子を含まない透光性材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の波長変換素子。
  3. 前記蛍光出射面上に、複数の前記三次元構造体が配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の波長変換素子。
  4. 前記三次元構造体を構成する材料の屈折率(n)は、前記蛍光層の屈折率(n)以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の波長変換素子。
  5. 前記蛍光出射面と励起光入射面とが同一面であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の波長変換素子。
  6. 前記蛍光出射面と対向する面に、励起光入射面が配されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の波長変換素子。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の波長変換素子と、
    前記波長変換素子に励起光を照射する光源と、
    前記波長変換素子から出射された蛍光を反射させる反射面を有するリフレクタと、
    を備え、
    前記リフレクタの反射面が、入射した光を一定方向に平行に出射するように反射させる形状を有することを特徴とする、灯具。
  8. 前記反射面が、回転放物面または回転楕円面の少なくとも一部を含む形状を有することを特徴とする、請求項7に記載の灯具。
  9. 前記波長変換素子が、前記リフレクタの焦点近傍に配置されていることを特徴とする、請求項7または8に記載の灯具。
  10. 前記波長変換素子が、前記リフレクタの開口端より、前記リフレクタの内側に配置されていることを特徴とする、請求項7〜9の何れか1項に記載の灯具。
  11. 前記波長変換素子の前記蛍光出射面のうちの、励起光が照射される領域の全面に、前記三次元構造体が配置されていることを特徴とする、請求項7〜10の何れか1項に記載の灯具。
  12. 前記灯具は、車両用灯具であることを特徴とする、請求項7〜11の何れか1項に記載の灯具。
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