JP2021165412A - 貴金属系磁性合金 - Google Patents

貴金属系磁性合金 Download PDF

Info

Publication number
JP2021165412A
JP2021165412A JP2020068506A JP2020068506A JP2021165412A JP 2021165412 A JP2021165412 A JP 2021165412A JP 2020068506 A JP2020068506 A JP 2020068506A JP 2020068506 A JP2020068506 A JP 2020068506A JP 2021165412 A JP2021165412 A JP 2021165412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
noble metal
based magnetic
added
magnetic alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020068506A
Other languages
English (en)
Inventor
孝明 向山
Takaaki Mukoyama
孝至 小林
Takashi Kobayashi
重靖 成瀬
Shigeyasu Naruse
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISHITOMO KK
Original Assignee
ISHITOMO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ISHITOMO KK filed Critical ISHITOMO KK
Priority to JP2020068506A priority Critical patent/JP2021165412A/ja
Publication of JP2021165412A publication Critical patent/JP2021165412A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adornments (AREA)
  • Magnetic Treatment Devices (AREA)

Abstract

【課題】磁性を有し着磁することで永久磁石となる合金であって、鋳造性、機械的特性および流動性に優れた宝飾用途と磁気治療用途とを兼ね備えた貴金属系磁性合金を提供する。【解決手段】Pt−Coを基合金とし、Pd、In、Ag、Cuの内の1種または2種以上を添加したことを特徴とする貴金属系磁性合金。【選択図】なし

Description

本発明は、宝飾用途および磁気治療用途に使用される貴金属系磁性合金に関する。
宝飾業界の主流をなす金属は、貴金属系のプラチナ合金や金合金であり、リング(ファッションリングを含む)、ネックレス(留め具を含む)、イヤリング、ブレスレット(留め具を含む)やブローチ等の装身具に広く使用されている。
また、肩凝りの治療器具としては、ネックレス型や指輪型等の多岐にわたる製品が販売されており、ゲルマニウムやチタン等の磁力を利用した磁性合金が磁気治療用途に使用されている(例えば、特許文献1)。
特開2001−192753号公報
しかしながら、従来の技術においては、装身具としての貴金属系の指輪と、磁気治療器としての磁性合金の指輪とは異分野であるため、例えば、装身具および磁気治療器として指輪を装着したい場合は2種類以上の指輪を装着する必要があり、需要者によっては負担になるという問題がある。
また、磁気治療器には、デザイン的には装身具と思われる様なものも多いが貴金属を用いた磁気治療器はないため、磁気治療器を使用する人々、とりわけ年配者の持つ宝飾用途と磁気治療用途とを兼ね備えた貴金属を用いた磁気治療器(貴金属系磁性合金)へのニーズを満たすことができないという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、磁性を有し着磁することで永久磁石となる合金であって、鋳造性、機械的特性および流動性に優れた宝飾用途と磁気治療用途とを兼ね備えた貴金属系磁性合金を得ることを目的とする。
課題を解決する為の手段
そこで本発明は、宝飾用途に使用されるプラチナ合金の成分組成Pt950、Pt900およびPt850(宝飾用JIS規格)、もしくは宝飾用途に使用される金合金の成分組成K20、K18、K14およびK10等の合金に磁力を持たせた貴金属系磁気合金を作製した。
具体的に、貴金属系の磁性を持つ合金には、Pt−Co合金およびAu−Co合金が知られており、Pt−Co合金において磁性を有する範囲は、Pt950の場合はPt95.0wt%−Co3.0〜4.5wt%であり、Pt900の場合はPt90.0wt%−Co3.0wt%〜7.0wt%であり、Pt850の場合はPt85wt%−Co5wt%以上であり、これらPt−Co合金に添加金属として鋳造性、加工性、磁性に影響を与えないPd、In、Ag、Cuの一種または二種を添加した。
また、Pt90.0wt%−Co5.0wt%において高い抗磁力を示し、特にPt97.5wt%付近においては磁気変態点を示す。
一方、Au−Co合金において磁性を有する範囲は、K20の場合はAu83.3wt%−Co5.0wt%以上、K18の場合はAu75.0wt%−Co10.0wt%以上、K14の場合はAu58.4−Co20.0wt%以上、K10の場合はAu41.7−Co10.0wt%以上で安定した磁性を持つことになるが、これら二元系合金では宝飾品の加工で求められる鋳造性や機械的特性に問題点があるため、添加金属として加工性に良好な影響を持つZn、In、Ag、Cuの中の一種、または二種を添加した。
その結果、本発明による貴金属系磁性合金は、磁性は勿論のこと、着磁する事により磁力を持つ。
具体的に、本発明は、Pt−Coを基合金とし、Pd、In、Ag、Cuの内の1種または2種以上を添加した貴金属系磁性合金とする。
さらに、上述した貴金属系磁性合金において、Ptを85.0〜95.0wt%、Coを3.0〜10.0wt%とした貴金属系磁性合金とする。
さらに、上述した貴金属系磁性合金において、Pdを0.5〜10.0wt%、Inを0.5〜10.0wt%、Agを0.5〜2.0wt%、Cuを0.5〜2.0wt%とした貴金属系磁性合金とする。
また、Au−Coを基合金とし、Cu、Zn、Ag、Inの内の1種または2種以上を添加した貴金属系磁性合金とする。
さらに、上述した貴金属系磁性合金において、Auを41.7〜83.3wt%、Coを5.7〜30.0wt%とした貴金属系磁性合金とする。
さらに、上述した貴金属系磁性合金において、Cuを1.7〜38.3wt%、Znを1.0〜8.3wt%、Agを1.0〜15.0wt%、Inを0.5〜5.0wt%とした貴金属系磁性合金とする。
ここで、Pt−Co基合金に対して上述した各元素を添加する理由を説明する。
なお、添加金属には、鋳造性および流動性に良い効果を及ぼす金属を選んだ。
Pdを添加すると、Pt、Coともに全率固溶を示し均一な固溶体を作ることで硬さに対する影響は少なく、微量の添加で融点の降下を示し、Coに対してPdの添加量数%から92wt%の範囲において磁性を示すことから、Pt−Co−Pdの三元系合金では、安定した磁性を示すと考えられる。また、PdはCo、Ptと全率固溶を示し、0.5〜10wt%の添加で鋳造性の向上を示す。なお、特性、価格の観点から添加量は10wt%までとした。上述したCo−Ptと同様にCo−Pdで磁性を示すことから、磁性合金の作製には重要な添加金属と言える。
Inを添加すると、Pt−Inは包晶反応を示し、共晶点では融点も下がり、鋳造性に寄与し、さらに展延性にも寄与する。Inの添加量は、0.5〜10.0wt%とし、微量の添加で融点を下げる効果があり、また流動性の向上等、特性に与える影響は大きい。
なお、0.5wt%以下の添加量では有効な効果が確認できず、10.0wt%以上では金属間化合物を生成し硬さに影響を与えることが確認された。上述したようにPt合金の硬さを向上させるためには有効な添加金属である。
Agを添加すると、微量の添加でPdの添加合金の中で延性を増すと考えられているが、Inと同様に微量の添加で融点を下げ流動性の向上に寄与し、2.0wt%を超えると、Ptと包晶反応を示す。このとき、組成範囲にα及びβ固溶体の二つの相が存在し、両者の間にはある程度の類似性が見られ、鋳造の際に行われているような速さで冷却すると有心組織を生じると考えるが、Ptに対して微量なAgの添加は、相の変化が起こらず、安定した合金となるものと考える。また、Pt−AgにおいてはPtAg、PtAg等の金属間化合物を形成する。Pt−Agは極めて合金化が難しく、Agの蒸気圧は高いが酸化を防止する事に寄与すると考えることから添加量は0.5〜2.0wt%の範囲とした。
Cuを添加すると、全率固溶であるが、PtCu、PtCu、PtCu、PtCu等の金属間化合物を形成する。これらは硬く脆い性質を持つことから、添加量は0.5〜2.0wt%とした。また、添加量25wt%付近では二相分離領域が現れ、時効硬化現象を起こす可能性がある。
ここで、Au−Co基合金に対して上述した各元素を添加する理由を説明する。
なお、Au−Co基合金に対する添加物は、磁性合金とする為にCoを添加することは基本であるが、添加金属が磁性を損なう事の無いこと、また鋳造用として重要な流動性等に効果のある添加金属を選定し、添加金属とした。
本発明では、金色を持つ合金とする目的からCu、In、Ag、Znを添加金属とした。
CuをAu−Co 基合金に対して添加すると、Auとの二元系ではAuCu、AuCu等の金属間化合物を形成するため、徐冷すると硬くなる。またAuに対しCuの添加は色味を考慮すると重要であり、磁性合金としてのCoの添加は、金色を淡く、若しくは白色化するものであり、鋳造特性の向上と共に、色味の点で重要な添加金属である。こうした観点から添加量は、1.7〜38.3wt%の範囲とした。Au−Cuは全率固溶を示すが、Coを50wt%添加でCuAu、76wt%添加でCuAuの金属間化合物を形成する。このようにCuの添加量を増すにつれ、黄金色から赤みも増すが、Au−Co合金においては赤味を増すと言うより、金色を保つ上で重要な添加金属である。
Inを添加すると、Au、Ag、Cu、Co等と包晶反応を示し、二相に分離する領域もあるが、微量の添加ではこのようなこともなく、融点は156.6℃、沸点は2072℃と、合金の添加金属としては有能なものであると考える。また、Inの添加は流動性の向上のためであり、添加量は0.5〜5.0wt%とし、微量の添加で鋳造性の向上が認められる。
Agを添加すると、Au−Ag二元系合金は全率固溶を示し、全ての組成で固溶体を作ることでAu合金としての鋳造特性を向上させる。また、固相線温度と液相線温度の間が狭いことから、凝固に際しては偏析が起こらず、あらゆる金合金に添加されている金属である。なお、添加量は1.0〜15.0wt%としたが、微量添加でAg−Au、Ag−Cu等の合金化で流動性の向上に寄与すると考える。
Znを添加すると、合金中の酸化物と結合する作用があり、その為に鋳造性を向上し、融点を下げる。また、添加されたZnは主に脱酸材としての役割を担い、その添加量は1.0〜5.0wt%としたが、添加量が少ないと効果は無く、多いと湯流れに影響を与え、鋳造性が劣る事になるため、1.0〜8.3wt%の添加量が流動性の向上にとり重要な添加量である。
このようにした本発明は、磁性を有し着磁することで永久磁石となる合金であって、鋳造性、機械的特性および流動性に優れた宝飾用途と磁気治療用途とを兼ね備えた貴金属系磁性合金を得ることができた。
以下、表を参照して本発明における貴金属系磁性合金の実施例を説明する。
Pt−Co基合金に対してPd、In、Ag、Cuを添加し、また、Au−Co基合金に対してCu、Zn、Ag、Inを添加して本願発明による貴金属系磁性合金を作製した。
表1にPt−Coを基合金とした場合の各成分組成における磁性の有無、鋳造性、融点および色調を示し、表2および表3にAu−Coを基合金とした場合の各成分組成における磁性の有無、鋳造性、融点および色調を示す。
なお、本実施例では、合金鋳造後の板状試験片を耐水研磨紙(#1500)で研磨した後、上述した磁性の有無、鋳造性および色調を調べて評価し、融点は示唆熱分析装置により溶解温度を計測した。
具体的に、表中の磁性の有無は市販磁石に対する吸引力を調べて評価した。
評価方法は、磁性がかなり強い場合は◎と評価し、磁性が普通または少し弱い場合は〇と評価し、磁性を持たない場合は×と評価した。
また、鋳造性は、5mm×15mm×0.5t 板状への鋳込み状態を調べて評価した。
評価方法は、表面状態が良好の場合は◎と評価し、鋳込欠陥が無い場合は〇と評価し、試験片の四角に鋳込不良がある場合は×と評価した。
また、金合金についての色調は、板状試験片を研磨(#1500耐水研磨紙)した後に目視により調べて評価した。
色調が金色の場合はAと評価し、色調が淡黄色の場合はBと評価し、色調が薄い淡黄色の場合はCと評価し、色調が白色の場合はDと評価した。
Figure 2021165412
Figure 2021165412
Figure 2021165412
表1〜表3の結果より、Ptを85.0〜95.0wt%、Coを3.0〜10.0wt%としたPt−Co基合金に対して、Pdの添加量を0.5〜10.0wt%、Inを0.5〜10.0wt%、Agの添加量を0.0〜2.0wt%、Cuの添加量を0.5〜2.0wt%とし、また、Auを41.7wt%〜83.3wt%、Coを5.7〜30.0wt%としたAu−Co基合金に対して、Cuの添加量を1.7〜38.3wt%、Agの添加量を1.0〜15.0wt%、Inの添加量を0.5〜5.0wt%、Znの添加量を1.0〜8.3wt%とすることにより、鋳造性、機械的諸特性、流動性に優れた宝飾用合金であって、磁性を持ち、着磁することで永久磁石となる諸特性に優れた貴金属系磁性合金を作製することができる。

Claims (6)

  1. Pt−Coを基合金とし、Pd、In、Ag、Cuの内の1種または2種以上を添加した貴金属系磁性合金。
  2. 請求項1に記載の貴金属系磁性合金において、Ptを85.0〜95.0wt%、Coを3.0〜10.0wt%とした貴金属系磁性合金。
  3. 請求項2に記載の貴金属系磁性合金において、Pdを0.5〜10.0wt%、Inを0.5〜10.0wt%、Agを0.5〜2.0wt%、Cuを0.5〜2.0wt%とした貴金属系磁性合金。
  4. Au−Coを基合金とし、Cu、Zn、Ag、Inの内の1種または2種以上を添加した貴金属系磁性合金。
  5. 請求項4に記載の貴金属系磁性合金において、Auを41.7〜83.3wt%、Coを5.7〜30.0wt%とした貴金属系磁性合金。
  6. 請求項5に記載の貴金属系磁性合金において、Cuを1.7〜38.3wt%、Znを1.0〜8.3wt%、Agを1.0〜15.0wt%、Inを0.5〜5.0wt%とした貴金属系磁性合金。
JP2020068506A 2020-04-06 2020-04-06 貴金属系磁性合金 Pending JP2021165412A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020068506A JP2021165412A (ja) 2020-04-06 2020-04-06 貴金属系磁性合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020068506A JP2021165412A (ja) 2020-04-06 2020-04-06 貴金属系磁性合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021165412A true JP2021165412A (ja) 2021-10-14

Family

ID=78021525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020068506A Pending JP2021165412A (ja) 2020-04-06 2020-04-06 貴金属系磁性合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021165412A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1711641B1 (en) Platinum alloy and method of production thereof
AU784121B2 (en) Hard noble-metal alloy member and process for producing the same
EP1913168B1 (en) Platinum alloy and method of production thereof
Corti Jewellery Alloys–Past, present and future
KR100740195B1 (ko) 용융상으로 형성된 경도있는 귀금속 합금 조성물
JP2021165412A (ja) 貴金属系磁性合金
EP1913167A1 (en) Platinum alloy and method of production thereof
JP2002256360A (ja) 白色金合金
WO2011065922A1 (en) Tarnish-resistant silver alloy
JP4426406B2 (ja) 装飾用Pt合金
JP2009114528A (ja) カラー金合金およびその製造方法
JP3389361B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP6863657B2 (ja) 宝飾用金合金
JP2008214718A (ja) 装飾用k18ホワイトゴールド合金
JP2020105614A (ja) 宝飾用k10金合金
JPS61106736A (ja) 装飾用硬質白金合金
JP2001335860A (ja) 装飾品用金合金
WO2004048626A1 (ja) 装飾用白色合金
RU2229531C1 (ru) Сплав на основе золота "777"
JPH11217638A (ja) 銀合金
JPH0243332A (ja) 装飾用白金合金
US20080298997A1 (en) Platinum Alloy and Method of Production Thereof
JP2002053917A (ja) 装飾用Au合金
JP2019127605A (ja) 宝飾用銀合金Ag750
JP5467445B1 (ja) 装飾用銀合金

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240319

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240910