JP2021162665A - ピロメテンホウ素錯体、色変換組成物、色変換フィルムならびにそれを含む光源ユニット、ディスプレイおよび照明装置 - Google Patents

ピロメテンホウ素錯体、色変換組成物、色変換フィルムならびにそれを含む光源ユニット、ディスプレイおよび照明装置 Download PDF

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愛美 北村
Manami Kitamura
大作 田中
Daisaku Tanaka
泰宜 市橋
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Abstract

【課題】液晶ディスプレイやLED照明等に用いられる色変換材料として好適な有機発光材料を提供し、高色純度の発光と耐久性の向上を両立させること。【解決手段】下記一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体。【選択図】なし

Description

本発明は、ピロメテンホウ素錯体、色変換組成物、色変換フィルム、ならびにそれを含む光源ユニット、ディスプレイおよび照明装置に関する。
色変換方式によるマルチカラー化技術は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、照明などへの応用が盛んに検討されている。色変換とは、発光体からの発光をより長波長な光へと変換することであり、たとえば青色発光を緑色や赤色発光へと変換することを表す。
この色変換機能を有する組成物をフィルム化し、例えば青色光源と組み合わせることにより、青色光源から、青、緑、赤色の3原色を取り出すこと、すなわち白色光を得ることが可能となる。
このような青色光源と色変換機能を有するフィルムを組み合わせた白色光源を光源ユニットとし、液晶駆動部分と、カラーフィルターと組み合わせることで、フルカラーディスプレイの作製が可能になる。また青色光源と色変換機能を有するフィルムを組み合わせた白色光源は、そのままLED照明などの白色光源として用いることができる。
液晶ディスプレイの課題として、色再現性と耐久性の向上が挙げられる。色再現性の向上には、光源ユニットの青、緑、赤の各発光スペクトルの半値幅を狭くし、青、緑、赤各色の色純度を高めることが有効である。これを解決する手段として、例えばピロメテン化合物を含有する色変換材料が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。また、色再現性向上の技術として、特許文献3に記載の化合物が提案されている。
特開2010−61824号公報 特開2014−136771号公報 特表2018−505127号公報
しかし、特許文献1〜3に記載されている有機発光材料を用いて色変換組成物を作製しても、色再現性、発光効率および耐久性の向上という観点では未だ不十分であった。特に高発光効率と高い耐久性を両立できる技術や、高色純度の発光と耐久性を両立できる技術が不十分であった。
そこで、本発明は、高色純度の発光と耐久性に優れるピロメテンホウ素錯体を提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体である。
Figure 2021162665
(一般式(1)において、R〜R13はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、スルホキシド基、スルホニル基、ホスフィンオキシド基、および隣接置換基との間に形成される縮合環の中から選ばれる。)
但し、以下の条件(A)または条件(B)を満たす。
条件(A)RおよびR11のうち少なくとも1つはアリール基を除く炭素数2以上の有機基であり、かつ、RおよびR10がフッ素原子を含む基である。
条件(B)RおよびR11のうち少なくとも1つは炭素数2以上の有機基であり、かつ、R、R10、R12およびR13がシアノ基である。
本発明に係るピロメテンホウ素錯体および本発明に係るピロメテンホウ素錯体を含む色変換組成物を用いた色変換フィルムにより、高色純度の発光と耐久性を向上させることができる。
本発明の色変換フィルムの一例を示す模式断面図。 本発明の色変換フィルムの一例を示す模式断面図。 本発明の色変換フィルムの一例を示す模式断面図。 本発明の色変換フィルムの一例を示す模式断面図。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。
一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体について詳細に説明する。
Figure 2021162665
(一般式(1)において、R〜R13はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、スルホキシド基、スルホニル基、ホスフィンオキシド基、および隣接置換基との間に形成される縮合環の中から選ばれる。)
但し、以下の条件(A)または条件(B)を満たす。
条件(A)RおよびR11のうち少なくとも1つはアリール基を除く炭素数2以上の有機基であり、かつ、RおよびR10がフッ素原子を含む基である。
条件(B)RおよびR11のうち少なくとも1つは炭素数2以上の有機基であり、かつ、R、R10、R12およびR13がシアノ基である。
上記の全ての基において、水素は重水素であってもよい。以下に説明する化合物またはその部分構造においても同様である。
また、以下の説明において例えば炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基とは、アリール基に置換した置換基に含まれる炭素数も含めて6〜40であり、炭素数を規定している他の置換基もこれと同様である。
また、上記の全ての基において、置換される場合における置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、ホスフィンオキシド基が好ましく、さらには、各置換基の説明において好ましいとする具体的な置換基が好ましい。また、これらの置換基は、さらに上述の置換基により置換されていてもよい。
「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは、水素原子または重水素原子が置換したことを意味する。
以下に説明する化合物またはその部分構造において、「置換もしくは無置換の」という場合についても、上記と同様である。
アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。置換されている場合の追加の置換基には特に制限は無く、例えば、アルキル基、ハロゲン、アリール基、ヘテロアリール基等を挙げることができ、この点は、以下の記載にも共通する。また、アルキル基の炭素数は特に限定されないが、入手の容易性やコストの点から、好ましくは1以上20以下、より好ましくは1以上8以下の範囲である。
シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの飽和脂環式炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。アルキル基部分の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、3以上20以下の範囲である。
複素環基とは、例えば、ピラン環、ピペリジン環、環状アミドなどの炭素以外の原子を環内に有する脂肪族環を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。複素環基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2以上20以下の範囲である。
アルケニル基とは、例えば、ビニル基、アリル基、ブタジエニル基などの二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。アルケニル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2以上20以下の範囲である。
シクロアルケニル基とは、例えば、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基などの二重結合を含む不飽和脂環式炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。
アルキニル基とは、例えば、エチニル基などの三重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。アルキニル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2以上20以下の範囲である。
アルコキシ基とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのエーテル結合を介して脂肪族炭化水素基が結合した官能基を示し、この脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。アルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上20以下の範囲である。
アルキルチオ基とは、アルコキシ基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。アルキルチオ基の炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。アルキルチオ基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上20以下の範囲である。
アリールエーテル基とは、例えば、フェノキシ基など、エーテル結合を介した芳香族炭化水素基が結合した官能基を示し、芳香族炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。アリールエーテル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、6以上40以下の範囲である。
アリールチオエーテル基とは、アリールエーテル基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。アリールエーテル基における芳香族炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。アリールエーテル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、6以上40以下の範囲である。
アリール基とは、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ベンゾフェナントリル基、ベンゾアントラセニル基、クリセニル基、ピレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ベンゾフルオランテニル基、ジベンゾアントラセニル基、ペリレニル基、ヘリセニル基などの芳香族炭化水素基を示す。
中でも、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基が好ましい。アリール基は、置換基を有していても有していなくてもよい。アリール基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは6以上40以下、より好ましくは6以上30以下の範囲である。
〜R13が置換もしくは無置換のアリール基の場合、アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基がより好ましい。さらに好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基であり、フェニル基が特に好ましい。
それぞれの置換基がさらにアリール基で置換される場合、アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基がより好ましい。特に好ましくは、フェニル基である。
ヘテロアリール基とは、例えば、ピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピラジニル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、カルボリニル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、ジヒドロインデノカルバゾリル基、ベンゾキノリニル基、アクリジニル基、ジベンゾアクリジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基などの、炭素以外の原子を一個または複数個環内に有する環状芳香族基を示す。ただし、ナフチリジニル基とは、1,5−ナフチリジニル基、1,6−ナフチリジニル基、1,7−ナフチリジニル基、1,8−ナフチリジニル基、2,6−ナフチリジニル基、2,7−ナフチリジニル基のいずれかを示す。ヘテロアリール基は置換基を有していても有していなくてもよい。ヘテロアリール基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2以上40以下、より好ましくは2以上30以下の範囲である。
〜R13が置換もしくは無置換のヘテロアリール基の場合、ヘテロアリール基としてはピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基が好ましく、ピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基がより好ましい。特に好ましくは、ピリジル基である。
それぞれの置換基がさらにヘテロアリール基で置換される場合、ヘテロアリール基としては、ピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基が好ましく、ピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基がより好ましい。特に好ましくは、ピリジル基である。
ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる原子を示す。
カルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基は、置換基を有していても有していなくてもよい。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などが挙げられ、これら置換基はさらに置換されてもよい。
エステル基とは、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などがエステル結合を介して結合した官能基を示し、この置換基はさらに置換されていてもよい。エステル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上20以下の範囲である。より具体的には、メチルエステル基、エチルエステル基、プロピルエステル基、ブチルエステル基、イソプロピルエステル基、ヘキシルエステル基、フェニルエステル基などが挙げられる。
アミド基とは、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などがアミド結合を介して結合した官能基を示し、この置換基はさらに置換されていてもよい。アミド基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上20以下の範囲である。より具体的には、メチルアミド基、エチルアミド基、プロピルアミド基、ブチルアミド基、イソプロピルアミド基、ヘキシルアミド基、フェニルアミド基などが挙げられる。
アミノ基とは、置換もしくは無置換のアミノ基である。置換する場合の置換基としては、例えば、アリール基、ヘテロアリール基、直鎖アルキル基、分岐アルキル基が挙げられる。アリール基、ヘテロアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリニル基が好ましい。これら置換基はさらに置換されてもよい。炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2以上50以下、より好ましくは6以上40以下、特に好ましくは6以上30以下の範囲である。
シリル基とは、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基などのアルキルシリル基や、フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリナフチルシリル基などのアリールシリル基を示す。ケイ素上の置換基はさらに置換されてもよい。シリル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上30以下の範囲である。
シロキサニル基とは、例えばトリメチルシロキサニル基などのエーテル結合を介したケイ素化合物基を示す。ケイ素上の置換基はさらに置換されてもよい。
ボリル基とは、置換もしくは無置換のボリル基である。置換する場合の置換基としては、例えば、アリール基、ヘテロアリール基、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、アリールエーテル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基が挙げられ、中でもアリール基、アリールエーテル基が好ましい。
ホスフィンオキシド基とは、−P(=O)R1415で表される基である。R1415はR〜R13と同様の群から選ばれる。
アシル基とは、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などがカルボニル結合を介して結合した官能基を示し、この置換基はさらに置換されていてもよい。アシル基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、1以上20以下の範囲である。より具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、アクリリル基などが挙げられる。
スルホニル基とは、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などが−S(=O)−結合を介して結合した官能基を示し、この置換基はさらに置換されていてもよい。
アリーレン基とは、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、フルオレン、フェナントレンなどの芳香族炭化水素基から導かれる2価以上の基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。好ましくは、2価もしくは3価のアリーレン基である。アリーレン基としては、具体的には、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。
ヘテロアリーレン基とは、ピリジン、キノリン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、キノキサリン、キナゾリン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェンなどの炭素以外の原子を一個または複数個環内に有する芳香族基から導かれる2価以上の基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。好ましくは2価もしくは3価のヘテロアリーレン基である。ヘテロアリーレン基の炭素数は特に限定されないが、好ましくは、2〜30の範囲である。ヘテロアリーレン基としては、具体的には、2,6−ピリジレン基、2,5−ピリジレン基、2,4−ピリジレン基、3,5−ピリジレン基、3,6−ピリジレン基、2,4,6−ピリジレン基、2,4−ピリミジニレン基、2,5−ピリミジニレン基、4,6−ピリミジニレン基、4,6−ピリミジニレン基、2,4,6−ピリミジニレン基、2,4,6−トリアジニレン基、4,6−ジベンゾフラニレン基、2,6−ジベンゾフラニレン基、2,8−ジベンゾフラニレン基、3,7−ジベンゾフラニレン基である。
一般式(1)で表される化合物は、ピロメテンホウ素錯体骨格を有する。ピロメテンホウ素錯体骨格は、強固で平面性の高い骨格であるため、高い蛍光量子収率を示し、かつ、発光スペクトルのピーク半値幅が小さいため、効率的な色変換と高い色純度を達成することができる。
以下、これらの条件(A)または条件(B)のうち、条件(A)のみを満たすピロメテンホウ素錯体は実施形態1Aに係るピロメテンホウ素錯体とし、条件(B)のみを満たすピロメテンホウ素錯体は実施形態1Bに係るピロメテンホウ素錯体とする。
<実施形態1A>
実施形態1Aでは、RおよびR11のうち少なくとも1つはアリール基を除く炭素数2以上の有機基を有する。本発明に係るピロメテンホウ素錯体は、励起光により励起され、励起光とは異なる波長の光を発光することで光の色変換を行う。
ピロメテンホウ素錯体骨格上のRおよびR11のうち少なくとも1つがアリール基を除く炭素数2以上の有機基ではない場合、励起−発光のサイクルが繰り返されると、色変換組成物中に含まれる酸素との相互作用により、ピロメテンホウ素錯体のメソ位が酸化されてしまい消光するため、耐久性が低下する。炭素数2以上の有機基はかさ高いため、ピロメテンホウ素錯体骨格上のRおよびR11のうち少なくとも1つに炭素数2以上の有機基を導入することで、ピロメテンホウ素錯体のメソ位を立体的に保護することができる。また、RおよびR11のうち少なくとも1つがアリール基でない場合、ピロメテン骨格の共役の広がりを抑制し、骨格の電子密度の増加を抑制する。その結果、ピロメテン化合物の耐久性が向上するため好ましい。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性が向上し、耐久性を向上させることができる。
また、実施形態1Aでは、RおよびR10がフッ素原子を含む基であると、さらに耐久性が向上する。ピロメテン誘導体において、一般式(1)のRおよびR10で置換される位置はピロメテン骨格の電子密度に大きく影響を与える位置である。これらの位置に電子求引性を有するフッ素原子を含む基で置換すると、ピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度を下げることができ、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性が向上する。その結果、一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体が(A)を満たす場合、本発明に係るピロメテンホウ素錯体の耐久性を向上させることができる。
また、実施形態1Aでは、一般式(1)において、R〜R10の少なくとも1つは下記一般式(2)〜(5)からなる群の中から選ばれることが好ましい。さらに、実施形態1Aでは、一般式(1)において、R〜R10のうち少なくとも2つが下記一般式(2)〜(5)からなる群の中から選ばれることが、ピロメテンホウ素錯体の耐久性を向上させるという観点から好ましい。さらにまた、RおよびR10がそれぞれ独立して下記一般式(2)で表されることがより好ましい。
Figure 2021162665
これらの基は、効率的にピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度を低減することができる。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性が向上し、この結果、耐久性をより向上させることができるため好ましい。
また、一般式(2)〜(5)において、R101〜R106は、それぞれ独立して電子求引基を有するアリール基、シクロアルキル基および複素環基の中から選ばれることが好ましい。アリール基、シクロアルキル基および複素環基であることにより、他の分子と相互作用しにくくなり、分子の凝集を防ぐことができる。これにより、本発明に係るピロメテンホウ素錯体の耐久性を向上させることができる。
電子求引基は、フッ素原子、含フッ素アリール基、含フッ素ヘテロアリール基、含フッ素アルキル基からなる群の中から選ばれることが好ましい。フッ素原子は強い電子求引性を有するため、少なくとも1つのR101〜R106にフッ素原子を含む基を導入することで、効率的にピロメテン骨格の電子密度を低減することができる。その結果、酸素に対する安定性が向上し、耐久性をより向上させることができるため好ましい。
含フッ素アルキル基の具体例としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ノナデカフルオロオクチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−トリデカフルオロヘプチル基。2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘキサデカフルオロノニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロヘプチル基、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロノニル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキシル基、5,5,6,6,7,7,8,8,8−ノナフルオロオクチル基、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−トリデカフルオロデシル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、6,6,7,7,7−ペンタフルオロヘプチル基、6,6,7,7,8,8,9,9,9−ノナフルオロノニル基、7,7,7−トリフルオロヘプチル基、7,7,8,8,8−ペンタフルオロオクチル基、7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナフルオロデシル基、9,9,9−トリフルオロノニル基、9,9,10,10,10−ペンタフルオロデシル基等の直鎖状フルオロアルキル基などが挙げられる。
含フッ素アリール基の具体例としては、例えば、ペンタフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,6−ジビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,4−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,5−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,4,5−テトラキス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,4,6−テトラキス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,4,5,6−ペンタ(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリス−(3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フェニル基、3−トリフルオロメチルナフチル基、4−トリフルオロメチルナフチル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基等が挙げられる。
含フッ素ヘテロアリール基の具体例としては、例えば、フルオロピリジル基、トリフルオロメチルピリジル基およびトリフルオロピリジル基等が挙げられる。含フッ素アルキル基とは、フッ素を含むアルキル基等が挙げられる。より好ましくは、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリス−(3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フェニル基である。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、R12およびR13の少なくとも1つはシアノ基またはハロゲンであることが好ましい。R12およびR13の少なくとも1つはシアノ基またはハロゲンであることによって、ピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度を下げることができる。合成の容易さの観点から、ハロゲンはフッ素原子であることが好ましい。さらに、一般式(1)において、R12およびR13の少なくとも1つはシアノ基であることが好ましく、R12およびR13は、いずれもシアノ基であることがより好ましい。この場合、ピロメテンホウ素錯体骨格のホウ素原子上に二つのシアノ基を導入することで、ピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度をさらに下げることができる。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性がさらに向上し、この結果、当該化合物の耐久性を大幅に向上させることができる。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、RおよびR11がそれぞれ独立してアリール基を除く炭素数2以上の有機基であることが好ましい。この場合、ピロメテンホウ素錯体骨格上に二つのアリール基を除く炭素数2以上の有機基を導入することで、ピロメテンホウ素錯体骨格のかさ高さをさらに上げることができる。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性がさらに向上し、この結果、当該化合物の耐久性を大幅に向上させることができるため好ましい。
さらに、一般式(1)において、条件(A)を満たし、かつ、RおよびR11がそれぞれ同じでも異なっていてもよく、置換もしくは無置換の炭素数2以上のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の複素環基、炭素数2以上を有する置換のシリル基、炭素数2以上を有する置換のボリル基および隣接置換基との間に形成される縮合環であることが好ましい。この場合、炭素数2以上のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基といった炭素数2〜6のアルキル基が好ましい。また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の飽和脂環式炭化水素基が好ましい。このシクロアルキル基は、置換基を有していても有していなくてもよい。このシクロアルキル基におけるアルキル基部分の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、3以上20以下の範囲である。さらに、一般式(1)におけるアルキル基としては、熱的安定性に優れるという観点から、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、濃度消光を防ぎ、発光量子収率を向上させるという観点では、このアルキル基として、立体的にかさ高いtert−ブチル基がより好ましい。
炭素数2以上を有する置換のシリル基としては、シリル基に置換した有機基に含まれる炭素数を含めて2以上であればよい。具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基等のアルキルシリル基や、フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリナフチルシリル基等のアリールシリル基が好ましい。置換のシリル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、2以上30以下の範囲である。
炭素数2以上を有する置換のボリル基としては、ボリル基に置換した有機基に含まれる炭素数を含めて2以上であればよい。具体的な置換基としては、例えば、アリール基、ヘテロアリール基、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、アリールエーテル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基が挙げられる。中でも、アリール基、アリールエーテル基が好ましい。置換のボリル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、2以上30以下の範囲である。炭素数2以上の有機基は立体的に嵩高いため、ピロメテンホウ素錯体骨格上のRおよびR11に炭素数2以上の有機基を導入することで、ピロメテンホウ素錯体の立体障害を大きくすることができる。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性が向上し、耐久性を向上させることができる。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、RおよびRのうち少なくとも1つは、アルキル基、またはシクロアルキル基であることが好ましい。ここで、アルキル基およびシクロアルキル基は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基である。RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキル基またはシクロアルキル基である場合、RおよびRが全て水素原子の場合に比べ、一般式(1)で表される化合物のより良い熱的安定性および光安定性を示すことができる。また、本発明に係るピロメテンホウ素錯体のバインダー樹脂や溶媒への溶解性が良好になるため好ましい。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキル基、またはシクロアルキル基である場合、一般式(1)で表される化合物は、色純度の優れた発光を得られる。この場合、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基といった炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。熱的安定性に優れるという観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、濃度消光を防ぎ、発光量子収率を向上させるという観点では、アルキル基として、立体的にかさ高いtert−ブチル基がより好ましい。また、合成の容易さ、原料入手の容易さという観点から、このアルキル基として、メチル基も好ましく用いられる。
また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の飽和脂環式炭化水素基が好ましい。このシクロアルキル基は、置換基を有していても有していなくてもよい。シクロアルキル基の環構造を構成する炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、3以上20以下の範囲である。一般式(1)において、高色純度の発光を得る観点から、RおよびRが、それぞれ同じでも異なっていてもよく、アルキル基であることが好ましい。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、条件(A)を満たし、かつ、R〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アリール基およびヘテロアリール基からなる群の中から選ばれることが好ましい。
中でも、実施形態1Aでは、一般式(1)において、R〜Rは置換もしくは無置換のアリール基であることが、光安定性の観点から好ましい。R〜Rが置換もしくは無置換のアリール基であるとき、発光波長を損なうことなく、分子の凝集を防ぎ耐久性を向上できる。具体的には、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基が好ましく、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のターフェニル基であることがより好ましい。
また、溶媒との相溶性を高めたり、発光効率を向上させる点で、R〜Rが置換される場合における置換基としては、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基であることが好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、メトキシ基がより好ましい。分散性の観点からは、tert−ブチル基、メトキシ基が特に好ましく、分子同士の凝集による消光を防ぐ。
〜Rの好ましい例としては、置換もしくは無置換のフェニル基であり、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,6−キシリル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基(メシチル基)、2,4,6−トリメトキシフェニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
また、酸素に対する安定性を向上し、耐久性を向上する点では、R〜Rが置換される場合における置換基としては、電子求引基であることが好ましい。好ましい電子求引基としては、フッ素原子、含フッ素アルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のエステル基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のスルホニル基、ニトロ基、シリル基、シアノ基または芳香族複素環基等が挙げられる。
〜Rの特に好ましい例としては、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、カルボキシラートフェニル基、アシルフェニル基、アミドフェニル基、スルホニルフェニル基、ニトロフェニル基、シリルフェニル基またはベンゾニトリル基が挙げられ、より具体的には、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3,4−トリフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3−メチルエステルフェニル基、4−メチルエステルフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、3,5−ビス(トリメチルシリル)フェニル基または4−ベンゾニトリル基が挙げられる。より好ましくは、4−メトキシカルボニルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、R〜Rのうち少なくとも1つは、かさ高い置換基または電子求引基を有するアリール基であることが好ましい。R〜Rのうち少なくとも1つが、かさ高い置換基または電子求引基を有するアリール基であることにより、高い蛍光量子収率を維持したまま、耐久性を向上させることができる。より高い蛍光量子収率を与え、より熱分解しづらい点、また光安定性の観点から、R〜Rの少なくとも1つが、かさ高い置換基もしくは電子求引基を有する置換もしくは無置換のフェニレン基であることが好ましい。
実施形態1Aでは、一般式(1)において、R〜Rのうち少なくとも2つは、かさ高い置換基または電子求引基を有するアリール基であることが好ましい。かさ高い置換基または電子求引基を有するR〜Rが少なくとも2つ含まれることにより、高い蛍光量子収率を維持したまま、耐久性を向上させることができる。
<実施形態1B>
実施形態1Bでは、一般式(1)で表される化合物は、RおよびR11のうち少なくとも1つは炭素数2以上の有機基であり、かつ、R、R10、R12およびR13がシアノ基である。この場合、一般式(1)で表されるR、R10、R12およびR13にシアノ基を導入すると、ピロメテンホウ素錯体の耐久性がより向上するため好ましい。ピロメテン誘導体において、一般式(1)のRおよびR10で置換される位置はピロメテン骨格の電子密度に大きく影響を与える位置である。これらの位置に電子求引性を有するシアノ基で置換すると、ピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度を下げることができ、酸素に対する安定性が向上する。その結果、一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体が(B)を満たす場合、本発明に係るピロメテンホウ素錯体の耐久性を向上させることができる。R12およびR13にシアノ基を導入することによって、ピロメテンホウ素錯体骨格の電子密度をさらに下げることができる。その結果、一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体の酸素に対する安定性がさらに向上し、ピロメテンホウ素錯体の耐久性をさらに向上させることができる。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、RおよびR11がそれぞれ独立して炭素数2以上の有機基であることが好ましい。この場合、ピロメテンホウ素錯体骨格上に二つの炭素数2以上の有機基を導入することで、ピロメテンホウ素錯体骨格のかさ高さをさらに上げることができる。これにより、一般式(1)で表される化合物の酸素に対する安定性がさらに向上し、この結果、当該化合物の耐久性を大幅に向上させることができる。
さらに、一般式(1)において、RおよびR11がそれぞれ同じでも異なっていてもよく、置換もしくは無置換の炭素数2以上のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の複素環基、炭素数2以上を有する置換のシリル基、炭素数2以上を有する置換のボリル基および隣接置換基との間に形成される縮合環であることが好ましい。この場合、炭素数2以上のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基といった炭素数2〜6のアルキル基が好ましい。また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の飽和脂環式炭化水素基が好ましい。このシクロアルキル基は、置換基を有していても有していなくてもよい。このシクロアルキル基におけるアルキル基部分の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、3以上20以下の範囲である。さらに、一般式(1)におけるアルキル基としては、熱的安定性に優れるという観点から、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、濃度消光を防ぎ、発光量子収率を向上させるという観点では、このアルキル基として、立体的にかさ高いtert−ブチル基がより好ましい。
炭素数2以上を有する置換のシリル基としては、シリル基に置換した有機基に含まれる炭素数を含めて2以上であればよい。具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基等のアルキルシリル基や、フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリナフチルシリル基等のアリールシリル基が好ましい。置換のシリル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、2以上30以下の範囲である。
炭素数2以上を有する置換のボリル基としては、ボリル基に置換した有機基に含まれる炭素数を含めて2以上であればよい。具体的な有機基としては、例えば、アリール基、ヘテロアリール基、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、アリールエーテル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基が挙げられる。中でも、アリール基、アリールエーテル基が好ましい。置換のボリル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、2以上30以下の範囲である。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、アルキル基、またはシクロアルキル基であることが好ましい。ここで、アルキル基およびシクロアルキル基は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基である。RおよびRのうちの少なくとも1つがアルキル基またはシクロアルキル基である場合、RおよびRが全て水素原子の場合に比べ、一般式(1)で表される化合物のより良い熱的安定性および光安定性を示すことができる。また、本発明に係るピロメテンホウ素錯体のバインダー樹脂や溶媒への溶解性が良好になるため好ましい。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、RおよびRのうちの少なくとも一つがアルキル基、またはシクロアルキル基である場合、一般式(1)で表される化合物は、色純度の優れた発光を得られる。この場合、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基といった炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。熱的安定性に優れるという観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、濃度消光を防ぎ、発光量子収率を向上させるという観点では、このアルキル基として、立体的にかさ高いtert−ブチル基がより好ましい。また、合成の容易さ、原料入手の容易さという観点から、このアルキル基として、メチル基も好ましく用いられる。
また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の飽和脂環式炭化水素基が好ましい。このシクロアルキル基は、置換基を有していても有していなくてもよい。シクロアルキル基の環構造を構成する炭素数は、特に限定されないが、好ましくは、3以上20以下の範囲である。
一般式(1)において、高色純度の発光を得る観点から、RおよびRの全てが、それぞれ同じでも異なっていてもよく、アルキル基であることが好ましい。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、R〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アリール基およびヘテロアリール基からなる群の中から選ばれることが好ましい。
中でも、実施形態1Bでは、一般式(1)において、R〜Rは置換もしくは無置換のアリール基であることが、光安定性の観点から好ましい。R〜Rが置換もしくは無置換のアリール基であるとき、発光波長を損なうことなく、分子の凝集を防ぎ耐久性を向上できる。具体的には、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基が好ましく、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のターフェニル基であることがより好ましい。
また、溶媒との相溶性を高めたり、発光効率を向上させる点で、R〜Rが置換される場合における置換基としては、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基であることが好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、メトキシ基がより好ましい。分散性の観点からは、tert−ブチル基、メトキシ基が特に好ましく、分子同士の凝集による消光を防ぐ。
〜Rの好ましい例としては、置換もしくは無置換のフェニル基であり、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,6−キシリル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基(メシチル基)、2,4,6−トリメトキシフェニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
また、酸素に対する安定性を向上し、耐久性を向上する点では、R〜Rが置換される場合における置換基としては、電子求引基であることが好ましい。好ましい電子求引基としては、フッ素原子、含フッ素アルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のエステル基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のスルホニル基、ニトロ基、シリル基、シアノ基または芳香族複素環基等が挙げられる。
〜Rの特に好ましい例としては、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、カルボキシラートフェニル基、アシルフェニル基、アミドフェニル基、スルホニルフェニル基、ニトロフェニル基、シリルフェニル基またはベンゾニトリル基が挙げられ、より具体的には、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3,4−トリフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3−メチルエステルフェニル基、4−メチルエステルフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、3,5−ビス(トリメチルシリル)フェニル基または4−ベンゾニトリル基が挙げられる。より好ましくは、4−メトキシカルボニルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、R〜Rのうち少なくとも1つは、かさ高い置換基または電子求引基を有するアリール基であることが好ましい。R〜Rのうち少なくとも1つが、かさ高い置換基または電子求引基をもつアリール基であることにより、高い蛍光量子収率を維持したまま、耐久性を向上させることができる。より高い蛍光量子収率を与え、より熱分解しづらい点、また光安定性の観点から、R〜Rの少なくとも1つが、かさ高い置換基もしくは電子求引基を有する置換もしくは無置換のフェニレン基であることが好ましい。
実施形態1Bでは、一般式(1)において、R〜Rのうち少なくとも2つは、かさ高い置換基または電子求引基を有するアリール基であることが好ましい。かさ高い置換基または電子求引基をもつR〜Rが少なくとも2つ含まれることにより、高い蛍光量子収率を維持したまま、耐久性を向上させることができる。
実施形態1Aおよび実施形態1Bに係る化合物の一例を以下に示す。
Figure 2021162665
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Figure 2021162665
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本発明に係るピロメテンホウ素錯体は、実施形態1Aを満たすことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、例えば特表平8−509471号公報や特開2000−208262号公報に記載の方法で製造することができる。すなわち、ピロメテン化合物と金属塩を塩基共存下で反応することにより目的とするピロメテン系金属錯体が得られる。
また、ピロメテン−フッ化ホウ素錯体の合成については、J. Org. Chem., vol.64, No.21, pp.7813−7819(1999)、Angew. Chem., Int. Ed. Engl., vol36, pp.1333−1335(1997)などに記載されている方法を参考に製造することができる。例えば、下記一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物をオキシ塩化リン存在下、1,2−ジクロロエタン中で加熱した後、下記一般式(8)で表される化合物をトリエチルアミン存在下、1,2−ジクロロエタン中で反応させる方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。ここで、R〜Rは前記と同様である。Jはハロゲンを表す。
Figure 2021162665
さらに、アリール基やヘテロアリール基の導入の際は、ハロゲン化誘導体とボロン酸あるいはボロン酸エステル化誘導体とのカップリング反応を用いて炭素−炭素結合を生成する方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。同様に、アミノ基やカルバゾリル基の導入の際にも、例えば、パラジウムなどの金属触媒下でのハロゲン化誘導体とアミンあるいはカルバゾール誘導体とのカップリング反応を用いて炭素−窒素結合を生成する方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
一般式(1)で表される化合物は、励起光を用いることによりピーク波長が500nm以上580nm未満の領域に観測される発光を呈することが好ましい。以後、ピーク波長が500nm以上580nm未満の領域に観測される発光を「緑色の発光」という。
一般式(1)で表される化合物は、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光を用いることにより緑色の発光を呈することが好ましい。一般に、励起光のエネルギーが大きいほど材料の分解を引き起こしやすいが、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光は比較的小さい励起エネルギーであるため、色変換組成物中の発光材料の分解を引き起こすことなく、色純度の良好な緑色の発光が得られる。
一般式(1)で表される化合物は、励起光を用いることによりピーク波長が500nm以上580nm未満の領域に観測される発光を呈することが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光を用いることにより緑色の発光を呈することが好ましい。一般に、励起光のエネルギーが大きいほど材料の分解を引き起こしやすいが、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光は比較的小さい励起エネルギーであるため、色変換組成物中の発光材料の分解を引き起こすことなく、色純度の良好な緑色の発光が得られる。
一般式(1)で表される化合物は、励起光を用いることによりピーク波長が580nm以上750nm以下の領域に観測される発光を呈することが好ましい。以後、ピーク波長が580nm以上750nm以下の領域に観測される発光を「赤色の発光」という。
一般式(1)で表される化合物は、波長430nm以上580nm以下の範囲の励起光を用いることにより赤色の発光を呈することが好ましい。一般に、励起光のエネルギーが大きいほど材料の分解を引き起こしやすいが、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光は比較的小さい励起エネルギーであるため、色変換組成物中の発光材料の分解を引き起こすことなく、色純度の良好な赤色の発光が得られる。
本発明に係るピロメテンホウ素錯体は、高発光効率と高い耐久性を両立できることから、色変換フィルタの他に、色素増感型太陽電池の色素、有機太陽電池等の光電変換色素、有機エレクトロルミネッセンスや色素レーザー等の発光性色素、農園芸用フィルム用色素、顔料等の着色材料として用いられることができる。
<色変換組成物>
本発明に係る色変換組成物は、入射光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換組成物であって、一般式(1)で表される化合物およびバインダー樹脂を含むことが好ましい。また、入射光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換組成物であって、実施形態1Aおよび/または実施形態1Bに係る化合物並びにバインダー樹脂を含むことがより好ましい。
本発明に係る色変換組成物は、一般式(1)で表される化合物以外に、必要に応じてその他の化合物を適宜含有することができる。例えば、励起光から一般式(1)で表される化合物へのエネルギー移動効率を更に高めるために、ルブレンなどのアシストドーパントを含有してもよい。また、一般式(1)で表される化合物の発光色以外の発光色を加味したい場合は、有機発光材料を含むことができる。その他、有機発光材料以外でも、無機蛍光体、蛍光顔料、蛍光染料、量子ドットなどの公知の発光材料を組み合わせて含有することも可能である。
一般式(1)で表される化合物以外の有機発光材料の一例を以下に示す。
Figure 2021162665
本発明に係る色変換組成物は、励起光を用いることによりピーク波長が500nm以上580nm未満の領域に観測される発光を呈することが好ましい。
本発明に係る色変換組成物は、励起光を用いることによりピーク波長が580nm以上750nm以下の領域に観測される発光を呈することが好ましい。
本発明に係る色変換組成物は、(a)励起光を用いることによりピーク波長が500nm以上580nm未満の発光を呈する発光材料(以下「発光材料(a)」という)、および(b)励起光もしくは発光材料(a)からの発光の少なくとも一方により励起されることにより、ピーク波長が580nm以上750nm以下の領域に観測される発光を呈する発光材料(以下「発光材料(b)」という)、を含み、発光材料(a)もしくは(b)の少なくとも一つが一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。また、波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光を用いることがより好ましい。
波長430nm以上500nm以下の範囲の励起光の一部は本発明の色変換フィルムを一部透過するため、発光ピークが鋭い青色LEDを使用した場合、青・緑・赤の各色において鋭い形状の発光スペクトルを示し、色純度の良い白色光を得ることができる。その結果、特にディスプレイにおいては色彩がいっそう鮮やかな、より大きな色域が効率的に作ることができる。また、照明用途においては、現在主流となっている青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた白色LEDに比べ、特に緑色領域と赤色領域の発光特性が改善されるため、演色性が向上し好ましい白色光源となる。
発光材料(a)としては、クマリン6、クマリン7、クマリン153等のクマリン誘導体、インドシアニングリーン等のシアニン誘導体、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、カルボキシフルオレセインジアセテート等のフルオレセイン誘導体、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン誘導体、ジイソブチル−4,10−ジシアノペリレン−3,9−ジカルボキシレート等のペリレン誘導体、他にピロメテン誘導体、スチルベン誘導体、オキサジン誘導体、ナフタルイミド誘導体、ピラジン誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、アゾール誘導体、アントラセン等の縮合アリール環を有する化合物やその誘導体、芳香族アミン誘導体、有機金属錯体化合物等が好適なものとして挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。これらの化合物の中でも、ピロメテン誘導体は高い蛍光量子収率を与え、色純度の高い発光を示すことから特に好適な化合物であり、中でも一般式(1)で表される化合物は、耐久性が大幅に向上するため好ましい。
発光材料(b)としては、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン等のシアニン誘導体、ローダミンB・ローダミン6G・ローダミン101・スルホローダミン101などのローダミン誘導体、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジニウム−パークロレートなどのピリジン誘導体、N,N'−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,6,7,12−テトラフェノキシペリレン−3,4:9,10−ビスジカルボイミド等のペリレン誘導体、他にポルフィリン誘導体、ピロメテン誘導体、オキサジン誘導体、ピラジン誘導体、ナフタセンやジベンゾジインデノペリレン等の縮合アリール環を有する化合物やその誘導体、有機金属錯体化合物等が好適なものとして挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。これらの化合物の中でも、ピロメテン誘導体は高い蛍光量子収率を与え、色純度の高い発光を示すことから特に好適な化合物であり、中でも一般式(1)で表される化合物は、耐久性が飛躍的に向上するため好ましい。
また、発光材料(a)および発光材料(b)がともに一般式(1)で表される化合物であると、高効率発光と高色純度、高い耐久性を両立することが可能となるため好ましい。
本発明に係る色変換組成物における一般式(1)で表される化合物の含有量は、化合物のモル吸光係数、蛍光量子収率および励起波長における吸収強度、ならびに作製するフィルムの厚みや透過率にもよるが、通常はバインダー樹脂の100重量部に対して、1.0×10−4重量部〜30重量部であり、1.0×10−3重量部〜10重量部であることがさらに好ましく、1.0×10−2重量部〜5重量部であることが特に好ましい。
また色変換組成物に、緑色の発光を呈する発光材料(a)と、赤色の発光を呈する発光材料(b)とを両方含有する場合、緑色の発光の一部が赤色の発光に変換されることから、前記発光材料(a)の含有量wと、発光材料(b)の含有量wが、w≧wの関係であることが好ましく、それぞれの材料の含有比率はw:w=1000:1〜1:1であり、500:1〜2:1であることがさらに好ましく、200:1〜3:1であることが特に好ましい。ただし、wおよびwはバインダー樹脂の重量に対する重量パーセントである。
<バインダー樹脂>
バインダー樹脂は、連続相を形成するものであり、成型加工性、透明性、耐熱性等に優れる材料であれば良い。バインダー樹脂の例としては、アクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型レジスト材料、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂(シリコーンゴム、シリコーンゲル等のオルガノポリシロキサン硬化物(架橋物)を含む)、ウレア樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、脂肪族エステル樹脂、芳香族エステル樹脂、脂肪族ポリオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂などの公知のものが挙げられる。またこれらの共重合樹脂を用いても構わない。これらの樹脂を適宜設計することで、本発明の色変換組成物に有用な樹脂が得られる。これらの樹脂の中でも、フィルム化のプロセスが容易であることから熱可塑性樹脂がさらに好ましい。透明性、耐熱性などの観点から、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、オレフィン樹脂またはこれらの混合物を好適に用いることができる。耐久性の観点で特に好ましくは、アクリル樹脂、エステル樹脂、シクロオレフィン樹脂である。
また、添加剤として塗布膜安定化のための分散剤やレベリング剤、フィルム表面の改質剤としてシランカップリング剤等の接着補助剤等を含有することも可能である。また、色変換材沈降抑制剤としてシリカ粒子やシリコーン微粒子等の無機粒子を含有することも可能である。
バインダー樹脂は、耐熱性の観点から、シリコーン樹脂が特に好ましい。シリコーン樹脂の中でも付加反応硬化型シリコーン組成物が好ましい。付加反応硬化型シリコーン組成物は、常温または50〜200℃の温度で、加熱、硬化し、透明性、耐熱性、接着性に優れる。付加反応硬化型シリコーン組成物は、一例として、ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、ケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物のヒドロシリル化反応により形成される。このような材料としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン、ノルボルネニルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン等のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン−CO−メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン−CO−メチルフェニルポリシロキサン等のケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物のヒドロシリル化反応により形成されるものが挙げられる。また、他にも、例えば特開2010−159411号公報に記載されているような公知のものを利用することができる。
また、市販されているものとして、一般的なLED用途のシリコーン封止材を使用することも可能である。具体例としては、東レ・ダウコーニング社製のOE−6630A/B、OE−6336A/Bや信越化学工業株式会社製のSCR−1012A/B、SCR−1016A/Bなどがある。
本発明に係る色変換フィルム作製用の色変換組成物において、その他の成分として、常温での硬化を抑制してポットライフを長くするためにアセチレンアルコールなどのヒドロシリル化反応遅延剤を配合することが好ましい。また、本発明の効果が損なわれない範囲で、必要に応じてフュームドシリカ、ガラス粉末、石英粉末等の微粒子、酸化チタン、酸化ジルコニア、チタン酸バリウム、酸化亜鉛等の無機充填剤や顔料、難燃剤、耐熱剤、酸化防止剤、分散剤、溶剤、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などの接着性付与剤等を配合してもよい。
特に、色変換フィルムの表面平滑性の点から、色変換フィルム作製用の組成物には低分子量のポリジメチルシロキサン成分、シリコーンオイルなどを含むことが好ましい。このような成分は、全体組成物に対して、100〜2,000ppm含むことが好ましく、500〜1,000ppm含むことがさらに好ましい。
<その他の成分>
本発明に係る色変換組成物は、一般式(1)で表される化合物およびバインダー樹脂とともに、光安定化剤、酸化防止剤、加工および熱安定化剤、紫外線吸収剤等の耐光性安定化剤、シリコーン微粒子およびシランカップリング剤を含有してもよい。
光安定化剤としては、例えば、3級アミン、カテコール誘導体およびニッケル化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
加工および熱安定化剤としては、例えば、トリブチルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリエチルホスフィン、ジフェニルブチルホスフィン等のリン系安定化剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
耐光性安定化剤としては、例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明に係る色変換組成物におけるこれらの添加剤の含有量は、化合物のモル吸光係数、蛍光量子収率および励起波長における吸収強度、ならびに作製するフィルムの厚みや透過率にも応じて設定することができる。添加剤の含有量は、樹脂100重量部に対して、1.0×10−3重量部以上30重量部以下であり、1.0×10−2重量部以上15重量部以下であることがさらに好ましく、1.0×10−1重量部以上10重量部以下であることが特に好ましい。
<溶剤>
本発明に係る色変換組成物は、さらに溶剤を含有してもよい。溶剤としては、流動状態の樹脂の粘度を調整することができ、発光物質の発光および耐久性に過度な影響を与えないものが好ましい。例えば、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、アセトン、テルピネオール、テキサノール、メチルセルソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの溶剤の中でも、特にトルエンは、一般式(1)で表される化合物の劣化に影響を与えず、乾燥後の残存溶媒が少ない点で好適に用いられる。
<色変換組成物の製造方法>
以下に、本発明に係る色変換組成物の製造方法の一例を説明する。前述した一般式(1)で表される化合物、必要に応じて添加剤や溶剤等を所定の組成になるよう混合した後、撹拌・混練機を用いて均質に混合または混練することにより、色変換組成物を得ることができる。撹拌・混練機としては、例えば、ホモジナイザー、自公転型撹拌機、3本ローラー、ボールミル、遊星式ボールミル、ビーズミル等が挙げられる。混合または分散後、もしくは混合または分散の過程において、真空もしくは減圧条件下で脱泡することも好ましく行われる。また、ある特定の成分を事前に混合することや、エージング等の処理をしても構わない。エバポレーターによって溶剤を除去して所望の固形分濃度にすることも可能である。
<色変換フィルム>
本発明の色変換フィルムは、前述の色変換組成物の硬化物を含む。色変換組成物またはその硬化物を含む色変換層と、必要に応じて基材層やバリアフィルムを有してもよく、これらの層を2層以上有してもよい。
本発明において色変換フィルムは色変換組成物の硬化物を含んでいればその構成に限定はない。
色変換フィルムの耐熱性を高める観点からは、色変換フィルムの膜厚は200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることがさらに好ましい。本発明における色変換フィルムの膜厚は、JIS K7130(1999)プラスチック−フィルム及びシート−厚さ測定方法における機械的走査による厚さの測定方法A法に基づいて測定される膜厚(平均膜厚)のことをいう。色変換フィルムの厚みを50μm以上とすることにより、フィルムの強靭性を向上させることができ、200μm以下とすることにより、クラックを抑制することができる。
色変換フィルムの代表的な構造例として、図1に示すように、色変換層11のみのフィルム、図2に示すように、基材層10と、色変換組成物を硬化することにより得られる色変換層11との積層体、または、図3に示すように、色変換層11が複数の基材層10によって挟まれた積層体が挙げられる。色変換フィルムには、色変換層の酸素、水分や熱による劣化を防ぐために、さらに図4に示すようにバリアフィルム12を設けても良い。
(基材層)
基材層としては、ガラスや樹脂フィルムなどが挙げられる。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミドなどのプラスチックのフィルムが好ましい。フィルムの剥離のし易さから、基材層は、あらかじめ表面が離型処理されていてもよい。
基材層の厚みは、25μm以上が好ましく、38μm以上がより好ましい。また、5000μm以下が好ましく、3000μm以下がより好ましい。
(色変換層)
色変換層は、前述の色変換組成物やその硬化物を含む。複数の色変換層を有する場合、各色変換層は直接積層されていてもよいし、粘着層を介して積層されていてもよい。色変換層の厚みは、30〜100μmが好ましい。
(バリアフィルム)
バリアフィルムとしては、色変換層への酸素、水分、熱などの侵入を抑制するものが好ましく、バリアフィルムを2層以上有してもよい。光変換層の両面にバリアフィルムを有してもよいし、片面にバリアフィルムを有してもよい。
ガスバリア性を有するフィルムとしては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウムなどの無機酸化物や、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭化窒化ケイ素などの無機窒化物、またはこれらに他の元素を含む金属酸化物薄膜や金属窒化物薄膜、あるいはポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、酢酸ビニルのけん化物等のポリビニルアルコール系樹脂などの各種樹脂から成る膜を挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。水分に対してバリア機能を有する膜としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンと塩化ビニル、塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合物、フッ素系樹脂、酢酸ビニルのけん化物等のポリビニルアルコール系樹脂などの各種樹脂を含むフィルムなどが挙げられる。
本発明に係る色変換フィルムは、要求される機能に応じて、反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、ハードコート機能(耐摩擦機能)、帯電防止機能、防汚機能、電磁波シールド機能、赤外線カット機能、紫外線カット機能、偏光機能、調色機能を有した補助層をさらに設けてもよい。
<色変換フィルムの製造方法>
次に、本発明に係る色変換フィルムの製造方法の一例を説明する。上述した方法で作製した色変換組成物を基材上に塗布し、乾燥することにより、色変換層を形成する。バインダー樹脂が熱硬化性樹脂の場合、色変換組成物を基材上に塗布した後、加熱硬化して色変換層を形成してもよく、バインダー樹脂が光硬化性樹脂の場合、色変換組成物を基材上に塗布した後、光硬化して色変換層を形成してもよい。
塗布は、リバースロールコーター、ブレードコーター、スリットダイコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、キスコーター、ナチュラルロールコーター、エアーナイフコーター、ロールブレードコーター、バリバーロールブレードコーター、トゥーストリームコーター、ロッドコーター、ワイヤーバーコーター、アプリケーター、ディップコーター、カーテンコーター、スピンコーター、ナイフコーター等により行うことができる。色変換層の膜厚均一性を得るためには、スリットダイコーターで塗布することが好ましい。
色変換層の乾燥は、熱風乾燥機や赤外線乾燥機等の一般的な加熱装置を用いて行うことができる。この場合、加熱温度は、60℃〜200℃が好ましく、加熱時間は2分〜4時間が好ましい。また、ステップキュア等の方法により段階的に加熱硬化することも可能である。
加熱硬化により色変換層を形成する場合、加熱装置としては、熱風オーブンなどが挙げられる。加熱条件はバインダー樹脂に応じて選択することができる。例えば、加熱温度は100℃〜300℃が好ましく、加熱時間は1分間〜2時間が好ましい。
光硬化により色変換層を形成する場合、紫外線などの高エネルギーの光を照射することが好ましい。光照射条件はバインダー樹脂に応じて選択することができる。例えば、照射する光の波長は200nm〜500nmが好ましく、照射量は10mJ/cm〜10J/cmが好ましい。
色変換層を作製した後、必要に応じて基材を変更することも可能である。この場合、簡易的な方法としてはホットプレートを用いて貼り替えを行なう方法や、真空ラミネーターやドライフィルムラミネーターを用いた方法などが挙げられる。
<光源ユニット>
本発明の光源ユニットは、少なくとも光源と、本発明に係る色変換フィルムを含む。
<光源>
光源の種類は、一般式(1)で表される化合物等の混合する発光物質が吸収可能な波長領域に発光を示すものであればいずれの光源でも用いることができる。例えば、熱陰極管や冷陰極管、無機ELなどの蛍光性光源、有機エレクトロルミネッセンス素子光源、LED、白熱光源、あるいは太陽光などいずれの光源でも原理的には利用可能である。これらの中でも、LEDが好適な光源であり、ディスプレイや照明用途では、青色光の色純度を高められる点で、430〜500nmの範囲の光源を持つ青色LEDがさらに好適な光源である。
光源は1種類の発光ピークを持つものでもよく、2種類以上の発光ピークを持つものでもよいが、色純度を高めるためには1種類の発光ピークを持つものが好ましい。また、発光ピークの種類の異なる複数の光源を任意に組み合わせて使用することも可能である。
本発明に係る光源ユニットは、光源と色変換フィルムの配置については特に限定されず、光源と色変換フィルムを密着させてもよいし、光源と色変換フィルムを離したリモートフォスファー形式でもよい。また、色純度を高める目的で、さらにカラーフィルターを含んでもよい。
本発明における色変換フィルムまたは光源ユニットは、ディスプレイ、照明、インテリア、標識、看板、などの用途に使用できるが、特にディスプレイや照明装置に特に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。下記の実施例および比較例において、化合物G−1〜G−37、G−101〜G106は、以下に示す化合物である。
Figure 2021162665
Figure 2021162665
Figure 2021162665
Figure 2021162665
Figure 2021162665
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また、実施例および比較例における構造分析に関する評価方法は、以下に示す通りである。
H−NMRの測定>
化合物のH−NMRは、超伝導FTNMR EX−270(日本電子株式会社製)を用い、重クロロホルム溶液にて測定を行った。
<蛍光スペクトルの測定>
化合物の蛍光スペクトルは、F−2500形分光蛍光光度計(日立製作所株式会社製)を用い、化合物をトルエンに1×10−6mol/Lの濃度で溶解させ、波長460nmで励起させた際の蛍光スペクトルを測定した。得られた蛍光スペクトルから、ピーク波長および半値幅を求めた。結果を表1に示す。スペクトルの半値幅および色純度を評価する指標として用いた。スペクトルの半値幅は小さいほど高色純度であるため好ましい。
<発光量子収率の測定>
化合物の発光量子収率は、絶対PL量子収率測定装置(Quantaurus−QY、浜松ホトニクス株式会社製)を用い、化合物をトルエンに1×10−6mol/Lの濃度で溶解させ、波長460nmで励起させた際の発光量子収率を測定した。得られた発光量子収率から、発光強度(相対値)を求めた。結果を表1に示す。
<光耐久性の測定>
青色LED素子(発光ピーク波長:445nm)と導光板を含むバックライトユニットに、導光板の一面に色変換フィルムを積層し、色変換フィルム上にプリズムシートを積層した。次に、電流を流して青色LEDを点灯し、分光放射輝度計(CS−1000、コニカミノルタ社製)を用いて初期発光特性を測定した。なお、発光特性測定時は色変換フィルムを挿入せず、青色LED光の明るさが800cd/mとなるように初期値を設定した。その後、室温25℃下で青色LED素子からの光を連続照射し、発光強度が一定量低下するまでの時間を観測することで、光耐久性を評価した。
(合成例1)
化合物G−26の合成方法
イソブチリル酢酸エチル(20g)と酢酸(115mL)をフラスコに入れ、氷浴を用い、内温10℃以下に冷却した。氷浴中で亜硝酸ナトリウム(10.5g)を水(16.7mL)に溶かした水溶液を滴下し、室温で一晩撹拌した。その後、反応液にアセト酢酸エチル(19.7g)加え、60℃加熱条件下、亜鉛末(22.3g)を少量ずつ添加した後、100℃加熱下1.5時間撹拌した。熱時不溶の亜鉛末を濾しとり、氷浴を用い、ろ液を内温10℃以下に冷却した後、水250mLを加え、10分撹拌した後、有機層を分液した。さらに、有機層を水250mLで2回洗浄し、この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去した。得られた固体をトルエン250mLに溶解し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2−メチル−4−イソプロピル−3,5−ジエトキシカルボニルピロール27.6g得た。
2−メチル−4−イソプロピル−3,5−ジエトキシカルボニルピロール(20g)、10%水酸化ナトリウム水溶液(500mL)をフラスコに入れ、32時間還流した。その後、氷浴を用い、内温10℃以下に冷却した。氷浴中で10%硫酸を滴下し、pH1にした。析出した茶色固体をろ過し、水で固体を洗浄し、2−メチル−3−カルボキシ−4−イソプロピルピロール6.3gを淡茶色固体として得た。
DMAP(4.5g)、3,5−ビストリフルオロメチルフェノール(8.7g)、アセトニトリル(54mL)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、2−メチル−3−カルボキシ−4−イソプロピルピロール(6.0g)をジエトキシエタン7mLに溶かした溶液を少量ずつ滴下した後、EDCI−HCl(7.1g)を加えた。オイルバス70℃加熱条件下、1時間撹拌した後、室温まで降温した。その後、トルエン200mL加え、氷浴を用い、内温10℃以下に冷却した。氷浴中で1M HCl 150mL、5%塩化ナトリウム水溶液150mL加え10分撹拌した後、有機層を分液した。さらに、有機層を水250mLで2回洗浄し、この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去した。得られた固体をトルエン250mLに溶解し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2−メチル−3−カルボン酸3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピルピロール10.6g得た。
3,5−ビス(4−メトキシカルボニルフェニル)ベンズアルデヒド(2.4g)と2−メチル−3−カルボン酸3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピルピロール(5.1g)をフラスコに入れ、ジクロロメタン(60mL)およびトリフルオロ酢酸(5滴)を加えて、窒素雰囲気下、15時間撹拌した。2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(1.75g)を加え、さらに1時間撹拌した。反応終了後、三弗化ホウ素ジエチルエーテル錯体(3.3mL)およびジイソプロピルエチルアミン(4.6mL)を加えて、4時間撹拌した後、さらに水(100mL)を加えて撹拌し、有機層を分液した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、G−26を1.45g得た。
H−NMR(CDCl,ppm):8.12(d,4H)、8.02(s,1H)、7.70(s,2H)、7.62(d,4H)、7,51(s,4H)7.50(s,2H)、3.92(s,6H)、3.11(s,6H)、2.54(m,2H)、1.91(s,6H)、1.12(d,6H)1.04(d,6H)。
化合物G−27の合成方法
G−26(1.4g)をフラスコに入れ、ジクロロメタン(12mL)とトリメチルシリルシアニド(3.6mL)と三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(1.36mL)を加えて、18時間攪拌した後、さらに水(25mL)を加えて攪拌し、有機層を分液した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物G−27を 1.20g得た。
H−NMR(CDCl,ppm):8.20(d,4H)、8.10(s,1H)、7.72(s,2H)、7.71(d,4H)、7,61(s,4H)7.52(s,2H)、3.99(s,6H)、3.13(s,6H)、2.58(m,2H)、1.99(s,6H)、1.15(d,6H)1.11(d,6H)。
上記以外の化合物もアルコール原料、アルデヒド原料などの種々の原料を変更することにより容易に合成することができる。
実施例1
バインダー樹脂としてアクリル樹脂を用い、バインダー樹脂100重量部に対して、発光材料として化合物G−1を0.25重量部、溶剤としてトルエンを400重量部混合した後、遊星式撹拌・脱泡装置“マゼルスター”KK−400(クラボウ製)を用い、300rpmで20分間撹拌・脱泡して色変換組成物を得た。
同様に、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂を用い、ポリエステル樹脂100重量部に対して、溶剤としてトルエンを300重量部混合した後、遊星式撹拌・脱泡装置“マゼルスターKK−400”(クラボウ製)を用い、300rpmで20分間撹拌・脱泡して接着剤組成物を得た。
次に、スリットダイコーターを用いて色変換組成物を、基材層である“ルミラー” (登録商標)U48(東レ(株)製、厚さ50μm)上に塗布し、100℃で20分加熱、乾燥して平均膜厚16μmの色変換層を形成した。
同様に、スリットダイコーターを用いて接着剤組成物を、光拡散フィルム“ケミカルマット”125PW((株)きもと製、厚さ138μm)のPET基材層側に塗布し、100℃で20分加熱、乾燥して平均膜厚48μmの接着層を形成した。光拡散フィルム“ケミカルマット”125PW((株)きもと製、厚さ138μm)は、PET基材層に光拡散シートが塗布された構成である。
次に、上記2つのユニットを、色変換層と接着層が直接積層するように加温ラミネートすることで、「基材層/色変換層/接着層/光拡散フィルム」という構成の色変換フィルムを作製した。
この色変換フィルムの基材層の面が光源側となるように設置し、青色光を色変換させたところ、緑色光の発光領域のみを抜粋すると、ピーク波長529nm、ピーク波長における発光スペクトルの半値幅27nmの高色純度緑色発光が得られた。ピーク波長における発光強度は、後述の比較例1における強度を1.00としたときの相対値で1.10であった。また、室温25℃下で青色LED素子からの光を連続照射したところ、輝度が5%低下する時間は180時間であった。
実施例2〜37および比較例1〜6
発光材料として表1に記載した化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして色変換フィルムを作製して評価した。結果を表1に示す。ただし、表中の発光強度(相対値)は、比較例1における強度を1.00としたときの相対値である。
Figure 2021162665
1 色変換フィルム
10 基材層
11 色変換層
12 バリアフィルム

Claims (19)

  1. 下記一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体。
    Figure 2021162665
    (一般式(1)において、R〜R13はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、スルホキシド基、スルホニル基、ホスフィンオキシド基、および隣接置換基との間に形成される縮合環の中から選ばれる。)
    但し、以下の条件(A)または条件(B)を満たす。
    条件(A)RおよびR11のうち少なくとも1つはアリール基を除く炭素数2以上の有機基であり、かつ、RおよびR10がフッ素原子を含む基である。
    条件(B)RおよびR11のうち少なくとも1つは炭素数2以上の有機基であり、かつ、R、R10、R12およびR13がシアノ基である。
  2. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、R〜R10の少なくとも1つは下記一般式(2)〜(5)からなる群の中から選ばれる請求項1に記載のピロメテンホウ素錯体。
    Figure 2021162665
    (一般式(2)〜(5)において、R101〜R106はそれぞれ独立して電子求引基を有するアリール基、シクロアルキル基および複素環基の中から選ばれる基である。)
  3. 前記電子求引基がフッ素原子、含フッ素アリール基、含フッ素ヘテロアリール基、含フッ素アルキル基からなる群の中から選ばれる請求項2に記載のピロメテンホウ素錯体。
  4. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、R12およびR13の少なくとも1つはシアノ基またはハロゲンである請求項1〜3のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  5. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、R12およびR13の少なくとも1つはシアノ基である請求項1〜4のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  6. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、RおよびR11がそれぞれ独立してアリール基を除く炭素数2以上の有機基である請求項1〜5のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  7. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、RおよびR11はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、置換もしくは無置換の炭素数2以上のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の複素環基、炭素数2以上を有する置換のシリル基、炭素数2以上を有する置換のボリル基および隣接置換基との間に形成される縮合環である請求項1〜6のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  8. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、RおよびRのうち少なくとも1つが、アルキル基、またはシクロアルキル基である、請求項1〜7のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  9. 前記一般式(1)において条件(A)を満たし、かつ、R〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アリール基およびヘテロアリール基からなる群の中から選ばれる請求項1〜8のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  10. 前記一般式(1)において条件(B)を満たし、かつ、RおよびR11がそれぞれ独立して炭素数2以上の有機基である請求項1に記載のピロメテンホウ素錯体。
  11. 前記一般式(1)において条件(B)を満たし、かつ、RおよびR11はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、置換もしくは無置換の炭素数2以上のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の複素環基、炭素数2以上を有する置換のシリル基、炭素数2以上を有する置換のボリル基および隣接置換基との間に形成される縮合環である請求項1または10に記載のピロメテンホウ素錯体。
  12. 前記一般式(1)において条件(B)を満たし、かつ、RおよびRのうち少なくとも1つが、アルキル基、またはシクロアルキル基である、請求項1、10、11のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  13. 前記一般式(1)において条件(B)を満たし、かつ、R〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アリール基およびヘテロアリール基からなる群の中から選ばれる請求項1および10〜12のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  14. 前記一般式(1)で表される化合物が、励起光を用いることによりピーク波長が500nm以上580nm未満の領域に観測される発光を呈する、請求項1〜13のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体。
  15. 入射光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換組成物であって、請求項1〜14のいずれかに記載のピロメテンホウ素錯体と、バインダー樹脂とを含む色変換組成物。
  16. 請求項15に記載の色変換組成物の硬化物からなる層を含む、色変換フィルム。
  17. 光源と、請求項16に記載の色変換フィルムとを備える光源ユニット。
  18. 請求項16に記載の色変換フィルムを備える、ディスプレイ。
  19. 請求項16に記載の色変換フィルムを備える、照明装置。
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