JP2021162127A - 循環部品及びボールねじ装置 - Google Patents

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Kazuya Yamada
祐二 下村
Yuji Shimomura
泰明 阿部
Yasuaki Abe
寛太 佐藤
Kanta Sato
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Abstract

【課題】循環路の内側をボールが円滑に転動することができる、分割型の循環部品を実現する。【解決手段】循環部品5を、軸方向に2分割された第1分割体20と第2分割体21とを、軸方向に単に突き合わせるのではなく、軸方向に連結することにより構成する。第1分割体20と第2分割体21とは、それぞれの軸方向内側の端部に備えられた凹凸形状の嵌合部24同士を、径方向及び幅方向に関するそれぞれの相対変位を不能に凹凸嵌合させることで、軸方向に連結されている。【選択図】図8

Description

本発明は、循環部品及びボールねじ装置に関する。
ボールねじ装置は、ねじ軸とナットとの間でボールを転がり運動させるため、ねじ軸とナットとを直接接触させるすべりねじ装置に比べて、高い効率が得られる。このため、ボールねじ装置は、たとえば電動モータなどの駆動源の回転運動を直線運動に変換するために、自動車の電動ブレーキ装置やオートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)、工作機械の位置決め装置など、各種機械装置に組み込まれている。
ボールねじ装置は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するねじ軸と、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナットと、軸側ボールねじ溝とナット側ボールねじ溝とからなる負荷路(負荷ボール転走路)を転動する複数のボールと、負荷路の終点から始点へとボールを戻す循環部品とを備える。循環部品は、内部に負荷路の始点と終点とをつなぐ循環路(無負荷ボール転走路)を有している。
ボールねじ装置は、リターンチューブ(パイプ)式に代表される外部循環式のボールねじ装置と、こま式に代表される内部循環式のボールねじ装置とに大別される。このうちの外部循環式のボールねじ装置は、循環路の一部をナットの外部に有しており、大径のボールを使用しやすい、ボールを滑らかに循環させやすいなどの理由から、広く使用されている。
たとえば特開2002−98212号公報(特許文献1)には、外部循環式のボールねじ装置が開示されている。図20及び図21には、特開2002−98212号公報に記載された、従来構造のボールねじ装置100を示している。
ボールねじ装置100は、ねじ軸101と、ナット102と、複数のボール103と、循環部品(リターンパイプ)104とを備える。なお、本明細書及び特許請求の範囲で、軸方向、径方向及び円周方向とは、特に断らない限り、ねじ軸に関する軸方向、径方向及び円周方向をいう。また、軸方向に関して、ナットの中央側のことを軸方向内側といい、ナットの両側のことを軸方向外側という。
ねじ軸101は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝105を有している。ナット102は、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝106を有している。ねじ軸101は、ナット102の内側に挿通され、ナット102と同軸上に配置されている。軸側ボールねじ溝105とナット側ボールねじ溝106とは、径方向に互いに対向するように配置され、螺旋状の負荷路を構成している。
負荷路の始点と終点とは、循環部品104の内部に備えられた循環路107によりつながっている。負荷路の終点にまで達したボール103は、循環路107を通じて、負荷路の始点にまで戻される。なお、負荷路の始点と終点とは、ねじ軸101とナット102との軸方向に関する相対変位の方向(相対回転方向)に応じて入れ替わる。循環部品104は、ナット102の外周面に1乃至複数個(図示の例では1個)取り付けられている。
従来構造のボールねじ装置100では、循環部品104を、軸方向に2分割された第1分割体108と第2分割体109とを軸方向につなげることにより構成している。第1分割体108及び第2分割体109のそれぞれは、略L字形状を有しており、ナット102に備えられた貫通孔110に挿入される脚部111と、ナット102の外周面に固定される本体半部(頭部)112とを有している。第1分割体108及び第2分割体109は、それぞれの本体半部112の軸方向内側の端面同士を突き合わせた状態で、図示しないボルトにより、ナット102にそれぞれ固定されている。
特開2002−98212号公報
外部循環式のボールねじ装置では、循環部品の製造コストを抑えるなどの目的で、前述した従来構造のボールねじ装置100のように、複数の分割体から構成される分割型の循環部品を使用することが行われている。
ただし、従来構造のボールねじ装置100のように、第1分割体108と第2分割体109とを、互いに結合することなく、単に突き合わせる構造を採用した場合には、循環路107の内壁面にボール103から加わる力などに起因して、次のような問題を生じる可能性がある。
図22(A)に誇張して示すように、第1分割体108と第2分割体109との突き合わせ面に、隙間(軸方向隙間)113が発生する可能性がある。このような隙間113が発生した場合、ボール103が隙間113を通過する際に、ボール103に引っ掛かりが生じやすくなる。このため、循環路107の内側でボール103の詰まりが発生し、ボール103の円滑な循環が妨げられる可能性がある。
また、図22(B)に誇張して示すように、第1分割体108と第2分割体109との突き合わせ面に、面内方向のずれが発生する可能性がある。このようなずれが発生した場合、循環路107の内壁面に段差114を生じるため、ボール103が段差114を通過する際に、ボール103に引っ掛かりが生じやすくなる。また、ずれが発生した場合には、突き合わせ部における循環路107の内径が小さくなり(循環路107が狭くなり)、ボール103が通過しにくくなる。この結果、循環路107の内側でボール103の詰まりが発生し、ボール103の円滑な循環が妨げられる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、循環路の内側で、ボールの詰まりが発生することを抑制できる、分割型の循環部品を提供することを目的とする。
本発明の循環部品は、ボールねじ装置を構成するナットの外周面に取り付けられ、前記ナットとの間に循環路を形成するものであり、前記ナットの外周面に対向する面に、前記ナットの軸方向に直線状に延びた、前記循環路を構成する本体側凹溝を有している。
また、本発明の循環部品は、前記本体側凹溝の長さ方向に2分割された第1分割体と第2分割体とのそれぞれの端部同士を凹凸嵌合させて、前記第1分割体と前記第2分割体とを前記本体側凹溝の長さ方向に連結することにより構成されている。
本発明の一態様にかかる循環部品は、前記本体側凹溝に現れる前記第1分割体と前記第2分割体との境界を、非直線状又は前記本体側凹溝の幅方向に対して傾斜した傾斜直線状とすることができる。
この場合には、前記境界を、クランク形状(矩形波形形状)とすることもできる。
あるいは、前記境界を、曲線形状とすることもできる。
本発明の一態様にかかる循環部品は、前記第1分割体と前記第2分割体とを、同形及び同大の同一部品とすることができる。
あるいは、本発明の一態様にかかる循環部品は、前記第1分割体と前記第2分割体とを、互いに異なる形状を有する別部品とすることができる。
この場合には、前記第1分割体の端部に備えらえる嵌合部の形状と、前記第2分割体の端部に備えられる嵌合部の形状だけを、互いに異ならせることもできる。
本発明の一態様にかかる循環部品は、前記第1分割体と前記第2分割体とのそれぞれの端部同士を、前記本体側凹溝の深さ方向に関する相対変位を不能に凹凸嵌合させることができる。
本発明の一態様にかかる循環部品は、前記第1分割体と前記第2分割体とのそれぞれの端部同士を、前記本体側凹溝の幅方向に関する相対変位を不能に凹凸嵌合させることができる。
本発明のボールねじ装置は、ねじ軸と、ナットと、循環部品と、複数のボールとを備える。
前記ねじ軸は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有する。
前記ナットは、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有する。
前記循環部品は、前記ナットの外周面に取り付けられ、前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝とからなる螺旋状の負荷路の始点と終点とをつなぐ循環路を、前記ナットとの間に形成する。
前記複数のボールは、前記負荷路及び前記循環路を転動する。
本発明のボールねじ装置は、前記循環部品を、本発明の一態様にかかる循環部品としている。
本発明によれば、循環路の内側でボールの詰まりが発生することを抑制できる、分割型の循環部品を実現できる。
図1は、実施の形態の第1例にかかるボールねじ装置の斜視図である。 図2は、実施の形態の第1例にかかるボールねじ装置の平面図である。 図3は、図2のI−I線断面図である。 図4は、図3の部分拡大図である。 図5は、図2のII−II線断面斜視図である。 図6は、実施の形態の第1例にかかるボールねじ装置を、循環部品を省略して示す平面図である。 図7は、図2のIII−III線断面図である。 図8は、循環部品を取り出して示す斜視図である。 図9は、循環部品を取り出して示す図であり、(A)は径方向外側から見た平面図であり、(B)は幅方向から見た側面図であり、(C)は径方向内側から見た底面図である。 図10は、循環部品を構成する第1分割体(第2分割体)を取り出して示す斜視図であり、(A)は径方向外側から見た図であり、(B)は径方向内側から見た図である。 図11は、実施の形態の第2例にかかる循環部品を取り出して示す斜視図である。 図12は、実施の形態の第2例にかかる循環部品を取り出して示す図であり、(A)は径方向外側から見た平面図であり、(B)は幅方向から見た側面図であり、(C)は径方向内側から見た底面図である。 図13は、実施の形態の第2例にかかる循環部品を構成する第1分割体を取り出して示す斜視図であり、(A)は径方向外側から見た図であり、(B)は径方向内側から見た図である。 図14は、実施の形態の第2例にかかる循環部品を構成する第2分割体を取り出して示す斜視図であり、(A)は径方向外側から見た図であり、(B)は径方向内側から見た図である。 図15は、実施の形態の第3例にかかる循環部品を取り出して示す斜視図である。 図16は、実施の形態の第3例にかかる循環部品を取り出して示す図であり、(A)は径方向外側から見た平面図であり、(B)は幅方向から見た側面図であり、(C)は径方向内側から見た底面図である。 図17は、実施の形態の第3例にかかる循環部品を構成する第1分割体を取り出して示す斜視図であり、(A)は径方向外側から見た図であり、(B)は径方向内側から見た図である。 図18は、実施の形態の第3例にかかる循環部品を構成する第2分割体を取り出して示す斜視図であり、(A)は径方向外側から見た図であり、(B)は径方向内側から見た図である。 図19(A)及び図19(B)は、本発明の対象となる第1分割体と第2分割体との境界の形状を説明するために示す模式図である。 図20は、従来構造のボールねじ装置を示す斜視図である。 図21は、従来構造のボールねじ装置を示す平面図である。 図22(A)及び図22(B)は、従来構造の問題点を説明するために示す、第1分割体と第2分割体との突き合わせ部を示す断面模式図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図10を用いて説明する。
〔ボールねじ装置の全体構成〕
本例のボールねじ装置1は、自動車用の外部循環式のボールねじ装置であり、たとえば、電動ブレーキブースター装置に組み込まれ、駆動源である電動モータの回転運動を直線運動に変換し、油圧シリンダのピストンを動作させるなどの用途で使用される。
ボールねじ装置1は、ねじ軸2と、ナット3と、複数のボール4と、循環部品5とを備える。
ねじ軸2は、ナット3の内側に挿通され、ナット3と同軸上に配置されている。ねじ軸2の外周面とナット3の内周面との間には、螺旋状の負荷路8が備えられている。負荷路8には、複数のボール4が転動可能に配置されている。ねじ軸2とナット3とを相対回転させると、負荷路8の終点に達したボール4は、ナット3と循環部品5との間に形成された循環路9を通じて、負荷路8の始点へと戻される。ボールねじ装置1は、たとえば、ナット3をねじ軸2に対して相対回転させることで、ねじ軸2をナット3に対して直線運動させる態様で使用される。以下、ボールねじ装置1の各構成部品の構造について説明する。
〈ねじ軸〉
ねじ軸2は、金属製で、外周面に一定のリードを持った螺旋状の軸側ボールねじ溝6を有している。軸側ボールねじ溝6は、ねじ軸2の外周面に、研削加工(切削加工)又は転造加工を施すことにより形成されている。軸側ボールねじ溝6の条数は、例えば1条である。軸側ボールねじ溝6の断面の溝形状(溝底形状)は、ゴシックアーチ溝、又は、サーキュラアーク溝である。
〈ナット〉
ナット3は、金属製で、全体が略円筒状に構成されている。ナット3は、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝7を有している。ナット側ボールねじ溝7は、ナット3の内周面に、研削加工(切削加工)を施すことにより形成されており、軸側ボールねじ6と同じリードを有する。このため、ねじ軸2をナット3の内側に挿通配置した状態で、軸側ボールねじ溝6とナット側ボールねじ溝7とは径方向に対向するように配置され、螺旋状の負荷路8を構成する。ナット側ボールねじ溝7の条数は、軸側ボールねじ溝6と同様に、例えば1条である。ナット側ボールねじ溝7の断面の溝形状も、軸側ボールねじ溝6と同様に、ゴシックアーチ溝、又は、サーキュラアーク溝である。
ナット3は、外周面の円周方向一箇所に、平坦面状の座面部10を有する。座面部10には、ナット側凹溝11と、ナット側凹溝11の軸方向両側に配置された1対の貫通孔12とが形成されている。座面部10には、循環部品5が取り付けられる。
ナット側凹溝11は、軸方向に直線状に延びており、ねじ軸2の中心軸Oと平行に配置されている。ナット側凹溝11の断面の溝形状は、ボール4の直径の2分の1よりも大きな直径を有する円弧状である。座面部10からのナット側凹溝11の深さ寸法は、軸方向中間部においては、軸方向にわたり変化しないが、軸方向両側の端部においては、貫通孔12に近づくほど曲線的に大きくなる。
1対の貫通孔12のそれぞれは、ナット3を径方向に貫通するように形成されており、座面部10及びナット3の内周面にそれぞれ開口している。具体的には、貫通孔12は、ナット3の内周面のうち、ナット側ボールねじ溝7に開口している。また、貫通孔12は、ナット側ボールねじ溝7に沿って伸長した長孔(矩形孔)である。1対の貫通孔12のそれぞれには、循環部品5の長さ方向両側の端部(後述する脚部14)が、がたつきなく挿入される。これにより、ナット3に対する循環部品5の位置決めが図られる。
〈ボール〉
ボール4は、所定の直径を有する鋼球であり、負荷路8及び循環路9に転動可能に配置されている。負荷路8に配置されたボール4は、圧縮荷重を受けながら転動するのに対し、循環路9に配置されたボール4は、圧縮荷重を受けることなく、後続のボール4に押されて転動する。
〈循環部品〉
循環部品5は、合成樹脂の射出成形品であり、本体部13と、本体部13の長さ方向両側の端部に備えられた1対の脚部14とからなる。循環部品5は、長さ方向の中央部を中心とした、回転対称の形状を有する。循環部品5は、ナット3の座面部10に対して、1対の抑え部材(ピン)15を利用して脱落不能に固定されている。なお、本明細書では、循環部品に関して、ねじ軸2の円周方向に相当する方向(図2、図6、図9(A)及び9(C)の上下方向、図5及び図7の左右方向、図9(B)の表裏方向)のことを、特に断らない限り、幅方向と呼ぶ。また、循環部品5に関する幅方向は、後述する本体側凹溝16の幅方向に一致する。
循環部品5を構成する合成樹脂としては、例えばポリアミド66樹脂に、グラスファイバーを適宜加えた繊維強化ポリアミド樹脂材料を使用することができる。また、必要に応じて、ポリアミド樹脂に、非晶性芳香族ポリアミド樹脂(変性ポリアミド6T/6I)、低吸水脂肪族ポリアミド樹脂(ポリアミド11樹脂、ポリアミド12樹脂、ポリアミド610樹脂、ポリアミド612樹脂)を適宜加えることで、より耐水性を向上させることもできる。
本体部13は、長尺な板状(略半筒状)に構成されており、座面部10に備えられたナット側凹溝11を径方向外側から覆うように配置される。座面部10に対向する本体部13の径方向内側面(下面)には、ナット側凹溝11と対向する幅方向中間部に、軸方向に直線状に延びた、本体側凹溝16が備えられている。本体側凹溝16の断面の溝形状は、ボール4の直径の2分の1よりも大きな曲率半径を有する円弧状である。本体部13の径方向内側面からの本体側凹溝16の深さ寸法は、軸方向中間部においては、軸方向にわたり変化しないが、軸方向両側の端部においては、軸方向外側に向かうほど曲線的に小さくなる。本体部13の径方向内側面のうち、本体側凹溝16から外れた幅方向両側部は、座面部10に対して着座する。本体部13の径方向外側面(上面)は、ナット3の外周面から径方向外側に張り出さないように、ナット3の外周面の曲率半径とほぼ同じ曲率半径を有する、部分円筒面状に構成されている。
1対の脚部14のそれぞれは、略半筒状に構成されており、本体部13の長さ方向両側の端部から径方向内側に向けて伸長している。脚部14は、ナット3に形成された貫通孔12の内側に、径方向外側からがたつきなく挿入される。脚部14の先端部(径方向内側の端部)には、負荷路8を転動するボール4を掬い上げ、循環路9へと導くための、舌片状の掬い上げ部17を有する。掬い上げ部17は、軸側ボールねじ溝6の内側に配置される。脚部14には、本体部13に備えられた本体側凹溝16の軸方向端部に滑らかにつながった、脚部側凹溝18が備えられている。脚部側凹溝18は、貫通孔12の内周面のうちで、軸方向外側を向いた部分に対して開口している。また、脚部14には、径方向外側部に、幅方向に張り出した肩部19が備えられている。肩部19は、ナット3に取り付けられた抑え部材15と係合する。
本例では、循環部品5をナット3に対して取り付けた状態で、循環部品5とナット3との間部分に、循環路9が形成される。つまり、循環路9を、循環部品5のみで構成するのではなく、循環部品5とナット3とにより構成している。このため、循環路9の内壁面は、循環部品5だけではなく、ナット3にも備えられている。本例では、本体側凹溝16とナット側凹溝11との間に形成された断面略円形状の空間、および、脚部側凹溝18と貫通孔12の内周面との間に形成された断面略円形状の空間により、循環路9が構成されている。循環路9は、負荷路8の始点と終点とにそれぞれ接続される。負荷路8の始点及び終点とは、別な言い方をすれば、負荷路8と循環路9との接続点(境界)であり、掬い上げ部17による掬い点である。なお、負荷路8の始点と終点とは、ねじ軸2とナット3との軸方向に関する相対変位の方向(相対回転方向)が変わり、ボール4の移動方向が変化することに伴って、入れ替わる。
循環部品5は、軸方向に2分割された第1分割体20と第2分割体21とを、軸方向に連結してなる、分割型の循環部品である。特に、第1分割体20と第2分割体21とは、それぞれの軸方向内側の端部同士を凹凸嵌合させることで軸方向に連結している。
本例では、それぞれが合成樹脂の射出成型品である第1分割体20と第2分割体21とを、同形及び同大の同一部品としている。つまり、第1分割体20と第2分割体21とを、共通の部品としている。図10に示すように、第1分割体20と第2分割体21とのそれぞれは、略L字形状を有しており、1つの脚部14と、本体部13の長さ方向半部を構成する本体半部(頭部)22とを有している。
本体半部22は、径方向内側面に、長溝である本体側凹溝16の長さ方向半部を構成する、短溝23を有している。また、本体半部22は、軸方向内側の端部に、凹凸形状の嵌合部24を有している。本例では、第1分割体20と第2分割体21とを同一部品としているため、第1分割体20の嵌合部24と第2分割体21の嵌合部24とは、同一形状である。
1対の嵌合部24同士は、径方向(本体側凹溝16の深さ方向)及び幅方向(本体側凹溝16の幅方向)のそれぞれの相対変位を不能に凹凸嵌合することが可能である。嵌合部24は、外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26と、外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28とをそれぞれ有する。なお、嵌合部24を構成する外側嵌合凹部25、内側嵌合凹部26、外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28は、射出成形時に形成することができる。
外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26のそれぞれは、本体半部22の軸方向内側の端面から軸方向外側に凹むように設けられている。外側嵌合凹部25は、本体半部22の軸方向内側の端部のうち、径方向外側部の幅方向片側半部に備えられている。内側嵌合凹部26は、本体半部22の軸方向内側の端部のうち、径方向内側部の幅方向他側半部に備えられている。このため、短溝23の軸方向内側の端部は、幅方向他側半部が欠けた形状(断面四分の一円弧形状)となっている。
外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28のそれぞれは、本体半部22の軸方向内側の端部に、外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26のそれぞれを形成することにより設けられている。このため、外側嵌合凸部27は、本体半部22の軸方向内側の端部のうち、径方向外側部の幅方向他側半部に備えられており、内側嵌合凸部28は、本体半部22の軸方向内側の端部のうち、径方向内側部の幅方向片側半部に備えられている。
外側嵌合凸部27は、外側嵌合凹部25に合致した、扁平な板形状を有している。内側嵌合凸部28は、内側嵌合凹部26に合致した、外側嵌合凸部27よりも径方向厚さの大きい柱形状を有している。内側嵌合凸部28の径方向内側面には、短溝23の軸方向内側の端部を構成する、凹曲面29が備えられている。外側嵌合凸部27の径方向内側面と内側嵌合凸部28の径方向外側面とは、同一平面上に配置されており、外側嵌合凸部27の幅方向片側側面と内側嵌合凸部28の幅方向他側側面とは、同一平面上に配置されている。ただし、外側嵌合凸部27と内側嵌合凸部28とは互いにつながっておらず、外側嵌合凸部27と内側嵌合凸部28との間には、隙間30が備えられている。本発明を実施する場合には、外側嵌合凸部27の径方向内側面よりも内側嵌合凸部28の径方向外側面をわずかに径方向外側に配置することもできるし、外側嵌合凸部27の幅方向片側側面よりも内側嵌合凸部28の幅方向他側側面をわずかに幅方向他側に配置することもできる。
第1分割体20と第2分割体21とを軸方向に連結した状態で、第1分割体20の嵌合部24と第2分割体21の嵌合部24とは、隙間なく凹凸嵌合する(組み合わされる)。具体的には、第1分割体20に備えられた外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28が、第2分割体21に備えられた外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26にそれぞれ凹凸嵌合する(がたつきなく挿入される)とともに、第2分割体21に備えられた外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28が、第1分割体20に備えられた外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26にそれぞれ凹凸嵌合する(がたつきなく挿入される)。これにより、幅方向に配列された1対の外側嵌合凸部27同士及び1対の内側嵌合凸部28同士が、それぞれ幅方向に係合する。また、径方向に配列された外側嵌合凸部27と内側嵌合凸部28との2組の組み合わせのそれぞれが、径方向に係合する。この結果、第1分割体20の嵌合部24と第2分割体21の嵌合部24とは、径方向及び幅方向のそれぞれの相対変位が不能に連結される。
さらに、外側嵌合凸部27の径方向内側面よりも内側嵌合凸部28の径方向外側面をわずかに径方向外側に配置した場合には、径方向に配列された外側嵌合凸部27と内側嵌合凸部28とを締め代を持って係合させることができる。このため、第1分割体20と第2分割体21との軸方向の相対変位を抑制することができる。また、外側嵌合凸部27の幅方向片側側面よりも内側嵌合凸部28の幅方向他側側面をわずかに幅方向他側に配置した場合には、幅方向に配列された1対の外側嵌合凸部27同士及び1対の内側嵌合凸部28同士を締め代を持って係合させることができる。このため、第1分割体20と第2分割体21との軸方向の相対変位を抑制することができる。
第1分割体20と第2分割体21とを軸方向に連結した状態で、第1分割体20(又は第2分割体21)に備えられた外側嵌合凸部27及び内側嵌合凸部28のそれぞれの先端面(軸方向を向いた面)が、第2分割体21(又は第1分割体20)に備えられた外側嵌合凹部25及び内側嵌合凹部26のそれぞれの底面(軸方向を向いた面)に、隙間なく突き当てられる。
第1分割体20と第2分割体21とを軸方向に連結すると、1対の短溝23が軸方向につながり、長溝である本体側凹溝16が構成される。このため、本体側凹溝16の軸方向中間部は、1対の短溝23のそれぞれの軸方向内側の端部同士の連結部により構成されるが、1対の短溝23のそれぞれの軸方向内側の端部は、内側嵌合凸部28の径方向内側面に備えられた凹曲面29により構成されている。このため、本体側凹溝16の軸方向中間部は、幅方向に配列された1対の凹曲面29により構成されている。したがって、図9(C)に示すように、本体側凹溝16の軸方向中間部には、第1分割体20と第2分割体21との境界Bが、クランク形状(非直線形状)となって現れる。
上述のような循環部品5とナット3との間に形成される循環路9は、負荷路8との干渉を避けられる経路を有しており、1つの戻し経路31と、1対の掬上経路32と、1対の繋ぎ経路33とを備える。
循環路9は、負荷路8の終点から始点の間に、掬上経路32→繋ぎ経路33→戻し経路31→繋ぎ経路33→掬上経路32の順で、各経路を備えている。このため、掬上経路32は、負荷路8及び繋ぎ経路33にそれぞれ接続されており、繋ぎ経路33は、掬上経路32及び戻し経路31にそれぞれ接続されており、戻し経路31は、1対の繋ぎ経路33にそれぞれ接続されている。
戻し経路31は、軸方向に関して、負荷路8の始点側へとボール4を戻す役割を有する。戻し経路31は、本体側凹溝16の軸方向中間部とナット側凹溝11の軸方向中間部とにより構成されており、負荷路8の径方向外側(ナット3の外部)に配置されている。戻し経路31は、軸方向に直線状に延びる、ねじ軸2の中心軸Oと平行な中心線を有している。これにより、本例では、負荷路8の始点と終点との円周方向に関する位相を近づけ(好ましくは、始点と終点との円周方向に関する位相を一致させ)、負荷路8の巻き数を整数に近づけることができる。
掬上経路32は、負荷路8の終点においてボール4を掬い上げるとともに、負荷路8の始点にボール4を供給する役割を有する。掬上経路32は、脚部側凹溝18のうちの径方向内側部分と貫通孔12の内周面のうちの径方向内側部分とにより構成されている。掬上経路32の中心線は、軸方向から見て、円弧状に湾曲している。
繋ぎ経路33は、掬上経路32と戻し経路31とをつなぐ役割を有する。繋ぎ経路33は、脚部側凹溝18のうちの径方向外側部分と貫通孔12の内周面のうちの径方向外側部分、および、本体側凹溝16の軸方向外側の端部とナット側凹溝11の軸方向外側の端部とにより構成されている。繋ぎ経路33の中心線は、幅方向から見て、少なくともその一部が円弧状に湾曲している。
以上のような本例のボールねじ装置1によれば、循環路9を構成する戻し経路31の内側で、ボール4の詰まりが発生することを抑制できる。
すなわち、本例では、循環部品5を、第1分割体20と第2分割体21とを単に突き合わせて構成するのではなく、第1分割体20の嵌合部24と第2分割体21の嵌合部24とを、径方向及び幅方向のそれぞれの相対変位を不能に凹凸嵌合させて、第1分割体20と第2分割体21とを軸方向に連結して構成している。このため、循環路9の内壁面を構成する本体側凹溝16(短溝23)にボール4から力が加わった場合にも、第1分割体20と第2分割体21との連結部に、前記図22に示したような、軸方向の隙間が発生したり、ずれが発生したりすることを有効に防止できる。したがって、ボール4が、第1分割体20と第2分割体21との連結部が位置する、戻し経路31の軸方向中間部を転動する際にも、ボール4に引っ掛かりが生じることを抑制できる。また、戻し経路31の軸方向中間部の内径が小さくなることも防止できる。この結果、本例のボールねじ装置1によれば、戻し経路31の内側でボール4の詰まりが発生することを抑制でき、ボール4の円滑な循環を実現することができる。
また、第1分割体20に備えられた内側嵌合凸部28の凹曲面29と、第2分割体21に備えられた内側嵌合凸部28の凹曲面29とが幅方向に重なるように配列されることで、本体側凹溝16の軸方向中間部に、第1分割体20と第2分割体21との境界Bが、クランク形状となって現れる。したがって、第1分割体20に備えられた短溝23と第2分割体21に備えられた短溝23との間で、ボール4を円滑に受け渡す(移動させる)ことができる。このため、ボール4が、戻し経路31の軸方向中間部を転動する際に、がたつきや引っ掛かりが生じることを有効に抑制できる。
さらに、第1分割体20と第2分割体21とを、同一部品としているため、循環部品5の製造コストを低減することができる。また、循環部品5の組み立て作業性を向上することができる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図11〜図14を用いて説明する。本例の循環部品5aは、実施の形態の第1例の構造とは異なり、第1分割体20aと第2分割体21aとを、互いに異なる部品から構成している。具体的には、第1分割体20aの軸方向内側の端部に備えられた第1嵌合部34と、第2分割体21aの軸方向内側の端部に備えられた第2嵌合部35との形状を、互いに異ならせている。第1分割体20aのうち、第1嵌合部34以外の部分の形状と、第2分割体21aのうち、第2嵌合部35以外の部分の形状は、互いに同じ形状である。
第1嵌合部34は、第1分割体20aの本体半部22の軸方向内側の端面から、軸方向に突出した中間嵌合凸部36を有する。中間嵌合凸部36は、本体半部22の軸方向内側の端面の径方向中間部に、本体半部22の全幅にわたり備えられている。中間嵌合凸部36は、扁平な板形状を有しており、径方向内側面には、短溝23aの軸方向内側の端部を構成する凹曲面29aが備えられている。
第2嵌合部35は、第2分割体21aの本体半部22の軸方向内側の端面から、軸方向に凹んだ中間嵌合凹部37を有する。中間嵌合凹部37は、本体半部22の軸方向内側の端面の径方向中間部に、本体半部22の全幅にわたり備えられている。中間嵌合凹部37は、中間嵌合凸部36をがたつきなく挿入(嵌合)可能な、中間嵌合凸部36に合致した形状を有している。中間嵌合凹部37の径方向内側部は、本体半部22の径方向内側面の幅方向中間部に開口している。これにより、第2分割体21aの径方向内側面に備えられた短溝23bの軸方向内側の端部は、幅方向に離隔して配置された1対の凹曲面29bから構成されている。
第1分割体20aと第2分割体21aとを軸方向に連結した状態で、第1分割体20aの第1嵌合部34と第2分割体21aの第2嵌合部35とは、隙間なく凹凸嵌合する。具体的には、第1分割体20aに備えられた中間嵌合凸部36が、第2分割体21aに備えられた中間嵌合凹部37に隙間なく凹凸嵌合する。これにより、第1分割体20aの第1嵌合部34と第2分割体21aの第2嵌合部35とは、径方向の相対変位が不能に連結される。なお、中間嵌合凸部36の径方向厚さ寸法を、中間嵌合凹部37の径方向幅寸法よりもわずかに大きくすることで、第1分割体20aと第2分割体21aとの軸方向の相対変位を抑制することもできる。
第1分割体20aと第2分割体21aとを軸方向に連結した状態で、中間嵌合凸部36の先端面が、中間嵌合凹部37の底面に隙間なく突き当てられるとともに、第1分割体20aの本体半部22の軸方向内側の端面が、第2分割体21aの本体半部22の軸方向内側の端面に、隙間なく突き当てられる。
第1分割体20aと第2分割体21aとを軸方向に連結すると、1対の短溝23a、23bが軸方向につながり、本体側凹溝16aが構成される。本例では、本体側凹溝16aの軸方向中間部が、第1分割体20aに備えられた凹曲面29aを、第2分割体21aに備えられた1対の凹曲面29bが幅方向両側から挟むようにして構成されている。したがって、図12(C)に示すように、本体側凹溝16aの軸方向中間部には、第1分割体20aと第2分割体21aとの境界Bが、クランク形状(矩形波形形状)となって現れる。
以上のような本例の場合にも、循環路9(戻し経路31)の内側で、ボール4の詰まりが発生することを抑制できる。また、実施の形態の第1例の構造に比べて、第1嵌合部34及び第2嵌合部35のそれぞれ形状を、簡略化することができるため、成形型のコストを低く抑えることができ、循環部品5aの製造コストを抑えることができる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図15〜図18を用いて説明する。本例の循環部品5bは、実施の形態の第2例の構造と同様に、第1分割体20bと第2分割体21bとを、互いに異なる部品から構成している。具体的には、第1分割体20bの軸方向内側の端部に備えられた第1嵌合部34aと、第2分割体21bの軸方向内側の端部に備えられた第2嵌合部35aとの形状を、互いに異ならせている。第1分割体20bのうち、第1嵌合部34a以外の部分の形状と、第2分割体21bのうち、第2嵌合部35a以外の部分の形状は、互いに同じ形状である。
第1嵌合部34aは、第1分割体20bの本体半部22の軸方向内側の端面から、軸方向に突出した1対のT字形嵌合凸部38を有する。1対のT字形嵌合凸部38は、本体半部22の軸方向内側の端面に、幅方向に離隔して備えられている。1対のT字形嵌合凸部38は、幅方向に関して対称形状を有しており、それぞれ正面視で略横T字形状(Y字形状)を有している。T字形嵌合凸部38の径方向内側面には、短溝23cの軸方向内側の端部を構成する凹曲面29cが備えられている。このため、短溝23cの軸方向内側の端部は、幅方向に離隔して配置された1対の凹曲面29cから構成されている。
第2嵌合部35aは、第2分割体21bの本体半部22の軸方向内側の端面から、軸方向に凹んだ1対のT字形嵌合凹部39を有する。1対のT字形嵌合凹部39は、本体半部22の軸方向内側の端面に、幅方向に離隔して備えられている。1対のT字形嵌合凹部39は、幅方向に関して対称形状を有している。T字形嵌合凹部39のそれぞれは、T字形嵌合凸部38に合致した、正面視で略横T字形状(Y字形状)を有している。T字形嵌合凹部39の径方向内側部は、本体半部22の径方向内側面の幅方向外側部に開口している。これにより、第2分割体21bの径方向内側面に備えられた短溝23dの軸方向内側の端部は、幅方向中間部に配置された1つの凹曲面29dから構成されている。
第1分割体20bと第2分割体21bとを軸方向に連結した状態で、第1分割体20bの第1嵌合部34aと第2分割体21bの第2嵌合部35aとは、隙間なく凹凸嵌合する。具体的には、第1分割体20bに備えられた1対のT字形嵌合凸部38が、第2分割体21bに備えられた1対のT字形嵌合凹部39にそれぞれ隙間なく凹凸嵌合する。これにより、1対のT字形嵌合凸部38と1対のT字形嵌合凹部39とのそれぞれが、径方向及び幅方向に係合する。この結果、第1分割体20bの第1嵌合部34aと第2分割体21bの第2嵌合部35aとは、径方向及び幅方向の相対変位が不能に連結される。
第1分割体20bと第2分割体21bとを軸方向に連結すると、1対のT字形嵌合凸部38のそれぞれの端面が、1対のT字形嵌合凹部39のそれぞれの底面に隙間なく突き当てられるとともに、第1分割体20bの本体半部22の軸方向内側の端面が、第2分割体21bの本体半部22の軸方向内側の先端面に、隙間なく突き当てられる。
第1分割体20bと第2分割体21bとを軸方向に連結すると、1対の短溝23c、23dが軸方向につながり、本体側凹溝16bが構成される。本例では、本体側凹溝16bの軸方向中間部が、第2分割体21bに備えられた凹曲面29dを、第1分割体20bに備えられた1対の凹曲面29cが幅方向両側から挟むようにして構成されている。したがって、図16(C)に示すように、本体側凹溝16bの軸方向中間部には、第1分割体20bと第2分割体21bとの境界Bが、クランク形状(矩形波形形状)となって現れる。
以上のような本例の場合にも、循環路9(戻し経路31)の内側で、ボール4の詰まりが発生することを抑制できる。また、実施の形態の第1例の構造と同様に、第1分割体20bと第2分割体21bとが、径方向だけでなく、幅方向に相対変位することも防止できる。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
上述した実施の形態の各例の構造は、矛盾を生じない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。
本発明を実施する場合に、循環部品を構成する第1分割体と第2分割体とのそれぞれの嵌合部の形状は、実施の形態の各例で示した構造に限定されない。第1分割体に備えられた嵌合部と第2分割体に備えられた嵌合部とを、凹凸嵌合させることができれば、嵌合部の形状は適宜変更することができる。
本体側凹溝に現れる第1分割体と第2分割体との境界Bについても、実施の形態の各例で示した、クランク形状に限定されない。境界Bは、図19(A)に示したような、V字形状(U字形状)などの非直線形状を採用できるほか、図19(B)に示したような、本体側凹溝の幅方向に対して傾斜した傾斜直線形状を採用することもできる。また、本発明を実施する場合に、循環部品の固定方法についても、実施の形態で説明した方法に限定されず、従来から知られた各種の方法を採用することができる。また、本発明を実施する場合に、第1分割体の本体半部の軸方向寸法と、第2分割体の本体半部の軸方向寸法とを、互いに異ならせることもできる。
1 ボールねじ装置
2 ねじ軸
3 ナット
4 ボール
5、5a、5b 循環部品
6 軸側ボールねじ溝
7 ナット側ボールねじ溝
8 負荷路
9 循環路
10 座面部
11 ナット側凹溝
12 貫通孔
13 本体部
14 脚部
15 抑え部材
16、16a 本体側凹溝
17 掬い上げ部
18 脚部側凹溝
19 肩部
20、20a、20b 第1分割体
21、21a、21b 第2分割体
22 本体半部
23、23a〜23d 短溝
24 嵌合部
25 外側嵌合凹部
26 内側嵌合凹部
27 外側嵌合凸部
28 内側嵌合凸部
29、29a〜29d 凹曲面
30 隙間
31 戻し経路
32 掬上経路
33 繋ぎ経路
34、34a 第1嵌合部
35、35a 第2嵌合部
36 中間嵌合凸部
37 中間嵌合凹部
38 T字形嵌合凸部
39 T字形嵌合凹部
100 ボールねじ装置
101 ねじ軸
102 ナット
103 ボール
104 循環部品
105 軸側ボールねじ溝
106 ナット側ボールねじ溝
107 循環路
108 第1分割体
109 第2分割体
110 貫通孔
111 脚部
112 本体半部
113 隙間
114 段差

Claims (8)

  1. ボールねじ装置を構成するナットの外周面に取り付けられ、前記ナットとの間に循環路を形成する循環部品であって、
    前記ナットの外周面に対向する面に、前記ナットの軸方向に直線状に延びた、前記循環路を構成する本体側凹溝を有しており、
    前記本体側凹溝の長さ方向に2分割された第1分割体と第2分割体とのそれぞれの端部同士を凹凸嵌合させて、前記第1分割体と前記第2分割体とを前記本体側凹溝の長さ方向に連結することにより構成されている、
    循環部品。
  2. 前記本体側凹溝に現れた前記第1分割体と前記第2分割体との境界は、非直線状又は前記本体側凹溝の幅方向に対して傾斜した傾斜直線状である、請求項1に記載の循環部品。
  3. 前記境界は、クランク形状である、請求項2に記載の循環部品。
  4. 前記第1分割体と前記第2分割体とは、同形及び同大の同一部品である、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の循環部品。
  5. 前記第1分割体と前記第2分割体とのそれぞれの端部同士は、前記本体側凹溝の深さ方向に関する相対変位を不能に凹凸嵌合している、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の循環部品。
  6. 前記第1分割体と前記第2分割体とのそれぞれの端部同士は、前記本体側凹溝の幅方向に関する相対変位を不能に凹凸嵌合している、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の循環部品。
  7. 前記第1分割体及び前記第2分割体は、合成樹脂の射出成形品である、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の循環部品。
  8. 外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するねじ軸と、
    内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナットと、
    前記ナットの外周面に取り付けられ、前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝とからなる螺旋状の負荷路の始点と終点とをつなぐ循環路を、前記ナットとの間に形成する、循環部品と、
    前記負荷路及び前記循環路を転動する複数のボールと、
    を備えたボールねじ装置であって、
    前記循環部品が、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載した循環部品である、ボールねじ装置。
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