JP2021161737A - スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法、および、スラブ式軌道 - Google Patents

スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法、および、スラブ式軌道 Download PDF

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Abstract

【課題】スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化を抑制することができる樹脂組成物、ならびに、該樹脂組成物を用いたCAモルタル層の保護方法およびスラブ式軌道を提供する。【解決手段】エポキシ化合物(A)、反応性アクリロニトリルブタジエン共重合体(B)、および、ポリアミドアミン(C)を含有する、スラブ式軌道10のCAモルタル層保護用樹脂組成物をCAモルタル層22の表面に塗装する。【選択図】図1

Description

本発明は、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法、および、スラブ式軌道に関する。
従来より、軌道として、コンクリート等で構築した高架構造物や地下構造物、橋梁などを路盤(以下、これらの構造物を「路盤側構造物」ともいう。)とし、この路盤側構造物上に、セメントとアスファルト乳剤と細骨材とを混合することで得られるセメントアスファルトモルタル(以下「CAモルタル」ともいう。)からなるCAモルタル層を介してコンクリート製等の軌道スラブを固定し、この軌道スラブに軌道レールを締結してなるスラブ式軌道が広く採用されている。
このようなスラブ式軌道の構造を図1に具体的に示す。図1では、路盤側構造物20の上面に、CAモルタル層22を介して軌道スラブ24が設けられ、さらに軌道スラブ24の上面には、一対の軌道レール30,30が配設され、軌道スラブ24は両端部に切欠き部26,26を備え、路盤側構造物20上に所定間隔おきに設けられた突起部28と、軌道スラブ24の切欠き部26とが位置合わせされている。
このようなCAモルタル層22は、例えば、軌道スラブ24の温度変化による伸縮や、軌道レール30上を走行する車両によって加えられる力によって、また、CAモルタル層22に滲み込んだ水などによりアルカリ成分が溶出し、CAモルタル層22がポーラス化(多孔質化)することなどによって、次第に劣化する。
特に、CAモルタルは、一般的なモルタルやコンクリート等に比べ、凍結融解による劣化が起こりやすく、そのスピードが速い。このように、CAモルタル層22に水が滲み込み凍結融解を繰り返すことでCAモルタル層22の劣化は極めて速くなる。寒冷地ではその劣化の進行が顕著である。
CAモルタル層22が劣化すると、劣化したCAモルタル層22の露出部分から割れ、剥離、脱落などの不具合が生じるため、劣化部分が確認された場合には早期の補修が求められる。特に寒冷地では、凍結融解によるCAモルタル層の劣化が激しく、高い頻度で補修する必要がある。
スラブ式軌道の補修方法としては、例えば、CAモルタル層の劣化部分を削り取った後、削り取った箇所を取り囲むように型枠を配設し、型枠内に補修材料を充填してCAモルタル層を補修する方法(額縁補修方法、例:特許文献1)や、CAモルタル層の劣化部分を削り取って空隙を形成した後、該空隙内に袋体を装填し、この状態でこの袋体内へ補修材料を注入してCAモルタル層を補修する方法(充填袋補修方法、例:特許文献2)が提案されている。
特開2008−57318号公報 特開2012−180634号公報
しかしながら、前記いずれの補修方法も、型枠や袋体の設置等が必要であり、また、補修作業に多くの時間と労力を要し効率的ではなかった。
ところで、スラブ式軌道の補修作業は、通常、車両が通らない深夜などに制約されて行われているため、多くの時間と労力を要する補修作業をできる限り行わなくて済む方法が熱望されている。
本発明は、以上のことに鑑みてなされたものであり、スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化を抑制することができる樹脂組成物、ならびに、該樹脂組成物を用いたCAモルタル層の保護方法およびスラブ式軌道を提供することを目的とする。
本発明者が、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] エポキシ化合物(A)、反応性アクリロニトリルブタジエン共重合体(B)、および、ポリアミドアミン(C)を含有する、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物。
[2] 前記エポキシ化合物(A)が、高級脂肪酸またはその誘導体から誘導される2官能以上のエポキシ化合物(A1)を含有する、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記エポキシ化合物(A1)がヒマシ油変性エポキシ化合物を含む、[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記エポキシ化合物(A)が、さらに前記エポキシ化合物(A1)以外のエポキシ化合物(A2)を含有する、[2]または[3]に記載の樹脂組成物。
[5] 前記ポリアミドアミン(C)が変性脂環式ポリアミドアミン(C1)を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記ポリアミドアミン(C)が、ポリオキシアルキレンポリアミンをポリカルボン酸で変性したポリアミドアミン(C2)を含有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] 前記共重合体(B)の固形分の含有量が、樹脂組成物の固形分に対し、0.2〜5質量%である、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 第3級アミン(D)を含有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] シランカップリング剤(E)を含有する、[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] 顔料(F)を含有する、[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11] 前記顔料(F)が、針状顔料(F−1)および/または中空顔料(F−2)を含む、[1]〜[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12] 路盤側構造物と、
該路盤側構造物上に形成されたセメントアスファルトモルタル層と、
該セメントアスファルトモルタル層上に固定された軌道スラブと、
該軌道スラブに締結された軌道レールと
を有するスラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法であって、
該セメントアスファルトモルタル層の表面に、[1]〜[11]のいずれかに記載の樹脂組成物を塗装した後、該塗装した樹脂組成物を硬化させる工程を含む、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法。
[13] 前記塗装がスプレー塗装である、[12]に記載の保護方法。
[14] 前記保護方法が、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の凍結融解を抑制する方法である、[12]または[13]に記載の保護方法。
[15] 路盤側構造物と、
該路盤側構造物上に形成されたセメントアスファルトモルタル層と、
該セメントアスファルトモルタル層上に固定された軌道スラブと、
該軌道スラブに締結された軌道レールと
を有するスラブ式軌道であって、
該セメントアスファルトモルタル層の表面に、[1]〜[11]のいずれかに記載の樹脂組成物から形成された保護層を有する、
スラブ式軌道。
本発明によれば、スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化を顕著に抑制することができる。したがって、本発明によれば、多くの時間と労力を要する補修作業の頻度を低減できる、さらには、補修作業自体を行わなくて済むスラブ式軌道を形成することができる。
図1は、スラブ式軌道の構造の一例を一部断面にして示した斜視図である。
≪スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物≫
本発明に係るスラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、エポキシ化合物(A)、反応性アクリロニトリルブタジエン共重合体(B)、および、ポリアミドアミン(C)を含有する。
本組成物は、このような(A)〜(C)を含むため、スラブ式軌道のCAモルタル層への密着性に優れ、該層の劣化、特に、凍結融解による劣化を顕著に抑制することができる保護層を形成することができる。本組成物は、このようにスラブ式軌道のCAモルタル層の凍結融解を抑制できるため、スラブ式軌道のCAモルタル層の凍結融解抑制材であるともいえる。
スラブ式軌道のCAモルタル層としては、例えば、前述のような、路盤側構造物と軌道スラブとの間に設けられる、セメントとアスファルト乳剤と細骨材とを混合することで得られる層が挙げられる。なお、CAモルタル層は、水とセメントと骨材とから得られるコンクリート層とは異なる層である。
本組成物は、このようなCAモルタル層の表面、特に、CAモルタル層の露出部分(路盤側構造物または軌道スラブに接する面の側面)表面に塗装され、その部分に保護層を形成することでCAモルタル層を保護することができる。
なお、本組成物は、塗装方法等に応じて、溶媒で希釈して用いられることがある。以下における各説明は、希釈に関する内容以外は、希釈される前についての説明である。
<エポキシ化合物(A)>
エポキシ化合物(A)としては特に制限されず、従来公知のエポキシ化合物を用いることができるが、具体的には、高級脂肪酸またはその誘導体から誘導される2官能以上のエポキシ化合物(A1)、該化合物(A1)以外のエポキシ化合物(A2)が挙げられる。
本組成物に含まれる化合物(A)は、1種でもよいが、2種以上であることが好ましい。
化合物(A)は、化合物(A1)を含むことが好ましく、化合物(A1)と化合物(A2)とを含むことがより好ましい。
このような化合物(A)を用いることで、保護層における架橋点間距離が長くなり、保護層に伸度を付与することができ、軌道レール上を走行する車両によって力が加えられた場合でも、CAモルタル層からの剥離が起こりにくい保護層を容易に形成することができる。
本組成物の固形分100質量%に対する、化合物(A)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れ、防食性、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは25〜40質量%である。
〔エポキシ化合物(A1)〕
エポキシ化合物(A1)は、2官能以上であり、高級脂肪酸またはその誘導体から誘導されるエポキシ化合物であれば特に制限されないが、例えば、前駆体である高級脂肪酸またはその誘導体(以下これらをまとめて「高級脂肪酸等」ともいう。)を用いて得られるエポキシ化合物、具体的には、高級脂肪酸等が複数有する官能基に対し、化学反応によりエポキシ基を導入することで得られる化合物が挙げられる。
本組成物に含まれる化合物(A1)は、1種でもよく、2種以上でもよい。
前記高級脂肪酸としては、炭素数が8以上、好ましくは炭素数が12以上の脂肪族カルボン酸が挙げられる。
前記誘導体としては、高級脂肪酸とグリセリンとのエステルであるトリグリセリドなどが好ましく用いられる。
前記高級脂肪酸等としては、官能基を複数有する化合物が好ましく、該官能基としては、例えば、二重結合、水酸基、カルボキシル基が挙げられる。
化合物(A1)の一例としては、高級脂肪酸等が有する二重結合を酸化してエポキシ基とした化合物が挙げられる。このような方法で得られる化合物の具体例としては、アマニ油の二重結合を酸化して得られるアマニ油変性エポキシ化合物が挙げられる。
化合物(A1)の他の一例としては、高級脂肪酸等が有する水酸基をグリシジルエーテルにする方法で得られた化合物が挙げられる。このような方法で得られる化合物の具体例としては、ヒドロキシカルボン酸であるリシノレイン酸のトリグリセリドを主成分とするヒマシ油をグリシジル化して得られるヒマシ油変性エポキシ化合物が挙げられる。
また、化合物(A1)の他の一例としては、複数のカルボキシル基を有する高級脂肪酸をグリシジルエーテルにする方法で得られた化合物が挙げられる。このような方法で得られる化合物の具体例としては、ポリカルボン酸であるダイマー酸(例:リノール酸の二量体を主とする混合物)のグリシジルエーテルであるダイマー酸変性エポキシ化合物が挙げられる。
化合物(A1)としては、さらに、これらグリシジルエーテル化合物や、グリシジルエステル化合物等に、ビスフェノールAグリシジルエーテルなどのポリエポキシ化合物を反応させた生成物も好ましく用いることができる。
化合物(A1)としては、これらの中でも、可とう性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、ヒマシ油変性エポキシ化合物が特に好ましい。
化合物(A1)は、従来公知の方法で合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。該市販品としては、例えば、ヒマシ油変性エポキシ化合物である、ERISYS GE−35(CVC Thermoset Specialties社製)、ヘロキシ 505(Momentive社製)、ダイマー酸変性エポキシ化合物である、ERISYS GE−120(CVC Thermoset Specialties社製)、jER 871、jER 872(三菱ケミカル(株)製)、エポトート YD−171、エポトート YD−172(東都化成(株)製)、ヘロキシ 71(Momentive社製)が挙げられる。
本組成物が化合物(A1)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、化合物(A1)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れ、防食性、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは2〜14質量%、より好ましくは3〜12質量%である。
〔エポキシ化合物(A2)〕
エポキシ化合物(A2)は、エポキシ化合物(A1)およびエポキシ基を有するシランカップリング剤(E)以外のエポキシ化合物であれば特に制限されず、例えば、特開平11−343454号公報、特開平10−259351号公報などに記載の非タール系エポキシ樹脂が挙げられる。
本組成物に含まれる化合物(A2)は、1種でもよいが、2種以上であることが好ましい。
本組成物が化合物(A2)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、化合物(A2)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れ、防食性、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは15〜35質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
化合物(A2)としては、分子内に2個以上のエポキシ基を含むポリマーおよびオリゴマー、ならびに、そのエポキシ基の開環反応によって生成するポリマーおよびオリゴマーから選ばれる少なくとも1種の化合物(A2−1)、化合物(A1)および(A2−1)以外のグリシジルエーテル化合物および/またはグリシジルエステル化合物(A2−2)が好ましく、化合物(A2−1)と化合物(A2−2)とを併用することがより好ましい。
前記化合物(A2−1)としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型のエポキシ樹脂がより好ましく、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂が特に好ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いると、CAモルタル層への密着性に優れる保護層を容易に形成することができる。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ビスフェノールAジグリシジルエーテルタイプ);ビスフェノールAD型エポキシ樹脂;エピクロルヒドリンとビスフェノールFとが縮重合反応した構造のエポキシノボラック樹脂;3,4−エポキシフェノキシ−3',4'−エポキシフェニルカルボキシメタン等が縮重合反応した脂環式エポキシ樹脂;エピクロルヒドリン−ビスフェノールAエポキシ樹脂中のベンゼン環に結合している水素原子の少なくとも一部が臭素原子で置換された構造の臭素化エポキシ樹脂;エピクロルヒドリンと脂肪族2価アルコールとが反応した構造の脂肪族エポキシ樹脂;エピクロルヒドリンとトリ(ヒドロキシフェニル)メタンとが縮重合反応した構造の多官能性エポキシ樹脂が挙げられる。
特に好ましく用いられる、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAポリプロピレンオキシドジグリシジルエーテル、ビスフェノールAエチレンオキシドジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAプロピレンオキシドジグリシジルエーテル等のビスフェノールA型ジグリシジルエーテルなどの縮重合物が挙げられる。
化合物(A2−1)としては、常温(15〜25℃の温度、以下同様。)で液状から固形状の化合物が好ましく、また、そのエポキシ当量は、通常150〜1,000、好ましくは150〜600、特に好ましくは160〜500である。
化合物(A2−1)の平均分子量等は特に制限されないが、その平均分子量は通常350〜20,000であり、粘度は通常2,000〜15,500cPs/25℃である。ここで、平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
化合物(A2−1)は、従来公知の方法で合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。該市販品の代表例としては、常温で液状の化合物である、NPEL−128(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、Nan Ya Plastics Corporation製、エポキシ当量180〜190、粘度12,000〜15,000cPs/25℃)、jER 828(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、三菱ケミカル(株)製、エポキシ当量180〜190、粘度12,000〜15,000cPs/25℃)、エポトート YDF−170(ビスフェノールFジグリシジルエーテル、東都化成(株)製、エポキシ当量160〜180、粘度2,000〜5,000cPs/25℃)、フレップ 60(東レ・ファインケミカル(株)製、エポキシ当量約280、粘度約15,500cPs/25℃)、jER 828X−90(ビスフェノールAジグリシジルエーテル・キシレン溶液、三菱ケミカル(株)製、エポキシ当量約210)、jER 834X−85(ビスフェノールA型エポキシ・キシレン溶液、三菱ケミカル(株)製、エポキシ当量約282)、jER 1001X−75(ビスフェノールA型エポキシ・キシレン溶液、三菱ケミカル(株)製、エポキシ当量約633)、常温で半固形状の化合物である、エポトート YD−134(ビスフェノールA型エポキシ、東都化成(株)製、エポキシ当量230〜270)、常温で固形状の化合物である、jER 1001(ビスフェノールA型エポキシ、三菱ケミカル(株)製、エポキシ当量450〜500)が挙げられる。
本組成物が化合物(A2−1)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、化合物(A2−1)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れ、防食性、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは15〜35質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
前記化合物(A2−2)としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル(アルキル基の炭素数1〜15、好ましくは11〜15)、アルキルグリシジルエステル(R123C−COO−Gly、R1+R2+R3=C8〜C10のアルキル基、Gly:グリシジル基)、α−オレフィンエポキサイド(CH3−(CH2n−Gly、n=11〜13、Gly:同上)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル(アルキル基の炭素数1〜20、好ましくは1〜5、例:メチルフェニルグリシジルエーテル、エチルフェニルグリシジルエーテル、プロピルフェニルグリシジルエーテル)、アルキルフェノールグリシジルエーテルが挙げられる。
これらの中では、単官能のフェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテルが低粘度であるため、希釈効果(樹脂組成物の低粘度化)に優れ、樹脂組成物のハイソリッド化、つまり、樹脂組成物中の溶剤含有量を低減することができ、VOC(揮発性有機化合物)含有量の少ない環境に優しい樹脂組成物を得ることができる等の点で好ましい。
前記化合物(A2−2)としては、従来公知の方法で合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。該市販品の代表例としては、「Epodil 759」(Evonik社製、アルキル(C12−C13)グリシジルエーテル、エポキシ当量285、不揮発分100%)、「Epodil 748」(Evonik社製、アルキル(C12−C14)グリシジルエーテル、エポキシ当量285、不揮発分100%)、「Cardolite NC−513HP」(カードライト社製、アルキルフェノールグリシジルエーテル、エポキシ当量500、不揮発分100%)が挙げられる。
本組成物が化合物(A2−2)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、化合物(A2−2)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れ、防食性、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
<反応性アクリロニトリルブタジエン共重合体(B)>
共重合体(B)としては、化合物(A)と反応性のアクリロニトリルブタジエン共重合体が挙げられ、具体的には、主鎖にポリアクリロニトリルブタジエン骨格を有し、末端にエポキシ基と反応する官能基、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基を有する化合物が挙げられる。
このような共重合体(B)を用いることで、可とう性に優れる保護層を容易に形成することができる。なお、共重合体(B)は、反応性であるため、反応性の無いゴム成分のみを用いた組成物において問題となり得る、得られる層の耐水性を損なうという欠点を低減できる。
本組成物に含まれる共重合体(B)は、1種でもよく、2種以上でもよい。
共重合体(B)の好適例としては、下記式(Ia)〜(Id)から選択される構造単位および下記式(IIa)〜(IId)から選択される末端基を含む共重合体が挙げられる。
Figure 2021161737
[Raは、水素原子またはメチル基を表し、Rbは、−COOH、−COORcまたは−CONH2を表し、Rcは脂肪族基、好ましくはメチル基を表す。]
式(Ia)、(Ib)および(Ic)で表される構造単位の共重合体(B)中の比率は、好ましくは5〜50質量%、式(Id)で表される構造単位の共重合体(B)中の比率は、好ましくは0〜30質量%である。
Figure 2021161737
(Rはそれぞれ独立に、アルキレン基を表す。)
共重合体(B)としては、従来公知の方法で合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。該市販品としては、例えば、末端にアミノ基を有する共重合体である、Hypro ATBN 1300×16、Hypro ATBN 1300×42(CVC Thermoset Specialties社製)、末端にカルボキシル基を有する共重合体である、Hypro CTBN 1300×8、Hypro CTBN 1300×31(CVC Thermoset Specialties社製)が挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する、共重合体(B)の固形分の含有量は、塗装作業性に優れる組成物を容易に得ることができ、また、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。
<ポリアミドアミン(C)>
ポリアミドアミン(C)としては特に制限されないが、例えば、ダイマー酸とポリアミンとの縮合により生成し、分子中に反応性の第1級または第2級のアミノ基を有する化合物が挙げられる。
ポリアミドアミン(C)として、ポリアミンより分子量の大きい化合物を使用すると、低温硬化性に優れる本組成物を容易に得ることができる。
本組成物に含まれるポリアミドアミン(C)は、1種でもよく、2種以上でもよい。
このようなポリアミドアミン(C)の中でも、CAモルタル層への塗装時の付着性や硬化性、耐候性向上等の点から、変性脂環式ポリアミドアミン(C1)を用いることが好ましく、湿潤面への密着性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点からは、ポリオキシアルキレンポリアミンをポリカルボン酸で変性したポリアミドアミン(C2)を用いることが好ましく、これらを併用することがより好ましい。
また、ポリアミドアミン(C)としては、例えば、酸および/またはポリアミンを2種以上用いて重縮合してなる共重合ポリアミドアミンを用いてもよく、ポリアミドイミド(例:無水トリメリット酸と芳香族ジアミンとの反応物)を用いてもよい。
ポリアミドアミン(C)としては、従来公知の方法で合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。該市販品としては、例えば、ANCAMIDE 2353(エアープロダクツジャパン(株)製、変性脂環式ポリアミドアミン)、ANCAMIDE 2396A(エアープロダクツジャパン(株)製、変性脂環式ポリアミドアミン);トーマイド 210(アミン価:100、半固体)、トーマイド 215X(アミン価:220、粘度:50,000〜70,000cPs/40℃)、トーマイド 225X(アミン価:300、粘度:8,000〜12,000cPs/40℃)、トーマイド 2500(アミン価:330、粘度:500〜1,000cPs/25℃)、トーマイド 213A(ポリアミドアダクト、アミン価:85、キシレン/ブタノール50%溶液)、トーマイド 238(ポリアミドアダクト、アミン価:230、キシレン/ブタノール75%溶液)等のトーマイドシリーズ(以上、(株)T&K TOKA製);バーサミド 100(アミン価:90、半固体)、バーサミド 115(アミン価:240)、バーサミド 125(アミン価:345、粘度:7,500〜10,000cPs/40℃)、バーサミド 230(ポリアミドアダクト、アミン価:125、キシレン/ブタノール60%溶液)等のバーサミドシリーズ(以上、ヘンケル白水(株)製);ゼナミド 250(アミン価:440、粘度:500〜1,000cPs/25℃)、ゼナミド 2000(アミン価:600、粘度:1,000〜2,500cPs/25℃)等のゼナミドシリーズ(以上、ヘンケルジャパン(株)製);ラッカマイド N−153 IM 65(アミン価:100、キシレン/ブタノール65%溶液)、ラッカマイド TD966(アミン価:170、キシレン/ブタノール60%溶液)、ラッカマイド TD973(ポリアミンアダクト、アミン価:170、キシレン/ブタノール60%溶液)などのラッカマイドシリーズ(以上、DIC(株)製);サンマイド 300(アミン価:90、半固体)、サンマイド 306(アミン価:210、粘度:50,000〜70,000cPs/40℃)、サンマイド 316(アミン価:310、粘度:9,000〜11,000cPs/40℃)、サンマイド X−2000(アミン価:400、粘度:1,000〜3,000cPs/25℃)等のサンマイドシリーズ(以上、三和化学工業(株)製);ポリマイド L−10−3(アミン価100、半固体)、ポリマイド L−55−3(アミン価:380、粘度:950〜2,550cPs/20℃)等のポリマイドシリーズ(以上、三洋化成工業(株)製)が挙げられる。また、前記ポリアミドアミン(C2)としては、例えば、ジエチレングリコールジアミノプロピルエーテルをダイマー酸で変性したポリアミドアミンであるANCAMIDE 910(エアープロダクツジャパン(株)製)が挙げられる。
ポリアミドアミン(C)は、ポリアミドアミン(C)を固形分50〜100質量%に調製した時のE型粘度計で測定した粘度(40℃)が、好ましくは100〜100,000cPs、より好ましくは500〜10,000cPsの範囲にある化合物であることが、取扱い性、塗装性に優れる組成物を容易に得ることができるため望ましい。
本組成物の固形分100質量%に対する、ポリアミドアミン(C)の固形分の含有量は、塗装作業性に優れる組成物を容易に得ることができ、また、柔軟性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは10〜35質量%、より好ましくは15〜30質量%である。
本組成物が変性脂環式ポリアミドアミン(C1)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、該ポリアミドアミン(C1)の固形分の含有量は、CAモルタル層への塗装時の付着性に優れる組成物を容易に得られる等の点から、好ましくは4〜20質量%、より好ましくは6〜18質量%である。
本組成物がポリオキシアルキレンポリアミンをポリカルボン酸で変成したポリアミドアミン(C2)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、該ポリアミドアミン(C2)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは4〜20質量%、より好ましくは6〜18質量%である。
<任意成分>
本組成物は、前記(A)〜(C)以外の任意成分を本発明の効果を阻害しない限り含有していてもよい。
該任意成分としては、例えば、第3級アミン(D)、シランカップリング剤(E)、顔料(F)、前記(C)以外の硬化剤、繊維、分散剤、レベリング剤、タレ止め剤、消泡剤、希釈剤、増粘剤が挙げられる。
任意成分はそれぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
〔第3級アミン(D)〕
本組成物が第3級アミン(D)を含有すると、硬化が促進される点で好ましい。
第3級アミン(D)としては、具体的には、トリエタノールアミン(N(C25OH)3)、ジアルキルアミノエタノール{[CH3(CH2n2NC25OH、n:繰返し数}、トリエチレンジアミン{1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン}、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール{[CH2N(CH32]3−C65OH}、バーサミン EH30(ヘンケル白水(株)製)、Ancamine K−54(エアープロダクツジャパン(株)製)などが挙げられる。
本組成物が第3級アミン(D)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、第3級アミン(D)の固形分の含有量は、より硬化性に優れる組成物を得ることができる等の点から、好ましくは0.1〜3.0質量%、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。
また、ポリアミドアミン(C)の固形分100質量部(固形分)に対する、第3級アミン(D)の固形分の含有量は、硬化性に優れ、可使時間の長い組成物を容易に得ることができる等の点から、好ましくは0.5〜20質量部である。
〔シランカップリング剤(E)〕
シランカップリング剤(E)としては特に制限されず、従来公知の化合物を用いることができるが、同一分子内に少なくとも2つの官能基を有し、CAモルタル層への密着性の向上、組成物の粘度の低下等に寄与できる化合物であることが好ましく、例えば、式:「X−SiMen3-n」[nは0または1、Xは有機質との反応が可能な反応性基(例:アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン基、炭化水素基の一部がこれらの基で置換された基、または炭化水素基の一部がエーテル結合等で置換された基の一部がこれらの基で置換された基。)を示し、Meはメチル基であり、Yは加水分解性基(例:メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基)を示す。]で表される化合物であることがより好ましい。
シランカップリング剤(E)としては、CAモルタル層への密着性により優れ、CAモルタル層の凍結融解をより抑制できる保護層を容易に形成することができる等の点から、エポキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。このようなシランカップリング剤としては、具体的には、Silicone KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)、サイラエース S510(JNC(株)製)等が挙げられる。
本組成物がシランカップリング剤(E)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、シランカップリング剤(E)の固形分の含有量は、CAモルタル層への密着性により優れ、CAモルタル層の凍結融解をより抑制できる保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは0.2〜3質量%、より好ましくは0.5〜2質量%である。
〔顔料(F)〕
顔料(F)としては特に限定されず、例えば、従来公知の、着色顔料、体質顔料、防錆顔料が挙げられる。着色顔料、体質顔料、防錆顔料は、任意の組み合わせで併用してもよい。
顔料(F)の形状としては、粒子状(球状)、針状などが挙げられるが、顔料(F)の形状は特に制限されない。
着色顔料としては、例えば、カーボンブラック、二酸化チタン、弁柄、酸化鉄、水酸化鉄、群青等の無機顔料、シアニンブルー、シアニングリーン等の有機顔料が挙げられる。
着色顔料は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カリ長石、カオリン、クレー、タルク、ベントナイト、炭酸マグネシウム、シリカが挙げられる。これらの中でも、炭酸カルシウム、カリ長石、シリカ(微粉末シリカを含む)が好ましい。
体質顔料は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
防錆顔料としては、例えば、亜鉛粉末、亜鉛合金粉末、リン酸亜鉛系化合物、リン酸カルシウム系化合物、リン酸アルミニウム系化合物、リン酸マグネシウム系化合物、亜リン酸亜鉛系化合物、亜リン酸カルシウム系化合物、亜リン酸アルミニウム系化合物、亜リン酸ストロンチウム系化合物、トリポリリン酸アルミニウム系化合物、モリブデン酸塩系化合物、シアナミド亜鉛系化合物、ホウ酸塩化合物、ニトロ化合物、複合酸化物が挙げられる。
防錆顔料は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本組成物が顔料(F)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、顔料(F)の含有量は、好ましくは25〜50質量%、より好ましくは30〜45質量%である。
顔料(F)の中でも、針状顔料(F−1)を用いると、耐ワレ性や耐衝撃性などの機械的強度および防食性に優れる保護層を容易に得ることができる。
針状顔料(F−1)としては、粒子の長径/短径の比であるアスペクト比が3以上かつ長径が0.5mm未満の顔料が挙げられる。該アスペクト比の上限は、例えば70である。ここで、長径は、針状顔料の最も長い長さであり、短径は、該長径の長さ方向に垂直方向の長さである。長径および短径は、電子顕微鏡観察により測定することができる。
針状顔料(F−1)の長径は、1〜250μmであることが好ましい。
針状顔料(F−1)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
針状顔料(F−1)としては、ウォラストナイト、セピオライト、クリソタイル、アモサイト、トレモライト、ゼオライト等が挙げられる。これらの中でも、強度、耐久性、耐水性に優れる保護層を容易に形成することができる等の点から、ウォラストナイトが好ましい。
本組成物が針状顔料(F−1)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、針状顔料(F−1)の含有量は、耐ワレ性や耐衝撃性などの機械的強度に優れる保護層を容易に得ることができる等の点から、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
また、顔料(F)の中でも、中空顔料(F−2)を用いると、タレ難い組成物を容易に得ることができ、軽量である保護層を容易に形成することができる。
中空顔料(F−2)とは、内部が中実でなく、完全または不完全に中空状となっており、熱伝導率の低い空気等の気体を閉鎖内包するか、または、中空部が真空もしくは減圧状態である顔料であることが好ましい。
中空顔料(F−2)の形状としては特に制限されないが、吸油量が低い傾向にあり、塗装作業性や耐タレ性などに優れる組成物を容易に得ることができる等の点から、球状であることが好ましい。
中空顔料(F−2)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
中空顔料(F−2)としては、例えば、セラミックバルーン、樹脂中空バルーンが挙げられ、セラミックバルーンが、高温でも使用できる等の点から好ましい。
前記セラミックバルーンとしては、例えば、ホウケイ酸系等のガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、ジルコニアバルーン、アルミナシリケートバルーン、焼成バーミキュライトバルーン、パーライトバルーンが挙げられる。これらの中でも、表面強度の高い保護層を容易に形成することができる等の点から、パーライトバルーンが好ましい。
前記パーライトバルーンとしては、平均粒子径が3〜100μmであり、平均比重が0.2〜0.8である粒子が好ましい。パーライトバルーンの市販品の例としては、Onyxell ON4150(KD Ceratech社製)が挙げられる。
本組成物が中空顔料(F−2)を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、中空顔料(F−2)の含有量は、タレ難い組成物を容易に得ることができ、軽量である保護層を容易に形成することができる等の点から、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは0.3〜3質量%である。
〔ポリアミドアミン(C)以外の硬化剤〕
本組成物は、ポリアミドアミン(C)以外の硬化剤として、従来公知のアミン硬化剤、例えば、エポキシ樹脂硬化剤として通常使用されているポリアミン化合物、具体的には、脂肪族ポリアミン、変性脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、変性脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、変性芳香族ポリアミン等が挙げられ、熱潜在性硬化剤(例:ジシアンジアミド)などを用いることもできる。
〔繊維〕
繊維を用いることで、保護層に柔軟性を付与し、強度を向上させることができる。繊維は、繊維長(長径)が0.5mm以上であるものを使用することができる。繊維長の上限は、好ましくは8mmである。
繊維の具体例としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、ビニロン繊維、ナイロン、アラミド、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル等の繊維、セルロース繊維、スチール繊維、アルミナ繊維が挙げられる。これらの中でもビニロン繊維が好ましい。
ビニロン繊維の市販品としては、例えば、ビニロン AA 1.8dtex X 4mm(ユニチカ(株)製)が挙げられる。
本組成物が繊維を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する、繊維の含有量は、好ましくは0.3〜3質量%、より好ましくは0.5〜2.5質量%である。
〔希釈剤〕
本組成物は、無溶剤タイプにすることが可能であるため、塗装作業者の安全衛生面、自然環境面等の点で、無溶剤タイプの組成物としてもよいが、短時間に容易に本組成物を塗装するためには、スプレー塗装が好ましいため、この場合には、スプレー塗装に適した粘度となるよう、希釈剤を用いることが好ましい。
希釈剤としては、有機溶剤が挙げられる。このような有機溶剤としては、従来公知の溶剤を用いることができ、例えば、芳香族炭化水素類(例:キシレン、トルエン)、ケトン類(例:メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル類(例:酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル)、アルコール類(例:イソプロピルアルコール、ブタノール)、グリコールエーテル類(例:プロピレングリコールモノメチルエーテル)が挙げられる。
〔増粘剤〕
本組成物は、塗装時のタレを抑制できる等の点から、増粘剤を含有することが好ましい。
該増粘剤としては、従来公知の増粘剤を用いることができ、例えば、ベントナイトクレー系、ヘクトライトクレー系、ポリサッカライド系、アルカリ増粘型、ポリウレタン会合型、ポリエーテル会合型、ポリオレフィン系、セルロース系等の増粘剤が挙げられる。
<本組成物の調製方法>
本組成物は、前記成分を混合することにより調製することができる。この混合の際の各成分の混合順は特に制限されない。
本組成物は、1成分型の組成物としてもよいが、2成分以上型の組成物とすることが好ましい。後者の場合、前記(A)を含む主剤と、前記(B)および(C)を含む硬化剤とを含む2成分以上型の組成物とすることが好ましい。2成分以上型の組成物とする場合であって、前記任意成分を用いる場合、該任意成分は、用いる種類によって、主剤に配合してもよく、硬化剤に配合してもよく、これら両方に配合してもよく、主剤および硬化剤以外の第3剤としてもよい。本組成物の一例としては、前記希釈剤および増粘剤を第3剤とすることや、前記希釈剤および増粘剤をそれぞれ、第3剤、第4剤とすることも好ましい。
これら第1〜3剤等の剤(以下これらをまとめて「第n剤」ともいう。)は、通常、それぞれ別個の容器にて保存、貯蔵、運搬等され、塗装の際(例:塗装直前)に混合して本組成物とした後用いられる。つまり、これら第n剤は、本組成物を調製するためのキットの構成要素であるともいえる。
<スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法およびスラブ式軌道>
本発明に係るスラブ式軌道のCAモルタル層の保護方法(以下「本保護方法」ともいう。)は、路盤側構造物と、該路盤側構造物上に形成されたCAモルタル層と、該CAモルタル層上に固定された軌道スラブと、該軌道スラブに締結された軌道レールとを有するスラブ式軌道のCAモルタル層の保護方法であって、該CAモルタル層の表面に本組成物を塗装した後、該塗装した本組成物を硬化させる工程を含む。
このような本保護方法によれば、スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化を顕著に抑制することができる。したがって、本発明によれば、多くの時間と労力を要するCAモルタル層の補修作業の頻度を低減できる、さらには、CAモルタル層の補修作業自体を行わなくて済むスラブ式軌道を形成することができる。本保護方法はこのような効果を奏するため、本保護方法は、スラブ式軌道のCAモルタル層の凍結融解を抑制する方法であるともいえる。
また、本保護方法によれば、得られる保護層は外部要因(例:水、酸素、熱)による変質が起り難く、前記塗装を、夜間等の低温時に行った場合であっても、ウレタン系の組成物を用いた場合に生じ得る発泡が起こり難く、最終的に所望の保護層を容易に形成することができる。
また、本保護方法によれば、路盤側構造物と、該路盤側構造物上に形成されたCAモルタル層と、該CAモルタル層上に固定された軌道スラブと、該軌道スラブに締結された軌道レールとを有するスラブ式軌道であって、該CAモルタル層の表面に、本組成物から形成された保護層を有するスラブ式軌道を得ることができる。
したがって、本保護方法はこのようなスラブ式軌道の製造方法であるともいえる。
前記路盤側構造物、CAモルタル層、軌道スラブおよび軌道レールは、従来のスラブ式軌道で用いられているものと同様のものであればよい。
なお、CAモルタル層としては、単にCAモルタル層のみからなる層であってもよいが、前述の充填袋補修方法で用いるのと同様の袋体(例:不織布からなる袋体)などにCAモルタルを充填してなる層であってもよい。
前述の通り、本組成物が2成分以上型の組成物である場合、塗装の際(例:塗装直前)に該組成物を構成する各剤(例:主剤、硬化剤)を混合し、本組成物を調製した後、本組成物を塗装する。
この混合の際には、各剤が均一に混合されるように、電動ハンドミキサー等の混合機などを用いて撹拌、混合することが好ましい。なお、低温時には、本組成物の正常な硬化反応を促すため、各剤を均一に混合後、塗装までに所定の時間熟成を行ってもよい。また、前記混合などの際に、硬化を速める目的で、硬化促進剤を添加してもよい。
本組成物を塗装する際は、通常、CAモルタル層の表面、特に、CAモルタル層の露出部分(路盤側構造物または軌道スラブに接する面の側面)表面を塗装する。
なお、本組成物を塗装する際には、必要により、路盤側構造物や軌道スラブに本組成物が付着しないよう、これらにマスキングを行ってもよい。また、ディスクサンダー、ワイヤーブラシ等を用い、CAモルタル層表面の塵埃、汚れ等を除去し、面荒らし処理を行ってもよい。さらには、ブロアー、ラスター刷毛等を使用してCAモルタル層表面を清掃処理してもよい。これらの処理をする際には、これらの処理で発生するケレンダスト、工具類を落下、飛散させないように防護シートを設置することが好ましい。
本組成物の塗装は、スラブ式軌道を形成する際に、(劣化前の)CAモルタル層に対して行ってもよいが、スラブ式軌道を形成する際のイニシャルコストを抑制する等の点から、スラブ式軌道の形成からある程度の時間が経過した後に行ってもよい。後者の場合、CAモルタル層が劣化している場合があるため、この場合には、目視等により、塗装対象のCAモルタル層の状態を確認し、必要により、劣化部分に対し、はつり処理を行ったり、ひび割れなどによる漏水部分には、適切な止水や注入処理、導水処理を行ってもよい。
CAモルタル層の表面に本組成物を塗装する方法としては特に制限されず、ハケ塗装等の従来公知の方法で塗装してもよいが、本保護方法を行う際には、長距離にわたるCAモルタル層の保護を一気に行うことが好ましいため、このような長距離にわたるCAモルタル層を塗装する場合であっても、短時間に容易に本組成物を塗装することができ、さらには膜厚が均一な保護層を容易に形成することができる等の点から、スプレー塗装が好ましい。
前記塗装の際には、得られる保護層の膜厚が、好ましくは100μm以上4,000μm以下、より好ましくは200μm以上2,500μm以下となるように塗装することが望ましい。また、本組成物の塗装をスラブ式軌道の形成からある程度の時間が経過した後に行う場合は、車両が通らない深夜等に行うことがある。このような場合、本組成物の塗装回数の削減および塗装時間短縮等の観点から、得られる保護層の膜厚が、好ましくは300μm以上1,000μm以下となるように塗装することが望ましい。
形成される保護層の膜厚が前記範囲にあると、スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化をより容易に抑制することができる。
なお、スプレー塗装する際には、本組成物中の希釈剤の量を考慮して、ウェット膜厚で管理(所定のウェット膜厚になるように塗装)してもよい。
また、前記塗装は、スラブ式軌道のCAモルタル層の劣化、特に、凍結融解によるCAモルタル層の劣化をより容易に抑制することができる等の点から、好ましくは130〜5,400g/m2、より好ましくは270〜3,300g/m2、特に好ましくは400〜1,300g/m2となるように塗装することが望ましい。
塗装した本組成物を硬化させる際には、必要により加熱してもよいが、通常は、加熱せずに環境温度に放置して硬化させる。
この際の硬化時間としては、環境温度にもよるが、例えば、3〜48時間が挙げられる。硬化時間を考慮して、本組成物を塗装する際には、気温や湿度を考慮して塗装する時期を選択することが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1〜3]
表1の「主剤」の欄に記載の各原材料を表1に示す配合比率(質量部)で混合し、ハイスピードディスパーで撹拌することにより主剤を調製した。
また、表1の「硬化剤」の欄に記載の各原材料を表1に示す配合比率(質量部)で混合し、ハイスピードディスパーで撹拌することにより硬化剤を調製した。
さらに、実施例1では、表1の「希釈剤・増粘剤」の欄に記載の各原材料を表1に示す配合比率(質量部)で混合し、ハイスピードディスパーで撹拌することにより希釈剤・増粘剤を調製した。
下記試験に供試する直前に、調製した主剤と硬化剤と希釈剤・増粘剤とをディスパーを用いて混合して樹脂組成物を調製した。
なお、各原材料の詳細は表2に記載の通りである。
Figure 2021161737
Figure 2021161737
<凍結融解試験>
アスファルト乳剤(T材、東亜道路工業(株)製)485質量部、細骨材(珪砂、栃木県日光市産)606質量部、セメント(早強ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製)303質量部、アルミニウム粉末(C−250、中島金属箔粉工業(株)製)0.04質量部、消泡剤(TSA−730、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)0.15質量部および水90質量部を混合し、型枠に流し込んで、硬化させることで、70mm×70mm×20mm(厚み)の大きさのCAモルタルブロック(無塗装)を作製した。
また、CAモルタルが一般的なモルタルとは異なることを示すために、参考として、以下のようにJISモルタルブロックを作製した。
JIS R 5210:2009で規定されている普通ポルトランドセメント(宇部三菱セメント(株)製)と、JIS R 5201:2015に記載の標準砂と、水とを、質量比で1:3:0.5(水セメント比=0.5)となるように混合し、型枠に流し込んで、24時間養生した後、脱型し、6日間水中で養生し、さらに空気中で7日間養生することで、70mm×70mm×20mm(厚み)の大きさのJISモルタルブロック(無塗装)を作製した。
前記と同様にして得られたCAモルタルブロックまたはJISモルタルブロックの表面に、実施例1〜3で得られた樹脂組成物を、乾燥膜厚が、300μm、500μm(ウェット膜厚:565μm)、1,000μmまたは2,000μmとなるようにリシンガン(エアー圧力:0.6MPa)を用いてスプレー塗装し、各乾燥膜厚の保護層付きブロックを作製した。実際に作製した保護層付きブロックは、表3に示すとおりである。
また、比較のために、実施例1〜3で得られた樹脂組成物の代わりに、一般的なエポキシ塗料である「バンノー500」(中国塗料(株)製)、一般的なウレタン塗料である「ユニマリンNo.300」または無溶剤型エポキシ塗料である「クリーンキープ」(中国塗料(株)製)を用い、得られる塗膜の乾燥膜厚が100μm、300μmまたは500μmとなるように保護層を形成した以外は前記と同様にして、各乾燥膜厚の保護層付きブロックを作製した。実際に作製した保護層付きブロックは、表3に示すとおりである。
得られた無塗装のCAモルタルブロック、無塗装のJISモルタルブロックおよび保護層付きブロックそれぞれを用い、JIS A 1435:2013の気中凍結水中融解法に基づいて、各ブロックの凍結融解試験を行った。具体的には、以下のようにして、凍結融解試験を行った。
まず、各ブロックを、凍結融解試験に先立ち、48時間水中に浸漬した。その後、浸漬した各ブロックを、凍結融解試験機(MIT−6−82−1型、(株)マルイ製)内に設置し、−20℃の気中で2時間保持した後、20℃の水中で2時間保持する工程を1サイクル(1サイクル=4時間)とし、該サイクルを100回繰り返すことで、凍結融解試験を行った。
前記サイクルを100回繰り返した直後の各ブロックを凍結融解試験機から取り出し、該各ブロックの外観を目視で観察した。
ブロックに、ワレ、フクレおよびハガレが生じていなかった場合を○と評価し、ブロックにワレ、フクレまたはハガレのいずれかが生じていた場合を×と評価した。結果を表3に示す。なお、無塗装のブロックに対するハガレとは、ブロックがひび割れて崩壊した状態をいう。
なお、同様にして、前記サイクルを200回、300回、400回または500回繰り返した各ブロックに対し、前記と同様に外観を評価した。結果を表3に示す。
また、前記サイクルを500回繰り返した後の各ブロックの質量を測定し、凍結融解試験前との質量変化を算出した。なお、質量変化が1%未満の場合は、変化なしと評価した。結果を表3に示す。
Figure 2021161737
無塗装のJISモルタルブロックとCAモルタルブロックとを比較すると、CAモルタルブロックの方が、早い段階で外観不良が発生した。また、凍結融解試験を500サイクル繰り返した後では、JISモルタルブロックは、劣化により質量が減少していたのに対し、CAモルタルブロックは、質量が増加していた。これは、CAモルタルブロックが水分を吸収して膨潤したためであり、この水分の吸収によって凍結融解時による劣化がより進行すると推測される。この結果より、CAモルタルは、JISモルタルに比べ、凍結融解による劣化が起こり易いことが明らかである。
また、実施例1〜3で得られた樹脂組成物によって保護されたCAモルタルブロックは、凍結融解試験を500サイクル繰り返した後でも、外観が良好であり、質量変化も起こらなかった。
一方、一般的な、エポキシ塗料、ウレタン塗料または無溶剤エポキシ塗料によって保護されたCAモルタルブロックは、早い段階で外観不良が発生し、また、凍結融解試験を500サイクル繰り返した後に質量が増加していた。
10:スラブ式軌道
20:路盤側構造物
22:CAモルタル層
24:軌道スラブ
26:切欠き部
28:突起部
30:軌道レール

Claims (15)

  1. エポキシ化合物(A)、反応性アクリロニトリルブタジエン共重合体(B)、および、ポリアミドアミン(C)を含有する、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層保護用樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ化合物(A)が、高級脂肪酸またはその誘導体から誘導される2官能以上のエポキシ化合物(A1)を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記エポキシ化合物(A1)がヒマシ油変性エポキシ化合物を含む、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ化合物(A)が、さらに前記エポキシ化合物(A1)以外のエポキシ化合物(A2)を含有する、請求項2または3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ポリアミドアミン(C)が変性脂環式ポリアミドアミン(C1)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記ポリアミドアミン(C)が、ポリオキシアルキレンポリアミンをポリカルボン酸で変性したポリアミドアミン(C2)を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記共重合体(B)の固形分の含有量が、樹脂組成物の固形分に対し、0.2〜5質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 第3級アミン(D)を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. シランカップリング剤(E)を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 顔料(F)を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. 前記顔料(F)が、針状顔料(F−1)および/または中空顔料(F−2)を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  12. 路盤側構造物と、
    該路盤側構造物上に形成されたセメントアスファルトモルタル層と、
    該セメントアスファルトモルタル層上に固定された軌道スラブと、
    該軌道スラブに締結された軌道レールと
    を有するスラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法であって、
    該セメントアスファルトモルタル層の表面に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を塗装した後、該塗装した樹脂組成物を硬化させる工程を含む、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の保護方法。
  13. 前記塗装がスプレー塗装である、請求項12に記載の保護方法。
  14. 前記保護方法が、スラブ式軌道のセメントアスファルトモルタル層の凍結融解を抑制する方法である、請求項12または13に記載の保護方法。
  15. 路盤側構造物と、
    該路盤側構造物上に形成されたセメントアスファルトモルタル層と、
    該セメントアスファルトモルタル層上に固定された軌道スラブと、
    該軌道スラブに締結された軌道レールと
    を有するスラブ式軌道であって、
    該セメントアスファルトモルタル層の表面に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成された保護層を有する、
    スラブ式軌道。
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