JP2021161309A - 潤滑油組成物及びイオン液体 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のフッ素含有アニオンイオン液体に勝る摩擦性能を示すイオン液体を含む潤滑油組成物を提供する。【解決手段】BF3(CF3)-アニオンを有するイオン液体を含む潤滑油組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、潤滑油組成物及びイオン液体に関する。
イオン液体とは、イオンのみから構成される塩であって、一般に融点が100℃以下のものをいう。イオン液体は、その特性から様々な応用研究がなされているが、特に不揮発性、難燃性、高耐熱性等の点から、潤滑剤としての応用研究もなされている(特許文献1、2、非特許文献1、2等)。
イオン液体は、潤滑剤として必要な物理化学的性質は有しており、特にテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩等のフッ素含有イオン液体が摩擦性能に優れるとされている。しかし、さらなる性能の向上が求められていた。
特開2009−57541号公報 特開2014−15505号公報
「イオン液体の科学−新世代液体への挑戦−」、丸善出版、2012年、p. 317-322 「イオン液体テクノロジー」、東レリサーチセンター、2013年、p. 67-73
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、従来のフッ素含有イオン液体に勝る摩擦性能を示すイオン液体を含む潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、BF3(CF3)-アニオンを含むイオン液体が、摩擦係数が小さく、潤滑油組成物の基油として好適であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記潤滑油組成物及びイオン液体を提供する。
1.BF3(CF3)-アニオンを有するイオン液体を含む潤滑油組成物。
2.前記イオン液体のカチオンが、リン原子含有カチオン又は窒素原子含有カチオンである1の潤滑油組成物。
3.前記リン原子含有カチオンが下記式(1)で表されるものであり、前記窒素原子含有カチオンが下記式(2)で表されるものである2の潤滑油組成物。
Figure 2021161309
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。kは、1又は2である。ただし、R1〜R4の炭素数の総和は、17以上である。)
Figure 2021161309
(式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。R及びkは、前記と同じである。また、R11〜R14のいずれか2つが、互いに結合してこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、R11〜R14のいずれか2つ及び残りの2つが、それぞれ互いに結合して窒素原子をスピロ原子とするスピロ環を形成してもよい。)
4.前記イオン液体のカチオンが、式(1)で表されるリン原子含有カチオンである3の潤滑油組成物。
5.前記イオン液体の融点が、50℃以下である1〜4のいずれかの潤滑油組成物。
6.前記イオン液体の融点が、25℃以下である5の潤滑油組成物。
7.前記イオン液体が、基油である1〜6のいずれかの潤滑油組成物。
8.更に、酸化防止剤、消泡剤、抗乳化剤、乳化剤、防腐剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、油性剤、摩耗防止剤、極圧剤、摩擦調整剤、清浄剤、分散剤、防錆剤、腐食防止剤、着色料及び香料から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含む7の潤滑油組成物。
9.下記式(A)で表されるイオン液体。
Figure 2021161309
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。kは、1又は2である。ただし、R1〜R4の炭素数の総和は、17以上である。)
BF3(CF3)-アニオンを有するイオン液体は、摩擦係数が小さいため、潤滑油組成物の基油として好適に利用できる。式(A)で表されるイオン液体は、特に摩擦係数が小さく、性能に優れる。
実施例1で作製したBu3P(Octyl)・BF3CF3の1H−NMRスペクトルである。 実施例1で作製したBu3P(Octyl)・BF3CF3の19F−NMRスペクトルである。 実施例1で作製したBu3P(Octyl)・BF3CF3のDSCチャートである。 実施例2で作製したBDDP・BF3CF3の1H−NMRスペクトルである。 実施例2で作製したBDDP・BF3CF3の19F−NMRスペクトルである。 実施例2で作製したBDDP・BF3CF3のDSCチャートである。 実施例3で作製したBHDP・BF3CF3の1H−NMRスペクトルである。 実施例3で作製したBHDP・BF3CF3の19F−NMRスペクトルである。 実施例3で作製したBHDP・BF3CF3のDSCチャートである 実施例1〜5のイオン液体、比較例のイオン液体及びYUBASE4の摩擦係数の関係を示すグラフである。
本発明の潤滑油組成物は、BF3(CF3)-アニオンを有するイオン液体を含むものである。なお、本発明においてイオン液体とは、イオンのみから構成される塩であって、融点が100℃以下のものをいうが、融点が50℃以下のものが好ましく、融点が25℃以下のものがより好ましい。
前記イオン液体に含まれるカチオンは、特に限定されず、1価でも多価でもよいが、1価又は2価のものが好ましく、1価のものがより好ましい。また、前記カチオンは、無機カチオンであっても、有機カチオンであってもよい。
前記無機カチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン、銀イオン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、バリウムイオン等の金属イオンが挙げられる。
前記有機カチオンとしては、リン原子含有カチオンや窒素原子含有カチオンが好ましく、具体的には、第4級ホスホニウムイオン、第4級アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン等が好ましい。
前記リン原子含有カチオンとしては、例えば下記式(1)で表される第4級ホスホニウムイオンが好ましい。
Figure 2021161309
式(1)中、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。kは、1又は2である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。ただし、R1〜R4の炭素数の総和は、17以上である。
前記炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、s−ペンチル基、3−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等が挙げられる。
前記アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。前記アルコキシアルキル基のうち、好ましくはメトキシメチル基又はメトキシエチル基である。
式(1)で表される4級ホスホニウムイオンのうち、R1〜R3がアルキル基であり、R4が−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基であるものはイオン液体を形成しやすい。R1〜R4がアルキル基である場合、少なくとも1つがその他のものと異なる構造であるものがイオン液体を形成しやすく好ましいが、原料入手の容易性を勘案するとR1〜R3が同じ基であり、R1〜R3とR4とが異なる構造のものが特に好ましい。この場合、炭素数の差が1以上であることが好ましく、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上である。
前記窒素原子含有カチオンとしては、例えば下記式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 2021161309
式(2)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。R及びkは、前記と同じである。前記炭素数1〜18のアルキル基及びアルコキシアルキル基としては、式(1)の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。R11〜R14がすべてアルキル基の場合は、少なくとも1つがその他のものと異なる構造であるものはイオン液体を形成しやすい。この場合、炭素数の差が1以上あることが好ましく、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上である。
また、R11〜R14のいずれか2つが、互いに結合してこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、R11〜R14のいずれか2つ及び残りの2つが、それぞれ互いに結合して窒素原子をスピロ原子とするスピロ環を形成してもよい。この場合、前記環としては、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、イミダゾリジン環、モルホリン環等が挙げられるが、ピロリジン環、モルホリン環が好ましく、ピロリジン環がより好ましい。また、前記スピロ環としては、1,1'−スピロビピロリジン環が特に好ましい。
式(2)で表される窒素原子含有カチオンとして具体的には、下記式(2−1)又は(2−2)で表される第4級アンモニウムイオン、下記式(2−3)又は(2−4)で表されるピロリジニウムイオン等が挙げられる。
Figure 2021161309
式(2−1)〜(2−4)中、R及びkは、前記と同じ。R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。R105及びR106は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。ここで、R101〜R106において、少なくとも1つがその他のものと異なる構造であるものはイオン液体を形成しやすい。この場合、炭素数の差が1以上あることが好ましい。また、R105及びR106は、互いに結合してこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。
前記窒素原子含有カチオンとしては、例えば下記式(3)で表されるイミダゾリウムイオンも好ましい。
Figure 2021161309
式(3)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。R及びkは、前記と同じである。前記炭素数1〜18のアルキル基及びアルコキシアルキル基としては、式(1)の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。この場合、R21とR22とが異なる基であるものは、イオン液体を形成しやすい。
前記窒素原子含有カチオンとしては、例えば下記式(4)で表されるピリジニウムイオンも好ましい。
Figure 2021161309
式(4)中、R31は、炭素数1〜8のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。R及びkは、前記と同じである。前記炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記アルコキシアルキル基としては、式(1)の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
前記イオン液体のうち、下記式(A)で表されるものは、特に摩擦係数が小さく、潤滑油の基油としての性能に優れる。
Figure 2021161309
(式中、R1〜R4は、前記と同じ。)
式(A)で表されるイオン液体のうち、嵩高いホスホニウムカチオンを有するものは格段に性能が優れる。R1〜R4の炭素数の総和は、17以上であるが、20以上が好ましく、24以上がより好ましい。
本発明のイオン液体は、前述したカチオンを有する任意の塩とBF3(CF3)-アニオンを有する任意の塩とのイオン交換によって合成することができる。例えば、式(A)で表されるものは、下記式(A1)で表される塩と下記式(A2)で表される塩とを用いて製造することができる。
Figure 2021161309
(式中、R1〜R4は、前記と同じ。X-は、任意のアニオンである。M+は、任意のカチオンである。)
具体的には、例えば、成書(「イオン性液体−開発の最前線と未来−」、シーエムシー出版、2003年、「イオン液体II−驚異的な進歩と多彩な近未来−」、シーエムシー出版、2006年等)記載の一般的なイオン液体合成方法で合成することが可能である。例えば、式(A1)で表される塩と式(A2)で表される塩とを溶媒中で反応させて製造することができる。この場合、溶媒は水、有機溶媒どちらでも構わない。生成物の単離精製のしやすさ等を勘案し、適宜選べばよい。
本発明の潤滑油組成物は、前記イオン液体のみを含むものでもよいが、前記イオン液体を基油として含み、更に潤滑油用添加剤として一般的に使用されている添加剤を含むものでもよい。前記添加剤としては、酸化防止剤、消泡剤、抗乳化剤、乳化剤、防腐剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、油性剤、摩耗防止剤、極圧剤、摩擦調整剤、清浄剤、分散剤、防錆剤、腐食防止剤、着色料、香料等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、フェノール誘導体、芳香族アミン誘導体、有機硫黄化合物、有機リン化合物、ジチオリン酸亜鉛、ヒンダードアミン等が挙げられる。酸化防止剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記消泡剤としては、オルガノポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等)、ポリアクリレート誘導体等が挙げられる。消泡剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記抗乳化剤としては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドのポリマー、エーテル系界面活性剤、エステル系界面活性剤等が挙げられる。抗乳化剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記乳化剤としては、スルホネート等の金属塩、脂肪酸アミン塩等の界面活性剤等が挙げられる。乳化剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記防腐剤としては、ホルムアルデヒド系放出剤、ピリジン系化合物、フェノール系化合物等が挙げられる。防腐剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記粘度指数向上剤としては、ポリアルキルメタクリレート、オレフィンコポリマー(エチレン−プロピレンコポリマー等)、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、ポリアルキルメタクリレート及びオレフィンコポリマーのグラフトコポリマー、水素化ラジアルイソプレンポリマー等が挙げられる。粘度指数向上剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記流動点降下剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、アルキルナフタレン等のアルキル化芳香族化合物、フマル酸エステル−ビニルアセテートコポリマー、スチレン−無水マレイン酸エステルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等が挙げられる。流動点降下剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記油性剤としては、アルコール、長鎖脂肪酸、アルキルアミン、エステル化合物、アミド化合物等が挙げられる。油性剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記摩耗防止剤としては、ジチオリン酸亜鉛、有機リン化合物等が挙げられる。摩耗防止剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記極圧剤としては、有機硫黄化合物、リン酸エステルアミン塩等が挙げられる。極圧剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記摩擦調整剤としては、オレイン酸等の長鎖脂肪酸のエステル(グリセロールモノオレート等)、長鎖アミド化合物、モリブデンジチオカーバメート等の有機モリブデン化合物等が挙げられる。摩擦調整剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記清浄剤としては、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルフェネート、アルキルサリチレート等の中性、過塩基性金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等が挙げられる。清浄剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記分散剤としては、ポリブテニルコハク酸イミド等の親油性基と極性基とを有するコハク酸イミド、コハク酸エステル、ベンジルアミン、ポリアミン等が挙げられる。分散剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記防錆剤としては、スルホネート等の金属塩、多価アルコールのカルボン酸エステル化合物、リン酸エステル化合物、アルケニルコハク酸誘導体、カルボン酸塩、アミン化合物等が挙げられる。防錆剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体等が挙げられる。腐食防止剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記着色料としては、油溶性着色剤等が挙げられる。着色剤を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記香料としては、油溶性香料等が挙げられる。香料を含む場合、その含有量は、潤滑油組成物中、0.1〜10質量%が好ましい。
前記添加剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、前記添加剤を複数含む場合、その合計は、潤滑油組成物中、30質量%以下であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。
[1]イオン液体の合成
[実施例1]Bu3P(Octyl)・BF3CF3の合成
Figure 2021161309
ナスフラスコに、トリブチルオクチルホスホニウムブロマイド(東京化成工業(株)製)44.5質量部を取り、イオン交換水44.0質量部及びメタノール35.0質量部を加え攪拌し均一溶液とした後、イオン交換水20.0質量部にカリウムトリフルオロメチルトリフルオロボレート(三菱化学(株)製)21.8質量部を溶かした溶液を加え、室温で一晩攪拌した。白濁した反応液から、エバポレータを用いてメタノールを留去し、2層分離した反応液を分液ロートに移し、酢酸エチル(関東化学(株)製)45質量部を加え、下層の水層を分液除去した。残した上層をイオン交換水50質量部で3回洗浄した。洗浄後、上層を攪拌しながら、そこへ硫酸マグネシウム(富士フィルム和光純薬工業(株)製)を投入した粉体が舞う程度まで投入し、30分間攪拌した後、減圧濾過により固形分を除去し、脱水処理した。エバポレータで濃縮し、更に攪拌しながら真空ポンプ引きを行い、目的物であるBu3P(Octyl)・BF3CF3を透明液体(融点12℃)として44.2質量部得た。Bu3P(Octyl)・BF3CF3の1H−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図1に、19F−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図2に、DSCチャートを図3に示す。
[実施例2]BDDP・BF3CF3の合成
Figure 2021161309
ナスフラスコに、トリブチルドデシルホスホニウムクロライド50質量%水溶液(日本化学工業(株)製)52.0質量部を取り、イオン交換水20.0質量部にカリウムトリフルオロメチルトリフルオロボレート(三菱化学(株)製)12.4質量部を溶かした溶液を加え、室温で一晩攪拌した。2層分離した反応液を分液ロートに移し、酢酸エチル(関東化学(株)製)45質量部を加え、下層の水層を分液除去した。残した上層をイオン交換水50質量部で3回洗浄した。洗浄後、上層を攪拌しながら、そこへ硫酸マグネシウム(富士フィルム和光純薬工業(株)製)を投入した粉体が舞う程度まで投入し、30分間攪拌した後、減圧濾過により固形分を除去し、脱水処理した。エバポレータで濃縮し、更に攪拌しながら真空ポンプ引きを行い、目的物であるBDDP・BF3CF3を透明液体(融点0℃)として29.2質量部得た。BDDP・BF3CF3の1H−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図4に、19F−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図5に、DSCチャートを図6に示す。
[実施例3]BHDP・BF3CF3の合成
Figure 2021161309
トリブチルドデシルホスホニウムクロライド50質量%水溶液をトリブチルヘキサデシルホスホニウムクロライド50質量%水溶液(日本化学工業(株)製)32.4質量部に変えた以外は、合成例2と同様の方法で(化合物3)BHDP・BF3CF3を薄黄色透明液体(融点30℃)として33.0質量部得た。BHDP・BF3CF3の1H−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図7に、19F−NMRチャート(溶媒:重クロロホルム)を図8に、DSCチャートを図9に示す。
[実施例4]DEME・BF3CF3の合成
Figure 2021161309
特許第6090561号公報の実施例3に記載された方法と同様の方法で、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−メトキシエチルアンモニウムクロライドを合成した。得られたN,N−ジエチル−N−メチル−N−2−メトキシエチルアンモニウムクロライドをトリブチルオクチルホスホニウムブロマイドの代わりに用いた以外は、実施例1とほぼ同様の方法で公知物質であるDEME・BF3CF3を合成した。
[実施例5]MEMP・BF3CF3の合成
Figure 2021161309
特許第6090561号公報の実施例1に記載された方法と同様の方法で、N−2−メトキシエチル−N−メチルピロリジニウムクロライドを合成した。得られたN−2−メトキシエチル−N−メチルピロリジニウムクロライドをトリブチルオクチルホスホニウムブロマイドの代わりに用いた以外は、実施例1とほぼ同様の方法で公知物質であるMEMP・BF3CF3を得た。
[2]摩擦試験
実施例1〜5のイオン液体、比較例としてイオン液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(BMI・TFSA、関東化学(株)製)及びYUBASE4(SKルブリカンツ社製)について、以下の条件で摩擦試験(ボールオンディスク、直動式)を行った。
測定装置:HEIDON TYPE40(新東科学(株)製)
測定条件:滑り速度0.5、1、5、10、30、50mm/sec
荷重100gf(1N)
測定材質:ボール:ガラスボール
ディスク:シリコンウエハー
実施例1〜5のイオン液体、比較例のイオン液体及びYUBASE4の摩擦係数の関係を図10に示す。この結果より、本発明のイオン液体は摩擦係数が小さく、特にホスホニウム塩のイオン液体は潤滑油組成物の基油として好適であることが示された。

Claims (9)

  1. BF3(CF3)-アニオンを有するイオン液体を含む潤滑油組成物。
  2. 前記イオン液体のカチオンが、リン原子含有カチオン又は窒素原子含有カチオンである請求項1記載の潤滑油組成物。
  3. 前記リン原子含有カチオンが下記式(1)で表されるものであり、前記窒素原子含有カチオンが下記式(2)で表されるものである請求項2記載の潤滑油組成物。
    Figure 2021161309
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。kは、1又は2である。ただし、R1〜R4の炭素数の総和は、17以上である。)
    Figure 2021161309
    (式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。R及びkは、前記と同じである。また、R11〜R14のいずれか2つが、互いに結合してこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、R11〜R14のいずれか2つ及び残りの2つが、それぞれ互いに結合して窒素原子をスピロ原子とするスピロ環を形成してもよい。)
  4. 前記イオン液体のカチオンが、式(1)で表されるリン原子含有カチオンである請求項3記載の潤滑油組成物。
  5. 前記イオン液体の融点が、50℃以下である請求項1〜4のいずれか1項記載の潤滑油組成物。
  6. 前記イオン液体の融点が、25℃以下である請求項5記載の潤滑油組成物。
  7. 前記イオン液体が、基油である請求項1〜6のいずれか1項記載の潤滑油組成物。
  8. 更に、酸化防止剤、消泡剤、抗乳化剤、乳化剤、防腐剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、油性剤、摩耗防止剤、極圧剤、摩擦調整剤、清浄剤、分散剤、防錆剤、腐食防止剤、着色料及び香料から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含む請求項7記載の潤滑油組成物。
  9. 下記式(A)で表されるイオン液体。
    Figure 2021161309
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は−(CH2)k−ORで表されるアルコキシアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。kは、1又は2である。ただし、R1〜R4の炭素数の総和は、17以上である。)
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