JP2021160891A - 管理装置、管理方法、およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】荷物運搬車両が適切に動作するようにすることができる管理装置、管理方法、およびプログラムを提供すること。【解決手段】運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置であって、前記荷物運搬車両の動作を決定する動作決定部と、前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする監視部と、を備える管理装置。【選択図】図７

Description

本発明は、管理装置、管理方法、およびプログラムに関する。

自律して移動可能な自律移動機およびそれと連関して動作するサーバシステムを利用して荷物を配送する無人配送システムに関する発明が開示されている（特許文献１）。

特開２０１８−０５８６５６号公報

上記従来の技術は、自律移動機にトラブル等の所定の事象が発生した場合に、自律移動機を適切に動作させることができなかった。

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、荷物運搬車両が適切に動作するようにすることができる管理装置、運搬システム、管理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。

この発明に係る管理装置、管理方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
（１）この発明の一態様の管理装置は、運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置であって、前記荷物運搬車両の動作を決定する動作決定部と、前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする監視部と、を備えるものである。

（２）の態様は、上記（１）の態様に係る管理装置において、前記所定の事象は、前記荷物運搬車両の走行が不能となったことであり、前記監視部は、前記荷物運搬車両の周辺環境を認識領域において認識する認識部の認識結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定するものである。

（３）の態様は、上記（１）又は（２）の態様に係る管理装置において、前記所定の事象は、前記荷物運搬車両の現在位置が検出不能となったことであり、前記監視部は、前記荷物運搬車両の現在位置を検出する検出部の検出結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定するものである。

（４）の態様は、上記（１）から（３）のいずれかの態様に係る管理装置において、前記所定の事象は、前記荷物運搬車両と他の物体との衝突したことであり、前記監視部は、前記荷物運搬車両に与えられた衝撃を検出する検出部の検出結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定するものである。

（５）の態様は、上記（４）の態様に係る管理装置において、前記動作決定部は、前記荷物運搬車両と他の物体との衝突が発生したと判定した場合であって、且つ前記格納部に収納された荷物が外部からの衝撃の影響を受けにくい種類の荷物である場合、前記荷物運搬車両に走行を継続させるものである。

（６）の態様は、上記（１）から（５）のいずれかの態様に係る管理装置が、前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者の端末装置に情報を提供させる情報提供部を更に備え、前記情報提供部は、前記監視部により、前記荷物運搬車両に前記所定の事象が発生したと判定された場合、前記情報提供部に、前記荷物運搬車両の周辺に存在する前記端末装置に、前記荷物運搬車両の操作を前記利用者に依頼する依頼情報を提供するものである。

（７）の態様は、上記（１）から（６）のいずれかの態様に係る管理装置が、前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者の端末装置に情報を提供させる情報提供部を更に備え、前記情報提供部は、前記監視部により、前記荷物運搬車両に前記所定の事象が発生したと判定された場合、前記荷物運搬車両の周辺に存在する前記端末装置に、前記所定の事象を解消する対応を前記利用者に依頼する依頼情報を提供するものである。

（８）の態様は、上記（６）または（７）の態様に係る管理装置が、前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者に対して前記運搬サービスの利用に係る決済の処理を行う決済処理部を更に備え、前記決済処理部は、前記情報提供部により提供された前記依頼情報に基づいて、依頼内容を行った前記利用者にインセンティブを支払うものである。

（９）この発明の他の態様の管理方法は、運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置のコンピュータが、前記荷物運搬車両の動作を決定し、前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にするものである。

（１０）この発明の他の態様のプログラムは、運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置のコンピュータに、前記荷物運搬車両の動作を決定させ、前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定させ、前記所定の事象が生じたと判定された場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にするものである。

上記（１）〜（１０）の態様によれば、荷物運搬車両が適切に動作するようにすることができる。

管理装置３００を含む運搬システム１の構成図である。 荷物運搬者車両２００の構成図である。 複数の格納部２４０に関する構造の一例を示す図である。 低衝撃格納部２４２が配置される位置の一例を示す図である。 低衝撃格納部２４２の内部構造の一例を示す図である。 格納部２４０に設けられるエアバッグ２３８の一例を示す図である。 管理装置３００の構成図である。 利用者情報３９１の内容の一例を示す図である。 端末装置１００の表示部において表示される、申込情報の入力のための運搬サービスアプリ画面の一例を示す図である。 申込情報一覧３９２の内容の一例を示す図である。 移動スケジュール情報３９３の内容の一例を示す図である。 決済情報３９５の内容の一例を示す図である。 選択肢２が選択される場面の一例を示す図である。 選択肢４が選択される場面の一例を示す図である。 選択肢４が選択された場合の荷物運搬車両２００の状態の一例を示す図である。 選択肢５が選択された場合の荷物運搬車両２００の状態の一例を示す図である。 低衝撃格納部２４２を割り当てる処理の一例を示すフローチャートである。 エアバッグ制御部２７８の処理の一例を示すフローチャートである。 監視部３２５の処理の一例を示すフローチャートである。

以下、図面を参照し、本発明の管理装置、管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。管理装置が管理する荷物運搬車両は、運転手が乗車せずに道路を自律走行することができ、開閉可能な扉部によって遮蔽される荷物の格納部を有するものである。

荷物運搬車両は、カメラやレーダー装置、ＬｉＤＡＲ（Light Detection and Ranging）等の監視ユニットによって車外の状況を認識し、原則としては管理装置によって指示された経路を進行しつつ、路上障害物を避けるように路上を移動する。荷物運搬車両は、例えばモータによって車輪が駆動され、１０［ｋｍ］程度の速度で路上を移動する。荷物運搬車両の格納部ユニットは、例えば、他の空間と区画された複数の荷物積載用の空間（可能部）を形成しており、複数の利用者がそれぞれの荷物を積載（搬入）することができるようになっている。

管理装置は、荷物運搬車両の動作を管理（制御）する。管理装置は、荷物運搬車両とは別の場所に置かれた装置であって、ネットワークを介して荷物運搬車両と通信するものであってもよいし、一部または全部の機能が荷物運搬車両に搭載されるものであってもよい。管理装置は、例えば、利用者の端末装置から通信によって取得した申込情報に基づいて、移動スケジュール情報を生成する。そして、管理装置は、移動スケジュール情報に基づいて、荷物運搬車両の経路や停止場所、格納部の扉の開閉状態等について荷物運搬車両に指示する。

以下の説明では、管理装置は荷物運搬車両とは別の場所に置かれた装置（例えば、クラウドサーバと称される形態の装置）であり、ネットワークを介して利用者の端末装置や荷物運搬車両と通信することで上記機能を実現するものとする。

＜実施形態＞
［全体構成］
図１は、管理装置３００を含む運搬システム１の構成図である。運搬システム１は、一以上の荷物運搬車両２００と、管理装置３００と、オペレータＯＰの利用するオペレータ装置４００とを含む。管理装置３００は、利用者Ｕの利用する端末装置１００とネットワークＮＷを介して通信する。ネットワークＮＷは、インターネット、ＷＡＮ（Wide Area Network）、ＬＡＮ（Local Area Network）、公衆回線、プロバイダ装置、専用回線、無線基地局などを含む。また、管理装置３００は、荷物運搬車両２００や、オペレータ装置４００とネットワークＮＷを介して通信する。「利用者の利用する端末装置」とは、ネットカフェの端末装置など、不特定多数によって使用され得る端末装置であって、利用者Ｕにより一時的に使用される端末装置を含んでよい。いずれの場合でも、「利用者の端末装置」とは、例えばログイン名を入力したログイン動作によって、操作中の利用者Ｕが特定されている端末装置を指すものである。

利用者Ｕは、端末装置１００を用いて荷物Ｐの運搬を依頼する申込情報を管理装置３００に送信する。荷物Ｐには、荷物Ｐおよび／または利用者Ｕの識別情報が記載され、或いは内蔵されるＩＣタグなどに記憶されたラベルＬが付与されている。「付与されている」とは、例えばシールによって貼り付けられていることを意味する。

端末装置１００は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータなどである。端末装置１００では、上記のサービス（以下、運搬サービス）を利用するためのアプリケーションプログラム、或いはブラウザなどが起動し、運搬サービスをサポートする。以下の説明では端末装置１００がスマートフォンであり、運搬サービスを受けるためのアプリケーションプログラム（運搬サービスアプリ）が起動していることを前提とする。運搬サービスアプリは、利用者の操作に応じて管理装置３００と通信し、利用者からの申込情報を管理装置３００に送信したり、管理装置３００から受信した情報に基づく情報提供を行ったりする。申込情報とは、荷物運搬車両２００によって荷物Ｐを、指定区間に亘って運搬することを要求する電子情報である。

［荷物運搬者車両］
荷物運搬者車両２００は、カメラやレーダー装置、ＬｉＤＡＲなどの監視ユニット２１０を備え、前述したように路上を自律走行する。荷物運搬者車両２００には、表示装置２１２が設けられてよい。表示装置２１２は、タッチパネルの機能を有してもよいし、非接触型のＩＣカードと通信する機能が埋め込まれたものであってもよい。

図２は、荷物運搬者車両２００の構成図である。荷物運搬者車両２００は、前述した監視ユニット２１０、表示装置２１２の他、通信装置２１４、ＧＮＳＳ受信機２１６、認証装置２１８、開閉機構２３６、エアバッグ２３８、自律走行機構２５０、および制御装置２７０を有する。

通信装置２１４は、例えば、ネットワークＮＷに接続したり、他車両や歩行者の端末装置などと直接的に通信したりするための無線通信モジュールである。通信装置２１４は、Ｗｉ−Ｆｉ、ＤＳＲＣ（Dedicated Short Range Communications）、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、その他の通信規格に基づいて無線通信を行う。通信装置２１４として、用途に応じた複数のものが用意されてもよい。

ＧＮＳＳ受信機２１６は、ＧＮＳＳ衛星（例えばＧＰＳ衛星）から到来する電波に基づいて自機の位置（荷物運搬車両２００の位置）を測位する。ＧＮＳＳ受信機２１６は、測位結果を制御装置２７０に出力する。

認証装置２１８は、荷物運搬車両２００に荷物Ｐを搬入しようとする利用者Ｕが、正規な利用者Ｕであることを確認する（利用者Ｕを認証する）ための装置である。正規な利用者Ｕとは、管理装置３００との間で荷物の運搬に関する取り決め（予約）がなされた利用者Ｕをいう。認証装置２１８は、近距離無線通信装置、生体認証装置、パスワード入力装置など、認証機能を有するものであれば任意の装置であってよい。認証装置２１８は、認証結果を制御装置２７０に出力する。

開閉機構２３６は、扉部２３０ごとに設けられており、モータやアーム等を含む。開閉機構２３６は、扉部２３０を個別に開閉させる。扉部２３０には、例えば、手動によって閉められたことを検知するスイッチが取り付けられている。開閉機構２３６に代えて（または、加えて）施錠機構が設けられてもよい。その場合、利用者Ｕが利用する格納部２４０の扉部が開錠されると共にインジケータ２３２（後述）が点灯し、利用者Ｕが手動で扉部２３０を開け閉めすることとなる。

エアバッグ２３８は、荷物運搬車両２００が備える格納部２４０の面（この場合、上面、又は背面）に設けられる。エアバッグ２３８の詳細については、後述する。

図３は、複数の格納部２４０に関する構造の一例を示す図である。荷物運搬車両２００は、複数の格納部２４０をする。図示する構成では、荷物運搬車両２００の上面側に開口する９個の格納部２４０と、背面側に開口する９個の格納部２４０とが荷物運搬車両２００に設けられている。格納部２４０のそれぞれには、扉部２３０が設けられている。扉部２３０は、例えば観音開き（hinged double doors）の形態で開閉され、開放された状態で格納部２４０の少なくとも一部を露出させる。それぞれの格納部２４０に対応して（例えば、それぞれの扉部２３０の表面側に）、インジケータ２３２が取り付けられている。インジケータ２３２は、例えばＬＥＤ（Light Emitting Diode）で構成される。インジケータ２３２は、搬入される荷物Ｐの搬入位置、または搬出される荷物Ｐが格納された位置を示すように、後述する搬入出制御部２７６によって発光させられる。それぞれの格納部２４０には、一つの荷物Ｐ、或いは一人の利用者Ｕの荷物Ｐが格納されるように取り決めされている。格納部２４０に格納された荷物Ｐは、例えば集荷センターにおいて、どの格納部２４０に格納されているかに基づいて誰の荷物Ｐであるかが認識される。そして、例えば集荷センターの作業員によって荷物Ｐにラベルが付与されることで、以降の作業において配達先（搬出地点）が特定できるようになる。

図４は、低衝撃格納部２４２が配置される位置の一例を示す図である。図４は、背面側に開口する、又は上面側に開口する９個の格納部２４０を正面から見た図である。上述したように、荷物運搬車両２００の背面、及び上面には、それぞれ格納部２４０−１〜２４０−９の９個の格納部２４０が設けられる。ここで、格納部２４０−１〜２４０−９のうち、格納部２４０−９は、低衝撃格納部２４２である。低衝撃格納部２４２は、複数の格納部２４０の中央に設けられることにより、他の格納部２４０−１〜２４０−８に比して、衝撃を受けにくい格納部２４０である。以降の説明において、格納部２４０−１〜２４０−９と低衝撃格納部２４２とを互いに区別しない場合には、単に、格納部２４０と記載する。

図５は、低衝撃格納部２４２の内部構造の一例を示す図である。低衝撃格納部２４２の内部には、収納される荷物Ｐに対する外部からの衝撃を低減させる緩衝材ＳＦが設けられている。図５において、低衝撃格納部２４２の内面を構成する６面のうち、（扉部２３０が構成する面を除いた）少なくとも５面には、緩衝材ＳＦが設けられている。これにより、低衝撃格納部２４２は、低衝撃格納部２４２に収納される荷物Ｐについて、他の格納部２４０に比して外部からの衝撃を受けにくくすることができる。

なお、低衝撃格納部２４２は、緩衝材ＳＦは、扉部２３０の内面にも設けられていてもよい。また、低衝撃格納部２４２は、内部に緩衝材ＳＦを設ける構成に代えて（或いは、加えて）、収納される荷物Ｐに対する外部からの衝撃の影響を低減させるサスペンション（不図示）が設けられていてもよい。例えば、低衝撃格納部２４２には、低衝撃格納部２４２と、隣り合う格納部２４０（この場合、格納部２４０−２，２４０−４，２４０−５，２４０−７）との間に、サスペンションが設けられる。これにより、低衝撃格納部２４２は、収納される荷物Ｐについて、他の格納部２４０に比して外部からの衝撃を受けにくくすることができる。

図６は、格納部２４０に設けられるエアバッグ２３８の一例を示す図である。荷物運搬車両２００において、荷物運搬車両２００の上面側には、エアバッグ２３８−１が設けられ、荷物運搬車両２００の背面側には、エアバッグ２３８−２が設けられる。以降の説明において、エアバッグ２３８−１と、エアバッグ２３８−２を互いに区別しない場合には、単にエアバッグ２３８と記載する。制御装置２７０は、監視ユニット２１０によって荷物運搬車両２００に物体が衝突したこと、又は衝突する恐れがあることが検出された場合、エアバッグ２３８を展開させる。エアバッグ２３８は、制御装置２７０の制御に基づいて展開され、収納される荷物に対する外部からの衝撃の影響を低減させる。エアバッグ２３８は、「緩衝材」の一例である。これにより、低衝撃格納部２４２は、収納される荷物Ｐについて、外部からの衝撃を受けにくくすることができる。

なお、荷物運搬車両２００は、格納部２４０が設けられる面毎にエアバッグ２３８を備える構成に代えて（或いは、加えて）、各格納部２４０について設けられたエアバッグ２３８を備えていてもよい。この場合、制御装置２７０は、監視ユニット２１０の検出結果に基づいて、荷物運搬車両２００に物体が衝突した（又は、衝突する）箇所を特定する。制御装置２７０は、特定した箇所に応じた箇所のエアバッグ２３８を展開させる。例えば、荷物運搬車両２００の右側面から物体が衝突した（又は、衝突する）ことが検出された場合、制御装置２７０は、背面に設けられる格納部２４０−１〜２４０−９のうち、荷物運搬車両２００の右側に位置する格納部２４０−３，２４０−５，２４０−８に対応するエアバッグ２３８を展開させる。

また、荷物運搬車両２００は、展開されたエアバッグ２３８を（自動的に）収納する機能を有していてもよい。以下、荷物運搬車両２００が展開されたエアバッグ２３８を収納する機能を有する場合について説明する。この場合、エアバッグ２３８を展開させる事象が発生した場合であっても、後の荷物運搬車両２００の走行に問題がない場合等、荷物運搬車両２００は、エアバッグ２３８を収納して、管理装置３００の指示に基づいて、運搬サービスを継続することができる。

図２に戻り、自律走行機構２５０は、車輪、モータなどの駆動力源、バッテリなどのエネルギー蓄積手段、操舵機構などを含む。自律走行機構２５０は、制御装置２７０からの指示に従って荷物運搬車両２００を任意の方向に移動させる。

制御装置２７０は、例えば、通信制御部２７２と、走行制御部２７４と、搬入出制御部２７６と、エアバッグ制御部２７８とを含む。これらの構成要素は、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）などのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩ（Large Scale Integration）やＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）などのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤ（Hard Disk Drive）やフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ−ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。制御装置２７０は、地図情報２８２を格納した記憶部２８０を有する。記憶部２８０は、ＨＤＤやフラッシュメモリ、ＲＯＭ、ＲＡＭ（Random Access Memory）などである。

通信制御部２７２は、管理装置３００から通信装置２１４を介して経路の情報を取得し、走行制御部２７４に出力する。通信制御部２７２は、通信装置２１４を用いて、ＧＮＳＳ受信機２１６により測位された位置を示す位置情報を管理装置３００にアップロードする。位置情報のアップロードは、例えば、ミリ秒〜秒単位で周期的に行われる。

走行制御部２７４は、管理装置３００によって指定された経路を荷物運搬車両２００が走行するように、自律走行機構２５０を制御する。走行制御部２７４は、例えば、管理装置３００から取得した経路を地図情報２８２と監視ユニット２１０の出力とマッチングし、荷物運搬車両２００が走行すべき詳細な経路を決定する。走行制御部２７４は、経路上を走行することを原則としつつ、監視ユニット２１０から位置や速度が入力された物体（ガードレールや縁石などを含む）との接触を避けるように、荷物運搬車両２００を自律走行させる。

走行制御部２７４は、管理装置３００から停止指示を取得した場合に、荷物運搬車両２００を停止させる。これに代えて、経路の情報に停止位置の情報が含まれる場合、走行制御部２７４は、ＧＮＳＳ受信機２１６の測位結果と停止位置が合致したときに荷物運搬車両２００を停止させてもよい。すなわち、管理装置３００からは停止指示または停止位置に関する情報が走行制御部２７４に与えられ、走行制御部２７４は、これらに応じて荷物運搬車両２００を停止させる。荷物運搬車両２００を停止させる位置には、路上が含まれる。特に、利用者Ｕが荷物Ｐを荷物運搬車両２００の格納部２４０に搬入する場面において、荷物運搬車両２００は路上、或いは駐車場などに停止する。

搬入出制御部２７６は、例えば、管理装置３００から指示されたタイミングでインジケータ２３２や開閉機構２３６を駆動する。

エアバッグ制御部２７８は、例えば、監視ユニット２１０によって荷物運搬車両２００に物体が衝突したこと、又は衝突する恐れがあることが検出された場面や、走行制御部２７４がブレーキを急制動させて（つまり、急ブレーキによって）荷物運搬車両２００を停止させる場面において、エアバッグ２３８を展開させる。

［管理装置］
図７は、管理装置３００の構成図である。管理装置３００は、例えば、通信部３１０と、受付部３２０と、スケジュール決定部３２１と、動作決定部３２２と、情報提供部３２３と、決済処理部３２４と、監視部３２５とを備える。これらの構成要素は、例えば、ＣＰＵなどのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩやＡＳＩＣ、ＦＰＧＡ、ＧＰＵなどのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤやフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ−ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。管理装置３００は、記憶部３９０を備えてもよい。記憶部３９０は、ＤＶＤやＲＡＭ（Random Access Memory）、フラッシュメモリなどにより実現される。記憶部３９０には、利用者情報３９１、申込情報一覧３９２、移動スケジュール情報３９３、地図情報３９４、決済情報３９５などの情報が記憶される。

図８は、利用者情報３９１の内容の一例を示す図である。利用者情報３９１は、例えば、利用者Ｕの識別情報である利用者ＩＤに対して、通信識別情報、氏名、性別、年齢、住所、職業などの情報が対応付けられたものである。利用者情報３９１の各項目は、管理装置３００が管理するサービス（例えば、運搬サービス）への加入時等に、予め登録されている。通信識別情報とは、端末装置１００に情報を送信するために必要な情報であり、アプリケーションプログラムに付与されたアプリＩＤ、ＩＰ（Internet Protocol）アドレス、ＭＡＣ（Media Access Control）アドレス、メールアドレスなどの情報である。

図７に戻り、通信部３１０は、例えば、ネットワークＮＷに接続するためのネットワークカードである。通信部３１０は、ネットワークＮＷを介して端末装置１００や荷物運搬車両２００と通信する。

受付部３２０は、通信部３１０を介して、利用者Ｕの端末装置１００から発せられた申込情報を取得し（受け付け）、申込情報一覧３９２に追加する。図９は、端末装置１００の表示部において表示される、申込情報の入力のための運搬サービスアプリ画面の一例を示す図である。図示するように、運搬サービスアプリ画面では、搬入地点、搬出地点、搬入希望時刻、荷物のサイズや形状を示す荷物タイプなどを入力できるようになっており、利用者Ｕが入力した情報が申込情報として管理装置３００に送信される。搬入地点や搬出地点は、例えば端末装置１００が地図を表示し、利用者Ｕが地図上の地点を指定することで入力される。

図１０は、申込情報一覧３９２の内容の一例を示す図である。申込情報一覧３９２は、例えば、申込情報を発信した利用者Ｕの利用者ＩＤ、荷物の識別情報である荷物ＩＤ、荷物の運搬に係る区間の始点となる搬入地点および終点となる搬出地点、搬入希望時刻、荷物タイプ、格納部指定情報などが互いに対応付けられた情報である。一つの申込情報に係る、１セットの利用者ＩＤ、荷物ＩＤ、搬入地点、搬出地点、搬入希望時刻、荷物タイプのことを、レコードと称する。荷物ＩＤは、受付部３２０によって付与される。申込情報は、一つのレコードが生成されるのに必要な内容を含む、任意の形式の情報である。格納部指定情報は、どの格納部２４０が割り当てられるかを示す情報である。図中、「１−３」のうち「１」は、荷物運搬車両２００の上面側に開口する格納部２４０のいずれかであることを示し、「−３」は、上面側の９個の格納部のいずれであるかを示すものである。また、「２−２」のうち「２」は、荷物運搬車両２００の背面側に開口する格納部２４０のいずれかであることを示し、「−２」は、背面側の９個の格納部のいずれであるかを示すものである。また、「２−９」は、荷物運搬車両２００の背面側に開口する格納部２４０のうち、低衝撃格納部２４２（格納部２４０−９）であることを示す。

図７に戻り、スケジュール決定部３２１は、複数の格納部２４０のうち、荷物Ｐを格納させる格納部２４０の割り当てを決定し、格納部指定情報を生成する。スケジュール決定部３２１は、利用者Ｕから受け付けられた申込情報に対応して格納部２４０を決定すると、決定した格納部２４０を示す格納部指定情報を利用者Ｕの端末装置１００に送信する。端末装置１００は、決定内容を示す情報を表示する。これによって、利用者Ｕは荷物Ｐを格納すべき格納部２４０の位置を予め認識することができる。

ここで、スケジュール決定部３２１は、利用者Ｕから受け付けられた申込情報に含まれる「荷物タイプ」が、集荷される新規な荷物Ｐの種類が、割れ物、壊れ物、柔らかい物等の、他の荷物Ｐの種類（以下、「荷物タイプＡ」）に比して、丁寧に運搬することが求められる荷物Ｐの種類（以下、「荷物タイプＢ」）である場合、低衝撃格納部２４２を割り当てる。荷物タイプＢは、「所定の種類」の一例である。また、低衝撃格納部２４２に格納して荷物Ｐを運搬させることは、「他の種類の荷物と比して、外部からの影響を受けにくい態様によって集荷される新規な荷物を運搬させる」ことの一例である。また、スケジュール決定部３２１は、「所定の種類」の荷物Ｐについて、格納部２４０の割り当てを決定する処理において、「割当決定部」の一例である。これにより、スケジュール決定部３２１は、荷物タイプＢの荷物Ｐに適した態様によって荷物Ｐを運搬させることができる。

スケジュール決定部３２１は、新たな申込情報のレコードが申込情報一覧３９２に追加されると、荷物運搬車両２００のリスト（不図示）と移動スケジュール情報３９３を参照し、複数の荷物運搬車両２００の中から申込情報に係る利用者Ｕの用に供する荷物運搬車両２００を選択する。例えば、スケジュール決定部３２１は、申込情報に含まれる荷物タイプを参照して、当該荷物Ｐを運搬可能な荷物運搬車両２００に絞り込んだ後、既に移動スケジュール情報３９３に組み込まれている荷物運搬車両２００の既存の移動スケジュールに当該荷物Ｐの集荷を組み込むことが適切であれば既存の移動スケジュールに当該荷物Ｐの集荷を追加し、そうでなければ新たな荷物運搬車両２００の移動スケジュールを設定して当該荷物Ｐの集荷を登録する。そして、上記のように格納部指定情報を決定し、利用者Ｕの端末装置１００に送信する。

図１１は、移動スケジュール情報３９３の内容の一例を示す図である。移動スケジュール情報３９３は、荷物運搬車両２００のそれぞれについて、一日のスケジュールを一つの単位として設定される。移動スケジュール情報３９３は、格納部２４０のそれぞれについて、搬入または搬出が行われるイベント（以下、搬入イベント、搬出イベントと称する場合がある）に対して、予想時刻、搬入または搬出を示す情報、運搬される荷物Ｐの荷物ＩＤ、搬入または搬出が行われる地点、地点間の経路の情報（例えば一つ前のイベントから現イベントまでの経路であるものとする）などが対応付けられたものである。経路は、例えば地図情報３９４におけるリンクを順に並べたもので表現される。例えば、スケジュール決定部３２１は、申込情報のレコードを日付、時間帯、地域ごとに粗くグループ化した後に、複数の搬入地点と搬入希望時刻を順に並べた幾つかの移動パターンを設定し、地図情報３９４を参照して移動コストが最も低い移動パターンを抽出して移動スケジュール情報３９３に追加する。移動コストの計算手法や評価手法については、ナビゲーションシステムの分野において種々の手法が公知となっているため説明を省略する。

動作決定部３２２は、上記のような移動スケジュール情報３９３に基づいて、通信部３１０を用いて荷物運搬車両２００に動作指示を送信する。すなわち、動作決定部３２２は、受付部３２０によって受け付けられた申込情報に基づいて生成される移動スケジュール情報３９３に基づいて、荷物運搬車両２００の動作を決定する。動作決定部３２２が決定する荷物運搬車両２００の動作には、経路、搬入地点または搬出地点における停止指示（停止タイミングを指示してもよいし、地点を指示しておいて荷物運搬車両２００の判断に任せてもよい）、搬入地点または搬出地点においてどの格納部２４０を空き状態にするか、といった内容が含まれる。

図１１に示すように、格納部指定情報が「１−１」である格納部２４０に関しては、荷物ＩＤが「Ａ０１２」である荷物Ｐをイベント（１）で搬入、運搬後にイベント（２）で搬出し、その後、イベント（５）において荷物ＩＤが「Ａ６５８」である荷物Ｐを搬入するように移動スケジュール情報３９３が設定されている。また、格納部指定情報が「２−１」である格納部２４０に関して、他の格納部２４０によって荷物Ｐが配送される中、イベント（３）において荷物ＩＤが「Ａ３３３」である荷物Ｐが搬入される。これに従う動作決定部３２２は、荷物Ｐを配送途中の荷物運搬車両２００に、新規な荷物Ｐを集荷させることとなる。また、動作決定部３２２は、荷物Ｐを配送途中の荷物運搬車両２００における配送によって空き状態となった格納部２４０に、集荷される新規な荷物Ｐを搬入させるように扉部２３０の駆動部である開閉機構２３６に指示することとなる。これらの結果、利便性を向上させることができる。

また、動作決定部３２２は、荷物Ｐが「荷物タイプＢ」である場合、荷物タイプＡを運搬する場合の運搬経路に比して、低衝撃格納部２４２に収納される荷物Ｐに対する外部からの衝撃を受けにくい経路を、荷物運搬車両２００に走行させると決定する。例えば、地図情報３９４には、道路について、道幅、道路の舗装の状態、交通量等を示す情報が更に含まれており、動作決定部３２２は、荷物Ｐが「荷物タイプＢ」である場合、搬入地点または搬出地点を経由しつつ、且つ広い道路、道路の舗装状態が良い（凹凸や段差が少ない等）道路、を選択して、経路を決定する。これにより、動作決定部３２２は、低衝撃格納部２４２に収納される荷物Ｐについて、外部からの衝撃を受けにくくすることができ、荷物Ｐの種類に適した態様によって運搬することができる。「外部からの衝撃を受けにくい経路を、荷物運搬車両２００に走行させる」ことは、「外部からの影響を受けにくい態様」の一例である。

また、動作決定部３２２は、荷物Ｐが「荷物タイプＢ」である場合、荷物タイプＡを運搬する場合の運搬経路に比して、低速によって荷物運搬車両２００を走行させると決定する。これにより、動作決定部３２２は、低衝撃格納部２４２に収納される荷物Ｐについて、振動やカーブに伴う遠心力等の、外部からの衝撃を受けにくくすることができ、荷物Ｐの種類に適した態様によって運搬することができる。「低速によって荷物運搬車両２００を走行させる」ことは、「外部からの影響を受けにくい態様」の一例である。

図７に戻り、情報提供部３２３は、利用者Ｕの端末装置１００に、荷物運搬車両２００の位置情報や経路情報を提供させる。情報提供部３２３は、荷物運搬車両２００の通信制御部２７２により通信装置２１４を用いてアップロードされた位置情報や移動スケジュール情報３９３に記述された経路情報を、通信部３１０を用いて端末装置１００に送信する。情報提供部３２３は、例えば、地図画像に重畳させて位置情報や経路情報を示す画像を表示するための情報を、端末装置１００に送信する。

決済処理部３２４は、利用者Ｕから料金を徴収するための処理を行う。例えば、決済処理部３２４は、クレジットカードや電子マネーの管理サーバと連携し、利用者Ｕから料金を徴収する。

図１２は、決済情報３９５の内容の一例を示す図である。決済情報３９５は、例えば、利用者ＩＤと、運搬サービスの利用料金を示す情報と、低衝撃加算料金を示す情報とが互いに対応付けられた情報である。利用料金は、運搬サービスの料金規定等によって予め定められ、荷物Ｐの大きさ、重さ、運搬距離等によって金額が異なる料金である。低衝撃加算料金は、例えば、荷物Ｐの運搬に低衝撃格納部２４２が用いられた場合、利用料金に更に加算される料金である。決済処理部３２４は、例えば、利用者Ｕが運搬サービスを利用する度に、当該利用に係る利用料金を算出する。また、決済処理部３２４は、低衝撃格納部２４２が利用された場合には、低衝撃加算料金を更に算出する。そして、決済処理部３２４は、対応する利用者ＩＤが対応付けられた利用料金や低衝撃加算料金に、算出した利用料金や低衝撃加算料金を加算して決済情報３９５を生成（更新）する。決済処理部３２４は、決済情報３９５を参照し、利用者Ｕから利用料金と、低衝撃加算料金とを合わせた料金を徴収する。したがって、決済処理部３２４は、低衝撃格納部２４２を利用した場合、低衝撃格納部２４２を利用していない場合に比して高い料金を利用者Ｕから徴収する。

なお、決済処理部３２４は、決済情報３９５を参照して、利用者Ｕが運搬サービスを利用する度に、利用者Ｕから料金を徴収してもよく、所定の期間毎（例えば、１か月毎）に所定の期間分の運搬サービスの利用料金をまとめて利用者Ｕから徴収してもよい。以下、決済処理部３２４が、所定の期間分の運搬サービスの利用料金をまとめて利用者Ｕから徴収するものとする。

図７に戻り、監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたか否かを判定し、所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータＯＰに荷物運搬車両２００の操作を要求し、オペレータＯＰの操作にしたがって、荷物運搬車両２００を動作させるようにする。オペレータＯＰは、運搬サービスを提供する提供主体に係る者であって、管理装置３００や利用者Ｕの問い合わせに対応するものである。オペレータＯＰは、オペレータ装置４００を用いて、利用者Ｕの端末装置１００、荷物運搬車両２００、及び管理装置３００と通信する。監視部３２５の処理の詳細については、後述する。

［その他の制御］
荷物運搬車両２００が実際に運行する現場では、移動スケジュール情報３９３の通りに事が進まない場合がある。例えば、荷物Ｐを配達する先である搬出地点において、受取人である利用者Ｕが不在であることが想定される。このとき、配達によって空いた格納部２４０に別の荷物を搬入しようとした場合、実際にはまだ荷物Ｐが格納部２４０に入っているため、搬入することができないことが想定される。

このような事態に備えて、スケジュール決定部３２１は、移動スケジュール情報３９３において荷物Ｐを搬入予定の格納部２４０が、格納された荷物Ｐの配送先の利用者Ｕの不在のため空き状態にならなかった場合、当初決定された経路を変更して配送のために荷物運搬車両２００を移動させ、いずれかの格納部２４０が空き状態になった時点で搬入予定に係る搬入地点に荷物運搬車両２００を移動させるように、移動スケジュール情報３９３を変更する。

係る動作のため、荷物運搬車両２００は、搬入地点や搬出地点における扉部２３０の操作状況を管理装置３００に送信する。スケジュール決定部３２１は、荷物運搬車両２００から受信した情報に基づいて荷物Ｐの搬出が予定通り行われなかったと判断し、その次のイベントが搬入イベントであり、且つ空き状態の格納部２４０が無い場合、次の搬出に係るイベントの地点まで荷物運搬車両２００を移動させ、移動させた後に荷物Ｐの搬出が予定通り行われた場合、一つ前の搬入イベントに係る搬入地点まで荷物運搬車両２００を移動させて荷物Ｐを搬入させるように移動スケジュール情報３９３を変更する。スケジュール決定部３２１は、スケジュールに変更によって搬入時刻が遅れることについて、荷物Ｐを搬入予定の利用者Ｕの端末装置１００に情報を送信し、利用者Ｕに通知させてもよい。

スケジュール決定部３２１は、移動スケジュール情報３９３において、発車後の荷物運搬車両２００へのイベントの追加を行ってもよいし、行わなくてもよい。発車後の荷物運搬車両２００へのイベントの追加を行う場合、スケジュール決定部３２１は、ある荷物運搬車両に２００ついての移動スケジュール情報３９３において、荷物Ｐを配達後に空き状態になった格納部２４０に新規な荷物を搬入する予定がある場合、当該荷物運搬車両２００の発車後において、集荷に関するスケジュールを追加しないようにしてもよい。こうすれば、受取人である利用者Ｕの不在によって荷物Ｐが搬入できない事態が生じる可能性を低減することができる。

［監視部３２５の処理について］
以下、監視部３２５の処理の詳細について説明する。監視部３２５は、監視ユニット２１０の検出結果に基づいて、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたか否かを判定する。所定の事象には、例えば、荷物運搬車両２００の走行が不能となったこと、荷物運搬車両２００の現在位置が検出不能となったこと、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突したこと、又は衝突する恐れがあること等が含まれる。

監視部３２５は、例えば、監視ユニット２１０によって物体が荷物運搬車両２００の走行に支障している、又は支障していたことが検出された場合、荷物運搬車両２００の走行が不能となったと判定する。物体が荷物運搬車両２００の走行に支障している、又は支障していたとは、例えば、荷物運搬車両２００の走行路を物体が塞いでいる（或いは、塞いでいた）こと、荷物運搬車両２００の走行路に（悪意のある）人物が立ちはだかっている（或いは、立ちはだかっていた）こと、荷物運搬車両２００の進行方向に工事現場、狭路、段差等が存在すること等が含まれる。

また、監視部３２５は、例えば、ＧＮＳＳ受信機２１６による自機の測位結果が取得できなかったり、所定の時間内に得られるＧＮＳＳ受信機２１６の測位結果が欠落していたり、所定の時間内に得られたＧＮＳＳ受信機２１６の測位結果が所定の期間内に移動不可能な位置を示したりている場合に、荷物運搬車両２００の現在位置が検出不能となったと判定する。

また、監視部３２５は、例えば、監視ユニット２１０によって取得された荷物運搬車両２００の周囲を表す画像に、荷物運搬車両２００に衝突する（或いは、衝突した）物体が示されることを画像認識処理により特定した場合や、荷物運搬車両２００に衝撃が与えられたことを検出した場合に、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突した、又は衝突する恐れがあると判定する。

走行制御部２７４は、監視ユニット２１０によって荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたことが検出された場合には、荷物運搬車両２００の走行を停止させる。この時、制御装置２７０は、荷物運搬車両２００が停止中であることを示す画像を表示装置２１２に表示させてもよい。監視部３２５は、所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータＯＰに荷物運搬車両２００の操作を要求する。具体的には、監視部３２５は、荷物運搬車両２００の操作を要求する情報を、ネットワークＮＷを介して通信部３１０によってオペレータ装置４００に送信させる。

オペレータＯＰは、オペレータ装置４００を介して管理装置３００から荷物運搬車両２００の操作の要求を受け付けた場合、ネットワークＮＷを介して荷物運搬車両２００の監視ユニット２１０にアクセスし、監視ユニット２１０の検出結果を参照することにより、荷物運搬車両２００の状況を把握する。そして、オペレータＯＰは、以降の荷物運搬車両２００の動作の選択肢を選択する操作を、オペレータ装置４００に入力する。動作の選択肢には、例えば、荷物運搬車両２００を安全な場所まで徐行して移動させること（選択肢１）や、動作を再開させて荷物運搬車両２００を次の地点（搬入地点、搬出地点）まで移動させること（選択肢２）、監視ユニット２１０の検出結果に基づいてオペレータＯＰが荷物運搬車両２００の動作を制御すること（選択肢３）、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕに荷物運搬車両２００の操作を依頼すること（選択肢４）、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕに荷物運搬車両２００に生じた所定の事象を解消する対応を依頼すること（選択肢５）等が含まれる。オペレータ装置４００は、オペレータＯＰの操作を示す情報を、管理装置３００に送信する。

（選択肢１が選択された場合）
オペレータＯＰは、例えば、荷物運搬車両２００と物体とが衝突したものの、荷物運搬車両２００を短距離であれば移動させることができる程度の衝突であり、且つ衝突した物体が荷物運搬車両２００の走行に支障していない場合等に、選択肢１を選択する。管理装置３００の監視部３２５は、オペレータ装置４００から選択肢を示す情報を受信する。受信した情報が選択肢１を示す場合、監視部３２５は、荷物運搬車両２００を安全な場所まで徐行して移動するように、動作決定部３２２よって荷物運搬車両２００に指示させる。制御装置２７０は、動作決定部３２２の指示に応じて、監視ユニット２１０の検出結果に基づいて荷物運搬車両２００の周囲の路肩や路側帯等の安全な場所を特定する。そして、制御装置２７０は、特定した安全な場所まで荷物運搬車両２００を徐行して移動させる。これにより、監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じた場合であっても、安全に荷物運搬車両２００を停止させることができる。

（選択肢２が選択された場合）
図１３は、選択肢２が選択される場面の一例を示す図である。オペレータＯＰは、例えば、荷物運搬車両２００と物体とが衝突したものの、荷物運搬車両２００の走行に問題がない程度の衝突であり、且つ衝突した物体が荷物運搬車両２００の走行に支障していない場合等に、選択肢２を選択する。荷物運搬車両２００の走行に問題がない程度の衝突であり、且つ衝突した物体が荷物運搬車両２００の走行に支障していない場合とは、例えば、ボールが荷物運搬車両２００に衝突し、既にボールが撤去されている場合等（図１３参照）である。

受信した情報が選択肢２を示す場合、監視部３２５は、次の予定地点まで移動させるように、動作決定部３２２よって荷物運搬車両２００に指示させる。制御装置２７０は、動作決定部３２２の指示に応じて、移動スケジュール情報３９３に則して動作を再開させて荷物運搬車両２００を次の予定地点まで移動させる。これにより、監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じた場合であっても、荷物運搬車両２００による運搬サービスを継続させることができる。

（選択肢３が選択された場合）
オペレータＯＰは、例えば、荷物運搬車両２００と物体とが衝突したものの、荷物運搬車両２００の走行に問題がない程度の衝突であり、且つオペレータＯＰが所望する場所に荷物運搬車両２００を移動（走行）させたい場合等に、選択肢３を選択する。管理装置３００の監視部３２５は、オペレータ装置４００から選択肢を示す情報を受信する。受信した情報が選択肢３を示す場合、監視部３２５は、制御装置２７０とオペレータ装置４００との間で通信させて、監視ユニット２１０の検出結果をオペレータ装置４００に送信させ、オペレータＯＰの制御操作を示す情報を制御装置２７０に送信させるように、動作決定部３２２によって荷物運搬車両２００に指示させる。これにより、監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じた場合であっても、荷物運搬車両２００をオペレータＯＰが所望する位置まで移動させることができる。

（選択肢４または選択肢５が選択された場合）
図１４は、選択肢４が選択される場面の一例を示す図である。オペレータＯＰは、例えば荷物運搬車両２００と物体が衝突し、且つ荷物運搬車両２００の走行に支障する物体が存在する場合に、選択肢４を選択し、荷物運搬車両２００と物体が衝突し、且つ荷物運搬車両２００の走行に問題がないか否かをオペレータＯＰが判断できない場合に、選択肢５を選択する。受信した情報が選択肢４、又は選択肢５を示す場合、監視部３２５は、情報提供部３２３に、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕの端末装置１００に、荷物運搬車両２００の操作を利用者Ｕに依頼する依頼情報を提供させる。荷物運搬車両２００の操作を依頼する利用者Ｕは、利用者Ｕの端末装置１００が荷物運搬車両２００から所定距離ｒ以内に存在する利用者Ｕ（図示では利用者Ｕ１）である。情報提供部３２３は、例えば、ネットワークＮＷを介して端末装置１００から端末装置１００の位置を示す情報を取得し、端末装置１００の位置が荷物運搬車両２００から所定距離ｒ以内である端末装置１００に依頼情報を提供する。依頼情報には、例えば、荷物運搬車両２００の位置、利用者Ｕの位置から荷物運搬車両２００までの経路、荷物運搬車両２００の状態、利用者Ｕに依頼する荷物運搬車両２００への操作等を示す情報が含まれる。

図１５は、選択肢４が選択された場合の荷物運搬車両２００の状態の一例を示す図である。荷物運搬車両２００と物体が衝突し、且つ荷物運搬車両２００の走行に支障する物体が存在する場合等に、荷物運搬車両２００は、走行を停止させる。また、この時、監視部３２５の指示に基づいて、制御装置２７０は、荷物運搬車両２００が停止中であることを示す画像ＩＭ１や、荷物運搬車両２００に対して利用者Ｕに行ってほしい操作を説明するメッセージＭＳ１、走行開始ボタンＢ等を表示装置２１２に表示させる。メッセージＭＳ１は、「走行に支障している物体を除去して走行開始ボタンをタッチしてください。」等のメッセージである。

図１６は、選択肢５が選択された場合の荷物運搬車両２００の状態の一例を示す図である。荷物運搬車両２００と物体が衝突し、且つ荷物運搬車両２００の走行に問題がないか否かをオペレータＯＰが判断できない場合、荷物運搬車両２００は、走行を停止させる。また、この時、監視部３２５の指示に基づいて、制御装置２７０は、荷物運搬車両２００が停止中であることを示す画像ＩＭ２や、荷物運搬車両２００に対して利用者Ｕに行ってほしい操作を説明するメッセージＭＳ２、走行開始ボタンＢ等を表示装置２１２に表示させる。メッセージＭＳ２は、「走行に問題が無ければ走行開始ボタンをタッチしてください。」等のメッセージである。

依頼情報を受信した端末装置１００の利用者Ｕは、荷物運搬車両２００の位置まで移動し、荷物運搬車両２００を操作する。この場合、利用者Ｕは、荷物運搬車両２００の周囲を確認し、支障物（図１６では、ボールＢＬ）があれば除去して、荷物運搬車両２００の走行に問題が無ければ、走行開始ボタンＢをタッチする。制御装置２７０は、走行開始ボタンＢが操作された場合、移動スケジュール情報３９３に則して動作を再開させて荷物運搬車両２００を次の予定地点まで移動させる。これにより、監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じた場合であっても、荷物運搬車両２００による運搬サービスを継続させることができる。

なお、上述では、利用者Ｕに依頼する荷物運搬車両２００への操作が走行開始ボタンＢをタッチする操作である場合について説明したが、これに限られない。利用者Ｕに依頼する荷物運搬車両２００への操作は、例えば、荷物運搬車両２００の運転であってもよい。この場合、情報提供部３２３は、利用者Ｕに荷物運搬車両２００の運転を依頼する依頼情報を端末装置１００に送信する。

［インセンティブについて］
利用者Ｕが依頼情報に応じて、荷物運搬車両２００に係る対応を行った場合、決済処理部３２４は、利用者Ｕにインセンティブを支払う。この場合、通信制御部２７２は、走行開始ボタンＢの操作を行った利用者Ｕの端末装置１００と通信し、利用者Ｕの利用者ＩＤを取得する。通信制御部２７２は、取得した利用者ＩＤと、当該利用者ＩＤに対応する利用者Ｕが依頼情報の依頼に応じて対応を行ったことを示す情報を、管理装置３００に送信する。決済処理部３２４は、制御装置２７０から受信した情報に基づいて、利用者Ｕにインセンティブを支払う。この場合、決済処理部３２４は、受信した利用者ＩＤを検索キーとして決済情報３９５を検索し、同一の利用者ＩＤに対応付けられている利用料金（又は、低衝撃加算料金、或いは、利用料金と低衝撃加算料金を合算した料金）からインセンティブに相当する料金を差し引いて、新たな利用料金とする。これにより、決済処理部３２４は、依頼情報に応じて荷物運搬車両２００に係る対応を行った利用者Ｕについて、インセンティブを付与し、利用料金を減額ことができる。

［動作フロー］
図１７は、低衝撃格納部２４２を割り当てる処理の一例を示すフローチャートである。まず、管理装置３００は、移動スケジュール情報３９３の決定タイミングになったか否かを判定する（ステップＳ１００）。移動スケジュール情報３９３の決定タイミングとは、定期的に到来するものであってもよいし、所定の時間帯において申込情報が受信される度に到来するものであってもよい。本フローチャートでは、説明を簡便にするために例えば一日に一回到来するものとしている。

移動スケジュール情報３９３の決定タイミングになると、スケジュール決定部３２１は、まず搬出イベントを移動スケジュール情報３９３に割り当てる（ステップＳ１０２）。次に、スケジュール決定部３２１は、申込情報から集荷される新規な荷物Ｐの種類を特定する（ステップＳ１０４）。スケジュール決定部３２１は、特定した荷物Ｐの種類が、丁寧に運搬することが求められる荷物Ｐの種類（つまり、「荷物タイプＢ」）であるか否かを判定する（ステップＳ１０６）。スケジュール決定部３２１は、荷物Ｐの種類が荷物タイプＢであると判定した場合、荷物Ｐを収納する格納部２４０を低衝撃格納部２４２にすると決定する（ステップＳ１０８）。スケジュール決定部３２１は、荷物Ｐの種類が荷物タイプＢではない（荷物タイプＡ）であると判定した場合、使用可能な格納部２４０のうち適当な格納部２４０を、荷物Ｐを収納する格納部２４０として決定する（ステップＳ１１０）。そして、スケジュール決定部３２１は、申込情報から搬入地点と搬入希望時刻（つまり搬入イベントの元情報）を抽出し、決定した格納部２４０の情報と合わせて移動スケジュール情報３９３に搬入イベントを割り当てる（ステップＳ１１２）。なお、ステップＳ１０２〜Ｓ１１２の処理は、申込情報のレコード数に応じて、適宜繰り返し実行されるものである。

図１８は、エアバッグ制御部２７８の処理の一例を示すフローチャートである。エアバッグ制御部２７８は、監視ユニット２１０の検出結果に基づいて、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突した、又は衝突する恐れがあるか否かを判定する（ステップＳ２００）。エアバッグ制御部２７８は、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突した、又は衝突する恐れがあると判定した場合、エアバッグ２３８を展開させる（ステップＳ２０２）。また、エアバッグ制御部２７８は、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突していない、又は衝突する恐れがないと判定した場合、荷物運搬車両２００の走行が不能となったこと、荷物運搬車両２００の現在位置が検出不能となったことに伴い、走行制御部２７４が急ブレーキによって荷物運搬車両２００を停止させたか否かを判定する（ステップＳ２０４）。エアバッグ制御部２７８は、走行制御部２７４が急ブレーキによって荷物運搬車両２００を停止させたと判定した場合、エアバッグ２３８を展開させる（ステップＳ２０２）。

図１９は、監視部３２５の処理の一例を示すフローチャートである。監視部３２５は、監視ユニット２１０の検出結果に基づいて、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたか否かを判定する（ステップＳ３００）。所定の事象には、例えば、荷物運搬車両２００の走行が不能となったこと、荷物運搬車両２００の現在位置が検出不能となったこと、荷物運搬車両２００と他の物体とが衝突したこと、又は衝突する恐れがあること等が含まれる。監視ユニット２１０は、所定の事象が発生したと判定するまでの間、待機する。監視部３２５は、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータＯＰに荷物運搬車両２００の操作を要求する（ステップＳ３０２）。

オペレータＯＰは、オペレータ装置４００を介して管理装置３００から荷物運搬車両２００の操作の要求を受け付けた場合、ネットワークＮＷを介して荷物運搬車両２００の監視ユニット２１０にアクセスし、監視ユニット２１０の検出結果を参照する。そして、オペレータＯＰは、以降の荷物運搬車両２００の動作の選択肢を選択する操作を、オペレータ装置４００に入力する。動作の選択肢には、例えば、荷物運搬車両２００を安全な場所まで徐行して移動させること（選択肢１）や、動作を再開させて荷物運搬車両２００を次の予定地点まで移動させること（選択肢２）、監視ユニット２１０の検出結果に基づいてオペレータＯＰが荷物運搬車両２００の動作を制御すること（選択肢３）、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕに荷物運搬車両２００の操作を依頼すること（選択肢４）、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕに荷物運搬車両２００に生じた所定の事象を解消する対応を依頼すること（選択肢５）等が含まれる。オペレータ装置４００は、オペレータＯＰの操作を示す情報を、管理装置３００に送信する。

通信部３１０は、オペレータ装置４００から選択肢を示す情報を受信する（ステップＳ３０４）。監視部３２５は、通信部３１０によって受信された選択肢が、荷物運搬車両２００を安全な場所まで徐行して移動させること（選択肢１）であるか否かを判定する（ステップＳ３０６）。監視部３２５は、選択肢が（選択肢１）であると判定した場合、荷物運搬車両２００を安全な場所まで徐行して移動するように、動作決定部３２２よって荷物運搬車両２００に指示させる（ステップＳ３０８）。監視部３２５は、（選択肢１）ではないと判定した場合、選択肢が、動作を再開させて荷物運搬車両２００を次の予定地点まで移動させること（選択肢２）であるか否かを判定する（ステップＳ３１０）。監視部３２５は、選択肢が（選択肢２）であると判定した場合、運搬サービスを再開させて、次の予定地点まで移動させるように、動作決定部３２２よって荷物運搬車両２００に指示させる（ステップＳ３１２）。

監視部３２５は、（選択肢２）ではないと判定した場合、選択肢が、監視ユニット２１０の検出結果に基づいてオペレータＯＰが荷物運搬車両２００の動作を制御すること（選択肢３）であるか否かを判定する（ステップＳ３１４）。監視部３２５は、選択肢が（選択肢３）であると判定した場合、制御装置２７０とオペレータ装置４００との間で通信させて、監視ユニット２１０の検出結果をオペレータ装置４００に送信させ、オペレータＯＰの制御操作を示す情報を制御装置２７０に送信させるように、動作決定部３２２によって荷物運搬車両２００に指示させる（ステップＳ３１６）。

監視部３２５は、（選択肢３）ではないと判定した場合、選択肢が、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕに荷物運搬車両２００の操作を依頼すること（選択肢４）であるか否かを判定する（ステップＳ３１８）。監視部３２５は、選択肢が（選択肢４）であると判定した場合、情報提供部３２３に、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕの端末装置１００に、荷物運搬車両２００の操作を利用者Ｕに依頼する依頼情報であって、走行に支障している物体を除去して走行開始ボタンをタッチすることを依頼する依頼情報を提供させる（ステップＳ３２０）。また、監視部３２５は、（選択肢４）ではないと判定した場合、オペレータＯＰが（選択肢５）を選択したものとみなし、情報提供部３２３に、荷物運搬車両２００の周辺に存在する利用者Ｕの端末装置１００に、荷物運搬車両２００の操作を利用者Ｕに依頼する依頼情報であって、走行に問題が無ければ走行開始ボタンをタッチすることを依頼する依頼情報を提供させる（ステップＳ３２２）。

依頼情報には、例えば、荷物運搬車両２００の位置、利用者Ｕの位置から荷物運搬車両２００までの経路、荷物運搬車両２００の状態、利用者Ｕに依頼する荷物運搬車両２００への操作等を示す情報が含まれる。荷物運搬車両２００の操作を依頼する利用者Ｕは、利用者Ｕの端末装置１００が荷物運搬車両２００から所定距離ｒ以内に存在する利用者Ｕである。ステップＳ３２０やステップＳ３２２において、情報提供部３２３は、例えば、ネットワークＮＷを介して端末装置１００から端末装置１００の位置を示す情報を取得し、端末装置１００の位置が荷物運搬車両２００から所定距離ｒ以内である端末装置１００に依頼情報を提供する。

動作決定部３２２は、依頼情報を提供した利用者Ｕによって荷物運搬車両２００に操作が行われたか否かを判定する（ステップＳ３２４）。動作決定部３２２は、例えば、依頼情報に示される利用者Ｕの操作対象（この一例では、表示装置２１２のタッチパネル）への入力を示す情報を、ネットワークＮＷを介して取得し、利用者Ｕによって操作が行われたか否かを判定する。動作決定部３２２は、依頼情報を提供してから、所定の時間が経過するまでの間、利用者Ｕによって操作が行われたか否かを判定する（ステップＳ３２６）。

動作決定部３２２は、依頼情報を提供してから、所定の時間が経過するまでの間、利用者Ｕによって操作が行われなかった場合、処理を終了する。この場合、監視部３２５は、再度、所定距離ｒをより長い距離に設定し直して、ステップＳ３２０、又はＳ３２２の処理を行ってもよく、運搬サービスを提供する提供主体の担当者を荷物運搬車両２００に向かわせるように指示してもよい。監視部３２５は、依頼情報を提供してから、所定の時間が経過するまでの間、利用者Ｕによって操作が行われた場合、操作に応じて運搬サービスを再開させて、次の予定地点まで移動させるように、動作決定部３２２よって荷物運搬車両２００に指示させる（ステップＳ３２８）。

［実施形態のまとめ］
以上説明したように、本実施形態の管理装置３００は、運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部２３０によって遮蔽される複数の格納部２４０のそれぞれに荷物Ｐを収納可能な荷物運搬車両２００の動作を管理する管理装置３００であって、荷物運搬車両２００の動作を決定する動作決定部３２２と、荷物Ｐの複数の格納部２４０のいずれかへの割り当てを決定する割当決定部（この一例では、スケジュール決定部３２１）と、を備え、スケジュール決定部３２１は、集荷される新規な荷物Ｐの種類が所定の種類（この一例では、「荷物タイプＢ」）である場合、他の種類（この一例では、「荷物タイプＡ」）の荷物と比して、外部からの影響を受けにくい態様によって集荷される新規な荷物Ｐを運搬させると決定する。これにより、本実施形態の管理装置３００は、荷物の種類に適した態様によって荷物を運搬させることができる。

また、以上説明したように本実施形態の管理装置３００は、荷物運搬車両２００の動作を決定する動作決定部３２２と、荷物運搬車両２００に所定の事象が生じたか否かを判定し、所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータＯＰに荷物運搬車両２００の操作を要求し、オペレータＯＰの操作にしたがって荷物運搬車両２００が動作する状態にする監視部３２５と、を備える。これにより、本実施形態の管理装置３００は、荷物運搬車両２００が適切に動作するようにすることができる。

上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置であって、
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記プログラムを実行することにより、
前記荷物運搬車両の動作を決定し、
前記荷物の前記複数の格納部のいずれかへの割り当てを決定し、
集荷される新規な荷物の種類が所定の種類である場合、他の種類の荷物と比して、外部からの影響を受けにくい態様によって前記集荷される新規な荷物を運搬させると決定する、
ように構成されている、管理装置。

また、上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置であって、
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記プログラムを実行することにより、
前記荷物運搬車両の動作を決定し、
前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、
前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする、
ように構成されている、管理装置。

以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

１…運搬システム、２００…荷物運搬車両、２００…荷物運搬者車両、２１０…監視ユニット、２１２…表示装置、２１４…通信装置、２１６…ＧＮＳＳ受信機、２１８…認証装置、２３０…扉部、２３２…インジケータ、２３６…開閉機構、２３８、２３８−１、２３８−２…エアバッグ、２４０、２４０−１、２４０−２、２４０−３、２４０−４、２４０−５、２４０−６、２４０−７、２４０−８、２４０−９…格納部、２４２…低衝撃格納部、２５０…自律走行機構、２７０…制御装置、２７２…通信制御部、２７４…走行制御部、２７６…搬入出制御部、２７８…エアバッグ制御部、２８０…記憶部、２８２…地図情報、３００…管理装置、３１０…通信部、３２０…受付部、３２１…スケジュール決定部、３２２…動作決定部、３２３…情報提供部、３２４…決済処理部、３２５…監視部、３８０…決済処理部、３９０…記憶部、３９１…利用者情報、３９２…申込情報一覧、３９３…移動スケジュール情報、３９４…地図情報、３９５…決済情報、４００…オペレータ装置、ＳＦ…緩衝材

Claims (10)

1. 運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置であって、
   前記荷物運搬車両の動作を決定する動作決定部と、
   前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする監視部と、
   を備える管理装置。
2. 前記所定の事象は、前記荷物運搬車両の走行が不能となったことであり、
   前記監視部は、前記荷物運搬車両の周辺環境を認識領域において認識する認識部の認識結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定する、
   請求項１に記載の管理装置。
3. 前記所定の事象は、前記荷物運搬車両の現在位置が検出不能となったことであり、
   前記監視部は、前記荷物運搬車両の現在位置を検出する検出部の検出結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定する、
   請求項１又は２に記載の管理装置。
4. 前記所定の事象は、前記荷物運搬車両と他の物体との衝突したことであり、
   前記監視部は、前記荷物運搬車両に与えられた衝撃を検出する検出部の検出結果に基づいて、前記所定の事象が生じたか否かを判定する、
   請求項１から３のうちいずれか一項に記載の管理装置。
5. 前記動作決定部は、前記荷物運搬車両と他の物体との衝突が発生したと判定した場合であって、且つ前記格納部に収納された荷物が外部からの衝撃の影響を受けにくい種類の荷物である場合、前記荷物運搬車両に走行を継続させる、
   請求項４に記載の管理装置。
6. 前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者の端末装置に情報を提供させる情報提供部を更に備え、
   前記情報提供部は、前記監視部により、前記荷物運搬車両に前記所定の事象が発生したと判定された場合、前記情報提供部に、前記荷物運搬車両の周辺に存在する前記端末装置に、前記荷物運搬車両の操作を前記利用者に依頼する依頼情報を提供する、
   請求項１から５のうちいずれか一項に記載の管理装置。
7. 前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者の端末装置に情報を提供させる情報提供部を更に備え、
   前記情報提供部は、前記監視部により、前記荷物運搬車両に前記所定の事象が発生したと判定された場合、前記荷物運搬車両の周辺に存在する前記端末装置に、前記所定の事象を解消する対応を前記利用者に依頼する依頼情報を提供する、
   請求項１から６のうちいずれか一項に記載の管理装置。
8. 前記荷物運搬車両を用いた荷物の運搬サービスの利用者に対して前記運搬サービスの利用に係る決済の処理を行う決済処理部を更に備え、
   前記決済処理部は、前記情報提供部により提供された前記依頼情報に基づいて、依頼内容を行った前記利用者にインセンティブを支払う、
   請求項６または７に記載の管理装置。
9. 運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置のコンピュータが、
   前記荷物運搬車両の動作を決定し、
   前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定し、
   前記所定の事象が生じたと判定した場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする、
   管理方法。
10. 運転手が乗車せずに道路を自律走行し、開閉される扉部によって遮蔽される複数の格納部のそれぞれに荷物を収納可能な荷物運搬車両の動作を管理する管理装置のコンピュータに、
    前記荷物運搬車両の動作を決定させ、
    前記荷物運搬車両に所定の事象が生じたか否かを判定させ、
    前記所定の事象が生じたと判定された場合、オペレータに前記荷物運搬車両の操作を要求し、前記オペレータの操作にしたがって前記荷物運搬車両が動作する状態にする、
    プログラム。

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