JP2021159909A - 膜ろ過システム、およびその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間稼働しても膜の汚れによるつまりが発生しにくく、膜ろ過機能が低下しない、中空糸膜を用いた膜ろ過システムの提供。【解決手段】膜ろ過システムは、原水をろ過する中空糸膜と、中空糸膜を内部に収容する外管とを含む、中空糸膜モジュール2と、周波数が1Hz〜20kHzの振動子20aを含む振動機20とを有し、振動子20aが中空糸膜モジュール2の外管の外側に、直接または間接的に接触している。【選択図】図5
Description
本開示は、槽外型中空糸膜モジュールを有する膜ろ過システムおよびその運転方法に関する。
従来より膜モジュールの汚れ付着を抑制する、あるいは付着した汚れを除去する方法が提案されている。例えば特許文献1では、原水中に浸漬され、原水をろ過する膜モジュールと膜モジュールの洗浄に使われる超音波振動子が、ケーシング内部に収容された浸漬型ろ過ユニットについて述べられている。同ユニットでは、振動子と膜を近接した状態で配置されており、かつ、使用時に両者は浸漬され、超音波によるキャビテーションや原水に伝わる超音波の振動を利用し、膜への付着物を剥離することを目的としている。
上記の発明では、ケーシングの内部に超音波振動子と膜を設置、両者を浸漬することが必須であるために、設置可能な振動子の形状、大きさ、数量、出力が制限される。また振動子が完全に原水中に浸漬される為、それ自身の防水保護や原水性状による耐薬品性保護が必要になるなど、使用が難しい場合がある。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、中空糸膜および汚れに対してより強い振動出力を簡便な手段で与え、中空糸膜の汚れ付着が起こりにくく、あるいは/および付着した汚れを落としやすいシステムを目的とするものである。
第1観点の膜ろ過システムは、原水の膜ろ過システムであって、
原水をろ過する中空糸膜と、前記中空糸膜を内部に収容する外管とを含む中空糸膜モジュールと、
周波数が1Hz〜20kHzの振動子を含む振動機と、を有し、
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、直接または間接的に接触している。
原水をろ過する中空糸膜と、前記中空糸膜を内部に収容する外管とを含む中空糸膜モジュールと、
周波数が1Hz〜20kHzの振動子を含む振動機と、を有し、
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、直接または間接的に接触している。
第2観点の膜ろ過システムは、第1観点の膜ろ過システムであって、前記中空糸膜モジュールは、槽外型である。
第3観点の膜ろ過システムは、第1観点または第2観点の膜ろ過システムであって、前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、直接接触している。
第4観点の膜ろ過システムは、第1観点または第2観点の膜ろ過システムであって、前記振動機は、さらに、前記振動子の振動を前記中空糸膜モジュールに伝達する伝達部を含み、
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、前記伝達部を介して間接的に接触している。
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、前記伝達部を介して間接的に接触している。
第5観点の膜ろ過システムは、第1観点〜第4観点のいずれかの膜ろ過システムであって、前記振動子または前記伝達部が前記中空糸膜モジュールの濃縮水口付近に接触している。
第6観点の膜ろ過システムは、第1観点〜第5観点のいずれかの膜ろ過システムであって、前記振動子の前記中空糸膜モジュールの膜面積あたりの出力が、0.1〜100W/m2である。
第7観点の膜ろ過システムは、第1観点〜第6観点のいずれかの膜ろ過システムであって、前記中空糸膜を薬液を用いて洗浄する膜洗浄用薬液供給配管をさらに備える。
第8観点の膜ろ過システムの運転方法は、第1観点〜第7観点のいずれかの膜ろ過システムの運転方法であって、前記原水の供給時に、前記振動子の出力を前記中空糸膜の膜面積あたり0.1〜100W/m2とする。
第9観点の膜ろ過システムの運転方法は、第1観点〜第7観点のいずれかの膜ろ過システムの運転方法であって、逆洗時に、前記振動子の出力を前記中空糸膜の膜面積あたり0.1〜100W/m2とする。
第10観点の膜ろ過システムの運転方法は、第7観点の膜ろ過システムの運転方法であって、
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中空糸膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させながら、前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップとを含む。
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中空糸膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させながら、前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップとを含む。
第11観点の膜ろ過システムの運転方法は、第7観点の膜ろ過システムの運転方法であって、
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中駆使膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップと、
(c)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たすステップと、
(d)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たした状態で、前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させるステップと、
を含む。
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中駆使膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップと、
(c)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たすステップと、
(d)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たした状態で、前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させるステップと、
を含む。
本開示の膜ろ過システムを用いれば、長期間安定した膜ろ過運転が可能になる。また、膜の汚れによる詰まりが発生した場合でもその回復が容易になる。
<実施形態1>
(膜ろ過システム100)
図1は、実施形態1の膜ろ過システム100の概略を示す模式図である。本実施形態の膜ろ過システム100は、図1に示すように、膜モジュール2が貯留槽1外に配置される「槽外型」である。本実施形態の膜ろ過システム100は、貯留槽1と、膜モジュール2と、振動機20と、供給管3と、戻し管4と、透過水管6と、を有する。
(膜ろ過システム100)
図1は、実施形態1の膜ろ過システム100の概略を示す模式図である。本実施形態の膜ろ過システム100は、図1に示すように、膜モジュール2が貯留槽1外に配置される「槽外型」である。本実施形態の膜ろ過システム100は、貯留槽1と、膜モジュール2と、振動機20と、供給管3と、戻し管4と、透過水管6と、を有する。
貯留槽1は、原水を貯留する。膜モジュール2は、原水を処理する。振動機20の振動子20aは、膜モジュール2の外管11の外部に、直接または間接的に接触している。供給管3は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、貯留槽1に貯留した原水を膜モジュール2に供給する。戻し管4は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、膜モジュール2で処理した濃縮水を貯留槽1に供給する。透過水管6は、膜モジュール2を透過した透過水を透過水槽9に供給する。
以下に本発明の特徴部分である膜モジュール2を説明する。
(中空糸膜モジュール2)
図2は、中空糸膜モジュール2の模式図(a)及び断面図(b)である。中空糸膜モジュール2は、簡単に、膜モジュール2と呼ぶ場合がある。膜ろ過システム100で用いる膜モジュール2は、図2に示されるように、原水を固液分離する中空糸膜7と、中空糸膜7を内部に収容する外管11と、中空糸膜7と外管11とを固定する熱硬化性樹脂8とを含む。当該中空糸膜7は、3mm以上10mm以下の外径であって、かつ40%以上70%以下の膜充填率であることを特徴とする。このような内径及び膜充填率の中空糸膜7を用いることにより、熱硬化性樹脂8が中空糸膜7の表面に馴染みやすくなり、中空糸膜7と外管11との密着性が高められ、モジュールの信頼性が向上するという優れた効果を示す。
図2は、中空糸膜モジュール2の模式図(a)及び断面図(b)である。中空糸膜モジュール2は、簡単に、膜モジュール2と呼ぶ場合がある。膜ろ過システム100で用いる膜モジュール2は、図2に示されるように、原水を固液分離する中空糸膜7と、中空糸膜7を内部に収容する外管11と、中空糸膜7と外管11とを固定する熱硬化性樹脂8とを含む。当該中空糸膜7は、3mm以上10mm以下の外径であって、かつ40%以上70%以下の膜充填率であることを特徴とする。このような内径及び膜充填率の中空糸膜7を用いることにより、熱硬化性樹脂8が中空糸膜7の表面に馴染みやすくなり、中空糸膜7と外管11との密着性が高められ、モジュールの信頼性が向上するという優れた効果を示す。
ここで、上記の中空糸膜を構成する材料は、吸湿性を有する樹脂を含むことが好ましい。「吸湿性を有する樹脂」とは、23℃で相対湿度50%に24時間放置後の樹脂の重量増加率(水分率)が0.1%以上6%以下の樹脂を意味する。かかる吸湿性を有する樹脂の水分率は、1%以上5%以下であることが好ましく、より好ましくは2%以上3%以下である。なお、湿度は、JISP8111で規定されている方法で調湿を行なうことにより、樹脂中の水分量を評価するものとする。
吸湿性を有する樹脂としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、ポリアセタール、ポリビニルブチラール、及びポリビニルアルコールからなる群より選択される1種以上の樹脂が挙げられる。このような樹脂を用いることにより、汚染物質が中空糸膜7に付着し難くなり、また仮に付着しても逆洗等の洗浄工程により容易に汚染物質を除去し得る。なお、汚染物質の付着防止は、かかる材料選択に加え、上記数値範囲の内径のような大口径の中空糸膜を用いることが有効であり、このような材料及び外径の中空糸膜を用いることにより、膜内流速を容易に制御することができ、中空糸膜に付着した汚染物質を除去しやすいという優れた効果を示す。
図1を参照しながら、本実施形態の膜ろ過システム100の水処理の手順を説明する。まず、貯留槽1に処理したい原水を貯留する。そして、貯留槽1中の原水を、供給管3を通じて膜モジュール2に供給する。膜モジュール2に原水を通過させることにより、原水を処理する。膜モジュール2で処理した透過水は、透過水管6を通じて透過水槽9に供給される。一方、膜モジュール2で濃縮された濃縮水を、戻し管4経由で貯留槽1に戻す。戻し管4には、第1気体供給装置5が接続されている。この第1気体供給装置5から戻し管4にエアが供給される。このエアが動力源となって濃縮水が貯留槽1に戻される。これらの一連の流れにより原水を処理する。以下において、本実施形態の膜ろ過システム100を構成する各部を説明する。
再び、膜モジュール2の説明に戻る。図2は、膜モジュール2の形態を示す模式図である。膜モジュール2は、原水を透過水と濃縮水に分離するために設けられる。図2において、原水は供給管3から膜モジュール2に供給され、膜モジュール2中の中空糸膜7を透過した透過水が透過水管6から透過水槽に供給される。一方、中空糸膜7に補集された汚染物質は、濃縮水として戻し管4を通じて貯留槽1に戻される。透過水と濃縮水の分離は、膜モジュール2に内外膜間差圧を負荷することによって行なわれる。
膜モジュール2の内部は、中空糸膜7によって空間的に1次側(原水側)と2次側(ろ過水側)に区切られている。1次側とは、原水が溜まる、あるいは流れる空間であり、図2(b)の供給管3または戻し管4の接続されている空間である。2次側とは、ろ過水(=透過水)が溜まる、あるいは流れる空間であり、図2(b)の透過水管6が接続されている空間である。
膜モジュール2は、図2(b)の断面図に示されるように、複数本の中空糸膜7と、当該中空糸膜7を収納する外管11を備える。この中空糸膜7の外径、長さ、本数等は、得ようとする膜モジュールの特性に応じて適宜調整することができる。中空糸膜7は、所定本数束ねて中空糸膜束としてもよい。中空糸膜束は、ストレート状であることが好ましい。中空糸膜束は、外管11に合わせて所定の長さに切断して外管11内に挿入することが好ましい。
図2に示されるように、筒状の膜モジュール2の一端側に供給管3が接続されており、筒状の膜モジュール2の他端側に戻し管4が接続されている。図2の膜モジュールでは、図中下側の供給管3から原水が供給され、戻し管4から濃縮水が取り出され、透過水管6から透過水が取り出される。つまり、供給管3から供給された原水は、中空糸膜7で膜分離され、熱硬化性樹脂8に到達するまでに透過水として透過水管6に供給される。一方、原水のうちの中空糸膜を透過しなかった分は、濃縮水として熱硬化性樹脂8の間を通過して戻し管4に排出される。
供給管3と膜モジュール2との接続位置は、膜モジュール2の最下部よりの高い位置であることが好ましい。このような位置に供給管3を接続することにより、膜モジュールの側面側からでも原水を供給することができ、膜モジュール単体で自立可能な構造にすることができる。さらには、供給管3を膜モジュール2の下部分に接続すると、当該接続に必要な部材によって装置全体の高さが高くなるため、膜モジュールの設置空間をコンパクト
にすることができる。
にすることができる。
膜モジュール2は、単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。2以上の膜モジュールを用いる場合、各膜モジュールを直列に接続してもよいし、並列に接続してもよいし、直列と並列を組み合わせてもよい。図3は、10本の膜モジュールを並列に接続した場合の形態を示す模式図である。膜モジュールを直列に接続することにより、膜モジュールの全長が長くなるため、少ない動力で同等の透過水及び濃縮水を得ることができる。また、図3に示すように膜モジュール2を並列に接続してもよい。これにより、中空糸膜に供給される原水の流速を調整することができ、中空糸膜の目詰まりが生じにくくなる。
図3において、各膜モジュールの供給管3は、供給水本管13に接続されており、各膜モジュールの透過水管6は透過水本管16に接続されており、各膜モジュールの戻し管4は、戻し本管14に接続されている。供給水本管13から各供給管3に原水が供給され、各膜モジュールで水処理されて、各膜モジュールの透過水管6から透過水本管16に透過水が供給されるとともに、各膜モジュールの戻し管4から戻し本管14に濃縮水が供給される。
図4は、図3の膜モジュールを接続したものの左側面図である。図4を参照し、供給水本管13の直径をNmとすると、供給水本管13に接続されている供給管3は、供給水本管の中心から1/2Nm以内の位置に供給管3の中心が配置されるように膜モジュール2に接続されることが好ましく、より好ましくは1/4Nm以内である。このような接続位置に供給管を接続することにより、膜モジュールの設置空間をコンパクトにすることができるとともに、供給水本管13と供給管3との配置のバランスが適したものとなる。
また、図4を参照して、膜モジュール2の供給管3、戻し管4及び透過水管6は、膜モジュールの最下部から同一の高さの位置に接続されることが好ましい。このような位置に各配管を接続することにより、必要に応じて膜モジュールの本数を適宜増減させることができる。さらに、膜モジュール2の上段に戻し本管14を接続し、膜モジュール2の中段に透過水本管16を接続し、膜モジュール2の下段に供給水本管13を接続することが好ましい。そして、透過水本管16は、透過水管6の接続位置によりも距離Dだけ下の位置に接続することが好ましい。このように接続することにより、透過水管6と透過水本管16との距離Dの配管が膜モジュールに横方向の力が加わったときに生じる歪みを吸収することができる。このような機能を有する膜モジュールは、地震等で膜モジュール全体に横方向の力が加わった場合にも破壊され難い。一方、透過水本管16と透過水管6との間の距離Dが0の場合、すなわち、透過水本管16と透過水管6との高さが同一の場合、供給管3と戻し管4と透過水管6とが平行に3点で接続されることになるため、各膜モジュールの接続自体は強固なものとなるが、地震等で横方向の力が加わったときの耐性は必ずしも十分ではない。ここで、透過水本管16と透過水管6との間の距離Dは、膜モジュール全体の長さ(間が手方向の長さ)の10%以上60%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以上50%以下であり、さらに好ましくは25%以上40%以下である。
膜モジュール2は、図3に示すように、縦方向に直立させた上で並列に連結することが好ましい。このように並列に結合することにより、膜モジュール同士の接続配管を簡便にすることができるし、膜モジュールの本数を容易に増減させることができる。
原水を膜モジュール2に供給するときには、原水と同時に気体が供給されることが好ましい。膜モジュール2に気体が供給されると、膜に付着した汚染物質を効率的に剥離し、水処理の効率を向上させることができるからである。したがって、供給管3又は供給水本管13には、気体供給装置を接続することが好ましい。
水処理を開始してから一定期間が経過すると、膜モジュール2に浮遊物等が堆積し、膜モジュール2の分離性能が低下することもある。このときに逆洗を実行することが好ましい。逆洗は、図1に示すように逆洗ポンプ10によって行なわれることが好ましい。これにより膜モジュール2に付着した浮遊物等を剥離することができ、膜モジュールの処理性能を再生することができる。
逆洗は、定圧ろ過においては、透水性能の低下が20%以上の時に実行することが好ましく、定量ろ過においては、膜間差圧の上昇が20%以上の時に実行することが好ましい。逆洗は、10%以内の膜間差圧の変動で実行することが好ましい。これにより、高圧での逆洗の回数を減らすことができ、中空糸膜を長寿命化し得る。
(中空糸膜7)
本実施形態において、中空糸膜は、単一主要構成素材により形成されてもよいし、外管11中の支持体(図示せず)によって形状を保持してもよい。支持体を用いる場合、中空糸膜の形状を保持できる程度の強度を有するものが好ましく、セラミック、不織布等を用いることが好ましい。このように支持体を用いることにより、中空糸膜の形状が安定化し、中空糸膜と熱硬化性樹脂との接着性を高めることができる。
本実施形態において、中空糸膜は、単一主要構成素材により形成されてもよいし、外管11中の支持体(図示せず)によって形状を保持してもよい。支持体を用いる場合、中空糸膜の形状を保持できる程度の強度を有するものが好ましく、セラミック、不織布等を用いることが好ましい。このように支持体を用いることにより、中空糸膜の形状が安定化し、中空糸膜と熱硬化性樹脂との接着性を高めることができる。
ここで、「単一主要構成素材」とは、その主要材料が単一材料であることを意味する。つまり、中空糸膜を形成する素材(例えば、膜を構成する樹脂)は、1種の樹脂が50質量%以上(好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上)を占めることを意味する。
上記中空糸膜は、自立構造を有することが好ましい。「自立構造を有する」とは、中空糸膜の使用時に、その形状が円筒形状等の所望の形状を保持し得る程度の強度を有することを意味する。このように単一主要構成素材で自立構造を有する中空糸膜が形成されることにより、表裏両面に分離機能が付与され、逆洗時における汚染を防止するとともに、中空糸膜内部の汚染を回避することも可能となる。
中空糸膜は、40%以上70%以下の膜充填率であることが特徴であり、好ましくは45%以上65%以下の膜充填率である。このような膜充填率であることにより、熱硬化性樹脂8によって中空糸膜を固定しやすくなり、以って膜モジュールの信頼性を高めることができる。ここで、膜充填率は、外管11の内径をNとし、中空糸膜の外径をnとし、外管11に保持される中空糸膜の本数をxとしたときに、下記の関係式(I)によって算出される。
{1−((N2×π)−(n2×π)×x)/(N2×π)}×100・・・(I)
中空糸膜の外径は、3mm〜10mmであることが好ましく、より好ましくは4mm以上8mm以下であり、さらに好ましくは4.5mm以上7mm以下、特に好ましくは5mm以上7mm以下である。また中空糸膜の膜厚は、0.1mm以上1.7mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以上1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.6mm以上1mm以下である。このような外径を有する中空糸膜を用いることにより、汚染物質が付着し難く、また仮に付着しても容易に汚染物質を除去することができる。中空糸膜の内径が細いと、エアが通るときの抵抗が大きく、原水が循環しにくくなる傾向がある。また、上記膜厚の中空糸膜を用いることにより、中空糸膜自体の曲げ強度を向上させることができ、熱硬化性樹脂と中空糸膜との密着性を確保することができる。
{1−((N2×π)−(n2×π)×x)/(N2×π)}×100・・・(I)
中空糸膜の外径は、3mm〜10mmであることが好ましく、より好ましくは4mm以上8mm以下であり、さらに好ましくは4.5mm以上7mm以下、特に好ましくは5mm以上7mm以下である。また中空糸膜の膜厚は、0.1mm以上1.7mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以上1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.6mm以上1mm以下である。このような外径を有する中空糸膜を用いることにより、汚染物質が付着し難く、また仮に付着しても容易に汚染物質を除去することができる。中空糸膜の内径が細いと、エアが通るときの抵抗が大きく、原水が循環しにくくなる傾向がある。また、上記膜厚の中空糸膜を用いることにより、中空糸膜自体の曲げ強度を向上させることができ、熱硬化性樹脂と中空糸膜との密着性を確保することができる。
複数本の中空糸膜7の両端は、外管11内で熱硬化性樹脂8によってシールされる。この熱硬化性樹脂8は、例えば、遠心成形によるポッティング等によって形成される。熱硬化性樹脂8の材料は、初期の粘性低く、経時的に粘度が増加して硬化し、最終的に所定硬度に硬化する材料であることが好ましく、このような材料としてエポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。本実施形態においては、上述の大口径の中空糸膜を用いることにより、中空糸膜間に適度な空間を形成され、熱硬化性樹脂8が中空糸膜の周囲に回り込みやすくなる。これにより熱硬化性樹脂8が中空糸膜7の表面に広がりやすくなり、ポッティング不良を低減させるとともに、使用時に封止部の不良を低減することができ、膜モジュール2の長期信頼性を向上させることができる。
熱硬化性樹脂8は、中空糸膜の周囲に回り込みやすくするという観点から、その初期粘
度は、100mPa・s以上2500mPa・s以下であることが好ましく、200mPa・s以上2000mPa・s以下であることがより好ましく、さらに好ましくは500・s以上1500mPa・s以下である。このような粘度の熱硬化性樹脂を用いることにより、中空糸膜の膜間にも熱硬化性樹脂が流れ込みやすくなる。
度は、100mPa・s以上2500mPa・s以下であることが好ましく、200mPa・s以上2000mPa・s以下であることがより好ましく、さらに好ましくは500・s以上1500mPa・s以下である。このような粘度の熱硬化性樹脂を用いることにより、中空糸膜の膜間にも熱硬化性樹脂が流れ込みやすくなる。
(外管11)
外管11は、中空糸膜7を保持できるものであれば特に限定されない。外管11を構成する材料として、金属、プラスチック等を用いることができるが、成型が容易で機械的強度を確保しやすいという観点から、プラスチックが好ましい。プラスチックとしては、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
外管11は、中空糸膜7を保持できるものであれば特に限定されない。外管11を構成する材料として、金属、プラスチック等を用いることができるが、成型が容易で機械的強度を確保しやすいという観点から、プラスチックが好ましい。プラスチックとしては、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
(第1気体供給装置5)
第1気体供給装置5は、供給管3又は戻し管4に接続されるものである。第1気体供給装置5が供給管3に接続される場合は、膜モジュール中の中空糸膜を効率的に洗浄するものとして用いられる。第1気体供給装置5が戻し管4に接続される場合は、第1気体供給装置5は、水処理装置内で原水を循環させるための動力源である。この位置に第1気体供給装置5を設けることにより、水処理のエネルギー効率を向上させることができるし、膜モジュール内での圧力損失がなくエアを供給することができる。また、供給管3及び戻し管4にエアが溜まりにくくなる。このため、膜モジュール内でエアを均一に分散して供給
することができる。
第1気体供給装置5は、供給管3又は戻し管4に接続されるものである。第1気体供給装置5が供給管3に接続される場合は、膜モジュール中の中空糸膜を効率的に洗浄するものとして用いられる。第1気体供給装置5が戻し管4に接続される場合は、第1気体供給装置5は、水処理装置内で原水を循環させるための動力源である。この位置に第1気体供給装置5を設けることにより、水処理のエネルギー効率を向上させることができるし、膜モジュール内での圧力損失がなくエアを供給することができる。また、供給管3及び戻し管4にエアが溜まりにくくなる。このため、膜モジュール内でエアを均一に分散して供給
することができる。
第1気体供給装置5が供給する気体は、空気、圧縮空気、オゾン、窒素、二酸化炭素等が挙げられるが、圧縮空気が好ましい。また、気体は、気泡の形態で供給されることが好ましく、より好ましくは、数十μm〜数百μm程度のマイクロバブルである。マイクロバブルは、原水を均一に循環させやすいという利点がある。気泡の供給方法は、例えば、ステンレス、セラミック、プラスチック、ゴム等に1mm〜数十mm程度の空気吐出孔を開けた散気管を用いてもよい。第1気体供給装置5としては、例えばブロア、コンプレッサ、マイクロバブル発生ブロア等が挙げられる。
(戻し管4)
戻し管4は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、膜モジュール2で処理した濃縮水を貯留槽1に供給するために設ける。戻し管4に濃縮水を供給するときの供給圧は、20kPa以上200kPa以下であることが好ましく、より好ましくは20kPa以上100kPa以下である。なお、戻し管4には、戻し管内のエアを抜くためのエア抜きラインを設けてもよい。
戻し管4は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、膜モジュール2で処理した濃縮水を貯留槽1に供給するために設ける。戻し管4に濃縮水を供給するときの供給圧は、20kPa以上200kPa以下であることが好ましく、より好ましくは20kPa以上100kPa以下である。なお、戻し管4には、戻し管内のエアを抜くためのエア抜きラインを設けてもよい。
また、戻し管の内径は、任意に設定することができるが、10mm以上250mm以下であることが好ましく、30mm以上400mm以下がより好ましく、さらに好ましくは
40mm以上200mm以下である。このような内径にすることにより、圧力損失を減ら
し、かつ移送効率を高めることができる。
40mm以上200mm以下である。このような内径にすることにより、圧力損失を減ら
し、かつ移送効率を高めることができる。
第1気体供給装置5が気体を供給するタイミングは、特に限定されず、水処理、逆洗、又はフラッシングのいずれの工程中に行なってもよい。気体を供給する時間は、気泡の大きさによって異なるが、連続して、1秒以上、1分以上、好ましくは数秒〜数分であり、常時供給することがより好ましい。膜モジュールに導入する気泡は、膜モジュールに導入する原水体積(原水比)に対し、0.25以上2.5以下の体積で供給することが好ましい。通常、気体量と循環させる原水との体積比は、水位差とモジュール前後の配管抵抗、モジュール内流れ抵抗、モジュール内の空気の流れの均一性等に依存する。
(供給管3)
供給管3は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、膜モジュール2に原水を供給するために設けられる。供給管3に原水を供給するときの供給圧は、例えば、20kPa以上100kPa以下であることが好ましい。
供給管3は、貯留槽1及び膜モジュール2に接続され、膜モジュール2に原水を供給するために設けられる。供給管3に原水を供給するときの供給圧は、例えば、20kPa以上100kPa以下であることが好ましい。
(透過水管6)
透過水管6は、膜モジュール2及び透過水槽9に接続され、膜モジュール2の中空糸膜を透過した透過水を透過水槽9に供給するために設けられる。透過水管6の内径及び長さは特に限定されない。
透過水管6は、膜モジュール2及び透過水槽9に接続され、膜モジュール2の中空糸膜を透過した透過水を透過水槽9に供給するために設けられる。透過水管6の内径及び長さは特に限定されない。
(透過水槽9)
透過水槽9は、膜モジュールでろ過した透過水を貯留するために設けられる。透過水槽9には、透過水の一部を逆洗に利用することができるように、膜モジュール2からの透過水が通る管とは異なる経路で膜モジュールに連結される逆洗管を備えていることが好ましい。当該逆洗管に逆洗ポンプ10を接続することにより、透過水槽で貯留された透過水の一部を用いて膜モジュールを逆洗することができる。
透過水槽9は、膜モジュールでろ過した透過水を貯留するために設けられる。透過水槽9には、透過水の一部を逆洗に利用することができるように、膜モジュール2からの透過水が通る管とは異なる経路で膜モジュールに連結される逆洗管を備えていることが好ましい。当該逆洗管に逆洗ポンプ10を接続することにより、透過水槽で貯留された透過水の一部を用いて膜モジュールを逆洗することができる。
(逆洗ポンプ10)
逆洗ポンプ10は、逆洗の際に透過水を膜モジュールに供給するために使用するポンプである。当該逆洗ポンプ10としては、例えば、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプ等を用いることができる。
逆洗ポンプ10は、逆洗の際に透過水を膜モジュールに供給するために使用するポンプである。当該逆洗ポンプ10としては、例えば、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプ等を用いることができる。
(貯留槽1)
貯留槽1は、原水を貯留する槽である。貯留槽1は、膜モジュール2に原水を供給するための供給管3と、膜モジュール2からの透過水を戻す戻し管4とが接続される。貯留槽1は、2m×10m程度のユニット単体又は連結した貯留槽であってもよいし、5m×50m程度の水槽単体又は連結した貯留槽であってもよい。
貯留槽1は、原水を貯留する槽である。貯留槽1は、膜モジュール2に原水を供給するための供給管3と、膜モジュール2からの透過水を戻す戻し管4とが接続される。貯留槽1は、2m×10m程度のユニット単体又は連結した貯留槽であってもよいし、5m×50m程度の水槽単体又は連結した貯留槽であってもよい。
(原水)
原水は、汚水処理場等の活性汚泥等を含む排水、家庭排水等の都市下水、工場排水、農業排水、生物処理水、海水、井戸水、河川水、湖沼の水等の他、果汁、ミルク等の液状食品であってもよい。原水の浮遊物質(SS:Suspended Solids)は、20000未満であることが好ましい。
原水は、汚水処理場等の活性汚泥等を含む排水、家庭排水等の都市下水、工場排水、農業排水、生物処理水、海水、井戸水、河川水、湖沼の水等の他、果汁、ミルク等の液状食品であってもよい。原水の浮遊物質(SS:Suspended Solids)は、20000未満であることが好ましい。
(水処理方法)
本実施形態の膜ろ過システム100を用いた水処理方法は、クロスフロー方式であることが好ましい。クロスフロー方式は、中空糸膜の膜面と原水の流れ方向とが実質的に平行であり、中空糸膜の膜面に付着した浮遊物等を剥離して循環させることができる。これにより、中空糸膜の目詰まりを抑制し、原水の処理速度が安定する。なお、本実施形態の膜ろ過システム100は、原水の汚染状態によってデッドエンド方式で使用しても差し支えない。
本実施形態の膜ろ過システム100を用いた水処理方法は、クロスフロー方式であることが好ましい。クロスフロー方式は、中空糸膜の膜面と原水の流れ方向とが実質的に平行であり、中空糸膜の膜面に付着した浮遊物等を剥離して循環させることができる。これにより、中空糸膜の目詰まりを抑制し、原水の処理速度が安定する。なお、本実施形態の膜ろ過システム100は、原水の汚染状態によってデッドエンド方式で使用しても差し支えない。
また、原水の管内流速は、0.3m/s以上2m/s以下であることが好ましく、0.5m/s以上1.5m/s以下であることがより好ましく、さらに好ましくは0.7m/s以上1m/s以下である。なお、管内流速は、単位時間当たりの循環させる原水の体積に基づいて算出した値を採用するものとする。
また、中空糸膜に供給される原水の流速は、0.05m/秒以上1m/秒以下であることが好ましく、より好ましくは、0.2m/秒以上0.6m/秒以下である。このような流速で中空糸膜に原水を供給することにより、汚染物質が中空糸膜に付着し難くなるため、原水を効率的に処理し続けることが可能となる。ここで、中空糸膜に供給される原水の流速は、汚水処理用の電磁流量計(エンドレスハウザー社製)によって測定した値を採用するものとする。
原水は、5kPa以上200kPa以下の膜間差圧を負荷することにより中空糸膜内に供給されることが好ましく、より好ましくは10kPa以上100kPa以下の膜間差圧である。かかる膜間差圧であることにより、実用上要求される透水性能を維持するとともに、汚染物質の中空糸膜への付着を防止することができる。
原水は、内圧式で処理してもよいし、外圧式で処理してもよい。内圧式は、中空糸膜の内側に原水を供給し、中空糸膜の外側から透過水を取り出す方式である。外圧式は、中空糸膜の外側に原水を供給し、中空糸膜の内側から透過水を取り出す方式である。膜面流速をより高く設定し得るという観点から、内圧式で処理することが好ましい。
水処理と逆洗とを切り替えるときに、フラッシング又はドレンを行なってもよいし、水処理を一時停止してもよい。
フラッシングは、貯留槽、各配管、及び膜モジュールに付着した浮遊物等を除去する工程である。中空糸膜の内径よりも大きな浮遊物等が原水の循環経路を閉塞することがあるが、この閉塞は、原水の供給向きと逆向きにフラッシングすることにより防止することができる。フラッシングは、原水を加圧することなく、0.1m/s以上の膜面流速で行なうことが好ましい。フラッシングにより膜モジュール2を通過した水は、フラッシング水として貯留槽1に戻される。
ドレンは、膜モジュールの中空糸膜に残留する浮遊物等を系外に排出する工程である。ドレンは、膜ろ過システム100の運転を停止した状態で、膜モジュールを開放し、濃縮液を落下させることにより回収するか、又は膜モジュールを開放した状態で逆洗し、逆洗排水を回収することにより行なう。回収した濃縮水又は逆洗排水は、別途設けたドレン水タンクに貯めてもよい。
(供給装置15)
供給装置15は、供給管3の中途に接続されている。供給装置15は、中空糸膜に付着した汚染物質を浮上させる効果を発揮するものであれば特に限定されず、例えば、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプ等を用いることができる。
供給装置15は、供給管3の中途に接続されている。供給装置15は、中空糸膜に付着した汚染物質を浮上させる効果を発揮するものであれば特に限定されず、例えば、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプ等を用いることができる。
(振動機20)
振動機20は、振動子20aおよび振動子20aの振動を膜モジュール2に伝達する伝達部20bからなる。振動子20aの例としては、振動モーター、バイブレーター、エアバイブレーターなどがある。図5に示すように、振動子20aを直接に膜モジュール2に接触させる場合は不要であるが、図6に示すように、振動子20aを膜モジュール2と離して設置する場合、ひとつの振動機20で2か所以上の部分で膜モジュール2と接触させる場合などは伝達部20bを使用する。図7に示すように、膜モジュール2が複数本に共通に1台の振動子20aを利用する場合にも複数の伝達部20bを用いる。伝達部20bの材料および伝達機構は、公知に知られる方法でよい。また、例えばモーターなどの回転機構にカムなどの偏心機構を組み合わせるような振動発生方法も、本開示の振動機20として使用可能である。
振動機20は、振動子20aおよび振動子20aの振動を膜モジュール2に伝達する伝達部20bからなる。振動子20aの例としては、振動モーター、バイブレーター、エアバイブレーターなどがある。図5に示すように、振動子20aを直接に膜モジュール2に接触させる場合は不要であるが、図6に示すように、振動子20aを膜モジュール2と離して設置する場合、ひとつの振動機20で2か所以上の部分で膜モジュール2と接触させる場合などは伝達部20bを使用する。図7に示すように、膜モジュール2が複数本に共通に1台の振動子20aを利用する場合にも複数の伝達部20bを用いる。伝達部20bの材料および伝達機構は、公知に知られる方法でよい。また、例えばモーターなどの回転機構にカムなどの偏心機構を組み合わせるような振動発生方法も、本開示の振動機20として使用可能である。
振動子20aの周波数は、1Hz〜20kHzが良い。これ以下の場合、発明の効果が認めがたく、これ以上の場合、膜モジュール2が破損する場合がある。更に周波数は、3Hz〜2kHz がより好ましく、さらに、10Hz〜2kHzが好ましい。振動子による振動の発生が容易で、かつモジュール内の中空糸膜および原水への振動伝達が良い。
振動子20aの出力は特に問わないが、0.1〜100W/m2が良い。これより低い場合、膜モジュール2の振動が不十分となり、本発明の効果が発現しがたい。これ以上の場合、振動により膜モジュール2、あるいは接続配管が破損する場合がある。更に出力は、1〜50W/m2がより好ましい。原水のMLSS(Mixed Liquor Suspended Solids、活性汚泥浮遊物質)濃度が100mg/L以上の場合、中空糸膜7への汚れ付着が進みやすくなるが、上記の出力により汚れ付着が抑制/あるいは付着した汚れの剥離が容易になる。また長時間、振動機20を使用した場合でも膜およびシステムの破損が起こりにくくなる。
振動子20aの設置方法は特に問わない。簡便な方法としては、図5に示すように、膜モジュール2の外管11外部に振動子20aを直接接触させ、それを固定する方法がある。
設置場所は、特に問わないが膜モジュール2の供給水口33から濃縮水口34の流水流路の中で、中間点35より下流側、濃縮水口34に近い側に設置することが好ましい。供給水口33から入った原水は、ろ過されながら、徐々に濃縮され濃縮水口34からモジュール外に排出される、その為、原水中の汚れ物質が溜まりやすい上述の場所に設置することが好ましい。
振動機20は、システムの運転時の各時点のそれぞれあるいは組み合わせで使用して良い。
ろ過時に振動子20aを使用する場合は、0.1〜50W/m2が好ましい。長時間振動させた場合でも、膜およびシステムの破損が起こりにくくなる。
逆洗時に振動子20aを使用する場合は、1〜100W/m2が好ましい。逆洗時は、それまでに中空糸膜7に付着した汚れ物質を剥離する為、比較的強い出力が良いが、この範囲であれば、膜およびシステムの破損が起こりにくくなる。
上記のろ過あるいは逆洗時以外の時間あるいは、膜の薬液洗浄時に振動子を使用しても良い。
(膜ろ過システム100の運転方法)
本実施形態の膜ろ過システム100の運転方法を説明する。
本実施形態の膜ろ過システム100の運転方法を説明する。
まず、運転準備として、貯留槽1に処理したい原水を貯留する。
ろ過運転は次のとおりである。貯留槽1中の原水は、供給装置15により、供給管3を通じて膜モジュール2に供給される。そして膜モジュール2でろ過処理される。膜モジュール2で処理された透過水は、透過水管6を通じて透過水槽9に供給される。この時、透過水は透過水吸引装置17で吸引しても良い。一方、膜モジュール2で透過水が分離された原水は濃縮され、濃縮水になる。そして、戻し管4経由で貯留槽1に戻される。
逆洗運転は次のとおりである。ろ過を長時間継続した場合、濃縮された原水中の汚れ物質が中空糸膜表面に滞留する為、適切な時点で、逆洗運転が必要である。逆洗運転は、逆洗ポンプ10により、透過水槽9の透過水を膜モジュール2に供給する。
(好適に使用可能な水質)
本実施形態の膜ろ過システム100を用いる場合、原水のMLSS濃度は特に問わない。しかし100mg/L以上、より好ましくは4000mg/L以上が効果的である。
本実施形態の膜ろ過システム100を用いる場合、原水のMLSS濃度は特に問わない。しかし100mg/L以上、より好ましくは4000mg/L以上が効果的である。
100mg/L以下での原水であれば、振動子20aを用いることなく、逆洗のみで汚れ成分の剥離効果が得られやすい。一方、4000mg/Lなどになると、汚泥の粘度は急激に上昇し、原水の流動性が低下するとともに、膜に汚泥が付着しやすくなる。しかし、振動子20aを用いれば、膜が振動する為、汚泥の膜への付着抑制や剥離作用が高まり、その効果を得られやすい。
本実施形態の膜ろ過装置は、図1には示していないが、生物処理槽、凝集剤処理槽、凝集剤注入手段、薬液槽、薬液注入手段、濃縮水槽、開閉弁、超音波発生装置、吸引装置
を設けてもよい。
を設けてもよい。
本実施形態の膜ろ過装置を海水淡水化装置として使用する場合、砂ろ過等の除濁処理を行なうことが好ましい。除濁処理を実行することにより、粗い不純物を除去することができる。また、第1気体供給装置からエアを供給することにより、原水中の溶存酸素を上昇させることができるため、水処理装置を生物処理槽として用いるときの曝気動力を抑制することもできる。
(実施形態1の実施例)
本実施形態の膜ろ過システム100を用いて、原水のろ過、逆洗の実験を行った。原水のMLSS濃度は3000mg/Lのものを用いた。振動子20aの周波数は、2〜30000Hz、出力は、0.01〜60W/m2とした。中空糸膜の膜面での水の流速は、標準的には、0.2m/sに設定した。
(実施形態1の実施例)
本実施形態の膜ろ過システム100を用いて、原水のろ過、逆洗の実験を行った。原水のMLSS濃度は3000mg/Lのものを用いた。振動子20aの周波数は、2〜30000Hz、出力は、0.01〜60W/m2とした。中空糸膜の膜面での水の流速は、標準的には、0.2m/sに設定した。
実施例2では、実施例1と他の条件は同じで、中空糸膜の膜面での水の流速を0.1m/sに設定した。
比較例1では、実施例1と他の条件は同じで、振動子20aを、振動の周波数を2Hz、出力を0.01W/m2と小さく設定した。
実施例3では、膜モジュール2は、図7に示すように、2本である。逆洗運転時に振動子20aを振動させた。振動子20aの周波数は、30Hz、出力は、30W/m2とした。
比較例2では、実施例3と同様に、逆洗を行った。比較例3では、振動子20aの周波数を30000Hzとした以外の条件は実施例3と同じである。
実施例4では、実施例3と同様に、逆洗を行った。実施例4の実験条件は、原水として、MLSS濃度が6000mg/Lのものを用いた以外、実施例3と同じである。
実施例5では、実施例3と同様に、逆洗を行った。実施例5の実験条件は、振動子の出力を60W/m2とした以外、実施例3と同じである。
実施例1〜5および比較例1、2について、特に記載の条件以外は、同一条件で膜ろ過システムを運転し、ろ過時の透水量の変化を確認した。
ろ過時の透水量の変化の結果を表1にあわせて示す。表1の結果は、運転開始時の単位時間当たりの透水量に対して、1週間後の透水量が5割以下になったものを「×」、それ以外を○とした。
表1に示すように、本開示の膜ろ過システム100の実施例1〜5について、ろ過時の透水量が良好であった。これに対して、比較例1、2の膜ろ過システム100については、ろ過時の透水量が1週間後に5割以下となった。
<実施形態2>
(膜洗浄用薬液供給配管18を有する膜ろ過システム100a)
実施形態2の膜ろ過システム100aは、図8に示すように、実施形態1の膜ろ過システム100に加えて、膜洗浄用薬液供給配管18を有している。その他の構成は、実施形態1の膜ろ過システム100と同じなので、説明を省略する。
(膜洗浄用薬液供給配管18を有する膜ろ過システム100a)
実施形態2の膜ろ過システム100aは、図8に示すように、実施形態1の膜ろ過システム100に加えて、膜洗浄用薬液供給配管18を有している。その他の構成は、実施形態1の膜ろ過システム100と同じなので、説明を省略する。
膜洗浄用薬液供給配管18は、供給配管、薬液タンク、薬液供給ポンプを含んでいる。
用いる薬液の例としては、次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、過酸化水素水、クエン酸などが挙げられる。
(膜ろ過システム100aの運転方法)
実施形態1の膜ろ過システム100の運転方法は、原水を中空糸膜モジュールでろ過する運転と、透過水槽9の透過水によって、中空糸モジュールを洗浄する逆洗運転とを有している。実施形態2の膜ろ過システム100aの運転方法は、これらの、ろ過運転と、逆洗運転に加えて、中空糸膜モジュール2の内部を薬液を用いて洗浄する運転を有している。
(膜ろ過システム100aの運転方法)
実施形態1の膜ろ過システム100の運転方法は、原水を中空糸膜モジュールでろ過する運転と、透過水槽9の透過水によって、中空糸モジュールを洗浄する逆洗運転とを有している。実施形態2の膜ろ過システム100aの運転方法は、これらの、ろ過運転と、逆洗運転に加えて、中空糸膜モジュール2の内部を薬液を用いて洗浄する運転を有している。
実施形態2における、中空糸膜モジュール2の内部を薬液を用いて洗浄する運転例のフローチャートを図9に示す。薬液を用いた中空糸膜モジュール2の洗浄運転は次のステップを含む。
(a)中空糸膜モジュール2の1次側の原水を排出する。
(b)中空糸膜モジュール2の2次側から逆洗ポンプ10で透過水槽9の透過水を供給する際、逆洗ポンプ10と膜モジュール2の間に設けた、膜洗浄用薬液供給配管18から高濃度の洗浄用薬液を供給し、透過水で希釈された膜洗浄用薬液を膜モジュール2に供給する。
(c)中空糸膜モジュール2の1次側および2次側を洗浄用薬液で満たす。
(d)中空糸膜モジュール2の1次側および2次側を洗浄用薬液で満たした状態のままにする。
(e)中空糸膜モジュール2内の薬液を排出する。
(a)中空糸膜モジュール2の1次側の原水を排出する。
(b)中空糸膜モジュール2の2次側から逆洗ポンプ10で透過水槽9の透過水を供給する際、逆洗ポンプ10と膜モジュール2の間に設けた、膜洗浄用薬液供給配管18から高濃度の洗浄用薬液を供給し、透過水で希釈された膜洗浄用薬液を膜モジュール2に供給する。
(c)中空糸膜モジュール2の1次側および2次側を洗浄用薬液で満たす。
(d)中空糸膜モジュール2の1次側および2次側を洗浄用薬液で満たした状態のままにする。
(e)中空糸膜モジュール2内の薬液を排出する。
膜モジュール2内の薬液濃度は、100mg〜100g/Lが適当である。
(薬液を用いた中空糸膜モジュール2の洗浄運転における振動子20aの振動)
振動子20aを振動させるタイミングは、特に問わないが、ステップ(b)において中空糸膜モジュール2へ膜洗浄用薬液を供給する時、あるいは/および、ステップ(d)で、膜モジュール2に薬液が満たされた状態で、実施することが好ましい。
(薬液を用いた中空糸膜モジュール2の洗浄運転における振動子20aの振動)
振動子20aを振動させるタイミングは、特に問わないが、ステップ(b)において中空糸膜モジュール2へ膜洗浄用薬液を供給する時、あるいは/および、ステップ(d)で、膜モジュール2に薬液が満たされた状態で、実施することが好ましい。
振動子を運転することによって、中空糸膜7が振動し、膜内の水が攪拌される。膜の汚れを薬剤で化学的に処理する際に、膜内外の薬剤が能動的に攪拌されるので、一般的な静置浸漬による自然拡散に比べて効果的に処理できる。
ステップ(b)で振動子20aを振動させる場合は、供給水口33側が排水されていることから、膜がより振動することが期待できる一方、中空糸膜モジュール2は多数の中空糸膜7からなる為に、個々の膜で接触する薬剤量がバラつく可能性がある。ステップ(d)で振動子20aを振動させる場合は、振動量は低減するものの中空糸膜モジュール2の膜全てを薬液と接触させることが期待できる。
(実施形態2の実施例)
本実施形態の膜ろ過システム100aを用いて、一般下水を原水として、ろ過運転、逆洗運転、薬液洗浄運転、を行った。膜モジュール2は、図7に示すように2本にした。原水のMLSS濃度は8000mg/L、中空糸膜7の膜面での水の流速は、0.5m/sに設定した。本実施例においては、ろ過、逆洗運転中には、振動子20aは停止する。1ヵ月運転後に膜ろ過システム100aを停止し、次亜塩素酸ナトリウムを膜モジュール2の原水側およびろ過水側に満たし、表2の条件で実施例6、7および比較例3の薬液洗浄運転を実施した。薬液による洗浄運転は、上記実施形態2、図9のフローチャートで説明した通りである。実施例6の場合は、ステップ(b)の洗浄用薬液を中空糸膜モジュール2に供給する際に、振動子20aを振動させた。実施例7、比較例3の場合は、ステップ(d)で膜モジュールに薬液が満たされ、放置された状態で、振動子20aを振動させた。
(実施形態2の実施例)
本実施形態の膜ろ過システム100aを用いて、一般下水を原水として、ろ過運転、逆洗運転、薬液洗浄運転、を行った。膜モジュール2は、図7に示すように2本にした。原水のMLSS濃度は8000mg/L、中空糸膜7の膜面での水の流速は、0.5m/sに設定した。本実施例においては、ろ過、逆洗運転中には、振動子20aは停止する。1ヵ月運転後に膜ろ過システム100aを停止し、次亜塩素酸ナトリウムを膜モジュール2の原水側およびろ過水側に満たし、表2の条件で実施例6、7および比較例3の薬液洗浄運転を実施した。薬液による洗浄運転は、上記実施形態2、図9のフローチャートで説明した通りである。実施例6の場合は、ステップ(b)の洗浄用薬液を中空糸膜モジュール2に供給する際に、振動子20aを振動させた。実施例7、比較例3の場合は、ステップ(d)で膜モジュールに薬液が満たされ、放置された状態で、振動子20aを振動させた。
表2に示すように、本開示の膜ろ過システム100の実施例6、7について、薬液洗浄による透水量の回復が良好であった。これに対して、比較例3の膜ろ過システム100については、回復量が6割より低かった。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 貯留槽
2 (中空糸)膜モジュール
3 供給管
4 戻し管
5 第1気体供給装置
6 透過水管
7 中空糸膜
8 熱硬化性樹脂
9 透過水槽
10 逆洗ポンプ
11 外管
12 吸引装置
13 供給本管
14 戻し本管
15 供給装置
16 透過水本管
17 透過水吸引装置
20 振動機
20a 振動子
20b 伝達部
33 供給水口
34 濃縮水口
100、100a 膜ろ過システム
2 (中空糸)膜モジュール
3 供給管
4 戻し管
5 第1気体供給装置
6 透過水管
7 中空糸膜
8 熱硬化性樹脂
9 透過水槽
10 逆洗ポンプ
11 外管
12 吸引装置
13 供給本管
14 戻し本管
15 供給装置
16 透過水本管
17 透過水吸引装置
20 振動機
20a 振動子
20b 伝達部
33 供給水口
34 濃縮水口
100、100a 膜ろ過システム
Claims (11)
- 原水の膜ろ過システムであって、
原水をろ過する中空糸膜と、前記中空糸膜を内部に収容する外管とを含む中空糸膜モジュールと、
周波数が1Hz〜20kHzの振動子を含む振動機と、を有し、
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、直接または間接的に接触している、
膜ろ過システム。 - 前記中空糸膜モジュールは、槽外型である、
請求項1に記載の膜ろ過システム。 - 前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、直接接触している、
請求項1または2に記載の膜ろ過システム。 - 前記振動機は、さらに、前記振動子の振動を前記中空糸膜モジュールに伝達する伝達部を含み、
前記振動子が前記中空糸膜モジュールの前記外管の外側に、前記伝達部を介して間接的に接触している、
請求項1または2に記載の膜ろ過システム。 - 前記振動子または前記伝達部が前記中空糸膜モジュールの濃縮水口付近に接触している、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の膜ろ過システム。 - 前記振動子の前記中空糸膜モジュールの膜面積あたりの出力が、0.1〜100W/m2である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の膜ろ過システム。 - 前記中空糸膜を薬液を用いて洗浄する膜洗浄用薬液供給配管をさらに備えた、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の膜ろ過システム。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の膜ろ過システムの運転方法であって、
前記原水の供給時に、前記振動子の出力を前記中空糸膜の膜面積あたり0.1〜100W/m2とする、
膜ろ過システムの運転方法。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の膜ろ過システムの運転方法であって、
逆洗時に、前記振動子の出力を前記中空糸膜の膜面積あたり0.1〜100W/m2とする、
膜ろ過システムの運転方法。 - 請求項7に記載の膜ろ過システムの運転方法であって、
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中空糸膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させながら、前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップとを含む、
膜ろ過システムの運転方法。 - 請求項7に記載の膜ろ過システムの運転方法であって、
原水を前記中空糸膜でろ過する運転と、
前記中空糸膜モジュールの内部を薬液を用いて洗浄する運転と、
を有し、
前記薬液を用いて洗浄する運転は、
(a)前記中駆使膜モジュール内の原水を排出するステップと、
(b)前記中空糸膜モジュール内に前記薬液を供給するステップと、
(c)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たすステップと、
(d)前記中空糸膜モジュールを洗浄用薬液で満たした状態で、前記振動子を0.1W/m2以上、100W/m2以下の出力で振動させるステップと、
を含む、
膜ろ過システムの運転方法。
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2020
- 2020-09-29 JP JP2020163894A patent/JP2021159909A/ja active Pending
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