JP2021158769A - 蓄電装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の接続時又は再接続時の還流電流を抑制することができる蓄電装置及びその制御方法を提供する。【解決手段】電動フォークリフトなどの産業車両や電気自動車などの車両Veに搭載される蓄電装置1は、互いに並列接続された複数の電池Ba、Bbと、各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレーRea、Rebと、各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定する充電率推定部521と、充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部522と、第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ第1の電池の充電率と第2の電池の充電率の差が閾値以下である場合に、第1のリレーを導通させるリレー制御部523と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電装置及びその制御方法に関する。
蓄電装置として、互いに並列接続される複数の電池のうちの第1の電池が第1の電池以外の第2の電池から切り離されている状態から第1の電池を第2の電池に接続する際、電池間に還流電流が流れることを抑制するために、第1の電池の電圧と第2の電池の電圧とが互いに同じになったときに、第1の電池を第2の電池に接続するものがある。
例えば、第1の電池の電圧(再接続可能モジュール電圧)が第2の電池の電圧(接続モジュール電圧)より大きい場合には、第2の電池(接続モジュール)を充電して、両電圧が近付いたら再接続を実行する。一方、第1の電池の電圧(再接続可能モジュール電圧)が第2の電池の電圧(接続モジュール電圧)より小さい場合には、第2の電池(接続モジュール)を放電して、両電圧が近付いたら再接続を実行する。これに関連する技術として、特許文献1がある。
特開2017−195701号公報
しかしながら、例えば、リン酸鉄リチウム(LFP:LiFePO4)を正極に利用したリチウムイオン電池(LIB:Litium Ion Battery)等のある種のシステムにあっては、各電池(各モジュール)の電圧が揃っていても充電率(SOC:State Of Charge)が揃っていない場合がある。このような状態で、互いに切り離された電池(モジュール)を再接続すると、不具合が発生するおそれがある。
より具体的に、LFPを正極に利用したLIBは、電池の充電率の単位変化量に対する電池の開回路電圧の変化量の割合が比較的小さくなる、所謂フラット領域を有しており、当該フラット領域では、電池の開回路電圧から電池の充電率を一意に推定することが困難となる傾向がある。
このため、上記フラット領域で電池(モジュール)の再接続を行うと、充電率が均等でない状態で再接続されることになり、その後の使用中や充電中に、相対的に高い充電率の電池が、上記フラット領域から、電池の充電率の単位変化量に対する電池の開回路電圧の変化量の割合が急激に大きくなる非フラット領域に移行する。その結果、相対的に低い充電率でフラット領域に滞在する電池と、相対的に高い充電率で非フラット領域に滞在する電池との間に電圧差が発生して、当該電池間で還流電流が流れてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みて完成されたものであり、電池の接続時又は再接続時の還流電流を抑制することができる蓄電装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態の蓄電装置は、互いに並列接続された複数の電池と、前記各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレーと、前記各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により前記各電池の充電率を推定する充電率推定部と、前記充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部と、第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の差が閾値以下である場合に、前記第1のリレーを導通させるリレー制御部と、を有することを特徴とする。
本実施形態の蓄電装置の制御方法は、互いに並列接続された複数の電池と、前記各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレーと、を有する蓄電装置の制御方法であって、前記各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により前記各電池の充電率を推定する充電率推定ステップと、前記充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定ステップと、第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の差が閾値以下である場合に、前記第1のリレーを導通させるリレー制御ステップと、を有することを特徴とする。
このように、第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率との差が閾値以下である場合に、第1のリレーを導通させる。このため、第1の電池と第2の電池がフラット領域と非フラット領域のいずれに滞在しているかにかかわらず(たとえフラット領域に滞在していても)、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率とが揃った均等な状態で接続又は再接続が行えるため、還流電流が流れるのを効果的に抑制することができる。
前記充電率推定部は、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に前記各電池に流れる電流の積算値、及び前記各電池の満充電容量を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した前記各電池の開回路電圧を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、前記精度判定部は、前記開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、前記電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び前記満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、前記充電率の推定精度が良いと判定することができる。
前記充電率推定ステップでは、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に前記各電池に流れる電流の積算値、及び前記各電池の満充電容量を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した前記各電池の開回路電圧を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、前記精度判定ステップでは、前記開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、前記電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び前記満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、前記充電率の推定精度が良いと判定することができる。
これにより、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率の推定精度の信頼性をより向上させることができる。
本発明によれば、電池の接続時又は再接続時の還流電流を抑制することができる蓄電装置及びその制御方法を提供することができる。
実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。 記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。 記憶部に記憶されている情報の他の例を示す図である。 リレー再接続処理の一例を示すフローチャートである。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の蓄電装置1の一例を示す図である。
図1に示す蓄電装置1は、電動フォークリフトなどの産業車両や電気自動車などの車両Veに搭載され、電池Ba、Bbと、電流計2a、2bと、温度計3a、3bと、監視ECU(Electronic Control Unit)4a、4bと、リレーRea、Rebと、スイッチSW1、SW2、SW3と、電池ECU5とを備える。
電池Ba、Bbは、「互いに並列接続された複数の電池」を構成し、リレーRea、Rebは、「各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレー」を構成する。ここで「複数の電池」と「複数のリレー」のセット数は2に限定されず、3セット以上であってもよい。
さらに、電池Ba、BbとリレーRea、Rebの一方のセットは「第1の電池とこれに対応する第1のリレー」を構成し、電池Ba、BbとリレーRea、Rebの他方のセットは「第2の電池とこれに対応する第2のリレー」を構成する。
車両Veは、蓄電装置1の他に、車両Veの走行用のモータMと、モータMを駆動するインバータ回路Invと、インバータ回路Invの動作を制御するとともに車両Veの外部に設けられる充電器Chと通信を行う車両ECU6と、表示部7とを備える。
インバータ回路Invは、スイッチを備え、そのスイッチが繰り返しオン、オフすることにより、電池Ba、Bbから供給される直流電力を交流電力に変換してモータMに供給する。また、インバータ回路Invは、スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、モータMから供給される交流電力(回生電力)を直流電力に変換して電池Ba、Bbに供給する。
車両ECU6は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、インバータ回路Invのスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を変化させることにより、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに供給される電力または電池Ba、Bbからインバータ回路Invに供給される電力を変化させる。車両ECU6の機能を電池ECU5の機能に含ませて電池ECU5と車両ECU6とを統合し、その統合後の電池ECU5を蓄電装置1または車両Veに設けてもよい。
電池Ba、Bbは、互いに並列接続され、インバータ回路Invに接続されている。また、電池Ba、Bbは、充電器Chが充電ケーブルなどを介して車両Veに接続されているとき、充電器Chに接続される。
電池Ba、Bbは、それぞれ、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの二次電池により構成される。例えば、本実施形態では、電池Ba、Bbとして、リン酸鉄リチウム(LFP:LiFePO4)を正極に利用したリチウムイオン電池(LIB:Litium Ion Battery)を適用することができる。
電池Baのプラス端子は電池Bbのプラス端子に接続されている。電池Baのマイナス端子は、電流計2a、リレーRea、リレーReb、及び電流計2bを介して電池Bbのマイナス端子に接続されている。また、電池Baのプラス端子と電池Bbのプラス端子との接続点はインバータ回路Invのプラス端子に接続されている。リレーReaとリレーRebとの接続点はスイッチSW1、SW2を介してインバータ回路Invのマイナス端子に接続されている。また、充電器Chが充電ケーブルなどを介して車両Veに接続されているとき、電池Baのプラス端子と電池Bbのプラス端子との接続点が充電器Chのプラス端子に接続され、リレーReaとリレーRebとの接続点がスイッチSW1、SW3を介して充電器Chのマイナス端子に接続される。また、電池Baのプラス端子は監視ECU4aの入力端子In1に接続され、電池Baのマイナス端子は監視ECU4aの入力端子In2に接続されている。また、電池Bbのプラス端子は監視ECU4bの入力端子In1に接続され、電池Bbのマイナス端子は監視ECU4bの入力端子In2に接続されている。なお、電池Ba、Bbを特に区別しない場合、単に、電池Bとする。また、蓄電装置1において、互いに並列接続される電池Bの数は3つ以上でもよい。また、各電池Bにおいて、2つ以上の電池を互いに直列接続してもよい。また、互いに直列接続される電池の充電率の最大値、最小値、または平均値を、各電池Bの充電率としてもよい。
電流計2aは、シャント抵抗やホール素子などにより構成され、電池Baに流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4aに送る。
電流計2bは、シャント抵抗やホール素子などにより構成され、電池Bbに流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4bに送る。
温度計3aは、サーミスタなどにより構成され、電池Baの温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4aに送る。
温度計3bは、サーミスタなどにより構成され、電池Bbの温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4bに送る。
監視ECU4aは、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Baの電圧を検出する。すなわち、監視ECU4aは、入力端子In1と入力端子In2との間にかかる電圧を、電池Baの電圧として検出する。また、監視ECU4aは、CAN(Controller Area Network)通信などを用いて、検出した電圧、電流計2aにより検出された電流、及び温度計3aにより検出された温度を電池ECU5に送信する。
監視ECU4bは、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Bbの電圧を検出する。すなわち、監視ECU4bは、入力端子In1と入力端子In2との間にかかる電圧を、電池Bbの電圧として検出する。また、監視ECU4bは、CAN通信などを用いて、検出した電圧、電流計2bにより検出された電流、及び温度計3bにより検出された温度を電池ECU5に送信する。
なお、監視ECU4a、4bを特に区別しない場合、単に、監視ECU4とする。また、互いに並列接続される電池Bと同じ数の監視ECU4が蓄電装置1に備えられるものとする。
リレーRea、Rebは、それぞれ、半導体スイッチ(例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))または電磁式リレーなどにより構成される。なお、リレーRea、Rebは、電池Ba、Bbのプラス端子側に接続されていてもよい。
スイッチSW1〜SW3は、それぞれ、半導体スイッチまたは電磁式リレーなどにより構成される。なお、スイッチSW1〜SW3は、電池Ba、Bbのプラス端子側に接続されていてもよい。
リレーRea、Rebが導通しているとき、スイッチSW1、SW2が導通し、スイッチSW3が遮断すると、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに電力を供給することが可能な状態になるとともに、電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態になる。また、リレーRea、Rebが導通しているときで、かつ、充電器Chが車両Veに接続されているとき、スイッチSW1、SW3が導通し、スイッチSW2が遮断すると、充電器Chから電池Ba、Bbに電力が供給することが可能な状態になる。インバータ回路Invまたは充電器Chから電池Ba、Bbに電力が供給されると、電池Ba、Bbが充電され電池Ba、Bbの充電率(満充電容量に対する容量の割合)及び電圧が増加する。電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力が供給されると、電池Ba、Bbが放電され電池Ba、Bbの充電率及び電圧が減少する。
電池ECU5は、記憶部51と、プロセッサ52とを備える。
記憶部51は、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などにより構成される。また、記憶部51は、後述する、分極解消時間と指標P1(第1の指標)との対応関係を示す情報D1、電流積算継続時間と指標P2(第2の指標)との対応関係を示す情報D2、装置製造後経過時間と指標P3(第3の指標)との対応関係を示す情報D3、及び、電池Bの充電率と電池Bの開回路電圧とが対応付けられている情報D4(SOC−OCV特性)などを記憶している。開回路電圧は、電流計2により検出される電流がゼロまたは略ゼロであるときに監視ECU4により検出される電圧とする。
また、記憶部51は、後述する充電率推定部521によってリアルタイムで推定される電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率、及び、後述する精度判定部522によってリアルタイムで判定される電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率の推定精度の良否を記憶する。電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の一方が並列回路から切り離された後に再接続された場合、記憶部51は、切り離し時点における電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率とその推定精度の良否を記憶しておき、再接続後に、電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率とその推定精度の良否をリアルタイムで記憶し始めてもよい。この場合、再接続後に、切り離し時点における電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率とその推定精度の良否を破棄(ドロップ)してもよい。
指標P1は、開回路電圧の検出精度を示している。後述する電流積算法では、開回路電圧を取得し、該開回路電圧に対応する充電率を基に電池Ba、Bbに電流が流れた後の充電率推定を行う。電池Ba、Bbの充電または放電が終了した後の経過時間(分極解消時間)が増加するほど、監視ECU4a、4bにより検出される開回路電圧が、電池Ba、Bbの分極が解消された後の真の電池電圧に近づく場合、電池Ba、Bbの充電または放電が終了した後の経過時間が増加するほど、電流積算法で用いる開回路電圧が真の電池電圧に近づいて検出精度が高くなり、指標P1が高くなるものとする。
また、指標P2は、電池Ba、Bbに流れる電流の積算値の算出精度を示している。電流計2a、2bにより検出される電流に誤差が含まれる場合、電流計2a、2bにより検出される電流を積算し続けている時間(電流積算継続時間)が増加するほど、電流の積算値の算出精度が低くなり、指標P2が低くなるものとする。
また、指標P3は、満充電容量の推定精度を示している。電池Ba、Bbの経年劣化に伴って満充電容量が減少する。満充電容量推定が行われない場合において、満充電容量の推定値が実際の満充電容量から離れていくため、蓄電装置1の製造後の経過時間(装置製造後経過時間)が増加するほど、満充電容量の推定精度が低くなり、指標P3が低くなるものとする。満充電容量推定が行われた場合、満充電容量の推定値が実際の満充電容量に近づくため、満充電容量の推定精度が高くなり、指標P3が高くなるものとする。
図2(a)は、情報D1の一例を示す図である。なお、図2(a)に示す2次元座標の横軸は分極解消時間を示し、縦軸は指標P1を示している。また、図2(a)に示す実線は電池Bの温度が温度T1であるときの情報D1(情報D11)を示し、図2(a)に示す破線は電池Bの温度が温度T1より小さい温度T2であるときの情報D1(情報D12)を示している。
図2(a)に示す情報D11、D12では、上述したように、分極解消時間が増加するほど、監視ECU4a、4bにより検出される開回路電圧が真の電池電圧に近づいていくため、分極解消時間が増加するほど、指標P1が最大値P1maxに近づいていく。すなわち、後述する電流積算法において、基となる充電率を開回路電圧から求める際に、該開回路電圧の分極解消時間が長いほど、電流積算法による充電率の推定精度が高くなる。なお、電池Bの分極が解消されると、情報D11、D12の指標P1が最大値P1maxと同じになるものとする。
また、電池Bが充分分極解消されるまでの時間が温度が低いほど長くなる場合、電池Bの充電または放電が終了してから所定時間経過後の時刻tにおける情報D11の指標P1は情報D12の指標P1より大きいものとする。このように、電池Bの温度に応じて指標P1が変化するため、温度計3a、3bにより検出される温度に応じて情報D11と情報D12を使い分けることで、開回路電圧の検出精度に関する指標P1をより正確にすることができる。
図2(b)は、情報D2の一例を示す図である。なお、図2(b)に示す2次元座標の横軸は電流積算継続時間を示し、縦軸は指標P2を示している。また、図2(b)に示す実線は情報D2を示している。また、開回路電圧を用いて電池Bの充電率が推定されると、情報D2において、電流積算継続時間がゼロにリセットされ、指標P2が最大値P2maxにリセットされるものとする。
図2(b)に示す情報D2では、上述したように、電流積算継続時間が増加するほど、電流積算値に含まれる誤差が大きくなるため、電流積算継続時間が増加するほど、指標P2が小さくなるものとする。すなわち、後述する電流積算法において、電流積算継続時間が増加するほど、電流積算値に含まれる誤差が増加するため、電流積算法による充電率の推定精度が低くなる。
図2(c)は、情報D3の一例を示す図である。なお、図2(c)に示す2次元座標の横軸は製品製造後経過時間を示し、縦軸は指標P3を示している。また、図2(c)に示す実線は情報D3を示している。また、時刻t1、t2において、充電前後の電池Bの充電率と、充電中の電池Bに流れる電流の積算値とを用いて満充電容量が更新されることで情報D3の指標P3が少しだけ上昇しているものとする。
図2(c)に示す情報D3では、上述したように、満充電容量推定が行われない場合において、満充電容量の推定値が実際の満充電容量から離れるため、装置製造後経過時間が増加するほど、指標P3が小さくなるものとする。すなわち、後述する電流積算法において用いられる満充電容量の誤差が増加するため、電流積算法による充電率の推定精度が低くなる。
図3は、情報D4の一例を示す図である。なお、図3に示す2次元座標の横軸は電池Bの充電率[%]を示し、縦軸は電池Bの開回路電圧(真の電池電圧)[V]を示している。また、図3に示す実線は充電率と開回路電圧との対応関係においてフラット領域を有する電池B(例えば、正極材にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)、負極材に黒鉛を用いた電池)を用いた場合の情報D4を示している。なお、電池Bの充電率の全領域(0〜100[%])のうち、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量の割合(図3に示す実線の傾き)が所定値以下である場合に対応する領域をフラット領域とし、フラット領域以外の領域を非フラット領域とする。フラット領域の所定値は、開回路電圧から精度良く充電率を推定できなくなる開回路電圧の変化量の割合に基づいて設定される。例えば、電池Bの充電率の全領域のうち、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量が監視ECU4a、4bの検出誤差より小さい場合に対応する領域をフラット領域とし、フラット領域以外の領域を非フラット領域とするように設定され得る。
フラット領域では、充電率の単位変化量に対する開回路電圧の変化量の割合が比較的小さくなるため、電池Bの充電率がフラット領域に含まれる場合、分極による開回路電圧の誤差などにより、開回路電圧から充電率を一意に求めることが難しくなるおそれがある。そのため、電池Bの充電率がフラット領域に含まれる場合、電池Bの開回路電圧を均等化させても、電池Bの充電率が均等化しないおそれがある。そこで、電池Bの充電率が非フラット領域に含まれる場合、電池Bの開回路電圧を均等化させて、電池Bの充電率がフラット領域に含まれる場合、電池Bの開回路電圧を均等化させないようにすることが考えられるが、電池Bのフラット領域が比較的大きい場合、電池Bの充電率を均等化させる機会が減少するおそれがある。
ここで、上述したフラット領域と非フラット領域を有する電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の一方が並列回路から切り離された後、フラット領域で電池の再接続が行われた場合、充電率が均等でない状態で再接続されることになり、その後の使用中や充電中に、相対的に高い充電率の電池が、フラット領域から非フラット領域に移行する。その結果、相対的に低い充電率でフラット領域に滞在する電池と、相対的に高い充電率で非フラット領域に滞在する電池との間に電圧差が発生して、当該電池間で還流電流が流れてしまう。
本実施形態では、上記の問題点を重要な技術課題として捉えて、電池Ba、Bb(第1、第2の電池)がフラット領域と非フラット領域のいずれに滞在しているかにかかわらず(たとえフラット領域に滞在していても)、電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率が揃った均等な状態で接続又は再接続を行って、還流電流が流れるのを効果的に抑制している。
具体的には、例えば、電池Ba(第1の電池)に対応するリレーRea(第1のリレー)が遮断しているとともに電池Bb(第2の電池)に対応するリレーReb(第2のリレー)が導通している状態からリレーRea(第1のリレー)を導通させるためのトリガーを最適設定している。このトリガーとして、電池Ba(第1の電池)の充電率と電池Bb(第2の電池)の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、電池Ba(第1の電池)の充電率と電池Bb(第2の電池)の充電率との差ΔSOCが閾値SOCth以下である場合に、リレーRea(第1のリレー)を導通させる。電池Bbに対応するリレーRebを再接続(再導通)させる場合も同様である。
プロセッサ52は、そのための具体的な構成として、充電率推定部521と、精度判定部522と、リレー制御部523とを有している。本実施形態の蓄電装置1の制御方法は、プロセッサ52の各構成要素であるコンピュータに各種の処理ステップを実行させることにより実現される。
充電率推定部521は、電池Ba、Bb(各電池)に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により、電池Ba、Bb(各電池)の充電率を推定する(充電率推定ステップを実行する)。
充電率推定部521は、推定タイミングになると、後述する電流積算法(電圧法を利用した電流積算法を含む)により、電池Ba、Bbの充電率を推定する。例えば、充電率推定部521は、車両Veのイグニッションのオフ時や充電器Chによる電池Ba、Bbの充電終了時など、電池Ba、Bbに電流が流れなくなったタイミングを推定タイミングとして、電圧法により、電池Ba、Bbの充電率を推定する。また、充電率推定部521は、車両Veのイグニッションのオン時や充電器Chによる電池Ba、Bbの充電時など、電池Ba、Bbに電流が流れているとき、一定時間が繰り返し経過するタイミングを推定タイミングとして、電流積算法により、電池Ba、Bbの充電率を推定する。
<電圧法>
充電率推定部521は、記憶部51に記憶されている情報D4を参照して、監視ECU4a、4bから送信される電流がゼロまたは略ゼロであるときに監視ECU4a、4bから送信される電圧と同じ開回路電圧に対応する充電率を、今回の推定タイミングにおける電池Bの充電率とする。
<電流積算法>
充電率推定部521は、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に各電池に流れる電流の積算値、及び各電池の満充電容量を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した各電池の開回路電圧を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定する。
具体的に、充電率推定部521は、「充電率[%]=前回の推定タイミングで推定した充電率[%]+(前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に電池Ba、Bbに流れた電流の積算値[Ah]/電池Ba、Bbの満充電容量[Ah])×100」の計算結果を、今回の推定タイミングにおける電池Ba、Bbの充電率とする。あるいは、充電率推定部521は、前回の推定タイミングで電圧法により推定した電池Ba、Bbの開回路電圧を用いる電流積算法により、今回の推定タイミングにおける電池Ba、Bbの充電率を推定する。
精度判定部522は、充電率推定部521による電池Ba、Bbの充電率の推定精度が良いか否かを判定する(精度判定ステップを実行する)。
例えば、精度判定部522は、指標P1〜P3のうちの少なくとも1つに基づく指標Pが閾値Pthよりも高い場合(P>Pth)、充電率推定部521による電池Ba、Bbの充電率の推定精度が良いと判定し、指標Pが閾値Pth以下である場合(P≦Pth)、充電率推定部521による電池Ba、Bbの充電率の推定精度が良くないと判定する。
指標P1〜P3のうちの1つを用いる場合、指標P=指標P1、指標P=指標P2、又は、指標P=指標P3とすることができる。
指標P1〜P3のうちの2つを用いる場合、指標P=指標P1+指標P2、指標P=指標P1+指標P3、又は、指標P=指標P2+指標P3とすることができる。
指標P1〜P3のうちの3つを用いる場合、指標P=指標P1+指標P2+指標P3とすることができる。
指標P1〜P3に基づいて指標Pを求める手法には自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、複数の指標を用いる場合には、一部の指標に重み付けを行い、且つ/又は、複数の指標の平均化を行ってもよい。また、指標P1〜P3に別の指標を付加して指標Pを求めてもよい。
このように、電流積算法で用いられるパラメータとして、「前回の推定タイミングで推定した充電率」があるため、前回の推定タイミングにおいて電圧法により充電率が推定された場合で、かつ、前回の推定タイミングにおいて指標P1が比較的大きい場合、今回の推定タイミングにおいて、電流積算法により推定される充電率の推定精度が比較的高くなる。
また、電流積算法で用いられるパラメータとして、「前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に電池Ba、Bbに流れた電流の電流積算値」があるため、指標P2が比較的小さい場合、今回の推定タイミングにおいて、電流積算法により推定される充電率の推定精度が比較的低くなる。
また、電流積算法で用いられるパラメータとして、「電池Ba、Bbの満充電容量」があるため、指標P3が比較的小さい場合、今回の推定タイミングにおいて、電流積算法により推定される充電率の推定精度が比較的低くなる。
さらに、使用する指標の数が多くなるほど、充電率の推定精度が良いか否かを判定する際の判定精度を高くすることができる。また、精度判定部522の処理能力に応じて、指標P1〜P3のうち、使用する指標を選択することができるため、精度判定部522の処理能力の自由度を上げることができる。
リレー制御部523は、電池Ba、Bbに異常が発生したか否かを判断する。例えば、リレー制御部523は、監視ECU4a、4bから送信される電圧が過電圧閾値以上になると、または、監視ECU4a、4bから送信される電流が過電流閾値以上になると、または、監視EUC4a、4bから送信される温度が過温度閾値以上になると、電池Ba、Bbに異常が発生したと判断する。
また、リレー制御部523は、電池Bに異常が発生したと判断すると、異常が発生した電池Bを他の電池Bから切り離すために、異常が発生した電池Bに対応するリレーReを遮断させる。例えば、電池Ba、Bbが並列接続された状態で、電池Baに異常が発生して、電池Bbに異常が発生していない場合、電池Baに対応するリレーReaを遮断して、電池Bbに対応するリレーRebの導通を維持する。逆に、電池Ba、Bbが並列接続された状態で、電池Bbに異常が発生して、電池Baに異常が発生していない場合、電池Bbに対応するリレーRebを遮断して、電池Baに対応するリレーReaの導通を維持する。
また、リレー制御部523は、異常が発生していた電池Bが正常に戻り、他の電池Bに再接続させることが可能か否かを判断する。例えば、リレー制御部523は、監視ECU4a、4bから送信される電圧が過電圧閾値より小さくなると、または、監視ECU4a、4bから送信される電流が過電流閾値より小さくなると、または、監視EUC4a、4bから送信される温度が過温度閾値より小さくなると、異常が発生していた電池Bを他の電池Bに再接続させることが可能であると判断する。上記の例で言うと、電池Baの異常に伴って遮断されていたリレーRea又は電池Bbの異常に伴って遮断されていたリレーRebを再び導通させることが可能であると判断する。
上記の再接続可否判断は、一次判断であり、当該一次判断をクリア(突破)しても即座にリレーの再接続を行うわけではない。これは、一次判断をクリア(突破)した段階では、並列接続された電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率が不揃い(不均一)で、還流電流の原因となって好ましくないためである。
そこで、リレー制御部523は、再接続可否判断の二次判断としてのリレー制御ステップを実行する。具体的に、電池Ba(第1の電池)に対応するリレーRea(第1のリレー)が遮断されている場合、リレー制御部523は、精度判定部522によって電池Ba(第1の電池)の充電率と電池Bb(第2の電池)の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、電池Ba(第1の電池)の充電率と電池Bb(第2の電池)の充電率との差ΔSOCが閾値SOCth以下である場合(ΔSOC≦SOCth)に、リレーRea(第1のリレー)を導通させる。逆に、電池Bb(第1の電池)に対応するリレーReb(第1のリレー)が遮断されている場合、リレー制御部523は、精度判定部522によって電池Bb(第1の電池)の充電率と電池Ba(第2の電池)の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、電池Bb(第1の電池)の充電率と電池Ba(第2の電池)の充電率との差ΔSOCが閾値SOCth以下である場合(ΔSOC≦SOCth)に、リレーReb(第1のリレー)を導通させる。
これにより、電池Ba、Bb(第1、第2の電池)の充電率を揃えた(均一化させた)状態で接続又は再接続が実行されるので、還流電流を効果的に抑制することができる。
このように、第1の電池(再接続モジュール)のSOCの信頼性と、第2の電池(接続モジュール)のSOCの信頼性との両方が高い場合にのみ、リレー再接続処理を実行する。第1の電池(再接続モジュール)と第2の電池(接続モジュール)のいずれか一方だけにSOCの信頼性があっても、他方のSOCの信頼性が低いと、第1の電池(再接続モジュール)と第2の電池(接続モジュール)のSOCを揃えることができないので、リレー再接続処理を実行しない。
上述した通り、第1の電池(再接続モジュール)の推定SOCとその推定精度は、切り離し時点のものとすることができ、第2の電池(接続モジュール)の推定SOCとその推定精度は、接続中にリアルタイムで取得したものとすることができる。いずれの場合も、推定SOCとその推定精度を十分な信頼性を有するものとすることができる。
図4は、リレー再接続処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、並列接続された電池Ba、Bbのうち、電池Baに異常が発生して、電池Baに対応するリレーReaを遮断した後、電池Baに対応するリレーReaを再接続する場合を例示する。
ステップS1では、リレー制御部523が、電池Bに異常が発生したか否かを判断する。電池Bに異常が発生していない場合(ステップS1:No)は、ステップS1の判断を繰り返す。電池Bに異常が発生している場合(ステップS1:Yes)は、ステップS2に進む。以降、電池Baに異常が発生したものとして説明する。
ステップS2では、リレー制御部523が、異常が発生した電池Ba(第1の電池)に対応するリレーRea(第1のリレー)を遮断させて切り離す。異常が発生していない電池Bb(第2の電池)に対応するリレーReb(第2のリレー)の導通は維持する。
ステップS3では、リレー制御部523が、異常が発生していた電池Ba(第1の電池)を異常が発生していない電池Bb(第2の電池)に再接続可能か否かを判断(一次判断)する。再接続可能でない場合(ステップS3:No)は、ステップS3の判断を繰り返す。再接続可能である場合(ステップS3:Yes)は、ステップS4に進んで、再接続可否判断の二次判断であるリレー制御ステップに移行する。
ステップS4では、リレー制御部523が、精度判定部522による電池Ba(第1の電池)の充電率の推定精度が良いか否かの判断結果を参照する。推定精度が悪い場合(ステップS4:No)は、ステップS4の判断を繰り返す。推定精度が良い場合(ステップS4:Yes)は、ステップS5に進む。
ステップS5では、リレー制御部523が、精度判定部522による電池Bb(第2の電池)の充電率の推定精度が良いか否かの判断結果を参照する。推定精度が悪い場合(ステップS5:No)は、ステップS4に戻る。推定精度が良い場合(ステップS5:Yes)は、ステップS6に進む。
ステップS6では、リレー制御部523が、電池Ba(第1の電池)の充電率と電池Bb(第2の電池)の充電率との差ΔSOCが閾値SOCth以下であるか否か(ΔSOC≦SOCth)を判断する。差ΔSOCが閾値SOCth以下でない場合(ステップS6:No)は、ステップS4に戻る。差ΔSOCが閾値SOCth以下である場合(ステップS6:Yes)は、ステップS7に進む。なお、ステップS6において、差ΔSOCと閾値SOCthとの比較に加え、電池Baの電圧と電池Bbの電圧との差ΔVと閾値Vthとの比較を行っても良い。すなわち、差ΔSOCが閾値SOCth以下であり、かつ、差ΔVが閾値Vth以下である場合に、ステップS7に進むようにしてもよい。
ステップS7では、リレー制御部523が、異常が発生した電池Ba(第1の電池)に対応するリレーRea(第1のリレー)を導通させて再接続を実行する。
なお、差ΔSOCが閾値SOCth以下でない場合(ステップS6:No)において、電池Ba(第1の電池)の充電率より電池Bb(第2の電池)の充電率の方が大きいときは、差ΔSOCが閾値SOCth以下となることを促すために、電池Bb(第2の電池)を放電させてもよい。
<プロセッサ52の他の動作>
図1に示すプロセッサ52は、ユーザによるイグニッションスイッチの操作によりイグニッションオフからイグニッションオンに切り替わった旨を車両ECU6から受信すると、スイッチSW1、SW2を遮断状態から導通状態に切り替えるとともにスイッチSW3を遮断状態のままにし、電池Ba、Bbの充電率に応じた入力電力指令値Winまたは出力電力指令値Woutを車両ECU6に送信する。
また、プロセッサ52は、電池Ba、Bbの充電率が第1の下限閾値以下になると、制限後の出力電力指令値Woutを車両ECU6に送信し、その充電率が第1の上限閾値以上になると、制限後の入力電力指令値Winを車両ECU6に送信する。車両ECU6は、出力電力指令値Woutに応じた電力が電池Ba、Bbからインバータ回路Invに供給されるようにインバータ回路Invの動作を制御するとともに、入力電力指令値Winに応じた電力がインバータ回路Invから電池Ba、Bbに供給されるようにインバータ回路Invの動作を制御する。車両ECU6は、出力電力指令値Woutまたは入力電力指令値Winが制限されると、インバータ回路Invのスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を小さくすることにより、電池Ba、Bbからインバータ回路Invに供給される電力またはインバータ回路Invから電池Ba、Bbに供給される電力を制限する。
また、プロセッサ52は、電池Ba、Bbの充電率が第1の下限閾値より小さい第2の下限閾値以下になると、または、電池Ba、Bbの充電率が第1の上限閾値より大きい第2の上限閾値以上になると、スイッチSW1、SW2、SW3を遮断することにより、電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力が供給されること、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに電力が供給されること、及び充電器Chから電池Ba、Bbに電力が供給されることを禁止する。なお、第2の下限閾値は、電池Ba、Bbが過放電状態になる直前の電池Ba、Bbの充電率とし、第2の上限閾値は、電池Ba、Bbが過充電状態になる直前の電池Ba、Bbの充電率とする。これにより、電池Ba、Bbが過充電状態または過放電状態になることを防止することができる。
また、プロセッサ52は、スイッチSW1を導通させているとき、監視ECU4a、4bから送信される電圧が過電圧閾値以上になると、または、監視ECU4a、4bから送信される電流が過電流閾値以上になると、または、監視EUC4a、4bから送信される温度が過温度閾値以上になると、電池Ba、Bbに異常が発生したと判断し、その旨を車両ECU6に送信する。車両ECU6は、電池Ba、Bbに異常が発生した旨を受信すると、スイッチSW1、SW2、SW3を遮断することにより、電池Ba、Bbからインバータ回路Invに電力が供給されること、インバータ回路Invから電池Ba、Bbに電力が供給されること、及び充電器Chから電池Bに電力が供給されることを禁止する。
また、プロセッサ52は、ユーザによるイグニッションスイッチの操作によりイグニッションオンからイグニッションオフに切り替わった旨を車両ECU6から受信すると、スイッチSW1、SW2を導通状態から遮断状態に切り替えるとともにスイッチSW3を遮断状態のままにする。
また、プロセッサ52は、充電器Chと車両Veとが充電ケーブルを介して接続された後、電池Ba、Bbの充電開始指示を車両ECU6から受信すると、スイッチSW1、SW3を導通させるとともにスイッチSW2を遮断状態にし、電池Ba、Bbの充電率に応じた電流指令値を車両ECU6に送信する。車両ECU6は、電流指令値に応じた電流が充電器Chから電池Ba、Bbに供給されるように電流指令値を充電器Chに送信する。
このように、本実施形態の蓄電装置及びその制御方法では、第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率との差が閾値以下である場合に、第1のリレーを導通させる。このため、第1の電池と第2の電池がフラット領域と非フラット領域のいずれに滞在しているかにかかわらず(たとえフラット領域に滞在していても)、第1の電池の充電率と第2の電池の充電率とが揃った均等な状態で接続又は再接続が行えるため、還流電流が流れるのを効果的に抑制することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
例えば、以上の実施の形態では、充電率推定部が、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に各電池に流れる電流の積算値、及び各電池の満充電容量を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した各電池の開回路電圧を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定し、精度判定部が、開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、充電率の推定精度が良いと判定する場合を例示して説明した。しかし、充電率推定部が各電池の充電率を推定する態様(手法)、及び/又は、精度判定部が各電池の充電率の推定精度が良いか否かを判定する態様(手法)には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
例えば、以上の実施の形態では、フラット領域と非フラット領域を有するLFPを正極に利用したLIBを例示して説明したが、その他の電池、例えば、フラット領域と非フラット領域の区別がない電池、あるいは、LFPを正極に利用したLIB以外の電池にも、本発明を適用することができる。
1 蓄電装置
5 電池ECU
51 記憶部
52 プロセッサ
521 充電率推定部
522 精度判定部
523 リレー制御部
Ba Bb 電池(複数の電池、第1、第2の電池)
Rea Reb リレー(複数のリレー、第1、第2のリレー)

Claims (4)

  1. 互いに並列接続された複数の電池と、
    前記各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレーと、
    前記各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により前記各電池の充電率を推定する充電率推定部と、
    前記充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部と、
    第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の差が閾値以下である場合に、前記第1のリレーを導通させるリレー制御部と、
    を有することを特徴とする蓄電装置。
  2. 前記充電率推定部は、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に前記各電池に流れる電流の積算値、及び前記各電池の満充電容量を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した前記各電池の開回路電圧を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、
    前記精度判定部は、前記開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、前記電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び前記満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、前記充電率の推定精度が良いと判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 互いに並列接続された複数の電池と、
    前記各電池にそれぞれ直列接続された複数のリレーと、
    を有する蓄電装置の制御方法であって、
    前記各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により前記各電池の充電率を推定する充電率推定ステップと、
    前記充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定ステップと、
    第1の電池に対応する第1のリレーが遮断しているとともに第2の電池に対応する第2のリレーが導通している状態において、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の推定精度が良いと判定され、且つ、前記第1の電池の前記充電率と前記第2の電池の前記充電率の差が閾値以下である場合に、前記第1のリレーを導通させるリレー制御ステップと、
    を有することを特徴とする蓄電装置の制御方法。
  4. 前記充電率推定ステップでは、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に前記各電池に流れる電流の積算値、及び前記各電池の満充電容量を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、または、前回の推定タイミングで電圧法により推定した前記各電池の開回路電圧を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、
    前記精度判定ステップでは、前記開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、前記電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び前記満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、前記充電率の推定精度が良いと判定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の蓄電装置の制御方法。
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