JP2021156846A - 鋳造品検査装置 - Google Patents

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【課題】鋳造品の欠陥深さの測定範囲を広げることができる鋳造品検査装置を提供する。【解決手段】検査装置20は、ディスクロータ10の表面に光を照射するとともに、その照射光の反射光を受光するセンサヘッド50と、センサヘッド50により受光された反射光に基づいて、欠陥深さを測定するコントローラ60とを備えている。また、検査装置20は、ディスクロータ10の表面に照射される光の軌跡が環状になるように、センサヘッド50を旋回させる照射用モータ42、中間軸部材43及び偏心ピン44と、センサヘッド50をディスクロータ10の表面に沿ってスライドさせるスライド機構49とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、ディスクロータ等の鋳造品の表面の欠陥深さを測定する鋳造品検査装置に関する。
鋳造品では、鋳巣等が存在することに起因して、鋳造品の表面に鋳造欠陥が現れることがある。鋳造欠陥の深さが許容値を超える場合、不良品であると判定する必要があるが、判定を目視によって行うことは非効率である。
そこで、特許文献1に記載されているように、鋳造品の被検査面に送信用探触子及び受信用探触子を接触させた状態で、送信用探触子から送信された超音波を受信用探触子により受信し、受信した超音波に基づいて欠陥深さを測定する測定装置が提案されている。しかしながら、この装置では、探触子を鋳造品の被検査面に接触させる必要があるため、探触子の形状を、検査対象となる鋳造品の形状に合わせる必要がある。そこで、鋳造品の表面の欠陥深さを非接触で測定する技術が要求される。
この技術として、光切断法を用いたものが知られている。この技術では、帯状のレーザー光を鋳造品の被検査面に対して斜め上方から照射し、その照射光の反射光に基づいて欠陥の大きさ及び深さを測定する。しかしながら、光切断法を用いた技術では、欠陥の大きさに対して欠陥が深すぎると、鋳造欠陥の底部まで照射光が届かず、欠陥深さを測定することができない懸念がある。
鋳造欠陥の底部まで照射光が届くようにするため、例えば特許文献2に記載されているように、共焦点光学系等の指向性の高い照射光を用いて欠陥深さを測定することも考えられる。
特開2001−4599号公報 特開2004−279342号公報
指向性の高い照射光を用いる方法では、鋳造品の被検査面に対する照射範囲が狭くなり、欠陥深さの測定範囲を広げることができないといった問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋳造品の欠陥深さの測定範囲を広げることができる鋳造品検査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の発明は、鋳造品の表面の欠陥深さを測定する鋳造品検査装置であって、
前記鋳造品の表面に光を照射するとともに、その照射光の反射光を受光するセンサヘッドと、
前記センサヘッドにより受光された反射光に基づいて、前記欠陥深さを測定する測定部と、
前記鋳造品の表面に照射される光の軌跡が環状になるように、前記センサヘッドを旋回させる旋回機構と、
前記旋回機構及び前記センサヘッドを前記鋳造品の表面に沿ってスライドさせるスライド機構と、
前記旋回機構を駆動制御するとともに、前記旋回機構が前記センサヘッドを旋回させている状態において前記旋回機構及び前記センサヘッドがスライドするように前記スライド機構を駆動制御する制御部と、を備えていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記旋回機構は、
モータと、
前記モータによって回転する回転体と、
前記回転体の回転軸線から偏心した位置において、前記センサヘッドを前記回転体に対して回転可能に支持する支持部と、
前記回転体の回転状態によって前記センサヘッドからの照射光の光軸方向が変化しないように、前記センサヘッドの姿勢を保持する保持部と、を備えていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記鋳造品は、円環状の摺動部と、その摺動部の内周縁部から延びる円筒状をなすハット部と、を備えるディスクロータであり、
前記センサヘッドから照射される照射光を反射させて、前記照射光の光軸方向を変化させた状態で前記ディスクロータの表面に照射するミラーを備えていることを特徴とする。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記鋳造品を撮像する撮像部と、
前記撮像部の撮像結果に基づいて、前記鋳造品の表面の欠陥位置を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された前記欠陥位置が前記鋳造品の表面に照射される光の軌跡に含まれるように、前記鋳造品と前記センサヘッドとの相対位置を調整する調整部と、を備えていることを特徴とする。
第1の発明では、センサヘッドから鋳造品の表面に光が照射される。照射された光は鋳造品で反射され、その反射光がセンサヘッドにより受光される。そして、センサヘッドにより受光された反射光に基づいて、鋳造品の表面の欠陥深さが測定される。ここで、センサヘッドから照射される光として指向性の高い光が用いられると、欠陥深さの測定範囲を広げることができなくなってしまう。
そこで、第1の発明は、鋳造品の表面に照射される光の軌跡が環状になるように、センサヘッドを旋回させる旋回機構と、旋回機構及びセンサヘッドを鋳造品の表面に沿ってスライドさせるスライド機構と、制御部とを備えている。制御部は、旋回機構を駆動制御するとともに、旋回機構がセンサヘッドを旋回させている状態において旋回機構及びセンサヘッドがスライドするようにスライド機構を駆動制御する。これにより、鋳造品の表面に照射される光の軌跡が面を描くこととなり、鋳造品の欠陥深さの測定範囲を広げることができる。その結果、鋳造品の検査効率を向上させることができる。
第2の発明では、モータによって回転する回転体の回転軸線から偏心した位置において、センサヘッドが回転体に対して回転可能に支持部により支持される。また、回転体の回転状態によってセンサヘッドからの照射光の光軸方向が変化しないように、センサヘッドの姿勢が保持部により保持される。これにより、光軸方向を安定化させることができ、欠陥深さの測定範囲を高精度に定めることができる。
第3の発明における鋳造品は、円環状の摺動部と、その摺動部の内周縁部から延びる円筒状をなすハット部とを備えるディスクロータである。ここで、鋳造品においてハット部と摺動部との境界近傍を含む角部の欠陥深さを測定する場合、例えばセンサヘッドが鋳造品に干渉することにより、角部に光を照射することができず、角部の欠陥深さを測定できなくなることが懸念される。
この点、第3の発明は、センサヘッドから照射される照射光を反射させて、照射光の光軸方向を変化させた状態でディスクロータの表面に照射するミラーを備えている。これにより、角部に光を照射することができ、角部の欠陥深さを測定することができる。
第4の発明では、まず、撮像部により鋳造品が撮像され、撮像結果に基づいて、鋳造品の表面の欠陥位置が特定される。そして、特定された欠陥位置が、鋳造品の表面に照射される光の軌跡に含まれるように、鋳造品とセンサヘッドとの相対位置が調整される。これにより、鋳造品の表面のうち欠陥深さの測定対象とすべき範囲全てに対して光を照射する構成と比較して、欠陥深さの測定に要する時間を短縮することができる。
ディスクロータの縦断面、及び検査装置の構成を示す概略図。 検査装置の一部の構成を示す概略図。 中間軸部材の構成を示す図。 照射光の軌跡を示す図。 コントローラによる検査処理を示すフローチャート。 比較例に係る欠陥深さの測定態様を示す図。 比較例に係る欠陥深さの測定態様を示す図。
本発明の鋳造品検査装置を具体化した一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の鋳造品検査装置は、本実施形態では、車両のブレーキ機構の一部として用いられるディスクロータ10の表面の欠陥深さを測定する検査装置20として具体化されている。
<ディスクロータ10の構成>
最初に、検査装置20による検査対象となるディスクロータ10の構成を説明する。図1に示すように、ディスクロータ10は、全体として略円板状をなし、ハット部11及び摺動部12を有している。ハット部11は、自動車等の車両が有する車軸の端部に設けられたハブに取り付けられる。ハット部11は、頂面部13と、周面部14とを有している。
頂面部13は円形板状をなし、中心部には取付孔15が形成されている。取付孔15の周囲には、複数のボルト挿通孔(図示略)が形成されている。取付孔15及びボルト挿通孔を用いて、ディスクロータ10がハブに連結されるようになっている。周面部14は、頂面部13の外周縁部から延びる円筒状をなし、ハット部11の周面を形成している。
周面部14において頂面部13とは反対側の端部に、摺動部12が連結されている。摺動部12は、車両制動時にディスクパッドによって挟み込まれて圧接される部分である。摺動部12は、周面部14より外方へ円環状をなすように突出して形成されている。摺動部12の表裏両面は、ディスクパッドにより圧接される一対の摺動面17となっている。
ここで、ディスクロータ10の表面に鋳造欠陥が現れることがある。このため、鋳造欠陥の深さが許容値以下であるかを検査する必要がある。本実施形態では、周面部14に現れる鋳造欠陥DFの深さが許容値以下であるかを検査する。以下、図1〜図3を用いて、この検査のための検査装置20について説明する。
<検査装置20の構成>
検査装置20は、ディスク回転部30を備えている。ディスク回転部30は、ディスクロータ10を回転軸線を中心として回転させる。本実施形態において、ディスク回転部30は、支持軸部31及びディスク用モータ32を有している。
支持軸部31は、ハット部11の内周側に配置され、円柱状をなしている。支持軸部31は、ディスクロータ10を一体回転可能な状態で支持するためのものである。支持軸部31は、例えば、その一端側に形成された係合部が、取付孔15に挿入されてディスクロータ10と係合されることにより、支持軸部31にディスクロータ10が一体回転可能な状態で支持される。支持軸部31にはディスク用モータ32が接続されている。ディスク用モータ32が回転することにより、ディスクロータ10は、回転軸線を中心として回転することができるようになっている。
検査装置20は、ハット部11の外周側に設置された撮像部であるカメラ33を備えている。カメラ33は、外観検査を行うためのエリアカメラであり、周面部14を撮像できるように配置されている。本実施形態において、カメラ33は、定位置に配置されている。
検査装置20は、測定ユニット40を備えている。測定ユニット40は、欠陥深さを測定するためのものである。測定ユニット40は、ブラケット41と、照射用モータ42とを備えている。ブラケット41は、断面形状がL字状をなし(図2参照)、ベースプレート41aと、サイドプレート41bとを有している。ベースプレート41aは、矩形状(長方形状)をなし、ベースプレート41aの外縁部には、ベースプレート41aと直交する方向に延びるサイドプレート41bが連結されている。
ベースプレート41aの第1面には、ボルト等の固定手段により照射用モータ42が固定されている。ベースプレート41aには、照射用モータ42の回転軸42aを挿通させるための挿通孔(図示略)が形成されている。照射用モータ42がベースプレート41aに固定された状態において、回転軸42aはベースプレート41aの第2面側に突出している。
測定ユニット40は、円柱状をなす中間軸部材43を備えている。中間軸部材43において、軸方向の第1端には軸方向に延びる第1孔43aが形成され、軸方向の第2端には軸方向に延びる第2孔43bが形成されている。第2孔43bは、第1孔43aの中心軸線から偏心した位置に形成されている。所定の締め代で第1孔43aに回転軸42aが挿入されることにより、回転軸42aが中間軸部材43に固定されている。これにより、中間軸部材43は、回転軸42aと一体回転する。
測定ユニット40は、円柱状をなす偏心ピン44と、矩形状(長方形状)をなすセンサ取付プレート45とを備えている。センサ取付プレート45の第1面において、長手方向の第1端側であってかつ短手方向の中心部には、偏心ピン44の第1端が固定されている。偏心ピン44の第2端は、中間軸部材43の第2孔43bに回転可能に挿入されている。これにより、センサ取付プレート45は、中間軸部材43の回転軸線から偏心した位置において、中間軸部材43に対して回転可能に支持される。
なお、図1及び図2等には、測定ユニット40の各図における対応関係を明確にするために、X,Y,Z方向が記載されている。Y方向は回転軸42aの回転軸線方向であり、Z方向はベースプレート41aの長手方向であり、X方向はY,Z方向と直交する方向である。
測定ユニット40は、一対の第1リニアガイド46を備えている。一対の第1リニアガイド46は、ベースプレート41aの長手方向に延びる部材であり、ベースプレート41aの短手方向に離間して配置されている。第1リニアガイド46は、ベースプレート41aの第2面に固定された第1レール46aと、第1レール46a上をスライド可能な第1ブロック46bとを有している。
測定ユニット40は、アダプタ部材47と、第2リニアガイド48とを備えている。アダプタ部材47は、長尺状をなし、互いに平行な一対の平坦面を有している。アダプタ部材47の第1面は、ベースプレート41aの長手方向における各第1ブロック46bの相互位置がずれない状態で各第1ブロック46bの平坦面に固定されている。
第2リニアガイド48は、ベースプレート41aの短手方向に延びる部材であり、アダプタ部材47の第2面に固定された第2レール48aと、第2レール48a上をスライド可能な第2ブロック48bとを有している。センサ取付プレート45の第1面において、長手方向の第2端側であってかつ短手方向の中心部には、第2ブロック48bの平坦面が固定されている。第2レール48aがアダプタ部材47の平坦面に固定されることにより、第2レール48aの長手方向における真直度を確保でき、第2ブロック48bのスムーズなスライドを可能にする。
センサ取付プレート45の長手方向における第1端側とベースプレート41aの長手方向における第1端側とは、照射用モータ42、中間軸部材43及び偏心ピン44により接続されている。また、センサ取付プレート45の長手方向における第2端側とベースプレート41aの長手方向における第2端側とは、第1リニアガイド46、アダプタ部材47及び第2リニアガイド48により接続されている。これにより、本実施形態では、センサ取付プレート45とベースプレート41aとが平行になっている。なお、第1リニアガイド46、アダプタ部材47及び第2リニアガイド48が保持部を構成する。
測定ユニット40は、スライド機構49を備えている。スライド機構49は、ベースプレート41aの長手方向(Z方向)及び回転軸42aの回転軸線方向(Y方向)にブラケット41をスライド可能に支持する。
測定ユニット40は、センサヘッド50を備えている。センサヘッド50は、先端部から欠陥深さ測定用の光を照射するとともに、その照射光の反射光を先端部で受光する。センサヘッド50は、例えば、ケースと、そのケースに内蔵されたコリメータレンズ、回折レンズ及び対物レンズとを有している。センサヘッド50において、照射光の光軸と、反射光の受光軸とが同軸とされている。
測定ユニット40は、ミラー52を備えている。ミラー52は、鏡面がセンサヘッド50の先端部と対向する位置に配置されるように、センサ取付プレート45の長手方向における第2端に固定されている。センサ取付プレート45の長手方向と直交する平面と、ミラー52の鏡面とのなす角度が鋭角とされている。センサヘッド50の先端部からの照射光は、その光軸方向に対して交差する方向にミラー52の鏡面により反射させられる。
センサヘッド50の後端部には、ケーブル51が接続されている。センサヘッド50は、波長ごとに異なった位置で焦点を結び、焦点を結んだ波長の光のみを反射光として受光できるようになっている。その反射光がケーブル51を介して、検査装置20が備えるコントローラ60に伝達される。
コントローラ60は、回転制御部61を有しており、回転制御部61によってディスク用モータ32の駆動制御が行われる。コントローラ60はカメラ制御部62を有しており、カメラ制御部62によってカメラ33の撮像制御が行われる。コントローラ60はスライド制御部63を有しており、スライド制御部63によってスライド機構49の駆動制御が行われる。コントローラ60はモータ制御部64を有しており、モータ制御部64によって照射用モータ42の回転軸42aの回転速度が目標回転速度(例えば数千rpm)に制御される。
コントローラ60は、測定部65を有している。測定部65は、光源を有している。光源は、複数の波長成分を含む光を発し、光源から発せられた光は、ケーブル51を介してセンサヘッド50の先端部から照射される。本実施形態において、光源は、例えば白色LEDを備えて構成され、白色光を発生させる。つまり、測定部65は、白色共焦点方式により欠陥深さを測定する。
測定部65は、ケーブル51を介して入力された反射光に基づいて、例えば基準位置からの距離の変化を測定することにより、所定の計測周期(例えば数十μsec)で周面部14の欠陥深さを測定できるようになっている。
本実施形態では、ディスクロータ10を構成するハット部11の外周側に測定ユニット40が配置されている。また、測定ユニット40は、ディスクロータ10を挟んでカメラ33とは反対側の位置に配置されている。
センサヘッド50の先端部からの照射光がミラー52の鏡面により反射させられ、反射させられた照射光が周面部14に照射される。この場合において、モータ制御部64によって回転軸42aの回転速度が目標回転速度に制御され、回転軸42aの回転軸線まわりにセンサヘッド50が旋回させられる。その結果、周面部14に照射される光の軌跡は、図4に示すように、中心点O1を中心とする円C1(真円)を描くようになる。この円C1の半径は、回転軸42aの回転軸線と偏心ピン44の回転軸線との距離である。
また、回転軸42aの回転速度が目標回転速度に制御されている状態において、スライド制御部63によってブラケット41をベースプレート41aの長手方向(Z方向)にスライドさせる。図4に、ブラケット41のスライド完了後における照射光の軌跡を、中心点O2を中心とする円C2にて示す。ブラケット41をスライドさせることにより、周面部14に照射される光の軌跡が面(図4のハッチング領域)を描くこととなる。この面が、欠陥深さの測定範囲ARとなる。
コントローラ60は、判定部66を有している。判定部66は、カメラ33の撮像結果及び測定部65の測定結果等に基づいて、ディスクロータ10の不良品判定を行う。
続いて、図5を用いて、コントローラ60により実行される検査処理の手順について説明する。
ステップS10では、回転制御部61は、ディスクロータ10を例えば一定の回転速度で回転させる。ディスクロータ10が回転させられた状態において、カメラ制御部62は、周面部14をカメラ33に撮像させる。これにより、周面部14の周方向全域における画像データが得られる。
続くステップS11では、判定部66は、得られた画像データに基づいて、周面部14に鋳造欠陥があるか否かを判定する。ステップS11において鋳造欠陥がないと判定された場合、次のディスクロータ10の検査に移行される。
一方、判定部66は、ステップS11において鋳造欠陥があると判定した場合には、ステップS12に進み、ステップS11で見つけた鋳造欠陥の大きさ(最大幅)が第1許容値A以下であるか否かを判定する。
判定部66は、ステップS12において鋳造欠陥の大きさが第1許容値Aよりも大きいと判定した場合には、ステップS13に進み、今回検査対象となったディスクロータ10が不良品であると判定する。不良品と判定されたディスクロータ10は出荷対象から除外される。
判定部66は、ステップS12において鋳造欠陥の大きさが第1許容値A以下であると判定した場合には、ステップS14に進み、ステップS10で得られた画像データに基づいて、周面部14における鋳造欠陥の位置を特定する。
続くステップS15では、回転制御部61は、特定された欠陥位置の情報に基づいて、照射光が照射される測定範囲ARに鋳造欠陥が含まれるようにディスクロータ10とセンサヘッド50との相対位置を調整すべく、ディスク用モータ32を回転させてディスクロータ10を回転させる。
続くステップS16では、スライド制御部63は、センサヘッド50の先端部と周面部14との距離が測定可能距離以下になるように、スライド機構49によってブラケット41を回転軸42aの中心軸線方向(Y方向)にスライドさせる。
モータ制御部64は、回転軸42aの回転速度を目標回転速度に制御し、スライド制御部63は、ブラケット41をベースプレート41aの長手方向(Z方向)にスライドさせる。これにより、周面部14に照射される光の軌跡は、先の図4に示した面(測定範囲AR)を描くこととなる。測定部65は、モータ制御部64及びスライド制御部63による駆動制御が行われている場合において、ケーブル51を介して入力された反射光に基づいて、所定の計測周期(例えば数十μsec)で周面部14の欠陥深さを測定する。
続くステップS17では、判定部66は、測定部65の測定結果に基づいて、測定範囲ARに存在する鋳造欠陥の深さが第2許容値Bよりも大きいか否かを判定する。ステップS17において鋳造欠陥の深さが第2許容値B以下であると判定された場合、次のディスクロータ10の検査に移行される。
一方、判定部66は、ステップS17において鋳造欠陥の深さが第2許容値Bよりも大きいと判定した場合には、ステップS13に進み、今回検査対象となったディスクロータ10が不良品であると判定する。
<作用効果>
以上説明した検査装置20によれば、以下に示す作用効果が得られる。
センサヘッド50の先端部からミラー52を介して周面部14に光を照射する。照射された光は周面部14により反射され、反射光がミラー52を介してセンサヘッド50により受光される。測定部65は、ケーブル51を介して入力された反射光に基づいて、周面部14の欠陥深さを算出する。ここで、センサヘッド50の先端部から照射される光として指向性の高い照射光が用いられると、欠陥深さの測定範囲を広げることができなくなってしまう。
そこで、周面部14に照射される光の軌跡が円を描くように、照射用モータ42の回転軸42aを回転させてセンサヘッド50を旋回させる。さらに、回転軸42aが回転してセンサヘッド50が往復運動している状態において、周面部14に照射される光を周面部14に沿ってベースプレート41aの長手方向(Z方向)にスライドさせるように、スライド機構49の駆動制御が行われる。これにより、周面部14に照射される光の軌跡が面を描くこととなり、所定時間あたりに測定可能な欠陥深さの範囲を広げることができる。その結果、ディスクロータ10の検査効率を向上させることができる。
また、欠陥深さの測定範囲ARを広げることができるため、周面部14に対する測定範囲ARの位置決めやディスクロータ10の位置決めを高い精度で実施する必要がなくなる。その結果、検査工程の設計に要する負荷を低減することができる。
中間軸部材43の軸方向の第1端に回転軸42aが固定され、中間軸部材43の軸方向の第2端において回転軸42aの回転軸線から偏心した位置に、軸方向に延びる第2孔43bが形成されている。第2孔43bには、センサ取付プレート45に対して固定された偏心ピン44が挿入されている。偏心ピン44は、中間軸部材43に対してセンサ取付プレート45を回転可能に支持する。また、第1リニアガイド46、アダプタ部材47及び第2リニアガイド48によりセンサヘッド50の姿勢が保持され、センサヘッド50の先端部からの照射光の光軸方向が一定方向(Z方向)に維持される。これにより、欠陥深さの測定範囲を高精度に定めることができる。
ここで、センサ取付プレート45に固定されたミラー52により、センサヘッド50の先端部からの照射光がその光軸方向に対して交差する方向に反射させられて周面部14に照射される。この際、照射光の光軸方向が一定方向に維持されつつ、回転軸42aの回転軸線まわりにセンサヘッド50の先端部が円運動することにより、周面部14に照射された光の軌跡は円を描くようになる。このため、センサヘッド50の先端部からの光を周面部14に直接照射できない場合であっても、周面部14の欠陥深さを測定することができる。
周面部14において周面部14と摺動部12との境界近傍の角部の欠陥深さを測定する場合、角部に光を照射することができず、角部の欠陥深さを測定できなくなることが懸念される。例えば、図6に示す比較例のように、周面部14に対して直交する方向から光を照射する場合において、照射光よりも摺動部12側に鋳造欠陥DFがあると、鋳造欠陥DFに照射光を直接照射することができない。また、図7に示す比較例のように、センサヘッド50の先端部を鋳造欠陥DFの方に向けて光を照射したとしても、鋳造欠陥DFの底部まで照射光が届かず、欠陥深さを測定できない。この点、ミラー52を備える測定ユニット40によれば、角部に光を照射することができる。このため、角部の欠陥深さを測定することができる。
中間軸部材43及び偏心ピン44を備える構成によれば、回転軸42aの回転軸線と偏心ピン44の回転軸線との距離を調整することにより、周面部14における欠陥深さの測定範囲を簡易に調整することができる。
照射用モータ42、中間軸部材43、偏心ピン44、第1リニアガイド46、アダプタ部材47、第2リニアガイド48及びミラー52を備える構成により、センサヘッド50の姿勢が保持されつつ、周面部14に照射される光の軌跡が円を描くようにした。このため、ケーブル51のねじれを防止することができる。
カメラ33により周面部14が撮像され、撮像された画像データに基づいて、周面部14における欠陥位置が特定される。そして、特定された欠陥位置が測定範囲ARに含められるように、ディスクロータ10が回転させられる。これにより、周面部14のうち欠陥深さの測定対象とすべき範囲全てに対して光を照射する構成と比較して、欠陥深さの測定に要する時間を短縮することができる。
鋳造欠陥の大きさが第1許容値Aよりも大きいと判定された場合、その後の欠陥深さ測定処理を行うことなく、ディスクロータ10の不良品判定がなされる。このため、1つのディスクロータ10に要する検査時間を短縮することができる。
<変形例>
上記実施の形態の変形例を以下に説明する。
(1)カメラ33は、定位置に配置されることなく、周面部14の外周側をその周方向に沿って移動可能に配置されていてもよい。
(2)照射光を反射させるミラー52は必須ではない。ミラー52が設けられない場合、センサヘッド50の先端部からの光は、ディスクロータ10の周面部14に直接照射されることとなる。この場合、周面部14に照射される光の軌跡が円を描くように、例えば、照射光の光軸を回転軸42aの回転軸線と平行にしつつ、回転軸42aの回転軸線を中心としてセンサヘッド50を回転させる旋回機構が測定ユニット40に備えられていればよい。
(3)周面部14に描かれる照射光の軌跡は、真円に限らず楕円であってもよい。また、周面部14に描かれる照射光の軌跡は、円に限らず、環状であればよい。
(4)摺動部12の摺動面17の欠陥深さを測定してもよい。
(5)検査対象となる鋳造品は、ディスクロータに限らない。
10…ディスクロータ(鋳造品)、11…ハット部、12…摺動部、20…検査装置(鋳造品検査装置)、33…カメラ(撮像部)、42…照射用モータ(旋回機構)、43…中間軸部材(旋回機構、回転体)、44…偏心ピン(旋回機構、支持部)、46…第1リニアガイド(旋回機構、保持部)、47…アダプタ部材(旋回機構、保持部)、48…第2リニアガイド(旋回機構、保持部)、49…スライド機構、50…センサヘッド、52…ミラー、60…コントローラ、61…回転制御部(調整部)、63…スライド制御部(制御部)、64…モータ制御部(制御部)、65…測定部、66…判定部(特定部)。

Claims (4)

  1. 鋳造品の表面の欠陥深さを測定する鋳造品検査装置であって、
    前記鋳造品の表面に光を照射するとともに、その照射光の反射光を受光するセンサヘッドと、
    前記センサヘッドにより受光された反射光に基づいて、前記欠陥深さを測定する測定部と、
    前記鋳造品の表面に照射される光の軌跡が環状になるように、前記センサヘッドを旋回させる旋回機構と、
    前記旋回機構及び前記センサヘッドを前記鋳造品の表面に沿ってスライドさせるスライド機構と、
    前記旋回機構を駆動制御するとともに、前記旋回機構が前記センサヘッドを旋回させている状態において前記旋回機構及び前記センサヘッドがスライドするように前記スライド機構を駆動制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする鋳造品検査装置。
  2. 前記旋回機構は、
    モータと、
    前記モータによって回転する回転体と、
    前記回転体の回転軸線から偏心した位置において、前記センサヘッドを前記回転体に対して回転可能に支持する支持部と、
    前記回転体の回転状態によって前記センサヘッドからの照射光の光軸方向が変化しないように、前記センサヘッドの姿勢を保持する保持部と、
    を備えている、請求項1に記載の鋳造品検査装置。
  3. 前記鋳造品は、円環状の摺動部と、その摺動部の内周縁部から延びる円筒状をなすハット部と、を備えるディスクロータであり、
    前記センサヘッドから照射される照射光を反射させて、前記照射光の光軸方向を変化させた状態で前記ディスクロータの表面に照射するミラーを備えている、請求項1又は2に記載の鋳造品検査装置。
  4. 前記鋳造品を撮像する撮像部と、
    前記撮像部の撮像結果に基づいて、前記鋳造品の表面の欠陥位置を特定する特定部と、
    前記特定部によって特定された前記欠陥位置が前記鋳造品の表面に照射される光の軌跡に含まれるように、前記鋳造品と前記センサヘッドとの相対位置を調整する調整部と、
    を備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳造品検査装置。
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