JP2021154298A - ガスシールドアーク溶接方法及びガスシールドアーク溶接装置 - Google Patents
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Abstract
Description
多層盛溶接のガスシールドアーク溶接方法では、パス間温度を管理するための管理点の温度が管理値を超えた場合に、管理点の温度が管理値以下に低下するまで、後続するパス(層)の溶接を控えることが必要である。溶接する鋼材の板厚が厚くなるほど、温度低下待ちの時間は増加する傾向にある。溶接作業が長時間化することで、鉄骨工事における作業効率及び生産性が低下する。
本発明のガスシールドアーク溶接方法は、第1鋼材と第2鋼材とにより形成されたレ形開先を、溶接ワイヤを用いてガスシールドアーク溶接により溶接するガスシールドアーク溶接方法であって、前記レ形開先の開先角度が30°以下になるように前記第1鋼材と前記第2鋼材とを配置する配置工程と、前記レ形開先を溶接する際の少なくとも一部の工程において、パス間温度が管理値以下になるように溶接する溶接工程と、を行い、前記管理値は350℃超であることを特徴としている。
また、本発明のガスシールドアーク溶接装置は、第1鋼材と第2鋼材とにより形成されたレ形開先を、溶接ワイヤを用いてガスシールドアーク溶接により溶接するガスシールドアーク溶接装置であって、前記レ形開先を前記ガスシールドアーク溶接により溶接する溶接作業部と、前記レ形開先に形成される層の温度を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて、前記溶接作業部を制御する制御部と、を備え、前記レ形開先の開先角度が30°以下であり、前記制御部は、前記測定部による測定結果に基づいて求められるパス間温度が、前記溶接する際の少なくとも一部の工程において管理値以下になるように、前記溶接作業部を制御し、前記管理値は350℃超であることを特徴としている。
一方で、発明者等は鋭意研究の結果、レ形開先の開先角度を30°以下にすると、合金添加量等が従来と同等の溶接ワイヤを用いても、溶接金属の体積が小さくなって溶接部への入熱量が抑えられることで、溶接金属の引張強さが上昇することを発見した。開先角度を30°以下にすることにより、パス間温度の管理値緩和による溶接部の引張強さの低下量程度、溶接部の引張強さが増加することが分かった。なお、合金添加量等が従来と同等の溶接ワイヤを用いると、溶接ワイヤの材料コストの増加を抑えることができる。また、第1,2鋼材の配置精度に影響されるレ形開先のルートギャップに比べて、レ形開先の開先角度は、第1,2鋼材を配置する前の作り込みが容易にできる。
一方で、溶接する際の少なくとも一部の工程において、350℃超である管理値以下にパス間温度がなるように溶接すると、管理値を350℃とした場合に比べ、所定の層を溶接した後での温度低下待ちの時間は減少する。従って、溶接ワイヤの材料コストの増加を抑えて溶接部の引張強さを維持しつつ、溶接時間を短縮することができる。
この発明によれば、所定の層を溶接した後での温度低下待ちの時間が減少するため、溶接作業を連続的に行いやすくなる。一般的に、溶接ロボットは作業者よりも連続的な溶接作業に向いているため、より連続的に行われる溶接作業を溶接ロボットにより効率的に行うことができる。
この発明によれば、例えば建築物の梁で主に用いられる引張強さが490N/mm2級の鋼材、及びその鋼材の溶接に用いられる引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤを用いて、梁等を好ましく施工することができる。
この発明によれば、例えば建築物の梁に好ましく対応することができる。
この発明によれば、例えば梁を施工するとき等に生じる、標準的なレ形開先のルートギャップに対応することができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態の溶接装置1は、レ形開先110を、溶接ワイヤ115を用いてガスシールドアーク溶接により溶接する装置である。
図2に示すように、上フランジ101の長手方向の端面101aは、この長手方向に直交するように形成されている。
上フランジ106の長手方向の端面106aは、第2梁105のウェブ107から離間するに従い漸次、この長手方向の中央部に向かうように傾斜している。
例えば、第1梁100及び第2梁105は、それぞれ水平面に沿うように配置されている。上フランジ101と上フランジ106とは、端面101a,106aを突き合わせた状態に配置されている。端面101a,106aは、上方に向かうに従い、互いの距離が離間するように配置されている。
上フランジ101,106の下方には、裏当て金120が配置されてもよい。裏当て金120は、上フランジ101,106の下面に上フランジ101,106の下方から接触している。
上フランジ101の厚さ及び上フランジ106の厚さは、それぞれ50mm以下であることが好ましい。上フランジ101の厚さ及び上フランジ106の厚さは、それぞれ40mm以下であることがより好ましい。
この例では、レ形開先110の開先角度θは、30°以下(例えば30°)である。開先角度θは、25°以上であることが好ましい。レ形開先110のルートギャップRGは、4mm以上10mm以下であることが好ましい。
溶接トーチ10は、レ形開先110をガスシールドアーク溶接により溶接する。
溶接トーチ10には、公知の構成を用いることができる。例えば、溶接トーチ10は、ガスノズル11と、図示しない搬送部と、ワイヤ供給部と、ガス供給部と、電力供給部と、を備えている。
ガスノズル11は、円筒状に形成されている。溶接ワイヤ115の長手方向の中間部は、ガスノズル11内に配置されている。溶接ワイヤ115の長手方向の先端部は、ガスノズル11から先端側に突出している。溶接ワイヤ115には、引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤを用いることが好ましい。引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤとして、例えばJIS Z 3312:2009に規定されたYGW18(以下、単にYGW18と言う)を用いることができる。ガスノズル11による入熱量は、15kJ/cm(キロジュール・パー・センチメートル)以上50kJ/cm以下であることが好ましい。
図1に示すように、ガスノズル11は、溶接装置1の本体12により支持されている。例えば、本体12は第2梁105の上フランジ106に着脱可能に固定されている。
ワイヤ供給部は、ガスノズル11内に溶接ワイヤ115を供給する。ガス供給部は、二酸化炭素等のシールドガスをガスノズル11内に供給する。
電力供給部は、第1端子、第2端子、及び電源を備えている。第1端子は溶接ワイヤ115に電気的に接続され、第2端子は上フランジ101及び上フランジ106に電気的に接続されている。電源は、第1端子と第2端子との間に電力を供給する。
例えば、測定部20は、レ形開先110に形成される層(パス)による鋼材(フランジ101,106)の温度上昇を測定する。測定部20は、接触式又は非接触式の温度センサである。溶接技能者又は溶接ロボットオペレーターが、測定部20の測定結果より溶接部126(図4参照)の温度を確認する。本実施形態では、測定部20は、レ形開先110近傍の上フランジ106の上面に配置されている。測定部20は、上フランジ106におけるレ形開先110の長手方向の中心に配置されている。
なお、測定部として、温度により色等が変わるチョーク(温度チョーク)等を用いてもよい。この場合、測定部は、チョークの色を識別する撮像部を備えることが好ましい。撮像部は、チョークの色に基づいて層の温度を測定する。
制御回路は、溶接トーチ10の搬送部、ワイヤ供給部、及び電力供給部、に接続されている。制御回路は、予め定められた溶接条件と溶接トーチ10による開先寸法の測定結果に基づいて、溶接トーチ10の搬送部等を制御する。制御回路による詳細な制御内容については、後述するガスシールドアーク溶接方法(以下では、単に溶接方法と言う)で説明する。
メモリには、制御回路を制御するための制御プログラム、予め定められた管理値等が記憶されている。管理値は、後述するパス間温度と比較される値である。例えば、本実施形態では管理値T0は400℃である(図5参照)。
なお、管理値T0は、350℃超であれば(350℃を超える温度であれば)特に限定されない。
まず、配置工程(図3におけるステップS1)において、開先角度θが30°以下になるように上フランジ101と上フランジ106とを配置する。必要に応じて、レ形開先110に裏当て金120を配置する。
配置工程S1が終了すると、ステップS6に移行する。
溶接工程S6では、まず積層工程S7を行う。積層工程S7では、レ形開先110に1つの層を形成する。この1回目の積層工程S7を、積層工程S71とも言う。以下では、i(iは1以上の自然数)回目の積層工程S7を、積層工程S7iとも言う。
電力供給部により電力を供給すると、レ形開先110と溶接ワイヤ115との間でアークが発生する。このアークにより、上フランジ101,106及び溶接ワイヤ115が溶融して、図4に示すようにレ形開先110の下部に溶融池125Aが形成される。制御回路は、搬送部によりガスノズル11をレ形開先110の長手方向の全長にわたって移動させ、1回目の溶接を行う。この溶融池125Aが冷却されて固化すると、初層1251となる。
このように、溶接ロボット40がガスシールドアーク溶接を行う。
積層工程S71では、溶接トーチ10は、レ形開先110の長手方向の第1端部から、第1端部とは反対の第2端部に向かって溶接する。アークによりレ形開先110の長手方向の第1端部が加熱されることで測定温度は上がる。積層工程S71中の所定の時刻t1において、測定温度は積層工程S71中の最高温度となる温度T1になる。時刻t1を過ぎると、測定温度が低下する。積層工程S71の終了時の時刻t2において、溶接トーチ10がレ形開先110の長手方向の第2端部を溶接し、測定温度が例えば370℃である温度T2になったとする。
積層工程S71が終了すると、ステップS8に移行する。
この例では、370℃である測定温度は400℃である管理値T0以下であるため、ステップS9でYesと判断され、2回目の積層工程S7、言い換えれば積層工程S72(図3参照)に移行する。すなわち、図5に示すように、1層溶接工程S71の後で、測定温度が低下するのを待つことなく積層工程S72を行う。この場合、積層工程S71の終了後、積層工程S72が始まる前のレ形開先110の層の温度であるパス間温度は、管理値T0以下の370℃となる。パス間温度は、測定部20による測定結果に基づいて求められる。
なお、パス間温度は500℃以下になるように制御されることが好ましい。
以下、ステップS8から積層工程S7までを組にして繰り返し、最終パス125Nに対応する積層工程S7Nを行う。ここで、Nは2よりも大きい自然数である。
初層1251から最終パス125Nにより、図4に示す溶接金属125Bが形成される。溶接金属125B、及び上フランジ101,106の溶接熱影響部(HAZ:Heat Affected Zone)101b,106bにより、溶接部126が構成される。
溶接作業時間を短縮するには、積層工程S7が終了した後で、待つ時間を比較的短くして(又は待つ時間を無くして)次の積層工程S7を行うことが好ましい。この場合、待つ時間が短くなることで測定温度が低下し難くなり、溶接工程S6の少なくとも一部の工程において、パス間温度が350℃を超えることがある。
積層工程S7Nの後でステップS8に移行すると、積層工程S7Nでの溶接が最終パス125Nの溶接である(Yes)と判断される。そして、溶接方法Sの全ての工程を終了する。
なお、溶接工程S6では、溶接スラグの除去や、ガスノズル11の清掃を適宜行うことが好ましい。
以下では、パス間温度、レ形開先の開先角度等が溶接部の引張強さに与える影響、溶接時間、及びパス間温度の履歴について調べた結果について説明する。
(実験1)
実験1では、パス間温度が溶接部の引張強さに与える影響について調べた。
図6及び図7に示すように、第1,2鋼材として、厚さ28mm又は40mmの、引張強さが490N/mm2級の第1鋼板131及び第2鋼板132を用いた。拘束板141上で、第1,2鋼板131,132を用いて、開先角度が35°、ルートギャップが7mmのレ形開先134を形成した。YGW18である溶接ワイヤAから溶接ワイヤDのいずれかを用いて第1,2鋼板131,132を突合せ溶接し、図8に示す溶接継手部135を製作した。なお、溶接ワイヤAから溶接ワイヤDは、いずれもYGW18であるが、成分が互いに異なる。
図6に示すように、測定部20は、第2鋼板132の幅方向の中心であって、第2鋼板132のレ形開先の開先肩から10mmの位置に配置される。
図8に示すように、溶接継手部135において、第1,2鋼板131,132のうち厚さが薄い方(例えば第2鋼板132)の上面から10mmの位置を軸とする位置の溶接部136から、試験片137を採取した。
試験片137は、JIS Z 3111:2005の規定に基づいて採取した。
図9は、表1におけるパス間温度の上限と溶接部136の引張強さとの関係を、グラフ化したものである。図9において、横軸はパス間温度の上限(℃)を表し、縦軸は溶接部136の引張強さ(N/mm2)を表す。パス間温度の上限は、ケース1の場合は350℃であり、ケース2の場合は500℃である。
溶接ワイヤAの結果を、○印で表す。同様に、溶接ワイヤBの結果を△印で表し、溶接ワイヤCの結果を□印で表し、溶接ワイヤDの結果を◇印で表す。
表1における引張強さの低下量の平均が21.3N/mm2であることから、パス間温度の上限を350℃から500℃に緩和することで、溶接部136の引張強さが約20N/mm2低下することが確認できる。
実験2では、レ形開先の開先角度及びルートギャップが溶接部の引張強さに与える影響について調べた。
第1,2鋼材として、厚さ40mmの、引張強さが490N/mm2級の第1鋼板及び第2鋼板を用いた。第1,2鋼板を用いてレ形開先を形成し、パス間温度の上限を500℃として制御した。
溶接ワイヤBから溶接ワイヤDのいずれかを用いて第1,2鋼板を突合せ溶接し、継手試験体を製作した。継手試験体の溶接部から試験片を採取し、引張強さを測定した。開先角度及びルートギャップを変えて試験片の引張強さを測定した結果を、表2及び図10に示す。
ケース3は、開先角度が25°で、ルートギャップRGが4mmの場合である。ケース4は、開先角度が28°で、ルートギャップRGが5mmの場合である。ケース5は、開先角度が30°で、ルートギャップRGが7mmの場合である。ケース6は、開先角度が35°で、ルートギャップRGが7mm又は10mmの場合である。
ケース6では、溶接ワイヤBを用いたときにルートギャップRGが10mmであり、溶接ワイヤC及びDを用いたときにルートギャップRGが7mmであった。
表2中には、ケース5とケース6との引張強さの差も示す。
従来は、ケース6の開先角度が35°のレ形開先が主に用いられている。
表2においてケース5とケース6との差の平均が22.9N/mm2であることから、開先角度を35°から30°の狭開先とすることで、溶接部の引張強さが約20N/mm2上昇することが確認できる。また、ケース5からケース3及び4とした場合については、溶接部の引張強さがより上昇することが確認できる。
なお、狭開先化すると、レ形開先を溶接する際の作業性の低下が懸念される。しかし、開先角度が25°以上、ルートギャップRGが4mm以上であれば、作業性に問題がないことが確認された。
実験3では、パス間温度の管理値等が溶接時間に与える影響について調べた。
溶接長250mm、厚さ40mmの第1,2鋼板を、後述する溶接条件1及び2において突合せ溶接して、継手試験体を製作した。
溶接条件1は、開先角度を35°、パス間温度の上限を350℃として制御にすることである。溶接条件2は、開先角度を30°、パス間温度の上限を500℃以下にすることである。どちらの溶接条件においても、積層工程S7が終了した後に次の積層工程S7を行うまでの時間を最小限としている。そして、パス間温度がそれぞれの上限値に達するまでは、パス間温度(測定温度)の低下待ちの時間を設けずに溶接している。
アークタイムは、アークを発生させながら第1,2鋼板を溶接している時間のことを意味する。インターバルは、パス間温度(測定温度)の低下待ちの時間だけでなく、スラグ除去、ノズル清掃等の溶接作業時間のうちアークが発生していない全ての時間を意味する。
パス間温度の上限を緩和することにより、インターバルが短縮し、溶接時間を大幅に短縮することが可能となる。なお、溶接条件1に比べ溶接条件2は狭開先化することでアークタイムが少し短縮している。しかし、溶接時間全体における短縮の効果は、非常に小さい。
実験4では、パス間温度の履歴について調べた。
厚さ40mmの第1,2鋼板を、後述する溶接条件6及び7において突合せ溶接して、継手試験体を製作した。溶接条件6は、溶接長が200mmの場合であり、溶接条件7は、溶接長が250mmの場合である。
継手試験体を製作する際に、各溶接パス間のスラグ除去やノズル清掃の作業を最小限とし、溶接部の温度低下を極力減らして溶接を行った。
溶接条件6及び7におけるパス間温度の履歴を、図12に示す。図12において、横軸はパス数を表し、縦軸はパス間温度(℃)を表す。溶接条件6の場合の結果を○印で表し、溶接条件7の場合の結果を△印で表す。
一方で、発明者等は鋭意研究の結果、レ形開先110の開先角度を30°以下にすると、合金添加量等が従来と同等の溶接ワイヤ115を用いても、溶接金属125Bの体積が小さくなって溶接部126への入熱量が抑えられることで、溶接金属の引張強さが上昇することを発見した。開先角度θを30°以下にすることにより、パス間温度の管理上限の緩和による溶接部126の引張強さの低下量程度、溶接部126の引張強さが増加することが分かった。なお、合金添加量等が従来と同等の溶接ワイヤ115を用いると、溶接ワイヤ115の材料コストの増加を抑えることができる。また、レ形開先110のルートギャップRGに比べて、レ形開先110の開先角度θは、上フランジ101,106を配置する前の作り込みが容易にできる。
一方で、溶接する際の少なくとも一部の工程において、350℃超である管理値T0以下にパス間温度がなるように溶接すると、管理値を350℃とした場合に比べ、所定の層125を溶接した後での温度低下待ちの時間は減少する。従って、溶接ワイヤ115の材料コストの増加を抑えて溶接部126の引張強さを維持しつつ、溶接時間を短縮することができる。
上フランジ101,106に引張強さが490N/mm2級の鋼材をそれぞれ用い、溶接ワイヤ115に引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤを用いる。例えば建築物の梁で主に用いられる引張強さが490N/mm2級の鋼材、及びその鋼材の溶接に用いられる引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤ115を用いて、梁等を好ましく施工することができる。
レ形開先110のルートギャップRGが、4mm以上10mm以下である。これにより、例えば梁を施工するとき等に生じる、標準的なレ形開先のルートギャップに対応することができる。
例えば、前記実施形態の溶接方法では、ガスシールドアーク溶接を溶接ロボット40でなく、作業者が行ってもよい。
第1,2鋼材は、梁100,105の上フランジ101,106に限定されず、梁100,105のウェブ等でもよいし、他のプレート等でもよい。
10 溶接トーチ(溶接作業部)
20 測定部
30 制御部
40 溶接ロボット
101 上フランジ(第1鋼材)
106 上フランジ(第2鋼材)
110 レ形開先
115 溶接ワイヤ
125 層
RG ルートギャップ
S 溶接方法(ガスシールドアーク溶接方法)
S1 配置工程
S6 溶接工程
T0 管理値
θ 開先角度
Claims (6)
- 第1鋼材と第2鋼材とにより形成されたレ形開先を、溶接ワイヤを用いてガスシールドアーク溶接により溶接するガスシールドアーク溶接方法であって、
前記レ形開先の開先角度が30°以下になるように前記第1鋼材と前記第2鋼材とを配置する配置工程と、
前記レ形開先を溶接する際の少なくとも一部の工程において、パス間温度が管理値以下になるように溶接する溶接工程と、
を行い、
前記管理値は350℃超であるガスシールドアーク溶接方法。 - 前記ガスシールドアーク溶接を溶接ロボットが行う請求項1に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 前記第1鋼材及び前記第2鋼材に、引張強さが490N/mm2級の鋼材をそれぞれ用い、
前記溶接ワイヤに、引張強さが550N/mm2級の溶接ワイヤを用いる請求項1又は2に記載のガスシールドアーク溶接方法。 - 溶接長が200mm以上であり、
前記第1鋼材及び前記第2鋼材の厚さがそれぞれ50mm以下である請求項1から3のいずれか一項に記載のガスシールドアーク溶接方法。 - 前記レ形開先のルートギャップが、4mm以上10mm以下である請求項1から4のいずれか一項に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 第1鋼材と第2鋼材とにより形成されたレ形開先を、溶接ワイヤを用いてガスシールドアーク溶接により溶接するガスシールドアーク溶接装置であって、
前記レ形開先を前記ガスシールドアーク溶接により溶接する溶接作業部と、
前記レ形開先に形成される層の温度を測定する測定部と、
前記測定部による測定結果に基づいて、前記溶接作業部を制御する制御部と、
を備え、
前記レ形開先の開先角度が30°以下であり、
前記制御部は、前記測定部による測定結果に基づいて求められるパス間温度が、前記溶接する際の少なくとも一部の工程において管理値以下になるように、前記溶接作業部を制御し、
前記管理値は350℃超であるガスシールドアーク溶接装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114850624A (zh) * | 2022-05-26 | 2022-08-05 | 广船国际有限公司 | 一种止裂钢板立对接全自动焊接方法 |
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2020
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