JP2021154042A - 消火栓装置 - Google Patents

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裕 塩見
Yutaka Shiomi
裕 塩見
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Abstract

【課題】ボタン操作を必要とせずに、放水圧力を調整することのできる消火栓装置を提供する。【解決手段】消火栓装置(1)は、消火栓箱(10)と、消火栓箱内に収納されたホース(5)と、ホースの一次側に接続された配管(9)と、ホースの二次側に接続されたノズル(4)と、配管内を流れ、ノズルから放水される水の放水圧力を調整可能な放水圧力調整機構(2)と、消火栓箱内に設けられ、放水圧力調整機構を調整することで、ノズルからの放水圧力を可変制御する制御部(12)とを備え、ノズルからの放水を行う操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサ(42)をさらに備え、制御部は、センサによる検出値から推定した操作者の放水体勢に基づいて放水圧力調整機構を調整することで、ノズルからの放水圧力を可変制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、高速自動車道路等のトンネルに設置される消火栓装置に関するものである。
一人作業で消火活動を行う際にも、ホース内が空の状態で、ノズルを所持する操作者が目的地に向かって迅速に移動開始でき、その後、消火栓弁を開状態として放水状態に切り替えることのできる消火栓装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特に、特許文献1では、消火用ノズルに設けられた消火栓弁開ボタンを押すことにより、放水圧力を調整することができる消火栓装置が開示されている。
特開2017−064373号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の消火栓装置は、以下のような課題がある。特許文献1は、操作者が開ボタンを押すという主体的な操作により、放水圧力を調整することができる。
しかしながら、実際に放水を行う現場においては、このような主体的な操作を行うことができない状況、あるいは主体的な操作を行いにくい状況が考えられる。従って、主体的な操作を行う以外の手法により、放水圧力を簡単に調整できることが望まれている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ボタン操作を必要とせずに、放水圧力を調整することのできる消火栓装置を提供することを目的とする。
本発明に係る消火栓装置は、消火栓箱と、消火栓箱内に収納されたホースと、ホースの一次側に接続された配管と、ホースの二次側に接続されたノズルと、配管内を流れ、ノズルから放水される水の放水圧力を調整可能な放水圧力調整機構と、消火栓箱内に設けられ、放水圧力調整機構を調整することで、ノズルからの放水圧力を可変制御する制御部とを備え、ノズルからの放水を行う操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサをさらに備え、制御部は、センサによる検出値から推定した操作者の放水体勢に基づいて放水圧力調整機構を調整することで、ノズルからの放水圧力を可変制御するものである。
本発明によれば、放水作業を行う操作者の放水体勢を推定できる構成を備えている。その結果、ボタン操作を必要とせずに、放水圧力を調整することのできる消火栓装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る消火栓装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る消火栓装置1のノズルの拡大図である。
以下、本発明の消火栓装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明は、放水作業を行う操作者の放水体勢を推定し、推定結果に基づいて放水圧力調整機構を調整することで、ノズルからの放水圧力を可変制御できる点を技術的特徴としている。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る消火栓装置1を示す構成図である。消火栓装置1は、例えば、トンネル内の壁面等に固定して設置され、前面に開口する扉11を備えた箱形の消火栓箱10を備えている。図1は、扉11を開放し、ノズル4およびホース5を引き出した状態を示している。
消火栓箱10は、内部に、ホース5が収納されている。このホース5の一端は、ノズル4に接続され、他端は、配管9を介して消火栓弁2の一端側に接続されている。また、消火栓弁2の他端は、さらに配管9を介して、ポンプ3と接続されている。
消火栓弁2は、電気的に開度調整制御が可能な電動弁であり、放水圧力調整機構に相当する。そして、本実施の形態1に係る消火栓弁2は、ノズル4からの放水を行う操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサ42による検出信号に基づいて、開度が調整される。なお、ノズル4の詳細構成については、図2を用いて後述する。
消火栓装置1は、手動部に相当する手動レバー7を備えており、この手動レバー7は、有線にて制御部12と接続されている。従って、電気的に消火栓弁2の操作ができない場合には、手動レバー7によって放水することができる。
ポンプ3は、水槽8に蓄えられた水の中に挿入されたフート弁33を備え、起動時には、フート弁33およびフート弁配管34を介して水槽8の水を汲み上げ、さらに配管9を介してホース5およびノズル4に加圧送水する。
具体的には、ポンプ3は、ポンプ3を制御するポンプ制御部32と、送受信部13から送信されるポンプ制御信号を受信するポンプ制御信号受信部36を備え、ポンプ制御信号受信部36がポンプ起動信号を受信すると、ポンプ制御部32は、ポンプ3を起動する。また、ポンプ制御信号受信部36がポンプ停止信号を受信すると、ポンプ制御部32は、ポンプ3を停止する。
消火栓箱10は、図示しないホース収納部を備え、ホース5が巻かれた状態で収納される。ホース5の一端は、ノズル4が接続されており、通常時、ノズル4は、消火栓箱10の図示しないノズルホルダに保持されている。火災時には、扉11を開放してノズル4をノズルホルダから取り外し、ホース5を消火栓箱10から引き出して使用する。
消火栓弁2は、弁体21および駆動部24を備え、弁体21は、駆動部24の動作によって開度が調整される。通常時、弁体21は、閉止している。
次に、ノズル4について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る消火栓装置1のノズル4の拡大図である。ノズル4は、所定の圧力で供給された水を所定の放水量と放水形状で放水するための放水口41を備えている。また、ノズル4は、操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサ42を備えている。
ここで、操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサ42としては、以下のものが挙げられる。
(1)ノズル4の把持力を検出するセンサ
放水体勢が十分なときは把持力が高く、放水体勢が不十分なときは把持力が低いことが考えられる。従って、把持力を検出可能なセンサを、操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサ42として使用することができる。
具体的には、センサ42による把持力の検出信号と、操作者の放水体勢と、消火栓弁2の開度との対応を関係付けたテーブルを、記憶部にあらかじめ記憶させておく。そして、制御部12は、センサ42の検出信号に基づいて、テーブルを参照して消火栓弁2の開度制御を行うことで、操作者の放水体勢の推定結果に基づいて放水圧力を可変制御することができる。
(2)ノズル4の向き、あるいは向きの変化を検出するセンサ
センサ42として加速度センサ、あるいは角度センサをノズル4に設置することで、ノズル4の向き、あるいはノズル4の向きの変化量を定量的に検出することが考えられる。このようなセンサを使用することで、制御部12は、ノズル4の向きが急に許容量以上変化した場合には、操作者の放水体勢が悪化したと判断することができる。このような場合には、制御部12は、放水圧力を低下させるように消火栓弁2の開度制御を行うことができる。
なお、実際の消火作業状況によっては、例えばトンネル内の上部など、特定の場所に向けて放水を行う必要が急に生じた際に、ノズルの向き、あるいはノズルの変化量を意図的に許容量以上変化させることも考えられる。そこで、このような場合に対処するためには、例えば、センサ42の検出結果に基づく放水圧力制御を実行しないようにするON/OFFスイッチをノズル4に設けておくことが考えられる。
すなわち、操作者が意図的に上述したような消火作業を行う場合には、放水体勢が悪化していないことが想定される。そこで、制御部12は、作業者によってON/OFFスイッチがOFF状態に設定されたことを検知することで、操作者による意図的な操作であると判断し、放水圧力を低下させないように制御することが可能である。
なお、消防関係者がノズルを操作する場合など、センサ42の検出結果に基づいて放水圧力制御を行う必要がない場合も考えられる。このような場合にも、上述したON/OFFスイッチを活用することで、消防関係者のようなセンサによる補助がいらない操作者に対しては、センサ42の検出結果に基づく放水圧力制御を無効に切り替えられるようにすることができる。
また、ON/OFFスイッチを設けない場合にも、あらかじめ決められた特殊なノズル移動操作が行われることで、意図的な操作に伴って放水圧力が低下してしまうことを防止できる。例えば、ノズル4の向きが急に許容量以上変化する動作が、あらかじめ設定された時間内にあらかじめ決められた回数以上実施されることで、制御部12は、操作者による意図的な操作であると判断し、放水圧力を低下させないように制御することが可能である。このようにして、必要に応じて、意図的な操作に伴って放水圧力が低下してしまうことを防止することができる。
具体的には、センサ42による検出信号の変化量と、操作者の放水体勢と、消火栓弁2の開度との対応を関係付けたテーブルを、記憶部にあらかじめ記憶させておく。そして、制御部12は、センサ42の検出信号の変化量に基づいて、テーブルを参照して消火栓弁2の開度制御を行うことで、操作者の放水体勢の推定結果に基づいて放水圧力を可変制御することができる。
なお、センサ42の代わりに、複数の開閉レバーをノズル4に設けることで、放水圧力を可変制御することも考えられる。この場合、制御部12は、操作者により操作された開閉レバーを識別し、識別結果に基づいて消火栓弁2の開度制御を行うことで、放水圧力を可変制御することができる。すなわち、操作者は、放水体勢に応じて使用する開閉レバーを変更することで、操作者の放水体勢に基づいて放水圧力を可変制御することができる。
なお、センサによる検出信号は、有線にて制御部12によって読み込んでもよいし、無線にて送信して送受信部13を介して制御部12によって読み込んでもよい。
こうすることで、消火活動中に、操作者の放水体勢に応じて放水圧力調整機構である消火栓弁2の開度を調整可能とすることで、ノズル4からの放水圧力を、ボタン操作を必要とせずに可変制御することができる。
なお、上述した実施の形態では、放水圧力調整機構として消火栓弁を用いる場合について説明した。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されるものではない。放水圧力調整機構として、例えば、ノズル4への水の供給経路中にレギュレータを設け、放水圧力を調整する構成とすることも可能である。
また、ポンプ制御部32は、ポンプ制御信号受信部36を介して、制御部12から受信した信号に基づいて、放水圧力を変化させることもできる。従って、このような構成を採用する場合には、ポンプ3を放水圧力調整機構として活用することができる。こうすることで、消火活動中に推定された操作者の放水体勢に応じて、適切に放水量を変えることができる。
また、上述した実施の形態では、センサ42をノズル4に設ける場合について説明した。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されるものではない。例えば、操作者が加速度センサをセンサ42として手首等に装着し、その検出信号を制御部12が送受信部13を介して無線信号として受信できる構成とすることによっても、実施の形態1で説明した消火栓装置と同様の効果を実現できる。
1 消火栓装置、2 消火栓弁、3 ポンプ、4 ノズル、5 ホース、7 手動レバー、8 水槽、9 配管、10 消火栓箱、11 扉、12 制御部、13 送受信部、21 弁体、24 駆動部、32 ポンプ制御部、33 フート弁、34 フート弁配管、36 ポンプ制御信号受信部、41 放水口、42 センサ。

Claims (1)

  1. 消火栓箱と、
    前記消火栓箱内に収納されたホースと、
    前記ホースの一次側に接続された配管と、
    前記ホースの二次側に接続されたノズルと、
    前記配管内を流れ、前記ノズルから放水される水の放水圧力を調整可能な放水圧力調整機構と、
    前記消火栓箱内に設けられ、前記放水圧力調整機構を調整することで、前記ノズルからの放水圧力を可変制御する制御部と
    を備え、
    前記ノズルからの放水を行う操作者の放水体勢を推定するための検出値を出力可能なセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記センサによる検出値から推定した前記操作者の前記放水体勢に基づいて前記放水圧力調整機構を調整することで、前記ノズルからの前記放水圧力を可変制御する
    消火栓装置。
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