図1は、本発明の第1実施形態による乾燥機の正面説明図である。図2は、図1の乾燥機の平面説明図である。図3は、図1の乾燥機の側面説明図である。図4は、図1の乾燥機の制御機構の説明図である。以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態の乾燥機100と乾燥機100を使用して靴部材Sを乾燥させる乾燥方法について説明する。
図1〜図3を参照すると、本実施形態において、乾燥機100は、筐体110、搬送部120、及び複数の熱源130を含む。筐体110は、内部に乾燥室Cを形成し、且つ筐体110の相対する両側に位置する入口112と出口114を有する。搬送部120は、例えば、コンベアベルト等の移動によって搬送を行うことができる部材であり、乾燥室C内で乾燥対象となる靴部材Sを入口112から出口114に搬送する。熱源130は、乾燥室C内に配置され、昇温を行う。前記乾燥とは、例えば、熱源130で発生した熱によって乾燥室C内を昇温させ、次に接着剤を塗布した靴部材Sに熱を伝え、靴部材Sの接着剤に含まれる水分に熱エネルギーを吸収させた後に蒸発させ、更に靴部材S上の接着剤を乾燥させることを指す。但し、前記内容は、乾燥機100のうち1つの応用にすぎず、本発明はこれに限定するものではなく、必要に応じて調整することができる。
具体的には、本実施形態では、複数の熱源130は、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bを含む。近赤外線熱源130aは、2.5μm以下の波長をピーク(peak)とし、中赤外線熱源130bは、2.5〜4.0μmの波長をピークとするが、これに限定されない。乾燥室C内の少なくとも一部の領域では、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bは、搬送部120の搬送方向D1に沿って交互に並んで配置されている。このように、乾燥機100の乾燥室C内では、乾燥室C内の少なくとも一部の領域において、近赤外線熱源130a及び中赤外線熱源130bが、搬送方向D1に沿って交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させる。
更に述べると、本実施形態では、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが搬送部120の搬送方向D1(即ち、入口112から出口114への方向)に沿って交互に並んで配置されている。即ち、搬送方向D1において、入口112から出口114へ近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130bという交互に並んだ配置を構成している。更に、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、搬送方向D1と直交する幅方向D2の相対する両側にはそれぞれ1列の交互に並んだ近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが配置されている。また、乾燥室Cにおいて、入口112と出口114に最も近い位置には、近赤外線熱源130aが配置されているのが好ましいが、これに限定されるものではない。このように、乾燥機100の乾燥室C内では、乾燥室C内の入口112から出口114まで全体領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させることができる。
但し、他の図示していない実施形態では、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、乾燥室Cの中央に交互に並んで配置される1列のみの近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130Bによって相対する両側に配置される2列の熱源130と置き換えることもでき、又は3列以上の熱源130を配置することもできる。更に、搬送方向D1では、入口112から出口114へ赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130aという交互に並んだ配置を構成することもでき、又は入口112から出口114へ近赤外線熱源130a、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、中赤外線熱源130bという交互に並んだ配置を構成することもできる。前記交互に並んだ配置は、1つずつ交互の並びに制限するものではない。近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが乾燥室C内の少なくとも一部の領域で交互に並んで配置されてさえいれば、本発明の主旨に沿っているため、本発明は、これについて制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
また、本実施形態では、靴部材Sは、ソールS1とアッパーS2を含むため(図3に示す)、乾燥室C内は、ソールS1を乾燥させるソール乾燥室C1とアッパーS2を乾燥させるアッパー乾燥室C2に区画される。更に述べると、筐体110は、実体的な壁116によって搬送方向D1と直交する高さ方向D3において上層空間と下層空間を区画し、上層空間は、ソール乾燥室C1となり、下層空間は、アッパー乾燥室C2となる。更に、搬送部120と交互に並んだ近赤外線熱源130a及び中赤外線熱源130bに対し、乾燥室Cのソール乾燥室C1とアッパー乾燥室C2で同じ配置が採用されているが、後続の実施形態では、異なる配置を採用することもできる(詳細は後述する)。また、他の図示していない実施形態では、筐体110の区画された上層空間をアッパー乾燥室C2とし、下層空間をソール乾燥室C1とすることもでき、筐体110を左右の空間に区画してそれぞれソール乾燥室C1とアッパー乾燥室C2とすることもできる。また、乾燥室Cは、3つ以上の空間又は1つだけの空間とすることもでき、3種以上の靴部材S又は1種のみの靴部材Sを乾燥させることができる。尚、前記「区画」とは、実体的な壁によって仕切ることに制限するのではなく、空間上の区画を広義に指すことができるものである。本発明は、上記の説明及び図面に示される実施形態に制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
図4を参照し、本実施形態において、乾燥機100は、設定入力部140、温度検知部150、制御部160及び送風部170を更に含む。設定入力部140は、乾燥室C内の運転と停止の少なくとも一方を設定する。即ち、設定入力部140は、乾燥室C内で動作条件(初期値等)を設定することができる。温度検知部150は、乾燥室C内の温度を検知する。送風部170は、乾燥室C内に送風を行い、乾燥室C内の温度を均一にし、過度な昇温を抑え、更に乾燥室C内の空気を循環させる。制御部160は、各部材の動作を制御する。即ち、制御部160は、乾燥室C内の運転条件(温度、風量、搬送速度等)を制御することができる。
更に、温度制御について、本実施形態は、搬送方向D1に沿って交互に並んで配置される近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bを熱源130として採用している。中赤外線熱源130bは、靴部材S上の接着剤内の水分に直接熱を伝えて加熱するため、水分に吸収されるエネルギーが多くなる(即ち、吸収効率が高い)が、反応時間は遅く、温度が安定し難い(即ち、温度が比較的低い)。これに対し、近赤外線熱源130aは、高温で空気を介して靴部材S上の接着剤内の水分を加熱するため、水分に吸収されるエネルギーが少なく(即ち、吸収効率が高くない)が、反応時間は速く、温度が安定し易い(即ち、温度が比較的高い)。従って、制御部160は、運転動作中に温度検知部150によって検知された温度に基づいて近赤外線熱源130aに対してオン、オフを制御し、乾燥室C内の温度を調整し、例えば、設定入力部150によって設定された温度に調整する。近赤外線熱源130aの反応時間が早いため、近赤外線熱源130aを制御することで効率的に温度を安定させることができる。当然ながら、他の図示していない実施形態において、制御部160は、中赤外線熱源130bに対してオン、オフを制御することもでき、送風部170の風量又は送風方向を制御することで温度を調整することもでき、又は上記各部材を同時に制御することもできる。上記の説明は、1つの実施形態に過ぎず、本発明は、これについて制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
このことから、乾燥対象となる靴部材Sの搬送過程において、熱源130は生成される波長の違いに応じて、靴部材Sを直接加熱するか、空気を介して靴部材Sを加熱することができる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって搬送方向D1に沿って交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図5は、図1の乾燥機の従来技術の乾燥機と比較したソールを乾燥させた乾燥結果の比較図である。図6は、図1の乾燥機の従来技術の乾燥機と比較したアッパーを乾燥させた乾燥結果の比較図である。図5は、図1の乾燥機100と従来技術の乾燥機によって同じソールS1を乾燥させた乾燥結果の比較図を示し、図6は、図1の乾燥機100と従来技術の乾燥機によって同じアッパーS2を乾燥させた乾燥結果の比較図を示す。前記従来技術の乾燥機は、例えば、前記先行技術文献で示されるような単一種類の熱源を用いた乾燥機であるが、これに制限するものではない。
図5及び図6からわかるように、本実施形態が提供する乾燥機100は、約3分間で靴部材SとしてのソールS1及びアッパーS2を必要な乾燥度まで乾燥させることができ(図5及び図6に示す乾燥領域のように、ソールS1が水分(moisture)5%以下であり且つアッパーS2が水分8%以下であるように予め設けることができるが、本発明は、これに制限するものではない)、従来技術の乾燥機は、靴部材SのソールS1及びアッパーS2を必要な乾燥度まで乾燥させるのに約4.5〜6分間を要する。上記乾燥結果は、本発明の一例の試験結果に過ぎないが、本実施形態の乾燥機100の乾燥室C内の少なくとも一部の領域で近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させるという両者の交互の併用の方法が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができることを理解することができる。これにより、乾燥機100及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図7は、本発明の第2実施形態による乾燥機の正面説明図である。図8は、図7の乾燥機の平面説明図である。以下、図7及び図8によって、本発明の第2実施形態の乾燥機100A及び乾燥機100Aを使用して靴部材Sを乾燥させる乾燥方法について説明する。
図7及び図8を参照すると、本実施形態では、乾燥機100Aは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、熱源130の配列方法にある。具体的には、本実施形態では、乾燥室C内の少なくとも一部の領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが搬送部120の幅方向D2に沿って交互に並んで配置されている。即ち、交互に並んで配置された近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bという2つの熱源130を一組とし、且つ幅方向D2において相対する両側にそれぞれ一組を配置し、このように、幅方向D2において、左側から右側へ近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130bという交互に並んだ配置を構成する。更に、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、入口112から出口114までの全体領域)において、搬送方向D1に沿って上記の配列方法を有する3列の近赤外線熱源130a及び中赤外線熱源130bを配置することもできる。即ち、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させることもできる。更に、他の図示していない実施形態では、幅方向D2において左側から右側へ中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、及び近赤外線熱源130aという交互に並んだ配置を構成することもできる。
類似して、他の図示していない実施形態では、交互に並んで配置された近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130aの3つの熱源130を一組とし、幅方向D2において相対する両側にそれぞれ一組を配置することもでき、このように、幅方向D2の左側から右側へ、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130aという交互に並んだ配置を構成する。同様に、左側から右側へ、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130b、中赤外線熱源130b、近赤外線熱源130a、中赤外線熱源130bという交互に並んだ配置を構成することもできる。上記の説明は、そのうち1つの実施形態に過ぎず、本発明はこれに制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100A及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図9は、本発明の第3実施形態による乾燥機の正面説明図である。図10は、図9の乾燥機の側面説明図である。以下、図9及び図10によって、本発明の第3実施形態の乾燥機100B及び乾燥機100Bを使用して靴部材Sを乾燥させる乾燥方法について説明する。
図9及び図10を参照し、本実施形態では、乾燥機100Bは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、搬送部120の搬送方向D1に直交する方向、即ち、高さ方向D3において、中赤外線熱源130bが近赤外線熱源130aよりも乾燥対象となる靴部材Sに近い位置に配置されることにある。
具体的には、本実施形態では、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが搬送部120の搬送方向D1に沿って交互に並んで配置されるが、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bは、同じ水平高さに配置されておらず、中赤外線熱源130bを近赤外線熱源130aよりも下方に近づけ、更に熱源130の下方に位置する乾燥対象となる靴部材Sにより近づける。これにより、反応時間が遅く且つ温度が安定し難い(即ち、温度が比較的低い)中赤外線熱源130bは、乾燥対象となる靴部材Sにより近くなるため、中赤外線熱源130bと靴部材Sとの間の距離が短くなり、中赤外線熱源130bの熱の乾燥室C内に存在する水分に対する反射が少なくなり、従って、より効率的に靴部材Sに熱を伝えることができる。
本実施形態は、交互に並んで配置される一列の近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bの高さの差を調整することで中赤外線熱源130bを近赤外線熱源130aよりも乾燥対象となる靴部材Sに近い位置に配置しているが、他の図示していない実施形態では、中赤外線熱源130bを近赤外線熱源130aの真下に配置することもできる。上記の説明は、そのうちの1つの実施形態に過ぎず、本発明はこれに制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって搬送方向D1に沿って交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100B及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図11は、本発明の第4実施形態による乾燥機の正面説明図である。図12は、図11の乾燥機の側面説明図である。以下、図11及び図12によって、本発明の第4実施形態の乾燥機100C及び乾燥機100Cを使用して靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させる乾燥方法について説明する。
図11及び図12を参照し、本実施形態では、乾燥機100Cは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、搬送部120の搬送方向D1に直交する方向、即ち、高さ方向D3において、近赤外線熱源130aが中赤外線熱源130bよりも乾燥室Cの下方側の位置に配置されることにある。
具体的には、本実施形態では、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bがそれぞれ搬送部120の搬送方向D1に沿って並んで配置され、幅方向Dに交互に並んだ配置が形成され、且つ近赤外線熱源130aは中赤外線熱源130bよりも乾燥室Cの下方側の位置に配置される。これにより、反応時間が早く且つ温度が比較的安定し易い(即ち、温度が比較的高い)近赤外線熱源130aは、乾燥室Cの下方側の位置に配置され、乾燥室Cの下方において上昇気流を生成し、更に乾燥室Cの空気循環を促進することができる。
本実施形態は、上方に並べられる中赤外線熱源130bの配列方法と下方に並べられる近赤外線熱源130aの配列方法が異なっているが(熱源130となる棒型ランプの延伸方向が異なる)、他の図示していない実施形態では、中赤外線熱源130bの配列方法と近赤外線熱源130aの配列方法を同じに調整することもできる。上記の説明は、そのうち1つの実施形態に過ぎず、本発明はこれに制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100C及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図13は、本発明の第5実施形態による乾燥機の平面説明図である。図14は、図13の乾燥機の側面説明図である。以下、図13及び図14によって、本発明の第5実施形態の乾燥機100D及び乾燥機100Dを使用して靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させる乾燥方法について説明する。
図13及び図14を参照し、本実施形態では、乾燥機100Dは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において異なる領域を区画し、更に乾燥室C内の少なくとも一部の領域では、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが搬送部120の搬送方向D1に沿って交互に並んで配置され、且つ他の領域では、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが異なる配列方法を有することにある。
具体的には、本実施形態では、乾燥室C内は、入口112に隣接する入口領域R1、出口114に隣接する出口領域R2、及び入口領域R1と出口領域R2との間に位置する中間領域R3に区画され、且つ乾燥室Cの中間領域R3において、入口領域R1に隣接する第1中間領域R31と出口領域R2に隣接する第2中間領域R32の少なくとも2つの領域に区画される。前記「区画」とは、実体的な壁によって仕切ることに制限するのではなく、空間上の区画を広義に指すことができるものであるが、実体的な壁で領域を分けることもでき、本発明は、これについて制限するものではない。更に、他の図示していない実施形態では、乾燥室C内の入口112から出口114までの全体領域において、更に多くの領域に分け、異なる領域での近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bの配列方法を必要に応じて調整することができる。
一例として、本実施形態では、乾燥室Cの入口領域R1と出口領域R2において、近赤外線熱源130aのみが配置されている。乾燥室Cの中間領域R3では、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bが搬送部120の搬送方向D1に沿って交互に並んで配置されている。前記交互の並びは、1つずつ交互の並びに制限されないため、乾燥室Cの第1中間領域R31では、中赤外線熱源130bの数が近赤外線熱源130aの数よりも多く(例えば、本実施形態は、乾燥室Cの第1中間領域R31には中赤外線熱源130bのみが配置されることを例とするが、これに制限するものではない)、乾燥室Cの第2中間領域R32では、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bは搬送部120の搬送方向D1に沿って1つずつ交互に並んで配置される。
このように、外側の空気の熱的な影響を受けやすい入口112及び出口114付近の領域、即ち、入口領域R1及び出口領域R2では、反応時間が早く且つ温度が比較的安定し易い(即ち、温度が比較的高い)近赤外線熱源130aのみを配置し、乾燥室C内の温度を更に安定させることができる。但し、他の図示していない実施形態では、入口領域R1及び出口領域R2では、近赤外線熱源130aの数を中赤外線熱源130bの数よりも多くすることもできる。更に、入口領域R1に隣接する第1中間領域R31には、中赤外線熱源130bのみが配置され、このように、吸収効率の高い中赤外線熱源130bが靴部材S(前述の実施形態参照)上の接着剤内の水分に更に速く熱を伝えて加熱させることができる。但し、他の図示していない実施形態では、第1中間領域R31において、中赤外線熱源130bの数を近赤外線熱源130aの数よりも多くすることもできる。上記の説明は、そのうち1つの実施形態に過ぎず、本発明はこれに制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
更に、本実施形態では、中間領域R3を第1中間領域R31と第2中間領域R32に更に区画し、その目的は、第2中間領域R32が第1中間領域R31に比べて近赤外線熱源130aの数が増やされることであり、即ち、第2中間領域R32において、近赤外線熱源130aの割合を増やすことである。本実施形態では、第2中間領域R32に搬送部120の搬送方向D1に沿って1つずつ交互に並んで配置される近赤外線熱源130a及び中赤外線熱源130bが配置されているが、前述したような他の並びの組み合わせであることもできる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の第2中間領域R32)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100D及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図15は、本発明の第6実施形態による乾燥機の側面説明図である。以下、図15によって、本発明の第6実施形態の乾燥機100E及び乾燥機100Eを使用して靴部材Sを乾燥させる乾燥方法について説明する。
図15を参照し、本実施形態では、乾燥機100Eは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、交互に並んだ近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bに対し、乾燥室Cのソール乾燥室C1とアッパー乾燥室C2で異なる配置が採用され、例えば、アッパー乾燥室C2の熱源130の数がソール乾燥室C1の熱源130の数よりも多いことである。
具体的には、本実施形態では、アッパーS2を乾燥させるアッパー乾燥室C2の高さ空間がソールS1を乾燥させるソール乾燥室C1よりも大きく、且つアッパーS2の乾燥に必要な熱エネルギーが比較的多いため、ソール乾燥室C1に比較してアッパー乾燥室C2に多くの熱源130を配置している。一例として、ソール乾燥室C1には、搬送部120の搬送方向D1に沿って交互に並んだ3つの近赤外線熱源130aと2つの中赤外線熱源130bが配置され、且つアッパー乾燥室C2には、搬送方向D1に沿って交互に並んだ5つの近赤外線熱源130aと4つの中赤外線熱源130bが配置されている。このように、アッパー乾燥室C2の熱源130の数(9個を例とする)は、ソール乾燥室C1の熱源130の数(5個を例とする)よりも多くなっている。更に、一例として、アッパー乾燥室C2では、出口114に隣接する位置に補助として近赤外線熱源130aが追加で配置されている。
但し、他の図示していない実施形態では、熱源130としての近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bの数及び割合は、必要に応じて調整することができ、且つ前記交互の並びは、1つずつ交互の並びに制限するものではない。上記の説明は、そのうち1つの実施形態に過ぎず、本発明は、これについて制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態のソール乾燥室C1とアッパー乾燥室C2)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100E及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図16は、本発明の第7実施形態による乾燥機の側面説明図である。以下、図16によって、本発明のうちの第7実施形態の乾燥機100Fと、乾燥機100Fを使用して靴部材Sを乾燥させる乾燥方法について説明する。
図16を参照し、本実施形態では、乾燥機100Fは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、第1実施形態では乾燥機100では、熱源としての近赤外線熱源130a及び中赤外線熱源130bが棒型ランプを採用しているが、本実施形態の乾燥機100Fでは、熱源230としての近赤外線熱源230a及び中赤外線熱源230bが螺旋型ランプを採用していることにある。ランプの形状を調整することで、単位面積あたりの熱源の密度を高めることができる。但し、他の図示していない実施形態では、熱源としての近赤外線熱源及び中赤外線熱源が屈曲状又は渦巻状のランプを採用することもできる。本発明は、熱源としての近赤外線熱源及び中赤外線熱源が採用するランプの形状を制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
更に、熱源230の配列方法については、前述の第2実施形態〜第6実施形態を参照して調整することもできる。即ち、本実施形態の螺旋型の熱源230は、前述の各実施形態に応用することができる。同様に、前述で示していない屈曲状又は渦巻状のランプも前述の各実施形態に応用することができ、本発明は、これについて限定するものではない。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口112から出口114までの全体領域)において、近赤外線熱源230a及び中赤外線熱源230bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させ、近赤外線熱源230aの反応時間が早く、中赤外線熱源230bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100F及び乾燥方法は、より効率的に熱源230の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
図17は、本発明の第8実施形態による乾燥機の平面説明図である。以下、図17によって、本発明の第8実施形態の乾燥機100G及び乾燥機100Gを使用して靴部材S(前述の実施形態参照)を乾燥させる乾燥方法について説明する。
図17を参照し、本実施形態では、乾燥機100Gは、前述の第1実施形態の乾燥機100と類似した構造を有し、その主な差異は、第1実施形態乾燥機100では、搬送部120が例えば線形的な搬送機構であるが、本実施形態の乾燥機100Gでは、搬送部220が例えば円周型の搬送機構であることにある。即ち、筐体210は、入口212と出口214を有し、且つ前記入口212と出口214は、筐体210の同じ側に位置する。従って、搬送部220は、単一方向(前述の搬送方向D1)に沿って搬送することに制限するものではなく、円周型の搬送経路P1(図17の破線の経路と矢印を参照)に沿って、乾燥対象となる靴部材S(前述の実施形態参照)を入口212から出口214に搬送する。前記「円周型」とは、前記搬送経路P1が一周、即ち、360度回ることで、入口212と出口214を同じ側に配置することを表し、円弧型の搬送経路に制限するものではなく、矩形の搬送経路を採用することもできる。このように、入口212と出口214を同じ側に配置することで、操作者の負担を軽減し、更には人件費を節約することができる。但し、他の図示していない実施形態では、搬送部220は、単一の水平高さで搬送することに制限せず、観覧車型又は山腹型の搬送部に調整することもでき、例えば、水平高さが低い起点(即ち、入口)から水平高さが比較的高い中間点に上昇し、それから水平高さの低い終点(即ち、出口)まで下降し、熱源としての近赤外線熱源と中赤外線熱源が搬送経路に沿って交互に配置されることもできる。本発明は、搬送部の搬送経路について制限するものではなく、必要に応じて調整することができる。
更に、熱源130の配列方法は、前述の第2実施形態〜第6実施形態を参照して調整することもできる。即ち、本実施形態の円周型の搬送部220は、前述の各実施形態に応用することができる。同様に、前述で示していない観覧車型又は山腹型の搬送部も、前述の各実施形態に応用することができ、本発明はこれについて制限するものではない。このように、乾燥室C内の少なくとも一部の領域(例えば、本実施形態の入口212から出口214までの全体領域)において、近赤外線熱源130aと中赤外線熱源130bによって交互に乾燥対象となる靴部材Sを乾燥させ、近赤外線熱源130aの反応時間が早く、中赤外線熱源130bの吸収効率が高く、両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、乾燥機100G及び乾燥方法は、より効率的に熱源130の温度を靴部材Sに伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
ここで、本発明の実施形態に係る構成と奏する作用につきまとめる。
本発明の本実施形態の乾燥機は、靴部材を乾燥させることに用いられる。前記乾燥機は、内部に乾燥室を形成する筐体と、前記乾燥室内において、乾燥対象となる前記靴部材を入口から出口へ搬送する搬送部と、前記乾燥室内に配置されて昇温を行う複数の熱源と、を含み、前記複数の熱源は、近赤外線熱源と中赤外線熱源を含み、前記乾燥室の少なくとも一部の領域において、前記近赤外線熱源と前記中赤外線熱源とが交互に並んで配置されている。
この構成によれば、乾燥室内の少なくとも一部の領域において、近赤外線熱源及び中赤外線熱源によって交互に乾燥対象である靴部材を乾燥させることができる。近赤外線熱源の反応時間が早く、中赤外線熱源の吸収効率が高いため、この両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、本発明の本実施形態の乾燥機は、より効率的に熱源の温度を靴部材に伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
本発明の本実施形態の乾燥方法は、前記乾燥機によって靴部材を乾燥させる。前記乾燥機の前記乾燥室内で、前記乾燥対象となる前記靴部材を前記入口から前記搬送部の搬送方向に沿って前記出口まで搬送するステップと、前記乾燥室内の少なくとも一部の領域において、前記近赤外線熱源と前記中赤外線熱源とが交互に前記乾燥対象となる前記靴部材を乾燥させるステップと、を含む。
この構成によれば、乾燥室内の少なくとも一部の領域において、近赤外線熱源及び中赤外線熱源によって交互に乾燥対象である靴部材を乾燥させることができる。近赤外線熱源の反応時間が早く、中赤外線熱源の吸収効率が高いため、この両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これにより、本発明の本実施形態の乾燥方法は、より効率的に熱源の温度を靴部材に伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
本発明の実施形態において、前記乾燥室内は、前記入口に隣接する入口領域と、前記出口に隣接する出口領域と、前記入口領域と前記出口領域との間に位置する中間領域とに区画され、前記乾燥室の前記中間領域には、前記近赤外線熱源と前記中赤外線熱源とが前記搬送部の搬送方向に沿って交互に並んで配置されている。
この構成によれば、乾燥室内の少なくとも中間領域において、近赤外線熱源及び中赤外線熱源によって交互に乾燥対象である靴部材を乾燥させることができ、より効率的に熱源の温度を靴部材に伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
本発明の実施形態において、前記乾燥室の前記入口領域及び前記出口領域には、前記近赤外線熱源のみが配置されている。
この構成によれば、外側の空気の熱的な影響を受けやすい入口及び出口付近の入口領域及び出口領域では、反応時間が早く且つ温度が比較的安定し易い(即ち、温度が比較的高い)近赤外線熱源のみを配置し、乾燥室内の温度を更に安定させることができる。
本発明の実施形態において、前記乾燥室の前記中間領域は、前記入口領域に隣接する第1中間領域と前記出口領域に隣接する第2中間領域の少なくとも2つの領域に区画され、前記乾燥室の前記第1中間領域では、前記中赤外線熱源の数が前記近赤外線熱源の数よりも多く、前記乾燥室の前記第2中間領域には、前記近赤外線熱源と前記中赤外線熱源とが前記搬送部の前記搬送方向に沿って交互に並んで配置されている。
この構成によれば、入口領域に隣接する第1中間領域には、中赤外線熱源の数を近赤外線熱源の数よりも多く、吸収効率の高い中赤外線熱源が靴部材上の接着剤内の水分に更に速く熱を伝えて加熱させることができる。また、乾燥室内の少なくとも第2中間領域において、近赤外線熱源及び中赤外線熱源によって交互に乾燥対象である靴部材を乾燥させることができ、より効率的に熱源の温度を靴部材に伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。
本発明の実施形態において、前記乾燥室の前記第1中間領域には、前記中赤外線熱源のみが配置されている。
この構成によれば、入口領域に隣接する第1中間領域には、中赤外線熱源のみが配置され、吸収効率の高い中赤外線熱源が靴部材上の接着剤内の水分に更に速く熱を伝えて加熱させることができる。
本発明の実施形態において、前記搬送部の搬送方向と直交する方向において、前記中赤外線熱源は、前記近赤外線熱源よりも前記乾燥対象となる前記靴部材に近い位置に配置されている。
この構成によれば、反応時間が遅く且つ安定し難い(即ち、温度が比較的低い)中赤外線熱源は、乾燥対象となる靴部材により近くなるため、中赤外線熱源と靴部材との間の距離が短くなり、中赤外線熱源の熱の乾燥室内に存在する水分に対する反射が少なくなり、従って、より効率的に靴部材に熱を伝えることができる。
本発明の実施形態において、前記搬送部の搬送方向と直交する方向において、前記近赤外線熱源は、前記中赤外線熱源よりも前記乾燥室の下方側の位置に配置されている。
この構成によれば、反応時間が早く且つ温度が比較的安定し易い(即ち、温度が比較的高い)近赤外線熱源は、乾燥室の下方側の位置に配置され、乾燥室の下方において上昇気流を生成し、更に乾燥室の空気循環を促進することができる。
本発明の実施形態において、前記靴部材は、ソールとアッパーとを含み、前記乾燥室内は、前記ソールを乾燥させるソール乾燥室と、前記アッパーを乾燥させるアッパー乾燥室とに区画され、前記アッパー乾燥室の前記熱源の数は、前記ソール乾燥室の前記熱源の数よりも多くなっている。
この構成によれば、アッパー乾燥室の高さ空間がソール乾燥室よりも大きく、且つアッパーの乾燥に必要な熱エネルギーが比較的多いため、ソール乾燥室に比較してアッパー乾燥室に多くの熱源を配置し、アッパー乾燥室により効率的に靴部材に熱を伝えることができる。
本発明の実施形態において、前記乾燥室の運転と停止の少なくとも一方を設定する設定入力部と、前記乾燥室内の温度を検知する温度検知部と、各構成部材の動作を制御する制御部と、を更に含む。前記制御部は、運転動作中に前記温度検知部で検知した温度に基づいて前記近赤外線熱源のオン/オフを制御することにより、前記乾燥室内の温度を調整する。
この構成によれば、近赤外線熱源の反応時間が早いため、近赤外線熱源を制御することで効率的に温度を安定させることができる。
要約すると、本発明の乾燥機及び乾燥方法では、乾燥室内に複数の熱源を配置して昇温を行い、搬送部によって入口から出口まで搬送する乾燥対象となる靴部材を乾燥させる。ここで、昇温を行うための熱源は、近赤外線熱源と中赤外線熱源を含み、且つ乾燥室内の少なくとも一部の領域では、近赤外線熱源と中赤外線熱源とが交互に並んで配置されている。交互に並んで配置された近赤外線熱源と中赤外線熱源は、乾燥室の異なる領域において必要に応じて、数、割合、配列方法、高さ、ランプ形状等を調整することができる。更に、乾燥機は、制御部によって乾燥室内の運転条件(温度、風量、搬送速度等)を制御することもできる。このように、前記乾燥機及び乾燥方法は、乾燥室内の少なくとも一部の領域において、近赤外線熱源及び中赤外線熱源によって交互に乾燥対象である靴部材を乾燥させることができる。近赤外線熱源の反応時間が早く、中赤外線熱源の吸収効率が高いため、この両者の交互の併用が乾燥時間を短縮し、単位面積あたりの乾燥量を向上することができる。これによれば、本発明の乾燥機及び乾燥方法は、より効率的に熱源の温度を靴部材に伝え、更に乾燥効率を向上させることができる。