JP2021153212A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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JP2021153212A JP2018123789A JP2018123789A JP2021153212A JP 2021153212 A JP2021153212 A JP 2021153212A JP 2018123789 A JP2018123789 A JP 2018123789A JP 2018123789 A JP2018123789 A JP 2018123789A JP 2021153212 A JP2021153212 A JP 2021153212A
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昌良 大里
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Abstract

【課題】片眼に映像を映し出す表示部を有する画像表示ユニットが同片眼側に偏在配置されたヘッドマウントディスプレイ(HMD)において、両眼を覆うアイシールドを効果的に設置する。【解決手段】HMDは、本体1Aと、アイシールドアタッチメントF10と、を備える。本体は、画像表示ユニットaの偏在により、他方の眼側より前記一方の眼側で前方に突出した部分が設けられた左右非対称構造に構成され、画像表示ユニット及びアイシールドアタッチメントが取り付けられるメインフレーム10を有する。アイシールドアタッチメントは、メインフレーム及び画像表示ユニットより前方に配置されて装着者の両眼を覆うシールド部材F11と、シールド部材を保持しメインフレームに着脱可能なブラケットF20とを備える。ブラケットの特定部分F56は、前記突出した部分と左右対称な位置に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイ(head mounted display)に関する。
近年、人体の頭部に装着され、装着者に対してパーソナルに画像を視認させるヘッドマウントディスプレイや、これを利用したウェアラブルコンピューターが開発されている。ヘッドマウントディスプレイをモバイルコンピューターに接続すれば、コンピューターグラフィック画面が虚像としてユーザーの眼前に形成されるので、ディスプレイをユーザーの頭部に装着可能なウェアラブルコンピューターが提供される。
ヘッドマウントディスプレイの具体的形態としては、特許文献1,2にも記載されるように、少なくとも一方の眼に映像を映し出すヘッドマウントディスプレイが存在する。
特許文献1,2には、右眼に映像を映し出す右眼表示形態と、左眼に映像を映し出す左眼表示形態とに転換可能なヘッドマウントディスプレイが記載されている。
また、特許文献1,2には、ヘアバンド状やリング状の頭部装着具に画像表示ユニットを支持したものが記載されている。
特許文献1に記載の発明にあっては、画像表示ユニットを上下左右反転し、全体を上下左右反転することで、右眼表示形態と左眼表示形態とに転換可能とする。
特許文献2に記載の発明にあっては、頭部装着具を装着し直すことなく、画像表示ユニットを右眼前と左眼前との間で相互に移動可能に保持することで、右眼表示形態と左眼表示形態とに転換可能とする。
特許文献3には、片眼に対しての表示部にフィルターを備えたフード状のカバーを取り付けることが記載されている。
特開2001−075496号公報 特開平09−318905号公報 特開2013−186330号公報
ところで、ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着している時にも、装着者の眼の保護等のために、外光低減等の光学特性の如何を問わずアイシールドの必要性がある。その必要性は一般の遮光グラス(サングラス)、保護眼鏡に求められる事項と同様に、強すぎる又は疲れやすい光刺激から眼を保護するためや表示部より先の外界の視認性を向上するため、塵埃その他の物が眼や眼の周りの顔に当たることを防ぐためなどである。
したがって、ヘッドマウントディスプレイが片眼に映像を映し出す片眼表示形態である場合にも、アイシールドは両眼を覆うように設けられることが望ましい。
しかし、片眼表示形態のヘッドマウントディスプレイにおける左眼側と右眼側のうち画像表示ユニットが設けられる表示側と、その反対の非表示側とでは、不均衡な状況となり得る。表示側は、画像表示ユニットにより前方への突出量が大きいなど画像表示ユニットによる占有スペースがある一方、非表示側では画像表示ユニットによる占有スペースがないから、画像表示ユニットとアイシールドとの機械的干渉が表示側だけで問題となる。また画像表示ユニットにカメラなどの光学センサーが付設され、アイシールドとの光学的干渉が表示側だけで問題となる。
したがって、片眼表示形態のヘッドマウントディスプレイにおける表示側と、非表示側とでアイシールドの設計時に考慮すべき制約条件が異なる。
しかしながら、アイシールドのシールド部材を左右非対称に構成してしまうと、上述した右眼表示形態と左眼表示形態とに転換可能なヘッドマウントディスプレイにおいては、表示側が左右どちらにでも変わるので、右眼表示形態時用と左眼表示形態時用のアイシールドが必要となって不経済、シールド部材の管理が煩雑化するなどの問題がある。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、片眼に映像を映し出す表示部を有する画像表示ユニットが同片眼側に偏在配置されたヘッドマウントディスプレイにおいて、両眼を覆うアイシールドを効果的に設置できるアイシールドのアタッチメント構造を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、本体と、アイシールドアタッチメントと、を備え、
前記本体は、
画像を生成する画像生成部、及び装着者の一方の眼前に配置され前記画像を表示する表示部を有する画像表示ユニットと、頭部装着具と、を備え、
前記表示部を装着者の一方の眼前に配置し前記画像表示ユニットを左右のうち当該一方の眼の側に偏在させて配置した片眼表示形態に構成され、
前記画像表示ユニットの偏在により、他方の眼側より前記一方の眼側で前方に突出した部分が設けられた左右非対称構造に構成され、
前記頭部装着具は、前記画像表示ユニット及び前記アイシールドアタッチメントが取り付けられるフレームを有し、
前記アイシールドアタッチメントは、前記フレーム及び前記画像表示ユニットより前方に配置されて装着者の両眼を覆う面積を有するシールド部材と、前記シールド部材を保持し前記フレームに着脱可能な取付構造を有するブラケットとを備え、
前記ブラケットの特定部分は、上面視で前記フレームと前記シールド部材との間の位置であって前記一方の眼側の前記突出した部分と左右対称な位置に配置されるヘッドマウントディスプレイである。
請求項2記載の発明は、前記ブラケットは、前記フレームに対して着脱可能に一体的に固定されるベース部と、前記シールド部材に対して一体的に固定され前記ベース部に着脱可能なシールドホルダー部とを備え、
前記特定部分は、前記ベース部に構成されている請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項3記載の発明は、前記本体と前記ベース部からなる組立体の前縁が左右対称な外形ラインを形成している請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項4記載の発明は、前記シールドホルダー部は前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において、その後縁が前記組立体の前縁に沿うように形成されて、上面視で前記組立体と前記シールド部材との間を塞ぐように設けられている請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項5記載の発明は、前記画像表示ユニットが前記フレームに対して上下左右反転されるとともに前記本体が上下左右反転されることで、右眼表示形態と左眼表示形態と間で相互に転換可能であり、
前記ベース部と前記シールドホルダー部との連結は、右眼表示形態及び左眼表示形態で可能となるように、前記ベース部に設けられ本体中央に位置する開口に上下いずれの方向からでも前記シールドホルダー部側の部品を挿し込み嵌合可能な構造を有する請求項2から請求項4のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項6記載の発明は、前記ブラケットは、前記シールドホルダー部と左右方向の軸を介して回動動作が可能に連結され前記ベース部に着脱可能な連結部を備え、同回動動作により前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置と、前記シールド部材が装着者の前方視界から退避した退避位置とに変形、停止可能とされ、
前記ベース部と前記シールドホルダー部との連結は、右眼表示形態及び左眼表示形態で可能となるように、前記ベース部に設けられ本体中央に位置する開口に上下いずれの方向からでも前記連結部を挿し込み嵌合可能な構造を有し、
前記シールド部材の上端部に前記シールドホルダー部が固定され、前記シールドホルダー部の後側に前記連結部及び前記開口が配置され、前記回動動作の軸が前記シールド部材の上端側に位置して、前記使用位置から前記退避位置へ前記シールド部材を跳ね上げ可能にされ、
前記退避位置にある前記シールド部材が、前記開口の中心線上より前方に延出した状態にある請求項5に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項7記載の発明は、前記画像表示ユニットの前記表示部より上方の部分にカメラが設けられ、
前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置される請求項1から請求項6のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項8記載の発明は、前記シールドホルダー部は前記シールド部材の上端に固定され、前記シールドホルダー部の上端前縁部には、前方に向かって下り傾斜の斜面が形成されて前記カメラの画角外に回避されている請求項7に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項9記載の発明は、前記表示部及び前記カメラ諸共に前記画像表示ユニットのチルト角を変えるチルト機構を有し、
前記シールド部材が前記使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記チルト機構により可動する前記カメラの画角の可動範囲外に配置される請求項7又は請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項10記載の発明は、前記ブラケットは、前記シールドホルダー部と左右方向の軸を介して回動動作が可能に連結され前記ベース部に着脱可能な連結部を備え、同回動動作により前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置と、前記シールド部材が装着者の前方視界から退避した退避位置とに変形、停止可能とされ、
前記シールド部材が前記退避位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置される請求項7から請求項9のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項11記載の発明は、前記画像表示ユニットの前記表示部より上方の部分にカメラが設けられ、
前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置され、
前記シールドホルダー部の上面に、外光が前記カメラ方向に反射することを防ぐ外光反射防止構造が施された請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項12記載の発明は、前記フレームに対する前記ベース部の固定は、前記フレームの前側から前記ベース部が前記フレームを上下に挟み込み保持するとともに前記フレームの後縁に抜け止め用の爪を係止する取付構造による請求項2から請求項6のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項13記載の発明は、前記後縁は、左右方向に沿って前記画像表示ユニットに近づくに従い後方に曲成された部位と、本体側部に近づくに従い後方に曲成された部位とを有し、前記爪がそれらの部位双方に係止することで、前記ベース部が左右方向に位置決め固定される請求項12に記載のヘッドマウントディスプレイである。
請求項14記載の発明は、前記シールド部材として、紫外線をカット又は吸収する部材が適用された請求項1から請求項13のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイである。
本発明によれば、片眼に映像を映し出す表示部を有する画像表示ユニットが同片眼側に偏在配置されたヘッドマウントディスプレイにおいて、シールド部材を本体のフレームに取り付けるブラケットに非対称性を持たせ、上面の遮蔽性を確保することができ、シールド部材を非対称に構成する必要もなく、両眼を覆うアイシールドを効果的に設置できる。
本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの上面図(a)及び正面図(b)である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの右側面部分図である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、シールド部材の退避位置を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントの回動軸に垂直なヘッドマウントディスプレイの部分断面図であり、シールド部材の使用位置に対応する状態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントの回動軸に垂直なヘッドマウントディスプレイの部分断面図であり、シールド部材の退避位置に対応する状態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントの斜め後方から見た部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの部分上面図である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、上方やや後方からの外光を遮断する様子を示す。 比較例に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイのカメラ部分の側面である。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、前方上方からの外光を遮断する様子を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、シールド部材が退避位置にある状態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、シールド部材を含む部分が外された状態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、図14に対して本図では、メインフレームに対して画像表示ユニットを上下入れ替えて取り付け、シールド部材を含む部分を反対側に回した形態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、図13に対して本図では、メインフレームに対して画像表示ユニットを上下入れ替えて取り付け、シールド部材を含む部分を反対側から取り付けた形態を示す。 本発明の一実施形態に係るアイシールドアタッチメントを備えたヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、図16に対して本図では、全体を上下左右反転し、シールド部材を使用位置とした状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの斜視図で、アタッチメントユニットが分離された状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの斜視図で、図2に示す状態からアタッチメントユニットが装着された状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの正面図である。 本発明の実一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの左側面部分図である。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、ガード部材を降ろした状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、ガード部材を水平にした状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、ガード部材を上に上げた状態を示す。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットの部分平面図(a)及び部分斜視図(b)である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、ノーズパッドを左に寄せた状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分斜視図であり、ノーズパッドを右に寄せた状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの部分断面図であ。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットの機構部品の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットにおけるターンベースの移動軌跡を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアタッチメントユニットにおける球状カムに対するターンベースの移動軌跡を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの上面図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの装着状態を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットが含まれる部分上面図(a)、及びメインフレームの上面図(b)である。図(b)においてカバーを分離して描いている。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットを取り付ける部分を含むメインフレームの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットの斜視図である。 図41に示す状態に対しアームが画像表示ユニットに連結された状態の斜視図である。 図42と同様にアームが画像表示ユニットに連結された状態の下から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットが含まれる部分斜視図であり、(a)は表示形態(右眼表示形態)を示し、(b)は画像表示ユニットが前方に離脱した状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットが含まれる部分斜視図であり、(a)は画像表示ユニットが回転する様子を示し、(b)は画像表示ユニットが上下反転した状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示ユニットが含まれる部分斜視図であり、図45(b)に示す状態から画像表示ユニットが表示形態に戻された状態を示す。但し、左眼表示形態である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部の分解俯瞰斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部の分解仰視斜視図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部の上面図であり、(a)はゴムパッドを左に傾けた形態を、(b)はゴムパッドを右に傾けた形態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部の斜視図(a)と、これにHMDテンプルの後方部を嵌入した状態を示す斜視図(b)である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部とHMDテンプルとの連結部を垂直に切断した切断図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部を幅方向中央面で切断した切断図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部を含む部分の左側面図であり、(a)と(b)とでHMDテンプルに対する支持部の角度が異なる。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部と、同支持部が支持されるメガネを示す上面図であり、(a)と(b)とでメガネの幅が異なる。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイと、これを支持するメガネを示す左面図であり、(a)は支持部がHMDテンプルから浮いている状態を、(b)は支持部がHMDテンプルに接している状態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイと、これを支持するメガネを示す左面図であり、(a)に対して(b)では画像表示ユニットが下がっている形態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの斜視図であり、(a)に対して(b)では画像表示ユニットを上下入れ替えて取り付けた形態を示す。 (a)は、図51(b)から上下左右反転した状態を、(b)は(a)に対して支持部を上下反転した形態を示す。 本発明の一実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの支持部を上下反転する様子を示す斜視図である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図中に直交3軸XYZを示す。X軸は左右方向を、Y軸は前後方向を、Z軸は上下方向を示す。
ヘッドマウントディスプレイ1A(本体)の詳細な説明は後述し、アタッチメントを中心にした説明を先に記載する。
〔アタッチメントの説明〕
以下に、アイシールドアタッチメントF10と、ガード部材とノーズパッドを共に備えたアタッチメントユニットB10につき順に説明する。
〔アイシールドアタッチメント〕
図1−図4等に示すように画像表示ユニットaを備えるヘッドマウントディスプレイ1Aのメインフレーム10に、本発明の一実施形態のアイシールドアタッチメントF10が取り付けられる。図1から図17にアイシールドアタッチメントF10を示す。
後述するように本体であるヘッドマウントディスプレイ1Aは片眼表示形態のものであるとともに、右眼表示形態と左眼表示形態と間で相互に転換可能である。
ヘッドマウントディスプレイ1Aは、画像表示ユニットの偏在により、他方の眼側(図1で左眼側)より一方の眼側(同右眼側)で前方及び後方に突出した部分が設けられた左右非対称構造に構成されている。
頭部装着具のうち、画像表示ユニットa及びアイシールドアタッチメントF10が取り付けられるフレームは、メインフレーム10である。また、画像表示ユニットaには、表示部a11より上方の筺体a20にカメラa30が設けられている。図3に示すようにカメラa30の画角a31は前方に向けられている。
アイシールドアタッチメントF10は、シールド部材F11と、ブラケットF20とからなる。シールド部材F11は透光性、ブラケットF20は遮光性である。
シールド部材F11は、装着者の両眼を覆う面積を有するものある。図1(b)、図2及び図3に示すようにシールド部材F11は、メインフレーム10及び画像表示ユニットaより前方に配置されて使用される。この位置で使用位置である。
シールド部材F11としては、紫外線をカット又は吸収する部材を適用することができる。その他、紫外線以外の特定の周波数の光をカット又は吸収する部材を適用したり、透明シールドや偏光レンズを適用したりしてもよい。
ブラケットF20は、以下に説明するようにシールド部材F11を保持しメインフレーム10に着脱可能な取付構造を有するものである。本実施形態のブラケットF20は、シールドホルダー部F30と、連結部F40と、ベース部F50とを備える。
シールドホルダー部F30は、シールド部材F11と同じ程度の幅で左右方向に長く延在するように形成された保持部F31を有する。シールド部材F11の上端部とシールドホルダー部F30の保持部F31とが固定されている。
シールドホルダー部F30には、保持部F31の左右方向の中央から上方に突出する継手部F32が形成されている。継手部F32と連結部F40の上端部F41とが軸F33を介してヒンジ連結される。軸F33は左右方向に延在しており、これによりシールド部材F11の上下方向の回動動作が可能になってアイシールドの跳ね上げ機構が構成されている。図4は、跳ね上げによりシールド部材F11が退避位置にある状態を示す。シールド部材F11が使用位置にあるときの軸F33に垂直な断面図を図6に、シールド部材F11が退避位置にあるときの軸F33に垂直な断面図を図7に示す。
連結部F40は、その下端部F42がベース部F50に設けられた開口F51に挿し込み嵌合されることによってベース部F50に固定される。開口F51の中心軸はZ方向にあり、下端部F42を開口F51に上から挿し込むことによって嵌合固定できる。逆に連結部F40を上に引けば、下端部F42が開口F51から抜ける。これにより、連結部F40がベース部F50に着脱可能とされている。ベース部F50とシールドホルダー部F30との連結は、右眼表示形態及び左眼表示形態で可能となるように、ベース部F50に設けられ本体1A中央に位置する開口F51に上下いずれの方向からでも連結部F40を挿し込み嵌合可能な構造である。右眼表示形態と左眼表示形態との転換操作については後述する。
図6に示すように、継手部F32の内側の凸部F32aが、連結部F40の上端部F41の外周部に設けられた溝F41aに嵌ることで、シールドホルダー部F30及びシールドF11は使用位置で停止する(安定保持される)。また、凸部F32aが、連結部F40の上端部F41の外周部に設けられた溝F41bに嵌ることで、シールドホルダー部F30及びシールドF11は退避位置で停止する(安定保持される)。
図8、図9に示すようにベース部F50は、メインフレーム10に固定された状態でメインフレーム10の中央部から測端近傍に至る程度にX方向に長く形成されている。ベース部F50がメインフレーム10に固定されたとき、上述の開口F51はX方向の中央であってメインフレーム10の前側に配置される。
メインフレーム10に対するベース部F50の固定は、メインフレーム10の前側からベース部F50がメインフレーム10を上下に挟み込み保持する取付構造である。さらにメインフレーム10の後縁に抜け止め用の爪を係止する取付構造である。図8に示すように、この取付構造として中央側でメインフレーム10を挟持する一対の挟持部F52と、挟持部F52の先端部内側に設けられた抜け止め用の一対の爪F53が構成されている。また、測端側でメインフレーム10を挟持する一対の挟持部F54と、挟持部F54の先端部内側に設けられた抜け止め用の一対の爪F55が構成されている。
図9に示すようにメインフレーム10の後縁10bは、左右方向に沿って画像表示ユニットaに近づくに従い後方に曲成された部位10b1と、本体の側部に近づくに従い後方に曲成された部位10b2とを有する。爪F53,F55がそれらの部位10b1,10b2の双方に係止することで、ベース部F50が左右方向に位置決め固定される。したがって、開口F51の中央位置精度、ひいてはアイシールドアタッチメントF10の左右位置の配置精度が良好となる。
左右対称性を確保するためのブラケットの特定部分につき説明する。その特定部分は、図2(a)に示すようにベース部F50のメインフレーム10より前方に配置される部分F56である。
図2(a)に示すように特定部分F56は、上面視でメインフレーム10とシールド部材F11との間の位置に配置される。かつ、特定部分F56は、画像表示ユニットaのある右眼側で本体1Aが前方に突出した部分10dと左右対称な位置に配置される。本実施形態では、さらに本体1Aとベース部F50からなる組立体の前縁が左右対称な外形ラインを形成するように、ベース部F50の形状及び固定位置が設計されている。
本体1Aとベース部F50からなる組立体の前縁が左右対称な外形ラインであるから、これに近接対向するシールドホルダー部の後縁も左右対称な外形ラインで形成されている。これにより、右眼表示形態と左眼表示形態での両用に対応する。
シールドホルダー部F30はシールド部材F11が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において、その後縁が組立体(1A+F50)の前縁に沿うように形成されて、図2(a)に示すように上面視で組立体(1A+F50)とシールド部材F11との間を塞ぐように設けられている。
シールド部材F11及び保持部F31が図2(b)に示すように使用位置でカメラa30の画角に掛からないように低位置に配置されている。かかる構成であっても図10に示すようにシールドホルダー部F30により上方からの外光や塵埃の侵入を防ぐことができる。
なお、図示したようにシールドホルダー部F30の後側に連結部F40及び開口F51が配置され、回動動作の軸F33がシールド部材F11の上端側に位置しているため、使用位置から退避位置へシールド部材F11を跳ね上げ可能にされている。
また、退避位置にあるシールド部材F11が、開口F51の中心線上より前方に延出した状態にある。
ユーザーは通常、シールド部材F11を上に押し上げることによって跳ね上げ操作を行う。
したがって、かかる構成によれば、跳ね上げ操作により退避位置で凸部F32aが溝F41bに嵌った後、開口F51の中心線に沿った垂直力のみを連結部F40に作用することは難しく、ほぼ確実に連結部F40に対してX軸回りのモーメントが生じる。そのモーメントにより、連結部F40の下端部F42が開口F51の内側を押圧する力は高まり、下端部F42が開口F51から抜け出ることは防止される。すなわち、跳ね上げ操作により、意図せずアイシールドが外れてしまうことを防止できる。跳ね上げ機能付きスポーツサングラスなどでは、軸がメインフレームに固定され、アイシールド側の部品がその軸を着脱可能に上下に挟持する構造が良く採用されている。このような構造であると、跳ね上げ操作により意図せずアイシールドが外れてしまうことがある。本実施形態では、これを防止できる。意図的に外すときは、連結部F40の上端部F41に近い部位を手で持って上に引き連結部F40の下端部F42を開口F51から垂直に引き出す、又は図4に示すように開口F51から下に突出した連結部F40の下端部F42を上に押す等の操作による。
次に、カメラa30の画角a31との関係につき説明する。
シールド部材F11が使用位置に配置された状態においてアイシールドアタッチメントF10は、カメラa30の画角a31外に配置される。
画像表示ユニットaはチルト機構によりチルト角が変わるように構成されている。表示部a11及びカメラa30は、画像表示ユニットaに一体に含まれているので、カメラa30の画角a31も、画像表示ユニットaのチルト角により上下に可動する。
図3においては画像表示ユニットaが下側いっぱいに向けられている。この場合も、アイシールドアタッチメントF10がカメラa30の画角a31外に配置される。
すなわち、シールド部材F11が使用位置に配置された状態においてアイシールドアタッチメントF10は、チルト機構により可動するカメラa30の画角a31の可動範囲外に配置される。
図3に示すように画像表示ユニットaが下側いっぱいに向けられても、アイシールドアタッチメントF10がカメラa30の画角a31に掛からないように、シールドホルダー部F30の保持部F31の上端前縁部には、前方に向かって下り傾斜の斜面F31aが形成されている。これによりアイシールドアタッチメントF10がカメラの画角a31外に回避されている。
また、図4に示すようにシールド部材F11が退避位置に配置された状態においてアイシールドアタッチメントF10は、カメラa30の画角a31外に配置される。
以上により、カメラa30により良好な画像を撮影することができる。
仮に図11に示すようにカメラa30の画角をすべて覆うようにシールド部材G11を配置すると、シールド部材G11を通してカメラa30により画像を撮影することができる。
しかし、シールド部材G11が大面積化する。また、シールド部材G11とヘッドマウンディスプレイ本体との間に隙間が生じ、上述した外光や塵埃の侵入を防止し難い。また、図11中に矢印で示すように、シールド部材G11の内面で反射した外光がカメラa30に入射し、カメラa30から見てシールド部材G11より外を良好な画質で撮影し難い。
本実施形態によれば以上のような不都合が解消される。すなわち、 本実施形態によれば、アイシールドアタッチメントF10は比較的小型に収まり、ヘッドマウンディスプレイ本体1Aとの隙間も塞ぐことができ、カメラa30による撮影画像も画質良好である。
本実施形態のアイシールドアタッチメントF10では、図12に示すようにカメラa30の前方下方に、シールドホルダー部F30の上面F31bが配置される。上面F31bは、上述した斜面F31aより後方の部分である。シールド部材F11と本体1Aとの隙間を塞ぐために、このようなXY平面に略平行な上面F31bが設けられる。仮に上面F31bを平滑面に形成した場合、図12中に示す破線矢印F61のように上面F31bでの反射光がカメラa30に入射しやすい。しかし、本実施形態では、シールドホルダー部F30の上面F31bに、外光がカメラa30方向に反射することを防ぐ外光反射防止構造が施されている。図12に示す上面F31bの外光反射防止構造は、略X方向に走る溝をY方向に繰り返し形成したものである。かかる外光反射防止構造により、図12中に示す実線矢印F62のように上面F31bでの反射光を前方側に返し易くなり、カメラa30方向に反射することを防ぐことができる。外光反射防止構造は、これに限らず光吸収性の高い塗装等によるものであってもよい。
外光反射防止構造が施された上面F31bは、左右両方に設けられている。右眼表示形態と左眼表示形態とに対応するためである。
次に、右眼表示形態と左眼表示形態との転換操作については図13から図17を参照して説明する。
まず、ベース部F50から連結部F40を離脱させる(図13→図14)。
次に、画像表示ユニットaを同じ右側の位置で上下左右反転させる(図14→図15)。なお、画像表示ユニットaの反転操作については後述してある。
次に、図13とは逆側から開口F51に連結部F40の下端部F42を挿入し嵌合させる(図15→図16)。
次、全体を上下左右反転させれば、図17の左眼表示形態となる。以上の操作手順は一例であって、要領を捉えて実施すれば足りるから手順の細部は変更してもよい。左眼表示形態から右眼表示形態へは以上と逆の手順を辿ればよい。
なお、テンプル前方部の一対の支持部30,30が図13と図17で上下逆向きであるが、支持部30,30を上下反転させる操作については後述してある。
〔ガードとノーズパッドのアタッチメント〕
図18に示すように画像表示ユニットaを備えるヘッドマウントディスプレイ1Aのメインフレーム10に、本発明の一実施形態のアタッチメントユニットB10が取り付けられる。
アタッチメントユニットB10は、ガード部材B101と、ノーズパッドB201とを一体に備える。
図19に示すようにアタッチメントユニットB10は、弾性爪を有した一対のクリップB102,B103を備え、図19→図20で示すようにメインフレーム10の後方から差し込まれて取り付けられる。このとき、一対のクリップB102,B103が画像表示ユニットaを挟むように配置される。
図21等に示すようにガード部材B101は、その全部が装着者から見て表示部a11の周囲の領域に配置される。装着者から見て表示部a11に表示される画像にガード部材B101が重ならないようにするためである。したがって、ガード部材B101は、メガネレンズやアイシールドのように装着者から見て表示部a11、すなわち、表示画像に重なる領域に部材を有するものではなく、同領域に部材を有さない。そのため、ガード部材B101は、透明性である必要はない。
本実施形態の場合、ガード部材B101は、湾曲したロッド状に形成されており、両端が一対のクリップB102,B103に連結されて支持される。
図22に示すようにガード部材B101は、左右方向に延びる下端部B104が表示部材a10と装着者の顔との間に配置されて表示部材a10を受け止めて表示部材a10が装着者の眼に当たることを阻止するように、装着される。これにより、メガネや度無しメガネ(保護メガネ)を掛けることなく安全であり、メガネを掛けていない人は、メガネを掛ける必要がないので負担が少なく、メガネを掛けている人もアタッチメントユニットB10を取り去ることで快適に装着可能であってそのメガネで眼は保護されるから、視度補正の有無に関わらず、安全かつ負担が少ない装着が可能になる。
ガード部材B101の下端部B104は、表示部a11を介して画像表示ユニットaの支持端B105の逆側に配置される。本実施形態の場合、表示部材a10は上端がメインフレーム10に支持され、略下方に突設され、ガード部材B101の下端部B104は、表示部材a10の下端部に当たるように配置される。ヘッドマウントディスプレイ1Aに衝撃を受けた場合に、メインフレーム10から突設された表示部材a10の先端部が装着者の顔側へ変位しやすく、顔に接触する恐れがあり、これをガード部材B101で受け止めるためである。本実施形態の場合、画像表示ユニットaが左右方向のX軸回りに回動する機構を有するため、特にガード部材B101が有効である。また、そのような回動機構が無く、表示部材a10が固定の場合でも、部材の変形、一部の破損等により表示部材a10の先端部が装着者の顔側へ変位するおそれがあるから、本実施形態のガード部材B101が有効である。
図23に示すようにアタッチメントユニットB10は、ガード部材B101と、一対のクリップB102,B103と、2つのシャフトB106,B107と、コイルバネB108と、ノーズパッドB201と、スライダーB202と、ターンベースB203とを備えて構成され、図24、図25等に示すように組み立てられる。
ガード部材B101の両端部B110,B116がそれぞれ、シャフトB106,B107を介してX軸回りに回動するようにクリップB102,B103の後端部に連結される。これにより、ガード部材B101は、図26,図27,図28で表現するようにメインフレーム10に装着された状態において、メインフレーム10の上下方向の中央に配置され左右方向軸回りに回動して相互に上下逆の位置に配置することを可能に構成されている。これにより、図58、図59に示すようにヘッドマウントディスプレイ1AをY軸回りに180°回転させることにより相互に転換される右眼表示形態と左眼表示形態とにガード部材B101が対応可能である。
図29(a)に示すようにガード部材B101のクリップB102の後端部B109に連結される端部B110は、X軸方向に挟まれて拘束されているとともに、図29(b)に示すように凸部B111によって、所定の回動角に安定保持される。安定保持される所定のの回動角として、右眼表示形態に対応した角度と左眼表示形態に対応した角度を設定することで、容易に両形態間での転換が容易となり、使用感が向上する。
ノーズパッドB201はスライダーB202に固定され、スライダーB202はターンベースB203にスライド可能に連結され、ノーズパッドB201はスライダーB202とともに、図26に示す位置に対して、図30や図31に示すように左右に移動可能である。すなわち、ノーズパッドB201は、メインフレーム10に対し左右方向に移動可能に保持されている。これにより、装着者の鼻を基準に、装着者の眼に対して適切な位置に表示部a11を位置調整可能である。
図23、図32に示すようにクリップB103の後端部には、球状カムB112が形成されている。球状カムB112には、前述したクリップB102側と同様に、ガード部材B101の端部B116を挟み込むロッド通し溝B113がZ軸方向に形成されている。球状カムB112のロッド通し溝B113に隣接した球面部には、カム溝B114が形成されている。ターンベースB203の球状凹部B115がコイルバネB108に付勢されて球状カムB112に押し付けられ、ターンベースB203に設けられた2つの凸部B117,B118のうち少なくとも一つが常にカム溝B114に嵌っている。ノーズパッドB201はターンベースB203に対し一定の取付角で連結保持されている。これにより、ノーズパッドB201のガード部材B101に対する回動動作を、ガード部材B101のメインフレーム10に対する回動動作に連動させる機械機構が構成されており、図26,図27,図28で表現するようにガード部材B101のX軸回りの回動に連動して、ノーズパッドB201が端部B116の長手方向軸回りに180°回動し、ガード部材B101を下にしても上にしてもノーズパッドB201が常に装着者の顔側に配置される。よって、ノーズパッドB201は、ガード部材B101に対して、回動動作して相互に前後逆の位置に配置することを可能に構成されている。
以上により、図58、図59に示すようにヘッドマウントディスプレイ1AをY軸回りに180°回転させることにより相互に転換される右眼表示形態と左眼表示形態とにガード部材B101及びノーズパッドB201が対応可能である。
以上のガード部材B101とノーズパッドB201の連動回動を実現する機械機構の原理につき、図33〜図35の模式図を参照して説明する。
図33に示すようにカム溝B114は、ロッド通し溝B113によって上下2つに分断されて構成されている。ロッド通し溝B113を介してカム溝B114の反対側の球面には、逃げ溝B119が形成されている。逃げ溝B119は、凸部B117,B118に干渉しないように形成された部分であり、形状は任意である。凸部B117,B118はカム溝B114によって案内される。
ターンベースB203に形成された孔B204にガード部材B101の端部B116が挿し込まれて上下に回動するので、この孔B204も上下に移動する。
図34は、本機構におけるターンベースB203の移動軌跡を示したものである。図35は、球状カムB112に対するターンベースB203の移動軌跡を示したものである。
図35(a)〜(e)では、一方の凸部B118が下側のカム溝B114に案内されることで、孔B204の中心と球状カムB112の中心を通る軸回りにターンベースB203が90°回動する。
図35(e)では、他方の凸部B117が上側のカム溝B114に飛び込む。
図35(e)〜(i)では、他方の凸部B117が上側のカム溝B114に案内されることで、孔B204の中心と球状カムB112の中心を通る軸回りにターンベースB203がさらに90°回動する。
以上によりガード部材B101とノーズパッドB201の連動回動が実現する。
〔本体の詳細な説明〕
図36、図37、図38に示すように本実施形態のヘッドマウントディスプレイ1Aは、画像表示ユニットaと、画像表示ユニットaが取り付けられる頭部装着具とを備えて構成される。この頭部装着具は、装着者Hの顔前に配置されて左右方向に延設されるメインフレーム10と、メインフレーム10の両端に連続する一対のHMDテンプル20,20とを備えて構成される。
HMDテンプル20は、前方部21と後方部22とに分割されている。HMDテンプル20は、後方部22がストレートに形成されたストレート型のテンプルである。後述の左右転換を実施するために、特にストレート型のテンプルとしたものである。
画像表示ユニットaは、装着者Hの眼前に配置される表示部材a10と、表示部材a10に表示される画像を生成するための画像生成部(不図示)とが筺体a20に固定され、筐体a20に表示部材a10の基端部及び画像生成部が収容されてなる。
表示部材a10の筐体a20から突設された部分の一側面(後方側面)に画像が観察されるように表示部a11が構成される。
画像表示ユニットaは、筐体a20内の光源や液晶表示素子等で構成された画像生成部で生成された画像光を表示部材a10を介して装着者Hの瞳孔に導光する。画像生成部で生成された画像光は表示部材a10内を反射して進み、表示部材a10内に傾斜して配置されたホログラム素子a13に入射する。ホログラム素子a13は特定の波長(RGBに対応する3つの波長)の光のみを回折し、装着者Hの瞳孔に向けるように設けられている。これにより表示部材a10は、外界の光を透過させて装着者Hの瞳孔に入射させることが可能なシースルー型の表示部材を構成する。装着者Hは、外界の実観察像と、その実観察像の一部に重畳して表示部材a10を介して導光される画像光による表示画像(虚像)を視覚することができ、その表示画像の範囲でも表示部材a10を透過して実観察像を視覚することができる。
本実施形態のヘッドマウントディスプレイ1Aは、片眼表示タイプであるが、両眼表示タイプを実施してもよい。
図36、図37、図38に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1Aは、一対のHMDテンプル20,20が装着者Hの耳に掛けられるとともに、装着者Hが装着しているメガネ100に支持される支点が設けられて装着される。その支点は、一対の支持部30,30によって構成される。
すなわち、一対の支持部30,30のそれぞれは、装着者Hの耳H1より前方でメガネ100のテンプル101に接して支点を構成する。本実施形態の支持部30は、テンプル101の上端に接する、すなわち、テンプル101の上に乗せられる形態のものである。
このような一対の支持部30,30が一対のHMDテンプル20,20に連結して設けられている。詳しくは、HMDテンプル20の後方部22に支持部30が連結されている。
HMDテンプル20の前方部21は、支持部30と後方部22との連結部より前方で、後方部22に対し上下に回動可能となるように軸ヒンジ21aを介して連結されている。軸ヒンジ21aの軸方向がX軸方向である。
各HMDテンプル20の前端は、軸ヒンジ21bによって、メインフレーム10に連結されている。軸ヒンジ21bの軸方向がZ方向であり、典型的なメガネフレームのように、一対のHMDテンプル20,20を開いたり、閉じたりする動作が可能である。
また、軸ヒンジ21bがガイド孔10aに移動可能に保持されている。軸ヒンジ21bがガイド孔10aに沿って移動することで、一対のHMDテンプル20,20の前端を互いに近づけたり離したりできるように構成されている。すなわち、比較的小さい頭部サイズに対応するように、一対のHMDテンプル20,20同士を互いに略平行の状態で比較的近くに配置したり、比較的大きい頭部サイズに対応するように、一対のHMDテンプル20,20同士を互いに略平行の状態で比較的遠くに配置したりすることでき、それらの状態との間で適宜調整が可能である。また、比較的小さい頭部サイズに対応する場合は、一対のHMDテンプル20,20の全体がやや前方に、比較的大きい頭部サイズに対応する場合は、一対のHMDテンプル20,20の全体がやや後方に配置されるように、ガイド孔10aが斜めに形成されている。
所定のピッチで軸ヒンジ21bを段階的に移動可能とし、各位置で保持するように、ガイド孔10aの内縁にセレーションを形成しておくことが好ましい。また、軸ヒンジ21bの位置調整を許容するために、ガイド孔10aの形成部材に適度な弾性を持たせる。これにより、使用中に、軸ヒンジ21bが移動しないように保持することできるとともに、ガイド孔10aの延在方向に力を加えることで位置調整することができる。
次に、画像表示ユニットaの支持構造につき説明する。
図39(a)に示すように、画像表示ユニットaの筺体a20がメインフレーム10に取り付けられる。この状態で表示形態である。
メインフレーム10は、表示形態時の画像表示ユニットaの右側で右側に延出する表示部右延出部11Rと、表示形態時の画像表示ユニットaの左側で左側に延出する表示部左延出部11Lとを有する。
詳しくは、表示部右延出部11Rの左端は、筺体a20の右側面に隣接した位置に配置され、そこから、右方へ延出する。表示部左延出部11Lの右端は、筺体a20の左側面に隣接した位置に配置され、そこから、左方へ延出する。本実施形態は、表示部a11を装着者Hの右眼前に配置し画像表示ユニットaを右側に偏在させて配置した右眼表示形態に構成されているから、表示部左延出部11Lは長く、それに対して表示部右延出部11Rは短く形成されている。表示部左延出部11Lは装着者の眉間に対向するメインフレーム10の中央部を含む。
表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lより後方に、画像表示ユニットaの後面が配置される。詳しくは、筺体a20の後面a21が、表示部右延出部11Rの後面11R1及び表示部左延出部11Lの後面11L1より後方に配置される。
メインフレーム10は、図39(b)に示すように表示部右延出部11Rの左端部11R2と表示部左延出部11Lの右端部11L2とを繋ぐブリッジ部12を有する。
ブリッジ部12は、画像表示ユニットaの後面a21の後ろ側と通って左右に渡るように設けられている。
ブリッジ部12は、ブリッジ主部12Mと、右脚部12Rと、左脚部12Lとからなる。ブリッジ主部12MがX座標について表示形態時の画像表示ユニットaが配置される範囲を渡る部分であり、左右方向に長く延設されている。
ブリッジ主部12Mは、後面a21の後ろ側と通って左右に渡るので、表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lとの間に前後方向の落差が生じる。右脚部12R及び左脚部12Lは、この落差を埋める部分である。すなわち、右脚部12Rは、ブリッジ主部12Mの右端部に連続し、前方に延設されて表示部右延出部11Rの左端部11R2に繋がっている。左脚部12Lは、ブリッジ主部12Mの左端部に連続し、前方に延設されて表示部左延出部11Lの右端部11L2に繋がっている。
表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lに熱伝導性材料が適用され、表示形態時に当該熱伝導性材料が画像表示ユニットaにおける発熱を吸熱するように熱的に接続される。画像表示ユニットaの発熱を表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lに逃がして放熱する。この熱的な接続のために、右脚部12R、左脚部12L、右ラッチ部16R、左ラッチ部16L、筐体a20の少なくとも左右側部のメインフレーム10との接触部にも熱伝導性材料が適用される。また、筐体a20内の電力消費による発熱部を筐体a20のメインフレーム10との接触部に熱的に接続する。
図39(a)に示すように画像表示ユニットaの後面a21と、ブリッジ主部12Mとの間に空隙12Aが設けられている。空隙12Aは、装着者側へ熱伝導することを防止するための断熱層として働く。したがって、空隙12Aの部分を断熱性材料で埋めてもよい。
また、ブリッジ部12の装着者の顔に対向する後面12M1を被覆する断熱性材料からなるカバー13がブリッジ部12に付設されている。ブリッジ主部12Mが装着者の顔に直接接触することを防ぐとともに、装着者に伝わる熱を抑えるためである。
以上の熱伝導性材料としては、熱伝導率が5〜300(W/m・K)のものと適用することが好ましい。材料例としては、アルミ(熱伝導率 250(W/m・K))、マグネシウム(熱伝導率 156(W/m・K))、熱伝導樹脂(熱伝導率 7(W/m・K))が挙げられる。
以上の断熱性材料としては、熱伝導率が0〜0.3(W/m・K)のものと適用することが好ましい。材料例としては、シリコーンゴム(熱伝導率 0.2(W/m・K))、ポリカーボネイト(熱伝導率 0.19(W/m・K))が挙げられる。なお、空気の熱伝導率は、0.024(W/m・K)である。
図40から図43によって示すように、表示形態時の画像表示ユニットaを前後方向軸Y回りの第1ヒンジを介して支持し、上下方向軸回りの第2ヒンジ14bを介してメインフレーム10に連結されたアーム14を備える。
筐体格納部10cの左右で、表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lより前方に突出する部分である表示部右前突部15R及び表示部左前突部15Lが右脚部12Rと、左脚部12Lに連続して設けられている。
アーム14は、ブリッジ主部12Mとほぼ同じ長さで、ブリッジ主部12Mの反対側である前側に掛けられ、ブリッジ部12、表示部右前突部15R、アーム14、表示部左前突部15Lによって、図36、図37に示すように筐体a20を取り囲み、図40に示す筐体格納部10cを画成する。表示形態時に、筐体格納部10cに筐体a20が格納され固定保持される。
第2ヒンジ14bは、アーム14と表示部左前突部15Lとを連結するように設けられている。アーム14の右端は、図40の状態で表示部右前突部15Rに捕捉されている。なお、表示部右前突部15Rにアーム14を捕捉して保持するロック機構が構成されており、ロック解除操作も可能である。
第1ヒンジの軸部14aが、アーム14のスパン中央部内側に後方に突出するように形成されている。一方、図41に示すように、筐体a20の前面に第1ヒンジの孔部a22が構成されている。図42、図43に示すように軸部14aが孔部a22に嵌め入れられることで第1ヒンジが構成され、表示形態時の画像表示ユニットaを前後方向軸Y回りの第1ヒンジを介して支持する。
以上のように第1ヒンジ(14a,a22)は、画像表示ユニットaの左右方向寸法の中央に配置され、第2ヒンジ14bは、画像表示ユニットaの左右片側に配置される。
図36、図37等に示すように表示形態時には、第1ヒンジによる画像表示ユニットaの上下左右反転動作が不能となるようにメインフレーム10で保持される。特に、ガタつきなく保持するために、筐体格納部10cの左右内側部のそれぞれにラッチ部16L,16Rが設けられている。ラッチ部16L及びラッチ部16Rは左右対称で、前後方向に長い溝を有する。この溝に、筐体a20の左右側部に形成された固定用ブレードa23(図44(b)及び図45参照)が捕えられて画像表示ユニットaはメインフレーム10に固定される。
図44(a)→図44(b)→図45(a)→図45(b)→図46の過程、又はその逆過程で分かるように、第2ヒンジ14b回りに回動して画像表示ユニットaを前方へ離脱させることで、第1ヒンジ(14a,a22)による画像表示ユニットaの上下左右反転動作が可能とされている。
図45に示すように画像表示ユニットaを第2ヒンジ14b回りに約90度回動させて前方へ離脱させた上で、略左右方向に配された第1ヒンジ(14a,a22)回りに回動させて上下左右反転動作させる。その際、図45(a)に示すように筐体格納部10cの空間も利用して画像表示ユニットaを回転させる。
図43等に示すようにヘッドマウントディスプレイ1Aは、画像表示ユニットaの筐体a20から延出するケーブル40を、第1ヒンジ(14a,a22)近傍を通し、さらに第2ヒンジ14b近傍を通して引き出した構成とされる。これにより、図44(a)→図44(b)→図45(a)→図45(b)→図46の過程及びその逆過程の動作が円滑に可能であり、ゲーブル40に余裕長をほとんど持たせず引き回しでき、ゲーブル40への負荷も抑えられる。
さらに、ゲーブル40への負荷を抑えるために、画像表示ユニットaが180度を超えて回らないようにした。すなわち、第1ヒンジ(14a,a22)による回転は、画像表示ユニットaの上下左右反転動作が可能とされる範囲に限定するように規制されている。具体的な規制構造は次のとおりである。図40に示すように、アーム14の内面の第1ヒンジの軸部14aと第2ヒンジ14bとの間に、ケーブルホルダー14cが形成されている。第1ヒンジ(14a,a22)近傍から第2ヒンジ14b近傍を引き回されるケーブル40がケーブルホルダー14cに嵌め入れられて保持される。筐体a20の前方部下面がケーブルホルダー14cに当接して止まる規制構造である。
以上によりゲーブル40にかかる負荷が抑えられ、ゲーブル40の導線劣化、断線等が防がれ、長期的に使用できる良好な品質保持性が達成される。
図36,図37に示すようにケーブル40が、頭部装着具の画像表示ユニットaを偏在させた側(図36,図37で右側)の反対側(左側)に引き出された構成とされる。これにより、ケーブル40は、装着者の眉間に対向するメインフレーム10の中央部を通るから、本ヘッドマウントディスプレイの左右の重量バランスが良好である。
表示部左延出部11Lは、その長手方向に貫通する中空部が形成された中空構造とされており、この中空部にケーブル40が通される。
ケーブル40がメインフレーム10の上下、前後等に延出していないので、本ヘッドマウントディスプレイの装着や、ヘルメット、帽子等を併せて着用する際に本ヘッドマウントディスプレイの装着及びヘルメット、帽子等の着用に支障がない。また、ケーブル40は、メインフレーム10内を通っているから、外圧等から保護され、かつ、露出が少なく美観を損ねない。
次に、支持部30の単体の構造、HMDテンプル20への連結構造につき説明する(図47〜図53を適宜参照のこと)。
支持部30の斜視図を図47に、分解斜視図を図48,図49に示す。支持部30は、連結フレーム31と、左右回動フレーム32と、ゴムパッド33の3部品からなる。
ゴムパッド33は、メガネ100(図38参照)のテンプル101に接する部位であるため、滑り止め性のあるゴム材により構成されている。
左右回動フレーム32がゴムパッド33の内側に嵌め入れられて、ゴムパッド33が左右回動フレーム32に一体に固定される。なお、左右回動フレーム32及びゴムパッド33に互いを固定するための抜け止め形状が形成されており、ゴムパッド33の弾性変形を伴って、左右回動フレーム32がゴムパッド33の内側に嵌め入れられる。
連結フレーム31の後端部には、左右回動軸部31aが凸設されており、これに嵌合する軸受メス部32aが左右回動フレーム32に穿設されている。左右回動軸部31aが軸受メス部32aに嵌め入れられて、左右回動フレーム32が連結フレーム31に左右に回動可能に保持される。なお、左右回動軸部31a及び軸受メス部32aに互いを固定するための抜け止め形状が形成されており、左右回動軸部31aは弾性変形しやすいように割りが入っていて、左右回動軸部31aの弾性変形を伴って、左右回動軸部31aが軸受メス部32aに嵌め入れられる。
嵌め入れ後、左右回動軸部31aの弾性回復する力で、軸受メス部32aの内面を押圧している。これにより、左右回動フレーム32と連結フレーム31とが、弾性的な摩擦嵌め合いにより嵌合連結している。
左右回動フレーム32の軸受メス部32aより前方側には、略扇形の回動規制孔32bが形成されており、連結フレーム31の左右回動軸部31aより前方側には、回動規制凸部31cが形成されている。回動規制凸部31cの前端部は、前方に突出する前方保持突起31c1を構成する。
左右回動軸部31aを軸受メス部32aに嵌め入れる際には、まず、前方保持突起31c1を回動規制孔32bに挿入して、ゴムパッド33取付側に配置し、左右回動軸部31aを軸受メス部32aに押し入れる。
図50に示すように、回動規制凸部31cが回動規制孔32bの内縁に当接することで、左右回動フレーム32(これに一体に固定されたゴムパッド33)の左右回動を規制する。例えば、±5°に設定される。
連結フレーム31の後端部の左右回動軸部31aの逆側には、連結ハウジング31bが形成されている。連結ハウジング31bは、前面及び後面が開口しており、左右側面と上面に部材を有する構造であり、左右両側部の内側にはピボット突起31b1,31b1,上面部には後端から切り込まれるスリット31b2が形成されている。スリット31b2が形成されていることで、連結ハウジング31bの弾性変形により、左右両側部のピボット突起31b1,31b1が離れたり、近づいたりする変形がしやすくされている。ピボット突起31b1,31b1同士は、同軸に形成されていて対向配置されている。
図51(b)、図52等に示すように、連結ハウジング31bの後方から、HMDテンプル20の後方部22を挿し込む。後方部22は、前方から、軸ヒンジ21aと連結するヒンジ連結部22a、連結ハウジング31bと連結する支持部連結部22b、円柱部22cを有する。
連結ハウジング31bの後方から後方部22を挿し込み、ヒンジ連結部22aを連結ハウジング31bより前方に突出させ、支持部連結部22bを連結ハウジング31bに嵌合させる。支持部連結部22bに左右両側面には前後方向に延在するガイド溝22b1,22b1が形成されている。ガイド溝22b1,22b1にピボット突起31b1,31b1が嵌って、支持部連結部22bが連結ハウジング31bを左右に押し広げることで固定される。これにより、支持部30とHMDテンプル20とが、弾性的な摩擦嵌め合いにより嵌合連結している。
図53に示すように、連結ハウジング31bの内側上下面は、ピボット突起31b1を起点に前後の開口端に近づくほど上下面間を広げるように傾斜して形成されている。図54示すように、この傾斜面31b3に支持部連結部22bが当接することで、ピボット突起31b1を中心にした支持部30の上下回動が所望の角度範囲に規制される。
以上のように、支持部30は、HMDテンプル20の長手方向に対し略平行に長く形成され、耳側に近い後端部においてHMDテンプル20に対し上下及び左右の回動が可能に連結されている。支持部30、具体的にはHMDテンプル20に接する部位であるゴムパッド33を、HMDテンプル20の長手方向に対し略平行に長く形成することで、ゴムパッド33とテンプル101との接触面積を大きく確保し、滑り止め効果を最大限発揮させることができる。
また、ピボット突起31b1,31b1がガイド溝22b1,22b1に沿って摩擦摺動により移動可能である。したがって、支持部30は、HMDテンプル20に沿って前後のスライド動作が可能に連結されている。
また、支持部30とHMDテンプル20とは、HMDテンプル20に対する支持部30の配置の操作を許容するとともに任意の配置で安定保持するように弾性的な摩擦嵌め合いにより嵌合連結している。摩擦嵌め合いの作用を受ける配置の操作とは、支持部30のHMDテンプル20に対する上下回動、左右回動、前後スライド移動である。
以上説明した支持部30の可動機能により、次の作用効果がある。
図55(a)に示すように、装着者Hが装着するメガネが比較的小さなメガネ100Aである場合は、ゴムバッド33を内側に回動させて配置することで、メガネ100Aのテンプルに載るように位置調整することができる。
図55(b)に示すように、装着者Hが装着するメガネが比較的大きなメガネ100Bである場合は、ゴムバッド33を外側に回動させて配置することで、メガネ100Bのテンプルに載るように位置調整することができる。
なお、ゴムバッド33の内側、外側への位置調整は、上述したガイド孔10aに沿ったHMDテンプル20全体の移動によっても達成できる。これに対し、ゴムバッド33の左右回動による機能は、HMDテンプル20に対しても独立に移動する点で異なる。したがって、HMDテンプル20の装着時の位置が決まってしまった後にも、ゴムバッド33を独立して左右に移動させることができる。
図56に示すように、テンプルより、フロント部の上端が高く、比較的その落差が大きいメガネ100Cに支持させて、本ヘッドマウントディスプレイ1Aを装着する場合につき言及する。
図56(a)に示したように、HMDテンプル20が前方部21から後方部22までストレートであると、ゴムパッド33がメガネ100Cのテンプルから浮いてしまうことがある。この場合、図56(b)に示すように、軸ヒンジ21aでHMDテンプル20を屈曲させることで、支持部30を下げ、ゴムパッド33をメガネ100Cのテンプルに接触させることができる。その際、支持部30を適宜に上下回動させてゴムパッド33の下面をメガネ100Cのテンプルの上面と平行にし、ゴムパッド33と同テンプルとの接触面積を大きく確保することができる。
図57に示すように、テンプルとフロント部の上端高さが同じか、テンプルよりフロント部の上端が高く比較的その落差が小さいメガネ100Dに支持させて、本ヘッドマウントディスプレイ1Aを装着する場合につき言及する。
この場合も、支持部30を適宜に上下回動させてゴムパッド33の下面をメガネ100Dのテンプルの上面と平行にし、ゴムパッド33と同テンプルとの接触面積を大きく確保することができる。
図57(a)の状態から図57(b)の状態、又は図57(b)の状態から図57(a)の状態というように、軸ヒンジ21aを中心に前方部21を回動させることで、画像表示ユニットaが上下に移動し、表示部a11の高さ位置を調整することができる。
軸ヒンジ21aにおける連結も適度な抵抗力で摩擦摺動するように構成する。
支持部30を前後スライド移動させて、ゴムパッド33の前後方向位置を調整することが可能である。これにより、メガネ100(100C,100D)の形状に合わせてゴムパッド33の前後方向位置を調整することができる。例えば、メガネ100(100C,100D)のフラットな面や面積の大きい部分にゴムパッド33を配置したり、ゴムパッド33の前端をメガネ100(100C,100D)のテンプルからフロント部に掛けての立ち上がり部分に当接させて前ずれを防止したりすることができる。
また、装着者Hの顔の形状に合わせてゴムパッド33の前後方向位置を適宜に調整することができる。例えば、ゴムパッド33が顔側面に強く当たってしまう場合に、ゴムパッド33の前後方向位置を調整することで回避できる場合がある。
支持部30の前後スライド可動量は、支持部連結部22b及びガイド溝22b1,22b1を長尺に形成することで、拡大可能である。
図44、図45、図46に示すとともに上述したように、画像表示ユニットaはメインフレーム10に対して取り外すことなく上下転換設置可能に構成されている。画像表示ユニットaが取り付けられるアーム14及び左右ラッチ部16L,16R(図40参照)は、X軸回りに上下回動が可能である。すなわち、画像表示ユニットaの上下回動支持機構(煽り角調整機構)が構成される。その回動の軸は、表示部a11から離れているので、画像表示ユニットaの上下回動に伴い、表示部a11の煽り角のみならず表示部a11の高さ位置も変更される。
図56、図57の各状態から、画像表示ユニットaの上下回動支持機構(煽り角調整機構)を用いて、表示部a11の煽り角や高さ位置をさらに調整可能であり、画像表示ユニットaの上下回動と、HMDテンプル20の可動を共働させて、表示部a11を適切な位置に調整可能である。
次に、画像表示ユニットaの左右転換につき説明する。
本ヘッドマウントディスプレイ1Aは、右眼表示形態と左眼表示形態と間で相互に転換可能である。
まず、図58(a)に示す右眼表示形態から、図44(a)→図44(b)→図45(a)→図45(b)→図46の過程により画像表示ユニットaを取り外すことなく上下反転さることで図58(b)の状態とする。
次に図58(b)中に矢印Rで示すようにヘッドマウントディスプレイ1Aを、Y軸回りに180°回転させると図59(a)に示す状態となるから、このまま装着すれば、画像表示ユニットaは左眼前に配置される。しかし、図59(a)に示すようにゴムバッド33が上を向いているので、支持部30をY軸回りに180°回転させて図59(b)に示す状態とし、支持部30を使用可能とする。
支持部30のY軸回りの回転操作は、図60に示すように、まず、HMDテンプル20の後方部22に対して支持部30を後方に移動させて、連結ハウジング31bを支持部連結部22bから離脱し円柱部22cに配置する。円柱部22cは、連結ハウジング31bが回転する程度に小径に構成されている。したがって、支持部30をY軸回りに180°回転させることができる。すなわち、支持部30がHMDテンプル20に保持されたままHMDテンプル20の長手方向軸を中心に180°転換設置可能に構成されている。
支持部30を180°転換ができたら、支持部30を前方に戻して連結ハウジング31bを支持部連結部22bに嵌合させる。
以上のような連結ハウジング31b及び円柱部22cを要部とした180°転換機構が構成されているので、支持部30を取り外すことがなく、支持部30の紛失を防止することができ、また不意な支持部30の脱落も防止できる。
以上の実施形態によれば、画像表示ユニットaは装着者の顔に接触することはなく、メインフレーム10の画像表示ユニットの左右両側に配置される表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lも装着者の顔に接触することはなく、画像表示ユニットaの発熱を表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lに逃がして放熱することができるから、画像表示ユニットaに大型の放熱部材を設けることもなく、良好な小型軽量性及び放熱性を有し、装着性、品質保持性に優れたヘッドマウントディスプレイを構成することができる。
メインフレーム10の途中にブリッジ部12を設けることで、筐体a20の後面a21を表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lより後方に配置することができる。ブリッジ部12のブリッジ主部12M(カバー13)が装着者の顔に接触して装着されても、表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lは、ブリッジ主部12Mよりも、さらには筐体a20の後面a21よりも前方に配置されており、装着者の顔との間に隙間が確保される。
したがって、画像表示ユニットa並びに表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lは装着者の顔に接触しないから、画像表示ユニットaの発熱を表示部右延出部11R及び表示部左延出部11Lに逃がして放熱しても、装着者に熱による痛みを与えたり火傷させたりすることはなく、快適で安全な装着性を損なうことがない。また、電気部品の寿命を縮めることなく、品質保持性に優れる。
アーム14、表示部右前突部15R及び表示部左前突部15Lが設けられることで、筐体a20(筐体格納部10c)の回り一周でメインフレーム10は繋がり、この部分における剛性が確保される。
仮に、メインフレームの画像表示ユニットを取り付ける部位にブリッジ部を設けず、メインフレームをストレートな形状とすると、画像表示ユニットをさらに前方に配置しなければならないなど、大型化するが、本実施形態によれば、その点でも小型に構成できる。また、メインフレームに後方に凸なブリッジ部がないと、メインフレームが装着者の顔に沿って長く接触するおそれがある。
上述したように画像表示ユニットaは、横方向に開く第2ヒンジ14bを有したアーム14に回動保持されているので、アーム14を開くことにより、画像表示ユニットaを引き出し、回転させることにより、片眼表示形態の左右切り替えを可能にする。
ケーブル40をアーム14に沿わせて配置しているので、片眼表示形態の左右切り替え時に、ユーザーがケーブル40をフレームなどに引っ掛けて 断線させるなどの事故を防ぐことができる。
アーム14に対し、画像表示ユニットaを180度以上回転しない構成としたので、画像表示ユニットaを1方向に回しすぎてケーブル40を断線させるような事故を防ぐことができる。
アーム14の第2ヒンジ14bをメインフレーム10の中央付近に配置し、ケーブル40を、第2ヒンジ14bを跨いで反対側に引き出したので、本ヘッドマウントディスプレイ1Aの左右の重量バランスが良く、装着性が向上する。
HMDテンプル20,20に、メガネへの支持部30,30を設けたので、メガネの上から装着可能になり、本ヘッドマウントディスプレイ1Aの荷重を、メガネで上下方向に受けるので、一対のHMDテンプル20,20による頭部ホールド力は最小限で良く、装着性が向上する。
また、以上の実施形態によれば、メガネ100に接して支持される支持部30をHMDテンプル20の前端のヒンジ部(21b)と耳H1の間に一対配置したため、ヘッドマウントディスプレイ1Aの重量は、メガネ100のフロント部に集中せず、耳と鼻に分散され、左右バランスも良く、安定して重さを感じにくいという優れた装着性を奏する。
また、メガネ100のフロントフレームの形状に左右されないので、装着に際し、メガネの種類を限定せず使用可能である。
支持部30を上下左右に可動保持しているので、支持部30をメガネ100のテンプル101の形状に柔軟に添わせることができ、滑り止め効果を有効に発揮できる。
本実施形態によれば、支持部30をHMDテンプル20の長手方向軸まわりに回転可能に保持したので、画像表示ユニットaをメインフレーム10に対し上下左右反転し、メインフレーム10を上下左右反転させて表示部a11の配置を左右に切り替えた場合でも、支持部30をメガネ100のテンプル101側に向けることができ、支持部30を用いて支持した装着形態をとることができる。
また、以上の実施形態によれば、アイシールドアタッチメントF10は、表示部a11の外側から装着者の両眼を同じ光透過性で覆うため、装着者が視覚する明るさが左右の眼で差が無く、眼が疲れにくいうえに、表示部a11の視認性も向上する。
ブラケットF20がシールド部材F11と本体1Aとの隙間を埋めることにより、シールド部材F11を大型化せずにシールド部材F11による両眼保護機能、外光低減機能等を十分に発揮でき、小型軽量のアイシールドアタッチメントF10を提供できる。
アイシールドアタッチメントF10は本体1Aに対し、上下どちらの方向からも取り付け可能としたので、表示形態を左眼と右眼のどちらに切り替えても、同様の両眼保護機能、外光低減機能等を発揮することができる。
シールド部材F11がカメラa30を覆わないので、カメラa30が撮影する画像に不要反射光による画質低下がない。
シールド部材F11を跳ね上げても、跳ね上げ部がカメラa30の画角a31に入らないので、日陰撮影でも、アイシールドアタッチメントF10を本体1Aから取り外す必要がない。
カメラa30の画角a31に近接する上面F31bに、外光反射防止機能を持たせたので、強い直射日光下でも、反射ゴースト等の画質低下がなく、カメラa30による撮影が可能である。
ベース部F50に設けた爪F53,F55の両外側にメインフレーム10の後縁10b(10b1,10b2)が干渉するので、アイシールドアタッチメントF10の左右方向の位置決めが可能となり、アイシールドアタッチメントF10の左右位置ずれによるカメラけられなどの不具合が無い。
シールド部材F11に紫外線をカット又は吸収する素材を使うことにより、使用者の両眼を紫外線から保護することが可能である。
シールド部材F11は、これを透明保護部材とした場合も、加工機を使う現場などで、両眼を保護するシールドの役目を果たす。
1A ヘッドマウントディスプレイ(本体)
10 メインフレーム
20 テンプル
a 画像表示ユニット
a10 表示部材
a11 表示部
a20 筺体
a30 カメラ
a31 画角
F10 アイシールドアタッチメント
F11 シールド部材
F20 ブラケット
F30 シールドホルダー部
F31 保持部
F31a 斜面
F31b 上面
F32 継手部
F33 軸
F40 連結部
F41 上端部
F42 下端部
F50 ベース部
F51 開口
F52 挟持部
F53 爪
F54 挟持部
F55 爪
F56 特定部分

Claims (14)

  1. 本体と、アイシールドアタッチメントと、を備え、
    前記本体は、
    画像を生成する画像生成部、及び装着者の一方の眼前に配置され前記画像を表示する表示部を有する画像表示ユニットと、頭部装着具と、を備え、
    前記表示部を装着者の一方の眼前に配置し前記画像表示ユニットを左右のうち当該一方の眼の側に偏在させて配置した片眼表示形態に構成され、
    前記画像表示ユニットの偏在により、他方の眼側より前記一方の眼側で前方に突出した部分が設けられた左右非対称構造に構成され、
    前記頭部装着具は、前記画像表示ユニット及び前記アイシールドアタッチメントが取り付けられるフレームを有し、
    前記アイシールドアタッチメントは、前記フレーム及び前記画像表示ユニットより前方に配置されて装着者の両眼を覆う面積を有するシールド部材と、前記シールド部材を保持し前記フレームに着脱可能な取付構造を有するブラケットとを備え、
    前記ブラケットの特定部分は、上面視で前記フレームと前記シールド部材との間の位置であって前記一方の眼側の前記突出した部分と左右対称な位置に配置されるヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記ブラケットは、前記フレームに対して着脱可能に一体的に固定されるベース部と、前記シールド部材に対して一体的に固定され前記ベース部に着脱可能なシールドホルダー部とを備え、
    前記特定部分は、前記ベース部に構成されている請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記本体と前記ベース部からなる組立体の前縁が左右対称な外形ラインを形成している請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記シールドホルダー部は前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において、その後縁が前記組立体の前縁に沿うように形成されて、上面視で前記組立体と前記シールド部材との間を塞ぐように設けられている請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記画像表示ユニットが前記フレームに対して上下左右反転されるとともに前記本体が上下左右反転されることで、右眼表示形態と左眼表示形態と間で相互に転換可能であり、
    前記ベース部と前記シールドホルダー部との連結は、右眼表示形態及び左眼表示形態で可能となるように、前記ベース部に設けられ本体中央に位置する開口に上下いずれの方向からでも前記シールドホルダー部側の部品を挿し込み嵌合可能な構造を有する請求項2から請求項4のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  6. 前記ブラケットは、前記シールドホルダー部と左右方向の軸を介して回動動作が可能に連結され前記ベース部に着脱可能な連結部を備え、同回動動作により前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置と、前記シールド部材が装着者の前方視界から退避した退避位置とに変形、停止可能とされ、
    前記ベース部と前記シールドホルダー部との連結は、右眼表示形態及び左眼表示形態で可能となるように、前記ベース部に設けられ本体中央に位置する開口に上下いずれの方向からでも前記連結部を挿し込み嵌合可能な構造を有し、
    前記シールド部材の上端部に前記シールドホルダー部が固定され、前記シールドホルダー部の後側に前記連結部及び前記開口が配置され、前記回動動作の軸が前記シールド部材の上端側に位置して、前記使用位置から前記退避位置へ前記シールド部材を跳ね上げ可能にされ、
    前記退避位置にある前記シールド部材が、前記開口の中心線上より前方に延出した状態にある請求項5に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  7. 前記画像表示ユニットの前記表示部より上方の部分にカメラが設けられ、
    前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置される請求項1から請求項6のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  8. 前記シールドホルダー部は前記シールド部材の上端に固定され、前記シールドホルダー部の上端前縁部には、前方に向かって下り傾斜の斜面が形成されて前記カメラの画角外に回避されている請求項7に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  9. 前記表示部及び前記カメラ諸共に前記画像表示ユニットのチルト角を変えるチルト機構を有し、
    前記シールド部材が前記使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記チルト機構により可動する前記カメラの画角の可動範囲外に配置される請求項7又は請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  10. 前記ブラケットは、前記シールドホルダー部と左右方向の軸を介して回動動作が可能に連結され前記ベース部に着脱可能な連結部を備え、同回動動作により前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置と、前記シールド部材が装着者の前方視界から退避した退避位置とに変形、停止可能とされ、
    前記シールド部材が前記退避位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置される請求項7から請求項9のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  11. 前記画像表示ユニットの前記表示部より上方の部分にカメラが設けられ、
    前記シールド部材が装着者の両眼を覆う使用位置に配置された状態において前記アイシールドアタッチメントは、前記カメラの画角外に配置され、
    前記シールドホルダー部の上面に、外光が前記カメラ方向に反射することを防ぐ外光反射防止構造が施された請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  12. 前記フレームに対する前記ベース部の固定は、前記フレームの前側から前記ベース部が前記フレームを上下に挟み込み保持するとともに前記フレームの後縁に抜け止め用の爪を係止する取付構造による請求項2から請求項6のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  13. 前記後縁は、左右方向に沿って前記画像表示ユニットに近づくに従い後方に曲成された部位と、本体側部に近づくに従い後方に曲成された部位とを有し、前記爪がそれらの部位双方に係止することで、前記ベース部が左右方向に位置決め固定される請求項12に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  14. 前記シールド部材として、紫外線をカット又は吸収する部材が適用された請求項1から請求項13のうちいずれか一に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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